JP2019535717A - ピロロ6員複素芳香環誘導体の製造方法、および中間体 - Google Patents

ピロロ6員複素芳香環誘導体の製造方法、および中間体 Download PDF

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Abstract

JAK阻害剤としてのピロロ6員複素芳香環誘導体の中間体およびその製造方法、ならびに当該中間体を用いたピロロ6員複素芳香環誘導体の製造方法が、開示される。本方法は、反応収率を向上させ、操作および制御を簡単かつ容易にし、工業生産の拡大に向いている。【選択図】なし

Description

本発明は、ピロロ6員複素芳香環誘導体およびその薬学的に許容される塩の製造方法、ならびにその製造過程における中間体およびその製造方法に関する。JAK阻害剤としてのピロロ6員複素芳香環誘導体は、骨髄増殖性腫瘍および/または白血病を治療するための医薬の製造に使用することができる。
JAKプロテインキナーゼ阻害剤、特にJAK3プロテインキナーゼ阻害剤は、T細胞の活性化を妨げて、移植後の移植片拒絶を予防することができる。これらの薬剤は、他の自己免疫疾患にも治療効果をもたらし得る。また、重要なプロテインキナーゼとして、JAK3は、リンパ球、マクロファージ、および肥満細胞の機能を調節することもできる。JAK3阻害剤は、リンパ球、マクロファージ、または肥満細胞の機能に関連する様々な疾患の治療または予防に関与することが予想される。いくつかの研究により、骨髄線維症に罹患している患者では、患者の50%以上においてインビボでJAK2キナーゼの変異を産生しており、貧血、脾腫、および急性骨髄性白血病(AML)の転換などの疾患関連症状のリスクの増加が、JAK2遺伝子の変異による活性の増加およびJAK−STATシグナル伝達経路の異常な活性と、密接に関連していることが、明らかになった。一方、JAK2活性は、様々な固形腫瘍および血液系腫瘍(膠芽腫、乳がん、多発性骨髄腫、前立腺がん、AMLなど)において、異常に増加した。したがって、骨髄増殖性腫瘍および白血病治療のためのJAK2の選択的阻害剤の開発は、大きな医学的価値および市場的可能性を有する(NOVARTISとの協力でINCYTE Corpによって開発され、Ruxolitinib(INCB−018424)と命名された、JAK2の選択的阻害剤が、FDAによって承認され、成功裏に上市されている)。
現在、一連のピロロ6員複素芳香環誘導体JAK阻害剤が、例えば、国際公開WO2001042246、WO2002000661、WO2009054941、WO2011013785、WO2013091539A1、WO2014194741A1などに開示されている。これらのうち、WO2013091539A1が、以下の6員複素芳香環誘導体(化合物34)を製造する方法を開示している。
Figure 2019535717
この方法の出発物質である化合物1dの構造中には、むき出しとなったイミノ基が存在し、これが、自己の6員環上の塩素原子と反応して副生成物を生成し得る。中間体5の収率はわずか5.0%であり、反応時間は48時間に及ぶ。最終生成物34は、式(III)の化合物の塩酸塩と式(C)の化合物とから製造され、後処理はカラムクロマトグラフィーにより行われ、収率は25.9%でしかない。この方法は、工業生産には向いていない。したがって、現在の製造方法を改善することが求められる。
本発明が解決しようとする技術的課題は、式(IV)の化合物を製造するための方法および中間体を提供することである。中間体の収率は、出発物質を変えることによって改善され、最終生成物は、式(III)の遊離塩基から製造される。この方法は単純で制御可能であり、出発物質のような反応物は単純で購入が容易であり、反応条件は単純で制御可能であり、後処理工程は単純であり、そして、反応収率は著しく向上する。この方法は工業生産に向いている。
本発明の技術的解決手段は、以下の通りである。
本発明は、式(I)の化合物またはその立体異性体を提供する。
Figure 2019535717
式中、
は、水素またはアミノ保護基であり、
は、アミノ保護基であり、
は、水素、C1−6アルキル、およびアミノ保護基からなる群より選択され、
前記アミノ保護基は、好ましくは、アルコキシカルボニルアミノ保護基、アシルアミノ保護基、スルホニルアミノ保護基、およびアルキルアミノ保護基からなる群から選択され、
前記アルコキシカルボニルアミノ保護基は、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、アリルオキシカルボニル(Alloc)、トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、メトキシカルボニル、およびエトキシカルボニルからなる群から選択され、
前記アシルアミノ保護基は、フタリル(Pht)、トリフルオロアセチル(Tfa)、ピバロイル、ベンゾイル、ホルミル、およびアセチルからなる群から選択され、
前記スルホニルアミノ保護基は、p−トルエンスルホニル(TosまたはTs)、o−ニトロベンゼンスルホニル(o−Ns)、およびp−ニトロベンゼンスルホニル(p−Ns)からなる群から選択され、
前記アルキルアミノ保護基は、トリチル(Trt)、2,4−ジメトキシベンジル(Dmb)、p−メトキシベンジル(PMB)、およびベンジル(Bn)からなる群から選択される。
好ましくは、式中、
は、アルコキシカルボニルアミノ保護基であり、前記アルコキシカルボニルアミノ保護基は、好ましくは、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、およびアリルオキシカルボニル(Alloc)からなる群から選択され、より好ましくは、tert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、
は、スルホニルアミノ保護基であり、前記スルホニルアミノ保護基は、好ましくは、p−トルエンスルホニル(TosまたはTs)、o−ニトロベンゼンスルホニル(o−Ns)、およびp−ニトロベンゼンスルホニル(p−Ns)からなる群から選択され、より好ましくは、p−トルエンスルホニル(Ts)であり、
は、水素およびメチルからなる群から選択される。
本発明の好ましい実施形態では、本発明は、式(Ia)の化合物またはその立体異性体を提供する。
Figure 2019535717
本発明の好ましい実施形態では、本発明は、式(Ib)の化合物またはその立体異性体を提供する。
Figure 2019535717
本発明の好ましい実施形態では、本発明は、式(Ic)の化合物またはその立体異性体を提供する。
Figure 2019535717
本発明は、さらに、式(A)の化合物を式(B)の化合物と反応させる工程であることを特徴とする、式(I)の化合物の製造方法に関する。
Figure 2019535717
式中、Xはハロゲンであり、前記ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素の原子からなる群から選択される。
好ましくは、この方法は、式(A)の化合物を式(B1)の化合物と反応させて、式(Ia)の化合物を得る。
Figure 2019535717
好ましくは、この方法は、式(A1)の化合物を式(B1)の化合物と反応させて、式(Ib)の化合物を得る。
Figure 2019535717
さらに好ましくは、この方法は、式(A2)の化合物を式(B2)の化合物と反応させて、式(Ic)の化合物を得る。
Figure 2019535717
上記スキームにおいて、反応は、有機溶媒および塩基の存在下で行われる。反応終了後、水を加えて結晶を析出させる。混合物をろ過し、ろ過ケーキをハロゲン化炭化水素溶媒に溶解する。二相を分離し、得られた粗生成物を再結晶して生成物を得る。反応温度は30℃から溶媒の沸点であり、好ましくは100℃である。有機溶媒としては、限定されるものではないが、アミド、アルコール、エーテル、ケトン、およびニトリルのうちの1つ以上が挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、および1,4−ジオキサンが挙げられ、より好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)が挙げられる。塩基としては、限定されるものではないが、有機塩基および無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、限定されるものではないが、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン、ピリジン、および4−ジメチルアミノピリジンが挙げられる。無機塩基としては、限定されるものではないが、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、および炭酸セシウムが挙げられ、好ましくは、炭酸カリウムが挙げられる。ハロゲン化炭化水素溶媒は、好ましくはジクロロメタンである。再結晶方法は、通常の再結晶プロセスにより行うことができる。例えば、出発化合物を加熱によって有機溶媒に溶解させた後、ゆっくり冷却して結晶を析出させ、結晶化が完了した後に混合物をろ過し、乾燥することにより、所望の結晶を得ることができる。あるいは、良溶媒/貧溶媒再結晶法(良溶媒/貧溶媒法)により、目的物を得てもよい。
