JPWO2007125592A1 - 通信装置及びハンドオーバ方法 - Google Patents

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Abstract

上位装置におけるデータパスの切り替えのタイミングを制御してハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行わないようにすることにより、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる通信装置。この装置では、ハンドオーバ決定部(104)は、複数のネットワークホストの受信品質情報に基づいて、ハンドオーバ先のネットワークホストを選択する。切り替え要求部(105)は、IPAGに対して、パス・スイッチングを要求する。ハンドオーバ指示部(108)は、ハンドオーバ先のネットワークホストへハンドオーバすることを通信端末装置に対して指示する。

Description

本発明は、通信装置及びハンドオーバ方法に関し、例えばモバイルIP技術を用いたパケット単位の通信を行う通信装置及びハンドオーバ方法に関する。
インターネットに対応するネットワーク層プロトコル(以下「IP」と記載する)は、インターネットを構成するネットワークやサブネットワークと接続して、源ノードから宛先ノードへ、IPデータの形で流れるデータを管理し制御するために使用される。IPデータパケットが確実に配信できることを保証するために、各ノードには1つのIPアドレスが割り当てられ、割り当てられたIPアドレスは該当するノードに固定ネットワーク上の場所を定義する。一般には、IPは固定ネットワークノード間のIPパケットのルーティング(routing)を支援するように設計されている。
しかしながら、無線ノードの急速な発達によって、固定ノードと同様に移動端末に対するIP支援を提供する必要性が増加している。ここで、固定ノードは一般に移動しない。また、移動端末は、例えばサブネットワークや局所ネットワーク(LAN)セグメントに相当する領域内で移動することができる。また、移動端末は、異なるネットワークホストを通じてサブネットワークやLANセグメントに接続する地点を連続的に変えることができる。また、当業者ならば直ちに理解するように、対応するネットワークホストは移動端末に対してプロキシとして働く。
サブネットワークまたはLANへの移動端末の接続地点とIPアドレスとが連続的に変化しても、データが移動端末へ正確にルーティングされ、連続性が維持されることを保証するために、移動端末は、サブネットワークやLANへの接続を通じて、各ネットワークホストに自身を登録する。この登録の処理は、接続している移動端末を通じてネットワークホスト内に登録記録を作成して保存する。このとき、ネットワークホストは、これらの登録された記録を含む情報を用いて、移動端末の移動に対する要求を管理または支援できる。例えば、ネットワークホストは、移動端末からIPデータパケットを受信して処理を施した後に、処理を施したIPデータパケットを他の移動端末へ送信する。移動端末は、あるネットワークホストから新たなネットワークホストへ連続して移動するときに、古いネットワークホストの登録を削除して、新たなネットワークホストに登録するハンドオーバと称する処理を行う。登録削除処理は、古いネットワークホストから上述の登録記録を削除する処理を含む。移動端末の登録削除の処理はきわめて重要である。例えば、登録を削除すると、ネットワークリソースを消費する必要がなくなり、安全性に寄与する。一方、削除に失敗すると、1以上のホストが移動端末に対するプロキシとして反応し、IPデータパケットの経路割り当てが不適当となり、許容できないネットワークの誤作動を生じることになる。
従来のネットワークホスト間のハンドオーバ方法として非特許文献1が知られている。非特許文献1に開示されたネットワークホスト間のハンドオーバ方法について、図1を用いて説明する。図1は、従来のハンドオーバ方法を示すシーケンス図である。図1では、移動端末(UE)は、ソースE−Node BからターゲットE−Node Bへハンドオーバするものとする。
最初に、ソースE-Node Bが、ハンドオーバのために適切なターゲットE-Node Bを決定することができるように、UEは、ソースE-Node Bに対して、候補セルとなる各ターゲットE-Node BのUEにおける受信品質を報告する(Measurement Report)(ステップST11)。
次に、各ターゲットE-Node Bの受信品質を受信したソースE-Node Bは、各ターゲットE-Node Bの受信品質とリソースと処理負荷に基づいて、ハンドオーバ先となるターゲットE-Node Bを決定する(HO decision)。
次に、ソースE-Node Bは、ハンドオーバ先として決定したターゲットE-Node Bに対して、無線ベアラ情報及びQoS情報等を含むUEのコンテキスト(Context)を転送し(Context Transfer)(ステップST12)、移動端末がハンドオーバしても良いか否かを問い合わせる。
次に、ターゲットE−Node Bは、ソースE−Node Bによって転送されたUEのコンテキストに含まれるQoS情報に応じてUEにリソースを割り当てて予約する(Resource allocation)。
次に、ターゲットE−Node BがUEに対する必要なリソースを予約することに成功した場合、ターゲットE−Node Bは、ハンドオーバの準備が完了したことをソースE−Node Bに通知する(Context Transfer Response)(ステップST13)。
次に、ソースE−Node Bは、ソースE−Node BがUEに送ったが、UEから受信成功を示す信号であるACKを受け取っていないユーザ・パケットとアクセスゲートウェイ(Access GW)から受け取ってUEに送っていないユーザ・パケットとをターゲットE−Node Bに対して転送する(Start packet data forwarding)(ステップST14)。
次に、ソースE−Node Bは、ターゲットE−Node BにハンドオーバすることをUEに対して指示するとともに、ターゲットE−Node Bと通信するために必要なセル特定のパラメータをUEに対して送る(RB Reconfiguration)(ステップST15)。
次に、セル特定のパラメータを受信したUEは、ターゲットE−Node Bと同期する(HO/Rx Shared CH from Target Cell)。
次に、UEは、ターゲットE−Node Bへのハンドオーバが完了したことをターゲットE−Node Bに通知する(RB Reconfiguration Complete)(ステップST16)。
次に、ターゲットE−Node Bは、アクセスゲートウェイに対してPath Switch Requestを送る(ステップST17)。Path Switch Requestを受信したアクセスゲートウェイは、ソースE−Node BからターゲットE−Node Bに目的地アドレスを変更することにより、IPトンネル確立(以下「パス・スイッチング」と記載する)を実行する。
次に、アクセスゲートウェイは、ソースE−Node Bのリリースに着手する(Release)(ステップST18)。
このように、図1では、ソースE−Node Bが、UEにおける受信品質等に基づいてターゲットE−Node Bを決定し、ソースE−Node BとターゲットE−Node Bとの間でUEのハンドオーバに関する準備を行う。そして、UEがターゲットE−Node Bへの接続を完了した後に、アクセスゲートウェイからのデータパスをソースE−Node BからターゲットE−Node Bへと切替えることでハンドオーバが終了する。
IETFのモバイルIPでは、図1のステップST12において、移動元のネットワークホストから移動先のネットワークホストへContext Transferを送信後に、移動先のネットワークホストは、アクセスゲートウェイに対してモバイルIP登録要求を送信する(図1においては省略)。この際に、Context Transferには、移動端末のホームアドレスが設定されているので、移動先のネットワークホストは、モバイルIPテーブルを作成することができる。そして、モバイルIPテーブルの作成後、移動先のネットワークホストは、モバイルIP登録応答を移動元のネットワークホストへ送信する。ここで、モバイルIPとは、本来のIPアドレスに位置情報を付加して、移動先でも同じIPアドレスで通信可能にする技術である。
TSGR3(05)1106,「EUTRAN handover procedure for LTE_ACTIVE」,Joint RAN2-RAN3#48bis LTE Cannes, France, 11th-14th October 2005
