JP2020018192A - 天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法及びその盆栽用鉢 - Google Patents

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Abstract

【課題】丁寧な工夫を施すことで、不定形な天然石であっても、盆栽用鉢としての条件を具備したまま、土壌、根を収納する鉢内部を開けることができ、かつ天然石の趣を醸しだすことができ、しかも植物を安全に生育させることができる、盆栽用鉢の製造方法を提供する。【解決手段】不定形な天然石Sの上部と底部を決めると共に、天然石の重心位置を測定し、天然石の底部から上部側へ向けて水抜き用の排水穴3を穿設し、排水穴に所定の長さを有する深度設定棒4を差し込み、天然石の上部に、盆栽樹の根と土壌とを入れる鉢内部2を、ビット等の切削具で切削し、切削具が深度設定棒の先端に接したら、鉢内部の内底部に到達したとして、切削具による深さ方向の切削を終了し、次に、鉢内部の横方向を切削すると共に、盆栽樹の根と土壌とが収まる程度の空間を形成する。【選択図】図2

Description

本発明は、河原、海岸などにある天然石を用いて盆栽用の鉢を製造する天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法及びその盆栽用鉢に関する。
盆栽は、草木を鉢に植えて、枝ぶり、葉姿、幹の肌、根及び鉢、もしくはその姿全体を鑑賞するものである。例えば、自然の風景を模して造形するものである。盆栽の目的は、自然の風景を、植木鉢の中に切り取って作り出すところにある。その植物の、野外で見られる大木の姿を、植木鉢の上に縮小して再現することを目指すものである。そのために剪定を施したり、自然の景観に似せるために枝を針金で固定したり、屈曲させ、あるいは岩石の上に根を這わせたりと様々な技巧を競うものである。
盆栽は、施肥、剪定、針金掛け、水やりなど手間と時間をかけて作るものである。生きた植物なので「完成」というものがなく、常に変化するものである。盆栽の種類には、木を中心とした盆栽、草を中心とした盆栽、更に異種の植物や造形物を組み合わせたものがある。木を中心としたものとしては、松、真柏、杜松、杉などの松柏類、ウメモドキ、柿、花梨、姫リンゴなど実を鑑賞する実物、梅、木瓜、桜、五月などの花を鑑賞する花物、楓、欅、ハゼの木、竹などの葉姿を鑑賞する葉物、これら松柏類以外のものを総称して「雑木」と称されている。異種の植物や造形物を組み合わせたものとしては、寄せ植え、彩花盆栽などがある。
盆栽の樹形には、直幹(ちょっかん)、模様木(もようぎ)、斜幹(しゃかん)、吹流し(ふきながし)、懸崖(けんがい)、蟠幹(ばんかん)、箒立ち(ほうきだち)、根上り(ねあがり)、根連なり(ねつらなり)、寄せ植え(よせうえ)、文人木(ぶんじんぎ)、石付(いしつき)と変わり木等がある。
例えば、直幹(ちょっかん)は、図9(a)に示すように、幹が上に向けて垂直に一直線に伸びている形をした盆栽の樹形である。幹が根元から樹芯へ徐々に細くなっていくのが理想であり、これを「こけ順がよい」と称されている。枝も前後左右に順序よく出ており、枝と枝の間隔も上に行くに従って、狭くなっていくような状態を「枝順がよい」とされる。そして根も四方八方に伸びた根張りが理想的であるとされる樹形である。
模様木(もようぎ)は、図9(b)に示すように、幹が左右に曲線を描くように曲がっている盆栽の樹形である。こけ順が素直で、模様が前後左右にバランス良く曲がっていることが重要である。枝の出し方には注意が必要であり、自然樹のように枝は曲の外側に残して、内側の枝は剪定をする。根元からの垂直線上に樹芯があると、観る者に安定感を与えるとされる樹形である。
斜幹(しゃかん)は、一方向からの風に晒されていたり、障害物などがあるために根元から斜めに立ち上がり、樹芯にかけて一方向に傾いた盆栽の樹形である。枝は一方になびかないで、前後左右に伸び出しているのが特徴とされる樹形である。
吹流し(ふきながし)は、図9(c)に示すように、斜幹よりも、さらに過酷な環境に曝されて、幹も枝も一方向になびき、樹高よりも長く枝が伸びた盆栽の樹形である。これは、枝先の位置以外は半懸崖と似ている。