本発明は、また、式(I’)の化合物またはその立体異性体に関する。
Figure 2019535717
式中、RおよびRは、式(I)において定義された通りである。
好ましくは、本発明は式(I’−1)の化合物またはその立体異性体を提供する。
Figure 2019535717
さらに好ましくは、本発明は、一段階反応または多段階反応によって、式(I’)の化合物から式(IV)の化合物を得る工程を含むことを特徴とする、式(IV)の化合物の製造方法を提供する。
Figure 2019535717
より好ましくは、本発明は、一段階反応または多段階反応によって、式(I’−1)の化合物から式(IV)の化合物を得ることを特徴とする、式(IV)の化合物の製造方法を提供する。
Figure 2019535717
好ましくは、式(I’−1)の化合物と、フェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメートとを置換反応に付して、式(IV)の化合物を得る。
さらに好ましくは、式(I’−1)の化合物と、フェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメートとを有機溶媒中で反応させ、次いで、結晶を析出させ、ろ過し、乾燥することによって、式(IV)の目的化合物を得る。
本発明は、また、一段階反応または多段階反応によって、式(Ic)の化合物から式(IV)の化合物を得る工程を含むことを特徴とする、式(IV)の化合物の製造方法に関する。
Figure 2019535717
好ましくは、式(Ic)の化合物と、フェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメートとを置換反応に付して、式(IV)の化合物を得る。
さらに好ましくは、式(Ic)の化合物と、フェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメートと、塩基とを、有機溶媒中で反応させ、次いで、結晶を析出させ、ろ過し、乾燥することにより、式(IV)の目的化合物を得る。
上記スキームにおいて、有機溶媒としては、限定されるものではないが、アミド、アルコール、エーテル、エステル、ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素、ケトンおよびニトリルのうちの1つ以上が挙げられ、好ましくは、n−ブタン、n−ヘキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、トルエン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、およびメチルエーテルが挙げられ、より好ましくは、テトラヒドロフランが挙げられる。塩基としては、限定されるものではないが、有機塩基および無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、限定されるものではないが、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン、ピリジン、および4−ジメチルアミノピリジンが挙げられる。無機塩基としては、限定されるものではないが、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、および炭酸セシウムが挙げられる。塩基は、好ましくはトリエチルアミンである。反応温度は、15℃以上、溶媒の沸点以下であり、好ましくは、50℃以上、溶媒の沸点以下である。
本発明は、また、式(III)の化合物を式(C)の化合物と反応させて、式(IV)の化合物を得る工程を含むことを特徴とする、式(IV)の化合物の製造方法に関する。
Figure 2019535717
好ましくは、式(III)の遊離塩基化合物と、フェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメートとを置換反応に付して、式(IV)の化合物を得る。
さらに好ましくは、式(III)の遊離塩基化合物、フェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメートおよび塩基を有機溶媒中で反応させ、次いで、結晶を析出させ、ろ過し、乾燥することにより、式(IV)の目的化合物を得る。
より好ましくは、有機溶媒としては、限定されるものではないが、アミド、アルコール、エーテル、エステル、ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素、ケトンおよびニトリルのうちの1つ以上が挙げられ、好ましくは、n−ブタン、n−ヘキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、トルエン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、およびメチルエーテルが挙げられ、さらに好ましくは、テトラヒドロフランが挙げられる。塩基としては、限定されるものではないが、有機塩基および無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、限定されるものではないが、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン、ピリジン、および4−ジメチルアミノピリジンが挙げられる。無機塩基としては、限定されるものではないが、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、および炭酸セシウムが挙げられる。塩基は、好ましくは、トリエチルアミンである。反応温度は、15℃以上、溶媒の沸点以下であり、好ましくは、50℃以上、溶媒の沸点以下である。
本発明は、さらに、式(Ia)の化合物のアミノ保護基を脱離させることによって、式(III)の化合物を得ることを特徴とする、式(III)の化合物の製造方法に関する。
Figure 2019535717
式中、RおよびRは、式(I)で定義された通りである。
好ましくは、上記スキームの脱保護反応は、二段階の脱保護反応である。
より好ましくは、上記スキームの脱保護反応は、一段階の脱保護反応である。
上記のスキームにおいて、二段階のアミノ脱保護反応は、以下の工程を含む。
Figure 2019535717
工程1:式(Ia)の中間体化合物のアミノ保護基を脱離させて、式(II)の中間体化合物を得る。
工程2:式(II)の中間体化合物のアミノ保護基を脱離させて、式(III)の化合物を得る。
好ましくは、式(III)の化合物の製造方法は、二段階のアミノ脱保護反応によって、式(Ib)の化合物から式(III)の化合物を得ることを特徴とする。
Figure 2019535717
さらに好ましくは、式(III)の化合物の製造方法は、二段階のアミノ脱保護反応によって、式(Ic)の化合物から式(III)の化合物を得ることを特徴とする。
Figure 2019535717
より好ましくは、
工程1における式(Ia)の中間体を、有機溶媒中、加熱下で塩基と反応させて、アミノ保護基を脱離させる。反応液を抽出し、得られた粗生成物をエステルとエーテルの混合溶媒中でパルプ化することによって、式(II)の目的中間体を得る。加熱温度は、50℃以上、溶媒の沸点以下であり、好ましくは、70℃である。有機溶媒としては、限定されるものではないが、アミド、アルコール、エーテル、ケトン、およびニトリルのうちの1つ以上が挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、およびメタノールが挙げられ、より好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。塩基としては、限定されるものではないが、有機塩基および無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、限定されるものではないが、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、n−ブチルリチウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、およびナトリウムtert−ブトキシドが挙げられる。無機塩基としては、限定されるものではないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムが挙げられ、より好ましくは、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムが挙げられる。
