JP2019528062A - 食品中の金属含有量を低減するためのキレート剤およびそれに関連する方法 - Google Patents

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Abstract

いくつかの実施形態は、野菜および植物源から、金属含有量が低減された食品(栄養補助食品を含む)を調製するための金属キレート化剤に関する。いくつかの実施形態では、植物源はイネを含む。いくつかの実施形態では、除去される金属と錯体を形成する場合、金属キレート化剤は水溶性であり、過程中に食品材料から分離することができる(例えば、すすぎなど)。いくつかの実施形態では、金属キレート化剤は有機認証可能である。

Description

背景
関連出願の相互参照
本特許出願は、2016年8月18日に出願された米国仮特許出願第62/376,716号に対する優先権の利益を主張する。上記の出願は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に完全に組み込まれる。
本明細書に開示されるのは、食品から金属を除去するためのキレート化剤およびその使用方法である。
野菜および植物性生成物を濃縮および単離する場合、大量の材料が多くの場合単離され、濃縮されて最終生成物を得る。この単離過程中に、ごく少量のバルク源中に存在する重金属がより濃縮され、許容できないほどに高濃度に達する可能性がある。
いくつかの実施形態は、重金属が低減された有機食品の調製方法に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤を重金属を含有する有機食品に添加することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、キレート化剤を重金属に結合させることによって錯体を形成させることを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、錯体を食品から分離して、重金属含有量が低減された有機食品を調製することを含む。
上記に、または本明細書の他の場所に記載される方法のいずれも、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。
いくつかの実施形態では、有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤は、ペプチドキレート化剤、クエン酸、またはそれらの塩である。いくつかの実施形態では、食品は、主要栄養素単離物である。いくつかの実施形態では、主要栄養素単離物は、炭水化物単離物、脂肪単離物、またはタンパク質単離物である。いくつかの実施形態では、主要栄養素は、植物に由来する。いくつかの実施形態では、食品は、白米、玄米、米糠、亜麻仁、ココナッツ、カボチャ、大麻、エンドウ豆、チア、レンズ豆、ソラマメ、ジャガイモ、ヒマワリ、キノア、アマランサス、オート麦、小麦、またはそれらの組み合わせに由来する。いくつかの実施形態では、食品は、植物性タンパク質である。
いくつかの実施形態では、重金属は、ヒ素、カドミウム、鉛、水銀、またはそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態では、分離工程は、フィルタを通した濾過によって実行される。いくつかの実施形態では、錯体は、実質的に可溶性であり、フィルタを通って移動する。いくつかの実施形態では、分離工程は、デカントおよび/または遠心分離によって実行される。
いくつかの実施形態では、キレート化剤は、ペプチドキレート化剤であり、ペプチドキレート化剤は、有機タンパク質を加水分解することによって調製される。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、有機タンパク質の酵素的または化学的加水分解によって調製される。いくつかの実施形態では、有機タンパク質は、食品と同じ植物または動物に由来する。
いくつかの実施形態は、米タンパク質単離物を含む組成物に関する。いくつかの実施形態では、米タンパク質単離物は、有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤に結合する重金属を含む。いくつかの実施形態では、有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤は、ペプチドキレート化剤またはクエン酸である。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、米タンパク質加水分解物である。いくつかの実施形態では、タンパク質単離物は、栄養補助食品の生成における中間生成物である。いくつかの実施形態では、中間生成物は、有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤に結合する重金属を含む米タンパク質単離物を含む。
いくつかの実施形態は、ペプチドキレート化剤の調製方法に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、有機タンパク質を酵素的または化学的に加水分解して、有機ペプチドキレート化剤を形成することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、ペプチドキレート化剤を捕集することを含む。いくつかの実施形態では、有機タンパク質は、酵素を用いて酵素的に加水分解される。
いくつかの実施形態では、酵素は、酸性エンドペプチダーゼ、アルカリ性エンドペプチダーゼ、ペプシン、パパイン、カルボキシペプチダーゼ、トリプシン、キモトリプシン、またはサーモリシンのうちの1つ以上を含む。
いくつかの実施形態では、本方法は、加水分解物からペプチドキレート化剤を精留することを含む。
いくつかの実施形態は、ペプチドキレート化剤に関する。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13.5kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、および/または約4kD〜約2kDの範囲の分子量に、PAGEゲルからの優勢な(例えば、平均強度より高いかつ/または平均より暗い)バンド(および/またはこれらのバンドの光強度走査からのピーク)を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤の優勢なPAGEバンド(および/またはゲル走査から得られるピーク)は、約20.5kD、約15kD、および/または約12.7kDのうちの1つ以上にある。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤の優勢なバンドおよび/またはピークは、約20.5kD、約15kD、約12.7kD、および/または約11kDのうちの1つ以上にある。
いくつかの実施形態は、ペプチドキレート化剤の産生方法に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、植物源からのタンパク質を加水分解条件に一定時間曝露して、タンパク質キレート化剤を調製する工程を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、タンパク質キレート化剤を加水分解条件から取り出す工程を含む。いくつかの実施形態では、本方法は、タンパク質キレート化剤を捕集する工程を含む。
いくつかの実施形態では、一定時間が、約1時間以下、約2時間以下、約4時間以下、約6時間以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。
いくつかの実施形態では、加水分解条件への曝露中に、タンパク質は、酵素に曝露される。
いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤の捕集中に、ペプチドキレート化剤は、サイズおよび/または分子量に基づいて濾過されて、ペプチドキレート化剤を単離する。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法によって調製されるペプチドキレート化剤は、約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13.5kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、および/または約4kD〜約2kDの分子量範囲に、PAGEゲルからの優勢なバンド(例えば、ピーク)を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法によって調製されるペプチドキレート化剤は、約20.5kD、約15kD、および/または約12.7kDのうちの1つ以上にその優勢なPAGEバンドおよび/またはピークを有する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法によって調製されるペプチドキレート化剤は、約20.5kD、約15kD、約12.7kD、および/または約11kDのうちの1つ以上にその優勢なPAGEバンド(例えば、ピーク)を有する。
いくつかの実施形態は、分子量が約2kD〜約25kDの範囲である1つ以上のペプチドを含む、タンパク質加水分解物を含むペプチドキレート化剤に関する。いくつかの実施形態では、1つ以上のペプチドは、約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13.5kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、および/または約4kD〜約2kDから選択される分子量範囲を有する。いくつかの実施形態では、1つ以上のペプチドは、約20.5kD、約15kD、および約12.7kDから選択される分子量を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のペプチドは、約20.5kD、約15kD、約12.7kD、および約11kDから選択される分子量を含む。
いくつかの実施形態は、植物源からのタンパク質を加水分解条件に一定時間曝露して、タンパク質キレート化剤を調製することを含む方法によって産生されるペプチドキレート化剤に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、タンパク質キレート化剤を加水分解条件から取り出すことを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、タンパク質キレート化剤を捕集することを含む。いくつかの実施形態では、加水分解条件における一定時間は、約1時間以下、約2時間以下、約4時間以下、約6時間以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。いくつかの実施形態では、加水分解条件への曝露、タンパク質は、酵素に曝露される。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤の捕集中に、ペプチドキレート化剤は、サイズおよび/または分子量に基づいて濾過されて、ペプチドキレート化剤を捕集する。いくつかの実施形態では、本方法は、約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13.5kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、および/または約4kD〜約2kDから選択される分子量範囲を有する1つ以上のペプチドを含むペプチドキレート化剤をもたらす。いくつかの実施形態では、本方法は、約20.5kD、約15kD、および/または約12.7kDから選択される分子量を含む1つ以上のペプチドを含むペプチドキレート化剤をもたらす。いくつかの実施形態では、本方法は、約20.5kD、約15kD、約12.7kD、および/または約11kDから選択される分子量を含む1つ以上のペプチドを含むペプチドキレート化剤をもたらす。
様々な種類の米および様々な供給源からの米の金属含有量を定量化したデータを示す表である。 様々なキレート化剤または水を用いた、異なるpH値でのタンパク質混合物からの重金属の総低減率%の概要を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、pH3でのタンパク質混合物からの重金属の低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、pH6でのタンパク質混合物からの重金属の低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、pH9でのタンパク質混合物からの重金属の低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、異なるpHでのタンパク質混合物からのヒ素の低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、異なるpHでのタンパク質混合物からのカドミウムの低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、異なるpHでのタンパク質混合物からの鉛の低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、異なるpHでのタンパク質混合物からの水銀の低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、異なるpHでのタンパク質混合物からのヒ素の低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、異なるpHでのタンパク質混合物からのカドミウムの低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、異なるpHでのタンパク質混合物からの鉛の低減結果を示すグラフである。 様々なキレート化剤や水を用いた、異なるpHでのタンパク質混合物からの水銀の低減結果を示すグラフである。 異なるpHでのタンパク質混合物からヒ素を除去するための水洗の結果を示すグラフである。 異なるpHでのタンパク質混合物からヒ素を除去するための水洗の結果を示すグラフである。 異なるpHでのタンパク質混合物からカドミウムを除去するための水洗の結果を示すグラフである。 異なるpHでのタンパク質混合物からカドミウムを除去するための水洗の結果を示すグラフである。 異なるpHでのタンパク質混合物から水銀を除去するための水洗の結果を示すグラフである。 異なるpHでのタンパク質混合物から水銀を除去するための水洗の結果を示すグラフである。 異なるpHでのタンパク質混合物から鉛を除去するための水洗の結果を示すグラフである。 異なるpHでのタンパク質混合物から鉛を除去するための水洗の結果を示すグラフである。 ポリアクリルアミドゲル電気泳動(「PAGE」)ペプチド分離ゲル(クマシーブルー染色)の画像である。 図4AのPAGEゲルからのトラックの分子量分布を示す走査である。 図4AのPAGEゲルからのトラックの分子量分布を示す走査である。 図4AのPAGEゲルからのトラックの分子量分布を示す走査である。 図4AのPAGEゲルからのトラックの分子量分布を示す走査である。 