JP2020013257A - 制御システム、監視装置および監視プログラム - Google Patents

制御システム、監視装置および監視プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】制御システムを構成するデバイスの単位で累積稼動時間を管理できる構成を提供する。【解決手段】制御システムは、1または複数のコントローラと、いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイスと、1または複数のコントローラおよび1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納手段と、予め定められた監視周期毎に、コントローラおよび1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新する監視収集手段とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、デバイスの累積稼動時間を監視する制御システム、監視装置および監視プログラムに関する。
FA(ファクトリオートメーション)の分野では、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)などの制御装置を用いて設備や機械などの制御対象を制御することが一般的である。一般的な制御装置は、CPU(Central Processing Unit)ユニットと称される演算ユニットと、フィールドとの間で信号を遣り取りする入出力ユニット(IO(Input Output)ユニット)とにより構成される。演算ユニットおよび入出力ユニットの種類および数は、制御対象のシステムに応じて適宜選択される。
生産設備に何らかの故障が生じると生産性が低下し得る。そこで、PLCを含む各種設備の稼働状況を監視して、適切なタイミングでメンテナンスを行うことが要望される。このような要望に対して、例えば、特開2010−250384号公報(特許文献1)は、生産ラインにおける所定の処理工程を繰り返し実行する生産機器を監視する監視装置を用いて、メンテナンスを行うべきかを判断する構成を開示する。
特開2010−250384号公報
上述の特開2010−250384号公報(特許文献1)に開示される構成は、プレス機、射出成形機、洗浄機などの生産機器の単位でメンテナンスのタイミングを決定する。これに対して、生産機器の単体より小さい単位、例えば、制御装置を構成する各デバイスの単位でメンテナンスの要否などを決定できるような構成が要望されている。
本発明の一つの目的は、制御システムを構成するデバイスの単位で累積稼動時間を管理できる構成を提供することである。
本発明の一つの実施の形態に係る制御システムは、1または複数のコントローラと、いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイスと、1または複数のコントローラおよび1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納手段と、予め定められた監視周期毎に、コントローラおよび1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新する監視収集手段とを含む。
本開示によれば、予め定められた監視周期毎に、コントローラおよびデバイスからの応答の有無を判断することで、自身に累積稼働時間の管理機能がないコントローラおよびデバイスであっても、累積稼働時間を管理できる。
上述の開示において、監視収集手段は、コントローラを探索し、探索されたコントローラの識別情報を収集する手段と、探索されたコントローラに接続されているデバイスについて、識別情報、および、当該コントローラまでの経路を収集する手段とを含んでいてもよい。
本開示によれば、制御システムに含まれるコントローラおよびコントローラに接続されるデバイスの各々を追跡できる。
上述の開示において、監視収集手段は、いずれかのデバイスが管理するネットワークに接続される別のデバイスについて、識別情報、および、当該コントローラまでの経路の収集を再帰的に実行する手段をさらに含むようにしてもよい。
本開示によれば、コントローラに接続されるデバイスにさらに接続されるような多階層のネットワーク構成であっても、デバイス単位での累積稼働時間の管理が可能になる。
上述の開示において、監視収集手段は、いずれかのデバイスの対応するコントローラまでの経路が先に収集された経路と異なっていれば、当該デバイスのコントローラまでの経路の情報を更新するようにしてもよい。
本開示によれば、デバイスの接続先のコントローラまたはネットワークが変更されたとしても、各デバイスを適切に追跡できる。
上述の開示において、情報格納手段は、コントローラおよびデバイスの識別情報に対応付けて、累積稼動時間の情報を格納するようにしてもよい。
本開示によれば、コントローラまたはデバイスの接続先ネットワークなどが変更されたとしても、コントローラおよびデバイスの累積稼働時間を管理できる。
上述の開示において、制御システムは、コントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を表示する表示手段をさらに含んでいてもよい。
本開示によれば、コントローラおよびデバイスの各々についての、累積稼働時間を一見して把握できる。
上述の開示において、表示手段は、コントローラおよびデバイスの識別情報に関連付けて、累積稼動時間を表示するようにしてもよい。
本開示によれば、コントローラおよびデバイスの接続先ネットワークなどが変更されたとしても、コントローラおよびデバイスの累積稼働時間を一見して把握できる。
上述の開示において、表示手段は、累積稼動時間が予め定められた値を超えるコントローラまたはデバイスを特定可能な表示態様で表示するようにしてもよい。
本開示によれば、コントローラおよびデバイスの累積稼働時間に基づいて、点検の要否などを一見して把握できる。
本発明の別の実施の形態によれば、1または複数のコントローラと、いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイスとを含む制御システムに接続される監視装置が提供される。監視装置は、1または複数のコントローラおよび1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納手段と、予め定められた監視周期毎に、コントローラおよび1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新する監視収集手段とを含む。
本開示によれば、予め定められた監視周期毎に、コントローラおよびデバイスからの応答の有無を判断することで、自身に累積稼働時間の管理機能がないコントローラおよびデバイスであっても、累積稼働時間を管理できる。