より好ましくは、
工程2における式(II)の中間体を、有機溶媒中で酸と反応させて、アミノ保護基を脱離させる。抽出した水相に塩基を加えて、pHを調整し、固体を析出させる。固体をろ過し、パルプ化し、再びろ過し、乾燥することにより、式(III)の目的中間体を得る。有機溶媒としては、限定されるものではないが、アルコール、ケトン、ニトリル、アルコールとハロゲン化炭化水素の混合溶媒、アルコールとエーテルの混合溶媒、アルコールとエステルの混合溶媒、ケトンとハロゲン化炭化水素の混合溶媒、ケトンとエーテルの混合溶媒、ケトンとエステルの混合溶媒、ニトリルとハロゲン化炭化水素の混合溶媒、ニトリルとエーテルの混合溶媒、ニトリルとエステルの混合溶媒が挙げられ、好ましくは、メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリル、メタノール/ジクロロメタン、メタノール/酢酸エチル、メタノール/1,4−ジオキサン、アセトン/ジクロロメタン、アセトン/酢酸エチル、アセトン/1,4−ジオキサン、アセトニトリル/ジクロロメタン、アセトニトリル/酢酸エチル、およびアセトニトリル/1,4−ジオキサンが挙げられ、より好ましくは、メタノール/ジクロロメタンが挙げられる。酸は、ぎ酸、酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、イセチオン酸、塩酸、およびトリフルオロ酢酸からなる群から選択され、好ましくは、塩酸である。塩基は、金属水酸化物から、好ましくは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムから、選択される。
最も好ましくは、式中、
は、アルコキシカルボニルアミノ保護基であり、前記アルコキシカルボニルアミノ保護基は、好ましくは、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、およびアリルオキシカルボニル(Alloc)からなる群から選択され、より好ましくは、tert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、
は、スルホニルアミノ保護基であり、前記スルホニルアミノ保護基は、好ましくは、p−トルエンスルホニル(TosまたはTs)、o−ニトロベンゼンスルホニル(o−Ns)、およびp−ニトロベンゼンスルホニル(p−Ns)からなる群から選択され、より好ましくは、p−トルエンスルホニル(Ts)である。
上記スキームにおいて、一段階のアミノ脱保護反応は、一段階反応によって、式(Ia)の化合物の2つのアミノ保護基を同時に脱離させて、式(III)の化合物を得る工程を含む。
Figure 2019535717
好ましくは、式(Ib)の化合物の2つのアミノ保護基を、一段階反応により同時に脱離させて、式(III)の化合物を得る。
Figure 2019535717
好ましくは、式(Ic)の化合物の2つのアミノ保護基を、一段階反応により同時に脱離させて、式(III)の化合物を得る。
Figure 2019535717
さらに好ましくは、式中、
は、アルコキシカルボニルアミノ保護基であり、前記アルコキシカルボニルアミノ保護基は、好ましくは、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、およびアリルオキシカルボニル(Alloc)からなる群から選択され、より好ましくは、tert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、
は、スルホニルアミノ保護基であり、前記スルホニルアミノ保護基は、好ましくは、p−トルエンスルホニル(TosまたはTs)、o−ニトロベンゼンスルホニル(o−Ns)、およびp−ニトロベンゼンスルホニル(p−Ns)からなる群から選択され、より好ましくは、p−トルエンスルホニル(Ts)である。
一態様において、本発明は、以下の工程を含むことを特徴とする、式(IV)の化合物の製造方法に関する。
Figure 2019535717
工程1:中間体1cの製造
化合物A2およびB2を不活性ガスの保護下で有機溶媒に溶解させ、塩基を加えた後、加熱して反応させる。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、水を加えて、ろ過する。固体をハロゲン化炭化水素溶媒に溶解し、次いで、抽出する。溶液を乾燥した後、減圧下で濃縮することにより、中間体1cを得る。有機溶媒としては、限定されるものではないが、アミド、アルコール、エーテル、ケトン、およびニトリルのうちの1つ以上が挙げられ、好ましくは、n−ブタン、n−ヘキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、および1,4−ジオキサンが挙げられ、より好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。塩基としては、限定されるものではないが、有機塩基および無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、限定されるものではないが、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン、ピリジン、および4−ジメチルアミノピリジンが挙げられる。無機塩基としては、限定されるものではないが、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、および炭酸セシウムが挙げられ、好ましくは、炭酸カリウムが挙げられる。ハロゲン化炭化水素溶媒は、好ましくは、ジクロロメタンである。
工程2:中間体IIaの製造
中間体1cを有機溶媒に溶解させ、撹拌しながら塩基と水を加えて、加熱し、反応させる。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、水とハロゲン化炭化水素溶媒を加えて、抽出する。反応液を乾燥し、減圧下で濃縮することにより、中間体IIaを得る。有機溶媒としては、限定されるものではないが、アミド、アルコール、エーテル、ケトン、およびニトリルのうちの1つ以上が挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、およびメタノールが挙げられ、より好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。塩基としては、限定されるものではないが、有機塩基および無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、限定されるものではないが、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、n−ブチルリチウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、およびナトリウムtert−ブトキシドが挙げられる。無機塩基としては、限定されるものではないが、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが挙げられ、好ましくは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが挙げられる。ハロゲン化炭化水素溶媒は、好ましくは、ジクロロメタンである。
工程3:中間体IIIの製造
中間体IIaを有機溶媒に溶解し、低温で酸を滴下し、撹拌して、室温で反応させる。反応終了後、反応液を濃縮し、水を加えて溶解させ、ハロゲン化炭化水素溶媒を加えて、抽出する。水相に塩基を加えてpHをアルカリ性に調整し、固体を析出させる。固体をろ過し、乾燥して、中間体IIIを得る。
有機溶媒としては、限定されるものではないが、アルコール、ケトン、ニトリル、アルコールとハロゲン化炭化水素の混合溶媒、アルコールとエーテルの混合溶媒、アルコールとエステルの混合溶媒、有機溶媒などが挙げられる。ケトンとハロゲン化炭化水素の混合溶媒、ケトンとエーテルの混合溶媒、ケトンとエステルの混合溶媒、ニトリルとハロゲン化炭化水素の混合溶媒、ニトリルとエーテルの混合溶媒、ニトリルとエステルの混合溶媒が挙げられ、好ましくは、メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリル、メタノール/ジクロロメタン、メタノール/酢酸エチル、メタノール/1,4−ジオキサン、アセトン/ジクロロメタン、アセトン/酢酸エチル、アセトン/1,4−ジオキサン、アセトニトリル/ジクロロメタン、アセトニトリル/酢酸エチル、およびアセトニトリル/1,4−ジオキサンが挙げられ、より好ましくは、メタノール/ジクロロメタンが挙げられる。酸は、ぎ酸、酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、イセチオン酸、塩酸、およびトリフルオロ酢酸からなる群から選択され、好ましくは塩酸である。塩基は、好ましくは、無機塩基であり、無機塩基は、好ましくは、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムのような金属水酸化物である。アルカリ性にするpHは、8〜11が好ましく、9〜10がより好ましい。
