JP2020009090A - 需要家選定方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アグリゲータが日々のデマンド制御運転情報を収集できる環境を整備していない需要家についても、デマンドレスポンスの発動対象となる需要家選定の候補に含める。【解決手段】需要家選定装置1は、需要家から実績需要電力量データを収集する実績需要電力量データ取得部10と、実績需要電力量データの中からベースラインの推計に使用する過去データを選定するベースライン推計用データ選定部12と、選定された過去データによりベースラインを設定し、仮削減電力を過去データ毎に算出する仮削減電力算出部13と、仮削減電力の散らばり度合いから、ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響の有無を判定するデマンド制御運転影響判定部14と、影響なしと判定された需要家をデマンドレスポンス発動対象の優先需要家として選定する優先需要家選定部15を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、デマンドレスポンスの発動対象となる需要家を選定する技術に関するものである。
日本国内全国的な電力不足を契機に、電力供給側の取り組みだけでなく、需要家側でのエネルギー削減の取り組みの重要度が増している。特に、これまで精力的に進められてきた省エネルギーの取り組みに加え、需給逼迫等により調整が必要となった時のみエネルギー抑制を実施するデマンドレスポンス(以下、DR)の仕組みが注目されている。
DRを実施するに当たり、個々の需要家と電力供給側との間に入り、複数の需要家を取りまとめて効率的にDRサービスを提供するサービスプロバイダーの役割が重要になる。一般に、このサービスプロバイダーはDRアグリゲータと呼ばれる。
DRアグリゲータは、電力供給側から需要抑制の要請や電力料金情報を受けると、需要抑制契約を締結した同じDRグループに属する需要家の中から、今回のDR発動対象とする需要家を選定する。
ところで、需要家の中には、DRとは関係なく常に、省コストを目的とし、最大デマンドが契約電力を超えないようDR方策と同様の制御方策によりデマンド制御運転を実施している場合がある。DR発動対象として選定した需要家が、当日のベースラインに既にデマンド制御運転の影響を受けている場合、DR方策による新たな需要削減余地が残されていない。このため、DRアグリゲータは、その需要家のDR実施に失敗する可能性が高くなる。そこで、DR発動対象とする需要家を選定する際に、当日のベースラインに既にデマンド制御運転の影響を受けている需要家を抽出し、その需要家に対するDR発動の優先度を下げることで、選定した需要家がDR実施に失敗するリスクを低減するという、需要家選定方法が開示されている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された需要家選定方法では、各需要家に、例えばDRアグリゲータで独自に提供する自動データ収集システムが導入され、日々のデマンド制御運転情報を収集できる環境が整備されていることを前提とし、デマンド制御運転の実施有無の判断に使用している。デマンド制御運転情報とは、時刻毎のデマンド制御運転の実施の有無を示す情報であってもよいし、日毎の一定時間帯におけるデマンド制御運転の実施の有無を示す情報であってもよい。また、デマンド制御運転情報とは、デマンド制御の対象となる需要家機器の発停情報や設定値情報であってもよい。これらの発停情報や設定値情報から、DRアグリゲータは、需要家のデマンド制御運転の実施の有無を判断することができる。
しかし、コストの問題などで、DRアグリゲータが日々のデマンド制御運転情報を収集できる環境を整備していない需要家も存在する。このような需要家の場合、例えば電話や電子メールでDRアグリゲータからDR発動依頼を受けたときに、需要家側のビル管理オペレータが手動でDR方策を実行することになる。一方、DRアグリゲータは、需要家の日々のデマンド制御運転情報を入手できないため、この需要家のDR発動日以外でのデマンド制御運転の実施の有無を判断することができない。そのため、DRアグリゲータは、このような需要家を、特許文献1に開示された方法による需要家選定の候補から除外しなければならなかった。
特開2018−5314号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、DRアグリゲータが日々のデマンド制御運転情報を収集できる環境を整備していない需要家についても、DRの発動対象となる需要家選定の候補に含めることを可能とする需要家選定方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の需要家選定方法は、デマンドレスポンスの発動候補として登録されている需要家から時刻毎の実績需要電力量データを収集する第1のステップと、過去の前記実績需要電力量データの中からベースラインの推計に使用する複数の過去データを需要家毎に選定する第2のステップと、この第2のステップによって選定された過去データによりベースラインを需要家毎に設定し、このベースラインを基に削減可能な電