JP2020008661A - 定着装置用の清掃部材、定着装置、および画像形成装置 - Google Patents

定着装置用の清掃部材、定着装置、および画像形成装置 Download PDF

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孝 大橋
越智 隆
Takashi Ochi
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Hideki Kuge
秀喜 久家
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Abstract

【課題】被清掃部と接触して清掃するための第1層と、第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とを有し、第1層が多孔質な材料からなる、定着装置用の清掃部材において、クリーニング性能と接着強度とを両立する、定着装置用の清掃部材、その清掃部材を備える定着装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】被清掃部と接触して清掃するための第1層350と、第1層350の一方の面と接着剤により接着された第2層360とを有し、第1層350は、多孔質な材料からなり、第1層350と第2層360とが接着された状態における接着強度が、0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲である、定着装置用の清掃部材としてのクリーニングウェブ310である。【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置用の清掃部材、定着装置、および画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、記録紙等の記録媒体に形成された未定着トナー像を定着装置によって定着して画像形成を行っている。このような画像形成装置に用いられる定着装置としては、定着部材としての定着ロールと加圧部材としての加圧ロールとを備えるロール・ロール方式がある。また、画像形成装置の高速化等に対応させるために、加圧ロールと、この加圧ロールに接触して走行可能な定着ベルトとを備える、または、定着ロールと、この定着ロールに接触して走行可能な加圧ベルトとを備えるロール・ベルト方式の定着装置がある。
これらの定着装置では、未定着トナー像と接触する定着部材または加圧部材としてのロールやベルトに付着した汚れを清掃するために、例えば、クリーニングロールやクリーニングウェブ等の清掃部材が用いられる。
例えば、特許文献1には、トナーに含まれるワックスが溶融して定着部材に付着した汚れを清掃するために、清掃部材として、多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に耐熱性の熱融着性不織布を加熱加圧処理により裏打ちして貼り合わせた二層構造を有するクリーニングウェブを採用することが記載されている。特許文献1に記載の清掃部材は、加熱した定着ロールに接触させ摺擦させた場合に、破断強度の弱い多孔質PTFEが破断してしまうのを抑制するため、破断強度が強く耐熱性のある、例えばアラミド不織布等の耐熱性の熱融着性不織布を貼り合わせている。
一方、熱融着による貼り合わせ方法の他に、接着剤による貼り合わせ方法がある。
特開2013−231893号公報
しかし、接着剤による貼り合わせ方法を特許文献1に記載の清掃部材に適用すると、クリーニング性能と接着強度とを両立することが困難であった。
本発明は、被清掃部と接触して清掃するための第1層と、第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とを有し、第1層が多孔質な材料からなる、定着装置用の清掃部材において、クリーニング性能と接着強度とを両立する、定着装置用の清掃部材、その清掃部材を備える定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、被清掃部と接触して清掃するための第1層と、前記第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とを有し、前記第1層は、多孔質な材料からなり、前記第1層と前記第2層とが接着された状態における接着強度が、0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲である、定着装置用の清掃部材である。
請求項2に係る発明は、被清掃部と接触して清掃するためのシート状の第1層と、前記第1層の一方の面と接着剤により接着されたシート状の第2層とを有し、前記第1層は、多孔質な材料からなり、前記第1層と前記第2層とが接着された状態におけるガーレー秒数が、2.5秒以上、10秒以下の範囲である、定着装置用の清掃部材である。
請求項3に係る発明は、前記第1層の孔径は、0.2μm以上、5μm以下の範囲である、請求項1または2に記載の、定着装置用の清掃部材である。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の、定着装置用の清掃部材を備える定着装置である。