工程4:生成物IVの製造
中間体IIIおよび化合物Cに有機溶媒を加え、塩基を加え、加熱して反応させる。反応終了後、反応液を冷却して結晶を析出させ、その後、ろ過し、乾燥することにより、生成物IVを得る。有機溶媒としては、限定されるものではないが、アミド、アルコール、エーテル、エステル、ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素、ケトン、およびニトリルが挙げられ、好ましくは、n−ブタン、n−ヘキサン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、メタノール、エタノール、トルエン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、およびメチルエーテルが挙げられ、より好ましくは、テトラヒドロフランが挙げられる。塩基としては、限定されるものではないが、有機塩基および無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、限定されるものではないが、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン、ピリジン、および4−ジメチルアミノピリジンが挙げられる。無機塩基としては、限定されるものではないが、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、および炭酸セシウムが挙げられる。塩基は、好ましくは、トリエチルアミンである。
別の態様において、本発明は、上記スキーム内の工程と、式(IV)の化合物を酸と反応させて薬学的に許容される塩を得る工程とを含む、式(IV)の化合物の薬学的に許容される塩の製造方法に関するものであり、酸は、有機酸および無機酸からなる群から選択され、好ましくは無機酸である。有機酸は、クエン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、およびメタンスルホン酸からなる群から選択される。無機酸は、塩酸、硫酸、およびリン酸からなる群から選択され、好ましくは硫酸である。
発明の詳細な説明
本願の明細書および特許請求の範囲において、特に断りのない限り、本明細書で用いられる科学的および技術的用語は、当業者によって一般的に理解される意味を有する。しかしながら、本発明をより理解するために、いくつかの関連用語には、定義および説明が与えられる。さらに、本願において与えられた用語の定義および説明が、当業者によって一般的に理解される意味と矛盾する場合、本願において与えられた用語の定義および説明が優先する。
本発明で用いられる、「保護基」との用語は、多官能の有機化合物を反応させる際に、所望の官能基のみで反応を起こし、他の官能基が影響されることを防止するために、他の官能基を反応前に保護し、反応完了後に戻すものを意味する。特定の官能基を保護する試薬は、その官能基のための保護基と呼ばれる。保護基を選択するための基本原理は、以下の通りである。保護反応および脱保護反応は、穏やかで操作が容易であることが求められ、反応は高収率で副反応が少なく、生成物は精製が容易であり、試薬は他の反応には関与せず、安価で購入が容易であるなど、である。
本発明で用いられる、「アミノ保護基」との用語は、アミノ基を反応から保護することが可能な基のことをいう。一般的なアミノ保護基としては、限定されるものではないが、ホルメート(アミノ基と、クロロホルメート、ジアゾカルボキシレートまたは種々のカーボネートとの反応によって調製される)、イミン(第一級アミンと、芳香族アルデヒド、芳香族ケトンまたは脂肪族ケトンとの反応によって調製される)、アルコキシカルボニル(ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、アリルオキシカルボニル(Alloc)、トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル)、アシル(アミノ基と、酸塩化物また無水物との反応によって調製され、例えば、フタリル(Pht)、トリフルオロアセチル(Tfa)、ピバロイル、ベンゾイル、ホルミルおよびアセチル)、スルホニル(p−トルエンスルホニル(TosまたはTs)、o−ニトロベンゼンスルホニル(o−Ns)およびp−ニトロベンゼンスルホニル(p−Ns)のような芳香族スルホンアミド)、アルキル(トリチル(Trt)、2,4−ジメトキシベンジル(Dmb)、p−メトキシベンジル(PMB)およびベンジル(Bn))、などが挙げられる。ここで、「アルコキシカルボニル、アシル、およびスルホニル」は、それぞれ、R−O−C(O)−、R−C(O)−、およびR−S(O)−を意味しており、この式で、Rは、水素、アルキルまたはアリールであり得る。
本発明で用いられる、「パルプ化する」との用語は、化合物の溶媒への溶解性が乏しく、一方、不純物の溶媒への溶解性がよい、という性質を利用した精製方法をいう。パルプ化の精製により、色の除去、結晶形の変化、または少量の不純物の除去ができる。
本発明で用いられる、「ハロゲン化」との用語は、「ハロゲン原子」によって置換されていることをいう。「ハロゲン原子」との用語は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を意味する。
本発明で用いられる、「C1−6アルキル」との用語は、例えば、「C1−4アルキル」、「C1−3アルキル」などを含む、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖のアルキルをいう。その具体例としては、限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、1,2−ジメチルプロピルなどが挙げられる。
本発明で用いられる、「シアノ」との用語は、−CN基をいう。
本発明で用いられる、「アミド有機溶媒」との用語は、カルボン酸分子のカルボキシル基内のヒドロキシ基が、アミノ基、または炭化水素アミノ基(−NHRまたは−NR)で置換された、液体の化合物をいう。アンモニアまたはアミン分子の窒素原子上の水素がアシルで置換された、液体の化合物ということもできる。その具体例としては、限定されるものではないが、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
本発明で用いられる、「エーテル溶媒」との用語は、エーテル結合−O−を有し、炭素数が1〜10である、鎖状化合物または環状化合物をいう。その具体例としては、限定されるものではないが、プロピレングリコールメチルエーテル、テトラヒドロフラン、または1,4−ジオキサンが挙げられる。
本発明で用いられる、「エステル溶媒」との用語は、炭素数1〜4の低級有機酸と、炭素数1〜6の低級アルコールとが結合したものをいう。その具体例としては、限定されるものではないが、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、または酢酸ブチルが挙げられる。
本発明で用いられる、「アルコール溶媒」との用語は、「C1−6アルキル」上の1つ以上の水素原子が1つ以上の「ヒドロキシ」に置換することにより誘導されるものをいう。ここで、「ヒドロキシ」および「C1−6アルキル」は、上記で定義された通りである。その具体例としては、限定されるものではないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、または2−プロパノールが挙げられる。
本発明で用いられる、「ハロゲン化炭化水素溶媒」との用語は、「C1−6アルキル」上の1つ以上の水素原子が1つ以上の「ハロゲン原子」に置換することにより誘導されるものをいう。「ハロゲン原子」および「C1−6アルキル」は、上記で定義された通りである。その具体例としては、限定されるものではないが、クロロメタン、ジクロロメタン、クロロホルム、または四塩化炭素が挙げられる。
本発明で用いられる、「ケトン溶媒」との用語は、カルボニル基(−C(O)−)が2つの炭化水素基に結合している化合物をいう。ケトンは、分子中の炭化水素基に応じて、脂肪族ケトン、脂環式ケトン、芳香族ケトン、飽和ケトン、および不飽和ケトンに分類することができる。その具体例としては、限定されるものではないが、アセトン、メチルブタノン、またはメチルイソブチルケトンが挙げられる。
