JP2020005936A - スーツケース - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリカーボネートよりも軽く、延性が優れ且つ耐摩耗性が優れた材料で構成されたスーツケースを提供する。【解決手段】スーツケースは多重層素材40で構成する。多重層素材40は、外層が透明な外層用ポリプロピレン樹脂板21であり、中層がポリプロピレン樹脂の織物26であり、内層がポリプロピレン樹脂糸の樹脂織布31である。外層用ポリプロピレン樹脂板21の下面に、織物26及び樹脂織布31が融着されている。【効果】ポリプロピレンはポリカーボネートより軽く、延性が優れ且つ耐摩耗性が優れた材料である。織物及び樹脂織布は、ヨコ糸とタテ糸を組み合わせて機(はた)で織っているため、網のように外力を受けると変形し、外力が除かれると元に戻る。外層に衝撃力が加わると、中層と内層とが変形して外力の影響を弱める。結果、衝撃による外層の割れが回避される。【選択図】図7
Description
本発明は、ケース本体と、蓋体と、ケース本体に蓋体を連結するヒンジとを備えているスーツケースに関する。
樹脂には、安価な汎用プラスチックと、この汎用プラスチックより高価であるが機械的性質が改善されているエンジニアリングプラスチックとがある。
ポリカーボネートは、エンジニアリングプラスチックに属し、衝撃値が高く、落下させても割れにくいという利点を有する。
そのため、ポリカーボネートは、従来のスーツケースの素材に好んで採用される。
ポリカーボネートは、エンジニアリングプラスチックに属し、衝撃値が高く、落下させても割れにくいという利点を有する。
そのため、ポリカーボネートは、従来のスーツケースの素材に好んで採用される。
透明なポリカーボネートを主たる材料としたスーツケースが知られている(例えば、特許文献1(図2)参照)。
ポリカーボネートは、透明であるため、レンズの材料としても利用される。特許文献1では、ポリカーボネート製の透明樹脂シートの内側に着色樹脂フィルムをラミネートさせている。着色樹脂フィルムで意匠性を高めることができる。
特許文献1では、透明樹脂シートは、着色樹脂フィルムと比較して30%強度が強いと説明されている。このことから、着色樹脂フィルムは意匠性に優れるものの強度的には殆ど期待できないことになる。
ところで、U字断面を呈するケース本体や蓋体は、樹脂平板から金型プレス法により成形される。この成形過程で、ケース本体や蓋体のコーナーが引っ張られて大幅に薄くなる。
ポリカーボネートは、ある程度の延性を有するが、コーナーでの余裕代は小さい。余裕代が小さいと、成形過程でコーナーが破れないように、注意する必要があり、高度な製造技術が求められる。
ポリカーボネートは、ある程度の延性を有するが、コーナーでの余裕代は小さい。余裕代が小さいと、成形過程でコーナーが破れないように、注意する必要があり、高度な製造技術が求められる。
また、スーツケースは、外観性が重んじられるため、擦り傷ができにくい方がよい。そのため、耐摩耗性の向上が求められる。
さらには、スーツケースであるから、軽量化が求められる。軽い程、多くの物品を収納することができるからである。
さらには、スーツケースであるから、軽量化が求められる。軽い程、多くの物品を収納することができるからである。
そこで、ポリカーボネートよりも軽く、延性が優れ且つ耐摩耗性が優れた材料で構成されたスーツケースが望まれる。
本発明は、ポリカーボネートよりも軽く、延性が優れ且つ耐摩耗性が優れた材料で構成されたスーツケースを提供することを課題とする。
本発明者らは、ポリカーボネートの代替材料を探す中、密度がポリカーボネートより25%小さく、延性がポリカーボネートの2倍であり、耐摩耗性がポリカーボネートの1.3倍であるポリプロピレンに着目した。
しかし、ポリプロピレンは、衝撃値がポリカーボネートの1/10程度と小さい。
しかし、ポリプロピレンは、衝撃値がポリカーボネートの1/10程度と小さい。
特許文献1にはポリプロピレンの開示がないが、その他の公知文献の幾つかにはポリカーボネートにポリプロピレンを併記したものがある。しかし、衝撃値の小ささが、ポリプロピレンの実用化を妨げている。
そこで、本発明者らは、ポリカーボネートに代わる材料として、種々の材料及び構造を検討した。結果、満足できる構造のスーツケースを創案することに成功した。
