JP2020002109A - 紫外線防御組成物及び紫外線防御組成物を含有する化粧料 - Google Patents
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Description
先ず、本願発明者らは、有機性紫外線吸収剤に対して紫外線散乱材を均一に分散させるために、紫外線散乱材の表面処理技術に着目した。そして、様々な表面処理技術の中から、特に、アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物による表面処理が、有機性紫外線吸収剤に対する紫外線散乱材の分散性を高めることを見出した。
以下では本願で使用する用語について説明する。
本発明において、紫外線防御組成物とは、化粧料に配合される成分であり、特に紫外線防御効果を有する成分を意味する。本発明の紫外線防御組成物は、(A)油剤と、(B)有機性紫外線吸収剤と、(C)アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物と、を含有する。
[表1−1]
[表1−2]
本発明において、化粧料とは、上記の紫外線防御組成物を含有するものであり、ここで紫外線防御組成物の各成分は、化粧料に配合される前に予め混合されてもよいし、化粧料の他の成分と一緒に混合しても良い。言い換えると、(A)油剤と、(B)有機性紫外線吸収剤と、(C)アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物を含む化粧料は、本発明の紫外線防御組成物を含有する化粧料に相当する。
紫外線防御組成物の成分である(A)油剤は、通常の化粧料に配合される油剤であれば良く、エステル油、シリコーン油、炭化水素油及びこれらの油剤の2種以上の混合油を含む。例えば、油剤は、化粧料の伸びを改善するために配合され、紫外線防御組成物全体(100質量%)又は化粧料全体(100質量%)に対して、好ましくは1〜50質量%で配合され、さらに好ましくは10〜49質量%、15〜49質量%などで配合され、より好ましくは20〜48質量%、25〜45質量%で配合される。なお、油剤の配合比は、目的用途に応じて適宜選択できる。
エステル油は、通常の化粧料に配合されるものであれば良い。具体的には、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル、安息香酸アルキル(C12−C15)、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリル、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸、ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシルなどが例示される。
シリコーン油は、通常の化粧料に配合されるものであれば良い。具体的には、シクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、ジメチコン、メチルトリメチコンなどが例示される。
炭化水素油は、通常の化粧料に配合されるものであれば良い。具体的には、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、ドデカン、イソドデカン、テトラデカン、イソテトラデカン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、植物性スクワラン(オリーブスクワランなど)、ワセリン、水添ポリ(C6−12オレフィン)、水添ポリイソブテンなどが例示される。なお、各種油剤間の配合比は、目的用途に応じて適宜選択できる。
紫外線防御組成物の成分である(B)有機性紫外線吸収剤は、紫外線防御機能を有する化粧料に配合される有機性紫外線吸収剤であれば良く、1種以上の紫外線吸収剤の混合剤も含む。例えば、有機性紫外線吸収剤は、25℃において液状の紫外線吸収剤であっても(A)油剤や、他の紫外線吸収剤によって溶解される固体状の紫外線吸収剤であっても良い。紫外線吸収剤は、紫外線防御組成物全体(100質量%)に対して、1〜49質量%、さらに2〜45質量%、5〜40質量%、で配合されることが好ましい。また、有機性紫外線吸収剤は、化粧料(100質量%)に対して、1〜20質量%、さらには2〜15質量%などで配合されることが好ましいが、上記範囲に限らず、目的用途に応じて適宜選択できる。なお、有機性紫外線吸収剤は、記載の簡略化のために単に紫外線吸収剤と記載する場合がある。
紫外線防御組成物の成分である(C)微粒子表面処理金属酸化物は、表面処理剤で処理された微粒子金属酸化物である。特に、本発明の微粒子表面処理金属酸化物は、アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された酸化亜鉛及び/又は酸化チタンである。微粒子表面処理金属酸化物は、紫外線防御組成物全体(100質量%)又は化粧料全体(100質量%)に対して、1.0〜40.0質量%配合される、好ましくは2.0〜29.0質量%で配合され、より好ましくは3.0〜28.0質量%で配合される。