請求項5に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記被転写体に転写されたトナー像を定着する、請求項4に記載の定着装置と、を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によると、前記第1層と前記第2層とが接着された状態における接着強度が0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲外の場合に比較して、クリーニング性能と接着強度とが両立される、定着装置用の清掃部材が提供される。
請求項2に係る発明によると、前記第1層と前記第2層とが接着された状態におけるガーレー秒数が2.5秒以上、10秒以下の範囲外の場合に比較して、クリーニング性能と接着強度とが両立される、定着装置用の清掃部材が提供される。
請求項3に係る発明によると、第1層の孔径が0.2μm以上5μm以下の範囲外の場合に比較して、クリーニング性能がより向上する、定着装置用の清掃部材が提供される。
請求項4に係る発明によると、前記第1層と前記第2層とが接着された状態における接着強度が0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲外の場合に比較して、または、前記第1層と前記第2層とが接着された状態におけるガーレー秒数が2.5秒以上、10秒以下の範囲外の場合に比較して、クリーニング性能と接着強度とが両立される、定着装置用の清掃部材を備える定着装置が提供される。
請求項5に係る発明によると、前記第1層と前記第2層とが接着された状態における接着強度が0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲外の場合に比較して、または、前記第1層と前記第2層とが接着された状態におけるガーレー秒数が2.5秒以上、10秒以下の範囲外の場合に比較して、クリーニング性能と接着強度とが両立される、定着装置用の清掃部材を備える画像形成装置が提供される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る清掃部材の層構成の一例を示す概略図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<画像形成装置>
本発明の実施形態に係る画像形成装置は、後述する清掃部材を備える定着装置を備えるものであればよく、特に制限はない。画像形成装置は、例えば、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体に転写されたトナー像を定着する定着装置と、を備える。本実施形態に係る画像形成装置は、必要に応じて、転写後の像保持体の表面に残留した残留トナー等を除去して清掃する像保持体清掃手段等を備えていてもよい。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明するが、画像形成装置は下記実施形態の構成に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す概略構成図である。図1に示された画像形成装置3は、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kを備え、転写手段として、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体(例えば、記録紙)56に一括転写(二次転写)させる二次転写部20とを備え、二次転写された画像を記録媒体56上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
本実施形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kには、矢印A方向に回転する像保持体としての感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電手段としての帯電器12と、感光体ドラム11上に静電潜像を書込む潜像形成手段としてのレーザ露光器13(図1中、露光ビームを符号Bmで示す)と、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像手段としての現像器14と、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16と、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17等の電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、例えば、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルト(エンドレスベルト)で構成されている。そして、中間転写ベルト15の体積抵抗率は、例えば、10Ωcm以上1014Ωcm以下となるように形成されており、その厚さは、例えば、0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって、図1に示すB方向に予め定めた速度で循環駆動(回転駆動)されている。