以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る通信サービスシステムの概略構成例を示すブロック図である。図1において、破線は制御信号の通信経路を示し、実線はユーザデータの通信経路を示す。図1に示される通信サービスシステム1は、複数のエッジホストエリアを有する。図1には、本実施形態の一例として2つのエッジホストエリアA1,A2が示される。各エッジホストエリアA1,A2には、ローカルゲートウェイ(ローカルGW)40と、エッジホストサーバ50と、無線基地局BS(A1;BS11,BS12,BS13、A2;BS21,BS22,BS23)とが配置される。
エッジホストエリアA1において、ローカルGW40(ローカルGW1)は、エッジホストサーバ50(エッジホスト1)と通信接続される。また、ローカルGW40(ローカルGW1)は、無線基地局BS11,BS12,BS13と通信接続される。エッジホストエリアA2において、ローカルGW40(ローカルGW2)は、エッジホストサーバ50(エッジホスト2)と通信接続される。また、ローカルGW40(ローカルGW2)は、無線基地局BS21,BS22,BS23と通信接続される。
制御装置10は、各エッジホストエリアA1,A2のローカルGW40と、サービス管理装置20とに通信接続される。サービス管理装置20は、各エッジホストエリアA1,A2のエッジホストサーバ50と、制御装置10とに通信接続される。中央ゲートウェイ30は、各エッジホストエリアA1,A2のローカルGW40と、インターネット3とに通信接続される。インターネット3は、通信サービスシステム1の外部の通信ネットワークの一例である。
端末装置UEは、無線により無線基地局BSに通信接続し、自己が通信接続する無線基地局BSを介して通信を行う。例えば、エッジホストエリアA1において、端末装置UEは、自己が通信接続する無線基地局BS11を介して、エッジホストサーバ50(エッジホスト1)にアクセスしたり、又は、インターネット3にアクセスしたりする。エッジホストエリアA1において、端末装置UEのユーザデータは、ローカルGW40(ローカルGW1)を介して、エッジホストサーバ50(エッジホスト1)との間で伝送されたり又はさらに中央ゲートウェイ30を介してインターネット3との間で伝送されたりする。エッジホストエリアA2においても、同様に、端末装置UEの通信が行われる。
制御装置10は、端末装置UEの通信経路の制御等を行う。サービス管理装置20は、各エッジホストサーバ50の管理を行う。エッジホストサーバ50は、アプリケーション等のサービス(以下、単にサービスと称する)を端末装置UEに提供する機能を有する。サービス管理装置20は、エッジホストサーバ50へサービス展開を行う。サービス管理装置20のサービス展開によって、エッジホストサーバ50は、端末装置UEにサービスを提供する機能を有するサーバとして構成される。
図1には、端末装置UEの無線基地局間ハンドオーバの例が示される。図1において、エッジホストエリアA1の無線基地局BS11に通信接続する端末装置UEは、ローカルGW40(ローカルGW1)を介して、エッジホストサーバ50(エッジホスト1)からサービスの提供を受けている。次いで、端末装置UEは、移動することによって、エッジホストエリアA1の無線基地局BS11からエッジホストエリアA2の無線基地局BS21へ、無線基地局間ハンドオーバを行う。この結果、エッジホストエリアA2の無線基地局BS21に通信接続する端末装置UEは、ローカルGW40(ローカルGW2)を介して、通信を行うことになる。
本実施形態では、端末装置UEがエッジホストエリアA1の無線基地局BS11からエッジホストエリアA2の無線基地局BS21へ無線基地局間ハンドオーバを行う際に、エッジホストエリアA1からエッジホストエリアA2へとエッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバ50を、移動元のエッジホストエリアA1のエッジホストサーバ50(エッジホスト1)から移動先のエッジホストエリアA2のエッジホストサーバ50(エッジホスト2)に切り替えるためのサーバ切替通知を行う。このサーバ切替通知によって、エッジホストエリアA2の無線基地局BS21に通信接続する端末装置UEは、サービスの提供を受けるエッジホストサーバ50を、移動元のエッジホストエリアA1のエッジホストサーバ50(エッジホスト1)から移動先のエッジホストエリアA2のエッジホストサーバ50(エッジホスト2)に、迅速に切り替えることができる。これにより、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバ50を、移動元のエッジホストエリアA1のエッジホストサーバ50(エッジホスト1)から移動先のエッジホストエリアA2のエッジホストサーバ50(エッジホスト2)に切り替えるまでの時間を短縮することを図る。
図2は、本実施形態に係る制御装置の機能構成例を示すブロック図である。図2において、制御装置10は、セッション管理部11と、サービス展開情報管理部12と、通信経路制御部13と、無線基地局・GW管理部14とを備える。制御装置10は、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより制御装置10の各部の機能が実現される。
セッション管理部11は、端末装置UEがエッジホストサーバ50からサービスの提供を受けるために設定したデータ通信セッションを管理する。サービス展開情報管理部12は、エッジホストサーバ50に展開された各種サービスとエッジホストサーバ50とローカルGW40との関連付けを管理する。通信経路制御部13は、端末装置UEの通信経路の制御を行う。無線基地局・GW管理部14は、無線基地局BSと、無線基地局BSを収容するローカルGW40との関連付けを管理する。
次に本実施形態に係る通信制御方法を説明する。
以下、本実施形態に係る通信制御方法の説明では、図1に示される端末装置UEの無線基地局間ハンドオーバ(無線基地局BS11から無線基地局BS21への無線基地局間ハンドオーバ)を例に挙げて説明する。また、エッジホストエリアA1のローカルGW40(ローカルGW1)をローカルGW1と称し、エッジホストエリアA2のローカルGW40(ローカルGW2)をローカルGW2と称する。また、エッジホストエリアA1のエッジホストサーバ50(エッジホスト1)をエッジホスト1と称し、エッジホストエリアA2のエッジホストサーバ50(エッジホスト2)をエッジホスト2と称する。
[初期接続段階]
