JP2020014810A - 遊技機 - Google Patents

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Tsutomu Kikuchi
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Abstract

【課題】磁石を用いたゴト行為を検知するための磁気センサーを必要以上に電動駆動手段から離すことなく、誤検知を抑制する。【解決手段】磁気センサー60を搭載し、遊技領域の所定位置に作用する磁場の変化を検知可能とする。また、遊技領域で所定の動作が可能に設けた可動部材を、通電によって生じる磁場を用いて作動する電動駆動手段53mで駆動する。さらに、通電することで磁場を発生させる磁場発生手段55mを設けて、磁場発生手段55mへの通電を制御する。そして、電動駆動手段53mへの通電と同期させて磁場発生手段55mに通電し、電動駆動手段が53m発生させて磁気センサー60に作用する磁場を、磁場発生手段55mが発生させる磁場で打ち消して弱めることが可能な位置関係に磁場発生手段55mを配置しておく。【選択図】図12

Description

本発明は、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機(パチンコ機)に関する。
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することで遊技を行う遊技機では、所定の入賞口(始動口)への遊技球の入球に基づいて、識別情報(例えば、特別図柄)の変動表示を行い、その識別情報が特定態様で停止表示されると、可変式の特定入賞口(大入賞口)が入球不能状態から入球可能状態となる特定遊技(大当り遊技)を実行するものが普及している。また、始動口としては、遊技球の入球可能性が変化可能な開閉式始動口も知られており、所定条件が成立すると、開閉式始動口が開放状態となって遊技球の入球可能性が高まる。こうした大入賞口や開閉式始動口は、ソレノイドやモーターなどの電動駆動手段を備えているのが一般的であり、電動駆動手段に通電することで動作する。
このような遊技機では、遊技領域の前面を覆うガラス板等の透明板に強力な磁石を近付けて、遊技球を透明板越しに磁石に引き付けることにより、始動口などに不正に遊技球を入球させる行為(いわゆるゴト行為)が行われることがある。そこで、こうしたゴト行為を検知するために、遊技機に磁気センサーを搭載しておくことが提案されている(例えば、特許文献1)。不正行為者が磁石を透明板に近付けた場合には、磁気センサーに作用する磁場が変化することに基づいて、ゴト行為を検知することが可能である。
特開2009−66342号公報
しかし、上述のように磁気センサーを搭載した遊技機では、同じく遊技機に搭載している種々の電動駆動手段に通電した際に生じる磁場が磁気センサーに作用することによって、磁石を用いたゴト行為が行われていると誤検知してしまうことがあるという問題があり、誤検知を回避するには、磁気センサーと電動駆動手段とをできるだけ離して配置しておく必要があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、磁石を用いたゴト行為を検知するための磁気センサーを必要以上に電動駆動手段から離すことなく、誤検知を抑制することが可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行い、該遊技領域の所定位置に作用する磁場の変化を検知可能な磁気センサーを搭載した遊技機において、
前記遊技領域で所定の動作が可能に設けられた可動部材と、
通電によって生じる磁場を用いて作動し、前記可動部材を駆動することが可能な電動駆動手段と、
通電することで磁場を発生させる磁場発生手段と、
前記磁場発生手段への通電を制御する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、前記電動駆動手段への通電と同期させて前記磁場発生手段に通電し、
前記磁場発生手段は、前記電動駆動手段が発生させて前記磁気センサーに作用する磁場を、該磁場発生手段が発生させる磁場で打ち消して弱めることが可能な位置関係に配置されている
ことを特徴とする。
上述した本発明の遊技機では、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口を備え、
前記可動部材は、前記入賞口への遊技球の入球可能性を変化させる部材である
こととしてもよい。
また、こうした本発明の遊技機では、
前記磁場発生手段は、導線を巻回して形成された電磁コイルである
こととしてもよい。
また、こうした本発明の遊技機では、
前記磁場発生手段は、通電によって生じる磁場を用いて作動する作動部を有する
こととしてもよい。
また、上述した本発明の遊技機では、
前記可動部材として第1可動部材と第2可動部材とを有しており、
前記第1可動部材を前記電動駆動手段よって駆動するのに対し、前記第2可動部材を前記磁場発生手段の前記作動部によって駆動する
こととしてもよい。
本発明によれば、磁石を用いたゴト行為を検知するための磁気センサーを必要以上に電動駆動手段から離すことなく、誤検知を抑制することができる。
本実施例のパチンコ機1の正面図である。 本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。 本実施例の始動口ユニット50の構成を示す斜視図である。 始動口ソレノイド53mやシャッターソレノイド55mとして用いられる一般的なソレノイド100の内部構造および動作を例示した断面図である。 始動口ソレノイド53mを用いて第2始動口52の開閉扉53を駆動する機構を例示した説明図である。 シャッターソレノイド55mを用いてシャッター役物55を駆動する機構を例示した説明図である。 本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示すブロック図である。 遊技ホールのネットワーク構成を概念的に示した説明図である。 主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。 サブ制御基板220のCPU221が行う演出役物制御処理を示したフローチャートである。 従来のパチンコ機1で始動口ソレノイド53mに通電した際に磁気センサー60で誤検知する例を示した説明図である。 本実施例のパチンコ機1における始動口ソレノイド53mとシャッターソレノイド55mとの位置関係を例示した説明図である。
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「セブン機」や「デジパチ」と呼ばれるタイプのパチンコ機(遊技機)に適用した実施例について説明する。尚、実施例において、「前」および「表」は「遊技機を基準とする前方」、つまり「遊技者に近接する方向(遊技者から見て手前側)」を示し、「後」および「裏」は「遊技機を基準とする後方」、つまり「遊技者から離間する方向(遊技者から見て奥側)」を示す。また、「上」とは遊技者から見て「上」であることを示し、「下」とは遊技者から見て「下」であることを示し、「左」とは遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは遊技者から見て「右」であることを示す。
A.パチンコ機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠3に対して回動可能に軸支されている。中枠3の前面側には遊技盤20(図2参照)が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠3に対してパチンコ機1の前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出した状態となる。中枠3は、一端(図1における左側)が本体枠2に対して回動可能に軸支されている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1の外枠を形成している。
前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aにはガラス板等の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20の後述する遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20の後述するセグメント表示部を視認可能である。