すなわち、請求項1に係る発明は、一般部よりコーナーが薄くなっているケース本体及び蓋体と、前記ケース本体と前記蓋体を連結するヒンジとを備えているスーツケースにおいて、
前記ケース本体と前記蓋体との少なくとも一方は、外層と、この外層の内側の層である中層と、この中層の内側の層である内層とからなる多重層素材で構成され、
前記外層は、透明もしくは半透明からなる外層用ポリプロピレン樹脂で構成され、
前記中層は、ポリプロピレン樹脂製の細帯を織ってなる織物で構成され、
前記内層は、ポリプロピレン樹脂糸を織ってなる樹脂織布で構成され、
前記外層に前記中層及び前記内層が融着されて一体化されていることを特徴とする。
前記ケース本体と前記蓋体との少なくとも一方は、外層と、この外層の内側の層である中層と、この中層の内側の層である内層とからなる多重層素材で構成され、
前記外層は、透明もしくは半透明からなる外層用ポリプロピレン樹脂で構成され、
前記中層は、ポリプロピレン樹脂製の細帯を織ってなる織物で構成され、
前記内層は、ポリプロピレン樹脂糸を織ってなる樹脂織布で構成され、
前記外層に前記中層及び前記内層が融着されて一体化されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のスーツケースであって、
前記中層を構成する細帯は、ポリプロピレン樹脂糸を束ねてなることを特徴とする。
前記中層を構成する細帯は、ポリプロピレン樹脂糸を束ねてなることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載のスーツケースであって、
前記中層は、第1中層と第2中層とからなり、
前記第1中層に対して前記第2中層は、前記細帯の帯幅の半分程度ずれた状態で重ねられていることを特徴とする。
前記中層は、第1中層と第2中層とからなり、
前記第1中層に対して前記第2中層は、前記細帯の帯幅の半分程度ずれた状態で重ねられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載のスーツケースであって、
前記内層が、内張を兼用することで、内張が省かれていることを特徴とする。
前記内層が、内張を兼用することで、内張が省かれていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、外層と中層と内層が、同じポリプロピレンである。異材を融着すると層間剥離が心配されるが、本発明では同材であるため、相間剥離の心配がない。
そして、中層が織物であり、内層が樹脂織布である。織物及び樹脂織布は、ヨコ糸とタテ糸を組み合わせて機(はた)で織っているため、網のように外力を受けると変形し、外力が除かれると元に戻る。
外層に衝撃力が加わると、中層と内層とが変形して外力の影響を弱める。結果、衝撃による外層の割れが回避される。
外層に衝撃力が加わると、中層と内層とが変形して外力の影響を弱める。結果、衝撃による外層の割れが回避される。
その上、ポリプロピレンは、密度がポリカーボネートより25%小さく、延性がポリカーボネートの2倍であり、耐摩耗性がポリカーボネートの1.3倍である。
本発明により、ポリカーボネートよりも軽く、延性が優れ且つ耐摩耗性が優れた材料で構成されたスーツケースが提供される。
本発明により、ポリカーボネートよりも軽く、延性が優れ且つ耐摩耗性が優れた材料で構成されたスーツケースが提供される。
加えて、細帯を織ってなる織物は、竹片を織ってなる笊(ざる)のような立体物である。この立体物は、透明もしくは半透明の外層で覆われている。外層を通して、立体的な中層が見える。
従来の着色フィルムは、平板であり、立体感は期待できない。対して、本発明では、立体感に富んだ模様を付したスーツケースが提供される。
従来の着色フィルムは、平板であり、立体感は期待できない。対して、本発明では、立体感に富んだ模様を付したスーツケースが提供される。
さらに加えて、細帯を織ってなる織物は、柳行李(やなぎ・こうり)の風合いを醸し出す。本発明によれば、昔の旅人が愛用した柳行李風のスーツケースが提供される。
請求項2に係る発明では、中層を構成する細帯は、ポリプロピレン樹脂糸を束ねてなる。細帯は、長手方向の強度が高まる。よって、スーツケースの剛性をより高めることができる。
