JP2020000044A - 移植機 - Google Patents

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Abstract

【課題】強風等の外的要因の影響を排して苗供給部から移植部への苗の受け渡しを良好に行うことができる移植機を提供すること。【解決手段】移植機は、走行可能な機体と、機体に設けられ且つ圃場に苗を植え付ける移植部と、機体に設けられ且つ移植部に苗を供給する苗供給部と、機体に取り付けられ且つ少なくとも苗供給部から移植部への苗の受け渡し部の前方を覆うカバーと、を備えている。カバーは、透明又は透光性を有する素材から構成されていることが好ましい。【選択図】図19

Description

本発明は、苗を圃場に植え付ける移植機に関する。
従来、特許文献1に開示された移植機が知られている。
特許文献1に開示された移植機は、走行車体と、走行車体の後部に設けた歩行操縦用の操縦ハンドルと、圃場に苗を植付ける苗植付装置と、苗植付装置に苗を供給する苗供給装置を備えている。苗供給装置は、筒状体と、筒状体の下側の開口部を開閉する底蓋とを有し互いにループ状に連結する複数の苗収容体と、苗収容体を前後に長い長円形状のループ状の軌跡で周回動させる移動機構と、苗収容体の底蓋を苗植付け体の上方位置で開放する開放機構を設けた構成である。
特開2011−160814号公報
特許文献1に開示された移植機では、苗供給部(苗供給装置)から移植部(苗植付装置)に苗が受け渡されるときに、強風等の影響によって苗の受け渡しを良好に行うことができない虞があった。
本発明は、かかる従来技術に鑑みて、強風等の外的要因の影響を排して苗供給部から移植部への苗の受け渡しを良好に行うことができる移植機を提供するものである。
本発明の一態様に係る移植機は、走行可能な機体と、前記機体に設けられ且つ圃場に苗を植え付ける移植部と、前記機体に設けられ且つ前記移植部に苗を供給する苗供給部と、前記機体に取り付けられ且つ少なくとも前記苗供給部から前記移植部への苗の受け渡し部の前方を覆うカバーと、を備えている。
また、前記カバーは、前記受け渡し部の側方を覆う。
また、前記カバーは、透明又は透光性を有する素材から構成されている。
また、前記苗供給部は、苗供給カップを環状の経路に沿って移送する移送機構を有する苗供給装置と、前記苗供給装置を支持する支持枠体と、を有し、前記支持枠体は、前記苗供給部の前部に配置された前枠材と、前記苗供給部の左部に配置された左枠材と、前記苗供給部の右部に配置された右枠材と、を有し、前記カバーは、前記前枠材、前記左枠材、前記右枠材に沿って取り付けられている。
また、圃場に形成される畝に接地する覆土輪と、前記覆土輪による覆土圧を調整する調整レバーと、を備え、前記カバーは、前記調整レバーが前方に向けて挿通された開口部を有している。
また、前記カバーは、前記受け渡し部の前方を覆う前板部を有し、前記前板部は、後方に向けて筒状に延出する延出部を有し、前記開口部は、前記延出部により囲まれる領域に形成されている。
また、前記移植部に向けて水を供給する灌水チューブを備え、前記カバーは、前記受け渡し部の側方を覆う側板部を有し、前記側板部は、前記機体から離れる方向に膨らみ且つ前記灌水チューブの側方を覆う膨出部を有している。
上記移植機によれば、苗供給部から移植部への苗の受け渡し部の前方を覆うカバーを備えているため、強風等の外的要因の影響を排して苗供給部から移植部への苗の受け渡しを良好に行うことができる。
苗供給装置の平面図である。 苗供給装置の正面断面図である。 苗供給部及び手摺りの平面図である。 水平調整レバー、指標体等を上後方から見た斜視図である。 指標体、基準体の背面図である。 移植部の平面図である。 移植部の側面図である。 移植部の概略正面図である。 植付装置の斜視図である。 開閉機構及び連動機構を示す斜視図である。 開閉機構及び支持機構を示す側面図である。 原動機からの動力を移植部及び苗供給部に伝達する動力伝達機構の構成を示す図である。 原動機からの動力を移植部及び苗供給部に伝達する動力伝達機構の一部を示す斜視図である。 動力遮断機構を示す斜視図である。 動力遮断機構を示す分解斜視図である。 移植部におけるチューブの一部の配置を示す平面図である。 移植部におけるチューブの全体の配置を示す平面図である。 ガイド部材の装着部にチューブを装着した状態を示す側面図である。 カバー、接地部材、支持部材、畝高さ検出部材を示す正面図である。 カバー、接地部材、支持部材、畝高さ検出部材を示す側面図である。 カバーの斜視図である。 カバーの正面図である。 カバーの平面図である。 カバーの左側面図である。 機体に対するカバーの取り付け方法を示す斜視図である。 機体に対するカバーの取り付け構造を示す斜視図である。 機体にカバーを取り付けた状態を示す斜視図である。 椅子の支持機構を示す前方斜視図である。 椅子の支持機構を示す後方斜視図である。 第1装着部及び第2装着部に対する椅子の装着方法を示す斜視図である。 乗降ステップを第2姿勢から第1姿勢とする様子、及び第2支柱(第2装着部)を示す斜視図である。 支持フレームを備えた移植機を示す側面図である。 支持フレームを備えた移植機を示す正面図である。 支持フレームを伸長した状態の移植機を示す平面図である。 支持フレームを短縮した状態の移植機を示す平面図である。 支持フレームの斜視図である。 支持フレームを伸長している様子を示す正面図である。 支持フレームを短縮して展開部材を展開している様子を示す正面図である。 支持部材に幌部材を装着した状態の移植機を示す側面図である。 支持部材に幌部材を装着した状態の移植機を示す正面図である。 支持部材に幌部材を装着した状態の移植機を示す背面図である。 乗降ステップを第2姿勢として椅子及び後輪を機体に接近させた状態を示す平面図である。 移植機の平面図であり、乗降ステップを第1姿勢として椅子及び後輪を機体から離反させた状態を示す。 移植機の正面図である。 移植機の側面図であり、機体を車輪に対して上昇させた状態を示す。 移植機の側面図であり、機体を車輪に対して下降させた状態を示す。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図43〜図45は、圃場を走行しながら圃場(畝)に玉葱等の苗を植え付ける移植機1を示している。図43は移植機1の平面図であり、図44は移植機1の正面図であり、図45は移植機1の側面図である。
本発明の実施形態においては、苗植付け時の移植機1の進行方向(図43、図45の矢印A1方向)を前方、進行方向の反対側(図43、図45の矢印A2方向)を後方、進行方向に向かって左側(図43、図44の矢印B1方向)を左方、進行方向に向かって右側(図43、図44の矢印B2方向)を右方として説明する。
また、図43、図44に示すように、前後方向K1に直交する方向である水平方向を機体幅方向(機体2の幅方向)K2として説明する。移植機1(機体2)の幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方(機体幅方向の外方)として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向K2であって移植機1(機体2)の幅方向の中心から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方(機体幅方向の内方)として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向K2であって機体2の幅方向の中心に近づく方向である。
図43〜図45に示すように、移植機1は、機体2を有する。機体2の後部には、原動機E1が搭載されている。原動機E1は、エンジンであってもよいし、モータであってもよい。また、機体2は、原動機E1からの動力が伝達されるミッションケースM1を有する。機体2の後部には、移植機1を歩行操作する時に作業者が把持する操向ハンドル5が設けられている。
移植機1は、機体2を走行可能に支持する車輪を備える。車輪は、機体2の左側に配置された前輪3L及び後輪4Lと、機体2の右側に配置された前輪3R及び後輪4Rとを含む。前輪3L,3Rは、自由に回転する車輪であり、後輪4L,4Rは、ミッションケースM1から動力が伝達されて回転駆動する駆動輪である。車輪(前輪3L,3R、後輪4L,4R)は、移植作業時には隣り合う畝と畝の間(畝間)に接地して回転する。
機体2の左側方には、前輪支持アーム6Lが設けられている。前輪支持アーム6Lの上部は、機体2に横軸(機体幅方向K2に延伸する軸心)回りに回転可能に支持されている。前輪支持アーム6Lの下部に前輪3Lが回転自在に取り付けられている。機体2の右側方には、前輪支持アーム6Rが設けられている。前輪支持アーム6Rの上部は、機体2に横軸回りに回転可能に支持されている。前輪支持アーム6Rの下部に前輪3Rが回転自在に取り付けられている。
機体2の左側方には、車輪支持体7Lが設けられている。車輪支持体7Lの上部は、機体2に横軸回りに回転可能に支持されている。車輪支持体7Lの下部には、後輪4Lが回転可能に取り付けられている。機体2の右側方には、車輪支持体7Rが設けられている。車輪支持体7Rの上部は、機体2に横軸回りに回転可能に支持されている。車輪支持体7Rの下部には、後輪4Rが回転可能に取り付けられている。
前輪支持アーム6L,6R及び車輪支持体7L,7Rは、油圧シリンダ(図示略)によって、横軸回りに前方又は後方に揺動駆動可能とされている。これにより、前輪3L,3R及び後輪4L,4Rが機体2に対して相対的に昇降する。前輪3L,3R及び後輪4L,4Rを機体2に対して同時に昇降させることにより、機体2が地面に対して昇降する。
詳しくは、前輪支持アーム6L,6Rを後方に揺動させ且つ車輪支持体7L,7Rを前方に揺動させると、前輪3L,3Rと後輪4L,4Rとの前後方向の距離が小さくなる。そのため、車輪(前輪3L,3R及び後輪4L,4R)が機体2に対して相対的に下降し、機体2が地面に対して上昇する(図45参照)。一方、前輪支持アーム6L,6Rを前方に揺動させ且つ車輪支持体7L,7Rを後方に揺動させると、前輪3L,3Rと後輪4L,4Rとの前後方向の距離が大きくなる。そのため、車輪(前輪3L,3R及び後輪4L,4R)が機体2に対して相対的に上昇し、機体2が地面に対して下降する(図46参照)。
前輪支持アーム6L,6R及び車輪支持体7L,7Rを揺動駆動させる油圧シリンダ(以下、「昇降シリンダ」という)は、当該昇降シリンダの動作を制御する昇降制御弁(図示略)と共に、車輪(前輪3L,3R、後輪4L,4R)に対して相対的に機体2を昇降させる昇降機構(以下、「機体昇降機構」という)を構成している。
また、移植機1は、機体2を水平に維持するための水平制御装置(図示略)を備えている。水平制御装置は、油圧シリンダであるモンローシリンダを有している。モンローシリンダは、機体2と右側の前輪支持アーム6R及び車輪支持体7Rとを連携部材を介して接続している。モンローシリンダのロッドを伸長又は短縮することにより、右側の前輪3R及び後輪4Rのみを機体2に対して昇降させることができる。これにより、傾斜地においても機体2を水平に維持することができる。
移植機1は、圃場に苗を植え付ける移植部11と、移植部11に苗を供給する苗供給部12とを有する。移植部11及び苗供給部12は、機体2に備えられている。移植部11は機体2の前部に設けられている。苗供給部12は、機体2の上方に前部から後部にわたって設けられている。苗供給部12は、機体2の左側に設けられた第1苗供給装置12Lと、機体2の右側に設けられた第2苗供給装置12Rとを有する。
機体2の周囲には、椅子13L,13Rが配置されている。椅子13L,13Rは、機体幅方向の一方側と他方側にそれぞれ配置されている。具体的には、機体2の一側方(左側)には、第1椅子(椅子)13Lが設けられ、機体2の他側方(右側)には、第2椅子(椅子)13Rが設けられている。第1椅子(椅子)13Lは、第1苗供給装置12Lの側方(左側方)に配置され、デッキ10Lの上方側に設けられている。第2椅子13Rは、第2苗供給装置12Rの側方(右側方)に配置され、デッキ10Rの上方側に設けられている。デッキ10L,10Rは、作業者が乗る部位であり、椅子(第1椅子13L,第2椅子13R)に座って苗の供給作業をする作業者が足を載せる部位である。デッキ10L、10Rの前部には、苗を収容した容器等を引っ掛けて支持可能な支柱17L,17Rが立設されている。
第1椅子13L、第2椅子13Rは、苗供給部12に苗を供給する作業者が座る椅子である。移植機1は、植付作業時に、第1椅子13L及び/又は第2椅子13Rに座った作業者が操向等の操作が可能な乗用型の移植機1である。作業者は、機体内方に向いて(苗供給部12側に向いて)第1椅子13L及び/又は第2椅子13Rに着座する。第1椅子13L及び第2椅子13Rの両方に作業者が座る場合は、例えば、第1椅子13Lの作業者が第1苗供給装置12Lに苗を供給し、第2椅子13Rの作業者が第2苗供給装置12Rに苗を供給する。以下、第1椅子13Lと第2椅子13Rとをまとめて「椅子13L,13R」という。
次に、図1、図2を参照して、第1苗供給装置12L、第2苗供給装置12Rを説明する。第1苗供給装置12Lと第2苗供給装置12Rは、構造が同じであるので、第1苗供給装置12Lを説明し、第2苗供給装置12Rの説明は省略する。
第1苗供給装置12Lは、作業者によって上方から苗が供給される苗供給カップ14A,14Bを有する。図2に示すように、苗供給カップ14A,14Bは、上下開口状の筒状のカップ本体15と、このカップ本体15の底部開口を開閉自在に塞ぐ底蓋16とを有する。苗供給カップ14A,14Bは、底蓋16を閉じた状態で苗を保持可能であり、底蓋16が開くと苗を下方に排出可能である。
図1に示すように、苗供給カップ14A,14Bは、平面視で前後方向K1に長い長円形を呈するように環状(ループ状)に一定間隔で並べて配置されている。この環状(長円形状)のカップ配置経路(移送経路)に沿って苗供給カップ14A,14Bが移動可能とされている。
苗供給カップ14A,14Bは、カップ配置経路の前部の機体外方側の第1位置X1で苗を落下させて排出する第1カップ14Aと、カップ配置経路の前部の機体内方側の第2位置X2で苗を落下させて排出する第2カップ14Bとがカップ配置経路に沿って交互に並べて配置されている。
第1苗供給装置12Lは、苗供給カップ14A,14Bがカップ配置経路に沿って矢印Y1で示す方向に周回移送される。第2苗供給装置12Rは、苗供給カップ14A,14Bがカップ配置経路に沿って矢印Y2で示す方向に周回移送される。
底蓋16は、規制部材によって開きが規制され、第1カップ14Aが第1位置X1に位置すると共に、第2カップ14Bが第2位置X2に位置したときに規制部材から外れて開く。
第1苗供給装置12Lは、カップ配置経路の内周側の後部に配置された駆動スプロケット18と、カップ配置経路の内周側の前部に配置された従動スプロケット19と、これらスプロケット18,19にわたって巻掛けられたエンドレスの移送チェーン20とを有する。駆動スプロケット18、従動スプロケット19、移送チェーン20は、苗供給カップ14A,14Bを環状の経路(カップ移送経路)に沿って移動する移送機構を構成している。図2に示すように、カップ本体15の下部に連結部21が設けられ、この連結部21が移送チェーン20に連結されている。
したがって、駆動スプロケット18によって移送チェーン20が駆動されることにより、苗供給カップ14A,14Bが間欠的に移送される。
図3に示すように、苗供給部12は、第1苗供給装置12L及び第2苗供給装置12Rを支持する支持枠体22を有する。支持枠体22は、前枠材22F、後枠材22B、左枠材22L、右枠材22R、中央枠材22Mを有する。前枠材22Fは、苗供給部12の前部に配置され、第1苗供給装置12L及び第2苗供給装置12Rの前方において機体幅方向K2に延びている。後枠材22Bは、苗供給部12の後部に配置され、第1苗供給装置12L及び第2苗供給装置12Rの後方において機体幅方向K2に延びている。左枠材22Lは、苗供給部12の左部に配置され、第1苗供給装置12L及び第2苗供給装置12Rの左方において前後方向に延びている。右枠材22Rは、苗供給部12の右部に配置され、第1苗供給装置12L及び第2苗供給装置12Rの右方において前後方向に延びている。中央枠材22Mは、機体幅方向K2の中央部(第1苗供給装置12Lと第2苗供給装置12Rとの間)において前後方向に延びている。中央枠材22Mは、前枠材22Fの機体幅方向K2の中央部と後枠材22Bの機体幅方向K2の中央部とを連結している。
図3に示すように、前枠材22F、後枠材22B、左枠材22L、右枠材22R、中央枠材22Mは、環状のカップ移送経路を囲う環状の枠部26L,26Rを構成している。枠部26Lは、前枠材22Fの左部、後枠材22Bの左部、左枠材22L、中央枠材22Mからなり、第1苗供給装置12Lのカップ移送経路を収容する長円状の第1開口部12Laを構成している。枠部26Rは、前枠材22Fの右部、後枠材22Bの右部、右枠材22R、中央枠材22Mからなり、第2苗供給装置12Rのカップ移送経路を収容する長円状の第2開口部12Raを構成している。
支持枠体22は、天板22a、左側板22b、右側板22c、前板22d、後板22eを有している。天板22aは、支持枠体22の上面を構成している。天板22aの上面は、平面に形成されている。天板22aは、第1開口部12La及び第2開口部12Raを有している。左側板22bは、支持枠体22の左縁部(左枠材22Lの左縁部)から下方に延びており、支持枠体22の左側面を構成している。右側板22cは、支持枠体22の右縁部(右枠材22Rの右縁部)から下方に延びており、支持枠体22の右側面を構成している。前板22dは、支持枠体22の前縁部(前枠材22Fの前縁部)から下方に延びており、支持枠体22の前面を構成している。後板22eは、支持枠体22の後縁部(後枠材22Bの後縁部)から下方に延びており、支持枠体22の後面を構成している。
図3、図43〜図45に示すように、支持枠体22には、手摺り90が取り付けられている。手摺り90は、椅子13L,13Rに着座する作業者が把持するために設けられている。手摺り90は、支持枠体22の後枠材22Bに取り付けられている。手摺り90は、後部位91と側部位92とを有する。後部位91は、後枠材22Bに沿って機体幅方向K2に延びている。側部位92は、第1側部位92Lと第2側部位92Rとを含む。