微粒子表面処理金属酸化物は、一次粒子径1μm以下、好ましくは、サブミクロン以下のもの、例えば、1〜500nmの微粒子状のものであることが好ましい。金属酸化物としては、紫外線散乱材としての機能を有する金属酸化物であれば良く、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄(黄色、赤、黒)、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムなどを含む。なお、紫外線散乱材としての機能を有する微粒子であれば、金属酸化物でなくとも本発明に適用することができる。また、金属酸化物は、シリカやアルミナで被覆した状態のものを本発明に適用することができ、この時には、例えば、シリカやアルミナで被覆された微粒子酸化亜鉛/チタンに対して更なる被覆/表面処理を行うことになる。なお、微粒子表面処理金属酸化物は、記載の簡略化のために単に表面処理金属酸化物と記載する場合がある。また、微粒子表面処理金属酸化物は、アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物を1種以上含有すれば良く、他の表面処理方法で処理された微粒子表面処理金属酸化物を更に含むこともできる。
表面処理剤は、例えば、アルキルアルコキシシラン、反応性オルガノシリコーンの混合物であり、さらに、イソステアリン酸、ジメチコン/ハイドロゲンジメチコンなどを含むことができ、及びこれらの複数種の混合物でも良い。
[表2]
先ず、アルキルアルコキシシラン及びオルガノシリコーンの混合物により表面処理された表面処理酸化亜鉛の分散特性を調べるために、下記の組成物1−1〜1−5を調製し、冷暗所で静置した後の状態変化を観察した。
オクチルトリエトキシシラン(Dynasylan OCTEO:エボニック社)127gと反応性オルガノシリコーン(信越化学社:X−24−9171)63gとを混合して表面処理剤の混合液を調製した。
次に、ヘンシルミキサーに微粒子酸化亜鉛(堺化学社:FINEX−50)2kgを投入し、攪拌混合しながら上記の表面処理剤の混合液を添加した後に、10分間攪拌した。
この混合物を、ジェットミル(ドイツアルピネ社製:100AFG)粉砕圧6kg、分級回転数10500rpmの条件にて粉砕した後、熱風乾燥機にて110℃で9時間乾燥して、表面処理された表面処理酸化亜鉛1−1を得た。
スクリュバイアル瓶にシクロペンタンシロキサン20gと、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル20gと、表面処理酸化亜鉛1−1とを投入し、タッチミキサ(ヤマト科学社製:タッチミキサMT−31)によって30秒間攪拌して、本発明の紫外線防御組成物1−1を得た。
実施例1の表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに、堺化学社製のFINEX−50−OTSを使用し、実施例1と同様にして比較例1−2の紫外線防御組成物1−2を得た。なお、FINEX−50−OTSは、オクチルトリエトキシシラン単独で微粒子酸化亜鉛を表面処理したものであり、本願では表面処理酸化亜鉛1−2とも称する。
実施例1の表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに、三好化成社製のALIS−Z−031(6%)を使用し、実施例1と同様にして比較例1−3の紫外線防御組成物1−3を得た。なお、ALIS−Z−031(6%)は、イソステアリン酸とオクチルトリエトキシシラン(トリエトキシカプリリルシランとも称される)を含む表面処理剤で微粒子酸化亜鉛を表面処理したものであり、本願では表面処理酸化亜鉛1−3とも称する。
実施例1の表面処理剤の混合液の代わりに、反応性オルガノシリコーン単独の表面処理剤を使用して、表面処理酸化亜鉛1−4を調製し、実施例1と同様にして比較例1−4の紫外線防御組成物1−4を得た。
実施例1の表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに、三好化成社製のSAS−UFZO−450(13%)を使用し、実施例1と同様にして比較例1−5の紫外線防御組成物1−5を得た。なお、SAS−UFZO−450(13%)は、ジメチコン/ハイドロゲンジメチコンで微粒子酸化亜鉛を表面処理したものであり、本願では表面処理酸化亜鉛1−5とも称する。
[表3]
次に、アルキルアルコキシシラン及びオルガノシリコーンの混合物により表面処理した微粒子酸化チタンの分散特性を調べるために、下記の組成物2−1〜2−4を調製し、冷暗所で静置した後の状態変化を観察した。
オクチルトリエトキシシラン(Dynasylan OCTEO:エボニック社)88gと反応性オルガノシリコーン(信越化学社:X−24−9171)44gとを混合して表面処理剤の混合液を調製した。
次に、ヘンシルミキサーに微粒子酸化チタン(テイカ社:MT−500SA)2kgを投入し、攪拌混合しながら上記の表面処理剤の混合液を添加した後に、10分間攪拌した。
