JP6855337B2 - 移植機 - Google Patents

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Description

本発明は、移植機に関する。
従来、特許文献1に開示された移植機が知られている。
特許文献1に開示された移植機は、圃場に苗を植え付ける第1植付具及び第2植付具と、回転駆動される駆動シャフトと、駆動シャフトの駆動力を伝達する第1伝動体及び第2伝動体と、第1伝動体の動力によって第1植付具を昇降させる第1昇降機構と、第2伝動体の動力によって第2植付具を昇降させる第2昇降機構とを備えている。
特開2013−215177号公報
特許文献1に開示の移植機は、第1伝動体と第2伝動体は、駆動シャフトの軸心方向で対向配置されており、これら第1伝動体と第2伝動体の対向方向とは反対側に、第1植付具及び第1昇降機構と第2植付具及び第2昇降機構とが配置されている。このため、第1伝動体と第2伝動体のメンテナンスがしづらい。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、第1伝動体及び第2伝動体のメンテナンスが容易な移植機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る移植機は、圃場に苗を植え付ける第1植付具及び第2植付具と、機体幅方向に延伸する軸心回りに回転駆動される駆動シャフトと、基部が前記駆動シャフトの機体幅方向の一端側に配置されていて前記一端側から前後方向に突出し且つ前記駆動シャフトの駆動力を伝達する第1伝動体と、前記第1伝動体の突出端側に支持され且つ当該第1伝動体の動力によって前記第1植付具を昇降させる第1昇降機構と、基部が前記駆動シャフトの機体幅方向の他端側に配置されていて前記他端側から前後方向に突出し且つ前記第1伝動体と対向して配置され、前記駆動シャフトの駆動力を伝達する第2伝動体と、前記第2伝動体の突出端側に支持され且つ当該第2伝動体の動力によって前記第2植付具を昇降させる第2昇降機構と、を備え、前記第1伝動体の突出端側と第2伝動体の突出端側との間に、前記第1昇降機構と前記第2昇降機構とが前記駆動シャフトに沿う方向で並べて配置されており、前記第1昇降機構の機体幅方向の内方に、当該第1昇降機構によって昇降される第1支持体が当該第1昇降機構側から前記駆動シャフト側に向けて延びるように配置され、前記第1植付具は、前記第1支持体の機体幅方向の外方で且つ前記第1伝動体の機体幅方向の内方に配置されると共に前記第1昇降機構と前記駆動シャフトとの間で前記第1昇降機構に前後方向でオーバーラップするように前記第1支持体に取り付けられ、前記第2昇降機構の機体幅方向の内方に、当該第2昇降機構によって昇降される第2支持体が当該第2昇降機構側から前記駆動シャフト側に向けて延びるように配置され、前記第2植付具は、前記第2支持体の機体幅方向の外方で且つ前記第2伝動体の機体幅方向の内方に配置されると共に前記第2昇降機構と前記駆動シャフトとの間で前記第2昇降機構に前後方向でオーバーラップするように前記第2支持体に取り付けられ、圃場に苗を植え付ける第3植付具であって、前記第1支持体を前記第1植付具とで挟むように配置されて前記第1支持体に取り付けられた第3植付具と、圃場に苗を植え付ける第4植付具であって、前記第2植付具とで前記第2支持体を挟むように配置されて前記第2支持体に取り付けられた第4植付具を備えている。
また、前記第1支持体は、前記第1植付具を支持する第1部材と、前記第3植付具を支持する第2部材であって前記第1部材の機体幅方向の内方側に前記第1部材と並べて配置された第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを連結する連結部材とを有し、前記第2支持体は、前記第2植付具を支持する他の第1部材と、前記第4植付具を支持する他の第2部材であって前記他の第1部材の機体幅方向の内方側に前記他の第1部材と並べて配置された他の第2部材と、前記他の第1部材と前記他の第2部材とを連結する他の連結部材とを有している
また、前記第1植付具を開閉させる第1開閉機構と、前記第2植付具を開閉させる第2開閉機構と、前記第1開閉機構に連動して前記第3植付具を開閉させる第1連動機構と、前記第2開閉機構に連動して前記第4植付具を開閉させる第2連動機構と、を備え、前記第1開閉機構は、前記第1支持体に揺動可能に支持されたカムリンクと、前記カムリンクと前記第1植付具とを連動する開閉ロッドと、前記カムリンクに設けられたカムローラと、前記カムローラを押動して前記カムリンクを揺動させることで前記開閉ロッドを引動して前記第1植付具を開くカムとを有し、前記第2開閉機構は、前記第2支持体に揺動可能に支持された他のカムリンクと、前記他のカムリンクと前記第2植付具とを連動する他の開閉ロッドと、前記他のカムリンクに設けられた他のカムローラと、前記他のカムローラを押動して前記他のカムリンクを揺動させることで前記他の開閉ロッドを引動して前記第2植付具を開く他のカムとを有し、前記第1連動機構は、前記第1支持体に揺動可能に支持された連動リンクと、前記連動リンクを前記カムリンクに一体揺動可能に連結する連結部材と、前記連動リンクの揺動によって前記第3植付具を開くように前記連動リンクと前記第3植付具とを連動する連結ロッドとを有し、前記第2連動機構は、前記第2支持体に揺動可能に支持された他の連動リンクと、前記他の連動リンクを前記他のカムリンクに一体揺動可能に連結する他の連結部材と、前記他の連動リンクの揺動によって前記第4植付具を開くように前記他の連動リンクと前記第4植付具とを連動する他の連結ロッドとを有する。
また、前記第1植付具を前後に開閉可能に支持する第1支持機構と、前記第2植付具を前後に開閉可能に支持する第2支持機構と、を備え、前記第1植付具は、前記第1支持機構に、上下方向に沿う姿勢と下方に向かうにつれて機体幅方向に移行する傾斜状の姿勢とに姿勢変更可能となるように、上下方向に対して機体幅方向に角度変更可能に取り付けられ、前記第2植付具は、前記第2支持機構に、上下方向に沿う姿勢と下方に向かうにつれて機体幅方向に移行する傾斜状の姿勢とに姿勢変更可能となるように、上下方向に対して機体幅方向に角度変更可能に取り付けられている。
また、前記第3植付具を前後に開閉可能に支持する第3支持機構と、前記第4植付具を前後に開閉可能に支持する第4支持機構と、を備え、前記第3植付具は、前記第3支持機構に、上下方向に沿う姿勢と下方に向かうにつれて機体幅方向に移行する傾斜状の姿勢とに姿勢変更可能となるように、上下方向に対して機体幅方向に角度変更可能に取り付けられ、前記第4植付具は、前記第4支持機構に、上下方向に沿う姿勢と下方に向かうにつれて機体幅方向に移行する傾斜状の姿勢とに姿勢変更可能となるように、上下方向に対して機体幅方向に角度変更可能に取り付けられている。
また、前記第1伝動体及び前記第2伝動体の基部を支持する移植フレームであって、前記第1伝動体及び前記第2伝動体の前記突出端側に配置されたフレーム材を有する移植フレームと、前記フレーム材と前記第1伝動体の前記突出端側とを連結する第1連結材と、前記フレーム材と前記第2伝動体の前記突出端側とを連結する第2連結材と、を備えている。
また、前記第1伝動体は、前記駆動シャフトの一端部で該駆動シャフトの軸心方向に位置変更可能であり、前記第2伝動体は、前記駆動シャフトの他端部で該駆動シャフトの軸心方向に位置変更可能である。
また、前記第1植付具及び前記第3植付具に苗を案内する第1中継ガイドと、前記第2植付具及び前記第4植付具に苗を案内する第2中継ガイドと、を備え、前記第1中継ガイドは、前記第1支持体に取り付けられ、前記第2中継ガイドは、前記第2支持体に取り付けられている。
上記の構成によれば、第1伝動体及び第2伝動体のメンテナンスが容易に行える。
移植部の平面図である。 移植部の側面図である。 移植部の概略正面図である。 植付装置の斜視図である。 開閉機構及び連動機構を示す斜視図である。 開閉機構及び支持機構を示す側面図である。 植付具の角度調整を示す正面図である。 苗供給装置の平面図である。 苗供給装置の正面断面図である。 椅子の支持構造を示す斜視図である。 椅子の支持機構を示す前方斜視図である。 椅子の支持機構を示す前方斜視図である。 椅子向き変更機構を示す斜視図である。 昇降ステップ及び足置き板の周辺構造を示す後方斜視図である。 昇降ステップの周辺構造及びスタンドを装着部に装着した状態を示す後方斜視図である。 装着部に装着した状態のスタンドの下部を示す斜視図である。 装着部に装着したスタンドの係止部にコンテナを係止した状態を示す斜視図である。 移植機の側面図である。 移植機の平面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図18及び図19は、圃場を走行しながら圃場(畝)に苗を植え付ける移植機1を示している。図18は移植機1の側面図であり、図19は移植機1の平面図である。
本発明の実施形態においては、苗植付け時の移植機1の進行方向(図18、図19の矢印A1方向)を前方、進行方向の反対側(図18、図19の矢印A2方向)を後方、進行方向に向かって左側(図19の矢印B1方向)を左方、進行方向に向かって右側(図19の矢印B2方向)を右方として説明する。
