JP2003212711A - メーキャップ化粧料 - Google Patents

メーキャップ化粧料

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JP2003212711A
JP2003212711A JP2002015513A JP2002015513A JP2003212711A JP 2003212711 A JP2003212711 A JP 2003212711A JP 2002015513 A JP2002015513 A JP 2002015513A JP 2002015513 A JP2002015513 A JP 2002015513A JP 2003212711 A JP2003212711 A JP 2003212711A
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JP2002015513A
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Katsumoto Ogawa
克基 小川
Hiroyuki Kaneki
宏之 鹿子木
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紫外線、特に、長波長紫外線を含めて、効果的
に遮蔽することが可能な、メーキャップ化粧料を提供す
ること。 【解決手段】ビス(レソルシニル)トリアジン、およ
び、疎水化された粉末粒子(好適には、疎水化された、
マイカ、タルク、セリサイト、カオリン、合成マイカ等
の粘土鉱物である)の粉末粒子を含有させることによ
り、させることにより、長波長紫外線に対しても優れた
紫外線遮蔽効果が認められ、かつ、使用感触、化粧持
ち、および、仕上がりにも優れるメーキャップ化粧料が
提供され、これにより、上記の課題を解決し得ることを
見出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メーキャップ化粧
料に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】280〜400nmの間の波長の光線によ
り、ヒトの表皮は日焼けすることが知られている。特
に、280〜320nmの中波長紫外線(UVB)は、紅
斑を惹起し、320〜400nmの長波長紫外線(UV
A)は、紅斑の惹起を促進させたり、光毒性又は光アレ
ルギー反応の原因にもなることが知られている。さら
に、UVAに、長時間暴露されることにより、皮膚の弾
力性が喪失し、しわの早期出現を招いたり、しみやそば
かすなどの、メラニンによる遅延型の黒化現象に由来す
るトラブルを肌に惹き起こすことも知られている。
【0003】よって、UVBのみならず、日常からUV
Aも遮蔽することが望ましい。UVAを効果的に遮蔽し
得る、UVA吸収剤として、ジベンゾイルメタン誘導
体、特に、4−(t−ブチル)−4−メトキシジベンゾ
イルメタンが知られている。
【0004】しかしながら、ジベンゾイルメタン誘導体
は、一般的に、光安定性に問題があり、特に、化粧料に
おいて粉末粒子と接触した場合には、粉末粒子表面の触
媒活性などによって、ジベンゾイルメタン誘導体は、速
やかに分解してしまい、期待する紫外線防止効果を得る
ことが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
すべき課題は、UVAを効果的に遮蔽することが可能
な、メーキャップ化粧料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この課題の
解決に向けて、鋭意検討を重ねた。その結果、紫外線吸
収剤として用いられるビス(レソルシニル)トリアジン
と、肌上で疎水化された膜を形成し、優れた耐水性と化
粧持ちを発揮し得る疎水化処理粉末を、メーキャップ化
粧料に組み合わせて含有させることにより、優れたUV
A遮蔽効果を長時間持続させることが可能になり、UV
Aによる皮膚トラブルや、肌の黒化を抑制し得ることを
見出した。
【0007】すなわち、本発明は、ビス(レソルシニ
ル)トリアジンおよび疎水化された粉末粒子を含有する
メーキャップ化粧料(以下、本化粧料ともいう)を提供
する発明である。
【0008】本化粧料においては、油性成分と疎水化粉
末とが一種の油性の保護膜を形成し、耐水性を大きく向
上させ、化粧持ちを向上させることで、その膜内に溶解
しているビス(レソルシニル)トリアジンが、効果的、
かつ、持続的に、UVAを遮蔽する〔SPF(SUN PROT
ECTION FACTOR )とPFA(PROTECTION FACTOR OF UV
A)を向上させる〕をことにより、上記の効果を発揮し
得る。
【0009】メーキャップ化粧料とは、使用者における
美的役割と保護的役割を発揮し得る化粧料であり、具体
的には、白粉・打粉類、ファンデーション類、口紅類、
頬紅類、アイライナー、マスカラ、アイシャドー、アイ
ブロー、ネールエナメル、ネールトリートメント等の製
品形態が挙げられる。剤型も、油性型、乳化型、固型、
粉末、シート状、練状、液状、揮発性油剤型等が挙げら
れ、特に限定されない。
【0010】また、本化粧料の上記の機能から、本化粧
料を、日焼け止め化粧料、すなわち、太陽光の暴露によ
る日焼け、つまり、皮膚の黒化や紅斑を防御するための
皮膚外用剤として用いることは、本化粧料の好適な態様