力の推計値である仮削減電力を需要家毎および過去データ毎に算出する第3のステップと、前記仮削減電力の散らばり度合いから、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響の有無を需要家毎に判定する第4のステップと、前記ベースラインに対するデマンド制御運転の影響なしと判定された需要家をデマンドレスポンス発動対象の優先需要家として選定する第5のステップとを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の需要家選定方法の1構成例において、前記第4のステップは、判定対象の需要家の複数の仮削減電力の散らばり度合いを示す散布度を算出し、この散布度が予め定められた閾値以上の場合に、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定するステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の需要家選定方法の1構成例において、前記第4のステップは、判定対象の需要家の複数の仮削減電力から、この需要家によるデマンド制御運転の発動日数を推計し、この発動日数が予め定められた閾値以上の場合に、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定するステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の需要家選定方法の1構成例において、前記第4のステップは、判定対象の需要家の複数の仮削減電力から、この需要家によるデマンド制御運転の発動時刻数を推計し、この発動時刻数が予め定められた閾値以上の場合に、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定するステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の需要家選定装置は、デマンドレスポンスの発動候補として登録されている需要家から時刻毎の実績需要電力量データを収集するように構成された実績需要電力量データ取得部と、過去の前記実績需要電力量データの中からベースラインの推計に使用する複数の過去データを需要家毎に選定するように構成されたベースライン推計用データ選定部と、このベースライン推計用データ選定部によって選定された過去データによりベースラインを需要家毎に設定し、このベースラインを基に削減可能な電力の推計値である仮削減電力を需要家毎および過去データ毎に算出するように構成された仮削減電力算出部と、前記仮削減電力の散らばり度合いから、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響の有無を需要家毎に判定するように構成されたデマンド制御運転影響判定部と、前記ベースラインに対するデマンド制御運転の影響なしと判定された需要家をデマンドレスポンス発動対象の優先需要家として選定するように構成された優先需要家選定部とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、アグリゲータが日々のデマンド制御運転情報を収集できる環境を整備していない需要家であっても、需要家によるデマンド制御運転のベースラインに対する影響の有無を需要家毎に判定することができ、ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響がないと判定した需要家を優先的に選定してデマンドレスポンスを発動することが可能となる。その結果、本発明では、ベースラインに需要削減余地が残されていないことによるデマンドレスポンスの失敗のリスクを低減することができ、アグリゲータが日々のデマンド制御運転情報を収集できる環境を整備していない需要家についても、デマンドレスポンスの発動対象となる需要家選定の候補に含めることが可能となる。
図1は、本発明の実施例に係る需要家選定装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施例に係る需要家選定装置の動作を説明するフローチャートである。 図3は、本発明の実施例における仮削減電力を説明する図である。 図4は、需要家によるデマンド制御運転がベースラインに与える影響を説明する図である。 図5は、需要家によるデマンド制御運転がベースラインに与える影響を説明する図である。 図6は、本発明の実施例に係る需要家選定装置を実現するコンピュータの構成例を示すブロック図である。
[発明の原理]
DRアグリゲータが日々のデマンド制御運転情報を収集できる環境を整備していない需要家であっても、この需要家に支払うインセンティブを計算するためのベースラインを作成するため、DRアグリゲータは当該需要家から実績需要電力量データを入手している。
そこで発明者は、この実績需要電力量データのみから、過去データに推定される仮削減電力の散らばり度合いを評価することができ、ベースラインに対するデマンド制御運転の影響の有無の判定に利用することができるということに想到した。
[実施例]
