JP2020006082A - 技工物自動設計システム - Google Patents

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Abstract

【課題】口腔内の画像やスキャニングデータに基づいて歯科技工物を自動設計する技工物自動設計システムを提供する。【解決手段】患者に最適化された歯科技工物を設計する技工物自動設計システム1は、患部の3次元データを取得する走査部11と、患部の3次元データに基づいて歯型のベースモデルを調整した結果に関する一次データを出力するモデル作成部12と、患者のニーズを示すデータに基づいて一次データを調整した二次データを出力するモデル修正部13と、二次データに基づいて歯科技工物の3次元データを出力するモデル出力部14と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、技工物自動設計システムに関し、特に口腔内の画像やスキャニングデータに基づいて技工物を自動設計する技術に関する。
患者の口腔内を3次元スキャナ等で走査して得た画像又はスキャニングデータに基づいて、歯科補綴物(以下、技工物ともいう)を半自動的に作製する技術が種々提案されている。
特許文献1には、患者の歯又は歯の人工装具の3次元走査結果と、モデルとなる歯模型の電子データセットと、に基づいて、修復物を自動的に形成する技術が記載されている。
特許文献2及び3には、歯科修復物の3次元モデル上に幾つかの制御点を配置し、ユーザに制御点を手動で調整させることによって、歯科修復物をカスタマイズする技術が記載されている。
米国特許出願公開第2012/0171642号明細書 米国特許出願公開第2016/0103935号明細書 米国特許出願公開第2015/0265381号明細書
特許文献1乃至3に示されているように、従来の技工物の半自動的な作製手法では、まず患者の口腔内の画像を撮影し又は口腔内を3次元スキャナ等で走査して得た画像又はスキャニングデータに基づいて、モデルとなる歯模型の3次元モデルを選択する。次いで、歯模型の3次元モデルの制御点を歯科医師又は歯科技工士(以下、単に技工士)が適宜調整することにより、患者に最適化された技工物の3次元モデルが形成される。最後に、患者に最適化された3次元モデルデータに基づいて削り出しや3Dプリンティングを行うことで現実の技工物が作製される。
ここで、歯科技工士による3次元モデルの制御点の調整は、もっぱら技工士の属人的なノウハウに依存している。例えば技工士は、患者の歯肉の退縮の状態や予算等に応じ、技工物の形状を様々に調整するノウハウを豊富に蓄積している。そして、技工士がこの調整作業に多くの時間を費やす必要があることが、技工物の作製期間を長引かせる要因になっている。
また、従来の技工物の半自動的な作成手法では、歯科医師が指示した際に想定した技工物の態様と、技工士が実際に作成した技工物の態様とが相違する場合が少なくない。これは、歯科医師が作成する指示書では、技工物作製に関係する全てのオプションを指示することが困難であり、技工士の裁量によるところが大きいためである。そのため、技工物の作製前に完成物のイメージを共有する手段があれば便利である。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、口腔内の画像やスキャニングデータに基づいて技工物を自動設計する技工物自動設計システムを提供することを目的とする。
本発明の一実施の形態に係る技工物自動設計システムは、患者に最適化された歯科技工物を設計する技工物自動設計システムであって、患部の3次元データを取得する走査部と、前記患部の3次元データに基づいて歯型のベースモデルを調整した結果に関する一次データを出力するモデル作成部と、前記患者のニーズを示すデータに基づいて前記一次データを調整した二次データを出力するモデル修正部と、前記二次データに基づいて前記技工物の3次元データを出力するモデル出力部と、を有することを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る技工物自動設計システムにおいて、前記モデル修正部は機械学習部を備え、前記機械学習部は、前記一次データおよび前記患者のニーズを示すデータを入力する一次データ入力部と、前記二次データを入力する二次データ入力部と、前記一次データおよび前記患者のニーズを示すデータと、前記二次データと、の関連性を学習する学習部と、を有することを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る技工物自動設計システムにおいて、前記モデル修正部は、前記学習部による学習結果に基づいて、前記一次データおよび前記患者のニーズを示すデータに対応する前記二次データを出力することを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る技工物自動設計システムにおいて、前記患者のニーズを示すデータは、前記患者の歯の磨耗状況、根の状況、歯茎の状況及び咬合器による計測値のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る技工物自動設計システムにおいて、前記モデル修正部は、前記患者のニーズを示すデータに基づいて、前記一次データを調整した二次データ及び前記技工物の材料を示すデータを出力することを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る技工物自動設計システムにおいて、前記二次データ入力部は、前記技工物の材料を示すデータをさらに入力し、前記学習部は、前記一次データおよび前記患者のニーズを示すデータと、前記二次データおよび前記技工物の材料を示すデータと、の関連性を学習することを特徴とする。
本発明により、口腔内の画像やスキャニングデータに基づいて技工物を自動設計する技工物自動設計システムを提供することができる。