第1側部位92Lは、機体2の左側に設けられている。第2側部位92Rは、機体2の右側に設けられている。後部位91は、後枠材22Bの後方且つ上方において機体幅方向K2に延設されており、第1側部位92Lと第2側部位92Rとを連結している。第1側部位92Lは、後部位91の機体幅方向一方端(左端)から前方に延びており、枠部26Lの側縁(左側縁)に沿って配置されている。第1側部位92Lは、前方に延びるにつれて上方に移行している。また、第1側部位92Lは、前方に延びるにつれて機体外方(左方)に移行している。第2側部位92Rは、後部位91の機体幅方向他方端(右端)から前方に延びており、枠部26Rの側縁(右側縁)に沿って配置されている。第2側部位92Rは、前方に延びるにつれて上方に移行している。また、第2側部位92Rは、前方に延びるにつれて機体外方(右方)に移行している。
図44、図45に示すように、第1側部位92L及び第2側部位92Rは、支持枠体22よりも上方に位置している。図3に示すように、第1側部位92Lの前端部は、支持枠体22の左端部よりも機体外方(左方)に位置している。第2側部位92Rの前端部は、支持枠体22の右端部よりも機体外方(右方)に位置している。
手摺り90と第1開口部12La及び第2開口部12Raとの位置関係について説明すると、後部位91は、第1開口部12Laの後方且つ上方に位置している。第1側部位92Lは、第1開口部12Laの機体外方(左方)且つ上方に位置している。後部位91は、第2開口部12Raの後方且つ上方に配置されている。第2側部位92Rは、第2開口部12Raの機体外方(右方)且つ上方に位置している。これにより、椅子13L.13Rに着座して作業を行う作業者或いは椅子13L,13Rに乗り降りする作業者が、第1開口部12La及び第2開口部12Raに誤って手を入れて怪我をすることが防止される。
図3、図43に示すように、第1側部位92Lの前端部には、第1グリップ92Laが設けられている。第1グリップ92Laは、作業者が第1椅子13Lに乗降する際に手で握る部分である。第2側部位92Rの前端部には、第2グリップ92Raが設けられている。第2グリップ91Raは、作業者が第2椅子13Rに乗降する際に手で握る部分である。第1グリップ91Laは、第1椅子13Lよりも後方に設けられている。第2グリップ91Raは、第2椅子13Rよりも後方に設けられている。これにより、機体2の後方から第1椅子13Lに向かう作業者は、第1グリップ91Laを握って第1椅子13Lに着座することができる。また、機体2の後方から第2椅子13Rに向かう作業者は、第2グリップ91Raを握って第2椅子13Rに着座することができる。尚、第1グリップ91Laを第1椅子13Lよりも前方に設け、第2グリップ91Raを第2椅子13Rよりも前方に設けてもよい。
図3、図43〜図45に示すように、苗供給部12には、原動機E1から後輪(車輪)4L,4Rへの動力伝達を遮断可能な操作レバー93が配置されている。操作レバー93は、中央枠材22Mの後部から上方に向けて突出している。操作レバー93は、原動機E1から後輪(車輪)4L,4R、移植部11、苗供給部12への動力伝達を許容又は遮断可能な主クラッチを操作するレバーである。例えば、作業中に不具合が生じた場合には、第1椅子13L又は第2椅子13Rに着座した作業者は、手を伸ばして操作レバー93を操作することによって、原動機E1から後輪(車輪)4L,4R、移植部11、苗供給部12への動力伝達を遮断することができる。
図3、図43〜図45に示すように、苗供給部12には、水平調整レバー97が設けられている。水平調整レバー97は、水平制御装置を操作するレバーである。水平調整レバー97を操作することによって、水平制御装置のモンローシリンダのロッドが伸長又は短縮する。これにより、機体2の傾きを調整(修正)して、機体2及び移植部11を水平とすることができる。
水平調整レバー97は、操作レバー93の前方に配置されている。また、水平調整レバー97は、第1苗供給装置12Lと第2苗供給装置12Rとの間に配置されている。図3、図4に示すように、水平調整レバー97は、支持枠体22の天板22aに形成された第1長穴22fを貫通して上下方向に延びている。第1長穴22fは、中央枠材22Mに形成されており、機体幅方向K2に延びている。
図4に示すように、水平調整レバー97は、第1長穴22fに沿って、機体幅方向K2の一方側(左側)と他方側(右側)とに揺動可能である。具体的には、水平調整レバー97は、基準レバー位置97Mと、第1レバー位置97Lと、第2レバー位置97Rとに揺動可能である。基準レバー位置97Mは、第1長穴22fの機体幅方向の中心に位置する。第1レバー位置97Lは、基準レバー位置97Mに対して機体幅方向の一方側(左側)に位置する。第2レバー位置97Rは、基準レバー位置97Mに対して機体幅方向の他方側(右側)に位置する。
水平調整レバー97の上部は、第1長穴22fから支持枠体22の上方(天板22aの上方)に突出しており、椅子13L,13Rに着座した作業者が把持することができる。水平調整レバー97の下部は第1長穴22fを通って支持枠体22の下方に延びており、連携機構(図示略)を介して水平制御装置のモンローシリンダと連携されている。これにより、水平調整レバー97の上部を把持して揺動させることにより、モンローシリンダのロッドを伸長又は短縮することができる。
水平調整レバー97を機体幅方向K2の一方側に揺動させる(基準レバー位置97Mから第1レバー位置97Lに揺動させる)ことにより、機体2の機体幅方向の一方側(左側)を下降させることができる。水平調整レバー97を機体幅方向K2の他方側に揺動させる(基準レバー位置97Mから第2レバー位置97Rに揺動させる)ことにより、機体2の機体幅方向の他方側(右側)を下降させることができる。
図3〜図5等に示すように、苗供給部12には、指標体98が設けられている。指標体98は、機体2の水平状態からの傾きを示す。指標体98は、第1苗供給装置12Lと第2苗供給装置12Rとの間に配置されている。
図4、図5に示すように、指標体98は、支持枠体22から(天板22aから)上方に突出している。具体的には、指標体98は、支持枠体22の天板22aに形成された第2長穴22gから上方に突出している。第2長穴22gは、中央枠材22Mに形成されており、機体幅方向K2に延びている。第2長穴22gは、第1長穴22fの前方に配置されている。
指標体98は、第2長穴22gに沿って、機体幅方向K2の一方側(左側)と他方側(右側)とに揺動可能である。具体的には、指標体98は、基準指標位置Mに対して第1指標方向(図5の矢印L方向)と第2指標方向(図5の矢印R方向)とに揺動可能である。図4、図5において、基準指標位置Mにある指標体を符号98Mで示し、第1指標方向Lに揺動した指標体を符号98Lで示し、第2指標方向Rに移動した指標体を符号98Rで示している。基準指標位置Mは、第2長穴22gの機体幅方向K2の中心に位置する。第1指標方向Lは、基準指標位置Mに対して機体幅方向K2の一方側(左方)である。第2指標方向Rは、基準指標位置に対して機体幅方向K2の他方側(右方)である。
図5に示すように、指標体98の下部には、錘99が設けられている。本実施形態の場合、錘99は指標体98と一体物として形成されているが、錘99を指標体98と別部材として指標体98の下部に取り付けてもよい。錘99の上方には、指標体98を揺動可能に支持する支軸79が設けられている。支軸79は、前後方向に延びる軸であり、支持枠体22の下方に設けられた軸支部材112に支持されている。軸支部材112は、支持枠体22の天板22aの下面に取り付けられている。指標体98は、錘99に作用する鉛直下向きの重力によって、地面の傾きや機体2の傾きに影響されずに鉛直方向を向く。指標体98は、機体2が水平であるときには、基準指標位置Mに位置する。指標体98は、機体2の機体幅方向の一方側(左側)が下降したときには、機体2に対して他方側(右側)に傾き、第2指標方向Rに移動する。指標体98は、機体2の機体幅方向の他方側(右側)が下降したときには、機体2に対して一方側(左側)に傾き、第1指標方向Lに移動する。
図4に示すように、基準レバー位置97Mと基準指標位置Mとは、前後方向に延びる同一直線L1上に配置されている。図3に示すように、直線L1は、支持枠体22の機体幅方向K2の中心を通って前後方向K1に延びる直線である。第1レバー位置97Lと第1指標方向(左方)Lとは、直線L1に対して同じ側(左側)にある。第2レバー位置97Rと第2指標方向(右方)Rとは、直線L1に対して同じ側(右側)にある。
図3〜図5に示すように、指標体98の前方には、基準体108が設けられている。基準体108は、レバー109の後方に設けられている。レバー109は、後述する植付具37L,37R,38L,38Rによる苗の植え付け深さを調整するためのレバーである。レバー109は、前方又は後方に揺動可能となっている。
基準体108は、指標体98が基準位置にあることを作業者に視覚的に示すために設けられている。基準体108は、機体2に取り付けられており、機体2が傾いたときには機体2と同じ方向に傾く。図5に示すように、基準体108は、下部が天板22aの下方で軸支部材112に取り付けられており、上部が天板22aから上方に突出している。
基準体108は、上縁が円弧状の開口部108aを有する板材として構成されている。開口部108aには、基準片108bが設けられている。基準片108bは、開口部108aの機体幅方向K2の中心に設けられており、開口部108aの上縁から後方下向きに延出している。開口部108aは、後方から見て指標体98とオーバーラップする位置に設けられている。基準片108bは、指標体98が指標基準位置98Mにあるとき、後方から見て指標体98とオーバーラップする位置にある。
図43に示すように、椅子13L,13Rは、水平調整レバー97及び指標体98に対して後方に配置されている。水平調整レバー97は、指標体98の後方に配置されている。そのため、水平調整レバー97は、前後方向において指標体98よりも椅子13L,13Rに近い側に配置されている。
椅子13L,13Rに着座した作業者の視線の方向は、図4に示す矢印A1方向(後方から前方に向かう方向)となる。そのため、椅子13L,13Rに着座した作業者が前方を向いたとき、水平調整レバー97が手前側に視認され、指標体98が水平調整レバー97の奥側に視認される。また、図4、図5に示すように、基準体108は、指標体98の奥側に視認される。
尚、椅子13L,13Rを、水平調整レバー97及び指標体98に対して前方に配置することもできる。この場合、水平調整レバー97は、指標体98の前方に配置される。また、基準体108は、指標体98の後方に配置される。この場合、椅子13L,13Rに着座した作業者が後方を向いたとき、水平調整レバー97が手前側に視認され、指標体98が水平調整レバー97の奥側に視認される。また、基準体108は、指標体98の奥側に視認される。
椅子13L,13Rと水平調整レバー97と指標体98とが上記の位置関係にあることによって、作業者は、椅子13L,13Rに着座した状態において、指標体98の位置を確認することにより、機体2の傾きの有無及び傾き方向と水平調整レバー97を操作すべき方向を把握することができる。
具体的には、指標体98が基準片108bとオーバーラップしている場合、機体2が傾いていない(水平である)ことを把握することができる。この場合、水平調整レバー97は、基準レバー位置97Mを維持すればよく、操作する必要はない。
指標体98が基準片108bに対して機体幅方向K2の一方側(左側)に位置する場合、作業者は水平調整レバー97を機体幅方向K2の一方側(即ち、指標体98の傾き方向と同じ方向)に揺動させればよいことを把握できる。この場合、機体2が右下がりに傾斜している(右側が下降している)状態にあるため、水平調整レバー97を基準レバー位置97Mから第1レバー位置97Lに揺動させることにより、機体2の機体幅方向K2の一方側(左側)を下降させて機体2を水平とすることができる。
指標体98が基準片108bに対して機体幅方向K2の他方側(右側)に位置する場合、作業者は水平調整レバー97を機体幅方向K2の他方側(即ち、指標体98の傾き方向と同じ方向)に揺動させればよいことを把握できる。この場合、機体2が左下がりに傾斜している(左側が下降している)状態にあるため、水平調整レバー97を基準レバー位置97Mから第2レバー位置97Rに揺動させることにより、機体2の機体幅方向K2の他方側(右側)を下降させて機体2を水平とすることができる。
このように、作業者は、機体2が傾いた場合、水平調整レバー97を指標体98の傾き方向と同じ方向に操作することで、機体2を水平に戻すことができる。そのため、作業者は、機体2がどちらに傾いているかを意識することなく、指標体98を見て直観的に水平調整レバー97を操作すべき方向を正確に把握して、傾きをなくす方向に正しく操作することができる。
次に、図6〜図11を参照して、移植部11について詳細に説明する。
図6、図7に示すように、移植部11は、移植フレーム23を有する。
移植フレーム23は、メインフレーム24と、第1取付部材25Lと、第2取付部材25Rと、複数のフレーム材(上フレーム材27、下フレーム材28、前フレーム材29)とを有する。
メインフレーム24は、機体2の前部に取り付けられている。メインフレーム24の機体幅方向K2の中央部は、機体2の幅方向K2の中央部に一致している。第1取付部材25Lは、メインフレーム24の左側部の下部に固定されていると共に、デッキ10Lの前部に固定されている。第2取付部材25Rは、メインフレーム24の右側部の下部に固定されていると共に、デッキ10Rの前部に固定されている。
上フレーム材27は、後部27aがメインフレーム24の上部から前方に延出している。上フレーム材27の前部27bは、後部27aの前端から前方に行くにしたがって下方に移行する傾斜方向に延出した後、下方に延出されている。下フレーム材28は、メインフレーム24の下方において機体2に固定され、且つ機体2から前方に延びている。上フレーム材27及び下フレーム材28は、機体の幅方向K2の中央部に位置している。
前フレーム材(前部フレーム)29は、上フレーム材27及び下フレーム材28の前端部に位置し、機体幅方向K2に延伸している。前フレーム材29の中央部に、上フレーム材27及び下フレーム材28の前端部が固定されている。
図6、図7に示すように、移植部11には、横軸回りに回転駆動される駆動シャフト31が設けられている。駆動シャフト31は、例えば、六角棒で形成されている。駆動シャフト31は、メインフレーム24の下部前方において、機体幅方向K2に延伸して設けられている。メインフレーム24の機体幅方向K2の中央部には、軸支持部材32が設けられている。駆動シャフト31は、この軸支持部材32を挿通していると共に、中央部が軸支持部材32に軸受部材を介して回転可能に支持されている。
駆動シャフト31には、動力伝達機構34を介してミッションケースM1からの動力が軸心方向の中央部に伝達される。駆動シャフト31の一端部(左端部)は、第1取付部材25Lの前方に位置している。駆動シャフト31の他端部(右端部)は、第2取付部材25Rの前方に位置している。
図6〜図8に示すように、移植部11は、第1植付装置36Lと、第2植付装置36Rとを有する。第1植付装置36Lは、メインフレーム24の左側の前方で且つ上フレーム材27及び下フレーム材28の左側に配置されている。第2植付装置36Rは、メインフレーム24の右側の前方で且つ上フレーム材27及び下フレーム材28の右側に配置されている。
図6〜図9に示すように、第1植付装置36Lは、圃場に苗を植え付ける複数の植付具(第1植付具37L、第3植付具38L)を有する。複数の植付具は、第1伝動体39Lに、第1昇降機構40L及び第1支持体41Lを介して昇降可能に支持されている。第1植付具37L及び第3植付具38Lは、同時に昇降し、上昇位置で苗が供給されると共に苗を保持したまま下降し、下降位置で圃場(畝)に突入して開く。これにより、圃場に植穴が形成されると共に該植穴に苗が放出されて植え付けられる。
第2植付装置36Rも、圃場に苗を植え付ける複数の植付具(第2植付具37R、第4植付具38R)を有する。複数の植付具は、第2伝動体39Rに、第2昇降機構40R及び第2支持体41Rを介して昇降可能に支持されている。第2植付具37R及び第4植付具38Rも、第1植付具37L及び第3植付具38Lと同様に動作して、圃場に苗が植え付けられる。また、第2植付具37R及び第4植付具38Rは、第1植付具37L及び第3植付具38Lが上昇しているときに下降する。
図6、図8に示すように、複数の植付具(第1植付具37L、第2植付具37R、第3植付具38L、第4植付具38R)は、機体幅方向に並んで配置されている。第1植付具37Lは、隣接する畝のうち一方の畝に苗を植え付ける。第2植付具37Rは、隣接する畝のうち他方の畝に苗を植え付ける。第3植付具38Lは、第1植付具37Lに対して第2植付具37Rとは反対側(左側)に配置されている。第4植付具38Rは、第2植付具37Rに対して第1植付具37Lとは反対側(右側)に配置されている。
本実施形態では、移植機1は、4条植えの移植機であって、第1植付装置36Lで植え付けられる2つの苗と、第2植付装置36Rで植え付けられる2つの苗とが前後方向K1に位置ずれした千鳥植えをする移植機である。
図6、図7に示すように、第1伝動体39L及び第2伝動体39Rは、駆動シャフト31の駆動力を伝達する装置である。第1伝動体39Lは、駆動シャフト31の一端側に配置されている。第2伝動体39Rは、駆動シャフト31の他端側に、第1伝動体39Lと機体幅方向K2において対向して配置されている。
第1伝動体39Lは、支持ケース43Lと、この支持ケース43Lに設けられた伝動機構44Lとを有する。支持ケース43Lは、基部(第1伝動体39Lの基部)42Lが第1取付部材25Lの前面にボルト等によって固定されていて、第1取付部25Lから前方突出状とされている。また、基部42Lは、第1取付部材25Lに対して機体幅方向K2に位置変更可能に(例えば、2位置に位置変更可能に)取り付けられている。したがって、第1伝動体39L(第1植付装置36L)は、駆動シャフト31の一端部で該駆動シャフト31の軸心方向に位置変更可能である。
伝動機構44Lは、第1昇降機構40Lに駆動シャフト31の動力を伝達する。伝動機構44Lは、駆動シャフト31の一端部に軸受部材45を介して取り付けられた第1スプロケット46と、支持ケース43Lの前部に設けられた伝動軸49に一体回転可能に設けられた第2スプロケット47と、第1スプロケット46と第2スプロケット47とに巻掛けられたチェーン48とを有する。軸受部材45は、駆動シャフト31に対して一体回転可能で且つ軸心方向に移動可能である。
