JP2020021602A - 質量分析装置及び質量分析方法 - Google Patents

質量分析装置及び質量分析方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020021602A
JP2020021602A JP2018143927A JP2018143927A JP2020021602A JP 2020021602 A JP2020021602 A JP 2020021602A JP 2018143927 A JP2018143927 A JP 2018143927A JP 2018143927 A JP2018143927 A JP 2018143927A JP 2020021602 A JP2020021602 A JP 2020021602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
ion
ion trap
ions
charge ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018143927A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020021602A5 (ja
JP7021612B2 (ja
Inventor
祥聖 山内
Yoshikiyo Yamauchi
祥聖 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2018143927A priority Critical patent/JP7021612B2/ja
Publication of JP2020021602A publication Critical patent/JP2020021602A/ja
Publication of JP2020021602A5 publication Critical patent/JP2020021602A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7021612B2 publication Critical patent/JP7021612B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electron Tubes For Measurement (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Abstract

【課題】イオントラップ型質量分析装置自体の性能を示す質量精度を正しく求める。【解決手段】イオン源10と、イオン源10で生成されたイオンを捕捉し排出するイオントラップ20と、イオントラップ20から排出されたイオンを検出する検出部30とを備えたイオントラップ型質量分析装置1を用いて、1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料について測定対象とする1種類のイオンを指定し(ステップS1)、標準試料をイオン源10に導入し(ステップS3)、イオン源10において標準試料から生成されたイオンのうち前記指定された1種類のイオンのみをイオントラップ20に捕捉して他の種類のイオンを前記イオントラップから排出し(ステップS5)、イオントラップ20に捕捉されている前記1種類のイオンについてスキャン測定を行う(ステップS6)。【選択図】図2