技工物自動設計システム1の構成を示すブロック図である。 機械学習部100の構成を示すブロック図である。 指示書発行システム200の構成を示すブロック図である。 指示書発行システム200の動作を示すフローチャートである。 歯科医院インターフェイス部210の一画面例を示す図である。 歯科医院インターフェイス部210の一画面例を示す図である。 歯科医院インターフェイス部210の一画面例を示す図である。 歯科医院インターフェイス部210の一画面例を示す図である。 歯科技工所インターフェイス部230の一画面例を示す図である。 歯科技工所インターフェイス部230の一画面例を示す図である。 歯科医院インターフェイス部210の一画面例を示す図である。 ステータス情報の一例を示す図である。 別称リストの一例を示す図である。 患部を示す図である。 技工物自動設計システム1の動作を示すフローチャートである。 技工物自動設計システム1の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。まず、図1のブロック図を用いて、本発明の実施の形態にかかる技工物自動設計システム1の構成について説明する。
技工物自動設計システム1は、典型的には中央処理装置(CPU)が記憶装置から読み出したソフトウェアを実行することにより所定の処理を実現する情報処理システムである。技工物自動設計システム1は、単一の情報処理装置により構成されても良く、複数の情報処理装置が分散的に処理を行うことにより構成されても良い。
技工物自動設計システム1は、走査部11、モデル作成部12、モデル修正部13、モデル出力部14を有する。これらの処理部は、CPUがソフトウェアを実行することにより論理的に実現されるものである。
走査部11は、患部(技工物が装着される口腔内の空間をいい、周囲の歯及び歯茎により囲繞される。典型的には削った歯とその歯茎又は欠損した歯の歯茎、及びその周囲(両隣および対抗側)の歯とその歯茎により囲繞された空間である)の3次元データを取得するための3次元スキャナを含む。例えば走査部11は据え置き型の3次元スキャナにより、患部の石膏模型を走査する。又は走査部11は手持ち型の口腔内スキャナにより、口腔内の患部を直接走査する。3次元データは、患部の3次元形状を示すデータであり、典型的には複数点の3次元座標値のセットである。なお口腔内スキャナを使用する場合、歯や歯茎の形状だけでなく色の情報も取得できることがある。
あるいは走査部11は、患部の2次元画像を取得するためのカメラを含む。走査部11は、患部を直接撮影しても良く、石膏模型を撮影しても良い。2次元画像は複数の角度から撮影されることが望ましい。走査部11は、撮影された複数の2次元画像に基づいて公知技術により患部の3次元データを構築する。なお患部を直接撮影する場合、歯や歯茎の形状だけでなく色の情報も取得できることがある。
モデル作成部12は、技工物作成に際して規範となる、歯型の3次元データ(以下、ベースモデル)を予め複数格納したライブラリを有する。モデル作成部12は、走査部11により作成された患部の3次元データと、ライブラリ内のベースモデルとを比較し、最も適合度の高いベースモデルを選択する。例えばモデル作成部12は、患部の3次元データにおける欠損部位の大きさを求め、最も近いサイズのベースモデルを選択する。欠損部位の大きさは、図12に示すように、例えば両隣の歯と歯の間の距離D、歯茎から対抗側の歯までの高さH等を算出することにより求めることができる。
ベースモデルには、形状やサイズ等を調整するための複数の制御点が設定されている(引用文献2及び3参照)。モデル作成部12は、ベースモデルの制御点を調整し、欠損部位のサイズや形状に適合させる(以下、一次的な調整と称する)。例えば欠損部位の高さ、幅に一致するよう、ベースモデルの高さ、幅を制御するための制御点を調整する。なお一次的な調整を自動的に行う手法は公知技術であるため、本明細書では詳細な説明を省略する。
モデル修正部13は、機械学習部100を有する。機械学習部100は、ベースモデルに一次的な調整を施した3次元データ(以下、一次データと称する)と、患者個人のニーズに適合させるべく、一次データにさらに細かな調整(以下、二次的な調整と称する)を施した3次元データ(以下、二次データと称する)との関連性である相関関係を機械学習により自ら学習する情報処理装置である。
従来、一次データから二次データを生成するための二次的な調整は、技工士が知識と経験に基づいて手作業で行っていた。機械学習部100は、この工程を自動化する。まず学習モードにおいて、一次データ、患者個人のニーズを示すデータ、及び技工士が作成した二次データとを教師データとして、これらのデータの相関関係を学習する。その後、推定モードにおいて、上記学習の結果を利用し、所与の一次データ及び患者個人のニーズを示すデータに対応する二次データを推定する。
機械学習部100は、一次データおよび患者個人のニーズを示すデータを取得する一次データ入力部110と、二次データを取得する二次データ入力部120と、一次データと二次データとの相関性を学習する学習部130とを備える。
一次データ入力部110には、例えば次のデータが入力される。これらのデータは、図示しない入力装置(キーボードなど)により入力されてもよく、内部又は外部の記憶装置に格納された値や、通信インタフェースを介して外部の情報処理装置から取得された値が入力されても良い。
・一次データ
具体的には、一次データが有する複数の制御点の座標値のセットを一次データ入力部110に入力する。
・摩耗状況
天然歯の摩耗状況に応じて技工物にも調整を加えることが望ましい。例えば患部の周囲の天然歯が摩耗している場合、技工士は技工物の高さをベースモデルよりも低めに調整することがある。
好ましくは、周囲の歯の摩耗寸法を一次データ入力部110に入力する。例えば歯の番号と摩耗寸法(ミリメートル)とのセットを1以上、入力できる。又は、周囲の歯の摩耗の程度を複数段階のレベルに分類し、当該レベルを示す値を一次データ入力部110に入力できる。あるいは、摩耗の程度は一般に年齢や噛み込みの強さとの相関を有するため、年齢を示す値、噛み込みの強さを示す値(咬合圧など)を一次データ入力部110に入力しても良い。
・根の状況
根の状況に応じて技工物にも調整を加えることが望ましい。削られた歯が生活歯(根すなわち神経が残っている歯)であるか失活歯(根が残っていない歯)であるかによって、歯茎の経時的な変化の態様が異なることがあるため、技工士はそれを見越した調整を行うことがある。
例えば生活歯であるか失活歯であるかを示す値を一次データ入力部110に入力する。根の状況は、一般に指示書に記載されているため、例えば指示書の内容を保持する外部システムから取得することができる。