本発明のさらに別の実施の形態によれば、1または複数のコントローラと、いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイスとを含む制御システムに接続されるコンピュータで実行される監視プログラムが提供される。監視プログラムは、コンピュータに、1または複数のコントローラおよび1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を記憶部に格納するステップと、予め定められた監視周期毎に、コントローラおよび1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新するステップとを実行させる。
本開示によれば、予め定められた監視周期毎に、コントローラおよびデバイスからの応答の有無を判断することで、自身に累積稼働時間の管理機能がないコントローラおよびデバイスであっても、累積稼働時間を管理できる。
本発明によれば、制御システムを構成するデバイスの単位で累積稼動時間を管理できる。
本実施の形態に係る制御システムの機能的な構成例を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムが提供する累積稼動時間監視機能の応用例を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムに含まれる監視装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本実施の形態に係る制御システムの累積稼動時間監視機能を実現するための機能構成の一例を示すブロック図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る制御システムにより提供されるユーザインターフェイス画面の一例を示す模式図である。 本実施の別の形態に係る制御システムの概略構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
<A.適用例>
まず、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施の形態に係る制御システム1の機能的な構成例を示す模式図である。図1を参照して、制御システム1は、監視対象200として、1または複数のコントローラを含む。コントローラは、典型的には、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)である。以下の説明においては、PLC2をコントローラの典型例として説明する。
制御システム1は、さらに、いずれかのコントローラ(PLC2)に直接的または間接的に接続される1または複数のデバイス8を含む。本明細書において、「デバイス」は、制御システムを構成し得る単位の装置を意味し、典型的には、IOユニット、センサユニット、特殊ユニットなどのコントローラに接続され得るユニットを包含する。さらに、ネットワーク通信を中継するカプラユニットなども「デバイス」には含まれ得る。言い換えれば、「デバイス」は、付け替えや接続構成が可能な最小単位を意味する。なお、「デバイス」は、コントローラ自体を含み得る概念である。
また、「直接的に接続」とは、1つのローカルバス(内部バス)またはネットワークを介して、いずれかのコントローラと接続される構成(単階層の構成)を包含する概念である。また、「間接的に接続」とは、ローカルバス(内部バス)またはネットワークを複数介して、いずれかのコントローラと接続される構成(多階層の構成)を包含する概念である。但し、本明細書において、「直接的」および「間接的」の区別は重要ではない。
制御システム1は、1または複数のコントローラおよび1または複数のデバイス8の各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納部14を有している。以下の説明においては、情報格納部14の典型例として、データベース156(図3および図4参照)およびデータベース70(図16参照)を挙げる。
本明細書において、「累積稼動時間」は、各デバイス8(コントローラを含む)が実際に稼動した時間の累計を示す値であり、本実施の形態においては、監視周期の単位で管理される。
制御システム1は、累積稼動時間を管理する構成として、監視収集部12を有している。監視収集部12は、予め定められた監視周期毎に、コントローラ(PLC2)および1または複数のデバイス8の各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラ(PLC2)およびデバイス8に対応付けられる累積稼動時間を更新する。以下の説明においては、監視収集部12の典型例として、監視収集機能154(図3、図4および図16参照)を挙げる。
本実施の形態に係る制御システム1においては、コントローラからの応答の有無を監視することで、コントローラの累積稼動時間を監視する。このとき、コントローラ配下に存在するデバイスはコントローラと同様に稼動しているとみなすことで、コントローラ配下のデバイスについての累積稼動時間についても監視できる。さらに、コントローラとデバイスとの接続関係を、識別情報(シリアル番号)を用いて追跡することで、各デバイスがいずれのコントローラに接続変更されても、累積稼動時間を監視できる。また、本実施の形態に係る制御システム1においては、追跡を容易化するために、データベースを採用する。
このような構成を採用することで、制御システムを構成するデバイスの単位で累積稼動時間を管理できる。
<B.背景>
まず、本実施の形態に係る制御システム1が累積稼動時間監視機能を提供する背景について説明する。
図2は、本実施の形態に係る制御システム1が提供する累積稼動時間監視機能の応用例を説明するための図である。図2(A)を参照して、制御システム1Aは、ハブ50(「HUB」と表す。)を介してネットワーク接続された制御装置10Aおよび制御装置20Aを含む。制御装置10Aは、PLC2と1つのIOユニット4(「IO Unit」と表す。以下同様。)とを含む。制御装置10Bは、PLC2と2つのIOユニット4とを含む。PLC2およびIOユニット4の各々がデバイスに相当する。
例えば、制御対象の生産設備の変更などに応じて、図2(A)に示す制御システム1Aを図2(B)に示す制御システム1Bに変更する必要が生じた場合を想定する。具体的には、制御装置10Bは、制御装置10Aに含まれていたPLC2と制御装置20Aに含まれていたIOユニット4とから構成されており、制御装置20Bは、制御装置20Aに含まれていたPLC2と、制御装置10Aに含まれていたIOユニット4と、制御装置20Aに含まれていたIOユニット4と、新たに追加されたIOユニット4とから構成されている。
