JP2020006414A - レーザ記録方法およびレーザ記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録対象物に対する書き込み等の記録処理品質を保つ。【解決手段】記録対象物に対してレーザ光源から照射されたレーザ光を用いて処理を施すレーザ記録方法であって、前記記録対象物と前記レーザ光源の少なくとも一方を移動させながら前記レーザ光源からレーザ光を射出する際の前記レーザ光源を観測点とした前記記録対象物の移動速度を検出する速度検出ステップと、前記移動速度が変化しても前記レーザ光により前記記録対象物の単位面積当たりに与えられるエネルギー量が一定となる前記レーザ光の出力について、前記速度検出ステップで検出した検出速度に基づいた前記記録対象物で生じる熱拡散によるエネルギーロスを補正するレーザ出力補正ステップと、を含む。【選択図】図13

Description

本発明は、レーザ記録方法およびレーザ記録装置に関する。
従来、被加工物にレーザ光を照射することで、加工処理を施すレーザ加工装置が知られている。このようなレーザ加工装置において、複数のレーザ発光素子である半導体レーザをアレイ状に配置し、各半導体レーザから出射されたレーザ光を、所定の方向において互いに異なる位置に照射するレーザアレイなどのレーザ照射装置を備えていることも知られている。また、このようなレーザ加工装置を、記録対象物である感熱記録媒体に画像等を書き込む記録処理を行うことに適用したレーザ記録装置も知られている。
特許文献1には、被加工物である長尺の光学フィルムを所定の幅にカットするためのレーザ加工方法において、光学フィルムの移動速度の変動に伴って、光学フィルムに対するレーザ光の加工速度が変化したときに、光学フィルムに照射されるレーザ光の単位面積当たりのエネルギー量が一定となるように、レーザ光の出力を調整することが開示されている。
ところで、記録対象物である感熱記録媒体にレーザ光源から照射されたレーザ光の出力の全てが書き込み等の記録処理のエネルギーとして使用されるわけではなく、照射により感熱記録媒体に加えられたレーザ出力の一部が照射した範囲の周囲に逃げてしまい書き込み等の記録処理のエネルギーとして使用されない熱拡散という現象が発生する。そして、記録対象物である感熱記録媒体とレーザ光源の少なくとも一方を移動させてレーザ光を用いた画像等を書き込む記録処理を実行する際に、両者の相対速度に応じて、感熱記録媒体の単位面積当たりに加わるエネルギー量を一定としても、この熱拡散の影響により感熱記録媒体に対する書き込み等の記録処理品質を保つことが難しい、という課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、記録対象物に対する書き込み等の記録処理品質を保つことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、記録対象物に対してレーザ光源から照射されたレーザ光を用いて処理を施すレーザ記録方法であって、前記記録対象物と前記レーザ光源の少なくとも一方を移動させながら前記レーザ光源からレーザ光を射出する際の前記レーザ光源を観測点とした前記記録対象物の移動速度を検出する速度検出ステップと、前記移動速度が変化しても前記レーザ光により前記記録対象物の単位面積当たりに与えられるエネルギー量が一定となる前記レーザ光の出力について、前記速度検出ステップで検出した検出速度に基づいた前記記録対象物で生じる熱拡散によるエネルギーロスを補正するレーザ出力補正ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、記録対象物に対する書き込み等の記録処理品質を保つことができる、という効果を奏する。
図1は、第1の実施形態にかかる画像記録システムの概略斜視図である。 図2は、画像記録システムの構成を示す概略斜視図である。 図3は、レーザアレイの配列状態について説明する図である。 図4は、制御パルスと発光パルスとの関係について説明する図である。 図5は、静止時における感熱記録ラベルの印字について説明する図である。 図6は、移動時における感熱記録ラベルの印字について説明する図である。 図7は、画像記録システムにおける電気回路の一部を示すブロック図である。 図8は、レーザ印字を行う際のエネルギーの制御方式について説明する図である。 図9は、感熱記録ラベルに対するレーザ出力と移動速度との関係について説明する図である。 図10は、感熱記録ラベルに対するパルス幅と移動速度との関係について説明する図である。 図11は、感熱記録ラベルにおける発色濃度値と移動速度との関係について説明する図である。 図12は、補正を行っていない状態での印字結果を示す説明図である。 図13は、第1の実施の形態にかかるエネルギー補正処理の一例について説明する図である。 図14は、コントローラにおける印字処理の流れを概略的に示すフローチャートである。 図15は、第2の実施の形態にかかるエネルギー補正処理の一例について説明する図である。
以下に添付図面を参照して、レーザ記録方法およびレーザ記録装置の実施の形態を詳細に説明する。レーザ記録装置は、記録対象物にレーザ光を照射して、感熱記録媒体に対する加工処理や画像等の書き込みである記録処理を施すものである。
画像とは、視認可能な情報であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。画像としては、例えば、文字、記号、線、図形、ベタ画像、又はこれらの組み合わせ、バーコード、QRコード(登録商標)などの二次元コードなどが挙げられる。
また、記録対象物としては、レーザで記録することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。記録対象物としては、光を吸収して熱に変換し、画像を形成することができるものであれば何でも良く、例えば金属への刻印なども含まれる。また、記録対象物としては、感熱記録媒体、感熱記録部を有する構造体などが挙げられる。
感熱記録媒体としては、支持体と、該支持体上に、画像記録層を有し、更に必要に応じてその他の層を有してなる。これら各層は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、更に支持体の他方の面に有していてもよい。
−画像記録層−
画像記録層は、ロイコ染料、及び顕色剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
ロイコ染料としては、特に制限はなく、通常感熱記録材料に使用されているものの中から目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ロイコ染料としては、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。
顕色剤としては、ロイコ染料を接触時発色させる電子受容性の種々の化合物、又は酸化剤等が適用できる。