この混合物を、ジェットミル(ドイツアルピネ社製:100AFG)粉砕圧6kg、分級回転数10500rpmの条件にて粉砕した後、熱風乾燥機にて110℃で9時間乾燥して、表面処理酸化チタン2−1を得た。
スクリュバイアル瓶にシクロペンタンシロキサン20gと、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル20gと、表面処理酸化チタン2−1とを投入し、タッチミキサ(ヤマト科学社製:タッチミキサMT−31)によって30秒間攪拌して、本発明の紫外線防御組成物2−1を得た。
実施例2の表面処理酸化チタン2−1の代わりに、三好化成社製のALT−UT−A40を使用し、実施例2と同様にして比較例2−2の紫外線防御組成物2−2を得た。なお、ALT−UT−A40は、ステアリン酸とオクチルトリエトキシシランを含む表面処理剤で微粒子酸化チタンを表面処理したものであり、本願では表面処理酸化チタン2−2とも称する。
実施例2の表面処理酸化チタン2−1の代わりに、三好化成社製のSAS−UT−A30を使用し、実施例2と同様にして比較例2−3の紫外線防御組成物2−3を得た。なお、SAS−UT−A30は、ジメチコン/ハイドロゲンジメチコンで微粒子酸化チタンを表面処理したものであり、本願では表面処理酸化チタン2−3とも称する。
実施例2の表面処理酸化チタン2−1の代わりに、三好化成社製のSA−UT−A40を使用し、実施例2と同様にして比較例2−4の紫外線防御組成物2−4を得た。なお、SA−UT−A40は、ステアリン酸と反応性オルガノシリコーンを含む表面処理剤で微粒子酸化チタンを表面処理したものであり、本願では表面処理酸化チタン2−4とも称する。
[表4]
さらに、表面処理酸化亜鉛及びシクロペンタシロキサンを配合した下記の化粧料3−1〜3−6を調製して、各化粧料のSPF及び感触を調べた。
精製水(40重量%)、1,3−ブチレングリコール(4.9重量%)、及びエデト酸二ナトリウム(EDTA−2Na:0.1重量%)を混合して水性成分を調製した。
また、別途、シクロペンタンシロキサン(信越化学社製、KF−995:to100重量%(100重量%になるようメスアップ)=32.4重量%)、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(アシュランド社製、Escalol 557:8重量%)、ステアリン酸イヌリン(千葉製粉社製、レオパールISK2:2.0重量%)、PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(1.5重量%)、Bis−PEG/PPG−14/14ジメチコン(1.5重量%)を、ホモミキサを使用して80℃で加熱溶解/混合して油性成分を調製した。
この油性成分に対して上記の表面処理酸化亜鉛1−1(9.6重量%)を添加し、表面処理酸化亜鉛1−1が均一に拡散するまで攪拌した。
更に上記の水性成分を添加して乳化状態になるまで混合した後に冷却して、実施例3の化粧料3−1を調製した。
実施例3における表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに表面処理酸化亜鉛1−2(FINEX−50−OTS:オクチルトリエトキシシラン単独)を使用して、比較例3−2の化粧料3−2を調製した。なお、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−2を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−2と称する。
実施例3における表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに表面処理酸化亜鉛1−3(ALIS−Z−031(6%):イソステアリン酸/オクチルトリエトキシシラン)を使用して、比較例3−3の化粧料3−3を調製した。なお、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−3を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−3と称する。
実施例3における表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに表面処理酸化亜鉛1−4(オルガノシリコーン単独)を使用して、比較例3−4の化粧料3−4を調製した。なお、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−4を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−4と称する。
実施例3における表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに表面処理酸化亜鉛1−5(SAS−UFZO−450(13%):ジメチコン/ハイドロゲンジメチコン)を使用して、比較例3−5の化粧料3−5を調製した。なお、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−5を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−5と称する。
