JP2013228864A - 歯型模型の管理方法およびその管理装置 - Google Patents

歯型模型の管理方法およびその管理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】利用者の要望に応じて、歯型模型を再度作製するより精度の高い歯型模型をすぐに準備することが可能な歯型模型の管理方法およびその管理装置を提供する。
【解決手段】歯型模型の管理方法は、歯科医院D、歯科技工士または歯科技工所Gにて患者Kの石膏模型を作製し、歯型模型を管理運営会社Mへ配送して、管理運営会社Mに設置され、患者Kごとに割り当てられた管理識別情報が付与された管理庫10に、歯型模型を保管すると共に、管理サーバ20に歯型模型の3次元データである歯型データに管理識別情報を関連付けて登録する。歯科医院D、歯科技工士または歯科技工所Gから管理識別情報を指定して歯型模型の配送を依頼されると、管理識別情報に基づいて管理サーバ20にて検索され、管理庫10から取り出された歯型模型が、依頼元へ配送される。
【選択図】図1

Description

本発明は、患者の歯型を模型で管理するときの歯型模型の管理方法およびその管理装置に関するものである。
患者が歯科医院にて治療をする際に、歯型の印象を取り、この印象を凹型として、患者の歯型を再現する歯型模型が作製される。
歯型模型はスキャンされ、データ化され、蓄積されたデータベースを管理サーバにて関することが特許文献1に記載されている。
この特許文献1の歯型データの管理方法および管理サーバには、治療済の歯型の電子データ(歯型データ)と、この歯型データの更新可のフラグとを、歯型データに関連付けて登録された歯型DBから、歯型データに基づいて歯型を検索し、更新可のフラグが登録されている場合に、歯型データとして新たに取得した歯型データを上書きして歯型DBを更新することが記載されている。
特開2006−72794号公報
この特許文献1によれば、石膏で作製された歯型は嵩張るため医療機関においてその処分に困り、保存スペースが問題となることが記載されているが、三次元データだけで患者の歯型を保存したり、管理したりするだけでは、患者の要望に応じてすぐに歯型模型を準備するのに作製コストがかかり、歯型模型を準備するために時間を要する。また、歯型模型から作成された三次元データに基づいて、再度、歯型模型を作製すると、歯型模型の誤差が大きくなるおそれがある。
そこで本発明は、利用者の要望に応じて、歯型模型を再度作製するより精度の高い歯型模型をすぐに準備することが可能な歯型模型の管理方法およびその管理装置を提供することを目的とする。
本発明の歯型模型の管理方法は、歯科医院、歯科技工士または歯科技工所にて患者の歯型模型を作製する段階と、前記歯型模型を管理運営会社へ配送する段階と、前記管理運営会社に設置され、患者ごとに割り当てられた管理識別情報が付与された管理庫に、前記歯型模型を保管する段階と、前記歯科医院、歯科技工士または歯科技工所から前記管理識別情報を指定して歯型模型の配送を依頼する段階と、前記管理識別情報に基づいて取り出された歯型模型が、依頼元へ配送される段階とを含むことを特徴とする。
本発明の歯型模型の管理方法によれば、管理運営会社に設置された管理庫により歯型模型が管理され、管理庫に保管された歯型模型は、管理識別情報を指定して配送を要求すれば、保管庫から管理識別情報に対応する歯型模型を取出し、依頼元へ配送されるので、歯科医院で処分を心配したり、保管スペースを心配したりする必要がない。
前記管理運営会社に配送された歯型模型に基づいて石膏模型および/または樹脂模型を複製する段階を含むのが望ましい。
各所から集まってくる石膏模型の材質に品質のばらつきがあっても、石膏模型を複製することで、同じ品質のものとすることができるので、長期にわって保管される歯型模型の品質の均一化を図ることができる。また、湿気などを石膏が含むことで劣化したり、補綴物の作製などの作業や配送で欠けたりするなどで心配される石膏模型より、経年劣化の少ない樹脂模型を複製して保管することで、患者や歯科医師、歯科技工士は、長期保管でも歯型模型の保管を安心して依頼することができる。
前記樹脂模型は、固化したときに収縮性を有する樹脂により成形するのが望ましい。患者が歯型模型を作製したから年月が経過すると、患者の歯肉は収縮する。従って、年月が経過することで収縮する歯肉に対応するように樹脂模型が収縮した状態で成形されるので、精度のよい歯型模型で保管することができる。
前記歯型模型を作製世代ごとに色違いとした模型にて複製するのが望ましい。作製世代ごとに色分けすることで、歯型模型の外観で作製世代を判別することができる。
前記患者の咬合状態を示すチェックバイトと、前記歯型模型の咬合状態を示すチェックバイトとがスキャンされた3次元データを、咬合位置を基準に重ね合わせ、所定以上の相違があるときに、前記歯型模型の作製をやり直すのが望ましい。患者と歯型模型とのそれぞれのチェックバイトに差異が大きいと、歯型模型に歪みがあると判定でき、作製精度を検査することができる。従って、歯型模型の作製精度を検査することで、長期に保管される歯型模型を高い精度のものとすることができる。
本発明の歯型模型の管理装置は、歯科技工所または歯科医院から、管理運営会社へ配送された患者の歯型模型を保管するための、患者ごとに割り当てられた管理識別情報が付与された管理庫を備えたことを特徴とする。
本発明の歯型模型の管理装置によれば、歯型模型が、管理運営会社に設置された管理庫により、管理識別情報が割り当てられて管理されるので、歯科医院で処分を心配したり、保管スペースを心配したりする必要がない。
前記管理識別情報に、前記歯型模型の歯牙の状態を示す歯式情報が含まれて格納される記憶手段と、入力手段から入力された前記歯式情報に基づいて前記記憶手段を検索して、検索結果として前記管理識別情報を表示手段に表示する検索手段とを備えた管理サーバが設けられているのが望ましい。管理サーバにより歯型模型の保管場所が検索できるので、容易に歯型模型を保管庫から取り出すことができる。