・歯茎の状況
歯茎の状況に応じて技工物にも調整を加えることが望ましい。例えば歯茎が退縮している場合、技工士は技工物の高さをベースモデルよりも高めに調整することがある。
好ましくは、歯茎の退縮長さを一次データ入力部110に入力する。例えば歯の番号と退縮長さ(ミリメートル)とのセットを1以上、入力できる。又は、歯茎の退縮の程度を複数段階のレベルに分類し、当該レベルを示す値を一次データ入力部110に入力できる。
・咬合器による計測値
咬合器は、顎の様々な動きを示す値を計測可能な機器である。咬合器による計測値を一次データ入力部110に入力ことにより、顎の複雑な動きに関わる情報を二次的な調整に反映できる。
・医院、医師、技工所、技工士の識別子(名称等)
医院、医師、技工所、技工士ごとに、二次的な調整を行う際のノウハウ、癖や好みが異なる場合がある。医院、医師、技工所、技工士を識別するための名称等を一次データ入力部110に入力することにより、ノウハウ、癖や好みに応じて異なる推定傾向を有する学習モデルを得ることが可能となる。
二次データ入力部120には、技工士が知識と経験に基づき、一次データの制御点を調整することにより作成した二次データが入力される。
学習部130は、公知の任意の機械学習アルゴリズムに従って、一次データ入力部110に入力された一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと、二次データ入力部120に入力された二次データとの相関関係を学習する学習モードと、一次データ入力部110に入力された一次データおよび患者個人のニーズを示すデータに相関の高い二次データを、学習モードでの学習結果を用いて出力する推定モードとを有する。
学習モードにおいて、学習部130は、様々な一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと二次データとの組を繰り返し入力し、学習過程を繰り返し実行する。このように学習過程を繰り返し実行することにより、一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと、二次データとの相関性を示す学習モデルが構築される。学習モデルが示す相関性は、学習過程が進むにつれて徐々に信頼性を増してゆく。十分に信頼できる水準の学習モデルが構築されると、その学習モデルは、一次データ入力部110に入力される一次データおよび患者個人のニーズを示すデータに対して、どのような二次データが最も相関性が高いのかを推定するために使用できるものとなる。
図2は、学習アルゴリズムとして教師あり学習を実行する学習部130を備えた機械学習部100の構成を示すブロック図である。教師あり学習とは、入力とそれに対応する出力とからなるデータセット(以下、教師データ)を大量に入力し、大量の教師データから入力と出力との相関性を識別して学習モデルを構築してゆく手法である。教師あり学習は、例えばニューラルネットワークを用いて実現することができるが、公知技術であるためここではその詳細な構成に関しては説明を省略する。
学習部130は、一次データおよび患者個人のニーズを示すデータ並びに二次データから導かれる相関性モデルMと、予め用意された教師データTから識別される相関性特徴との誤差Eを計算する誤差計算部131と、誤差Eを縮小するように相関性モデルMを更新するモデル更新部132とを備える。学習部130は、モデル更新部132が相関性モデルMの更新を繰り返すことによって一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと二次データとの相関関係を学習していく。
相関性モデルMの初期値は、例えば、一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと二次データとの相関性を単純化して(例えば一次関数で)表現したものであり、教師あり学習の開始前に学習部130に与えられる。教師データTは、例えば、過去に取得された一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと、その患者のために作製された二次データとのデータセットである。誤差計算部131は、学習部130に与えられた大量の教師データTから一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと二次データとの相関性を示す相関性特徴を識別し、この相関性特徴と、現在状態における一次データおよび患者個人のニーズを示すデータ及び二次データに対応する相関性モデルMと、の誤差Eを求める。モデル更新部132は、予め定めた更新ルールに従い、誤差Eが小さくなる方向へ相関性モデルMを更新する。この過程を繰り返すことにより、相関性モデルMは一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと二次データとの相関性を正確に示すものとなるよう徐々に調整される。
推定モードにおいて、学習部130は、学習モードにおいて構築された学習モデルに基づき、一次データおよび患者個人のニーズを示すデータに対応する二次データを自動的かつ正確に求めることができる。すなわち一次データおよび患者個人のニーズを示すデータ学習モデルに入力として与えることにより、学習モデルがその患者に最適な二次データ、すなわち二次的な調整後の制御点のセットを自動的かつ正確に出力する。
モデル出力部14は、モデル修正部13が出力した二次データを出力する。又は、モデル出力部14は、二次データが反映されたベースモデル、すなわち患部及び患者に最適化された技工物の3次元モデルを出力する。この3次元モデルを例えばミリングマシンや3Dプリンタに出力することにより、3次元モデルに基づく技工物を自動作成することができる。
一次データ入力部110に入力される種々のデータは、指示書を発行及び管理する指示書発行システムからも取得できる。指示書発行システムの一例を以下に示す。図3のブロック図を用いて、本発明の実施の形態にかかる指示書発行システム200の構成について説明する。