請求項3に係る発明では、中層は、第1中層と第2中層とからなり、第1中層に対して第2中層は、細帯の帯幅の半分程度ずれた状態で重ねられている。
細帯を織ってなる織物は、織った直後は、隣り合う細帯間に、隙間がない。しかし、スーツケースのコーナーでは、大きく延ばされるため、隣り合う細帯間に隙間ができる。
本発明によれば、第1中層の細帯間の隙間を、第2中層の細帯で塞ぐことができる。
細帯を織ってなる織物は、織った直後は、隣り合う細帯間に、隙間がない。しかし、スーツケースのコーナーでは、大きく延ばされるため、隣り合う細帯間に隙間ができる。
本発明によれば、第1中層の細帯間の隙間を、第2中層の細帯で塞ぐことができる。
請求項4に係る発明では、内層が、内張を兼用する。
従来のスーツケースは、内面に微細な突起があると、この突起に絹製衣類などが引っ掛かる。対策として、布を内張りしていた。
本発明では、内層が樹脂織布であるため、従来の内張を省くことができる。内張を省くことで、材料の節約と、製造コストの低減とが図れる。
従来のスーツケースは、内面に微細な突起があると、この突起に絹製衣類などが引っ掛かる。対策として、布を内張りしていた。
本発明では、内層が樹脂織布であるため、従来の内張を省くことができる。内張を省くことで、材料の節約と、製造コストの低減とが図れる。
加えて、スーツケースでは固定脚などをケース本体にビス止めする場合、ビスはケース本体の内側から固定脚にねじ込む。仮に、内張を取付けた後にビスが緩むと、内張を剥がして増し締めし、内張を再取付けする必要があり、ビスの増し締めが困難であった。
本発明によれば、従来の内張がないため、ビスの増し締めなどが容易に行える。
本発明によれば、従来の内張がないため、ビスの増し締めなどが容易に行える。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1に示すように、スーツケース10は、ケース本体11と、このケース本体11にヒンジ12により開閉可能に接続されている蓋体13と、この蓋体13の開口端とケース本体11の開口端を締結するファスナー14とを主要素とする箱形容器である。
この例では、ヒンジ12は布ヒンジであるが、蝶番であってもよい。
この例では、ヒンジ12は布ヒンジであるが、蝶番であってもよい。
ケース本体11の底及び蓋体13の底に、自在車輪と呼ばれるキャスター15を備え、ケース本体11の側面及び蓋体13の側面に、固定脚16を備え、ケース本体11の上面に取っ手17を備え、ケース本体11に伸縮式ハンドル18を備えている。
利用者は、伸縮式ハンドル18を引く又は押すことにより、スーツケース10を移動することができる。床19をキャスター15が走行するため、引く力又は押す力は小さくて済む。
また、側面の固定脚16を床19に接触させることで、スーツケース10を安定して床19に置くことができる。
また、側面の固定脚16を床19に接触させることで、スーツケース10を安定して床19に置くことができる。
本発明では、ケース本体11と蓋体13の片方又は両方を、ポリプロピレンで構成した。従来のスーツケースは、主としてポリカーボネートで構成されてきた。そこで、ポリプロピレンとポリカーボネートの特性を、表1で対比して説明する。
比較例に示すポリカーボネート(略称PC)は、熱可塑性のエンジニアリングプラスチックであり、密度が1.2g/cm3と水より重く、最大伸び率が115%(平均)で、衝撃値が81.5kg・cm/cm(平均)で、ロックウエル硬度が74(平均)という特性を有する。
対して、実施例に示すポリプロピレン(略称PP)は、熱可塑性の汎用プラスチックであり、密度が0.9g/cm3と水より軽く、最大伸び率が450%(平均)で、衝撃値が7.5kg・cm/cm(平均)で、ロックウエル硬度が95(平均)という特性を有する。
ポリプロピレンとポリカーボネートを相対比較すると、ポリプロピレンはポリカーボネートより、25%軽く、3.9倍延び、1.3倍硬い。よって、ポリプロピレンはポリカーボネートに比較して、軽く、よく延び、傷が付きにくい。
加えて、ポリプロピレンはポリカーボネートより、3.9倍延びるため、成形過程でポリカーボネートではコーナーに割れが発生する場合あっても、ポリプロピレンでは割れが発生することはない。よって、ポリプロピレンは高度な技術無しに成形が行える。