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの右側の周縁部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの左側の周縁部には左サイドランプ5cが設けられている。また、窓部4aの上方の左右には一対の上部スピーカー6aが設けられており、本体枠2の下部の前面側には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、および下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図7参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
前面枠4における下皿部8の右方には、遊技者による回転操作が可能な発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(図7参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニット261に伝達され、発射装置ユニット261に内蔵された発射モーターが作動して、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
また、上皿部7の手前側の縁部には、遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には、遊技者による押込操作や回転操作が可能なジョグシャトル10bが設けられている。これらの演出ボタン10aやジョグシャトル10bは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図7参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方に向かって流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4a(透明板4b)を通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者が視認可能である。
遊技領域21の略中央には中央装置40が設けられており、中央装置40のほぼ中央には、演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41は、液晶表示器によって構成されており、その表示画面上に演出用の種々の画像を表示することが可能である。例えば、演出図柄として3つの識別図柄41a,41b,41cを表示可能であり、これらの識別図柄41a,41b,41cが、複数の数字(例えば「1」〜「9」の9つの数字)を次々と切り換えて変動表示を実行する。
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、内蔵のゲートセンサー27s(図7参照)によって検知されて、下方へと流下していく。
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の下方には、始動口ユニット50が設けられている。始動口ユニット50の詳細な構成については別図を用いて後述するが、本実施例の始動口ユニット50は、第1始動口51および第2始動口52を上下に組み合わせて構成されている。第1始動口51に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、第1始動口センサー51s(図7参照)によって検知される。また、第2始動口52に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、第2始動口センサー52s(図7参照)によって検知される。
遊技領域21における始動口ユニット50の右方には、前方に向けて略長方形状に大きく開口した大入賞口28が設けられている。大入賞口28は、下端側を軸に上端側を前方に傾けて回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29が前方に回動して遊技球が入球可能な開放状態とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、大入賞口センサー28s(図7参照)によって検知される。
また、上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が入球可能なその他入賞口30や、遊技球が流下する経路に影響を与える風車型ホイール31や多数の遊技釘32などが設けられている。その他入賞口30に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、その他入賞口センサー30s(図7参照)によって検知される。さらに、遊技領域21の最下部には、アウト口33が設けられており、上述した第1始動口51、第2始動口52、大入賞口28、その他入賞口30の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口33から遊技盤20の裏側に排出される。
本実施例のパチンコ機1において、複数の遊技釘32の配置などにより、上述した第1始動口51には、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域を流下する遊技球が入球可能である。これに対して、普通図柄作動ゲート27、第2始動口52、大入賞口28には、中央装置40(演出表示装置41)の右方の領域を流下する遊技球が通過または入球可能である。以下では、中央装置40の左方の領域を流下させるように遊技球を発射することを「左打ち」とも表現し、中央装置40の右方の領域を流下させるように遊技球を発射することを「右打ち」とも表現する。尚、本実施例のパチンコ機1では、第1始動口51、第2始動口52、その他入賞口30の何れかに遊技球が入球した場合は、賞球として3個の遊技球が払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は、13個の遊技球が払い出される。
また、遊技盤20における遊技領域21の右下方には、複数のLEDの組み合わせによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部35が設けられている。セグメント表示部35は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者が視認可能である。
図3は、本実施例の始動口ユニット50の構成を示す斜視図である。前述したように始動口ユニット50は、第1始動口51および第2始動口52を上下に組み合わせて構成されている。まず、上側に設けられた第1始動口51は、上方に向けて開口しており、遊技球の入球可能性が不変(一定)であって、遊技球が常時入球可能になっている。
一方、下側に設けられた第2始動口52は、前方に向けて開口しており、下端側を軸に上端側を前方に傾けて回動可能な開閉扉53を備えている。図3(a)に示されるように開閉扉53が略直立した閉鎖状態では、遊技球が入球不能になっている。そして、図3(b)に示されるように開閉扉53が前方に回動することで開放状態に変化可能であり、この開放状態では、第2始動口52の右方に配置された複数の遊技釘32によって誘導される遊技球が入球可能である。尚、本実施例の第2始動口52は、本発明の「入賞口」に相当している。
また、本実施例の始動口ユニット50は、第1始動口51と第2始動口52との間に演出用のシャッター役物55を備えている。このシャッター役物55は、遊技盤20と略平行に設けられて上下方向に移動(昇降)可能な平板であり、図3(a)に示されるように開閉扉53の閉鎖状態では、シャッター役物55が下方に移動した下降状態になっている。一方、図3(b)に示されるように開閉扉53の開放状態では、シャッター役物55が上方に移動して上昇状態に変化可能である。そして、本実施例のシャッター役物55は、下降状態で後方の表示(図示した例では「開放中」)を覆って隠すようになっており、シャッター役物55が上昇状態になると、隠されていた表示を遊技者が視認可能となる。
このような本実施例の始動口ユニット50では、第2始動口52の開閉扉53を駆動する始動口ソレノイド53mや、シャッター役物55を駆動するシャッターソレノイド55mを備えている。図4は、始動口ソレノイド53mやシャッターソレノイド55mとして用いられる一般的なソレノイド100の内部構造および動作を例示した断面図である。周知のようにソレノイド100は、導線を巻回して円筒状に形成された電磁コイル101や、電磁コイル101の内側に収容されて中心軸方向の一端に固定された固定鉄心102や、電磁コイル101の内側に摺動可能な状態で挿入された可動鉄心103や、可動鉄心103を電磁コイル101の内側から固定鉄心102とは反対側に引き出す方向に付勢する付勢バネ104などを備えている。
図4(a)に示されるように電磁コイル101に通電していないときには、付勢バネ104の付勢力によって可動鉄心103が固定鉄心102から引き離された状態となっている。一方、電磁コイル101に直流電源を接続して通電すると磁場が発生して固定鉄心102と可動鉄心103との間に磁気吸引力が働き、付勢バネ104の付勢力に抗して、図4(b)に示されるように可動鉄心103が固定鉄心102に引き寄せられて当接した状態になる。
