JP2020002109A - 紫外線防御組成物及び紫外線防御組成物を含有する化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機性紫外線吸収剤及び紫外線散乱材を併用しつつ、かつ高い紫外線防御効果を有する紫外線防御組成物、及び該紫外線防御組成物を含有する化粧料を提供する。【解決手段】紫外線防御組成物は、(A)油剤と、(B)有機性紫外線吸収剤と、(C)アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物と、を含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線防御組成物及び紫外線防御組成物を含有する化粧料に関する。
有機性の紫外線吸収剤及び紫外線散乱材を配合することによって、紫外線による悪影響から皮膚を防御する機能を有する化粧料が開発されている。このような化粧料において、高い紫外線防御効果を得るためには有機性紫外線吸収剤の配合量を多くすることが考えられる。しかしながら、有機性紫外線吸収剤の配合量を多くすると、化粧料の伸びが悪化する、べたつき感が増加するなどの問題点が生じる。そのため、例えば、特許文献1など、高い紫外線防御効果を有しながらも有機性紫外線吸収剤によるべたつきを抑える技術が開発されている。
特開2018−070556号公報
上述の化粧料において、高い紫外線防御効果を得るために、紫外線散乱材の配合量を多くすることも考えられる。しかしながら、紫外線散乱材の配合量を多くすると、紫外線散乱材が凝集して沈降し易くなるという問題点がある。特に、有機性紫外線吸収剤と紫外線散乱材とを併用した場合には有機性紫外線吸収剤の高い極性に起因して紫外線散乱材が凝集・沈降し易くなる。そのため、有機性紫外線吸収剤及び紫外線散乱材の双方の配合量を増加することができず、高い紫外線防御効果を実現できていなかった。
そこで、本発明は、有機性紫外線吸収剤及び紫外線散乱材を併用しつつ、かつ高い紫外線防御効果を有する化粧料を提供することを目的とする。
第1の視点において、(A)油剤と、(B)有機性紫外線吸収剤と、(C)アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物と、を含有する紫外線防御組成物が提供される。
第2の視点において、上記の紫外線防御組成物を含有する紫外線防御組成物が提供される。
本発明によれば、有機性紫外線吸収剤及び紫外線散乱材を併用しつつ、かつ高い紫外線防御効果を有する紫外線防御組成物、及び該紫外線防御組成物を含有する化粧料が提供される。
表面処理酸化亜鉛の分散特性の一例を示す図である。 表面処理酸化チタンの分散特性の一例を示す図である。 表面処理酸化亜鉛の分散特性の一例を示す図である。
以下では、本発明のとり得る好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[本発明の概要]
先ず、本願発明者らは、有機性紫外線吸収剤に対して紫外線散乱材を均一に分散させるために、紫外線散乱材の表面処理技術に着目した。そして、様々な表面処理技術の中から、特に、アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物による表面処理が、有機性紫外線吸収剤に対する紫外線散乱材の分散性を高めることを見出した。
図面を参照しつつ具体的に説明すると、図1では、種々の表面処理剤で表面処理した微粒子表面処理酸化亜鉛(紫外線散乱材)のメトキシケイヒ酸エチルヘキシル(有機性紫外線吸収剤)に対する分散性について検討した。その結果、オクチルトリエトキシシラン(アルキルアルコキシシラン)及び反応性オルガノシリコーンの混合物によって表面処理した微粒子表面処理酸化亜鉛1−1を含む紫外線防御組成物1−1は、その他の表面処理剤で表面処理した微粒子表面処理酸化亜鉛1−2〜1−5を含む紫外線防御組成物1−2〜1−5よりも、微粒子表面処理酸化亜鉛がメトキシケイヒ酸エチルヘキシルに対して安定に分散した。詳細については、下記実施例1を参照されたい。
また、図2では、種々の表面処理剤で表面処理した微粒子表面処理酸化チタン(紫外線散乱材)のメトキシケイヒ酸エチルヘキシルに対する分散性について検討した。その結果、オクチルトリエトキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物によって表面処理した微粒子表面処理酸化チタン2−1を含む紫外線防御組成物2−1は、その他の表面処理剤で表面処理した微粒子表面処理酸化チタン2−2〜2−4を含む紫外線防御組成物2−2〜2−4よりも、微粒子表面処理酸化チタンがメトキシケイヒ酸エチルヘキシルに対して安定に分散した。詳細については、下記実施例2を参照されたい。
さらに、図3に示すように、微粒子表面処理酸化亜鉛1−1(紫外線防御組成物1−1)は、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(有機性紫外線吸収剤)とシクロペンタンシロキサン(油剤)の混合状態を安定に保つようにも作用した。
これらのことから、様々な紫外線散乱材の表面処理技術の中で、アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物による表面処理が、特に、有機性紫外線吸収剤に対する紫外線散乱材の分散性を高めることが分かる。
[用語の説明]
以下では本願で使用する用語について説明する。
紫外線防御組成物
本発明において、紫外線防御組成物とは、化粧料に配合される成分であり、特に紫外線防御効果を有する成分を意味する。本発明の紫外線防御組成物は、(A)油剤と、(B)有機性紫外線吸収剤と、(C)アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物と、を含有する。
なお、上記の概要及び以下の実施例において示される好ましい紫外線防御組成物の具体例は、以下のようにまとめられる。なお、重量%は、紫外線防御組成物全体(100重量%)に対するものである。
[表1−1]

[表1−2]

化粧料
本発明において、化粧料とは、上記の紫外線防御組成物を含有するものであり、ここで紫外線防御組成物の各成分は、化粧料に配合される前に予め混合されてもよいし、化粧料の他の成分と一緒に混合しても良い。言い換えると、(A)油剤と、(B)有機性紫外線吸収剤と、(C)アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物を含む化粧料は、本発明の紫外線防御組成物を含有する化粧料に相当する。