支持ケース43L(第1伝動体39L)の先端側は、第1連結材(側部フレーム)50Lによって前フレーム材29の左側部に連結されている。第1連結材50Lの後部は、支持ケース43Lの先端側に固定されている。第1連結材50Lの前部は、前フレーム材29に固定された取付ステー35Lに機体幅方向K2に位置調整可能にボルト等によって取り付けられている。第1連結材(側部フレーム)50Lは、前部フレーム29の機体外方側(左部)から後方に延びている。
第2伝動体39Rは、第1伝動体39Lと構成が同様であるので省略して説明する。第2伝動体39Rも、支持ケース43Rと、この支持ケース43Rに設けられた伝動機構44Rとを有する。支持ケース43Rは、基部(第2伝動体39Rの基部)42Rが第2取付部材25Rの前面にボルト等によって機体幅方向K2に位置変更可能に固定されている。したがって、第2伝動体39R(第2植付装置36R)は、駆動シャフト31の他端部で該駆動シャフト31の軸心方向に位置変更可能である。伝動機構44Rは、第2昇降機構40Rに駆動シャフト31の動力を伝達する。伝動機構44Rは、伝動機構44Lと同様に構成されている。
支持ケース43R(第2伝動体39R)の先端側は、第2連結材(側部フレーム)50Rによって前フレーム材29の左側部に連結されている。第2連結材50Rの後部は、支持ケース43Rの先端側に固定されている。第2連結材50Rの前部は、前フレーム材29に固定された取付ステー35Rに機体幅方向K2に位置調整可能にボルト等によって取り付けられている。第2連結材(側部フレーム)50Rは、前部フレーム29の機体外方側(右部)から後方に延びている。
即ち、第1連結材50L、第2連結材50R、メインフレーム24、第1取付部材25L、第2取付部材25R、支持ケース43L、支持ケース43R、前フレーム材29によって、枠体が構成されている。これにより、第1植付装置36L及び第2植付装置36Rは枠体内に配置されていて保護されている。
図6に示すように、第1昇降機構40Lと第2昇降機構40Rとは駆動シャフト31に沿う方向(機体幅方向K2)で並べて配置されている。第1昇降機構40Lは、第1伝動体39Lの前部の機体内方に配置されている。第1昇降機構40Lは、支持ケース43Lに伝動軸49を介して回転自在に支持された第1回転ケース51と、この第1回転ケース51の遊端側に回転自在に支持された第2回転ケース52とを有する。第2回転ケース52の遊端側に第1支持体41Lが支持され、第1支持体41Lに第1植付具37L及び第3植付具38Lが取り付けられている。第1支持体41Lの後部は、図示省略のスプリングによって吊り下げられている(上方に付勢されている)。
第1昇降機構40Lにあっては、伝動軸49によって第1回転ケース51が回転駆動され、第1回転ケース51の回転に連動して第2回転ケース52が第1回転ケース51とは逆方向に回転するように、第1回転ケース51及び第2回転ケース52内に動力伝達機構が設けられている。第1回転ケース51が回転駆動されることにより第1支持体41Lが昇降し、これに伴って第1植付具37L及び第3植付具38Lが昇降する。即ち、第1昇降機構40Lは、第1伝動体39Lに支持され且つ当該第1伝動体39Lの動力によって第1植付具37L及び第3植付具38Lを昇降させる。
第2昇降機構40Rは、第2伝動体39Rの前部の機体内方に配置されている。第2昇降機構40Rは、支持ケース43Rに伝動軸49を介して回転自在に支持された第1回転ケース51と、この第1回転ケース51の遊端側に回転自在に支持された第2回転ケース52とを有する。第2回転ケース52に第2支持体41Rが支持され、第2支持体41Rに第2植付具37R及び第4植付具38Rが取り付けられている。
第2昇降機構40Rも、第1昇降機構40Lと同様の構成で且つ同様に動作する。第2昇降機構40Rにあっては、第1回転ケース51が回転駆動されることにより第2支持体41Rが昇降し、これにより第2植付具37R及び第4植付具38Rが昇降する。即ち、第2昇降機構40Rは、第2伝動体39Rに支持され且つ当該第2伝動体39Rの動力によって第2植付具37R及び第4植付具38Rを昇降させる。
図6、図9に示すように、第1支持体41Lは、第1昇降機構40Lの機体内方側に配置されている。第1支持体41Lは、第1植付具37Lを支持する第1部材53Lと、第3植付具38Lを支持する第2部材54Lと、第1部材53Lと第2部材54Lとを連結する複数の連結部材55Lとを有する。第1部材53Lと第2部材54Lとは機体幅方向K2で間隔をあけて配置されている。複数の連結部材55Lは、第1部材53Lと第2部材54Lとの間に配置されている。第1植付具37Lは、第1部材53Lの後部の機体内方側に配置されている。第3植付具38Lは、第2部材54Lの後部の機体外方側に配置されている。
図6、図9に示すように、第2支持体41Rは、第2昇降機構40Rの機体内方側に配置されている。第2支持体41Rは、第2植付具37Rを支持する第1部材53Rと、第4植付具38Rを支持する第2部材54Rと、第1部材53Rと第2部材54Rとを連結する複数の連結部材55Rとを有する。第1部材53、第2部材54及び複数の連結部材55Rの構成は、第1支持体41Lと同様であるので説明を省略する。第2植付具37Rは、第1部材53Rの後部の機体内方側に配置されている。第4植付具38Rは、第2部材54Rの後部の機体外方側に配置されている。
図11に示すように、第1植付具37Lは、第1支持体41Lの第1部材53Lに第1支持機構56Lによって前後に開閉可能に支持されている。図11を参照して、第2植付具37R、第3植付具38L及び第4植付具38Rについても説明すると、第2植付具37Rは、第2支持体41Rの第1部材53Rに第2支持機構56Rによって前後に開閉可能に支持されている。第3植付具38Lは、第1支持体41Lの第2部材54Lに第3支持機構57Lによって前後に開閉可能に支持されている。第4植付具38Rは、第2支持体41Rの第2部材54Rに第4支持機構57Rによって前後に開閉可能に支持されている。
第1植付具37L〜第4植付具38Rの構造は同じであるので、第1植付具37Lの構造を代表して説明し、第2植付具37R〜第4植付具38Rの説明は省略する。
図10、図11に示すように、第1植付具37Lは、前側の第1構成部58と、後側の第2構成部59とを有する。第1植付具37Lは、閉じた状態(第1構成部58と第2構成部59が前後方向K1で重なった状態)では、上方開口状で且つ側面視で下方に向けて先細りの形状を呈している。また、第1構成部58と第2構成部59とは、平面視において略円弧状に湾曲しており、開放側(凹面側)が互いに向き合って配置されている。第1植付具37Lは、第1構成部58と第2構成部59とが前後方向K1で離反することで開く。
第1構成部58の上部の前部側には、第1取付ブラケット61が固定されている。第2構成部59の上部の後部側には、第2取付ブラケット62が固定されている。
第1支持機構56L〜第4支持機構57Rの構造は同じであるので、第1支持機構56Lの構造を代表して説明し、第2支持機構56R〜第4支持機構57Rの説明は省略する。
図10、図11に示すように、第1支持機構56Lは、第1揺動部材63と、第2揺動部材64と、第1取付具65と、第2取付具66とを有する。第1揺動部材63の上部の前部は、第1支持体41Lの第1部材53Lに枢軸67によって横軸回りに回転可能に支持されている。第2揺動部材64の上部の後部は、第1支持体41Lの第1部材53Lに枢軸68によって横軸回りに回転可能に支持されている。第1揺動部材63の上部の後部には、係合部(ローラ)69が設けられている。第2揺動部材64の上部の前部には、前方に開放状の係合凹部70が形成されている。係合凹部70に係合部69が挿入されて係合している。
第1取付具65は、第1揺動部材63に固定された第1プレート65Aと、第1プレート65Aに固定された第2プレート65Bとを有する。第2プレート65Bの下部は、第1プレート65Aから下方に突出している。この第2プレート65Bの下部に、第1取付ブラケット61がボルト等を介して取り付けられている。
第2取付具66は、第2揺動部材64に固定された第3プレート66Aと、第3プレート66Aに固定された第4プレート66Bとを有する。第4プレート66Bの下部は、第3プレート66Aから下方に突出している。この第4プレート66Bの下部に、第2取付ブラケット62がボルト等を介して取り付けられている。
また、第1支持機構56Lは、第1植付具37Lを閉じる方向に付勢するスプリング71を有している。
図11において、第1揺動部材63が枢軸67回りに前後に揺動すると、それに伴って第1構成部58が前後に揺動すると共に係合部69が上下動する。係合部69が上下動すると、第2揺動部材64が枢軸68回りに前後に揺動して第2構成部59が前後に揺動する。これにより、第1植付具37Lが前後に開閉する。第2植付具37R、第3植付具38L及び第4植付具38Rも同様の動作で前後に開閉する。
図10、図11に示すように、第1植付装置36Lは、第1植付具37Lを開閉させる第1開閉機構72Lを有している。第2植付装置36Rは、第2植付具37Rを開閉させる第2開閉機構72Rを有している。第1開閉機構72Lと第2開閉機構72Rとは同様の構成であるので、第1開閉機構72Lを説明し、第2開閉機構72Rの説明は省略する。
第1開閉機構72Lは、カム73と、カムローラ74と、カムリンク75と、開閉ロッド76とを有する。カム73は、第2回転ケース52の遊端側に設けられていて、第2回転ケース52の回転に伴って回転する。カム73は、径外方向の突出量が大きい押圧部73aと、径外方向の突出量が小さい押圧解除部73bとを有する。カムローラ74はカム73の外周に当接する。カムリンク75は、上部が第1部材53Lに枢軸78によって横軸回りに回転自在に支持されている。カムリンク75の上下中途部にカムローラ74が枢支されている。開閉ロッド76の一端部は、カムリンク75の下部に枢支連結され、開閉ロッド76の他端部は、第1揺動部材63の下部に枢支連結されている。
第1植付具37Lの昇降経路の上死点位置の手前から下死点位置の手前までは、カムローラ74が押圧解除部73bに当接していて、第1植付具37Lは閉じている。第1植付具37Lが圃場に突入した際に、カムローラ74が押圧部73aに乗り上げる。すると、カムローラ74がカム73に押圧されてカムリンク75が枢軸78回りに前方に揺動する。カムリンク75が前方に揺動すると、開閉ロッド76を介して第1構成部58が引かれて第1植付具37Lが開く。
第2植付具37Rも第2開閉機構72Rによって同様の動作で開閉する。
図10に示すように、第1植付装置36Lは、第1開閉機構72Lに連動して第3植付具38Lを開閉させる第1連動機構81Lを有している。第2植付装置36Rは、第2開閉機構72Rに連動して第4植付具38Rを開閉させる第2連動機構81Rを有している。第1連動機構81Lと第2連動機構81Rとは同様の構成であるので、第1連動機構81Lを説明し、第2連動機構81Rの説明は省略する。
図10に示すように、第1連動機構81Lは、連動リンク82と、連結部材83と、連結ロッド84とを有する。連動リンク82は、上部が第1支持体41Lの第2部材54に枢軸85によって横軸回りに回転可能に支持されている。枢軸85は、枢軸78と同芯状に設けられている。連動リンク82は、下部の前部が連結部材83によってカムリンク75に連結されている。これにより、連動リンク82は、カムリンク75と一体揺動する。連結ロッド84の一端部は、連動リンク82の下部に枢支連結されている。連結ロッド84の他端部は、第3植付具38Lの第1構成部58を揺動可能に支持する第1揺動部材63に枢支連結されている。
以上の第1開閉機構72Lにあっては、カムリンク75の前後の揺動に連動して連動リンク82が揺動することで、連結ロッド84を介して第3植付具38Lが開閉する。これと同様の動作で、第4植付具38Rは、第2連動機構81Rによって第2植付具37Rの開閉動作に連動して開閉する。
図8に示すように、移植機1は、苗供給部12の第1苗供給装置12Lと第2苗供給装置12Rから供給される苗を植付具に案内するガイド部材を備えている。ガイド部材は、第1中継ガイド87Lと第2中継ガイド87Rとを含む。
第1植付装置36Lには、第1植付具37L及び第3植付具38Lに苗を案内する第1中継ガイド87Lが設けられている。また、第2植付装置36Rには、第2植付具37R及び第4植付具38Rに苗を案内する第2中継ガイド87Rが設けられている。第1中継ガイド87Lは、第1苗供給装置12Lの第1位置X1及び第2位置X2(図10参照)の下方に設けられている。第2中継ガイド87Rは、第2苗供給装置12Rの第1位置X1及び第2位置X2の下方に設けられている。別の言い方をすれば、第1中継ガイド87L及び第2中継ガイド87Rは、第1位置X1及び第2位置X2にある苗供給カップ14A,14Bの下方に位置する。
第1中継ガイド87Lは、第1植付具37Lに苗を案内する第1ガイド88Lと、第3植付具38Lに苗を案内する第3ガイド89Lとを含む。第2中継ガイド87Rは、第2植付具37Rに苗を案内する第2ガイド88Rと、第4植付具38Rに苗を案内する第4ガイド89Rとを含む。第1ガイド88L、第2ガイド88R、第3ガイド89L、第4ガイド89Rは、下方に向けて先細りの形状であって上部及び下部が開放された四角錐状(又は円錐状)に形成されている。
図9に示すように、第1ガイド88Lは、第1支持体41Lの第1部材53Lに取り付けられ、第3ガイド89Lは、第1支持体41Lの第2部材54Lに取り付けられている。第2ガイド88Rは、第2支持体41Rの第1部材53Rに取り付けられ、第4ガイド89Rは、第2支持体41Rの第2部材54Rに取り付けられている。
第1位置X1及び第2位置X2において苗供給カップ14A,14Bから落下した苗は、第1中継ガイド87L、第2中継ガイド87Rを介して、第1植付具37L、第2植付具37R、第3植付具38L、第4植付具38Rへと受け渡される。即ち、上下方向における苗供給カップ14A,14Bと第1中継ガイド87L及び第2中継ガイド87Rとの間の空間は、苗供給部12から移植部11への苗の受け渡し部77L,77R(図8参照)である。
ここで、第1植付具37L、第3植付具38L、第1中継ガイド87Lは同時に昇降し、第2植付具37R、第4植付具38R、第2中継ガイド87Rは同時に昇降する。そして、苗供給部12から移植部11への苗の受け渡しは、植付具及びガイド部材が上昇したときに行われる。そのため、受け渡し部77Lは、第1植付具37L、第3植付具38L、第1中継ガイド87Lが上昇したときにおける苗供給カップ14A,14Bと第1中継ガイド87Lとの間の空間(図8の右部参照)である。また、受け渡し部77Rは、第2植付具37R、第4植付具38R、第2中継ガイド87Rが上昇したときにおける苗供給カップ14A,14Bと第2中継ガイド87Rとの間の空間である(図8の左部参照)。
尚、左側の植付具等(第1植付具37L、第3植付具38L、第1中継ガイド87L)と右側の植付具等(第2植付具37R、第4植付具38R、第2中継ガイド87R)とは交互に上昇するが、図8では、説明の便宜上、左側の植付具等と右側の植付具等の両方が上昇した状態を示している。
図12は、原動機E1からの動力を移植部11及び苗供給部12に伝達する動力伝達機構111の構成を示す図である。原動機E1からの動力は、ミッションケースM1に伝達された後、伝達軸や歯車機構等を介してクラッチハウジングC1に伝達される。クラッチハウジングC1には歯車機構等からなる動力分岐部が収容されており、クラッチハウジングC1に伝達された動力は、一方と他方に分岐して出力される。一方に出力された動力は、移植部11の駆動シャフト31(図6、図7参照)に伝達される。他方に出力された動力は、苗供給部12に伝達される。
クラッチハウジングC1から苗供給部12へと動力を伝達する動力伝達経路には、動力遮断機構130が設けられている。動力遮断機構130は、動力伝達機構111による苗供給部12への動力の伝達を許容又は遮断することができる。
動力遮断機構130は、第1伝達軸131と、第2伝達軸132と、中継部133と、を有している。第1伝達軸131には、原動機E1からの動力がミッションケースM1及びクラッチハウジングC1を介して伝達される。第2伝達軸132は、クラッチハウジングC1から出力された動力を苗供給部12に伝達する。
図12、図13に示すように、第1伝達軸131は動力遮断機構130の下部に配置され、第2伝達軸132は動力遮断機構130の上部に配置されている。第1伝達軸131と第2伝達軸132との間には、中継部133が配置されている。図14、図15に示すように、中継部133は、第1円板134、第2円板135、環状板136、付勢部材137を有している。
第1円板134は、第1伝達軸131の上部に固定されている。第2円板135は、第2伝達軸132の下部に固定されている。第1円板134の上面と第2円板135の下面とは対向して配置されている。第1円板134の直径は、第2円板135の直径よりも大きい。第1円板134には、第1穴134aと第2穴134bが形成されている。第1穴134aは、第2穴134bよりも内側(円板の中心に近い側)に配置されている。第2円板135には、第3穴135aが形成されている。第1穴134aと第3穴135aとは、上下方向に重なる位置に配置されている。
環状板136は、第2円板135の上方に配置されている。環状板136は、内径が第2円板135の外径よりも小さく、外径が第2円板135の外径よりも大きい。環状板136には、第4穴136aが形成されている。第4穴136aは、第2穴134bと上下方向に重なる位置に配置されている。
付勢部材137は、バネ137aと球体137bとから構成されている。球体137bは、バネ137aの上端部に固定されている。球体137bの直径は、第3穴135aの直径よりも大きい。バネ137aの下端部は、第1円板134の第1穴134aに嵌合されている。球体137bは、上部のみが第2円板135の第3穴135aに嵌まっている。バネ137aは、球体137bを第3穴135aに押し付けるように上方に向けて付勢している。
環状板136と第1円板134とは、ボルトBLとナットNTの螺合によって固定される。ボルトBLの軸部は、環状板136の第4穴136aから第1円板134の第2穴134bに挿通され、当該軸部にナットNLが螺合される。これにより、環状板136と第1円板134とが相対的に回転不能に固定される。第2円板135は、環状板136と第1円板134との間に挟まれる。
