JP2019525920A - 併用療法 - Google Patents

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Abstract

認知疾患または神経変性疾患を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体と組み合わせて、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、抗Aベータ抗体、またはアミロイドベータに結合し、かつポリエチレングリコール分子に共有結合している抗体断片を投与することを含む、方法。

Description

本出願は、COMBINATION THERAPYと題する、2016年8月9に出願された米国仮特許出願第62/372,453号、COMBINATION THERAPYと題する、2016年8月10日に出願された、米国仮特許出願第62/373,022号、およびCOMBINATION THERAPYと題する、2016年8月17日に出願された、米国仮特許出願第62/375,992号の優先権を主張するものであり、これらの開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
抗タウ抗体と、抗N3pGluAベータ抗体、アミロイドベータペプチドを封鎖する抗体(抗Aβ抗体)、およびアミロイドベータペプチドに結合し、かつポリエチレングリコール(PEG)分子に共有結合している抗体断片のうちの1つとの組み合わせ、ならびアルツハイマー病(AD)などの、アミロイド斑の形成および/またはアミロイドβ(AベータまたはAβ)ペプチドの沈着および異常なタウ凝集を特徴とする神経変性疾患の治療のためのその使用方法に関する。
ADは、世界中で何百万人もの患者を冒す破壊的な神経変性障害である。患者に一時的な症候的利益のみを提供する市場で現在認可されている薬剤を考慮すれば、ADの治療における満たされていない重大な必要性が存在する。ADは、Aベータの生成、凝集、および沈着、ならびに脳における異常なタウ凝集を特徴とする。
N3pGluAベータを特異的に標的とする抗体が、Aβ斑レベルをインビボで低下させることが示されている(米国特許出願公開第2013/0142806号)。これらの抗体は、本明細書で「抗N3pGluAベータ」と称される。N3pGluAβ、N3pG、N3pE、またはAベータp3−42とも称されるN3pGluAベータは、斑でのみ見られるAベータペプチドの短縮型である。N3pGluAベータペプチドが脳内に沈着したAベータの微量構成成分であるが、研究により、N3pGluAベータペプチドが攻撃的な凝集特性を有し、沈着カスケードに初期に蓄積することが実証されている。
Aβを特異的に標的とし、それを封鎖する抗体が、遊離Aβおよび斑レベルをインビボで低下させることが示されている(米国特許第7,195,761号および同第8.591,894号)。これらの抗体は、本明細書で「抗Aβ抗体」と称される。
ヒトAβペプチドの残基13〜28の間でAβペプチドに特異的に結合し、アミロイド前駆体タンパク質(「APP」)に特異的に結合せず、1つ以上のポリエチレングリコール(PEG)分子に共有結合する抗体断片を含む分子は、インビボで遊離Aβを低下させることが示されている(例えば、米国特許第8,066,999号参照)。これらの分子は、本明細書では「PEG−抗Aβ抗体断片」と称される。
さらに、動物モデルの研究により、ニューロンのシナプス接合部全体にタウ凝集体が広がり、タウ凝集体形成を誘導する単量体(天然または非凝集)タウを封鎖することが示されている。ADなどの神経変性疾患におけるタウ凝集および蓄積の神経解剖学的進行は、タウフィブリル凝集がニューロンネットワークに沿って伝播し、最終的には微小管の不安定化をもたらし、最終的には局在化した神経機能障害をもたらすことを示唆している。これは、タウの凝集および蓄積のわずかな減少でさえ、ニューロン内神経原線維変化(NFT)の長期的な有意な減少をもたらし、したがって、特にADの治療において治療上の利益を提供することを示唆している。
タウ凝集体に特異的に結合し、タウ凝集体形成の伝播を減少させる抗体(本明細書では「抗タウ抗体」と称される)のN3pGluAベータに結合する抗体との組み合わせは、ADなどの神経変性疾患のための治療を提供するために望ましい。このような組み合わせは、好ましくはいずれかの抗体単独よりも有効であるだろう。例えば、かかる組み合わせでの治療は、各抗体の単独での使用と比較して、より少ない用量のいずれかまたは両方の抗体の使用を可能にし、潜在的には、有効性を維持しながらより少ない副作用(どれか一方の療法より短い持続期間)をもたらし得る。タウ抗体によりタウ凝集体を標的とすることにより、凝集体形成、NFT形成、およびニューロン欠損を低減させ、ならびにN3pGlu抗体によりAベータの沈着形態の除去を標的とすることにより、既存の斑沈着物の食作用性除去が容易になり、同時にAベータの生成を阻害することによってAベータのさらなる沈着が低減または阻止されると考えられている。
また、抗タウ抗体と、Aベータペプチドに結合する抗体との組み合わせは、ADなどの神経変性障害の治療を提供するために望ましい。このような組み合わせは、好ましくはいずれかの抗体単独よりも有効であるだろう。例えば、かかる組み合わせでの治療は、各抗体の単独での使用と比較して、より少ない用量のいずれかまたは両方の抗体の使用を可能にし、潜在的には、有効性を維持しながらより少ない副作用(どちらか一方の療法より短い持続期間)をもたらし得る。タウ抗体によりタウ凝集体を標的とすることにより、凝集体形成、NFT形成、およびニューロン欠損を低減させ、ならびに抗Aβ抗体によりAβペプチドの封鎖を標的とすることにより、Aβペプチドのクリアランスを促進し、斑形成を防止すると考えられている。
さらに、抗タウ抗体とAβペプチドに結合し(およびヒトAβペプチドの残基13〜28と特異的に結合し、APPには特異的に結合しない)分子との組み合わせは、ADなどの神経変性障害の治療を提供するために望ましい。このような組み合わせは、好ましくはいずれかの抗体単独よりも有効であるだろう。例えば、かかる組み合わせでの治療は、各分子の単独での使用と比較して、より少ない用量のいずれかまたは両方の分子の使用を可能にし、潜在的には、有効性を維持しながらより少ない副作用(どちらか一方の療法より短い持続期間)をもたらし得る。タウ抗体によりタウ凝集体を標的とすることにより、凝集体形成、NFT形成、およびニューロン欠損を低減させ、ならびにPEG−抗Aβ抗体断片によりAβペプチド(残基13〜28)を標的とすることにより、アミロイド斑の形成および異常なタウ凝集を特徴とする神経変性疾患の治療として有用となると考えられている。
したがって、本発明は、認知または神経変性疾患を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体を、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、および/またはPEG−抗Aβ抗体断片を組み合わせて投与することを含む方法を提供する。本発明は、臨床期または前臨床期のADを治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体を、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、および/またはPEG−抗Aβ抗体断片を組み合わせて投与することを含む方法をさらに提供する。本発明はまた、前駆AD(軽度認知障害、またはMCIとも称されることがある)、軽度AD、中度AD、および/または重度ADを治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体を、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、および/またはPEG−抗Aβ抗体断片を組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
本発明は、前臨床期ADまたは臨床期ADと診断された患者において認知機能低下を遅延させる方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体を、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、および/またはPEG−抗Aβ抗体断片を組み合わせて投与することを含む方法をさらに提供する。本発明は、前臨床期ADまたは臨床期ADと診断された患者において機能低下を遅延させる方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体を、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、および/またはPEG−抗Aβ抗体断片を組み合わせて投与することを含む方法をさらに提供する。本発明は、脳脊髄液(CSF)中に低レベルのAβ1−42または脳内にAβ斑を有する無症候性患者において記憶喪失または認知機能低下を予防する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体を、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、および/またはPEG−抗Aβ抗体断片を組み合わせて投与することを含む方法をさらに提供する。
別の実施形態では、本発明は、アルツハイマー病により生じる遺伝子突然変異を有することが知られる無症候性患者を治療する方法であって、有効量の抗タウ抗体を、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、および/またはPEG−抗Aβ抗体断片を組み合わせて投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、本発明は、軽度認知障害のADへの進行の予防のための方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体を、有効量の抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、および/またはPEG−抗Aβ抗体断片を組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
本発明の実施形態はまた、治療において使用するために、抗タウ抗体と同時に、別々に、または連続的に組み合わせて使用するための抗N3pGluAベータ抗体を提供する。本発明の実施形態はまた、治療において使用するために、抗タウ抗体と同時に、別々に、または連続的に組み合わせて使用するための抗Aβ抗体を提供する。本発明の実施形態はまた、治療において使用するために、抗タウ抗体と同時に、別々に、または連続的に組み合わせて使用するためのPEG−抗Aβ抗体を提供する。
本発明は、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む抗タウ抗体の薬学的組成物と組み合わせた、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つを含む薬学的組成物をさらに提供する。
さらに、本発明は、抗タウ抗体と共に、抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つを含むキットを提供する。本発明はさらに、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む抗タウ抗体を含む医薬組成物と、抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つとを含むキットをさらに提供する。本明細書中で使用される場合、「キット」は、各成分の別個の容器を含み、単一のパッケージ内の1つの成分が抗タウ抗体であり、単一パッケージ内の別の成分が、抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つである。「キット」はまた、各成分の別個の容器を含み、別個のパッケージ内の1つの成分が抗タウ抗体であり、別の成分が、抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つであり、各成分を組み合わせて投与するための使用説明書を伴う。
本発明は、抗N3pGluAベータ抗体、Aベータペプチドに結合する抗体、およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つの、AD、軽度AD、前駆ADの治療のための、または軽度認知障害のADへの進行を予防するための医薬品の製造のための使用をさらに提供し、この医薬品は、抗タウ抗体と同時に、別個にまたは連続して投与されるためのものである。
抗タウ抗体