の一つである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。ビス(レソルシニル)トリアジンは、特開平9−
188666号公報に記載されている、以下の構造式
(1)で表される中波長紫外線(UVB)と長波長紫外
線(UVA)に対して、優れたUV吸収活性を有する化
合物であり、有機UV吸収剤として用いられている。
【0012】
【化1】 〔式中、R1 およびR2 は、同一でも異なってもよく、
炭素原子数が1〜18のアルキル基、炭素原子数が2〜
18のアルケニル基、次式の基 −CH2 −CH(OH)CH2 −O−T1 であるか;またはR1 およびR2 は、式(4a)の基で
あり、
【0013】
【化2】 {式中、R12は、直接結合、直鎖または枝分かれの炭素
原子数が1〜4のアルキレン基または次式 −Cm12m1 − または −Cm12m1 −O− の基であり;R13、R14およびR15は、同一でも異なっ
てもよく、炭素原子数が1〜18のアルキル基、炭素原
子数が1〜18のアルコキシ基または次式の基であり、
【0014】
【化3】 (R16は、炭素原子数が1〜5のアルキル基であり;m
1は1〜4であり);p1は0〜5の数であり};A
は、式(1b)、(1c)または(1d)の基であり、
【0015】
【化4】 {式中、R3 は、水素原子、炭素原子数が1〜10のア
ルキル基、 −(CH2 CHR5 −O)n1−R4 (n1は1〜16で
ある)、または、 −CH2 CH(OH)−CH2 −O−T1 の基であり;
4 は、水素原子、金属陽イオン、炭素原子数が1〜5
のアルキル基または次式の基であり、 −(CH2)m2−O−T1 (式中、T1 は、水素原子または炭素原子数が1〜8の
アルキル基であり、m2は1〜4である) R5 は、水素原子またはメチル基であり、Q1 は、炭素
原子数が1〜18のアルキル基である)}〕
【0016】このビス(セソルシニル)トリアジンは、
例えば、特開平9−188666号公報に記載された合
成法により製造して、本発明において用いることができ
る。
【0017】また、ビス(レソルシニル)トリアジン
は、市販されており〔例えば、チノソーブ(TINOS
ORB)S:チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社
製〕、このような市販品を、本発明において用いること
も可能である。
【0018】本化粧料における、ビス(レソルシニル)
トリアジンの配合量は、化粧料に対して0.1〜10質
量%の範囲であることが好適であり、同1〜5質量%の
範囲であることが、本化粧料の紫外線遮蔽効果と使用感
触の双方において、特に好適である。この配合量が、化
粧料に対して0.1質量%未満であると、本化粧料の紫
外線遮蔽効果が十分でない傾向があり、同10質量%を
超えて配合すると、べたつきを伴う等、使用感触が悪化
する傾向が認められる。
【0019】本化粧料に含有させる疎水化された粉末粒
子(以下、疎水化粉末粒子ともいう)の基となる、粉末
粒子は、化粧料等の外用組成物に一般的に用いられる粉
末粒子を用いることが可能であり、特に限定されない
が、粘土鉱物粒子、または、着色顔料粒子が好適であ
る。
【0020】粘土鉱物としては、例えば、マイカ、タル
ク、セリサイト、カオリン、合成マイカ等を例示するこ
とが可能であり、着色顔料としては、酸化チタン、酸化
鉄等を例示することが可能である。
【0021】疎水化処理粉末粒子の基粒子が、粘土鉱物
粒子である場合、これらの粉末粒子自体に紫外線遮蔽効
果は、ほとんど認められない。しかしながら、粘土鉱物
粒子を基粒子とした疎水化処理粉末粒子を、本化粧料に
含有させると、本化粧料に配合された油性成分との相互
作用によって、本化粧料の使用時に、油性の膜を容易に
形成され、この膜内に、均一に溶解したビス(レソルシ
ニル)トリアジンによって、優れた紫外線遮蔽効果が、
持続的に発揮される。また、同時に、優れた耐水性と化
粧持ちも認められる。
【0022】疎水化粒子粉末の基粒子として用いられる
粘土鉱物粒子は、一般に市販されて用いられているもの
を用いることができる。一般的には、これらの基粒子の
平均粒子径は、5〜30μm である。
【0023】疎水化処理粉末粒子の基粒子が、着色顔料
粒子の場合、上述した酸化チタン粒子や酸化鉄粒子に
は、それ自体に、UVA遮蔽効果が認められ、これらの
着色顔料粒子を基粒子とした疎水化処理粉末粒子を本化
粧料に含有させると、本化粧料に配合された油性成分と
の相互作用によって、本化粧料の使用時に、油性の膜を
容易に形成され、この膜内に、均一に溶解したビス(レ
ソルシニル)トリアジンによって、優れた紫外線遮蔽効
果が発揮されると共に、これらの疎水化処理粉末粒子自
体の紫外線遮蔽効果が相乗的、かつ、持続的に発揮され
得る。また、同時に、優れた耐水性と化粧持ちも認めら
れる。
【0024】疎水化処理粉末の基粒子が、酸化チタン粉
末粒子である場合、一般的に、平均粒子径が0.2μm
程度の顔料タイプと、紫外線遮蔽を目的とした、平均粒
子径が0.1μm以下の微粒子タイプとに分けられる。
【0025】顔料用酸化チタン粉末粒子には、結晶型が
アナタース型とルチル型があるが、双方とも、一般的に
市販されているものも、本化粧料に含有させる疎水化粉
末粒子の基粒子として用いることができる。
【0026】酸化チタン微粒子粉末も、基粒子として用
