JP2020020020A - 高炉用羽口およびその製造方法 - Google Patents
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〔A〕下記の(1)および(2)の工程を備える、高炉用羽口の製造方法。
(1)羽口本体部の少なくとも先端を含む外表面に拡散接合または肉盛溶接により第一保護層を設ける工程、および、
(2)前記第一保護層の表面の少なくとも一部に、溶接材料の種類を順次変更して、二種類以上の肉盛溶接部が混在した第二保護層を設ける工程。
前記第一保護層が、NiまたはNi−Cr合金からなる、
上記〔A〕の高炉用羽口の製造方法。
溶接材料が、NiまたはNi合金に、炭化物、窒化物、酸化物および硼化物から選択される一種以上の硬質粒子を分散させた材料を含む、
上記〔A〕または〔B〕の高炉用羽口の製造方法。
溶接材料が、前記硬質粒子の含有量が異なる二種類以上の材料を含む、
上記〔C〕の高炉用羽口の製造方法。
溶接材料が、Ni−Cr合金からなる材料を含む、
上記〔A〕〜〔D〕のいずれかの高炉用羽口の製造方法。
前記羽口本体部の少なくとも前記先端を含む外表面を覆う拡散接合または肉盛溶接からなる第一保護層と、
前記第一保護層の表面の少なくとも一部を覆う肉盛溶接層からなる第二保護層とを備え、
前記第二保護層が、二種類以上の肉盛溶接部を混在させた肉盛溶接層である、
高炉用羽口。
上記〔F〕の高炉用羽口。
上記〔F〕または〔G〕の高炉用羽口。
上記〔H〕の高炉用羽口。
上記〔F〕〜〔I〕のいずれかの高炉用羽口。
本発明に係る高炉用羽口の製造方法は、第一保護層を設ける工程、および、第二保護層を設ける工程を備える。以下、第一保護層を肉盛溶接によって設ける場合を例にとって、各工程について説明する。
図1(a)を参照して、この工程は、羽口本体部1の少なくとも先端(図示省略)を含む外表面に肉盛溶接により第一保護層3aを設ける工程である。第一保護層3aの材質は、羽口本体部1との密着性に優れるとともに、熱伝導率が高い材料を選択することができる。第一保護層3aの材質としては、例えば、NiまたはNi−Cr合金からなるものを選択できる。具体的な材質については後段で説明する。
図1(c)を参照して、この工程は、第一保護層3aの表面の少なくとも一部に肉盛溶接により第二保護層3bを設ける工程である。第一保護層3aの表面の少なくとも一部に肉盛溶接により第二保護層3bを設ける際には、溶接材料の種類を順次変更して、二種類以上の肉盛溶接部30,31が混在した第二保護層3bを設けることが重要である。また、先に隙間を空けて1つの溶接材料を肉盛溶接しておき、溶接材料の種類を変更して、隙間に肉盛溶接して設けることも可能である。第二保護層3bの材質は、保護層3の外層に位置し、高炉の操業時に、炉内の鉱石やコークスとの衝突に耐えうる耐摩耗性(具体的には、ビッカース硬さで180Hv以上)に優れるとともに、熱伝導率が高い材料(具体的には10W/mK以上)を選択することができる。例えば、Niに硬質のTiCなどの炭化物を分散させた材料を用いることができる。具体的な材質については後段で説明する。
図3〜図11を参照して、本実施形態に係る高炉用羽口10は、羽口本体部1と、肉盛溶接層からなる第一保護層3aと、肉盛溶接層からなる第二保護層3bとを備える。肉盛溶接層3bの溶接方向には特に制約がないが、羽口本体部1を構成する筒状態の周方向に一致していることが好ましい。図4〜図11それぞれの(a)における左右方向が羽口本体部1の周方向に一致するものとして説明する。
羽口本体部1は、先端1bが高炉の内壁から突出するよう、高炉内に配置され、先端1bは、高炉の操業時に高温に曝される。羽口本体部1の内部には、水路2が設けられており、水路2に冷却水を流すことによって、先端1b付近の温度を低減している。羽口本体部1は、円筒状であり、高炉の操業時には筒内に高温(例えば1200℃程度)の熱風が流される。羽口本体部の材質は、通常、熱伝導性に優れた銅または銅合金である。