本発明は、歯科医院で処分を心配したり、保管スペースを心配したりする必要がないので、利用者の要望に応じて、歯型模型を再度作製するより精度の高い歯型模型をすぐに準備することが可能である。
本発明の実施の形態に係る歯型模型の管理装置を示す図である。 図1に示す歯型模型の管理装置の収納庫の斜視図である。 図2に示す収納庫に収納される管理箱の斜視図である。 管理識別情報を説明するための図である。 図1に示す歯型模型の管理装置の管理サーバの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る歯型模型の管理方法を説明するためのフローチャートである。 図6に示す歯型模型の管理方法の作製精度検査の方法を説明するためのフローチャートである。 作製精度検査を説明する写真代用図面であり、(A)は歯型模型をスキャンした歯型データの表示を示す図、(B)はチェックバイトを歯型模型に載置したチェックバイト付き下顎歯型データを示す図、(C)は(B)と(A)とから抽出されたチェックバイトデータを示す図、(D)は患者によるチェックバイトと石膏模型によるチェックバイトとを重ね合わせた状態を示す図である。 トップページの一例を示す図である。 登録ページの一例を示す図である。 確認ページの一例を示す図である。 オリジナルの石膏模型から保管される歯型模型を説明するための図である。 年代ごとの色分けを示す表である。 検索ページの一例を示す図である。 検索結果ページの一例を示す図である。 歯式検索ページの一例を示す図である。 検索結果ページの一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る歯型模型の管理装置を図面に基づいて説明する。
図1に示す歯型模型の管理装置は、歯科医院Dや歯科技工士または歯科技工所Gにて、患者Kを治療する際に作製された歯型模型や、患者Kが任意に来所して作製した歯型模型を、管理運営会社Mへ配送することで、歯型模型を保管・管理するものである。
歯型模型の管理装置は、歯科医院Dに配置された端末装置T1と、歯科技工士または歯科技工所Gに配置された端末装置T2と、患者Kに配置された端末装置T3と、管理運営会社Mに設置された、管理庫10、管理サーバ20、3Dスキャナ装置30および3Dプリンタ装置40とを備えている。
端末装置T1〜T3と管理サーバ20とは、電気通信回線の一例であるインターネットWを介して通信可能に接続されている。端末装置T1〜T3は、管理サーバ20と接続して、患者Kの歯型模型の登録状態を検索して、検索された歯型模型を閲覧したり配送を要求したりするコンピュータである。端末装置T1〜T3は、管理サーバ20にインターネットWを介してアクセスした際には、端末装置T1〜T3上で動作する閲覧ソフトや独自のアプリケーションソフトの機能により、管理サーバ20の入力手段および表示手段として機能するものである。
図2に示すように、管理庫10は、歯型模型を管理するための管理箱11が縦列および横列に配列された管理棚12に収納されている。管理箱11は、上面が開口した1辺が約30cmの立方体により形成されている。管理箱11の前面には、図3に示すように、取出しが容易となるように、把手の代わりに穴が空いている。また、管理箱11の前面には、患者Kを特定するための管理識別情報を示すバーコード13と、英文字と数字により管理識別情報が表記されたラベル14とが付与されている。
ここで、管理識別情報について詳細に説明する。
図4に示すように、管理識別情報は、19桁のコードからなるものである。管理識別情報は、管理庫コード(1桁)と、国名コード(2桁)と、第1地区コード(1桁)と、第2地区コード(2桁)と、性別コード(1桁)と、年齢コード(2桁)と、シリアルコード(10桁)から構成されている。
管理庫コードは、管理庫10を特定すると共に、患者Kの住所情報の一部である。管理庫コードは、例えば、オセアニアを除くアジアを示す「A」、ヨーロッパを示す「E」などとすることができる。国名コードは、独立国や非独立国を識別するために割り当てられた2桁の英文字である。国名コードは、JIS X0304で規定される国名コードを用いることができる。第1地区コードは、日本国であれば、北海道、東北地方、関東地方等の地区ごとに割り当てられた1桁の英文字である。第2地区ゴードは、都道府県を識別するために割り当てられた2桁の数字である。第2地区コードは、JIS X0401で規定される都道府県名コードを用いることができる。性別コードは、患者の性別を識別するため1桁の数字または英文字である。例えば、性別コードは、男性を「0」、女性を「1」とすることができる。また、性別コードを、男性「M」、女性「F」とすることもできる。年齢コードは、患者の年齢帯を示す2桁の数字である。例えば、患者が0才から9才までであれば「00」、患者が10才から19才までであれば「01」となる。シリアルコードは、患者ごとに割り当てられた10桁の数字である。
図3に示す例では、ラベル14に「O−JP−m−40−0−03 0123456789」が付与されている。これは、管理識別情報として、オセアニア、日本国、九州地方、福岡県、男性、20代、シリアルコードが「0123456789」であることを示している。このラベルは作製世代の最新のものが貼られる。
歯型模型は、管理庫コードにより管理庫10が選択され、管理庫10の管理箱11の空いている順に、順番に収納される。
次に、管理サーバ20の構成について、図5に基づいて説明する。なお、図5では、管理サーバ20の主要な構成を示している。
管理サーバ20は、通信手段201と、スキャナ制御手段202と、プリンタ制御手段203と、ページ制御手段204と、登録手段205と、検索手段206と、3D画像処理手段207と、通知手段208と、表示手段209と、入力手段210と、記憶手段211とを備え、歯型模型の管理プログラムにより動作するものである。管理サーバ20は、歯型模型の管理プログラムが動作することで、管理サイトをアクセス元に提供する。