加えて、ポリプロピレンはポリカーボネートより、3.9倍延びるため、成形過程でポリカーボネートではコーナーに割れが発生する場合あっても、ポリプロピレンでは割れが発生することはない。よって、ポリプロピレンは高度な技術無しに成形が行える。
反面、ポリプロピレンは衝撃値がポリカーボネートの1/10であり、衝撃力に弱い。衝撃力に弱いことが、従来からスーツケースにポリプロピレンが採用されなかった理由の一つである。
本発明では、以下に述べる技術を施すことにより、弱点を克服することに成功した。
本発明では、以下に述べる技術を施すことにより、弱点を克服することに成功した。
図2に示すように、外層として、厚さt1が1.0mm程度の外層用ポリプロピレン樹脂板21を準備する。
次に、中層としての織物26の作り方を、図3及び図4に基づいて説明する。
図3(a)に示すように、厚さが0.1mm程度の中層用ポリプロピレン樹脂板23を準備し、これを適当な刃物で、条切りすることで、細帯24を得る。
図3(b)に示すように、一部の細帯24でタテ糸24v(vはタテを示す添え字。)を構成し、残りの細帯24でヨコ糸24h(hはヨコを示す添え字。)を構成し、ヨコ糸24hとタテ糸24vを組み合わせて機(はた)で織る。機(はた)で織るとは、例示的な表記であり、機械織りと手織りの全てを含む(以下同様)。
図3(c)に示すように、多数条の細帯24v、24hにより織物26を得る。
図3(a)に示すように、厚さが0.1mm程度の中層用ポリプロピレン樹脂板23を準備し、これを適当な刃物で、条切りすることで、細帯24を得る。
図3(b)に示すように、一部の細帯24でタテ糸24v(vはタテを示す添え字。)を構成し、残りの細帯24でヨコ糸24h(hはヨコを示す添え字。)を構成し、ヨコ糸24hとタテ糸24vを組み合わせて機(はた)で織る。機(はた)で織るとは、例示的な表記であり、機械織りと手織りの全てを含む(以下同様)。
図3(c)に示すように、多数条の細帯24v、24hにより織物26を得る。
なお、作図の関係で隣り合う細帯24vと細帯24vの間に隙間を設けたが、この隙間は0.1mm程度であり、限りなくゼロに近い。そのため、細帯24vと細帯24vとは殆ど接している。細帯24hと細帯24hも同様に殆ど接している。
図3(c)のd−d線断面図である図3(d)に示すように、あるヨコ糸24h1は、第1タテ糸24v1と第3タテ糸24v3の上を通り、第2タテ糸24v2と第4タテ糸24v4の下を通っている。厚さt2は、0.2mm程度である。
図3(c)のe−e線断面図である図3(e)に示すように、隣りのヨコ糸24h2は、第1タテ糸24v1と第3タテ糸24v3の下を通り、第2タテ糸24v2と第3タテ糸24v4の上を通っている。
したがって、図3(c)に示す織物26は、笊(ざる)のような立体物となる。
タテ糸24vとヨコ糸24hは、同色であっても異色であってもよい。
図3(c)のe−e線断面図である図3(e)に示すように、隣りのヨコ糸24h2は、第1タテ糸24v1と第3タテ糸24v3の下を通り、第2タテ糸24v2と第3タテ糸24v4の上を通っている。
したがって、図3(c)に示す織物26は、笊(ざる)のような立体物となる。
タテ糸24vとヨコ糸24hは、同色であっても異色であってもよい。
図4(a)に示すように、織物26を巻いた形態の織物ロール27を準備する。
また、図4(b)に示すように、細帯24は、多数本のポリプロピレン樹脂糸28を長手方向(図面表裏方向)に平行に配列し、ポリプロピレン樹脂糸28、28間をポリプロピレン樹脂で埋めた形態のものが、より好ましい。図面表裏方向での引張り強度が高まる。
なお、ポリプロピレン樹脂糸28は、ポリプロピレン樹脂繊維を撚って得た撚糸であってもよい。撚糸の方が、引張り強度がさらに高まる。
また、図4(b)に示すように、細帯24は、多数本のポリプロピレン樹脂糸28を長手方向(図面表裏方向)に平行に配列し、ポリプロピレン樹脂糸28、28間をポリプロピレン樹脂で埋めた形態のものが、より好ましい。図面表裏方向での引張り強度が高まる。
なお、ポリプロピレン樹脂糸28は、ポリプロピレン樹脂繊維を撚って得た撚糸であってもよい。撚糸の方が、引張り強度がさらに高まる。
次に、内層としての樹脂織布31について、図5に基づいて説明する。
図5(a)に示すように、樹脂織布31を巻いた形態の樹脂織布ロール32を準備する。