その他の成分としては、バインダー樹脂、光熱変換材料、熱可融性物質、酸化防止剤、光安定剤、界面活性剤、滑剤、填料などが挙げられる。
−支持体−
支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。形状としては、例えば、平板状などが挙げられる。構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。大きさとしては、感熱記録媒体の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
−その他の層−
その他の層としては、光熱変換層、保護層、アンダー層、紫外線吸収層、酸素遮断層、中間層、バック層、接着剤層、粘着剤層などが挙げられる。
感熱記録媒体は、その用途に応じて所望の形状に加工することができる。形状としては、例えば、カード状、タグ状、ラベル状、シート状、ロール状などが挙げられる。カード状に加工されたものとしては、例えば、プリペイドカード、ポイントカード、クレジットカードなどが挙げられる。カードサイズよりも小さなタグ状のサイズに加工されたものは、値札等に利用できる。また、カードサイズよりも大きなタグ状のサイズに加工されたものは、工程管理、出荷指示書、チケット等に使用できる。ラベル状に加工されたものは貼り付けることができるために、様々な大きさに加工され、繰り返し使用する台車、容器、箱、コンテナ等に貼り付けて工程管理、物品管理等に使用することができる。また、カードサイズよりも大きなシートサイズに加工されたものは、画像を記録する範囲が広くなるため一般文書、工程管理用の指示書等に使用することができる。
構造体が有する感熱記録部は、例えば、構造体の表面にラベル状の感熱記録媒体を貼り付けた部位、構造体の表面に感熱記録材料を塗布した部位などが挙げられる。また、感熱記録部を有する構造体としては、構造体の表面に感熱記録部を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。感熱記録部を有する構造体としては、例えば、ビニール袋、PETボトル、缶詰等の各種商品、段ボール、コンテナ等の搬送容器、仕掛品、工業製品などが挙げられる。
以下、一例として、記録対象物として感熱記録部を有する構造体、具体的には、記録対象物として、長尺状の感熱記録ラベルに画像を記録するレーザ記録装置について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかるレーザ記録装置たる画像記録システム100の概略斜視図である。以下の説明では、感熱記録ラベルRLの搬送方向(移動方向)をX軸方向、上下方向をZ軸方向、移動方向および上下方向いずれにも直交する方向をY軸方向として説明する。
画像記録システム100は、以下に詳述するように、記録対象物たる感熱記録ラベルRLにレーザ光を照射して、表面の加工処理や画像の記録処理を行う。
画像記録システム100は、図1に示されるように、搬送装置10、記録装置20、本体部30、光ファイバ42、エンコーダ部60などを備えている。
記録装置20は、記録対象物にレーザ光を照射して、記録対象物の表面に加工処理を施したり、記録対象物に可視像たる画像を記録したりするものであり、レーザ照射装置に相当する。記録装置20は、搬送装置10の−Y側、すなわち搬送路の−Y側に配置されている。
搬送装置10は、例えば、複数の回転ローラを利用して感熱記録ラベルRLを搬送する。
本体部30は、搬送装置10、記録装置20などが接続されており、画像記録システム100全体を制御するものである。
エンコーダ部60は、感熱記録ラベルRLの移動速度を取得する。
ここで、感熱記録ラベルRLについて説明する。感熱記録ラベルRLは、レーザにより印加される熱エネルギーによって発色する。
感熱記録ラベルRLは、感熱記録媒体であり、画像の記録は、熱により色調が変化することで行われる。本実施形態では、感熱記録ラベルRLとして、1回の画像記録を行う感熱記録媒体を用いているが、感熱記録ラベルRLとして、複数回記録ができる熱可逆記録媒体を用いることもできる。
本実施形態に用いる感熱記録ラベルRLとして用いる感熱記録媒体は、レーザ光を吸収し熱に変換する材料(光熱変換材料)と熱により色相や反射率等の変化を生じる材料とを含んでなる感熱記録媒体を用いた。
光熱変換材料は、無機系材料と有機系材料とに大別できる。無機系材料としては、例えば、カーボンブラックや、金属ホウ化物及びGe、Bi、In、Te、Se、Cr等の金属酸化物の少なくともいずれかの粒子が挙げられる。無機系材料としては、近赤外波長領域の光の吸収が大きく、可視域波長領域の光の吸収が少ない材料が好ましく、金属ホウ化物及び金属酸化物が好ましい。無機系材料は、例えば6ホウ化物、酸化タングステン化合物、酸化アンチモンスズ(ATO)、酸化インジウムスズ(ITO)、及びアンチモン酸亜鉛から選択される少なくとも1種が好適である。
6ホウ化物としては、例えばLaB6、CeB6、PrB6、NdB6、GdB6、TbB6、DyB6、HoB6、YB6、SmB6、EuB6、ErB6、TmB6、YbB6、LuB6、SrB6、CaB6、(La,Ce)B6、などが挙げられる。
酸化タングステン化合物としては、例えば、国際公開第2005/037932号パンフレット、特開2005−187323号公報等に記載されているような、一般式:WyOz(ただし、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表されるタングステン酸化物の微粒子、又は一般式:MxWyOz(ただし、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、及びIから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0である)で表される複合タングステン酸化物の微粒子、などが挙げられる。
これらの中でも、酸化タングステン化合物としては、近赤外領域の吸収が大きく、可視領域の吸収が小さい点から、セシウム含有酸化タングステンが特に好ましい。
また、酸化タングステン化合物としては、酸化アンチモンスズ(ATO)、酸化インジウムスズ(ITO)、及びアンチモン酸亜鉛の中でも、近赤外領域の吸収が大きく、可視領域の吸収が小さい点から、ITOが特に好ましい。これらは、真空蒸着法や粒子状の材料を樹脂等で接着して層状に形成される。
有機系材料としては、吸収すべき光波長に応じて各種の染料を適宜用いることができるが、光源として半導体レーザを用いる場合には、600nm〜1,200nm付近に吸収ピークを有する近赤外吸収色素が用いられる。具体的には、有機系材料としては、シアニン色素、キノン系色素、インドナフトールのキノリン誘導体、フェニレンジアミン系ニッケル錯体、フタロシアニン系色素などが挙げられる。