本発明で用いられる、「ニトリル溶媒」との用語は、「C1−6アルキル」上の1つ以上の水素原子が1つ以上の「シアノ」に置換することにより誘導されるものをいう。「シアノ」および「C1−6アルキル」は、上記で定義された通りである。その具体例としては、限定されるものではないが、アセトニトリル、またはプロピオニトリルが挙げられる。
本発明で用いられる、「脂肪族炭化水素溶媒」との用語は、脂肪族化合物の基本的性質を有し、1〜10個の炭素原子を有する炭化水素をいい、分子中の炭素原子が連結して鎖状の炭素骨格を形成し、両方の末端は開いて環を形成しておらず、例えばアルカン溶媒を含む飽和脂肪族炭化水素のことを指す。その具体例としては、限定されるものではないが、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、またはn−ヘプタンが挙げられる。「置換された」とは、基中の1個以上の水素原子、好ましくは5個まで、より好ましくは1〜3個の水素原子が、それぞれ独立して、対応する数の置換基で置換されていることを意味する。いうまでもなく、置換基は、化学的に可能な位置にのみ存在する。当業者であれば、過度の努力を払うことなく、実験または理論によって、置換が可能であるか不可能であるかを判断することができる。例えば、遊離の水素を有するアミノまたはヒドロキシと、不飽和(例えば、オレフィン)結合を有する炭素原子との組み合わせは、不安定となり得る。
本発明で用いられる、「混合溶媒」との用語は、1つ以上の異なる種類の有機溶媒を所定の割合で混合して得られる溶媒、または有機溶媒と水を所定の割合で混合して得られる溶媒をいう。混合溶媒としては、アルコールとハロゲン化炭化水素の混合溶媒、またはエステルとエーテルの混合溶媒が好ましい。アルコールとハロゲン化炭化水素の混合溶媒は、メタノールとジクロロメタンの混合溶媒が好ましく、所定の割合は、容量比でも質量比でもよいが、質量比が、10:1〜1:10であり、好ましくは1.6:1である。エステルとエーテルの混合溶媒としては、酢酸エチルと石油エーテルの混合溶媒が好ましく、所定の割合は、容量比でも質量比でもよいが、容量比が、1:1から1:10であり、1:4が好ましい。
本発明で用いられる、「酸」との用語は、有機酸または無機酸をいう。「有機酸」は、酸−塩基の一般理論に従って、電子対を受容することができる化合物をいう。有機酸としては、カルボン酸、ハロゲン化酸、ヒドロキシ酸、ケト酸、アミノ酸、スルホン酸、スルフィン酸、硫酸、フェノール酸などが挙げられ、好ましくは、スルホン酸が挙げられる。スルホン酸の具体例としては、限定されるものではないが、ぎ酸、酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、イセチオン酸などが挙げられる。「無機酸」は、水素イオンを解離することができる無機化合物をいう。組成によって、無機酸は、オキシ酸、水素酸、錯酸、混酸、過酸などに分類することができ、無機酸は、オキシ酸または水素酸であることが好ましい。オキシ酸の具体例としては、限定されるものではないが、炭酸、硝酸、亜硝酸、次亜塩素酸、硫酸、リン酸などが挙げられる。水素酸の具体例としては、限定されるものではないが、フッ化水素酸、塩酸、臭素酸、硫化水素などが挙げられる。
本発明で用いられる、「塩基」との用語は、有機塩基または無機塩基をいう。「有機塩基」とは、酸−塩基の一般理論に従って電子対を供与することができる化合物をいう。有機塩基は、アミン、アミド、アルコールのアルカリ金属塩、アルキルリチウム化合物、リチウムアミド化合物、窒素含有複素環化合物、水酸化物を与える有機塩基、アミノ酸などに分類される。その具体例としては、限定されるものではないが、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、コルヒチン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、リチウムtert−ブトキシド、n−ブチルリチウム、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、ピロリジン、ピリジン、水酸化テトラメチルアンモニウム、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン、4−ジメチルアミノピリジン、リシン(Lys)などが挙げられる。「無機塩基」とは、水酸化物イオンを解離することができる無機化合物をいう。無機塩基は、組成により、メタライド、金属水酸化物、アンモニアまたはアンモニア一水和物、水酸化物イオンを解離させることができる塩などに分類することができる。その具体例としては、限定されるものではないが、水素化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、リン酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、炭酸セシウムなどが挙げられる。トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、n−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド。無機塩基としては、限定されるものではないが、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、および炭酸セシウムが挙げられる。
本発明で用いられる、「薬学的に許容される塩または薬用塩」との用語は、哺乳動物において安全かつ有効であり、所望の生物学的活性を有する、本発明の化合物の塩をいう。塩は、具体的には、本発明の化合物と、無機酸または有機酸とにより形成される化合物である。その具体例としては、限定されるものではないが、クエン酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、およびメタンスルホン酸塩が挙げられる。
本発明の有利な効果
従来技術(WO2013091539A1、公開日:2013年6月27日)と比較して、本発明の式(IV)の化合物を製造する技術的解決手段は、以下の利点を有する。
(1)本発明は、出発物質が従来技術と異なる。出発物質である本発明の式(A)の化合物のピロリル基上の窒素原子は、式(B)の化合物と反応する前に、保護基によって保護される。そのため、式(A)の化合物の5員環上のむき出しとなった窒素と、自己の6員環上のハロゲンとの反応を避けることができ、すなわち、それにより、式(A)の化合物と、式(B)の化合物とが不完全な反応を引き起こし、生成物の収率の低下、および不純物の増加を引き起こす副反応を減少させる。
(2)従来技術は、まず、トリエチルアミンを式(III)の化合物の塩酸塩(下記式)と反応させて、化合物(III)を解離させ、その後、式(C)の化合物と反応させて目的生成物を得る、式(III)の化合物の塩から目的生成物を製造する方法を開示している。
Figure 2019535717
しかしながら、この方法は、式(III)の化合物が多くなりすぎるかもしれず、反応は不完全である。本発明では、式(I)の化合物の保護基を脱離させて、遊離した式(III)の化合物(下記式)を得て、その後、式(C)の化合物と反応させて、目的の最終生成物を得ている。
Figure 2019535717
本発明の方法は、操作が容易であり、生成物の収率および純度を向上することができる。さらに、この方法で式(III)の化合物の製造する間に、塩基の添加によるpH調整のプロセスが、また、不純物を除去することができ、したがって、得られる式(III)の化合物は純度が高い。
(3)反応時間が短縮される。本発明の式(IIa)の化合物を製造するための第1工程の反応時間は、2時間であり、第2工程の反応時間は、1時間である。一方、従来技術に開示された第1工程の反応時間は48時間である。
(4)収率が向上する。本発明の第1工程の収率は60〜70%であり、第2工程の収率は80〜90%であり、2工程の合計の収率は48〜63%である。一方、従来技術の収率は5.0%である。本発明の最終工程の収率は80〜90%であるのに対し、従来技術の収率は25.9%である。
(5)後処理工程が簡単である。本発明の後処理工程は、冷却して結晶を析出させ、単に洗浄して不純物を除去することによって目的生成物を得るのに対し、従来技術では、カラムクロマトグラフィーによる分離精製である。本発明の後処理方法は工業生産に適するものである。
好ましい実施形態
以下の実施例を参照することにより、本発明をさらに説明する。本発明の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するために使用されているに過ぎず、本発明の概念および範囲を限定するものと見なされるべきではない。