本発明の一実施形態では、抗タウ抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、HCは、重鎖可変領域(HCVR)を含み、LCは、軽鎖可変領域(LCVR)を含み、該HCVRは、相補性決定領域(CDR)のHCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、該LCVRは、CDRのLCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含む。本発明の抗タウ抗体の特定の実施形態によれば、LCDR1のアミノ酸配列は、配列番号69によって示され、LCDR2のアミノ酸配列は、配列番号70によって示され、LCDR3のアミノ酸配列は、配列番号71によって示され、HCDR1のアミノ酸配列は、配列番号72によって示され、HCDR2のアミノ酸配列は、配列番号73によって示され、HCDR3のアミノ酸配列は、配列番号74によって示される。一実施形態では、本発明は、LCVRおよびHCVRを含む、ヒトタウに結合するモノクローナル抗体を提供し、LCVRのアミノ酸配列は、配列番号75によって示され、HCVRのアミノ酸配列は、配列番号76によって示される。さらなる実施形態では、本発明は、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含む、ヒトタウに結合するモノクローナル抗体を提供し、LCのアミノ酸配列は、配列番号67によって示され、HCのアミノ酸配列は、配列番号68によって示される。
本発明の抗タウ抗体は、既知の方法を用いて調製および精製することができる。例えば、HC(例えば、配列番号68によって示されるアミノ酸配列)をコードするcDNA配列、例えば、配列番号77によって示されるcDNA配列、およびLC(例えば、配列番号67によって示されるアミノ酸配列)をコードするcDNA配列、例えば配列番号78によって示されるcDNA配列を、クローンして、GS(グルタミンシンセターゼ)発現ベクター中に遺伝子操作することができる。次いで、遺伝子操作を受けた免疫グロブリン発現ベクターを、CHO細胞中に安定してトランスフェクトすることができる。当業者であれば理解されるように、抗体の哺乳動物発現は、典型的には、Fc領域の高度に保存されたN−グリコシル化部位でのグリコシル化をもたらすであろう。安定なクローンは、タウ凝集体に特異的に結合する抗体の発現について確認することができる。陽性クローンは、バイオリアクターにおける抗体産生のために無血清培地中で増殖させることができる。抗体が分泌された培地は、従来の技術によって精製され得る。例えば、培地は、リン酸緩衝生理食塩水のような適合する緩衝液で平衡化したProtein AまたはG Sepharose FFカラムに便利に適用され得る。カラムを洗浄して、非特異的結合構成成分を除去する。結合した抗体は、例えばpH勾配により溶出され、抗体分画は、SDS−PAGEなどによって検出され、その後プールされる。抗体は、一般的な技法を用いて濃縮および/または滅菌濾過され得る。可溶性凝集体および多量体は、サイズ排除、疎水性相互作用、イオン交換、またはヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーを含む、一般的な技法によって効率的に除去することができる。生成物は、例えば−70℃で直ちに凍結させてもよく、または凍結乾燥させてもよい。
本発明の抗タウ抗体は、ヒトタウに結合する。一実施形態では、本発明の抗タウ抗体は、ヒトタウの立体配座エピトープに結合する。特定の実施形態では、ヒトタウの配座エピトープは、ヒトタウのアミノ酸残基7〜9および312〜322を含み、ヒトタウのアミノ酸配列は、配列番号79によって示される。
抗N3pGluAベータ抗体
本発明の一実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、LCVRは、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、HCVRは、HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、これらは、
a)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号20であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号23であること、
b)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号21であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号24であること、
c)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号36であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号37あること、
d)LCDR1が配列番号4であり、LCDR2が配列番号6であり、LCDR3が配列番号7であり、HCDR1が配列番号1であり、HCDR2が配列番号2であり、HCDR3が配列番号3であること、
e)LCDR1が配列番号4であり、LCDR2が配列番号5であり、LCDR3が配列番号7であり、HCDR1が配列番号1であり、HCDR2が配列番号2であり、HCDR3が配列番号3であること、からなる群から選択される。
他の実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、LCVRおよびHCVRは、
a)配列番号25のLCVRおよび配列番号26のHCVR、
b)配列番号25のLCVRおよび配列番号27のHCVR、
c)配列番号32のLCVRおよび配列番号34のHCVR、
d)配列番号9のLCVRおよび配列番号8のHCVR、ならびに
e)配列番号10のLCVRおよび配列番号8のHCVR、からなる群から選択される。
さらなる実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、LCおよびHCは、
a)配列番号28のLCおよび配列番号29のHC、
b)配列番号28のLCおよび配列番号30のHC、
c)配列番号33のLCおよび配列番号35のHC、
d)配列番号12のLCおよび配列番号11のHC、ならびに
e)配列番号13のLCおよび配列番号11のHC、からなる群から選択される。
他の実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、2つの軽鎖(LC)および2つの重鎖(HC)を含み、各LCおよび各HCは、
a)配列番号28のLCおよび配列番号29のHC、
b)配列番号28のLCおよび配列番号30のHC、
c)配列番号33のLCおよび配列番号35のHC、
d)配列番号12のLCおよび配列番号11のHC、ならびに
e)配列番号13のLCおよび配列番号11のHC、からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、それぞれ、配列番号12および配列番号11の軽鎖(LC)および重鎖(HC)を有する抗体Iを含む。抗体Iは、それぞれ、配列番号9および配列番号8の軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)をさらに有する。抗体IのHCVRは、配列番号1のHCDR1、配列番号2のHCDR2、および配列番号3のHCDR3をさらに含む。抗体IのLCVRは、それぞれ、配列番号4のLCDR1、配列番号6のLCDR2、および配列番号7のLCDR3をさらに含む。
いくつかの実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、それぞれ、配列番号13および配列番号11の軽鎖(LC)および重鎖(HC)を有する抗体IIを含む。抗体IIは、それぞれ、配列番号10および配列番号8の軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)をさらに有する。抗体IIのHCVRは、配列番号1のHCDR1、配列番号2のHCDR2、および配列番号3のHCDR3をさらに含む。抗体IIのLCVRは、それぞれ、配列番号4のLCDR1、配列番号5のLCDR2、および配列番号7のLCDR3をさらに含む。
いくつかの実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、それぞれ、配列番号28および配列番号29の軽鎖(LC)および重鎖(HC)を有するB12Lを含む。B12Lは、それぞれ、配列番号25および配列番号26の軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)をさらに有する。B12LのHCVRは、配列番号20のHCDR1、配列番号22のHCDR2、および配列番号23のHCDR3をさらに含む。B12LのLCVRは、それぞれ、配列番号17のLCDR1、配列番号18のLCDR2、および配列番号19のLCDR3をさらに含む。
いくつかの実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、それぞれ、配列番号28および配列番号30の軽鎖(LC)および重鎖(HC)を有するR17Lを含む。R17Lは、それぞれ、配列番号25および配列番号27の軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)をさらに有する。R17LのHCVRは、配列番号21のHCDR1、配列番号22のHCDR2、および配列番号24のHCDR3をさらに含む。R17LのLCVRは、それぞれ、配列番号17のLCDR1、配列番号18のLCDR2、および配列番号19のLCDR3をさらに含む。
いくつかの実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、それぞれ、配列番号33および配列番号35の軽鎖(LC)および重鎖(HC)を有するhE8Lを含む。hE8Lは、それぞれ、配列番号32および配列番号34の軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)をさらに有する。hE8LのHCVRは、配列番号36のHCDR1、配列番号22のHCDR2、および配列番号37のHCDR3をさらに含む。hE8LのLCVRは、それぞれ、配列番号17のLCDR1、配列番号18のLCDR2、および配列番号19のLCDR3をさらに含む。
当業者であれば、「抗N3pGluAベータ抗体」、ならびに特異的抗体「B12L」および「R17L」が、2014年3月25日に発行された米国特許第8,679,498B2号、名称「Anti−N3pGlu Amyloid Beta Peptide Antibodies and Uses Thereof」(米国第13/810,895号)において、当業者により該抗体を作製および使用するための方法とともに特定および開示されることを理解および認識するであろう。例えば、米国特許第8,679,498B2号の表1を参照されたい。これらの2つの抗体(例えば、「B12L」および「R17L」)は各々、本発明の抗N3pGluAベータ抗体として使用され得る。他の実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、本明細書に記載される抗体「hE8L」を含み得る。さらなる実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、本明細書に概説される「抗体I」を含み得る。なおさらなる実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体は、本明細書に概説される「抗体II」を含み得る。
本発明の抗N3pGluAベータ抗体は、N3pGluAβに結合する。N3pGluAβの配列は、配列番号31のアミノ酸配列である。Aβの配列は、配列番号38である。
抗Aβ抗体
本発明の一実施形態では、抗Aβ抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、HCは、重鎖可変領域(HCVR)を含み、LCは、軽鎖可変領域(LCVR)を含み、該HCVRは、相補性決定領域(CDR)のHCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、該LCVRは、CDRのLCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含む。本発明の抗Aβ抗体の特定の実施形態によれば、LCDR1のアミノ酸配列は、配列番号39によって示され、LCDR2のアミノ酸配列は、配列番号40によって示され、LCDR3のアミノ酸配列は、配列番号41によって示され、HCDR1のアミノ酸配列は、配列番号42によって示され、HCDR2のアミノ酸配列は、配列番号43によって示され、HCDR3のアミノ酸配列は、配列番号44によって示される。一実施形態では、本発明は、LCVRおよびHCVRを含む、ヒトタウに結合するモノクローナル抗体を提供し、LCVRのアミノ酸配列は、配列番号45によって示され、HCVRのアミノ酸配列は、配列番号46によって示される。いくつかのさらにより具体的な実施形態では、LCVRのアミノ酸配列は配列番号47によって示され、HCVRのアミノ酸配列は配列番号48によって示される。さらなる実施形態では、本発明は、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含む、ヒトタウに結合するモノクローナル抗体を提供し、LCのアミノ酸配列は、配列番号49によって示され、HCのアミノ酸配列は、配列番号50によって示される。