光熱変換材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、光熱変換材料は、画像記録層に設けても良く、画像記録層以外に設けても良い。光熱変換材料は、画像記録層以外に用いる場合は、熱可逆記録媒体に隣接して光熱変換層を設けることが好ましい。光熱変換層は、少なくとも光熱変換材料とバインダー樹脂を含有してなる。
熱により色相や反射率等の変化を生じる材料としては、例えば従来の感熱紙に用いられる電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤との組み合わせ等公知の物が使用できる。また、熱により色相や反射率等の変化を生じる材料としては、熱と光の複合反応、例えばジアセチレン系化合物の加熱と紫外光照射による固相重合に伴う変色反応などの変化を生じる材料も含まれる。
図2は、画像記録システム100の構成を示す概略斜視図である。
画像記録システム100は、レーザ光源であるレーザ処理装置40を備えている。レーザ処理装置40は、レーザアレイ部14aとファイバアレイ部14bとを有するレーザ照射装置14と、光学部43と、を備えている。本実施形態においては、レーザ照射装置14として、複数の光ファイバのレーザ出射部を記録対象物たる感熱記録ラベルRLの移動方向である副走査方向(X軸方向)と直交する主走査方向(Z軸方向)にアレイ状に配置したファイバアレイを用いて、表面加工処理、画像の記録を行うファイバアレイ記録装置を用いている。レーザ処理装置40は、レーザ発光素子41から出射したレーザ光を、ファイバアレイを介して感熱記録ラベルRLに照射し、描画単位からなる画像(可視像)を記録する。
レーザアレイ部14aは、アレイ状に配置された複数のレーザ発光素子41と、レーザ発光素子41を冷却する冷却ユニット50と、レーザ発光素子41に対応して設けられ、対応するレーザ発光素子41を駆動するための複数の駆動ドライバ45と、複数の駆動ドライバ45を制御するコントローラ46とを備えている。コントローラ46には、レーザ発光素子41に電力を供給するための電源48および画像情報を出力するパーソナルコンピュータなどの画像情報出力部47が接続されている。
レーザ発光素子41は、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、半導体レーザ、固体レーザ、色素レーザなどを用いることができる。レーザ発光素子41は、これらの中でも、波長選択性が広い点、小さいことから装置の小型化が可能な点、及び低価格化が可能な点から、半導体レーザが好ましい。
また、レーザ発光素子41が出射するレーザ光の波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、好ましくは700nm〜2000nmが好ましく、780nm〜1600nmがより好ましい。
出射手段であるレーザ発光素子41においては、印加するエネルギーの全てがレーザ光に変換されることはない。通常、レーザ発光素子41においては、レーザ光に変換されないエネルギーが熱に変換されることで発熱する。そのため、冷却手段である冷却ユニット50によりレーザ発光素子41を冷却する。また、本実施形態のレーザ照射装置14は、ファイバアレイ部14bを用いることで、各レーザ発光素子41を離して配置することが可能となっている。これにより、隣接するレーザ発光素子41からの熱の影響を小さくすることが可能となり、レーザ発光素子41の冷却を効率的に行うことが出来るので、レーザ発光素子41の温度上昇、バラツキを回避することが出来、レーザ光の出力バラツキを低減出来、濃度ムラ、白抜けを改善できる。なお、レーザ光の出力とはパワーメータで計測される平均出力である。レーザ光の出力制御方法としては2種類あり、ピークパワーを制御する方法と、パルスの発光比率(デューティー:レーザ発光時間/周期時間)を制御する方法とがある。
冷却ユニット50は、冷却液を循環させてレーザ発光素子41を冷却する液冷方式であり、冷却液が各レーザ発光素子41から熱を受ける受熱部51と、冷却液の熱を放熱する放熱部52とを備えている。受熱部51と放熱部52とは、冷却パイプ53a、53bにより接続されている。受熱部51は、良熱伝導性部材で形成されたケース内部に良熱伝導性部材で形成された冷却液が流れるための冷却管が設けられている。複数のレーザ発光素子41は、受熱部51にアレイ状に配置されている。
放熱部52は、ラジエータと、冷却液を循環させるためのポンプとを備えている。放熱部52のポンプにより送り出された冷却液は、冷却パイプ53aを通って、受熱部51へ流入する。そして、冷却液は、受熱部51内の冷却管を移動しながら受熱部51に配列されたレーザ発光素子41の熱を奪ってレーザ発光素子41を冷やす。受熱部51から流出したレーザ発光素子41の熱を奪って温度上昇した冷却液は、冷却パイプ53b内を移動して放熱部52のラジエータへ流れ込み、ラジエータにより冷却される。ラジエータにより冷却された冷却液は、再びポンプにより受熱部51へ送り出される。
ファイバアレイ部14bは、レーザ発光素子41に対応して設けられた複数の光ファイバ42と、これら光ファイバ42のレーザ出射部42a付近を、上下方向(Z軸方向)にアレイ状に保持するアレイヘッド44とを備えている。各光ファイバ42のレーザ入射部は、対応するレーザ発光素子41のレーザ出射面に取り付けられている。
なお、一つのアレイヘッド44ですべての光ファイバ42を保持しようとした場合、アレイヘッド44が長尺となり、変形しやすくなる。その結果、一つのアレイヘッド44では、ビーム配列の直線性やビームピッチの均一性を保つのが難しい。このため、アレイヘッド44は、光ファイバ42を100個〜200個保持するものとする。そのうえで、レーザ照射装置14は、100個〜200個の光ファイバ42を保持した複数のアレイヘッド44を、感熱記録ラベルRLの移動方向に対して直交する方向であるZ軸方向に並べて配設するのが好ましい。本実施形態においては、200個のアレイヘッド44をZ軸方向に並べて配設した。
図3は、レーザアレイの配列状態について説明する図である。図3に示すように、アレイヘッド44における光ファイバ42は、光学部43によって集光された焦点位置において、感熱記録媒体RLにレーザを照射して発色して形成されるドット径R1が連なるように配列される。
レーザ光の走査方向には、主走査方向と副走査方向とがあり、主走査方向と副走査方向とは互いに直交する。主走査方向とは、複数の光ファイバ42を配列する方向である。副走査方向とは、感熱記録ラベルRLが移動する方向である。
なお、アレイヘッド44と感熱記録ラベルRLとを相対的に移動させて感熱記録ラベルRLに画像を記録するため、アレイヘッド44が感熱記録ラベルRLに対して移動してもよく、感熱記録ラベルRLがアレイヘッド44に対して移動してもよい。感熱記録ラベルRLに対してアレイヘッド44を移動させる場合でも、アレイヘッド44を観測点とすれば、感熱記録ラベルRLの移動速度という表現を用いることができる。