指示書発行システム200は、歯科医院インターフェイス部210、指示書管理部220、歯科技工所インターフェイス部230を有する。指示書発行システム200は、典型的には中央処理装置(CPU)が記憶装置から読み出したプログラムを実行することにより、歯科医院インターフェイス部210、指示書管理部220、歯科技工所インターフェイス部230等の処理部を論理的に実現する情報処理装置である。指示書発行システム200を実現するためのハードウェア構成は種々考えられる。例えば、これらの処理部は全て1又は複数のサーバ上に実装され、サーバは指示書管理部220を備えるとともに、歯科医院及び歯科技工所それぞれの端末装置からリモートアクセスされた際に、歯科医院インターフェイス部210及び歯科技工所インターフェイス部230の機能を提供するよう構成しても良い。あるいは、歯科医院インターフェイス部210及び歯科技工所インターフェイス部230の機能が歯科医院及び歯科技工所の端末装置上にそれぞれ実装され、サーバとこれらの端末装置とが互いに通信可能に接続されることにより指示書発行システム200が実現されても良い。
歯科医院インターフェイス部210は、歯科医院向けに、指示書に記載する事項の入力機能、指示書管理部220への指示書データの登録機能、指示書書面の出力機能、指示書のステータス情報の取得及び変更機能等を提供する。
指示書管理部220は、歯科医院インターフェイス部210が作成した指示書の内容を保存する。また、指示書管理部220は指示書のステータス情報を保持し、歯科医院インターフェイス部210又は歯科技工所インターフェイス部230からの要求に応じステータス情報を変更する。
指示書管理部220は、歯科医院インターフェイス部210により作成された指示書データに対し一意の識別子(指示書IDと称する)を発行し、指示書IDと指示書データとを関連付けて保存することが好ましい。さらに好ましくは、指示書IDは、レセプトデータの識別子(レセプトIDと称する)、患者データの識別子(患者IDと称する)、又はカルテデータの識別子(カルテIDと称する)のうち少なくともいずれか1つと関連付けられる。レセプトデータは、診療報酬の明細データであって、典型的にはレセプトコンピュータにより作成され、レセプトIDが付されて所定の記憶領域に保存される。指示書IDとレセプトIDとが関連付けられることにより、例えばレセプトデータを起点として、当該レセプトに関連する指示書データを検索したり、指示書データを起点として、当該指示書に関連するレセプトデータを検索したりすることが可能となる。患者データ、カルテデータについても、患者ID及びカルテIDと、指示書IDとをそれぞれ関連付けることで、同様の効果を得ることができる。上述の関連付けを行う方法は種々考えられる。例えば歯科医院インターフェイス部210が、指示書データを作成する際、関連するレセプトID、患者ID又はカルテIDを指示書データに含ませても良い。又は指示書管理部220が、指示書IDと、関連するレセプトID、患者ID又はカルテIDとの対応関係を示すテーブル等を作成しても良い。あるいは、レセプトコンピュータ等が当該テーブルを作成しても良い。
歯科技工所インターフェイス部230は、歯科技工所向けに、指示書の内容の取得機能、指示書のステータス情報の取得及び変更機能等を提供する。
次に、図4のフローチャートを用いて、指示書発行システム200の動作の一例について説明する。なお、ステップS101からS106までは主に歯科医院インターフェイス部210による歯科医院側の処理フロー、ステップS107からS109までは主に歯科技工所インターフェイス部230により歯科技工所側の処理フローである。
<歯科医院側処理フロー>
S101:患者指定
歯科医院インターフェイス部210は、歯科医院の端末装置に、患者指定画面を表示させる。図5に、患者指定画面の一例を示す。
患者リスト表示部2101には、所定の条件に合致する患者が一覧表示される。歯科医院インターフェイス部210は、図示しないレセプトコンピュータや電子カルテシステム等が管理する患者データベース、及び指示書管理部220等を参照し、所定の条件に合致する患者を抽出して患者リスト表示部2101に一覧表示する。歯科医院インターフェイス部210は、患者データベースに格納されている様々な情報、例えば患者名、患者番号、性別、年齢、生年月日、住所、電話番号、過去の来院日時、来院予定日時等を抽出条件として用いることができる。また、指示書管理部220に格納されている指示書の発行日、当該指示書にかかる技工物の納品予定日、納品日等を抽出条件として用いても良い。
抽出条件は、種々の方法で指定され得る。例えば、図5の患者リスト表示部2101は「来院」「発行中」等の複数のタブを備えている。歯科医院インターフェイス部210は、「来院」タブが選択された場合には、当日来院予定の患者を抽出する。「発行中」タブが選択された場合には、指示書が既に発行されているが納品日が未だ登録されていない患者を抽出する。また、歯科医院インターフェイス部210は、検索ボックス2102に入力された任意の語句をキーとして患者を抽出しても良い。歯科医院インターフェイス部210は、他の任意の検索インターフェイスを用い、任意の検索条件で患者を抽出することもできる。歯科医院インターフェイス部210は、こうして抽出した患者を患者リスト表示部2101に一覧表示する。
指示書リスト表示部2103には、特定の患者について過去に発行された指示書が一覧表示される。ユーザが患者リスト表示部2101に表示された患者の1人を選択すると、歯科医院インターフェイス部210は、指示書管理部220を参照し、選択された患者の過去の指示書データを抽出して、抽出された指示書データを識別できる情報、例えば発行日を指示書リスト表示部2103に一覧表示する。また、歯科医院インターフェイス部210は、指示書の新規作成を開始するための指示インターフェイスも表示する。図5の例では、「新規指示書発行」ボタンがこれにあたる。
S102:患者指定
指示書リスト表示部2103において過去の指示書が選択された場合、ステップS104に遷移する。一方、「新規指示書発行」が選択された場合はステップS103に遷移する。
S103:指示書入力
歯科医院インターフェイス部210は、ステップS101で指定された患者にかかる指示書を新規に作成するため、必要な情報の入力を受け付ける。図6A乃至図6Cに、指示書入力画面の一例を示す。
技工種別選択部2104は、技工物の大区分を指定するためのインターフェイスである。この例では、「デンチャー」「架工」「インプラント」の3種類から1つを選択するためのボタンが配置されている。