苗供給部12に対して動作を妨げる力が加わっていない場合、第2円板135には回転を妨げる力が作用しない。この場合、第1伝達軸131の回転に伴って第1円板134が回転すると、第1円板134の回転力は付勢部材137を介して第2円板135に伝達される。このとき、付勢部材137の球体137bの上部は第3穴135aに嵌まった状態にあるため、球体137bが第1伝達軸131の軸回りに回転することによって、第2円板135に回転力が伝達される。これにより、第2円板135が回転し、第2伝達軸132が回転する。つまり、第1伝達軸131の回転は、第2伝達軸132に伝達される。言い換えれば、動力遮断機構130は、動力の伝達を許容する。
苗供給部12に対して動作を妨げる力が加わった場合、第2円板135に回転を妨げる力が作用する。この場合、第1伝達軸131の回転に伴って第1円板134が回転すると、付勢部材137が第1伝達軸131の軸回りに回転するが、第2円板135の回転が妨げられているため、球体137bが第3穴135aから離脱する。そのため、第1円板134の回転力は、第2円板135に伝達されない。つまり、第1円板134は、第2円板135に対して空回りする。これにより、第1伝達軸131の回転は、第2伝達軸132に伝達されない。言い換えれば、動力遮断機構130は、動力の伝達を遮断する。
動力遮断機構130が動力の伝達を許容する場合、クラッチハウジングC1から他方に出力された動力は、動力遮断機構130を介して苗供給部12に伝達される。具体的には、クラッチハウジングC1から他方に出力された動力は、動力遮断機構130を介して第3スプロケット124に伝達され、第3スプロケット124を回転させる。第3スプロケット124は、第2苗供給装置12Rの駆動スプロケット18の下方に配置されており、当該駆動スプロケット18と接続されている。そのため、第3スプロケット124の回転に伴って、第2苗供給装置12Rの駆動スプロケット18が回転する。これにより、第2苗供給装置12Rの従動スプロケット19及び移送チェーン20が回転する。
第1苗供給装置12Lの駆動スプロケット18の下方には、第4スプロケット125が配置されている。第3スプロケット124及び第4スプロケット125には、チェーン126が巻き掛けられている。第4スプロケット125の上方には第1歯車127が配置されている。第1歯車127は、第4スプロケット125と接続されており、第4スプロケット125の回転に伴って回転する。第1歯車127には第2歯車128が噛み合っている。第2歯車128は、第1苗供給装置12Lの駆動スプロケット18の下方に配置されており、当該駆動スプロケット18と接続されている。
クラッチハウジングC1から他方に出力された動力によって第3スプロケット124が回転すると、この回転がチェーン126により伝達されて第4スプロケット125が回転する。第4スプロケット125が回転すると、第1歯車127及び第2歯車128が回転し、第1苗供給装置12Lの駆動スプロケット18が回転する。これにより、第1苗供給装置12Lの従動スプロケット19及び移送チェーン20が回転する。
動力遮断機構130が動力の伝達を遮断する場合、クラッチハウジングC1から他方に出力された動力は、苗供給部12に伝達されない。具体的には、クラッチハウジングC1から他方に出力された動力が第3スプロケット124に伝達されないため、第1苗供給装置12L及び第2苗供給装置12Rの移送機構の動作が停止する。
上述した動力遮断機構130が設けられていることにより、例えば、作業者が誤って苗供給部12の移送チェーン20と支持枠体22との間に指を挟んだ場合など、苗供給部12に対して動作を妨げる力が加わった場合、原動機E1から苗供給部12への動力の伝達が遮断される。これにより、苗供給部12の動作(移送チェーン20の回転等の移送機構の動作)が停止するため、作業者が怪我をしたり、苗供給部12が破損したりすることが防止できる。
図9、図16〜図18に示すように、移植機1は、ガイド部材(第1ガイド88L、第2ガイド88R、第3ガイド89L、第4ガイド89R)に水を導くチューブ(以下、「灌水チューブ」ともいう)94,95を備えている。チューブ94,95には、後述する灌水タンクから水が供給される。チューブ94,95は、屈曲可能なゴム等の素材から構成されている。
チューブ94,95は、第1チューブ94L、第2チューブ94R、第3チューブ95L、第4チューブ95Rを含む。第1チューブ94Lは、第1ガイド88Lに水を導く。第2チューブ94Rは、第2ガイド88Rに水を導く。第3チューブ95Lは、第3ガイド89Lに水を導く。第4チューブ95Rは、第4ガイド89Rに水を導く。
チューブ94,95の先端部は、ガイド部材に対する相対位置が固定されている。具体的には、第1チューブ94Lの先端部は、第1ガイド88Lに対する相対位置が固定されている。第2チューブ94Rの先端部は、第2ガイド88Rに対する相対位置が固定されている。第3チューブ95Lの先端部は、第3ガイド89Lに対する相対位置が固定されている。第4チューブ95Rの先端部は、第4ガイド89Rに対する相対位置が固定されている。
図17に示すように、第1チューブ94Lは、主チューブ94Laと、分岐部94Lbと、分岐チューブ94Lcとを有している。主チューブ94Laは、基端側が給水ポンプ(図示せず)を介して灌水タンクと接続されている。分岐部94Lbは、主チューブ94Laの先端側に設けられており、1つの入口ポートと2つの出口ポートとを有している。入口ポートには、主チューブ94Laの先端部が接続されている。分岐チューブ94Lcは、分岐部94Lbの2つの出口ポートにそれぞれ接続されている。これにより、1本の主チューブ94Laから導かれた水は、2本の分岐チューブ94Lcに分かれて流通する。分岐部94Lbから複数(2つ)に分岐された分岐チューブ94Lcは、後述する複数(2つ)の装着部96A,96Bにそれぞれ装着されている。
第2チューブ94R、第3チューブ95L、第4チューブ95Rの構成は、第1チューブ94Lと同様である。図17に示すように、第2チューブ94Rは、第1チューブ94Lと同様の主チューブ94Ra、分岐部94Rb、分岐チューブ94Rcを有する。第3チューブ95Lも、第1チューブ94Lと同様の主チューブ95La、分岐部95Lb、分岐チューブ95Lcを有する。第4チューブ95Rも、第1チューブ94Lと同様の主チューブ95Ra、分岐部95Rb、分岐チューブ95Rcを有する。
図9、図17、図18に示すように、ガイド部材(第1ガイド88L、第2ガイド88R、第3ガイド89L、第4ガイド89R)は、ガイド部材に対するチューブ94,95の先端部の位置を保持するための装着部96を有している。装着部96は、上部と下部が開放された円筒状であって、チューブ94,95の先端部が上部から差し込まれることによって装着される。
各ガイド部材(第1ガイド88L、第2ガイド88R、第3ガイド89L、第4ガイド89R)の装着部96の構成は同様である。
図17、図18に示すように、装着部96は、2つの装着部96A,96Bを含む。一方の装着部96Aには、第1チューブ94Lの2本の分岐チューブ94Lcのうちの一方の分岐チューブの先端部が装着される。他方の装着部96Bには、第1チューブ94Lの2本の分岐チューブ94Lcのうちの他方の分岐チューブの先端部が装着される。
図17に示すように、第1チューブ94Lの主チューブ94La及び第4チューブ95Rの主チューブ95Raは、結束具151によって前フレーム材(前部フレーム)29及び第2連結材(側部フレーム)50Rに沿って取り付けられている。詳しくは、主チューブ94La、95Raの基端側は、結束具151によって第2連結材(側部フレーム)50Rに沿って取り付けられて、後方から前方に向けて延びている。主チューブ94Laの先端側は、前フレーム材(前部フレーム)29に沿って結束具152によって取り付けられて左方に延びた後、後方に向けて延びて分岐部94Lbと接続されている。主チューブ95Raの先端側は、前フレーム材(前部フレーム)29に沿って左方に延びた後、後方に向けて延びて分岐部95Lbと接続されている。
また、第2チューブ94Rの主チューブ94Ra及び第3チューブ95Lの主チューブ95Laは、結束具153によって前フレーム材(前部フレーム)29及び第1連結材(側部フレーム)50Lに沿って取り付けられている。詳しくは、主チューブ94Ra、95Laの基端側は、結束具153によって第1連結材(側部フレーム)50Lに沿って取り付けられて、後方から前方に向けて延びている。主チューブ94Raの先端側は、前フレーム材(前部フレーム)29に沿って結束具152によって取り付けられて右方に延びた後、後方に向けて延びて分岐部94Rbと接続されている。主チューブ95Laの先端側は、前フレーム材(前部フレーム)29に沿って右方に延びた後、後方に向けて延びて分岐部95Rbと接続されている。
尚、上述した結束具151,152,153による結束位置は、適宜変更することができる。また、結束具の数を増加又は減少することもできる。
図19、図20に示すように、移植機1は、畝に接地する複数の接地部材160と、接地部材160を機体2に対して揺動可能に支持する複数の支持部材170と、支持部材170の揺動に基づいて畝高さを検出する畝高さ検出部材180と、を備えている。
接地部材160は、畝の上面を転動することによって、畝の高さを検出すると共に、苗植付装置36L,36Rにより植え付けられた苗の周囲を土で覆う覆土輪として機能する。接地部材160は、第1接地部材161Lと、第2接地部材161Rと、第3接地部材162Lと、第4接地部材162Rと、を含む。第1接地部材161L、第2接地部材161R、第3接地部材162L、第4接地部材162Rは、それぞれ一対(2つ)の接地ローラから構成されている。
図19に示すように、第1接地部材161Lは、第1植付具37L側に設けられている。第2接地部材161Rは、第2植付具37R側に設けられている。第3接地部材162Lは、第3植付具38L側に設けられている。第4接地部材162Rは、第4植付具38R側に設けられている。
詳しくは、第1接地部材161Lは、第1植付具37Lの機体幅方向の一方側(左側)に配置された一方接地部材161Laと、第1植付具37Lの機体幅方向の他方側(右側)に配置された他方接地部材161Lbと、を含む。第2接地部材161Rは、第2植付具37Rの機体幅方向の一方側(左側)に配置された一方接地部材161Raと、第2植付具37Rの機体幅方向の他方側(右側)に配置された他方接地部材161Rbと、を含む。第3接地部材162Lは、第3植付具38Lの機体幅方向の一方側(左側)に配置された一方接地部材162Laと、第3植付具38Lの機体幅方向の他方側(右側)に配置された他方接地部材162Lbと、を含む。第4接地部材162Rは、第4植付具38Rの機体幅方向の一方側(左側)に配置された一方接地部材162Raと、第4植付具38Rの機体幅方向の他方側(右側)に配置された他方接地部材162Rbと、を含む。
図19に示すように、支持部材170は、第1支持部材171Lと、第2支持部材171Rと、第3支持部材172Lと、第4支持部材172Rと、を含む。第1支持部材171Lは、第1接地部材161Lを機体2に対して上方又は下方に揺動可能に支持する。第2支持部材171Rは、第2接地部材161Rを機体2に対して上方又は下方に揺動可能に支持する。第3支持部材172Lは、第3接地部材162Lを機体2に対して上方又は下方に揺動可能に支持する。第4支持部材172Rは、第4接地部材162Rを機体2に対して上方又は下方に揺動可能に支持する。
第1支持部材171L及び第2支持部材171Rは、機体幅方向の中央部に配置されている。具体的には、第1支持部材171L及び第2支持部材171Rは、機体幅方向の中央部を挟んで隣り合う位置に配置されている。第3支持部材172L及び第4支持部材172Rは、第1支持部材171L及び第2支持部材171Rに対して機体外方側に配置されている。
第1支持部材171L〜第4支持部材172Rの構造は同じであるため、第1支持部材171Lの構造を代表して説明し、第2支持部材171R〜第4支持部材172Rの構造の説明は省略する。
図19、図20に示すように、第1支持部材171Lは、支持アーム173と揺動アーム174とを有する。
支持アーム173は、第1接地部材161Lを回転可能に支持する。支持アーム173は、第1接地部材161Lを構成する一対の接地ローラの一方を支持する一方アーム173Lと、当該一対の接地ローラの他方を支持する他方アーム173Rと、連結アーム173Mと、を含む。一方アーム173Lは、一端部(下端部)が第1接地部材161Lの一方接地部材161Laを回転可能に支持している。他方アーム173Rは、一端部(下端部)が第1接地部材161Lの他方接地部材161Lbを回転可能に支持している。一方アーム173Lと他方アーム173Rは、他端部(上端部)同士が連結アーム173Mにより連結されている。
揺動アーム174は、支持アーム173を機体2に対して上方又は下方に揺動可能に支持する。揺動アーム174は、一端部(下端部)が支持アーム173の連結アーム173Mに接続され、連結アーム173Mから斜め前上方に延びている。揺動アーム174の他端部(上端部)は、機体幅方向に延びる軸体175に取り付けられている。軸体175は、前フレーム材29の下方に軸支持体176を介して支持されており、軸心回りに回転可能である。軸体175が軸心回りに回転することによって、第1支持部材171L(揺動アーム174及び支持アーム173)が機体2に対して上方又は下方に揺動する。これにより、第1接地部材161Lが接地する畝の高さ(起伏)の変化に対応して、第1支持部材171Lが機体2に対して上方又は下方に揺動する。
同様に、第2支持部材171R、第3支持部材172L、第4支持部材172Rは、第2接地部材161R、第3接地部材162L、第4接地部材162Rが接地する畝の高さ(起伏)の変化にそれぞれ対応して、機体2に対して上方又は下方に揺動する。
図20に示すように、軸体175は、連動機構178を介して調整レバー140L,140Rと接続されている。調整レバー140L,140Rは、覆土輪(接地部材)160による覆土圧を調整するためのレバーである。図27に示すように、調整レバー140Lと調整レバー140Rとは、機体幅方向に並んで配置されている。調整レバー140L,140Rとは、独立して上方又は下方に揺動可能である。
調整レバー140L,140Rを上方又は下方に揺動させることにより、軸体175を軸回りに回動させることができる。
調整レバー140Lを上方(矢印D1方向)に回動させると、軸体175が左側面視にて時計回りに回動し、第1支持部材171L(揺動アーム174及び支持アーム173)が機体2に対して下方(矢印E1方向)に揺動する。これにより、左側の覆土輪(第1接地部材161L、第3接地部材162L)による覆土圧が高くなる。
調整レバー140Lを下方(矢印D2方向)に回動させると、軸体175が左側面視にて反時計回りに回動し、第1支持部材171L(揺動アーム174及び支持アーム173)が機体2に対して上方(矢印E2方向)に揺動する。これにより、左側の覆土輪(第1接地部材161L、第3接地部材162L)による覆土圧が低くなる。
同様に、調整レバー140Rを上方に回動させると、右側の覆土輪(第2接地部材161R、第4接地部材162R)による覆土圧が高くなる。また、調整レバー140Rを下方に回動させると、右側の覆土輪(第2接地部材161R、第4接地部材162R)による覆土圧が低くなる。
図19に示すように、畝高さ検出部材180は、複数の支持部材(第1〜第4支持部材)のうち、機体幅方向の中央部に配置された第1支持部材171Lと第2支持部材171Rとを連結している。機体外方側に配置された第3支持部材172L及び第4支持部材172Rは、畝高さ検出部材180とは連結されていない。
畝高さ検出部材180は、検出部181と連動部182とを有する。
検出部181は、第1縦部材181Lと、第2縦部材181Rと、横部材181Hと、を有する。第1縦部材181Lは、一端部(下端部)が第1支持部材171Lの支持アーム173に接続され、当該支持アーム173から上方に延びている。第2縦部材181Rは、一端部(下端部)が第2支持部材171Rの支持アーム173に接続され、当該支持アーム173から上方に延びている。横部材181Hは、第1縦部材181Lの他端部(上端部)と第2縦部材181Rの他端部(上端部)とを接続している。検出部181は、第1接地部材161Lと第2接地部材161Rが接地する畝の高さの変化に追従する第1支持部材171L及び第2支持部材171Rの揺動に基づいて上昇又は下降することにより、畝の高さを検出する。
連動部182は、第1支持部材171L及び第2支持部材171Rの揺動と、機体昇降機構による機体2の昇降とを連動させる。連動部182は、一端部が検出部181(横部材181H)に接続されており、他端部はケーブル等の連携部材を介して上述の昇降制御弁のスプールと接続されている。連動部182は、検出部181の上昇又は下降に対応して昇降制御弁のスプールを移動させる。昇降制御弁のスプールの移動によって、昇降シリンダのロッドが動作し、車輪に対して機体2を昇降させる。具体的には、検出部181が上昇したときは車輪に対して機体2が上昇し、検出部181が下降したときは車輪に対して機体2が下降する。これにより、畝の高さの変化に追従して機体2を昇降させることができる。
畝高さ検出部材180は、複数の支持部材(第1支持部材171Lと第2支持部材171R)を連結し、当該複数の支持部材の揺動に基づいて畝高さを検出することによって、少なくとも2つの畝の高さを考慮して畝高さを検出することができる。これにより、複数の畝の高さのばらつきを考慮した平均的な畝高さを正確に検出することができる。
図19に示すように、機体幅方向に隣り合う支持部材170は、連結部材177により連結されている。具体的には、連結部材177は、第1支持部材171Lと第3支持部材172Lとを連結し、第2支持部材171Rと第4支持部材172Rとを連結している。連結部材177は、ボルト等によって、機体幅方向に隣り合う支持部材170(第1支持部材171Lと第3支持部材172L、第2支持部材171Rと第4支持部材172R)にそれぞれ接続される。尚、連結部材177の形状は、図示のような平板状の部材には限定されない。
図43〜図45等に示すように、移植機1はカバー190を備えている。カバー190は、機体2の前部に取り付けられている。
図21〜図24に示すように、カバー190は、前板部190Fと側板部190L,190Rとを有している。前板部190Fと側板部190L,190Rとは一体に構成されている。前板部190Fと側板部190L,190Rとは一体成形品とすることが好ましいが、別部材として成形した後で組み合わせてもよい。