半懸崖(はんけんがい)は、図9(d)に示すように、海岸や渓谷の断崖絶壁に生えて、幹が下垂して生育を続ける樹木の姿を表現したものを懸崖と呼ぶ盆栽の樹形である。ちなみに、幹や枝が鉢の上縁よりも下に垂れ下がっているものを懸崖、鉢の上縁ぐらいのものを半懸崖と称されている。
蟠幹(ばんかん)は、幹が著しく捩れているもの、または捩れて成長する性質のものを捩幹と呼び、幹が更にネジれた状態、あたかも蛇がとぐろを巻いた様な樹形を蟠幹と称される盆栽の樹形である。箒立ち(ほうきだち)は、幹の途中から、放射状に細かく分かれてどれが主幹なのか、区別のつかなくなった樹形で、それがあたかも竹箒に似ている盆栽の樹形である。枝の素直な分岐と、分岐点と樹高などとのバランスが鑑賞のポイントになる。
根上り(ねあがり)は、厳しい生育環境により、地中で分岐した根元の部分が、風雨に晒されて表土から浮き出して露出している状態の盆栽の樹形である。
多幹(たかん)は、根元から複数の幹が立ち上がったもの。幹が2本のものを双幹、3本のものを三幹、5本以上のものを株立ちと称される盆栽の樹形である。幹数は奇数が好まれており、2本以外の偶数は嫌われるので避ける。
根連なり(ねつらなり)は、3本以上の複数の同樹種の根が癒着して1つに繋がっているもの、または立木が地面に倒れて地中に埋まり、元は枝であったものが幹として育ち、その枝元からも根を出して、根が一つに繋がっている様な多幹樹形である盆栽の樹形である。これと似たものに、筏吹きがある。これも、立木が地面に倒れて、元は枝であったものが、幹として育ち多幹樹形となったもので、根連なりと違う点は、根が1ヶ所にある。多幹樹形と同様に、幹数は偶数を避ける。
寄せ植え(よせうえ)は、複数の木を一つの鉢や石に植え付けたものを寄せ植えと称される盆栽の樹形である。同樹種だけの物や、異種の植物を組み合わせた物、または造形物などと組み合わせてより創作性を高めた作品もある。
文人木(ぶんじんぎ)は、中国の南画に見られる様な樹形が発端。明治時代の文人達に好まれたのでこの様に称されている盆栽の樹形である。現在では、細幹で枝数少なく枝嵩も小さいものも文人木と称されている。
石付(いしつき)は、石に根を這わせるなどして植え付けた盆栽の樹形である。より自然な風景を想像させること、石の持つ情景との組合せが多彩なことといった理由から人気が高い樹形である。
変わり木は、上記の範疇に入りきらないものもあり、そういうものは多くの場合変わり木といわれる。
一方、盆栽は普通の植木鉢とは異なる盆栽用鉢が用いられている。その条件として、通気性が良いこと、保水性・排水性が良いこと、太陽熱を吸収しやすいこと、などがある。根は地上部を支え、土壌中の水分や養分を吸収しているが、同時に呼吸もしているため鉢の通気性が重要になる。通気性が良いと放熱性もよく、鉢内の温度調節にもなる。通気性の良い用土を使っていても、釉薬のかかった化粧鉢や、細かい陶土で固く焼きあげられた鉢に植えていると、鉢内の水分が抜けず根腐れなどの生育不良を起こしやすい。
適度の保水性と排水性は植物の生育には必要な条件である。例えば、陶土の質や焼き方、底穴の位置や大きさなど鉢の構造、上薬(うわぐすり)として使われる釉薬(ゆうやく)のあるなしでも左右される。釉薬は高温で焼くことによって溶け、種々の色を出したり水漏れを防止することができる一方で排水性や通気性は悪くなり、鑑賞するにはよいが木の生育に悪い影響を与える。
根の発達には鉢土壌の中の温度が大切である。これを実現するためには、熱の吸収性のよい鉢を選ぶことが必要になる。一番よいのは焼き締め鉢や素焼き鉢とされている。
このような盆栽用の鉢に関する技術が提案されている。例えば、特許文献1の特開2017−77222公報「鉢植え盆栽」のように、植木鉢以外の容器に盆栽を入れて長期間水をやらなくても鉢植え栽培できるようにした鉢植え盆栽が提案されている。
特開2017−77222公報
不定形な天然石では、鉢内部を切削して開けていく作業中に、この天然石を貫通して素材を無駄にすることがあった。特に、その深さが石ごとに異なるために、同じ深さに開けても、ある石では適正な深さであるものが、同じように切削しても、鉢内部が浅すぎたり、逆に、鉢内部が貫通してしまうという問題を有していた。