このようなデバイス構成の変化が生じた場合であっても、本実施の形態に係る制御システム1の累積稼動時間監視機能は、各デバイス(PLC2およびIOユニット4)について、稼動時間を管理できる。このようなユニット単位の稼働時間の管理によって、再利用の可否やメンテナンス(オーバホールの要否)などをデバイス毎に判断できる。
<C.ハードウェア構成例>
次に、本実施の形態に係る制御システム1の累積稼動時間監視機能を実現するためのハードウェア構成例について説明する。
図3は、本実施の形態に係る制御システム1に含まれる監視装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。監視装置100は、一例として、汎用的なアーキテクチャに従うコンピュータが監視プログラムを実行することで実現される。
図3を参照して、監視装置100は、プロセッサ102と、メインメモリ104と、ストレージ106と、ネットワークコントローラ108と、入力部110と、表示部112と、USBコントローラ114と、メモリカードインターフェイス116とを含む。これらのコンポーネントは、プロセッサバス120を介して接続されている。
プロセッサ102は、後述するような各種処理を実行する演算処理部に相当し、CPUやGPUなどで構成される。具体的には、プロセッサ102は、ストレージ106に格納されたプログラムを読出して、メインメモリ104に展開して実行することで、累積稼動時間監視機能を実現するための各種処理を実行する。
メインメモリ104は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などの揮発性記憶装置などで構成される。ストレージ106は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性記憶装置などで構成される。ストレージ106には、累積稼動時間監視機能を実現するための、表示処理プログラム1060と、監視収集プログラム1062と、データベース156(以下、「DB」とも表す。)とが格納される。表示処理プログラム1060および監視収集プログラム1062が、本実施の形態に係る「監視プログラム」に相当する。
入力部110は、タッチパネル、マウス、キーボードなどで構成され、ユーザ操作を受付ける。表示部112は、液晶ディスプレイなどで構成され、プロセッサ102による処理結果に応じた画像などを表示する。入力部110および表示部112が一体化して構成されてもよい。
ネットワークコントローラ108は、ネットワーク接続されたPLC2との間でデータを遣り取りする。USBコントローラ114は、USB接続を介して、任意の外部装置などとの間でデータを遣り取りする。
メモリカードインターフェイス116は、着脱可能な記録媒体の一例であるメモリカード118を受付ける。メモリカードインターフェイス116は、メモリカード118に対してデータを書込み、メモリカード118から各種データを読出すことが可能になっている。
図3には、プロセッサ102が監視プログラムを実行することで必要な機能が提供される構成例を示したが、これらの提供される機能の一部または全部を、専用のハードウェア回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)など)を用いて実装してもよい。
<D.機能構成例>
次に、本実施の形態に係る制御システム1の累積稼動時間監視機能150を実現するための機能構成例について説明する。
図4は、本実施の形態に係る制御システム1の累積稼動時間監視機能150を実現するための機能構成の一例を示すブロック図である。図4を参照して、監視装置100は、その機能構成として、表示機能152と、監視収集機能154と、データベース156とを含む。
表示機能152は、表示処理プログラム1060(図3)が実行されることで提供される機能であり、データベース156などに収集される累積稼動時間などをユーザへ通知する。
監視収集機能154は、監視収集プログラム1062(図3)が実行されることで提供される機能であり、監視対象200に含まれるデバイス毎の累積稼動時間を収集する。すなわち、監視収集機能154は、予め定められた監視周期毎に、コントローラ(PLC2)および1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新する。
データベース156は、1または複数のコントローラ(PLC2)および1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納部に相当する。データベース156には、PLCテーブル160と、サブデバイステーブル170とが格納されている。監視収集機能154は、データベース156に格納されている情報を含む収集結果180を出力することもできる。収集結果180は、例えばCSV形式のファイルとして出力できる。
PLCテーブル160は、監視対象200に含まれるPLC2に関する情報を格納するテーブルである。より具体的には、PLCテーブル160は、シリアル番号コラム1600と、形式コラム1602と、アドレスコラム1604と、累積稼動時間コラム1606とを含む。
シリアル番号コラム1600には、対象のPLC2を特定するための識別情報であるシリアル番号が格納される。形式コラム1602には、対象のPLC2の形式を示す情報が格納される。アドレスコラム1604には、対象のPLC2のIPアドレスが格納される。累積稼動時間コラム1606は、対象のPLC2について算出される累積稼動時間が格納される。
サブデバイステーブル170は、監視対象200に含まれるPLC2に接続されるデバイスに関する情報を格納するテーブルである。より具体的には、サブデバイステーブル170は、シリアル番号コラム1700と、形式コラム1702と、上位シリアル番号コラム1704と、ネットワークパスコラム1706と、累積稼動時間コラム1708とを含む。
シリアル番号コラム1700には、対象のデバイスを特定するための識別情報であるシリアル番号が格納される。形式コラム1702には、対象のデバイスの形式を示す情報が格納される。上位シリアル番号コラム1704には、各デバイスが接続されているネットワーク構成における最上層のPLCを特定するための識別情報であるシリアル番号が格納される。ネットワークパスコラム1706には、対象のデバイスの接続関係を示すネットワークパスの情報が格納される。累積稼動時間コラム1708には、対象のデバイスについて算出される累積稼動時間が格納される。
このように、データベース156は、PLCテーブル160およびサブデバイステーブル170において、コントローラ(PLC2)およびデバイスの識別情報に対応付けて、累積稼動時間の情報を格納する。
監視収集機能154として、監視装置100は、監視対象200を解析して、PLCテーブル160およびサブデバイステーブル170を生成または更新するとともに、監視により算出される各デバイスの累積稼動時間をPLCテーブル160およびサブデバイステーブル170に格納する。
