JP2020017679A - 保護カバー - Google Patents

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JP2020017679A
JP2020017679A JP2018140661A JP2018140661A JP2020017679A JP 2020017679 A JP2020017679 A JP 2020017679A JP 2018140661 A JP2018140661 A JP 2018140661A JP 2018140661 A JP2018140661 A JP 2018140661A JP 2020017679 A JP2020017679 A JP 2020017679A
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田中 利彦
Toshihiko Tanaka
利彦 田中
正尚 谷口
Masanao Taniguchi
正尚 谷口
航 木元
Ko Kimoto
航 木元
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YAMAMURA PHOTONICS CO Ltd
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Abstract

【課題】開口における非晶材または結晶材の有効エリアを十分に確保できる保護カバーを提供する。【解決手段】開口7が形成されたカバー部材6と、光透過性または光反射性の非晶材または結晶材11とを備え、これらカバー部材6と非晶材または結晶材11との対向面同士が低融点ガラス9によって融着された保護カバー5であって、非晶材または結晶材11には、平面視中心部において非晶材または結晶材11の板厚方向に突出する中心凸部11aが備えられており、中心凸部11aの外周は低融点ガラス9が融着される融着面11bとされており、カバー部材6の開口7の周辺縁部71と、中心凸部11aの外周部11eとは近接している。【選択図】図3

Description

本発明は、光透過性または光反射性の非晶材または結晶材を用いた保護カバーに関する。
波長150nmから7000nmの赤外光、可視光、紫外光等を発光ないし受光する光デバイスには、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)等の半導体素子(光素子)が用いられており、これら半導体素子は窓部が設けられた金属製のキャップ(保護カバー)により覆われて外部から保護されている。窓部は、キャップ(カバー部材)の天面部の開口を塞ぐように光透過性を有するカバーガラス(非晶材または結晶材)が低融点ガラスにより封着されて構成されている。キャップは正面視ハット型を成しており、窓部が形成された天面部の内面にカバーガラスが融着されている。
天面部の内面にカバーガラスを融着させるために、加熱により低融点ガラスを溶解させるが、溶解状態の低融点ガラスは流動性を有することから、天面部の内面とカバーガラスとの対向面を伝ってカバーガラスの内径側に流れ、光デバイスの半導体素子の発光した光または受光する光を通過させるカバーガラスの有効エリアを狭める虞があり、この対策を講じているものもある。
特許文献1によれば、キャップは天面部の内面において、開口の周端部にキャップの天面部の反対側である下方に向かって突出する突出部が設けられており、この突出部には平板の円盤状を成すカバーガラスが開口部より外径側で接している。これにより、突出部が溶解状態の低融点ガラスをせき止め、低融点ガラスのカバーガラス上における内径側への流出を防止できるようになっている。
特開2011−216583号公報(第4頁、第1図(A))
しかしながら、特許文献1のように、キャップに突出部を設けた場合、突出部の分だけカバーガラスの有効エリアを狭めてしまう問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、開口における非晶材または結晶材の有効エリアを十分に確保できる保護カバーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の保護カバーは、
開口が形成されたカバー部材と、光透過性または光反射性の非晶材または結晶材とを備え、これら前記カバー部材と前記非晶材または結晶材との対向面同士が低融点ガラスによって融着された保護カバーであって、