保険・自責選択部2105は、保険適用の有無を指定するためのインターフェイスである。この例では、「保険」「自責」から1つを選択するためのラジオボタンが配置されている。
技工物リスト表示部2106は、技工物の小区分を指定するためのインターフェイスである。歯科医院インターフェイス部210は、技工種別選択部2104で選択された大区分に属する技工物であって、保険・自責選択部2105で選択された保険適用の有無に対応した技工物を、技工物リスト表示部2106に一覧表示する。例えば、大区分「架工」のもとには、小区分として「クラウン」「硬質レジン」「メタルボンド」「e.max」等の技工物が属している。ここで、「クラウン」「硬質レジン」は保険適用が可能であるが、「メタルボンド」「e.max」は保険適用外である。このとき、大区分として「架工」、保険・自責の別として「保険」が選択されたならば、歯科医院インターフェイス部210は、これらすべての条件に適合する小区分「クラウン」「硬質レジン」のみを抽出して技工物リスト表示部2106に一覧表示する。図6Aの例では、複数の小区分から1つを選択するためのボタンが配置されている。
なお、歯科医院インターフェイス部210は、上述の技工種別選択部2104、保険・自責選択部2105、技工物リスト表示部2106に併せて、又はこれらに代えて、技工物を選択するための他の任意の手段を備えても良い。例えば、歯科医院インターフェイス部210は、技工物を検索する手段、発注頻度の高い技工物のリストから所望の技工物を選択させる手段等を有しても良い。あるいは、技工種別、保険・自責の別に加えて、又はこれらに代えて、他の任意の条件による絞込み検索手段を提供しても良い。
ところで、同一の技工物であっても、歯科技工所や歯科医院によって異なる呼称(別称)が用いられていることがある。例えば、標準的な技工物名「クラウン」を、A技工所は「Cr」と称し、B技工所は「FMC」と称することがある。そのため、歯科医院は従来、発注先に応じて指示書に記載する技工物名を使い分けていた。図11に、技工物の標準的な呼称及び別称の一例を示す。
本実施の形態では、歯科医院インターフェイス部210が、図11に示すような別称のリストを予め保持することができる。例えば、標準的な呼称「クラウン」に対応する別称リストとして、「Cr」「FMC」を保持しておく。そして、小区分「クラウン」が選択された場合、歯科医院インターフェイス部210は、別称リストを表示し、別称のうち1つをユーザに選択させることができる。なお、標準的な呼称は、厚生労働省より発行されている保険点数表に記載されている技工物名をベースに選定することが好ましい。また、歯科医院インターフェイス部210又は歯科技工所インターフェイス部230は、標準的な呼称に対応する別称を任意に登録するためのインターフェイスを備えていても良い。
すなわち、歯科医院インターフェイス部210は、小区分の技工物それぞれに関連付けて、当該技工物が属する大区分、保険適用の可否、好ましくは別称リストを予め保持している必要がある。本実施の形態では、歯科医院インターフェイス部210は、これらの情報を図示しない記憶領域に予め記憶しているものとする。
指示書フォーマット表示部2107には、現時点までに入力された情報に基づいて想定される指示書の内容が表示される。歯科医院インターフェイス部210は、患者データベース等から患者の氏名、年齢、性別等を取得し、指示書フォーマット表示部2107内の所定の位置に表示する。歯科医院インターフェイス部210はさらに、保険・自責選択部2105で選択された保険・自責の別、及び技工物リスト表示部2106で選択された技工物名を、指示書フォーマット表示部2107内の所定の位置に表示する。
ここで、指示書発行システム200は、図示しない記憶領域に、歯科医院情報を予め保持していても良い。この場合、歯科医院インターフェイス部210は、この歯科医院情報に含まれる任意の情報を取得し、指示書フォーマット表示部2107内の所定の位置に表示しても良い。歯科医院情報には、例えば医院名、住所、電話番号等が含まれ得る。なお、歯科医院インターフェイス部210は、歯科医院情報を登録するためのインターフェイスを別途備えていても良い。
設計情報入力部2108は、技工物の設計情報を入力するためのインターフェイスである。例えば、歯科医院インターフェイス部210は、歯式入力欄でユーザが選択した数字を、指示書フォーマット表示部2107に反映する。また、選択した本数を計数し、本数欄に反映する。
また、歯科医院インターフェイス部210は、口腔写真の入力を受け付けても良い。例えば、歯科医院インターフェイス部210は、ユーザが口腔写真欄を選択すると、歯科医院端末のカメラ機能を起動する。歯科医院インターフェイス部210は、カメラで撮影された写真を取得及び保存し、そのサムネイルを口腔写真欄に表示する。あるいは、歯科医院インターフェイス部210は、歯科医院端末内又はその他の記憶領域内に予め保存されている画像を選択するためのインターフェイスを提供し、選択された画像を取得及び保存し、そのサムネイルを口腔写真欄に表示しても良い。
また、歯科医院インターフェイス部210は、患部の3次元データの入力を受け付けても良い。例えば歯科医院インターフェイス部210は、口腔内スキャナを用いて取得された患部の3次元データ(典型的には所定のファイル形式で保存されている)を取得する。
さらに、歯科医院インターフェイス部210は、細かな指示内容を入力するための備考欄を備えても良い。例えば、歯科医院側で技工物の材料を指定したい場合には、この備考欄に指定内容を記述することができる。
発注先選択部2109は、料金や納期等を比較しながら発注先を選択するためのインターフェイスである。図6Cの例では、発注先選択部2109は、発注先の候補である複数の歯科技工所を表示している。また、料金表示欄と納期カレンダーとを有している。また、
発注先選択部2109は、図示しない記憶領域内に、技工物毎の技工料金、及び技工物毎の最短納期を、歯科技工所毎に保持している。発注先選択部2109は、ユーザにより歯科技工所の1つが選択されると、技工物リスト表示部2106で選択された技工物及び設計情報入力部2108に入力された設計情報に対応する、選択された技工所の技工料金及び納期を上記記憶領域から取得し、料金表示欄と納期カレンダーに表示する。例えば、技工物「クラウン」を2本発注する場合、発注先選択部2109は、予め記憶された「クラウン」の単価に基づき2本分の料金を算出し、料金表示欄に表示できる。また、納期カレンダーに表示された納期を、医院側で適宜変更可能に構成しても良い。