また、吹流し(ふきながし)や懸崖(けんがい)、半懸崖(はんけんがい)は、横方向に図9(c)、(d)に示すように、斜幹よりも、さらに過酷な環境に曝されて、幹も枝も樹高よりも長く横方向に伸びているので、非常に安定性の悪いものであった。盆栽鉢が転倒しやすいという問題を有していた。
本発明の発明者は、盆栽は若い人達へ後世に残す日本固有の文化として、更に、また日本固有の植木として残すべきであり、その鉢も固有な形態にしたいと考えた。そこで、本発明者は従来では焼成された素焼鉢、釉薬が塗布された鉢以外にそれぞれ様々な種類の岩石を素材とし、不定形な形態の天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法を創案した。更に、河原、海岸などから採取した天然石を人の手で丁寧に加工した盆栽用鉢の製造地を過疎地域として、地方の雇用の促進に貢献することにも着目した。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、工夫を施すことで、不定形な天然石であっても、盆栽用鉢としての条件を具備したまま、土壌、根を収納する鉢内部を開けることができ、かつ天然石の趣を醸しだすことができ、しかも植物を安全に生育させることができる天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法及びその盆栽用鉢を提供することにある。
本発明の製造方法は、河原、海岸などにある天然石(S)を用いて盆栽用の鉢を製造する盆栽用鉢の製造方法であって、
先ず、不定形な天然石(S)の上部と底部を決めると共に、該天然石(S)の重心位置を測定し、
該天然石(S)の底部から上部側へ向けて水抜き用の排水穴(3)を穿設し、該排水穴(3)に所定の長さを有する深度設定棒(4)を差し込み、
該天然石(S)の上部に、盆栽樹の根と土壌とを入れる鉢内部(2)を、ビット等の切削具で切削し、該切削具が前記深度設定棒(4)の先端に接したら、該鉢内部(2)の内底部に到達したとして、該切削具による深さ方向の切削を終了し、
次に、鉢内部(2)の横方向を切削すると共に、盆栽樹の根と土壌とが収まる程度の空間を形成する、ことを特徴とする。
前記鉢内部(2)から盆栽樹Tが外れづらくなるように、該鉢内部(2)の開口部(5)に、内側へ突出する内縁を形成することができる。 盆栽用鉢(1)に入れた盆栽樹(T)が横方向に偏在したものでも倒れないように、前記天然石(S)の重心位置から偏位した位置に鉢内部(2)を開けることができる。
本発明の盆栽用鉢は、河原、海岸などにある天然石(S)を用いた盆栽用鉢(1)であって、
重心位置が測定された天然石(S)に、その底部から上部に向けて穿設された排水穴(3)と、
前記排水穴(3)に差し込まれた深度設定棒(4)により深度が調節されて切削された、盆栽樹(T)の土壌と根を入れる鉢内部(2)と、から成り、
該鉢内部(2)が、盆栽樹(T)が横方向に偏在しても安定性を維持できるように、前記天然石(S)の重心位置から偏位した位置に開けられた、ことを特徴とする。
また、本発明の盆栽用鉢は、河原、海岸などにある天然石(S)を用いた盆栽用鉢(1)であって、
重心位置が測定された天然石(S)に、その底部から上部に向けて穿設された排水穴(3)と、
前記排水穴(3)に差し込まれた深度設定棒(4)により深度が調節されて切削された、盆栽樹(T)の土壌と根を入れる鉢内部(2)と、から成り、
前記鉢内部(2)の開口部(5)の内径が、前記重心位置の周囲部分の内径より短く形成され、盆栽樹(T)の土壌と根が該鉢内部(2)から抜けにくいように構成された、ことを特徴とする。 前記天然石(S)の底部が平坦な場合に、前記排水穴(3)に連続して水の抜け路(7)が該天然石(S)の底部に形成されたものである。
本発明の製造方法と盆栽用鉢の構成では、天然石の趣を残したまま、不定形な天然石であっても、盆栽用鉢として条件を具備したまま、土壌、根を収納する鉢内部を開けることができる。しかも、盆栽の樹形に合わせて、最適な形状の盆栽用鉢とすることができる。
二次的な効果として、河原や海岸で採取した天然石を丁寧に加工することで、盆栽用鉢及び花器を製造することができ、地方の雇用の創出にもつながる。