当業者であれば、本発明の抗Aβ抗体が、2007年3月27日に発行された米国特許第7,195,761号、名称「Humanized Antibodies that Sequester ABeta Peptide」、および2013年11月26日に発行された米国特許第8,591,894号、名称「Humanized Antibodies that Sequester ABeta Peptide」(これらの両方が、参照により本明細書に組み込まれる)において、当業者により該抗体を作製および使用するための方法とともに特定および開示されることを理解および認識するであろう。
PEG−抗Aβ抗体断片
本発明の一実施形態では、ヒトAβペプチド(配列番号56)の残基13〜28の間でヒトAβペプチドに特異的に結合し、APPには特異的に結合しないPEG−抗Aβ抗体断片が提供される。このような実施形態によれば、PEG−抗Aβ抗体断片は、重鎖可変領域(HCVR)および軽鎖可変領域(LCVR)を含み、LCVRは、相補性決定領域(CDR)のLCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、HCVRは、CDRのHCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含む。本発明のPEG−抗Aβ抗体断片の特定の実施形態によれば、PEG−抗Aβ抗体断片は、Fabであり、LCDR1のアミノ酸配列は、配列番号58によって示され、LCDR2のアミノ酸配列は、配列番号59によって示され、LCDR3のアミノ酸配列は、配列番号60によって示され、HCDR1のアミノ酸配列は、配列番号61によって示され、HCDR2のアミノ酸配列は、配列番号62または配列番号63によって示され、HCDR3のアミノ酸配列は、配列番号64によって示される。このような実施形態によれば、PEG分子は、HCVRまたはLCVRのうちの1つに共有結合している。特定の実施形態によれば、PEG分子は、CDRに共有結合している。さらにより特定の実施形態では、PEG分子は、CDR内のシステイン残基、例えば、PEG−抗Aβ抗体断片のHCVRの配列番号62によって示されるHCDR2内のシステイン残基に共有結合している。特定の実施形態において、PEG分子は、マレイミド結合を介してシステインに結合される。さらにより特定の実施形態では、PEG分子は、約0.5kD〜約30kDの分子量を有する。さらにより特定の実施形態では、PEG分子は、約20kDの分子量を有する。
一実施形態では、本発明は、ヒトAβペプチドの残基13〜28の間でヒトAβペプチドに特異的に結合し、APPには特異的に結合しないPEG−抗Aβ抗体断片を提供する。特定の実施形態では、一実施形態では、PEG−抗Aβ抗体断片は、LCVRおよびHCVRを含むFabであり、LCVRのアミノ酸配列は、配列番号53によって示され、HCVRのアミノ酸配列は、配列番号54によって示される。特定の実施形態によれば、PEG分子は、該HCVR(配列番号54)のアミノ酸56位のシステイン残基に共有結合している。特定の実施形態において、PEG分子は、マレイミド結合を介してシステインに結合される。さらにより特定の実施形態では、PEG分子は、約0.5kD〜約30kDの分子量を有する。さらにより特定の実施形態では、PEG分子は、約20kDの分子量を有する。
一実施形態では、本発明は、ヒトAβペプチドの残基13〜28の間でヒトAβペプチドに特異的に結合し、APPには特異的に結合しないPEG−抗Aβ抗体断片を提供する。特定の実施形態は、LCVRおよびHCVRを含むFabを含み、LCVRのアミノ酸配列は、配列番号53によって示され、HCVRのアミノ酸配列は、配列番号55によって示される。特定の実施形態によれば、PEG分子は、抗体断片のヒンジ領域に共有結合している。特定の実施形態において、PEG分子は、マレイミド結合を介してヒンジ領域に共有結合される。さらにより特定の実施形態では、PEG分子は、約0.5kD〜約30kDの分子量を有する。さらにより特定の実施形態では、PEG分子は、約20kDの分子量を有する。
さらなる特定の実施形態では、本発明は、ヒトAβペプチドの残基13〜28の間でヒトAβペプチドに特異的に結合し、APPには特異的に結合しないPEG−抗Aβ抗体断片を提供する。特定の実施形態によれば、PEG−抗Aβ抗体断片は、配列番号53によって示されるアミノ酸配列を有するLCVRおよび配列番号54によって示されるアミノ酸配列を有するHCVRを含むFabを含み、PEG分子は、該HCVRのアミノ酸56位のシステイン残基に共有結合しており、PEG分子は、約20kDの分子量を有する。さらなる特定の実施形態では、PEG分子は、マレイミド結合を介してヒンジ領域に共有結合されている。
さらなる特定の実施形態では、本発明は、ヒトAβペプチドの残基13〜28の間でヒトAβペプチドに特異的に結合し、APPには特異的に結合しないPEG−抗Aβ抗体断片を提供する。該特定の実施形態は、配列番号53によって示されるアミノ酸配列を有するLCVRおよび配列番号55によって示されるアミノ酸配列を有するHCVRを含むFabを含み、PEG分子は、マレイミド結合を介してPEG−抗Aβ抗体断片のヒンジ領域に共有結合しており、PEG分子は、約20kDの分子量を有する。
当業者であれば、本発明のPEG−抗Aβ抗体断片が、参照により本明細書に組み込まれる、2011年11月29日に発行された米国特許第8,066,999号、名称「Pegylated Aβ FAB」において、当業者により該PEG−抗Aβ抗体断片を作製および使用するための方法とともに特定および開示されることを理解および認識するであろう。
定義
本明細書で使用されるとき、「抗体」とは、ジスルフィド結合によって相互接続された2つの重鎖(HC)および2つの軽鎖(LC)を含む免疫グロブリン分子である。各LCおよびHCのアミノ末端部分は、内部に含まれる相補性決定領域(CDR)を介して抗原認識に関与する可変領域を含む。CDRには、フレームワーク領域と呼ばれるより保存的な領域が散在している。本発明の抗体のLCVRおよびHCVR領域内のCDRドメインへのアミノ酸の割当ては、以下のような周知の番号付け規則に基づいている:Kabat,et al.,Ann.NY Acad.Sci.190:382−93(1971)、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,U.S.Department of Health and Human Services,NIH Publication No.91−3242(1991))、およびNorth付番規則(North et al.,A New Clustering of Antibody CDR Loop Conformations,Journal of Molecular Biology,406:228−256(2011))。
本明細書で使用される場合、「抗体断片」という用語は、抗原(例えば、ヒトAβペプチド)に特異的に結合する能力を保持する抗体の1つ以上の断片を指す。「抗体断片」という用語に包含される分子の例には、(i)VL、VH、CL、およびCH1ドメインからなる一価断片であるFab断片;(ii)ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片であるF(ab´)断片;(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなるFv断片、ならびに(v)VHドメインからなる、aAb断片(Ward,et al.,(1989)Nature 341:544−546)。さらに、Fv断片の2つのドメイン、VLおよびVHは、別々の遺伝子によってコードされているが、それらは、組換え法を用いて、それらがVLおよびVH領域が対合して、一価の分子を形成する単一のタンパク質鎖として作製されることを可能にする合成リンカーによって結合され得る(単鎖FV(scFV)として知られる;例えば、Bird et al.,(1988)Science 242:423−426:およびHuston et al.,(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879−5883を参照)。このような一本鎖抗体もまた、「抗体断片」という用語に包含されることが意図される。二重特異性抗体などの一本鎖抗体の他の形態も用語「抗体断片」に包含される。二重特異性抗体は、VHおよびVLドメインが単一のポリペプチド鎖上に発現されるが、同じ鎖上の2つのドメイン間の対合を可能にするには短すぎるリンカーを使用すし、これにより、ドメインを別の鎖の相補的ドメイと対合させて、2つの抗原結合部位を作成する二価の二重特異性結合タンパク質である(例えば、Holliger、P.,et al.,(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448;Poljak、R.J.、et al.(1994)Structure 2:1121−1123を参照)。
本発明のPEG−抗Aβ抗体断片は、1つ以上のPEG分子に共有結合している。用語「ポリエチレングリコール」および「PEG」は互換的に使用され、当技術分野において既知のポリエチレングリコールまたはその誘導体を意味することが意図される(例えば、米国特許第5,445,090号;同第5,900,461号;同第5,932,462号;同第6,436,386号;同第6,448,369号;同第6,437,025号;同第6,448,369号;同第6,495,659号;同第6,515,100号、および同第6,514,491号を参照)。好ましくは、PEGは、PEG−抗Aβ抗体断片の1つ以上のリジンまたはシステイン残基に共有結合している。より好ましくは、PEGは、PEG−抗Aβ抗体断片のHCVR中の1つ以上のリジンまたはシステイン残基に共有結合している。さらにより好ましくは、PEGは、PEG−抗Aβ抗体断片のCDR内の1つ以上のリジンまたはシステイン残基に共有結合している。最も好ましくは、PEGは、該配列番号54のHCVRのアミノ酸56位のシステイン残基に結合している。あるいは、PEG分子は、PEG−抗Aβ抗体断片のヒンジ領域に対するリンカーまたはスペーサー分子を介して、抗体断片に結合され得る。ヒンジ領域へのリンカーおよびスペーサー分子の添加は、当技術分野において周知である。さらに、PEG分子は、当技術分野で周知の技術によって、PEG−抗Aβ抗体断片の改変された非天然アミノ酸に共有結合することができる。
その典型的な形態では、「PEG」は末端ヒドロキシル基を有する線状ポリマーであり、式:HO−CH CH−(CH CHO)n−CH CH−OHを有し、式中nは、約8〜約4000である。末端水素は、アルキル基またはアルカノール基(M−PEG)などの保護基で置換されていてもよい。好ましくは、PEGは少なくとも1個のヒドロキシ基を有し、より好ましくは、これは末端ヒドロキシ基である。このヒドロキシ基は、好ましくはペプチドと反応するように活性化されるものである。様々な化学修飾を用いて、活性カーボネート、活性エステル、アルデヒド、トレシレートなどの官能基を有する活性PEG誘導体を調製するか、または所与の標的分子へのカップリングに適したPEG−プロピオンアルデヒドを使用する。次いで、活性化されたPEG誘導体は、ポリペプチド薬剤上の反応性基に共有結合される。本発明に有用な多くの形態のPEGが存在する。PEGの多数の誘導体が当該技術分野において存在し、本発明での使用に適している。本発明のPEG−抗Aβ抗体断片に共有結合したPEG分子は、特定の種類またはサイズに限定されることを意図するものではない。PEG分子の分子量は、好ましくは約0.5キロダルトン(kD)〜約100kD、より好ましくは約5kD〜約30kD、最も好ましくは約1kD〜約20kDである。PEG分子は、直鎖または分岐鎖であってもよく、本発明のPEG−抗Aβ抗体断片は、ペプチドに結合した1、2、3、4、5、または6個のPEG分子を有していてもよい。PEG−抗Aβ抗体断片当たり1つのPEG分子が結合していることが最も好ましいが、PEG−抗Aβ抗体断片当たり2つ以上のPEG分子が存在する場合、6個以下であることが好ましい。PEG分子の両端が2つ以上のPEG−抗Aβ抗体断片を一緒に架橋するように適合されてもよいことがさらに企図される。タンパク質、抗体およびその断片にPEG分子を結合させる方法は、当技術分野において周知である。
本発明の特定の実施形態では、抗体および抗体断片、またはそれらをコードする核酸は、単離された形態で提供され得る。本明細書で使用される場合、「単離」という用語は、天然では見出されない、かつ細胞環境において見出される他の高分子種を含まないか、または実質的に含まない、タンパク質、ペプチド、または核酸を指す。「実質的に含まない」とは、本明細書で使用されるとき、目的とするタンパク質、ペプチド、または核酸が、存在する高分子種の80%超(モル基準)、好ましくは90%超、より好ましくは95%超を含むことを意味する。本発明の特定の実施形態では、抗体および/もしくは抗体断片、またはそれらをコードする核酸は、単離された形態で提供され得る。本明細書で使用される場合、「単離」という用語は、天然では見出されない、かつ細胞環境において見出される他の高分子種を含まないか、または実質的に含まない、タンパク質、ペプチド、または核酸を指す。「実質的に含まない」とは、本明細書で使用されるとき、目的とするタンパク質、ペプチド、または核酸が、存在する高分子種の80%超(モル基準)、好ましくは90%超、より好ましくは95%超を含むことを意味する。