しかしながら、従来の方法においては、移動端末がターゲットE−Node Bへの接続を完了した後に、アクセスゲートウェイは、ソースE−Node BからターゲットE−Node Bへデータパスを切替えている。これにより、移動端末がソースE−Node Bとの接続を切断してからターゲットE−Node Bとの接続を行う、いわゆるハードハンドオーバを行う場合に、移動端末がハンドオーバを行ってからパス・スイッチが完了するまでの間、即ち図1のステップST15からステップST17までの間は、移動端末とソースE−Node Bとの間の接続が切断されているにも関わらず、移動端末宛のパケットはソースE−Node Bに到着する。従って、ソースE−Node Bは、移動端末がハンドオーバを行ってからパス・スイッチが完了するまでの間に到着したパケットを、ターゲットE−Node Bへ転送する必要があり、すでに移動端末が接続していないソースE−Node Bのリソースを占有してしまうとともに転送に伴う処理負荷を招くという問題がある。
本発明の目的は、上位装置におけるデータパスの切り替えのタイミングを制御してハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行わないようにすることにより、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる通信装置及びハンドオーバ方法を提供することを目的とする。
本発明の通信装置は、通信端末装置における受信品質に基づいて前記通信端末装置が自局から他局へハンドオーバするか否かを決定するハンドオーバ決定手段と、前記ハンドオーバ決定手段でハンドオーバすることが決定された場合に上位局から自局へ送信している前記通信端末装置宛のデータをハンドオーバ前に前記上位局から前記他局に送信するように切り替えるパス・スイッチングを要求する切り替え要求手段と、前記パス・スイッチングの要求が認められた場合に前記通信端末装置に対して自局から前記他局へハンドオーバすることを指示するハンドオーバ指示手段と、を具備する構成を採る。
本発明のハンドオーバ方法は、通信端末装置における受信品質に基づいて前記通信端末装置がハンドオーバするか否かをハンドオーバ元で決定するステップと、前記ハンドオーバすることが決定された場合に上位局から前記ハンドオーバ元へ送信している前記通信端末装置宛のデータをハンドオーバ前に前記上位局から前記ハンドオーバ先に送信するように切り替えるパス・スイッチングを要求するステップと、前記パス・スイッチングの要求が認められた場合に前記通信端末装置に対して前記ハンドオーバすることを前記ハンドオーバ元が指示するステップと、前記指示を受けた前記通信端末装置が前記ハンドオーバを行うステップと、を具備するようにした。
本発明によれば、上位装置におけるデータパスの切り替えのタイミングを制御してハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行わないようにすることにより、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる。
従来のハンドオーバ方法を示すシーケンス図 本発明の実施の形態1に係る通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係るネットワークの構成を示す図 本発明の実施の形態1に係るハンドオーバ方法を示すシーケンス図 本発明の実施の形態2に係るイーサネットのデータ及びARPメッセージのフォーマットを示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1に係る通信装置であるネットワークホスト100の構成を示すブロック図である。なお、ハンドオーバ決定部104と切り替え要求部105とハンドオーバ指示部108は、ネットワークホスト100がハンドオーバ元である場合に処理を行い、リソース割り当て部110は、ネットワークホスト100がハンドオーバ先である場合に処理を行う。
受信部101は、通信端末装置から無線回線を用いて送信された信号を受信して、受信した信号を無線周波数からベースバンド周波数にダウンコンバートして受信データ処理部102へ出力する。
受信データ処理部102は、受信部101から入力した受信信号を復調してデータ部分と制御データ部分に分解する。そして、受信データ処理部102は、分解したデータ部分をIP Access Gateway(以下「IPAG」と記載する)インタフェース部106へ出力するとともに、分解した制御データ部分をスケジューリング部103とハンドオーバ決定部104と切り替え要求部105へ出力する。
スケジューリング部103は、受信データ処理部102から入力した制御データ部分に含まれている通信端末装置における受信品質の情報である受信品質情報と、パケットバッファ107から入力した、パケットバッファ107の蓄積されているデータ量の情報であるキュー情報とに基づいてスケジューリングを行う。例えば、スケジューリング部103は、CQI(Channel Quality Indicator)等の受信品質と送信データ量とを関係付けたスケジューリング情報を記憶したテーブルを保持している。そして、スケジューリング部103は、受信データ処理部102から入力したCQI等の受信品質情報の受信品質を用いてスケジューリング情報を参照するとともにキュー情報を参照することにより、送信データ量を選択する。さらに、スケジューリング部103は、送信部109に対して、選択した送信データ量だけ送信するように制御する。
ハンドオーバ決定部104は、受信データ処理部102から入力した制御データ部分に含まれる複数のネットワークホストの受信品質情報に基づいて、ハンドオーバ先のネットワークホストを選択する。そして、ハンドオーバ決定部104は、決定したハンドオーバ先のネットワークホストの情報であるハンドオーバ先情報を切り替え要求部105へ出力する。
切り替え要求部105は、IPAGに対して、ハンドオーバ決定部104から入力したハンドオーバ先情報のネットワークホストへパス・スイッチを切り替える処理であるパス・スイッチングを要求するために、パス・スイッチングを要求するメッセージである切り替え要求メッセージを作成する。具体的には、切り替え要求部105は、切り替え要求メッセージとしてIP登録要求メッセージを作成する。この際に、切り替え要求部105は、IP登録要求メッセージの気付アドレスフィールドにハンドオーバ先情報のネットワークホストのIPアドレスを設定するとともに、IP登録要求メッセージのホームアドレスフィールドに通信端末装置のIPアドレスを設定する。そして、切り替え要求部105は、作成したIP登録要求メッセージをIPAGインタフェース部106へ出力する。
また、切り替え要求部105は、IPAGの代わりに、IP登録要求メッセージに対する応答のメッセージであるモバイルIP登録応答メッセージを作成する。そして、切り替え要求部105は、作成したモバイルIP登録応答メッセージをハンドオーバ先情報のネットワークホストへ送信する。さらに、切り替え要求部105は、受信データ処理部102から入力した制御データ部分に含まれる、ハンドオーバする通信端末装置の無線ベアラ情報及びQoS情報等をハンドオーバ先情報のネットワークホストへ送信する。
IPAGインタフェース部106は、有線にてIPAGと接続されており、受信データ処理部102から入力したデータ部分をIPAGへ送信する。また、IPAGインタフェース部106は、IPAGから受信したデータ部分をパケットバッファ107へ出力する。また、IPAGインタフェース部106は、切り替え要求部105から入力した切り替え要求メッセージをIPAGに送信するとともに、IPAGから受信した、パス・スイッチを切り替える要求が許可されたことを通知する切り替え許可メッセージをハンドオーバ指示部108へ出力する。
パケットバッファ107は、キュー情報をスケジューリング部103に出力する。また、パケットバッファ107は、IPAGインタフェース部106から入力したデータを一時的に蓄積する。そして、パケットバッファ107は、所定のタイミングにて、送信部109から指示されたデータ量のパケットデータを送信部109へ出力する。
ハンドオーバ指示部108は、IPAGインタフェース部106から切り替え許可メッセージが入力した場合に、ハンドオーバ先のネットワークホストへハンドオーバすることを通信端末装置に対して指示するメッセージを送信部109へ出力する。
送信部109は、スケジューリング部103から指示されたデータ量のデータを出力するようにパケットバッファ107に指示し、パケットバッファ107から入力した指示したデータ量のパケットデータを無線信号にて送信する。また、送信部109は、ハンドオーバ指示部108から入力したハンドオーバすることを指示するメッセージを無線信号にて送信する。
リソース割り当て部110は、ハンドオーバ元である他のネットワークホストから送信された、ハンドオーバする通信端末装置の無線ベアラ情報及びQoS情報等と割り当て可能なリソースの情報であるリソース情報とに基づいて、通信端末装置が必要とするリソースの予約を行う。そして、リソース割り当て部110は、リソースの予約に成功した場合に、ハンドオーバの準備が完了したことを通知するメッセージを作成する。そして、リソース割り当て部110は、作成したメッセージをハンドオーバ元のネットワークホストへ送信する。
図3は本実施の形態1に係るネットワーク300の構成を示す図である。ネットワーク300は、IPベースのコアネットワーク301とRadio Access Network(RAN)302から構成される。ネットワークホスト303、304は、RAN302に位置し、IPAG305と有線にて結合されている。IPAG305はIPコアネットワーク301内に位置し、外部ネットワークに対するゲートウェイの役割を果たす。通信端末装置306は、無線アクセス技術を使用してネットワークホスト303に接続し、IPAG305を経由して外部ネットワークと通信を行う。