また、図19に示すように、前後方向K1に直交する方向である水平方向を機体幅方向(機体2の幅方向)K2として説明する。移植機1(機体2)の幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方(機体幅方向の外方)として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向K2であって移植機1(機体2)の幅方向の中心から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方(機体幅方向の内方)として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向K2であって機体2の幅方向の中心に近づく方向である。
図18、図19に示すように、移植機1は、機体2を有する。機体2の後部には、原動機(エンジン)E1が搭載されている。また、機体2は、原動機E1からの動力が伝達されるミッションケースM1を有する。また、機体2の後部には、移植機1を歩行操作する時に作業者が把持する操向ハンドル5が設けられている。
移植機1は、機体2の左側に配置された前輪(車輪)3L及び後輪(車輪)4Lと、機体2の左側に配置された前輪(車輪)3R及び後輪(車輪)4Rとを有する。前輪3L,3R及び後輪4L,4Rによって、機体2が走行可能に支持されている。
機体2の左側方には、前輪支持アーム6Lが設けられている。前輪支持アーム6Lの上部は、機体2に横軸(機体幅方向K2に延伸する軸心)回りに回転可能に支持されている。前輪支持アーム6Lの下部に前輪3Lが回転自在に取り付けられている。
機体2の右側方には、前輪支持アーム6Rが設けられている。前輪支持アーム6Rの上部は、機体2に横軸回りに回転可能に支持されている。前輪支持アーム6Rの下部に前輪3Rが回転自在に取り付けられている。
機体2の左側方には、車輪支持体7Lが設けられている。車輪支持体7Lの上部は、機体2に横軸回りに回転可能に支持されている。車輪支持体7Lの下部に後輪4Lが、回転可能に取り付けられている。
機体2の右側方には、車輪支持体7Rが設けられている。車輪支持体7Rの上部は、機体2に横軸回りに回転可能に支持されている。車輪支持体7Rの下部に後輪4Rが、回転可能に取り付けられている。
前輪3L,3Rは、自由に回転する車輪であり、後輪4L,4Rは、ミッションケースM1から動力が伝達されて回転駆動する駆動輪である。
前輪支持アーム6L,6R及び車輪支持体7L,7Rは、上下に揺動可能であり、且つ図示省略の油圧シリンダによって揺動駆動可能とされている。これにより、前輪3L,3R及び後輪4L,4Rが機体2に対して相対的に昇降する。前輪3L,3R及び後輪4L,4Rを機体2に対して同時に昇降させることにより、機体2が地面に対して昇降する。
また、機体2の前部の下部には、機体2の前部を支持可能なスタンド8L,8Rが取付け可能である。スタンド8Lは、機体2の前部の左側を支持する。スタンド8Rは、機体2の前部の右側を支持する。スタンド8L,8Rは、機体2の後部を支持する後スタンド(図示省略)と協同して車輪(前輪3L,3R及び後輪4L,4R)を浮かせた状態で機体2を地面上に支持可能である。
スタンド8L,8Rは、不使用時(移植機1の植付作業時、移動時等)には、機体2の下部から取り外されて、機体2に設けられた装着部9L,9Rに装着される。装着部9Lは、機体2の左側に設けられたデッキ10L上に、上方突出状に設けられている。装着部9Rは、機体2の右側に設けられたデッキ10R上に、上方突出状に設けられている。デッキ10L,10Rは、作業者が乗る部位であり、また、苗の植付作業をする作業者の足を載せる部位である。
後スタンドは、不使用時には折り畳まれる。
移植機1は、圃場に苗を植え付ける移植部11と、移植部11に苗を供給する苗供給部12とを有する。移植部11は機体2の前部に設けられている。苗供給部12は、機体2の上方に前部から後部にわたって設けられている。苗供給部12は、機体2の左側に設けられた第1苗供給装置12Lと、機体2の右側に設けられた第2苗供給装置12Rとを有する。
機体2の一側方(左側)には、第1椅子(椅子)13Lが設けられ、機体2の他側方(右側)には、第2椅子(椅子)13Rが設けられている。第1椅子(椅子)13Lは、第1苗供給装置12Lの側方(左側方)に配置され、デッキ10Lの上方側に設けられている。第2椅子13Rは、第2苗供給装置12Rの側方(右側方)に配置され、デッキ10Rの上方側に設けられている。
第1椅子13L、第2椅子13Rは、苗供給部12に苗を供給する作業者が座る椅子である。移植機1は、植付作業時に、第1椅子13L及び/又は第2椅子13Rに座った作業者が操向等の操作が可能な乗用型の移植機1である。第1椅子13L及び第2椅子13Rの両方に作業者が座る場合は、例えば、第1椅子13Lの作業者が第1苗供給装置12Lに苗を供給し、第2椅子13Rの作業者が第2苗供給装置12Rに苗を供給する。
次に、図8、図9を参照して、第1苗供給装置12L、第2苗供給装置12Rを説明する。第1苗供給装置12Lと第2苗供給装置12Rは、構造が同じであるので、第1苗供給装置12Lを説明し、第2苗供給装置12Rの説明は省略する。
第1苗供給装置12Lは、作業者によって上方から苗が供給される苗供給カップ14A,14Bを有する。図9に示すように、苗供給カップ14A,14Bは、上下開口状の筒状のカップ本体15と、このカップ本体15の底部開口を開閉自在に塞ぐ底蓋16とを有する。苗供給カップ14A,14Bは、底蓋16を閉じた状態で苗を保持可能であり、底蓋16が開くと苗を下方に排出可能である。
図8に示すように、苗供給カップ14A,14Bは、平面視で前後方向K1に長い長円形を呈するようにループ状に一定間隔で並べて配置されている。この長円形状のカップ配置経路(移送経路)に沿って苗供給カップ14A,14Bが移動可能とされている。
苗供給カップ14A,14Bは、カップ配置経路の前部の機体外方側の第1位置X1で苗を落下させて排出する第1カップ14Aと、カップ配置経路の前部の機体内方側の第2位置X2で苗を落下させて排出する第2カップ14Bとがカップ配置経路に沿って交互に並べて配置されている。
第1苗供給装置12Lは、苗供給カップ14A,14Bがカップ配置経路に沿って矢印Y1で示す方向に周回移送される。第2苗供給装置12Rは、苗供給カップ14A,14Bがカップ配置経路に沿って矢印Y2で示す方向に周回移送される。
底蓋16は、規制部材によって開きが規制され、第1カップ14Aが第1位置X1に位置すると共に、第2カップ14Bが第2位置X2に位置したときに規制部材から外れて開く。
第1苗供給装置12Lは、カップ配置経路の内周側の後部に配置された駆動スプロケット18と、カップ配置経路の内周側の前部に配置された従動スプロケット19と、これらスプロケット18,19にわたって巻掛けられたエンドレスの移送チェーン20とを有する。カップ本体15の下部に連結部21が設けられ、この連結部21が移送チェーン20に連結されている。
したがって、駆動スプロケット18によって移送チェーン20が駆動されることにより、苗供給カップ14A,14Bが間欠的に移送される。
第1位置X1及び第2位置X2には、苗ガイド22が設けられている。苗ガイド22は、苗供給カップ14A,14Bから排出された苗を受けて下方に案内する。
次に、図1〜図7を参照して、移植部11について詳細に説明する。
図1、図2に示すように、移植部11は、移植フレーム23を有する。
移植フレーム23は、メインフレーム24と、第1取付部材25Lと、第2取付部材25Rと、複数のフレーム材(上フレーム材27、下フレーム材28、前フレーム材29)とを有する。
メインフレーム24は、機体2の前部に取り付けられている。メインフレーム24の機体幅方向K2の中央部は、機体2の幅方向K2の中央部に一致している。第1取付部材25Lは、メインフレーム24の左側部の下部に固定されていると共に、デッキ10Lの前部に固定されている。第2取付部材25Rは、メインフレーム24の右側部の下部に固定されていると共に、デッキ10Rの前部に固定されている。
上フレーム材27は、後部27aがメインフレーム24の上部から前方に延出している。上フレーム材27の前部27bは、後部27aの前端から前方に行くにしたがって下方に移行する傾斜方向に延出した後、下方に延出されている。下フレーム材28は、メインフレーム24の下方において機体2に固定され、且つ機体2から前方に延びている。上フレーム材27及び下フレーム材28は、機体の幅方向K2の中央部に位置している。
前フレーム材29は、上フレーム材27及び下フレーム材28の前端部に位置し、機体幅方向K2に延伸している。前フレーム材29の中央部に、上フレーム材27及び下フレーム材28の前端部が固定されている。
図1、図2に示すように、移植部11には、横軸回りに回転駆動される駆動シャフト31が設けられている。駆動シャフト31は、例えば、六角棒で形成されている。駆動シャフト31は、メインフレーム24の下部前方において、機体幅方向K2に延伸して設けられている。メインフレーム24の機体幅方向K2の中央部には、軸支持部材32が設けられている。駆動シャフト31は、この軸支持部材32を挿通していると共に、中央部が軸支持部材32に軸受部材を介して回転可能に支持されている。