図4AのPAGEゲルからのトラックの分子量分布を示す走査である。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、キレート化剤、キレート化剤の産生方法および/もしくは使用方法、ならびに/または食品から金属を低減する方法および/もしくは除去する方法に関する。いくつかの実施形態では、金属は、重金属である。いくつかの実施形態では、食品は、穀物または野菜の単離物である。いくつかの実施形態では、食品は、様々な供給源から単離される、炭水化物系単離物(デンプン、セルロース、糠、繊維、炭水化物、糖類、多糖類、オリゴ糖類、マルトデキストリンなどを含む)、タンパク質系単離物(アミノ酸、ペプチド、オリゴペプチド、タンパク質などを含む)、脂肪系単離物(例えば、油、脂肪など)、ミネラル、および/またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、食品としては、米、米糠、亜麻仁、ココナッツ、カボチャ、大麻、エンドウ豆、チア、レンズ豆、ソラマメ、ジャガイモ、ヒマワリ、キノア、アマランサス、オート麦、小麦などに由来する物質が挙げられる。いくつかの実施形態では、食品は、穀物または野菜のタンパク質単離物である。いくつかの実施形態では、食品としては、植物(例えば、炭水化物系、タンパク質系、脂肪系、および/またはミネラル含有のうちの1つ以上である植物物質)および/または動物材料(例えば、タンパク質系、脂肪系、および/またはミネラル含有である動物材料)から単離される物質が挙げられる。いくつかの実施形態では、食品は、(例えば、米国、欧州、または日本の有機認証基準の下で有機認証または認証可能な)有機物である。いくつかの実施形態では、キレート化剤は、タンパク質源からのタンパク質、炭水化物、または脂肪の単離中に用いられる。いくつかの実施形態では、キレート化剤は、単離物(例えば、タンパク質、炭水化物、脂肪、またはそれらの組み合わせ)が単離された後に用いられる。例えば、生成物は、金属修復のための金属低減条件に投入することができる。いくつかの実施形態では、例えば、タンパク質、脂肪、または炭水化物は、例えば、キレート化剤を用いて再処理されて、金属を除去する。いくつかの実施形態では、キレート化剤はまた、有機、有機認証、および/または有機認証可能である。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される金属低減過程は、本明細書で開示されるキレート化剤のうちの任意の1つ以上(単独または組み合わせで)を用いて、または実質的に除去されたもしくは低減された重金属含有量の、有機もしくは有機認証可能な食品を調製するという目的を達成する他のキレート化剤を用いて行うことができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法の工程のうちの任意の1つを組み合わせる、かつ/または省略することができる。
化学的に処理された食品を摂取することに関連する潜在的な健康上のリスクおよび/または潜在的な危険性のために、有機食品に対する需要が高まっている。米国では、現在、有機表示には4つの異なるレベルまたはカテゴリが存在する。1)「100%」有機(全ての構成成分が有機的に生成される)、2)「有機」(少なくとも95%以上の構成成分が有機化合物である)、3)「有機構成成分で産生」(少なくとも70%の有機構成成分を含有する)、4)「70%未満の有機構成成分」(有機構成成分のうちの3種が表示の構成成分項に記載されている必要がある場合)。有機的に調製される食品は、人工食品添加物を含んではならず、化学熟成、食品照射、および遺伝子組み換え構成成分などの人工的な方法、材料、および条件をより少なくして処理されることが多い。非合成農薬(例えば、天然由来)または処理は許容されるが、合成農薬は一般に許容されない。
有機加工食品を摂取することは、非有機加工食品を摂取することよりも健康的であると考えられているが、有機食品であっても加工食品の中には有害な物質を含み得る。例えば、有機加工食品の潜在的な健康上の利益にもかかわらず、重金属が(非有機加工食品と同様に)それらの中に存在し得る。これらの金属は、食物に天然に存在することもあれば、または人間の活動の結果として食物に混入することもある(工業過程および農業過程など)。
いくつかの金属(例えば、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄など)は、細胞機能を含む生物学的機能に必須であるが、特定の金属は、身体に機能的影響を及ぼさず、身体に有害である。健康への悪影響に関して特に懸念される金属は、水銀(Hg)、鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、スズ(Sn)、およびヒ素(Ar)である。これらの金属の毒性は、それらが排泄されるよりもはるかに速く生物学的組織に蓄積するという事実に一部起因しており、生体蓄積として知られている過程である。生体蓄積は、食物および環境中の金属への曝露の結果として、魚および牛などの食用動物、ならびに人間を含む全ての生物に起こる。その上、これらの金属は、それらが由来するバルク材料(例えば、炭水化物、タンパク質、および/または脂肪)から、主要栄養素生成物が単離されるので、食材中により高濃度化し得る。
上述のように、特定の金属の毒性に関する懸念は、金属によって異なる。いくつかの金属(例えば、水銀、鉛など)は、幼児の脳および知的発達に潜在的な影響を及ぼす。特定の金属(例えば、鉛)への長期間曝露は、神経系への影響に加えて、腎臓、生殖、および免疫系に損傷を与える可能性がある。いくつかの金属(例えばカドミウム)は腎臓に有毒であり、他のもの(例えば、スズ)は胃腸刺激および不調を引き起こし得る。いくつかの金属(例えば、ヒ素)は、癌の原因となるため懸念がある。健康への影響の広い範囲、およびこれらの有毒金属が体内に蓄積するという事実を考えると、人間の健康を守るために食材中の濃度を制御することは重要である。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、食品から金属を低減および/または除去するキレート化剤(例えば、キーラント)に関する。いくつかの実施形態では、1つ以上のキレート化剤は、食品の溶液または混合物に添加される。いくつかの実施形態では、キレート化剤は、溶液または混合物中の1つ以上の金属イオンに結合する(錯体を形成する)。いくつかの実施形態では、食品から除去される錯体は、次いで食品から洗い流される(例えば、錯体が可溶性、実質的に可溶性、または食品よりも高い溶解性を有する場合)。いくつかの実施形態では、食品は、金属錯体から洗い流される(例えば、食品が可溶性、実質的に可溶性、または金属錯体よりも高い溶解性を有する場合)。いくつかの実施形態では、錯体は、可溶性もしくは不溶性の溶液、または液体と食品との混合物からすくい取るまたはデカントすることができる綿状物質または浮遊物質を含む。
いくつかの実施形態では、金属錯体は、濾過、デカント、および/または遠心分離によって食品から分離することができる。例えば、いくつかの実施形態では、錯体が実質的にまたは完全に可溶性であり、食品が実質的に不溶性または錯体よりも溶解性が低い場合(例えば、混合物としての固体懸濁溶液)、混合物はデカントされ、上澄みは金属錯体を含有し、一方で固体は金属含有量が低減された食品を含有する。いくつかの実施形態では、デカントする前に、混合物は、遠心分離されて、固相と液相を分離する。いくつかの実施形態では、デカントは、注ぐこと、吸引すること(例えば、真空によって)、またはそうでなければ固体から上澄みを除去することによって実行される。いくつかの実施形態では、混合物は濾過され、金属錯体を含有する濾液は、精製食品を含有する濾滓から除去される。いくつかの実施形態では、限外濾過、透析、または精密濾過方法が使用されて、固体から濾液を除去することができる。
特定の理論に制限されることなく、キレート化剤は、重金属および他の金属を捕捉および結合し、例えば、穀物および/または野菜のタンパク質マトリックスからタンパク質マトリックスを保持する濾過装置を通して金属を運ぶと考えられる。濾過装置は、錯体が食品懸濁液から分離することを可能にし、次いで単離することができる。キレート化剤は金属を可溶化し、水を用いてマトリックスから洗い流すことができる。いくつかの実施形態では、ペプチドの使用によって、食品が既に調製された後かつ/または初期過程有機食品の調製中の金属除去過程中に、重金属修復を可能にする。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるキレート化剤は、有機、有機認証、および/または有機認証可能である。いくつかの実施形態では、有機、有機認証、および/または有機認証可能なキレート化剤は、天然由来であるか、または有機認証技術を用いて生成される金属キレート剤である。いくつかの実施形態では、有機キレート化剤を使用することによって、有機食品は、バルク有機食品源から単離することができる。いくつかの実施形態では、有機、有機認証、または有機認証可能なキレート化剤は、天然資源から単離することができるか、または有機認証技術を用いて生成される金属キレート剤である。いくつかの実施形態では、キレート化剤は、有機および/または有機認証可能であり、かつ重金属含有量が低減された食品を調製するために使用される。いくつかの実施形態では、キレート化剤は、有機タンパク質単離物、デンプン単離物、または脂肪単離物を調製するために使用される。いくつかの実施形態では、有機キレート化剤は、金属が低減された、有機認証可能である有機タンパク質単離物または他の食品を調製するために使用される。
いくつかの実施形態では、この過程は、以下のキレート化剤、有機認定可能な重金属除去の目的を達成する他のキレート化剤、およびそれらの組み合わせのうちのいずれかを用いて行うことができる。いくつかの実施形態では、下記に開示される工程またはパラメータのうちのいずれかが組み合わされ得る。いくつかの実施形態では、食品中の金属のキレート化を達成して、それらの食品の金属含有量を低減するために、とにかく工程が省略されまたは組み合わされ得る。
いくつかの実施形態では、キレート化剤は、クエン酸またはその塩を含む。いくつかの実施形態では、キレート化剤は、加水分解的に調製されたペプチドもしくはオリゴペプチド(「ペプチドキレート化剤」)、それらの混合物、および/またはそれらの塩を含む。いくつかの実施形態では、キレート化剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩であり得る。いくつかの実施形態では、クエン酸、ペプチドキレート化剤、および/またはEDTAのうちの1つ以上が組み合わせて使用される。
いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、タンパク質の酵素的および/または化学的加水分解によって生成される植物(例えば、穀物、野菜など)ペプチドに由来する。いくつかの実施形態では、酵素および化学的加水分解過程は、穀物および野菜のタンパク質中の重金属の低減のための有機キレート剤の生成を可能にする。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤を調製するために1つ以上の酵素が使用される。いくつかの実施形態では、酵素はエンドペプチダーゼである。いくつかの実施形態では、これらの酵素は、タンパク質を特定のアミノ酸配列間で選択的にペプチド断片に切断する。いくつかの実施形態では、1つ以上の酸性エンドペプチダーゼおよび/またはアルカリ性エンドペプチダーゼが使用される。いくつかの実施形態では、酸性エンドペプチダーゼ酵素は、酸性環境下で使用される。いくつかの実施形態では、酸性エンドペプチダーゼ酵素は、約2以下、約6.5以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲のpHを有する溶液中で使用される。いくつかの実施形態では、酸性プロテアーゼ酵素は、ペプシン、パパイン、カルボキシペプチダーゼなどのうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、アルカリ性エンドペプチダーゼ酵素は、塩基性pH溶液中で使用される。いくつかの実施形態では、アルカリ性エンドペプチダーゼ酵素は、約7.0以下、約12以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲のpHで使用される。いくつかの実施形態では、アルカリ性エンドペプチダーゼ酵素としては、トリプシン、キモトリプシン、サーモリシンなどのうちの1つ以上が挙げられる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤を調製するために使用される溶液のpHは、約2以下、約3以下、約4以下、約5以下、約6以下、約7以下、約8以下、約9以下、約10以下、約11以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。いくつかの実施形態では、酵素は、Alcalase(登録商標)、またはDSM Maxipro BAP(商標)のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、これらのエンドペプチダーゼ酵素加水分解反応は、約4℃以下および約80℃以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の温度で実行される。いくつかの実施形態では、エンドペプチダーゼ酵素加水分解反応は、約50℃以上の温度で実行される。いくつかの実施形態では、酵素的加水分解反応は、約4℃以下、約10℃以下、約20℃以下、約40℃以下、約50℃以下、約60℃以下、約80℃以下、約99℃以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の温度で実行される。いくつかの実施形態では、酵素的加水分解は、約1時間以下、約2時間以下、約4時間以下、約6時間以下、約10時間以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である、一定時間の間実行される。いくつかの実施形態では、次いで、例えば、混合物を約60℃超、約80℃超、約85℃超、約90℃超、約99℃超、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲に加熱することによって、酵素を失活させることによって過程が停止される。
いくつかの実施形態では、エンドペプチダーゼ酵素(複数可)の1つ以上が穀物タンパク質溶液に添加される。いくつかの実施形態では、pHは、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム、またはリン酸三ナトリウム等のアルカリで調整される。いくつかの実施形態では、pHは、塩酸、クエン酸、またはリン酸などの酸で調整される。いくつかの実施形態では、pHは、使用される酵素(複数可)の種類または特性に応じて調整される。いくつかの実施形態では、タンパク質および酵素(および/または別の加水分解試薬)の溶液は、一定期間撹拌されて、主穀物タンパク質鎖からペプチドを切断する。いくつかの実施形態では、酵素が使用される場合、所望のペプチドキレート化剤プロファイルが達成されると、酵素は変性するか、そうでなければ失活する。いくつかの実施形態では、例えば、酵素環境は、85℃超に一定時間加熱されて、酵素(複数可)を失活させる。
いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、処理される食品と同じ食品源(例えば、同じ種類の動物、穀物、および/または野菜源)から生成される。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、処理される食品とは異なる食品源から生成される。
いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、例えば、ペプチド、オリゴペプチド、および/またはアミノ酸の混合物を含有する粗タンパク質加水分解物を含む。いくつかの実施形態では、粗タンパク質加水分解物の特定の画分は、分子量、電荷、および/または結合親和力に基づくものなどの周知の分離技術によって、ペプチドキレート化剤としての使用前に、精留および/または分離および/または濃縮される。いくつかの実施形態では、加水分解物の金属結合ペプチド成分は、金属がビーズまたは分離媒体上に固定化され、粗加水分解物が親和性媒体に曝露される親和性分離技術(バッチ式またはクロマトグラフィー)によって濃縮される。非結合画分は洗い流すことができ、次いで金属結合画分を金属からより高い親和性の結合剤(対イオンなど)によって置換することができ、ペプチドキレート化剤として使用する前に捕集および/または濃縮することができる。いくつかの実施形態では、粗タンパク質加水分解物の特定の画分は、濾過、密度遠心分離などの1つ以上を用いて精留および/または分離および/または濃縮される。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、植物源からのタンパク質の加水分解後に単離されたまま使用される、ペプチド、オリゴペプチド、および/またはアミノ酸の混合物を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、アミノ酸スペーサー、または酸の間の他のスペーサーを有する、または有さない、1つ以上の多官能酸ペプチド(例えば、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸、またはそれ以上)を含む。いくつかの実施形態では、これらの多官能酸は、金属と結合して金属錯体を形成する。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、アミンの間のアミノ酸スペーサーを有する、または有さない、1つ以上の多官能アミンペプチド(例えば、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸、またはそれ以上)を含む。いくつかの実施形態では、これらの多官能アミンは、金属と結合して金属錯体を形成する。酸およびアミン官能基は、酸およびアミン末端の両方を含む天然アミノ酸の任意のアミノ酸(例えばアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、および/またはバリン)に由来し得る。結合酸またはアミンはまた、アミノ酸、例えば、グルタミン酸および/もしくはアスパラギン酸(複数可)、トリプトファン、グルタミン、リシン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン、ならびに/またはアルギニン(アミンおよび/またはグアニジニウム)の側鎖にも由来し得る。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、金属に結合する1つ以上のチオまたはヒドロキシル置換基(例えば、セリン、スレオニン、システイン、メチオニン、チロシン)を含む。
いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、加水分解処理タンパク質の分子量画分に基づいて単離される。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、異なる分子量の1つ以上のペプチドを有するタンパク質加水分解物を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質加水分解物は、植物性タンパク質源の酵素的消化によって生成される植物タンパク質加水分解物である。いくつかの実施形態では、タンパク質加水分解物は、分子量が約500kD〜約25,000kDの範囲である1つ以上のペプチドを有する。いくつかの実施形態では、ペプチドのうちの1つ以上がさらに精製され(例えば、サイズ排除および/またはイオン交換クロマトグラフィーによって)、ペプチドキレート化剤として使用される。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤の数平均分子量(g/mol)および/または重量平均分子量(g/mol)は、約500以下、約1000以下、約2000以下、約5000以下、約10,000以下、約15,000以下、約20,000以下、約25,000以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤の分子量(g/mol)は、約500以下、約1000以下、約2000以下、約5000以下、約10,000以下、約15,000以下、約20,000以下、約25,000以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。
いくつかの実施形態では、それらの様々な官能基を有するこれらのアミノ酸の混合物は、金属に結合して錯体を形成する。いくつかの実施形態では、5員環または6員環をもたらすアミノ酸の構成は、より好ましい結合配向(例えば、セリン中のチオール、アミン、および金属間)を提供し得るが、必須ではない。そのような構成は、GHK錯体を含むもの(例えば、グリシンアミン、およびアミド、およびヒスチジンのイミダゾールによる金属の結合)を含む。単一アミノ酸およびアミノ酸鎖(例えば、2、3、4、5、6、またはそれ以上の長さ)は、キレート剤として使用することができる。
いくつかの実施形態では、他のキレート材料が、上記のものに加えてまたはその代わりに使用され得る。いくつかの実施形態では、キレート剤は、植物材料、例えば、藻類、茶サポニン、フミン酸、ジャガイモの皮、おがくず、ブラックグラムの皮、卵殻、コーヒーの皮、テンサイのペクチンゲル、柑橘類の皮、パパイヤの木、トウモロコシの葉、リーフパウダー、ララン、リーフパウダー、ゴムリーフパウダー、ピーナッツ外皮ペレット、サゴの廃棄物、ソルトブッシュの葉、木生シダ、ニームの樹皮、ぶどう茎、籾殻、使用後穀物(醸造所から)、サトウキビバガセルフライアッシュ、小麦ふすま、トウモロコシの穂軸、雑草(インペラタ円筒形(Imperata cylindrical)の葉の粉末)、果物/野菜の廃棄物、キャッサバの廃棄物、植物繊維、木の樹皮、アゾラ(Azolla)、アルファルファバイオマス、綿実皮、大豆皮、エンドウ豆の皮、ダグラスモミの樹皮、クルミの殻、トルココーヒー、ナッツの殻、リグニン、ミズゴケ泥炭、竹パルプ、オレンジの皮(白い内側の皮)、オレンジの皮(外側の皮)、センナの葉、およびそれらの組み合わせに由来する。
いくつかの実施形態では、除去される材料としては、約63.5以上、約100以上、約200.6以上、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の原子量を有する金属が挙げられる。いくつかの実施形態では、除去および/または低減された金属としては、ヒ素、亜鉛、銅、ニッケル、水銀、カドミウム、鉛、セレン、およびクロムのうちの1つ以上が挙げられる。いくつかの実施形態では、キレート剤は、約3.0超、約5.0超、約10.0超、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の比重を有する金属に結合し、金属を除去し、かつ/または金属を低減する。
いくつかの実施形態では、食品を処理するために使用されるキレート化剤の量は、乾式測定に基づく。例えば、いくつかの実施形態では、食品に対するキレート化剤の2%乾燥重量測定値は、食品98グラム毎に2グラムのキレート化剤を示す(2gキレート化剤/100g総乾燥重量)。いくつかの実施形態では、食品を処理するために使用されるキレート化剤の乾燥重量測定値は、約0.5%以下、約1%以下、約2%以下、約5%以下、約10%以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。
いくつかの実施形態では、食品を処理するために使用されるキレート化剤(またはキレート化剤の組み合わせ)の量は、重量パーセント測定に基づく。例えば、いくつかの実施形態では、処理された配合物は、液体(例えば、水)中の食品(例えば、タンパク質、タンパク質単離物、炭水化物などの植物物質の混合物および/または懸濁液)を含む。いくつかの実施形態では、配合物に対するキレート化剤の2重量%の測定値は、配合物(例えば、食品、キレート化剤、および液体溶媒)100グラム毎に2グラムのキレート化剤(例えば、溶質)を示す。いくつかの実施形態では、配合物を処理するために使用されるキレート化剤(複数可)の重量%は、約0.0125%以下、約0.25%以下、約1%以下、約2%以下、約5%以下、約7.5%以下、約10%以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。いくつかの実施形態では、配合物中の乾燥食品物質の重量パーセントは、約10%以上、約20%以上、約30%以上、約40%以上、約60%以上、約80%以上、約90%以上、約99%以上、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。
いくつかの実施形態では、キレート化剤は使用されず、代わりに、食品から金属を除去するために、添加されたキレート化剤を含まないか実質的に含まない液体が代わりに使用される。例えば、いくつかの実施形態では、水、エタノールなどの液体の1つ以上の組み合わせが金属を除去するために使用される。
いくつかの実施形態では、金属の除去および/または低減は、異なるpH値で実行することができる。いくつかの実施形態では、キレート化および/または濾過が行われる溶液のpHを変えることによって、例えば金属錯体(存在する場合)または金属を例えば懸濁食品(例えば、金属錯体が可溶で食品が不溶の場合)から除去することを可能にする金属の溶解度が増す。他の実施形態では、例えば、錯体(存在する場合)または金属が食品よりも不溶性である場合、食品の溶解度は、食品が入っている溶液のpHを変えることによって増大させることができる。いくつかの実施形態では、錯化および金属低減を実行するために使用される溶液のpHは、約2以下、約3以下、約4以下、約5以下、約6以下、約7以下、約8以下、約9以下、約10以下、約11以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。
いくつかの実施形態では、金属の除去および/または低減は、異なる溶液温度で方法を用いて実行することができる。いくつかの実施形態では、キレート化(実行される場合)、金属溶解、および/または濾過が行われる溶液の温度を変えることによって、例えば金属錯体(存在する場合)または金属を例えば懸濁食品(例えば、金属錯体が可溶で食品が不溶の場合)から除去することを可能にする金属の溶解度が増す。他の実施形態では、例えば、錯体(存在する場合)または金属が食品よりも不溶性である場合、食品の溶解度は、温度を変えることによって高めることができる。いくつかの実施形態では、錯化および/または金属低減を実行するために使用される溶液の温度は、約4℃以下、約10℃以下、約20℃以下、約40℃以下、約60℃以下、約80℃以下、約99℃以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲である。
いくつかの実施形態では、精密濾過、限外濾過、および/またはナノ濾過膜技術が使用されて、標的食品(例えば、穀物および/または野菜のタンパク質)を保持し、一方で、キレート剤(複数可)および/または他の不純物を膜に通過させて、食品の重金属の低減をもたらす。いくつかの実施形態では、濾過は、約10,000以下、約100,000以下、約200,000以下、約500,000以下、約1,000,000以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の分子量カットオフ(ダルトン)を有する精密濾過膜を用いて行われる。いくつかの実施形態では、濾過は、0.1μ以下、0.5μ以下、0.8μ以下、1.0μ以下、1.2μ以下、1.4μ以下、2.0μ以下、または前記の数値を含みもしくはそれらにまたがる範囲の孔径を有する精密濾過膜を用いて行われる。いくつかの実施形態では、約100,000ダルトン〜4ミクロンの分子量カットオフを有する精密濾過膜が使用される。いくつかの実施形態では、濾過は、約700以下、約10,000以下、約50,000以下、約100,000以下、約500,000以下、約800,000以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の分子量カットオフ(ダルトン)を有する限外濾過膜を用いて行われる。いくつかの実施形態では、濾過は、約100以下、約300以下、約500以下、約1,000以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の分子量カットオフ(ダルトン)を有するナノ濾過膜を用いて行われる。いくつかの実施形態では、精密濾過膜、限外濾過膜、および/またはナノ濾過膜は、無機および/または有機基材から構成される。いくつかの実施形態では、精密濾過、限外濾過、およびナノ濾過膜モジュールは、らせん状、中空糸状、プレートおよびフレーム状、管状、および/または押出膜構成から構成することができる。
いくつかの実施形態は、標的穀物および/または野菜生成物(例えばタンパク質)を保持するための布および/またはスクリーンフィルタ技術の使用、一方で、キレート剤(複数可)および/または他の不純物を膜に通過させて、重金属の低減をもたらすことを含む。いくつかの実施形態では、布は、任意の天然または人工の織布または押出材料であり得る。いくつかの実施形態では、スクリーンは、任意の金属材料またはプラスチック材料であり得る。いくつかの実施形態では、スクリーンは、約10メッシュ以下、約100メッシュ以下、約400メッシュ以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲のメッシュ開度を有することができる。いくつかの実施形態では、フィルタシステムは、布および/またはスクリーンメッシュ、および/または焼結ステンレス鋼またはガラスフィルタを使用する。
いくつかの実施形態では、濾過システムは、カートリッジフィルタ、プレートおよびフレームフィルタ二重連続ベルトフィルタ、真空ドラムフィルタ、平面フィルタ、傾斜フィルタ、またはインクリメントベルトフィルタの構成である。