また、電磁コイル101への通電を停止すると、磁場が消失して固定鉄心102と可動鉄心103との間に磁気吸引力が働かなくなるため、付勢バネ104の付勢力によって可動鉄心103が固定鉄心102から引き離され、図4(a)の状態に戻る。尚、ソレノイド100は、電磁コイル101への通電方向にかかわらず、通電中は可動鉄心103が固定鉄心102に引き寄せられて当接した状態となる。
図5は、始動口ソレノイド53mを用いて第2始動口52の開閉扉53を駆動する機構を例示した説明図である。図では、開閉扉53を側方から見た状態が示されており、始動口ソレノイド53mは開閉扉53の後方(遊技盤20の裏面側)に設置されている。まず、図5(a)には、始動口ソレノイド53mに通電していない場合が示されており、開閉扉53が略直立した閉鎖状態になっている。前述したように開閉扉53は、下端側に回動軸53aを有しており、回動軸53aから後方(図中の右方)に腕部53bが延設されている。この腕部53bは、連動杆54を介して始動口ソレノイド53mの可動鉄心103と接続されている。
図示されるように連動杆54は、長手片と短手片とが交差した形状になっており、交差部分の近傍に設けられた支点軸54aで回動可能に支持されている。また、短手片側の端部には、始動口ソレノイド53mの可動鉄心103と連結する連結部54bが設けられている。一方、長手片側の端部には、長孔54cが設けられており、腕部53bに突設されたピン53cが長孔54cに挿通されている。
そして、始動口ソレノイド53mに通電すると、可動鉄心103が引き込まれるのに伴い、図5(b)に示されるように連動杆54が図中の時計回りに回動して腕部53bを持ち上げるため、開閉扉53が前方(図中の左方)に回動して開放状態になる。その後、始動口ソレノイド53mへの通電を停止すると、付勢バネ104の付勢力によって可動鉄心103が引き出されるのに伴い、連動杆54が図中の反時計回りに回動して腕部53bを引き下げるので、開閉扉53が後方(図中の右方)に回動して図5(a)の閉鎖状態に戻る。尚、本実施例の開閉扉53は、本発明の「可動部材」および「第1可動部材」に相当し、本実施例の始動口ソレノイド53mは、本発明の「電動駆動手段」に相当している。
図6は、シャッターソレノイド55mを用いてシャッター役物55を駆動する機構を例示した説明図である。図では、シャッター役物55を側方から見た状態が示されており、シャッターソレノイド55mはシャッター役物55の後方(遊技盤20の裏面側)に設置されている。まず、図6(a)には、シャッターソレノイド55mに通電していない場合が示されており、シャッター役物55は下降状態になっている。シャッター役物55の後方(図中の右方)には、可動片55aが上下方向に移動可能に設けられている。この可動片55aは、連動杆56を介してシャッターソレノイド55mの可動鉄心103と接続されている。
図示されるように連動杆56は、長手片と短手片とが交差した略L字形状になっており、交差部分に設けられた支点軸56aで回動可能に支持されている。また、短手片側の端部には、シャッターソレノイド55mの可動鉄心103と連結する連結部56bが設けられている。一方、長手片側の端部には、ピン56cが突設されており、可動片55aの下部に設けられた略水平な長孔55bにピン56cが挿通されている。
そして、シャッターソレノイド55mに通電すると、可動鉄心103が引き込まれるのに伴い、図6(b)に示されるように連動杆56が図中の時計周りに回動して可動片55aを持ち上げるため、シャッター役物55が上方に移動して上昇状態になる。その後、シャッターソレノイド55mへの通電を停止すると、付勢バネ104の付勢力によって可動鉄心103が引き出されるのに伴い、連動杆56が図中の反時計周りに回動して可動片55aを引き下げるので、シャッター役物55が下方に移動して図6(a)の下降状態に戻る。尚、本実施例のシャッター役物55は、本発明の「第2可動部材」に相当し、本実施例のシャッターソレノイド55mは、本発明の「磁場発生手段」に相当している。また、本実施例のシャッターソレノイド55mの可動鉄心103は、本発明の「作動部」に相当している。
A−3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図7は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板などから構成されている。機能に着目して大別すると、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図7におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図7におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図7におけるRAM203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
主制御基板200には、第1始動口51へ入球した遊技球を検知する第1始動口センサー51sや、第2始動口52へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー52s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球を検知するゲートセンサー27s、その他入賞口30へ入球した遊技球を検知するその他入賞口センサー30sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第1始動口センサー51sや、第2始動口センサー52s、大入賞口センサー28s、ゲートセンサー27s、その他入賞口センサー30sなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応したコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240などに向けて送信する。
また、主制御基板200には、第2始動口52の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉扉53を駆動する始動口ソレノイド53mや、大入賞口28の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉扉29を駆動する大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部35などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、始動口ソレノイド53m、大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部35に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。尚、大入賞口ソレノイド29mを用いて大入賞口28の開閉扉29を駆動する機構として、図5に示した第2始動口52の開閉扉53と同様の機構を採用することができる。
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228などが接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対して、表示画像や出力音声を指定するコマンドを送信したり、ランプ制御基板226に対して、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「各種ランプ5a〜5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信したりすることによって、遊技演出を行う。また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aやジョグシャトル10b(以下「演出操作部10a,10b」ともいう)に対する遊技者の操作を検知すると、その操作に対応する遊技演出を行う。さらに、本実施例のサブ制御基板220には、シャッター役物55を駆動するシャッターソレノイド55mが接続されており、サブ制御基板220のCPU221は、シャッターソレノイド55mに向けて駆動信号を送信することによって、シャッター役物55の動作の制御を行う。
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM235、音声ROM236を備えている。画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM235から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した音声データを音声ROM236から読み出して、その音声データの信号をアンプ基板224に送信することにより、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「各種スピーカー6a,6b」ともいう)から音声を出力する。