前記非晶材または結晶材には、平面視中心部において前記非晶材または結晶材の板厚方向に突出する中心凸部が備えられており、前記中心凸部の外周は前記低融点ガラスが融着される融着面とされており、
前記カバー部材の前記開口の周辺縁部と、前記中心凸部の外周部とは近接していることを特徴としている。
この特徴によれば、開口の周辺縁部と、中心凸部の外周部とが近接しているため、中心凸部がせきとなって融着時の低融点ガラスの広がりを防ぐばかりか、開口の周辺縁部と中心凸部の外周部とが協働し、これらの間に小さな隙間が形成されるまたはこれらの間が塞がれるため、融着時の低融点ガラスの開口への流入を防ぎ、非晶材または結晶材の有効エリアを十分に確保できる保護カバーを提供できる。
前記中心凸部は、前記カバー部材の前記開口内に位置していることを特徴としている。
この特徴によれば、中心凸部が開口内に位置しているため、溶解した低融点ガラスの開口への流入を防ぎ、非晶材または結晶材の有効エリアを十分に確保できる保護カバーを提供できる。
前記中心凸部と前記開口とは、平面視において略同径の円形を成すことを特徴としている。
この特徴によれば、中心凸部と開口とが略同径の円形であることから、カバー部材と非晶材または結晶材との位置決めがしやすく、精度の高い保護カバーを提供できる。
前記非晶材または結晶材は、その延びる方向の端縁部が前記カバー部材の端縁より下方に延びる筒状の側壁によって囲まれており、前記非晶材または結晶材の端縁部と前記側壁との間に隙間が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、非晶材または結晶材と側壁との間に隙間が形成されるため、溶解した低融点ガラスを水平方向外側に逃がすことができ、非晶材または結晶材の有効エリアを十分に確保できる保護カバーを提供できる。
前記非晶材または結晶材は、前記中心凸部において光学コーティングが設けられており、前記低融点ガラスが融着される前記融着面には前記光学コーティングが設けられていないことを特徴としている。
この特徴によれば、非晶材または結晶材の融着面には光学コーティングが設けられていないため、非晶材または結晶材とカバー部材とを低融点ガラスによって確実に融着できる保護カバーを提供できる。
前記非晶材または結晶材は、その延びる方向の前記開口より外側で、裏表の少なくとも片面が削り出されることにより、前記中心凸部を残して前記融着面が形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、削り出しにより融着面が形成されるため、非晶材または結晶材とカバー部材とを低融点ガラスによって確実に融着できる保護カバーを提供できる。
前記非晶材または結晶材は、前記カバー部材の外部に配置され、前記中心凸部は前記開口側を向いていることを特徴としている。
この特徴によれば、非晶材または結晶材がカバー部材の外部に配置されているため、カバー部材の内部を広く利用できる保護カバーを提供できる。
本発明の実施例1における保護カバーをレーザチップの保護に適用した例を示す正面視断面図である。 実施例1におけるキャップの一部を切り欠いて示す組立て前の保護カバーの分解斜視図である。 実施例1における保護カバーを示す正面視断面図である。 (a)はガラス基体の正面視拡大断面図、(b)はガラス基体に光学コーティングが被覆されたガラス部材の正面視拡大断面図、(c)は(b)にガラス部材の一部が切削され中心凸部が構成された実施例1のガラス部材の正面視拡大断面図である。 (a)は、図3のA部分を拡大し、加熱前の状態を示す図であり、(b)は、同様に拡大し、加熱により低融点ガラスが溶解し変形している様子を示す図であり、(c)は、同様に拡大し、加熱が終了しガラス部材がキャップに融着された状態を示す図である。 (a),(b)は、実施例1における保護カバーの変形例1,2を示す正面視断面図である。 本発明の実施例2における保護カバーを示す正面視断面図及び低融点ガラスによる融着の様子を示した拡大図である。 本発明の実施例3における保護カバーを示す正面視断面図である。 本発明の実施例4における保護カバーを示す正面視断面図である。