通信手段201は、管理サーバ20内の各手段と、LANを介して3Dスキャナ装置30および3Dプリンタ装置40と通信したり、LANおよびインターネットWを介して端末装置T1〜T3と通信したりしてデータの送受信をする機能を備えている。
スキャナ制御手段202は、歯型模型のスキャン指示により3Dスキャナ装置30を動作させ、歯形模型をスキャンさせる。
プリンタ制御手段203は、歯型模型の作製指示により歯形データを3Dプリンタ装置40へ出力する。
ページ制御手段204は、各種のページをアクセス元へ、通信手段201を介して送信する機能を備えている。
登録手段205は、歯型模型をスキャンすることで得られた3次元の歯型データと、表示手段209に表示された登録ページにより入力された各種の情報および自動的に成成した各種の情報とを関連付けて記憶手段211に格納する。
検索手段206は、表示手段209に表示された検索ページにより入力された検索情報に基づいて、記憶手段211を検索し、検索結果を返すことで、管理サーバ20を歯型データ検索装置として機能させるものである。
3D画像処理手段207は、管理者からの操作指示に基づいて歯型データを記憶手段211から読み出し、その画像を、移動させたり、サイズを調整したり、長さを計測したりする機能を備えている。
通知手段208は、管理サーバ20を操作する管理者に、メッセージを送信する機能を備えている。通知手段208は、管理者へ、電子メールや表示手段209への表示などにより通知する。
表示手段209は、各種の画面を指示に基づいて表示するもので、CRTや、LCD、有機ELディスプレイなどとすることができる。
入力手段210は、入力操作の際に使用するもので、キーボード、タブレットなどや、マウス、ジョイスティックなどのポインティングデバイスとすることができる。
記憶手段211は、各種の情報が読み書き可能な不揮発性メモリである。記憶手段211は、大容量で高速アクセスが可能なハードディスク装置とすることができるが、SSD(solid state drive)やフラッシュメモリとすることができる。
ここで、記憶手段211に格納される各種の情報について説明する。
記憶手段211には、前述した管理識別情報と、患者の個人情報、歯型模型の歯牙の状態を示す歯式情報、登録した日を示す登録日情報、患者から採取した歯型模型の3次元のデータである歯型データとが関連付けられ、模型管理情報として格納される。また、記憶手段211には、管理識別情報のうち、シリアルコードに対応付けてIDおよびパスワードなどの認証情報が関連付けられている。
個人情報は、氏名、氏名のふりがな、性別、生年月日、住所、電話番号、Eメールアドレス、勤務先名(学校名)、掛かり付けの医院名、服用中の薬名、年齢などの情報である。
歯式情報は、上顎の左右の歯列が上段に、下顎の左右の歯列が下段に表示され、歯牙の状態として、歯牙の有無を丸付き数字または丸無し数字で表記したものである。残存歯は丸付き数字で示され、損失歯は丸無し数字で表記される。
歯型データは、歯形模型の表面の各位置をxデータ,yデータ,zデータで示される座標により構成され、表示手段に表示したときに、各座標により面が構成されて、歯形模型が再現される3次元データである。本実施の形態では、歯形模型を示す歯形データを、座標3点と、この座標を頂点とした三角形の法線ベクトルとにより定義される小平面の集合体としている。例えば、歯形データのファイルフォーマットは、STL(Standard Triangulated Language)形式とすることができる。
認証情報は、予め、管理運営会社M、歯科医院D、歯科技工士または歯科技工所G、患者Kごとに割り当てられ、ログインする際に使用される情報である。認証情報によって操作できる範囲が決定され、登録処理は管理運営会社Mのみが使用でき、歯型データの検索・閲覧はそれぞれが使用できる。
図1に示す3Dスキャナ装置30は、歯形模型を3次元的にスキャンして立体的な歯形データとなる基本データを出力する。歯形データは、3Dスキャナ装置30から管理サーバ20へ転送される。
3Dプリンタ装置40は、管理サーバ20からの歯型データに基づいて、液状樹脂に紫外線を照射して硬化させて歯型データの立体模型を造形する。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る歯型模型の管理装置の動作および使用状態と、歯型模型の管理方法とを図面に基づいて説明する。
歯型模型は、患者Kの歯牙の治療に歯科医院Dに訪れた際に作製される場合と、患者Kが定期的に歯科医院Dに行き作製する場合とがある。歯型模型は、歯科医院Dに勤務する歯科技工士により作製される場合と、歯科医院Dとは別場所で開業しており、歯科医師からの依頼により歯科技工士または歯科技工所Gで作製される場合とがある。
歯型模型の作製は、まず、混練した印象材を患者Kの上顎と下顎とにそれぞれ押し当てて、凹型である印象を採取し、この印象に石膏を流し込み固化させて上顎の歯型模型と下顎の歯型模型との1セットを得ることができる(ステップS10(図6参照))。以下、石膏により形成された歯型模型を石膏模型と称する。また、印象を採取する際に、咬合採得材により噛み合わせ状態を示すチェックバイトも採取する(ステップS20)。
患者Kの上顎と下顎からそれぞれ採取した石膏模型を1セットとして、患者Kによるチェックバイトと共に、管理運営会社Mに配送される(ステップS30)。
管理運営会社Mでは、まず、最初に、石膏模型の外観が検査される(ステップS40)。外観審査では、石膏模型に変形や損傷はないか、石膏模型に気泡痕は発生していないかが確認され、石膏模型の歯列、粘膜部分の印象採取状況が確認される。ステップS50にて、外観検査にて不良と判定された場合には、再度の石膏模型の作製を作製元へ依頼する(ステップS60)。