本発明の実施例において、具体的な条件を特定しない実験方法は、一般に、従来の条件に従って、または材料もしくは製品製造者によって推奨される条件に従って、行われる。具体的な供給源を示さない試薬は、商業的に入手可能な通常の試薬である。
実施例
化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)および/または質量分析(MS)によって同定した。NMRシフト(δ)は10−6(ppm)で示した。NMRは、Bruker AVANCE−400の装置で測定した。測定溶媒は、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)および重水素化クロロホルム(CDCl)であり、内部標準はテトラメチルシラン(TMS)であった。
MSは、FINNIGAN LCQAd(ESI)質量分析計(製造者:Thermo、型式:Finnigan LCQ advantage MAX)によって測定した。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、Agilent高速液体クロマトグラフ、および、Thermon UltiMate3000 高速液体クロマトグラフ(Kromasil C18 250×4.6mmカラム)によって測定した。
製造例1.
出発物質である式(A2)の化合物の製造方法は、以下の通りである。
Figure 2019535717
4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンの製造
4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2kg、12.96mol)およびジクロロメタン(40L)を室温で反応フラスコに加え、撹拌して溶解させた。トリエチルアミン(3.88kg、38.4mol)および4−ジメチルアミノピリジン(157.6g、1.28mol)を順次加え、撹拌して溶解させた。p−トルエンスルホニルクロリド(2.6kg、13.6mol)のジクロロメタン(30L)溶液を、0℃で滴下して加え、次いで、室温で30分間撹拌した。TLCで反応の完了を確認した後、反応液を水(16L×3)で洗浄した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、減圧下で乾燥することにより、標題の生成物を得た(3.9kg、収率97.7%)。
MS m/z(ESI):309.0[M+1]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ8.77(s,1H),8.10−8.08(d,2H),7.79−7.78(d,1H),7.34−7.32(d,2H),6.72−6.71(d,1H),2.41(s,3H)。
製造例2.
出発物質である式(B2)の化合物は、国際公開WO2008089636A1(2008年7月31日公開)の実施例1、および国際公開WO2013091539A1(2013年6月27日公開)の実施例5に開示された公知の方法により、製造した。
MS m/z(ESI):241.5[M+1]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ3.21(m,2H),2.90−2.83(m,3H),2.47−2.45(m,2H),2.08(s,3H),1.42−1.33(m,4H),1.15(s,9H),0.94(s,1H)。
製造例3.
出発物質である式(C)の化合物の製造方法は、以下の通りである。
(1)1−(イソチオシアネートメチル)−4−メトキシベンゼンの製造
Figure 2019535717
メトキシベンジルアミン(14kg)、テトラヒドロフラン(50L)、およびトリエチルアミン(26.8kg)を反応容器に加え、撹拌して溶解させた。二硫化炭素(7.8kg)のテトラヒドロフラン(5L)溶液を、10〜15℃で滴下して加えた。滴下終了後、反応液から固体が析出し、反応物を10〜20℃で30分間撹拌した。p−トルエンスルホニルクロリド(20.5kg)のテトラヒドロフラン(50L)溶液を、10〜20℃で滴下して加えた。滴下終了後、反応物を30分間撹拌した。TLCで反応の完了を確認した後、反応液に石油エーテル(30L)および精製水(100L)を加えて抽出し、二相に分離した。有機相をpH=4〜5になるまで希塩酸(40L)で洗浄し、次いで水(40L)および食塩水(25L)で順次洗浄した。二相を分離し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、標題の生成物を得た(21.2kg、収率116%)。
(2)3−メトキシ−N−(4−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミンの製造
Figure 2019535717
DMF(40L)、O−メチルイソ尿素硫酸塩(7.5kg)、および炭酸水素ナトリウム(6kg)を反応容器に加え、反応物を30〜40℃で0.5時間撹拌した。1−(イソチオシアネートメチル)−4−メトキシベンゼン(21.2kg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5L)溶液を加え、反応物を30〜40℃で6〜8時間撹拌した。TLCで反応の完了を確認した後、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(12.9kg)を30〜40℃で滴下して加えた。滴下終了後、反応物を35〜45℃で2時間撹拌した。TLCで反応の完了を確認した後、反応液に精製水(180L)を加え、2〜3時間撹拌すると、淡黄色の固体が大量に析出した。反応混合物を遠心分離によりろ過し、スピン乾燥した。ろ過ケーキを、水、石油エーテルで順次洗浄し、ろ過、乾燥することにより、標題の生成物を得た(278.7g、収率110%)。
(3)3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−アミンの製造
Figure 2019535717
3−メトキシ−N−(4−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(12.4kg)およびトリフルオロ酢酸(25L)を、アルゴン雰囲気下で反応フラスコに加え、反応物を73〜75℃で7〜9時間撹拌した。TLCで反応の完了を確認した後、反応液を減圧下で濃縮して、褐色の液体を得た。液体を室温に冷却し、塩酸(1N、5L)および石油エーテル:酢酸エチル(5L、V/V=1:1)を撹拌しながら加えた。撹拌して溶解させた後、反応液をろ過し、ろ過ケーキを1N塩酸(3L×3)で洗浄した。ろ液の2相を分離し、有機相を1N塩酸(25L×3)で逆抽出した。水相を合わせ、ろ過布およびろ紙でろ過して不溶性の固体を除去した。ろ液を再び石油エーテル(25L)で抽出した。水相に酢酸エチル(50L)を加え、撹拌しながら、固体の炭酸カリウムで、水相のpHを8〜9に調整した。二相を分離し、水相を酢酸エチルで3回抽出した(30L×3)。有機相を合わせて減圧下で濃縮すると、白色の固体が大量に析出した。反応混合物をわずかに冷却し、ろ過し、乾燥することにより、標題の生成物を得た(45.8g、収率50%)。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ7.92(s,2H),3.80(s,3H)。
(4)フェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメーとの製造
Figure 2019535717
3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(500mg、3.82mmol)およびクロロぎ酸フェニル(600mg、3.82mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、次いで、トリエチルアミン(0.8mL、5.73mmol)を滴下して加えた。滴下終了後、反応液を16時間撹拌し、水(30mL)を加えて希釈し、二相を分離した。水相をジクロロメタン(20mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:ジクロロメタン、メタノール)で精製することにより、標題の生成物であるフェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメーとを得た(200mg、収率20.8%)。
MS m/z(ESI):252.2[M+1]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ12.33(s,1H),7.46−7.42(m,2H),7.33−7.26(m,3H),4.01(s,3H)。
実施例1.