次に、通信端末装置306がハンドオーバする方法について、図4を用いて説明する。図4は、ハンドオーバ方法を示すシーケンス図である。なお、図4及び図4の説明において、説明の便宜上、通信端末装置306をMTと記載し、ハンドオーバ元のネットワークホスト303をHOLDと記載し、ハンドオーバ先のネットワークホスト304をHNEWと記載する。また、HOLD303及びHNEW304は図2と同一構成である。
最初に、MT306は、HOLD303がMT306のハンドオーバのために適切なHNEW304を決定することができるように、HOLD303に対して、候補となるHOLD303、HNEW304のMT306における受信品質を報告する(Measurement Report)(ステップST401)。また、MT306は、受信品質を報告する際に、HOLD303に対して、MT306のホームアドレスであるIPアドレスを通知する(ステップST401)。
次に、HOLD303は、ハンドオーバ決定部104にて、報告された受信品質と割り当て可能なリソースと処理負荷に基づいて、ハンドオーバするか否か及びハンドオーバする場合にはハンドオーバ先となるHNEW304を決定する(Handover Decision)。これにより、HOLD303は、ハンドオーバ先のHNEW304のIPアドレスを特定することができる。
次に、HOLD303は、IPAG305に対して、切り替え要求部105で生成したメッセージであるPath Switch Requestを送ることにより、HOLD303からHNEW304にパスを変更することを要求する(ステップST402)。この際に、HOLD303は、切り替え要求部105にて、IP登録要求メッセージを作成するとともに、ステップST401でMT306より通知されたMT306のIPアドレスをIP登録要求メッセージのホームアドレスフィールドに設定し、HNEW304のIPアドレスをIP登録要求メッセージの気付アドレスフィールドに設定し、IPヘッダには送信元IPアドレスとしてHOLD303のIPアドレスを設定する。そして、HOLD303は、IPAG305に対して、作成したモバイルIP登録要求メッセージをHNEW304の代理として送信する。
次に、HOLD303は、HNEW304に対して、無線ベアラ情報とQoS情報とMT306のIPアドレスの情報を含むメッセージを送信する(Context Transfer)(ステップST403)。Context TransferにはMT306のホームアドレスが設定されているので、Context Transferを受信したHNEW304は、従来方式においてIPAG305からモバイルIP登録応答を受信した場合と同様に、モバイルIPテーブルを作成する。
次に、IPAG305は、モバイルIP登録要求メッセージを受信すると、従来方式におけるHNEW304からのモバイルIP登録要求を受信したのと同様に、モバイルIPテーブルを作成する。そして、IPAG305は、HOLD303からHNEW304に目的地アドレスを変更することにより、パス・スイッチングを実行する(Path Switching)。これにより、IPAG305は、HNEW304に対して、パケットを送出することができる。
次に、IPAG305は、HOLD303に対して、パス・スイッチングが終了したことを通知するメッセージであるPath Switch Replyを送る(ステップST404)。また、IPAG305は、モバイルIP登録要求メッセージの内容に問題がなければ、モバイルIP登録要求メッセージに対する応答として、HOLD303にモバイルIP登録応答メッセージを送信する(ステップST404)。
次に、HNEW304は、リソース割り当て部110にて、MT306が必要とするリソースの予約に成功した場合に、ハンドオーバの準備が完了したことをHOLD303に対して通知する(Context Transfer Response)(ステップST405)。
次に、HOLD303は、モバイルIP登録応答メッセージとContext Transfer Responseの2つのメッセージを受信した場合に、ハンドオーバ指示部108にて、MT306に対して、HOLD303からHNEW304へハンドオーバすることを指示する(RB Reconfiguration)(ステップST406)。また、HOLD303は、MT306に対して、HNEW304とMT306が通信するために必要なセル特定のパラメータを送る(ステップST406)。
次に、MT306は、RB Reconfigurationを受信した場合に、HOLD303からHNEW304へ無線リンクの張替えを開始する。そして、MT306は、HNEW304と同期する(Radio L1. & L2 Establishment)(ステップST407)。
次に、IPAG305は、HNEW304に対して、MT306宛のパケットであるユーザデータを送出する(ステップST408)。
そして、HNEW304は、IPAG305から送られてくるMT306宛のパケットをパケットバッファ107に蓄積する処理であるバッファリングを行う(Data Buffering)。
次に、MT306は、HNEW304へのハンドオーバが完了したことをHNEW304に通知する(RB Reconfiguration Complete)(ステップST409)。
次に、MT306からRB Reconfiguration Completeを受信したHNEW306は、バッファリングしたMT304宛てのパケットの送出を開始する(ステップST410)。
次に、IPAG305は、HOLD303のリリースに着手する(Resource Release)(ステップST411)。
このように、本実施の形態1によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストがハンドオーバすることを決定するタイミングで、ハンドオーバ元のネットワークホストは、IPAGに対して、パス・スイッチングを要求することにより、ハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行う必要がなくなるので、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる。
また、本実施の形態1によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストは、ハンドオーバすることを決定するタイミングでモバイルIP登録要求メッセージを送信するので、従来と比較してIPAGでのモバイルIPテーブルの作成を高速に行うことができる。
また、本実施の形態1によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストが、ハンドオーバ先のネットワークホストの代わりにIPAGに対してモバイルIP登録要求を行うとともに、IPAGの代わりにハンドオーバ先のネットワークホストに対してモバイルIP登録応答を送信することにより、IPAG及びハンドオーバ先のネットワークホストにおいて、従来方式と同様の処理でモバイルIPテーブルを作成することができるので、システムの変更及び装置の変更を行う必要がなく、システムの構築に要するコストを低減することができる。
また、本実施の形態1によれば、IPAGはモバイルIP登録要求メッセージの受信によりモバイルIPテーブルを作成するとともに、ハンドオーバ先のネットワークホストはモバイル登録応答メッセージの受信によりモバイルIPテーブルを作成することにより、IPAGとハンドオーバ先のネットワークホストでほぼ同時にモバイルIPテーブルを作成することができるので、従来に比べてネットワークの経路切り替えを高速に行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、ハンドオーバ元のネットワークホストが、IPAGに対してパス・スイッチングを要求する際に、モバイルIP登録要求メッセージの代わりにARP(Address Resolution Protocol)メッセージを送信する点が上記実施の形態1と異なる。
本実施の形態2に係る通信装置であるネットワークホストの構成は、切り替え要求部105における処理が異なる以外は図1と同一構成であるので、切り替え要求部105以外の説明については省略する。
切り替え要求部105は、IPAGに対して、ハンドオーバ決定部104から入力したハンドオーバ先情報のネットワークホストへパス・スイッチを切り替える処理であるパス・スイッチングを要求するために、パス・スイッチングを要求するメッセージである切り替え要求メッセージを作成する。具体的には、切り替え要求部105は、切り替え要求メッセージとしてARPメッセージを作成する。この際に、切り替え要求部105は、ARPメッセージのユニキャストアドレスフィールドにIPAGのアドレスを設定し、ARPメッセージの送信元レイヤ2アドレスフィールドにハンドオーバ先のネットワークホストのレイヤ2のアドレスを設定し、ARPメッセージの送信元レイヤ3アドレスフィールドに通信端末装置のレイヤ3のアドレスを設定する。そして、切り替え要求部105は、作成したARPメッセージをIPAGインタフェース部106へ出力する。