図5(a)のb部拡大図である図5(b)に示すように、樹脂織布31は、タテ糸33vとヨコ糸33hとを機(はた)で織った布又は機(はた)で織ったような布である。
図5(a)に示すように、樹脂織布31を巻いた形態の樹脂織布ロール32を準備する。
図5(a)のb部拡大図である図5(b)に示すように、樹脂織布31は、タテ糸33vとヨコ糸33hとを機(はた)で織った布又は機(はた)で織ったような布である。
樹脂織布31の要部断面図(拡大図)である図5(c)に示すように、ポリプロピレン樹脂糸33からなるタテ糸33vと、ポリプロプレン糸樹脂糸33からなるヨコ糸33hとを機(はた)で織ったような布である。なお、ポリプロピレン樹脂糸33は、ポリプロピレン樹脂繊維を撚って得た撚糸であってもよい。
また、タテ糸33vをポリプロピレン樹脂糸33とし、ヨコ糸33hを綿糸等の天然糸又はナイロン糸、炭素繊維糸等のポリプロピレン以外の合成樹脂糸とした、いわゆる混紡布であってもよい。天然糸は低強度であるが、収納物に軟らかく接触する。一方、合成樹脂糸は高強度が得られる。
本発明に係る多数層素材40の製造方法の一例を、図6に基づいて説明する。
図6に示すように、複数の下ローラ36と、ヒータを内蔵した複数の上ローラ37とを準備する。
そして、上ローラ37の入り側で且つ上に、織物ロール27を回転自在に配置する。さらに、織物ロール27の上に、樹脂織布ロール32を配置する。
図6に示すように、複数の下ローラ36と、ヒータを内蔵した複数の上ローラ37とを準備する。
そして、上ローラ37の入り側で且つ上に、織物ロール27を回転自在に配置する。さらに、織物ロール27の上に、樹脂織布ロール32を配置する。
下ローラ36に外層用ポリプロピレン樹脂板21を載せて、低速で走らせる。
この外層用ポリプロピレン樹脂板21に、織物ロール27から巻き戻した織物26を載せる。この織物26に、樹脂織布ロール32から巻き戻した樹脂織布31を載せる。織物26及び樹脂織布31を、上ローラ37で加熱しつつ外層用ポリプロピレン樹脂板21に押しつける。上ローラ37で外層用ポリプロピレン樹脂板21の上面、織物26及び樹脂織布31が、軟らかくなり融着する程度に加熱される。
この外層用ポリプロピレン樹脂板21に、織物ロール27から巻き戻した織物26を載せる。この織物26に、樹脂織布ロール32から巻き戻した樹脂織布31を載せる。織物26及び樹脂織布31を、上ローラ37で加熱しつつ外層用ポリプロピレン樹脂板21に押しつける。上ローラ37で外層用ポリプロピレン樹脂板21の上面、織物26及び樹脂織布31が、軟らかくなり融着する程度に加熱される。
外層用ポリプロピレン樹脂板21が上ローラ37を通過したところで、カッター38により、織物26及び樹脂織布31を切断する。以上により、多重層素材40が得られる。
得られた多重層素材40を上下反転させたものを、図7に示す。
得られた多重層素材40を上下反転させたものを、図7に示す。
図7(a)に示すように、多重層素材40は、外層に相当する外層用ポリプロピレン樹脂板21と、中層に相当する織物26と、内層に相当する樹脂織布31とで構成される。
図7のb部拡大図である図7(b)に示すように、外層用ポリプロピレン樹脂板21の下面に、織物26及び樹脂織布31が融着されている。
図7のb部拡大図である図7(b)に示すように、外層用ポリプロピレン樹脂板21の下面に、織物26及び樹脂織布31が融着されている。
外層用ポリプロピレン樹脂板21は透明(又は半透明)である。上から見ると、織物26が見える。織物26は立体物であるため、意匠性に優れる。
加えて、織物26及び樹脂織布31は、網状を呈している。外層用ポリプロピレン樹脂板21に衝撃力が加わると、織物26及び樹脂織布31が伸縮して、衝撃を緩和する役割を果たす。結果、衝撃を受けても外層用ポリプロピレン樹脂板21が割れ難くなる。
加えて、織物26及び樹脂織布31は、網状を呈している。外層用ポリプロピレン樹脂板21に衝撃力が加わると、織物26及び樹脂織布31が伸縮して、衝撃を緩和する役割を果たす。結果、衝撃を受けても外層用ポリプロピレン樹脂板21が割れ難くなる。
ところで、外から先の尖った刃物を外層用ポリプロピレン樹脂板21に突き刺し、次に横に引いて、ケース本体11や蓋体13が切り破られることがある。窃盗を目的とする場合である。