いることが可能であり、一般的に市販され用いられてい
るものも用いることができる。かかる市販品としては、
例えば、MT−100TV、MT−100Z、MT−5
0 0(テイカ社製)、TTO−S−4、TTO−55
(A)、SIV−13(石原産業社製)などが挙げられ
る。
【0027】酸化鉄粉末粒子も、外用組成物に含有させ
ることができるものを、市販品を含めて、本発明におい
て用いることができる。上述した基粒子に対する疎水化
処理は、常法に基づいて行うことができる。疎水化処理
において、最も本質的な要素である表面処理剤は、所望
の表面処理の具体的な態様と共に、選択する分散溶媒や
水溶液に応じて選択することが可能である。具体的に
は、分散溶媒が、シリコーン油の場合には、表面処理剤
は、シリコーン処理剤が好ましく、メチルハイドロジェ
ンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフ
ェニルポリシロキサンなどの各種のシリコーンオイル;
メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキ
シシランなどの各種のアルキルシラン;トリフルオロメ
チルエチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデ
シルトリメトキシシランなどの各種のフルオロアルキル
シランなどが挙げられる。
【0028】分散溶媒が、エステル油、スクワラン、流
動パラフィン等の場合には、表面処理剤は、パルミチン
酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ロジン酸、12
―ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸;ステアリン酸ア
ルミニウム、ステアリン酸カルシウム、12―ヒドロキ
システアリン酸アルミニウム等の脂肪酸セッケン;デキ
ストリン脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等
の脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0029】疎水化処理粉末粒子は、1種または2種以
上を選択して、本化粧料に含有させることができる。疎
水化処理粉末粒子の本化粧料における含有量は、用いる
粉末粒子の種類や選択する剤型等に応じて設定すること
ができる。
【0030】具体的には、疎水化処理粉末粒子が粘土鉱
物粒子の場合には、化粧料に対して1〜80質量%であ
ることが好適であり、同5〜60質量%であることが、
紫外線遮蔽効果と化粧持ちのバランスの観点から、特に
好適である。この含有量が、化粧料に対して1質量%未
満であると、化粧持ちに劣る傾向が認められ、同80質
量%を超えると、使用感触がかさついたり、仕上がりの
均一性に劣る傾向が認められる。
【0031】疎水化処理粉末粒子が着色顔料粒子の場合
には、化粧料に対して1〜20質量%であることが好適
であり、同5〜15質量%であることが、紫外線遮蔽効
果と化粧持ちと使用感触のバランスの観点から、特に好
適である。この含有量が、化粧料に対して1質量%未満
であると、化粧持ちに劣る傾向が認められ、同20質量
%を超えると、使用感触がかさついたり、仕上がりの均
一性に劣る傾向が認められる。
【0032】前述したように、本化粧料における油性成
分は、本化粧料の使用時に、疎水化処理粉末粒子との相
互作用による被膜を形成し、そこで、ビス(レソルシニ
ル)トリアジンの紫外線遮蔽効果を十分に発揮させるた
めに必要な成分である。かかる油性成分としては、化粧
料等の外用組成物、特に、メーキャップ化粧料におい
て、一般的に用いられている油性成分であれば特に限定
されず、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、
マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリ
ーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小
麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワ
ー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カ
ヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ
油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリ
ン、トリイソパルミチン酸グリセリン、(カプリル酸/
カプリン酸)トリグリセリド等の液体油分;
【0033】安息香酸C1215アルキル、オクチルドデ
カノール、イソプロピルミリステート、セチアリルイソ
ノナノエート、ステアリルイソノナノエート、(ジカプ
リル酸/カプリン酸)プロピレングリコール等のエステ
ル油;
【0034】カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パ
ーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛
骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化