実施例3の表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに、三好化成社製のSALT−MZ−500(13%)を使用し、実施例3と同様にして比較例3−6の化粧料3−6を得た。なお、SALT−MZ−500(13%)は、オクチルトリエトキシシラン60gと反応性オルガノシリコーン200gを含む表面処理剤で、微粒子酸化亜鉛(テイカ社:MZ−500)2kgを表面処理したものであり、本願では表面処理酸化亜鉛1−6とも称する。また、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−6を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−6と称する。
<SPF>
実施例の化粧料3−1及び比較例の化粧料3−2〜3−6を50×50×3mm(タテ×ヨコ×高さ)のPMMA(Polymethyl methacrylate)板上に1.3mg/cm2の条件で塗布し、15分間放置した。そして、SPFアナライザー(UV−2000S、Labsphere社)を用いて、PMMA板上の21ヶ所/3枚測定しIn−Vitro SPF値(平均値)を求めた。
3人の熟練者がそれぞれ実施例の化粧料3−1及び比較例の化粧料3−2〜3−6を適量手にとり、指で伸ばしたときの感触を以下の5段階のスコア(平均スコア)で評価した。
5:とてもよく伸びる、4:よく伸びる、3:ふつう、2:伸びにくい、1:まったく伸びない
[表5]
(実施例4、比較例4−2〜4−6)
上記の化粧料3−1〜3−6に対して、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(日清オイリオグループ社製、O.D.O:8.0重量%)を加えた化粧料4−1〜4−6を調製して各化粧料のSPF及び感触を調べた。ここで、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル:エステル油は、化粧料3−1〜3−6におけるシクロペンタンシロキサン:シリコーン油の一部を置き換えるように追加され、従って、(A)油剤としての相対的な量は不変である。なお、化粧料3−1〜3−6では増粘剤としてステアリン酸イヌリンを使用したが、化粧料4−1〜4−6ではパルミチン酸デキストリン(千葉製粉社製、レオパールKL2:2.0重量%)を使用した。
[表6]
[表7]
(実施例5、比較例5−2〜5−5)
実施例4の化粧料における表面処理酸化亜鉛の代わりに表面処理酸化チタン2−1〜2−5を使用して化粧料5−1〜5−5を調製し、各化粧料のSPF及び感触を調べた。ここで、表面処理酸化チタン2−5は、三好化成社製のSALT−MT−500SA(15%)であり、オクチルトリエトキシシランと反応性オルガノシリコーンを含む表面処理剤で、微粒子酸化チタン(テイカ社:MT−500SA)を表面処理したものである。
[表8]
(実施例6、比較例6−2〜6−6)
シリコーン油であるシクロペンタンシロキサンの代わりに炭化水素油であるイソドデカン(グラントインダストリーズ社製、パーメチル99A:to100重量%=37.5重量%)を使用した化粧料6−1〜6−6を調製して各化粧料のSPF及び感触を調べた。なお、化粧料6−1〜6−6では、パルミチン酸デキストリン(千葉製粉社製、レオパールKL2:1.9重量%)を使用し、分散剤としてラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(1.0重量%)を使用し、水性成分として精製水(42.0重量%)を使用した。なお、紫外線防御組成物6−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、イソドデカンを68.0重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを14.5重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を17.4重量%含有すると言える。
[表9]
(実施例7、比較例7−2、7−3)
表面処理した表面処理酸化亜鉛及び表面処理酸化チタンの両者を使用した化粧料7−1〜7−3を調製して各化粧料のSPF及び感触を調べた。
[表10]
(実施例8、比較例8−2、8−3)
