JP2020007996A - オイル供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルポンプが一度に多量の空気を吸引することを防止する。【解決手段】メカオイルポンプ6と、メカオイルポンプ6の吸引部52と接続されるストレーナ5と、メカオイルポンプ6の吸引部52と、メカオイルポンプ6の吸引部52と離間されたストレーナ5内の所定の領域Raと、を接続するパイプ8と、を有する構成のオイル供給装置1とし、ストレーナ5内の空気Airが大きくなり切る前に、パイプ8を介して空気Airを吸入することにより、メカオイルポンプ6の動作不調の発生頻度を下げることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、オイル供給装置に関する。
特許文献1には、オイルポンプを備えたオイル供給装置が開示されている。
特開2008−232410号公報
オイルポンプにおいて一度に多量のエアを吸いこんでしまい、オイルポンプの動作不調を引き起こす現象をエア吸いという。小さなエアであれば動作不調は生じず、大きなエアを一度に多量に吸ってしまう場合に動作不調が生じることになる。
ここで、オイルポンプの吸入口近辺は吸入力が強く且つ吸入確率も高いため、吸入口近辺を核としたエア成長は生じにくい。一方、オイルポンプの吸入口から離間した箇所では吸入力が弱く且つ吸入確率も低くなるため、吸入口から離間した箇所を核としてエア成長が生じる場合がある。エア成長によりエアの存在領域が吸入口に近づくように拡大していくと、そこで一気に多量のエアを吸い込むこととなる。これにより、動作不調が生じることとなる。
そこで、オイルポンプの動作不調の頻度を下げることが求められている。
本発明は、
オイルポンプと、
前記オイルポンプの吸入口と接続されるストレーナと、
前記オイルポンプの吸入口と、前記オイルポンプの吸入口と離間された前記ストレーナ内の箇所と、を接続するパイプと、を有する構成のオイル供給装置とした。
本発明によれば、オイルポンプの動作不調の頻度を下げることができる。
オイル供給装置を説明する図である。 オイル供給装置を説明する図である。 オイル供給装置を説明する図である。 変形例にかかるオイル供給装置を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、オイル供給装置1を採用した車両用の自動変速機を例に挙げて説明する。
図1は、オイル供給装置1を説明する模式図である。(a)は、自動変速機におけるオイル供給装置1の配置を説明する図である。(b)は、(a)におけるA−A断面を示す図である。フィルタFは省略してある。
図2は、オイル供給装置1を説明する模式図であり、図1の(b)におけるB−B断面を説明する図である。
図3は、オイル供給装置1を説明する模式図である。(a)は、図2におけるC−C断面を示す図である。(b)は、図2におけるD−D矢視図を示す図である。説明の便宜上、一部を断面で示してある。
なお、図1、2、3では、パイプ8の直径や、ストレーナ5の厚みは誇張して記載してある。
図1の(a)に示すように、自動変速機の設置状態を基準として、鉛直線VL方向における自動変速機のトランスミッションケース2の下部にはオイルパン3が設けられている。オイルパン3は、トランスミッションケース2の下部開口20を覆っている。オイルパン3は、摩擦締結要素(図示せず)の締結や潤滑などに用いられるオイルOLを内部空間R1内に貯留する。
オイルパン3の内部には、油圧制御回路(図示せず)を内部に有するコントロールバルブ4が、トランスミッションケース2の下部に固定された状態で配置されている。コントロールバルブ4のコントロールバルブボディ40には、ストレーナ5が付設されている。ストレーナ5は、コントロールバルブ4と共にオイルパン3の内部空間R1に配置されている。