本実施形態では、各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)等により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31と、各感光体ドラム11の配列方向に沿って延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32と、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行等を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33と、二次転写部20に設けられるバックアップロール25と、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34とを有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16により構成されている。一次転写ロール16は、例えば、シャフト(不図示)と、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層(不図示)とで構成されている。シャフトは、例えば、鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は、例えば、カーボンブラック等の導電剤を配合したアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)とスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)とのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が例えば10Ωcm以上10Ωcm以下のスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール16は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接して配置され、さらに一次転写ロール16には、トナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とによって構成される。バックアップロール25は、表面が例えばカーボン等を分散したEPDMゴムとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部は例えばEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率は、例えば、10Ω/□以上1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様)に設定されている。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極をなし、二次転写バイアスを印加する金属製等の給電ロール26が接触配置されている。
一方、二次転写ロール22は、例えば、シャフト(不図示)と、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層(不図示)とで構成されている。シャフトは、例えば、鉄、SUS等の金属等で構成された円柱状等の棒である。スポンジ層は、例えば、カーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴム等で形成され、体積抵抗率が例えば10Ωcm以上10Ωcm以下のスポンジ状等の円筒状等のロールである。そして、二次転写ロール22は、中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接して配置され、さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される記録媒体56上にトナー像が二次転写される。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉等を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。また、本実施形態では、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側に、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
さらに、本実施形態の画像形成装置3では、用紙搬送系として、例えば、記録媒体56を収容する用紙トレイ50と、この用紙トレイ50に集積された記録媒体56を取り出して搬送するピックアップロール51と、ピックアップロール51により繰り出された記録媒体56を搬送する搬送ロール52と、搬送ロール52により搬送された記録媒体56を二次転写部20へと送り込む搬送シュート53と、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される記録媒体56を定着装置60へと搬送する搬送ベルト55と、記録媒体56を定着装置60に導く定着入口ガイド57とを備えている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置3の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置3では、画像読取装置(IIT)(図示せず)やパーソナルコンピュータ(PC)(図示せず)等から出力される画像データは、画像処理装置(IPS)(図示せず)により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。具体的には、IPSでは、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。