上記の化粧料7−1〜7−3に対して、紫外線吸収剤としてのビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(BASF社製、チノソープS:0.4重量%)を加えた化粧料8−1〜8−3を調製して各化粧料のSPF及び感触を調べた。ここで、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンは、化粧料7−1〜7−3におけるメトキシケイヒ酸エチルヘキシルの一部を置き換えるように追加され、従って、紫外線吸収剤としての相対的な量は不変である。なお、化粧料8−1の紫外線防御組成物8−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、シクロペンタンシロキサンを40.0重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを15.2重量%、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを0.8重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を40.0重量%、表面処理酸化チタン2−1を4.0重量%含有すると言える。
[表11]
(実施例9)
精製水(41.8重量%)、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー(0.2重量%)を混合して水性成分を調製した。
また、別途、イソノナン酸イソノニル(高級アルコール社製、KAK 99:to100重量%=39.4重量%)、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(アシュランド社製、Escalol 557:8重量%)、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(1.0重量%)を、ホモミキサを使用して混合して油性成分を調製した。
この油性成分に対して表面処理酸化亜鉛1−1(9.6重量%)を添加し、表面処理酸化亜鉛1−1が均一に拡散するまで攪拌した。
更に上記の水性成分を添加して乳化状態になるまで混合した後に冷却して、実施例9のサンスクリーンクリーム(化粧料9−1)を調製した。
実施例9のサンスクリーンクリーム(化粧料9−1)における、イソノナン酸イソノニルを、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、又は安息香酸アルキル(C12−15)(Innospec Performance Chemicals社製、Finsolv(登録商標) TN)に置き換えて、実施例10、11のサンスクリーンクリーム(化粧料10−1、11−1)を調製した。
[表12]
(実施例12)
下記表13に示す成分を配合した化粧料12−1(パウダーファンデーション)を調製した。ここで、化粧料12−1は紫外線防御組成物12−1を含むものである。紫外線防御組成物12−1は、(A)油剤としてのオリーブスクワラン(炭化水素油)と、(B)有機性紫外線吸収剤としてのメトキシケイヒ酸エチルヘキシルと、(C)微粒子表面処理金属酸化物としての微粒子表面処理酸化チタン2−1、ジメチコン処理顔料級酸化チタン、ジメチコン処理黄酸化鉄、ジメチコン処理赤酸化鉄、ジメチコン処理黒酸化鉄を含む。
実施例12の表面処理酸化チタン2−1の代わりに表面処理酸化チタン2−2を含む化粧料12−2を調製した。ここで、化粧料12−2は紫外線防御組成物12−1を含むものである。
[表13]
Claims (8)
- (A)油剤と、
(B)有機性紫外線吸収剤と、
(C)アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物と、
を含有する紫外線防御組成物。 - 前記有機性紫外線吸収剤が、ケイヒ酸誘導体及び/又はヒドロキシフェニルトリアジン類縁体であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線防御組成物。
- 前記アルキルアルコキシシランが、オクチルトリエトキシシランであることを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外線防御組成物。
- 前記油剤が、エステル油、シリコーン油、炭化水素油又はこれらの2種以上の混合油であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線防御組成物。
- 前記微粒子表面処理金属酸化物が、微粒子金属酸化物を表面処理する際に、前記微粒子金属酸化物の重量に対して前記アルキルアルコキシシランを100:〜9.0の割り合いで利用したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線防御組成物。
- 前記微粒子表面処理金属酸化物が、紫外線防御組成物全体(100重量%)に対して、〜50質量%で配合されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線防御組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線防御組成物を含有する化粧料。
- 前記紫外線防御組成物が、化粧料全体(100重量%)に対して、〜50質量%で配合されることを特徴とする請求項7に記載の化粧料。
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2018
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