本発明の天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法を示す作業フロー図である。 天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法の製造過程を示す概略図であり、(a)は排水穴を穿設する状態、(b)は排水穴に深度設定棒を差し込んだ状態、(c)は鉢内部の深さ方向を切削する状態、(d)は鉢内部の横方向を切削する状態である。 本発明の製造方法により製造した盆栽用鉢の一例を示し、(a)は拡大正断面図、(b)は平面図である。 本発明の盆栽用鉢に盆栽樹を植えた状態を示す正面図である。 変形例1の偏在して鉢内部を形成した盆栽用鉢を示す拡大断面図である。 変形例1の偏在して鉢内部を形成した盆栽用鉢に盆栽樹を植えた状態を示す正面図である。 変形例2の略球面状の鉢内部を形成した盆栽用鉢を示す拡大断面図である。 変形例3の天然石の底部の排水穴に連続して水の抜け路を4本形成したものを示し、(a)は断面図、(b)は底面図である。 盆栽の樹形を示す概略図であり、(a)は直幹(ちょっかん)、(b)は模様木(もようぎ)、(c)は懸崖(けんがい)、(半懸崖)、(d)は吹流し(ふきながし)である。
本発明は、河原、海岸などにある天然石を用いて盆栽用の鉢を製造する盆栽用鉢の製造方法である。本発明の製造方法は、先ず、不定形な天然石の上部と底部を決めると共に、天然石の重心位置を測定し、天然石の底部から上部側へ向けて排水穴を穿設し、排水穴に所定の長さを有する深度設定棒を差し込み、天然石の上部に、盆栽樹の根と土壌とを入れる鉢内部を、ビット等の切削具で切削し、切削具が前記深度設定棒の先端に接したら、鉢内部の内底部に到達したとして、切削具による深さ方向の切削を終了し、次に、鉢内部の横方向を切削すると共に、盆栽樹の根と土壌とが収まる程度の空間を形成する方法である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1の天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法を示す作業フロー図である。図2は実施例1の天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法の製造過程を示す概略図であり、(a)は排水穴を穿設する状態、(b)は排水穴に深度設定棒を差し込んだ状態、(c)は鉢内部の深さ方向を切削する状態、(d)は鉢内部の横方向を切削する状態である。図3は本発明の製造方法により製造した盆栽用鉢の一例を示し、(a)は拡大正断面図、(b)は拡大平面図である。
<製造方法(重心位置の測定)>
本発明に用いる天然石Sは、石材所で所定形状に切削したものではなく。河原、海岸などに多数ある天然の石である。この天然石Sは、人が簡単に手で持ち運べる程度の重さ、大きさの石が好ましい。この河原、海岸などにある天然石Sは、河川で上流から下流に向けて流されて行く途中で、その周囲が丸みを帯びた形状になったものである。そのために天然石Sは、大きさも形状も種々のものがあり、趣のある素材である。
本発明の製造方法では、先ず、不定形な天然石Sの上部と底部を決める。不定形な天然石Sについて、安定して置けるようにするためである。重心位置が低くなるように設定する。盆栽用鉢1としては、例えば「山形形状」、「球形状」又は底部が平坦な形状の天然石Sが好ましい。
なお、前処理として、天然石Sの周りに汚れが付着しているときはこれを落とす。更に、天然石Sの底部を決めたあと、まだ不安定なときは、天然石Sの底部の突出した部分を鑢などで平坦に均す。また、割れた天然石S、又は鋭利な角部がある天然石Sについては、それらの鋭利な角部を丸めておく。
<製造方法(排水穴の穿設)>
不定形な天然石Sに鉢内部2を形成する際に、この鉢内部2を開けるためにビット等の切削具で切削する。このときに天然石Sの底まで貫通して製造に失敗して天然石Sを無駄にすることがあった。そこで、本発明の製造方法では、図2(a)に示すように、鉢内部2の深さを決定するために、天然石Sの底部から上部側へ向けて排水穴3を穿設する。更に、図2(b)に示すように、この排水穴3に所定の長さを有する深度設定棒4を差し込む。この状態で、ビット等の切削具で切削しながら鉢内部2を開けていく。切削具が深度設定棒4の先端に接した時が設定した鉢内部2の内底部の深さを意味する。