また、切り替え要求部105は、IPAGの代わりに、ARPメッセージの送信に対する応答のメッセージであるARP応答メッセージを作成する。そして、切り替え要求部105は、作成したARP応答メッセージをハンドオーバ先のネットワークホストへ送信する。さらに、切り替え要求部105は、受信データ処理部102から入力した制御データ部分に含まれる、ハンドオーバする通信端末装置の無線ベアラ情報及びQoS情報等をハンドオーバ先のネットワークホストへ送信する。なお、ARPメッセージのフォーマットについては後述する。
次に、通信端末装置がハンドオーバする方法について説明する。本実施の形態2におけるハンドオーバ方法は、ステップST402及びパス・スイッチングの処理が異なる以外は図4と同一であるので、ステップST402及びパス・スイッチングの処理以外の説明については省略する。
OLD303は、IPAG305に対して、切り替え要求部105で生成したメッセージであるPath Switch Requestを送ることにより、HOLD303からHNEW304にパスを変更することを要求する(ステップST402)。この際に、HOLD303は、切り替え要求部105にて、ARPメッセージを作成するとともに、ユニキャストアドレスフィールドにIPAG305のアドレスを設定し、送信元レイヤ2アドレスフィールドにHNEW304のレイヤ2のアドレスを設定し、送信元レイヤ3アドレスフィールドにステップST401でMT306より通知されたMT306のレイヤ3のアドレスであるMT306のIPアドレスを設定する。そして、HOLD303は、IPAG305に対して、作成したARPメッセージをHNEW304の代理として送信する。
ここで、ARPとは、一般に、IPアドレスが分かっている相手通信装置の物理アドレスを知るために使われるプロトコルである。問い合わせ元の通信装置は、相手通信装置のIPアドレスを指定したARPメッセージをネットワーク上の全通信装置へ一斉に送る。指定されたIPアドレスに対応する通信装置は、自分の物理アドレスとIPアドレスを知っており、自分の物理アドレスとIPアドレスとを組にした応答メッセージを問い合わせ元の通信装置に送り返す。これにより、問い合わせ元の通信装置は、物理アドレスとIPアドレスとの組のエントリを作成及び更新することができる。本実施の形態2では、ARPメッセージのブロードキャストフィールドに全通信装置のアドレス(ブロードキャストアドレス)を設定する代わりに、ユニキャストフィールドにIPAG305のアドレス(ユニキャストアドレス)を設定することにより、IPAGのみがARPメッセージを受け取ることができる。
図5は、イーサネットのデータ及びARPメッセージのフォーマットを示す図である。図5(A)はイーサネットのデータのフォーマットを示すものであり、図5(B)はイーサネットのデータに含まれるARPメッセージのフォーマットを示すものである。
イーサネットのデータは、図5(A)に示すように、データの送信目的地を設定する目的地アドレス(Dest Address)フィールド#501と、送信元のアドレスを設定する送信元アドレス(Source Address)フィールド#502と、ARPメッセージを識別するための情報を設定するARP識別(Ethernet Type)フィールド#503と、ARPメッセージの中身を設定するARP(ARP Request/Reply)フィールド#504と、伝送中エラーのチェックを行なうためのフレームチェックシーケンス(FCS)フィールド#505から構成される。
ARPフィールド#504は、図5(B)に示すように、HARD TYPEフィールド#510と、PROT TYPEフィールド#511と、HARD SIZEフィールド#512と、PROT SIZEフィールド#513と、OPフィールド#514と、送信元のレイヤ2アドレス(Sender Ether addr)フィールド#515と、送信元のレイヤ3アドレス(Sender IP addr)フィールド#516と、目的地のレイヤ2アドレス(Target Ether addr)フィールド#517と、目的地のレイヤ3アドレス(Target IP addr)フィールド#518から構成される。OPフィールド#514は、あるIPアドレスが割り当てられている通信相手装置が不明な場合に問い合わせを行う際に用いられるものであり、OPフィールド#514に「1」が設定されている場合は、あるIPアドレスが割り当てられている通信相手装置に対して送信側が応答を要求していることを示し、OPフィールド#514に「2」が設定されている場合は、受信側から応答があったことを示す。
OLD303から送信されるARPメッセージにおいては、HOLD303は、送信元のレイヤ2アドレスフィールド#515にHNEW304のレイヤ2アドレスであるHNEW304のイーサネットアドレスを設定し、送信元のレイヤ3アドレスフィールド#516にMT306のレイヤ3アドレスであるMT306のIPアドレスを設定し、目的地のレイヤ2アドレスフィールド#517にレイヤ2アドレスの変更を通知したい相手であるIPAG305のレイヤ2アドレスであるIPAG305のイーサネットアドレスを設定し、目的地のレイヤ3アドレスフィールド#518にIPAG305のレイヤ2アドレスであるIPAG305のイーサネットアドレスを設定する。また、HOLD303から送信されるARPメセージにおいて、HOLD303は、目的地アドレスフィールド#501にIPAG305のレイヤ2アドレスであるIPAG305のイーサネットアドレスを設定するとともに、送信元アドレスフィールド#502にHOLD303のレイヤ2アドレスであるHOLD303のイーサネットアドレスを設定する。なお、通常のARPメッセージでは、目的地アドレスフィールド#501にはブロードキャストアドレスが設定されるが、本実施の形態2では、目的地アドレスフィールド#501にはIPAG305のイーサネットアドレス(ユニキャストアドレス)が設定される。
上記のARPメッセージを受信したIPAG305は、ARPキャッシュのARPテーブルに記憶している、HOLD303のイーサネットアドレスとMT306のIPアドレスとの組み合わせを削除して、送信元のレイヤ2アドレスフィールド#515に設定されているHNEW304のイーサネットアドレスと送信元のレイヤ3アドレスフィールド#516に設定されているMT306のIPアドレスとの組み合わせをARPキャシュのARPテーブルに記憶する。
このように、本実施の形態2によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストがハンドオーバすることを決定するタイミングで、ハンドオーバ元のネットワークホストは、IPAGに対して、パス・スイッチングを要求することにより、ハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行う必要がなくなるので、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる。
また、本実施の形態2によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストは、ハンドオーバすることを決定するタイミングでARPメッセージを送信するので、従来と比較してIPAGでのARPテーブルの作成を高速に行うことができる。
また、本実施の形態2によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストが、ハンドオーバ先のネットワークホストの代わりにIPAGに対してARPメッセージを送信するとともに、IPAGの代わりにハンドオーバ先のネットワークホストに対してARPメッセージの送信に対する応答を送信することにより、IPAG及びハンドオーバ先のネットワークホストにおいて、従来方式と同様の処理でARPテーブルを作成することができるので、システムの変更及び装置の変更を行う必要がなく、システムの構築に要するコストを低減することができる。
また、本実施の形態2によれば、IPAGはARPメッセージの受信によりARPテーブルを作成するとともに、ハンドオーバ先のネットワークホストはARPメッセージの受信によりARPテーブルを作成することにより、IPAGとハンドオーバ先のネットワークホストでほぼ同時にARPテーブルを作成することができるので、従来に比べてネットワークの経路切り替えを高速に行うことができる。
本発明にかかる通信装置及びハンドオーバ方法は、例えばモバイルIP技術を用いたパケット単位の通信を行うのに好適である。
本発明は、通信装置及びハンドオーバ方法に関し、例えばモバイルIP技術を用いたパケット単位の通信を行う通信装置及びハンドオーバ方法に関する。
インターネットに対応するネットワーク層プロトコル(以下「IP」と記載する)は、インターネットを構成するネットワークやサブネットワークと接続して、源ノードから宛先ノードへ、IPデータの形で流れるデータを管理し制御するために使用される。IPデータパケットが確実に配信できることを保証するために、各ノードには1つのIPアドレスが割り当てられ、割り当てられたIPアドレスは該当するノードに固定ネットワーク上の場所を定義する。一般には、IPは固定ネットワークノード間のIPパケットのルーティング(routing)を支援するように設計されている。