次に、石膏模型の作製精度が検査される。この作製精度は、石膏模型が精度よく患者Kから転写され、作製されているか否かを判定するもので、チェックバイトを利用して確認することができる(ステップS70)。
石膏模型の作製精度の検査は、図7に示すように、まず、石膏模型によるチェックバイトが採取される(ステップS110)。この石膏模型によるチェックバイトは、上顎と下顎との石膏模型の間に咬合採得材を入れ、咬み合わせることで採取することができる。
次に、石膏模型の3次元データである歯型データを作成する(ステップS120)。歯型データの作成は、例えば下顎の石膏模型をスキャンすることで得ることができる。
スキャンは、管理者が入力手段210を操作して、スキャンの指示をスキャナ制御手段202へ与えることで、スキャナ制御手段202が、下顎の石膏模型を配置した3Dスキャナ装置30に3次元データの取り込みを指示する。
管理サーバ20からの指示により3Dスキャナ装置30が石膏模型をスキャンし、下顎歯型データを生成して、管理サーバ20へ出力する。スキャナ制御手段202は、生成された下顎歯型データを取り込み、下顎歯型データに、仮の識別情報を付与して記憶手段211に格納する(図8(A)参照)。
次に、管理者は、患者Kが歯科医院Dで採取したチェックバイトを、下顎の石膏模型に咬み合わせ位置を合わせて載置して、石膏模型のスキャンのときと同様の手順によりスキャンすることで、患者によるチェックバイトデータ付き下顎歯型データが生成される(ステップS130および図8(B)参照)。
更に、管理者は、ステップS110にて採取した石膏模型によるチェックバイトを、下顎の石膏模型に咬み合わせ位置を合わせて載置して、石膏模型のスキャンのときと同様の手順によりスキャンすることで、下顎の石膏模型によるチェックバイト付き下顎歯型データが生成される(ステップS140)。
次に、管理者は、入力手段210を操作して、ステップS130により生成した患者によるチェックバイトデータ付き下顎歯型データと、ステップS120により生成した下顎歯型データとを表示手段209に表示させるよう指示して、それぞれのデータを重ね合わせる。この指示により、3D画像処理手段207は、記憶手段211からそれぞれのデータを読み込み、表示手段209に表示させた後に、重ね合わせるために、いずれか一方の表示位置の移動を行う。
そして、管理者は、入力手段210を操作して、患者によるチェックバイトデータ付き下顎歯型データと、下顎歯型データとの重ね合わせから、患者によるチェックバイトの外形を求めることで、チェックバイトデータを抽出する。3D画像処理手段207は、この操作により抽出されたチェックバイトデータを患者チェックバイトデータとして記憶手段211に格納する(ステップS150および図8(C)参照)。
次に、管理者は、入力手段210を操作して、ステップS140により生成した石膏模型によるチェックバイトデータ付き下顎歯型データと、ステップS120により生成した下顎歯型データとを表示手段209に表示させるよう指示して、それぞれのデータを重ね合わせる。この指示により、3D画像処理手段207は、記憶手段211からそれぞれのデータを読み込み、表示手段209に表示させた後に、重ね合わせためにいずれか一方の表示位置の移動を行う。
そして、管理者は、入力手段210を操作して、石膏模型によるチェックバイトデータ付き下顎歯型データと、下顎歯型データとの重ね合わせから、石膏模型によるチェックバイトの外形を求めることで、チェックバイトデータを抽出する。3D画像処理手段207は、この操作により抽出されたチェックバイトデータを石膏模型チェックバイトデータとして記憶手段211に格納する(ステップ160)。
次に、管理者は、入力手段210を操作して、ステップS160による患者チェックバイトデータと、ステップS170による石膏模型チェックバイトデータとを表示手段209に表示させるよう3D画像処理手段207に指示する。3D画像処理手段207は、この指示により、それぞれのデータを記憶手段211から読み込み、表示手段209に表示させる。
そして、管理者は、入力手段210を操作して、患者チェックバイトデータと、石膏模型チェックバイトデータとを、咬合位置を基準に重ね合わせた状態で、2ポイントを指定して、その差分の長さの測定を指示する。3D画像処理手段207は、管理者からの測定指示により、患者チェックバイトデータと石膏模型チェックバイトデータとの差分を座標位置から算出して表示手段209に表示する(ステップS170)。
本実施の形態では、図8(D)に示すように、患者によるチェックバイトと石膏模型によるチェックバイトとのそれぞれの大臼歯部舌側近心口頭の距離を計測することで、差分としている。
判定は、例えば、差分として20μm以上の相違があれば、歯型模型が歪んでいる等の不良と判断できる。このようにして、石膏模型の作製精度が検査できる。
図6に戻って、ステップS80にて、この判定を行う。判定の結果、不良であると判断されれば、石膏模型の作製元に再度の歯型模型の作製を要求する(ステップS60)。
このようにして、歯型模型の作製精度を検査することで、長期に保管される歯型模型を高い精度のものとすることができる。
本実施の形態では、患者によるチェックバイトと歯型模型によるチェックバイトとを比較する際に、下顎の歯型模型に載置してスキャンして、下顎の歯型模型のみをスキャンした下顎歯型データとの差分を求めて、患者によるチェックバイトと歯型模型によるチェックバイトとを抽出している。これは、チェックバイトだけの3次元スキャンが3Dスキャナ装置30によってはできないためである。しかし、3Dスキャナ装置30がチェックバイトのスキャンが可能であれば、患者によるチェックバイトと歯型模型によるチェックバイトとをスキャンして、直接比較するようにしてもよい。