そして、画像処理が施された画像データは、Y,M,C,Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば、半導体レーザから出射された露光ビームBmが、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射される。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y,M,C,Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により、中間転写ベルト15の基材に対し、例えば、トナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から予め定めたサイズの用紙である記録媒体56が供給される。ピックアップロール51により供給された記録媒体56は、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、記録媒体56は一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、記録媒体56の位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された記録媒体56は、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、例えば、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22およびバックアップロール25によって押圧される二次転写部20にて、記録媒体56上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された記録媒体56は、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、記録媒体56が定着装置60まで搬送される。
定着装置60に搬送された記録媒体56上の未定着トナー像は、例えば、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで記録媒体56上に定着される。そして定着画像が形成された記録媒体56は、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
一方、記録媒体56への転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナー等は、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
図2は、定着装置60の一例の構成を説明する概略断面構成図である。
図2に示すように、定着装置60は、定着ベルト610を備えた定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して接離自在に配置された加圧ロール62とが設けられている。さらに、定着ベルト610を外側から張架しながら定着ベルト610を加熱するとともに、クリーニングを行うクリーニングロール63が設けられている。定着装置60では、定着用部材として機能する定着ベルト610と、同じく定着用部材として機能する加圧ロール62とで、トナー像が載った記録媒体56を挟み、記録媒体56へのトナー像の定着を行う。
定着ベルトモジュール61には、周回移動する定着ベルト610と、定着ベルト610を内側から加熱する定着ロール611とが設けられている。定着ロール611は、定着ベルト610を張架しながら図2中の例えば反時計周り方向へ回転する。また、定着ロール611は、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接(互いに押圧しながら接触)する領域であるニップ部Nにて、定着ベルト610を内側から加熱する。
さらに、定着ベルトモジュール61には、定着ベルト610を加熱する内部加熱ロール612が設けられている。また、ニップ部N内の下流側領域であって、定着ロール611の近くには、剥離パッド64が設けられている。
ニップ部Nよりも下流側には、定着ベルト610を内側から張架する張架ロール615が設けられている。また、クリーニングロール63の外周面に付着した付着物を除去する清掃手段としてクリーニング機構300が設けられている。
定着ベルト610は、例えば、ベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された弾性体層と、さらに弾性体層の表面に被覆された離型層とで構成されている。また、定着ベルト610は、無端状に形成されている。離型層は、例えば、樹脂材料により構成されており、具体的には、例えばPFA(テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)により形成されている。また、離型層は、定着ベルト610の最も外側(最外層)に設けられている。
定着ロール611は、例えば円筒状のロールである。定着ロール611は、図示しない駆動モータから回転駆動力を受け図2中の矢印方向に回転する。また、定着ロール611の内部に配置されたハロゲンヒータ71により、定着ロール611は、予め定められた温度に加熱される。
内部加熱ロール612は、例えば円筒状のロールである。そして、内部加熱ロール612の内部に配置されたハロゲンヒータ72により、内部加熱ロール612は、予め定められた温度に加熱される。