また、本発明の化粧料は、通常の化粧料に用いられる任意の成分を含有することができる。ここで、任意の成分とは、油剤、アルコール、界面活性剤(アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等)、乳化剤、金属イオン封鎖剤、有機変性粘土鉱物、増粘剤、単糖、オリゴ糖、多糖、アミノ酸、有機アミン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、防腐剤、清涼剤、保湿剤、抗炎症剤、抗菌剤、精製水などを含む。特に、任意の成分は、ステアリン酸イヌリン、パルミチン酸デキストリン、PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、Bis−PEG/PPG−14/14ジメチコン、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、1,3−ブチレングリコール、エデト酸二ナトリウムも含む。なお、ステアリン酸イヌリン等の油性成分は、(A)油剤の一部とみなすこともできる。
また、本発明の化粧料は、ローション剤、乳剤、軟膏、ワックス状、クリーム状、ペースト状、ゲル状、ムース状、及びスプレー状等の種々の剤型で用いることができる。具体的には、メークアップ化粧料として、化粧下地、パウダーファンデーション、リキッドファンデーション、油性ファンデーション、スティックファンデーション、プレストパウダー、フェイスパウダー、白粉、口紅、口紅オーバーコート、リップグロス、コンシーラー、頬紅、アイシャドー、アイブロウ、アイライナー、マスカラ、水性ネイルエナメル、油性ネイルエナメル、乳化型ネイルエナメル、エナメルトップコート、エナメルベースコート等、スキンケア化粧料としてはエモリエントクリーム、コールドクリーム、美白クリーム、乳液、化粧水、美容液、パック、カーマインローション、液状洗顔料、洗顔フォーム、洗顔クリーム、洗顔パウダー、メイククレンジング、ボディグロス、日焼け止め又は日焼け用クリーム等の紫外線防御化粧料やローション等、頭髪化粧料としては、ヘアーグロス、ヘアクリーム、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアカラー、ヘアブラッシング剤等、制汗化粧料としてはクリームやローション、パウダー、スプレータイプのデオドラント製品等、その他として乳液、石鹸、浴溶剤、香水等をあげることができる。
(A)油剤
紫外線防御組成物の成分である(A)油剤は、通常の化粧料に配合される油剤であれば良く、エステル油、シリコーン油、炭化水素油及びこれらの油剤の2種以上の混合油を含む。例えば、油剤は、化粧料の伸びを改善するために配合され、紫外線防御組成物全体(100質量%)又は化粧料全体(100質量%)に対して、好ましくは1〜50質量%で配合され、さらに好ましくは10〜49質量%、15〜49質量%などで配合され、より好ましくは20〜48質量%、25〜45質量%で配合される。なお、油剤の配合比は、目的用途に応じて適宜選択できる。
(A−1)エステル油
エステル油は、通常の化粧料に配合されるものであれば良い。具体的には、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル、安息香酸アルキル(C12−C15)、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリル、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸、ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシルなどが例示される。
(A−2)シリコーン油
シリコーン油は、通常の化粧料に配合されるものであれば良い。具体的には、シクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、ジメチコン、メチルトリメチコンなどが例示される。
(A−3)炭化水素油
炭化水素油は、通常の化粧料に配合されるものであれば良い。具体的には、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、ドデカン、イソドデカン、テトラデカン、イソテトラデカン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、植物性スクワラン(オリーブスクワランなど)、ワセリン、水添ポリ(C6−12オレフィン)、水添ポリイソブテンなどが例示される。なお、各種油剤間の配合比は、目的用途に応じて適宜選択できる。
(B)有機性紫外線吸収剤
紫外線防御組成物の成分である(B)有機性紫外線吸収剤は、紫外線防御機能を有する化粧料に配合される有機性紫外線吸収剤であれば良く、1種以上の紫外線吸収剤の混合剤も含む。例えば、有機性紫外線吸収剤は、25℃において液状の紫外線吸収剤であっても(A)油剤や、他の紫外線吸収剤によって溶解される固体状の紫外線吸収剤であっても良い。紫外線吸収剤は、紫外線防御組成物全体(100質量%)に対して、1〜49質量%、さらに2〜45質量%、5〜40質量%、で配合されることが好ましい。また、有機性紫外線吸収剤は、化粧料(100質量%)に対して、1〜20質量%、さらには2〜15質量%などで配合されることが好ましいが、上記範囲に限らず、目的用途に応じて適宜選択できる。なお、有機性紫外線吸収剤は、記載の簡略化のために単に紫外線吸収剤と記載する場合がある。
