JP2020002998A - ハブユニット軸受及びその組立方法 - Google Patents

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彩水 鈴木
Ayami Suzuki
彩水 鈴木
達男 若林
Tatsuo Wakabayashi
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Abstract

【課題】ハブユニット軸受の組み立てが完了した段階で取付面の軸方向振れを抑えることができる構造を実現する。【解決手段】ハブ輪3は、ホイール及び制動用回転部材の取付面を設けた回転フランジ8と、ハブ本体13と、軸方向内側列の内輪軌道7bを設けた内側内輪12とを有している。ハブ本体13は、内側内輪12が嵌合される嵌合軸部14と、中心部を軸方向に貫通する貫通孔10とを有している。内側内輪12は、嵌合軸部14に締め代を持たずに外嵌され、貫通孔10の内周面うちで、内側内輪12と径方向に重なる部分がテーパ面部24であり、内側内輪12の軸方向内側面を押さえ付けるかしめ部22を設けている。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転可能に支持するためのハブユニット軸受、及びその組立方法に関する。
ハブユニット軸受の回転輪であるハブ輪は、回転フランジの取付面に、車輪を構成するホイール及び制動用回転部材を支持固定している。静止輪である外輪に対してハブ輪を回転させた場合、回転に伴って生じる取付面の軸方向振れが大きいと、自動車の操縦安定性や乗り心地に悪影響が出るほか、制動時にブレーキジャダーと呼ばれる異音を伴った振動が発生する可能性がある。
特に、転動体として円すいころを用いたハブユニット軸受では、転動体として玉を用いたハブユニット軸受に比べて、円すいころの転動面の頂角や軸方向長さのばらつき、円すいころの大径側端面と摺接する大鍔部の側面の傾斜角度のばらつきや周方向の反り(表面位置の軸方向変動)など、部品同士を組み立てたときに取付面の軸方向振れにつながる加工上不可避なばらつき要素が多い。このため、転動体として円すいころを用いたハブユニット軸受では、部品精度の管理のみによって取付面の軸方向振れを十分に抑えることは難しい。
特許文献1には、転動体として円すいころを用いたハブユニット軸受を対象として、ハブユニット軸受を組み立て完了した後、外輪に対してハブ輪を回転させながら取付面に切削加工を施すことによって、取付面の軸方向振れを改善する方法が記載されている。
特表2003−528757号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、ハブユニット軸受を組み立てた後に取付面に切削加工を施すため、切削加工で生じた切粉の処理が面倒になるなどの問題がある。また、回転フランジにハブボルトが固定されていた場合、ハブボルトを避ける為に加工のサイクルタイムが長くなり、製造コストが上昇する。
本発明の目的は、組み立てが完了した段階で取付面の軸方向振れを抑えることができるハブユニット軸受の構造を実現することにある。
本発明のハブユニット軸受は、内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有し、ホイール及び制動用回転部材の取付面を設けた回転フランジを有するハブ輪と、前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に、各列に複数個ずつ配置された円すいころと、を備えている。
前記ハブ輪は、ハブ本体と、前記複列の内輪軌道のうちの軸方向内側列の内輪軌道を設けた内側内輪と、を有しており、前記ハブ本体は、前記内側内輪が嵌合される嵌合軸部と、中心部を軸方向に貫通する貫通孔と、を有している。
特に、本発明のハブユニット軸受は、前記内側内輪は、前記嵌合軸部に締め代を持たずに外嵌されており、前記貫通孔の内周面うちで、前記内側内輪と径方向に重なる部分がテーパ面であり、前記ハブ本体に、前記内側内輪の軸方向内側面を押さえ付けるかしめ部を設けている。