しかしながら、無線ノードの急速な発達によって、固定ノードと同様に移動端末に対するIP支援を提供する必要性が増加している。ここで、固定ノードは一般に移動しない。また、移動端末は、例えばサブネットワークや局所ネットワーク(LAN)セグメントに相当する領域内で移動することができる。また、移動端末は、異なるネットワークホストを通じてサブネットワークやLANセグメントに接続する地点を連続的に変えることができる。また、当業者ならば直ちに理解するように、対応するネットワークホストは移動端末に対してプロキシとして働く。
サブネットワークまたはLANへの移動端末の接続地点とIPアドレスとが連続的に変化しても、データが移動端末へ正確にルーティングされ、連続性が維持されることを保証するために、移動端末は、サブネットワークやLANへの接続を通じて、各ネットワークホストに自身を登録する。この登録の処理は、接続している移動端末を通じてネットワークホスト内に登録記録を作成して保存する。このとき、ネットワークホストは、これらの登録された記録を含む情報を用いて、移動端末の移動に対する要求を管理または支援できる。例えば、ネットワークホストは、移動端末からIPデータパケットを受信して処理を施した後に、処理を施したIPデータパケットを他の移動端末へ送信する。移動端末は、あるネットワークホストから新たなネットワークホストへ連続して移動するときに、古いネットワークホストの登録を削除して、新たなネットワークホストに登録するハンドオーバと称する処理を行う。登録削除処理は、古いネットワークホストから上述の登録記録を削除する処理を含む。移動端末の登録削除の処理はきわめて重要である。例えば、登録を削除すると、ネットワークリソースを消費する必要がなくなり、安全性に寄与する。一方、削除に失敗すると、1以上のホストが移動端末に対するプロキシとして反応し、IPデータパケットの経路割り当てが不適当となり、許容できないネットワークの誤作動を生じることになる。
従来のネットワークホスト間のハンドオーバ方法として非特許文献1が知られている。非特許文献1に開示されたネットワークホスト間のハンドオーバ方法について、図1を用いて説明する。図1は、従来のハンドオーバ方法を示すシーケンス図である。図1では、移動端末(UE)は、ソースE−Node BからターゲットE−Node Bへハンドオーバするものとする。
最初に、ソースE-Node Bが、ハンドオーバのために適切なターゲットE-Node Bを決定することができるように、UEは、ソースE-Node Bに対して、候補セルとなる各ターゲットE-Node BのUEにおける受信品質を報告する(Meas
urement Report)(ステップST11)。
次に、各ターゲットE-Node Bの受信品質を受信したソースE-Node Bは、各ターゲットE-Node Bの受信品質とリソースと処理負荷に基づいて、ハンドオーバ先となるターゲットE-Node Bを決定する(HO decision)。
次に、ソースE-Node Bは、ハンドオーバ先として決定したターゲットE-Node Bに対して、無線ベアラ情報及びQoS情報等を含むUEのコンテキスト(Context)を転送し(Context Transfer)(ステップST12)、移動端末がハンドオーバしても良いか否かを問い合わせる。
次に、ターゲットE−Node Bは、ソースE−Node Bによって転送されたUEのコンテキストに含まれるQoS情報に応じてUEにリソースを割り当てて予約する(Resource allocation)。
次に、ターゲットE−Node BがUEに対する必要なリソースを予約することに成功した場合、ターゲットE−Node Bは、ハンドオーバの準備が完了したことをソースE−Node Bに通知する(Context Transfer Response)(ステップST13)。
次に、ソースE−Node Bは、ソースE−Node BがUEに送ったが、UEから受信成功を示す信号であるACKを受け取っていないユーザ・パケットとアクセスゲートウェイ(Access GW)から受け取ってUEに送っていないユーザ・パケットとをターゲットE−Node Bに対して転送する(Start packet data
forwarding)(ステップST14)。
次に、ソースE−Node Bは、ターゲットE−Node BにハンドオーバすることをUEに対して指示するとともに、ターゲットE−Node Bと通信するために必要なセル特定のパラメータをUEに対して送る(RB Reconfiguration)(ステップST15)。
次に、セル特定のパラメータを受信したUEは、ターゲットE−Node Bと同期する(HO/Rx Shared CH from Target Cell)。
次に、UEは、ターゲットE−Node Bへのハンドオーバが完了したことをターゲットE−Node Bに通知する(RB Reconfiguration Complete)(ステップST16)。
次に、ターゲットE−Node Bは、アクセスゲートウェイに対してPath Switch Requestを送る(ステップST17)。Path Switch Requestを受信したアクセスゲートウェイは、ソースE−Node BからターゲットE−Node Bに目的地アドレスを変更することにより、IPトンネル確立(以下「パス・スイッチング」と記載する)を実行する。
次に、アクセスゲートウェイは、ソースE−Node Bのリリースに着手する(Release)(ステップST18)。
このように、図1では、ソースE−Node Bが、UEにおける受信品質等に基づいてターゲットE−Node Bを決定し、ソースE−Node BとターゲットE−Node Bとの間でUEのハンドオーバに関する準備を行う。そして、UEがターゲットE
−Node Bへの接続を完了した後に、アクセスゲートウェイからのデータパスをソースE−Node BからターゲットE−Node Bへと切替えることでハンドオーバが終了する。
IETFのモバイルIPでは、図1のステップST12において、移動元のネットワークホストから移動先のネットワークホストへContext Transferを送信後に、移動先のネットワークホストは、アクセスゲートウェイに対してモバイルIP登録要求を送信する(図1においては省略)。この際に、Context Transferには、移動端末のホームアドレスが設定されているので、移動先のネットワークホストは、モバイルIPテーブルを作成することができる。そして、モバイルIPテーブルの作成後、移動先のネットワークホストは、モバイルIP登録応答を移動元のネットワークホストへ送信する。ここで、モバイルIPとは、本来のIPアドレスに位置情報を付加して、移動先でも同じIPアドレスで通信可能にする技術である。
TSGR3(05)1106,「EUTRAN handover procedure for LTE_ACTIVE」,Joint RAN2-RAN3#48bis LTE Cannes, France, 11th-14th October 2005
しかしながら、従来の方法においては、移動端末がターゲットE−Node Bへの接続を完了した後に、アクセスゲートウェイは、ソースE−Node BからターゲットE−Node Bへデータパスを切替えている。これにより、移動端末がソースE−Node Bとの接続を切断してからターゲットE−Node Bとの接続を行う、いわゆるハードハンドオーバを行う場合に、移動端末がハンドオーバを行ってからパス・スイッチが完了するまでの間、即ち図1のステップST15からステップST17までの間は、移動端末とソースE−Node Bとの間の接続が切断されているにも関わらず、移動端末宛のパケットはソースE−Node Bに到着する。従って、ソースE−Node Bは、移動端末がハンドオーバを行ってからパス・スイッチが完了するまでの間に到着したパケットを、ターゲットE−Node Bへ転送する必要があり、すでに移動端末が接続していないソースE−Node Bのリソースを占有してしまうとともに転送に伴う処理負荷を招くという問題がある。
本発明の目的は、上位装置におけるデータパスの切り替えのタイミングを制御してハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行わないようにすることにより、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる通信装置及びハンドオーバ方法を提供することを目的とする。
本発明の通信装置は、通信端末装置における受信品質に基づいて前記通信端末装置が自局から他局へハンドオーバするか否かを決定するハンドオーバ決定手段と、前記ハンドオーバ決定手段でハンドオーバすることが決定された場合に上位局から自局へ送信している前記通信端末装置宛のデータをハンドオーバ前に前記上位局から前記他局に送信するように切り替えるパス・スイッチングを要求する切り替え要求手段と、前記パス・スイッチングの要求が認められた場合に前記通信端末装置に対して自局から前記他局へハンドオーバすることを指示するハンドオーバ指示手段と、を具備する構成を採る。
本発明のハンドオーバ方法は、通信端末装置における受信品質に基づいて前記通信端末装置がハンドオーバするか否かをハンドオーバ元で決定するステップと、前記ハンドオーバすることが決定された場合に上位局から前記ハンドオーバ元へ送信している前記通信端
