JP2020011906A - セレン含有アミノ酸を含む糖鎖−ポリペプチド複合体、および、その医薬用途 - Google Patents
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Abstract
Description
(A)極性アミノ酸残基と非極性アミノ酸残基が交互に配置されたアミノ酸配列を含むペプチド部分;
(B)糖鎖が結合される、1または複数のアミノ酸残基;および
(C)1または複数の、セレンを含有するアミノ酸残基;
を含み、
ここで、前記(B)のアミノ酸残基に糖鎖が結合していることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体に関する。
前記各非極性アミノ酸が、アラニン残基であることを特徴とする。
前記ポリペプチドに結合している糖鎖の数が2本の場合には、糖鎖が結合するアミノ酸残基(B)が、次の(1)〜(3)のいずれかの位置に存在する、
(1)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する
(2)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合する
(3)前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する;または、
前記ポリペプチドに結合している糖鎖の数が3本の場合には、糖鎖が結合しているアミノ酸残基(B)が、次の(1)〜(4)のいずれかの位置に存在する、
(1)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に3残基の(B)が結合する
(2)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合する
(3)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する
(4)前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に3残基の(B)が結合する;
ことを特徴とする。
それを必要とする対象の疾患部位に、治療上有効量の糖鎖−ポリペプチド複合体を含む組成物を適用するステップを含み、
ここで、前記糖鎖−ポリペプチド複合体は、
(A)極性アミノ酸残基と非極性アミノ酸残基が交互に配置された、8〜34個のアミノ酸残基からなるアミノ酸配列を含むペプチド部分;
(B)糖鎖が結合される、1または複数のアミノ酸残基;および
(C)1または複数のセレン含有アミノ酸残基;
を含むポリペプチドを含み、
前記(B)のアミノ酸残基に糖鎖が結合している、
ことを特徴とする方法に関する。
式(1)ジシアロ糖鎖
式(2)アシアロ糖鎖
式(3)ジグルクナック糖鎖
式(4)ジマンノース糖鎖
式(5)グルクナック糖鎖
式(6)マルトトリオース糖鎖
式(7)マルトース糖鎖
式(8)マルトテトラオース糖鎖
式(9)マルトヘプタオース糖鎖
式(10)β−シクロデキストリン糖鎖
式(11)γ−シクロデキストリン糖鎖
糖鎖−ポリペプチド複合体は、例えば、以下に概略を示すように、糖鎖が結合したAsnを用いた固相合成によって製造することができる。
(1)脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護されたアミノ酸のカルボキシ基を樹脂(レジン)へ結合させる。この場合、アミノ酸のアミノ基窒素を脂溶性保護基で保護しているので、アミノ酸同士の自己縮合は防止され、レジンとアミノ酸とが反応して結合が起こる。
(2)得られた反応物の脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させる。
(3)この遊離アミノ基と、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された任意のアミノ酸のカルボキシ基とを、アミド化反応させる。
(4)上記脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させる。
(5)上記(3)および(4)の工程を1回以上繰り返すことにより、任意の数の任意のアミノ酸が連結した、末端にレジンを結合し、他端に遊離アミノ基を有するペプチドが得られる。
(6)上記(5)で合成したペプチドの遊離アミノ基をアセチル基で保護する場合、無水酢酸、酢酸等を用いてアセチル化することも好ましい。
(7)最後に、酸でレジンを切断することにより、所望のアミノ酸配列を有するペプチドを得ることができる。
樹脂と脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護されたアミノ酸との結合は、例えば、水酸基を有する樹脂や塩素で官能化された樹脂を使用するには、アミノ酸のカルボキシ基を樹脂へエステル結合させる。また、アミノ基で官能化された樹脂を使用する場合には、アミノ酸のカルボキシ基を樹脂にアミド結合により結合させる。
なお、2−クロロトリチルクロリド樹脂は、固相合成においてペプチド鎖を伸長する際、末端にあるCysのラセミ化を防止することができる点において、好ましい。
糖鎖−ポリペプチド複合体は、例えば、以下に概略を示すように、糖鎖が結合したAsnを用いた液相合成によって製造することができる。
(1)脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護されたアミノ酸のカルボキシ基をアミノ基が遊離でカルボキシ基が保護またはアミド化されたアミノ酸へ結合させる。