クリーニングロール63は、例えば円筒状のロールである。クリーニングロール63としては、例えば、表面窒化処理を行ったSUS、表面アルマイト処理を行ったアルミニウム等が挙げられる。そして、クリーニングロール63の内部に配置されたハロゲンヒータ73により、クリーニングロール63は、予め定められた温度に加熱される。
このように、定着装置60では、定着ロール611と内部加熱ロール612とクリーニングロール63とによって、定着ベルト610が加熱される構成を採用している。
剥離パッド64は、断面が例えば略円弧形状のブロック部材である。そして、加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域(以下、「ロールニップ部N1」)の下流側位置にて、定着ロール611の軸方向全域に亘って固定配置されている。
剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ロール62を予め定められた幅領域に亘って予め定められた荷重で略均一に押圧するように設置され、ロールニップ部N1に連なる「剥離パッドニップ部N2」を形成する。
加圧ロール62は、例えば円柱状のロールを基体として、基体側から順に、弾性層と、離型層とが積層されて構成されている。そして、加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61の定着ロール611が矢印方向へ回転するのに伴い、定着ロール611に従動して矢印方向に回転する。
また、加圧ロール62は、定着ベルト610の外周面に押し当てられ、定着ベルト610と加圧ロール62との間に位置する記録媒体56の加圧を行う。トナー像が載った記録媒体56が定着ベルト610とこの加圧ロール62とにより挟まれることで、記録媒体56の加圧、加熱が行われ、記録媒体56上のトナー像が記録媒体56に定着される。ここで、定着ベルト610、加圧ロール62等の部材によって、記録媒体56へのトナー像の定着を行う定着手段が構成されている。
クリーニング機構300には、被清掃部であるクリーニングロール63の外周面と接触し、クリーニングロール63の外周面に付着している付着物等の除去を行って清掃するための清掃部材として例えばシート状のクリーニングウェブ310が設けられている。
このクリーニングウェブ310は、例えば、図3に示すように、被清掃部であるクリーニングロール63の外周面と接触して被清掃部の汚れを清掃するための第1層350と、第1層350の一方の面と接着剤により接着された第2層360とを有する。
クリーニング機構300には、未使用のクリーニングウェブ310を巻き取る形で保持しておき、送り出す、保持部320、クリーニングウェブ310を巻き取り、保持部320からクリーニングロール63の表面へクリーニングウェブ310を供給する供給部330が設けられている。さらに、クリーニングロール63の表面にクリーニングウェブ310を押し付ける押し付け用部材(押し付け用ロール)340が設けられている。
定着装置60の動作を説明する。画像形成装置3の二次転写領域においてトナー像(未定着トナー像)が静電転写された記録媒体56は、搬送路に沿って定着装置60のニップ部N(図2参照)へ搬送される。そして、ニップ部Nを通過する記録媒体56の表面の未定着トナー像は、主としてロールニップ部N1に作用する圧力と熱とにより記録媒体56に定着される。
ロールニップ部N1を通過した後、記録媒体56は、剥離パッドニップ部N2に搬送される。剥離パッドニップ部N2は、加圧ロール62に剥離パッド64が押圧されて、定着ベルト610が加圧ロール62に圧接するように構成されている。ロールニップ部N1は、定着ロール611の曲率によって例えば下に凸である湾曲した形状を有するのに対し、剥離パッドニップ部N2は、加圧ロール62の曲率によって例えば上に凸である湾曲した形状を有している。
このため、ロールニップ部N1において定着ロール611の曲率のもとで加熱加圧された記録媒体56は、剥離パッドニップ部N2において、加圧ロール62により、相反する方向に向いた曲率に進行方向が変化させられる。その際に、記録媒体56上のトナー像と定着ベルト610表面との間で微小なマイクロスリップが生じる。それによって、トナー像と定着ベルト610との付着力が弱められ、記録媒体56が定着ベルト610から剥離され易い状態となる。
定着ベルト610の外周面に、紙粉、トナー、ワックス等の付着物が付着すると、この付着物は、クリーニングロール63の外周面に転移する。そして、この付着物は、クリーニング機構300によって、クリーニングロール63の外周面上から除去される。これにより、定着ベルト610の外周面上の付着物が減るようになる。ここで、本実施形態では、クリーニング機構300、クリーニングロール63が設けられている箇所を、定着ベルト610のクリーニングを行う清掃部として捉えることもできる。
本実施形態に係る清掃部材は、被清掃部と接触して清掃するための第1層と、第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とを有する。清掃部材は、被清掃部と接触して清掃するための第1層と、第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とを有する、クリーニングウェブ310のようなシート状の部材であってもよいし、被清掃部と接触して清掃するための第1層と、第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とが、例えば、円筒状の基材の表面に被覆されたロール状の部材であってもよい。