まず、図3を参照して、本実施形態に係る通信制御方法の初期接続段階を説明する。図3は、本実施形態に係る通信制御方法の初期接続段階の手順の例を示すシーケンス図である。図3において、破線は制御信号の流れを示し、実線はユーザデータの流れを示す。図3に示される初期接続段階は、端末装置UEがエッジホストエリアA1の無線基地局BS11に通信接続してエッジホスト1からサービスの提供を受ける段階である。
(ステップS1) サービス管理装置20は、各エッジホスト1,2へ、サービス展開を行う。このサービス展開によって、各エッジホスト1,2は、端末装置UEへ提供するサービス種別「/aaa.com」のサービスの提供機能を有する。
(ステップS2) サービス管理装置20は、サービス展開情報を制御装置10へ送信する。制御装置10は、サービス管理装置20から受信したサービス展開情報を記憶する。サービス展開情報は、制御装置10のサービス展開情報管理部12に記憶される。
図4は、本実施形態に係るサービス展開情報の構成例を示す図である。図4において、サービス展開情報は、サービス種別(又はサービスを受けるためのネットワークの名称(NW名))と、当該サービスが展開されたエッジホストのIPアドレスと、当該エッジホストに接続されるローカルGWを示すローカルGW情報とが関連付けされた情報である。なお、サービス種別、NW名及びローカルGW情報は、それぞれ該当する識別子(識別番号等)であってもよい。
(ステップS3) 端末装置UEは、サービスの提供を受けるためにデータ通信セッションのセッション確立要求信号を、無線基地局BS11へ送信する。当該セッション確立要求信号は、端末装置UEの識別子(端末ID)「111111」と、セッション識別子(セッションID)「101」と、サービス種別又はNW名(ここでの例ではサービス種別「/aaa.com」)とを含む。セッションIDは、データ通信セッションを識別するために端末装置UEが任意に付与するIDである。無線基地局BS11は、端末装置UEから受信したセッション確立要求信号に自己の無線基地局ID「BS11」を付加して当該セッション確立要求信号を制御装置10へ送信する。
(ステップS4) 制御装置10は、無線基地局BS11から受信したセッション確立要求信号に応じて、端末装置UEからのセッション確立要求を受け付けてよいか否かを判定し、受け付ける場合にはセッション認証を行う。ここでは、端末装置UEからのセッション確立要求が受け付けられてセッション認証が行われる。
(ステップS5) 制御装置10は、無線基地局BS11から受信したセッション確立要求信号に含まれるサービス種別又はNW名に基づいて、端末装置UEの通信経路をローカルGW40から外部のネットワークへ接続するように設定する必要があると判断する。次いで、制御装置10は、当該セッション確立要求信号に含まれる無線基地局ID「BS11」に基づいて、無線基地局・GW管理表(図5参照)から、無線基地局ID「BS11」に対応するローカルGW1を選定する。
図5は、本実施形態に係る無線基地局・GW管理表の構成例を示す図である。図5において、無線基地局・GW管理表は、無線基地局IDとローカルGW情報とを関連付けて格納する。無線基地局・GW管理表は、無線基地局・GW管理部14に記憶されている。
(ステップS6) 制御装置10は、選定したローカルGW1に対して、セッション確立要求元の端末装置UEとのデータ通信セッションの確立を要求する。このデータ通信セッションの確立要求において、セッション確立要求元の端末装置UEからのセッション確立要求信号に含まれるサービス種別又はNW名(ここでの例ではサービス種別「/aaa.com」)に対応する通信経路がローカルGW1に設定される。制御装置10は、ローカルGW1からデータ通信セッションの確立要求の応答を受信する。
(ステップS7) 制御装置10は、ローカルGW1への通信経路の設定が完了しローカルGW1からデータ通信セッションの確立要求の応答を受信すると、無線基地局BS11へセッション確立応答信号を送信する。当該セッション確立応答信号は、サービス種別又はNW名(ここでの例ではサービス種別「/aaa.com」)に対応する無線リソースの設定の指示を含む。
次いで、制御装置10は、端末装置UEのデータ通信セッションの情報をセッション管理表(図6参照)に追加する。セッション管理表は、セッション管理部11に記憶されている。
図6は、本実施形態に係るセッション管理表の構成例を示す図である。図6において、セッション管理表は、端末IDと、セッションIDと、サービス種別と、接続先のローカルGWを示す接続ローカルGW情報と、エッジホストのIPアドレスとを関連付けて格納する。ここでの例では、端末装置UEの端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、接続先のローカルGWを示す接続ローカルGW情報「ローカルGW1」と、エッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」とが関連付けてセッション管理表に格納される。但し、エッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」は、端末装置UEがセッションID「101」のデータ通信セッションによりエッジホスト1と通信を行っていることが確認されてから、セッション管理表に追加される。
(ステップS8) 無線基地局BS11は、制御装置10からセッション確立応答信号を受信すると、サービス種別「/aaa.com」)に対応する無線リソースの割当を端末装置UEとの間で実施し、無線データチャネルを設定する。このステップS8の手順は、上記ステップS3のセッション確立要求に対するセッション確立の承認の手順である。
(ステップS9) 端末装置UEは、サービス種別「/aaa.com」のサービスの提供を受けるサーバのIPアドレスを解決するためのDNS要求信号を無線基地局BS11へ送信する。当該DNS要求信号は、サービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」を示す要求サービス名「serv://aaa/service_xyz」を含む。「serv」はサービスを受ける際に使用するプロトコルの識別子である。無線基地局BS11は、当該DNS要求信号をローカルGW1へ転送する。ローカルGW1は、当該DNS要求信号をエッジホスト1へ転送する。