具体的には、有機性紫外線吸収剤は、ケイヒ酸誘導体、p−アミノ安息香酸誘導体、ヒドロキシフェニルトリアジン類縁体、ショウノウ誘導体、サリチル酸誘導体、2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体、2−ヒドロキシベンゾフェノン誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、アントラニル酸誘導体などを含む。例えば、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジメチルPABAエチルヘキシル、パラメトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、エチルヘキシルメトキシシンナメート、ベンゾフェノン−3、エチルヘキシルトリアゾン、オクトクリレン、ポリシリコーン−15、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ビス(レスルシニル)トリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、t−ブチルメトキシベンゾイルメタンなどが例示される。特に、紫外線吸収性の高いメトキシケイヒ酸エチルヘキシルが好ましい。また、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルにビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンや、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンとジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルを溶解させた紫外線吸収剤の2、3種混合剤も好ましい。なお、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルは、エスカロール557として、アシュランド社から入手可能である。また、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンはチノソーブ(登録商標)Sとして、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルはユビナール(登録商標)A Plusグラニュラーとして、BASF社から入手可能である。
(C)表面処理剤で処理された微粒子表面処理金属酸化物
紫外線防御組成物の成分である(C)微粒子表面処理金属酸化物は、表面処理剤で処理された微粒子金属酸化物である。特に、本発明の微粒子表面処理金属酸化物は、アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された酸化亜鉛及び/又は酸化チタンである。微粒子表面処理金属酸化物は、紫外線防御組成物全体(100質量%)又は化粧料全体(100質量%)に対して、1.0〜40.0質量%配合される、好ましくは2.0〜29.0質量%で配合され、より好ましくは3.0〜28.0質量%で配合される。
(C−1)微粒子表面処理金属酸化物
微粒子表面処理金属酸化物は、一次粒子径1μm以下、好ましくは、サブミクロン以下のもの、例えば、1〜500nmの微粒子状のものであることが好ましい。金属酸化物としては、紫外線散乱材としての機能を有する金属酸化物であれば良く、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄(黄色、赤、黒)、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムなどを含む。なお、紫外線散乱材としての機能を有する微粒子であれば、金属酸化物でなくとも本発明に適用することができる。また、金属酸化物は、シリカやアルミナで被覆した状態のものを本発明に適用することができ、この時には、例えば、シリカやアルミナで被覆された微粒子酸化亜鉛/チタンに対して更なる被覆/表面処理を行うことになる。なお、微粒子表面処理金属酸化物は、記載の簡略化のために単に表面処理金属酸化物と記載する場合がある。また、微粒子表面処理金属酸化物は、アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物を1種以上含有すれば良く、他の表面処理方法で処理された微粒子表面処理金属酸化物を更に含むこともできる。
(C−2)表面処理剤
表面処理剤は、例えば、アルキルアルコキシシラン、反応性オルガノシリコーンの混合物であり、さらに、イソステアリン酸、ジメチコン/ハイドロゲンジメチコンなどを含むことができ、及びこれらの複数種の混合物でも良い。
アルキルアルコキシシランとは、(C2n+1Si(OC2m+1で表わされるケイ素化合物である。ここでnは、好ましくは、1〜18の整数であり、mは1〜3の整数であり、bは1〜3の整数である。特に、オクチルトリエトキシシラン(トリエトキシカプリリルシランとも称される):(CO)Si(CHCHであることが好ましい。アルキルアルコキシシランは、金属酸化物の重量に対して100:1〜10の割り合いで表面処理に利用され、好ましくは100:1.5〜9.0の割り合いで表面処理に利用され、より好ましくは100:2〜8.0の割り合いで表面処理に利用される。
反応性オルガノシリコーンとは、例えば、(R SiO)(R SiO)(SiR )で表わされる反応性のケイ素化合物である。ここで、Rは、互いに独立して水素又はC1〜C4アルキル基であり、Rは、互いに独立して水素、アミノ基、水酸基又はC1〜C4アルコキシ基である。具体的には、反応性オルガノシリコーンは、片末端にエトキシ基又はメトキシ基を有し、pの数が20〜50の整数であるメチルポリシロキサンである。例えば、反応性オルガノシリコーンは、((CHSiO)((CH3)SiO)(SiR )で表わされ、ここでRは水素原子及びC1〜C4のエトキシ基又はメトキシ基であり、pは20〜50であるメチルポリシロキサン(信越化学社:X−24−9171)を含む。ここで、リニアなジメチルポリシロキサンの片末端にトリメトキシ基又はトリエトキシ基を有するものが特に好ましい。反応性オルガノシリコーンは、金属酸化物の重量に対して100:0.1〜9.0の割り合いで表面処理に利用され、好ましくは100:0.2〜8.0の割り合いで表面処理に利用され、より好ましくは100:0.3〜7.0の割り合いで表面処理に利用される。なお、反応性オルガノシリコーンは、記載の簡略化のために単にオルガノシリコーンと記載する場合がある。
微粒子金属酸化物の表面処理方法は、例えば、特開2010−241732号に開示されている。なお、上記の概要及び以下の実施例において示される表面処理金属酸化物は、以下のようにまとめられる。なお、下記実施例において示すように、表面処理酸化亜鉛1−6は、表面処理酸化亜鉛1−1とは表面処理剤の添加量が異なるものであり、表面処理酸化チタン2−5は表面処理酸化チタン2−1とは表面処理剤の添加量が異なるものである。
[表2]

[1]表面処理酸化亜鉛の分散特性