ストレーナ5は、バルブボディ40におけるオイルパン3に対向する下部に固定されている。ストレーナ5は、バルブボディ40のオイルパン3側の下面を略全面に亘って覆う大きさを有している。
図1の(a)に示すように、鉛直線VL方向におけるストレーナ5の上側には、メカオイルポンプ6と電動オイルポンプ7とが設けられている。
メカオイルポンプ6のオイルOLの吸入口には、ストレーナ5側の吸引部52が接続されている。電動オイルポンプ7のオイルOLの吸入口には、ストレーナ5側の吸引部53が接続されている。
ストレーナ5において吸引部52は、自動変速機を搭載した車両の前後方向の後端寄りの位置に設けられている。吸引部52は、メカオイルポンプ6側の上方に向けて直線状に延びている。
ストレーナ5において吸引部53は、自動変速機を搭載した車両の前後方向の前端寄りの位置に設けられている。吸引部53は、電動オイルポンプ7側の上方に向けて直線状に延びている。
そのため、メカオイルポンプ6と電動オイルポンプ7は、車両の前後方向で距離をあけて設けられている。
吸引部52と吸引部53は、互いに平行な線分X1、X2に沿って設けられている。
これら線分X1、X2は、メカオイルポンプ6によるオイルOLの吸引方向(以下、吸引方向X1とも標記する)と、電動オイルポンプ7によるオイルOLの吸引方向(以下、吸引方向X2とも標記する)に、それぞれ一致している。
メカオイルポンプ6は、オイルパン3内に貯留されたオイルOLを、ストレーナ5を介して吸引する。メカオイルポンプ6は、吸引したオイルOLを加圧したのち、コントロールバルブ4内の油圧制御回路に供給する。
電動オイルポンプ7は、オイルパン3内に貯留されたオイルOLを、ストレーナ5を介して吸引する。電動オイルポンプ7は、吸引したオイルOLを加圧したのち、コントロールバルブ4内の油圧制御回路に供給する。
本実施形態では、ストレーナ5と、メカオイルポンプ6と、電動オイルポンプ7とで、自動変速機におけるオイル供給装置1を構成する。
このオイル供給装置1において、メカオイルポンプ6と電動オイルポンプ7は、ひとつのストレーナ5を共用している。
実施の形態にかかるオイル供給装置1では、メカオイルポンプ6によるオイルOLの吸引方向X1と、電動オイルポンプ7によるオイルOLの吸引方向X2とが、互いに平行となるように設定されている。
オイル供給装置1を備える自動変速機を車両に搭載すると、ストレーナ5は、オイルOLの吸引方向X1、X2の両方に直交する直線Laが、水平線HLと略平行になるように設置される(図1の(a)参照)。
[ストレーナ5]
図2に示すように、オイル供給装置1のストレーナ5は、筐体形状の本体部50を有している。ストレーナ5は、本体部50の内部空間R2にフィルタFとパイプ8とを備えている。本体部50には、オイルパン3内のオイルOLを吸入する吸入部51と、メカオイルポンプ6と接続される吸引部52と、電動オイルポンプ7と接続される吸引部53と、が設けられている。
オイル供給装置1の設置状態を基準として、吸入部51は、鉛直線VL方向におけるストレーナ5の本体部50の底壁502に設けられている(図2における下側)。吸入部51は、底壁502を貫通する貫通孔510と、当該貫通孔510を囲む周壁部511と、から構成されている。
周壁部511は、本体部50の下方に向けて延びている(図2における下側)。本体部50の内部空間R2は、吸入部51を介してオイルパン3の内部空間R1と連通している。
吸引部52は、鉛直線VL方向におけるストレーナ5の本体部50の天井壁501に設けられている(図2における上側)。吸引部52は、天井壁501を貫通する貫通孔520と、当該貫通孔520を囲む周壁部521と、から構成されている。
周壁部521は、鉛直線VL方向に沿って本体部50から離れる方に延びている(図2における上側)。吸引部52は、鉛直線VL方向における周壁部521の先端521a側で、メカオイルポンプ6に連結されている。本体部50の内部空間R2は、吸引部52を介してメカオイルポンプ6と連通している。