本発明に係る保護カバーを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る保護カバー及びその製造方法につき、図1から図6を参照して説明する。以下、図1の紙面手前側を保護カバーの正面側(前方側)とし、その前方側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。
図1に示されるように、半導体レーザ装置1(光デバイス)は、複数のレーザチップ2(光素子)と、レーザチップ2が突出部にマウントされる円盤状の金属であるパッケージ3と、パッケージ3の貫通孔に配設・固定されるとともに図示しないワイヤによってレーザチップ2にそれぞれ電気接続されている端子4と、パッケージ3に溶接固定されてレーザチップ2を保護する保護カバー5と、から主に構成されている。
図2で示されるように、保護カバー5は、正面視略ハット構造を成す金属製のキャップ6(カバー部材)と、該キャップ6の天井部61に形成された開口7を下方より封着するガラス部材11(非晶材又は結晶材)と、を備えている。キャップ6とガラス部材11との間には、低融点ガラス9が配置される。
また、キャップ6はFe−Ni−Co系合金薄板にプレス加工及び打ち抜き加工により形成され、略環状をなす上述した天井部61と、該天井部61の外径の端縁から下方に延びる円筒部62(側壁)と、該円筒部62の下端から外径側に所定寸法延びる外鍔部63と、によって主に構成される。尚、キャップ6は、その材料は問わないが、機械的強度を有する観点、ガラス部材との熱膨張係数が近いという観点等からFe−Ni−Co合金以外ではFe−Ni合金であることが好ましく、またフェライト系ステンレス鋼(SUS430、SF20T、SF20F等)であってもよい。さらに尚、キャップ6の加工方法は、コストの面からプレス加工及び打ち抜き加工が好ましいが、これに限らず切削加工や金属粉末射出成型(MIM)であってもよい。
また、ガラス部材11は段付き円板状を成し、平面視略中心部において上方に突出する中心凸部11aと、該中心凸部11aの外周において低融点ガラス9に当接し、中心凸部11aよりも低い位置に構成される環状の融着面11bとを有している。中心凸部11aの周端縁である内側面部11cは、融着面11bに対して略垂直に構成されている。また、ガラス部材11の中心凸部11a及び融着面11bとの反対側は円形の平面形状の底面11fとなっている。
また、低融点ガラス9はビスマス系またはテルル系の低融点ガラスを封着前の状態においてリング状のタブレットに成形したものである(図2参照)。後述するように、低融点ガラス9は加熱により溶解状態となり、キャップ6とガラス部材11とを封着する。尚、低融点ガラス9は、ガラス転移温度が低く600℃以下で軟化するガラスが好ましい。さらに尚、低融点ガラス9は、上述したビスマス系またはテルル系以外であってもよく、粉末ガラスをタブレット状に成形したものを用いてもよいし、ペースト状のものを塗布してもよい。
以降、保護カバー5の組立・製造について説明する。先ずガラス部材について図4を参照して説明する。ガラス部材11はガラス基体11dに光学コーティング10が被覆されたものである。略円板状のガラス基体11dを用意し(図4(a)参照)、ガラス基体11dの表面に周知の手法によりARコート(反射防止膜)である光学コーティング10を被覆し(図4(b)参照)、その後、正面視左上の角を断面矩形に切削することでガラス部材11が得られる(図4(c)参照)。ガラス部材11は、上述した中心凸部11aと融着面11bとが構成され、中心凸部11aの上面、外側面部11g及び底面11fには光学コーティング10が設けられ、一方融着面11bおよび中心凸部11aの内側面部11cには光学コーティング10が設けられていない状態となる。尚、便宜上ガラス部材11の左側だけ説明したが、右側についても同様である。
次いで、図5(a)を参照して、キャップ6へのガラス部材11の封止について説明する。キャップ6、低融点ガラス9、ガラス部材11の順に上下に重合し、図示しない封着用の治具によって開口7に中心凸部11aを挿入させ、これらの間に径方向長さD1(図5(c)参照)の小さな隙間が形成された状態でこれらキャップ6と低融点ガラス9とガラス部材11とを一体に保持し、図示しない加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気中で500度まで加熱した状態で10分間保持し、低融点ガラス9を溶融させてキャップ6の天井部61の内面にガラス部材11を融着して封着する。尚、中心凸部11aの直径R1は、開口7の直径R0よりもD1×2だけ小さく(R1<R0)(図3参照)、中心凸部11aの上下寸法H1は、融着前の低融点ガラス9の上下寸法L1よりも大きい(H1>L1)。