駆動シャフト31には、動力伝達機構34を介してミッションケースM1からの動力が軸心方向の中央部に伝達される。駆動シャフト31の一端部(左端部)は、第1取付部材25Lの前方に位置している。駆動シャフト31の他端部(右端部)は、第2取付部材25Rの前方に位置している。
図1、図2、図3に示すように、移植部11は、第1植付装置36Lと、第2植付装置36Rとを有する。第1植付装置36Lは、メインフレーム24の左側の前方で且つ上フレーム材27及び下フレーム材28の左側に配置されている。第2植付装置36Rは、メインフレーム24の右側の前方で且つ上フレーム材27及び下フレーム材28の右側に配置されている。
図4に示すように、第1植付装置36Lは、圃場に苗を植え付ける複数の植付具(第1植付具37L、第3植付具38L)を有する。複数の植付具は、第1伝動体39Lに、第1昇降機構40L及び第1支持体41Lを介して昇降可能に支持されている。第1植付具37L及び第3植付具38Lは、同時に昇降し、上昇位置で苗が供給されると共に苗を保持したまま下降し、下降位置で圃場(畝)に突入して開く。これにより、圃場に植穴が形成されると共に該植穴に苗が放出されて植え付けられる。
第2植付装置36Rも、圃場に苗を植え付ける複数の植付具(第2植付具37R、第4植付具38R)を有する。複数の植付具は、第2伝動体39Rに、第2昇降機構40R及び第2支持体41Rを介して昇降可能に支持されている。第2植付具37R及び第4植付具38Rも、第1植付具37L及び第3植付具38Lと同様に動作して、圃場に苗が植え付けられる。また、第2植付具37R及び第4植付具38Rは、第1植付具37L及び第3植付具38Lが上昇しているときに下降する。
本実施形態では、移植機1は、4条植えの移植機であって、第1植付装置36Lで植え付けられる2つの苗と、第2植付装置36Rで植え付けられる2つの苗とが前後方向K1に位置ずれした千鳥植えをする移植機である。
図1、図2に示すように、第1伝動体39L及び第2伝動体39Rは、駆動シャフト31の駆動力を伝達する装置である。第1伝動体39Lは、駆動シャフト31の一端側に配置されている。第2伝動体39Rは、駆動シャフト31の他端側に、第1伝動体39Lと機体幅方向K2において対向して配置されている。
第1伝動体39Lは、支持ケース43Lと、この支持ケース43Lに設けられた伝動機構44Lとを有する。支持ケース43Lは、基部(第1伝動体39Lの基部)42Lが第1取付部材25Lの前面にボルト等によって固定されていて、第1取付部25Lから前方突出状とされている。また、基部42Lは、第1取付部材25Lに対して機体幅方向K2に位置変更可能に(例えば、2位置に位置変更可能に)取り付けられている。したがって、第1伝動体39L(第1植付装置36L)は、駆動シャフト31の一端部で該駆動シャフト31の軸心方向に位置変更可能である。
伝動機構44Lは、第1昇降機構40Lに駆動シャフト31の動力を伝達する。伝動機構44Lは、駆動シャフト31の一端部に軸受部材45を介して取り付けられた第1スプロケット46と、支持ケース43Lの前部に設けられた伝動軸49に一体回転可能に設けられた第2スプロケット47と、第1スプロケット46と第2スプロケット47とに巻掛けられたチェーン48とを有する。軸受部材45は、駆動シャフト31に対して一体回転可能で且つ軸心方向に移動可能である。
支持ケース43L(第1伝動体39L)の先端側は、第1連結材50Lによって前フレーム材29の左側部に連結されている。第1連結材50Lの後部は、支持ケース43Lの先端側に固定されている。第1連結材50Lの前部は、前フレーム材29に固定された取付ステー35Lに機体幅方向K2に位置調整可能にボルト等によって取り付けられている。
第2伝動体39Rは、第1伝動体39Lと構成が同様であるので省略して説明する。第2伝動体39Rも、支持ケース43Rと、この支持ケース43Rに設けられた伝動機構44Rとを有する。支持ケース43Rは、基部(第2伝動体39Rの基部)42Rが第2取付部材25Rの前面にボルト等によって機体幅方向K2に位置変更可能に固定されている。したがって、第2伝動体39R(第2植付装置36R)は、駆動シャフト31の他端部で該駆動シャフト31の軸心方向に位置変更可能である。伝動機構44Rは、第2昇降機構40Rに駆動シャフト31の動力を伝達する。伝動機構44Rは、伝動機構44Lと同様に構成されている。
支持ケース43R(第2伝動体39R)の先端側は、第2連結材50Rによって前フレーム材29の左側部に連結されている。第2連結材50Rの後部は、支持ケース43Rの先端側に固定されている。第2連結材50Rの前部は、前フレーム材29に固定された取付ステー35Rに機体幅方向K2に位置調整可能にボルト等によって取り付けられている。
即ち、第1連結材50L、第2連結材50R、メインフレーム24、第1取付部材25L、第2取付部材25R、支持ケース43L、支持ケース43R、前フレーム材29によって、枠体が構成されている。これにより、第1植付装置36L及び第2植付装置36Rは枠体内に配置されていて保護されている。
図1に示すように、第1昇降機構40Lと第2昇降機構40Rとは駆動シャフト31に沿う方向(機体幅方向K2)で並べて配置されている。第1昇降機構40Lは、第1伝動体39Lの前部の機体内方に配置されている。第1昇降機構40Lは、支持ケース43Lに伝動軸49を介して回転自在に支持された第1回転ケース51と、この第1回転ケース51の遊端側に回転自在に支持された第2回転ケース52とを有する。第2回転ケース52の遊端側に第1支持体41Lが支持され、第1支持体41Lに第1植付具37L及び第3植付具38Lが取り付けられている。第1支持体41Lの後部は、図示省略のスプリングによって吊り下げられている(上方に付勢されている)。
第1昇降機構40Lにあっては、伝動軸49によって第1回転ケース51が回転駆動され、第1回転ケース51の回転に連動して第2回転ケース52が第1回転ケース51とは逆方向に回転するように、第1回転ケース51及び第2回転ケース52内に動力伝達機構が設けられている。第1回転ケース51が回転駆動されることにより第1支持体41Lが昇降し、これに伴って第1植付具37L及び第3植付具38Lが昇降する。即ち、第1昇降機構40Lは、第1伝動体39Lに支持され且つ当該第1伝動体39Lの動力によって第1植付具37L及び第3植付具38Lを昇降させる。
第2昇降機構40Rは、第2伝動体39Rの前部の機体内方に配置されている。第2昇降機構40Rは、支持ケース43Rに伝動軸49を介して回転自在に支持された第1回転ケース51と、この第1回転ケース51の遊端側に回転自在に支持された第2回転ケース52とを有する。第2回転ケース52に第2支持体41Rが支持され、第2支持体41Rに第2植付具37R及び第4植付具38Rが取り付けられている。
第2昇降機構40Rも、第1昇降機構40Lと同様の構成で且つ同様に動作する。第2昇降機構40Rにあっては、第1回転ケース51が回転駆動されることにより第2支持体41Rが昇降し、これにより第2植付具37R及び第4植付具38Rが昇降する。即ち、第2昇降機構40Rは、第2伝動体39Rに支持され且つ当該第2伝動体39Rの動力によって第2植付具37R及び第4植付具38Rを昇降させる。
図4に示すように、第1支持体41Lは、第1昇降機構40Lの機体内方側に配置されている。第1支持体41Lは、第1植付具37Lを支持する第1部材53Lと、第3植付具38Lを支持する第2部材54Lと、第1部材53Lと第2部材54Lとを連結する複数の連結部材55Lとを有する。第1部材53Lと第2部材54Lとは機体幅方向K2で間隔をあけて配置されている。複数の連結部材55Lは、第1部材53Lと第2部材54Lとの間に配置されている。第1植付具37Lは、第1部材53Lの後部の機体外方側に配置されている。第3植付具38Lは、第2部材54Lの後部の機体内方側に配置されている。
第2支持体41Rを、図4を参照して説明すると、第2支持体41Rは、第2昇降機構40Rの機体内方側に配置されている。第2支持体41Rは、第2植付具37Rを支持する第1部材53Rと、第4植付具38Rを支持する第2部材54Rと、第1部材53Rと第2部材54Rとを連結する複数の連結部材55Rとを有する。第1部材53、第2部材54及び複数の連結部材55Rの構成は、第1支持体41Lと同様であるので説明を省略する。第2植付具37Rは、第1部材53Rの後部の機体外方側に配置されている。第4植付具38Rは、第2部材54Rの後部の機体内方側に配置されている。
図6に示すように、第1植付具37Lは、第1支持体41Lの第1部材53Lに第1支持機構56Lによって前後に開閉可能に支持されている。図6を参照して、第2植付具37R、第3植付具38L及び第4植付具38Rについても説明すると、第2植付具37Rは、第2支持体41Rの第1部材53Rに第2支持機構56Rによって前後に開閉可能に支持されている。第3植付具38Lは、第1支持体41Lの第2部材54Lに第3支持機構57Lによって前後に開閉可能に支持されている。第4植付具38Rは、第2支持体41Rの第2部材54Rに第4支持機構57Rによって前後に開閉可能に支持されている。
第1植付具37L〜第4植付具38Rの構造は同じであるので、第1植付具37Lの構造を代表して説明し、第2植付具37R〜第4植付具38Rの説明は省略する。