先ず、アルキルアルコキシシラン及びオルガノシリコーンの混合物により表面処理された表面処理酸化亜鉛の分散特性を調べるために、下記の組成物1−1〜1−5を調製し、冷暗所で静置した後の状態変化を観察した。
(実施例1)
オクチルトリエトキシシラン(Dynasylan OCTEO:エボニック社)127gと反応性オルガノシリコーン(信越化学社:X−24−9171)63gとを混合して表面処理剤の混合液を調製した。
次に、ヘンシルミキサーに微粒子酸化亜鉛(堺化学社:FINEX−50)2kgを投入し、攪拌混合しながら上記の表面処理剤の混合液を添加した後に、10分間攪拌した。
この混合物を、ジェットミル(ドイツアルピネ社製:100AFG)粉砕圧6kg、分級回転数10500rpmの条件にて粉砕した後、熱風乾燥機にて110℃で9時間乾燥して、表面処理された表面処理酸化亜鉛1−1を得た。
スクリュバイアル瓶にシクロペンタンシロキサン20gと、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル20gと、表面処理酸化亜鉛1−1とを投入し、タッチミキサ(ヤマト科学社製:タッチミキサMT−31)によって30秒間攪拌して、本発明の紫外線防御組成物1−1を得た。
(比較例1−2)
実施例1の表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに、堺化学社製のFINEX−50−OTSを使用し、実施例1と同様にして比較例1−2の紫外線防御組成物1−2を得た。なお、FINEX−50−OTSは、オクチルトリエトキシシラン単独で微粒子酸化亜鉛を表面処理したものであり、本願では表面処理酸化亜鉛1−2とも称する。
(比較例1−3)
実施例1の表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに、三好化成社製のALIS−Z−031(6%)を使用し、実施例1と同様にして比較例1−3の紫外線防御組成物1−3を得た。なお、ALIS−Z−031(6%)は、イソステアリン酸とオクチルトリエトキシシラン(トリエトキシカプリリルシランとも称される)を含む表面処理剤で微粒子酸化亜鉛を表面処理したものであり、本願では表面処理酸化亜鉛1−3とも称する。
(比較例1−4)
実施例1の表面処理剤の混合液の代わりに、反応性オルガノシリコーン単独の表面処理剤を使用して、表面処理酸化亜鉛1−4を調製し、実施例1と同様にして比較例1−4の紫外線防御組成物1−4を得た。
(比較例1−5)
実施例1の表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに、三好化成社製のSAS−UFZO−450(13%)を使用し、実施例1と同様にして比較例1−5の紫外線防御組成物1−5を得た。なお、SAS−UFZO−450(13%)は、ジメチコン/ハイドロゲンジメチコンで微粒子酸化亜鉛を表面処理したものであり、本願では表面処理酸化亜鉛1−5とも称する。
なお、組成物1−1〜1−5は、以下のようにもまとめられる。なお、表中の数値は、特段の表記が無い場合には重量%を示す(以下の各表においても同様)。
[表3]
調製した紫外線防御組成物1−1〜1−5は、室温(10℃〜25℃)の冷暗所に24時間静置した。
図1に示すように、静置後の紫外線防御組成物1−1と紫外線防御組成物1−2〜1−5とを比較したところ、本発明の組成物1−1では、シクロペンタンシロキサンとメトキシケイヒ酸エチルヘキシルとが混合した油層中に微粒子酸化亜鉛1−1が均一に拡散していた。その一方で、比較例の組成物1−2〜1−5は、シクロペンタンシロキサンとメトキシケイヒ酸エチルヘキシルが分離する又はその傾向が見られ、さらに、表面処理酸化亜鉛1−2〜1−5が沈殿する又はその傾向が見られた。
[2]表面処理酸化チタンの分散特性
次に、アルキルアルコキシシラン及びオルガノシリコーンの混合物により表面処理した微粒子酸化チタンの分散特性を調べるために、下記の組成物2−1〜2−4を調製し、冷暗所で静置した後の状態変化を観察した。
(実施例2)
オクチルトリエトキシシラン(Dynasylan OCTEO:エボニック社)88gと反応性オルガノシリコーン(信越化学社:X−24−9171)44gとを混合して表面処理剤の混合液を調製した。
次に、ヘンシルミキサーに微粒子酸化チタン(テイカ社:MT−500SA)2kgを投入し、攪拌混合しながら上記の表面処理剤の混合液を添加した後に、10分間攪拌した。
この混合物を、ジェットミル(ドイツアルピネ社製:100AFG)粉砕圧6kg、分級回転数10500rpmの条件にて粉砕した後、熱風乾燥機にて110℃で9時間乾燥して、表面処理酸化チタン2−1を得た。
スクリュバイアル瓶にシクロペンタンシロキサン20gと、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル20gと、表面処理酸化チタン2−1とを投入し、タッチミキサ(ヤマト科学社製:タッチミキサMT−31)によって30秒間攪拌して、本発明の紫外線防御組成物2−1を得た。
(比較例2−2)
実施例2の表面処理酸化チタン2−1の代わりに、三好化成社製のALT−UT−A40を使用し、実施例2と同様にして比較例2−2の紫外線防御組成物2−2を得た。なお、ALT−UT−A40は、ステアリン酸とオクチルトリエトキシシランを含む表面処理剤で微粒子酸化チタンを表面処理したものであり、本願では表面処理酸化チタン2−2とも称する。
(比較例2−3)
実施例2の表面処理酸化チタン2−1の代わりに、三好化成社製のSAS−UT−A30を使用し、実施例2と同様にして比較例2−3の紫外線防御組成物2−3を得た。なお、SAS−UT−A30は、ジメチコン/ハイドロゲンジメチコンで微粒子酸化チタンを表面処理したものであり、本願では表面処理酸化チタン2−3とも称する。
(比較例2−4)
実施例2の表面処理酸化チタン2−1の代わりに、三好化成社製のSA−UT−A40を使用し、実施例2と同様にして比較例2−4の紫外線防御組成物2−4を得た。なお、SA−UT−A40は、ステアリン酸と反応性オルガノシリコーンを含む表面処理剤で微粒子酸化チタンを表面処理したものであり、本願では表面処理酸化チタン2−4とも称する。
なお、組成物2−1〜2−4は、以下のようにもまとめられる。
[表4]
調製した紫外線防御組成物2−1〜2−4は、室温(10℃〜25℃)の冷暗所に48時間静置した。