Description

本発明は、質量分離部としてイオントラップを備えたイオントラップ型質量分析装置に関する。
試料に含まれる成分の同定や定量に質量分析装置が広く用いられている。質量分析装置の質量分離部には様々な構成のものがあり、質量分離部としてイオントラップを備えた質量分析装置はイオントラップ型質量分析装置と呼ばれる。
イオントラップは、リング状電極と、該リング電極を挟むようにその入口側と出口側に配置された2つのエンドキャップ電極から構成される。イオントラップの入口側にはイオン源が、出口側には検出器が配置される。イオントラップ型質量分析装置を用いたスキャン測定では、まず、リング電極に高周波電圧をイオントラップに印加して測定対象範囲の質量電荷比を有するイオンを全てイオントランプ内に捕捉する。このとき印加する高周波電圧の周波数及び振幅の大きさはそれぞれ、測定対象範囲の質量電荷比を有するイオンがMathieu方程式から得られる安定領域図において安定領域に存在する(イオントラップ内で安定に振動する)ような値とされる。その後、リング電極に印加する高周波電圧の周波数を固定し振幅を徐々に大きくしていくと、質量電荷比が小さいイオンから順にイオントラップから排出され、検出器に入射して検出される。
国際公開第2014/041886号
質量分析装置の出荷時や、質量分析装置を一定期間使用した後には、その質量分析装置の性能を評価したり状態を確認したりするために質量精度を求める。具体的には、生成されるイオンの質量電荷比が既知である標準試料を用い、高周波電圧の周波数を固定して振幅を徐々に大きく(あるいは小さく)するスキャン測定を行う。スキャン測定中の各時点でイオントラップに印加されている高周波電圧の周波数及び振幅の大きさから、当該時点で排出されるイオンの質量電荷比(前記安定領域図において安定領域外となる質量電荷比)の大きさが求められる。従って、スキャン測定により取得される、高周波電圧の周波数及び振幅の大きさに対するイオン強度の変化を示すデータから、横軸を理論質量電荷比、縦軸をイオン強度とするマススペクトルを得ることができる。このマススペクトルに現れるマスピークのピークトップの位置に対応する質量電荷比と、標準試料から生成されるイオンの実際の質量電荷比の差から質量分析装置の質量精度が求められる。
イオントラップ型質量分析装置を用いたスキャン測定では、上述のとおり、測定対象範囲の質量電荷比を有するイオンを全てイオントラップに捕捉し、その後、イオンを少しずつイオントラップから排出して検出する。このとき、イオントラップ内に捕捉されたイオンの1つに着目すると、そのイオンに対して、イオントラップに印加されている高周波電圧そのものではなく、イオントラップ内に捕捉されている他のイオンの影響を受けた高周波電圧が作用することになる。これは空間電荷効果として知られている(例えば特許文献1)。こうした空間電荷効果の影響により、イオントラップに印加された高周波電圧と、イオントラップ内部に捕捉された各イオンに作用する高周波電圧に差異が生じ、それによって質量ドリフトが生じる。空間電荷効果により生じる質量ドリフトは、イオントラップ内に捕捉されたイオンに由来するものであり、質量分析装置自体の性能に由来するものではない。上述した従来のスキャン測定から求められる質量分析装置の質量精度はこの質量ドリフトを含んだものとなるため、イオントラップ型質量分析装置自体の性能を示す(即ち質量ドリフトを含まない)質量精度を正しく求めることができないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、イオントラップ型質量分析装置自体の性能を示す質量精度を正しく求めることである。
上記課題を解決するために成された本発明の第1の態様は、イオン源と、前記イオン源で生成されたイオンを捕捉し、排出するイオントラップと、前記イオントラップから排出されたイオンを検出する検出部とを備えたイオントラップ型質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料について、測定対象とする1種類のイオンを指定し、
前記標準試料を前記イオン源に導入し、
前記イオン源において前記標準試料から生成されたイオンのうち前記指定された1種類のイオンのみを前記イオントラップに捕捉して他の種類のイオンを前記イオントラップから排出し、
前記イオントラップに捕捉されている前記1種類のイオンについてスキャン測定を行う
ことを特徴とする。
本発明に係る質量分析方法では、測定に先立ち、1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料について、測定対象とする1種類のイオンを指定しておく。そして、イオン源に標準試料を導入してイオンを生成し、該生成したイオンのうち指定された1種類のイオンのみをイオントラップに捕捉して他の種類のイオンはイオントラップから排出する。続いて、イオントラップに捕捉した1種類のイオンについてスキャン測定を行う。こうして得られた測定データから該1種類のイオンのマススペクトルを作成することができる。