外観検査が終了し、作製精度の検査が終了すれば、患者Kから採取した石膏模型に問題がないことが確認できるため、次に、管理者は、登録処理を行う(ステップS90)。登録処理は、まず、石膏模型を登録する。石膏模型の登録は、図7に示すステップS120で下顎の石膏模型とスキャンしたように、管理者がスキャナ制御手段202に指示して上顎の石膏模型もスキャンし、次に、登録手段205に指示して1セットの石膏模型の歯型データとして記憶手段211に格納する。
次に、上顎と下顎の石膏模型の歯型データに、患者の個人情報、石膏模型の歯牙の状態を示す情報などを関連付ける。この情報の関連付けは、まず、管理者が、端末装置を操作して、または管理サーバ20の入力手段210を操作して、管理サーバ20が提供する管理サイトにアクセスする。
管理サーバ20では、ページ制御手段204が認証ページをアクセス元へ送信する。管理者は、予め割り当てられた認証情報であるIDとパスワードを入力してログインする。ページ制御手段204は、図9に示すトップページを送信する。トップページでは、メニューボタン領域S11に、「患者検索」ボタンB11、「新規登録」ボタンB12、「医院検索」ボタンB13と、「歯式検索」ボタンB14とが表示されている。
登録処理では、「新規登録」ボタンB12を選択する。この選択により、ページ制御手段204は、図10に示すように、登録ページを送信する。
登録ページにて、管理者は、石膏模型と共に、配送された患者に関する情報に基づいて、各項目を入力する。登録ページでは、氏名入力欄R11と、ふりがな入力欄R12と、性別選択ラジオボタンR13と、生年月日入力欄R14と、住所入力欄R15と、電話番号入力欄R16と、Eメールアドレス入力欄R17と、勤務先入力欄R18と、医院名入力欄R19と、服用薬入力欄R110と、コメント入力欄R111と、歯式番号設定部R112と、が表示されている。また、登録ページでは、登録を指示するための「登録」ボタンB15と、入力内容をキャンセルしてトップページへ戻るための「戻る」ボタンB16が表示されている。
住所入力欄R15は、5つのパートにわかれており、左側から、図4に示す管理識別情報の管理庫コード、国名コード、第1地区コード、第2地区コードに対応する。再度のパートは、市や区から番地、号、建物名などの入力に使用される。
また、歯式番号設定部R112は、入力手段210、例えばマウスにより、数字がクリックなどで選択されると、丸付き数字に変わり、歯牙が存在していることを示す歯式数字とすることができる。また、丸付き数字を再度選択することで、歯牙が欠損したことを示す丸無し数字とすることができる。その他の入力欄は、入力手段210、例えばキーボードにより文字や数字、記号などを入力することができる。
管理者は、それぞれの情報の入力手段210を操作して、情報の入力を終えると、「登録」ボタンB15を押下して登録を完了させる。「登録」ボタンB15の押下により、登録手段205は、入力した情報を再度表示すると共に、入力した住所と性別と生年月日と順番に発生したシリアルコードから管理識別情報を生成して、図11に示す確認ページとして表示手段209に表示して管理者の確認を促す。
図11では、住所入力欄R15による住所情報と、性別選択ラジオボタンR13による性別情報と、生年月日入力欄R14による生年月日情報と、自動発生したシリアルコードとから登録手段205が管理識別情報を生成して表示している。
管理者は、入力したことに間違いがなければ、「登録」ボタンB21を押下する。間違っていれば「戻る」ボタンB22を押下して、図10に示す登録ページへ戻る。
「登録」ボタンB21が押下されれば、登録手段205は、氏名、氏名のふりがな、性別、生年月日、住所、電話番号、Eメールアドレス、勤務先名(学校名)、掛かり付けの医院名、服用中の薬名、また生年月日と登録時の日付から算出した年齢などの情報を個人情報とし、歯式番号設定部R112により入力された歯式番号を歯式情報とし、これらの情報と、スキャンした歯型データと、登録日を示す登録日情報とを関連付けて、模型管理情報として、記憶手段211に格納する。
次に、管理者は、登録処理として複製模型の作製を行う。図12に示すように、複製模型の作製は、検査した石膏模型をオリジナルとして、石膏模型と、樹脂により成形した歯型模型とを複製する(ステップS210,S220)。この複製は、オリジナルの石膏模型を作製したときの同様の手順により作製される。以下、オリジナルの石膏模型M1から複製された石膏模型を複製石膏模型M2と称し、複製された樹脂成形の歯型模型を複製樹脂模型M3と称する。
複製石膏模型M2と複製樹脂模型M3とは、作製世代ごとに色分けされる。本実施の形態では、歯型模型の作製周期を少なくとも約10年と想定すると共に、作製世代だけでなく、同時に作製年齢も判別できるよう、年代別に色分けしている。例えば、図13に示すように、0才から9才までであれば赤色、50才から59才までであれば桃色、80才から89才であれば肌色のものを使用する。複製石膏模型M2と複製樹脂模型M3とを作製世代ごとに色分けしているので、外観で作製世代を判別することができる。
また、複製石膏模型M2と複製樹脂模型M3とを作製する際に、石膏模型M1について、口蓋側とは反対となる基台部に切削穴を設け、複製石膏模型M2および複製樹脂模型M3と同じ色の樹脂を埋め込むと、石膏模型M1についても作製世代を容易に管理することができる。
複製樹脂模型M3は、エポキシ樹脂またはアクリル樹脂により成形することができる。これらの樹脂は、軟化状態で成形して固化させたときに容積が収縮するものを採用している。これは、患者Kがオリジナルの歯型模型(石膏模型M1)を作製したから年月が経過すると、患者Kの歯肉は収縮する。従って、年月が経過することで収縮する歯肉に対応するように複製樹脂模型M3が収縮した状態で成形されるので、精度のよい歯型模型を保管することができる。