いくつかの実施形態では、濾過過程は、溶液を用いて、約4℃以下、約10℃以下、約20℃以下、約40℃以下、約60℃以下、約80℃以下、約99℃以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の温度で実行される。いくつかの実施形態では、膜システム操作圧力は、約1バール以上、約10バール以上、約20バール以上、約40バール以上、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の圧力で実行される。いくつかの実施形態では、膜システム操作圧力は、システムおよび膜の種類および組成によって要求される通りである。いくつかの実施形態では、布および/またはスクリーンフィルタシステムの操作圧力は、真空で(例えば、フィルタの濾液側で)操作することができる。
いくつかの実施形態では、濾過工程および膜システムは、重金属を含まないかまたは実質的に含まない水を使用する。
いくつかの実施形態では、このダイアフィルトレーション過程は、タンパク質マトリックス中で所望の重金属濃度になるまで、重金属キレート錯体を除去する膜を通して可変量の水をすすぐことができる。いくつかの実施形態では、ダイアフィルトレーション水は、上記の範囲内で望ましい任意のpHで使用することができ、ダイアフィルトレーションの開始からダイアフィルトレーションが完了するまで変化させることもできる。いくつかの実施形態では、ダイアフィルトレーション水は、上記の範囲内で望ましい任意の温度で使用することができ、ダイアフィルトレーションの開始からダイアフィルトレーションが完了するまで変化させることもできる。いくつかの実施形態では、動作圧力は、必要に応じて、ダイアフィルトレーション過程中の任意の時点で、上記の範囲内で変えることができる。
いくつかの実施形態では、最初のキレート溶液とは異なるpHを有するすすぎ水が使用されて、穀物および野菜のタンパク質から金属錯体をすすいで(例えば精密濾過、限外濾過、ナノ濾過膜技術、または布を用いて)、同じ穀物または野菜のタンパク質を保持できるようにし、一方で、pHが変化した水をそれと共に前記タンパク質から除去される重金属を運んで通過させる。いくつかの実施形態では、様々なpHレベルでの液体すすぎ水が混合または適合されて、pHと共に変化する溶解度を有し得る様々な金属(または錯体)を除去することができる。
いくつかの実施形態では、濾過は使用されず、混合物の可溶性画分は、デカント(例えば、遠心デカンターを用いて)によって除去される。いくつかの実施形態では、遠心分離機が使用されて、不溶性画分を溶液から分離することができる。いくつかの実施形態では、積層ディスク遠心分離機および/または遠心バスケット遠心分離機が使用されて、不溶性画分を溶液(上澄み)から分離することができる。いくつかの実施形態では、上澄みは、固体画分から注がれるか、汲み上げられるか、または真空で吸い出される。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるキレート化剤(または方法)は、金属(例えば、Hg、Pb、Cd、Cr、Sn、Ar)のうちの1つ以上の量(例えば、重量またはモル含有量)において、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約90%、少なくとも約99%、少なくとも約99.9%、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の低減を可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるキレート化剤(または方法)は、食品中の金属のうちの1つ以上の量を、約10ppm以下、約1ppm以下、約100ppb以下、約1ppb以下、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲に低減する。いくつかの実施形態では、金属は、FDAおよび/または欧州食品安全局(European Food Safety Authority)による摂取に許容されると認められる濃度まで低減される。いくつかの実施形態では、例えば、Arは約125ppb以下に低減され、Cdは250ppb以下に低減され、Pbは約125ppb以下に低減され、Hgは約29ppb以下に低減される。
本明細書に開示された方法は、米(例えば、白米、玄米など)および粉砕された米粒(例えば、通常、米粒の機械的摩耗である、糠除去工程中に損傷される、全体ではないが粉砕された米粒)から、重金属含有量が低減された、または重金属が実質的に完全に除去された、マルトデキストリンおよび米タンパク質を調製するために使用することができる。いくつかの実施形態では、金属を除去するために植物由来食品の生成中に、金属キレート化剤を導入することができる。いくつかの実施形態では、米生成物調製中の特定の段階で洗浄液を用いて金属を除去するための方法が使用される。いくつかの実施形態では、これらの金属を除去するために使用される技術に基づいて、本明細書に開示される生成物は低アレルギー性であり、それらの「有機食品」の状態を保持することができる。
実施例1
米の試験
様々な米の供給源の中のAs、Cd、Pb、およびHgの量を決定するために、試験が実行された。試験結果を図1に示す。簡潔には、いくつかの米の供給源(例えば、異なる国、米の種類、供給業者など)中の重金属の量を、原子吸光分光法(ICP−MS)によって測定した(方法参照番号AOAC:993.14)。その上、図1に示されるように、試験試料中に特徴付けられた他の成分は、水分および総固形分(例えば、試料B、C、およびK〜Nを参照されたい)(強制エアーオーブン130℃)(参照方法AOAC:926.07、925.10、934.06、969.38、977.21、AACC:44.15、44.3による)、ならびに総タンパク質(デュマ(Dumas))(参照方法AOAC:992.15、AACC:46〜30)、脂肪(重量測定)(参照方法AOAC:948.15、922.06、925.32、950.54、922.09による)、灰分(一晩)(参照方法AOAC:923.03による)、および特定の米試料(例えば、試料B、C、およびK〜N)の繊維含有量であった。これらの測定の全ては、言及された参照方法を用いて独立した分析実験室によって実行された。
実行した金属低減試験に関して、高い重金属量を有する米タンパク質単離物の試料を使用してデータを得、これらの技術が最終処理および乾燥タンパク質粉末中の重金属含有量を低減する能力を実証した。全ての試料を同じ総固形分量に補正した。重金属含有量を試料の総重量の10億分の1(ppb)として測定し、乾燥試料は、様々な量の水分を含有し得るため、全ての値が比較できることを確認するために、試料を絶乾基準に補正した。これがどのように行われるかの例を、次項で以下に説明する。
粉末または米の試料#1が10%の水分(90%の粉末)を含有し、1000ppbの重金属M++を測定すると仮定する。粉末または米の試料#2が13%の水分(87%の粉末)を含有し、また1000ppbの重金属M++をも測定すると仮定する。試料#1を絶乾基準に補正すると、重金属含有量は、1000ppbに100%/90%=1.111を掛けることによって補正され、補正重金属含有量は、1000ppb×1.111=1111ppbとなる。試料#2を絶乾基準に補正すると、重金属含有量は、1000ppbに100%/87%=1.149を掛けることによって補正され、補正重金属含有量は、1000ppb×1.149=1149ppbとなる。補正前には、実際には38ppbの差がある場合、両方の試料が同じ量の重金属を含有するという結論になることがわかる。
この情報は、除去プロトコルの基礎として標的米タンパク質単離物中の重金属の量を測定するために使用され、次いで出発米タンパク質単離物の異なるキレート化および洗浄プロトコルを用いる処理において測定される重金属の低減に対する各キレート化および洗浄プロトコルの効果を測定および比較する。
次の表は、原産国/地域別に分類された無作為米試料中に存在するAs、Cd、Pb、およびHgのそれぞれの平均量(ppm)を示す。
示されるように、試験された米の試料のうち、平均してアメリカ産はより高い濃度のAsとHgを有するように見られるが、一方アジア産はより高い濃度のCdとPbを有するように見られる。本明細書に記載される金属を低減するために開発された技術に基づいて、特定の米の供給源を特定の金属および/またはキレート化技術の組み合わせのための調整されたキレート化技術に供することは、金属濃度を好適な濃度に除去および/または低減することができ、一方で、「有機食品」の指定を維持する食品を生成する。
実施例2
金属を除去するための様々なキレート剤および/または方法の比較
本明細書に開示される実験を、キレート化合物(米ベースのペプチドキレート化剤、クエン酸、EDTAなどを含む)を用いて実行した。米および米抽出物生成物(例えばタンパク質)中の重金属含有量を試験した。例えば、植物由来食品のタンパク質抽出物画分から重金属を除去および/または低減するために、米に天然に見いだされる重金属を、キレート化剤(例えば、米タンパク質ペプチド)への有機金属配位によって結合させ得ることが決定された。いくつかの実施形態では、米生成物の調製中に実行される洗浄(例えば水洗)を使用して重金属を植物由来食品から除去することができる。いくつかの実施形態では、調製中に実行される洗浄を、様々なpHレベルで実行して特定の重金属を植物由来食品から除去することができる。いくつかの実施形態では、これらのキレート化剤の使用(および/または洗浄方法)を、GRAS(「一般に安全と認識される」)および「有機」準拠手段で実行し、金属を食品から低減および/または実質的に除去することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるキレート化剤および洗浄方法を使用して、有機生成物を調製することができる。いくつかの実施形態では、生成物の調製中に実行される水洗のみが重金属を除去する。
試験の概要
金属を米生成物から除去するための米ベースのペプチドキレート化剤、クエン酸、およびEDTAの能力を、タンパク質生成物の調製中のすすぎ溶液の能力と同様に測定した。処理前およびキレート化剤(および/または洗浄液)への曝露後のタンパク質生成物の金属濃度を測定した。重金属を除去するためのキレート化剤(米ベースのペプチドキレート化剤、クエン酸、およびEDTA)の能力を試験するために、高濃度の重金属および様々なpH値で米タンパク質生成物を各キレート化剤に別個に曝露した。次いで、溶液を遠心分離によりすすいで、キレート化剤および重金属を除去した。キレート化剤を含まない洗浄剤を使用した場合は、キーラントを添加せずにpHを変えた。
実験手順
米ベースのタンパク質キレート化剤(例えば、ペプチドキーラント)を、Silk 80 AXIOM製品を加水分解することによって調製した。AxiomのSilk 80製品は、全粒白米および/または粉砕された白米から生成される米タンパク質分離物である。米粒は、通常約7%のタンパク質および89%の澱粉であり、Silk 80製品は穀物から取り出され、高濃度のタンパク質含有量に精製されたタンパク質である。タンパク質単離物は、一般的に、乾燥重量基準で75%〜96%のタンパク質純度である。それは酵素作用によりデンプン部分を低分子量炭水化物画分に変換し、次いで濾過、デカント、または遠心分離により低分子量炭水化物画分を除去して、最終単離物のタンパク質に対して炭水化物、灰分、および脂肪含有量を低減させることによって製造される。簡潔には、米ベースのペプチドキレート化剤を以下の手順により調製した。100gのSilk−80(AXIOMタンパク質製品、水分2.7%、タンパク質81%、脂肪1.2%、灰分<4.5%、繊維<10%、炭水化物<13.3%)を撹拌機に入れ、233gの50℃の高温のRO/DI水で撹拌し、300gの溶液を生成した(総固形分約30%)。この溶液に3.6g(300ppm)のCaClを添加した。この溶液に10%NaOHを添加して、pHを8.5(+/−0.1)にした。この混合物にAlcalase(登録商標)(アルカリプロテアーゼ酵素)をタンパク質乾燥重量の2重量%添加した。この溶液を50℃で4時間撹拌した。4時間後、この混合物を80〜85℃に加熱し、10分間保持して酵素を失活させた。10分間保持した後、この混合物を50℃に冷却し、次いでこの混合物を遠心分離して、固体をG力によりペプチド溶液から分離させた。ペプチドキレート化剤を含有する上澄みデカントし、総固形分の重量を測定した。上澄みをキレート化剤として使用するために捕集した。米タンパク質のこの酵素加水分解から、ペプチドの希釈溶液を得た。この生成物を濾過しキレート化実験中に使用するために貯蔵した。
食品グレードのクエン酸キーラントを、Hawkins Chemical Supply Companyから購入したままで使用した。食品グレードのEDTAキーラントを、Santa Cruze Biotechnology,Incから購入したままで使用した。
キレート化剤を調製および/または購入した後、高濃度の重金属を有する米タンパク質単離物生成物を混合物として別個に各キレート化剤に曝露し、次いでキレート化剤を洗浄によってタンパク質生成物からすすぎ、遠心分離器の適用によってタンパク質を回収した。
以下の各試験について、タンパク質のバルク溶液を米タンパク質単離物粉末(水分4%、タンパク質(純度)80.7%、脂肪3.4%、灰分<4.5%、繊維<10%)、炭水化物<11.4%、重金属(3回分析)ヒ素(範囲88〜114ppb)101ppbを使用、カドミウム(範囲1199〜1418ppb)1199ppbを使用、鉛(範囲240〜310ppb)310ppbを使用、水銀(範囲23.4〜29.5ppb)29.5ppbを使用)から調製した。
一般に、試験について、キーラント(またはキーラントなし)を添加し、pHを調整し、処理されたタンパク質をキーラント溶液と共に撹拌し、次いで単離し、重金属含有量を試験した。簡潔には、特定のキーラントについて、480gの脱イオン水を50〜70℃に加熱し撹拌した。この水に、120mLの出発米タンパク質溶液(通常よりも多くの様々な量の異なる重金属で汚染されたタンパク質を有するタンパク質混合物)を添加した。この600mLの溶液から3つの200gアリコートを取り出した。第1溶液のpHを、10重量%HCl溶液(例えば、38%濃HClを水で10重量%に希釈)を用いてpH3に調整した。第2溶液のpHを、10重量%HCl溶液を用いてpH6に調整した。第3溶液のpHを、50%濃NaOHの10重量%溶液を用いてpH9に調整した。これらの手順を、3つの異なるpH値(例えば、pH3.0、pH6.0、およびpH9.0)で各キーラントについて実行した。pHを温度補正pHメーターで測定した。各溶液を70℃の温度で15分間攪拌した。
キーラント重金属低減を達成するために、上記のpH調整されたタンパク質溶液に、乾燥重量タンパク質含有量に対して2重量%のキーラントとなる溶液(例えば、乾燥植物性タンパク質100gに対して2gのキーラント)を得るのに十分なキーラント(ペプチドキーラント、クエン酸、EDTA)を添加した。この混合物を70℃の温度で15分間撹拌し、その時点で固体画分を遠心分離によって分離した。固体タンパク質画分の単離を達成するために、試料をPerkin Elmer遠心分離機を用いて9,000RPMで遠心分離した。3分間遠心分離した後、上澄み液を真空ピペットでデカントした。70℃の温度で120mLの水を添加し、遠心分離し、そして上澄みをデカントすることによって、すすぎ工程を3回繰り返した(重量で4倍量のすすぎ)。所望の量のすすぎが達成されるまで、遠心分離およびデカント工程を繰り返すことができる。最終的な植物性タンパク質生成物に望まれる重金属の最終的な量に応じて、程度の差はあるが遠心分離/すすぎ工程を実施することができる。最終のデカントされたタンパク質固形物を容器に入れ、凍結し、一晩かけて運送業者を介して選択された独立した分析研究室に輸送し、重金属および固形物について分析した。次いで、得られたタンパク質固体分画の重金属含有量を原子吸光分光法を用いて決定した。上澄み溶液も捕集し、分析のために凍結した。