図5、図6に示すように、第1植付具37Lは、前側の第1構成部58と、後側の第2構成部59とを有する。第1植付具37Lは、閉じた状態(第1構成部58と第2構成部59が前後方向K1で重なった状態)では、上方開口状で且つ側面視で下方に向けて先細りの形状を呈している。第1植付具37Lは、第1構成部58と第2構成部59とが前後方向K1で離反することで開く。
第1構成部58の上部の前部側には、第1取付ブラケット61が固定されている。第2構成部59の上部の後部側には、第2取付ブラケット62が固定されている。
第1支持機構56L〜第4支持機構57Rの構造は同じであるので、第1支持機構56Lの構造を代表して説明し、第2支持機構56R〜第4支持機構57Rの説明は省略する。
図5、図6に示すように、第1支持機構56Lは、第1揺動部材63と、第2揺動部材64と、第1取付具65と、第2取付具66とを有する。第1揺動部材63の上部の前部は、第1支持体41Lの第1部材53Lに枢軸67によって横軸回りに回転可能に支持されている。第2揺動部材64の上部の後部は、第1支持体41Lの第1部材53Lに枢軸68によって横軸回りに回転可能に支持されている。第1揺動部材63の上部の後部には、係合部(ローラ)69が設けられている。第2揺動部材64の上部の前部には、前方に開放状の係合凹部70が形成されている。係合凹部70に係合部69が挿入されて係合している。
第1取付具65は、第1揺動部材63に固定された第1プレート65Aと、第1プレート65Aに固定された第2プレート65Bとを有する。第2プレート65Bの下部は、第1プレート65Aから下方に突出している。この第2プレート65Bの下部に、第1取付ブラケット61がボルト等を介して取り付けられている。
第2取付具66は、第2揺動部材64に固定された第3プレート66Aと、第3プレート66Aに固定された第4プレート66Bとを有する。第4プレート66Bの下部は、第3プレート66Aから下方に突出している。この第4プレート66Bの下部に、第2取付ブラケット62がボルト等を介して取り付けられている。
また、第1支持機構56Lは、第1植付具37Lを閉じる方向に付勢するスプリング71を有している。
図6において、第1揺動部材63が枢軸67回りに前後に揺動すると、それに伴って第1構成部58が前後に揺動すると共に係合部69が上下動する。係合部69が上下動すると、第2揺動部材64が枢軸68回りに前後に揺動して第2構成部59が前後に揺動する。これにより、第1植付具37Lが前後に開閉する。第2植付具37R、第3植付具38L及び第4植付具38Rも同様の動作で前後に開閉する。
図5、図6に示すように、第1植付装置36Lは、第1植付具37Lを開閉させる第1開閉機構72Lを有している。第2植付装置36Rは、第2植付具37Rを開閉させる第2開閉機構72Rを有している。第1開閉機構72Lと第2開閉機構72Rとは同様の構成であるので、第1開閉機構72Lを説明し、第2開閉機構72Rの説明は省略する。
第1開閉機構72Lは、カム73と、カムローラ74と、カムリンク75と、開閉ロッド76とを有する。カム73は、第2回転ケース52の遊端側に設けられていて、第2回転ケース52の回転に伴って回転する。カム73は、径外方向の突出量が大きい押圧部73aと、径外方向の突出量が小さい押圧解除部73bとを有する。カムローラ74はカム73の外周に当接する。カムリンク75は、上部が第1部材53Lに枢軸78によって横軸回りに回転自在に支持されている。カムリンク75の上下中途部にカムローラ74が枢支されている。開閉ロッド76の一端部は、カムリンク75の下部に枢支連結され、開閉ロッド76の他端部は、第1揺動部材63の下部に枢支連結されている。
第1植付具37Lの昇降経路の上死点位置の手前から下死点位置の手前までは、カムローラ74が押圧解除部73bに当接していて、第1植付具37Lは閉じている。第1植付具37Lが圃場に突入した際に、カムローラ74が押圧部73aに乗り上げる。すると、カムローラ74がカム73に押圧されてカムリンク75が枢軸78回りに前方に揺動する。カムリンク75が前方に揺動すると、開閉ロッド76を介して第1構成部58が引かれて第1植付具37Lが開く。
第2植付具37Rも第2開閉機構72Rによって同様の動作で開閉する。
図5に示すように、第1植付装置36Lは、第1開閉機構72Lに連動して前記第3植付具38Lを開閉させる第1連動機構81Lを有している。第2植付装置36Rは、第2開閉機構72Rに連動して前記第4植付具38Rを開閉させる第2連動機構81Rを有している。第1連動機構81Lと第2連動機構81Rとは同様の構成であるので、第1連動機構81Lを説明し、第2連動機構81Rの説明は省略する。
図5に示すように、第1連動機構81Lは、連動リンク82と、連結部材83と、連結ロッド84とを有する。連動リンク82は、上部が第1支持体41Lの第2部材54に枢軸85によって横軸回りに回転可能に支持されている。枢軸85は、枢軸78と同芯状に設けられている。連動リンク82は、下部の前部が連結部材83によってカムリンク75に連結されている。これにより、連動リンク82は、カムリンク75と一体揺動する。連結ロッド84の一端部は、連動リンク82の下部に枢支連結されている。連結ロッド84の他端部は、第3植付具38Lの第1構成部58を揺動可能に支持する第1揺動部材63に枢支連結されている。
以上の第1開閉機構72Lにあっては、カムリンク75の前後の揺動に連動して連動リンク82が揺動することで、連結ロッド84を介して第3植付具38Lが開閉する。
これと同様の動作で、第4植付具38Rは、第2連動機構81Rによって第2植付具37Rの開閉動作に連動して開閉する。
図7に示すように、第2プレート65Bには、第1取付ブラケット61をボルト固定するための複数の取付穴(第1取付穴86a〜第4取付穴86d)が設けられている。第1取付穴86aと第2取付穴86bは、機体幅方向K2で並べて設けられている。第3取付穴86cと第4取付穴86dは、第1取付穴86a及び第2取付穴86bの上方に機体幅方向K2で並べて設けられている。
第1取付穴86aと第2取付穴86bとで第1取付ブラケット61をボルト固定すると、第1構成部58は実線で示す第1取付姿勢Z1とされる。また、第1取付穴86aと第4取付穴86dとで第1取付ブラケット61をボルト固定すると、第1構成部58は、仮想線で示す第2取付姿勢Z2になる。また、第2取付穴86bと第3取付穴86cとで第1取付ブラケット61をボルト固定すると、第1構成部58は、仮想線で示す第3取付姿勢Z3になる。
同様にして第2構成部59も第1取付姿勢Z1、第2取付姿勢Z2及び第3取付姿勢Z3に変更可能である。
以上のようにして、第1植付具37Lは、第1支持機構56Lに、上下方向に対して機体幅方向K2に角度変更可能に取り付けられている。
また、第2植付具37Rは、第1植付具37Lと同様の取付構造で、第2支持機構56Rに、上下方向に対して機体幅方向K2に角度変更可能に取り付けられている。また、第3植付具38Lは、第1植付具37Lと同様の取付構造で、第3支持機構57Lに、上下方向に対して機体幅方向K2に角度変更可能に取り付けられている。また、第4植付具38Rは、第1植付具37Lと同様の取付構造で、第4支持機構57Rに、上下方向に対して機体幅方向K2に角度変更可能に取り付けられている。
第1植付具37L〜第4植付具38Rを角度調整すること、及び、第1植付装置36L及び第2植付装置36Rを機体幅方向K2に位置調整することで、条間調整をすることができる。
図3に示すように、第1植付装置36Lには、第1植付具37L及び第3植付具38Lに苗を案内する第1中継ガイド87Lが設けられている。また、第2植付装置36Rには、第2植付具及び第4植付具に苗を案内する第2中継ガイド87Rが設けられている。
第1中継ガイド87Lは、第1植付具37Lに苗を案内する第1ガイド88Lと、第3植付具38Lに苗を案内する第3ガイド89Lとを含む。第2中継ガイド87Rは、第2植付具37Rに苗を案内する第2ガイド88Rと、第4植付具38Rに苗を案内する第4ガイド89Rとを含む。
第1ガイド88Lは、第1支持体41Lの第1部材53Lに取り付けられ、第3ガイド89Lは、第1支持体41Lの第2部材54Lに取り付けられている。第2ガイド88Rは、第2支持体41Rの第1部材53Rに取り付けられ、第4ガイド89Rは、第2支持体41Rの第2部材54Rに取り付けられている。
なお、植付具を上方に延長して、植付具に中継ガイドの機能を持たせてもよい。
次に、主に図10〜図15、図18を参照して、椅子13L,13R及び椅子の周囲構造について詳細に説明する。
先ず、図10〜図12、図18を参照して、椅子13L,13Rの支持構造について説明する。尚、図10〜図12、図18では、第1椅子13Lの支持構造を示しているが、第2椅子13Rの支持構造も同様である。
図10、図18に示すように、椅子13L,13Rは、車輪支持体7L,7Rに支持されている。詳しくは、第1椅子13Lは、車輪支持体7Lに支持されている。第2椅子13Rは、車輪支持体7Rに支持されている。
車輪支持体7L,7Rは、それぞれ伝動ケース100を有している。