本発明に係る質量分析方法では、標準試料から生成されるイオンを全てイオントラップに捕捉するのではなく、予め指定した1種類のイオンのみをイオントラップに捕捉してスキャン測定を行うため、該1種類のイオン以外の種類のイオンの空間電荷効果による質量ドリフトの影響が排除される。そのため、本発明に係る質量分析方法により得られるマススペクトルに現れるマスピークの位置に対応する質量電荷比と、前記1種類のイオンの実際の質量電荷比の差から質量分析装置自体の性能を示す質量精度を正しく求めることができる。
また、上記課題を解決するために成された本発明の第2の態様は、上記第1の態様に係る質量分析方法を実施する質量分析装置である。即ち、第2の態様に係る質量分析装置は、
イオン源と、
前記イオン源で生成されたイオンを捕捉するイオントラップと、
前記イオントラップから排出されるイオンを検出する検出部と、
前記イオントラップに高周波電圧を印加する電圧印加部と、
1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料について、測定対象とする1種類のイオンの質量電荷比の入力を受け付ける測定対象イオン入力受付部と、
前記測定対象イオン入力受付部に入力された質量電荷比に予め決められたマージンを付与することにより捕捉質量電荷比範囲を決定する捕捉質量電荷比範囲決定部と、
前記イオン源に前記標準試料を導入し、前記捕捉質量電荷比範囲のイオンを前記イオントラップに捕捉する周波数及び振幅を有する高周波電圧を前記イオントラップに印加し、続いて、前記イオントラップに捕捉されているイオンを質量電荷比順に排出するように前記イオントラップに印加する高周波電圧の周波数及び/又は振幅を変化させる測定制御部と
を備えることを特徴とする。
第2の態様に係る質量分析装置でも、第1の態様に係る質量分析方法と同様に、1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料を用いる。また、使用者は測定に先立ち、測定対象イオン入力受付部に、標準試料から生成される1乃至複数種類のイオンのうち測定対象とする1種類のイオンの質量電荷比を入力する。このとき、使用者は質量電荷比の値そのものを入力してもよく、あるいは化学式等の質量電荷比を算出可能な情報を入力してもよい。捕捉質量電荷比範囲決定部は、入力された質量電荷比に予め決められたマージンを付与することにより捕捉質量電荷比範囲を決定する。このとき付与するマージンの大きさは、標準試料から生成される他の種類のイオンの質量電荷比を含まないような大きさにしておくとよい。その後、測定制御部は、イオン源に標準試料を導入し、捕捉質量電荷比範囲のイオンをイオントラップに捕捉する周波数及び振幅を有する高周波電圧をイオントラップに印加し、続いて、イオントラップに捕捉されているイオンを質量電荷比順に排出するようにイオントラップに印加する高周波電圧の周波数及び/又は振幅を変化させる。イオントラップから排出されたイオンは順次、検出器に入射して検出される。このように、第2の態様に係る質量分析装置においても、標準試料から生成される1乃至複数種類のイオンのうちの1種類のイオンのみをイオントラップに捕捉してスキャン測定を行うため、該1種類のイオン以外のイオンの空間電荷効果による質量ドリフトの影響が排除される。そのため、第1の態様に係る質量分析方法と同様に、標準試料の測定により得られるマススペクトルに現れるマスピークの位置に対応する質量電荷比と、前記1種類のイオンの実際の質量電荷比の差から質量分析装置自体の性能を示す質量精度を正しく求めることができる。
本発明に係る質量分析方法あるいは質量分析装置を用いることにより、イオントラップ型質量分析装置自体の性能を示す質量精度を正しく求めることができる。
本発明に係る質量分析装置の一実施例であるイオントラップ型質量分析装置の概略構成図。 本発明に係る質量分析方法の一実施例のフローチャート。 本実施例の質量分析方法により取得したマススペクトルを従来の質量分析方法により取得したマススペクトルと比較した図。 本実施例の質量分析方法により取得したマススペクトルを従来の質量分析方法により取得したマススペクトルと比較した別の図。 本実施例の質量分析方法により得られた結果と従来の質量分析方法により得られた結果の比較。 レーザ光の強度と平均質量電荷比の差の関係を説明する表。
本発明に係る質量分析方法及び質量分析装置の一実施例について、以下、図面を参照して説明する。本実施例の質量分析装置は、質量分離部としてイオントラップを有するイオントラップ型質量分析装置である。
図1に本実施例のイオントラップ型質量分析装置1の概略構成を示す。このイオントラップ型質量分析装置1は、MALDIイオン源10、イオントラップ20、及びイオン検出器30、及び制御・処理部40を備えている。
MALDIイオン源10は、試料12が載置される試料ステージ11と、レーザ光源13と、該レーザ光源から発せられるレーザ光を反射するとともに試料12に集光する反射鏡14とを備えている。また、試料12の観察像は反射鏡15を介してCCDカメラ16に導入され、CCDカメラ16で形成されるサンプル観察像が表示部62の画面上に表示される。試料ステージ11とイオントラップ20との間には、拡散するイオンを遮蔽するアパーチャ17と、イオンをイオントラップ20まで輸送するイオンレンズ18が配設されている。試料ステージ11は図示しない移動機構により水平面内で移動可能となっている。