図2に示すように、静置後の組成物2−1と組成物2−2〜2−4とを比較したところ、本発明の組成物2−1では、シクロペンタンシロキサンとメトキシケイヒ酸エチルヘキシルとが混合した油層中に表面処理酸化チタン2−1が均一に拡散していた。その一方で、比較例の組成物2−2〜2−4は、シクロペンタンシロキサンとメトキシケイヒ酸エチルヘキシルが分離する又はその傾向が見られた。
[3]表面処理酸化亜鉛を配合した化粧料のSPF(Sun Protection Factor)及び感触(伸び)
さらに、表面処理酸化亜鉛及びシクロペンタシロキサンを配合した下記の化粧料3−1〜3−6を調製して、各化粧料のSPF及び感触を調べた。
(実施例3)
精製水(40重量%)、1,3−ブチレングリコール(4.9重量%)、及びエデト酸二ナトリウム(EDTA−2Na:0.1重量%)を混合して水性成分を調製した。
また、別途、シクロペンタンシロキサン(信越化学社製、KF−995:to100重量%(100重量%になるようメスアップ)=32.4重量%)、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(アシュランド社製、Escalol 557:8重量%)、ステアリン酸イヌリン(千葉製粉社製、レオパールISK2:2.0重量%)、PEG−9 ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(1.5重量%)、Bis−PEG/PPG−14/14ジメチコン(1.5重量%)を、ホモミキサを使用して80℃で加熱溶解/混合して油性成分を調製した。
この油性成分に対して上記の表面処理酸化亜鉛1−1(9.6重量%)を添加し、表面処理酸化亜鉛1−1が均一に拡散するまで攪拌した。
更に上記の水性成分を添加して乳化状態になるまで混合した後に冷却して、実施例3の化粧料3−1を調製した。
ここで、シクロペンタンシロキサンが(A)油剤に相当し、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルが(B)有機性紫外線吸収剤に相当し、表面処理酸化亜鉛1−1が(C)アルキルアルコキシシラン及びオルガノシリコーンの混合物により表面処理された表面処理金属酸化物に相当する。これらの成分を含有する組成物を紫外線防御組成物3−1と称する。なお、紫外線防御組成物3−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を19.2重量%含有すると言える。
(比較例3−2)
実施例3における表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに表面処理酸化亜鉛1−2(FINEX−50−OTS:オクチルトリエトキシシラン単独)を使用して、比較例3−2の化粧料3−2を調製した。なお、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−2を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−2と称する。
(比較例3−3)
実施例3における表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに表面処理酸化亜鉛1−3(ALIS−Z−031(6%):イソステアリン酸/オクチルトリエトキシシラン)を使用して、比較例3−3の化粧料3−3を調製した。なお、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−3を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−3と称する。
(比較例3−4)
実施例3における表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに表面処理酸化亜鉛1−4(オルガノシリコーン単独)を使用して、比較例3−4の化粧料3−4を調製した。なお、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−4を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−4と称する。
(比較例3−5)
実施例3における表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに表面処理酸化亜鉛1−5(SAS−UFZO−450(13%):ジメチコン/ハイドロゲンジメチコン)を使用して、比較例3−5の化粧料3−5を調製した。なお、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−5を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−5と称する。
(比較例3−6)
実施例3の表面処理酸化亜鉛1−1の代わりに、三好化成社製のSALT−MZ−500(13%)を使用し、実施例3と同様にして比較例3−6の化粧料3−6を得た。なお、SALT−MZ−500(13%)は、オクチルトリエトキシシラン60gと反応性オルガノシリコーン200gを含む表面処理剤で、微粒子酸化亜鉛(テイカ社:MZ−500)2kgを表面処理したものであり、本願では表面処理酸化亜鉛1−6とも称する。また、シクロペンタンシロキサンを64.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを16重量%、表面処理酸化亜鉛1−6を19.2重量%含有する組成物を、紫外線防御組成物3−6と称する。
(評価方法)
<SPF>
実施例の化粧料3−1及び比較例の化粧料3−2〜3−6を50×50×3mm(タテ×ヨコ×高さ)のPMMA(Polymethyl methacrylate)板上に1.3mg/cmの条件で塗布し、15分間放置した。そして、SPFアナライザー(UV−2000S、Labsphere社)を用いて、PMMA板上の21ヶ所/3枚測定しIn−Vitro SPF値(平均値)を求めた。
<感触(伸び)>
3人の熟練者がそれぞれ実施例の化粧料3−1及び比較例の化粧料3−2〜3−6を適量手にとり、指で伸ばしたときの感触を以下の5段階のスコア(平均スコア)で評価した。
5:とてもよく伸びる、4:よく伸びる、3:ふつう、2:伸びにくい、1:まったく伸びない