図1は本発明の実施例に係る需要家選定装置の構成を示すブロック図である。需要家選定装置1は、DRアグリゲータがDRを発動する際に、DRの発動対象として優先的に選定すべき優先需要家を、DRの発動候補として登録されている複数の需要家のうちから選定する機能を有している。
需要家選定装置1は、DRの発動候補として登録されている需要家から時刻毎の実績需要電力量データを収集する実績需要電力量データ取得部10と、収集された実績需要電力量データを蓄積する需要家データベース(以下、需要家DB)11と、過去の実績需要電力量データの中からベースラインの推計に使用する複数の過去データを需要家毎に選定するベースライン推計用データ選定部12と、選定された過去データによりベースラインを需要家毎に設定し、このベースラインを基に仮削減電力を需要家毎および過去データ毎に算出する仮削減電力算出部13と、仮削減電力の散らばり度合いから、ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響の有無を需要家毎に判定するデマンド制御運転影響判定部14と、ベースラインに対するデマンド制御運転の影響なしと判定された需要家をデマンドレスポンス発動対象の優先需要家として選定する優先需要家選定部15とを備えている。
このような需要家選定装置1は、例えばDRアグリゲータの管理センターなどに設置される。また、この管理センターには、DRアグリゲータが運営する管理装置2が設けられている。管理装置2は、需要家選定装置1によって選定された需要家に対してDRを発動する機能を有している。
また、DRの発動候補として登録されている各需要家の施設(例えばビル)には、DRアグリゲータの需要家選定装置1や管理装置2と通信を行う通信機器3−1〜3−3が設置されている。通信機器3−1〜3−3は、各需要家の施設のスマートメータやエネルギーマネジメントシステムから実績需要電力量データを定期的に取得し、取得したデータを通信ネットワーク4を介して需要家選定装置1に送信する。
図2は本実施例の需要家選定装置1の動作を説明するフローチャートである。まず、需要家選定装置1の実績需要電力量データ取得部10は、各需要家の通信機器3−1〜3−3から、時刻毎(例えば30分毎)の実績需要電力量データを通信ネットワーク4を介して収集し、需要家DB11へ蓄積する(図2ステップS1)。
なお、スマートメータや通信機器が導入されていない需要家の場合には、この需要家側のビル管理オペレータから例えば電子メール添付ファイルなどの方法で、実績需要電力量データを定期的(例えば1日1回)に送付してもらってもよい。
次に、需要家選定装置1のベースライン推計用データ選定部12は、需要家DB11に蓄積された過去の実績需要電力量データから、DRの発動がなかった場合に想定される電力需要量であるベースラインの推計に使用する過去データを、DRの発動候補として登録されている需要家毎に選定する(図2ステップS2)。
ネガワット取引では、ベースラインの推計方法は例えば需要家とDRアグリゲータとの間の合意の上で予め規定されている。ベースラインの推計方法は、例えば参考文献(“エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスに関するガイドライン”,資源エネルギー庁,2015/3/30策定,2016/9/1改訂,2017/11/29改訂)に開示されている。
上記の参考文献に開示された規定では、反応時間・持続時間が比較的長いDRの場合、DR発動日より前の一定日数分の推計期間におけるデータの時刻毎平均値をベースラインとする。このため、ベースライン推計用データ選定部12は、反応時間・持続時間が比較的長いDRの場合、DR発動日(本日)より前の一定日数分の推計期間における実績需要電力量データを、ベースライン推計用の過去データとして選定する。
また、上記の参考文献に開示された規定では、反応時間・持続時間が短いDRの場合、DR発動予告時刻より前の一定時間帯分の推計期間におけるデータの平均値をベースラインとする。このため、ベースライン推計用データ選定部12は、反応時間・持続時間が短いDRの場合、DR発動予告時刻より前の一定時間帯分の推計期間における実績需要電力量データを、ベースライン推計用の過去データとして選定する。
ここで、反応時間は、需要家に対するDR事前通告時点から需要家が需要削減を約束した時間帯の開始時点までの時間に相当すると規定されている。一方、持続時間は、需要家が需要削減を約束した時間帯の開始時点から需要家が需要削減を約束した時間帯の終了時点までの時間に相当すると規定されている。
次に、需要家選定装置1の仮削減電力算出部13は、ベースライン推計用データ選定部12によって選定された過去データによりベースラインを需要家毎に設定し、このベースラインを基に仮削減電力を需要家毎および過去データ毎に算出する(図2ステップS3)。なお、仮削減電力は時刻毎(例えば30分毎)の削減可能な電力の推計値の需要家毎および過去データ毎の最小値であるが、記載を簡略化して、仮削減電力とする。
DR発動当日のベースラインは、一般に、ベースライン推計用として選定されたn個(nは正の整数)の過去データ(実績需要電力量データ;1時刻データまたは複数時刻に亘る時系列データ)を平均化することにより推計される。したがって、これら過去データのうち、需要家によるデマンド制御運転の影響を受けているデータの数が多ければ多いほど、平均化により算出されるベースラインのピーク需要は低くなる。