例えば、盆栽用鉢1を安定に保つために、盆栽用鉢1の内底部を厚くしたいときは、長い深度設定棒4を用いる。逆に、盆栽用鉢1が安定した形状の場合は、短い深度設定棒4を用いる。製造する盆栽用鉢1に応じて、深度設定棒4の長さを選択して使用する。
この深度設定棒4は、ビット等の切削具の刃に損傷を与えない程度の固さの棒状の素材であれば十分である。例えば、木製又はプラスチック製の棒状の素材でよい。但し、作業中に排水穴3から簡単に外れず、逆に、排水穴3の内径の大小の違いがあっても、容易に差し込めるものが好ましい。例えば、横断面が四角形状などの細い角柱の部材が好ましい。また、排水穴3に差し込んだ状態で、余分に突出している部分は簡単に折損できる素材のものが好ましい。更に、天然石Sの底部の厚みが分かるように、深度設定棒4の周囲に目盛を書いたものでもよい。
<製造方法(鉢内部の切削)>
このように天然石Sの排水穴3に深度設定棒4を差し込んだ状態でこの天然石Sを裏返し、天然石Sの上部に盆栽樹の根と土壌とを入れる鉢内部2を開ける。この鉢内部2は例えばビット等の切削具を用いて切削する。本発明の製造方法では、図2(c)に示すように、先ず、排水穴3が開けられた位置に向けて、切削具を用いて切削する。切削具が前記深度設定棒4の先端に接したら、鉢内部2の内底部に到達したとして、切削具による深さ方向の切削を終了する。
次に、図2(d)に示すように、鉢内部2の横方向を切削して、盆栽樹の根と土壌とが収まる程度の空間を形成する。鉢内部2の開口部5は平面視で単純な円形状、湾曲線状に限定されない。天然石Sの趣を最大限利用するために、波状、ぎざぎざ状と種々の形状にすることができる。不定形の天然石Sの形状に合わせてその鉢内部2の開口部5の形状を形成する。
<開口部の内縁(うちえん)>
鉢内部(2)の開口部5に、図3(a)に示すように、内側へ突出する内縁(うちえん)6を形成する。これにより鉢内部2から盆栽樹Tが外れづらくなる。上述したように、盆栽には、図9(a)、(b)に示すように、幹が上に向けて垂直に一直線に伸びている形をした直幹(ちょっかん)、幹が左右に曲線を描くように曲がっている模様木(もようぎ)だけではない。
図9(c)、(d)に示すように、斜幹よりも、さらに過酷な環境に曝されて、幹も枝も一方向になびき、樹高よりも長く枝が伸びた吹流し(ふきながし)や、懸崖(けんがい)、半懸崖は、重心が鉢の中心方向から離れた位置にあり、不安定になりやすい。鉢内部2から盆栽樹Tが外れやすくなる。そこで、鉢内部2の開口部5に、内側へ突出する内縁6を形成して、抜けづらくする。
<使用例>
図4は本発明の盆栽用鉢に盆栽樹を植えた状態を示す正面図である。
上述した製造方法で製造した本発明の盆栽用鉢1に盆栽樹Tを入れると、岩から実際に植物が生えた状態になり趣の深いものになる。特に、本発明の盆栽用鉢1は不定形な天然石を素材にしているのでよりその趣は深くなる。更に天然石Sの種類、色、大きさを選択することで盆栽樹Tに最適な盆栽用鉢1となる。
<変形例1(偏在して形成した鉢内部)>
図5は変形例1の偏在して鉢内部を形成した盆栽用鉢を示す拡大断面図である。図6は変形例1の偏在して鉢内部を形成した盆栽用鉢に盆栽樹を植えた状態を示す正面図である。
変形例1の盆栽用鉢は天然石Sの重心位置から偏位した位置に鉢内部2を開けたものである。この変形例1の盆栽用鉢1は、これに入れた盆栽樹Tが横方向に偏在したものでも倒れない。盆栽樹Tの大きさに比較して大きな天然石Sを用いることも可能であるが、盆栽としてのバランスが悪くなりやすい。折角天然石Sを用いているので、天然石Sの大きさに比較して鉢内部2を開ける位置を変化させるだけで、盆栽樹Tが横方向に偏在したものでも倒れないようになる。図5に示すように、X領域とY領域と比較して、X領域が重くなり、図示例では右側に盆栽樹Tの重心が移動しても安定性を維持できるようになっている。
<変形例2(略球面状に形成した鉢内部)>
図7は変形例2の略球面状の鉢内部を形成した盆栽用鉢を示す拡大断面図である。
変形例2の盆栽用鉢は、鉢内部2の内部を略球面状に形成したものである。この変形例2の盆栽用鉢1は、鉢内部2から盆栽樹Tが外れづらくなる。
<変形例3(水の抜け路)>