図4に示す例において、監視対象200は、制御装置10および制御装置20を含む。制御装置10は、PLC2と1つのIOユニット4とからなり、制御装置20は、PLC2と2つのIOユニット4とからなる。
PLC2には、ネットワーク56を介して、スレーブデバイス30およびリモートIO装置40が接続されている。スレーブデバイス30は、ネットワーク56に直接接続される任意のデバイスであり、例えば、入出力装置、センサ、サーボドライバなどの任意の装置が挙げられる。リモートIO装置40は、ネットワーク56に接続されるカプラユニット6と、カプラユニット6に接続される2つのIOユニット4とを含む。
監視装置100は、ネットワーク54を介してハブ50に接続されており、監視対象200に含まれる2つのPLC2は、ネットワーク52を介してハブ50に接続されている。監視装置100は、監視対象200に含まれる各デバイスの累積稼動時間を計測および管理できる。
本実施の形態においては、監視装置100が直接通信可能なPLC2に関する情報は、PLCテーブル160に格納され、それ以外のデバイスに関する情報はサブデバイステーブル170に格納される。また、監視装置100は、定期的に監視対象200を監視することで、ネットワーク構成またはデバイス構成の変更を検出し、その変更内容に応じて、PLCテーブル160およびサブデバイステーブル170の内容を更新することもできる。
<E.累積稼動時間監視>
次に、本実施の形態に係る制御システム1における累積稼動時間監視の処理について説明する。
図5〜図13は、本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理を説明するための図である。図5〜図13を参照して、累積稼動時間監視の処理を、順を追って説明する。
図5を参照して、まず、監視装置100は、累積稼動時間監視機能150として、ネットワーク52を介して到達可能なPLC2を検索する。図5に示す例では、制御装置10および制御装置20を構成するそれぞれのPLC2が探索される。監視装置100は、探索したPLC2の情報をPLCテーブル160に格納する。探索したPLC2の情報は、対象のPLC2の識別情報であるシリアル番号と、対象のPLC2の形式を示す情報と、PLC2のIPアドレスとを含む。このように、監視装置100の監視収集機能154は、コントローラ(PLC2)を探索し、探索されたコントローラの識別情報(シリアル番号)を収集する。
続いて、図6を参照して、監視装置100は、探索されたPLC2が管理しているネットワークの実構成情報を収集する。PLC2が管理しているネットワークとは、PLC2がマスタとして機能するネットワークを意味する。
図6に示す例では、制御装置10のPLC2は、自身に接続されているIOユニット4との間のネットワークと、PLC2とネットワーク56を介して接続されているスレーブデバイス30およびカプラユニット6との間のネットワークとを含む。制御装置10のPLC2は、これらの2つのネットワークに接続されているIOユニット4、スレーブデバイス30、カプラユニット6に関する実構成情報を収集する。
探索したデバイスの情報は、対象のデバイスの識別情報であるシリアル番号と、対象のデバイスの形式を示す情報と、対象のデバイスの接続先コントローラが有する識別情報であるシリアル番号と、対象のデバイスから接続先コントローラまでの経路情報であるネットワークパスとを含む。このように、監視装置100の監視収集機能154は、探索されたコントローラ(PLC2)に接続されているデバイスについて、識別情報(シリアル番号)、および、当該コントローラまでの経路(ネットワークパス)を収集する。
さらに、図7を参照して、監視装置100は、探索されたいずれかのデバイスが管理しているネットワークの実構成情報を収集する。デバイスが管理しているネットワークとは、デバイスがマスタとして機能するネットワークを意味する。
図7に示す例では、リモートIO装置40のカプラユニット6は、自身に接続されている2つのIOユニット4との間のネットワークを含む。カプラユニット6は、IOユニット4との間の実構成情報をPLC2へ送信し、PLC2は、カプラユニット6からの実構成情報を監視装置100へ送信する。
図7に示す例では、カプラユニット6に接続されるIOユニット4が最深層のネットワークとなるが、さらに深いネットワークが採用されることもある。この場合には、図7に示すような、各デバイスが管理しているネットワークの実構成情報を収集する処理を再帰的に実行することで、監視対象200の階層構成全体の実構成情報を収集できる。
すなわち、監視装置100の監視収集機能154は、いずれかのデバイスが管理するネットワークに接続される別のデバイスについて、識別情報(シリアル番号)、および、当該コントローラまでの経路(ネットワークパス)の収集を再帰的に実行する。
以上のような処理手順によって、図8に示すような、監視対象200に含まれるデバイスおよび各デバイスの実構成情報が収集される。
図8を参照して、PLCテーブル160には、制御装置10のPLC2および制御装置20のPLC2に関する情報が登録される。また、サブデバイステーブル170には、探索された順序に沿って、制御装置10のIOユニット4、制御装置20の2つのIOユニット4、スレーブデバイス30、リモートIO装置40のカプラユニット6、および、リモートIO装置40の2つのIOユニット4に関する情報が登録される。
PLCテーブル160に示すように、制御装置10のPLC2は、シリアル番号「XXXXX」およびIPアドレス「192.168.250.1」を有しており、制御装置20のPLC2は、シリアル番号は「YYYYY」およびIPアドレス「192.168.250.2」を有している。
サブデバイステーブル170においては、PLC2のシリアル番号を特定することで、ネットワーク構成などを規定する。すなわち、サブデバイステーブル170の上位シリアル番号コラム1704には、各デバイスが接続されているネットワーク内に存在するPLC2を特定するためのシリアル番号が登録される。また、各デバイスについてのネットワークパスコラム1706には、各ネットワーク内に存在するPLC2から各デバイスまでの経路を特定するための情報が格納される。図8に示すサブデバイステーブル170のネットワークパスコラム1706において、「PLC1」または「PLC2」は、PLC2と直接接続されていることを示す。一方、「PLC1/DEV2」は、第1階層としてPLCに接続される2番目のデバイスが存在し、第2階層として当該2番目のデバイスに対象のデバイスが接続されていることを示す。
PLCテーブル160およびサブデバイステーブル170が生成された時点においては、各デバイスの累積稼動時間(累積稼動時間コラム1606および累積稼動時間コラム1708)にはゼロとなっている。