第一保護層3aは、羽口本体部1の少なくとも先端1bを含む外表面1aを覆う肉盛溶接層からなる層である。第一保護層3aの材質は、羽口本体部1との密着性に優れるとともに、熱伝導率が高い材料を選択することができる。羽口本体部1との密着性の観点からは、羽口本体部1に用いられる銅または銅合金の熱膨張率に近い材料、具体的には、熱膨張率(線膨張率)が13〜16×10−6/℃の範囲である材料を選択することができる。また、熱伝導率が高い材料とは、例えば、熱伝導率が10W/(m・K)以上の範囲にある材料である。第一保護層3aの材質としては、例えば、NiまたはNi−Cr合金からなるものを選択できる。
第二保護層3bは、第一保護層3aの表面を覆う肉盛溶接層からなる層である。第二保護層3bの材質は、保護層3の外層に位置し、高炉の操業時に、炉内の鉱石やコークスとの衝突に耐えうる耐摩耗性(具体的には、ビッカース硬さで180Hv以上)に優れるとともに、熱伝導率が高い材料(具体的には10W/mK以上)を選択することができる。例えば、NiまたはNi合金に、炭化物、窒化物、酸化物および硼化物から選択される一種以上の硬質粒子を分散させた材料を用いることができる。炭化物としては、TiC、WC、NbC、VCなどが例示されるが、中でもTiCが好ましい。これは、TiCが、硬さが大きく、耐摩耗性の向上に極めて有効な材料だからである。種類の異なる溶接材料とは、マトリックスを構成するNiまたはNi合金の化学組成が異なる場合のほか、硬質粒子の種類が異なる場合、硬質粒子の含有量が異なる場合などが含まれる。
1 羽口本体部
1a 外表面
1b 先端
2 水路
3 保護層
3a 第一保護層
3b 第二保護層
5 未溶着部
30 肉盛溶接層
31 肉盛溶接層
33 肉盛溶接層(一層目)
34 肉盛溶接層(二層目)
35 肉盛溶接層(三層目)
Claims (10)
- 下記の(1)および(2)の工程を備える、高炉用羽口の製造方法。
(1)羽口本体部の少なくとも先端を含む外表面に拡散接合または肉盛溶接により第一保護層を設ける工程、および、
(2)前記第一保護層の表面の少なくとも一部に、溶接材料の種類を順次変更して、二種類以上の肉盛溶接部が混在した第二保護層を設ける工程。 - 前記(1)の工程において、
前記第一保護層が、NiまたはNi−Cr合金からなる、
請求項1に記載の高炉用羽口の製造方法。 - 前記(2)の工程において、
溶接材料が、NiまたはNi合金に、炭化物、窒化物、酸化物および硼化物から選択される一種以上の硬質粒子を分散させた材料を含む、
請求項1または2に記載の高炉用羽口の製造方法。 - 前記(2)の工程において、
溶接材料が、前記硬質粒子の含有量が異なる二種類以上の材料を含む、
請求項3に記載の高炉用羽口の製造方法。 - 前記(2)の工程において、
溶接材料が、Ni−Cr合金からなる材料を含む、
請求項1から4までのいずれかに記載の高炉用羽口の製造方法。 - 先端が高炉内に突出する銅または銅合金からなる羽口本体部と、
前記羽口本体部の少なくとも前記先端を含む外表面を覆う拡散接合または肉盛溶接からなる第一保護層と、
前記第一保護層の表面の少なくとも一部を覆う肉盛溶接層からなる第二保護層とを備え、
前記第二保護層が、二種類以上の肉盛溶接部を混在させた肉盛溶接層である、
高炉用羽口。 - 前記第一保護層が、NiまたはNi−Cr合金からなる、
請求項6に記載の高炉用羽口。 - 前記第二保護層が、NiまたはNi合金に、炭化物、窒化物、酸化物および硼化物から選択される一種以上の硬質粒子を分散させた肉盛溶接部を含む、
請求項6または7に記載の高炉用羽口。 - 前記第二保護層が、前記硬質粒子の含有量が異なる二種類以上の肉盛溶接部を含む、
請求項8に記載の高炉用羽口。 - 前記第二保護層が、Ni−Cr合金からなる肉盛溶接部を含む、
請求項6から9までのいずれかに記載の高炉用羽口。
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