更に、前記ハブ輪は、前記複列の内輪軌道のうちの軸方向外側列の内輪軌道を有する外側内輪を有しており、前記外側内輪は、前記嵌合軸部に締り嵌めで外嵌されている。
上記ハブユニット軸受の組立方法であって、前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に、各列に複数個ずつの前記円すいころを配置すると共に、前記内側内輪を前記嵌合軸部に対して締め代を持たせずに外嵌し、前記かしめ部が前記内側内輪を押さえ付ける軸力に相当する大きさの軸方向荷重を、前記内側内輪に加えた状態で、前記外輪に対して前記ハブ輪を回転させることにより、前記取付面の軸方向振れ量を測定する工程と、前記内側内輪に前記軸方向荷重を加えていない状態で、前記内側内輪と前記嵌合軸部との周方向の相対位置を変える工程と、前記軸方向振れ量を測定する工程と前記相対位置を変える工程とを交互に繰り返すことにより、前記軸方向振れ量と前記相対位置との関係を求め、該関係から前記軸方向振れ量が最小になる前記相対位置を確認する工程と、前記相対位置を、前記軸方向振れ量が最小になる前記相対位置に合わせた状態で、前記かしめ部を形成する工程と、を備えている。
本発明によれば、ハブユニット軸受の組み立てが完了した段階で、取付面の軸方向振れを抑えることができる。
本発明の第1実施形態を示す、ハブユニット軸受の断面図。 図1のハブユニット軸受の、仮組付け状態を示す説明図。 第1実施形態の変形例を示す、ハブユニット軸受の断面図。 本発明の第2実施形態を示す、ハブユニット軸受の断面図。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係わるハブユニット軸受の第1実施形態を示している。本実施形態のハブユニット軸受1は、駆動輪用であり、使用状態で回転しない外輪2と、使用状態で車輪及びディスクロータなどの制動用回転部材と共に回転するハブ輪3と、転動体である複数個の円すいころ4と、を備えている。
なお、ハブユニット軸受1に関して、軸方向外側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向外側となる図1の左側であり、軸方向内側は、車両に組み付けた状態で車両の幅方向中央側となる図1の右側である。
外輪2は、複列の外輪軌道5a、5bと、静止フランジ6とを備えている。複列の外輪軌道5a、5bは、外輪2の内周面に形成されており、軸方向に関して互いに近づくほど内径が小さくなる部分円すい面である。静止フランジ6は、外輪2を懸架装置の図示しないナックルに結合するためのもので、外輪2の外周面から径方向外側に突出している。
ハブ輪3は、外輪2の内径側に外輪2と同軸に配置されており、複列の内輪軌道7a、7bと、回転フランジ8と、パイロット部9と、を備えている。複列の内輪軌道7a、7bは、ハブ輪3の軸方向中間部の外周面に形成されており、軸方向に関して互いに近づくほど外径が小さくなる部分円すい面である。回転フランジ8は、車輪を構成するホイール及び制動用回転部材を取り付けるためのもので、外輪2よりも軸方向外側に位置するハブ輪3の軸方向外側部から径方向外側に突出しており、略円輪形状に形成されている。パイロット部9は、ホイール及び制動用回転部材をがたつきのない隙間嵌めで外嵌するためのもので、ハブ輪3の軸方向外側部から軸方向外側に突出しており、略円筒形状に形成されている。ハブ輪3は、駆動軸31をスプライン係合させるための貫通孔10を備えている。貫通孔10は、ハブ輪3の径方向中心部を軸方向に貫通している。
円すいころ4は、複列の外輪軌道5a、5bと複列の内輪軌道7a、7bとの間に、外側列(5a,7a)及び内側列(5b,7b)の各列に複数個ずつ、保持器25により保持された状態で配置されている。このような構成により、ハブ輪3は、外輪2の内径側に回転自在に支持されている。
ハブ輪3は、外側内輪11と、内側内輪12と、ハブ本体13と、を組み合わせることにより構成されている。