メカオイルポンプ6が動作すると、ストレーナ5内のオイルOLは、吸引方向X1に沿って吸引部52の貫通孔520からメカオイルポンプ6側に吸引される。以下の説明では、貫通孔520を吸引孔520と標記する。
電動オイルポンプ7は、車両の前後方向において、メカオイルポンプ6よりも前方側に設けられている(図2中、右側)。吸引部53は、鉛直線VL方向における本体部50の天井壁501に設けられている。吸引部53は、筒状部材であり、天井壁501を貫通する貫通孔530に挿入されている(図2、図3の(b)参照)。
図2、図3の(b)に示すように、吸引部53は、中心線を鉛直線VL方向に沿わせた状態で配置されている。吸引部53は、鉛直線VL方向における一端53a側(図中、上側)で、電動オイルポンプ7に連結されている。
吸引部53は、鉛直線VL方向における他端53b側(図中、下側)が、本体部50の内部空間R2内に位置している。吸引部53の一端53aと他端53bには、中空部535がそれぞれ開口する開口535a、535bが形成されている。
本体部50の内部空間R2は、吸引部53を介して電動オイルポンプ7と連通している。
電動オイルポンプ7が動作すると、ストレーナ5内のオイルOLは、吸引方向X2に沿って吸引部53の開口535bから電動オイルポンプ7側に吸引される。
[フィルタF]
図2に示すように、ストレーナ5は、本体部50の内部空間R2にフィルタFとパイプ8とを備えている。フィルタFは布製(不織布)である。フィルタFは、当該フィルタFを通過するオイルOLを濾過する。フィルタFは、鉛直線VL方向で吸入部51と、吸引部52、53と、にそれぞれ対向するように設けられている。なお、フィルタFは布製でなくても良い。例えば紙や、金属製のメッシュ材でも良い。
[パイプ8]
図2に示すように、パイプ8は、鉛直線VL方向におけるフィルタFと天井壁501の間に設けられている。パイプ8は、長手方向における全長(一端8aから他端8bまで)に亘って略均一な外径r1と内径r2で形成されている。詳細は後記するが、パイプ8の内径r2は、メカオイルポンプ6の吸引部52の吸引孔520の内径Rよりも小径である(r2<R、図3の(a)参照)。
図2に示すように、パイプ8の中空部85は、長手方向におけるパイプ8の全長に亘って設けられている。パイプ8の一端8aと他端8bには、中空部85がそれぞれ開口する開口85a、85bが形成されている。
パイプ8は、円筒状のパイプ材を、長手方向の一端8a側を長手方向に対して90°屈曲させて形成したものであり、略L字形状を成している(図2参照)。パイプ8は、他端8b側が直線Lmに沿う基部80となっており、一端8a側が直線Lmに直交する直線Lnに沿う屈曲部81となっている。直線Lm、Lnは、それぞれ基部80の中心線と屈曲部81の中心線と一致している。
以下の説明では、直線Lmを基部80の中心線Lmと標記し、直線Lnを屈曲部81の中心線Lnとも標記する。
なお、パイプ8の基部80は、直線状でなくても良い。他の部材(図示せず)との干渉を避けるために、長手方向の途中位置の複数箇所で湾曲していてもよい。また、パイプ8の基部80は、複数分岐した形状であってもよい。
図2、図3の(a)に示すように、パイプ8の屈曲部81は、吸引部52内に挿入されている。
屈曲部81の一端8aは、吸引部52の周壁部521の先端521aと面一である。また、パイプ8の屈曲部81は、吸引部52内における車両前方側に挿入されている(図3の(a)における右側)。
図3の(a)に示すように、鉛直線VL方向からみて、吸引部52の内部は、パイプ8の屈曲部81の挿入されていない第1通流路T1と、パイプ8の屈曲部81が挿入された第2通流路T2と、に区画されている。第1通流路T1と第2通流路T2とは、メカオイルポンプ6内で合流している。
ここで、本件発明者は、屈曲部81の吸引部52に対する配置態様として、以下の向きを検討した。