仮削減電力算出部13は、ベースライン推計用データ選定部12によって選定されたn個の過去データの平均値をベースラインBLとし、このベースラインBLを基に削減可能な電力の推計値である仮削減電力xi(i=1,2,…,n)を過去データ毎に算出する。過去データをDi(i=1,2,…,n)とすると、仮削減電力xiは次式のようになる。
xi=min(BL−Di) ・・・(1)
なお、式(1)は、1個の過去データDiが複数時刻に亘る時系列データの集まりからなる場合に、過去データDiに含まれる時系列データの各々から計算される(BL−Di)の最小値をとることを意味する。
n個の過去データDiに需要家によるデマンド制御運転の影響を受けているデータが含まれていた場合、ベースラインBLのピーク需要は、このデマンド制御運転の影響を受けていない本来のベースラインよりも低くなり、同時に仮削減電力xiは小さく見積もられる。また、一部の過去データについては、電力増(仮削減電力xiが負)の計算結果になる場合もある。
図3(A)はn=4で、需要家によるデマンド制御運転の影響を受けている過去データが1件の場合、具体的には過去データD3が需要家によるデマンド制御運転の影響を受けている場合の過去データ毎の仮削減電力の例を示している。また、図3(B)はn=4で、需要家によるデマンド制御運転の影響を受けている過去データが2件の場合、具体的には過去データD3,D4が需要家によるデマンド制御運転の影響を受けている場合の過去データ毎の仮削減電力の例を示している。図3(A)、図3(B)では、仮削減電力0のラインがベースラインBLを示している。またBLOは需要家によるデマンド制御運転がなかった場合の本来のベースラインを示している。
しかしながら、このようにベースラインBLが需要家によるデマンド制御運転の影響を受けている場合であっても、仮削減電力xiの散らばり度合いは影響を受けず、計画通りにデマンド制御運転を実施できていれば、本来の削減電力の期待値であるDRの契約削減電力に近くなる。
需要家選定装置1のデマンド制御運転影響判定部14は、需要家の過去データの仮削減電力xiの散らばり度合いから、仮削減電力算出部13によって算出された当該需要家のベースラインBLに対する需要家のデマンド制御運転の影響の有無を需要家毎に判定する(図2ステップS4)。このときの判定方法には、大きく分けて2つの方法があるので、以下に説明する。
[第1の判定方法]
デマンド制御運転影響判定部14は、需要家のn個の過去データDiから算出されたn個の仮削減電力xiの散らばり度合いを示す削減電力範囲range(散布度)を、これらn個の仮削減電力xiのうちの最大値max(xi)と最小値min(xi)との差max(xi)−min(xi)とする。そして、デマンド制御運転影響判定部14は、削減電力範囲rangeが、予め定められた閾値α(α>0)以上の場合、ベースラインBLに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定し、削減電力範囲rangeが閾値αより小さい場合、影響なしと判定する。ここで、閾値αは、DRの契約削減電力CREに対する割合β(0<β≦1で、例えば0.5)、すなわちα=CRE×βとして設定することもできる。
なお、デマンド制御運転影響判定部14は、削減電力範囲rangeの代わりに、標準偏差のようなデータの散らばり度合いを示す別の統計量を使用してもよい。この場合、デマンド制御運転影響判定部14は、n個の仮削減電力xiの標準偏差が閾値以上の場合、影響ありと判定し、標準偏差が閾値より小さい場合、影響なしと判定する。
[第2の判定方法]
また、需要家によるデマンド制御運転の発動回数もしくは発動率を評価することで、ベースラインBLに対するデマンド制御運転の影響の有無を判定することもできる。
デマンド制御運転影響判定部14は、需要家のn個の過去データDiから算出されたn個の仮削減電力xiから、需要家によるデマンド制御運転の発動回数yを推計する。
具体的には、デマンド制御運転影響判定部14は、n個の仮削減電力xiのうち1つの仮削減電力(xiaとする)を判定対象として、この仮削減電力xiaとn個の仮削減電力xiの最小値min(xi)との差分xia−min(xi)が、予め定められた閾値α(α>0)以上の場合、当該仮削減電力xiaの算出元となった過去データDiの計測時に需要家によるデマンド制御運転が発動されていたと判定して、発動回数yを1カウントアップする。また、デマンド制御運転影響判定部14は、差分xia−min(xi)が閾値αより小さい場合、デマンド制御運転は発動されていないと判定する。このような発動回数yのカウントを仮削減電力xi毎に行えばよい。第1の判定方法と同様に、α=CRE×βとして設定してもよい。
そして、デマンド制御運転影響判定部14は、デマンド制御運転の発動回数yが、予め定められた閾値δ(1≦δ<n)以上の場合、ベースラインBLに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定し、発動回数yが閾値δより小さい場合、影響なしと判定する。