加熱により溶解された低融点ガラス9は、ガラス部材11の融着面11b及び天井部61の融着面61aに沿って左右に流動し始める。その際、ガラス部材11の融着面11bは、ガラス自体が露出しており、キャップ6よりも低融点ガラスに対する濡れ性に優れているため、低融点ガラス9はキャップ6よりもガラス部材11に沿って流れ易くなっている。さらに低融点ガラス9は流動し、右方に流れる低融点ガラス9は、中心凸部11aの内側面部11cに到達して接触する(図5(b)参照)ことで、相対的に低融点ガラス9は左方向に流動し易くなり、その後、低融点ガラス9は相対的に左方に流動する量が多い状態でさらに流動する。一方、左方に流れる低融点ガラス9は融着面11bの外径端に達すると、ガラス部材11の外側面部11gには光学コーティング10が設けられ外側面部11gに沿って流れにくくなっているため、キャップ6の融着面61aに沿って流動しやすくなっている。そして、右方に流れた低融点ガラス9は内側面部11cに当たったまま上方で丸まった状態で融着し、左方に流れた低融点ガラス9は外径方向に飛び出るように膨らんだ状態で融着する。(図5(c)参照)
ここで、キャップ6の開口7の周辺縁部71と中心凸部11aの外周部11eは径方向に近接配置されており、周辺縁部71と外周部11eとの離間寸法D1は、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L1’よりも小さく(D1<L1’)かつ低融点ガラス9は溶解状態の粘度が比較的高いことから、これら周辺縁部71と外周部11eとの小さな隙間に低融点ガラス9が流入しにくい構成となっている。加えて、溶解状態の低融点ガラス9は粘度が比較的高いことから、右方に流れる低融点ガラス9が中心凸部11aの内側面部11cにぶつかった後、進行方向を約90度変えて流動し難いことからも、該隙間に低融点ガラス9が流入しにくくなっている。
このように、右方に流れる低融点ガラス9は、中心凸部11aの内側面部11cにせき止められるばかりか、開口7の周辺縁部71と中心凸部11aの外周部11eとが近接しているからこれらの協働により、開口7内に流入しにくくなっている。
尚、中心凸部11aの上下寸法H1は、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L1’よりも大きく(H1>L1’)である。また、隙間への低融点ガラス9の流入を抑制する観点からは、周辺縁部71と外周部11eとの離間寸法D1は、溶着後の低融点ガラス9の上下寸法L1’の2倍以内(D1≦(L1’×2))であり、好ましくは0.5倍以内(D1≦(L1’×0.5))がよい。さらに尚、便宜上ガラス部材11の左側だけ説明したが、右側についても同様である。
図1に戻って、保護カバー5をレーザチップ2に上から被せ、キャップ6の外鍔部63をパッケージ3に対して溶接固定させることで、レーザチップ2に平面視略円形の保護カバー5を固着させる。
以上説明したように、キャップ6の開口7の周辺縁部と、中心凸部11aの外周部とは近接していることから、中心凸部11aの内側面部11cがせきとなって融着時の低融点ガラス9の広がりを防ぐばかりか、開口7の周辺縁部71と中心凸部11aの外周部11eとが協働し、これらの間に小さな隙間が形成されるため、融着時の低融点ガラス9の該隙間への流入を防ぎ、ガラス部材11の有効エリアを十分に確保できる保護カバー5を提供できる。すなわち、該隙間が小さいことから、キャップ6にガラス部材11が低融点ガラス9により封止された保護カバー5の窓部8に配置されるガラス部材11の有効エリアを広く確保できる。また、該隙間が小さいことから、低融点ガラス9は溶解時に該隙間に流入しにくくなっている。
また、ガラス部材11の中心凸部11aは、その内側面部11cが融着面11bに対して略垂直であることから、溶解した低融点ガラス9を効果的にせき止め、ガラス部材11の有効エリアを十分に確保できる保護カバー5を提供できる。
また、ガラス部材11の中心凸部11aは、キャップ6の開口7内に位置していることから、溶解した低融点ガラス9の開口7への流入を抑制でき、ガラス部材11の有効エリアを十分に確保できる保護カバー5を提供できる。