(a)屈曲部81の中心線Lnが、メカオイルポンプ6のオイルOL吸引方向X1と平行となる向き
(b)屈曲部81の中心線Lnが、メカオイルポンプ6のオイルOL吸引方向X1と直交する向き
(c)屈曲部81の中心線Lnが、メカオイルポンプ6のオイルOL吸引方向X1と斜めに交差する向き
本件発明者は、上記(a)〜(c)の3つの向きを検討した結果、「(a)屈曲部81の中心線Lnが、メカオイルポンプ6のオイルOL吸入方向X1と平行となる向き」が、第1通流路T1と第2通流路T2とが合流する際の合流圧損が最も小さく、後記する空気Airの吸引力が最も強いことを見出した。
そこで、屈曲部81は、当該屈曲部81の中心線Lnが、メカオイルポンプ6の吸引方向X1と平行となるように吸引部52内に配置(挿入)されている(図2参照)。
図1の(b)に示すように、基部80は、中心線Lmを車両の前後方向に沿わせて配置されている。中心線Lmに沿う方向の基部80の長さL1は、車両の前後方向における吸引部52、53の前方側(図中、右側)の側面の間隔L2よりも長い(L1>L2)。
パイプ8は、屈曲部81が吸引部52内に配置されると、基部80の他端8b(開口85b)は、メカオイルポンプ6側からみて、内部空間R2における電動オイルポンプ7の吸引部53よりも奥側で開口している。
また、鉛直線VL方向から見て、基部80の他端8b(開口85b)は、車両の幅W方向における内部空間R2の略中間位置で開口している。
図3の(b)に示すように、パイプ8は、鉛直線VL方向において、基部80の開口85bの上側の頂点85c側が、吸引部53の開口535bよりもΔhだけ上側に及ぶように取り付けられている。
[オイル供給装置1]
オイル供給装置1について説明する。
オイル供給装置1が駆動すると、メカオイルポンプ6は吸引部52からストレーナ5内のオイルOLを吸引する。電動オイルポンプ7は、吸引部53からストレーナ5内のオイルOLを吸引する。
メカオイルポンプ6と電動オイルポンプ7が吸引するオイルOLは、オイルパン3から吸入部51を通ってストレーナ5内に流入し、フィルタFで濾過された後のオイルOLである。
メカオイルポンプ6は、エンジンの駆動に伴ってオイルOLを吸引することで油圧を発生させる。従って、アイドリングストップなどエンジンが停止するとメカオイルポンプ6はオイルOLを吸引しないので油圧は発生しない。このような場合に、電動オイルポンプ7が駆動し、オイルOLを吸引して必要な油圧を発生させている。
ここで、オイルOLはトランスミッション内で攪拌される。オイルOLには、空気の粒Kが大量に含まれている。ストレーナ5内には、空気の粒Kを含んだオイルOLが吸引される。空気の粒Kは、浮力によって鉛直線VL方向におけるストレーナ5の内部空間R2の上側に移動する。
空気の粒Kは、ストレーナ5の内部空間R2の上側に集まって1つの塊としての空気Airを形成する。空気の粒Kが多く集まれば集まるほど、塊として形成される空気Airは大きくなる(成長する)。
メカオイルポンプ6の吸引部52近辺は吸引力が強く且つ吸引確率も高いため、吸引部52近辺を核とした空気Airの成長は生じにくい。一方、メカオイルポンプ6の吸引部52から離間するほど吸引力が弱く且つ吸引確率も低くなる。吸引部52から離間した箇所を核として空気Airが成長しやすい。
車両の前後方向において、電動オイルポンプ7はメカオイルポンプ6から離間した位置にある。また、電動オイルポンプ7の動作は、メカオイルポンプ6の動作と同時、またはメカオイルポンプ6の動作の合間に行われる間欠的なものである。電動オイルポンプ7の動作頻度は、メカオイルポンプ6の動作頻度に比べて少ない。
つまり、内部空間R2のうち、電動オイルポンプ7の吸引部53近辺の領域Raは、空気Airが成長しやすい環境になっている(図2参照)。
電動オイルポンプ7の吸引部53近辺の領域Ra(以下、単に領域Raと標記する)で空気Airが成長すると、オイルOLと空気Airの境界面Sは下側に下がる(図3の(b)の矢印参照)。そうすると、境界面Sが吸引部53の他端53bよりも下側に及ぶことがある。