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、その検知信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、払出制御基板240は、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信すると、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には発射装置ユニット261が接続されている。発射装置ユニット261は、遊技球を発射するための発射モーター262や、遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263などを有している。遊技者が発射ハンドル9に触れていることをタッチスイッチ263で検知すると、発射モーター262の作動が可能となり、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
これらの制御基板や各種基板などで消費される電力は、電源基板270から供給されている。電源基板270は、100Vの交流電圧の供給を受けており、規定電圧の直流電圧に変換した後、それぞれの制御基板および各種基板などに電力を供給している。
また、本実施例のパチンコ機1には、外部に信号を出力するための外部端子板70が設けられており、主制御基板200と接続されている。主制御基板200のCPU201は、検知信号の入力のあった各種センサー(第1始動口センサー51s、第2始動口センサー52s、大入賞口センサー28s、ゲートセンサー27s、その他入賞口センサー30sなど)に対応する信号や、パチンコ機1の状態を示す信号を、外部端子板70を介してパチンコ機1の外部に向けて出力することが可能になっている。
さらに、本実施例のパチンコ機1には、磁気センサー60が搭載されており、外部端子板70と接続されている。パチンコ機1では、遊技領域21の前面を覆う透明板4bに強力な磁石を近付けて、遊技球を透明板4b越しに磁石に引き付けることにより、第1始動口51や第2始動口52などに遊技球を不正に入球させる行為(いわゆるゴト行為)が行われることがある。そこで、磁気センサー60を始動口ユニット50の後方(遊技盤20の裏面側)などに設置しておけば、磁石を近付けると、磁気センサー60に作用する磁場が変化するため、その変化に基づいてゴト行為を検知することができる。磁気センサー60としては、ホール素子を用いたものや、磁気抵抗素子(MR素子)を用いたものなど周知の各種センサーを採用することができる。そして、磁気センサー60で磁場の変化を検知すると、その検知信号を、外部端子板70を介してパチンコ機1の外部に出力することが可能になっている。尚、磁気センサー60を主制御基板200に接続しておいてもよく、主制御基板200のCPU201は、磁気センサー60からの検知信号に基づいてゴト行為と判断し、対応する警報信号をパチンコ機1の外部に出力してもよい。
以上のような本実施例のパチンコ機1は、遊技ホールに複数台設置されている。図8は、遊技ホールのネットワーク構成を概念的に示した説明図である。遊技ホールには、複数台のパチンコ機1が設置されていると共に、遊技ホール全体を管理するホールコンピュータ95が設置されている。遊技ホールの各パチンコ機1は、中継装置90を介してホールコンピュータ95と通信可能に接続されている。
図示した例では、2台のパチンコ機1に対して1台の中継装置90が設けられている。前述したようにパチンコ機1は、外部端子板70から外部に向けて各種の信号を出力することが可能であり、中継装置90は、2台のパチンコ機1からの遊技に関する情報を示す信号を収集してホールコンピュータ95に送信するようになっており、ホールコンピュータ95は、パチンコ機1毎に遊技データを管理することが可能である。
また、遊技ホールにおけるパチンコ機1の上方には、パチンコ機1毎にデータ表示機80が設置されている。データ表示機80は、液晶表示部81を備えており、この液晶表示部81には、パチンコ機1の遊技に関する各種の情報を表示可能である。また、液晶表示部81の左右および上方には、状態ランプ82が設けられており、この状態ランプ82は、パチンコ機1の遊技状態などに応じて色を変化させて点灯することが可能である。
データ表示機80は、中継装置90と通信可能に接続されており、パチンコ機1の遊技に関する情報を中継装置90から取得し、その情報に基づいて液晶表示部81の表示や、状態ランプ82の点灯を実行する。また、前述したようにパチンコ機1の磁気センサー60で磁場の変化を検知すると、検知信号が外部端子板70を介して外部に出力され、その検知信号が中継装置90からホールコンピュータ95に送信されると共に、データ表示機80に送信され、状態ランプ82が所定の警報色(例えば赤色)で点灯する。
B.遊技の概要 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で遊技者が発射ハンドル9を回転させると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に向けて発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、遊技者の所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射したり(左打ちを行ったり)、中央装置40の右方の領域を流下するように遊技球を発射したり(右打ちを行ったり)することができる。
前述したように、第1始動口51には左打ちされた遊技球が入球可能である。遊技球が第1始動口51に入球して、第1始動口センサー51sによって検知されると、所定の判定乱数(大当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて大当りか外れかを判定する大当り判定を行う。そして、大当り判定の結果に基づいて、セグメント表示部35にて第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)を表す複数の第1特図LEDを点滅させて第1特図を変動表示させた後、LEDを所定の組み合わせで点灯させて第1特図を停止表示させる。このとき、大当り判定の結果が大当りであれば、大当り図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させ、外れであれば、外れ図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させる。
また、前述したように第2始動口52には右打ちされた遊技球が入球可能である。遊技球が第2始動口52に入球して、第2始動口センサー52sによって検知されると、判定乱数を取得して大当り判定を行う。そして、大当り判定結果に基づいて、セグメント表示部35にて第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)を表す複数の第2特図LEDを点滅させて第2特図を変動表示させた後、第1特図と同様に、大当り判定の結果に応じた組み合わせでLEDを点灯させて第2特図を停止表示させる。
尚、第1始動口51または第2始動口52に遊技球が入球しても、第1特図や第2特図の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、第1始動口51への入球で取得した判定乱数の値を第1特図保留として記憶し、第2始動口52への入球で取得した判定乱数の値を第2特図保留として記憶する。その後、特別図柄(第1特図または第2特図)の新たな変動表示の開始条件が満たされると、第1特図保留または第2特図保留に基づいて大当り判定を行い、対応する特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示を行う。本実施例のパチンコ機1では、このような第1特図保留および第2特図保留を、それぞれ最大4つまで記憶可能である。