また、図2に示すように、光学系の一例である光学部43は、各光ファイバ42から出射した発散光束のレーザ光を平行光束に変換するコリメートレンズ43aと、レーザ照射面である感熱記録ラベルRLの表面にレーザ光を集光する集光レンズ43bとを有している。また、上記光学部43を設けるか否かは、目的に応じて適宜選択すればよい。
パーソナルコンピュータなどの画像情報出力部47は、画像情報をコントローラ46に入力する。コントローラ46は、入力された画像情報に基づいて各駆動ドライバ45を駆動するための駆動信号(制御パルス)を生成する。コントローラ46は、生成された駆動信号(制御パルス)を各駆動ドライバ45へ送信する。具体的には、コントローラ46は、クロックジェネレータを備えている。コントローラ46は、クロックジェネレータが発振するクロック数が、規定のクロック数となったら、各駆動ドライバ45を駆動するための駆動信号(制御パルス)を各駆動ドライバ45へ送信する。
各駆動ドライバ45は、駆動信号(制御パルス)を受信すると、電流パルスを送信して対応するレーザ発光素子41を駆動する。レーザ発光素子41は、駆動ドライバ45の駆動に従い、発光パルスを出力してレーザ光を照射する。レーザ発光素子41から照射されたレーザ光は、対応する光ファイバ42に入射し、光ファイバ42のレーザ出射部42aから出射される。光ファイバ42のレーザ出射部42aから出射されたレーザ光は、光学部43のコリメートレンズ43a、集光レンズ43bを透過した後、記録対象物である感熱記録ラベルRLの表面に照射される。感熱記録ラベルRLの表面に照射されたレーザ光により加熱されることにより、感熱記録ラベルRLの表面に画像が記録される。
図4は、制御パルスと発光パルスとの関係について説明する図である。図4(a)は制御パルスと発光パルスのタイミングチャートを示し、図4(b)はレーザのI−L特性を示す。図4に示すように、発光パルスの立ち上がりが電流パルスよりも少し遅れているのは、レーザ出力と電流値のI−L特性という相関関係の中で、ある一定の電流値をかけないとレーザが発光しないためである。
ところで、記録装置として、ガルバノミラーを用いてレーザ光を偏向して記録対象物に画像を記録するものを用いた場合、文字等の画像は、ガルバノミラーの回転で一筆書きするように、レーザ光を照射して記録する。そのため、ある一定の情報量を記録対象物に記録する場合、記録対象物の搬送を停止させないと、記録が間に合わないという制約がある。
一方、レーザ照射装置14では、複数のレーザ発光素子41をアレイ状に配置したレーザアレイを用いることで、各画素に対応するレーザ発光素子のON/OFF制御で、感熱記録ラベルRLに画像を記録することができる。これにより、情報量が多くても、感熱記録ラベルRLの搬送を停止させずに、感熱記録ラベルRLに画像を記録することができる。よって、レーザ照射装置14によれば、多くの情報を記録対象物に記録する場合でも、生産性を落とさずに、画像を記録することができる。
レーザ照射装置14は、レーザ光を照射して感熱記録ラベルRLを加熱することで、感熱記録ラベルRLに画像を記録するため、ある程度の高出力のレーザ発光素子41を用いる必要がある。そのため、レーザ発光素子41の発熱量が多い。ファイバアレイ部14bを有さない従来のレーザアレイ記録装置においては、解像度に応じた間隔でレーザ発光素子41をアレイ状に配置する必要がある。従って、従来のレーザアレイ記録装置においては、200dpiの解像度にするためには、レーザ発光素子41を非常に狭いピッチで配置することになる。その結果、従来のレーザアレイ記録装置においては、レーザ発光素子41の熱が逃げ難く、レーザ発光素子41が高温となる。従来のレーザアレイ記録装置においては、レーザ発光素子41が高温となると、レーザ発光素子41の波長や光出力が変動してしまい、記録対象物を規定の温度にまで加熱することができず、良好な画像を得ることができなくなる。また、従来のレーザアレイ記録装置においては、このようなレーザ発光素子41の温度上昇を抑えるために、記録対象物の搬送スピードを落としてレーザ発光素子41の発光間隔を開ける必要があり、生産性を十分高めることができない。
通常、冷却ユニット50はチラー方式を用いることが多く、本方式では加熱を行わず冷却のみを行う。そのため、光源の温度はチラーの設定温度より高くなることはないが、環境温度より冷却ユニット50及び接触させているレーザ発光素子41の温度は変動することになる。一方、レーザ発光素子41として半導体レーザを用いた場合、レーザ発光素子41の温度に応じてレーザ出力が変化する現象が発生する(レーザ発光素子41の温度が低温になるとレーザ出力が高くなる)。従って、レーザ出力を制御するためには、レーザ発光素子41の温度又は冷却ユニット50の温度を計測し、その結果に応じてレーザ出力が一定になるようにレーザ出力を制御する駆動ドライバ45への入力信号を制御することで、正常な画像形成を行うことが好ましい。
これに対し、レーザ照射装置14は、ファイバアレイ部14bを用いたファイバアレイ記録装置である。ファイバアレイ記録装置を用いることで、ファイバアレイ部14bのレーザ出射部42aを、解像度に応じたピッチで配置すればよく、レーザアレイ部14aのレーザ発光素子41間のピッチを画像解像度に応じたピッチにする必要がなくなる。これにより、レーザ照射装置14によれば、レーザ発光素子41の熱が十分放熱できるように、レーザ発光素子41間のピッチを十分広くすることができる。これにより、レーザ照射装置14によれば、レーザ発光素子41が高温となるのを抑制することができ、レーザ発光素子41の波長や光出力が変動するのを抑制することができる。その結果、レーザ照射装置14によれば、感熱記録ラベルRLに良好な画像を記録することができる。また、レーザ発光素子41の発光間隔を短くしても、レーザ発光素子41の温度上昇を抑制することができ、感熱記録ラベルRLの移動速度をあげることができ、生産性を高めることができる。
また、レーザ照射装置14においては、冷却ユニット50を設けて、レーザ発光素子41を液冷することで、レーザ発光素子41の温度上昇をより一層抑制することができる。その結果、レーザ照射装置14によれば、さらに、レーザ発光素子41の発光間隔を短くすることができ、感熱記録ラベルRLの移動速度をあげることができ、生産性を高めることができる。レーザ照射装置14では、レーザ発光素子41を液冷しているが、冷却ファンなどを用いてレーザ発光素子41を空冷するようにしてもよい。液冷の方が空冷より冷却効率が高く、レーザ発光素子41を良好に冷却できるというメリットがある。一方、空冷とすることで、液冷より冷却効率は落ちるが、安価にレーザ発光素子41を冷却することができるというメリットがある。
ここで、感熱記録ラベルRLが静止時に印字される様子を説明する。