イオントラップ20はいわゆる3次元型のイオントラップであって、1個の円環状のリング電極21と、それを挟むように(図1では上下に)対向して設けられた一対のエンドキャップ電極22、23とを有している。入口側エンドキャップ電極22のほぼ中央にはイオン導入口25が穿設されている。また、出口側エンドキャップ電極23のほぼ中央にはイオン導入口25とほぼ一直線上にイオン排出口26が穿設されている。イオントラップ20を構成する各電極には電圧印加部27から適宜の電圧(高周波電圧及び/又は直流電圧)が印加される。
イオン排出口26の外側には、導入されたイオンを電子に変換するコンバージョンダイノード31と変換された電子を増幅して検出する二次電子増倍管32とを含むイオン検出器30が配設されている。このイオン検出器30により正イオン、負イオンの両方の検出が可能となっている。イオン検出器30からの出力信号は順次、制御・処理部40に入力され記憶部41に保存される。
制御・処理部40は、記憶部41及び化合物データベース(化合物DB)42に加え、機能ブロックとして測定対象イオン入力受付部51、捕捉質量電荷比範囲決定部52、測定制御部53、マススペクトル作成部54、及び質量精度算出部55を備えている。制御・処理部40の実体は一般的なコンピュータであり、該コンピュータに予めインストールされた質量分析プログラム50を実行することにより各機能ブロックが具現化される。制御・処理部40にはまた、入力部61と表示部62が接続されている。化合物データベース42には、各種の化合物の名称、化学式、及び質量数と、該化合物から生成されるイオンの化学式及び質量電荷比(理論質量電荷比)の情報が保存されている。
次に、本実施例のイオントラップ型質量分析装置1を用いた質量分析方法について、図2のフローチャートを参照して説明する。本実施例の質量分析方法は、イオントラップ型質量分析装置1の質量精度を求めるためのものであり、例えばイオントラップ型質量分析装置1の出荷時や一定期間の使用後に、イオントラップ型質量分析装置1の性能及び状態を確認するために行われる。
本実施例の質量分析方法では、1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料を用いる。まず、使用者は標準試料から生成されるイオンのうち、測定対象とする1種類のイオンを指定する(ステップS1)。本実施例では、使用者が、制御・処理部40の化合物データベース42を読み出してその中から測定する標準試料を選択し、続いて該標準試料から生成されるイオンのうちの1種類を選択することにより測定対象とするイオンを指定する。1種類のイオンが指定されると、捕捉質量電荷比範囲決定部52は、指定されたイオンの質量電荷比を中心としてその上下に予め決められた質量電荷比の幅(マージン)を付与して捕捉質量電荷比範囲を決定する(ステップS2)。ここで付与する質量電荷比の幅(マージン)は、例えば±5Da以下の適宜の幅とされる。マージンを±5Da以下とすることにより、後述の測定時に測定対象イオン以外のイオンがイオントラップ20に捕捉される可能性を低くすることができる。本実施例におけるマージンは±3Daであり、使用者が適宜に変更することができるようになっている。なお、ステップS1において、使用者が指定したイオンに同位体が存在する場合にはその同位体も測定対象として含めるようにしてもよく、使用者が指定したイオンのみ(その同位体を含まない)を測定対象とするようにしてもよい。同位体を含めるか否かについては、使用者が都度、変更することができる。
本実施例では、使用者が化合物データベース42に保存されている標準試料の情報を読み出し、該標準試料から生成されるイオンを選択することにより測定対象のイオンを指定する構成としているが、その他、使用者が測定対象とするイオンの質量電荷比の値を入力してイオンを指定したり、測定対象とするイオンの化学式を入力することによりイオンを指定したりする等、質量電荷比を特定可能な方法である限りにおいて様々な方法で測定対象のイオンを指定することができる。
その後、使用者が入力部61を通じた所定の操作により測定開始を指示すると、測定制御部53は、予め使用者によって用意された試料(標準試料)12を試料ステージ11に導入する(ステップS3)。続いて、測定制御部53は、レーザ光源13を動作させて試料12にレーザ光を照射し、試料12からイオンを生成する(ステップS4)。このとき、レーザ光の照射位置は、予め設定された初期位置とされる。レーザ光の照射によって試料12から生成されたイオンは、アパーチャ17及びイオンレンズ18により輸送され、入口側エンドキャップ電極22に形成されたイオン導入口25からイオントラップ20の内部に導入される。
測定制御部53は、レーザ光源13を動作させるのと並行して電圧印加部27を動作させ、イオントラップのリング電極27に高周波電圧を印加させる。このとき印加する高周波電圧の周波数及び振幅の大きさは、先に決定した捕捉質量電荷比範囲内のイオンのみがイオントラップ20内で安定に振動し、捕捉質量電荷比範囲外のイオンがイオントラップ20から排出されるような値に設定される。即ち、Mathieu方程式から得られるイオン安定領域図において、捕捉質量電荷比範囲内のイオンの安定領域内となり、それ以外のイオンの安定領域外となるような周波数及び振幅の大きさとされる。これによりイオントラップ20内に使用者により指定された測定対象のイオンが捕捉される(ステップS5)。