前板部190Fは、上方から下方に向かうにつれて前方に移行するように傾斜している。前板部190Fは、中央部190FMと、左部190FLと、右部190FRとを有している。中央部190FMは、機体幅方向K2に延びている。左部190FLは、中央部190FMの左端から左方(機体外方)に向かうにつれて後方に移行するように湾曲している。右部190FRは、中央部190FMの右端から右方(機体外方)に向かうにつれて後方に移行するように湾曲している。中央部190FMには、後方に向けて筒状に延出する延出部190aが設けられている。延出部190aにより囲まれる領域に開口部190bが形成されている。前板部190Fの前方と後方とは開口部190bを介して連通している。開口部190bが延出部190aにより囲まれる領域に形成されていることによって、開口部190bによるカバー190の強度低下を抑制することができる。
延出部190aは、四角筒状に形成されており、上壁部190aU、下壁部190aD、左壁部190aL、右壁部190aRを有している。上壁部190aUは、後方に向かうにつれて下方に移行している。下壁部190aDは、後方に向けて水平に延びている。左壁部190aLは、後方に向かうにつれて右方に移行している。右壁部190aRは、後方に向かうにつれて左方に移行している。これにより、開口部190bの面積(正面視の面積)は、前方に向かうにつれて次第に拡大している。
側板部190L,190Rは、膨出部190La,190Raを有している。膨出部190Laは、側板部190Lの下部に設けられている。膨出部190Raは、側板部190Rの下部に設けられている。膨出部190Laは、左方に向けて膨らんでいる。膨出部190Raは、右方に向けて膨らんでいる。これにより、膨出部190La,190Rは、カバー190を機体2に取り付けた状態において、機体2から離れる方向(機体外方)に向けて膨らむ。
カバー190は、機体2に対して取り付けるための取付部191を有している。取付部191は、第1貫通孔191a、第2貫通孔191b、係止部191cを有している。第1貫通孔191aは、前板部190Fの左部190FLと右部190FRとにそれぞれ設けられている。第2貫通孔191bは、側板部190Lと側板部190Rとにそれぞれ設けられている。第2貫通孔191bは、側板部190L,190Rの上部(膨出部190La,190Rよりも上方)に設けられている。係止部191cは、膨出部190Laと膨出部190Raとにそれぞれ設けられている。係止部191cは、膨出部190Laの下縁及び膨出部190Raの下縁を上方に向けて切り欠いて形成されている。
図25〜図27に示すように、カバー190の取付部191は、機体2に設けられた第1取付部材192、第2取付部材193、第3取付部材194に対して取り付けられる。尚、図26では、カバー190の左側にある取付部191の取り付け構造を示しているが、カバー190の右側にある取付部191の取り付け構造も同様である。
図25〜図27に示すように、取付部191の第1貫通孔191aは、第1取付部材192に対して取り付けられる。図16、図17に示すように、第1取付部材192は、第1連結材50L及び第2連結材50Rの前部に取り付けられている。第1取付部材192には、ねじ孔が設けられている。カバー190の第1貫通孔191aにボルトBL1を挿通し、当該ボルトBL1を第1取付部材192のねじ孔に螺合することにより、取付部191が第1貫通孔191aにおいて第1取付部材192に取り付けられる。
図25〜図27に示すように、取付部191の第2貫通孔191bは、第2取付部材193に対して取り付けられる。第2取付部材193は、支持枠体22の左枠材22Lの前部及び右枠材22Rの前部にそれぞれ取り付けられている。第2取付部材193には、ねじ孔が設けられている。カバー190の第2貫通孔191bにボルトBL2を挿通し、当該ボルトBL2を第2取付部材193のねじ孔に螺合することにより、取付部191が第2貫通孔191bにおいて第2取付部材193に取り付けられる。
取付部191の係止部191cは、第3取付部材194に対して取り付けられる。図25、図26に示すように、第3取付部材194は、支柱17L,17Rに取り付けられている。図43、図45に示すように、支柱17L,17Rは、デッキ10L,10Rの前部に立設されている。第3取付部材194には、機体外方に向けて突出する突出部194aが設けられている。突出部194aは、例えばネジの頭から構成される。カバー190の係止部191cを突出部194aに対して係止することにより、取付部191が係止部191cにおいて第3取付部材194に対して取り付けられる。
上述のように、取付部191を、第1取付部材192、第2取付部材193、第3取付部材194に対して取り付けることにより、カバー190が機体2に取り付けられる。
図27、図43に示すように、カバー190の上縁は、機体2に取り付けられた状態において、支持枠体22の周縁に沿う。詳しくは、前板部190Fの上縁は、支持枠体22の前面(前枠材22Fの前板22d)に沿う。側板部190Lの上縁は、支持枠体22の左側面(左枠材22Lの左側板22b)に沿う。側板部190Rの上縁は、支持枠体22の右側面(右枠材22Rの右側板22c)に沿う。
図19、図20に仮想線で示すように、カバー190は、機体2に取り付けられた状態において、少なくとも苗供給部12から移植部11への苗の受け渡し部77L,77Rの前方及び側方を覆う。詳しくは、前板部190Fは受け渡し部77L,77Rの前方を覆い、側板部190L,190Rは受け渡し部77L,77Rの側方を覆う。これにより、カバー190は、前方及び側方からの風除けとして機能する。そのため、強風や突風等に影響を受けることなく、苗供給部12から移植部11への苗の受け渡しを円滑に且つ確実に行うことができる。
図19に示すように、カバー190は、植付具及び中継ガイドが上昇した状態と下降した状態のいずれにおいても、苗供給カップ14A,14Bの下端から中継ガイド(第1中継ガイド87L及び第2中継ガイド87R)の上端までの範囲を覆う。また、カバー190は、上昇位置にある植付具(図19では第1植付具37Rと第3植付具38R)の大部分を覆い、下降位置にある植付具(図19では第2植付具37Lと第4植付具38L)は覆わない。
図17に仮想線で示すように、膨出部190La,190Raには、灌水チューブ94,95が収容される。具体的には、膨出部190La,190Raには、第1連結材(側部フレーム)50L及び第2連結材(側部フレーム)50Rの機体外方側に位置する灌水チューブ94,95が収容される。
図17に仮想線で示すように、カバー190は、前フレーム材29、第1連結材(側部フレーム)50L、第2連結材(側部フレーム)50Rの上方を覆うように、平面視U字状に設けられている。膨出部190La,190Raは、灌水チューブ94,95の側方を覆う。また、前板部190Fは灌水チューブ94,95の前方を覆う。
詳しくは、膨出部190La,190Raは、第1連結材(側部フレーム)50Lと第2連結材(側部フレーム)50Rに沿って配策された灌水チューブ94,95の側方を覆う。前板部190Fは、前フレーム材29に沿って配策された灌水チューブ94,95の前方を覆う。これにより、灌水チューブ94,95に他の物体が接触したり引っ掛かったりして、灌水チューブ94,95が外れること等が防がれる。
図43、図45に示すように、カバー190が機体2に取り付けられた状態において、カバー190の後縁は、椅子13L,13Rよりも前方に位置している。また、図44に示すように、カバー190の膨出部190La,190Raは、機体2に対して左方及び右方(機体外方)に膨らんでいる。これにより、膨出部190La,190Raと機体2との間に空間が形成され、当該空間の後方が開放される。そのため、椅子13L,13Rに着座した作業者は、膨出部190La,190Raの後方からカバー190に覆われた部分(受け渡し部77L,77R等)を視認することができる。
カバー190は、透明又は透光性を有する素材から構成されている。カバー190は、定形性を有している。カバー190は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等の樹脂(硬質樹脂)や、ガラス等から構成される。但し、カバー190を構成する素材はこれらに限定されない。カバー190が、透明又は透光性を有することにより、カバー190に覆われた部分(受け渡し部77L,77R等)を移植機1の前方や側方から視認することができる。そのため、カバー190を取り外さなくともカバー190に覆われた部分の状態を確認することができる。
図20、図27、図43に示すように、前板部190Fに形成された開口部190bには、調整レバー140L,140Rが前方に向けて挿通されている。開口部190bの後方近傍にはレバーの位置と覆土圧との関係を記した設定板201が配置されている。設定板201には、上下方向に延びる長穴が形成されており、当該長穴に調整レバー140L,140Rが挿通されている。調整レバー140L,140Rは、当該長穴に沿って揺動可能であり、且つ長穴に沿う複数の位置で固定することによって覆土圧を設定することができる。
調整レバー140L,140Rの周囲は四角筒状の延出部190aによって囲われており、調整レバー140L,140Rの前端部はカバー190からは突出していない。そのため、調整レバー140L,140Rへの意図しない接触を防ぐことができる。
次に、図28、図29、図45を参照して、椅子13L,13Rの支持構造について説明する。尚、図28、図29、図45では、第1椅子13Lの支持構造を示しているが、第2椅子13Rの支持構造も同様である。
椅子13L,13Rは、車輪支持体7L,7Rに支持されている。詳しくは、第1椅子13Lは、車輪支持体7Lに支持されている。第2椅子13Rは、車輪支持体7Rに支持されている。
車輪支持体7L,7Rは、それぞれ伝動ケース100を有している。原動機E1の動力は、ミッションケースM1内の変速機構を介して出力軸102から出力され、伝動ケース100内の伝動機構(歯車機構、伝達軸等)を介して後輪4L,4Rの車軸に伝達される。これにより、原動機E1の動力によって後輪4L,4Rが駆動される。伝動ケース100は、機体2に対して揺動可能に設けられている。具体的には、伝動ケース100は、機体2に対して横軸回り(出力軸102の軸回り)に揺動可能に設けられている。
椅子13L,13Rは、支持機構103によって伝動ケース100に支持されている。図28、図29に示すように、支持機構103は、支柱104と、ブラケット105と、支軸106と、連結部材107と、を有している。
支柱104は、後輪4L,4Rの機体外方側に配置されている。支柱104は、例えば、円筒や六角筒等の筒状のパイプから構成される。支柱104の下部は、ブラケット105に接続されている。図30に示すように、支柱104の上部には、椅子13L,13Rの座部13aの下面から下方に延びる接続棒30が嵌入される。
接続棒30は、円筒状や六角筒状のパイプから構成される。接続棒30は、支柱104に対して外嵌又は内嵌が可能な太さに形成される。図30、図43から分かるように、支柱104に嵌入される接続棒30は、椅子13L,13Rの座部13aの中心からずれた位置に設けられている。具体的には、接続棒30は、椅子13Lの座部13aの幅方向中心から右方にずれた位置から下方に延びている。また、接続棒30は、椅子13Rの座部13aの幅方向中心から左方にずれた位置から下方に延びている。
図43〜図45に示すように、支柱104は、機体2の一側方(左側)に配置された支柱104Lと、機体2の他側方(右側)に配置された支柱104Rと、を含む。支柱104Lには、椅子13Lの接続棒30が嵌入される。支柱104Rには、椅子13Rの接続棒30が嵌入される。
椅子13L,13Rは、接続棒30を上方から支柱104に嵌入することによって、苗供給部12の側方に装着される。言い換えれば、支柱104は、椅子13L,13Rを苗供給部12の側方に装着するための装着部(以下、「第1装着部104」という)を構成している。椅子13L,13Rは、接続棒30を支柱104L、104Rから引き抜くことによって、第1装着部104から取り外すことができる。つまり、椅子13L,13Rは、第1装着部104に対して着脱可能である。また、第1装着部104に装着するときの椅子13L,13Rの向きは、支柱104の中心軸回りに変更することができる。
尚、本明細書においては、特に説明がない限り、椅子13L,13Rが第1装着部104に装着されている状態(図43(実線で示す)、図44、図45参照)を基準として、椅子13L,13Rと他の構成要素との位置関係を説明している。
図28、図29に示すように、ブラケット105は、第1側板105aと、第2側板105bと、連結部105cとを有している。第1側板105aは、支柱104の機体内方側に配置されており、後輪4L,4Rと支柱104の間に位置している。第2側板105bは、支柱104の機体外方側に配置されており、第1側板105aと対向している。連結部105cは、機体幅方向に延びており、第1側板105aの上部と第2側板105bの上部、及び、第1側板105aの後部と第2側板105bの後部を接続している。
ブラケット105は、伝動ケース100に枢支されている。詳しくは、ブラケット105は、伝動ケース100の伝動軸ケース100cに設けられた枢支板100dに対して、第1枢支軸141によって枢支されている。枢支板100dは、伝動ケース100から上方に向けて延出している。枢支板100dは、互いに対向して配置された第1枢支板100d1と第2枢支板100d2とを含む。第1枢支板100d1は、第2側板105bの機体内方側に配置されている。第2枢支板100d2は、第1側板105aの機体外方側に配置されている。第1枢支軸141は、機体幅方向に延びており、第1側板105a、第2側板105b、第1枢支板100d1、第2枢支板100d2を貫通している。これにより、ブラケット105は、伝動ケース100に対して第1枢支軸141回りに揺動可能である。
支軸106は、機体2から側方に突出している。支軸106の一端側(機体内方側)は、機体2に固定されており、機体2から機体外方に向けて延びている。支軸106は、出力軸102の上方且つ後方に配置されている。
連結部材107は、内板107aと、外板107bと、上板107cとを有している。内板107aは、支柱104の機体内方側に配置され、支柱104と後輪4L,4Rの間に位置している。外板107bは、支柱104の機体外方側に配置され、内板107aと対向している。上板107cは、支柱104の前方において、内板107aの上部と外板107bの上部とを連結している。
連結部材107の一端側(前側)は、支軸106の他端側(機体外方側)に枢支されている。これにより、連結部材107は、支軸106回りに上方又は下方に揺動可能である。連結部材107の他端側(後側)は、ブラケット105に枢支されている。詳しくは、連結部材107の他端側は、ブラケット105に対して、第2枢支軸142によって枢支されている。連結部材107の他端側は、伝動ケース100の上方であって、枢支板100dよりも上方に配置されている。内板107aの他端側は、ブラケット105の第1側板105aの機体外方側に配置されている。外板107bの他端側は、ブラケット105の第2側板105bの機体内方側に配置されている。ブラケット105には筒体105dが固定されており、第2枢支軸142は筒体105dに対して回動可能に支持されている。第2枢支軸142は、機体幅方向に延びており、内板107a、外板107b、筒体105dを貫通している。これにより、ブラケット105は、連結部材107の他端側に対して、第2枢支軸142回りに上方又は下方に揺動可能である。第2枢支軸142は、第1枢支軸141の上方に位置している。支柱104、ブラケット105、連結部材107は、支軸106に対して椅子13L,13Rを支持する椅子支持体を構成している。
ブラケット105、連結部材107、出力軸102、支軸106、第1枢支軸141、第2枢支軸142は、4節リンク機構を構成している。伝動ケース100が出力軸102の軸回りに上方又は下方に揺動した場合、ブラケット105は上方又は下方に移動する。従って、伝動ケース100が出力軸102の軸回りに揺動した場合において、ブラケット105が取り付けられた支柱104を、傾かせることなく昇降させることができる。そのため、支柱104に支持された椅子13L,13Rに着座した作業者の姿勢が損なわれることがない。また、第1枢支軸141と第2枢支軸142などによって椅子13L、13Rに座った作業者の体重を分散して支えることができる。
伝動ケース100は、出力軸102に沿ってスライドして機体幅方向に移動可能となっている。連結部材107は、支軸106に沿ってスライドして機体幅方向に移動可能となっている。伝動ケース100及び連結部材107は、ブラケット105を介して接続されているため、一体的に機体幅方向(機体外方又は機体内方)に移動可能である。伝動ケース100及び連結部材107が機体外方に移動すると、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rが機体外方に移動して機体2から離反する。伝動ケース100及び連結部材107が機体内方に移動すると、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rが機体内方に移動して機体2に接近する。つまり、伝動ケース100、出力軸102、連結部材107、支軸106は、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rを機体2に対して近接又は離反させる移動機構を構成している。
移動機構によって、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rは、機体幅方向の一方側であって且つ機体2に対して接近する方向と、機体幅方向の一方側であって且つ機体2に対して離反する方向とに移動可能となる。
図42は、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rを機体2に対して近接させた状態(以下、「接近状態」という)を示している。図43は、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rを機体2に対して離反させた状態(以下、「離反状態」という)を示している。
また、移動機構によって、椅子13L,13Rが装着される第1装着部104も、機体幅方向の一方側であって且つ機体2に対して接近する方向と、機体幅方向の一方側であって且つ機体2に対して離反する方向とに移動可能となる。具体的には、第1装着部104は、苗供給部12の側方の第1位置(図43に示す位置)と、当該第1位置よりも苗供給部12に接近する第2位置(図42に示す位置)とに移動可能となる。