境界面Sが吸引部53の他端53bよりも下側に及んだ状態で、電動オイルポンプ7を駆動させると、空気Airが吸引部53の開口535bから吸引される。そうすると、電動オイルポンプ7は、一度に多量の空気Airを吸引する。電動オイルポンプ7は、必要な油圧を発生させることができない。
図2に示すように、オイル供給装置1では、ストレーナ5内にパイプ8を備えている。パイプ8は、屈曲部81側がメカオイルポンプ6に連結されている。パイプ8は、基部80側の他端8b(開口85b)が、メカオイルポンプ6側からみて、内部空間R2における電動オイルポンプ7の吸引部53よりも奥側(図中、右側)で開口している。
「電動オイルポンプ7の吸引部53よりも奥側」は、領域Raに含まれる領域である(図1の(b)、図2参照)。つまり、基部80の開口85bは、領域Ra内に開口している。領域Raにある空気Airは、メカオイルポンプ6が動作することで基部80の開口85bから吸引される。開口85bから吸引された空気Airは、中空部85を通って開口85aからメカオイルポンプ6側に排出される。
また、図1の(b)に示すように、鉛直線VL方向から見て、基部80の開口85bは、車両の幅W方向における内部空間R2の略中間位置に位置している。これにより、基部80の開口85bを車幅方向の一方側か他方側の何れかに偏って配置した場合よりも空気Airを吸引できる確率を高くしている。
さらに、パイプ8は、鉛直線VL方向において、基部80の開口85bの上側の頂点85c側が吸引部53の他端53bよりもΔhだけ上側に及んでいる(図3の(b)参照)。
そうすると、空気Airが成長して境界面Sが下側に下がっても、当該境界面Sが吸引部53の他端53b(開口535b)より下側に及ぶ前に、基部80の開口85bにおける鉛直線VL方向上側の頂点85c付近が空気Air内に先に開口する。これにより、空気Airは、吸引部53の開口535bから吸引される前に基部80の開口85bから吸引される。この空気Airは、これ以上成長することは無い。空気Airは、吸引部53の開口535bより下側に及ぶ前(成長し切る前)に吸引される。
空気Airが吸引されると、領域Raの周囲からオイルOLが流入してくる。これにより、領域Raには空気Airが無い状態となる。よって、電動オイルポンプ7が一度に多量の空気Airを吸引することはない。
前記したとおり、電動オイルポンプ7の動作は、メカオイルポンプ6の動作と同時、またはメカオイルポンプ6の動作の合間に行われる間欠的なものである。従って、電動オイルポンプ7が動作する前には、必ずメカオイルポンプ6が動作しており、この時に空気Airは吸引される。よって、領域Raの空気Airは、吸引部53の開口535bより下側に及ぶ前(成長し切る前)に吸引される。
この場合において、メカオイルポンプ6は、電動オイルポンプ7側に溜まった空気Airを吸引することになる。吸引部52では、第1通流路T1にオイルOLが通流し、第2通流路T2に空気Airが通流する。なお、第2通流路T2では、オイルOLが通流してもよい。
ここで、パイプ8は、吸引部52の吸引孔520の内径Rより小径の内径r2である(r2<R、図3の(a)参照)。パイプ8の内径r2は、第2通流路T2の流路断面積が第1通流路T1の流路断面積よりも小さくなるように設定されている。これにより、メカオイルポンプ6は、一度に多量の空気Airを吸引することなく、必要な油圧を発生させ続けることができる。
また、パイプ8を用いることで、領域Raの空気Airが成長し切る前に吸引される。従って、メカオイルポンプ6側に及ぶ大きさになるまで空気Airが成長することはない。メカオイルポンプ6の吸引部52の第1通流路T1から、成長した空気Airが吸引される頻度を下げることができる。
以上の通り、実施の形態にかかるオイル供給装置1は、以下の構成を有している。