また、ガラス部材11はキャップ6の円筒部62との間に隙間が形成されているため、溶解した低融点ガラス9は融着面11bの内径側に位置する中心凸部11aの内側面部11cに到達した後は相対的に外径側に多く流動するようになり、開口7の周辺縁部71と中心凸部11aの外周部11eとの間の小さな隙間に流入しにくくなっている。このことから、ガラス部材11の有効エリアを十分に確保できる保護カバー5を提供できる。また、キャップ6の融着面61a側に低融点ガラス9を流動させやすく、キャップ6における低融点ガラス9の融着面積を広く確保できる。
また、ガラス部材11は中心凸部11aの上面において光学コーティング10が設けられており、低融点ガラス9が融着される融着面11bには光学コーティング10が設けられていないため、ガラス部材11とキャップ6とを低融点ガラス9によって確実に融着できる保護カバー5を提供できる。
また、ガラス部材11は開口7より外径側の上方側において削り出されることにより、中心凸部11aを残して融着面11bが形成されることから、ガラス部材11とキャップ6とを低融点ガラス9によって確実に融着できる保護カバー5を提供できる。
また、ガラス部材11の外側面部11gは、光学コーティング10が設けられているため、溶解状態の低融点ガラス9が被着しにくく、キャップ6の融着面61a側に低融点ガラス9を流動させやすく、キャップ6における低融点ガラス9の融着面積を広く確保できる。
また、低融点ガラス9はリング状を成し、該リング内にガラス部材11の中心凸部11aを挿入できるため、低融点ガラス9の位置決めが容易となる。
尚、溶解状態の低融点ガラス9は、開口7の周辺縁部71と中心凸部11aの外周部11eとの間の小さな隙間に流入しにくくなっていると説明したが、中心凸部11aの上面に流動しない限り、該隙間へ流入するものであってもよい。もっとも、溶解状態の低融点ガラス9は粘度が高く、かつ該隙間は狭く該隙間よりも十分に長い上下方向の嵌合代があるため、中心凸部11aの上面への流動は起こり難い。
実施例1の変形例について説明する。なお、前記実施例1に示される構成部分と同一のものについては、同一符号を付して重複する説明を省略する。変形例1として図6(a)に示されるように、ガラス部材12の中心凸部12aは、平面視においてその直径R2がキャップ6の開口7の直径R0と同径(R2=R0)の円形を成しており、開口7に嵌入されている。これによれば、開口7の周辺縁部71と中心凸部12aの外周部12eとが隙間なく塞がれるため、溶解状態の低融点ガラス9の開口7側への流入を防ぎ、ガラス部材11の有効エリアを十分に確保できる保護カバー5を提供できる。また、中心凸部12aの直径R2は、開口7の直径R0と同一(R2=R0)であるから、キャップ6とガラス部材11との位置決めがしやすく、精度の高い保護カバーを提供できる。尚、中心凸部12aの上下寸法H2は、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L2’よりも大きい(H2>L2’)。
変形例2として図6(b)に示されるように、ガラス部材13の中心凸部13aは、平面視においてその直径R3がキャップ6の開口7の直径R0と同径(R3=R0)の円形を成しており、中心凸部13aの周縁が開口7の下方の内周縁に当接している。これによれば、溶解状態の低融点ガラス9が中心凸部13aの内側壁部13cにせき止められるばかりか、中心凸部13aの周縁と開口7の下方の内周縁とが当接して隙間なく塞がれることから、溶解状態の低融点ガラス9の開口7側への流入を防ぎ、ガラス部材13の有効エリアを十分に確保できる保護カバー5を提供できる。尚、中心凸部13aの上下寸法H3は、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L3’と同一(H3=L3’)である。
実施例2に係る保護カバーにつき、図7を参照して説明する。なお、前記実施例に示される構成部分と同一のものについては、同一符号を付して重複する説明を省略する。