S104:指示書編集
指示書リスト表示部2103において過去の指示書が選択された場合、歯科医院インターフェイス部210は、指示書管理部220を参照して選択された指示書データを読み出す。そして、図6A乃至図6Cと同様の画面を、選択された指示書の内容が記載された状態で表示する。歯科医院インターフェイス部210は、ユーザによる指示書の記載内容の変更を受け付ける。
S105:指示書発行
発注部2110は、発注ボタン及び指示書印刷ボタンを有する。これら2つのボタンは1つに統合されていても良い。発注ボタンが押下されると、発注部2110は、上述の一連の処理で入力された情報を指示書管理部220の所定の記憶領域内に格納することで、指示書を発行する。指示書管理部220が管理する情報には、技工物やその仕様を特定する情報のほか、発行日、納入予定日、保険・自責の別、患者情報、発注元の歯科医院情報、発注先の歯科技工所情報等を含み得る。
ここで、指示書発行システム200は、図示しない記憶領域に、歯科技工所情報を予め保持していても良い。歯科技工所情報には、例えば技工所名、住所、電話番号等が含まれ得る。この場合、歯科医院インターフェイス部210は、この歯科技工所情報に含まれる任意の情報を取得し、指示書を構成する情報の一部として指示書管理部220に格納しても良い。なお、歯科技工所インターフェイス部230が、歯科技工所情報を登録するためのインターフェイスを備えていても良い。
指示書管理部220は、歯科医院インターフェイス部210により指示書が発行されると、指示書を一意に識別するための識別子、すなわち指示書IDを生成し、指示書と指示書IDとを対応づけて記憶する。また、指示書管理部220は、指示書毎にステータス情報を対応づけて記憶する。図10に、ステータス情報の一例を示す。この例によれば、歯科医院インターフェイス部210により発行された指示書のステータスは「未着手」となる。
S106:指示書印刷
指示書印刷ボタンが押下されると、発注部2110は、指示書を印刷する。好ましくは、発注部2110は、指示書フォーマット表示部2107と同様のフォーマットで印刷を行う。指示書に印刷される情報は、指示書管理部220に保存されたものと同じ情報に基づくべきである。また、発注部2110は、指示書ID、指示書IDに対応する他の識別子、又は指示書IDや上記識別子をエンコードしたバーコード等を指示書に印刷することが好ましい。印刷された指示書は、通常、模型とともに歯科技工所へ送られる。また、発注部2110は、上記指示書IDや上記識別子を他の任意の手段により歯科技工所に通知しても良い。
なお、発注部2110は取消しボタンを有しても良い。取消しボタンが押下されると、歯科医院インターフェイス部210はこれまでに入力された情報を破棄し、ステップS101に遷移する。
<歯科技工所側処理フロー>
S107:指示書参照
歯科技工所インターフェイス部230は、歯科技工所の端末装置において、指示書データの選択を受け付ける。図7に示す指示書表示画面は、指示書IDや指示書IDに対応する識別子を入力するための入力ボックス2301を有している。歯科技工所インターフェイス部230は、入力ボックス2301に入力された上記指示書IDや上記識別子をキーとして、指示書管理部220から該当する指示書データを抽出し、指示書表示欄2302にその内容を表示する。なお、指示書データの選択は、例えば図示しないバーコードスキャナが、印刷された指示書に記載されたバーコードを読み取って上記指示書ID又は上記識別子を出力し、歯科技工所インターフェイス部230がその指示書ID又は識別子に基づいて指示書管理部220から指示書を抽出しても良い。あるいは、所定の条件に基づいて指示書管理部220から抽出された指示書を一覧表示し、ユーザに所望の指示書を選択させるよう構成しても良い。
歯科技工所インターフェイス部230は、指示書ステータス変更部2303により、指示書のステータス情報の変更を受け付ける。本実施の形態では、指示書ステータス変更部2303は「作成中」「納品可能」の2つのボタンを有する。例えば、歯科技工所のユーザは、指示書に基づいて技工物の作成を開始するとき、「作成中」ボタンを押下する。すると、歯科技工所インターフェイス部230は、指示書管理部220に記憶されているこの指示書のステータス情報を「作成中」に書き換える。また、ユーザが技工物を完成して「納品可能」ボタンを押下すると、歯科技工所インターフェイス部230は、指示書管理部220に記憶されているこの指示書のステータス情報を「納品可能」に書き換える。
指示書表示画面は、使用材料記入部2304を有していても良い。使用材料記入部2304は、使用した材料名、使用量等の情報の入力を受け付ける。歯科技工所インターフェイス部230は、ここで入力された情報を、指示書に関連づけて指示書管理部220に記憶させる。好ましくは、ステータス情報及び使用材料にかかる情報は、「保存」ボタンの押下を契機として指示書管理部220に保存される。
S108:納品書発行
図8は、歯科技工所インターフェイス部230が提供する納品画面の一例である。歯科技工所インターフェイス部230は、指示書管理部220に保存されている指示書データのうち、例えばステータス情報が「納品可能」であって、ユーザに指定された指示書データを読み出し、納品書2305を作成する。例えば、歯科技工所インターフェイス部230は、ステータス情報が「納品可能」であって、入力ボックスに入力された指示書ID又は指示書IDに対応する他の識別子を有する指示書、又は、図示しないバーコードスキャナが出力する上記指示書IDや上記識別子を有する指示書を抽出しても良い。あるいは、歯科技工所インターフェイス部230はステータス情報が「納品可能」である指示書のリストを納品画面に表示し、ユーザに所望の指示書を選択させるよう構成しても良い。納品書に記載される事項は、典型的には指示書に記載された事項と同様である。加えて、納品日や、使用材料記入部2304で入力された使用材料にかかる情報を記載しても良い。