(1)メカオイルポンプ6と、
メカオイルポンプ6と吸引部52(吸入口)で接続されるストレーナ5と、
メカオイルポンプ6との吸引部52と、メカオイルポンプ6との吸引部52と離間されたストレーナ5の内部空間R2内の領域Ra(所定の箇所)と、を接続するパイプ8と、を有している。
このように構成すると、ストレーナ5内の空気Airが大きくなり切る前に、パイプ8を介して吸入することができる。これにより動作不調の発生頻度を下げることができる。
実施の形態にかかるオイル供給装置1は、以下の構成を有している。
(2)メカオイルポンプ6(第1オイルポンプ)と、
電動オイルポンプ7(第2オイルポンプ)と、
メカオイルポンプ6との吸引部52及び電動オイルポンプ7との吸引部53で接続されるストレーナ5と、
メカオイルポンプ6との吸引部52と、電動オイルポンプ7との吸引部53側の領域Raと、を接続するパイプ8と、を有している。
このように構成すると、動作頻度の低い電動オイルポンプ7との吸引部53側の領域Raに溜まる空気Airは、動作頻度の高いメカオイルポンプ6にて吸引される。
動作頻度の高いメカオイルポンプ6で空気Airを吸引するので、領域Raに空気Airが多量に溜まる前の少量の空気Airを吸引して吐き出すことになる。
よって、メカオイルポンプ6の動作と電動オイルポンプ7の動作への影響が少ない状態で空気Airを排出することができ、メカオイルポンプ6と電動オイルポンプ7の両方が動作不調となる頻度を下げることができる。
実施の形態にかかるオイル供給装置1は、以下の構成を有している。
(3)パイプ8はストレーナ5内に配置されている。
ストレーナ5外にはコントロールバルブ4等を配置する必要がありレイアウト上の制約が厳しい。
そこで、上記の構成とすると、オイル供給装置1全体の小型化が可能となる。
実施の形態にかかるオイル供給装置1は、以下の構成を有している。
(4)メカオイルポンプ6の動作頻度は電動オイルポンプ7よりも高い。
パイプ8は、一端8a(第1オイルポンプ側の開口端)と他端8b(第2オイルポンプ側の開口端)を接続する屈曲部81と基部80(接続部)を有している。
パイプ8は、屈曲部81の中心線Ln(第1オイルポンプ側の開口端向き)が、メカオイルポンプ6の吸引部52の吸入方向X1と平行になるように配置されている。基部80は、屈曲部81と直交(交差)する方向に延在している。
このように構成すると、パイプ8による空気Airの吸引力を最も強くできる。
[変形例]
実施の形態にかかるオイル供給装置1は、当該オイル供給装置1の設置状態を基準として、メカオイルポンプ6と電動オイルポンプ7のオイルOL吸引方向X1、X2に直交する直線Laが水平線HLに平行に配置されている状態を説明した(図1の(a)参照)。しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、直線Laが水平線HLに対して所定角度θ傾斜した状態で、ストレーナ5が設置されたオイル供給装置1Aとしてもよい。変形例にかかるオイル供給装置1Aについては、実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
図4は、変形例にかかるオイル供給装置1Aを説明する図である。(a)は、オイル供給装置1Aを説明する図であり、オイル供給装置1Aについて、図2に相当する断面図を示している。(b)は、(a)のA領域の拡大図ある。(c)は、(b)のB−B矢視図である。
なお、図4では、パイプ8の直径や、ストレーナ5の厚みは誇張して記載してある。
例えば、レイアウト上の制約によって、自動変速機と共にストレーナ5が水平線HLに対して所定角度θ傾斜した状態で車両に設置されることがある(図4の(a)参照)。
オイル供給装置1Aでは、メカオイルポンプ6と電動オイルポンプ7のオイルOL吸引方向X1、X2に直交する直線Laが、水平線HLに対して所定角度θだけ傾斜した状態となる。オイル供給装置1Aでは、電動オイルポンプ7側がメカオイルポンプ6側よりも鉛直線VL方向の上側に位置する(図4の(a)参照)。