(ステップS10) エッジホスト1は、ローカルGW1から受信したDNS要求信号を検査し、当該DNS要求信号に含まれる要求サービス名「serv://aaa/service_xyz」が自己の提供サービス名に該当する場合、DNS応答信号を返信する。当該DNS応答信号は、エッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」を含む。なお、当該DNS応答信号は、該当するポート番号等の追加の情報を含んでもよい。
エッジホスト1から返信されたDNS応答信号は、ローカルGW1及び無線基地局BS11を介して端末装置UEへ転送される。端末装置UEは、当該DNS応答信号からエッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」を取得する。
(ステップS11) 端末装置UEは、エッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」を使用してエッジホスト1にアクセスし、データ通信セッション(セッションID「101」)によりサービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」を要求する。
(ステップS12) 端末装置UEは、エッジホスト1から、データ通信セッション(セッションID「101」)によりサービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」の提供を受ける。
(ステップS13) ローカルGW1は、上記ステップS6のデータ通信セッション(セッションID「101」)の通信経路の設定後から、当該通信経路を流れるIPパケットの宛先アドレスを監視する。ローカルGW1は、監視の結果、当該通信経路を流れるIPパケットの宛先アドレスに基づいて、当該データ通信セッション(セッションID「101」)により端末装置UEがエッジホスト1と通信を行っているか否かを判断する。
(ステップS14) ローカルGW1は、当該データ通信セッション(セッションID「101」)により端末装置UEがエッジホスト1と通信を行っていると判断した場合、制御装置10へ、セッション確認報告を送信する。制御装置10は、ローカルGW1からセッション確認報告を受信すると、セッションID「101」に関連付けてエッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」をセッション管理表に追加する。これにより、図6に例示されるように、端末装置UEの端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、接続ローカルGW情報「ローカルGW1」と、エッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」とが関連付けてセッション管理表に格納される。
以上が本実施形態に係る通信制御方法の初期接続段階の説明である。
[サーバ切替段階]
次に本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階についていくつかの実施例を挙げて説明する。サーバ切替段階は、エッジホストエリアA1のエッジホスト1からサービスの提供を受けている端末装置UEがエッジホストエリアA1の無線基地局BS11からエッジホストエリアA2の無線基地局BS21へ無線基地局間ハンドオーバを行う際に、サービスの提供を受けるエッジホストを、エッジホストエリアA1のエッジホスト1からエッジホストエリアA2のエッジホスト2へ切り替える段階である。
[サーバ切替段階の実施例1]
図7を参照して、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例1を説明する。図7は、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例1の手順を示すシーケンス図である。図7において、破線は制御信号の流れを示し、実線はユーザデータの流れを示す。
図7に示されるサーバ切替段階の実施例1では、制御装置10がサーバ切替通知部を備える。本実施例1では、制御装置10の通信経路制御部13がサーバ切替通知部の機能を有する。サーバ切替通知部は、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知を行う。本実施例1では、サーバ切替通知は、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知である。
(ステップS101,S102) 図7において、最初、端末装置UEは、上記した図3の初期接続段階により、エッジホストエリアA1の無線基地局BS11に通信接続し、エッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」を使用してエッジホスト1にアクセスし、エッジホスト1から、データ通信セッション(セッションID「101」)によりサービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」の提供を受けている。
(ステップS103) 端末装置UEが移動することによって、エッジホストエリアA1の無線基地局BS11からエッジホストエリアA2の無線基地局BS21への端末装置UEの無線基地局間ハンドオーバが発生する。
(ステップS104) 無線基地局BS21は、端末装置UEの無線基地局間ハンドオーバが発生すると、端末装置UEの通信経路を当該無線基地局BS21に変更する設定を要求する通信経路変更要求信号を制御装置10へ送信する。当該通信経路変更要求信号は、端末装置UEの端末ID「111111」及びデータ通信セッションのセッションID「101」と、無線基地局BS21の無線基地局ID「BS21」とを含む。制御装置10は、無線基地局BS21から通信経路変更要求信号を受信する。
(ステップS105) 制御装置10は、無線基地局BS21から受信した通信経路変更要求信号に含まれる無線基地局ID「BS21」に基づいて、無線基地局・GW管理表(図5参照)から、無線基地局ID「BS21」に対応するローカルGW2を選定する。
(ステップS106) 制御装置10は、選定したローカルGW2に対して、無線基地局BS21から受信した通信経路変更要求信号に含まれるセッションID「101」のデータ通信セッションに関する経路設定を指示する。ローカルGW2は、制御装置10からの経路設定の指示に従って、セッションID「101」のデータ通信セッションに関する通信経路の設定を行う。