本抗体ならびに/または抗体断片の発現および分泌後、培地が浄化されて細胞が除去され、浄化された培地が多くの一般に使用されている技法のうちのいずれかを使用して精製される。精製された抗体または断片は、非経口投与、特に皮下、髄腔内、または静脈内投与のためにタンパク質および抗体を製剤化するための周知の方法に従って薬学的組成物に製剤化され得る。本抗体または断片は、適切な薬学的に許容される賦形剤と一緒に凍結乾燥され、その後、使用前に水性希釈剤で再構成され得る。あるいは、本抗体は、水溶液中で製剤化され、使用前に保管され得る。いずれの場合にも、本抗体の薬学的組成物の保管形態および注入形態は、本抗体以外の成分である薬学的に許容される賦形剤(複数可)を含む。成分が薬学的に許容されるかは、薬学的組成物の安全性および有効性、または薬学的組成物の安全性、純度、および効力へのその影響に依存する。成分がヒトへの投与のための組成物中に使用されていないことを保証するために、その成分が安全性もしくは有効性(または安全性、純度、もしくは効力)に十分に好ましくない影響を及ぼすと判断されるならば、そのときは本抗体または断片の薬学的組成物中での使用には薬学的に許容されない。
「Aβの沈着を特徴とする疾患」という用語は、脳内または脳脈管構造内のAβ沈着物によって病理学的を特徴とする疾患である。これには、AD、ダウン症候群、および脳アミロイド血管症等の疾患が含まれる。「異常タウ凝集を特徴とする疾患」という用語は、タウ凝集体形成、NFT形成、およびニューロン損失のうちの少なくとも1つの伝播を特徴とする疾患を指す。これには、AD、進行性核上麻痺(PSP)、大脳皮質基底核変性症、およびピック病などの疾患が含まれる。
アルツハイマー病の臨床診断、病期分類、または進行は、当業者としての担当診断医または医療従事者によって、既知の技法を用いることにより、かつ結果を観察することにより容易に判定され得る。これは一般に、ある形態の脳斑イメージング(例えば、MRI、アミロイドPET)、精神もしくは認知評価(例えば、臨床的認知症重症度判定尺度(CDR−SB)、ミニメンタルステート検査25(MMSE)、またはアルツハイマー病評価尺度−認知(ADAS−Cog))、または機能評価(例えば、アルツハイマー病共同研究−日常生活動作(ADCS−ADL)を含む。本明細書で使用される「臨床期アルツハイマー病」とは、アルツハイマー病の診断された病期である。それは、前駆アルツハイマー病、軽度AD、中度AD、および重度ADと診断される状態を含む。「前臨床期アルツハイマー病」という用語は、臨床期アルツハイマー病に先立つ病期であり、バイオマーカー(CSF Aβ42レベルまたはアミロイドPETによる沈着脳斑など)の測定可能な変化が、臨床期アルツハイマー病へ進行するアルツハイマー病理を有する患者の最初期の徴候を示す。これは通常、記憶喪失および混乱のような症状が顕著となる前である。
本明細書で使用されるとき、「治療すること」、「治療する」、または「治療」という用語は、ADなどの既存の症状、障害、状態、または疾患の進行もしくは重症度を抑制するか、遅延させるか、停止させるか、軽減するか、または逆転させることを含む。
本明細書で使用されるとき、用語「患者」は、ヒトを指す。
本明細書で使用される場合、用語「Aベータペプチドの産生の阻害」は、患者におけるAベータペプチドのインビボレベルの減少を意味するとみなされる。
「予防」という用語は、疾患の進行を予防するための無症候性患者または前臨床期アルツハイマー病を有する患者への本明細書に概説される抗体および/または抗体断片の組み合わせの予防的投与を意味する。
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、診断または治療時に患者において所望の効果を提供する、患者に投与される、抗N3pGluAベータ抗体、抗Aβ抗体またはPEG−抗Aβ抗体断片の量もしくは用量、および抗タウ抗体の量もしくは用量を指す。本発明の併用療法は、抗N3pGluAベータ抗体、抗Aβ抗体またはPEG−抗Aβ抗体断片、これと共に抗タウ抗体によって、抗N3pGluAベータ抗体、抗Aβ抗体またはPEG−抗Aβ抗体断片、および抗タウ抗体の体内の有効レベルを提供する任意の方法において実行される。
有効量は、当業者のような担当診断医により、既知技法の使用により、および同様の状況下で得られた結果を観察することによって容易に決定され得る。患者のための有効量を決定する際には、患者の種、そのサイズ、年齢、および全体的な健康状態、関与する特定の疾患または障害、疾患または障害の程度または関与または重症度、個々の患者の応答、投与される特定の化合物、投与の様式、投与される製剤の生物学的利用率特性、選択された投与レジメン、付随する薬物の使用、ならびにその他の関連する状況を含むが、これらに限定されない、多数の要因が担当診断医によって考慮される。例えば、有効量の抗N3pGlu抗体は、(許容される患者の安全性プロファイルを用いて)フロルベタピルPETイメージングによる有意なアミロイド減少の達成に基づいて決定され得る。有効量の抗Aβ抗体またはPEG−抗Aβ抗体断片は、モデル化された遊離血漿Aβ低下の程度に基づいて(許容される患者の安全性プロファイルを用いて)決定することができる。さらに、例えば、有効量の抗タウ抗体は、タウPETイメージ(許容可能な患者の安全性プロファイルを用いて)によるタウNFTの進行の遅延の達成に基づいて決定することができる。
さらに、本抗体または断片は、本発明の組み合わせにおいて広い投薬量範囲にわたって一般的に有効である。ある場合には、前述の範囲の下限値未満の投薬量レベルが十分過ぎる場合がある一方で、他の場合には、さらにより多くの用量が許容される有害事象を伴って用いられてもよく、それ故に、上述の投薬量範囲は、決して本発明の範囲を限定するようには意図されていない。
本発明の抗体および断片は、好ましくは、抗体を生物学的に利用可能にする任意の経路によって投与される薬学的組成物として製剤化される。投与経路は、いずれの方法においても変えることができ、薬物の物理的特性ならびに患者および介護人の利便性によって限定され得る。好ましくは、本薬学的組成物は、静脈内または皮下投与等の非経口投与用である。特定の実施形態によれば、抗N3pGluAベータ抗体、抗Aβ抗体、またはPEG−抗Aβ抗体断片は、皮下投与することができ、抗タウ抗体は、静脈内投与することができる。他の特定の実施形態では、抗N3pGluAベータ抗体、抗Aβ抗体、またはPEG−抗Aβ抗体断片と、抗タウ抗体との両方を静脈内投与してもよく、または両方を皮下投与してもよい。薬学的組成物およびその調製方法は、当該技術分野において周知である。(例えば、Remington:the Science and Practice of Pharmacy(D.B.Troy,Editor,21st Edition,Lippincott,Williams&Wilkins,2006を参照されたい。)
本明細書中で使用される場合、「組み合わせて」という語句は、抗N3pGluAベータ抗体、抗Aβ抗体、またはPEG−抗Aβ抗体断片と、抗タウ抗体とを、同時に、または任意の順序で連続して投与すること、もしくはこれらの任意の組み合わせを指す。2つの分子は、同じ薬学的組成物の一部としてまたは別個の薬学的組成物としてのいずれかで投与され得る。抗N3pGluAベータ抗体、抗Aβ抗体、またはPEG−抗Aβ抗体断片は、抗タウ抗体の投与前に、それと同時に、またはその投与に続いて、もしくはこれらのいくつかの組み合わせで投与することができる。
本明細書で使用されるとき、「BSA」とは、ウシ血清アルブミンを指し、「EDTA」とは、エチレンジアミン四酢酸を指し、「ee」とは、鏡像体過剰率を指し、「Ex」とは、実施例を指し、「F12」とは、ハムF12培地を指し、「hr」とは、時間(複数可)を指し、「HRP」とは、西洋ワサビペルオキシダーゼを指し、「IC50」とは、薬剤に対して可能な最大阻害応答の50%をもたらすその薬剤の濃度を指し、「min」とは、分(複数可)を指し、「PBS」とは、リン酸緩衝生理食塩水を指し、「PDAPP」とは、血小板由来アミロイド前駆体タンパク質を指し、「Prep」とは、調製を指し、「psi」とは、毎平方インチ当たりポンドを指し、「R」とは、保持時間を指し、「SCX」とは、強陽イオン交換クロマトグラフィーを指し、「THF」とは、テトラヒドロフランを指し、「TMB」とは、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジンを指す。
以下の実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。
抗タウ抗体
遺伝子操作を受けた抗タウ抗体の発現
本発明の抗タウ抗体は、本質的に以下の通りに調製および精製することができる。配列番号78のDNA配列(配列番号67のLCアミノ酸配列をコードする)および配列番号77のDNA配列(配列番号68のHCアミノ酸配列をコードする)を含有するグルタミンシンセターゼ(GS)は、電気穿孔によってチャイニーズハムスター卵巣細胞株(CHO)をトランスフェクトするために使用される。この発現ベクターは、SV初期(シミアンウイルス40E)プロモーターおよびGSの遺伝子をコードする。GSの発現は、CHO細胞によって必要とされるアミノ酸であるグルタミンの生化学的合成を可能にする。トランスフェクション後、細胞を50μM L−メチオニンスルホキシミン(MSX)でバルク選択にかける。MSXによるGSの阻害は、選択のストリンジェンシーを高めるために利用される。宿主細胞ゲノムの転写活性領域に発現ベクターcDNAを組み込んだ細胞が、内在的レベルのGSを発現するCHO野生型細胞に対して選択され得る。トランスフェクトされたプールを低密度でプレーティングして、安定した発現細胞のクローンに近い成長を可能にする。マスターウェルを、抗体発現についてスクリーニングされ、その後、無血清懸濁培養で増殖させて、産生に使用される。
抗体が分泌された浄化培地が、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)等の適合性緩衝液で平衡化されたタンパク質A親和性カラムに適用される。このカラムを1M NaClで洗浄して、非特異的結合構成成分を除去する。結合した抗タウ抗体は、例えば、pH(約)3.5でクエン酸ナトリウムで溶出され、そして分画を1Mのトリス緩衝液で中和する。抗タウ抗体分画が、SDS−PAGEまたは分析的サイズ排除等によって検出され、その後、プールされる。可溶性凝集体および多量体は、サイズ排除、疎水性相互作用、イオン交換、またはヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーを含む、一般的な技法によって効率的に除去することができる。本発明の抗タウ抗体は、一般的な技術を用いて濃縮および/または滅菌濾過される。これらのクロマトグラフィーステップ後の抗体の純度は、95%を超える。本発明の抗タウ抗体は、−70℃で即座に凍結され得るか、または4℃で数ヶ月間保管され得る。
抗タウ抗体の結合反応速度および親和性
BIACORE(登録商標)2000装置(HBS−EP+ランニング緩衝液(GE Healthcare、10mM Hepes pH7.4+150mM NaCl+3mM EDTA+0.05%界面活性剤P20)を用いて25℃準備刺激した)で測定した表面プラズモン共鳴(SPR)を使用して、例示した抗タウ抗体(配列番号68の量HCおよび配列番号67の両LCを有する)のヒト単量体(例えば、天然または非凝集体)タウおよびヒトタウ凝集体(両者ともに、配列番号79に記載のアミノ酸配列を有する)の両方への結合を測定する。
記載のものを除き、全ての試薬および材料は、BIACORE(登録商標)AB(Upsala、Sweden)から入手した。4つ全てのフローセル(FC)上の(標準NHS−EDCアミンカップリングを使用して生成された)固定化タンパク質Aを含有するCM5チップを使用して、捕捉方法を用いる。抗体試料は、ランニング緩衝液中に希釈することによって0.5μg/mLに調製する。単量体タウおよびフィブリルタウは、ランニング緩衝液に希釈することによって、2000、1000、500、250、125、62.5、31.25、15.63、7.82、3.91、1.95、および0(ブランク)nMの濃度に調製する。各分析サイクルは、(1)別々のフローセル(FC2、FC3、およびFC4)上の抗体試料の捕捉;(2)50μL/分の速度でそれぞれのFCに単量体タウまたはタウフィブリル凝集物の250μL(300秒)を注入する;(3)緩衝液フローに20分間戻って、解離相をモニターする;(4)25μL(30秒)のグリシン、pH1.5の注入によるチップ表面の再生;(5)HBS−EP+の50μL(60秒)注入によるチップ表面の平衡化からなる。