そうすると、領域Raに溜まる空気Airは、前記したオイル供給装置1のように直線Laが水平線HLに平行に設置されている場合(図2参照)よりも成長しやすい。
オイル供給装置1Aでは、内部空間R2内の領域Raが、内部空間R2内の他の領域より相対的に上側に位置しているため、空気の粒Kがより集まりやすいからである(図4参照)。
前記したとおり、領域Raで空気Airが成長すると、オイルOLと空気Airの境界面Sは下側に下がる(図4の(c)の矢印参照)。そうすると、境界面Sが吸引部53の開口535bよりも下側に及ぶことがある。領域Raに溜まった空気Airの成長が早いと、電動オイルポンプ7が一度に多量の空気Airを吸引して、必要な油圧を発生させることができなくなる可能性も、より高くなる。
変形例にかかるオイル供給装置1Aでは、パイプ8の基部80の開口85bにおける鉛直線VL方向上側の頂点85c側が、電動オイルポンプ7の吸引部53の開口535bよりも上側に及んでいる(図4の(b)、(c)参照)。
また、基部80の開口85bは、メカオイルポンプ6側からみて、内部空間R2における電動オイルポンプ7の吸引部53よりも奥側で開口している。そうすると、変形例にかかるオイル供給装置1Aは、実施の形態にかかるオイル供給装置1と比較して、吸引部53の開口535bの上側で開口する基部80の開口85bの開口面積は大きくなる(図4の(c)参照)。
よって、空気Airは、吸引部53の開口535bより下側に及ぶ大きさに成長する前に、基部80の開口85bからより効率よく吸引される。
従って、水平線HLに対して全体的に所定角度θ傾斜させて設置されたオイル供給装置1Aでも、電動オイルポンプ7が空気Airを吸引する頻度を下げることができる。
変形例にかかるオイル供給装置1Aは、以下の構成を有している。
(5)ストレーナ5はメカオイルポンプ6側の吸引部52(部位)より電動オイルポンプ7側の吸引部53(部位)が高くなるように斜め向きに配置されている。
パイプ8における基部80の開口85b(電動オイルポンプ7側の開口端)は、メカオイルポンプ6側から視たときに電動オイルポンプ7の吸入部53よりも奥側に配置されている。
車両搭載要件等のレイアウト上の制約によりストレーナ5を水平線HLから傾けた状態で設置する場合があるが、この場合、上側に空気Airが溜まりやすい。
そこで、上記の構成とすると、空気Airが溜まりやすい電動オイルポンプ7の吸引部53よりも奥側にパイプ8の基部80を延ばすことにより、空気Airの吸引をより効率的に行うことができるようになる。
また、変形例にかかるオイル供給装置1Aでは、パイプ8の基部80の開口85bは、メカオイルポンプ6の吸引部52よりも鉛直線VL方向における上側で開口していることになる。従って、メカオイルポンプ6側に及ぶ大きさになる前に空気Airは基部80の開口85bから吸引される。吸引部52の第1通流路T1から、成長した空気Airが吸引される頻度を下げることができる。
変形例にかかるオイル供給装置1Aは、以下の構成を有している。
(6)メカオイルポンプ6と、
吸引部52でメカオイルポンプ6と接続されたストレーナ5と、
メカオイルポンプ6の吸引部52と、メカオイルポンプ6の吸引部52よりも斜め上側に位置するストレーナ5の内部空間R2内の領域Raと、を接続するパイプ8と、を有している。
メカオイルポンプ6の吸引部52から離間しており且つ吸引部52よりも鉛直線VL方向上側の位置、即ち、斜め上側の位置は空気Airが溜まりやすい傾向がある。
そこで、上記の構成とすると、領域Raに溜まった空気Airが大きくなり切る前にパイプ8を介して吸引できる。これにより、メカオイルポンプ6の動作不調の発生頻度を下げることができる。