外側内輪11は、略円筒形状を有しており、軸方向中間部の外周面に軸方向外側列の内輪軌道7aを有している。内側内輪12は、略円筒形状を有しており、軸方向中間部の外周面に軸方向内側列の内輪軌道7bを有している。外側内輪11と内側内輪12は、同一の部材であり、それぞれの小径側端面を当接させた状態で、ハブ本体13に組み付けられている。
ハブ本体13は、嵌合軸部14の軸方向外側部から径方向外側に突出した、略円輪形状を有する回転フランジ8と、円筒形状を有する嵌合軸部14と、ハブ本体13の径方向中心部を軸方向に貫通する貫通孔10と、内側内輪12の軸方向内側面を押さえ付けるかしめ部22と、を備えている。回転フランジ8は、パイロット部9よりも径方向外側に位置する部分の軸方向外側面を、車輪を構成するホイール及び制動用回転部材の取付面18としている。回転フランジ8は、取付面18の周方向等間隔となる複数箇所に、軸方向に貫通する取付孔19を有している。取付孔19には、ハブボルト20の軸方向内側部(セレーション部)が、圧入により内嵌固定されている。
嵌合軸部14は、径方向中心部を軸方向に貫通する貫通孔10を有する中空の軸部材であり、外周面に、外側内輪11を外嵌するための外側嵌合面15と、内側内輪12を外嵌するための内側嵌合面16と、外側嵌合面15と内側嵌合面16との間部分に逃げ部17と、を有している。貫通孔10は、内周面に、軸方向外側部を構成する雌スプライン部23と、軸方向内側部を構成するテーパ面部24と、を有している。かしめ部22は、ハブ本体13の軸方向内端部を、径方向外側に折れ曲がるように形成されている。また、回転フランジ8の軸方向内側面の径方向内方側で、嵌合軸部14の外周面と連続する部分には、段差面21が形成されている。
外側内輪11は、嵌合軸部14の軸方向外側部の外周面である外側嵌合部15に対して締り嵌めで外嵌固定されている。外側内輪11の軸方向外側面が段差面21に当接することで、ハブ本体13に対して外側内輪11の軸方向の位置決めが図られている。
内側内輪12は、嵌合軸部14の軸方向内側部の外周面である内側嵌合部16に対して、実質的にがたつきのない隙間嵌めで外嵌されている。すなわち、内側嵌合部16の外周面と内側内輪12の内周面との嵌合部には、締め代が設けられていない。内側嵌合部16の外径は、外側嵌合部15の外径よりも僅かに小径に形成されている。逃げ部17は、外側嵌合部15と内側嵌合部16とを連続する部分に設けれ、径方向内方に凹んだ状態に形成することにより、各嵌合面15,16の外径差を吸収している。
ハブ本体13に外側内輪11と内側内輪12とが組み合わされてハブ輪3が構成された状態では、内側内輪12の軸方向外側面は、外側内輪11の軸方向内側面に当接している。また、内側内輪12は、嵌合軸部14の内側嵌合部16に対して、締め代が設けられておらず、実質的にがたつきのない隙間嵌めで外嵌されている。実質的にがたつきのない隙間嵌めとは、内側内輪12とハブ本体13との相対的な径方向変位に結び付く径方向隙間を有していないか、又は、該径方向隙間の大きさが十分に小さく(たとえば10μm以下に、好ましくは5μm以下に)抑えられている構成を意味している。
かしめ部22は、内側内輪12の軸方向内側面の径方向内側部分を押さえつけて、外側内輪11と内側内輪12との相対回転を防止している。かしめ部22は、嵌合軸部14に外側内輪11及び内側内輪12を外嵌した後、ハブ本体13の軸方向内側端部を径方向外側に向け塑性変形させることにより形成される。内側内輪12は、内側嵌合部16に対してがたつきのない隙間嵌めで外嵌されているため、内側内輪12を嵌合軸部14に外嵌した後でも、かしめ部22を形成する前の状態であれば、外側内輪11と内側内輪12との周方向の相対位置を変えることができる。