(ステップS107) 制御装置10は、ローカルGW1に対して、当該セッションID「101」のデータ通信セッションに関する経路変更を要求する。ローカルGW1は、制御装置10からの経路変更の要求に応じて、セッションID「101」のデータ通信セッションに関する通信経路の設定変更を行う。このローカルGW1の通信経路の設定変更により、ローカルGW1は、セッションID「101」のデータ通信セッションのデータ通信を受信した場合、受信したデータ通信をローカルGW2へ転送する。制御装置10は、ローカルGW1から、セッションID「101」のデータ通信セッションに関する経路変更要求の応答を受信する。
(ステップS108) 制御装置10は、無線基地局BS21へ、通信経路の変更完了を通知する通信経路変更完了通知信号を送信する。このとき、制御装置10は、当該通信経路変更完了通知信号に、ホストアドレス変更通知を含める。当該ホストアドレス変更通知は、端末装置UE(端末ID「111111」)のデータ通信セッション(セッションID「101」)についての切り替え先のエッジホストサーバ(エッジホスト2)のIPアドレス(「22.22.22.22」)の通知である。制御装置10は、セッション管理表(図6参照)から端末ID「111111」のセッションID「101」に関連付けられたサービス種別「/aaa.com」を取得し、取得したサービス種別「/aaa.com」及びローカルGW2に関連付けられたエッジホスト2のIPアドレス「22.22.22.22」をサービス展開情報(図4参照)から取得する。
図8は、本実施形態に係るホストアドレス変更通知を含む通信経路変更完了通知信号の構成例を示す図である。図8に例示されるように、通信経路変更完了通知信号は、メッセージ識別子(メッセージID)「通信経路変更完了」と、端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、ホストアドレスの変更が有ることを示すメッセージ「ホストアドレス変更有」及び新ホストアドレスであるエッジホスト2のIPアドレス「22.22.22.22」とを含む。
制御装置10は、端末装置UE(端末ID「111111」)のデータ通信セッション(セッションID「101」)についての変更をセッション管理表に反映する。ここでの例では、図6のセッション管理表に対して、端末ID「111111」及びセッションID「101」に関連付けられる、接続ローカルGW情報が「ローカルGW1」から「ローカルGW2」に変更され、また、エッジホストのIPアドレスがエッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」からエッジホスト2のIPアドレス「22.22.22.22」に変更される。
(ステップS109) 無線基地局BS21は、制御装置10から通信経路変更完了通知信号を受信すると、ホストアドレス変更通知信号を端末装置UEへ送信する。
図9は、本実施形態に係るホストアドレス変更通知信号の構成例を示す図である。図9に例示されるように、ホストアドレス変更通知信号は、メッセージID「ホストアドレス変更通知」と、端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、新ホストアドレスであるエッジホスト2のIPアドレス「22.22.22.22」とを含む。
(ステップS110) 端末装置UEは、無線基地局BS21からホストアドレス変更通知信号を受信すると、受信したホストアドレス変更通知信号に基づいてホストサーバ切り替え処理を実行する。本実施例1に係るホストサーバ切り替え処理は、セッションID「101」のデータ通信セッションの相手のホストサーバのアドレスを新ホストアドレスのIPアドレス「22.22.22.22」に変更するホストアドレス変更処理である。当該ホストアドレス変更処理では、セッションID「101」のデータ通信セッションのデータ通信の宛先アドレスが新ホストアドレスのIPアドレス「22.22.22.22」に変更される。
(ステップS111,S112) 端末装置UEは、ホストアドレス変更処理が完了すると、エッジホストエリアA2の無線基地局BS21に通信接続し、エッジホスト2のIPアドレス「22.22.22.22」を使用してエッジホスト2にアクセスし、エッジホスト2から、データ通信セッション(セッションID「101」)によりサービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」の提供を受ける。
上述したサーバ切替段階の実施例1によれば、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知(切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知)を行う。これにより、端末装置UEは、通知された切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスを使用して、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに、迅速に切り替えることができる。これにより、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるまでの時間を短縮することができるという効果が得られる。
[サーバ切替段階の実施例2]
図10を参照して、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例2を説明する。図10は、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例2の手順を示すシーケンス図である。図10において、破線は制御信号の流れを示し、実線はユーザデータの流れを示す。また、図10において、上述した図7に対応するステップには同一の符号を付している。
図10に示されるサーバ切替段階の実施例2では、上述した図7の実施例1と同様に、制御装置10がサーバ切替通知部を備える。本実施例2に係るサーバ切替通知部は、上述した図7の実施例1と同様に、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知を行う。但し、本実施例2では、サーバ切替通知は、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの解決を指示する通知である。
図10において、ステップS101からステップS107までが実施される。ステップS101からステップS107までは、上述した図7の実施例1と同じであるので、その説明を省略する。ステップS107に次いでステップS108aが実施される。