イオントラップ20内に捕捉質量電荷比範囲内のイオン(即ち測定対象のイオン)を捕捉したあと、測定制御部53は、電圧印加部27に印加する高周波電圧の振幅を少しずつ大きくしていく。これにより、イオントラップ20内で安定に振動可能な質量電荷比範囲が徐々に質量電荷比が大きくなる方向にシフトしていき、捕捉質量電荷比範囲内のイオンのうち、質量電荷比が小さいイオンから順に出口側エンドキャップ電極23に形成されたイオン排出口26からイオントラップ20の外に放出される。即ち、捕捉質量電荷比範囲内(本実施例では6Daの範囲内)でスキャン測定が実行される(ステップS6)。イオントラップ20から放出されたイオンは、イオン検出器30のコンバージョンダイノード31に入射し、該コンバージョンダイノード31でイオンが電子に変換されたあと二次電子増倍管32で増幅され検出される。イオン検出器30からの出力信号は順次、制御・処理部40の記憶部41に保存される。
捕捉質量電荷比範囲内のスキャン測定を完了すると、マススペクトル作成部54は記憶部41に保存されたイオン検出器30からの出力信号のデータを読み出してマススペクトルを作成する(ステップS7)。
マススペクトルが作成されると、質量精度算出部55は、マススペクトルに存在するピークを検出し、そのピークトップに対応する質量電荷比を求める。具体的には、当該ピークトップに対応する時点でイオントラップ20に印加されていた高周波電圧の周波数と振幅の大きさから、該高周波電圧の印加時に安定領域外となるイオンの質量電荷比を求める。そして、ピークトップに対応する質量電荷比の値と、化合物データベース42に登録されている標準試料由来のイオン(使用者により指定された1種類のイオン)の質量電荷比(理論質量電荷比)の差を求める。そして、その差を理論質量電荷比で除す等の方法により質量精度を算出する(ステップS8)。
上記ステップS4〜S8では、試料12の初期位置にレーザ光を照射して標準試料からイオンを生成し、生成されたイオンのうち使用者により指定された1種類のイオンのみをイオントラップ20に捕捉してスキャン測定を行うことによりマススペクトルを取得して質量精度を求めた。即ち、上記の説明では試料12の1点についてスキャン測定を行う手順を説明したが、試料12の複数の異なる位置にレーザ光を照射し、各位置について上記同様にマススペクトルを取得して、それら複数のマススペクトルデータを積算したり平均したりして得たマススペクトルから質量精度を求めることが好ましい。また、複数のマススペクトルデータを積算したり平均したりして得たマススペクトルから質量分解能を求めるようにしてもよい。
本実施例のようにMALDIイオン源10を備えた質量分析装置には、多くの場合、ラスター測定と呼ばれる機能が搭載されている。ラスター測定では、試料12の表面の所定の範囲内に複数の測定点を設定し、各測定点について予め決められた回数のレーザ照射を行ってマススペクトルデータを取得する。そして、取得したマススペクトルデータを全て積算することにより最終的なマススペクトルデータを得る。このような方法を採ることにより、試料12の表面の位置による測定のばらつき等の影響を排除し再現性の高いデータを得ることができる。
以上、説明したように、本実施例では、測定に先立ち、1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料について、測定対象とする1種類のイオンを指定しておく。そして、MALDIイオン源10に標準試料を導入してイオンを生成し、該生成したイオンのうち指定された1種類のイオンのみをイオントラップ20に捕捉して他の種類のイオンはイオントラップ20から排出する。続いて、イオントラップ20に捕捉した1種類のイオンについてスキャン測定を行う。
本実施例では、標準試料から生成されるイオンを全てイオントラップ20に捕捉するのではなく、予め指定した1種類のイオンのみをイオントラップ20に捕捉してスキャン測定を行うため、該1種類のイオン以外の種類のイオンの空間電荷効果による質量ドリフトの影響が排除される。そのため、マススペクトルに現れるマスピークの位置に対応する質量電荷比と、使用者が指定した1種類のイオンの理論質量電荷比の差から、質量分析装置自体の性能を示す質量精度を正しく求めることができる。
次に、上記実施例の質量分析装置及び方法の効果を確認するために行った測定の結果を説明する。
ここでは、Bradykinin, Ang II, Ang I, Glufib, Renin, ACTH1-17, ACTH18-39, GLP1, ACTH7-38, GIPの10種類のイオンを生成する物質の混合物を試料とし、CHCA(α-cyano hydroxyl cinamic acid)をマトリックスとして上述の構成を有するイオントラップ型質量分析装置を用いて測定を行った。実施例の測定では、Ang II(理論質量電荷比: 1046.5423)、ATCH 18-39(理論質量電荷比: 2465.1989)をそれぞれ測定対象のイオンとして個別に指定し、各イオンの質量電荷比を中心として±3Daを捕捉質量電荷比範囲としてスキャン測定を行った。一方、比較例の測定(従来)では質量電荷比範囲500-4000のイオンを全てイオントラップ内に捕捉し、その質量電荷比範囲全体にわたるフルスキャン測定を行った。