植物性タンパク質から重金属を除去するための高温(例えば、70℃の温度)での水の能力を試験するために、高濃度の重金属を有する米タンパク質生成物を、上記に記載されているようにpH値3、6および9で調製した。タンパク質画分にキレート剤を添加しなかったことを除き、キーラントと同様に同じ手順を実行した。pH調整された水と植物性タンパク質との混合物を攪拌し、得られた混合物をキーラント含有混合物について上記に記載されているように使用されたように同一の遠心分離および洗浄サイクルを行った。いくつかの実施形態では、食品からの特定の重金属の低減は、少なくとも約5℃、少なくとも約10℃、少なくとも約30℃、少なくとも約50℃、少なくとも約70℃、少なくとも約90°C、少なくとも約95°C、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲の温度で水での水洗を用いて達成することができる。いくつかの実施形態では、食品からの特定の重金属の低減は、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、11.0、12.0、または前記の数値を含みかつ/もしくはそれらにまたがる範囲に調整されたpHであった水での水洗を用いて達成することができる。
結果
乾燥固形分は重金属含有量を希釈するための水を比較的含まないので、全総固形分をそれぞれのHMデータで正規化して、試験作業から正確な分析および結論を確実する一方、タンパク質を水混合物中に入れる場合、重金属は水で希釈され、水を含む総質量基準で測定される。これは、乾燥重量基準で存在するよりはるかに低い濃度の重金属を与えるので、結果は、過程が開始された際の一般的な固形分濃度、および元の出発溶液固形分濃度で測定された濃度と比較した重金属の量に補正される。これは、タンパク質混合物の処理前後の重金属含有量のより正確な比較を提供する。全ての試料が正確に同じ固形分濃度であるとは限らない。そのため、総固形分30%の目標初期溶液が望ましいので、全ての値を固形分値30%に補正して、測定された重金属の結果を互いに直接比較できるようにした。次項では、実証的な理論計算を行う。
出発重金属粉末は、絶乾基準で1000ppbの重金属M++を有する。総固形分30%の任意の100gの出発溶液を産生するために、30グラムの絶乾粉末を70gの水と混合する。分析すると、この試料は、300ppbの重金属M++含有量を有する。この試料を水で30%溶液に希釈することを除いて何もしていないが、この液体試料の重金属含有量は、1000ppmではもう試験されない。過程後、濾過システムから30%の最終の液体タンパク質試料を提供させることは非常に困難であり、分析前に試料を乾燥させることは不可能である。得られた最終液体試料固形分は、出発材料との適切な比較を得るために元の目標の30%に調整する必要がある。この補正を達成するために、分離システムから生じる液体試料は28%であり、28%で重金属濃度は150ppbと測定されるとしよう。この150ppbの測定値は、28%とわずかに希釈されているため、提供される実際の分離よりも低くなる。したがって、この150ppbの液体試料の結果は、分析結果に30%/28%=1.0714を掛けることによって30%に補正される。修正された結果は、160.7ppbであり、これは液体分析結果が示したものより約7%高い。150ppmの結果を使用した場合、過程が実際の場合よりも重金属の除去効率が7%高いことを示す。この補正値はより正確であり、したがって補正を実行する理由である。分離過程からの液体総固形分が30%より高かった場合には反対のことが言える。同じ補正方法を使用して補正されなかった場合、重金属を除去する過程の成功を過小評価することから結果を維持するために、その値の補正も必要になる。全ての試料で報告されている重金属が比較できることを確認するために、全ての試験を通してこの同じ手法を使用した。
重金属の目標濃度は、125ppb以下のAr、250ppb以下のCD、125ppb以下のPb、29ppb以下のHgであった。上記の各実験から収集したデータを表2に示す。
図2Aは、3つの異なるpH値のそれぞれにおいて各キレート化剤を用いた重金属の総低減率%の概要を示す。図2Aに示されるように、試験された全てのキーラントは、試験された全ての重金属を75%超低減させた。示されるように、いくつかのキーラントは、濃度を95%以上低減させた(例えば、pH3でのクエン酸、pH6でのEDTA、およびpH3でのペプチド)。特に、熱水を用いて重金属を低減させるための手順はまた、95%以上重金属濃度を低減させた。全ての場合において、最大許容可能濃度未満の濃度が達成可能であった。したがって、重金属を除去するための有機的プロトコルが実現した。
図2Bは、pH3での重金属の低減を示す。図2Bに示されるように、いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH3で約134ppbから約15ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH3で約134ppbから約13ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH3で約85%以上または約95%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度をpH3で約1199ppbから約20ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度をpH3で約1592ppbから約19ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度を約85%以上または約99%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH3で約310ppbから約79ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH3で約412ppbから約56ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH3で約75%以上または約85%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH3で約29.5ppbから8.7ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH3で約39.2ppbから約8.2ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH3で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Bに示されるように、いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH3で約101ppbから約12ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH3で約134ppbから約11ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH3で約85%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH3で約1199ppbから約12ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH3で約1592ppbから約11ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH3で約98%以上または約99%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH3で約310ppbから約80ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH3で約412ppbから約73ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH3で約75%以上または約83%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH3で約29.5ppbから約9.2ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH3で約39.2ppbから約8.4ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH3で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Bに示されるように、いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH3で約101ppbから約12ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH3で約134ppbから約16ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH3で約85%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH3で約1199ppbから約232ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH3で約1592ppbから約232ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH3で約80%以上または約85%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH3で約310ppbから約63ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH3で約412ppbから約66ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH3で約80%以上または約85%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH3で約29.5ppbから約8.4ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH3で約39.2ppbから約8.2ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH3で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Bに示されるように、いくつかの実施形態では、少なくとも約70℃の温度での水洗浄は、Asの濃度をpH3で約101ppbから約10ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Asの濃度をpH3で約134ppbから約10ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Asの濃度をpH3で約90%以上または約95%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH3で約1199ppbから約10ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH3で約1592ppbから約10ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH3で約98%以上または約99%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH3で約310ppbから約83ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH3で約412ppbから約85ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH3で約70%以上または約75%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Hgの濃度をpH3で約29.5ppbから約7.5ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH3で約39.2ppbから約7.7ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH3で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
pH3.0条件の結論:全てのキーラントは、試験された全てのHMに対してほぼ同じ除去レベルを提供した。HM含有量の85〜95%がタンパク質試料から除去された。鉛は最高濃度のままであり、これは全てのキーラントについても同様であった。EDTAキーラントについてカドミウム除去量が大幅に低減した。完全HM除去のためには、pH3.0の熱水が重金属を除去するための良好な技術である。