なお、化粧料3−1〜3−6の組成及び評価結果は、以下のようにまとめられる。
[表5]
本発明の化粧料3−1は、61.87のSPF値を有し、かつ、5段階評価で最高(スコア5)の感触(伸び)であった。これに対し、比較例の化粧料3−2〜3−5は、本発明の化粧料3−1に比べて、低いレベルのSPF及び/又は触感を有した。これは、化粧料3−1に含まれる表面処理酸化亜鉛1−1(オクチルトリエトキシシラン/オルガノシリコーン)が、他の表面処理剤で処理した表面処理酸化亜鉛1−2〜1−5よりも、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルに対して高い分散性を有していることに起因すると考えられる。
また、化粧料3−1と化粧料3−6の比較から、オクチルトリエトキシシラン/オルガノシリコーンを表面処理剤に使用した場合であっても、酸化亜鉛に対するオクチルトリエトキシシラン及びオルガノシリコーンの配合量によってSPF及び/又は触感に対して影響を及ぼすことが見出された。これは、一の理由として、オルガノシリコーンがオクチルトリエトキシシランに対して高い分子量を有していることが考えられる。そのため、オルガノシリコーンは、酸化亜鉛の重量に対して100:〜9.0の割り合いで表面処理に利用されることが好ましいと考えられる。
[4]トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルを追加した化粧料のSPF及び感触
(実施例4、比較例4−2〜4−6)
上記の化粧料3−1〜3−6に対して、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(日清オイリオグループ社製、O.D.O:8.0重量%)を加えた化粧料4−1〜4−6を調製して各化粧料のSPF及び感触を調べた。ここで、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル:エステル油は、化粧料3−1〜3−6におけるシクロペンタンシロキサン:シリコーン油の一部を置き換えるように追加され、従って、(A)油剤としての相対的な量は不変である。なお、化粧料3−1〜3−6では増粘剤としてステアリン酸イヌリンを使用したが、化粧料4−1〜4−6ではパルミチン酸デキストリン(千葉製粉社製、レオパールKL2:2.0重量%)を使用した。
実施例4としての化粧料4−1、比較例4−2〜4−6としての化粧料4−2〜4−6の組成及び評価結果は以下のようにまとめられる。
[表6]
表面処理酸化亜鉛1−1を含む化粧料4−1、4−6において、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルを配合に加えることにより、SPFの増加がみられた。その一方で、その他の表面処理酸化亜鉛を含む化粧料4−2〜4−5では、SPF及び/又は触感が低下した。
なお、化粧料3−1〜3−6及び化粧料4−1〜4−6に関する評価値は、以下のようにもまとめられる。
[表7]
[5]表面処理酸化チタンを配合した化粧料のSPF及び感触(伸び)
(実施例5、比較例5−2〜5−5)
実施例4の化粧料における表面処理酸化亜鉛の代わりに表面処理酸化チタン2−1〜2−5を使用して化粧料5−1〜5−5を調製し、各化粧料のSPF及び感触を調べた。ここで、表面処理酸化チタン2−5は、三好化成社製のSALT−MT−500SA(15%)であり、オクチルトリエトキシシランと反応性オルガノシリコーンを含む表面処理剤で、微粒子酸化チタン(テイカ社:MT−500SA)を表面処理したものである。
実施例5としての化粧料5−1、比較例5−2〜5−5としての化粧料5−2〜5−5の組成及び評価結果は以下のようにまとめられる。
[表8]
本発明の化粧料5−1は、122.84のSPF値を有し、かつ、スコア4の感触(伸び)であった。これに対し、比較例の化粧料5−2〜5−4は、本発明の化粧料5−1に比べて、低いレベルのSPF及び/又は触感を有した。これは、化粧料5−1に含まれる表面処理酸化チタン2−1(オクチルトリエトキシシラン/オルガノシリコーン)が、他の表面処理剤で処理した表面処理酸化チタン2−2〜2−4よりも、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルに対して高い分散性を有していることに起因すると考えられる。
また、化粧料5−1と化粧料5−5の比較から、オクチルトリエトキシシラン/オルガノシリコーンを表面処理剤に使用した場合であっても、酸化チタンに対するオクチルトリエトキシシラン及びオルガノシリコーンの配合量によってSPF及び/又は触感に対して影響を及ぼすことが見出された。そのため、オルガノシリコーンは、酸化チタンの重量に対して100:〜9.0の割り合いで表面処理に利用されることが好ましいと考えられる。
[6]イソドデカンを配合した化粧料のSPF及び感触
(実施例6、比較例6−2〜6−6)
シリコーン油であるシクロペンタンシロキサンの代わりに炭化水素油であるイソドデカン(グラントインダストリーズ社製、パーメチル99A:to100重量%=37.5重量%)を使用した化粧料6−1〜6−6を調製して各化粧料のSPF及び感触を調べた。なお、化粧料6−1〜6−6では、パルミチン酸デキストリン(千葉製粉社製、レオパールKL2:1.9重量%)を使用し、分散剤としてラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(1.0重量%)を使用し、水性成分として精製水(42.0重量%)を使用した。なお、紫外線防御組成物6−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、イソドデカンを68.0重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを14.5重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を17.4重量%含有すると言える。
実施例6としての化粧料6−1、比較例6−2〜6−6としての化粧料6−2〜6−6の組成及び評価結果は以下のようにまとめられる。
[表9]
本発明の化粧料6−1は、31.54のSPF値を有し、かつ、5段階評価で最高(スコア5)の感触(伸び)であった。これに対し、比較例の化粧料6−2〜6−5は、本発明の化粧料6−1に比べて、低いレベルのSPF及び/又は触感を有した。