(ステップS108a) 制御装置10は、無線基地局BS21へ、通信経路の変更完了を通知する通信経路変更完了通知信号を送信する。このとき、制御装置10は、当該通信経路変更完了通知信号に、DNSトリガコマンドを含める。当該DNSトリガコマンドは、端末装置UE(端末ID「111111」)のデータ通信セッション(セッションID「101」)についての切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの解決を指示するコマンドである。
図11は、本実施形態に係るDNSトリガコマンドを含む通信経路変更完了通知信号の構成例を示す図である。図11に例示されるように、通信経路変更完了通知信号は、メッセージID「通信経路変更完了」と、端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、DNS手順の再実行を指示するメッセージ「DNS手順再実行指示」とを含む。
(ステップS109a) 無線基地局BS21は、制御装置10から通信経路変更完了通知信号を受信すると、DNSトリガコマンド信号を端末装置UEへ送信する。
図12は、本実施形態に係るDNSトリガコマンド信号の構成例を示す図である。図12に例示されるように、DNSトリガコマンド信号は、メッセージID「DNS手順再実行指示」と、端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」とを含む。
(ステップS110a) 端末装置UEは、無線基地局BS21からDNSトリガコマンド信号を受信すると、受信したDNSトリガコマンド信号に基づいてホストサーバ切り替え処理を実行する。本実施例2に係るホストサーバ切り替え処理は、DNS手順の再実行処理と、ホストアドレス変更処理とである。
(ステップS110a−1、S110a−2:DNS手順の再実行処理) 端末装置UEは、サービス種別「/aaa.com」のサービスの提供を受けるサーバのIPアドレスを解決するためのDNS要求信号を無線基地局BS21へ送信する。当該DNS要求信号は、サービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」を示す要求サービス名「serv://aaa/service_xyz」を含む。無線基地局BS21は、当該DNS要求信号をローカルGW2へ転送する。ローカルGW2は、当該DNS要求信号をエッジホスト2へ転送する。エッジホスト2は、ローカルGW2から受信したDNS要求信号を検査し、当該DNS要求信号に含まれる要求サービス名「serv://aaa/service_xyz」が自己の提供サービス名に該当する場合、DNS応答信号を返信する。当該DNS応答信号は、エッジホスト2のIPアドレス「22.22.22.22」を含む。なお、当該DNS応答信号は、該当するポート番号等の追加の情報を含んでもよい。エッジホスト2から返信されたDNS応答信号は、ローカルGW2及び無線基地局BS21を介して端末装置UEへ転送される。端末装置UEは、当該DNS応答信号からエッジホスト2のIPアドレス「22.22.22.22」を取得する。
(ステップS110a−3:ホストアドレス変更処理) 端末装置UEは、セッションID「101」のデータ通信セッションの相手のホストサーバのアドレスを、DNS手順の再実行処理によって取得したエッジホスト2のIPアドレス「22.22.22.22」に変更するホストアドレス変更処理を実行する。当該ホストアドレス変更処理では、セッションID「101」のデータ通信セッションのデータ通信の宛先アドレスが新ホストアドレスのIPアドレス「22.22.22.22」に変更される。
次いでステップS111,S112が実行される。ステップS101,S112は、上述した図7の実施例1と同じである。
上述したサーバ切替段階の実施例2によれば、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知(切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの解決を指示する通知)を行う。これにより、端末装置UEは、通知されたIPアドレス解決指示により切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの解決を行って、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスを取得し、取得した切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスを使用して、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに、迅速に切り替えることができる。これにより、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるまでの時間を短縮することができるという効果が得られる。
[サーバ切替段階の実施例3]
図13を参照して、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例3を説明する。図13は、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例3の手順を示すシーケンス図である。図13において、破線は制御信号の流れを示し、実線はユーザデータの流れを示す。また、図13において、上述した図7に対応するステップには同一の符号を付している。
図13に示されるサーバ切替段階の実施例3では、上述した図7の実施例1と同様に、制御装置10がサーバ切替通知部を備える。本実施例3に係るサーバ切替通知部は、上述した図7の実施例1と同様に、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知を行う。本実施例3では、サーバ切替通知は、上述した図7の実施例1と同様に、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知である。
但し、本実施例3では、サーバ切替通知部は、端末装置UEが移動するエッジホストエリア間で当該端末装置UEに提供するサービスのサービスハンドオーバ処理が完了してからサーバ切替通知を行う。サービスハンドオーバ(サービスHO)処理は、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバが端末装置UEに提供しているサービスを、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバが引き続き当該端末装置UEに提供できるように、当該サービスのサービス提供状態を、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバへ引き継ぐ処理である。