図2Cは、pH6での重金属の低減を示す。図2Cに示されるように、いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH6で約101ppbから約23ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH6で約134ppbから約23ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH6で約85%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度をpH6で約1199ppbから約216ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度をpH6で約1592ppbから約196ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度をpH6で約80%以上または約85%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH6で約310ppbから約78ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH6で約412ppbから約71ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH6で約80%以上または約85%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH6で約29.5ppbから8.9ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH6で約39.2ppbから約8.1ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH6で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Cに示されるように、いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH6で約101ppbから約18ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH6で約134ppbから約16ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH6で約80%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH6で約1199ppbから約194ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH6で約1592ppbから約171ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH6で約80%以上または約85%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH6で約310ppbから約75ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH6で約412ppbから約66ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH6で約75%以上または約83%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH6で約29.5ppbから約9.3ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH6で約39.2ppbから約8.2ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH6で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Cに示されるように、いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH6で約101ppbから約18ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH6で約134ppbから約17ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH6で約85%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH6で約1199ppbから約57ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH6で約1592ppbから約53ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH6で約95%以上または約97%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH6で約310ppbから約31ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH6で約412ppbから約27ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH6で約85%以上または約95%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH6で約29.5ppbから約9.2ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH6で約39.2ppbから約8.5ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH6で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Cに示されるように、いくつかの実施形態では、少なくとも約70℃の温度での水洗浄は、Asの濃度をpH6で約101ppbから約11ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Asの濃度をpH6で約134ppbから約12ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Asの濃度をpH6で約90%以上または約95%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH6で約1199ppbから約299ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH6で約1592ppbから約313ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH6で約75%以上または約80%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH6で約310ppbから約83ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH6で約412ppbから約87ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH6で約70%以上または約75%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Hgの濃度をpH6で約29.5ppbから約7.9ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH6で約39.2ppbから約8.3ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH6で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
pH6.0での結果は、ヒ素がEDTAによって最も低減したことを示した。ヒ素および水銀は、全てのキーラントでほぼ同じレベルまで除去された。カドミウム、および程度は低いが鉛は、このpH条件でEDTAによって最も効率的に除去された。
図2Dは、pH9での重金属の低減を示す。図2Dに示されるように、いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH9で約101ppbから約23ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH9で約134ppbから約24ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Asの濃度をpH9で約85%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度をpH9で約1199ppbから約379ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度をpH9で約1592ppbから約349ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Cdの濃度をpH9で約70%以上または約75%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH9で約310ppbから約87ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH9で約412ppbから約80ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Pbの濃度をpH9で約70%以上または約80%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH9で約29.5ppbから9.1ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH9で約39.2ppbから約8.4ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH9で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Dに示されるように、いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH9で約101ppbから約14ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH9で約134ppbから約13ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Asの濃度をpH9で約85%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH9で約1199ppbから約269ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH9で約1592ppbから約252ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Cdの濃度をpH9で約75%以上または約85%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH9で約310ppbから約60ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH9で約412ppbから約56ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Pbの濃度をpH9で約80%以上または約85%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH9で約29.5ppbから約8.7ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH9で約39.2ppbから約8.2ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、クエン酸は、Hgの濃度をpH9で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Dに示されるように、いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH9で約101ppbから約20ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH9で約134ppbから約20ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Asの濃度をpH9で約80%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH9で約1199ppbから約76ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH9で約1592ppbから約76ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Cdの濃度をpH9で約90%以上または約95%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH9で約310ppbから約40ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH9で約412ppbから約40ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Pbの濃度をpH9で約85%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH9で約29.5ppbから約8.9ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH9で約39.2ppbから約8.8ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、EDTAは、Hgの濃度をpH9で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2Dに示されるように、いくつかの実施形態では、少なくとも約70℃の温度での水洗浄は、Asの濃度をpH9で約101ppbから約15ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Asの濃度をpH9で約134ppbから約15ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Asの濃度をpH9で約85%以上または約90%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH9で約1199ppbから約366ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH9で約1592ppbから約374ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Cdの濃度をpH9で約70%以上または約80%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH9で約310ppbから約74ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH9で約412ppbから約76ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Pbの濃度をpH9で約75%以上または約80%以上低減させることができる。いくつかの実施形態では、水は、Hgの濃度をpH9で約29.5ppbから約7.9ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH9で約39.2ppbから約8.1ppbに低減させることができる。いくつかの実施形態では、ペプチドキレート化剤は、Hgの濃度をpH9で約70%以上または約80%以上低減させることができる。
図2E〜2Hは、許容可能な金属濃度を破線として示す。図2E〜2Hに示されるように、重金属濃度は、ほぼ全ての金属についても、またほぼ全てのキレート化剤および洗浄手順についても、許容可能なレベルまで低減した。図2A〜2Hに示されるように、抽出pHを変えることは、除去効率に影響を及ぼし、最も有効なpHは、試験された全てのHM元素または全てのキレート化剤について同じではない。