ヒマシ油等の固体油分;
【0035】ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カ
ルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、
モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢
酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン
脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリ
ン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、PO
Eラノリンアルコールエーテル、 POEラノリンアルコー
ルアセテート、 POEコレステロールエーテル、ラノリン
脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリン
アルコールエーテル等のロウ類;
【0036】流動パラフィン、オゾケライト、スクワラ
ン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、
ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素
油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロ
キサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状
ポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメ
チルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェ
ンポリシロキサン等の環状ポリシロキサン、3次元網目
構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム等
のシリコーン類等が挙げられる。
【0037】本化粧料において、これらの油性成分の含
有量は、化粧料に対して3〜35質量%であることが好
適である。この含有量が、化粧料に対して3質量%未満
であると、ビス(レソルシニル)トリアジンを溶解しに
くくなる傾向があり、同35質量%を超えると、化粧料
にべたつきが生じる等、使用感に問題が生ずる傾向が認
められる。
【0038】さらに、本化粧料には、具体的な製品形態
や剤型に応じて、化粧料等の外用組成物において一般的
に用いられている成分を、本発明の所期の効果を損なわ
ない範囲内で含有させることができる。例えば、疎水化
未処理粉末、色素、pH調整剤、保湿剤、増粘剤、界面
活性剤、分散剤、安定化剤、着色剤、防腐剤、酸化防止
剤、ビス(レソルシニル)トリアジン以外の紫外線吸収
剤、香料等を含有させることが可能である。
【0039】
【実施例】以下に、本発明を、実施例により具体的に説
明する。なお、本実施例における含有量(配合量)は、
特に断わらない限り、含有対象に対する質量%で表示す
る。
【0040】試験方法 以下に、本発明の効果を検討するために、本実施例にお
いて行った試験の方法を記載する。
【0041】紫外線防止効果試験 紫外線防止効果試験は、本件出願人の出願に基づく特開
平7−167781号公報記載の、高精度のin vitro
SPF測定システム(高精度でSPF値とPFA値を測
定可能である)を用いて行った。
【0042】具体的には、光源にソーラーシュミレータ
ー(Solar Ultraviolet Simulator Model 600:Solar Lig
ht Co.) を使用した。塗布体のトランスポアテープTM
(3MCo.)に、試験品を2.0mg/cm2の塗布量で均一
に塗布し、紫外線を照射した。その透過紫外線スペクト
ルを演算処理し、SPF値とPFA値を算出した。
【0043】実使用試験 20名の女性パネルの前腕に、試験品を1.2mg/cm2
布し、使用感触と仕上がりの透明性と化粧持ちについて
の実使用試験を行った。なお、化粧持ちは、試験品の塗
布2時間後の経時変化を、半顔ずつに塗布した比較品と
の比較(実施例1と比較例1における比較)において評
価した。
【0044】使用感触と仕上がりと化粧持ちのそれぞれ
について、1)良い、2)普通、3)悪いと、3段階の判断基
準を設け、以下のように評価を行った。 1)17名以上が、評価対象項目が良いと回答した ◎ 2)12〜16名が、評価対象項目が良いと回答した ○ 3)9〜11名が、評価対象項目が良いと回答した △ 4)5〜8名が、評価対象項目が良いと回答した × 5)4名以下が、評価対象項目が良いと回答した ××
【0045】〔実施例1〕以下の処方の試験品(固形フ
ァンデーション)を調製した。 含有成分 含有量(質量%) シリコーン処理マイカ粉末 35 シリコーン処理セリサイト粉末 20 シリコーン処理タルク粉末 残 量 シリコーン処理酸化チタン粉末 10 シリコーン処理酸化鉄粉末 5.2 シリコーン処理硫酸バリウム粉末 3 ナイロンパウダー 8 ビスレソルシニルトリアジン 1 〔式(1)において、Aがメトキシ基、R1 とR2 が2−エチルヘキシロキシ基 である:商品名チノソーブS(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)〕 安息香酸C1215アルキル 3 ジメチコン 2 ワセリン 2 オクチルメトキシシンナメート 3 抗酸化剤 適 量 防腐剤 適 量 香料 適 量 <製造方法>オイル相を80℃に加温して、チノソーブ