タウ凝集体への結合のデータを、標準的な二重参照を用いて処理し、Biacore 2000 Evaluationソフトウェア、バージョン4.1を用いて1:1結合モデルに適合させて、会合速度(kon、M−1−1単位)、解離速度(koff、s−1単位)、およびRmax(RU単位)を決定する。K=koff/konの関係から平衡解離定数(K)を計算し、これはモル単位によるものである。単量体タウに対する結合のデータは、急速オン速度およびオフ速度のために上記のようにSPRによって正確に決定することはできない。したがって、単量体タウへの結合についてのKは、応答単位に対する抗原の濃度をプロットすることから定常状態結合適合モデルを使用することによって得られる。得られた結合データを表1に示す。
表1:ヒト単量体および凝集体タウの両方へのSPR結合データ
結果は、結果が結合活性の影響に関して正規化されていないため、相対的であると考えられる。
表1によって示される結果は、親和性値がBiacore分析によって正確に決定され得る(タウ凝集体に対する迅速なオン−およびオフ−レートのために)ように、例示した抗タウ抗体がタウ凝集体に対して有意な結合親和性を有し、かつ単量体タウに対しては測定可能な結合を有さないことを裏付けている。
例示した抗タウ抗体(配列番号68の両方のHCおよび配列番号67の両方のLCを有する)の相対的結合親和性を決定するために、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いて、AD脳ホモジェネートからのタウフィブリルを凝集させる。AD脳ホモジネートは、AD患者の脳から約80gの皮質から調製される。簡単に言うと、緩衝液(TBS/1mM PMSF/1X Complete(登録商標)プロテアーゼ阻害剤カクテル(Roche,p/n.11 697498001)およびホスファターゼ阻害剤(ThermoFischer,p/n.78428))を、約10ml/1g(組織)でAD脳組織に添加する。組織を、手持ち式Kinematica Polytronを用いて、速度6〜7でホモジナイズする。次いで、Parr Bomb(Parr Instrument、p/n.4653)を用いて、1500psiの窒素で30分間さらにホモジナイズする。ホモジネートを28,000g(J14 Beckman rotor)で4℃で30分間遠心分離する。上清を回収し、プールし、セファロース400 Superflowの4cm高ガードカラム上を流して、大きな組織片を除去し、次いで、MC1結合タウフィブリルを精製するために、25ml MC1−Affigel 10カラムを毎時50〜60mlの流速で流す。精製の回収を最大にするために、上清を4℃で18〜20時間かけてMC−1カラムを通して再循環させる。ガードカラムを除去し、MC1カラムを少なくとも40カラム容量のTBSで洗浄する。次いで、結合したタウ凝集物を2カラム容量の3M KSCNで溶出し、約1mlの分画に集める。各溶出分画中のタンパク質濃度を、マイクロタイタープレートBradfordアッセイによってチェックする。陽性タンパク質レベルを含む分画をプールし、4℃でCentricon(Millipore Ultracel−30K)を用いて約2mlに濃縮し、1LのTBSに対してSlide−A−Lyzerカセット(10K MWCO 3〜12ml、Pierce)を用いて一晩透析する。AD脳ホモジネートから精製したタウフィブリル内のタウの濃度を、DA−9捕捉抗体およびCP27検出抗体を用いたサンドイッチELISAによって測定する。
PBS中の精製タウフィブリル(50μl)を、96ウェルプレート(Coastar、p/n.3690)を0.7μg/ml総タウに相当する濃度で添加した。プレートを4℃で一晩インキュベートした後、150μlのPBST(0.05%Tween−20を含有するPBS)で3回洗浄し、100μlのBB3(ImmunoChemistry Technology、p/n.643)を室温で少なくとも1時間(通常2時間)インキュベートする。ブロッキング後、ブロッキング緩衝液をウェルから除去する。例示した抗タウ抗体(配列番号68の両方のHCおよび配列番号67の両方のLCを有する)を0.25%カゼイン緩衝液で1000nMストックに希釈し、次いで2倍希釈で連続的に23倍に希釈する。50μlのストックおよび連続希釈された抗体を別々のウェルに添加し、室温で2時間インキュベートし、その後プレートを200μlのPBST/ウェルで4回洗浄する。50μlの抗ヒトIgG−HRP抗体(0.25%カゼイン緩衝液に1:4000で希釈)を添加し、室温で1時間インキュベートした後、プレートを200μlのPBST/ウェルで4回洗浄する。50μlのTMB/H2O2を添加し、室温で約10分間インキュベートする。50μlの停止溶液(2NのH2SO4)を添加して反応を停止させ、450nmで比色シグナルを測定する。データをPrism 6(GraphPad)プログラムに入力し、EC50値を非線形回帰曲線フィットおよびシグモイド用量反応を用いて生成する。結果を表2に示す。
表2精製されたADタウフィブリルへの結合のEC50の比較
表2に反映されるように、本発明の例示したタウモノクローナル抗体は、精製されたタウフィブリルに対する有意な親和性(EC50によって測定される)を示す。
エクスビボ標的捕捉試験
「正常な」固体(最小のタウ凝集を示している);AD患者(重度のタウ凝集およびNFT形成、ならびにアミロイド斑病変を示している);PD患者(重度のタウ凝集を示している)から得られたホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)脳切片の免疫組織化学染色により、例示的な抗タウ抗体(配列番号68の両方のHCおよび配列番号67の両方のLCを有する)のヒト脳に由来する凝集タウとの結合を決定する。バックグラウンド非特異的染色レベルを決定するために、ヒトタウを有さない「対照」野生型マウスに由来する脳切片についても染色を行う。
FFPE切片は、脱パラフィンされ、再水和される。その後、抗原検索(Lab Vision PTモジュールシステム、Thermo Scientificを使用)を、切片に対して行い、これは、クエン酸緩衝液(Thermo Scientific、p/n.TA−250−PM1X)中で切片を100℃で20分間加熱し、次いでdH20中で切片を冷却することを含む。次いで、切片を以下の7つのインキュベーション工程(室温で)に暴露する:(1)0.03%のH2O2中で10分;(2)PBST中で希釈された正常ヤギ血清(Vector Labs.,p/n.S−1000)の1:20希釈液中で30分;(3)例示した抗タウ抗体(1mg/mlに標準化され、次いで、切片とのインキュベーション前にPBSTで希釈して1:4000に希釈)チュで60分;(4)PBST中の1.1μg/mlの濃度で、ウサギ抗ヒトIgG4(例示した抗体のFc領域に対して産生)中で30分;(5)PBST中で希釈されたビオチン化ヤギ抗ウサギIgG(Vector Labs.,p/n.BA−1000)の1:200希釈液中で30分;(6)アビジン−ビオチン複合体溶液(Vector Labs.,p/n.PK−7100)中で30分;(7)(3,3’−ジアミノベンジジン(Vector Labs.,p/n.SK−4105)中で5分。切片は、上記の7つの工程のそれぞれの間でPBSTを用いて洗浄される。上記の7つのインキュベーション工程の後、切片をヘマトキシリンで対比染色し、脱水し、カバースリップさせる。マウス「対照」組織切片については、上記プロトコールを、例示した抗タウ抗体の1:8000希釈物(1:4000希釈物とは対照的に)を用いることによってインキュベーション工程(3)で変更され、ならびにインキュベーション工程(4)および(5)を1回の30分間のPBST中のビオチン化ヤギ抗ヒトIgG(Vector Labs.,p/n.BA−3000)の1:200希釈で置き換えることによって変更される。
実質的に上記の手順に続いて、例示的した抗タウ抗体のヒトの脳由来のタウに対する結合の分析が行われる。結果を表3に提供する。
表3FFPE AD脳切片における凝集タウに対する結合の半定量的分析。
表3に示す結果は、例示した抗タウ抗体が対照試料と比較して海馬脳切片においてAD患者およびPD患者の両方からの凝集タウに対する有意に高いレベルの染色を示すことを反映する。さらに、ADおよびPDが、タウをコードする遺伝子の明確に区別できるスプライシング変異体を特徴とするために、これらの結果は、例示した抗タウ抗体が、ADおよびPDの両方のタウ凝集体に共通のヒトタウのアミノ酸残基7〜9および312〜322(配列番号79の例示したヒトタウに基づいて番号付けされた残基)を含む立体配座エピトープに特異的に結合するという結論を支持する。
タウ凝集体伝播のインビボ中和
およそ5ヶ月齢のP301Sマウスからのホモジネート脳幹調製物は、正常な10週齢の雌P301Sマウスの海馬に注射すると、未処置の非凝集タウの凝集を誘導し、タウ凝集の伝播様作用を示すことが知られている。4.5〜5ヶ月齢のP301Sマウスの脳幹組織のホモジネート調製物を、上記と実質的に同じように調製する。
正常な10週齢の雌P301Sマウスに海馬の左半球に5μlのホモジネート脳調製物および7.5μgの例示的な抗タウ抗体(配列番号68の両方HCおよび配列番号67の両方のLCを有する)(N=12)、または7.5μgの対照ヒトIgG4抗体(N=11)のいずれかを注射する。注射後4週間、マウスを殺処分し、左右の半球を集め、パラフィン包埋し、6μmの連続切片をガラススライド上に載せる。ブレグマ(A−P=−2.30)を含むスライドを、脱パラフィンし、包埋組織を再水和し、スライドをクエン酸緩衝液中で100℃に20分間加熱することによって、抗原回復を行う。スライドをdHO中で冷却し、以下の工程に従って室温でインキュベートする:(a)(0.03%)H2O2中で10分;(b)正常ヤギ血清の1:20の希釈物中で30分;(c)PG−5抗体(PBST中で希釈)(Yeshiva UniversityのAlbert Einstein医科大学のPeter Davies博士の実験室から得られたPG−5抗体;PG−5抗体はリン酸化されると、残基409のセリンに特異的に結合し、残基は、配列番号79の例示したヒトタウに基づいて番号付けされ)の1:8000希釈物中で60分;(d)ビオチン化ヤギ抗マウスIgG抗体(PBSTで希釈)の1:200希釈液中で30分;(e)アビジン−ビオチン複合体溶液中で30分、および(f)3,3’−ジアミノベンジジン中で5分。PBSTは、それぞれの工程間の洗浄で使用される。3,3’−ジアミノベンジジン中の5分間のインキュベーション後、切片をヘマトキシリンで対比染色し、脱水し、カバースリップさせる。染色シグナルを、Scanscope AT Slide Scanner(Aperio)により倍率20倍で測定する。PG−5免疫反応性を定量し、Imagescope Software(v.11.1.2.780、Aperio)の陽性ピクセルアルゴリズムを用いてパーセンテージとして表す。結果を表4に提供する。
表4左海馬および右海馬のそれぞれにおける平均%PG−5免疫反応性。
表4に提供した結果は、例示した抗タウ抗体が対照IgG4抗体と比較して、左海馬および右海馬の両方におけるタウ凝集のレベルを低下させることを実証している。示すように、例示した抗タウ抗体は、対照のIgG4抗体と比較して、左海馬におけるタウ凝集の60.5%のより大きな減少、および右海馬におけるタウ凝集の66.5%より大きな減少をそれぞれ生じる。これらの結果は、例示した抗タウ抗体が、タウ凝集の伝播に対する中和活性を有することを実証している。
抗N3pGluAβ抗体
遺伝子操作を受けた抗N3pGluAβ抗体の発現および精製
本発明の抗N3pGluAβ抗体(例えば、抗体IまたはII)は、本質的に以下のように発現および精製され得る。配列番号12または13のLCアミノ酸配列をコードするDNA配列および配列番号11のHCアミノ酸配列をコードするDNA配列を含有するグルタミンシンセターゼ(GS)は、電気穿孔によってチャイニーズハムスター卵巣細胞株(CHO)をトランスフェクトするために使用される。この発現ベクターは、SV初期(シミアンウイルス40E)プロモーターおよびGSの遺伝子をコードする。トランスフェクトした後、細胞は、0〜50μMのL−メチオニンスルホキシミン(MSX)でのバルク選択を受ける。その後、選択されたバルク細胞またはマスターウェルが無血清懸濁培養で増殖させて、産生で使用される。
抗体が分泌された浄化培地が、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)等の適合性緩衝液で平衡化されたタンパク質A親和性カラムに適用される。このカラムは1M NaClで洗浄して、非特異的結合構成成分を除去する。結合した抗N3pGluAβ抗体は、例えば、pH(約)3.5でクエン酸ナトリウムで溶出され、そして分画を1Mのトリス緩衝液で中和する。抗N3pGluAβ抗体画分がSDS−PAGEまたは分析的サイズ排除等によって検出され、その後、プールされる。本発明の抗N3pGluAβ抗体(抗体Iまたは抗体II)は、PBS緩衝液(pH7.4)または10mMクエン酸ナトリウム緩衝液、150mM NaCl(およそpH6)中のいずれかで濃縮される。最終材料は、一般的な技法を使用して滅菌濾過され得る。抗N3pGluAβ抗体の純度は、95%超である。本発明の抗N3pGluAβ抗体(抗体Iまたは抗体II)は、−70℃で即座に凍結され得るか、または4℃で数ヶ月間保管され得る。