図2Eに示されるように、ヒ素は、全てのキレート剤によってより低いpH3.0で除去される。全てのキーラントおよび条件は、必要最低限を有意に下回る濃度を達成した。図2Fに示されるように、pH3.0では、水、クエン酸、およびペプチドが有効であった。カドミウムは、EDTAを用いてpH6.0で効率的に除去された。各試験は、目標最小濃度未満の生成物を生成した。水、クエン酸、およびペプチドは、pH3.0で有効であった。EDTAは、pH6および9レベルで作用したが、より低いpH範囲では水、クエン酸、およびペプチドほど良好ではなかった。図2Gに示されるように、EDTAは、少なくとも他のキーラントと同様に鉛を除去し、pH6.0で最も有効であった。全てのキーラントおよび条件は、最小金属濃度を下回る濃度を達成した。図2Hに示されるように、水銀は、低pH水、続いてクエン酸によって除去された。EDTAは、特によりアルカリ性の条件で、最も効果が低かった。生成物中の水銀含有量に関して、達成する必要がある目標最小濃度未満を見ることができる。全てのキーラントおよび条件は、最小金属濃度を下回る濃度を達成した。
図2I〜2Lは、表2からの調整後重金属に関するデータを示す。
実験室試験は、タンパク質および重金属の存在がデカント遠心分離機を用いることによって分離可能であることを示す。遠心分離機の代わりに精密濾過(「MF」)および/または限外濾過(「UF」)膜を使用することができる。大規模な試験作業は、遠心分離機およびデカンタを利用して、米タンパク質単離物を混合物から分離することができ、分離されて得られた米タンパク質単離物ケーキを熱水中に再懸濁し、デカンタまたは遠心分離機のいずれかで再度分離可能であることを示した。キーラントを、米タンパク質単離物からのキレート化された重金属、脂肪、灰分、ペプチド、およびアミノ酸と共に洗浄するのに必要な洗浄水の量は、重金属汚染された植物性タンパク質混合物の出発質量の4倍〜10倍の範囲内で変動した。
試験作業は、遠心分離機およびデカンタに加えて、低分子量炭水化物画分、灰分、脂肪、ペプチド断片、およびアミノ酸からタンパク質単離物を分離するために、他の分離技術がうまく適用され得ることを示した。キーラントおよびキレート化された重金属からの米タンパク質単離物の分離を実行するために、デカンタおよび遠心分離機に加えて使用され得る技術が以下に記載される。精密濾過(MF)および限外濾過(UF)クロスフロー膜技術が、非常に選択的な孔径の膜と共に利用されて、タンパク質単離物から非常に正確な分離を得ることができる。1,000ダルトン〜800,000ダルトンの範囲の分子保持力を有するUF膜は、膜を通して高温の水を用いて、米タンパク質混合物からキーラントのダイアフィルトレーション(洗浄)を可能にする、一方で、米タンパク質混合物を保持することは、重金属低減タンパク質単離物からキレート化された重金属を含有するキーラントの所望の分離を可能にする。試験は、キーラントおよび重金属を効果的に洗い流すのに必要とされるダイアフィルトレーション水の量が、重金属汚染されたタンパク質混合物の出発質量の4倍〜10倍の範囲内で変動することを実証した。非常に高度に制御された膜の孔径によって、高収量のタンパク質単離物がこの技術の適用から達成され得る。
様々な設計のフィルタプレスを使用して、混合物から米タンパク質単離物を濾過し、次いで得られたケーキを様々な量の高温水でその場で洗浄して、米タンパク質分離物混合物からキーラントおよびキレート化された重金属を再度洗浄することができる。洗浄量もまた、重金属汚染されたタンパク質混合物の出発質量の2倍〜10倍の範囲であり得る。タンパク質の一部は、使用されるフィルタ媒体を通過することができるので、タンパク質収量は、この技術ではいくらか低くなり得る。
ロータリー真空フィルタドラムを使用して、混合物から米タンパク質単離物を濾過し、次いで得られたケーキを様々な量の高温水でその場で洗浄、またはこの米タンパク質ケーキを再懸濁し、様々な量の高温水で再濾過して、米タンパク質分離物混合物からキーラントおよびキレート化された重金属を再度洗浄することができる。洗浄量もまた、重金属汚染されたタンパク質混合物の出発質量の2倍〜10倍の範囲であり得る。フィルタプレス技術と同様に、ロータリー真空フィルタドラムが使用されており、膜技術よりも幾分低いタンパク質収量をもたらすことが示されている。
製造中に生成物中のHMを低減させるために、かつ/または以前に生成されたタンパク質生成物中のHM含有量を修復するために、これらのプロトコルが使用され得ることに留意すべきである。
実施例3
序論および目的
重金属汚染のある米タンパク質試料を使用して、以下の重金属修復試験を実行した。この試験を、本明細書に開示された手順を用いて、いくつかの実施形態では、キレート剤なしでの洗浄方法を用いていくつかの重金属を除去可能であることを実証するために使用した。簡潔には、一定量の粉末タンパク質を一定量のpH調整されたDI水に添加した。図3A〜3Hに示されるように、タンパク質単離物水混合物を3、4、5、または6のpH値に調整した。pHを、希釈した10重量%の濃38%HCl溶液を用いて、かつ温度補正pHメーターを用いてpHを測定することによって調整した。pHを調整した後、混合物を約70℃で5分間撹拌した。次いで、溶液を70℃の温度制御された湯浴中に15〜20分間静置した。次いで、タンパク質単離物混合物を9000RPMで3分間遠心分離した。次いで、上澄みを抽出した。洗浄方法に応じて、図3A〜3Hに示されるように、希釈および濃縮手順を繰り返すことができた。出発試料、2倍量洗浄の試料、4倍量洗浄の試料、および6倍量洗浄の試料を、重金属ヒ素(Ar)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、および鉛(Pb)を対象とする分析用に供した。
データ:
添付の図3A〜3Hは、データおよび実行された洗浄を示すグラフである。分析結果の一部に見られるように、場合によっては金属濃度が増加した。特定の理論に縛られるわけではないが、これは、デカント中に同量の重金属を溶解除去することなく、可溶性画分を有するペプチド/タンパク質生成物の一部を溶解および除去することに起因し得る。
表3および表4は、開示された試験手順から得られた分析結果と共に生データを含む。
結果:
ヒ素(Ar):
水を用いた砒素重金属低減の結果を図3A〜3Bに示す。試験は、pH3および4が処理およびさらなるヒ素除去のための目標pHレベルであることを示した。2倍量洗浄した後、pH5の試料は、供給原料よりも砒素が高かった。様々なpHレベルでの酸洗浄は、ヒ素濃度を低減させることができた。
カドミウム(Cd):
カドミウム重金属の修復作業の結果を図3C〜3Dに示す。出発試料タンパク質は、最大許容目標濃度を超える有意なカドミウム濃度を有していた。カドミウム濃度は全ての洗浄で低減し、より酸性のpH3の洗浄が最大の低減をもたらした。pH3で3倍量洗浄した後、試料はカドミウムの目標仕様未満であった。カドミウムもまた、pH4の溶液で低減したが、pH3の溶液よりも追加のすすぎ量を必要とした。
水銀(Hg):
水銀重金属の修復作業の結果を図3E〜3Fに示す。ほぼ全ての試料において、試験すすぎの終了時には開始時よりも多くの水銀があった。pH5の試料は有意な低減を示した。
鉛(Pb):
鉛重金属の修復作業の結果を図3G〜3Hに示す。鉛分析はまた、出発材料よりも6倍量洗浄においてより多くの鉛を示した。pH5の洗浄は、直ちに出発原料よりも多くの鉛を示したが、一方で、2倍量洗浄では、他のpHレベルで、遠心分離されたタンパク質のかたまりの鉛含有量で約10〜20%の低減を示した。いずれの試料も、鉛を目標の最大濃度未満に低減することは示されなかった。
試験観測:
より酸性のすすぎは、ヒ素およびカドミウムに関して、より多くの重金属をタンパク質から除去することが注目された。低pH処理を用いて、カドミウムおよびヒ素の両方の濃度が、最大許容食品基準濃度未満に低減した。水銀への影響はほとんど観察されなかったが、出発水銀濃度は最大許容目標未満であったため、全ての試料は水銀含有量基準に合格した。データが入手可能なpHレベルおよび洗浄レベルのいずれも、鉛を最大基準未満に低減させなかった。鉛におけるこの結果は、鉛が両性を有することに起因する可能性があり、鉛が高および低pH範囲の両方で反応性および可溶性であることを意味する。
実施例4
ペプチドキレート化剤の合成と特性評価
米ベースのペプチドキレート化剤を以下の手順により調製した。100gのSilk−80(AXIOMタンパク質製品、水分2.7%、タンパク質81%、脂肪1.2%、灰分<4.5%、繊維<10%、炭水化物<13.3%)を撹拌機に入れ、233gの50℃の高温のRO/DI水で撹拌し、300gの溶液を生成した(総固形分約30%)。この溶液に3.6g(300ppm)のCaClを添加した。この溶液に10%NaOHを添加して、pHを8.5(+/−0.1)にした。この混合物にAlcalase(登録商標)(アルカリプロテアーゼ酵素)をタンパク質乾燥重量の2重量%添加した。この溶液を50℃で2時間撹拌し、その時点でアリコートを取り出して処理を停止し(以下に記載の手順を使用して)、第1のペプチドキレート化剤試料(K−1)を生成した。この溶液を50℃でさらに2時間(合計4時間)撹拌し、その時点で第2のアリコートを取り出して処理を停止し(以下に記載の手順を使用して)、第2のペプチドキレート化剤試料(K−2)を生成した。この溶液を50℃でさらに2時間(合計6時間)撹拌し、その時点でこの溶液の処理を停止し(以下に記載の手順を使用して)、第3のペプチドキレート化剤試料(K−3)を生成した。
処理の停止を実行するために、この混合物を80〜85℃に加熱し、10分間保持して酵素を失活させた。10分間保持した後、この混合物を50℃に冷却し、次いでこの混合物を遠心分離して、固体をG力によりペプチド溶液から分離させた。ペプチドキレート化剤を含有する上澄みをデカントし、総固形分の重量を測定した。上澄みをキレート化剤として使用するために捕集した。米タンパク質のこの酵素加水分解から、ペプチドの希釈溶液を得た。この生成物を濾過しキレート化実験中に使用するために貯蔵した。
図4Aは、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(「PAGE」)ペプチド分離の結果を示す。PAGE分析は、タンパク質およびペプチドの存在の独自の電荷量および分子量に応じてゲルに電界をかけると、タンパク質およびペプチドがポリアクリルアミドゲルを通って様々な速度で移動するという特性を利用する。電荷の違いは、特定のタンパク質が持ち得る、異なる荷電官能基によって生じる。PAGE分析は、1202 Ann St.,Madison,WI 53713(800−462−3417)に所在する独立した分析実験室であるKendrick Laboratories,Inc.によって実行された。このPAGEの調製に用いられた方法は以下の通りである。
試料を秤量し、低減剤を含まないSDS試料緩衝液に溶解し、沸騰水浴中で5分間加熱した。試料を冷却し、短時間遠心分離し、次いで上澄みのタンパク質濃度をBCAアッセイ(Smithet.al.Anal.Biochem.150:76−85,1985,およびPierce Chemical Co.,Rockford,IL)を用いて決定した。BCAに続いて、2.3%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、10%のグリセロール、50mMのジチオスレイトール、および63mMのトリスを含有するpH6.8の低減剤を含む試料緩衝液中で試料を調製した。緩衝液添加後、試料を沸騰水浴中で5分間加熱した。試料を短時間遠心分離し、上澄みをゲルに供した。
SDSスラブゲル電気泳動を、16.5%のアクリルアミドペプチドスラブゲル(Shagger,H.およびJagow,G.Anal.Biochem.166:368,1987)(厚さ0.75mm)を用いて実行した。SDSスラブゲル電気泳動を、最初の4時間は15mAmp/ゲルで開始し、次いでペプチドの分離に関しては12mAmp/ゲルで一晩実行した。ブロモフェノールブルーフロントがスラブゲルの末端に移動したら、スラブゲルを停止させた。スラブゲルの完了後、ゲルをクマシーブルー染料で染色し、透明な背景が得られるまで10%酢酸中で脱色し、セロファンシート間で乾燥した。
以下のタンパク質(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO、およびEMD Millipore,Billerica,MA)、ホスホリラーゼA(94,000)、カタラーゼ(60,000)、アクチン(43,000)、炭酸脱水酵素(29,000)、リゾチーム(14,000)、ミオグロビン(I+III、56〜153)(10,600)、ミオグロビン(I、56〜131)(8,160)、ミオグロビン(II、1〜55)(6,210)、グルカゴン(3,480)、およびミオグロビン(III、132−153)(2,510)を分子量標準として添加した。
染色されたゲルを、較正されたGE Healthcare Image Scanner IIIを用いて適切な光学濃度範囲にわたってデジタル化した。分子量を、Windows7互換性コンピュータと共にPhoretix 1Dソフトウェア(バージョン11.2)および一次ラグランジュ分子量曲線を用いて分子量標準から計算した。
分析のために供給されたペプチド試料の分子量を比較するために、十分に特徴付けられた分子量のタンパク質およびペプチド標準を用いてPAGE作業を行った。複製したトラックを有する実際のゲルプレート画像の写真複写を図4Aに示す。表5は、トラック(レーン)番号およびそれぞれのトラックにある試料を示す。表6は、総タンパク質の結果を、試料重量の百分率として示す。この表は、PAGE手順に供した試料の相対タンパク質濃度に関する詳細を示す。PAGEプロトコルで使用される相対タンパク質濃度は、試験される種々のタンパク質/ペプチド画分の間で459から1109μg/Lに変動した。このように原材料ロットは、最も高いタンパク質%を有していた。これは、トラック4および5が他のトラックより暗い理由を説明し得る。より希薄な溶液は、これら2つのトラックの光学濃度を低減させることになる。しかしながら、試料は範囲内であり、それによりピークの良好な比較が可能であった。タンパク質濃度を、上記のようにBCA分析プロトコルを用いてタンパク質標準に対して測定した。BCAは、各トラックのタンパク質濃度を決定するために、タンパク質結合染料およびUV吸収技術を利用する。50μgの各タンパク質試料を、PAGE顕色のために各トラックに置いた。
既知の標準は図4Aの左端にあり、トラック1に高分子量標準を選択し、トラック2に低分子量標準を選択する。緩衝液標準をトラック3で実験し、バンドまたはピークに現れ、それらは緩衝液キャリアが他のPAGEトラックのタンパク質/ペプチド染色を妨害しなかったことを示した。出発タンパク質物質は、トラック4および5の標準の隣に二重に濃い青色のトラックで示されて、プロテアーゼ活動前後の比較を示す。次のトラックは、二重にペプチド画分を示し、それらは、プロテアーゼ酵素が85℃、10分間加熱で失活するまで、2時間(トラック6および7)、4時間(トラック8および9)、および6時間(トラック10および11)のプロテアーゼ酵素活性の曝露時間で保持される。2時間のプロテアーゼ酵素曝露時間で2回目の実験を実行し、この試料を濾紙を通して濾過した。濾過されたペプチドのPAGE結果をトラック12および13に示す。ペプチド溶液を濾過して、それがPAGEバンドの顕色に影響を与えるかどうかを調べた。PAGEは、試料を濾過することによって、ある程度良好に規定されているように見えた。トラック15は、参考のために高分子量標準と低分子量標準の両方の組み合わせである。
同じゲルトラックプレートが、識別を容易にするためにマークされたトラックと共にページバンド識別画像に示される。これらのトラックは、本明細書に記載される光学走査上に示されるピークへの参照として使用することができる。