図7に示されるように、ガラス部材14、低融点ガラス9、キャップ6の順に上下に重合し、ガラス部材14はキャップ6の外部に配置され、中心凸部14aは開口7側を向く。ガラス部材14の中心凸部14aは、平面視においてその直径R4がキャップ6の開口7の直径R0よりもわずかに小さい(R4<R0)円形を成しており、これら開口7と中心凸部14aとの小さな隙間が形成されている。これによれば、近接する周辺縁部71と外周部14eとの離間寸法D4が、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L4’よりも小さいことから(D4<L4’)、これら周辺縁部74と外周部14eとの小さな隙間に低融点ガラス9が流入しにくい構成となっている。また、ガラス部材14がキャップ6の外部に配置されることから、キャップ6の内部を広く利用できる保護カバー5を提供できる。尚、中心凸部14aの上下寸法H4は、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L4’よりも大きく(H4>L4’)、近接する周辺縁部71と外周部14eとの離間寸法D4は、溶解後の低融点ガラス9の上下寸法L4’の2倍以内(D4≦(L4’×2))であり、好ましくは0.5倍以内(D4≦(L4’×0.5))がよい。
実施例3に係る保護カバーにつき、図8を参照して説明する。なお、前記実施例に示される構成部分と同一のものについては、同一符号を付して重複する説明を省略する。
図8に示されるように、ガラス部材15の中心凸部15aは、平面視においてその直径R5がキャップ6の開口7の直径R0よりもわずかに小さい(R5<R0)円形を成しており、中心凸部15aの上面は、開口7の下方の内周縁よりわずかに低い位置で固定されている。これによれば、近接する周辺縁部71と外周部15eとの離間寸法D5が、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L5’よりも小さいことから(D5<L5’)、これら周辺縁部75と外周部15eとの小さな隙間に低融点ガラス9が流入しにくい構成となっている。尚、中心凸部15aの上下寸法H5は、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L5’よりも小さく(H5<L5’)、近接する周辺縁部71と外周部15eとの離間寸法D5は、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L5’の2倍以内(D5≦(L5’×2))であり、好ましくは0.5倍以内(D5≦(L5’×0.5))がよい。
実施例4に係る保護カバーにつき、図9を参照して説明する。なお、前記実施例に示される構成部分と同一のものについては、同一符号を付して重複する説明を省略する。
図9に示されるように、ガラス部材16の中心凸部16aは、平面視においてその直径R6がキャップ6の開口7の直径R0よりも大きい(R6>R0)円形を成しており、中心凸部16aの上面は、キャップ6の天井部61の内面に当接する。これによれば、溶解状態の低融点ガラス9が中心凸部16aの内側壁部16cにせき止められるばかりか、中心凸部16aの上面とキャップ6の天井部61の内面とが当接して隙間なく塞がれることから、溶解状態の低融点ガラス9の開口7側への流入を防ぎ、ガラス部材16の有効エリアを十分に確保できる保護カバー5を提供できる。また、中心凸部16aの上面とキャップ6の天井部61の内面とが当接していることから、ガラス部材16が傾くことはなく、外鍔部63の底面からガラス部材16までの距離を均一に保つことができる。尚、中心凸部16aの上下寸法H6は、融着後の低融点ガラス9の上下寸法L6’と同一(H6=L6’)である。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、光源であるレーザチップ2を保護する保護カバー5を例として説明したが、レーザチップを含むモジュラ部品全体を保護する保護カバーにも適用できる。
また、保護カバー5は平面視略円形を成すと説明したが、これに限らず、平面視四角形や四角形の角部がR形状のものなどでもよい。
また、キャップ6は天井部61と円筒部62と外鍔部63とによって主に構成され、略ハット状を成すと説明したが、これに限らず、半球状でもよく、円筒部及び外鍔部がない平板状の蓋形状であってもよい。
また、中心凸部11aの内側面部11cは、融着面11bに対して略垂直であると説明したが、これに限らず、鋭角または鈍角であってもよい。