抗N3pGluAβ抗体の結合親和性および反応速度
抗N3pGluAβ抗体(抗体Iまたは抗体II)のpE3−42 AβペプチドまたはAβ 1−40ペプチドに対する結合親和性および動態は、BIACORE(登録商標)3000(GE Healthcare)を使用して表面プラズモン共鳴によって測定される。結合親和性は、BIACORE(登録商標)CMSチップ上に固定化されたタンパク質Aを介して抗N3pGluAβ抗体を捕捉し、2倍連続希釈で100nMから開始して3.125nMまでpE3−42 AβペプチドまたはAβ1−40ペプチドを流すことによって測定される。これらの実験は、HBS−EP緩衝液(GE Healthcare BR100669、10mM HEPES、150mM NaCl、3mM EDTA、0.05%界面活性剤P20、pH7.4)中で、25℃で行われる。
各サイクルについて、抗体は、10μL/分の流量での10μg/mLの濃度の抗体溶液の5μL注入により捕捉される。ペプチドは、50μL/分での250μL注入により結合され、その後10分間解離される。チップ表面は、10μL/mLの流量でグリシン緩衝液(pH1.5)の5μL注入で再生される。データは、1:1ラングミュア結合モデルに適合され、konおよびkoffを導出し、Kを計算する。
本質的に上に記載される手順に従って、以下のパラメータ(表5によって示される)が観察された。
表5抗N3pGluAβ抗体の結合親和性および反応速度。
Aβ 1−40への認識できる結合は検出されず、抗体Iおよび抗体IIがAβ 1−40と比較してpE3−42 Aβペプチドに特異的に結合したことを示す。
抗N3pGluAβ抗体のエクスビボ標的捕捉
固定したPDAPP脳由来の脳切片におけるエクスビボ標的会合を決定するために、外因的に付加された抗N3pGluAβ抗体(抗体Iまたは抗体II)を用いて免疫組織化学的分析を行う。老齢PDAPPマウス(25ヶ月齢)由来のクリオスタット連続冠状切片を、20μg/mLの本発明の例示のN3pGluAβ抗体(抗体Iまたは抗体II)とインキュベートする。ヒトIgGに特異的な二次HRP試薬を用い、沈着したプラークをDAB−Plus(DAKO)で可視化する。ビオチン化ネズミ3D6抗体、続いてStep−HRP二次を、陽性対照として使用する。陽性対照抗体(ビオチン化3D6)は、PDAPP海馬中のかなりの量の沈着したAβを標識し、抗N3pGluAβ抗体(抗体Iまたは抗体II)は、沈着物のサブセットを標識した。これらの組織学的研究により、抗N3pGluAβ抗体(抗体Iおよび抗体II)がエクスビボで沈着したAβ標的に会合したことが実証された。
抗Aβ抗体
例示した抗Aβ抗体の合成
細胞および抗体。マウス骨髄腫細胞株Sp2/0をATCC(Manassas、VA)から入手し、37℃のCOインキュベーター内で10%FBS(Cat#SH32661.03、HyClone、Logan、Utah)を含有するDME培地中で維持した。マウス266ハイブリドーマ細胞を、10%FBS(HyClone)、10mMのHEPES、2mMのグルタミン、0.1mMの非必須アミノ酸、1mMのピルビン酸ナトリウム、25μg/mlのゲンタマイシンを含有するRPMI−1640培地中で最初に増殖させ、ローラーボトルにおいて、2%低Ig FBS(カタログ番号30151.03、HyClone)を含有する無血清培地(Hybridoma SFM、Cat#12045−076、Life Technologies、Rockville、MD)中で2.5リットルの容量まで増殖させた。マウスモノクローナル抗体266(Mu266)をプロテインGセファロースカラムを用いた親和性クロマトグラフィーにより培養上清から精製した。ビオチン化Mu266を、EZ−リンクスルホ−NHS−LC−LC−ビオチン(Cat#21338ZZ、Pierce、Rockford、IL)を用いて調製した。
可変領域cDNAのクローニング。TRIzol試薬(Life Technologies)を用いて約10個のハイブリドーマ細胞から全RNAを抽出し、PolyATract mRNA単離システム(Promega、Madison、Wisconsin)でポリ(A)+RNAを供給元のプロトコールに従って単離した。供給元のプロトコールに従って、SMART(商標)RACE cDNA増幅キット(Clontech、Palo Alto、CA)を用いて二本鎖cDNAを合成した。軽鎖および重鎖の可変領域cDNAを、それぞれマウスカッパおよびガンマ鎖定常領域にアニールする3’プライマーおよびSMARTTMRACE cDNA増幅キットに提供される5’ユニバーサルプライマーを用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅した。VL PCRについては、3’プライマーは以下の配列を有する:
マウスCk領域にハイブリダイズする残基17〜46を有する5´−TATAGAGCTCAAGCTTGGATGGTGGGAAGATGGATACAGTTGGTGC−3´[配列番号51]。VH PCRについては、3’プライマーは変性配列を有する:
マウスガンマ鎖CHIにハイブリダイズする残基17〜50を有する
[配列番号52]。配列決定のために、VLおよびVH cDNAを、pCR4Blunt−TOPOベクター(Invitrogen、Carlsbad、CA)にサブクローニングした。DNA配列決定を、製造業者の指示に従って、蛍光ジデオキシ鎖ターミネーター(Applied Biosystems、Foster City、CA)を用いたPCRサイクル配列決定反応によって行った。配列決定反応は、Model 377 DNA Sequencer(Applied Biosystems)で分析した。
ヒト化266(Hu266)可変領域の構築。マウス抗体V領域のヒト化は、Queen et al.[Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:10029−10033(1988)]によって概説されているように行った。Mu266 CDRのアクセプターとして使用されるヒトV領域フレームワークを、配列相同性に基づいて選択した。コンピュータプログラムABMODおよびENCAD[Levitt、M.、J.Mol.Biol.168:595−620(1983)]を用いて、可変領域の分子モデルを構築した。CDRと接触すると予測されたヒト化V領域のアミノ酸を、Mu266の対応する残基で置換させた。これは、重鎖の残基46、47、49、および98、ならびに軽鎖の残基51で行った。同じV領域サブグループにおいて稀であることが判明したヒト化V領域のアミノ酸は、免疫原性の可能性を排除するためにコンセンサスアミノ酸に変更された。これは、軽鎖の残基42および44で行われた。
軽鎖および重鎖の可変領域遺伝子を構築し、長さ約65〜80個の塩基の8つの重複する合成オリゴヌクレオチドを用いて増幅した[He、X.Y.、et al.,J.Immunol.160:029−1035(1998)]。オリゴヌクレオチドを対をなしてアニーリングさせ、DNAポリメラーゼIのクレノー断片で伸長させ、4本の二本鎖断片を得た。得られた断片を変性させ、対をなしてアニールさせ、クレノーで伸長させて2つの断片を得た。これらの断片を変性させ、対をなしてアニールさせ、再び伸長させて完全長の遺伝子を得た。得られた産物をExpand High Fidelity PCR System(Roche Molecular Biochemicals、Indianapolis、IN)を用いてPCRにより増幅させた。PCR増幅断片をゲル精製し、pCR4Blunt−TOPOベクターにクローニングした。配列確認の後、VLおよびVH遺伝子をMIuIおよびXbaIで消化し、ゲル精製し、軽鎖および重鎖の発現のためのベクターにそれぞれサブクローニングし、pVk−Hu266およびpVg1−Hu266を作製した[Co,M.S.,et al.,J.Immunol.148:1149−1154(1992)]。これらのプラスミドから発現された成熟ヒト化266抗体(Hu266)は、配列番号49の軽鎖および配列番号50の重鎖を有する。
安定なトランスフェクション。マウス骨髄腫細胞株Sp2/0への安定なトランスフェクションは、Gene Pulser装置(BioRad,Hercules,CA)を360Vおよび25μFで記載したようにエレクトロポレーションすることにより行った(Co et al.,1992)。トランスフェクションの前に、pVk−Hu266およびpVg1−Hu266プラスミドDNAを、FspIを用いて線状化した。およそ10個のSp2/0細胞を、20gのpVk−Hu266および40μgのpVg1−Hu266でトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞を、10%のFBSを含有するDME培地に懸濁させ、いくつかの96ウェルプレートにプレーティングした。48時間後、選択培地(10%のFBS、HT培地補充物、0.3mg/mlキサンチン、および1μg/mlのミコフェノール酸を含むDME培地)を塗布した。選択開始約10日後、培養上清を以下に示すようにELISAにより抗体産生についてアッセイした。高収量クローンを10%のFBSを含むDME培地で増殖させ、さらに抗体発現について分析した。次いで、選択されたクローンを、ハイブリドーマSFMにおける増殖に適合させた。
ELISAによる抗体発現の測定。96ウェルELISAプレート(Nunc−Immunoプレート、Cat#439454、NalgeNunc、Naperville、Ill.)のウェルを、0.2Mの炭酸ナトリウム−重炭酸塩緩衝液(pH9.4)中の100μlの1μg/mlヤギ抗ヒトIgG、Fcγ断片特異的ポリクローナル抗体(Cat# 109−005−098、Jackson ImmunoResearch、West Grove、PA)で、4℃で一晩コーティングした。Washing Buffer(0.1%のTween20を含有するPBS)で洗浄した後、ウェルを400μlのSuperblock Blocking Buffer(Cat#37535、Pierce)で30分間ブロックし、次いでWashing Bufferで洗浄した。Hu266を含有する試料をELISA緩衝液(1%のBSAおよび0.1%のTween20を含有するPBS)中で適切に希釈し、ELISAプレート(100μl/ウェル)に適用した。標準として、ヒト化抗CD33 IgG1モノクローナル抗体HuM195(Co,et al.,1992、上記)を使用した。ELISAプレートを室温で2時間インキュベートし、ウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。次いで、ELISA緩衝液中の100μlの1/1,000希釈HRP結合ヤギ抗ヒトカッパポリクローナル抗体(Cat#1050−05、Southern Biotechnology,Birmingham,AL)を各ウェルに適用した。室温で1時間インキュベートし、洗浄緩衝液で洗浄した後、100μlのABTS基質(Cat#507602および506502、Kirkegaard and Perry Laboratories,Gaithersburg,MD)を各ウェルに添加した。ウェルあたり100μlの2%のシュウ酸を添加することによって、発色を停止させた。吸光度は、OPTImaxマイクロプレートリーダー(Molecular Devices,Menlo Park,CA)を用いて415nmで読み取った。
Hu266のの精製。高Hu266発現Sp2/0の安定トランスフェクタント(クローン1D9)のうちの1つを、ハイブリドーマSFM中での増殖に適合させ、ローラーボトル中で2リットルまで増殖させた。細胞生存率が10%以下に達したときに、使用済み培養上清を回収し、プロテインAセファロースカラムに充填した。抗体を0.1Mのグリシン−HCl(pH2.5)、0.1MのNaClで溶出する前にカラムをPBSで洗浄した。溶出したタンパク質を、2リットルのPBSの3回の交換に対して透析し、0.2μmのフィルターで濾過してから、4℃で保存した。抗体濃度は、280nmでの吸光度を測定することにより決定した(1mg/ml=1.4A280)。トリス−グリシン緩衝液中のSDS−PAGEを、4〜20%勾配ゲル(Cat#EC6025、Novex,San Diego,CA)の標準手順に従って実施した。精製されたヒト化266抗体を還元し、SDSPAGEゲル上に移動させた。全抗体は、およそ分子量25kDaおよび50kDaの2つのバンドを示す。これらの結果は、それらのアミノ酸組成から計算された軽鎖および重鎖または重鎖断片の分子量と一致する。
例示的な抗Aβ抗体のインビトロ結合特性
上記のように合成および精製したヒト化266抗体(Hu266)の結合効力を、比較ELISAにおいてビオチン化マウス266抗体を用いてマウス266抗体(Mu266)と比較した。96ウェルELISAプレート(Nunc免疫プレート、カタログ番号439454、NalgeNunc)のウェルを、0.2Mの炭酸ナトリウム/重炭酸塩緩衝液(pH9.4)中のBSAに抱合体した100μlのβ−アミロイドペプチド(1〜42)(10μg/mL)と共に4℃で一晩インキュベートした。7.5mgのAβ1〜42−Cys43(C末端システインAβ1〜42、AnaSpec)を、500μLのジメチルスルホキシドに溶解し、次いで直ちに1,500μLの蒸留水を加えることにより、Aβ1〜42−BSA抱合体を調製した。マレイミド活性化ウシ血清アルブミン(Pierce)の2ミリグラムを、蒸留水200μL中に溶解した。2つの溶液を合わせて、完全に混合し、室温で2時間放置させた。ゲルクロマトグラフィーカラムを使用して、未反応ペプチドをAβ1〜42−Cys−BSA抱合体から分離した。