以上、本願発明の実施の形態を説明したが、本願発明は、これら実施形態に示した態様のみに限定されるものではない。発明の技術的な思想の範囲内で、適宜変更可能である。例えばパイプ8の代わりに、ストレーナ5の天井壁501内に鋳造により油路を形成しても良い。
また、パイプ8の基部80の開口85bの位置は、メカオイルポンプ6から離間した箇所であれば限定されない。空気Airの溜まりやすい箇所(2つのポンプがある場合は動作頻度の少ないポンプ、ストレーナが斜めになっている場合は上側(吸入口の斜め上側)などがあるが限定されない)の近辺が好ましい。
1、1A オイル供給装置
2 トランスミッションケース
3 オイルパン
4 コントロールバルブ
5 ストレーナ
6 メカオイルポンプ
7 電動オイルポンプ
8 パイプ
50 本体部
501 天井壁
502 底壁
51 吸入部
52 吸引部
520 吸引孔
53 吸引部
535 中空部
535a 開口
535b 開口
8a 一端
8b 他端
80 基部
81 屈曲部
85 中空部
85a 開口
85b 開口
Air 空気
F フィルタ
HL 水平線
K 空気の粒
La 直線
Lm 中心線
Ln 中心線
OL オイル
R1 内部空間
R2 内部空間
Ra 領域
S 境界面
T1 第1通流路
T2 第2通流路
VL 鉛直線
X1 吸引方向
X2 吸引方向

Claims (7)

  1. オイルポンプと、
    前記オイルポンプの吸入口と接続されるストレーナと、
    前記オイルポンプの吸入口と、前記オイルポンプの吸入口と離間された前記ストレーナ内の箇所と、を接続するパイプと、を有することを特徴とするオイル供給装置。
  2. 第1オイルポンプと、
    第2オイルポンプと、
    前記第1オイルポンプの吸入口及び前記第2オイルポンプの吸入口と接続されるストレーナと、
    前記第1オイルポンプの吸入口と、前記第2オイルポンプの吸入口と、を接続するパイプと、を有することを特徴とするオイル供給装置。
  3. 請求項2において、
    前記パイプは前記ストレーナ内に配置されていることを特徴とするオイル供給装置。
  4. 請求項3において、
    前記第1オイルポンプの動作頻度は前記第2オイルポンプよりも高く、
    前記パイプにおける前記第1オイルポンプ側の開口端の向きが、前記第1オイルポンプの吸入口の吸入方向と平行になるように配置されていることを特徴とするオイル供給装置。
  5. 請求項4において、
    前記パイプにおける前記第1オイルポンプ側の開口端と前記第2オイルポンプ側の開口端を接続する接続部は前記第1オイルポンプ側の開口端の向きと交差する方向に延在していることを特徴とするオイル供給装置。
  6. 請求項4又は請求項5において、
    前記ストレーナは前記第1オイルポンプ側の部位より前記第2オイルポンプ側の部位が高くなるように斜め向きに配置されており、
    前記パイプにおける前記第2オイルポンプ側の開口端は、前記第1オイルポンプ側から視たときに前記第2オイルポンプの吸入口よりも奥側に配置されていることを特徴とするオイル供給装置。
  7. オイルポンプと、
    前記オイルポンプの吸入口と接続されたストレーナと、
    前記オイルポンプの吸入口と、前記オイルポンプの吸入口よりも斜め上側に位置する前記ストレーナ内の箇所と、を接続するパイプと、を有することを特徴とするオイル供給装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021115010A (ja) * 2020-01-22 2021-08-10 株式会社三共 遊技機
JP2021115009A (ja) * 2020-01-22 2021-08-10 株式会社三共 遊技機
WO2022163689A1 (ja) * 2021-01-29 2022-08-04 ジヤトコ株式会社 ストレーナ

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