歯科技工所インターフェイス部230は、例えば「発行」ボタンの押下を契機として、納品書データを指示書管理部220に格納する。このとき、歯科技工所インターフェイス部230は、上述のユーザに指定された指示書データと、この納品書データとを関連づけて格納することで、納品書を発行する。指示書管理部220は、歯科技工所インターフェイス部230により納品書が発行されると、納品書を一意に識別するための識別子(納品書ID)を生成し、納品書と識別子とを対応づけて記憶する。
S109:納品書印刷
この際、歯科技工所インターフェイス部230は、納品書を印刷することが好ましい。納品書に印刷される情報は、指示書管理部220に保存された納品書と同じ情報に基づくべきである。また、歯科技工所インターフェイス部230は、納品書ID、納品書IDに対応する他の識別子、又は納品書IDや上記識別子をエンコードしたバーコード等を納品書に印刷することが好ましい。印刷された納品書は、通常、技工物とともに歯科医院へ送られる。また、歯科技工所インターフェイス部230は、上記識別子を他の任意の手段により歯科医院に通知しても良い。この際、歯科技工所インターフェイス部230は、納品書に関連づけられている指示書のステータス情報を、例えば「発送済み」に変更する。
図9は、技工物を受領した歯科医院側が使用する納品チェック画面の一例である。歯科医院インターフェイス部210が納品チェック画面を提供する。歯科医院インターフェイス部210は、指示書管理部220に保存されている指示書のうち、例えばステータス情報が「発送済み」である指示書に関連づけられ、かつユーザに指定された納品書を読み出し、納品書表示部2111に表示する。例えば、歯科技工所インターフェイス部230は、ステータス情報が「発送済み」である指示書に関連づけられ、かつ、入力ボックスに入力された上記納品書IDや上記識別子を有する納品書、又は、図示しないバーコードスキャナが出力する納品書IDや上記識別子を有する納品書を抽出しても良い。あるいは、歯科医院インターフェイス部210は、ステータス情報が「納品可能」である指示書に関連づけられた納品書のリストを納品チェック画面に一覧表示し、ユーザに所望の納品書を選択させるよう構成しても良い。
そして歯科医院インターフェイス部210は、例えばユーザによる「受領」ボタンの押下を契機として、上述の選択された納品書に関連づけられている指示書のステータスを「納品済み」に変更する。
本実施の形態によれば、指示書発行システム200は、歯科技工所毎に異なることがある技工物の別称を予め把握しており、標準的な技工物の呼称との対応関係を保持している。したがって、発注先の歯科技工所毎に異なる技工物名を使い分けながら指示書を作成する必要がなく、正確、簡便かつ効率的に指示書を作成できる。
また、技工物の作成費用や納期は歯科技工所毎に異なるところ、指示書発行システム200は、技工所毎の料金と納期を保持しており、入力された指示書に記載された技工物を作成するための料金と納期とを容易に比較することができる。これにより、歯科医院は簡便かつ低コストで技工物を発注することが可能である。
さらに、本実施の形態では、指示書発行システム200に入力された指示書を紙の書面として出力することができるので、従来のように指示書を手書きで作成する必要がなく、多大な手間と時間とを削減することが可能となる。
なお、上述の実施の形態では、納品書にも識別子を発行したが、本発明はこれに限定されず、納品書に紐づけられた指示書の識別子をもって納品書を識別するよう構成しても差し支えない。
<実施例1>
実施例1として、歯科医師が口腔内スキャナを用いて患部をスキャンした後、指示書発行システム200を用いて技工物を技工所に発注するケースにおける、技工物自動設計システム1の動作について、図13のフローチャートを用いて説明する。
S201:歯科医師は、歯科医院において患者の口腔内を口腔内スキャナでスキャンし、患部の3次元データを取得する。3次元データは一旦ファイルとして保存される。
S202:歯科医師は、指示書発行システム200の歯科医院インターフェイス部210を利用して指示書を作成する。この際、S201で取得した患部の3次元データを登録する。また、発注先選択部2109を利用して料金や納期を勘案して発注先の歯科技工所を選択し、発注部2110により指示書を発行する。
S203:歯科技工所の技工物自動設計システム1は、指示書発行システム200の指示書管理部220を参照し、S202で発行された指示書を取得する。この際、患部の3次元データも取得する。
S204:歯科技工所の技工物自動設計システム1において、一次データ入力部110は、S203で取得した患部の3次元データ(形状の情報と、好ましくは色の情報とを含む)と、指示書に含まれる患者個人のニーズを示すデータ(例えば年齢、咬合圧、根の状況、歯科医院や歯科医師を示す情報等)と、を取得する。歯科技工士は、患者個人のニーズを示すデータ(3次元データから観察される歯茎の状況、歯科技工所や歯科技工士を示す情報等)を一次データ入力部110に補助的に入力しても良い。
S205:歯科技工所の技工物自動設計システム1において、モデル出力部14は、S204で入力された患部の3次元データと、患者個人のニーズを示すデータと、を推定モードで動作する学習部130に入力し、対応する二次データを得る。
S206:モデル出力部14は、二次データをミリングマシンや3Dプリンタ等に対し出力することで、技工物の加工を実行する。
実施例1によれば、指示書発行システム200を介して患部の3次元データを受け渡すことができるので、技工物自動設計システム1を導入済みの技工所であれば一定の質が担保された技工物を短時間で仕上げることができる。口腔内スキャナで取得可能な様々な情報(色情報など)を技工物自動設計システム1に入力できるので、より高品質な技工物を作成できる。
<実施例2>
実施例2として、歯科医師が患部の石膏模型を作成した後、指示書発行システム200を用いて技工物を技工所に発注するケースにおける、技工物自動設計システム1の動作について、図14のフローチャートを用いて説明する。
S301:歯科医師は、歯科医院において患者の患部の石膏模型を作成する。完成した石膏模型は歯科技工所に発送される。
S302:歯科医師は、指示書発行システム200の歯科医院インターフェイス部210を利用して指示書を作成する。発注先選択部2109を利用して料金や納期を勘案して発注先の歯科技工所を選択し、発注部2110により指示書を発行する。