また、デマンド制御運転影響判定部14は、デマンド制御運転の発動率y/nが、予め定められた閾値σ(0<σ<1)以上の場合、ベースラインBLに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定し、発動率y/nが閾値σより小さい場合、影響なしと判定する。
デマンド制御運転影響判定部14は、以上の2つの方法のうちいずれかの方法を用いて、ベースラインBLに対する需要家のデマンド制御運転の影響の有無を判定する。
ここで、デマンド制御運転影響判定部14は、需要家との契約で反応時間・持続時間が比較的長いDRを行うことが定められている場合、DR発動日(本日)より前のn日分の過去データから得られたn個の仮削減電力xiの散らばり度合いを示す削減電力範囲rangeを上記の第1の判定方法によって算出するか、あるいはDR時間帯に需要家によるデマンド制御運転が発動されていた発動回数(この例では発動日数)yを上記の第2の判定方法によってカウントする。
そして、デマンド制御運転影響判定部14は、削減電力範囲rangeが閾値α以上の場合、または発動日数yが閾値δ以上の場合、ベースラインBLに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定する。
例えば、日数n=4日で、閾値δ=2日とすると、発動日数がy=1日の場合は影響なし、y=2日,3日,4日の場合は影響ありとなる。
図4(A)〜図4(D)は、反応時間・持続時間が比較的長いDRの場合に、需要家によるデマンド制御運転がベースラインBLに与える影響を説明する図である。図4(A)はDR発動日より前の1日の過去データD1の推移を示し、図4(B)はD1と異なる日の過去データD2の推移を示し、図4(C)はD1,D2と異なる日の過去データDnの推移を示し、図4(D)は過去データD1〜Dnの時刻毎の平均値として計算されるベースラインBLの推移を示している。
需要家によるデマンド制御運転の発動日数yが多ければ多いほど、平均化により算出するベースラインBLのピーク需要は低くなる。図4(D)のBLOは発動日数yが0の場合のベースラインを示している。
また、デマンド制御運転影響判定部14は、需要家との契約で反応時間・持続時間が短いDRを行うことが定められている場合、DR発動予告時刻より前のn時刻分の過去データから得られたn個の仮削減電力xiの散らばり度合いを示す削減電力範囲rangeを上記の第1の判定方法によって算出するか、あるいは需要家によるデマンド制御運転が発動されていた発動回数(この例では発動時刻数)yを上記の第2の判定方法によってカウントする。
そして、デマンド制御運転影響判定部14は、削減電力範囲rangeが閾値α以上の場合、または発動時刻数yが閾値δ以上の場合、ベースラインBLに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定する。
例えば、推計用データ時刻数n=6時刻で、閾値δ=2時刻とすると、発動時刻数がy=1時刻,2時刻の場合は影響なし、y=3時刻,4時刻,5時刻,6時刻の場合は影響ありとなる。
図5(A)、図5(B)は、反応時間・持続時間が短いDRの場合に、需要家によるデマンド制御運転がベースラインBLに与える影響を説明する図である。図5(A)はDR発動予告時刻より前の時刻の過去データD1〜D6を示し、図5(B)は過去データD1〜D6の平均値として計算されるベースラインBLを示している。需要家によるデマンド制御運転の発動時刻数yが多ければ多いほど、平均化により算出するベースラインBLのピーク需要は低くなる。図5(B)のBLOは発動時刻数yが0の場合のベースラインを示している。
デマンド制御運転影響判定部14は、以上のような判定を、DRの発動候補として登録されている需要家毎に行えばよい。
次に、需要家選定装置1の優先需要家選定部15は、デマンド制御運転影響判定部14の判定結果に基づいて、DRの発動候補として登録されている需要家のうち、ベースラインBLに対するデマンド制御運転の影響なしと判定された需要家をDR発動対象の優先需要家として選定する(図2ステップS5)。そして、優先需要家選定部15は、選定した優先需要家のリストを作成して出力する(図2ステップS6)。
DRアグリゲータの担当者は、需要家選定装置1から受け取ったリストを基に、DR発動対象の需要家を選定し、DR発動予告時刻になった時点で、選定した需要家に対しDRの発動を要請する。
リストを出力する方法は限定されない。例えば優先需要家選定部15から通信ネットワーク4を介してリストを送信することにより、DRアグリゲータの担当者が管理装置2に表示されるWebページの画面でリストを確認できるようにしてもよいし、管理装置2が受け取る電子メールでリストを確認できるようにしてもよい。あるいは、印刷されたリストを担当者が受け取るようにしてもよい。
また、担当者を介さずに、管理装置2が優先需要家リストの中から需要家を自動的に抽出してもよい。
また、選定した需要家に対するDRの発動要請の方法は限定されない。例えばDRの発動を要請する制御信号を送信してもよいし、DRの発動を要請する電子メールを送信するようにしてもよい。