(2)得られた反応物の脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させる。
(3)この遊離アミノ基と、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された任意のアミノ酸のカルボキシ基とを、溶液中でアミド化反応させる。この場合、N末端側のアミノ酸のアミノ基窒素を脂溶性保護基で保護しており、C末端側のカルボキシ基は保護またはアミド化されているので、アミノ酸同士の自己縮合は防止され、遊離のアミノ基とカルボキシ基とが反応して結合が起こる。
(4)上記脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させる。
(5)上記(3)および(4)の工程を1回以上繰り返すことにより、任意の数の任意のアミノ酸が連結した、C末端のカルボキシ基が保護またはアミド化され、N末端に遊離アミノ基を有するペプチドが得られる。
(6)上記(5)で合成したペプチドの遊離アミノ基をアセチル基で保護する場合、無水酢酸、酢酸等を用いてアセチル化することも好ましい。
(7)最後に、酸で側鎖の脂溶性保護基を切断することにより、所望のアミノ酸配列を有するペプチドを得ることができる。
糖鎖−ポリペプチド複合体は、例えば、以下に概略を示すように、糖鎖が結合したAsnを用いたフラグメント合成法によって製造することができる。
(1)上記の糖鎖−ポリペプチド複合体を製造する方法(A法)の(1)−(6)によって、アセチル基または脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護されたポリペプチドまたは糖鎖−ポリペプチド複合体を樹脂上に合成する。
(2)側鎖保護基が脱保護されない条件で、レジンからポリペプチドまたは糖鎖−ポリペプチド複合体を切断し、C末端に遊離のカルボキシを有し、N末端がアセチル基または脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護されたポリペプチドまたは糖鎖−ポリペプチド複合体を得る。
(3)得られたアセチル基または脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護されたポリペプチドまたは糖鎖−ポリペプチド複合体を、固相合成法または液相合成法により、樹脂またはポリペプチドと連結させる。
(4)上記脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させる。
(5)上記(3)および(4)の工程を1回以上繰り返すことにより、任意の数の任意のアミノ酸が連結したペプチドが得られる。
(6)最後に、酸でレジンを切断することにより、所望のアミノ酸配列を有するペプチドを得ることができる。
糖鎖−ポリペプチド複合体は、まずポリペプチドを合成し、後で合成したポリペプチドへ糖鎖を付加する方法によっても製造することができる。具体的には、糖鎖を付加したい位置にCysを含むポリペプチドを、固相合成法、液相合成法、細胞により合成する方法、天然に存在するものを分離抽出する方法等により製造する。ポリペプチドを固相合成法または液相合成法により合成する場合、アミノ酸は一残基ずつ連結させても良く、ポリペプチドを連結させてもよい。ここで、ジスルフィド結合を形成する予定の位置にあるCys等、糖鎖を付加しないCysに対しては、例えばアセトアミドメチル(Acm)基で保護しておく。また、糖鎖を付加せず、かつ、ジスルフィド結合の形成にも使用しないCysを糖鎖−ポリペプチド複合体に導入する場合には、糖鎖付加工程およびジスルフィド結合形成工程の間、Cysを保護基により保護しておき、その後脱保護するようにしてCysを導入することができる。このような保護基としては、例えば、tert−ブチル(tBu)や4−メトキシベンジルを挙げることができる。
(1)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する
(2)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合する
(3)前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する
(1)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に3残基の(B)が結合する
(2)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合する
(3)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する
(4)前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に3残基の(B)が結合する
(1)ポリペプチドのN末端に位置するアミノ酸残基から数えて1番目および2番目
(2)ポリペプチドのC末端に位置するアミノ酸残基から数えて1番目および2番目
(3)ポリペプチドのN末端、および、前記ポリペプチドのC末端
7週齢雄性SDラット(クレア社、購入時6週齢)に喫煙処理を施し、ドライアイモデルを作製した。すなわち、チャンバーに入れたラットを、タバコ主流煙(TS)に1日あたり3時間曝露させ、これを5日間連続して行うことにより角膜障害を惹起した。
以下の群構成(1)〜(5)に対して点眼実験を行った。なお、化合物はPBS溶液として点眼投与し、vehicle投与群においては蒸留水(DW)を使用した。また、正常ラットには点眼を行わなかった。