駆動輪用である本実施形態のハブユニット軸受1には、エンジンからの駆動力を車輪に伝達する為に、CVJ外輪30の軸方向外側面に形成された駆動軸31が連結されている。駆動軸31は、軸方向外側部を構成する雄ねじが形成されたねじ部35と、軸方向中間部を構成する雄スプラインが形成された雄スプライン部36と、軸方向内側部を構成するテーパ軸部37と、を有している。ハブユニット軸受1に駆動軸31を連結する際には、貫通孔10の軸方向内側から駆動軸31を挿入して、貫通孔10の雌スプライン部23に雄スプライン部36をスプライン係合させると共に、貫通孔10のテーパ面部24にテーパ軸部37が当接してテーパ嵌合させる。そして、ねじ部35にナット32を螺合して締め付けることにより、ハブ輪3に対して駆動軸31を結合固定する。
テーパ面部24は、内側嵌合部16及び内側内輪12と、径方向に重なる位置に形成されているので、ナット32を締め付けることにより、テーパ面部24の径方向外方に存在する内側嵌合部16が拡径する(外径が僅かに大きくなる)。この為、内側嵌合部16の外周面と内側内輪12の内周面との嵌合部に締め代が発生し、内側内輪12がハブ本体13に対して締り嵌めにより外嵌固定された状態となる。尚、ハブユニット軸受1に対して、駆動軸31が連結された状態に於いて、かしめ部22の軸方向内側面とCVJ外輪30の軸方向外側面との間には、軸方向のすきま38が形成されており、かしめ部22とCVJ外輪30とは接触していない(非接触)。
回転フランジ8にホイール及び制動用回転部材を取り付ける際には、パイロット部9の外周面にがたつきのない隙間嵌めで外嵌した制動用回転部材の軸方向内側面を、取付面18に当接させる。その後、パイロット部9の外径面にがたつきのない隙間嵌めで外嵌したホイールの軸方向内側面を、制動用回転部材の軸方向外側面に当接させる。そして、ハブボルト20の先端部にハブナットを螺合することにより、回転フランジ8に対してホイール及び制動用回転部材を結合固定する。
上述のような構成を有する本実施形態のハブユニット軸受1は、たとえば、次のような複数の工程を経て組み立てることができる。
(外側コーンの組立工程)
外側内輪11と軸方向外側列の円すいころ4と保持器25とを組み立てることで、外側コーンを作成する。具体的には、円すいころ4を保持器25の各ポケットに組み込んで、円すいころ4が円すい環状に並んだ、ころ組立体を作成する。そして、ころ組立体の内径が大きい側から外側内輪11を挿入して、内輪軌道7aにころ組立体を組み付けることで、外側コーンを作成する。
(内側コーンの組立工程)
内側内輪12と軸方向内側列の円すいころ4と保持器25とを組み立てることで、内側コーンを作成する。具体的には、円すいころ4を保持器25の各ポケットに組み込んで、円すいころ4が円すい環状に並んだ、ころ組立体を作成する。そして、ころ組立体の内径が大きい側から内側内輪12を挿入して、内輪軌道7bにころ組立体を組み付けることで、内側ユニットを作成する。
(仮組立工程)
外輪2と、外側コーンと、内側コーンとを組み立てて、外輪組立体を作成する。具体的には、外輪2の径方向内側に、外側コーンを軸方向外側から挿入し、内側コーンを軸方向内側から挿入する。そして、ハブ本体13を、軸方向外側から外輪組立体の径方向内側に挿入して、嵌合軸部14を外側内輪11及び内側内輪12の内径側に嵌合する。図2は、仮組立工程が終了した状態の、ハブユニット軸受を示している。
(測定工程)
上述した仮組立工程の終了後、かしめ部22を形成する前の状態(図2参照)で、かしめ部22が内側内輪12の軸方向内側面を押さえ付ける軸力に相当する大きさの、外側内輪11と内側内輪12とを軸方向に近接させる方向の軸方向荷重を、ハブ本体13(外側内輪11)と内側内輪12とに加える。これにより、ハブユニット軸受を構成する複列の円すいころ4に予圧を付与している。この状態で、外輪2に対してハブ輪3を回転させることにより、該回転に伴って生じる取付面18の軸方向振れ量を測定する。取付面18の軸方向振れ量は、たとえば、ダイヤルゲージや電気マイクロメータなどの接触式の測定器や、レーザ変位計や渦電流式変位計などの非接触式の測定器によって測定することができる。なお、取付面18の軸方向振れ量の測定時は、ハブ本体13に締り嵌めで外嵌固定された外側内輪11に対して、内側内輪12が押し付けられて当接しているため、ハブ本体13と外側内輪11と内側内輪12とが相対的に変位することはない。