末装置宛のデータをハンドオーバ前に前記上位局から前記ハンドオーバ先に送信するように切り替えるパス・スイッチングを要求するステップと、前記パス・スイッチングの要求が認められた場合に前記通信端末装置に対して前記ハンドオーバすることを前記ハンドオーバ元が指示するステップと、前記指示を受けた前記通信端末装置が前記ハンドオーバを行うステップと、を具備するようにした。
本発明によれば、上位装置におけるデータパスの切り替えのタイミングを制御してハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行わないようにすることにより、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1に係る通信装置であるネットワークホスト100の構成を示すブロック図である。なお、ハンドオーバ決定部104と切り替え要求部105とハンドオーバ指示部108は、ネットワークホスト100がハンドオーバ元である場合に処理を行い、リソース割り当て部110は、ネットワークホスト100がハンドオーバ先である場合に処理を行う。
受信部101は、通信端末装置から無線回線を用いて送信された信号を受信して、受信した信号を無線周波数からベースバンド周波数にダウンコンバートして受信データ処理部102へ出力する。
受信データ処理部102は、受信部101から入力した受信信号を復調してデータ部分と制御データ部分に分解する。そして、受信データ処理部102は、分解したデータ部分をIP Access Gateway(以下「IPAG」と記載する)インタフェース部106へ出力するとともに、分解した制御データ部分をスケジューリング部103とハンドオーバ決定部104と切り替え要求部105へ出力する。
スケジューリング部103は、受信データ処理部102から入力した制御データ部分に含まれている通信端末装置における受信品質の情報である受信品質情報と、パケットバッファ107から入力した、パケットバッファ107の蓄積されているデータ量の情報であるキュー情報とに基づいてスケジューリングを行う。例えば、スケジューリング部103は、CQI(Channel Quality Indicator)等の受信品質と送信データ量とを関係付けたスケジューリング情報を記憶したテーブルを保持している。そして、スケジューリング部103は、受信データ処理部102から入力したCQI等の受信品質情報の受信品質を用いてスケジューリング情報を参照するとともにキュー情報を参照することにより、送信データ量を選択する。さらに、スケジューリング部103は、送信部109に対して、選択
した送信データ量だけ送信するように制御する。
ハンドオーバ決定部104は、受信データ処理部102から入力した制御データ部分に含まれる複数のネットワークホストの受信品質情報に基づいて、ハンドオーバ先のネットワークホストを選択する。そして、ハンドオーバ決定部104は、決定したハンドオーバ先のネットワークホストの情報であるハンドオーバ先情報を切り替え要求部105へ出力する。
切り替え要求部105は、IPAGに対して、ハンドオーバ決定部104から入力したハンドオーバ先情報のネットワークホストへパス・スイッチを切り替える処理であるパス・スイッチングを要求するために、パス・スイッチングを要求するメッセージである切り替え要求メッセージを作成する。具体的には、切り替え要求部105は、切り替え要求メッセージとしてIP登録要求メッセージを作成する。この際に、切り替え要求部105は、IP登録要求メッセージの気付アドレスフィールドにハンドオーバ先情報のネットワークホストのIPアドレスを設定するとともに、IP登録要求メッセージのホームアドレスフィールドに通信端末装置のIPアドレスを設定する。そして、切り替え要求部105は、作成したIP登録要求メッセージをIPAGインタフェース部106へ出力する。
また、切り替え要求部105は、IPAGの代わりに、IP登録要求メッセージに対する応答のメッセージであるモバイルIP登録応答メッセージを作成する。そして、切り替え要求部105は、作成したモバイルIP登録応答メッセージをハンドオーバ先情報のネットワークホストへ送信する。さらに、切り替え要求部105は、受信データ処理部102から入力した制御データ部分に含まれる、ハンドオーバする通信端末装置の無線ベアラ情報及びQoS情報等をハンドオーバ先情報のネットワークホストへ送信する。
IPAGインタフェース部106は、有線にてIPAGと接続されており、受信データ処理部102から入力したデータ部分をIPAGへ送信する。また、IPAGインタフェース部106は、IPAGから受信したデータ部分をパケットバッファ107へ出力する。また、IPAGインタフェース部106は、切り替え要求部105から入力した切り替え要求メッセージをIPAGに送信するとともに、IPAGから受信した、パス・スイッチを切り替える要求が許可されたことを通知する切り替え許可メッセージをハンドオーバ指示部108へ出力する。
パケットバッファ107は、キュー情報をスケジューリング部103に出力する。また、パケットバッファ107は、IPAGインタフェース部106から入力したデータを一時的に蓄積する。そして、パケットバッファ107は、所定のタイミングにて、送信部109から指示されたデータ量のパケットデータを送信部109へ出力する。
ハンドオーバ指示部108は、IPAGインタフェース部106から切り替え許可メッセージが入力した場合に、ハンドオーバ先のネットワークホストへハンドオーバすることを通信端末装置に対して指示するメッセージを送信部109へ出力する。
送信部109は、スケジューリング部103から指示されたデータ量のデータを出力するようにパケットバッファ107に指示し、パケットバッファ107から入力した指示したデータ量のパケットデータを無線信号にて送信する。また、送信部109は、ハンドオーバ指示部108から入力したハンドオーバすることを指示するメッセージを無線信号にて送信する。
リソース割り当て部110は、ハンドオーバ元である他のネットワークホストから送信された、ハンドオーバする通信端末装置の無線ベアラ情報及びQoS情報等と割り当て可
能なリソースの情報であるリソース情報とに基づいて、通信端末装置が必要とするリソースの予約を行う。そして、リソース割り当て部110は、リソースの予約に成功した場合に、ハンドオーバの準備が完了したことを通知するメッセージを作成する。そして、リソース割り当て部110は、作成したメッセージをハンドオーバ元のネットワークホストへ送信する。
図3は本実施の形態1に係るネットワーク300の構成を示す図である。ネットワーク300は、IPベースのコアネットワーク301とRadio Access Network(RAN)302から構成される。ネットワークホスト303、304は、RAN302に位置し、IPAG305と有線にて結合されている。IPAG305はIPコアネットワーク301内に位置し、外部ネットワークに対するゲートウェイの役割を果たす。通信端末装置306は、無線アクセス技術を使用してネットワークホスト303に接続し、IPAG305を経由して外部ネットワークと通信を行う。
次に、通信端末装置306がハンドオーバする方法について、図4を用いて説明する。図4は、ハンドオーバ方法を示すシーケンス図である。なお、図4及び図4の説明において、説明の便宜上、通信端末装置306をMTと記載し、ハンドオーバ元のネットワークホスト303をHOLDと記載し、ハンドオーバ先のネットワークホスト304をHNEWと記載する。また、HOLD303及びHNEW304は図2と同一構成である。
最初に、MT306は、HOLD303がMT306のハンドオーバのために適切なHNEW304を決定することができるように、HOLD303に対して、候補となるHOLD303、HNEW304のMT306における受信品質を報告する(Measurement Report)(ステップST401)。また、MT306は、受信品質を報告する際に、HOLD303に対して、MT306のホームアドレスであるIPアドレスを通知する(ステップST401)。
次に、HOLD303は、ハンドオーバ決定部104にて、報告された受信品質と割り当て可能なリソースと処理負荷に基づいて、ハンドオーバするか否か及びハンドオーバする場合にはハンドオーバ先となるHNEW304を決定する(Handover Decision)。これにより、HOLD303は、ハンドオーバ先のHNEW304のIPアドレスを特定することができる。
次に、HOLD303は、IPAG305に対して、切り替え要求部105で生成したメッセージであるPath Switch Requestを送ることにより、HOLD303からHNEW304にパスを変更することを要求する(ステップST402)。この際に、HOLD303は、切り替え要求部105にて、IP登録要求メッセージを作成するとともに、ステップST401でMT306より通知されたMT306のIPアドレスをIP登録要求メッセージのホームアドレスフィールドに設定し、HNEW304のIPアドレスをIP登録要求メッセージの気付アドレスフィールドに設定し、IPヘッダには送信元IPアドレスとしてHOLD303のIPアドレスを設定する。そして、HOLD303は、IPAG305に対して、作成したモバイルIP登録要求メッセージをHNEW304の代理として送信する。