さらに、特別図柄の変動表示と連動して、演出表示装置41では識別図柄41a,41b,41cが複数の数字(例えば「1」〜「9」の9つの数字)を次々と切り換えて変動表示する演出(以下「図柄変動演出」ともいう)が行われる。3つの識別図柄41a,41b,41cは、特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、同じ数字で揃わない組み合わせ(バラケ目)で停止表示されるのに対して、特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合は、同じ数字で揃う組み合わせ(ゾロ目)で停止表示される。このため、3つの識別図柄のうち2つが停止表示されたときに同じ数字であると、最後に停止表示される識別図柄も同じ数字で揃うのではないかと、遊技者は識別図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように、2つの識別図柄が同じ図柄で停止表示された状態で最後の識別図柄を変動表示させながら行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、このリーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。
第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となる大当り遊技を実行する。大当り遊技では、開放した大入賞口28を、規定個数(例えば9個)の遊技球が入球するか、あるいは所定の開放時間(例えば30秒)が経過したら閉鎖するラウンド遊技が複数回(例えば15回)繰り返される。前述したように大入賞口28には、右打ちされた遊技球が入球可能であり、大入賞口28に遊技球が入球すると、賞球として13個の遊技球が払い出されることから、大当り遊技によって遊技者は多量の賞球を獲得することが可能である。
また、前述したように、中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられており、右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過可能である。普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球がゲートセンサー27sによって検知されると、所定の判定乱数(普図当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて普図当りか外れかを判定する普図当り判定を行う。続いて、普図当り判定の結果に基づいて、セグメント表示部35にて普通図柄を表す左右2つの普通図柄LEDを点滅させて普通図柄を変動表示させた後、何れかのLEDを点灯させて普通図柄を停止表示させる。このとき、本実施例のパチンコ機1では、普図当り判定の結果が普図当りであれば、普図当り図柄に対応する左のLEDを点灯させ、外れであれば、外れ図柄に対応する右のLEDを点灯させる。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合は、第2始動口52が開放状態となった後に閉鎖状態となる普図当り遊技が行われるので、第2始動口52に遊技球が入球する可能性(すなわち、第2特図の変動表示が行われる可能性)が高まる。
尚、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過しても、普通図柄の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、取得した判定乱数の値を普図保留として最大4つまで記憶することが可能である。その後、普通図柄の新たな変動表示の開始条件が満たされると、普図保留に基づいて普図当り判定や、普通図柄の変動表示を行う。
普図当り遊技における第2始動口52の開放時間は、「電サポ状態」であるか「非電サポ状態」であるかで異なる。電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口52の開放時間が長く設定される。また、電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り判定の結果が普図当りとなる確率(普図当り確率)が高く、且つ、普通図柄の変動時間が短く設定される。従って、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて第2始動口52に遊技球が入球する可能性(すなわち、第2特図の変動表示が行われる可能性)が高まる。
本実施例のパチンコ機1では、複数の大当り図柄が設けられると共に「通常図柄」と「確変図柄」とに大別されており、特別図柄(第1特図または第2特図)が何れの大当り図柄で停止表示された場合でも、大当り遊技の終了後に電サポ状態が設定される。そして、通常図柄である場合は、大当り遊技の終了後に、大当り判定の結果が大当りとなる確率(大当り確率)が所定の通常確率(低確率)に設定され、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば100回)に達すると非電サポ状態に設定される。一方、確変図柄である場合は、大当り遊技の終了後に大当り確率が通常確率よりも高い高確率に設定され、電サポ状態と共に次回の大当り遊技まで継続される。以下では、大当り確率が高確率に設定された状態を「確変状態」と称することがある。また、電サポ状態では、非電サポ状態よりも特別図柄(第1特図および第2特図)の変動時間が短く設定されることから、電サポ状態であって、且つ大当り確率が通常確率に設定された状態を「時短状態」と称することがある。
C.本実施例のパチンコ機の制御内容 :
C−1.遊技制御処理 :
図9は、主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。主制御基板200のCPU201は、所定周期で(例えば、4msec毎に)発生するタイマ割り込みに基づいて図9の遊技制御処理を実行する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については説明を省略する。
主制御基板200のCPU201は、遊技制御処理を開始すると、まず、出力処理(S10)を行う。本実施例の主制御基板200では、後述する各処理において、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドを、RAM203に確保された出力バッファに一旦記憶するようになっており、出力処理(S10)では、出力バッファに記憶されている各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われ、払出制御基板240では、遊技球の払い出しが行われることになる。また、出力処理(S10)では、遊技に関する情報を示す各種の信号を、外部端子板70を介してパチンコ機1の外部に向けて出力する。
主制御基板200のCPU201は、出力処理(S10)に続いて、入力処理(S20)を行う。前述したように、第1始動口51、第2始動口52、大入賞口28、その他入賞口30の何れかに遊技球が入球すると、賞球として遊技球を払い出すようになっている。そこで、入力処理(S20)では、入球を検知する各種センサー(第1始動口センサー51s、第2始動口センサー52s、大入賞口センサー28s、その他入賞口センサー30sなど)について、遊技球を検知したか否かを判断する。そして、遊技球を検知した場合は、遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを、上述した出力バッファに記憶する。尚、こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは、次回の出力処理(S10)で払出制御基板240に向けて送信される。
入力処理(S20)を終了すると、次に、乱数更新処理(S30)を行う。前述したように、普図当り判定や特別図柄の大当り判定は、所定の判定乱数の値に基づいて行われる。また、これ以外にも、後述する各種の決定が専用の乱数の値に基づいて行われる。乱数更新処理(S30)では、これらの乱数の更新を行う。尚、乱数の更新は、遊技制御処理の中の乱数更新処理(S30)においてだけでなく、遊技制御処理を一旦終了してから次回の遊技制御処理を開始する(タイマ割り込みが発生する)までの間に行うこととしてもよい。また、乱数更新のための専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新してもよい。
乱数更新処理(S30)を終了したら、ゲートセンサー検知処理(S40)を行う。ゲートセンサー検知処理(S40)では、ゲートセンサー27sで遊技球を検知すると、普図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、普図当り判定乱数などを取得し、取得した乱数値を普図保留としてRAM203に記憶する。