(確認工程)
上述した取付面18の軸方向振れ量を測定する工程と、外側内輪11と内側内輪12とに前記軸方向荷重を加えていない状態(前記予圧の付与を解除した状態)で、外側内輪11(ハブ本体13)と内側内輪12との周方向の相対位置を一方向に所定量(たとえば中心角で10゜〜60゜の範囲の予め決められた角度)変える工程とを、交互に繰り返す。これにより、前記相対位置と取付面18の軸方向振れ量との関係を求める。なお、該関係は、前記相対位置の変化に対して、取付面18の軸方向振れ量がsin波のように変化する関係となる。そして、該関係から取付面18の軸方向振れ量が最小値になる前記相対位置を確認する。
(かしめ工程)
確認工程の終了後、外側内輪11と内側内輪12との周方向の相対位置を、取付面18の軸方向振れ量が最小値になる前記相対位置に合わせる。この状態で、かしめ部22を形成し、かしめ部22により内側内輪12の軸方向内側面を押さえ付ける。
(ハブボルト20の圧入工程)
上述したそれぞれの工程の前後を問わず、適宜のタイミングで、取付孔19にハブボルト20を圧入固定する。
以上に説明したように、本実施形態のハブユニット軸受1及びその組立方法によれば、組み立てが完了した段階で取付面18の軸方向振れ量を小さく抑えることができる。
本実施形態のハブユニット軸受1は、仮組立時、内側内輪12が嵌合軸部14に対して締め代を持たずに外嵌されているので、容易に周方向の位置を変化させることが可能である。そして、ハブユニット軸受1を車両に組み付けた状態では、貫通孔10(嵌合軸部14)の内周面で、内側内輪12の径方向内側に位置する部分をテーパ面部24とし、このテーパ面部24に対して駆動軸31のテーパ軸部37をテーパ嵌合させている。従って、ナット32を締め込むことで、内側嵌合部16を拡径させ、内側内輪12と嵌合軸部14とを締り嵌めとして、内側内輪12のクリープを防止している。
尚、すきま38によりCVJ外輪30とかしめ部22を非接触として、ナット32とテーパ軸部37とによりハブ輪3を狭持する構成とすることにより、ハブ輪3ナット32の締め付け力が、テーパ面部24に作用する様にしている。
[第2実施形態]
図3は、本発明に係わる第2実施形態のハブユニット軸受1aを示している。本実施形態のハブユニット軸受1aの場合、ハブ本体13aを構成する嵌合軸部14aの外径を軸方向に関して一定の円筒面とすると共に、内側内輪12aの内径を外側内輪11の内径よりも僅かに大きくしている。すなわち、嵌合軸部14aの外周面は、外側嵌合部15の外径と内側嵌合部16aの外径が同じであり、逃げ部17(図1参照)を有しておらず、単一の円筒面によって構成されている。また、内側内輪12aは、外側内輪11に対して、内径のみが僅かに大きい別部材としている。
本実施形態のハブユニット軸受1aの場合、仮組立工程が終了した状態で、内側内輪12aは、嵌合軸部14aの内側嵌合部16aに対して、実質的にがたつきのない隙間嵌めで外嵌されており、内側嵌合部16aの外周面と内側内輪12aの内周面との嵌合部には、締め代が設けられていない。そして、ハブ輪3aに対して駆動軸31を連結固定することにより、前記嵌合部に締め代が発生して、嵌合軸部14aに対して内側内輪12aが締り嵌めの状態になる。
その他の構成及び作用は、第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
図4は、本発明に係わる第3実施形態のハブユニット軸受1bを示している。本実施形態のハブユニット軸受1bの場合、ハブ輪3bは、第1実施形態において外側内輪11をハブ輪13(図1参照)に一体化した構成を有している。具体的には、ハブ輪3bは別体の外側内輪を有しておらず、軸方向外側列の内輪軌道7aは、ハブ輪3bの軸方向中間部(第1実施形態における外側嵌合部15に相当する部分)で、径方向の肉厚が第1実施形態の場合よりも大きくなっている部分の外周面に、直接形成されている。また、嵌合軸部14bは、外側嵌合部15を有しておらず、内側内輪12を外嵌する外側嵌合部16のみを有している。内側内輪12は、内側嵌合部16に対して締め代が設けられておらず、実質的にがたつきのない隙間嵌めで外嵌されている。