本実施の形態に従う累積稼動時間監視機能においては、監視対象200の実構成情報を定期的に収集し、実構成情報が収集されたか否か、および、収集された実構成情報が前回収集されている実構成情報と一致しているか否かに基づいて、各デバイスが稼動中であるか否かを判断する。すなわち、実構成情報を適切に収集でき、その収集された実構成情報が前回収集されている実構成情報から変化していなければ、当該実構成情報に対応するデバイスは連続して稼動中であると判断する。そして、対象のデバイスの累積稼動時間を更新する。
例えば、図8に示すように、PLCテーブル160およびサブデバイステーブル170を生成した後、所定の監視周期(例えば、数分から十数分)後に、同様の手順に従って、監視対象200から実構成情報が収集される(図9参照)。図9に示すように、監視対象200から収集される実構成情報が、先に生成されているPLCテーブル160およびサブデバイステーブル170の内容と一致するか否かが判断される。
図9に示す例では、監視対象200に含まれる全デバイスについて、実構成情報の変化はないので、各デバイスの累積稼動時間には1つの監視周期に相当する「1」が加算される(すなわち、インクリメントされる)。
これに対して、図10には、スレーブデバイス30が停止中またはネットワークから離脱している状態を示す。図10に示す状態において収集される監視対象200の実構成情報は、図8および図9に示す状態において収集される監視対象200の実構成情報とは異なったものとなる。すなわち、スレーブデバイス30からの応答がないので、制御装置10のPLC2から監視装置100に送信される実構成情報には、スレーブデバイス30に関する情報は含まれない。その結果、累積稼動時間についてもインクリメントされないことになる。
なお、PLC2からの応答がない場合には、PLC2に直接的または間接的に接続されるデバイスについても応答がないとみなすされる。この場合には、PLC2およびPLC2に直接的または間接的に接続されるデバイスからの応答がないので、いずれの累積稼動時間についてもインクリメントされないことになる。
図10に示す状態において、スレーブデバイス30以外のデバイスについての実構成情報は、先に生成されているPLCテーブル160およびサブデバイステーブル170の内容と一致するので、監視装置100は、各デバイスの累積稼動時間に、1つの監視周期に相当する「1」を加算する。一方、スレーブデバイス30については、実構成情報を適切に収集できなかったので、対応する累積稼動時間については「1」を加算しない。
その結果、図10に示す例においては、監視装置100に含まれるデバイスのうち、スレーブデバイス30以外のデバイスの累積稼動時間は「2」となり、スレーブデバイス30の累積稼動時間は「1」となっている。
図11には、図10に示す状態の後、スレーブデバイス30がネットワークに復帰した状態を示す。図11に示す状態において、すべてのデバイスについての実構成情報が先に生成されているPLCテーブル160およびサブデバイステーブル170の内容と一致するので、監視装置100は、各デバイスの累積稼動時間に、1つの監視周期に相当する「1」を加算する。すなわち、スレーブデバイス30の累積稼動時間の加算を再開する。
その結果、図11に示す例においては、監視装置100に含まれるデバイスのうち、スレーブデバイス30以外のデバイスの累積稼動時間は「3」となり、スレーブデバイス30の累積稼動時間は「2」となっている。
図12には、図11に示す状態の後、スレーブデバイス30が制御装置10のネットワーク56ではなく、制御装置20のネットワーク58に接続先変更された状態を示す。図12に示す状態において、スレーブデバイス30以外のデバイスについての実構成情報は、先に生成されているPLCテーブル160およびサブデバイステーブル170の内容と一致するので、監視装置100は、各デバイスの累積稼動時間に、1つの監視周期に相当する「1」を加算する。
一方、スレーブデバイス30については、収集された実構成情報に対応するシリアル番号が含まれるものの、接続先のPLC2およびネットワークパスが異なっている。監視装置100は、このような実構成情報を収集すると、サブデバイステーブル170中のスレーブデバイス30のエントリについて、シリアル番号コラム1700および形式コラム1702の値は維持するものの、上位シリアル番号コラム1704およびネットワークパスコラム1706の値は更新する。
このように、いずれかのデバイスの接続先PLCまたはネットワークパスが変更された場合には、当該デバイスについてのサブデバイステーブル170中のシリアル番号コラム1700および形式コラム1702の値を維持しつつ、上位シリアル番号コラム1704およびネットワークパスコラム1706の値を適宜更新する。すなわち、監視装置100の監視収集機能154は、いずれかのデバイスの対応するコントローラ(PLC2)までの経路が先に収集された経路と異なっていれば、当該デバイスのコントローラまでの経路の情報(ネットワークパス)を更新する。このような構成を採用することで、デバイスがいずれの位置に配置されるとも、デバイスを追跡できる。
また、スレーブデバイス30については、接続先PLCおよびネットワークパスが変更されているものの、連続して稼動中であると判断できるので、監視装置100は、スレーブデバイス30の累積稼動時間に、1つの監視周期に相当する「1」を加算する。
その結果、図12に示す例においては、監視装置100に含まれるデバイスのうち、スレーブデバイス30以外のデバイスの累積稼動時間は「4」となり、スレーブデバイス30の累積稼動時間は「3」となっている。
図13には、図12に示す状態の後、リモートIO装置40にIOユニット4が追加された状態を示す。図13に示す状態において収集される実構成情報のうち、新たに追加されたデバイス(IOユニット4)以外のデバイスに関する情報は、先に生成されているPLCテーブル160およびサブデバイステーブル170の内容と一致するので、監視装置100は、新たに追加されたデバイス(IOユニット4)以外の各デバイスの累積稼動時間に、1つの監視周期に相当する「1」を加算する。
さらに、実構成情報には、新たに追加されたデバイス(IOユニット4)に関する情報が含まれることになる。この場合、監視装置100は、新たに発見されたデバイス(IOユニット4)のシリアル番号および形式からなる新たなエントリ(シリアル番号コラム1700および形式コラム1702)をサブデバイステーブル170に追加する。このエントリの上位シリアル番号コラム1704およびネットワークパスコラム1706には、接続先のPLC2およびカプラユニット6に関する情報が登録される。
併せて、累積稼動時間コラム1708についても「1」を加算するようにしてもよい。なお、サブデバイステーブル170への新たなデバイスの登録時には、累積稼動時間をゼロに維持しておき、次の実構成情報の収集タイミングで累積稼動時間に「1」を加算するようにしてもよい。