ゲートセンサー検知処理(S40)に続いて、始動口センサー検知処理(S50)を行う。始動口センサー検知処理(S50)では、第1始動口センサー51sで遊技球を検知すると、第1特図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、所定の判定乱数を取得し、取得した乱数値を第1特図保留としてRAM203に記憶する。また、第2始動口センサー52sで遊技球を検知すると、第2特図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、所定の判定乱数を取得し、取得した乱数値を第2特図保留としてRAM203に記憶する。ここで、判定乱数としては、大当り判定を行うための大当り判定乱数や、大当りの場合に特別図柄で停止表示する大当り図柄の種類を決定するための図柄決定乱数や、特別図柄の変動表示の開始から停止表示までの変動パターンを決定するための変動パターン決定乱数などを取得する。
始動口センサー検知処理(S50)を終了すると、次に、普通動作処理(S60)を行う。普通動作処理(S60)では、主に次のような処理を行う。まず、普通図柄の変動表示中または普図当り遊技の実行中であるか否かを判断する。普通図柄の変動表示中および普図当り遊技の実行中の何れでもない場合は、普通図柄の停止表示から所定の確定時間が経過していることを確認した後、普図保留が記憶されているか否かを判断する。普図保留が記憶されていれば、最先に記憶された普図保留を読み出し、その読み出した普図保留(普図当り判定乱数の値)に基づいて普図当り判定を行う。尚、前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り確率が高く設定され、例えば、非電サポ状態では普図当り確率が100分の1に設定されるのに対して、電サポ状態では普図当り確率が100分の99に設定される。
そして、普図当り判定の結果に基づき、普通図柄を普図当り図柄で停止表示するか、外れ図柄で停止表示するかを決定する。さらに普通図柄の変動時間を設定して、普通図柄の変動表示を開始する。前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも普通図柄の変動時間が短く設定され、例えば、非電サポ状態では変動時間が20秒に設定されるのに対して、電サポ状態では変動時間が1秒に設定される。
普通図柄の変動表示中である場合は、変動時間が経過したか否かを判断して、変動時間が経過すると、決定しておいた普図当り図柄または外れ図柄で普通図柄を停止表示する。そして、確定時間の経過を待って、停止表示された普通図柄が外れ図柄である場合は、再び普通図柄の変動表示を開始する処理を行う。一方、停止表示された普通図柄が普図当り図柄である場合は、普図当り遊技を開始する。
普図当り遊技では、始動口ソレノイド53mに通電して開閉扉53を駆動することで第2始動口52を開放状態とした後、開放時間が経過したら、始動口ソレノイド53mへの通電を停止して第2始動口52を閉鎖状態に戻す処理を行う。前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口52の開放時間が長く設定され、例えば、非電サポ状態では0.3秒に設定されるのに対して、電サポ状態では4.5秒に設定される。また、始動口ソレノイド53mへの通電を開始する際には、第2始動口52の開放を示す始動口開放コマンドをRAM203の出力バッファに記憶し、始動口ソレノイド53mへの通電を停止する際には、第2始動口52の閉鎖を示す始動口閉鎖コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。これらのコマンドは、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信される。後述するようにサブ制御基板220のCPU221は、これらのコマンドを受信することで、第2始動口52の開閉動作に合わせてシャッター役物55の動作を制御する。
普通動作処理(S60)を終了したら、続いて、特別動作処理(S70)を行う。特別動作処理(S70)では、主に次のような処理を行う。まず、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄の確定表示中、大当り遊技中の何れかであるか否かを判断する。これらの何れでもない場合は、第2特図保留が記憶されているか否かを判断し、記憶されていれば、最先に第2特図保留として記憶された各種の判定乱数(すなわち、大当り判定乱数、図柄決定乱数、変動パターン決定乱数など)の値を読み出す。また、第2特図保留が記憶されていない場合は、第1特図保留が記憶されているか否かを判断し、記憶されていれば、最先に第1特図保留として記憶された各種の判定乱数の値を読み出す。
こうして第2特図保留または第1特図保留として読み出した大当り判定乱数の値に基づいて大当り判定を行う。前述したように確変状態では、非確変状態よりも大当り確率が高く設定され、例えば、非確変状態では大当り確率が約300分の1に設定されるのに対して、確変状態では大当り確率が約100分の1に設定される。
そして、大当り判定の結果が「大当り」である場合は、停止表示する大当り図柄を決定する。前述したように大当り図柄は複数設けられており、通常図柄と確変図柄とに大別され、第1特図保留または第2特図保留として読み出した図柄決定乱数の値に基づいて何れかの大当り図柄を決定する。これに対して、大当り判定の結果が「外れ」である場合は、特別図柄を外れ図柄で停止表示することを決定する。
こうして特別図柄で停止表示する図柄を決定したら、特別図柄の変動パターンを決定する。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)を識別するためのものであり、予め用意された複数の変動パターンは、互いに設定されている変動時間が異なっている。変動パターンの決定は、第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン決定乱数の値に基づいて行われ、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて変動時間が短めの変動パターンが決定され易くなっている。
変動パターンを決定すると、特別図柄の変動表示を開始する。また、変動表示の開始に際して、特別図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドや、停止表示する図柄を指定する停止図柄指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。これらのコマンドは、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信される。サブ制御基板220のCPU221は、これらのコマンドを受信することで、特別図柄の変動表示に合わせて演出表示装置41で図柄変動演出を実行する。
特別図柄の変動表示中である場合は、変動時間が経過したか否かを判断する。前述したように変動時間は、変動パターンに設定されており、変動時間が経過すると、決定しておいた大当り図柄または外れ図柄で特別図柄を停止表示する。また、停止表示した特別図柄を確定表示しておく時間(確定時間)を設定する。さらに、特別図柄の停止表示を示す特図変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。サブ制御基板220のCPU221は、特図変動停止コマンドに基づいて、演出表示装置41の図柄変動演出を終了する。
特別図柄の確定表示中は、確定時間が経過したか否かを判断し、確定時間が経過したら、停止表示された特別図柄が大当り図柄および外れ図柄の何れであるかを判断する。その結果、外れ図柄であった場合は、時短状態(非確変状態かつ電サポ状態)であるか否かを判断し、時短状態であれば、時短状態中の特別図柄の変動回数を計数する。そして、計数した変動回数が所定回数(例えば100回)に達すると、電サポ状態を終了して遊技状態を通常状態に設定する。
一方、停止表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(ラウンド回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定して、大当り遊技を開始する。また、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
大当り遊技中は、大入賞口ソレノイド29mで開閉扉29を駆動して大入賞口28を開放状態とすることでラウンド遊技を開始する。その後、開放時間が経過するか、あるいは大入賞口28に規定個数の遊技球が入球すると、大入賞口28を閉鎖状態としてラウンド遊技を終了し、閉鎖時間の経過を待って次のラウンド遊技を開始する。そして、設定されたラウンド回数を全て消化したら、大当り遊技を終了する。また、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