図43〜図45に示すように、移植機1は、少なくとも後輪4L,4Rのトレッド部(接地部)を覆う保護カバー110L,110Rを備えている。保護カバー110Lは、後輪4Lの上方であって且つ椅子13Lの下方に配置されている。保護カバー110Rは、後輪4Rの上方であって且つ椅子13Rの下方に配置されている。
図31、図43、図45に示すように、移植機1は、作業者が椅子13L,13Rに乗降するときに足掛かりとする(足を載せる)乗降ステップ120L,120Rを備えている。乗降ステップ120Lは、機体幅方向の一方側(左側)に配置されている。乗降ステップ120Rは、機体幅方向の一方側(右側)に配置されている。尚、図31は、乗降ステップ120Lの周辺構造を示しているが、乗降ステップ120Rの周辺構造も同様である。
乗降ステップ120L,120Rは、機体2と後輪(車輪)4L,4Rとの間で且つ椅子13L,13Rの前方又は後方に設けられている。本実施形態の場合、乗降ステップ120Lは、機体2と後輪4Lとの間で且つ椅子13Lの後方に設けられている。また、乗降ステップ120Rは、機体2と後輪4Rとの間で且つ椅子13Rの後方に設けられている。
また、乗降ステップ120Lは、機体幅方向において、椅子13Lと第1把持部91Lとの間に設けられている。乗降ステップ120Rは、機体幅方向において、椅子13Rと第2把持部91Rとの間に設けられている。
また、乗降ステップ120Lは、灌水タンクを載置する載置台121Lと後輪(車輪)4Lとの間に位置している。乗降ステップ120Rは、載置台121Rと後輪(車輪)4Rとの間に位置している。載置台121Lは、機体2の左側部の後方寄り位置に固定されており、機体2と後輪(車輪)4Lとの間に位置している。載置台121Rは、機体2の右側部の後方寄り位置に固定されており、機体2と後輪(車輪)4Rとの間に位置している。
図31に示すように、載置台121Lは、載置板121aと、前側板121bと、後側板121cと、を有している。図31、図43に示すように、載置台121Lは、機体2から機体外方に延びる第1支持体122A及び第2支持体122Bによって支持されている。第1支持体122Aは、載置板121aの底面と接続されており、載置台121Lに載置された灌水タンクの底面を支持することができる。第2支持体122Bは、載置台121Lの後側板121cと接続されており、載置台121Lに載置された灌水タンクの後面を支持することができる。前側板121bは、デッキ10Lの後部に固定されている。載置台121Rの構成及び取り付け構造は、載置台121Lと同様である。
図44、図45に示すように、椅子13L,13Rの下方には、灌水タンクを保持可能な保持体123L,123Rが設けられている。保持体123Lは、椅子13Lの下方であって且つ後輪4Lの左方に灌水タンクを保持することができる。保持体123Rは、椅子13Rの下方であって且つ後輪4Rの左方に灌水タンクを保持することができる。これにより、載置台121L,121Rに灌水タンクを載置することもできるし、保持体123L,123Rに灌水タンクを保持させることもできる。
図31に示すように、乗降ステップ120L,120Rは、ステップ板120aと、前接続板120bと、後接続板120cと、を有している。ステップ板120aは、作業者がデッキ10L,10Rに乗降する際に足を乗せる板である。前接続板120bは、ステップ板120aの前部から上方に延びている。後接続板120cは、ステップ板120aの後部から上方に延びている。前接続板120b及び後接続板120cの機体内方側の端部は、載置台121L,121Rに接続されている。これにより、乗降ステップ120L,120Rは、機体内方側が載置台121L,121Rに接続されている。
図31に矢印及び仮想線で示すように、乗降ステップ120L,120Rは、載置台121L,121Rに対して上方又は下方に揺動可能となっている。これにより、乗降ステップ120L,120Rは、椅子13L,13Rの下方に向けてステップ部120aを延ばす第1姿勢(図31の実線を参照)と、機体2側にステップ部120aを収納する(折り畳む)第2姿勢(図31の仮想線を参照)とに姿勢変更が可能である。
図31、図43に示すように、ステップ板120aは、第1姿勢において、一方面を上方に向けて、他方面を下方に向けて、地面と略平行(略水平)となるように配置される。ステップ板120aは、第1姿勢において、椅子13L,13Rの座面よりも低い位置に設けられる。より詳しくは、ステップ板120aは、支軸106よりも低い位置に設けられる。乗降ステップ120L,120Rを第1姿勢とすることにより、作業者は、ステップ板120aを足掛りとして(ステップ板120aに乗って)椅子13L,13Rに乗降することができる。詳しくは、移植機1の後輪4L,4Rが畝間(畝溝)にある状態において、作業者は畝間を通って後輪4L,4Rの後方からステップ板120aに足を載せて把持部91L,91Rを手で把持しながら椅子13L,13Rに乗ることができる。また、作業者は、把持部91L,91Rを手で把持しながら椅子13L,13Rからステップ板120aへと移って畝間へと降りることもできる。
また、図42に示すように、ステップ板120aは、第2姿勢において、一方面を機体内方に向けて、他方面を機体外方に向けて、地面に対して略直角(略垂直)となるように配置される。乗降ステップ120L,120Rを第2姿勢とする(折り畳む)ことにより、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rを機体2に対して近接させることができる(図42参照)。乗降ステップ120L,120Rを第2姿勢とし、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rを機体2に対して近接させることにより、移植機1の幅(機体幅方向の長さ)を短くすることができる。これにより、移植機1を運搬するときの取り扱い性(可搬性)が向上し、また保管時に必要なスペースを小さくすることができる。
椅子13L,13R及び後輪4L,4Rを機体2に対して近接又は離反させる操作は、上述した移動機構によって行うことができる。移動機構は、乗降ステップ120L,120Rが第2位置にあるとき、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rを機体2に対して近接可能とする。
また、図43に示すように、移植機1は、第2乗降ステップ129L,129Rを備えている。第2乗降ステップ129Lは、機体幅方向の一方側(左側)に配置されている。第2乗降ステップ129Rは、機体幅方向の他方側(右側)に配置されている。第2乗降ステップ129L,129Rは、平面視L字型に形成されている。
第2乗降ステップ129Lは、乗降ステップ120Lの前方であって且つ椅子13Lと機体2との間に配置されている。第2乗降ステップ129Rは、乗降ステップ120Rの前方であって且つ椅子13Rと機体2との間に配置されている。
第2乗降ステップ129L,129Rも、乗降ステップ120L,120Rと同様に。椅子13L,13Rの下方に向けて延ばす第1姿勢と、機体2側に収納する(折り畳む)第2姿勢とに姿勢変更が可能である。椅子13L,13R及び後輪4L,4Rを機体2に対して近接させる際には、第2乗降ステップ129L,129Rを第2姿勢とする。
図31、図43、図45に示すように、第2支持体122Bには、第2支柱155L,155Rが固定されている。第2支柱155L,155Rは、支柱104と同様に、円筒状や六角筒状のパイプから構成される。
第2支柱155L,155Rは、第2支持体122Bの後面の機体外方側に固定されている。第2支柱155L,155Rは、第2支持体122Bから上方に延びている。第2支柱155Lは、機体2の一側方(左側)に配置されている。第2支柱15Rは、機体2の他側方(右側)に配置されている。図41に示すように、第2支柱155L,155Rは、上方に向かうにつれて機体外方に向かうように若干傾斜している。
第2支柱155Lは、支柱104Lの後方且つ機体内方(右方)に配置されている。第2支柱155Rは、支柱104Rの後方且つ機体内方(左)に配置されている。第2支柱155Lは、苗供給部12の左後方に配置されている。第2支柱155Rは、苗供給部12の右後方に配置されている。
図30に示すように、第2支柱155L,155Rの上部には、椅子13L,13Rの座部13aの下面から下方に延びる接続棒30を嵌入することができる。椅子13L,13Rは、接続棒30を上方から第2支柱155L,155Rに嵌入することによって、第2支柱155L,155Rに装着される。図42、図43の仮想線に示すように、第2支柱155L,155Rに装着された椅子13L,13Rは、第1装着部104よりも機体内方に位置する。言い換えれば、第2支柱155L,155Rは、椅子13L,13Rを第1装着部104よりも機体内方に装着するための装着部(以下、「第2装着部155」という)を構成している。
椅子13L,13Rは、第2装着部155に対して着脱可能である。また、第2装着部155に装着するときの椅子13L,13Rの向きは、第2装着部(第2支柱)155の中心軸回りに変更することができる。図42、図43の仮想線で示すように、本実施形態の場合、第2装着部155に装着された椅子13L,13Rは、椅子13Lが左前方を向き、椅子13Rが右前方を向いている。
椅子13L,13Rは、第2装着部155に装着された状態で、苗供給部12の後方に配置される。また、椅子13L,13Rの機体内方側の端部は、第2装着部155に装着された状態で、苗供給部12よりも機体内方に配置される。
椅子13Lと椅子13Rとの距離は、第2装着部155に装着した状態(図42、図43に仮想線で示す)の距離が、第1装着部104に装着した状態(図42、図43に実線で示す)の距離と比べて近くなる。そのため、移植機1を運搬する場合や収納するときには、椅子13L,13Rを第1装着部104から取り外して第2装着部155に装着することによって、移植機1の幅(機体幅方向の長さ)を短くすることができる。
図42の仮想線に示すように、椅子13L,13Rを第2装着部155に装着したときの移植機1の幅は、第1装着部104に装着した椅子13L,13Rを移動機構によって機体2に近接させたときの移植機1の幅よりも短い。そのため、椅子13L,13Rを第2装着部155に装着することで、移植機1を運搬するときの取り扱い性(可搬性)が更に向上し、また保管時に必要なスペースをより小さくすることができる。
図32〜図34に示すように、移植機1は支持フレーム200を備えることができる。支持フレーム200は、後述する幌部材220を機体2上に支持するフレームである。支持フレーム200は、機体2上に設けられている。支持フレーム200は、機体2に対して着脱可能である。支持フレーム200は、円筒状のパイプ等から構成される。
図36等に示すように、支持フレーム200は、縦フレーム201F,201B、第1横フレーム202L,202R、第2横フレーム203F,203B、連結材204C、接続フレーム205L,205Rを有している。
縦フレーム201Fは、支持フレーム200の前部に位置している。縦フレーム201Bは、支持フレーム200の後部に位置している。図32に示すように、縦フレーム201Fは、支持枠体22の天板22aに対して傾斜しており、上方に向かうにつれて後方に移行するように傾斜して延びている。縦フレーム201Bは、支持枠体22の天板22aに対して垂直上方に延びている。
図36等に示すように、縦フレーム201Fは、機体幅方向K2に並んだ4本の縦フレーム(縦フレーム201F1、縦フレーム201F2、縦フレーム201F3、縦フレーム201F4)を含む。縦フレーム201F1は、最も左側に配置されている。縦フレーム201F2は、最も右側に配置されている。縦フレーム201F3は、縦フレーム201F1と縦フレーム201F2との間に配置されている。縦フレーム201F4は、縦フレーム201F2と縦フレーム201F3との間に配置されている。4本の縦フレーム201F1,201F2,201F3,201F4は、同じ長さであって、互いに平行に配置されている。
縦フレーム201Bは、機体幅方向K2に並んだ4本の縦フレーム(縦フレーム201B1、縦フレーム201B2、縦フレーム201B3、縦フレーム201B4)を含む。縦フレーム201B1は、最も左側に配置されている。縦フレーム201B2は、最も右側に配置されている。縦フレーム201B3は、縦フレーム201B1と縦フレーム201B2との間に配置されている。縦フレーム201B4は、縦フレーム201B2と縦フレーム201B3との間に配置されている。縦フレーム201B1と縦フレーム201B2とは、互いに平行に配置されている。縦フレーム201B3と縦フレーム201B4とは、下方に向かうにつれて互いに接近するように配置されている。
縦フレーム201B3の中途部と縦フレーム201B4の中途部との間には、機体幅方向K2に延びる架設部材211が掛け渡されている。縦フレーム201B3の下端部と縦フレーム201B4の下端部とは、接続板212により接続されている。
縦フレーム201B1と縦フレーム201B2とは長さが等しい。縦フレーム201B3と縦フレーム201B4とは長さが等しい。縦フレーム201B1及び縦フレーム201B2の長さは、縦フレーム201B3及び縦フレーム201B4の長さよりも短い。
縦フレーム201B1の下部と縦フレーム201B2の下部とは、連結されていない。また、縦フレーム201B1と縦フレーム201B3との間、及び、縦フレーム201B2と縦フレーム201B4との間も連結されていない。そのため、支持フレーム200内への出入りを、縦フレーム201B1と縦フレーム201B3との間、及び、縦フレーム201B2と縦フレーム201B4との間から行うことができる。
第1横フレーム202Lは、支持フレーム200の左上部に位置している。第1横フレーム202Lは、前後方向K1に延びており、縦フレーム201F1の上端部と縦フレーム201B1の上端部とを接続している。第1横フレーム202Rは、支持フレーム200の右上部に位置している。第1横フレーム202Rは、前後方向K1に延びており、縦フレーム201F2の上端部と縦フレーム201B2の上端部とを接続している。
第2横フレーム203Fは、支持フレーム200の前上部に位置している。第2横フレーム203Fは、上部フレーム203FUと下部フレーム203FDとを有している。
上部フレーム203FUは、支持フレーム200の前上部に位置している。上部フレーム203FUは、中間部材203UMと外部材203UL,203URとを有している。中間部材203UMは、筒状の部材であって、長さ方向の中心が機体幅方向K2の中心に配置されている。外部材203UL,203URは、中間部材203UMに対して機体外方に延びている。具体的には、外部材203ULは、中間部材203UMに対して左方に延びている。外部材203URは、中間部材203UMに対して右方に延びている。
上部フレーム203FUは、縦フレーム201F1〜201F4の上部に取り付けられている。中間部材203UMの左部は、縦フレーム201F3の上部に取り付けられている。中間部材203UMの右部は、縦フレーム201F4の上部に取り付けられている。外部材203ULの左部は、縦フレーム201F1の上部に取り付けられている。外部材203URの右部は、縦フレーム201F2の上部に取り付けられている。
外部材203UL,203URの外径は、中間部材203UMの内径よりも小さく形成されている。外部材203UL,203URは、機体内方側の端部が中間部材203UMに挿入されている。これにより、外部材203UL,203URは、中間部材203UMに対する突出量を変更可能である。外部材203ULは、中間部材203UMに対して左方B1に移動すると中間部材203UMからの突出量が増加し、中間部材203UMに対して右方B2に移動すると中間部材203UMからの突出量が減少する。外部材203URは、中間部材203UMに対して右方B2に移動すると中間部材203UMからの突出量が増加し、中間部材203UMに対して左方B1に移動すると中間部材203UMからの突出量が減少する。
下部フレーム203FDは、支持フレーム200の前下部に位置している。下部フレーム203FDは、中間部材203DMと外部材203DL,203DRとを有している。中間部材203DMは、筒状の部材であって、長さ方向の中心が機体幅方向K2の中心に配置されている。外部材203DL,203DRは、中間部材203DMに対して機体外方に延びている。具体的には、外部材203DLは、中間部材203DMに対して左方に延びている。外部材203DRは、中間部材203DMに対して右方に延びている。
下部フレーム203FDは、縦フレーム201F1〜201F4の下部に取り付けられている。中間部材203DMの左部は、縦フレーム201F3の下部に取り付けられている。中間部材203DMの右部は、縦フレーム201F4の下部に取り付けられている。外部材203DLの左部は、縦フレーム201F1の下部に取り付けられている。外部材203DRの右部は、縦フレーム201F2の下部に取り付けられている。
外部材203DL,203DRの外径は、中間部材203DMの内径よりも小さく形成されている。外部材203DL,203DRは、機体内方側の端部が中間部材203DMに挿入されている。これにより、外部材203DL,203DRは、中間部材203DMに対する突出量を変更可能である。外部材203DLは、中間部材203DMに対して左方B1に移動すると中間部材203DMからの突出量が増加し、中間部材203DMに対して右方B2に移動すると中間部材203DMからの突出量が減少する。外部材203DRは、中間部材203DMに対して右方B2に移動すると中間部材203DMからの突出量が増加し、中間部材203DMに対して左方B1に移動すると中間部材203DMからの突出量が減少する。
第2横フレーム203Bは、支持フレーム200の後上部に位置している。第2横フレーム203Bは、中間部材203BMと外部材203BL,203BRとを有している。中間部材203BMは、筒状の部材であって、長さ方向の中心が機体幅方向K2の中心に配置されている。外部材203BL,203BRは、中間部材203BMに対して機体外方に延びている。具体的には、外部材203BLは、中間部材203BMに対して左方に延びている。外部材203BRは、中間部材203BMに対して右方に延びている。