需要家選定装置1は、以上のステップS2〜S6の処理を、例えば需要家選定装置1のオペレータからの指示に応じて実行する。
こうして、本実施例では、DRアグリゲータが日々のデマンド制御運転情報を収集できる環境を整備していない需要家であっても、DR発動予告時刻以前の需要家によるデマンド制御運転のベースラインに対する影響の有無を需要家毎に判定することができ、ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響がないと判定した需要家を優先的に選定してDRを発動することが可能となる。その結果、本実施例では、ベースラインに需要削減余地が残されていないことによるDRの失敗のリスクを低減することができる。
本実施例で説明した需要家選定装置1は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このコンピュータの構成例を図6に示す。コンピュータは、CPU200と、記憶装置201と、インタフェース装置(以下、I/Fと略する)202とを備えている。I/F202には、通信ネットワーク4等が接続される。このようなコンピュータにおいて、本発明の需要家選定方法を実現させるためのプログラムは記憶装置201に格納される。CPU200は、記憶装置201に格納されたプログラムに従って本実施例で説明した処理を実行する。
本発明は、デマンドレスポンスを発動する際に需要家を選定する技術に適用することができる。
1…需要家選定装置、2…管理装置、3…通信機器、4…通信ネットワーク、10…実績需要電力量データ取得部、11…需要家データベース、12…ベースライン推計用データ選定部、13…仮削減電力算出部、14…デマンド制御運転影響判定部、15…優先需要家選定部。

Claims (5)

  1. デマンドレスポンスの発動候補として登録されている需要家から時刻毎の実績需要電力量データを収集する第1のステップと、
    過去の前記実績需要電力量データの中からベースラインの推計に使用する複数の過去データを需要家毎に選定する第2のステップと、
    この第2のステップによって選定された過去データによりベースラインを需要家毎に設定し、このベースラインを基に削減可能な電力の推計値である仮削減電力を需要家毎および過去データ毎に算出する第3のステップと、
    前記仮削減電力の散らばり度合いから、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響の有無を需要家毎に判定する第4のステップと、
    前記ベースラインに対するデマンド制御運転の影響なしと判定された需要家をデマンドレスポンス発動対象の優先需要家として選定する第5のステップとを含むことを特徴とする需要家選定方法。
  2. 請求項1記載の需要家選定方法において、
    前記第4のステップは、判定対象の需要家の複数の仮削減電力の散らばり度合いを示す散布度を算出し、この散布度が予め定められた閾値以上の場合に、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定するステップを含むことを特徴とする需要家選定方法。
  3. 請求項1記載の需要家選定方法において、
    前記第4のステップは、判定対象の需要家の複数の仮削減電力から、この需要家によるデマンド制御運転の発動日数を推計し、この発動日数が予め定められた閾値以上の場合に、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定するステップを含むことを特徴とする需要家選定方法。
  4. 請求項1記載の需要家選定方法において、
    前記第4のステップは、判定対象の需要家の複数の仮削減電力から、この需要家によるデマンド制御運転の発動時刻数を推計し、この発動時刻数が予め定められた閾値以上の場合に、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響ありと判定するステップを含むことを特徴とする需要家選定方法。
  5. デマンドレスポンスの発動候補として登録されている需要家から時刻毎の実績需要電力量データを収集するように構成された実績需要電力量データ取得部と、
    過去の前記実績需要電力量データの中からベースラインの推計に使用する複数の過去データを需要家毎に選定するように構成されたベースライン推計用データ選定部と、
    このベースライン推計用データ選定部によって選定された過去データによりベースラインを需要家毎に設定し、このベースラインを基に削減可能な電力の推計値である仮削減電力を需要家毎および過去データ毎に算出するように構成された仮削減電力算出部と、
    前記仮削減電力の散らばり度合いから、前記ベースラインに対する需要家のデマンド制御運転の影響の有無を需要家毎に判定するように構成されたデマンド制御運転影響判定部と、
    前記ベースラインに対するデマンド制御運転の影響なしと判定された需要家をデマンドレスポンス発動対象の優先需要家として選定するように構成された優先需要家選定部とを備えることを特徴とする需要家選定装置。
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