ここで、第1層350は、多孔質な材料からなり、第1層350と第2層360とが接着された状態における接着強度が、0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲である。または、第1層350は、多孔質なシート状の材料からなり、第1層350と第2層360とが接着された状態におけるガーレー秒数が、2.5秒以上、10秒以下の範囲である。
被清掃部と接触して清掃するための第1層と、第1層の一方の面と設けられる第2層とを有し、第1層が多孔質な材料からなる、定着装置用の清掃部材において、接着剤によって第1層と第2層とを貼り合わる方法を適用する場合、一般的に接着強度を上げるためには用いる接着剤の量をより多くすればよいが、接着剤による接着は接着する材料のアンカー効果を利用することから、接着剤が第1層の孔を塞いでしまい、孔の中にワックス等の付着物を保持する量が低下してクリーニング性能が低下してしまい、接着剤の量を少なくすれば接着強度が低下してしまうことがわかった。本発明者らは、第1層350と第2層360とが接着された状態における接着強度またはガーレー秒数を予め定めた範囲にすることにより、被清掃部と接触して清掃するための第1層と、第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とを有し、第1層が多孔質な材料からなる、定着装置用の清掃部材において、クリーニング性能と接着強度とが両立することを見出した。
第1層350と第2層360とが接着された状態における接着強度は、0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲であり、0.03N/mm以上、0.04N/mm以下の範囲であることが好ましい。この接着強度が0.02N/mm未満であると、第1層350と第2層360とが剥がれやすくなり、0.05N/mmを超えると、接着剤の量が多すぎて、クリーニング性能が低下する。
シート状の第1層350とシート状の第2層360とが接着された状態におけるガーレー秒数は、2.5秒以上、10秒以下の範囲であり、3秒以上、7秒以下の範囲であることが好ましい。ガーレー秒数は、「JIS P8117」に規定され、6.45cmの面積あたり1.27kPaの圧力下で100ccの空気を通過させるのに要する時間(単位:秒)である。このガーレー秒数が2.5秒未満であると、第1層350と第2層360とが剥がれやすくなり、10秒を超えると、接着剤の量が多すぎて、クリーニング性能が低下する。
第1層350は、主に被清掃部と接触して清掃するための層であり、例えば、多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド、ポリウレタン等の多孔質の樹脂、セルロースファイバ、カーボンファイバ等により形成されており、耐熱性が良好であり、クリーニングに適する繊維径および孔径を有する等の点から、多孔質ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
第1層350の厚みは、例えば、50μm以上、200μm以下の範囲とすればよい。
第2層360は、主に第1層350の強度向上および熱収縮抑制等のために設けられる層であり、例えば、アラミド樹脂(芳香族ポリアミド樹脂)、ポリフェニレンスルファイド等の耐熱性の樹脂、ナイロン、セルロースにより構成された織物、編物、不織布等により形成されており、耐熱性や熱収縮性等の点から、不織布が好ましく、アラミド樹脂を含んで構成された不織布がより好ましい。
第2層360の厚みは、例えば、50μm以上、100μm以下の範囲とすればよい。
本実施形態に係る清掃部材において、第1層350は多孔質な材料からなるが、「多孔質性」は、毛細管現象によってワックスを吸収する性質を有することを指す。例えば、表面に細かい孔が空いた構造となっているものや、スポンジ状のものが挙げられる。
より多孔質である第1層350の孔径は、ワックス等の付着物の保持量や接着剤のアンカー効果を維持するため、0.2μm以上5μm以下の範囲であることが好ましく、0.5μm以上2μm以下の範囲であることがより好ましい。第1層350の孔径が0.2μm未満であると、ワックス等の付着物の保持量や接着剤のアンカー効果が十分ではなく、接着性およびクリーニング性が低下する場合があり、5μmを超えると、クリーニング性が低下する場合がある。
第1層350と第2層360とは、接着剤により接着して貼り合わされる。接着剤により貼り合わせることにより、熱融着による貼り合わせ方法に比べて、接着強度が十分に確保され、熱融着のための加熱の際の貼り合わせる各材料の熱収縮率の違いによって生じる湾曲が抑制される。
第1層350と第2層360とを接着して貼り合わせる接着剤としては、例えば、熱硬化性の接着剤等が挙げられ、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤等が挙げられ、耐熱性が良好である等の点から、シリコーン系接着剤が好ましい。
接着剤による第1層350と第2層360との接着の方法としては、スクリーン印刷による方法、刷毛やローラにより塗布する方法等が挙げられ、接着強度と接着剤の第1層350への充填量を満足させるため、スクリーン印刷による方法が好ましい。