また、上記実施例及び比較例の測定を強弱2種類のレーザ光を照射することにより行った。また、実施例、比較例のそれぞれにおいて、1点につき4shotのレーザ光を照射する測定を、試料の表面に設定した25点(5点×5点)で行い計100shot分の測定データを積算するラスター測定を10回ずつ行った。
図3に強度を高くしたレーザ光の照射により取得したマススペクトルのAng IIに対応するマスピークを示す。図3(a)は従来、図3(b)は実施例の方法により取得した10測定分のマススペクトルを重ね描きしたものである。また、それぞれにピークトップ近傍の拡大図を示す。図3(a)と図3(b)の比較から分かるように、実施例の方法では従来のものに比べてピークトップの位置のばらつきが小さいことがわかる。
図4に強度を高くしたレーザ光の照射により取得したマススペクトルのACTH18-39に対応するマスピークを示す。図4(a)は従来、図4(b)は実施例の方法により取得した10測定分のマススペクトルを重ね描きしたものである。図4では第1同位体(理論質量電荷比: 2465.1989)と第2同位体(理論質量電荷比: 2466.1989)のそれぞれのピークトップ近傍の拡大図を示す。図4(a)と図4(b)の比較からも、実施例では従来に比べてピークトップの位置(質量電荷比)のばらつきが小さいことがわかる。
図5は、上記測定により得られた結果をまとめたものである。図5(a)は低強度のレーザ光を照射した測定の結果をまとめたもの、図5(b)は高強度のレーザ光を照射した測定の結果をまとめたものである。10回の測定により取得したマススペクトルデータから、マスピークのピークトップに対応する質量電荷比の平均、質量電荷比の最大と最小の差、その差を理論質量電荷比で除した値(ppm)、及び標準偏差σを求めた。これらの値のいずれからも、実施例の方が従来よりも質量ずれのばらつきも小さいことが分かる。従来の測定方法では、質量ずれが実施例に比べて1.1〜2.1倍大きくなっている。なお、今回の測定では従来法によって取得した質量較正用のスペクトルを用いて質量較正を行ったため、平均値の理論値に対するずれ量に関しては、空間電荷効果の影響の度合いによって、Ang IIのように従来法の方が理論値に近くなる場合やACTH18-39のように実施例の方が理論値に近くなる場合が発生している。質量較正用のスペクトルも実施例の方法により取得すれば、一様に実施例の方が理論値に近くなることが期待される。
図6に示すように、実施例と従来のいずれにおいても、試料に照射するレーザ光の強度が大きいほど質量電荷比が大きくなる方向に変動していることが分かる。MALDIイオン源ではレーザ強度が大きい方が発生するイオン量が増えるため、空間電荷効果がより大きくなり、質量電荷比が大きくなる方向により大きくずれたものと考えられる。ただし、平均質量電荷比の値のずれは3種類のイオンのピークの全てについて、従来よりも実施例の方が小さくなっている。これは、実施例の質量分析装置及び方法を用いることにより従来に比べて空間電荷効果の影響が低減されており、イオントラップ型質量分析装置本来の性能をより正確に反映した結果が得られていることを示している。
特に、ラスター測定では、複数回の測定データを積算してマススペクトルを作成するため、従来のように各回の測定データのばらつきが大きいとマススペクトルのピーク幅が広くなり質量精度だけでなく質量分解能も悪くなってしまう。これに対し、本実施例では、各回の測定データのばらつきが小さいため、質量精度と質量分解能の両方について、イオントラップ質量分析装置1の性能を正しく評価することができる。
上記実施例は一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。上記実施例ではMALDIイオン源を用いたが、ESI源、APCI源、LDI源等、他のイオン源を備えた質量分析装置においても上記実施例と同様に構成することができる。また、上記実施例ではコンバージョンダイノードと二次電子増倍管からなるイオン検出器によりイオンを検出したが、他の種類のイオン検出器を用いてもよい。
1…イオントラップ型質量分析装置
10…MALDIイオン源
11…試料ステージ
12…試料
13…レーザ光源
14、15…反射鏡
16…CCDカメラ
17…アパーチャ
18…イオンレンズ
20…イオントラップ
21…リング電極
22…入口側エンドキャップ電極
23…出口側エンドキャップ電極
25…イオン導入口
26…イオン排出口
27…リング電極
27…電圧印加部
30…イオン検出器
31…コンバージョンダイノード
32…二次電子増倍管
40…制御・処理部
41…記憶部
42…化合物データベース
50…質量分析プログラム
51…測定対象イオン入力受付部
52…捕捉質量電荷比範囲決定部
53…測定制御部
54…マススペクトル作成部
55…質量精度算出部
61…入力部
62…表示部