次に、HOLD303は、HNEW304に対して、無線ベアラ情報とQoS情報とMT306のIPアドレスの情報を含むメッセージを送信する(Context Transfer)(ステップST403)。Context TransferにはMT306のホームアドレスが設定されているので、Context Transferを受信したHNEW304は、従来方式においてIPAG305からモバイルIP登録応答を受信した場合と同様に、モバイルIPテーブルを作成する。
次に、IPAG305は、モバイルIP登録要求メッセージを受信すると、従来方式におけるHNEW304からのモバイルIP登録要求を受信したのと同様に、モバイルIPテーブルを作成する。そして、IPAG305は、HOLD303からHNEW304に目的地アドレスを変更することにより、パス・スイッチングを実行する(Path Switching)。これにより、IPAG305は、HNEW304に対して、パケットを送出することができる。
次に、IPAG305は、HOLD303に対して、パス・スイッチングが終了したことを通知するメッセージであるPath Switch Replyを送る(ステップST404)。また、IPAG305は、モバイルIP登録要求メッセージの内容に問題がなければ、モバイルIP登録要求メッセージに対する応答として、HOLD303にモバイルIP登録応答メッセージを送信する(ステップST404)。
次に、HNEW304は、リソース割り当て部110にて、MT306が必要とするリソースの予約に成功した場合に、ハンドオーバの準備が完了したことをHOLD303に対して通知する(Context Transfer Response)(ステップST405)。
次に、HOLD303は、モバイルIP登録応答メッセージとContext Transfer Responseの2つのメッセージを受信した場合に、ハンドオーバ指示部108にて、MT306に対して、HOLD303からHNEW304へハンドオーバすることを指示する(RB Reconfiguration)(ステップST406)。また、HOLD303は、MT306に対して、HNEW304とMT306が通信するために必要なセル特定のパラメータを送る(ステップST406)。
次に、MT306は、RB Reconfigurationを受信した場合に、HOLD303からHNEW304へ無線リンクの張替えを開始する。そして、MT306は、HNEW304と同期する(Radio L1. & L2 Establishment)(ステップST407)。
次に、IPAG305は、HNEW304に対して、MT306宛のパケットであるユーザデータを送出する(ステップST408)。
そして、HNEW304は、IPAG305から送られてくるMT306宛のパケットをパケットバッファ107に蓄積する処理であるバッファリングを行う(Data Buffering)。
次に、MT306は、HNEW304へのハンドオーバが完了したことをHNEW304に通知する(RB Reconfiguration Complete)(ステップST409)。
次に、MT306からRB Reconfiguration Completeを受信したHNEW306は、バッファリングしたMT304宛てのパケットの送出を開始する(ステップST410)。
次に、IPAG305は、HOLD303のリリースに着手する(Resource Release)(ステップST411)。
このように、本実施の形態1によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストがハンド
オーバすることを決定するタイミングで、ハンドオーバ元のネットワークホストは、IPAGに対して、パス・スイッチングを要求することにより、ハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行う必要がなくなるので、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる。
また、本実施の形態1によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストは、ハンドオーバすることを決定するタイミングでモバイルIP登録要求メッセージを送信するので、従来と比較してIPAGでのモバイルIPテーブルの作成を高速に行うことができる。
また、本実施の形態1によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストが、ハンドオーバ先のネットワークホストの代わりにIPAGに対してモバイルIP登録要求を行うとともに、IPAGの代わりにハンドオーバ先のネットワークホストに対してモバイルIP登録応答を送信することにより、IPAG及びハンドオーバ先のネットワークホストにおいて、従来方式と同様の処理でモバイルIPテーブルを作成することができるので、システムの変更及び装置の変更を行う必要がなく、システムの構築に要するコストを低減することができる。
また、本実施の形態1によれば、IPAGはモバイルIP登録要求メッセージの受信によりモバイルIPテーブルを作成するとともに、ハンドオーバ先のネットワークホストはモバイル登録応答メッセージの受信によりモバイルIPテーブルを作成することにより、IPAGとハンドオーバ先のネットワークホストでほぼ同時にモバイルIPテーブルを作成することができるので、従来に比べてネットワークの経路切り替えを高速に行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、ハンドオーバ元のネットワークホストが、IPAGに対してパス・スイッチングを要求する際に、モバイルIP登録要求メッセージの代わりにARP(Address Resolution Protocol)メッセージを送信する点が上記実施の形態1と異なる。
本実施の形態2に係る通信装置であるネットワークホストの構成は、切り替え要求部105における処理が異なる以外は図1と同一構成であるので、切り替え要求部105以外の説明については省略する。
切り替え要求部105は、IPAGに対して、ハンドオーバ決定部104から入力したハンドオーバ先情報のネットワークホストへパス・スイッチを切り替える処理であるパス・スイッチングを要求するために、パス・スイッチングを要求するメッセージである切り替え要求メッセージを作成する。具体的には、切り替え要求部105は、切り替え要求メッセージとしてARPメッセージを作成する。この際に、切り替え要求部105は、ARPメッセージのユニキャストアドレスフィールドにIPAGのアドレスを設定し、ARPメッセージの送信元レイヤ2アドレスフィールドにハンドオーバ先のネットワークホストのレイヤ2のアドレスを設定し、ARPメッセージの送信元レイヤ3アドレスフィールドに通信端末装置のレイヤ3のアドレスを設定する。そして、切り替え要求部105は、作成したARPメッセージをIPAGインタフェース部106へ出力する。
また、切り替え要求部105は、IPAGの代わりに、ARPメッセージの送信に対する応答のメッセージであるARP応答メッセージを作成する。そして、切り替え要求部105は、作成したARP応答メッセージをハンドオーバ先のネットワークホストへ送信する。さらに、切り替え要求部105は、受信データ処理部102から入力した制御データ部分に含まれる、ハンドオーバする通信端末装置の無線ベアラ情報及びQoS情報等をハ
ンドオーバ先のネットワークホストへ送信する。なお、ARPメッセージのフォーマットについては後述する。
次に、通信端末装置がハンドオーバする方法について説明する。本実施の形態2におけるハンドオーバ方法は、ステップST402及びパス・スイッチングの処理が異なる以外は図4と同一であるので、ステップST402及びパス・スイッチングの処理以外の説明については省略する。
OLD303は、IPAG305に対して、切り替え要求部105で生成したメッセージであるPath Switch Requestを送ることにより、HOLD303からHNEW304にパスを変更することを要求する(ステップST402)。この際に、HOLD303は、切り替え要求部105にて、ARPメッセージを作成するとともに、ユニキャストアドレスフィールドにIPAG305のアドレスを設定し、送信元レイヤ2アドレスフィールドにHNEW304のレイヤ2のアドレスを設定し、送信元レイヤ3アドレスフィールドにステップST401でMT306より通知されたMT306のレイヤ3のアドレスであるMT306のIPアドレスを設定する。そして、HOLD303は、IPAG305に対して、作成したARPメッセージをHNEW304の代理として送信する。
ここで、ARPとは、一般に、IPアドレスが分かっている相手通信装置の物理アドレスを知るために使われるプロトコルである。問い合わせ元の通信装置は、相手通信装置のIPアドレスを指定したARPメッセージをネットワーク上の全通信装置へ一斉に送る。指定されたIPアドレスに対応する通信装置は、自分の物理アドレスとIPアドレスを知っており、自分の物理アドレスとIPアドレスとを組にした応答メッセージを問い合わせ元の通信装置に送り返す。これにより、問い合わせ元の通信装置は、物理アドレスとIPアドレスとの組のエントリを作成及び更新することができる。本実施の形態2では、ARPメッセージのブロードキャストフィールドに全通信装置のアドレス(ブロードキャストアドレス)を設定する代わりに、ユニキャストフィールドにIPAG305のアドレス(ユニキャストアドレス)を設定することにより、IPAGのみがARPメッセージを受け取ることができる。