本実施形態のハブユニット軸受1bでは、別体の外側内輪を省略した分、部品点数を少なくすることができる。また、軸方向外側列の内輪軌道7aの径方向肉厚が大きくなった分、ハブ輪3bのモーメント剛性を向上させることができる。
その他の構成及び作用は、第1実施形態と同様である。
また、本発明のハブユニット軸受は、自動車の車輪を回転自在に支持する駆動輪用のハブユニット軸受として好適に利用できる。
1、1a、1b ハブユニット軸受
2 外輪
3、3a、3b ハブ輪
4 円すいころ
5a、5b 外輪軌道
6 静止フランジ
7a、7b 内輪軌道
8 回転フランジ
9 パイロット部
10 貫通孔
11 外側内輪
12,12a 内側内輪
13,13a、13b ハブ本体
14、14a、14b 嵌合軸部
15 外側嵌合部
16、16a 内側嵌合部
17 逃げ部
18 取付面
19 取付孔
20 ハブボルト
21、21a 段差面
22 かしめ部
23 雌スプライン部
24 テーパ面部
25 保持器
30 CVJ外輪
31 駆動軸
32 ナット
35 ねじ部
36 雄スプライン部
37 テーパ軸部
38 すきま

Claims (3)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、
    外周面に複列の内輪軌道を有し、ホイール及び制動用回転部材の取付面を設けた回転フランジを有するハブ輪と、
    前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に、各列に複数個ずつ配置された円すいころと、を備え、
    前記ハブ輪は、ハブ本体と、前記複列の内輪軌道のうちの軸方向内側列の内輪軌道を設けた内側内輪と、を有しており、
    前記ハブ本体は、前記内側内輪が嵌合される嵌合軸部と、中心部を軸方向に貫通する貫通孔と、を有している、ハブユニット軸受であって、
    前記内側内輪は、前記嵌合軸部に締め代を持たずに外嵌されており、
    前記貫通孔の内周面うちで、前記内側内輪と径方向に重なる部分がテーパ面であり、
    前記ハブ本体に、前記内側内輪の軸方向内側面を押さえ付けるかしめ部を設けたことを特徴とするハブユニット軸受。
  2. 前記ハブ輪は、前記複列の内輪軌道のうちの軸方向外側列の内輪軌道を有する外側内輪を有しており、前記外側内輪は、前記嵌合軸部に締り嵌めで外嵌されている、請求項1に記載のハブユニット軸受。
  3. 請求項1に記載のハブユニット軸受の組立方法であって、
    前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に、各列に複数個ずつの前記円すいころを配置すると共に、前記内側内輪を前記嵌合軸部に対して締め代を持たせずに外嵌し、前記かしめ部が前記内側内輪を押さえ付ける軸力に相当する大きさの軸方向荷重を、前記内側内輪に加えた状態で、前記外輪に対して前記ハブ輪を回転させることにより、前記取付面の軸方向振れ量を測定する工程と、
    前記内側内輪に前記軸方向荷重を加えていない状態で、前記内側内輪と前記嵌合軸部との周方向の相対位置を変える工程と、
    前記軸方向振れ量を測定する工程と前記相対位置を変える工程とを交互に繰り返すことにより、前記軸方向振れ量と前記相対位置との関係を求め、該関係から前記軸方向振れ量が最小になる前記相対位置を確認する工程と、
    前記相対位置を、前記軸方向振れ量が最小になる前記相対位置に合わせた状態で、前記かしめ部を形成する工程と、を備える、ハブユニット軸受の組立方法。
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