Claims (8)

  1. イオン源と、
    前記イオン源で生成されたイオンを捕捉するイオントラップと、
    前記イオントラップから排出されるイオンを検出する検出部と、
    前記イオントラップに高周波電圧を印加する電圧印加部と、
    1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料について、測定対象とする1種類のイオンの質量電荷比の入力を受け付ける測定対象イオン入力受付部と、
    前記測定対象イオン入力受付部に入力された質量電荷比に予め決められたマージンを付与することにより捕捉質量電荷比範囲を決定する捕捉質量電荷比範囲決定部と、
    前記イオン源に前記標準試料を導入し、前記捕捉質量電荷比範囲のイオンを前記イオントラップに捕捉する周波数及び振幅を有する高周波電圧を前記イオントラップに印加し、続いて、前記イオントラップに捕捉されているイオンを質量電荷比順に排出するように前記イオントラップに印加する高周波電圧の周波数及び/又は振幅を変化させる測定制御部と
    を備えることを特徴とする質量分析装置。
  2. 前記イオントラップが、リング電極と該リング電極を挟むように設けられた1対のエンドキャップ電極を有する3次元イオントラップであることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  3. 前記測定制御部が、複数回、前記標準試料を測定し、該複数回の測定により得られた測定データを積算あるいは平均することを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  4. 前記イオン源が前記標準試料の表面にレーザ光を照射することによりイオンを生成するMALDIイオン源であることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  5. 前記測定制御部が、前記標準試料の表面に設定した複数の測定点のそれぞれについて測定を行い、各測定により得られた測定データを積算あるいは平均することを特徴とする請求項4に記載の質量分析装置。
  6. 前記測定制御部が、複数回、前記標準試料を測定し、該複数回の測定により得られた測定データを積算あるいは平均することを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  7. 前記マージンが±5Da以下であることを特徴とする請求項1に記載の質量分析装置。
  8. イオン源と、前記イオン源で生成されたイオンを捕捉し、排出するイオントラップと、前記イオントラップから排出されたイオンを検出する検出部とを備えたイオントラップ型質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
    1乃至複数種類の既知の質量電荷比を有するイオンを生成する標準試料について、測定対象とする1種類のイオンを指定し、
    前記標準試料を前記イオン源に導入し、
    前記イオン源において前記標準試料から生成されたイオンのうち前記指定された1種類のイオンのみを前記イオントラップに捕捉して他の種類のイオンを前記イオントラップから排出し、
    前記イオントラップに捕捉されている前記1種類のイオンについてスキャン測定を行う
    ことを特徴とする質量分析方法。
JP2018143927A 2018-07-31 2018-07-31 質量分析装置及び質量分析方法 Active JP7021612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018143927A JP7021612B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 質量分析装置及び質量分析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018143927A JP7021612B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 質量分析装置及び質量分析方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020021602A true JP2020021602A (ja) 2020-02-06
JP2020021602A5 JP2020021602A5 (ja) 2020-12-17
JP7021612B2 JP7021612B2 (ja) 2022-02-17