第2横フレーム203Bは、縦フレーム201B1〜201B4の上部に取り付けられている。中間部材203BMの左部は、縦フレーム201B3の上部に取り付けられている。中間部材203BMの右部は、縦フレーム201B4の上部に取り付けられている。外部材203BLの左部は、縦フレーム201B1の上部に取り付けられている。外部材203BRの右部は、縦フレーム201B2の上部に取り付けられている。
第1横フレーム202L,202R、第2横フレーム203Fの上部フレーム203FU、第2横フレーム203Bは、平面視にて矩形の枠状に組み合わされている。縦フレーム201F1,201F2、第2横フレーム203Fの上部フレーム203FU、第2横フレーム203Fの下部フレーム203FDは、正面視にて矩形の枠状に組み合わされている。
図37の矢印及び仮想線に示すように、支持フレーム200は、機体幅方向K2において、上部フレームFUの中間部材203UMからの外部材203UL,203URの突出量を増加させることができる。また、支持フレーム200は、機体幅方向K2において、下部フレーム203FDの中間部材203DMからの外部材203DL,203DRの突出量を増加させることができる。また、支持フレーム200は、機体幅方向K2において、第2横フレーム203Bの中間部材203BMからの外部材203BL,203BRの突出量を増加させることができる。
図36等に示すように、支持フレーム200は、縦フレーム201F,201Bに対して展開可能に取り付けられた展開部材206L,206Rを有している。
展開部材206Lは、支持フレーム200の左部に配置されている。展開部材206Lは、前部位206LFと、後部位206LBと、中部位206LMと、を有している。前部位206LFは、展開部材206Lの前部に位置している。後部位206LBは、展開部材206Lの後部に位置している。中部位206LMは、前後方向に延びており、前部位206LFと後部位206LBとを連結している。前部位206LF及び後部位206LBは、互いに平行であって、中部位206LMに対して直角方向に延びている。これにより、展開部材206Lは、全体としてコの字状に形成されている。
展開部材206Lの2つの端部は、縦フレーム201F1,201B1に対して上方又は下方に回動可能に取り付けられている。詳しくは、前部位206LFの端部は、縦フレーム201F1に取り付けられた第1取付具207に対して上方又は下方に回動可能に取り付けられている。後部位206LBの端部は、縦フレーム201B1に取り付けられた第2取付具208に対して上方又は下方に回動可能に取り付けられている。第1取付具207は、縦フレーム201F1の下方寄りの位置に取り付けられている。第2取付具208は、縦フレーム201B1の下端部に取り付けられている。第1取付具207と第2取付具208とは、同じ高さに配置されている。
展開部材206Rは、支持フレーム200の右部に配置されている。展開部材206Rは、前部位206RFと、後部位206RBと、中部位206RMと、を有している。前部位206RFは、展開部材206Rの前部に位置している。後部位206RBは、展開部材206Rの後部に位置している。中部位206RMは、前後方向に延びており、前部位206RFと後部位206RBとを連結している。前部位206RF及び後部位206RBは、互いに平行であって、中部位206RMに対して直角方向に延びている。これにより、展開部材206Rは、全体としてコの字状に形成されている。
展開部材206Rの2つの端部は、縦フレーム201F2,201B2に対して上方又は下方に回動可能に取り付けられている。詳しくは、前部位206RFの端部は、縦フレーム201F2に取り付けられた第3取付具209に対して上方又は下方に回動可能に取り付けられている。後部位206RBの端部は、縦フレーム201B2に取り付けられた第4取付具210に対して上方又は下方に回動可能に取り付けられている。第3取付具209は、縦フレーム201F2の下方寄りの位置に取り付けられている。第4取付具210は、縦フレーム201B2の下端部に取り付けられている。第3取付具209と第4取付具210とは、同じ高さに配置されている。
図38の矢印E2に示すように、展開部材206Lを縦フレーム201F1,201B1に対して上方に回動させることにより、上方に延びる折り畳み姿勢とすることができる。また、矢印E4に示すように、展開部材206Rを縦フレーム201F2,201B2に対して上方に回動させることにより、上方に延びる折り畳み姿勢とすることができる。
図38の矢印E1に示すように、展開部材206Lを縦フレーム201F1,201B1に対して折り畳み姿勢から水平位置まで下方に回動させることにより、展開部材206Lを機体幅方向K2の一方側(左側)に延びる展開姿勢とすることができる。また、矢印E3に示すように、展開部材206Rを縦フレーム201F2,201B2に対して折り畳み姿勢から水平位置まで下方に回動させることにより、展開部材206Rを機体幅方向K2の他方側(右側)に延びる展開姿勢とすることができる。
尚、展開部材206L,206Rを展開姿勢から折り畳み姿勢にする際に、展開部材206Lを縦フレーム201F1,201B1に対して下方に回動させて下向きとし、展開部材206Rを縦フレーム201F2,201B2に対して下方に回動させて下向きとしてもよい。
連結材204Cは、第1連結材204C1、第2連結材204C2、第3連結材204C3、第4連結材204C4、第5連結材204C5、第6連結材204C6を含む。
第1連結材204C1と第2連結材204C2とは、互いに平行に配置されて前後方向K1に延びている。第1連結材204C1は、上部フレーム203FUの中間部材203UMの左部と、第2横フレーム203Bの中間部材203BMの左部とを連結している。第2連結材204C2は、上部フレーム203FUの中間部材203UMの右部と、第2横フレーム203Bの中間部材203BMの右部とを連結している。
第3連結材204C3は、第1横フレーム202Lと縦フレーム201B1とを連結している。第4連結材204C4は、第1横フレーム202Rと縦フレーム201B2とを連結している。第5連結材204C5は、第1連結材204C1と架設部材211の左部とを連結している。第6連結材204C6は、第2連結材204C2と架設部材211の右部とを連結している。
接続フレーム205Lは、支持フレーム200の左部に配置されている。接続フレーム205Lは、第1接続部材205L1と、第2接続部材205L2と、第3接続部材205L3と、第4接続部材205L4と、を有している。第1接続部材205L1は、縦フレーム201F3の中途部から後下方に向けて延びている。第2接続部材205L2は、第1接続部材205L1の下部から下方に延びている。第3接続部材205L3は、第2接続部材205L2の上部と、下部フレーム203FDの中間部材203DMの左部とを接続している。第4接続部材205L4は、下部フレーム203FDの中間部材203DMの左部と、第2接続部材205L2の上下方向の中途部とを接続している。
接続フレーム205Rは、支持フレーム200の右部に配置されている。接続フレーム205Rは、第1接続部材205R1と、第2接続部材205R2と、第3接続部材205R3と、第4接続部材205R4と、を有している。第1接続部材205R1は、縦フレーム201F4の中途部から後下方に向けて延びている。第2接続部材205R2は、第1接続部材205R1の下部から下方に延びている。第3接続部材205R3は、第2接続部材205R2の上部と、下部フレーム203FDの中間部材203DMの右部とを接続している。第4接続部材205R4は、下部フレーム203FDの中間部材203DMの右部と、第2接続部材205R2の上下方向の中途部とを接続している。
支持フレーム200は、接続フレーム205L,205R及び接続板212により、機体2に対して着脱可能に接続される。図26に示すように、接続フレーム205Lの第2接続部材205L2は、デッキ10Lの前部に立設された支柱17Lに対してボルト等によって接続される。接続フレーム205Rの第2接続部材205R2は、デッキ10Rの前部に立設された支柱17Rに対してボルト等によって接続される。また、接続板212は、支持枠体22の後枠材22Bに対してボルト等によって接続される。これにより、支持フレーム200が機体2の上部に装着される。
図33、図34は、支持フレーム200を機体幅方向K2の一方側(左側)と他方側(右側)にそれぞれ伸長させるとともに、展開部材206L,206Rを機体幅方向K2の一方側(左側)と他方側(右側)に延びる展開姿勢とした状態を示している。また、図33、図34に示す状態では、椅子13L,13R及び後輪4L,4Rは、機体2に対して離反状態にある。この状態では、支持フレーム200の左端(展開部材206Lの左端)は、椅子13Lよりも左方に位置する。支持フレーム200の右端(展開部材206Rの右端)は、椅子13Rよりも右方に位置する。支持フレーム200の前端(下部フレーム203FDの前面)は、支持枠体22よりも前方に位置する。支持フレーム200の後端(第2横フレーム203Bの後面)は、支持枠体22よりも後方に位置する。また、第1横フレーム202L,202Rは、前輪3L,3R及び後輪4L,4Rよりも機体外方に位置する。図33、図34に示す状態の支持フレーム200に対して幌部材220が装着される。
図35は、椅子13L,13Rを第2装着部155に装着して、後輪4L,4Rを機体2に対して接近状態とし、支持フレーム200を機体幅方向K2に短縮した状態を示している。この状態では、第1横フレーム202L,202Rは、前輪3L,3Rよりも機体内方に位置する。また、第1横フレーム202L,202Rは、後輪4L,4Rの機体外方側の端部よりも機体内方に位置する。そのため、支持部材200を設けた場合であっても、移植機1の幅(機体幅方向の長さ)を短くすることができる。これにより、移植機1を運搬するときの取り扱い性(可搬性)が向上し、トラックの荷台に載せて搬送することができる。また、保管時に必要なスペースを小さくすることができる。
図39〜図41に示すように、支持フレーム200には、幌部材220が装着される。幌部材220は、支持フレーム200に上方から被せることによって、支持フレーム200に対して装着される。幌部材220は、透明又は透光性を有する素材から構成されている。幌部材220は、柔軟で且つ折り畳み可能な樹脂製のシートから構成されることが好ましい。幌部材220を構成する樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等を例示することができるが、これらに限定されない。
幌部材220は、支持フレーム200に対して装着された状態(以下、「装着状態」という)において、上面220U、前面220F、後面220B、左側面220L、右側面220Rを有する箱型に構成され、下面は開放される。
図34に仮想線で示すように、幌部材220の上面220Uの外形は、平面視にて矩形状を呈する。上面220Uの前縁220UFは、第2横フレーム203Fの上部フレーム203FUに沿う。上面220Uの後縁220UBは、第2横フレーム203Bに沿う。上面220Uの左縁220ULは、展開部材206Lに沿う。上面220Uの右縁220URは、展開部材206Rに沿う。
図40に示すように、前面220Fの外形は、正面視にて、長方形の上に等脚台形を重ねた六角形状を呈する。前面220Fの上縁220FUは、第2横フレーム203Fの上部フレーム203FUに沿う。前面220Fの下縁220FDは、第2横フレーム203Fの下部フレーム203FDに沿う。前面220Fの左縁220FLは、縦フレーム201F1の上端から展開部材206Lまでの範囲では、下方に延びるにつれて左方に移行するように傾斜し、展開部材206Lよりも下方では垂直下向きに延びる。前面220Fの右縁220FRは、縦フレーム201F2の上端から展開部材206Rまでの範囲では、下方に延びるにつれて右方に移行するように傾斜し、展開部材206Rよりも下方では垂直下向きに延びる。
図41に示すように、後面220Bの外形は、背面視にて、長方形の上に等脚台形を重ねた六角形状を呈する。後面220Bの上縁220BUは、第2横フレーム203Bに沿う。後面220Bの下縁220BDは、支持フレーム200には沿わない。後面220Bの左縁220BLは、縦フレーム201B1の上端から展開部材206Lまでの範囲では、下方に延びるにつれて左方に移行するように傾斜し、展開部材206Lよりも下方では垂直下向きに延びる。後面220Bの右縁220BRは、縦フレーム201B2の上端から展開部材206Rまでの範囲では、下方に延びるにつれて左方に移行するように傾斜し、展開部材206Rよりも下方では垂直下向きに延びる。
図39に示すように、左側面220Lの外形は、左側面視にて、後上部と後下部の角が直角、前上部の角が鈍角、前下部の角が鋭角である台形状を呈する。左側面220Lの上縁220LUは、第1横フレーム202Lに沿う。左側面220Lの前縁220LFは、縦フレーム201F1に沿う。左側面220Lの後縁220LBは、縦フレーム201B1に沿う。
右側面220Lの外形は、左側面220Lの外形と同じであるため、図示を省略する。右側面220Lは、右側面視にて、後上部と後下部の角が直角、前上部の角が鈍角、前下部の角が鋭角である台形状に構成される。右側面220Rの上縁は、第1横フレーム202Rに沿う。右側面220Rの前縁は、縦フレーム201F2に沿う。右側面220Rの後縁は、縦フレーム201B2に沿う。
前面220Fは、上方から下方に向かうにつれて次第に前方に移行する傾斜面となっている。後面220B、左側面220L、右側面220Rは、支持枠体22の天板22aに対して直角である垂直面となっている。
図39〜図41に示すように、幌部材220は、装着状態において、少なくとも苗供給部12と椅子13L,13Rの上方及び側方を被覆可能である。
装着状態における幌部材220の左端は、苗供給部12の左端(支持枠体22の左側板22b)及び椅子13Lよりも左方に位置する。装着状態における幌部材220の右端は、苗供給部12の右端(支持枠体22の右側板22c)及び椅子13Rよりも右方に位置する。
装着状態における幌部材220の前端は、苗供給部12の前端(支持枠体22の前板22d)及び椅子13L,13Rよりも前方に位置する。装着状態における幌部材220の後端は、苗供給部12の後端(支持枠体22の後板22e)及び椅子13L,13Rよりも後方に位置する。
装着状態における幌部材220の上端は、苗供給部12及び椅子13L,13Rよりも上方に位置する。装着状態における幌部材220の下端は、上下方向において苗供給部12の支持枠体22及び椅子13L,13Rとオーバーラップする。
装着状態における幌部材220の下端は、椅子13L,13Rの座面よりも下方に位置することが好ましい。また、装着状態における幌部材220の下端は、デッキ10L,10R或いは乗降ステップ120L,120Rまで達することが好ましい。また、装着状態における幌部材220の下端は、上下方向においてカバー190の上縁よりも下方(カバー190とオーバーラップする)又はカバー190の上縁と近接する高さに位置する。
上述したように、幌部材220によって苗供給部12と椅子13L,13Rの上方及び側方が被覆されることにより、椅子13L,13Rに着座した作業者は、風や雨の影響を受けずに円滑に作業を行うことができる。また、幌部材220が透明又は透光性を有する素材から構成されているため、幌部材220の内部が暗くなって作業性が低下することを防止できる。また、作業者は、幌部材220を通して移植機1の周囲を視認することができる。
図41に示すように、幌部材220は、開閉可能な繋ぎ目部221を有している。繋ぎ目部221は、幌部材220の下縁から上方に延びており、ファスナー等によって開閉可能に構成されている。繋ぎ目部221は、椅子13L,13Rの周囲に設けられている。具体的には、繋ぎ目部221は、椅子13Lの後方と椅子13Rの後方にそれぞれ設けられている。これにより、作業者は、繋ぎ目部221を開放することで、幌部材220の内部に容易に出入りすることができ、椅子13L,13Rへのアクセスも容易となる。
図36〜図41に示すように、支持フレーム200には、照明装置223を取り付け可能な取付板222が設けられている。取付板222は、上部フレーム203FUの機体幅方向K2の中央に取り付けられている。取付板222は、上部フレーム203FUから下方に延びている。取付板222は、下方に延びるにつれて後方に移行するように傾斜している。照明装置223は、取付板222の傾斜した前面にボルト等によって取り付けられる。これにより、照明装置223は、支持フレーム200の前上部に取り付けられ、前下方に向けて光を照射することができる。
図39〜図41に示すように、照明装置223は、幌部材220の装着状態において、幌部材220の内側(後方)に配置される。図39の矢印H1に示すように、照明装置223から照射される光は、幌部材220を通過して移植機1の前下方に向かう。これにより、移植機1の進行方向の前方にある畝等を明るく照らすことができる。また、矢印H2に示すように、照明装置223から照射される光の一部は、幌部材220の内面(前面220Fの裏面)で反射して後下方に向かう。これにより、幌部材220の内部にある苗供給部12を明るく照らすことができる。また、1つの照明装置223により、移植機1の前方及び苗供給部12の上方を照らすことができる。
以下、上記実施形態の移植機1の効果について説明する。
移植機1は、走行可能な機体2と、機体2に設けられた原動機E1と、機体2に設けられ且つ圃場に苗を植え付ける移植部11と、機体2に設けられ且つ移植部11に苗を供給する苗供給部12と、原動機E1からの動力を苗供給部12に伝達する動力伝達機構111と、苗供給部12に対して動作を妨げる力が加わったときに、動力伝達機構111による苗供給部12への動力の伝達を遮断する動力遮断機構130と、を備えている。
この構成によれば、苗供給部12に対して動作を妨げる力が加わったときに、動力伝達機構111による苗供給部12への動力の伝達を遮断する動力遮断機構130を備えているため、苗供給部12に対して動作を妨げる力が加わったときには、動力遮断機構130によって苗供給部12の動作を速やかに停止させることができる。
また、苗供給部12は、苗供給カップ14A,14Bと、苗供給カップを環状の経路に沿って移送する移送機構と、を有し、動力遮断機構130は、移送機構に対して移送を妨げる力が加わったときに、動力伝達機構111による苗供給部12への動力の伝達を遮断する。
この構成によれば、苗供給カップ14A,14Bを環状の経路に沿って移送する移送機構に対して移送を妨げる力が加わったときに、動力伝達機構111によって苗供給部12への動力の伝達が遮断されるため、作業者が誤って移送機構に手を挟んでしまった場合等には、苗供給部12の動作を速やかに停止させることができる。