次に、管理者は、複製石膏模型M2のそれぞれの歯牙を分離して、基端部に固定ピンが差し込まれると共に、模型基台にアーチ状に配置された穴に差し込まれた作業模型M4に作製し直す(ステップS230)。更に、管理者は、作業模型M4に咬合器を装着して、咬合器付き作業模型M5(ステップS240)とする。
このようにして歯科医院D、歯科技工士または歯科技工所Gから配送されたオリジナルの石膏模型M1から、石膏により成形された複製石膏模型M2と樹脂により成形された複製樹脂模型M3とを作成し、複製石膏模型M2から咬合器付き作業模型M5とを得て、これら3種類の歯型模型(石膏模型M1,複製樹脂模型M3と、咬合器付き作業模型M5)を、図3に示す患者Kに該当する管理箱に収納する。
オリジナルの石膏模型M1から複製石膏模型M2を作製することで、様々な歯科医院D、歯科技工士または歯科技工所Gから集まってくる石膏模型M1の材質に品質のばらつきがあっても、長期にわって保管される歯型模型の品質の均一化を図ることができる。
なお、次の作製世代の石膏模型M1が配送されてきたときは、同様にして、次の作製世代の石膏模型M1をオリジナルとして、複製樹脂模型M3と、咬合器付き作業模型M5とを作製するが、咬合器は、前作製世代の咬合器付き作業模型M5から外し、次の作製世代の作業模型M4に装着する。つまり、作製世代ごとに、オリジナルの石膏模型M1と複製樹脂模型M3と作業模型M4とが作製されるが、咬合器は最新の作製世代の作業模型M4に装着されるので、前作製世代は、咬合器付き作業模型M5は作業模型M4として保管される。
オリジナルの石膏模型M1と、それぞれの歯牙を切り離した作業模型M4と、湿気などを石膏が含むことで劣化したり、補綴物の作製などの作業や配送で欠けたりするなどで心配される作業模型M4より、経年劣化の少ない複製樹脂模型M3とを、管理庫10に保管することで、患者や歯科医師、歯科技工士は、長期保管でも歯型模型の保管を安心して依頼することができる。
次に、歯型模型を検索して、管理庫10から取り出す場合を、図面に基づいて説明する。患者Kの歯牙の一部が欠損したり、歯牙が抜けて損失したりして、補綴物の作製が必要となったときに、管理庫10に管理されている歯型模型(咬合器付きの作業模型M5)の配送を要求する。この歯型模型の配送には、咬合器付きの作業模型M5の保管場所を特定する必要がある。
歯科医院Dでは、まず、歯科医師が端末装置T1を操作して、配送対象の咬合器付きの作業模型M5を特定するための検索を行う。検索は、歯科医師が端末装置T1により管理サーバ20にアクセスし、認証ページにてIDとパスワードとを入力して認証を得る。認証が得られると、端末装置T3では、管理サーバ20から送信された図9に示すトップページが表示される。
歯科医師は、トップページにて、「患者検索」ボタンB11を押下する。「患者検索」ボタンB11の押下が端末装置T1から管理サーバ20へ通知されると、ページ制御手段204は、検索ページを返信する。
図14に示す検索ページでは、患者名を入力する患者名入力欄R31と、掛かり付けの歯科医院の名称を入力する医院名入力欄R32と、患者を識別するための模型識別情報またはシリアルコードを入力するID入力欄R33と、歯式を入力する歯式番号設定部R34とが表示されている。
歯科医師は、これらのいずれか、または複数に、検索情報を入力して、検索ボタンB31を押下する。例えば、検索ページでは、患者の氏名をフルネームで入力したり、名字のみを入れたり、名字に、歯科医院の名称の一部を加えて入力したりすることができる。また、治療が必要な歯牙を歯式番号設定部R34にて予め特定することで、検索結果を絞り込むことができる。例えば、左1番の歯牙が損失した患者であれば、歯式番号設定部R34にて示された左1番を入力手段210であるマウスでクリックして、丸付き数字として検索することで、いくつかの作製世代の歯型模型が管理庫10に管理されていても、左1番が健常であったときの歯型模型を検索結果として抽出することができる。
検索ボタンB31の押下が端末装置T1から管理サーバ20へ通知されると、管理サーバ20では、検索手段206が、検索ページに設定された各情報に基づいて記憶手段211を検索して、該当する候補を、検索結果ページを生成して、端末装置T1へ送信する。
図15に示す検索結果ページの例では、左側のメニューボタン領域S41に、検索された模型の配送を要求するための「模型配送」ボタンB41と、検索された模型の成形を要求するための「模型発注」ボタンB42と、登録した内容を変更するための「登録変更」ボタンB43とが表示されている。また、右側の模型保管履歴表示領域S42には、検索結果として、患者のID(シリアルコード)と、患者の氏名、性別、および現在の年齢が、個人情報に基づいて、上部に表示されている。また、模型保管履歴表示領域S42には、それぞれの作製世代ごとに、登録日情報に基づく登録日付と、歯式情報に基づく歯式の表示と、管理識別情報とが、表示されている。
検索結果による抽出件数が1ページ分で表示できないときには、スクロールバーのノブをドラッグしてスライドさせるとか、アローを押下するなどすれば、検索結果ページをスクロールして全体を見ることができる。
歯型データを参照する場合には、閲覧を示す「プレビュー」ボタンB44を押下する。この押下により検索手段206は3D画像処理手段207に表示を指示することで、3D画像処理手段207は記憶手段211から該当する歯型データを読み出し、表示手段209に表示させる。
歯科医師は、閲覧した歯型データにより治療に必要な歯型模型が確認できれば、それぞれの作製世代に対応させて設けられたチェックボックスC41のうち、必要とする作製世代のチェックボックスC41に、入力手段210によりチェックを入れる。そして、歯科医師は「模型配送」ボタンB41を押下する。
「模型配送」ボタンB41の押下により、通知手段208は、管理運営会社Mの管理者に、配送を依頼する旨のメッセージが記載された電子メールを送信する。