本発明によれば、網状の織物26及び樹脂織布31が刃物の横引きを阻止する。結果、窃盗被害を受けにくいスーツケースが提供される。
本発明によれば、網状の織物26及び樹脂織布31が刃物の横引きを阻止する。結果、窃盗被害を受けにくいスーツケースが提供される。
次に、本発明に係る多数層素材40の製造方法の他の一例を、図8に基づいて説明する。
図8において、図6と異なる点は、織物ロール27を2個(便宜上、織物ロール27A、27Bとする。)にしたことにある。その他は、図6と共通するため、図6と同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
図8において、図6と異なる点は、織物ロール27を2個(便宜上、織物ロール27A、27Bとする。)にしたことにある。その他は、図6と共通するため、図6と同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
下ローラ36に外層用ポリプロピレン樹脂板21を載せて、低速で走らせる。
この外層用ポリプロピレン樹脂板21に、織物ロール27Aから巻き戻した織物26Aを載せる。この織物26Aに、織物ロール27Bから巻き戻した織物26Bを載せる。
このときに、第1中層に相当する織物26Aに対して、第2中層に相当する織物26Bは、細帯(図3、符号24v、24h)の帯幅の半分程度機械的にずらしておく。
この外層用ポリプロピレン樹脂板21に、織物ロール27Aから巻き戻した織物26Aを載せる。この織物26Aに、織物ロール27Bから巻き戻した織物26Bを載せる。
このときに、第1中層に相当する織物26Aに対して、第2中層に相当する織物26Bは、細帯(図3、符号24v、24h)の帯幅の半分程度機械的にずらしておく。
この織物26Bに樹脂織布ロール32から巻き戻した樹脂織布31を載せる。織物26A、織物26B及び樹脂織布31を、上ローラ37で加熱しつつ外層用ポリプロピレン樹脂板21に押しつける。上ローラ37で外層用ポリプロピレン樹脂板21の上面、織物26A、織物26B及び樹脂織布31が、軟らかくなり融着する程度に加熱される。
外層用ポリプロピレン樹脂板21が上ローラ37を通過したところで、カッター38により、織物26A、織物26B及び樹脂織布31を切断する。以上により、多重層素材40が得られる。
得られた多重層素材40Bを上下反転させたものを、図9に示す。
得られた多重層素材40Bを上下反転させたものを、図9に示す。
図9(a)に示すように、多重層素材40Bは、外層に相当する外層用ポリプロピレン樹脂板21と、第1中層に相当する織物26Aと、第2中層に相当する織物26Bと、内層に相当する樹脂織布31とで構成される。
図9のb部拡大図である図9(b)に示すように、外層用ポリプロピレン樹脂板21の下面に、織物26A、織物26B及び樹脂織布31が融着されている。
図9のb部拡大図である図9(b)に示すように、外層用ポリプロピレン樹脂板21の下面に、織物26A、織物26B及び樹脂織布31が融着されている。
得られた多重層素材40Bから、ケース本体11と蓋体13の一方又は両方を、塑性加工により製造する方法の一例を図10に基づいて説明する。
図10(a)に示すように、ヒータを内蔵した凸金型42に、多重層素材40Bを載せる。次に、ヒータを内蔵した凹型43を下ろす。多重層素材40Bは、ヒータで加熱されているため、軟らかくなり、塑性加工される。
図10(a)に示すように、ヒータを内蔵した凸金型42に、多重層素材40Bを載せる。次に、ヒータを内蔵した凹型43を下ろす。多重層素材40Bは、ヒータで加熱されているため、軟らかくなり、塑性加工される。
図10(b)に示すように、多重層素材40Bは、ヒータで加熱されているため、軟らかくなり、容易に塑性変形される。
凹金型43を上げ、凸金型42から外すことにより、図10(c)に示す、U字断面のケース本体11(又は蓋体13)を得ることができる。
凹金型43を上げ、凸金型42から外すことにより、図10(c)に示す、U字断面のケース本体11(又は蓋体13)を得ることができる。
図10(c)の11a部拡大図を図11(a)に示す。
図11(a)はコーナーの断面図であり、熱可塑性のポリプロピレン樹脂で構成された多重層素材40Bは、90°程度曲げられると、コーナー44は引っ張られて、薄くなる。一般部45に比較してコーナー44は30%前後薄肉になる。