伝動ケース100は、前部ギヤケース100aと、後部ギヤケース100bと、伝達軸ケース100cとを有している。前部ギヤケース100aは、ミッションケースM1から機体外方側に突出した後軸ケース101に接続されている。後軸ケース101には、ミッションケースM1に収容された変速装置から動力を取り出す出力軸102が収容されている。後部ギヤケース100bは、後輪4L,4Rの車軸の機体外方側に接続されている。伝達軸ケース100cは、前部ギヤケース100aと後部ギヤケース100bとを接続している。伝動軸ケース100cには、前部ギヤケース100aに収容された前部ギヤ機構から後部ギヤケース100bに収容された後部ギヤ機構へと動力を伝達する伝達軸が収容されている。原動機E1の動力は、ミッションケースM1内の変速機構を介して出力軸102から出力され、伝動ケース100内の伝動機構(前部ギヤ機構、伝達軸、後部ギヤ機構)を介して後輪4L,4Rの車軸に伝達される。これにより、原動機E1の動力によって後輪4L,4Rが駆動される。尚、伝動ケース100に収容される伝動機構は、チェーン伝動機構であってもよい。伝動ケース100は、機体2に対して揺動可能に設けられている。具体的には、伝動ケース100は、機体2に対して横軸回り(出力軸102の軸回り)に揺動可能に設けられている。
椅子13L,13Rは、支持機構103によって伝動ケース100に支持されている。支持機構103は、支柱104と、ブラケット105と、支軸106と、連結部材107とを有している。
支柱104は、後輪4L,4Rの機体外方側に配置されている。支柱104の上部は、椅子13L,13Rの座部13aの下面に固定された椅子支持板108に接続されており、当該椅子支持板108から下方に延びている。支柱104の下部には、ブラケット105が取り付けられている。支柱104は、例えば、円筒状のパイプから構成される。
ブラケット105は、第1側板105aと、第2側板105bと、連結部105cとを有している。第1側板105aは、支柱104の機体内方側に配置されており、後輪4L,4Rと支柱104の間に位置している。第2側板105bは、支柱104の機体外方側に配置されており、第1側板105aと対向している。連結部105cは、機体幅方向に延びており、第1側板105aの後部と第2側板105bの後部を接続している。本実施形態の場合、第1側板105aと第2側板105bと連結部105cは、1枚の金属板を折り曲げることにより一体に形成されている。
ブラケット105は、伝動ケース100に枢支されている。詳しくは、ブラケット105は、伝動ケース100の伝動軸ケース100cに設けられた枢支板100dに対して、第1枢支軸141によって枢支されている。枢支板100dは、伝動ケース100から上方に向けて延出している。枢支板100dは、互いに対向して配置された第1枢支板100d1と第2枢支板100d2とを含む。第1枢支板100d1は、第1側板105aの機体内方側に配置されている。第2枢支板100d2は、第2側板105bの機体外方側に配置されている。第1枢支軸141は、機体幅方向に延びており、第1側板105a、第2側板105b、第1枢支板100d1、第2枢支板100d2を貫通している。これにより、ブラケット105は、伝動ケース100に対して第1枢支軸141回りに揺動可能である。
支軸106は、機体2から側方に突出している。支軸106の一端側は、機体2に固定されており、機体2から機体外方に向けて延びている。支軸106は、出力軸102の上方且つ後方に配置されている。
連結部材107は、内板107aと、外板107bと、上板107cとを有している。内板107aは、支柱の機体内方側に配置され、支柱104と後輪4L,4Rの間に位置している。外板107bは、支柱104の機体外方側に配置され、内板107aと対向している。上板107cは、支柱104の前方において、内板107aの上部と外板107bの上部とを連結している。
連結部材107の一端側(前側)は、支軸106の他端側(機体外方側)に枢支されている。これにより、連結部材107は、支軸106回りに上方又は下方に揺動可能である。連結部材107の他端側(後側)は、ブラケット105に枢支されている。詳しくは、連結部材107の他端側は、ブラケット105に対して、第2枢支軸142によって枢支されている。連結部材107の他端側は、伝動ケース100の上方であって、枢支板100dよりも上方に配置されている。内板107aの他端側は、ブラケット105の第1側板105aの機体内方側に配置されている。外板107bの他端側は、ブラケット105の第2側板105bの機体外方側に配置されている。ブラケット105の後部には筒体105dが固定されており、第2枢支軸142は筒体105dに対して回動可能に支持されている。第2枢支軸142は、機体幅方向に延びており、内板107a、外板107b、筒体105dを貫通している。これにより、ブラケット105は、連結部材107の他端側に対して、第2枢支軸142回りに上方又は下方に揺動可能である。第2枢支軸142は、第1枢支軸141の上方且つ後方に位置している。
ブラケット105、連結部材107、出力軸102、支軸106、第1枢支軸141、第2枢支軸142は、4節リンク機構を構成している。伝動ケース100が出力軸102の軸回りに上方又は下方に揺動した場合、ブラケット105は上方又は下方に移動する。従って、伝動ケース100が出力軸102の軸回りに揺動した場合において、ブラケット105が取り付けられた支柱104を、傾かせることなく昇降させることができる。そのため、支柱104に支持された椅子13L,13Rに着座した作業者の姿勢が損なわれることがない。また、第1枢支軸141と第2枢支軸142などによって椅子13L、13Rに座った作業者の体重を分散して支えることができる。
図13に示すように、移植機1は、椅子向き変更機構110を備えている。
椅子向き変更機構110は、椅子13L,13Rの向きを支柱104の軸回りの複数の位置に設定可能な機構である。椅子向き変更機構110は、支柱104に設けられた設定板111と、椅子13L,13Rに設けられたピン112とから構成されている。
設定板111は、支柱104の上部に取り付けられており、椅子13L,13Rの座部13aの下面に対向している。具体的には、図12に示すように、設定板111は、椅子13L,13Rの座部13aの下面を支持する椅子支持板108の下方に設けられている。設定板111には、複数の穴111aが形成されている。複数の穴111aは、支柱104の軸回り(上下方向の軸回り)に円弧状(又は円環状)に配置されている。図12に示す本実施形態の場合、穴111aの数は5つであるが、穴111aの数は複数(好ましくは3つ以上)であればよく、限定されない。
椅子13L,13Rの座部13aの下面には、ピン112及び突出体113が設けられている。具体的には、ピン112の上部及び突出体113の上部は、座面13aを支持する椅子支持板108に直接的又は間接的に接続されている。突出体113は、座部13aの下面から下方に向けて突出している。突出体113は、例えば、円筒状のパイプから構成される。突出体113を構成するパイプの外径は、支柱104を構成するパイプの内径よりも小さく形成される。突出体113の下部は、支柱104の上部に挿入される。これにより、椅子13L,13Rが支柱104の上部に支持される。
ピン112は、椅子13L,13Rの座部13aの下面から下方に突出している。ピン112は、突出体113を支柱104に挿入する際に、穴111aに対して上方から挿入することができる。ピン112を穴111aに挿入することによって、椅子13L,13Rの向きが固定される。尚、図13では、ピン112を穴111aに挿入する直前の状態(椅子を浮かせた状態)を示している。
ピン112は、複数の穴111aのいずれかに選択的に挿入することが可能であり、どの穴に挿入するかによって、椅子13L,13Rの向きが設定される。複数の穴111aは、支柱104の軸回りに配置されているため、ピン112を挿入する穴を選択することによって、椅子13L,13Rの向きを支柱104の軸回りの複数の位置に設定可能となる。言い換えれば、椅子13L,13Rの背凭れ部13b(図15、図18参照)の位置を支柱104の軸回りの複数の位置に設定可能となる。
椅子向き変更機構110により変更可能な椅子13L,13Rの向きは、例えば、少なくとも着座した作業者が斜め前方に向く状態と前方に向く状態とを含む。作業者は、斜め前方に向いた状態において、苗供給カップ14A,14Bへの苗の供給作業を行うことができる。
尚、椅子向き変更機構110の構成は、穴111aとピン112との組み合わせには限定されず、例えば、穴111aに代えて、ピン112を係止可能な切り欠き(凹部)を設定板111の外周部に設けてもよい。
図14、図15、図19に示すように、移植機1は、乗降ステップ120L,120Rを備えている。尚、図14、図15は、乗降ステップ120Lの周辺構造を示しているが、乗降ステップ120Rの周辺構造も同様である。
乗降ステップ120L,120Rは、作業者が椅子13L,13Rに乗り降りするときに足掛かりとする部位である。乗降ステップ120L,120Rは、機体2と後輪(車輪)4L,4Rとの間で且つ椅子13L,13Rの前方又は後方に設けられている。本実施形態の場合、乗降ステップ120Lは、機体2と後輪4Lとの間で且つ椅子13Lの後方に設けられている。また、乗降ステップ120Rは、機体2と後輪4Rとの間で且つ椅子13Rの後方に設けられている。
乗降ステップ120L,120Rは、灌水タンクTを載置する載置台121L,121Rと後輪(車輪)4L,4Rとの間に位置している。詳しくは、図14、図15に示すように、乗降ステップ120L,120Rの機体外方側の端部120dは、機体幅方向において、載置台121L,121Rの機体外方側の端部121aと後輪4L,4Rとの間に位置している。