Family

ID=69589926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018143927A Active JP7021612B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 質量分析装置及び質量分析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7021612B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2740604C1 (ru) * 2020-07-14 2021-01-15 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Рязанский государственный радиотехнический университет имени В.Ф. Уткина" Способ масс-анализа ионов в квадрупольных полях с возбуждением колебаний на границы устойчивости
RU2749549C1 (ru) * 2020-07-14 2021-06-15 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Рязанский государственный радиотехнический университет имени В.Ф. Уткина" Устройство масс-анализа ионов с квадрупольными полями с возбуждением колебаний на границе устойчивости

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1183803A (ja) * 1997-09-01 1999-03-26 Hitachi Ltd マスマーカーの補正方法
JP2006092750A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Hitachi High-Technologies Corp イオントラップ質量分析方法および装置
JP2006196190A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Shimadzu Corp Maldiイオントラップ型質量分析装置及び分析方法
JP2010205460A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Shimadzu Corp レーザ脱離イオン化飛行時間型質量分析装置
JP2010537172A (ja) * 2007-08-21 2010-12-02 エムディーエス アナリティカル テクノロジーズ, ア ビジネス ユニット オブ エムディーエス インコーポレイテッド, ドゥーイング ビジネス スルー イッツ サイエックス ディビジョン 質量割り当て精度を向上させる方法
JP2015146288A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 日本電子株式会社 質量分析装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1183803A (ja) * 1997-09-01 1999-03-26 Hitachi Ltd マスマーカーの補正方法
US6194716B1 (en) * 1997-09-01 2001-02-27 Hitachi, Ltd. Method for mass calibration
JP2006092750A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Hitachi High-Technologies Corp イオントラップ質量分析方法および装置
JP2006196190A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Shimadzu Corp Maldiイオントラップ型質量分析装置及び分析方法
JP2010537172A (ja) * 2007-08-21 2010-12-02 エムディーエス アナリティカル テクノロジーズ, ア ビジネス ユニット オブ エムディーエス インコーポレイテッド, ドゥーイング ビジネス スルー イッツ サイエックス ディビジョン 質量割り当て精度を向上させる方法
JP2010205460A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Shimadzu Corp レーザ脱離イオン化飛行時間型質量分析装置
JP2015146288A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 日本電子株式会社 質量分析装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2740604C1 (ru) * 2020-07-14 2021-01-15 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Рязанский государственный радиотехнический университет имени В.Ф. Уткина" Способ масс-анализа ионов в квадрупольных полях с возбуждением колебаний на границы устойчивости
RU2749549C1 (ru) * 2020-07-14 2021-06-15 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Рязанский государственный радиотехнический университет имени В.Ф. Уткина" Устройство масс-анализа ионов с квадрупольными полями с возбуждением колебаний на границе устойчивости

Also Published As

Publication number Publication date
JP7021612B2 (ja) 2022-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7291845B2 (en) Method for controlling space charge-driven ion instabilities in electron impact ion sources
US8723108B1 (en) Transient level data acquisition and peak correction for time-of-flight mass spectrometry
EP2599104B1 (en) Method and a mass spectrometer and uses thereof for detecting ions or subsequently-ionised neutral particles from samples
US7804065B2 (en) Methods of calibrating and operating an ion trap mass analyzer to optimize mass spectral peak characteristics
US10600625B2 (en) Method of calibrating a mass spectrometer
US20130306855A1 (en) Efficient detection of ion species utilizing fluorescence and optics
US20190272984A1 (en) Imaging mass spectrometer
US9627190B2 (en) Energy resolved time-of-flight mass spectrometry
US6580071B2 (en) Method for calibrating a mass spectrometer
CN109473335B (zh) 利用质谱分析确定同位素比值
JP6773236B2 (ja) 質量分析装置及び質量分析方法
JP7021612B2 (ja) 質量分析装置及び質量分析方法
JP2014212068A (ja) Maldi質量分析装置
JP5737144B2 (ja) イオントラップ質量分析装置
JP2005121653A (ja) 質量分析計のスペクトル補正方法
JP2020021602A5 (ja)
JP5412246B2 (ja) 四重極質量分析装置におけるスペクトル信号補正方法
JP2005121654A (ja) 質量分析計
JP2019095456A (ja) データ依存制御の改善方法
JP7444011B2 (ja) 質量分析装置及び質量分析方法
JP7010196B2 (ja) 質量分析装置、レーザ光強度調整方法およびレーザ光強度調整プログラム
US11996277B2 (en) Method of gain calibration
US20220367165A1 (en) Method of gain calibration
JP6075311B2 (ja) イオントラップ質量分析装置及び該装置を用いた質量分析方法
JP6938297B2 (ja) 質量分析装置および質量分析方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201029

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201029

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220118

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7021612

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151