図5は、静止時における感熱記録ラベルRLの印字について説明する図である。感熱記録ラベルRLが静止している際には、レーザ発光素子41からのレーザ光がレーザスポット部に照射され続ける。このようにしてレーザ発光素子41から照射されたレーザ光は、感熱記録ラベルRLに熱エネルギーとして伝わる。図5に示すように、熱エネルギーは、中心部が高く、端部が低くなるガウス分布のようになる。
図5に示すように、感熱記録ラベルRLには、発色閾値が存在しており、発色閾値を超えた部分が発色する。発色濃度は、熱エネルギーの大きさに比例する。また、発色閾値は、感熱記録ラベルRLの材料によって異なる。
次に、感熱記録ラベルRLが移動時に印字される様子を説明する。
図6は、移動時における感熱記録ラベルRLの印字について説明する図である。感熱記録ラベルRLが移動している際に、レーザ発光素子41からレーザ光を照射すると、レーザ照射位置も移動することになる。図6に示すように、レーザ出力を一定にして照射スポット径当たりの感熱記録ラベルRLに対する熱エネルギーを一定にした状態で移動させた場合について説明する。図6に示すように、スポット単体では発色閾値を超えずに発色しない場合であっても、スポットが重なり合うと重なった部分の熱エネルギーが足されることにより発色閾値を超えて発色することになる。
次いで、画像記録システム100における電気的接続について説明する。
図7は、画像記録システム100における電気回路の一部を示すブロック図である。図7に示すように、コントローラ46は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)、プログラム等を記憶する不揮発性メモリなどを備えており、画像記録システム100における各種の機器の駆動を制御したり、各種の演算処理をしたりするものである。コントローラ46には、搬送装置10、レーザ処理装置40、エンコーダ部60、操作パネル181、画像情報出力部47などが接続されている。
操作パネル181は、タッチパネル式ディスプレイや、各種のキーを具備しており、画像をディスプレイ表示したり、作業者のキー操作によって入力された各種情報を受け付けたりする。
図7に示すように、コントローラ46は、ROMや不揮発メモリに記憶されたプログラムに従ってCPUが動作することにより、レーザ出力制御手段461、レーザ出力補正手段462、速度検出手段463として機能する。
速度検出手段463は、記録対象物たる感熱記録ラベルRLとレーザ光源たるレーザ照射装置14の少なくとも一方を移動させながらレーザ光源からレーザ光を射出する際のレーザ照射装置14を観測点とした感熱記録ラベルRLの移動速度を検出する。
レーザ出力制御手段461は、記録対象物たる感熱記録ラベルRLの移動速度に応じてレーザ照射装置14から照射されるレーザ光の出力(パワー)を変化させ、感熱記録ラベルRLに加わる単位面積当たりのエネルギー量を一定にする。
レーザ出力補正手段462は、感熱記録ラベルRLに加えられた単位面積当たりのエネルギー量が一定でも、感熱記録ラベルRLに照射されたレーザ光の出力(パワー)に対する熱拡散の影響(エネルギーロス)が移動速度に応じて変化することに起因する感熱記録ラベルRLの発色濃度差を補正するために、レーザ照射装置14から照射されるレーザ光の出力(パワー)を移動速度に応じて補正する。
本実施形態の画像記録システム100で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態の画像記録システム100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の画像記録システム100で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施形態の画像記録システム100で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
ここで、レーザ印字を行う際のエネルギーの制御方式について説明する。
図8は、レーザ印字を行う際のエネルギーの制御方式について説明する図である。なお、図8に示す6つのグラフは、同じエネルギー量とする。レーザ印字を行う際のエネルギーの制御方式としては、図8(b)に示すレーザ出力制御方式(第一の制御方式)と、図8(c)に示すPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御方式(第二の制御方式)とがある。
まず、レーザ出力制御方式について説明する。
図8(a),(b)に示すように、レーザ出力制御方式は、1ドットを印字する周期T[s]に対して実際に印字するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)を揃える方式である。換言すると、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)を一定にする方式である。すなわち、レーザ出力制御方式においては、ある一定の大きさの1ドットを印字する時、移動速度v[m/s]とすると、移動速度vが速くなれば周期Tが短くなり、移動速度vが遅くなれば周期Tは長くなる。これにより、レーザ出力制御方式においては、移動速度vが変動すると周期Tも変動するので、パルス幅tも変動することになる。
また、レーザ出力制御方式においては、レーザ出力も、単位面積あたりのエネルギーE1[J]がレーザ出力をL[w]、ビーム径をd[m]としたとき、
E1=L/(v・d)
で与えられるため、変動する。
レーザ出力は電流値とI−L特性という相関関係をもつため、レーザ出力制御方式においては、レーザ出力を変動させるためには電流値を変動させる。
一方、PWM制御方式は、図8(a),(c)に示すように、1ドットを印字する周期T[s]に関係なくレーザ出力Lとパルス幅tを一定にして単位面積あたりのエネルギーE1を揃える方式である。すなわち、PWM制御方式においては、移動速度が変動すると周期Tが変化するのでDuty比(t/T)が変化することになる。換言すると、PWM制御方式は、レーザの出力L[w]とパルス幅t[s]とを一定とし、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)が変化する方式である。
次に、感熱記録ラベルRLにおけるレーザ出力と発色濃度との関係について説明する。
感熱記録ラベルRLでは、発色濃度は熱エネルギーの大きさ、すなわち書き込み時のレーザ出力に比例する。したがって、書き込み等の記録品質を一定にするためには、記録の最小単位である1ドットに対応する感熱記録ラベルRL上における記録面積に対するレーザ発光素子41から照射されるレーザ光の出力を一定にする必要がある。
ここで、図9は感熱記録ラベルRLに対するレーザ出力と移動速度との関係について説明する図、図10は感熱記録ラベルRLに対するパルス幅と移動速度との関係について説明する図、図11は感熱記録ラベルRLにおける発色濃度値と移動速度との関係について説明する図である。