載置台121Lは、機体2の左側部の後方寄り位置に固定されており、機体2と後輪(車輪)4Lとの間に位置している。載置台121Rは、機体2の右側部の後方寄り位置に固定されており、機体2と後輪(車輪)4Rとの間に位置している。灌水タンクTは、機体幅方向の長さが前後方向の長さに比べて短くなる向きで、載置台121L,121Rに載置される。乗降ステップ120L,120Rは、載置台121L,121Rの前方であって且つ支軸106及び出力軸102の後方に位置している。
乗降ステップ120L,120Rは、ステップ板120aと、前接続板120bと、後接続板120cと、を有している。ステップ板120aは、作業者が乗り降りの際に足を乗せる板であって、一方面を上方に向けて、他方面を下方に向けて配置されている。つまり、ステップ板120aは、地面と略平行(略水平)となるように配置されている。
ステップ板120aは、椅子13L,13Rの座面よりも低い位置に設けられている。より詳しくは、ステップ板120aは、支軸106よりも低い位置に設けられている。前接続板120bは、ステップ板120aの前部に接続されて上方に延びている。後接続板120cは、ステップ板120aの後部に接続されて上方に延びている。前接続板120b及び後接続板120cの上部は、機体2の側部に接続されている。これにより、乗降ステップ120L,120Rが機体2の側部(左側部及び右側部)に接続されている。
図14、図16、図18、図19に示すように、移植機1は、デッキ(足置き台)10L,10Rを備えている。尚、図14、図16は、デッキ10Lの周辺構造を示しているが、デッキ10Rの周辺構造も同様である。
デッキ10L,10Rは、例えば、金属板から構成されている。図14、図16、図18に示すように、デッキ10L,10Rは、支軸106の上方に設けられている。デッキ10L,10Rは、後板部10aと、前板部10bと、後板部10aと前板部10bとを接続する接続部10cと、を有している。後板部10aは、支軸106の上方に配置されており、支軸106に沿って機体幅方向に延びている。前板部10bは、支軸106の前方であって出力軸102の上方に配置されている。前板部10aは、後板部10aよりも低い位置に設けられている。接続部10cは、支軸106の前方において、後板部10aと前板部10bとを接続している。つまり、本実施形態の場合、デッキ10L,10Rは、段差を有する(後板部10aの高さと前板部10bの高さが異なる)板から構成されている。但し、デッキ10L,10Rは、段差を有さない(平坦な)板から構成してもよい。
デッキ10L,10Rは、椅子13L,13Rを支持する支柱104よりも前方且つ機体内方に設けられている。これにより、斜め前方を向いて椅子13L,13Rに着座した作業者の足元にデッキ10L,10Rが位置する。そのため、植付カップへの苗の供給作業を行う作業者が、作業中にデッキ10L,10Rに足を置くことができる。
デッキ10L,10Rは、乗降ステップ120L,120Rの前方であって且つ乗降ステップ120L,120Rよりも高い位置に設けられている。詳しくは、デッキ10Lは、乗降ステップ120Lの前方であって且つ乗降ステップ120Lよりも高い位置に設けられている。デッキ10Rは、乗降ステップ120Rの前方であって且つ乗降ステップ120Rよりも高い位置に設けられている。これにより、デッキ10L,10Rは、作業者が乗降ステップ120L,120Rから椅子13L,13Rに移る途中、或いは、椅子13L,13Rから乗降ステップ120L,120Rに移る途中で乗ることができる中間ステップとしても利用可能である。
次に、主に図15〜図17を参照して、スタンド8L,8R及び装着部9L,9Rについて詳細に説明する。図15、図16は、スタンド8Lを装着部9Lに装着した状態を示しているが、スタンド8Rを装着部9Rに装着した状態も同様である。また、図17は、スタンド9Rの係止部130を示しているが、スタンド9Lの係止部130も同様の構成である。スタンド8L,8Rを機体2の下部に取り付けた状態は、図1に仮想線で示されている。
スタンド8L,8Rは、パイプ等の円筒体から構成されている。スタンド8L,8Rは、例えば、機体2の前部の下部に設けられた筒体に挿入する等の方法によって、機体2の前部の下部に取り付け可能である。また、当該筒体から抜き取ることによって、機体2の前部の下部から取り外し可能である。
図18に示すように、スタンド8L,8Rは、一端側に接地部8aを有している。接地部8aは、スタンド8L,8Rを構成する円筒体の外径よりも大径の円板であって、機体2を地面上に支持した状態で地面に当接する。接地部8aは、円板の一部を直線状に切り欠いた形状であってもよい。スタンド8L,8Rには、第1貫通孔8bが形成されている。第1貫通孔8bは、スタンド8L,8Rを中心軸方向に直交する方向に貫通している。
装着部9L,9Rは、機体2から取り外したスタンド8L,8Rを装着可能である。詳しくは、装着部9Lは、スタンド8Lを装着可能である。装着部9Rは、スタンド8Rを装着可能である。装着部9L,9Rは、スタンド8L,8Rを機体2よりも上方に突出させて装着可能である。装着部9Lは、機体2と椅子13Lとの間に設けられている。装着部9Rは、機体2と椅子13Rとの間に設けられている。また、装着部9L,9Rは、椅子13L,13Rの前方且つ機体内方に設けられている。
装着部9L,9Rは、筒体9aとピン9bとを有している。図16に示すように、筒体9aは、デッキ10L,10R上に立設されている。具体的には、筒体9aは、中心軸方向が上下方向を向くように、デッキ10L,10Rの前板部10bの上面に接続されている。筒体9aには、スタンド8L,8Rを上方から挿入可能である。筒体9aは、当該筒体9aを中心軸方向に直交する方向に貫通する第2貫通孔9cを有している。ピン9bは、装着部9L,9Rの筒体9aに設けられた第2貫通孔9cと、スタンド8L,8Rに設けられた第1貫通孔8bに貫通される。
機体2から取り外されたスタンド8L,8Rは、接地部8aを上方に向けて装着部9L,9Rに装着される。具体的には、接地部8aを上方に向けたスタンド8L,8Rを筒体9aの上方から挿入し、第1貫通孔8bと第2貫通孔9cとを重ねてピン9bを挿通することにより、スタンド8L,8Rが装着部9L,9Rに装着される。つまり、スタンド8L,8Rは、機体2の前部を支持している状態とは上下を逆向きにして装着部9L,9Rに装着される。
スタンド8L,8Rは、係止部130を有している。係止部130は、装着部9L,9Rに装着した状態において苗を収容するコンテナCを係止可能な部位である。係止部130は、スタンド8L,8Rの上方寄りの位置に設けられている。係止部130は、基部130aと爪部130bとを有している。
基部130aは、スタンド8L,8Rに固定されており、後方から前方に向けて延びている。基部130aの前端部は、後端部に比べて機体内方且つ上方に位置している。言い換えれば、基部130aは、後方から前方に向かうにつれて、機体内方且つ上方に移行するように延びている。
爪部130bは、第1爪部131bと第2爪部132bとを含んでいる。第1爪部131bは基部130aの前端部に接続されている。第2爪部132bは基部130aの後端部に接続されている。従って、第1爪部131bは、第2爪部132bに比べて機体内方且つ上方に位置している。第1爪部131bと第2爪部132bとは対向しており、基部130aと爪部130b(第1爪部131bと第2爪部132b)は全体として略U字状に構成されている。爪部130bは、基部130aから機体外方に向けて延びている。爪部130bは、機体外方に向かうにつれて、上方且つ前方に移行するように延びている。
爪部130b(第1爪部131bと第2爪部132b)は、コンテナCの側面に設けられた持ち手用の開口部Caに挿入可能である。コンテナCの開口部Caに爪部130bを挿入することにより、コンテナCが係止部130に係止される。係止部130にコンテナCを係止した状態(以下、「係止状態」という)において、コンテナCは苗を取り出すための取出口(コンテナ上部の開口)Cbが椅子13L,13Rの方を向くように傾斜する。具体的には、係止状態において、コンテナCは前部が高くて後部が低くなるように傾斜する。これにより、椅子13L,13Rに着座した作業者は、コンテナCに収容された苗を取出口Cbから容易に取り出すことができる。また、係止状態において、コンテナCの機体内方側の面が支柱104に当接する。これにより、コンテナCの姿勢が安定する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
移植機1は、圃場に苗を植え付ける第1植付具37L及び第2植付具37Rと、回転駆動される駆動シャフト31と、駆動シャフト31の一端側に配置され且つ駆動シャフト31の駆動力を伝達する第1伝動体39Lと、第1伝動体39Lに支持され且つ当該第1伝動体39Lの動力によって第1植付具37Lを昇降させる第1昇降機構40Lと、駆動シャフト31の他端側に第1伝動体39Lと対向して配置され、駆動シャフト31の駆動力を伝達する第2伝動体39Rと、第2伝動体39Rに支持され且つ当該第2伝動体39Rの動力によって第2植付具37Rを昇降させる第2昇降機構40Rと、を備え、第1伝動体39Lと第2伝動体39Rとの間に、第1昇降機構40Lと第2昇降機構40Rとが駆動シャフト31に沿う方向で並べて配置されている。