また、ガラス部材11は、中心凸部11aと融着面11bとが構成され、中心凸部11aの上面、外側面部11g及び底面11fには光学コーティング10が設けられ、一方融着面11bおよび中心凸部11aの内側面部11cには光学コーティング10が設けられていないと説明したが、これに限らず切削後のガラス部材の表面全体に光学コーティングが設けられていてもよく、また一切光学コーティングが設けられていなくてもよい。また、光学コーティングは外側面部11gに設けられなくともよく、ガラス部材11の底面11fと上面とに設けなくともよいし、いずれか一方のみに設けてもよい。
また、光学コーティング10としてARコート(反射防止膜)を用いると説明したが、これに限らず用途に合わせたコートを用いてもよい。
また、前記実施例においては、キャップ6にガラス部材を封着して保護カバー5を完成させた後に、保護カバー5をパッケージ3に溶接する態様で説明したが、このような組み立て手順に限らず、例えば実施例2のようにガラス部材がキャップの外側に封着される構成であれば、先にキャップをパッケージに溶接した後に、キャップにガラス部材を封着する態様であってもよい。
また、キャップ6にガラス部材11を低融点ガラス9によって融着させるために、加熱炉内で、窒素ガス雰囲気中で500度まで加熱した状態で10分間保持すると説明したが、これに限らず、適当な温度や加熱時間であればよい。
1 半導体レーザ装置(光デバイス)
2 レーザチップ(光素子)
3 パッケージ(支持基体)
5 保護カバー
6 キャップ(カバー部材)
7 開口
9 低融点ガラス
11 ガラス部材(非晶材又は結晶材)
11a 中心凸部
11b 融着面
11e 外周部
61 天井部
62 円筒部(側壁)
63 外鍔部
71 周辺縁部
R0 開口7の直径
R1〜6 中心凸部11aの直径
H1〜6 中心凸部11aの上下寸法
L1 融着前の低融点ガラス9の上下寸法
L1’〜6’ 融着後の低融点ガラス9の上下寸法
D1 近接する周辺縁部71と外周部11eとの離間寸法
D4 近接する周辺縁部71と外周部14eとの離間寸法
D5 近接する周辺縁部71と外周部15eとの離間寸法

Claims (7)

  1. 開口が形成されたカバー部材と、光透過性または光反射性の非晶材または結晶材とを備え、これら前記カバー部材と前記非晶材または結晶材との対向面同士が低融点ガラスによって融着された保護カバーであって、
    前記非晶材または結晶材には、平面視中心部において前記非晶材または結晶材の板厚方向に突出する中心凸部が備えられており、前記中心凸部の外周は前記低融点ガラスが融着される融着面とされており、
    前記カバー部材の前記開口の周辺縁部と、前記中心凸部の外周部とは近接していることを特徴とする保護カバー。
  2. 前記中心凸部は、前記カバー部材の前記開口内に位置していることを特徴とする請求項1に記載の保護カバー。
  3. 前記中心凸部と前記開口とは、平面視において略同径の円形を成すことを特徴とする請求項1または2に記載の保護カバー。
  4. 前記非晶材または結晶材は、その延びる方向の端縁部が前記カバー部材の端縁より下方に延びる筒状の側壁によって囲まれており、前記非晶材または結晶材の端縁部と前記側壁との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の保護カバー。
  5. 前記非晶材または結晶材は、前記中心凸部において光学コーティングが設けられており、前記低融点ガラスが融着される前記融着面には前記光学コーティングが設けられていないことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の保護カバー。
  6. 前記非晶材または結晶材は、その延びる方向の前記開口より外側で、裏表の少なくとも片面が削り出されることにより、前記中心凸部を残して前記融着面が形成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の保護カバー。
  7. 前記非晶材または結晶材は、前記カバー部材の外部に配置され、前記中心凸部は前記開口側を向いていることを特徴とする請求項1、2、3、5、6のいずれかに記載の保護カバー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021157425A1 (ja) 2020-02-05 2021-08-12 三菱ケミカル株式会社 (メタ)アクロレインの製造方法及び(メタ)アクリル酸の製造方法

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