ELISAプレート洗浄器を使用して0.1%のTween20(Washing Buffer)を含むリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)でウェルを洗浄した後、ウェル当たり300μLのSuperBlock試薬(Pierce)を添加することによって、ウェルをブロックした。ブロッキングの30分後、ウェルを洗浄し、過剰の液体を除去した。
ELISA緩衝液中のビオチン化Mu266(0.3μg/mlの最終濃度)および競合抗体(Mu266またはHu266;750μg/ml最終濃度および連続3倍希釈開始)の混合物を、ウェル当たり100μlの最終容量で三通りで添加した。非競合対照として、0.3μg/mlのビオチン化Mu266の100μlを添加した。バックグラウンド対照として、100μlのELISA緩衝液を添加した。ELISAプレートを室温で90分間インキュベートした。 Washing Bufferでウェルを洗浄した後、1μg/mlの HRP結合ストレプトアビジン(Cat#21124、Pierce)100μlを各ウェルに添加した。プレートを室温で30分間インキュベートし、ウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。発色のために、100μl/ウェルのABTSペルオキシダーゼ基質(Kirkegaard&Perry Laboratories)を添加した。100μl/ウェルの2%シュウ酸を添加することによって、発色を停止させた。吸光度を415nmで読み取った。吸光度を競合物濃度の対数に対してプロットし、曲線をデータ点に適合させ(Prismを用いて)、当技術分野で周知の方法を用いて、各抗体についてIC50を決定した。
マウス266についての平均IC50は、4.7μg/mL(3回の別々の実験、標準偏差=1.3μg/mL)であって、ヒト化266については、7.5μg/mL(3回の別々の実験、標準偏差=1.1μg/mL)であった。3回の実験の第2のセットを、本質的に上記のように行い、マウス266についての平均IC50は3.87μg/mL(SD=0.12μg/mL)であると測定され、ヒト266については、IC50は4.0μg/mL(SD=0.5μg/mL)であると測定された。これらの結果に基づいて、ヒト化266は、マウス抗体266のものと非常に類似した結合特性を有すると結論付ける。したがって、我々は、ヒト化266がマウス266と比較して非常に類似したインビトロおよびインビボ活性を有し、マウスにおいてマウス266によって示されたのと同じ効果をヒトにおいて示すことを期待する。
Aβ1〜42に対して上記のように合成および精製されたヒト化266抗体の親和性(KD=Kd/Ka)を、本質的に上記のように決定した。上記の方法を用いて、Aβ1〜42に対するヒト化266の親和性は4pMであることが判明した。
ヒト体液中に添加されたAβペプチドの封鎖
ヒト脳脊髄液(CSF)(50μl)およびヒト血漿(50μl)の試料を以下のように室温で1時間インキュベートした:
1.単独;
2.5ngのAβ40ペプチドと共に;または
3.5ngのAβ40ペプチド+1mgのモノクローナル抗体266(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,766,846号に記載されている)。
次いで、試料を4〜25%の非変性勾配ゲル、すなわち非変性勾配電気泳動(NDGGE)で電気泳動し、ニトロセルロースに移した。次いで、ブロットをPonceau Sで染色し、またはウェスタンブロットについては、Aβペプチドの最初の5つのアミノ酸に対して向けられるビオチン標識モノクローナル抗体(3D6)でプローブされ、ストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼで発色させて、増強された化学発光(ECL)によって検出された。ブロット上のバンドに含まれる材料の水和直径をファルマシア(Pharmacia)分子量マーカーを用いて推定した。したがって、Aβペプチドが他の分子に結合する場合、それは得られる複合体のサイズで移動するであろう。
5ngのAβペプチドの有無にかかわらず、CSFのウェスタンブロットは、抗体3D6によって媒介される検出に応答するAβペプチドの証拠を示さない。ヒト血漿についても同様の結果が得られる。これは、AβペプチドがSDS−PAGEによって検出され、続いて同じ技術を用いてかつ同じCSF試料においてウェスタンブロットによって検出され得るという事実にもかかわらず、真実であった。おそらく、Aβペプチドの検出は、このペプチドと試験された体液中の他の因子との間の相互作用によって妨害された。しかし、Mab266をインキュベーションに添加すると、抗体と複合体を形成した封鎖されたAβペプチドを表す特徴的なバンドが、血漿およびCSFの両方に存在する。主要なバンドは約11nmの水和直径であり、抗体二量体に相当する13nmでさらに小さなバンドを有する抗体単量体に相当する。
封鎖抗体の特異性
50μlのヒトCSFまたは10μlのAPPV717F CSFを含有する試料を使用した。APP V717Fは、家族性アルツハイマー病突然変異を有するヒトアミロイド前駆体タンパク質導入遺伝子が発現され、中枢神経系におけるヒトAβペプチドの産生をもたらす、アルツハイマー病のマウスモデルを表すトランスジェニックマウスである。
試料を種々のMab(1μg)の有る無しで室温で1時間インキュベートし、次いで4〜25%NDGGE上で電気泳動し、上記のようにニトロセルロース上にブロットした(ヒトの体液中に添加されたAβペプチドを封鎖する)。抗体は以下の通りであった:
Mab 266(13〜28位に結合する);
Mab 4G8(17〜24位に結合する);
QCBpan(1〜40位に対するウサギポリクローナル);
マウスIgG(非特異的);
Mab 3D6(1〜5位に結合する);
Mab 21F12(33〜42位に結合する):
Mab 6E10(1〜17位に結合する);および
QCB40、42(Aβ40およびAβ42に対するウサギポリクローナル)。
Aβペプチド抗体複合体の検出は、上記の通りであった(ヒトの体液中に添加されたAβペプチドの封鎖において)。Mab 266とインキュベートしたヒトCSF中の同様の検出は、いくつかの例ではAβペプチドのカルボキシル末端に結合するQCB40、42 を3D6に置き換えた。
これらの結果は、試験した抗体のうち、Mab 4G8およびMab 266のみがAβペプチドの検出を可能にすることを示した。
これらの結果は、ヒトCSFについて、Mab 266およびMab 4G8のみが検出可能な量の抗体Aβ複合体を封鎖することができたことを示した(これもまた、抗体なしでは、Aβは検出されない)。Mab 266はまた、APPV717F トランスジェニックマウス由来のCSFを用いて、ヒトCSFで得られたものと同様の結果を生じさせることができた。Aβペプチドは、3D6またはQCB40、42抗体がウェスタンブロットを顕色するために使用されたかどうかにかかわらず、Mab 266を用いてヒトCSF中に封鎖され得る。
インビボでのAβペプチドの封鎖
A.PDAPPとも呼ばれる、トランスジェニックAPPV717Fマウスは、ヒトAPPタンパク質の変異型を過剰発現する。これらのマウスは、CNSにおいてヒトAβを産生し、CSFおよび血漿中を循環するヒトAβペプチドのレベル上昇を有する。8ヶ月齢のマウスに、生理食塩水または100μgのMab 266を静脈注射した。これらは、最初の注射から10分後に、そして最初の注射後に20時間後に再び採血した。
各動物由来の血漿20μlを含有する試料を、上述のように抗体3D6を用いたNDGGEおよびウェスタンブロットによって分析した(ヒト体液中に添加されたAβの封鎖)。生理食塩水を注射した動物は、特徴的な11nmの封鎖されたAβペプチドバンドの存在を、10分後または20時間後のいずれでも示さなかった。しかし、Mab 266を注射した2匹の動物は、20時間後にこのバンドの出現を示した。
B.2ヶ月齢のAPPV717Fマウスをこの試験で使用した。0日目に、マウスには、Mab 266を投与しなかったか、1mg Mab 266、または100μgのこの抗体を投与した。血漿試料を、抗体の投与の2日前、および1、3、5お、よび7日目に採取した。血漿試料をNDGGE、続いてウエスタンブロッティングにかけ、上述したように3D6を用いた検出にかけた(ヒト血清中に添加されたAβペプチドの封鎖)。Mab 266の投与後の全ての時点で、血漿試料を免疫グロブリンに結合するプロテインGで処理しない限り、従ってMab 266を効果的に除去しない限り、266/Aβ複合体が検出された。試験した期間にわたって一貫したレベルの複合体が、100μgのMab 266を注射した動物における7日目のわずかな低下を除いて見出され、一般に、100μgを投与された動物のレベルは、この抗体1mgを投与されたマウスにおいて見出されたレベルよりも一貫して低かった。
C.2ヶ月齢のAPPV717Fマウスに、1mgのMab 266を静脈内投与し、25μlの血漿試料をそれぞれ採取した。ビオチン化された3D6との結合に続いてストレプトアビジン125I(Amersham)での検出およびリン光イメージングスクリーニングへの暴露を除いて、上記のように血漿試料をNDGGE、続いてウェスタンブロットにかけた。複合体のレベルは、Mab 266の飽和レベルとのAβ40複合体の既知の量を用いて、標準曲線と比較して推定され、同様に検出された。Mab 266に結合したAβペプチドの量は、約100ng/mlと推定され、これは約100pg/mlであると決定されたこれらのマウスの内因性Aβペプチドに対して約1,000倍の増加を表す。これはまた、Aβ沈着前のAPP V717F脳におけるAβペプチドのレベル(50〜100ng/g)と同様であり、APPV717F TgマウスにおけるヒトAβPおよびヒトAβは、脳内でほぼ単独で産生される。したがって、血漿中のMab 266の存在は、CNSから血漿中へのAβペプチドの正味の排出を促進するAβペプチドシンクとして作用するようである。この増加した正味の流出は、CNSから血漿へのAβ流出の増加と、血漿中のAβの脳への再流入を防止することの両方に起因する可能性が高い。
封鎖されたAβペプチドの正しいサイズは、1mgのMab 266の注射から24時間後にAPPV717Fマウスから得られた血漿試料20μLを、トリス−トリシンSDS−PAGEゲル上を流し、続いてタンパク質G結合ビーズを用いるタンパク質G曝露の前に、またはその後に、抗Aβ抗体6E10を用いてウェスタンブロッっティングすることによって確認した。タンパク質Gによって枯渇したバンドが4〜8kDで検出され、Aβペプチドの単量体および場合によっては二量体の存在と一致した。
D.2ヶ月齢のAPPV717Fマウスを、PBS(n=7)または500μgビオチン化Mab 266−すなわち−m266B(n=9)のいずれかで腹腔内処置した。注射の前および24時間後の両方で、Johnson−Wood,K.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1997).94:1550−1555;およびBales,K.R.,et al.,Nature Genet(1997)17:263−264のELISA法の改良例を用いて、血漿を総Aβペプチドについて分析した。m266Bに結合した総Aβを、m3D6でコーティングした96ウェルOptiplates(Packard,Inc.)を用いて測定した。希釈した血漿試料および標準(Aβ40およびm266Bの様々な濃度)を、コーティングしたプレート中で一晩インキュベートし、総Aβ/m266B複合体の量を、125I−ストレプトアビジンを用いて決定した。加えて、24時間の時点で、血漿試料を先ずタンパク質Gで処理して、Mab 266に結合していないAβペプチドを定量し、そしてCSF中のAβ合計およびAβ242をELISAによって決定したPBSを注射した動物では、血漿Aβペプチドレベルは、注射前後のいずれにおいても140pg/mlであった。血漿レベルは、注射前のMab 266注射マウスにおいて同様であったが、注射後24時間でMab 266に結合しなかったAβペプチドレベルは検出不可能であった。
CSF中のレベルも測定され、CSFはCNS内の細胞外区画を表し、CSF中の分子の濃度は、脳の細胞外空間内の物質の濃度をある程度反映する。CSFを大槽区画から単離した。マウスをペントバルビタールで麻酔し、頭蓋骨の基部から最初の椎骨までの筋肉を除去した。CSFは、解剖顕微鏡下で微小針で槽を覆うクモ膜を注意深く穿刺し、CSFをポリプロピレンマイクロピペットに回収することによって収集した。注射後24時間で、のMab 266を注射したマウスのCSFにおける総Aβペプチドの増加が見出され、そしてPBSを注射したマウスと比較して、Aβ42における約2倍の増加がCSF中で得られた。これは、変性ゲル電気泳動、続いてAβ42特異的抗体21F12を用いたウエスタンブロッティングを用いて確認した。