また、化粧料6−1と化粧料6−6の比較から、炭化水素油を(A)油剤として使用する場合であっても、オルガノシリコーンを酸化亜鉛の重量に対して100:〜9.0の割り合いで表面処理に利用されることが好ましいと考えられる。
[7]表面処理した表面処理酸化亜鉛及び表面処理酸化チタンを配合した化粧料のSPF及び感触
(実施例7、比較例7−2、7−3)
表面処理した表面処理酸化亜鉛及び表面処理酸化チタンの両者を使用した化粧料7−1〜7−3を調製して各化粧料のSPF及び感触を調べた。
実施例7としての化粧料7−1、比較例7−2、7−3としての化粧料7−2、7−3の組成及び評価結果は以下のようにまとめられる。なお、化粧料7−1の紫外線防御組成物7−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、シクロペンタンシロキサンを53.8重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを12.3重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を30.8重量%、表面処理酸化チタン2−1を3.1重量%含有すると言える。
[表10]
アルキルアルコキシシラン及びオルガノシリコーンの混合物によって表面処理した表面処理酸化亜鉛1−1及び表面処理酸化チタン2−1の両者を含む本発明の化粧料7−1は、115.82のSPF値を有し、かつ、5段階評価で最高(スコア5)の感触(伸び)であった。これは、化粧料全体(100重量%)に対して表面処理酸化亜鉛1−1の含有量を20.0重量%まで、表面処理酸化金属の合計で22.0重量%まで増加することができることを示す。また紫外線防御組成物全体(100重量%)に対して表面処理酸化亜鉛1−1の含有量を30.8重量%まで、表面処理酸化金属の合計で33.8重量%まで増加することができることを示す。
[8]ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを追加した化粧料のSPF及び感触
(実施例8、比較例8−2、8−3)
上記の化粧料7−1〜7−3に対して、紫外線吸収剤としてのビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(BASF社製、チノソープS:0.4重量%)を加えた化粧料8−1〜8−3を調製して各化粧料のSPF及び感触を調べた。ここで、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンは、化粧料7−1〜7−3におけるメトキシケイヒ酸エチルヘキシルの一部を置き換えるように追加され、従って、紫外線吸収剤としての相対的な量は不変である。なお、化粧料8−1の紫外線防御組成物8−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、シクロペンタンシロキサンを40.0重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを15.2重量%、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを0.8重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を40.0重量%、表面処理酸化チタン2−1を4.0重量%含有すると言える。
実施例8としての化粧料8−1、比較例8−2、8−3としての化粧料8−2、8−3の組成及び評価結果は以下のようにまとめられる。
[表11]
上記化粧料7−1と比較して、本発明の化粧料8−1は、SPF値が115.82から139.95へ増加した。これは、表面処理酸化亜鉛1−1及び表面処理酸化チタン2−1が、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンに対して高い分散性を有しているためであると考えられる。
その一方で、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを追加することによって、化粧料8−2では化粧料7−2と比較してSPF値が92.42から67.48まで低下した。
[9]サンスクリーンクリームのSPF及び感触
(実施例9)
精製水(41.8重量%)、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー(0.2重量%)を混合して水性成分を調製した。
また、別途、イソノナン酸イソノニル(高級アルコール社製、KAK 99:to100重量%=39.4重量%)、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(アシュランド社製、Escalol 557:8重量%)、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(1.0重量%)を、ホモミキサを使用して混合して油性成分を調製した。
この油性成分に対して表面処理酸化亜鉛1−1(9.6重量%)を添加し、表面処理酸化亜鉛1−1が均一に拡散するまで攪拌した。
更に上記の水性成分を添加して乳化状態になるまで混合した後に冷却して、実施例9のサンスクリーンクリーム(化粧料9−1)を調製した。
なお、化粧料9−1に含まれる紫外線防御組成物9−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、イソノナン酸イソノニルを69.1重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを14.0重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を16.8重量%含有すると言える。
(実施例10、11)
実施例9のサンスクリーンクリーム(化粧料9−1)における、イソノナン酸イソノニルを、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、又は安息香酸アルキル(C12−15)(Innospec Performance Chemicals社製、Finsolv(登録商標) TN)に置き換えて、実施例10、11のサンスクリーンクリーム(化粧料10−1、11−1)を調製した。