さらに、停止表示された大当り図柄の種類に応じて大当り遊技の終了後の遊技状態を設定する。すなわち、大当り図柄が確変図柄であれば、確変状態(大当り確率が高確率に設定された電サポ状態)に設定し、大当り図柄が通常図柄であれば、時短状態(大当り確率が通常確率に設定された電サポ状態)に設定する。また、遊技状態を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。こうして特別動作処理(S70)を終了したら、図9の遊技制御処理を一旦終了し、4msec毎のタイマ割り込みが発生すると、再び図9の遊技制御処理を実行する。
主制御基板200のCPU201は、以上のような遊技制御処理を繰り返し行うことによって、パチンコ機1での遊技を進行させる。また、前述したように主制御基板200のCPU201は、遊技制御処理を実行する中で各種コマンドをサブ制御基板220に向かって送信する。そして、サブ制御基板220のCPU221は、受信したコマンドに基づいて具体的な演出の内容を決定し、画像音声制御基板230やランプ制御基板226に表示内容や音声内容を指定したり、シャッター役物55の動作を制御したりすることにより、演出表示装置41、各種スピーカー6a,6b、各種ランプ5a〜5c、シャッター役物55を用いた様々な遊技演出を実行している。以下では、第2始動口52の開閉動作に合わせて演出用のシャッター役物55の動作を制御するために、サブ制御基板220のCPU221が実行する処理(演出役物制御処理)について説明する。
C−2.演出役物制御処理 :
図10は、サブ制御基板220のCPU221が行う演出役物制御処理を示したフローチャートである。この演出役物制御処理は、所定周期で発生するタイマ割り込みに基づいて行われる。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については説明を省略する。
サブ制御基板220のCPU221は、演出役物制御処理を開始すると、まず、主制御基板200から始動口開放コマンドを受信したか否かを判断する(S100)。前述したように始動口開放コマンドは、第2始動口52を開放するために始動口ソレノイド53mへの通電を開始することを示すコマンドである。そして、始動口開放コマンドを受信した場合は(S100:yes)、シャッターソレノイド55mに通電することでシャッター役物55を作動させて上昇状態にする(S101)。尚、シャッターソレノイド55mへの通線を制御する本実施例のサブ制御基板220のCPU221は、本発明の「制御手段」に相当している。
一方、始動口開放コマンドを受信していない場合は(S100:no)、S101の処理を省略し、続いて、主制御基板200から始動口閉鎖コマンドを受信したか否かを判断する(S102)。前述したように始動口閉鎖コマンドは、第2始動口52を閉鎖するために始動口ソレノイド53mへの通電を停止することを示すコマンドである。そして、始動口閉鎖コマンドを受信した場合は(S102:yes)、シャッターソレノイド55mへの通電を停止することでシャッター役物55の作動を停止させて下降状態にする(S103)。
これに対して、始動口閉鎖コマンドを受信していない場合は(S102:no)、S103の処理を省略して、図10の演出役物制御処理を一旦終了する。その後、所定周期でタイマ割り込みが発生すると、再び図10の演出役物制御処理を実行する。
以上のように本実施例のパチンコ機1では、主制御基板200によって制御される始動口ソレノイド53mと、サブ制御基板220によって制御されるシャッターソレノイド55mとで通電を同期させることで、第2始動口52の開閉動作とシャッター役物55の昇降動作とを連動させている。これにより、シャッター役物55を用いて第2始動口52の開閉扉53の開閉を演出することが可能となる。また、前述したように磁石を用いたゴト行為を検知するために磁気センサー60を搭載したパチンコ機1では、従来、始動口ソレノイド53mに通電した際に生じる磁場が磁気センサー60に作用することで、ゴト行為が行われていると誤検知してしまうことがあるところ、本実施例のパチンコ機1では、始動口ソレノイド53mとシャッターソレノイド55mとの位置関係によって誤検知を抑制することが可能となっている。以下では、この点について説明するが、準備として、従来のパチンコ機1で始動口ソレノイド53mに通電した際に磁気センサー60で誤検知してしまう例について簡単に説明しておく。
図11は、従来のパチンコ機1で始動口ソレノイド53mに通電した際に磁気センサー60で誤検知する例を示した説明図である。まず、図11(a)には、始動口ソレノイド53mに通電していない状態が示されている。前述したように始動口ソレノイド53mは、第2始動口52の開閉扉53の後方(遊技盤20の裏面側)に設置するのが一般的である。また、遊技球を磁石に引き付けて第1始動口51や第2始動口52に不正に入球させるゴト行為を検知する上で、磁気センサー60は第1始動口51や第2始動口52(始動口ユニット50)の後方に設置しておくのが効果的である。そのため、図11(a)に示した例のように、磁気センサー60を始動口ソレノイド53mの近傍に配置したい場合がある。
始動口ソレノイド53mに通電していない状態では、始動口ソレノイド53mの周囲に磁場は発生しておらず、磁気センサー60に磁場が作用しないので、磁気センサー60はOFF状態である。このとき、仮にゴト行為が行われて磁石が近付けられると、磁石の磁場が磁気センサー60に作用し、磁気センサー60は、作用する磁場の強さが所定の検知閾値を越えることで、ON状態となる。
一方、始動口ソレノイド53mに通電して開閉扉53を駆動すると、図11(b)に示されるように、始動口ソレノイド53mの周囲には磁場が発生する。図中の破線の矢印は、磁力線を表しており、図示した例では、始動口ソレノイド53mの可動鉄心103側がN極、可動鉄心103とは反対側(固定鉄心102側)がS極になっている。この始動口ソレノイド53mの磁場が磁気センサー60に作用し、磁気センサー60は、検知閾値を越える強さの磁場が作用することで、ON状態となる。その結果、磁石が近付けられていないのに、ゴト行為が行われていると誤検知してしまうことになる。特に、始動口ソレノイド53mとして、電磁コイル101の抵抗値が小さいソレノイド100を用いた場合には、電流が流れ易く強い磁場が発生するので、誤検知が起こり易い傾向にある。また、こうした誤検知を回避するために、従来のパチンコ機1では、磁気センサー60を始動口ソレノイド53mからできるだけ離して配置しておく必要があった。
図12は、本実施例のパチンコ機1における始動口ソレノイド53mとシャッターソレノイド55mとの位置関係を例示した説明図である。図示されるようにシャッターソレノイド55mは、磁気センサー60を間に挟んで始動口ソレノイド53mと対称に設置されている。そして、始動口ソレノイド53mへの通電と同期させてシャッターソレノイド55mに通電する際には、通電方向を始動口ソレノイド53mとは変えることで、磁極を反対にしている。すなわち、始動口ソレノイド53mの可動鉄心103側がN極、可動鉄心103とは反対側(固定鉄心102側)がS極である場合は、シャッターソレノイド55mの可動鉄心103側がS極、可動鉄心103とは反対側(固定鉄心102側)がN極になっている。
このように始動口ソレノイド53mが発生させて磁気センサー60に作用する磁場を、シャッターソレノイド55mが発生させる磁場で打ち消して弱める位置関係にシャッターソレノイド55mを配置しておき、始動口ソレノイド53mとシャッターソレノイド55mとで通電を同期させることにより、始動口ソレノイド53mに通電した際に磁気センサー60に作用する磁場の強さが検知閾値を越えないように抑えられるので、磁気センサー60はON状態にならず、OFF状態のままである。その結果、磁気センサー60を必要以上に始動口ソレノイド53mから離しておかなくても、誤検知を抑制することが可能となる。
尚、この状態で仮にゴト行為が行われて磁石が近付けられると、磁石の磁場が磁気センサー60に作用し、磁気センサー60は、作用する磁場の強さが所定の検知閾値を越えることでON状態となるので、ゴト行為を検知することができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、前述した実施例では、始動口ソレノイド53mが発生させて磁気センサー60に作用する磁場を、シャッターソレノイド55mが発生させる磁場で打ち消すようになっていた。しかし、磁気センサー60に作用する磁場を打ち消す磁場を発生させることができれば、必ずしもソレノイドに限られず、単なる電磁コイルであってもよい。また、前述した実施例のシャッターソレノイド55mは演出用のシャッター役物55を駆動するようになっていたが、駆動する演出役物などを設けることなく、磁場を発生させるためだけの専用のソレノイドを設置してもよい。このように単なる電磁コイル(電磁石)や専用のソレノイドで磁場を発生させるようにすれば、演出役物を駆動する機構との関係で配置に制約がないので、磁気センサー60に作用する磁場を打ち消すのに適した配置とする自由度を増すことができる。