S303:歯科技工所の技工物自動設計システム1は、指示書発行システム200の指示書管理部220を参照し、S302で発行された指示書を取得する。
S304:歯科技工所の技工物自動設計システム1において、走査部11は、据え置き型の3次元スキャナによりS301で作成された患部の石膏模型を走査し、3次元モデルを取得する。
S305:歯科技工所の技工物自動設計システム1において、一次データ入力部110は、S304で取得した患部の3次元データ(形状の情報と、好ましくは色の情報とを含む)と、S303で取得した指示書に含まれる患者個人のニーズを示すデータ(例えば年齢、咬合圧、根の状況、歯科医院や歯科医師を示す情報等)と、を取得する。歯科技工士は、患者個人のニーズを示すデータ(3次元データから観察される歯茎の状況、歯科技工所や歯科技工士を示す情報等)を一次データ入力部110に補助的に入力しても良い。
S306:歯科技工所の技工物自動設計システム1において、モデル出力部14は、S305で入力された患部の3次元データと、患者個人のニーズを示すデータと、を推定モードで動作する学習部130に入力し、対応する二次データを得る。
S307:モデル出力部14は、二次データをミリングマシンや3Dプリンタ等に対し出力することで、技工物の加工を実行する。
実施例2によれば、従来のように石膏模型を介して指示がなされる場合にも、技工物を短時間で仕上げることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述の実施の形態で一次データ入力部110、二次データ入力部120に入力した情報はあくまで例示であり、例示されていない種々の情報を入力することも可能である。例えば、二次データ入力部120に、二次データとともに、技工物の材料を示す値を入力することができる。例えば患者は、年齢に応じて異なる材料で作製された技工物を好む傾向を有する可能性がある。具体的には、年配者は噛み心地の良い柔らかい材料(24金など)を好むかもしれない。そこで学習モードにおいて二次データ入力部120に材料を示す値を入力して学習を行うならば、学習部130は一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと、二次データおよび材料との相関性を獲得できるので、技工物自動設計システム1は、患者の属性に適した二次データと材料とのセットを出力することができる。
また、上述の実施の形態では、学習部130は教師あり学習により一次データおよび患者個人のニーズを示すデータと、二次データとの相関性を学習したが、学習は他の機械学習手法、例えば教師なし学習、強化学習、深層学習等によりなされても構わない。
また、本発明を構成する各処理手段は、ハードウェアにより構成されるものであってもよく、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより論理的に実現するものであってもよい。この場合、コンピュータプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
1 技工物自動設計システム
11 走査部
12 モデル作成部
13 モデル修正部
14 モデル出力部
100 機械学習部
110 一次データ入力部
120 二次データ入力部
130 学習部
200 指示書発行システム
210 歯科医院インターフェイス部
2101 患者リスト表示部
2102 検索ボックス
2103 指示書リスト表示部
2104 技工種別選択部
2105 保険・自責選択部
2106 技工物リスト表示部
2107 指示書フォーマット表示部
2108 設計情報入力部
2109 発注先選択部
2110 発注部
2111 納品書表示部
220 指示書管理部
230 歯科技工所インターフェイス部
2301 入力ボックス
2302 指示書表示欄
2303 指示書ステータス変更部
2304 使用材料記入部
2305 納品書

Claims (6)

  1. 患者に最適化された歯科技工物を設計する技工物自動設計システムであって、
    患部の3次元データを取得する走査部と、
    前記患部の3次元データに基づいて歯型のベースモデルを調整した結果に関する一次データを出力するモデル作成部と、
    前記患者のニーズを示すデータに基づいて前記一次データを調整した二次データを出力するモデル修正部と、
    前記二次データに基づいて前記技工物の3次元データを出力するモデル出力部と、を有することを特徴とする
    技工物自動設計システム。
  2. 前記モデル修正部は機械学習部を備え、
    前記機械学習部は、
    前記一次データおよび前記患者のニーズを示すデータを入力する一次データ入力部と、
    前記二次データを入力する二次データ入力部と、
    前記一次データおよび前記患者のニーズを示すデータと、前記二次データと、の関連性を学習する学習部と、を有することを特徴とする
    請求項1記載の技工物自動設計システム。
  3. 前記モデル修正部は、前記学習部による学習結果に基づいて、前記一次データおよび前記患者のニーズを示すデータに対応する前記二次データを出力することを特徴とする
    請求項2記載の技工物自動設計システム。
  4. 前記患者のニーズを示すデータは、前記患者の歯の摩耗状況、根の状況、歯茎の状況及び咬合器による計測値のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする
    請求項1記載の技工物自動設計システム。
  5. 前記モデル修正部は、前記患者のニーズを示すデータに基づいて、前記一次データを調整した二次データ及び前記技工物の材料を示すデータを出力することを特徴とする
    請求項1記載の技工物自動設計システム。
  6. 前記二次データ入力部は、前記技工物の材料を示すデータをさらに入力し、
    前記学習部は、前記一次データおよび前記患者のニーズを示すデータと、前記二次データおよび前記技工物の材料を示すデータと、の関連性を学習することを特徴とする
    請求項2及び5の何れか一つに記載の技工物自動設計システム。
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