この構成によれば、第1伝動体39L及び第2伝動体39Rのメンテナンスが容易に行える。
また、圃場に苗を植え付ける第3植付具38L及び第4植付具38Rと、第1植付具37L及び第3植付具38Lが取り付けられ且つ第1昇降機構40Lによって昇降する第1支持体41Lと、第2植付具37R及び第4植付具38Rが取り付けられ且つ第2昇降機構40Rによって昇降する第2支持体41Rと、を備えている。
この構成によれば、簡単な構成で植付け条数を増やすことができる。
また、第1植付具37Lを開閉させる第1開閉機構72Lと、第2植付具37Rを開閉させる第2開閉機構72Rと、第1開閉機構72Lに連動して第3植付具38Lを開閉させる第1連動機構81Lと、第2開閉機構72Rに連動して第4植付具38Rを開閉させる第2連動機構81Rと、を備えている。
この構成によれば、構造の簡素化を図ることができる。
また、第1植付具37Lを前後に開閉可能に支持する第1支持機構56Lと、第2植付具37Rを前後に開閉可能に支持する第2支持機構56Rと、を備え、第1植付具37Lは、第1支持機構56Lに、上下方向に対して機体幅方向K2に角度変更可能に取り付けられ、第2植付具37Rは、第2支持機構56Rに、上下方向に対して機体幅方向K2に角度変更可能に取り付けられている。
この構成によれば、苗の植付け条の条間変更を簡単な構成で行える。
また、圃場に苗を植え付ける第3植付具38L及び第4植付具38Rと、第3植付具38Lを前後に開閉可能に支持する第3支持機構57Lと、第4植付具38Rを前後に開閉可能に支持する第4支持機構57Rと、を備え、第3植付具38Lは、第3支持機構57Lに、上下方向に対して機体幅方向K2に角度変更可能に取り付けられ、第4植付具38Rは、第4支持機構57Rに、上下方向に対して機体幅方向K2に角度変更可能に取り付けられている。
この構成によれば、苗の植付け条の条間変更を簡単な構成で行える。
第1伝動体39L及び第2伝動体39Rの基部を支持する移植フレーム23であって、第1伝動体39L及び第2伝動体39Rの先端側に配置されたフレーム材(前フレーム材29)を有する移植フレーム23と、フレーム部材と第1伝動体39Lの先端側とを連結する第1連結材50Lと、フレーム部材と第2伝動体39Rの先端側とを連結する第2連結材50Rと、を備えている。
この構成によれば、第1伝動体39L及び第2伝動体39Rを強固に支持することができる。
また、第1伝動体39Lは、駆動シャフト31の一端部で該駆動シャフト31の軸心方向に位置変更可能であり、第2伝動体39Rは、駆動シャフト31の他端部で該駆動シャフト31の軸心方向に位置変更可能である。
この構成によれば、苗の植付け条の条間変更を簡単な構成で行える。
また、第1植付具37L及び第3植付具38Lに苗を案内する第1中継ガイド87Lと、第2植付具37R及び第4植付具38Rに苗を案内する第2中継ガイド87Rと、を備えている。
この構成によれば、第1植付具37L〜第4植付具38Rに確実に苗を供給することができる。
また、移植機1は、圃場に苗を植え付ける移植部11を備えた機体2と、機体2の側方に設けられた車輪(後輪)4L,4Rと、機体2に車輪4L,4Rを支持する車輪支持体7L,7Rと、車輪支持体7L,7Rに支持された椅子13L,13Rと、を備えている。
この構成によれば、機体2に車輪4L,4Rを支持する車輪支持体7L,7Rに椅子13L,13Rが支持されているため、車輪4L,4Rの上方に椅子13L,13Rを安定して確実に支持することができる。
また、車輪4L,4Rを駆動する原動機E1を備え、車輪支持体7L,7Rは、原動機E1の動力を車輪4L,4Rの車軸に伝動する伝動機構を収容し且つ機体2に対して揺動可能に設けられた伝動ケース100を有し、椅子13L,13Rは、伝動ケース100に支持されている。
この構成によれば、椅子13L,13Rが機体2に対して揺動可能な伝動ケース100に支持されていることにより、伝動ケース100が機体2に対して揺動したときに、椅子13L,13Rを伝動ケース100の動きに追従させることができる。
また、椅子13L,13Rを支持する支柱104と、支柱104に取り付けられ且つ伝動ケース100に枢支されたブラケット105と、を備えている。
この構成によれば、椅子13L,13Rを確実に安定して伝動ケース100に支持することができる。
また、機体2から側方に突出する支軸106と、一端側が支軸106に枢支され且つ他端側がブラケット105に枢支された連結部材107と、を備えている。
この構成によれば、ブラケット105、連結部材107、出力軸102、支軸106によって4節リンク機構が構成される。従って、伝動ケース100が出力軸102の軸回りに揺動した場合において、ブラケット105が取り付けられた支柱104を、傾かせることなく昇降させることができる。そのため、支柱104に支持された椅子13L,13Rに着座した作業者の姿勢が損なわれることがない。
また、椅子13L,13Rの向きを支柱104の軸回りの複数の位置に設定可能な椅子向き変更機構110を備えている。
この構成によれば、椅子13L,13Rに着座した作業者が向く方向を変更することができるため、作業者は最も作業に適した姿勢(向き)で、苗供給カップ14A,14Bへの苗の供給作業等を行うことができる。
また、機体2と車輪(後輪)4L,4Rとの間で且つ椅子13L,13Rの前方又は後方に設けられた乗降ステップ120L,120Rを備えている。
この構成によれば、作業者は、機体2と車輪(後輪)4L,4Rとの間から乗降ステップ120L,120Rに足を乗せることができる。そのため、作業者は、圃場の畝間(畝溝)から、後輪4Lと載置台121Lとの間に形成された通路を通って、乗降ステップ120L,120Rを足掛りとして椅子13L,13Rに容易に到達することができる。
また、機体2と車輪(後輪)4L,4Rとの間に灌水タンクTを載置する載置台121L,121Rを備え、乗降ステップ120L,120Rは、載置台121L,121Rと車輪4L,4Rとの間に設けられている。
この構成によれば、作業者は載置台121L,121Rと車輪4L,4Rとの間を通って乗降ステップ120L,120Rに乗ることができる。そのため、載置台121L,121Rに灌水タンクTを載置した状態でも、乗降ステップ120L,120Rへのアクセスが阻害されることがない。
また、椅子13L,13Rに着座した作業者が足を置くための足置き台(デッキ)10L,10Rを備え、足置き台10L,10Rは、支軸106の上方に設けられている。
この構成によれば、作業者は、作業時において足置き台10L,10Rに足を置くことができる。また、支軸106の上方のスペースを有効利用して足置き台10L,10Rを配置することができる。
また、椅子13L,13Rに着座した作業者が足を置くための足置き台(デッキ)10L,10Rを備え、乗降ステップ120L,120Rは、椅子13L,13Rの後方に設けられており、足置き台10L,10Rは、乗降ステップ120L,120Rの前方であって且つ乗降ステップ120L,120Rよりも高い位置に設けられている。
この構成によれば、デッキ10L,10Rを、作業者が乗降ステップ120L,120Rから椅子13L,13Rに移る途中、或いは、椅子13L,13Rから乗降ステップ120L,120Rに移る途中で乗ることができる中間ステップとして利用可能である。
また、移植機1は、圃場に苗を植え付ける移植部11を備えた機体2と、機体2に設けられた車輪3L,3R(4L,4R)と、車輪を浮かせた状態で機体2を地面上に支持可能であって且つ取り外し可能なスタンド8L,8Rと、取り外したスタンド8L,8Rを機体2よりも上方に突出させて装着可能な装着部9L,9Rと、を備え、スタンド8L,8Rは、装着部9L,9Rに装着した状態において苗を収容するコンテナCを係止可能な係止部130を有している。
この構成によれば、機体2を支持するスタンド8L,8Rを取り外して装着部9L,9Rに装着することで、苗を収容するコンテナCを係止(支持)する部材として使用することができる。つまり、コンテナを支持する部材と機体を支持する部材とを兼用化できる。これにより、スタンド8L,8Rを有効利用することができるとともに、コンテナを設置するための専用の台や器具を設ける必要がない。
また、機体2の側方に設けられた椅子13L,13Rを備え、装着部9L,9Rは、機体2と椅子13L,13Rとの間に設けられている。
この構成によれば、椅子13L,13Rに着座した作業者の近傍に、装着部9L,9Rに装着されたスタンド8L,8Rが配置される。そのため、係止部130にコンテナCを係止したときに、作業者がコンテナCに収容された苗を容易に取り出すことができる。
また、スタンド8L,8Rは、機体2を地面上に支持した状態で地面に当接する接地部8aを備えるとともに、当該接地部8aを上方に向けて装着部9L,9Rに装着される。
この構成によれば、スタンド8L,8Rを、機体2の前部を支持している状態とは上下を逆向きにするという簡単な操作で、装着部9L,9Rに装着することができる。また、係止部130にコンテナCを係止させた状態にて、コンテナCの外面をスタンド8L,8Rの接地部8aに当接させて受けることができ、係止部130に係止されたコンテナCが安定する。また、接地部8aが円板の一部を直線状に切り欠いた形状である場合には、切り欠いた部分にコンテナCの外面を当接させることで、コンテナCをより安定して支持することができる。