また、動力遮断機構130は、原動機E1からの動力が伝達される第1伝達軸131と、苗供給部12に動力を伝達する第2伝達軸132と、第1伝達軸131と第2伝達軸132との間に介在され且つ第1伝達軸131から第2伝達軸132に動力を伝達する中継部133と、を有し、中継部133は、第2伝達軸132に対して回転を妨げる力が加わったときに、第1伝達軸131から第2伝達軸132への動力の伝達を遮断する。
この構成によれば、第2伝達軸132に対して回転を妨げる力が加わったときに、中継部133によって第1伝達軸131から第2伝達軸132への動力の伝達が遮断されるため、動力伝達機構111による苗供給部12への動力の伝達を確実に遮断することができる。
また、機体2の周囲に配置され且つ苗供給部12に苗を供給する作業者が着座する椅子13L,13Rを備え、苗供給部12は、苗供給部12を支持し且つ環状の経路の外周を囲う環状の枠部26L,26Rを有する支持枠体22を有し、支持枠体22には、椅子13L,13Rに着座する作業者が把持する手摺り90が設けられ、手摺り90は、枠部26L,26Rの後縁に沿って配置された後部位91と、後部位91から前方に延び且つ枠部26L,26Rの側縁に沿って配置された側部位92と、を有している。
この構成によれば、手摺り90の後部位91と側部位92によって、環状の枠部26L,26Rの内側(第1開口部12La、第2開口部12Ra)に手が入ることが防がれる。そのため、椅子13L.13Rに着座して作業を行う作業者或いは椅子13L,13Rに乗り降りする作業者が、環状の枠部26L,26Rの内側(第1開口部12La、第2開口部12Ra)に誤って手を入れて怪我をすることが防止される。
また、側部位92は、前方に向かうにつれて上方に移行している。
この構成によれば、側部位92によって枠部26L,26Rの上方且つ側方がガードされるため、作業者が環状の枠部26L,26Rの内側(第1開口部12La、第2開口部12Ra)に誤って手を入れることを効果的に防止することができる。
また、機体2の周囲に配置され且つ苗供給部12に苗を供給する作業者が着座する椅子13L,13Rと、椅子13L,13Rが着脱可能に装着される装着部と、を備え、装着部は、椅子を苗供給部12の側方にて装着する第1装着部104と、椅子を苗供給部12の後方且つ第1装着部104よりも機体幅方向の内方にて装着する第2装着部155L,155Rと、を含む。
この構成によれば、移植機1を運搬する場合や収納するときには、椅子13L,13Rを第1装着部104から取り外して第2装着部155に装着することによって、移植機1の幅(機体幅方向の長さ)を短くすることができる。
また、第1装着部104は、苗供給部12の側方の第1位置と、第1位置よりも苗供給部12に接近する第2位置と、に移動可能である。
この構成によれば、第1装着部104を第1位置から第2位置に移動させることによって、移植機1の幅(機体幅方向の長さ)を短くすることができる。これにより、移植機1を運搬するときの取り扱い性(可搬性)が向上し、また保管時に必要なスペースを小さくすることができる。
また、移植機1は、走行可能な機体2と、機体2に設けられた原動機E1と、機体2に設けられ且つ圃場に苗を植え付ける移植部11と、機体2に設けられ且つ移植部11に苗を供給する苗供給部12と、機体2の周囲に配置され且つ苗供給部12に苗を供給する作業者が着座する椅子13L,13Rと、少なくとも苗供給部12と椅子13L,13Rの上方及び側方を被覆可能な幌部材220と、機体2上に設けられ且つ幌部材220を支持する支持フレーム200と、を備えている。
この構成によれば、幌部材220によって苗供給部12と椅子13L,13Rの上方及び側方を被覆することが可能であるため、風や雨等によって作業者が苗供給部12に苗を補給する作業に悪影響が生じることを防止できる。
また、椅子13L,13Rは、機体幅方向の一方側と他方側とにそれぞれ配置されており、支持フレーム200は、機体幅方向の一方側と他方側にそれぞれ伸長可能である。
この構成によれば、支持フレーム200を機体幅方向の一方側と他方側にそれぞれ伸長することによって、支持フレーム220に支持される幌部材220を機体幅方向の一方側と他方側にそれぞれ伸長することができる。そのため、椅子13L,13Rの上方及び側方を幌部材220によって確実に覆うことが可能となる。
また、支持フレーム200は、機体2から椅子13L,13Rよりも上方まで延びる縦フレーム201F,201Bと、縦フレーム201F,201Bに取り付けられて前後方向に延びる第1横フレーム202L,202Rと、縦フレーム201F,201Bに取り付けられて機体幅方向に延びる第2横フレーム203F,203Bと、を含み、第2横フレーム203F,203Bは、機体幅方向の一方側と他方側にそれぞれ伸長可能である。
この構成によれば、支持フレーム200を箱形に構成することができるとともに、箱形の支持フレーム200を機体幅方向に伸長することが可能となる。
また、支持フレームは、縦フレームに対して展開可能に取り付けられた展開部材206L,206Rを有し、展開部材206L,206Rは、上方又は下方に延びる折り畳み姿勢と、機体幅方向の一方側又は他方側に向けて延びる展開姿勢と、に姿勢の変更が可能である。
この構成によれば、展開部材206L,206Rを展開姿勢とすることにより、幌部材220を機体幅方向に延長することができるため、椅子13L,13Rの上方及び側方を幌部材220によって確実に覆うことが可能となる。また、展開部材206L,206Rを折り畳み姿勢とすることにより、支持フレーム200の機体幅方向に短縮することができるため、保管時に必要なスペースを小さくすることができる。
また、苗供給部12は、苗供給カップ14A,14Bを環状の経路に沿って移送する移送機構を有する苗供給装置12L,12Rと、苗供給装置12L,12Rを支持する支持枠体22と、を有し、支持枠体22は、苗供給部12の前部に配置された前枠材22Fを有し、第2横フレーム203F,203Bは、縦フレーム201F,201Bの上部に取り付けられた上部フレーム203FUと、縦フレーム201F,201Bの下部に取り付けられた下部フレーム203FDと、を有し、下部フレーム203FDは、前枠材22Fに沿って配置されている。
この構成によれば、支持フレーム200の前下部(下部フレーム203FD)が苗供給装置12L,12Rを支持する支持枠体22に沿って配置されるため、幌部材220によって苗供給装置12L,12Rの前部を確実に覆うことができる。
また、椅子13L,13Rは、機体幅方向の一方側であって且つ機体2に対して接近する方向と、機体幅方向の一方側であって機体2に対して離反する方向とに移動可能である。
この構成によれば、椅子13L,13Rの移動方向と支持フレーム200の伸縮方向とが同じ方向(機体幅方向)であるため、椅子13L,13Rの位置に応じて支持フレーム200を伸縮させることができる。
また、幌部材220は、透明又は透光性を有する素材から構成されている。
この構成によれば、太陽光等の外光を幌部材220の内部に取り入れることができるため、幌部材220の内部が暗くなって作業性が低下することを防止できる。また、作業者は、幌部材220を通して移植機1の周囲を視認することができる。
また、幌部材220は、椅子13L,13Rの周囲に開閉可能な繋ぎ目部221を有している。
この構成によれば、作業者は、繋ぎ目部221を開放することで、幌部材220の内部に容易に出入りすることができ、椅子13L,13Rへのアクセスも容易となる。
また、支持フレーム200に取り付けられ且つ幌部材220の内側に配置される照明装置223を備えている。
この構成によれば、照明装置223から照射される光によって、移植機1の周囲(畝等)を照らすことができるとともに、幌部材220の内部にある苗供給部12を照らすこともできる。そのため、移植機1の夜間の移動や、移植機1による夜間の移植作業が可能となる。
また、移植機1は、走行可能な機体2と、機体2に設けられ且つ圃場に苗を植え付ける移植部11と、機体2に設けられ且つ移植部11に苗を供給する苗供給部12と、機体2に取り付けられ且つ少なくとも苗供給部12から移植部11への苗の受け渡し部77L,77Rの前方を覆うカバー190と、を備えている。
この構成によれば、苗供給部12から移植部11への苗の受け渡し部77L,77Rの前方を覆うカバー190を備えているため、強風等の外的要因の影響を排して苗供給部12から移植部11への苗の受け渡しを良好に精度良く行うことができる。
また、カバー190は、受け渡し部77L,77Rの側方を覆う。
この構成によれば、側方からの強風等の影響を排して苗供給部12から移植部11への苗の受け渡しを良好に行うことができる。
また、カバー190は、透明又は透光性を有する素材から構成されている。
この構成によれば、カバー190に覆われた部分(受け渡し部77L,77R等)を移植機1の前方や側方から視認することができる。そのため、カバー190を取り外さなくともカバー190に覆われた部分の状態や植え付けの様子を確認することができる。
また、苗供給部12は、苗供給カップ14A,14Bを環状の経路に沿って移送する移送機構を有する苗供給装置12L,12Rと、苗供給装置12L,12Rを支持する支持枠体22と、を有し、支持枠体22は、苗供給部12の前部に配置された前枠材22Fと、苗供給部12の左部に配置された左枠材22Lと、苗供給部12の右部に配置された右枠材22Rと、を有し、カバー190は、前枠材22F、左枠材22L、右枠材23Rに沿って取り付けられている。
この構成によれば、カバー190を苗供給部12の前方、左方、右方を囲うようにして支持枠体22に取り付けることができるため、カバー190によって苗供給部12から移植部11への苗の受け渡し部77L,77Rの前方及び側方を確実に覆うことができる。
また、圃場に形成される畝に接地する覆土輪(接地部材)160と、覆土輪160による覆土圧を調整する調整レバー140L,140Rと、を備え、カバー190は、調整レバー140L,140Rが前方に向けて挿通された開口部190bを有している。
この構成によれば、調整レバー140L,140Rに対する意図しない接触を防ぎつつ、調整レバー140L,140Rを容易に操作することができる。
また、カバー190は、受け渡し部77L,77Rの前方を覆う前板部190Fを有し、前板部190Fは、後方に向けて筒状に延出する延出部190aを有し、開口部190bは、延出部190aにより囲まれる領域に形成されている。
この構成によれば、開口部190bが延出部190aにより囲まれる領域に形成されていることによって、開口部190bによるカバー190の強度低下を抑制することができる。
また、移植部11に向けて水を供給する灌水チューブ94,95を備え、カバー190は、受け渡し部77L,77Rの側方を覆う側板部190L,190Rを有し、側板部190L,190Rは、機体2から離れる方向に膨らみ且つ灌水チューブ94,95の側方を覆う膨出部190La,190Raを有している。
この構成によれば、灌水チューブ94,95が機体外方(側方)に膨らんで配策された場合であっても、灌水チューブ94,95を確実に収容することができる。これにより、灌水チューブ94,95に他の物体が接触したり引っ掛かったりして、灌水チューブ94,95が外れること等を防ぐことができる。
また、移植機1は、走行可能であって且つ圃場に苗を植え付ける移植部11が設けられた機体2と、機体2の周囲に設けられ且つ作業者が着座する椅子13L,13Rと、機体2を水平に維持するための水平制御装置と、水平制御装置を操作するレバーであって、機体幅方向の一方側に揺動させることにより機体2の一方側を下降させ、機体幅方向の他方側に揺動させることにより機体2の他方側を下降させる水平調整レバー97と、機体2の水平状態からの傾きを示す指標体であって、機体2の一方側が下降したときに機体2に対して他方側に傾き、機体2の他方側が下降したときに機体2に対して一方側に傾く指標体98と、を備えている。
この構成によれば、作業者は、機体2が傾いた場合、水平調整レバー97を指標体98の傾き方向と同じ方向に操作することで、機体2を水平に戻すことができる。そのため、作業者は、機体2がどちらに傾いているかを意識することなく、指標体98を見て直観的に水平調整レバー97を操作すべき方向を正確に把握して、傾きをなくす方向に正しく操作することができる。
また、機体2に設けられ且つ移植部11に苗を供給する苗供給部12を備え、椅子13L,13Rは、苗供給部12の周囲に設けられ、水平調整レバー97及び指標体98は、苗供給部12に設けられている。
この構成によれば、椅子13L,13Rに着座して苗供給部12に苗を供給する作業者は、指標体98を見ながら水平調整レバー97を容易に操作することができる。
また、苗供給部12は、苗供給カップ14A,14Bを環状の経路に沿って移送する移送機構を有する苗供給装置12L,12Rと、苗供給装置12L,12Rを支持する支持枠体22と、を有し、水平調整レバー97及び指標体98は、支持枠体22から上方に突出して設けられている。
この構成によれば、苗供給部12に苗を供給する作業者は、支持枠体22から上方に突出した指標体98を見ながら水平調整レバー97を容易に操作することができる。
また、支持枠体22は、上面が平面に形成された天板22aを有し、水平調整レバー97及び指標体98は、天板22aから上方に突出して設けられている。
この構成によれば、作業者は、天板22aの水平な上面を基準として指標体98を見ることができるため、指標体98の傾きを容易に把握することができる。
また、苗供給装置は、機体幅方向の一方側に設けられた第1苗供給装置12Lと、機体幅方向の他方側に設けられた第2苗供給装置12Rと、を含み、水平調整レバー97及び指標体98は、第1苗供給装置12Lと第2苗供給装置12Rとの間に配置されている。
この構成によれば、第1苗供給装置12L側からでも第2苗供給装置12R側からでも同様に、指標体98を見ながら水平調整レバー97を正確に操作することができる。
また、水平調整レバー97は、基準レバー位置97Mと、基準レバー位置97Mに対して一方側にある第1レバー位置97Lと、基準レバー位置97Mに対して他方側にある第2レバー位置97Rと、に揺動可能であり、指標体98は、基準指標位置98Mと、基準指標位置98Mに対して一方側である第1指標方向98Lと、基準指標位置98Mに対して他方側である第2指標方向98Rと、に移動可能であり、基準レバー位置97Mと基準指標位置98Mとは、前後方向に延びる同一直線L1上に配置されている。
この構成によれば、作業者は、基準レバー位置97Mと基準指標位置98Mとを同一直線L1上に視認することができるため、指標体98の傾き方向を見て水平調整レバー97を操作すべき方向を容易に把握することができる。
また、椅子13L,13Rは、機体2の側方であって且つ、水平調整レバー97及び指標体98に対して前方又は後方に配置されている。
この構成によれば、椅子13L,13Rに着座した作業者の視線の方向と、水平調整レバー97と指標体98との並び方向とを略一致させることができる。そのため、作業者は、指標体98の傾き方向を見て水平調整レバー97を操作すべき方向を容易に把握することができる。
また、水平調整レバー97は、前後方向において、指標体98よりも椅子13L,13Rに近い側に配置されている。
この構成によれば、椅子13L,13Rに着座した作業者が前方を向いたとき、水平調整レバー97が手前側に視認され、指標体98が水平調整レバー97の奥側に視認される。そのため、作業者は、指標体98の傾き方向を奥側に見ながら、手前側で水平調整レバー97を容易に操作することができる。
また、指標体98の下部には、錘99が設けられており、指標体98は、機体2が水平であるときに錘99に作用する重力により鉛直方向を向く。
この構成によれば、簡易な構成の指標体98によって正確に機体2の傾きに応じて傾けることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 移植機
2 機体
11 移植部
12 苗供給部
14A,14B 苗供給カップ
22 支持枠体
22F 前枠材
22L 左枠材
22R 右枠材
77L,77R 受け渡し部
94,95 灌水チューブ
160 覆土輪(接地部材)
140L,140R 調整レバー
190 カバー
190a 延出部
190b 開口部
190F 前板部
190L,190R 側板部
190La,190Ra 膨出部

Claims (7)

  1. 走行可能な機体と、
    前記機体に設けられ且つ圃場に苗を植え付ける移植部と、
    前記機体に設けられ且つ前記移植部に苗を供給する苗供給部と、
    前記機体に取り付けられ且つ少なくとも前記苗供給部から前記移植部への苗の受け渡し部の前方を覆うカバーと、
    を備えている移植機。
  2. 前記カバーは、前記受け渡し部の側方を覆う請求項1に記載の移植機。
  3. 前記カバーは、透明又は透光性を有する素材から構成されている請求項1又は2のいずれかに記載の移植機。
  4. 前記苗供給部は、苗供給カップを環状の経路に沿って移送する移送機構を有する苗供給装置と、前記苗供給装置を支持する支持枠体と、を有し、
    前記支持枠体は、前記苗供給部の前部に配置された前枠材と、前記苗供給部の左部に配置された左枠材と、前記苗供給部の右部に配置された右枠材と、を有し、
    前記カバーは、前記前枠材、前記左枠材、前記右枠材に沿って取り付けられている請求項2に記載の移植機。
  5. 圃場に形成される畝に接地する覆土輪と、
    前記覆土輪による覆土圧を調整する調整レバーと、
    を備え、
    前記カバーは、前記調整レバーが前方に向けて挿通された開口部を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の移植機。
  6. 前記カバーは、前記受け渡し部の前方を覆う前板部を有し、
    前記前板部は、後方に向けて筒状に延出する延出部を有し、
    前記開口部は、前記延出部により囲まれる領域に形成されている請求項5に記載の移植機。
  7. 前記移植部に向けて水を供給する灌水チューブを備え、
    前記カバーは、前記受け渡し部の側方を覆う側板部を有し、
    前記側板部は、前記機体から離れる方向に膨らみ且つ前記灌水チューブの側方を覆う膨出部を有している請求項1〜6のいずれか1項に記載の移植機。
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