図13において、ステップS101からステップS107までが実施される。ステップS101からステップS107までは、上述した図7の実施例1と同じであるので、その説明を省略する。ステップS107に次いでステップS201が実施される。
(ステップS201) 制御装置10は、サービス管理装置20へ、ハンドオーバ(HO)イベントを通知する。当該HOイベントは、端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、HO前の接続ローカルGW情報「ローカルGW1」と、HO後の接続ローカルGW情報「ローカルGW2」とを含む。
(ステップS202) サービス管理装置20は、制御装置10からHOイベントの通知を受信すると、当該HOイベントに基づいて、サービス種別「/aaa.com」の提供機能を有するエッジホストであるHO前のローカルGW1に対応するエッジホスト1及びHO後のローカルGW2に対応するエッジホスト2へ、サービスHOを指示するHOイベントを通知する。当該サービスHOを指示するHOイベントは、端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、サービスHO元のエッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」と、サービスHO先のエッジホスト2のIPアドレス「11.11.11.11」とを含む。
(ステップS203) サービスHO元のエッジホスト1とサービスHO先のエッジホスト2とは、端末ID「111111」のセッションID「101」のデータ通信セッションにより提供しているサービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」のサービス提供状態を、サービスHO元のエッジホスト1からサービスHO先のエッジホスト2へ引き継ぐサービスHO処理を実行する。
(ステップS204) サービスHO元のエッジホスト1及びサービスHO先のエッジホスト2は、サービスHO処理が完了すると、それぞれサービスHO完了をサービス管理装置20へ通知する。
(ステップS205) サービス管理装置20は、サービスHO元のエッジホスト1及びサービスHO先のエッジホスト2からサービスHO完了通知を受信すると、サービスHO完了を制御装置10へ通知する。
(ステップS108b) 制御装置10は、サービス管理装置20からサービスHO完了通知を受信した場合に、無線基地局BS21へ、通信経路の変更完了を通知する通信経路変更完了通知信号を送信する。当該通信経路変更完了通知信号は、ホストアドレス変更通知を含む。したがって、本実施例3では、制御装置10は、サービス管理装置20からサービスHO完了通知を受信してから(つまり、サービスHO処理が完了してから)、無線基地局BS21へ、ホストアドレス変更通知を含む通信経路変更完了通知信号を送信する。
次いでステップS109からステップS112までが実施される。ステップS109からステップS112までは、上述した図7の実施例1と同じである。
上述したサーバ切替段階の実施例3によれば、上述した実施例1と同様に、端末装置UEは、通知された切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスを使用して、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに、迅速に切り替えることができる。これにより、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるまでの時間を短縮することができるという効果が得られる。
また、上述した実施例3によれば、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバへサービス提供状態を引き継ぐサービスHO処理が完了してから、サーバ切替通知(切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知)が行われる。これにより、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバへのサービス提供状態の引継ぎが未完了の状態で、端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えることを防止し、端末装置UEが提供を受けるサービスの継続性を高める効果が得られる。
なお、サービスHO処理が完了するまでエッジホストの切り替えを保留するか否かを選択するように構成してもよい。図14は、本実施形態に係るサービス展開情報の他の構成例を示す図である。図14に示されるサービス展開情報には、上述した図4のサービス展開情報に対してさらに、切替保留の有り「Yes」又は無し「No」を示す切替保留情報が追加されている。切替保留有り「Yes」の場合はサービスHO処理が完了するまでエッジホストの切り替えを保留し、一方、切替保留無し「No」の場合は保留なしで直ぐにエッジホストの切り替えを実行する。
図14に示されるサービス展開情報は、サービス管理装置20から制御装置10へ送信され、制御装置10のサービス展開情報管理部12に記憶される。制御装置10は、図14に示されるサービス展開情報に基づいて、ホストアドレス変更通知を含む通信経路変更完了通知信号を無線基地局BS21へ送信するタイミングを、サービス管理装置20からサービスHO完了通知を受信するまで(つまり、サービスHO処理が完了するまで)保留するか否かを判断する。
なお、上述した実施例3において、サーバ切替通知を、上述した図10に示される実施例2と同様に、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの解決を指示する通知(DNSトリガコマンド)に変更してもよい。
[サーバ切替段階の実施例4]
図15を参照して、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例4を説明する。図15は、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例4の手順を示すシーケンス図である。図15において、破線は制御信号の流れを示し、実線はユーザデータの流れを示す。また、図15において、上述した図7に対応するステップには同一の符号を付している。