また、装着部9L,9Rは、スタンド8L,8Rを挿入可能な筒体9aと、当該筒体9a及びスタンド8L,8Rに貫通されるピン9bと、を有している。
この構成によれば、スタンド8L,8Rを装着部9L,9Rに対して容易に且つ確実に装着することができる。また、スタンド8L,8Rの軸回りの回転がピン9bによって防止されるため、係止部130に係止されたコンテナCが回転することも防止できる。
また、係止部130は、コンテナCの持ち手用の開口部Caに挿入可能な爪部130aを有している。
この構成によれば、コンテナCの持ち手用の開口部Caに爪部130aを挿入するという簡単な動作で、係止部130に対してコンテナCを係止することができる。また、コンテナCを係止部130から取り外すことも容易である。
また、係止部130は、苗を取り出すための取出口Cbが椅子13L,13Rの方を向くように傾斜させてコンテナCを係止可能である。
この構成によれば、椅子13L,13Rに着座した作業者は、コンテナCに収容された苗を取出口Cbから容易に取り出すことができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
23 移植フレーム
29 フレーム材(前フレーム材)
31 駆動シャフト
37L 第1植付具
37R 第2植付具
38L 第3植付具
38R 第4植付具
39L 第1伝動体
39R 第2伝動体
40L 第1昇降機構
40R 第2昇降機構
41L 第1支持体
41R 第2支持体
50L 第1連結材
50R 第2連結材
56L 第1支持機構
56R 第2支持機構
57L 第3支持機構
57R 第4支持機構
72L 第1開閉機構
72R 第2開閉機構
81L 第1連動機構
81R 第2連動機構
87L 第1中継ガイド
87R 第2中継ガイド
K2 機体幅方向

Claims (8)

  1. 圃場に苗を植え付ける第1植付具及び第2植付具と、
    機体幅方向に延伸する軸心回りに回転駆動される駆動シャフトと、
    基部が前記駆動シャフトの機体幅方向の一端側に配置されていて前記一端側から前後方向に突出し且つ前記駆動シャフトの駆動力を伝達する第1伝動体と、
    前記第1伝動体の突出端側に支持され且つ当該第1伝動体の動力によって前記第1植付具を昇降させる第1昇降機構と、
    基部が前記駆動シャフトの機体幅方向の他端側に配置されていて前記他端側から前後方向に突出し且つ前記第1伝動体と対向して配置され、前記駆動シャフトの駆動力を伝達する第2伝動体と、
    前記第2伝動体の突出端側に支持され且つ当該第2伝動体の動力によって前記第2植付具を昇降させる第2昇降機構と、
    を備え、
    前記第1伝動体の突出端側と第2伝動体の突出端側との間に、前記第1昇降機構と前記第2昇降機構とが前記駆動シャフトに沿う方向で並べて配置されており、
    前記第1昇降機構の機体幅方向の内方に、当該第1昇降機構によって昇降される第1支持体が当該第1昇降機構側から前記駆動シャフト側に向けて延びるように配置され、
    前記第1植付具は、前記第1支持体の機体幅方向の外方で且つ前記第1伝動体の機体幅方向の内方に配置されると共に前記第1昇降機構と前記駆動シャフトとの間で前記第1昇降機構に前後方向でオーバーラップするように前記第1支持体に取り付けられ、
    前記第2昇降機構の機体幅方向の内方に、当該第2昇降機構によって昇降される第2支持体が当該第2昇降機構側から前記駆動シャフト側に向けて延びるように配置され、
    前記第2植付具は、前記第2支持体の機体幅方向の外方で且つ前記第2伝動体の機体幅方向の内方に配置されると共に前記第2昇降機構と前記駆動シャフトとの間で前記第2昇降機構に前後方向でオーバーラップするように前記第2支持体に取り付けられ、
    圃場に苗を植え付ける第3植付具であって、前記第1支持体を前記第1植付具とで挟むように配置されて前記第1支持体に取り付けられた第3植付具と、
    圃場に苗を植え付ける第4植付具であって、前記第2植付具とで前記第2支持体を挟むように配置されて前記第2支持体に取り付けられた第4植付具を備えている移植機。
  2. 前記第1支持体は、前記第1植付具を支持する第1部材と、前記第3植付具を支持する第2部材であって前記第1部材の機体幅方向の内方側に前記第1部材と並べて配置された第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを連結する連結部材とを有し、
    前記第2支持体は、前記第2植付具を支持する他の第1部材と、前記第4植付具を支持する他の第2部材であって前記他の第1部材の機体幅方向の内方側に前記他の第1部材と並べて配置された他の第2部材と、前記他の第1部材と前記他の第2部材とを連結する他の連結部材とを有している請求項1に記載の移植機。
  3. 前記第1植付具を開閉させる第1開閉機構と、
    前記第2植付具を開閉させる第2開閉機構と、
    前記第1開閉機構に連動して前記第3植付具を開閉させる第1連動機構と、
    前記第2開閉機構に連動して前記第4植付具を開閉させる第2連動機構と、
    を備え、
    前記第1開閉機構は、前記第1支持体に揺動可能に支持されたカムリンクと、前記カムリンクと前記第1植付具とを連動する開閉ロッドと、前記カムリンクに設けられたカムローラと、前記カムローラを押動して前記カムリンクを揺動させることで前記開閉ロッドを引動して前記第1植付具を開くカムとを有し、
    前記第2開閉機構は、前記第2支持体に揺動可能に支持された他のカムリンクと、前記他のカムリンクと前記第2植付具とを連動する他の開閉ロッドと、前記他のカムリンクに設けられた他のカムローラと、前記他のカムローラを押動して前記他のカムリンクを揺動させることで前記他の開閉ロッドを引動して前記第2植付具を開く他のカムとを有し、
    前記第1連動機構は、前記第1支持体に揺動可能に支持された連動リンクと、前記連動リンクを前記カムリンクに一体揺動可能に連結する連結部材と、前記連動リンクの揺動によって前記第3植付具を開くように前記連動リンクと前記第3植付具とを連動する連結ロッドとを有し、
    前記第2連動機構は、前記第2支持体に揺動可能に支持された他の連動リンクと、前記他の連動リンクを前記他のカムリンクに一体揺動可能に連結する他の連結部材と、前記他の連動リンクの揺動によって前記第4植付具を開くように前記他の連動リンクと前記第4植付具とを連動する他の連結ロッドとを有する請求項1または2に記載の移植機。
  4. 前記第1植付具を前後に開閉可能に支持する第1支持機構と、
    前記第2植付具を前後に開閉可能に支持する第2支持機構と、
    を備え、
    前記第1植付具は、前記第1支持機構に、上下方向に沿う姿勢と下方に向かうにつれて機体幅方向に移行する傾斜状の姿勢とに姿勢変更可能となるように、上下方向に対して機体幅方向に角度変更可能に取り付けられ、
    前記第2植付具は、前記第2支持機構に、上下方向に沿う姿勢と下方に向かうにつれて機体幅方向に移行する傾斜状の姿勢とに姿勢変更可能となるように、上下方向に対して機体幅方向に角度変更可能に取り付けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の移植機。
  5. 前記第3植付具を前後に開閉可能に支持する第3支持機構と、
    前記第4植付具を前後に開閉可能に支持する第4支持機構と、
    を備え、
    前記第3植付具は、前記第3支持機構に、上下方向に沿う姿勢と下方に向かうにつれて機体幅方向に移行する傾斜状の姿勢とに姿勢変更可能となるように、上下方向に対して機体幅方向に角度変更可能に取り付けられ、
    前記第4植付具は、前記第4支持機構に、上下方向に沿う姿勢と下方に向かうにつれて機体幅方向に移行する傾斜状の姿勢とに姿勢変更可能となるように、上下方向に対して機体幅方向に角度変更可能に取り付けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の移植機。
  6. 前記第1伝動体及び前記第2伝動体の基部を支持する移植フレームであって、前記第1伝動体及び前記第2伝動体の前記突出端側に配置されたフレーム材を有する移植フレームと、
    前記フレーム材と前記第1伝動体の前記突出端側とを連結する第1連結材と、
    前記フレーム材と前記第2伝動体の前記突出端側とを連結する第2連結材と、
    を備えている請求項1〜5のいずれか1項に記載の移植機。
  7. 前記第1伝動体は、前記駆動シャフトの一端部で該駆動シャフトの軸心方向に位置変更可能であり、前記第2伝動体は、前記駆動シャフトの他端部で該駆動シャフトの軸心方向に位置変更可能である請求項1〜6のいずれか1項に記載の移植機。
  8. 前記第1植付具及び前記第3植付具に苗を案内する第1中継ガイドと、
    前記第2植付具及び前記第4植付具に苗を案内する第2中継ガイドと、
    を備え
    前記第1中継ガイドは、前記第1支持体に取り付けられ、
    前記第2中継ガイドは、前記第2支持体に取り付けられている請求項1〜7のいずれか1項に記載の移植機。
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