図8は変形例3の天然石の底部の排水穴に連続して水の抜け路を4本形成したものを示し、(a)は断面図、(b)は底面図である。
天然石Sは色々と不定形であるために、安定性の悪いものが多い。このような場合には、底部を平に切削することがある。このような石は、排水穴3から十分に排水されないことがあり、根腐れの原因になりやすい。そこで、盆栽用鉢1の底部が平坦な場合に、この排水穴3に連続して水の抜け路7を、天然石Sの底部に形成した。図示例は排水穴3を中心にして4本の水の抜け路7を形成したが、この本数に限定されないことは勿論である。
なお、本発明は、工夫を施すことで、不定形な天然石Sであっても、盆栽用鉢1としての条件を具備したまま、土壌、根を収納する鉢内部2を開けることができ、かつ天然石Sの趣を醸しだすことができ、しかも植物を安全に生育させることができれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
本発明の天然石を用いた製造方法及びその盆栽用鉢は、盆栽に限定されず普通の植木、苔にも利用することができる。
1 盆栽用鉢
2 鉢内部
3 排水穴
4 深度設定棒
5 開口部
6 内縁
7 水の抜け路
S 天然石
T 盆栽樹

Claims (6)

  1. 河原、海岸などにある天然石(S)を用いて盆栽用の鉢を製造する盆栽用鉢の製造方法であって、
    先ず、不定形な天然石(S)の上部と底部を決めると共に、該天然石(S)の重心位置を測定し、
    該天然石(S)の底部から上部側へ向けて水抜き用の排水穴(3)を穿設し、該排水穴(3)に所定の長さを有する深度設定棒(4)を差し込み、
    該天然石(S)の上部に、盆栽樹の根と土壌とを入れる鉢内部(2)を、ビット等の切削具で切削し、該切削具が前記深度設定棒(4)の先端に接したら、該鉢内部(2)の内底部に到達したとして、該切削具による深さ方向の切削を終了し、
    次に、鉢内部(2)の横方向を切削すると共に、盆栽樹の根と土壌とが収まる程度の空間を形成する、ことを特徴とする天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法。
  2. 前記鉢内部(2)から盆栽樹(T)が外れづらくなるように、該鉢内部(2)の開口部(5)に、内側へ突出する内縁(6)を形成する、ことを特徴とする請求項1の天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法。
  3. 盆栽用鉢(1)に入れた盆栽樹(T)が横方向に偏在したものでも倒れないように、前記天然石(S)の重心位置から偏位した位置に鉢内部(2)を開ける、ことを特徴とする請求項1又は2の天然石を用いた盆栽用鉢の製造方法。
  4. 河原、海岸などにある天然石(S)を用いた盆栽用鉢(1)であって、
    重心位置が測定された天然石(S)に、その底部から上部に向けて穿設された排水穴(3)と、
    前記排水穴(3)に差し込まれた深度設定棒(4)により深度が調節されて切削された、盆栽樹(T)の土壌と根を入れる鉢内部(2)と、から成り、
    該鉢内部(2)が、盆栽樹(T)が横方向に偏在しても安定性を維持できるように、前記天然石(S)の重心位置から偏位した位置に開けられた、ことを特徴とする天然石を用いた盆栽用鉢。
  5. 河原、海岸などにある天然石(S)を用いた盆栽用鉢(1)であって、
    重心位置が測定された天然石(S)に、その底部から上部に向けて穿設された排水穴(3)と、
    前記排水穴(3)に差し込まれた深度設定棒(4)により深度が調節されて切削された、盆栽樹(T)の土壌と根を入れる鉢内部(2)と、から成り、
    前記鉢内部(2)の開口部(5)の内径が、前記重心位置の周囲部分の内径より短く形成され、盆栽樹(T)の土壌と根が該鉢内部(2)から抜けにくいように構成された、ことを特徴とする天然石を用いた盆栽用鉢。
  6. 前記天然石(S)の底部が平坦な場合に、前記排水穴(3)に連続して水の抜け路(7)が該天然石(S)の底部に形成されたものである、ことを特徴とする請求項4又は5の天然石を用いた盆栽用鉢。
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