図15に示されるサーバ切替段階の実施例4では、エッジホスト1がサーバ切替通知部を備える。本実施例4に係るサーバ切替通知部は、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知を行う。本実施例4では、サーバ切替通知は、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知である。
図15において、ステップS101からステップS103までが実施される。ステップS101からステップS103までは、上述した図7の実施例1と同じであるので、その説明を省略する。ステップS103に次いでステップS301が実施される。
(ステップS301) 端末装置UEの無線基地局間ハンドオーバのHO元の無線基地局BS11は、当該無線基地局間ハンドオーバが発生すると、自己のエッジホストエリアA1のエッジホスト1へ、HOイベントを通知する。当該HOイベントは、端末装置UEの端末ID「111111」、データ通信セッションのセッションID「101」及びサービス種別「/aaa.com」と、HO元の無線基地局BS11の無線基地局ID「BS11」と、HO先の無線基地局BS21の無線基地局ID「BS21」とを含む。エッジホスト1は、無線基地局BS11から受信したHOイベントの通知に基づいて、HO元の無線基地局BS11からHO先の無線基地局BS21への無線基地局間ハンドオーバに起因するサービスHO処理が必要であると判断する。
(ステップS302) 端末装置UEの無線基地局間ハンドオーバのHO先の無線基地局BS21は、当該無線基地局間ハンドオーバが発生すると、自己のエッジホストエリアA2のエッジホスト2へ、HOイベントを通知する。当該HOイベントは、端末装置UEの端末ID「111111」、データ通信セッションのセッションID「101」及びサービス種別「/aaa.com」と、HO元の無線基地局BS11の無線基地局ID「BS11」と、HO先の無線基地局BS21の無線基地局ID「BS21」とを含む。エッジホスト2は、無線基地局BS21から受信したHOイベントの通知に基づいて、HO元の無線基地局BS11からHO先の無線基地局BS21への無線基地局間ハンドオーバに起因するサービスHO処理が必要であると判断する。
(ステップS303) エッジホスト1(サービスHO元のエッジホスト)とエッジホスト2(サービスHO先のエッジホスト)とは、端末ID「111111」のセッションID「101」のデータ通信セッションにより提供しているサービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」のサービス提供状態を、サービスHO元のエッジホスト1からサービスHO先のエッジホスト2へ引き継ぐサービスHO処理を実行する。
また、ステップS104からステップS107までが実施される。ステップS104からステップS107までは、上述した図7の実施例1と同じである。ステップS107に次いでステップS108cが実施される。
(ステップS108c) 制御装置10は、無線基地局BS21へ、通信経路の変更完了を通知する通信経路変更完了通知信号を送信する。但し、当該通信経路変更完了通知信号は、ホストアドレス変更通知を含まない。したがって、無線基地局BS21は、当該通信経路変更完了通知信号を受信しても、ホストアドレス変更通知信号を端末装置UEへ送信しない。
(ステップS304) エッジホスト1は、上記ステップS303のサービスHO処理が完了すると、ホストアドレス変更コマンドを無線基地局BS21へ送信する。当該ホストアドレス変更コマンドは、端末装置UE(端末ID「111111」)のデータ通信セッション(セッションID「101」)についての切り替え先のエッジホストサーバ(エッジホスト2)のIPアドレス(「22.22.22.22」)を通知するコマンドである。当該ホストアドレス変更コマンドは、エッジホスト1から、ローカルGW1及びローカルGW2を介して無線基地局BS21へ伝送される。
(ステップS109c) 無線基地局BS21は、エッジホスト1からホストアドレス変更コマンドを受信すると、ホストアドレス変更通知信号を端末装置UEへ送信する。当該ホストアドレス変更通知信号は、上述した実施例1(図9参照)と同じである。
次いでステップS110からステップS112までが実施される。ステップS110からステップS112までは、上述した図7の実施例1と同じである。
上述したサーバ切替段階の実施例4によれば、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知(切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知)を行う。これにより、端末装置UEは、通知された切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスを使用して、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに、迅速に切り替えることができる。これにより、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるまでの時間を短縮することができるという効果が得られる。
また、上述した実施例4によれば、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバへサービス提供状態を引き継ぐサービスHO処理が完了してから、サーバ切替通知(切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知)が行われる。これにより、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバへのサービス提供状態の引継ぎが未完了の状態で、端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えることを防止し、端末装置UEが提供を受けるサービスの継続性を高める効果が得られる。
なお、上述した実施例4において、サーバ切替通知を、上述した図10に示される実施例2と同様に、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの解決を指示する通知(DNSトリガコマンド)に変更してもよい。
[サーバ切替段階の実施例5]
図16を参照して、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例5を説明する。図16は、本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の実施例5の手順を示すシーケンス図である。図16において、破線は制御信号の流れを示し、実線はユーザデータの流れを示す。また、図16において、上述した図7に対応するステップには同一の符号を付している。