上述したように、感熱記録ラベルRLに印加される単位面積当たりのエネルギーE1[J]は、レーザ出力をL[w]、感熱記録ラベルRLの移動速度をv[m/s]、ビーム径をd[m]としたとき、
E1=L/(v・d) ・・・(1)
で与えられる。
レーザ出力制御方式においては、図9のL1に示すように、感熱記録ラベルRLの移動速度に応じて線形的にレーザ出力を変えることで、感熱記録ラベルRLに印加される単位面積当たりのエネルギーE1を揃えることができる。また、PWM制御方式においては、図10のP1に示すように、レーザ出力、パルス幅を一定にすることで、感熱記録ラベルRLに印加される単位面積当たりのエネルギーE1を揃えることができる。
しかしながら、図11に示すように、単位面積当たりのエネルギーE1を揃えるだけでは、微妙な発色濃度差が生まれてしまう。このような発色濃度差が生じるのは、感熱記録ラベルRLに加えられたエネルギー量に対する熱拡散の影響が感熱記録ラベルRLの移動速度によって異なるためである。以下において、具体的に説明する。
記録対象物である感熱記録媒体にレーザ光源から照射されたレーザ光の出力(パワー)の全てが書き込み等の記録処理に使用されるわけではなく、照射により感熱記録媒体に加えられたレーザ光の出力(パワー)の一部が照射した範囲の周囲に逃げてしまい書き込み等の記録処理のエネルギーとして使用されない熱拡散という現象が発生する。この熱拡散は、感熱記録ラベルRLの移動速度v[m/s]が変化しても変化しない値と考えられる。
また、上述した感熱記録ラベルRLに印加される単位面積当たりのエネルギーE1[J]、レーザ出力をL[w]、感熱記録ラベルRLの移動速度をv[m/s]、ビーム径をd[m]とした関係式(1)から明らかなように、感熱記録ラベルRLに印加される単位面積当たりのエネルギーE1[J]を一定にするためには、感熱記録ラベルRLの移動速度v[m/s]の速度が速くなるほど、レーザ出力L[w]は大きくなる。
ここで、レーザ出力L[w]に対する熱拡散の影響を考えると、感熱記録ラベルRLの移動速度v[m/s]の速度が低速の場合はレーザ出力L[w]は小さく、高速になるにつれてレーザ出力L[w]は大きくなるので、レーザ出力L[w]に対する熱拡散の影響は、感熱記録ラベルRLの移動速度が低速域側のほうが感熱記録ラベルRLの移動速度が高速域側よりも大きい。つまり、感熱記録ラベルRLの移動速度が低速域側では、熱拡散の影響(レーザ出力L[w]に対する熱拡散によるエネルギーロス)による発色濃度差が顕著である。
すなわち、上述したようなレーザ出力L[w]に対する熱拡散の影響があるので、単に感熱記録ラベルRLの移動速度に応じてレーザの出力をリニアに変化させるだけでは不十分である。
そこで、本実施の形態においては、感熱記録ラベルRLにおける熱拡散に起因する発色濃度差が生じないよう、感熱記録ラベルRLの移動速度に応じてレーザの出力を補正するようにしたものである。
ここで、図12は補正を行っていない状態での印字結果を示す説明図である。図12(a)は、感熱記録ラベルRLにおけるベタ1〜3の濃度について、薄い(256階調における192)、中間(256階調における102)、完全発色(256階調における64)であることを示すものである。図12(b)は、レーザ出力制御方式とPWM制御方式とのそれぞれにおける移動速度と発色濃度との関係を示すものである。図12(b)においては、感熱記録ラベルRLの基準となる移動速度を2.0m/sとしている。すなわち、本実施の形態においては、各移動速度におけるベタの発色濃度値(OD値)を、基準移動速度におけるベタの発色濃度値に近づけることを目的とする。
なお、どの移動速度でも同じような発色濃度値(OD値)にして歩留まりを抑える事が目的であるため、基準となる移動速度は、最低速度と最高速度の中間付近に設定する。これにより、基準となる移動速度と最低速度、基準となる移動速度と最高速度のばらつきを出来るだけ均一にすることができる。
ここで、図12(c)は、ダメージ発生について示す説明図である。図12(c)に示すように、レーザ出力制御方式において、補正前(L1)における移動速度の高速域では、濃度は良好であるが、補正後(L2、L3)とは異なり感熱記録ラベルRLにダメージが出てしまう。これは、高速域ではレーザ出力L[w]に対する熱拡散の影響(エネルギーロス)が少ないので、高パワーが同じ場所に掛かり保護層が熱でダメージを受けて剥がれなどが起きるためである。この問題を解決するのにも補正が必要である。
次に、エネルギー補正処理の一例について説明する。
図13は、第1の実施の形態にかかるエネルギー補正処理の一例について説明する図である。本実施の形態のエネルギー補正例は、レーザ出力制御方式とPWM制御方式とのそれぞれについて、下記式に従って補正するものである。
レーザ出力制御方式 ・・・ L=L+β((v−v)/v
PWM制御方式 ・・・ P=P+β((v−v)/v
[m/s]:基準移動速度
v[m/s]:移動速度
[W] :基準移動速度v[m/s]でのレーザ出力値
[μs]:基準移動速度v[m/s]でのパルス幅
L[W] :移動速度v[m/s]の時のレーザ出力値
P[μs] :移動速度v[m/s]の時のパルス幅
β,β :補正係数
図13(a)は、補正後のレーザ出力制御方式とPWM制御方式とのそれぞれにおける移動速度と発色濃度との関係を示す図、図13(b)は、補正前と補正後の感熱記録ラベルRLに対するレーザ出力と移動速度との関係について説明する図、図13(c)は補正前と補正後の感熱記録ラベルRLに対するパルス幅と移動速度との関係について説明する図である。
図13(a)は、補正後のベタ部(図12(a)参照)の発色濃度値(OD値)の結果を示すものである。なお、係数β,βは、感熱記録ラベルRLの材料によって異なる。図13(a)に示す結果においては、
β=0.3
β=1.0×10−6
として、レーザ出力値とパルス幅とを算出している。
レーザ出力制御方式においては、上述の補正を適用すると、補正後の感熱記録ラベルRLに対するレーザ出力と移動速度との関係は、図13(b)に示すL2のようになる。また、PWM制御方式においては、上述の補正を適用すると、補正後の感熱記録ラベルRLに対するパルス幅と移動速度との関係は、図13(c)に示すP2のようになる。
なお、可変速度でも同じような発色濃度値(OD値)にして歩留まりを抑える事が目的であるため、基準となる移動速度v[m/s]は、最低速度と最高速度の中間付近に設定する。これにより、基準となる移動速度と最低速度、基準となる移動速度と最高速度のばらつきを出来るだけ均一にすることができる。
図13(d)は、レーザ出力制御方式とPWM制御方式とのそれぞれにおける基準移動速度の発色濃度値(OD値)からのばらつきを補正有りと補正無しについてベタ部(図12(a)参照)毎に示すものである。なお、図13(d)においては、基準となる移動速度(2.0m/s)の発色濃度値と、所定の移動速度(0.3m/s、5.0m/s)の発色濃度値とを比較して、所定の移動速度(0.3m/s、5.0m/s)の発色濃度値のうち、ばらつきが大きい方を示している。