(群構成)
(1)正常ラット(TS非曝露)、4匹
(2)TS曝露ラット+DW点眼、4匹
(3)TS曝露ラット+0.5%化合物2(PBS溶液)点眼、4匹
(4)TS曝露ラット+1%化合物2(PBS溶液)点眼、4匹
(5)TS曝露ラット+2%化合物2(PBS溶液)点眼、4匹
投与は、DWまたは化合物2のPBS溶液を、片眼に1回5μLずつ両眼に点眼した。また点眼投与は、TS曝露前に1回、TS曝露後に3回の合計1日4回、5日間連日行った。
5日間の点眼終了後、角膜上皮の障害部を蛍光色素フルオレセインにて染色した。
角膜上皮の障害の程度は、角膜全体を上中下及び左中右の合わせて9つの部分に分割して、各部分ごとに下記の基準で障害をスコア化し、その合計値を求めた。
(角膜上皮のフルオレセイン染色スコア判断基準)
0:染色されない(点状蛍光なし)
1:わずかに点状蛍光がみられる
2:比較的多く点状蛍光がみられる
3:密に点状蛍光がみられる
7週齢雄性SDラット(クレア社、購入時6週齢)
<角膜障害モデル(ドライアイモデル)の作成>
実験動物に対して、タバコ主流煙(TS)全身曝露、3時間/日、5日間
<点眼実験>
以下の群構成(1)〜(4)に対して点眼実験を行った。なお、化合物はPBS溶液として点眼投与し、vehicle投与群においてはPBSを使用した。また、正常ラットには点眼を行わなかった。
(群構成)
(1)正常ラット(非曝露)、8匹
(2)TS曝露ラット+PBS点眼、8匹
(3)TS曝露ラット+1%化合物2(PBS溶液)点眼、8匹
(4)TS曝露ラット+1%化合物1(PBS溶液)点眼、8匹
<点眼方法>
5μL/片眼/回(両眼に点眼)、曝露前1回、曝露後3回(計4回/日)、5日間
WO2014/162906に記載の方法に基づき、0.5重量%および1重量%の濃度で化合物1および化合物2をPBSに溶解し、スチール球載荷試験を実施した。ダーラム管内のスチール球の位置は3段階で評価し、スチール球がヒドロゲル表面付近に留まった状態を○、載荷後に沈降し内部で留まった状態を△、またダーラム管の下部まで沈降した状態を×とした。また、ヒドロゲルが均一ではなく白濁や不溶物(沈殿物)が観察された場合に※を付記した。スチール球が表面付近に留まり(○)、白濁や不溶物が見られない(※がない)ヒドロゲルは、透明性があり、かつ均一なゲルと考えられた。得られた評価結果を表1に示す。
Claims (23)
- 糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記ポリペプチドは、
(A)極性アミノ酸残基と非極性アミノ酸残基が交互に配置されたアミノ酸配列を含むペプチド部分;
(B)糖鎖が結合される、1または複数のアミノ酸残基;および
(C)1または複数の、セレンを含有するアミノ酸残基;
を含み、
ここで、前記(B)のアミノ酸残基に糖鎖が結合していることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記糖鎖−ポリペプチド複合体が、pHが中性付近の水溶液中において自己集合することにより、βシート構造を含むヒドロゲルを形成しうるものであることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記ペプチド部分(A)が、8〜34個のアミノ酸残基からなるアミノ酸配列を含むペプチド部分であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記セレンを含有するアミノ酸残基が、セレノメチオニン残基、セレノシステイン残基、Se−メチルセレノシステイン残基、または、セレノホモシステイン残基であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記セレンを含有するアミノ酸残基は、前記ポリペプチドのN末端またはC末端に配置されることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記(B)の糖鎖が結合されるアミノ酸残基が、システイン残基またはアスパラギン残基であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記各極性アミノ酸残基が、アスパラギン酸残基、グルタミン酸残基、アルギニン残基、リジン残基、ヒスチジン残基、チロシン残基、セリン残基、トレオニン残基、アスパラギン残基、グルタミン残基、および、システイン残基からなる群から選択されるアミノ酸残基であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記各非極性アミノ酸残基が、アラニン残基、バリン残基、ロイシン残基、イソロイシン残基、メチオニン残基、フェニルアラニン残基、トリプトファン残基、プロリン残基、および、グリシン残基からなる群から選択されるアミノ酸残基であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項8に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記各極性アミノ酸残基が、アスパラギン酸残基、グルタミン酸残基、アルギニン残基、および、トレオニン残基からなる群から選択されるアミノ酸残基であり、