ゲルバンド(図4B〜4F)をより詳細に見るために、光走査装置を使用してゲルトラックを異なる手段で再び示す。ペプチドバンドをよりよく示すために、それぞれのトラックのそれぞれの1つの走査を選択し、提供した(ゲルプレートが両方のプレートのいくつかのトラックを通して裂けたので、各重複プレートの最良の走査がここに含まれて、裂けの問題およびわずかなゆがみを排除することに留意されたい)。走査図の上部の数字は、ゲルプレート上のより濃縮されたバンドに対応することに留意されたい。ペプチドおよびタンパク質のピークの分子量は、参考のために走査図の下部に対数スケールで示されている。簡潔には、図4B〜Fは、図4AのPAGEゲルプレートからのトラックの分子量分布を示す走査である。図4Bは、レーン4の試料:K−5原材料ロット番号HZN16003Eである。図4Cは、レーン6の試料:K−1酵素2時間保持である。図4Dは、レーン8の試料:K−2酵素4時間保持である。図4Eは、レーン11の試料:K−3酵素6時間保持である。図4Fは、レーン13の試料:I−F濾過後ロット番号WRP34316である。
図4Bは、トラック4からの未処理供給材料の走査である。高分子量領域の濃いバンド(例えば、ピークとして示される)は、プロテアーゼ曝露試料トラックにおいて低減したことが注目された。ピーク1は他のピークと比較して相対的に高く、ピーク1の分子量未満で成分が低減し、分子量マーク3,000でほとんどないことが注目された。図4Cは、プロテアーゼ酵素に2時間曝露されたペプチド溶液についてのトラック6の走査である。分子量20,000バンド超のタンパク質の大部分は低減した量で存在したが、より低い分子量のペプチドピークの量は、大きな分子量のピークと比較してより高かった(より短い鎖ペプチド生成を示す)ことが注目された。未処理の供給原料材料中には存在しなかった、ピーク4未満の新しい材料としてピーク5のバンドが存在することもまた注目された(図4Bに示される)。これらのピークシフトはペプチド生成を示した。図4Dはトラック8の走査であり、プロテアーゼ処理への4時間曝露後の出発タンパク質溶液を示した。図4Bおよび4Cと比較して、より低分子量領域でより多くのペプチド吸光度があり、いくつかの超低分子量ピークが形成されていることが注目された。図4Bで欠けていたピーク5の高さは、図4Cのピーク4とほぼ同じ高さであった。図4Eは、プロテアーゼ酵素処理への6時間曝露後のトラック11の走査を示す。より低い分子量のピークの相対的な高さは、より高い分子量のピークに対して高められていることが注目された。ピーク1、2、および3は、ピーク4と同様の高さであり、経時的により低分子量ペプチドの連続的な生成を示す。図4Fは、濾過された2時間のプロテアーゼ曝露のプロテアーゼ酵素処理溶液を有するトラック13を示す。濾過によりいくらかの微粒子が除去された可能性があり、わずかにより明確なPAGE走査が得られた。限外濾過を使用して、ペプチドキーラントを単離し、バンドを優先的に選択し、本明細書に記載されるキレート化過程においてさらに使用するためにペプチドを濃縮することができた。このデータから、タンパク質をより低分子量のペプチド断片に分解すると、米タンパク質単離物混合物から除去するために、より多くの分子を与えて重金属イオンをつかむと予想される。
図4Cの結果は、K−1米タンパク質加水分解生成物(例えばペプチドキレート化剤)が、少なくとも約21kD〜約1,000kDの範囲のペプチドの混合物、ならびに溶液中に約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、および約4kD〜約2kDの範囲の顕著なバンドを含有していることを実証した。最も豊富なペプチド(図4Cにおいてバンド1、2、および3として表示されている)は、示されるように、約20.5kD、約15kD、および約12.7kDの分子量を有していた。図4Dの結果は、K−2米タンパク質加水分解生成物(例えばペプチドキレート化剤)が、少なくとも溶液中に約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13.5kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、および約4kD〜約2kDの範囲のバンドを含有していることを実証した。最も豊富なペプチド(図4Dにおいてバンド1、2、および3として表示されている)は、示されるように、約20.5kD、約15kD、および約12.7kDの分子量を有していた。図4Eの結果は、K−3米タンパク質加水分解生成物(例えばペプチドキレート化剤)が、少なくとも溶液中に約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13.5kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、および約4kD〜約2kDの範囲のバンドを含有していることを実証した。最も豊富なペプチド(図4Eにおいてバンド1、2、および4として表示されている)は、示されるように、約20.5kD、約15kD、約12.7kD、および約11kDの分子量を有していた。
上記の説明は文脈および例を提供するが、本明細書に続く特許請求の範囲または本明細書の優先権を主張する他の任意の出願に含まれる本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。単一の成分または成分の集まりは必須でも不可欠でもない。例えば、いくつかの実施形態は流体改質剤を含まなくてもよい。本明細書の任意の実施形態に記載および/または図示される任意の特徴、構造、成分、材料、工程、または方法は、本明細書の任意の他の実施形態に記載および/または図示される任意の特徴、構造、成分、材料、工程、または方法と共に、またはそれらの代わりに使用することができる。
いくつかの例示的な実施形態が開示される。本開示は、特定の例示的な実施形態および使用に関して説明されてきたが、本明細書に記載の特徴および利点の全てを提供するわけではない実施形態および使用を含む他の実施形態および他の使用もまた本開示の範囲内である。成分、要素、特徴、動作、または工程は説明したものとは異なるように配置または実行することができ、様々な実施形態において成分、要素、特徴、動作、または工程は組み合わせ、併合、追加、または省略することができる。本明細書に記載される要素および成分の全ての可能な組み合わせおよび部分的組み合わせは、本開示に含まれることを意図している。単一の機能または機能の群は必要でも不可欠でもない。
要約すると、キレート化剤および金属を低減する方法の様々な実施形態および例が開示される。本開示は、具体的に開示された実施形態および実施例を超えて、他の代替の実施形態および/または実施形態の他の使用、ならびにそれらの特定の修正および等価物に及ぶ。さらに、本開示は、開示された実施形態の様々な特徴および態様が互いに組み合わされ得るか、または置換され得ることを明示的に企図する。したがって、本開示の範囲は、上記の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではなく、特許請求の範囲を公正に読むことによってのみ決定されるべきである。

Claims (35)

  1. 重金属含有量が低減された有機食品を調製する方法であって、前記方法が、
    重金属を含有する有機食品に有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤を添加するステップと、
    前記キレート化剤を前記重金属に結合させるステップによって錯体を形成させる、ステップと、
    前記重金属含有量が低減された有機食品を調製するために、前記食品から前記錯体を分離するステップと、を含む方法。
  2. 前記有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤がペプチドキレート化剤、クエン酸、またはそれらの塩である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記食品が主要栄養素単離物である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記主要栄養素単離物が、炭水化物単離物、脂肪単離物、またはタンパク質単離物である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記主要栄養素が植物に由来する、請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記食品が、白米、玄米、米糠、亜麻仁、ココナッツ、カボチャ、大麻、エンドウ豆、チア、レンズ豆、ソラマメ、ジャガイモ、ヒマワリ、キノア、アマランサス、オート麦、小麦、またはそれらの組み合わせに由来する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記食品が植物性タンパク質である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記重金属が、ヒ素、カドミウム、鉛、水銀、またはそれらの組み合わせである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記分離するステップがフィルタを通す濾過によって実行される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記錯体が実質的に可溶性であり、前記フィルタを通って移動する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記分離するステップがデカントおよび/または遠心分離によって実行される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記キレート化剤がペプチドキレート化剤であり、前記ペプチドキレート化剤が有機タンパク質を加水分解することによって調製される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記ペプチドキレート化剤が、前記有機タンパク質の酵素的または化学的加水分解によって調製される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記有機タンパク質が前記食品と同じ植物または動物に由来する、請求項12または13に記載の方法。
  15. 有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤に結合した重金属を含む米タンパク質単離物を含む組成物。
  16. 前記有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤がペプチドキレート化剤またはクエン酸である、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記ペプチドキレート化剤が米タンパク質加水分解物である、請求項16に記載の組成物。
  18. 栄養補助食品の生成における中間生成物であって、前記中間生成物が、有機認証されたまたは有機認証可能なキレート化剤に結合した重金属を含む米タンパク質単離物を含む、中間生成物。
  19. ペプチドキレート化剤の調製方法であって、
    有機ペプチドキレート化剤を形成するために、有機タンパク質を酵素的または化学的に加水分解するステップと、
    前記ペプチドキレート化剤を捕集するステップと、を含む方法。
  20. 前記有機タンパク質が酵素を用いて酵素的に加水分解される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記酵素が、酸性エンドペプチダーゼ、アルカリ性エンドペプチダーゼ、中性エンドペプチダーゼ、ペプシン、パパイン、カルボキシペプチダーゼ、エラスターゼ、Asp−N、Glu−C、Lys−C、Arg−C、プロテイナーゼK、サブチリシン、クロスチパイン、トリプシン、キモトリプシン、グルタミルエンドペプチダーゼ、またはサーモリシンのうちの1つ以上を含む、請求項20に記載の方法。
  22. 加水分解物から前記ペプチドキレート化剤を精留するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  23. 分子量が約2kD〜約25kDの範囲である1つ以上のペプチドを含む、タンパク質加水分解物を含むペプチドキレート化剤。
  24. 前記1つ以上のペプチドが、約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13.5kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、または約4kD〜約2kDから選択される分子量範囲を有する、請求項23に記載のペプチドキレート化剤。
  25. 前記1つ以上のペプチドが、約20.5kD、約15kD、および約12.7kDから選択される分子量を含む、請求項23に記載のペプチドキレート化剤。
  26. 前記1つ以上のペプチドが、約20.5kD、約15kD、約12.7kD、および約11kDから選択される分子量を含む、請求項23に記載のペプチドキレート化剤。
  27. タンパク質キレート化剤を調製するために、植物源からのタンパク質を加水分解条件に一定時間曝露するステップと、
    前記タンパク質キレート化剤を前記加水分解条件から取り出すステップと、
    前記タンパク質キレート化剤を捕集するステップと、を含む方法によって産生されるペプチドキレート化剤。
  28. 前記一定時間が、約1時間以下、約2時間以下、約4時間以下、約6時間以下、約10時間以下、または前記の数値を含む、および/またはそれらにまたがる範囲である、請求項27に記載のペプチドキレート化剤。
  29. 前記加水分解条件への曝露中に、前記タンパク質が酵素に曝露される、請求項27に記載のペプチドキレート化剤。
  30. 前記ペプチドキレート化剤の捕集中に、前記ペプチドキレート化剤がサイズおよび/または分子量に基づいて前記ペプチドキレート化剤を捕集するために濾過される、請求項27に記載のペプチドキレート化剤。
  31. 前記ペプチドキレート化剤が、約21kD〜約19kD、約16kD〜約14kD、約13.5kD〜約12.5kD、約11.5kD〜約10.5kD、および/または約4kD〜約2kDから選択される分子量範囲を有する1つ以上のペプチドを含む、請求項27に記載のペプチドキレート化剤。
  32. 前記1つ以上のペプチドが、約20.5kD、約15kD、および/または約12.7kDから選択される分子量を含む、請求項31に記載のペプチドキレート化剤。
  33. 前記1つ以上のペプチドが、約20.5kD、約15kD、約12.7kD、および/または約11kDから選択される分子量を含む、請求項31に記載のペプチドキレート化剤。
  34. 前記加水分解条件に曝露されている間、温度が5℃〜85℃の範囲内の温度に保持される、請求項27に記載のペプチドキレート化剤。
  35. 前記加水分解条件に曝露されている間、pHが2.0〜12.0の範囲内のpHに保持される、請求項27に記載のペプチドキレート化剤。
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