図13(d)に示すように、補正無しの場合における発色濃度値(OD値)のばらつきは、レーザ出力制御方式では最大24%、PWM制御方式では最大12%である。これに対して、補正有りの場合(補正1)における発色濃度値(OD値)のばらつきは、レーザ出力制御方式では最大10%、PWM制御方式では最大6.0%と少なくなり、改善されていることが分かる。
次に、上述した感熱記録ラベルRLに照射されたレーザ光の出力(パワー)に対する熱拡散の影響(エネルギーロス)が移動速度に応じて変化することに起因する感熱記録ラベルRLの発色濃度差の補正処理を含む印字処理について説明する。
図14は、コントローラ46における印字処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図14に示すように、まず、コントローラ46は、基準となる移動速度を設定して、その時の最適なエネルギーを設定する(ステップS1)。なお、コントローラ46は、ステップS1において最適なエネルギーを設定する際に、適切なエネルギー補正係数を掛けることで感熱記録ラベルRLに印加される単位面積当たりのエネルギーE1を揃える。
次に、コントローラ46は、印字動作の開始を指示する(ステップS2)。
そして、コントローラ46は、印字を開始する直前に、感熱記録ラベルRLの移動速度データ(速度情報)をエンコーダ部60から取得する(ステップS3)。
次いで、コントローラ46は、ステップS3で取得した移動速度データ(速度情報)に基づいてエネルギー補正処理を実行してエネルギーを変更する(ステップS4)。
次いで、コントローラ46は、印字トリガをONにすることで印字を開始する(ステップS5)。なお、印字トリガは、ONにした後、直ぐに立ち下がる。
その後、コントローラ46は、ステップS4で設定したエネルギーで印字を実行する(ステップS6)。
コントローラ46は、印字中の印字データについての印字動作が終了すると(ステップS7)、次に印字するデータがあるかの判断を行う(ステップS8)。
コントローラ46は、次に印字するデータがある場合(ステップS8のYes)、ステップS3に戻り、感熱記録ラベルRLの移動速度データ(速度情報)をエンコーダ部60から取得する。
一方、コントローラ46は、次に印字するデータがない場合(ステップS8のNo)、動作を終了する。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態の画像記録システム100は、エネルギー補正処理における手法が、第1の実施形態と異なる。第1の実施形態で説明した手法によれば、低速域側、高速域側共に発色濃度値(OD値)のばらつきがまだ大きい。以下、第2の実施の形態の説明では、第1の実施の形態と同一部分の説明については省略し、第1の実施の形態と異なる箇所について説明する。
図15は、第2の実施の形態にかかるエネルギー補正処理の一例について説明する図である。本実施の形態のエネルギー補正例は、レーザ出力制御方式とPWM制御方式とのそれぞれについて、下記式に従って補正するものである。
レーザ出力制御方式 ・・・ L=L×(v/vα1
PWM制御方式 ・・・ P=P×(v/v)α2
[m/s]:基準移動速度
v[m/s]:移動速度
[W] :基準移動速度v[m/s]でのレーザ出力値
[μs]:基準移動速度v[m/s]でのパルス幅
L[W] :移動速度v[m/s]の時のレーザ出力値
P[μs] :移動速度v[m/s]の時のパルス幅
α,α :補正係数
図15(a)は、補正後のレーザ出力制御方式とPWM制御方式とのそれぞれにおける移動速度と発色濃度との関係を示す図、図15(b)は、補正前と補正後の感熱記録ラベルRLに対するレーザ出力と発色濃度との関係について説明する図、図15(c)は補正前と補正後の感熱記録ラベルRLに対するパルス幅と発色濃度との関係について説明する図である。
図15(a)は、補正後のベタ部(図12(a)参照)の発色濃度値(OD値)の結果を示すものである。なお、係数α,αは、感熱記録ラベルRLの材料によって異なる。図15(a)に示す結果においては、
α=0.88
α=0.01
として、レーザ出力値とパルス幅とを算出している。
レーザ出力制御方式においては、上述の補正を適用すると、補正後の感熱記録ラベルRLに対するレーザ出力と移動速度との関係は、図15(b)に示すL3のようになる。また、PWM制御方式においては、上述の補正を適用すると、補正後の感熱記録ラベルRLに対するパルス幅と移動速度との関係は、図15(c)に示すP3のようになる。
図15(d)は、レーザ出力制御方式とPWM制御方式とのそれぞれにおける基準移動速度の発色濃度値(OD値)からのばらつきを補正有りと補正無しについてベタ部(図12(a)参照)毎に示すものである。なお、図15(d)においては、基準となる移動速度(2.0m/s)の発色濃度値と、所定の移動速度(0.3m/s、5.0m/s)の発色濃度値とを比較して、所定の移動速度(0.3m/s、5.0m/s)の発色濃度値のうち、ばらつきが大きい方を示している。
図15(d)に示すように、補正無しの場合における発色濃度値(OD値)のばらつきは、レーザ出力制御方式では最大24%、PWM制御方式では最大12%である。これに対して、補正有りの場合(補正2)における発色濃度値(OD値)のばらつきは、レーザ出力制御方式では最大2.0%、PWM制御方式では最大2.0%と少なくなり、改善されていることが分かる。
さらに、第1の実施形態の図13(d)に示す値と比較すると、図15(d)に示す補正有りの場合における発色濃度値(OD値)のばらつきが少なくなり改善されていることが分かる。
このように第1の実施の形態及び第2の実施の形態によれば、記録対象物とレーザ光源との相対速度が変化しても、記録対象物の単位面積当たりに与えられるエネルギー量が一定となるように設定されたレーザ光の出力を、相対速度に基づいて、レーザ光の出力に対する記録対象物で生じる熱拡散によるエネルギーロスを補正する。これにより、記録対象物の移動開始直後の低速で移動している状態から高速で移動する定常状態まで、若しくは高速で移動する定常状態から記録対象物が停止するまでの移動速度が減速するまでにおいても、記録対象物の移動速度の変化の影響を低減し、記録対象物に対する書き込み等の記録処理品質を一定に保つことができる。
40 レーザ光源
100 レーザ記録装置
461 レーザ出力制御手段
462 レーザ出力補正手段
RL 記録対象物
特開2013−248636号公報

Claims (12)

  1. 記録対象物に対してレーザ光源から照射されたレーザ光を用いて処理を施すレーザ記録方法であって、
    前記記録対象物と前記レーザ光源の少なくとも一方を移動させながら前記レーザ光源からレーザ光を射出する際の前記レーザ光源を観測点とした前記記録対象物の移動速度を検出する速度検出ステップと、