(3aR,5s,6aS)−N−(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキサミド(化合物IV)の製造
Figure 2019535717
Figure 2019535717
工程1
tert−ブチル(3aR,5s,6aS)−5−(メチル(7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキシレート(Ic)の製造
4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(300g、0.98mol)、N−BOC−ビシクロオクタノン(234g、0.98mol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(2.3kg)を、窒素雰囲気下で反応フラスコに加え、撹拌して溶解させた。反応液に炭酸カリウム(336g、2.44mol)を加え、撹拌しながら2時間、100℃に温めた。TLCで反応の完了を確認した後、反応液を室温に冷却した。反応液に氷水(15kg)を加えると、カーキ色の固体が大量に析出した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、ろ過し、ろ過ケーキをジクロロメタン(6kg)に溶解させ、抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物を酢酸エチル(1.2kg)に加熱して溶解し、室温で石油エーテル(3.6kg)をゆっくり加えると、徐々に固体が析出した。反応混合物を1時間撹拌し、ろ過し、ろ過ケーキを減圧下で乾燥することにより、標題の生成物を得た(349g、収率70.0%)。
工程2
tert−ブチル(3aR,5s,6aS)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキシレート(IIa)の製造
tert−ブチル(3aR,5s,6aS)−5−(メチル(7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキシレート(315g、0.62mol)、およびN,N−ジメチルアセトアミド(1.5kg)を反応フラスコに加え、撹拌して溶解させた。反応液に水酸化カリウム(176g、3.15mol)を加え、撹拌しながら水(300g)を加えて、固体を析出させた。反応混合物を70℃に温め、1時間撹拌して反応させた。TLCで反応の完了を確認した後、反応液を室温に冷却した。反応液にジクロロメタン(3.9kg)と水(3.0kg)を加えて抽出した。二相を分離し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して淡黄色の固体を得て、次いでこれに酢酸エチル/石油エーテルの混合溶媒(1.0kg、v/v=1/4)を加え、50℃で0.5時間、加熱しながらパルプ化した。反応混合物をろ過し、減圧下で乾燥することにより、標題の生成物を得た(192g、収率87.2%)。
工程3
N−メチル−N−((3aR,5s,6aS)−オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール−5−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(III)の製造
tert−ブチル(3aR,5s,6aS)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキシレート(187g、0.52mol)、無水メタノールおよびジクロロメタン(0.8kg、w/w=1.6)を反応フラスコに加え、撹拌して溶解させた。氷水浴中で、塩酸(0.55kg、15mol)を滴下して加えた。添加完了後、反応物を室温で10時間撹拌した。TLCで反応の完了を確認した後、反応液を減圧下で濃縮し、ほとんどの有機溶媒を除去した。反応液に水(0.3L)を加え、ジクロロメタン(0.6kg×3)で抽出し、有機相を除去した。水相を30%水酸化ナトリウム溶液によりpH9〜10に調整すると、固体が大量に析出し、これをろ過した。この固体を精製水(0.25kg×2)で十分にパルプ化し、ろ過し、減圧下で乾燥することにより、標題の生成物を得た(131g、収率97.3%)。
工程4
(3aR,5s,6aS)−N−(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキサミド(化合物IV)の製造
N−メチル−N−((3aR,5s,6aS)−オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール−5−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(101g、0.39mol)、フェニル(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)カルバメート(106g、0.42mol)、およびテトラヒドロフラン(1.8kg)を、窒素雰囲気下で反応フラスコに加え、よく撹拌した。トリエチルアミン(170g、1.68モル)を加えた。添加終了後、反応液を加熱還流し、5時間撹拌した。TLCで反応の完了を確認した後、反応液を室温まで冷却し、ろ過した。ろ過ケーキをテトラヒドロフラン(400g)および無水エタノール(200g)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、標題の生成物を得た(157g、収率96.5%)。
HPLCにより測定された純度:99%
MS m/z(ESI):415.2[M+1]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ11.63(s,1H),11.59(s,1H),8.10(s,1H),7.07(m,1H),6.54−6.53(m,1H),5.50−5.46(m,1H),3.91−3.87(s,3H),3.73−3.60(m,2H),3.37−3.33(m,2H),3.19−3.16(s,3H),2.89(m,2H),2.05−1.97(m,2H),1.81−1.76(m,2H)。
実施例2
(3aR,5s,6aS)−N−(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキサミド二硫酸塩の製造
Figure 2019535717
(1)粗生成物の製造
(3aR,5s,6aS)−N−(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキサミド(140g、0.34mol)、無水メタノール(350g)およびジクロロメタン(2.0kg)を、反応フラスコに加えて撹拌した。硫酸(34.8g、0.36mol)を室温でゆっくり滴下して加えた。反応液は透明であり、30分間撹拌し、ろ過して不溶物を除去した。ろ液を減圧下で濃縮して固体を得て、次いで、この固体に無水エタノール(700mL)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液をろ過し、減圧下で乾燥することにより、粗製の(3aR,5s,6aS)−N−(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキサミド二硫酸塩を得た(160g、収率92.4%)。
HPLCにより測定された純度:99%
(2)生成物の精製
粗製の(3aR、5s、6aS)−N−(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキサミド二硫酸塩(145g、0.28mol)および無水メタノール(11kg)を反応フラスコに加えた。反応液を透明になるまで加熱還流した後、まだ熱いうちにろ過し、減圧下で濃縮した。濃縮液を室温に冷却し、撹拌して結晶を析出させ、ろ過した。ろ過ケーキを無水エタノール(200g)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、精製された、(3aR,5s,6aS)−N−(3−メトキシ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−5−(メチル(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)ヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−カルボキサミド二硫酸塩を得た(138g,収率95.2%)。
HPLCにより測定された純度:99.4%
MS m/z(ESI):415.2[M+1]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ12.75(s,1H),11.04(s,1H),8.37(s,1H),7.42−7.41(t,1H),6.89(s,1H),5.19−5.15(m,1H),3.89(s,3H),3.70−3.68(m,2H),3.40−3.38(m,2H),3.29(s,3H),2.95(s,2H),2.16−2.09(m,2H),1.97−1.92(m,2H)。