なお、化粧料10−1に含まれる紫外線防御組成物10−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルを69.1重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを14.0重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を16.8重量%含有すると言える。また、化粧料11−1に含まれる紫外線防御組成物11−1は、紫外線防御組成物全体を100重量%に換算した場合に、安息香酸アルキル(C12−15)を69.1重量%、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを14.0重量%、表面処理酸化亜鉛1−1を16.8重量%含有すると言える。
また、実施例9、10、11に対する比較例として、表面処理酸化亜鉛1−1を表面処理酸化亜鉛1−2〜1−6に置き換えた化粧料(化粧料9−2〜9−6、化粧料10−2〜10−6、化粧料11−2〜11−6)を調製した。
これらの化粧料の組成及び評価結果は以下のようにまとめられる。
[表12]
本発明の化粧料9−1、10−2についての評価結果が示すように、エステル油(イソノナン酸イソノニル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)及び炭化水素油の何れを使用した場合であっても表面処理酸化亜鉛1−1(オクチルトリエトキシシラン/オルガノシリコーン)は、50以上のSPF値を有する。そのため、表面処理酸化亜鉛1−1は、エステル油及び炭化水素油の何れに対して、他の表面処理酸化亜鉛よりも安定に分散すると言える。
[10]パウダーファンデーションのSPF及び感触
(実施例12)
下記表13に示す成分を配合した化粧料12−1(パウダーファンデーション)を調製した。ここで、化粧料12−1は紫外線防御組成物12−1を含むものである。紫外線防御組成物12−1は、(A)油剤としてのオリーブスクワラン(炭化水素油)と、(B)有機性紫外線吸収剤としてのメトキシケイヒ酸エチルヘキシルと、(C)微粒子表面処理金属酸化物としての微粒子表面処理酸化チタン2−1、ジメチコン処理顔料級酸化チタン、ジメチコン処理黄酸化鉄、ジメチコン処理赤酸化鉄、ジメチコン処理黒酸化鉄を含む。
具体的には、(A)油剤、(B)有機性紫外線吸収剤、他の油性成分及び水性成分を混合して液体成分を調製した。また、別途、(C)微粒子表面処理金属酸化物と分体成分とをミキサ(HANIL LAB.MIXER LM−110T、HANIL ELECTRIC社製)を用いて攪拌混合を行い、60℃に加温して、分体成分を調製した。そして、液体成分を分体成分に添加し、さらに攪拌混合を行い、40メッシュの篩をかけて、化粧料12−1を調製した。
(比較例12)
実施例12の表面処理酸化チタン2−1の代わりに表面処理酸化チタン2−2を含む化粧料12−2を調製した。ここで、化粧料12−2は紫外線防御組成物12−1を含むものである。
化粧料12−1及び化粧料12−2は、50×50×3mm(タテ×ヨコ×高さ)のPMMA(Polymethyl methacrylate)板上に0.75mg/cmの条件で塗布し、15分間放置した。そしてSPFアナライザー(UV−2000S、Labsphere社)を用いて、PMMA板の21ヶ所/3枚測定して、In−Vitro SPF値(平均値)を求めた。
実施例12としての12−1、比較例12としての化粧料12−2の組成及び評価結果は以下のようにまとめられる。
[表13]
本発明の化粧料12−1は、26.65のSPF値を有し、かつ、スコア5の感触(伸び)であった。これに対し、比較例の化粧料12−2は、本発明の化粧料12−1に比べて、低いレベルのSPFを有した。これは、表面処理酸化チタン2−1が、表面処理酸化酸化チタン2−2よりもメトキシケイヒ酸エチルヘキシルに対して高い分散性を有していることに起因すると考えられる。
本願において記載した数値範囲は、明示しない限り、その中の全ての中間値ないし中間範囲も開示されているものとみなす。さらに、上記の特許文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。さらに、例示的に記載された各記載要素の例は、当業者に自明な中位、上位概念のものを代表するものとみなされる。

Claims (8)

  1. (A)油剤と、
    (B)有機性紫外線吸収剤と、
    (C)アルキルアルコキシシラン及び反応性オルガノシリコーンの混合物により表面処理された微粒子表面処理金属酸化物と、
    を含有する紫外線防御組成物。
  2. 前記有機性紫外線吸収剤が、ケイヒ酸誘導体及び/又はヒドロキシフェニルトリアジン類縁体であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線防御組成物。
  3. 前記アルキルアルコキシシランが、オクチルトリエトキシシランであることを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外線防御組成物。
  4. 前記油剤が、エステル油、シリコーン油、炭化水素油又はこれらの2種以上の混合油であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線防御組成物。
  5. 前記微粒子表面処理金属酸化物が、微粒子金属酸化物を表面処理する際に、前記微粒子金属酸化物の重量に対して前記アルキルアルコキシシランを100:〜9.0の割り合いで利用したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線防御組成物。
  6. 前記微粒子表面処理金属酸化物が、紫外線防御組成物全体(100重量%)に対して、〜50質量%で配合されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線防御組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線防御組成物を含有する化粧料。
  8. 前記紫外線防御組成物が、化粧料全体(100重量%)に対して、〜50質量%で配合されることを特徴とする請求項7に記載の化粧料。
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