    前記移動速度が変化しても前記レーザ光により前記記録対象物の単位面積当たりに与えられるエネルギー量が一定となる前記レーザ光の出力について、前記速度検出ステップで検出した検出速度に基づいた前記記録対象物で生じる熱拡散によるエネルギーロスを補正するレーザ出力補正ステップと、
    を含むことを特徴とするレーザ記録方法。
  2. 前記レーザ出力補正ステップは、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)を一定にする第一の制御方式の場合、下記式に従って前記レーザ光の出力を補正する、
    L=L+β((v−v)/v
    [m/s]:基準移動速度
    v[m/s]:移動速度
    [W] :基準移動速度v[m/s]でのレーザ出力値
    L[W] :移動速度v[m/s]の時のレーザ出力値
    β :補正係数
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ記録方法。
  3. 前記レーザ出力補正ステップは、レーザ出力L[w]とパルス幅t[s]とを一定とし、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)が変化する第二の制御方式の場合、下記式に従って前記レーザ光の出力を補正する、
    P=P+β((v−v)/v
    [m/s]:基準移動速度
    v[m/s]:移動速度
    [μs] :基準移動速度v[m/s]でのパルス幅
    P[μs] :移動速度v[m/s]の時のパルス幅
    β :補正係数
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ記録方法。
  4. 前記レーザ出力補正ステップは、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)を一定にする第一の制御方式の場合、下記式に従って前記レーザ光の出力を補正する、
    L=L×(v/vα1
    [m/s]:基準移動速度
    v[m/s]:移動速度
    [W] :基準移動速度v[m/s]でのレーザ出力値
    L[W] :移動速度v[m/s]の時のレーザ出力値
    α :補正係数
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ記録方法。
  5. 前記レーザ出力補正ステップは、レーザ出力L[w]とパルス幅t[s]とを一定とし、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)が変化する第二の制御方式の場合、下記式に従って前記レーザ光の出力を補正する、
    P=P×(v/v)α2
    [m/s]:基準移動速度
    v[m/s]:移動速度
    [μs] :基準移動速度v[m/s]でのパルス幅
    P[μs] :移動速度v[m/s]の時のパルス幅
    α :補正係数
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ記録方法。
  6. 前記レーザ出力補正ステップは、基準移動速度を最低速度と最高速度の中間に設定する、
    ことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか一項に記載のレーザ記録方法。
  7. 記録対象物に対してレーザ光源から照射されたレーザ光を用いて処理を施すレーザ記録装置であって、
    前記記録対象物と前記レーザ光源の少なくとも一方を移動させながら前記レーザ光源からレーザ光を射出する際の前記レーザ光源を観測点とした前記記録対象物の移動速度を検出する速度検出手段と、
    前記移動速度が変化しても前記レーザ光により前記記録対象物の単位面積当たりに与えられるエネルギー量が一定となる前記レーザ光の出力について、前記速度検出手段で検出した検出速度に基づいた前記記録対象物で生じる熱拡散によるエネルギーロスを補正するレーザ出力補正手段と、
    を備えることを特徴とするレーザ記録装置。
  8. 前記レーザ出力補正手段は、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)を一定にする第一の制御方式の場合、下記式に従って前記レーザ光の出力を補正する、
    L=L+β((v−v)/v
    [m/s]:基準移動速度
    v[m/s]:移動速度
    [W] :基準移動速度v[m/s]でのレーザ出力値
    L[W] :移動速度v[m/s]の時のレーザ出力値
    β :補正係数
    ことを特徴とする請求項7に記載のレーザ記録装置。
  9. 前記レーザ出力補正手段は、レーザ出力L[w]とパルス幅t[s]とを一定とし、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)が変化する第二の制御方式の場合、下記式に従って前記レーザ光の出力を補正する、
    P=P+β((v−v)/v
    [m/s]:基準移動速度
    v[m/s]:移動速度
    [μs] :基準移動速度v[m/s]でのパルス幅
    P[μs] :移動速度v[m/s]の時のパルス幅
    β :補正係数
    ことを特徴とする請求項7に記載のレーザ記録装置。
  10. 前記レーザ出力補正手段は、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)を一定にする第一の制御方式の場合、下記式に従って前記レーザ光の出力を補正する、
    L=L×(v/vα1
    [m/s]:基準移動速度
    v[m/s]:移動速度
    [W] :基準移動速度v[m/s]でのレーザ出力値
    L[W] :移動速度v[m/s]の時のレーザ出力値
    α :補正係数
    ことを特徴とする請求項7に記載のレーザ記録装置。
  11. 前記レーザ出力補正手段は、レーザ出力L[w]とパルス幅t[s]とを一定とし、レーザの出力周期T[s]に対するパルス幅t[s]のDuty比(t/T)が変化する第二の制御方式の場合、下記式に従って前記レーザ光の出力を補正する、
    P=P×(v/v)α2
    [m/s]:基準移動速度
    v[m/s]:移動速度
    [μs] :基準移動速度v[m/s]でのパルス幅
    P[μs] :移動速度v[m/s]の時のパルス幅
    α :補正係数
    ことを特徴とする請求項7に記載のレーザ記録装置。
  12. 前記レーザ出力補正手段は、基準移動速度を最低速度と最高速度の中間に設定する、
    ことを特徴とする請求項8ないし11のいずれか一項に記載のレーザ記録装置。
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