前記各非極性アミノ酸が、アラニン残基であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記(A)のペプチド部分のアミノ酸配列が、「RADA」の繰り返し配列、または、「RATARAEA」の繰り返し配列であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項10に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記(A)のペプチド部分のアミノ酸配列が、RADARADARADARADA(配列番号1)、RADARADARADARADARADA(配列番号2)、および、RATARAEARATARAEA(配列番号3)からなる群から選択されるアミノ酸配列であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記ポリペプチドに結合している1または複数の糖鎖に存在する糖残基の数の合計が5以上であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項12に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記ポリペプチドに結合している糖鎖の数が、1、2、または、3本であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項13に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記糖鎖が結合するアミノ酸残基(B)は、前記ペプチド部分(A)のN末端側またはC末端側に、直接的または間接的に結合していることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項14に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記ポリペプチドに結合している糖鎖の数が1本の場合には、糖鎖が結合するアミノ酸残基(B)は、前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基、または、C末端に位置するアミノ酸残基と結合しており;
前記ポリペプチドに結合している糖鎖の数が2本の場合には、糖鎖が結合するアミノ酸残基(B)が、次の(1)〜(3)のいずれかの位置に存在する、
(1)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する
(2)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合する
(3)前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する;または、
前記ポリペプチドに結合している糖鎖の数が3本の場合には、糖鎖が結合しているアミノ酸残基(B)が、次の(1)〜(4)のいずれかの位置に存在する、
(1)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に3残基の(B)が結合する
(2)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合する
(3)前記ペプチド部分(A)のN末端に位置するアミノ酸残基に1残基の(B)が結合し、前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に2残基の(B)が結合する
(4)前記ペプチド部分(A)のC末端に位置するアミノ酸残基に3残基の(B)が結合する;
ことを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記糖鎖が、分岐を有する糖鎖であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項12に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体であって、
前記糖鎖が、ジシアロ糖鎖、アシアロ糖鎖、ジグルクナック糖鎖、ジマンノース糖鎖、グルクナック糖鎖、マルトトリオース糖鎖、マルトース糖鎖、マルトテトラオース糖鎖、マルトヘプタオース糖鎖、β−シクロデキストリン、および、γ−シクロデキストリンからなる群から選択される糖鎖であることを特徴とする、
糖鎖−ポリペプチド複合体。 - 請求項1〜17のいずれか1項に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体を含む、
医薬組成物。 - 請求項18に記載の医薬組成物であって、
点眼剤または軟膏剤であることを特徴とする、
医薬組成物。 - 請求項18または19に記載の医薬組成物であって、
角結膜疾患の治療用または予防用である、または、角結膜疾患の治療または予防のために使用される、
医薬組成物。 - 請求項20に記載の医薬組成物であって、
前記角結膜疾患が、ドライアイ、乾性角結膜炎、点状表層角膜症、角膜びらん、または、角膜潰瘍であることを特徴とする、
医薬組成物。 - 角結膜疾患の治療剤または予防剤の製造のための、請求項1に記載の糖鎖−ポリペプチド複合体の使用。
- 角結膜疾患の治療方法または予防方法であって、
それを必要とする対象の疾患部位に、治療上有効量の糖鎖−ポリペプチド複合体を含む組成物を適用するステップを含み、
ここで、前記糖鎖−ポリペプチド複合体は、
(A)極性アミノ酸残基と非極性アミノ酸残基が交互に配置された、8〜34個のアミノ酸残基からなるアミノ酸配列を含むペプチド部分;
(B)糖鎖が結合される、1または複数のアミノ酸残基;および
(C)1または複数のセレン含有アミノ酸残基;
を含むポリペプチドを含み、
前記(B)のアミノ酸残基に糖鎖が結合していることを特徴とする、
方法。
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