第1層350、第2層360、接着剤等は、耐熱性を有することが好ましい。ここで「耐熱性」という場合の耐熱温度としては、用いられる定着装置の定着温度以上であればよく、用いられる定着装置の定着温度の230℃以上であることが好ましい。耐熱温度の上限は、高ければ高い方がよく、特に制限はないが、例えば、250℃である。
清掃部材をロール状の部材とする場合の基材としては、例えば、シリコーンゴム等の円筒状等の弾性発泡体等が挙げられる。
なお、本実施形態に係る定着装置60では、定着部材として定着ベルトおよび定着ロールと、加圧部材として加圧ロールとを適用した、いわゆるロール・ベルト方式の定着装置について説明したが、これに限られず、定着部材として定着ロールと、加圧部材として加圧ロールとを適用した、いわゆるロール・ロール方式の定着装置であってもよい。
本実施形態に係る定着装置用の清掃部材の清掃対象となる被清掃部としては、図1の画像形成装置3、図2の定着装置60では、クリーニングロール63を例として説明したが、定着装置が備える部材であればよく、特に制限はない。被清掃部としては、定着装置が備える、例えば、定着ロール、定着ベルト、加圧ベルト、加圧ロール、加熱ロール等が挙げられる。
本実施形態に係る清掃部材は、トナーとして、離型剤としてワックスを含むトナーを用いる画像形成装置、定着装置に好適に適用される。トナーに含まれるワックスが溶融して定着装置が備える部材に付着しても、本実施形態に係る清掃部材を適用することにより、付着した汚れのクリーニング性に優れる。
離型剤としては、特に制限はなく、例えば、カルナバワックス、木蝋、米糠蝋等の植物性ワックス;蜜ワックス、昆虫ワックス、鯨ワックス、羊毛ワックスなどの動物性ワックス;モンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物性ワックス、エステルを側鎖に有するフィッシャートロプシュワックス(FTワックス)、特殊脂肪酸エステル、多価アルコールエステル等の合成脂肪酸固体エステルワックス;パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物等の合成ワックス;等が挙げられる。離型剤は1種単独で含まれていてもよいし、2種以上が併用されて含まれていてもよい。これらのうち、定着工程において溶融しやすいパラフィン系ワックスをトナーが含む場合に、本実施形態に係る清掃部材は好適に適用される。
トナー中の離型剤の含有量は、例えばトナー粒子全体に対して0.1質量%以上10質量%以下の範囲である。トナーが離型剤を多く含む場合、例えば、トナー中の離型剤の含有量がトナー粒子全体に対して6質量%以上9質量%以下の範囲の場合に、本実施形態に係る清掃部材は好適に適用される。
本実施形態に係る定着装置、画像形成装置で用いられる記録媒体としては、記録紙の他に、樹脂製フィルム、樹脂コート用紙、樹脂コートメタリック用紙等が挙げられる。本実施形態に係る清掃部材は、記録媒体として、樹脂製フィルム等のワックス等が浸透しにくい媒体を用いる画像形成装置、定着装置に好適に適用される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能であり、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは言うまでもない。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1,2、比較例1〜4>
図1に示す画像形成装置(富士ゼロックス社製、Color1000PRESS)を用い、パラフィン系ワックスを8質量%含有するトナーを用いて画像を形成し、下記の評価条件でクリーニングウェブによるクリーニングロールのクリーニングを行った。接着強度を、接着剤の量を変えて調整した。接着強度が0.02N/mm以上、0.05N/mm以下となる範囲としては、例えば、接着剤を14〜18g/mmの量とした。なお、清掃性(クリーニング性)は、画像濃度340%のベタ画像が形成された厚さ180μm、A3サイズの透明PETフィルムを定着装置60に連続して通紙し、1枚目の透明PETフィルム上に定着された画像と100枚目の透明PETフィルム上に定着された画像との間の差異によって評価した。清掃性が悪い場合は、定着ベルト610から加圧ロール62上に転移したワックスが透明PETフィルムの裏面に付着し、画像が白濁したような画像となる傾向にある。
[評価条件]
クリーニングロール:表面窒化処理を行ったSUS304
クリーニングウェブ:基材層(第2層、素材はアラミド繊維、厚さ70μm)
クリーニング層(第1層、素材:多孔質PTFE、厚さ100μm、孔径1μm)
クリーニング圧力(クリーニングロールの押し付け用部材(押し付け用ロール)への押し付け圧力):0.013N/mm
クリーニングウェブ送り量:1枚のA4サイズの用紙をヨコ向き(用紙の長手方向が搬送方向と直交する向き)に搬送するとき、0.015mm進むようにウェブを送る
接着剤:耐熱性のシリコーン系接着剤(信越化学製、KE−1825)
接着強度は、以下の方法により測定した。クリーニングウェブのうち、アラミド繊維基材層の一端を固定用のチャック部材で固定するとともに、PTFE層の一端を固定用のチャック部材で引張り、引張り強度をロードセルで測定した。測定される引張り強度が最も小さくなるよう、PTFE層を引張る方向は固定されたアラミド繊維基材層を延長した方向に沿った方向とした。アラミド繊維基材層からPTFE層が剥がれる際の引張り強度(N)を、貼りつけられた奥行き方向の寸法(10mm)で割ることにより、接着強度を算出した。PTFE層を剥がす方向の長さは、引張強度がある値を超えると、長さによらずPTFE層が剥がれていくため、特に規定しなくてもよい。