この電子メールのメッセージには、配送先を示す歯科医院D、歯科技工士または歯科技工所Gの名称、住所および電話番号と、配送対象を示す管理識別情報と、作製世代に対応した歯型模型の色とが記載されている。
作製世代に対応した歯型模型の色を、患者の生年月日と、歯型模型の登録日から登録した当時の年齢を算出し、算出された年齢から図13に示す年齢ごとの色分けリストに基づいて選択する。そうすることで、管理運営会社Mの管理者が図13に示すリストを見ること無く、管理箱11から該当する作製世代の歯型模型(作業模型M4または咬合器付きの作業模型M5)を取り出すことができる。
管理サーバ20からの電子メールを受け取った管理運営会社Mの管理者は、管理庫10へ行き、管理識別情報に基づいて、該当する歯型模型(咬合器付き作業模型M5)を取出し、配送会社へ歯型模型の配送を依頼する。
このようにして、本実施の形態に係る歯型模型の管理装置は、患者の要望に応じて精度の高い咬合器付き作業模型M5をすぐに準備することが可能である。従って、管理運営会社Mから歯科医院Dへ高い咬合器付き作業模型M5を配送してもらうことで、健常な状態であった頃の歯牙の形状を確認することができるので、正確な補綴物を作製することができる。
また、本実施の形態に係る管理方法では、複製石膏模型に咬合器を付けた状態で保管しているので、付加価値の高い歯型模型で管理することができる。
なお、オリジナルの石膏模型M1から複製を作製しない場合には、オリジナルの石膏模型M1の歯牙をそれぞれ切り離し、ピンを付け、土台に刺した状態で咬合器を付けてもよい。
歯科医師が、図15に示す検索結果ページでの検索結果により、管理庫10に収納された咬合器付き作業模型M5の配送を依頼したが、新たに歯型模型を作製して取り寄せることもできる。例えば、図15に示す検索結果ページで、新たに作製を依頼したい作製世代のチェックボックスC41にチェックを入れ、「模型発注」ボタンB42を押下する。
「模型発注」ボタンB42の押下により、通知手段208は、管理運営会社Mの管理者に、歯型模型の作製と配送を依頼する旨のメッセージが記載された電子メールを送信する。
このメッセージには、作製を依頼した歯科医院D、歯科技工士または歯科技工所Gの名称、住所および電話番号と、作製対象を示す管理識別情報とが記載されている。
管理サーバ20からの電子メールを受け取った管理運営会社Mの管理者は、入力手段210を操作して、プリンタ制御手段203に、作製を依頼された歯型データを3Dプリンタ装置40へ出力することを指示する。プリンタ制御手段203は、記憶手段211から指定された歯型データを読み出し、3Dプリンタ装置40へ出力することで、3Dプリンタ装置40が歯型データに基づいて歯型模型を作製する。歯型模型が作製されれば、歯型模型を依頼元へ配送する。このようにして、新たな歯型模型を作製して取り寄せることもできる。
上記例では、歯科医師が、管理庫10にて管理されている歯型模型の取り寄せを依頼したり、新たに歯型模型の作製を依頼したりしたが、歯科技工士または歯科技工所Gも同様に、登録された作製世代の歯型模型を検索して、歯型模型を取り寄せたり、新たに作製したりすることができる。しかし、患者Kは、「模型配送」ボタンB41と、「模型発注」ボタンB42と、「登録変更」ボタンB43とがグレーアウトして押下できない状態となって表示されるため、検索のみできる。
これまでの例では、歯型模型の採取元である患者Kが判っている場合であった。しかし、事故や災害などで負傷したり死亡したりした被害者は身元が不明である場合が多い。身元不明者は、歯型から身元が特定されるケースがあるが、身元が不明では、歯型データの検索が困難である。
そこで、本実施の形態に係る管理サーバ20では、歯牙の状態で歯型データの検索ができる機能を備えている。
認証を得た歯科医師は、表示手段209に表示された図9に示すトップページにて、「歯式検索」ボタンB14を、入力手段210を操作して押下する。ページ制御手段204は、「歯式検索」ボタンB14の押下が通知されると、歯式検索ページを表示する。
図16に示す歯式検索ページでは、歯式番号設定部R51と、絞り込むための各種の入力欄と、「検索」ボタンB51とが表示されている。各種の入力欄としては、都道府県名を入力する都道府県名入力欄R52と、身元不明者の推定年齢を入力する年齢入力欄R53と、身元不明者の性別を入力する性別入力欄R54とが表示されている。
歯科医師は、歯式番号設定部R51を設定すると共に、これらの入力欄のうち入力できる情報を入力して、「検索」ボタンB51を押下する。
「検索」ボタンB51の押下が通知されると、検索手段206は、歯式検索ページに設定された歯式情報と、その他の情報に基づいて記憶手段211を検索する。
例えば、歯式番号設定部R51に設定された歯式情報では、歯牙が残っていることになっているが、登録されている歯式情報では歯牙が損失しているということはありえないので、このような登録情報は抽出から除外される。また、すべての歯式情報が一致するものがあれば抽出の優先度が最も高く、次に、歯式番号設定部R51に設定された歯式情報では、歯牙が損失しているが、登録されている歯式情報では歯牙が残っている場合、そのような状態の歯牙の本数が少ない方が抽出の優先度が高い。
都道府県名入力欄R52に入力された都道府県名や性別入力欄R54に入力された性別ついては、一致した場合が優先度が最も高く、次に、隣接県である場合、更に、隣接県に隣接した近隣県の順に優先度が高くなる。年齢入力欄R53に入力された年齢は、一致の登録情報が、優先度が高く、年齢が離れるほど優先度が低くなる。
検索手段206は、まず歯式情報に基づいて記憶手段211を検索して、抽出の優先度を付け、更に、都道府県、性別で絞り込み、年齢で優先度を与えて、検索結果を求める。
このようにして検索手段206が検索すると、検索結果をページ制御手段204が検索結果ページとして、図17に示すように優先度が高い順に表示する。