以上のような処理によって、デバイスのネットワーク構成などが変化した場合であっても、デバイス毎に累積稼動時間を監視できる。
<F.処理手順>
次に、本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理手順を説明する。
図14は、本実施の形態に係る制御システムにおける累積稼動時間監視の処理手順を示すフローチャートである。図14に示す各ステップは、典型的には、監視装置100のプロセッサ102が監視収集プログラム1062(図3)を実行することで実現される。
図14を参照して、監視装置100は、監視対象のネットワークに接続されているPLCを探索する(ステップS100)。監視装置100は、探索されたPLCのシリアル番号がPLCテーブル160に登録されているか否かを判断する(ステップS102)。探索されたPLCのシリアル番号がPLCテーブル160に登録されていなければ(ステップS102においてNO)、監視装置100は、検索されたPLCに関する情報をPLCテーブル160に登録する(ステップS104)。
探索されたPLCのシリアル番号がPLCテーブル160に登録されていれば(ステップS102においてYES)、ステップS104の処理はスキップされる。
続いて、監視装置100は、PLCテーブル160に登録されているPLCのうち1つを選択し(ステップS106)、当該選択したPLCに接続されているデバイスに関する情報を収集する(ステップS108)。
監視装置100は、収集したデバイスのうちマスタとして機能するデバイスが存在するか否かを判断する(ステップS110)。マスタとして機能するデバイスが存在していれば(ステップS110においてYES)、監視装置100は、マスタとして機能するデバイスに接続されているデバイスに関する情報を収集する(ステップS112)。
マスタとして機能するデバイスが存在していなければ(ステップS110においてNO)、ステップS112の処理はスキップされる。
監視装置100は、PLCテーブル160に登録されているすべてのPLCについての選択が完了したか否かを判断する(ステップS114)。PLCテーブル160に登録されているすべてのPLCについての選択が完了していなければ(ステップS114においてNO)、監視装置100は、PLCテーブル160に登録されているPLCのうち未選択の1つを選択し(ステップS116)、ステップS108以下の処理を繰返す。
PLCテーブル160に登録されているすべてのPLCについての選択が完了していれば(ステップS114においてYES)、監視装置100は、収集されたデバイスに関する情報のうち1つを選択し(ステップS118)、選択したデバイスのシリアル情報がサブデバイステーブル170に登録されているか否かを判断する(ステップS120)。
選択したデバイスのシリアル情報がサブデバイステーブル170に登録されていなければ(ステップS120においてNO)、監視装置100は、選択したデバイスに関する情報をサブデバイステーブル170に登録する(ステップS122)。ステップS122は、サブデバイステーブル170に登録されていない新たなデバイスが監視対象に追加された場合の処理に相当する。そして、処理はステップS130に進む。
選択したデバイスのシリアル情報がサブデバイステーブル170に登録されていれば(ステップS120においてYES)、監視装置100は、選択したデバイスの上位シリアル番号およびネットワークパスがサブデバイステーブル170の登録内容と一致するか否かを判断する(ステップS124)。
選択したデバイスの上位シリアル番号およびネットワークパスがサブデバイステーブル170の登録内容と一致していなければ(ステップS124においてNO)、監視装置100は、サブデバイステーブル170の選択したデバイスに対応する、上位シリアル番号およびネットワークパス(上位シリアル番号コラム1704およびネットワークパスコラム1706)の内容を更新する(ステップS126)。ステップS126は、いずれかのデバイスの接続先が変更された場合の処理に相当する。
選択したデバイスの上位シリアル番号およびネットワークパスがサブデバイステーブル170の登録内容と一致していれば(ステップS124においてYES)、ステップS126の処理はスキップされる。
続いて、監視装置100は、選択したデバイスに対応する累積稼動時間を示すカウンタをインクリメントする(ステップS128)。
監視装置100は、収集されたデバイスに関する情報のすべての選択が完了したか否かを判断する(ステップS130)。収集されたデバイスに関する情報のすべての選択が完了していなければ(ステップS130においてNO)、監視装置100は、収集されたデバイスに関する情報のうち未選択の1つを選択し(ステップS132)、ステップS120以下の処理を繰返す。
収集されたデバイスに関する情報のすべての選択が完了していれば(ステップS130においてYES)、今回の監視タイミングにおける一連の処理は終了する。ステップS130に示すように、収集されたデバイスに関する情報についてのみ累積稼動時間を示すカウンタのインクリメントが行われるので、情報を収集できないデバイス(すなわち、応答のないデバイス)については、累積稼動時間が加算されることがない。
そして、監視装置100は、次の監視タイミングの到来まで待機し(ステップS134)、ステップS100以下の処理を繰返す。
<G.ユーザインターフェイス画面>
上述したような処理によって監視されるデバイス毎に累積稼動時間をユーザに提示するユーザインターフェイス画面の例について説明する。ユーザインターフェイス画面は、典型的には、監視装置100のプロセッサ102が表示処理プログラム1060(図3)を実行することで実現される。
図15は、本実施の形態に係る制御システム1により提供されるユーザインターフェイス画面300の一例を示す模式図である。図15を参照して、ユーザインターフェイス画面300は、形式コラム302と、シリアル番号コラム304と、ネットワークコラム306と、累積稼動時間コラム308と、点検要否コラム310とを含む。
形式コラム302には、対象のデバイスの形式を示す情報が表示され、シリアル番号コラム304には、対象のデバイスのシリアル番号が表示され、対象のデバイスのネットワーク接続を示す情報が表示され、対象のデバイスの累積稼動時間が表示される。
このように、監視装置100の表示機能152は、コントローラ(PLC2)およびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を表示する。このとき、図15に示すように、コントローラ(PLC2)およびデバイスの識別情報に関連付けて累積稼動時間を表示するようにしてもよい。