一般部45に比較してコーナー44が強度的に弱くなるが、織物26A、織物26B及び樹脂織布31で、補強され、薄肉の弱点が補われる。
図11(a)はコーナーの断面図であり、熱可塑性のポリプロピレン樹脂で構成された多重層素材40Bは、90°程度曲げられると、コーナー44は引っ張られて、薄くなる。一般部45に比較してコーナー44は30%前後薄肉になる。
一般部45に比較してコーナー44が強度的に弱くなるが、織物26A、織物26B及び樹脂織布31で、補強され、薄肉の弱点が補われる。
図11(b)は図11(a)のb矢視図、図11(c)は図11(a)のc矢視図である。
外層用ポリプロピレン樹脂板21が透明(又は半透明)であるため、図11(b)に示す一般部45では、外層用ポリプロピレン樹脂板21に近い方の織物26Aが見える。ここでの織物26Aは、十分に蜜であり、タテ糸24vとタテ糸24vとの間や、ヨコ糸24hとヨコ糸26hとの間に、大きな隙間がない。
外層用ポリプロピレン樹脂板21が透明(又は半透明)であるため、図11(b)に示す一般部45では、外層用ポリプロピレン樹脂板21に近い方の織物26Aが見える。ここでの織物26Aは、十分に蜜であり、タテ糸24vとタテ糸24vとの間や、ヨコ糸24hとヨコ糸26hとの間に、大きな隙間がない。
対して、図11(c)に示すコーナー44では、引き延ばされたことにより、第1中層(織物26A)及びその下の第2中層(織物26B)が粗になる。すなわち、織物26Aのタテ糸24vAとタテ糸24vAとの間に大きな隙間46ができる。しかし、この隙間46は、下の織物26Bのタテ糸24vBで塞がれる。ヨコ糸24vAにおいても同様に下位のヨコ糸24vBで塞がれる。よって、コーナー44においても、笊(ざる)のような模様が維持される。
次に、中層(織物26)の層数を検討する。
パターン1は、図11(a)で説明したように、層数が2であるため、層数が1であるよりも補強効果が大きくなるため、補強効果の評価は「○」となる。図11(c)で説明したように隙間46は第2中層で塞がれ、意匠性の評価は「○」となる。
対して、層数が1であるパターン2では、補強効果がパターン1より小さいため、評価は「△」となる。隙間46は、第2中層がないため、樹脂織布(図11、符号31)で塞がれ、意匠性の評価は「△」となる。ただし、層数が1であるため、コストの評価は最良の「◎」となる。
一方、層数が3(又はそれ以上)であるパターン3では、補強効果は層数に比例するため評価は「◎」となる。隙間46は、第2中層で塞がれ、意匠性の評価は「○」となる。しかし、コストの評価は「△」となる。
パターン1〜3の何れも採用可能であるが、補強効果、意匠性及びコストを勘案すると、パターン2が推奨される。
次に、図1で説明した固定脚16の取付け方の一例を図12に基づいて説明する。
本発明に係るスーツケース10は、内層が樹脂織布31であるため、従来の内張は省略することが可能である。
本発明に係るスーツケース10は、内層が樹脂織布31であるため、従来の内張は省略することが可能である。
内張がないため、図12(a)に示すように、ケース本体11(又は蓋体13)に、固定脚16を当て、内側からねじ込むビス47、47で固定することができる。
内張がある場合に、固定脚16を外すには、内張を外し、ビス47を緩めることとなり、内張の脱着の手間が余分に掛かる。
この点、図12(a)であれば、内張を脱着することなく、何時でも固定脚16を固定することができる。または、内張を脱着することなく、何時でもビス47を増し締めすることができる。
内張がある場合に、固定脚16を外すには、内張を外し、ビス47を緩めることとなり、内張の脱着の手間が余分に掛かる。
この点、図12(a)であれば、内張を脱着することなく、何時でも固定脚16を固定することができる。または、内張を脱着することなく、何時でもビス47を増し締めすることができる。
ただし、ビス47の頭が気になる場合は、ビス47の頭を当て布48で覆ってもよい。すなわち、図12(b)に示すように、適当な大きさの当て布48の一辺を樹脂織布31に縫いつけ(又は接着し)、当て布48の他の辺を面ファスナー49で樹脂織布31に貼り付ける。
または、当て布48の代わりに、図12(c)に示すように、内張51を張ることは、勿論差し支えない。