図17に示す例では、歯式として、右上2番、左上1番、左下6番が設定され、年齢として20才が設定された検索結果を示している。検索結果では、4人分が表示されており、歯式情報が一致しているが、年齢が入力された20才に近い順に表示されている。
検索結果に基づいて、歯科医師は閲覧を希望する「プレビュー」ボタンB61〜B64のいずれかを押下する。この「プレビュー」ボタンB61〜B64の押下により検索手段206は3D画像処理手段207に表示を指示することで、3D画像処理手段207は記憶手段211から該当する歯型データを読み出し、表示手段209に表示させる。
歯型データが表示手段209に表示されれば、歯牙の形状、歯列の形状が比較できるので、身元不明者が患者として管理サーバ20に登録されていれば、歯科医師は身元不明者の身元を特定することができる。
例えば、特許文献1では、患者の歯型データと治療関係者のIDや歯の番号を含む治療情報と患者のIDとを取得して歯型データを登録する際に、治療情報を歯型データの重複登録を回避するための検索用のデータとして使用している。しかし、患者のIDが不明な身元不明者の歯型を検索するときには、患者のIDは不明なため歯型データが検索できない。
本実施の形態に係る管理サーバ20では、検索手段206が歯式情報に基づいて記憶手段211に格納された歯型データを検索するので、患者のIDが不明でも歯型データを検索することができる。また、現在の歯牙が損失していても検索の候補とすることで検索精度を向上させることができる。更に、検索手段206は、検索の際に入力された地域名や年齢に誤差があっても、優先度を付けて検索するので、広い範囲で候補を抽出することができる。従って、入力情報の精度が高ければより上位に、精度が悪くても低位に、候補が表示されるので、結果を把握しやすく、抽出漏れを少なくすることができる。
このようにして、患者が特定されていない場合でも、歯型データ検索装置として機能させることができる管理サーバ20は、正確に歯型データを検索することができる。
本発明は、患者の治療を要する歯が健在であったときの歯牙の状態が提供できると共に、歯科医院や歯科技工士または歯科技工所の利便性の向上が図ることができるので、歯科業界に好適である。
10 管理庫
11 管理箱
12 管理棚
13 バーコード
14 ラベル
20 管理サーバ
201 通信手段
202 スキャナ制御手段
203 プリンタ制御手段
204 ページ制御手段
205 登録手段
206 検索手段
207 3D画像処理手段
208 通知手段
209 表示手段
210 入力手段
211 記憶手段
30 3Dスキャナ装置
40 3Dプリンタ装置
D 歯科医院
G 歯科技工士または歯科技工所
K 患者
M 管理運営会社
W インターネット
T1〜T3 端末装置
M1 石膏模型
M2 複製石膏模型
M3 複製樹脂模型
M4 作業模型
M5 咬合器付き作業模型
S11 メニューボタン領域
B11 「患者検索」ボタン
B12 「新規登録」ボタン
B13 「医院検索」ボタン
B14 「歯式検索」ボタン
B15 「登録」ボタン
B16 「戻る」ボタン
R11 氏名入力欄
R12 ふりがな入力欄
R13 性別選択ラジオボタン
R14 生年月日入力欄
R15 住所入力欄
R16 電話番号入力欄
R17 Eメールアドレス入力欄
R18 勤務先入力欄
R19 医院名入力欄
R110 服用薬入力欄
R111 コメント入力欄
R112 歯式番号設定部
B21 「登録」ボタン
B22 「戻る」ボタン
R31 患者名入力欄
R32 医院名入力欄
R33 ID入力欄
R34 歯式番号設定部
B31 検索ボタン
S41 メニューボタン領域
B41 「模型配送」ボタン
B42 「模型発注」ボタン
B43 「登録変更」ボタン
S42 模型保管履歴表示領域
B44 「プレビュー」ボタン
C41 チェックボックス
R51 歯式番号設定部
R52 都道府県名入力欄
R53 年齢入力欄
R54 性別入力欄
B51 「検索」ボタン
B61〜B64 「プレビュー」ボタン

Claims (7)

  1. 歯科医院、歯科技工士または歯科技工所にて患者の歯型模型を作製する段階と、
    前記歯型模型を管理運営会社へ配送する段階と、
    前記管理運営会社に設置され、患者ごとに割り当てられた管理識別情報が付与された管理庫に、前記歯型模型を保管する段階と、
    前記歯科医院、歯科技工士または歯科技工所から前記管理識別情報を指定して歯型模型の配送を依頼する段階と、
    前記管理識別情報に基づいて取り出された歯型模型が、依頼元へ配送される段階とを含むことを特徴とする歯型模型の管理方法。
  2. 前記管理運営会社に配送された歯型模型に基づいて石膏模型および/または樹脂模型を複製する段階を含む歯型模型の管理方法。
  3. 前記樹脂模型は、固化したときに収縮性を有する樹脂により成形する請求項2記載の歯型模型の管理方法。
  4. 前記歯型模型を作製世代ごとに色違いとした模型にて複製する請求項2または3記載の歯型模型の管理方法。
  5. 前記患者の咬合状態を示すチェックバイトと、前記歯型模型の咬合状態を示すチェックバイトとがスキャンされた3次元データを、咬合位置を基準に重ね合わせ、所定以上の相違があるときに、前記歯型模型の作製をやり直す請求項1から4のいずれかの項に記載の歯型模型の管理方法。
  6. 歯科技工所または歯科医院から、管理運営会社へ配送された患者の歯型模型を保管するための、患者ごとに割り当てられた管理識別情報が付与された管理庫を備えたことを特徴とする歯型模型の管理装置。
  7. 前記管理識別情報に、前記歯型模型の歯牙の状態を示す歯式情報が含まれて格納される記憶手段と、
    入力手段から入力された前記歯式情報に基づいて前記記憶手段を検索して、検索結果として前記管理識別情報を表示手段に表示する検索手段とを備えた管理サーバが設けられている請求項6記載の歯型模型の管理装置。
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