ユーザインターフェイス画面300の点検要否コラム310には、累積稼動時間に基づいて、各デバイスに対する点検が必要であるか否かを示す情報が表示される。この点検要否コラム310に表示される内容は、監視装置100の表示機能152により自動的に生成されてもよい。すなわち、監視装置100の表示機能152は、累積稼動時間が予め定められた値を超えるコントローラ(PLC2)またはデバイスを特定可能な表示態様で表示するようにしてもよい。
特定可能な表示態様としては、図15に示すように、点検の要否を示す文字であってもよいし、表示色の変更、点滅表示への変更、フォントの変更などを採用してもよい。図15に示すようなユーザインターフェイス画面300をユーザに提供することで、デバイス毎に点検要否を一覧して判断できる。
図15に示すようなユーザインターフェイス画面300においては、コントローラおよびデバイス毎に、シリアル番号(識別情報)およびネットワークとともに、累積稼動時間が表示されているので、各デバイスがいずれのネットワークに接続されているのか、および、各デバイスがどの程度稼動しているのかを、監視対象200に含まれる全コントローラの全デバイスについて把握できる。
本実施の形態においては、デバイスを他のコントローラまたは他のネットワークに付け替えても、シリアル番号に基づいて追跡できるので、デバイス単位での累積稼働時間の監視を実現できる。
さらに、図15に示すようなユーザインターフェイス画面300を提供することで、コントローラおよびデバイスの単位で、点検の要否、および、いずれのタイミングで点検すればよいのかを一見して把握できる。
<H.その他の形態>
(h1:その他の形態その1)
上述した制御システム1においては、監視装置100が監視対象200に含まれるPLCおよびその他のデバイスの実構成情報を収集することで、累積稼動時間を監視する構成について例示したが、累積稼動時間の監視を分散配置してもよい。
図16は、本実施の別の形態に係る制御システム1Cの概略構成を示すブロック図である。図16に示す制御システム1Cにおいて、制御装置10Aおよび制御装置20Aの各々は、監視収集機能154を有するPLC2Aを含む。PLC2Aの各々は、監視収集機能154として、各PLC2Aが管理しているネットワーク(すなわち、PLC2がマスタとして機能するネットワーク)に含まれるデバイス毎の累積稼動時間を監視する。
このように、PLC2Aの単位で累積稼動時間が監視される。PLC2Aの各々は、算出した累積稼動時間をシステム管理装置60に送信する。システム管理装置60は、PLC2Aの各々から送信される累積稼動時間をデータベース70に格納する。
システム管理装置60は表示機能152を有していてもよく、この場合には、データベース70に格納された累積稼動時間を用いて、上述の図15に示すようなユーザインターフェイス画面300を提供することもできる。
(h2:その他の形態その2)
上述した制御システム1においては、表示機能152と、監視収集機能154と、データベース156とを有する監視装置100を採用する例について説明したが、これらの機能を複数の処理主体で分担するようにしてもよい。例えば、表示機能152および監視収集機能154を有している監視装置と、データベース156として機能するクラウド上のサーバ装置とを組合せた形態を採用してもよい。
さらに、表示機能152、監視収集機能154、および、データベース156の分担については、どのような実装形態であってもよい。
さらに、監視装置100とPLC2とを一体の制御装置として実装してもよい。例えば、汎用的なアーキテクチャに従うハードウェア(例えば、汎用パソコンをベースとした産業用パソコン)を用いた制御装置を採用するとともに、仮想化技術を用いて、性能・用途の異なる複数のOSを並列的に実行させることで、監視装置100としての機能の提供、および、PLC2としての機能の提供を実現してもよい。
<I.付記>
上述したような本実施の形態は、以下のような技術思想を含む。
[構成1]
制御システム(1)であって、
1または複数のコントローラ(2)と、
いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイス(8;4,6,30)と、
前記1または複数のコントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納手段(14;156,70)と、
予め定められた監視周期毎に、前記コントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新する監視収集手段(12;154)とを備える、制御システム。
[構成2]
前記監視収集手段は、
前記コントローラを探索し、探索されたコントローラの識別情報を収集する手段(S100)と、
前記探索されたコントローラに接続されているデバイスについて、識別情報、および、当該コントローラまでの経路を収集する手段(S108)とを含む、構成1に記載の制御システム。
[構成3]
前記監視収集手段は、いずれかのデバイスが管理するネットワークに接続される別のデバイスについて、識別情報、および、当該コントローラまでの経路の収集を再帰的に実行する手段(S110,S112)をさらに含む、構成2に記載の制御システム。
[構成4]
前記監視収集手段は、いずれかのデバイスの対応するコントローラまでの経路が先に収集された経路と異なっていれば、当該デバイスのコントローラまでの経路の情報を更新する(S126)、構成3に記載の制御システム。
[構成5]
前記情報格納手段は、前記コントローラおよび前記デバイスの識別情報に対応付けて、累積稼動時間の情報を格納する(160,170)、構成3または4に記載の制御システム。
[構成6]
前記コントローラおよび前記デバイスに対応付けられる累積稼動時間を表示する表示手段(152)をさらに備える、構成3〜5のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成7]
前記表示手段は、前記コントローラおよび前記デバイスの識別情報に関連付けて、累積稼動時間を表示する(300)、構成6に記載の制御システム。
[構成8]
前記表示手段は、累積稼動時間が予め定められた値を超えるコントローラまたはデバイスを特定可能な表示態様で表示する(310)、構成6または7に記載の制御システム。
[構成9]
1または複数のコントローラ(2)と、いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイス(8;4,6,30)とを含む制御システム(1)に接続される監視装置(100)であって、
前記1または複数のコントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納手段(14;156,70)と、
予め定められた監視周期毎に、前記コントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新する監視収集手段(12;154)とを備える、監視装置。