クリーニング層の孔径は、無作為に選択した少なくとも10個の孔の面積の平均値を電子顕微鏡や光学顕微鏡を用いて測定し、平均面積値から投影面積円相当径を算出することで求めた。
清掃性は、目視で下記の基準で評価した。また、画像形成終了後のクリーニングウェブの基材層(第2層)とクリーニング層(第1層)との剥がれの有無を目視にて確認した。結果を表1に示す。
◎:画像にほとんど変化が見られず、良好な結果
〇:画像にわずかな変化は見られるが、許容範囲
△:画像に多少の変化は見られるが、許容範囲
×:画像が許容できない程度に変化しており、不可
このように、接着強度が0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲である場合に、0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲外の場合に比較して、クリーニング性能と接着強度とが両立された。
<実施例3〜5、比較例5〜8>
実施例1と同様にして、図1に示す画像形成装置を用いて画像を形成し、クリーニングウェブによるクリーニングロールのクリーニングを行った。ガーレー秒数を、接着剤の量を変えて調整した。結果を表2に示す。
ガーレー秒数は、「JIS P8117」に基づき、ガーレー式の方法により測定した。
このように、ガーレー秒数が2.5秒以上、10秒以下の範囲である場合に、2.5秒以上、10秒以下の範囲外の場合に比較して、クリーニング性能と接着強度とが両立された。
<実施例6〜9>
実施例1と同様にして、図1に示す画像形成装置を用いて画像を形成し、クリーニングウェブによるクリーニングロールのクリーニングを行った。クリーニングウェブのクリーニング層(第1層)の孔径を表3に示すように変えて、接着剤の量は一定量(約16g/mm)で(接着強度:0.03N/mm、ガーレー秒数:3秒に相当)評価した。結果を表3に示す。
このように、クリーニング層(第1層)の孔径が0.2μm以上5μm以下の範囲である場合に、0.2μm以上5μm以下の範囲外の場合に比較して、クリーニング性能が向上した。
以上のように、実施例では比較例に比べて、被清掃部と接触して清掃するための第1層と、第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とを有し、第1層が多孔質な材料からなる、定着装置用の清掃部材において、クリーニング性能と接着強度とが両立された。
1Y,1M,1C,1K 画像形成ユニット、3 画像形成装置、10 一次転写部、11 感光体ドラム、12 帯電器、13 レーザ露光器、14 現像器、15 中間転写ベルト、16 一次転写ロール、17 ドラムクリーナ、20 二次転写部、22 二次転写ロール、25 バックアップロール、26 給電ロール、31 駆動ロール、32 支持ロール、33 テンションロール、34 クリーニングバックアップロール、35 中間転写ベルトクリーナ、40 制御部、42 基準センサ、43 画像濃度センサ、50 用紙トレイ、51 ピックアップロール、52 搬送ロール、53 搬送シュート、55 搬送ベルト、56 記録媒体、57 定着入口ガイド、60 定着装置、61 定着ベルトモジュール、62 加圧ロール、63 クリーニングロール、64 剥離パッド、71,72,73 ハロゲンヒータ、300 クリーニング機構、310 クリーニングウェブ、320 保持部、330 供給部、340 押し付け用部材(押し付け用ロール)、350 第1層、360 第2層、610 定着ベルト、611 定着ロール、612 内部加熱ロール、613,615 張架ロール、Bm 露光ビーム、N ニップ部、N1 ロールニップ部、N2 剥離パッドニップ部。

Claims (5)

  1. 被清掃部と接触して清掃するための第1層と、前記第1層の一方の面と接着剤により接着された第2層とを有し、
    前記第1層は、多孔質な材料からなり、
    前記第1層と前記第2層とが接着された状態における接着強度が、0.02N/mm以上、0.05N/mm以下の範囲であることを特徴とする、定着装置用の清掃部材。
  2. 被清掃部と接触して清掃するためのシート状の第1層と、前記第1層の一方の面と接着剤により接着されたシート状の第2層とを有し、
    前記第1層は、多孔質な材料からなり、
    前記第1層と前記第2層とが接着された状態におけるガーレー秒数が、2.5秒以上、10秒以下の範囲であることを特徴とする、定着装置用の清掃部材。
  3. 前記第1層の孔径は、0.2μm以上、5μm以下の範囲であることを特徴とする、請求項1または2に記載の、定着装置用の清掃部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の、定着装置用の清掃部材を備えることを特徴とする定着装置。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記被転写体に転写されたトナー像を定着する、請求項4に記載の定着装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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