Sを添加して溶解し、ヘンシェルミキサで分散させた粉
末部に、徐々に添加した。一定時間の攪拌混合を行った
後、ペルパライザーで2回粉砕処理を行い、中皿に入れ
て成型し、固形ファンデーションを得た。
【0046】この実施例1のメーキャップ化粧料おい
て、シリコーン処理マイカ粉末〜シリコーン処理硫酸バ
リウム粉末までの疎水化処理粉末を、全て、シリコーン
未処理粉末に代えて、全て疎水化処理粉末と同質量%含
有させた例を、比較例1として、上記の試験を行った。
ここに試験の結果を記載する。
【0047】 紫外線防止効果試験 実施例1 比較例1 in vitroSPF値 26.2 19.4 in vitroPFA値 8.1 6.8 実使用試験 使用感触 ○ △ 化粧持ち ◎ × 仕上がり ○ △
【0048】本実施例等により、疎水化処理粉末粒子を
ビス(レソルシニル)トリアジンと組み合わせてメーキ
ャップ化粧料に含有させることにより、紫外線遮蔽効
果、使用感触、化粧持ち、仕上がりに優れるメーキャッ
プ化粧料が提供されることが明らかになった。
【0049】〔実施例2〕以下の処方の試験品(W/O
型乳化ファンデーション)を調製した。 含有成分 含有量(質量%) シクロメチコン 11 メチルフェニルポリシロキサン 2 オクチルメトキシシンナメート 3 ジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコール 2 ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン 2 セチルイソオクタノエート 3 ベントナイト 1 ビスレソルシニルトリアジン 1 〔式(1)において、Aがメトキシ基、R1 とR2 が2−エチルヘキシロキシ基 である:商品名チノソーブS(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)〕 ステアリン酸アルミ処理微粒子酸化チタン 4 シリコーン処理マイカ 8 シリコーン処理タルク 7 シリコーン処理酸化チタン 12 シリコーン処理酸化鉄 6 PMMA球状樹脂粉末 5 イオン交感水 残 量 グリセリン 2 ジプロピレングリコール 2 防腐剤 適 量 安定化剤 適 量 抗酸化剤 適 量 香料 適 量 <製造方法>オイル相を80℃に加温し、チノソーブS
を溶解させた後、粉末部を添加し、ホモミキサー及び媒
体ミル等で、分散混合を行った。次に、上記オイル相
に、別に調製した水相を徐々に添加し、ホモミキサーで
乳化を行った。乳化後、室温まで冷却を行った後に脱気
し、容器に充填して、乳化ファンデーションを得た。
【0050】 紫外線防止効果試験 実施例2 in vitroSPF値 36.3 in vitroPFA値 9.3 実使用試験 使用感触 ○ 化粧持ち ◎ 仕上がり ○
【0051】この例の本化粧料も、紫外線防止効果、使
用感触、化粧持ち、および、仕上がりにおいて、非常に
優れており、ビス(レソルシニル)トリアジンと疎水化
処理粉末とを含有させることによる相乗効果が発揮され
ていることがわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明により、優れた紫外線遮蔽効果が
認められ、かつ、使用感触、化粧持ち、および、仕上が
りにも優れるメーキャップ化粧料が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿子木 宏之 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 Fターム(参考) 4C083 AB231 AB232 AB241 AB362 AB431 AB432 AB441 AB442 AC012 AC112 AC122 AC342 AC402 AC851 AC852 AD072 AD092 AD152 AD162 BB25 CC12 CC19 DD21 DD32 EE06 EE07 EE17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビス(レソルシニル)トリアジンおよび疎
    水化された粉末粒子を含有する、メーキャップ化粧料。
  2. 【請求項2】疎水化された粉末粒子が、疎水化された粘
    土鉱物の粉末粒子である、請求項1記載のメーキャップ
    化粧料。
  3. 【請求項3】粘土鉱物が、マイカ、タルク、セリサイ
    ト、カオリン、合成マイカからなる群の粘土鉱物から選
    ばれる1種または2種以上である、請求項2記載のメー
    キャップ化粧料。
  4. 【請求項4】疎水化された粉末粒子が、疎水化された着
    色顔料粒子である、請求項1記載のメーキャップ化粧
    料。
  5. 【請求項5】着色顔料が、酸化チタン、または、酸化鉄
    である、請求項4記載のメーキャップ化粧料。
JP2002015513A 2002-01-24 2002-01-24 メーキャップ化粧料 Pending JP2003212711A (ja)

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