尚、スーツケース10は、狭義のスーツケースの他、ビジネスバッグやブリーフケースなど各種のケースであってもよく、要は、ポリプロピレン樹脂からなるケース本体と蓋体とからなるケースであれば種類や用途は問わない。
また、図3(c)に示すタテ糸24vは、図1において上下に延びるように配置する他、斜めに配置してもよい。
さらには、外層を構成する外層用ポリプロピレン樹脂板21は、透明の他、中層を構成する織物26が視認できる程度に、半透明であってもよい。
さらには、外層を構成する外層用ポリプロピレン樹脂板21は、透明の他、中層を構成する織物26が視認できる程度に、半透明であってもよい。
また、ケース本体11と蓋体13の両方に、本発明の多重層素材40、40Bを適用する他、本発明の多重層素材40、40Bは、ケース本体11のみ、又は蓋体13のみに適用してもよい。一方のみに適用する場合は、剛性が蓋体13よりも求められるケース本体11に適用することが望まれる。
本発明は、外観性、意匠性が求められるスーツケースに好適である。
10…スーツケース、11…ケース本体、13…蓋体、21…外層を構成する外層用ポリプロピレン樹脂板、24…細帯、26…中層を構成する織物、26A…第1中層としての織物、26B…第2中層としての織物、28、33…ポリプロピレン樹脂糸、31…内層を構成する樹脂織布、40、40B…多重層素材、44…コーナー、45…一般部、51…内張、t1…外層の厚さ、t2…中層の厚さ。
Claims (4)
- 一般部よりコーナーが薄くなっているケース本体及び蓋体と、前記ケース本体と前記蓋体を連結するヒンジとを備えているスーツケースにおいて、
前記ケース本体と前記蓋体との少なくとも一方は、外層と、この外層の内側の層である中層と、この中層の内側の層である内層とからなる多重層素材で構成され、
前記外層は、透明もしくは半透明からなる外層用ポリプロピレン樹脂で構成され、
前記中層は、ポリプロピレン樹脂製の細帯を織ってなる織物で構成され、
前記内層は、ポリプロピレン樹脂糸を織ってなる樹脂織布で構成され、
前記外層に前記中層及び前記内層が融着されて一体化されていることを特徴とするスーツケース。 - 請求項1記載のスーツケースであって、
前記中層を構成する細帯は、ポリプロピレン樹脂糸を束ねてなることを特徴とするスーツケース。 - 請求項1又は請求項2記載のスーツケースであって、
前記中層は、第1中層と第2中層とからなり、
前記第1中層に対して前記第2中層は、前記細帯の帯幅の半分程度ずれた状態で重ねられていることを特徴とするスーツケース。 - 請求項1〜3のいずれか1項記載のスーツケースであって、
前記内層が、内張を兼用することで、内張が省かれていることを特徴とするスーツケース。
Priority Applications (1)
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JP2018130355A JP2020005936A (ja) | 2018-07-10 | 2018-07-10 | スーツケース |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024018647A1 (ja) * | 2022-07-21 | 2024-01-25 | 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 | 電気掃除機、電気掃除機用収納台および電気掃除機用付属品 |
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2018
- 2018-07-10 JP JP2018130355A patent/JP2020005936A/ja active Pending
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WO2024018647A1 (ja) * | 2022-07-21 | 2024-01-25 | 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 | 電気掃除機、電気掃除機用収納台および電気掃除機用付属品 |
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