[構成10]
1または複数のコントローラ(2)と、いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイス(8;4,6,30)とを含む制御システム(1)に接続されるコンピュータ(100)で実行される監視プログラム(1060,1062)であって、前記コンピュータに
前記1または複数のコントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を記憶部に格納するステップ(S104,S122)と、
予め定められた監視周期毎に、前記コントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新するステップ(S124,S128)とを実行させる、監視プログラム。
<J.利点>
制御システムを構成するデバイスの多くは、自デバイスの累積稼働時間を管理する機能を有していない。このようなデバイスに対して、定期的に応答の有無を確認することで、応答がある場合には稼動していると判断して、累積稼働時間を更新することで、各デバイスの累積稼働時間を管理できる。そのため、制御システムを構成するデバイスの単位で累積稼動時間を管理できる構成を提供することである。
本実施の形態においては、各デバイスの識別情報に基づいて各デバイスの接続構成を追跡するので、各デバイスが異なるコントローラまたはネットワークに接続される、付け替えが生じても、デバイス単位での累積稼働時間を管理できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B,1C 制御システム、2,2A PLC(コントローラ)、4 IOユニット、6 カプラユニット、8 デバイス、10,10A,10B,20,20A,20B 制御装置、12 監視収集部、14 情報格納部、30 スレーブデバイス、40 リモートIO装置、50 ハブ、52,54,56,58 ネットワーク、60 システム管理装置、70,156 データベース、100 監視装置、102 プロセッサ、104 メインメモリ、106 ストレージ、108 ネットワークコントローラ、110 入力部、112 表示部、114 USBコントローラ、116 メモリカードインターフェイス、118 メモリカード、120 プロセッサバス、150 累積稼動時間監視機能、152 表示機能、154 監視収集機能、160 PLCテーブル、170 サブデバイステーブル、180 収集結果、200 監視対象、300 ユーザインターフェイス画面、302,1602,1702 形式コラム、304,1600,1700 シリアル番号コラム、306 ネットワークコラム、308,1606,1708 累積稼動時間コラム、310 点検要否コラム、1060 表示処理プログラム、1062 監視収集プログラム、1604 アドレスコラム、1704 上位シリアル番号コラム、1706 ネットワークパスコラム。

Claims (10)

  1. 制御システムであって、
    1または複数のコントローラと、
    いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイスと、
    前記1または複数のコントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納手段と、
    予め定められた監視周期毎に、前記コントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新する監視収集手段とを備える、制御システム。
  2. 前記監視収集手段は、
    前記コントローラを探索し、探索されたコントローラの識別情報を収集する手段と、
    前記探索されたコントローラに接続されているデバイスについて、識別情報、および、当該コントローラまでの経路を収集する手段とを含む、請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記監視収集手段は、いずれかのデバイスが管理するネットワークに接続される別のデバイスについて、識別情報、および、当該コントローラまでの経路の収集を再帰的に実行する手段をさらに含む、請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記監視収集手段は、いずれかのデバイスの対応するコントローラまでの経路が先に収集された経路と異なっていれば、当該デバイスのコントローラまでの経路の情報を更新する、請求項3に記載の制御システム。
  5. 前記情報格納手段は、前記コントローラおよび前記デバイスの識別情報に対応付けて、累積稼動時間の情報を格納する、請求項3または4に記載の制御システム。
  6. 前記コントローラおよび前記デバイスに対応付けられる累積稼動時間を表示する表示手段をさらに備える、請求項3〜5のいずれか1項に記載の制御システム。
  7. 前記表示手段は、前記コントローラおよび前記デバイスの識別情報に関連付けて、累積稼動時間を表示する、請求項6に記載の制御システム。
  8. 前記表示手段は、累積稼動時間が予め定められた値を超えるコントローラまたはデバイスを特定可能な表示態様で表示する、請求項6または7に記載の制御システム。
  9. 1または複数のコントローラと、いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイスとを含む制御システムに接続される監視装置であって、
    前記1または複数のコントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を格納する情報格納手段と、
    予め定められた監視周期毎に、前記コントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新する監視収集手段とを備える、監視装置。
  10. 1または複数のコントローラと、いずれかのコントローラに直接的または間接的に接続される1または複数のデバイスとを含む制御システムに接続されるコンピュータで実行される監視プログラムであって、前記コンピュータに
    前記1または複数のコントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々について累積稼動時間の情報を記憶部に格納するステップと、
    予め定められた監視周期毎に、前記コントローラおよび前記1または複数のデバイスの各々からの応答の有無を判断するととともに、応答を受信したコントローラおよびデバイスに対応付けられる累積稼動時間を更新するステップとを実行させる、監視プログラム。
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