図16に示されるサーバ切替段階の実施例5では、エッジホスト1がサーバ切替通知部を備える。本実施例5に係るサーバ切替通知部は、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知を行う。本実施例5では、サーバ切替通知は、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知である。
図15において、ステップS101からステップS107までが実施される。ステップS101からステップS107までは、上述した図7の実施例1と同じであるので、その説明を省略する。ステップS107に次いでステップS108cが実施される。
(ステップS108c) 制御装置10は、無線基地局BS21へ、通信経路の変更完了を通知する通信経路変更完了通知信号を送信する。但し、当該通信経路変更完了通知信号は、ホストアドレス変更通知を含まない。したがって、無線基地局BS21は、当該通信経路変更完了通知信号を受信しても、ホストアドレス変更通知信号を端末装置UEへ送信しない。
(ステップS401) 制御装置10は、サービス管理装置20へ、HOイベントを通知する。当該HOイベントは、端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、HO前の接続ローカルGW情報「ローカルGW1」と、HO後の接続ローカルGW情報「ローカルGW2」とを含む。
(ステップS402) サービス管理装置20は、制御装置10からHOイベントの通知を受信すると、当該HOイベントに基づいて、サービス種別「/aaa.com」の提供機能を有するエッジホストであるHO前のローカルGW1に対応するエッジホスト1及びHO後のローカルGW2に対応するエッジホスト2へ、サービスHOを指示するHOイベントを通知する。当該サービスHOを指示するHOイベントは、端末ID「111111」と、セッションID「101」と、サービス種別「/aaa.com」と、サービスHO元のエッジホスト1のIPアドレス「11.11.11.11」と、サービスHO先のエッジホスト2のIPアドレス「11.11.11.11」とを含む。
(ステップS403) サービスHO元のエッジホスト1とサービスHO先のエッジホスト2とは、端末ID「111111」のセッションID「101」のデータ通信セッションにより提供しているサービス種別「/aaa.com」のサービス「service_xyz」のサービス提供状態を、サービスHO元のエッジホスト1からサービスHO先のエッジホスト2へ引き継ぐサービスHO処理を実行する。
(ステップS404) エッジホスト1は、サービスHO処理が完了すると、ホストアドレス変更コマンドを無線基地局BS21へ送信する。当該ホストアドレス変更コマンドは、端末装置UE(端末ID「111111」)のデータ通信セッション(セッションID「101」)についての切り替え先のエッジホストサーバ(エッジホスト2)のIPアドレス(「22.22.22.22」)を通知するコマンドである。当該ホストアドレス変更コマンドは、エッジホスト1から、ローカルGW1及びローカルGW2を介して無線基地局BS21へ伝送される。
(ステップS109c) 無線基地局BS21は、エッジホスト1からホストアドレス変更コマンドを受信すると、ホストアドレス変更通知信号を端末装置UEへ送信する。当該ホストアドレス変更通知信号は、上述した実施例1(図9参照)と同じである。
次いでステップS110からステップS112までが実施される。ステップS110からステップS112までは、上述した図7の実施例1と同じである。
上述したサーバ切替段階の実施例5によれば、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEが、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるためのサーバ切替通知(切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知)を行う。これにより、端末装置UEは、通知された切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスを使用して、サービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに、迅速に切り替えることができる。これにより、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるまでの時間を短縮することができるという効果が得られる。
また、上述した実施例5によれば、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバへサービス提供状態を引き継ぐサービスHO処理が完了してから、サーバ切替通知(切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの通知)が行われる。これにより、移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバへのサービス提供状態の引継ぎが未完了の状態で、端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えることを防止し、端末装置UEが提供を受けるサービスの継続性を高める効果が得られる。
なお、上述した実施例5において、サーバ切替通知を、上述した図10に示される実施例2と同様に、切り替え先のエッジホストサーバのIPアドレスの解決を指示する通知(DNSトリガコマンド)に変更してもよい。
以上が本実施形態に係る通信制御方法のサーバ切替段階の説明である。
上述したように本実施形態によれば、エッジホストエリア間を移動する端末装置UEがサービスの提供を受けるエッジホストサーバを、移動元のエッジホストエリアのエッジホストサーバから移動先のエッジホストエリアのエッジホストサーバに切り替えるまでの時間を短縮することができる。これにより、エッジホストサーバからアプリケーションのサービスの提供を受けている端末装置UEがエッジホストエリア間を移動する無線基地局間ハンドオーバによって、当該アプリケーションの処理遅延が増大することを防止することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。