また、前述した実施例では、始動口ソレノイド53mを主制御基板200で制御し、シャッターソレノイド55mをサブ制御基板220で制御するようになっていた。しかし、磁気センサー60に作用する磁場を打ち消す磁場を発生させるソレノイドを主制御基板200で制御してもよい。すなわち、磁気センサー60に作用する磁場を発生させるソレノイドと、その磁場を打ち消す磁場を発生させるソレノイドとを同じ制御基板で制御してもよい。
また、磁気センサー60に作用する磁場を発生させるのは、始動口ソレノイド53mに限られず、大入賞口ソレノイド29mへの通電によって発生する磁場が磁気センサー60に作用する場合がある。この場合も、前述した実施例と同様に本発明を好適に適用することができ、大入賞口ソレノイド29mが発生させて磁気センサー60に作用する磁場を打ち消して弱める位置関係にソレノイドや電磁コイルを設置しておき、大入賞口ソレノイド29mと通電を同期させればよい。この他にも、所定の領域に進入した遊技球を振り分ける機構を駆動するソレノイドの磁場が磁気センサー60に作用する場合や、演出用の役物を駆動するソレノイドの磁場が磁気センサー60に作用する場合などにも、本発明を好適に適用することができる。
また、開閉扉53などの可動部材を駆動する電動アクチュエーターは、ソレノイドに限られず、モーターを用いてもよく、モーターへの通電によって発生する磁場が磁気センサー60に作用する場合がある。この場合は、モーターが発生させて磁気センサー60に作用する磁場を打ち消して弱める位置関係に、通電によって磁場を発生させる手段(磁場発生手段)を設置しておけばよく、磁場発生手段としては、ソレノイドや電磁コイルやモーターを用いることができる。
また、上述した実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機A1〜A5>
上述した実施例のパチンコ機1は、次のような遊技機A1〜A5として捉えることができる。
<遊技機A1>
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行い、該遊技領域の所定位置に作用する磁場の変化を検知可能な磁気センサーを搭載した遊技機において、
前記遊技領域で所定の動作が可能に設けられた可動部材と、
通電によって生じる磁場を用いて作動し、前記可動部材を駆動することが可能な電動駆動手段と、
通電することで磁場を発生させる磁場発生手段と、
前記磁場発生手段への通電を制御する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、前記電動駆動手段への通電と同期させて前記磁場発生手段に通電し、
前記磁場発生手段は、前記電動駆動手段が発生させて前記磁気センサーに作用する磁場を、該磁場発生手段が発生させる磁場で打ち消して弱めることが可能な位置関係に配置されている
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A1では、電動駆動手段に通電した際に生じる磁場が磁気センサーに作用する場合でも、その磁気センサーに作用する電動駆動手段の磁場を、磁場発生手段への通電によって発生する磁場で打ち消して弱めることができる。その結果、磁気センサーを必要以上に電動駆動手段から離しておかなくても、磁石を用いたゴト行為が行われていると誤検知してしまうことを抑制することが可能となる。
<遊技機A2>
遊技機A1において、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口を備え、
前記可動部材は、前記入賞口への遊技球の入球可能性を変化させる部材である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A2では、遊技球を磁石に引き付けて入賞口に不正に入球させるゴト行為を検知する上で、磁気センサーは入賞口の付近に設置しておくのが効果的である。一方、電動駆動手段は、入賞口への遊技球の入球可能性を変化させる可動部材の付近に設置される。そのため、磁気センサーを電動駆動手段の近傍に配置することが求められるところ、上述のように磁気センサーに作用する電動駆動役物の磁場を磁場発生手段の磁場で打ち消して弱めることにより、誤検知を抑制することができる。
<遊技機A3>
遊技機A1または遊技機A2において、
前記磁場発生手段は、導線を巻回して形成された電磁コイルである
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A3では、電磁コイルの導線に通電すると周囲に磁場を発生させることができるので、この磁場を用いて磁気センサーに作用する電動駆動手段の磁場を打ち消して弱めることが可能となる。
<遊技機A4>
遊技機A1ないし遊技機A3の何れか1つの遊技機において、
前記磁場発生手段は、通電によって生じる磁場を用いて作動する作動部を有する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A4では、磁気センサーに作用する電動駆動手段の磁場を、磁場発生手段の磁場で打ち消しつつ、磁場発生手段の磁場を用いて作動する作動部の動きを他の用途に流量することが可能となる。
<遊技機A5>
遊技機A4において、
前記可動部材として第1可動部材と第2可動部材とを有しており、
前記第1可動部材を前記電動駆動手段よって駆動するのに対し、前記第2可動部材を前記磁場発生手段の前記作動部によって駆動する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A5では、磁気センサーに作用する電動駆動手段の磁場を、磁場発生手段の磁場で打ち消しつつ、第1可動部材の動作と第2可動部材の動作とを連動させることができる。そのため、例えば、入賞口への遊技球の入球可能性を変化させる第1可動部材の動作を、第2可動部材の動作を用いて演出することが可能となる。
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
1…パチンコ機(遊技機)、 4…前面枠、 4a…窓部、
4b…透明板、 20…遊技盤、 21…遊技領域、
27…普通図柄作動ゲート、 28…大入賞口、 29…開閉扉、
29m…大入賞口ソレノイド、 50…始動口ユニット、
51…第1始動口、 52…第2始動口(入賞口)、
53…開閉扉(可動部材、第1可動部材)、
53m…始動口ソレノイド(電動駆動手段)、
55…シャッター役物(第2可動部材)、
55m…シャッターソレノイド(磁場発生手段)、
60…磁気センサー、 100…ソレノイド、 101…電磁コイル、
102…固定鉄心、 103…可動鉄心(作動部)、 104…付勢バネ、
200…主制御基板、 201…CPU、
220…サブ制御基板、 221…CPU(制御手段)。

Claims (5)

  1. 遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行い、該遊技領域の所定位置に作用する磁場の変化を検知可能な磁気センサーを搭載した遊技機において、
    前記遊技領域で所定の動作が可能に設けられた可動部材と、
    通電によって生じる磁場を用いて作動し、前記可動部材を駆動することが可能な電動駆動手段と、
    通電することで磁場を発生させる磁場発生手段と、
    前記磁場発生手段への通電を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記電動駆動手段への通電と同期させて前記磁場発生手段に通電し、
    前記磁場発生手段は、前記電動駆動手段が発生させて前記磁気センサーに作用する磁場を、該磁場発生手段が発生させる磁場で打ち消して弱めることが可能な位置関係に配置されている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口を備え、
    前記可動部材は、前記入賞口への遊技球の入球可能性を変化させる部材である
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    前記磁場発生手段は、導線を巻回して形成された電磁コイルである
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の遊技機において、
    前記磁場発生手段は、通電によって生じる磁場を用いて作動する作動部を有する
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項4に記載の遊技機において、
    前記可動部材として第1可動部材と第2可動部材とを有しており、
    前記第1可動部材を前記電動駆動手段よって駆動するのに対し、前記第2可動部材を前記磁場発生手段の前記作動部によって駆動する
    ことを特徴とする遊技機。
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