Claims (26)

  1. 式(I)の化合物、
    Figure 2019535717
    (式中、
    は、水素またはアミノ保護基であり、
    は、アミノ保護基であり、
    は、水素、C1−6アルキル、およびアミノ保護基からなる群より選択され、
    前記アミノ保護基は、好ましくは、アルコキシカルボニルアミノ保護基、アシルアミノ保護基、スルホニルアミノ保護基、およびアルキルアミノ保護基からなる群から選択され、
    前記アルコキシカルボニルアミノ保護基は、ベンジルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、フルオレニルメトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、トリメチルシリルエトキシカルボニル、メトキシカルボニル、およびエトキシカルボニルからなる群から選択され、
    前記アシルアミノ保護基は、フタリル、トリフルオロアセチル、ピバロイル、ベンゾイル、ホルミル、およびアセチルからなる群から選択され、
    前記スルホニルアミノ保護基は、p−トルエンスルホニル、o−ニトロベンゼンスルホニル、およびp−ニトロベンゼンスルホニルからなる群から選択され、
    前記アルキルアミノ保護基は、トリチル、2,4−ジメトキシベンジル、p−メトキシベンジル、およびベンジルからなる群から選択される)、
    またはその立体異性体。
  2. 式中、
    は、アルコキシカルボニルアミノ保護基であり、前記アルコキシカルボニルアミノ保護基は、好ましくは、ベンジルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、フルオレニルメトキシカルボニル、およびアリルオキシカルボニルからなる群から選択され、より好ましくは、tert−ブトキシカルボニルであり、
    は、スルホニルアミノ保護基であり、前記スルホニルアミノ保護基は、好ましくは、p−トルエンスルホニル、o−ニトロベンゼンスルホニル、およびp−ニトロベンゼンスルホニルからなる群より選択され、より好ましくは、p−トルエンスルホニルであり、
    は、水素およびメチルからなる群から選択される、
    請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその立体異性体。
  3. 下記の式(Ia)の構造で表される、請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその立体異性体。
    Figure 2019535717
  4. 下記の式(Ib)の構造で表される、請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその立体異性体。
    Figure 2019535717
  5. 下記の式(Ic)の構造で表される、請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその立体異性体。
    Figure 2019535717
  6. 式(A)の化合物を式(B)の化合物と反応させる工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物の製造方法。
    Figure 2019535717
    (式中、Xはハロゲンである)
  7. 式(A)の化合物を式(B1)の化合物と反応させて、式(Ia)の化合物を得ることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
    Figure 2019535717
  8. 式(A1)の化合物を式(B1)の化合物と反応させて、式(Ib)の化合物を得ることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
    Figure 2019535717
  9. 式(A2)の化合物を式(B2)の化合物と反応させて、式(Ic)の化合物を得ることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
    Figure 2019535717
  10. 式(I’)の化合物、
    Figure 2019535717
    (式中、RおよびRは、請求項1に定義された通りである)、
    またはその立体異性体。
  11. 下記の式(I’−1)の構造で表される、請求項10に記載の式(I’)の化合物、またはその立体異性体。
    Figure 2019535717
  12. 一段階反応または多段階反応によって、式(I’)の化合物から式(IV)の化合物を得る工程を含むことを特徴とする、式(IV)の化合物またはその薬学的に許容される塩の製造方法。
    Figure 2019535717
  13. 一段階反応または多段階反応によって、式(I’−1)の化合物から式(IV)の化合物を得ることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
    Figure 2019535717
  14. 一段階反応または多段階反応によって、式(Ic)の化合物から式(IV)の化合物を得る工程を含むことを特徴とする、式(IV)の化合物またはその薬学的に許容される塩の製造方法。
    Figure 2019535717
  15. 式(III)の化合物と化合物(C)とを反応させて、式(IV)の化合物を得る工程を含むことを特徴とする、式(IV)の化合物またはその薬学的に許容される塩の製造方法。
    Figure 2019535717
  16. 式(III)の化合物を、式(Ia)の化合物からのアミノ脱保護によって得ることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
    Figure 2019535717
    (式中、RおよびRは、請求項1に定義された通りである)
  17. 前記アミノ脱保護の反応が、以下の工程を含むことを特徴とする、請求項16に記載の方法。
    Figure 2019535717
    工程1:式(Ia)の中間体化合物のアミノ保護基を脱離させて、式(II)の中間体化合物を得る。
    工程2:式(II)の中間体化合物のアミノ保護基を脱離させて、式(III)の化合物を得る。
  18. 前記脱保護の反応が、以下の工程を含むことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
    Figure 2019535717
  19. およびRが、請求項2に定義された通りである、請求項16〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記脱保護の反応が、以下の工程を含むことを特徴とする、請求項18に記載の方法。
    Figure 2019535717
  21. 式(III)の化合物を、式(Ia)の化合物のアミノ保護基を一段階反応で同時に脱離させることによって、得ることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
    Figure 2019535717
  22. 式(III)の化合物を、式(Ib)の化合物のアミノ保護基を一段階反応で同時に脱離させることによって、得ることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
    Figure 2019535717
  23. およびRが、請求項2に定義された通りである、請求項21〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 式(III)の化合物を、式(Ic)の化合物のアミノ保護基を一段階反応で脱離させることによって、得ることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
    Figure 2019535717
  25. 下記の工程を含むことを特徴とする、式(IV)の化合物の製造方法。
    Figure 2019535717
  26. 請求項12〜15または請求項25のいずれか1項に記載の工程と、式(IV)の化合物を酸と反応させて、式(IV)の化合物の薬学的に許容される塩を得る工程とを含み、
    前記酸は、有機酸および無機酸からなる群から選択され、好ましくは無機酸であり、
    前記有機酸は、クエン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、およびメタンスルホン酸からなる群から選択され、
    前記無機酸は、塩酸、硫酸、およびリン酸からなる群から選択され、好ましくは硫酸である、
    式(IV)の化合物の薬学的に許容される塩の製造方法。
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