図5は、イーサネット(登録商標)のデータ及びARPメッセージのフォーマットを示す図である。図5(A)はイーサネット(登録商標)のデータのフォーマットを示すものであり、図5(B)はイーサネット(登録商標)のデータに含まれるARPメッセージのフォーマットを示すものである。
イーサネット(登録商標)のデータは、図5(A)に示すように、データの送信目的地を設定する目的地アドレス(Dest Address)フィールド#501と、送信元のアドレスを設定する送信元アドレス(Source Address)フィールド#502と、ARPメッセージを識別するための情報を設定するARP識別(Ethernet(登録商標) Type)フィールド#503と、ARPメッセージの中身を設定するARP(ARP Request/Reply)フィールド#504と、伝送中エラーのチェックを行なうためのフレームチェックシーケンス(FCS)フィールド#505から構成される。
ARPフィールド#504は、図5(B)に示すように、HARD TYPEフィールド#510と、PROT TYPEフィールド#511と、HARD SIZEフィールド#512と、PROT SIZEフィールド#513と、OPフィールド#514と、送信元のレイヤ2アドレス(Sender Ether addr)フィールド#515と、送信元のレイヤ3アドレス(Sender IP addr)フィールド#516と、目的地のレイヤ2アドレス(Target Ether addr)フィールド#517と、目的地のレイヤ3アドレス(Target IP addr)フィールド#518
から構成される。OPフィールド#514は、あるIPアドレスが割り当てられている通信相手装置が不明な場合に問い合わせを行う際に用いられるものであり、OPフィールド#514に「1」が設定されている場合は、あるIPアドレスが割り当てられている通信相手装置に対して送信側が応答を要求していることを示し、OPフィールド#514に「2」が設定されている場合は、受信側から応答があったことを示す。
OLD303から送信されるARPメッセージにおいては、HOLD303は、送信元のレイヤ2アドレスフィールド#515にHNEW304のレイヤ2アドレスであるHNEW304のイーサネット(登録商標)アドレスを設定し、送信元のレイヤ3アドレスフィールド#516にMT306のレイヤ3アドレスであるMT306のIPアドレスを設定し、目的地のレイヤ2アドレスフィールド#517にレイヤ2アドレスの変更を通知したい相手であるIPAG305のレイヤ2アドレスであるIPAG305のイーサネット(登録商標)アドレスを設定し、目的地のレイヤ3アドレスフィールド#518にIPAG305のレイヤ2アドレスであるIPAG305のイーサネット(登録商標)アドレスを設定する。また、HOLD303から送信されるARPメセージにおいて、HOLD303は、目的地アドレスフィールド#501にIPAG305のレイヤ2アドレスであるIPAG305のイーサネット(登録商標)アドレスを設定するとともに、送信元アドレスフィールド#502にHOLD303のレイヤ2アドレスであるHOLD303のイーサネット(登録商標)アドレスを設定する。なお、通常のARPメッセージでは、目的地アドレスフィールド#501にはブロードキャストアドレスが設定されるが、本実施の形態2では、目的地アドレスフィールド#501にはIPAG305のイーサネット(登録商標)アドレス(ユニキャストアドレス)が設定される。
上記のARPメッセージを受信したIPAG305は、ARPキャッシュのARPテーブルに記憶している、HOLD303のイーサネット(登録商標)アドレスとMT306のIPアドレスとの組み合わせを削除して、送信元のレイヤ2アドレスフィールド#515に設定されているHNEW304のイーサネット(登録商標)アドレスと送信元のレイヤ3アドレスフィールド#516に設定されているMT306のIPアドレスとの組み合わせをARPキャシュのARPテーブルに記憶する。
このように、本実施の形態2によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストがハンドオーバすることを決定するタイミングで、ハンドオーバ元のネットワークホストは、IPAGに対して、パス・スイッチングを要求することにより、ハンドオーバ元のネットワークホストからハンドオーバ先のネットワークホストへのデータの転送を行う必要がなくなるので、ハンドオーバ元のネットワークホストのリソースを有効に活用することができるとともに、データの転送に伴う処理負荷をなくすることができる。
また、本実施の形態2によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストは、ハンドオーバすることを決定するタイミングでARPメッセージを送信するので、従来と比較してIPAGでのARPテーブルの作成を高速に行うことができる。
また、本実施の形態2によれば、ハンドオーバ元のネットワークホストが、ハンドオーバ先のネットワークホストの代わりにIPAGに対してARPメッセージを送信するとともに、IPAGの代わりにハンドオーバ先のネットワークホストに対してARPメッセージの送信に対する応答を送信することにより、IPAG及びハンドオーバ先のネットワークホストにおいて、従来方式と同様の処理でARPテーブルを作成することができるので、システムの変更及び装置の変更を行う必要がなく、システムの構築に要するコストを低減することができる。
また、本実施の形態2によれば、IPAGはARPメッセージの受信によりARPテーブルを作成するとともに、ハンドオーバ先のネットワークホストはARPメッセージの受
信によりARPテーブルを作成することにより、IPAGとハンドオーバ先のネットワークホストでほぼ同時にARPテーブルを作成することができるので、従来に比べてネットワークの経路切り替えを高速に行うことができる。
本発明にかかる通信装置及びハンドオーバ方法は、例えばモバイルIP技術を用いたパケット単位の通信を行うのに好適である。
従来のハンドオーバ方法を示すシーケンス図 本発明の実施の形態1に係る通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係るネットワークの構成を示す図 本発明の実施の形態1に係るハンドオーバ方法を示すシーケンス図 本発明の実施の形態2に係るイーサネット(登録商標)のデータ及びARPメッセージのフォーマットを示す図

Claims (5)

  1. 通信端末装置における受信品質に基づいて前記通信端末装置が自局から他局へハンドオーバするか否かを決定するハンドオーバ決定手段と、
    前記ハンドオーバ決定手段でハンドオーバすることが決定された場合に上位局から自局へ送信している前記通信端末装置宛のデータをハンドオーバ前に前記上位局から前記他局に送信するように切り替えるパス・スイッチングを要求する切り替え要求手段と、
    前記パス・スイッチングの要求が認められた場合に前記通信端末装置に対して自局から前記他局へハンドオーバすることを指示するハンドオーバ指示手段と、
    を具備する通信装置。
  2. 前記切り替え要求手段は、前記他局のIPアドレスと前記通信端末装置のIPアドレスとを所定の領域に格納した前記パス・スイッチングの要求であるIPアドレス登録要求メッセージを前記上位局に対して送信する請求項1記載の通信装置。
  3. 前記切り替え要求手段は、送信元を知らせる領域に前記他局のレイヤ2のアドレスと前記通信端末装置のレイヤ3のアドレスとを格納するとともにブロードキャストアドレスの代わりに前記上位局のユニキャストアドレスを格納したメッセージで、且つIPアドレスが分かっている通信相手の物理アドレスを知るために使われるメッセージであるARPメッセージを前記パス・スイッチングの要求として前記上位局に対して送信する請求項1記載の通信装置。
  4. 前記切り替え要求手段は、前記他局に対して前記パス・スイッチングの要求に対する応答を前記上位局の代わりに送信する請求項1記載の通信装置。
  5. 通信端末装置における受信品質に基づいて前記通信端末装置がハンドオーバするか否かをハンドオーバ元で決定するステップと、
    前記ハンドオーバすることが決定された場合に上位局から前記ハンドオーバ元へ送信している前記通信端末装置宛のデータをハンドオーバ前に前記上位局から前記ハンドオーバ先に送信するように切り替えるパス・スイッチングを前記ハンドオーバ元が要求するステップと、
    前記パス・スイッチングの要求が認められた場合に前記通信端末装置に対して前記ハンドオーバすることを前記ハンドオーバ元が指示するステップと、
    前記指示を受けた前記通信端末装置が前記ハンドオーバを行うステップと、
    を具備するハンドオーバ方法。
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