追加の実験では、3ヶ月齢のAPPV717F Tgマウスに、PBSまたはMab 266をのいずれかを静脈内注射し、CSF中のAβ40およびAβ42レベルの両方を、以下の通りに評価した。
Aβ40の測定については、Aβ40に特異的なモノクローナル抗体m2G3を利用した。記載されたELISA(Johnson−Wood,K.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1997)94:1550−1555)を、ストレプトアビジン−HRP試薬を125I−ストレプトアビジンで置き換えることにより、RIAに改良した。血漿およびCSF試料については、緩衝液中にグアニジンを含まない非変性条件下で手順を実施した。脳ホモジネート中のカーボネート可溶性および不溶性Aβの評価については、試料を100mMの炭酸塩、40mMのNaCl、pH11.5(4℃)でホモジナイズし、10,000×gで15分間遠心分離し、(Johnson−Wood,K.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1997)94:1550−1555)に記載され、上記列挙のように、Aβを上清(可溶性)およびペレット(不溶性)分画で評価した。血漿中のAβ/Mab 266複合体の測定は、改変RIAによって行った。マウスにビオチン化Mab 266(Mab 266B)を注射し、血漿を複数の時点で単離した。Mab 266に結合した総Aβを、m3D6でコーティングした96ウェルOptiplates(Packard,Inc.)を用いて測定した。希釈した血漿試料および標準(Aβ40およびMab 266Bの様々な濃度)を、コーティングしたプレート中で一晩インキュベートし、総Aβ/Mab 266B複合体の量を、1251I−ストレプトアビジンを用いて決定した。
Mab 266の静脈内注射の3時間後には、CSFのAβ40レベルの2倍の増加があり、Aβ42では有意な増加はなかった。しかし、両方の24および72時間の時点で、CSF中のAβ40およびAβ42の両方で2倍から3倍の増加があった。同様な結果が、変性ゲル分析、続いてプールされたCSFのAβウエスタンブロッティングを用いて得られた。CSFレベルによってある程度反映された脳間質液を介したAβの流出は、CSFのAβの観察された増加を説明すると考えられる。
Mab 266の0.1%未満の血漿レベルである注入24時間後のレベルが変化を説明するには不十分であるため、CSFのAβペプチドレベルの変化が、CSFへのMab 266の侵入によるものではあり得ないことが重要である。これらの結果は、血流中の抗体の存在によってAβペプチドが脳実質からCSF中に回収されることを示唆している。
PBSまたは炭酸緩衝液に可溶性であるAβペプチドの形態を、Mab 266を注射した同じマウスの大脳皮質ホモジネート中で測定し、CSFを上記のように分析した。皮質ホモジネートにおけるこれらの可溶性形態の同様の増加が観察された。
脳内のAβに及ぼすMab 266の効果
4ヶ月齢のAPPV717F+/+マウスを、生理食塩水、Mab 266(500μg)、または対照マウスIgG(100μg、Pharmigen)のIP注射で2週間ごとに5ヶ月間処置した。マウスを9ヶ月齢で殺処分し、皮質におけるAβ沈着を測定した。ウサギpan−Aβ抗体(QCB,Inc.)で同定されたAβ免疫反応性によってカバーされた%面積を、Holtzman,D.M.,et al.,Ann.Neurol.(2000)97:2892−2897によって記載されたように、背側海馬のすぐ上にある皮質において定量化した。この年齢では、各群の約半数がまだAβ沈着を発症し始めていない。しかしながら、皮質中の>50%のAβ負荷を有するマウスの%は、266処置群において有意に少なかった(p=0.02、カイ二乗検定)。APPV717Fマウスは、9ヶ月までに大量のAβ沈着物を発生させ得るが、沈着物を示さない約50%および実質沈着物を示す約50%で大きな変動性がある。PBSおよびIgGで処理した動物では、6/14および5/13のマウスが、50%超のAβ染色によってカバーされた皮質を有し、Mab 266で処置された14匹のマウスのうちの1匹のみがこのレベルの染色を有した。全ての群の動物のほぼ50%は、9ヶ月齢までにAβ沈着をまだ発症していなかった。後者は、試験された全てのマウスがAPPV717F+/+であることが確認されたにもかかわらず、高レベルのAβ沈着が4/8の交配対に由来するマウスにおいてのみ観察されたため(高病理同腹子)、コホートにおける個々のマウスの親の起源に起因するようである。他の4匹の交配対に由来するマウスは、Aβ沈着物を実質的に含まなかった(低病理同腹子)。共変量としての親の起源を用いると、Mab 266がAβ沈着を減少させる強力で有意な効果があった(p=0.0082)。
PEG−抗Aβ抗体断片
ネズミ266およびヒト化1A1 Fab類似体の精製
「266」(m266)と命名されたマウスモノクローナル抗体は、最初にヒトAβペプチドの残基13〜28からなるペプチドで免疫化することによって調製され、m266のFab断片を(m266−Fab)と命名する。この抗体は、このペプチドと免疫反応することが確認されている。m266の調製は以前に記載されている(例えば、米国特許第8,066,999号および同第7,195,761号を参照)。m266−FabにPEG分子を共有結合させるために、Fabを突然変異させて、重鎖可変部のCDR2(N56C)にシステイン残基を導入し、以下に示すような(インビトロでのPEG化および特性化)方法でPEG化することができる。ここでの例は、マウス系で行われた実験を記載しているので、ネズミモノクローナル抗体および抗体断片の使用は満足のいくものである。しかし、ヒトの使用を意図した本発明の治療方法では、本発明の抗体および抗体断片のヒト化形態が好ましい。以下の実施例で言及される抗Aβ抗体断片、1A1−Fabは、配列番号53のLCVRおよび配列番号54のHCVRを含むヒト化抗体Fab断片である。
m266−Fabまたはヒト化1A1 Fabおよび類似体でトランスフェクトされた細胞からの培養上清を、陽イオン交換クロマトグラフィー、続いてSuperdex 75樹脂(GE Healthcare)を用いたサイズ排除クロマトグラフィーからなる2段階クロマトグラフィーストラテジーを使用して精製する。採取後、培養上清をTFFを用いて濃縮し、20倍過剰量の10mM酢酸ナトリウムpH5に対して、4℃で一晩透析する。沈殿物を遠心分離によって除去し、上清を10mM酢酸ナトリウムpH5を充填したSPセファロース(GE Healthcare)の充填床に充填する。約90〜110mMのNaClで溶出されるまで、連続してより多量のNaClを含有する10mM酢酸ナトリウムpH5でカラムを洗浄する。活性Fabを含有するカラム分画を特定し、プールする。遠心濃縮装置(Millipore)を用いて容量を減らし、緩衝液(PBS)交換する。最終容量を13mlに調整し、Superdex 75サイジングカラムに充填する。約50kDで溶出するFab含有分画を特定し、さらなる特性化およびPEG化のためにプールする。
インビトロでのPEG化および特性化
細胞培養物から精製された1A1−Fab上のN56Cシステインを、PEG化のためにブロックする。PierceのReduce−Imm(商標)固定化還元剤ビーズを使用して、N56Cシステインを選択的に還元する。還元剤ビーズは、製造業者によって提供されたカラムから抽出され、バッチモードで使用される。4mlのビーズを、Reduce−IMM平衡化緩衝液#1(リン酸ナトリウム+EDTA、pH8.0)中の10mMのDTT8mLで30分間、最初に活性化する。次いで、このビーズをPBSで3回洗浄する。PBS pH7.4中の1.7mg/mlの1A1N56C Fabの18mlをビーズに添加し、10mMのEDTAを混合物に添加する。混合物を回転させ、室温で4〜5時間インキュベートする。FabをHandee(商標)樹脂分離器を用いてビーズから分離させ、ビーズをPBSで洗浄する。Fabおよび洗浄液を合わせ、5倍モル過剰のPEG−マレイミド(NOFからの20kPEG;Sunbioからの10kPEG;NektarからのSkPEG)と1時間反応させる。反応混合物を、10mMの酢酸ナトリウム緩衝液pH5.0の4Lに対して透析し、10mMの酢酸ナトリウム緩衝液pH5.0で平衡化したSPセファロースカラムでFabおよびFab−PEGを捕捉できるようにする。未反応FabおよびFab−PEGを塩勾配で溶出させる。これらは、50mM〜70mMのNaClで溶出される。このタンパク質を、移動相としてPBSを含むサイズ排除クロマトグラフィー(Superdex75カラム、GE Healthcare)によりさらに精製する。還元反応は拡大縮小することができる。同様の方法を用いて、PEG化マウス266 Fab N56Cを調製することができる。
試料をサイズ排除クロマトグラフィーで分析して、FabへのPEGの添加を確認する。サイズ排除クロマトグラフィーは、TSK G3000PW XL(Tosoh Bioscience)カラムを用いて行う。このカラムは、214nmで操作するAgilent HP1100シリーズ分析用HPLCを使用して、pH7.4の0.35MのNaClを加えたPBSを用いて0.5ml/分で流す。さらに、試料をSDS−PAGEで分析する。10μgの精製物質を、4〜12%のNuPage(登録商標)ビス−トリスゲルに充填し、SimplyBlue(商標)SafeStainで染色する。
PDAPPマウスにおける1A1−Fab PEG皮下PK/PD試験
抗体断片および抗体断片−Aβ複合体の薬物動態/薬力学的血漿応答を検討するために、若年(3ヶ月齢)のトランスジェニックPDAPPマウスで試験を行う。ヒト化1A1−Fab;1A1−Fab+SKD PEG;1A1−Fab+10KD PEG;および1A1−Fab+20KD PEGを含むいくつかの抗体断片が検討されている。
PDAPP+/−マウスに1mg/kgのそれぞれの抗体断片を皮下注射し、続いて抗体断片注射群に応じて異なる時点で血漿を単離する。様々な注入群には以下の時点が使用される:
1A1−Fabは、投与後1、4、8、12、18、24、および48時間に採血する。
1A1−Fab+5KD PEGは、投与後1、4、8、24、48、96、および168時間に採血する
1A1−Fab+10KD PEGは、投与後1、4、8、24、48、96、および168時間に採血する
1A1−Fab+20KD PEGは、投与後1、8、24、48、96、168、および240時間に採血する
各時点で注射群ごとに合計5匹の動物を分析する。得られた血漿試料を小分けし、−80度で保存する。
AFab PK分析のための方法論
1A1 Fabについての血漿1A1 Fab濃度を、サンドイッチELISAを用いて決定する。プレートをヤギ抗ヒトIgGカッパ標準でコーティングし、対照試料、および試験試料をプレートに添加し、次いで室温で1時間インキュベートする。ヤギ抗ヒトIgGを検出、続いて比色分析用のOPDに用いる。A700の参照値を用いて、A493の吸光度でプレートを読み取る。
血漿試料からの濃度は、4/5パラメータアルゴリズムを用いてマウス血漿中の既知量の1A1 Fabを用いて調製した標準曲線から決定し、FabおよびFab−5K PEGアッセイの範囲は0.003〜0.3μg/mLであり、Fab−10K PEGアッセイの範囲は、0.006〜0.2および0.04〜0.4μg/mLであり、Fab 20K PEGアッセイの範囲は、0.02〜0.4および0.04〜0.4μg/mLである。結果は、PEG分子の添加およびPEG分子のサイズの増加が、非PEG化1A1 Fab(24時間後に検出不能)と比較して、血漿中のPEG化Fabの保持を増加させることを示す(20KのPE化1A1 Fabについて96時間後に77ng/ml)。
B.1A1Aβ ELISAアッセイ
このELISAは、m266に関して上述したものと本質的に同じである。試料希釈液に血漿を希釈することによって試料を調製して、次の:20%の血漿、0.5Mのグアニジン、5mMのトリスpH 8.0、0.5×プロテアーゼ阻害剤カクテル、20μg/ml 1A1、およびPBSを得る。これらのアッセイで測定されるAβペプチドは、完全長Aβ1〜40またはAβ1〜42である。比色の進行は、650nmで15、30、および60分でモニターされる。結果を以下の表6に示す。
表6:薬力学的結果:Aβ40に対する平均血漿濃度(pg/ml)
表6からのデータは、PEG分子に共有結合したヒト化Fabが、抗体断片−抗原複合体が長期間にわたり血漿循環中に蓄積するのを防止しながら、柔軟な投薬スケジュールを可能にする理想的なPK/PDプロファイルを提供することを実証している。
KinExAによる平衡定数の測定
KinExA分析は、抗原Fab複合体の緩慢なオフ速度に起因する平衡結合分析による結合親和性を測定するための直交アプローチとして使用される。KinExA 3000機器(Sapidyne Inst.Inc.)を用いて結合動力学を測定する。簡潔に言うと、抗原はセファロースビーズに共有結合され、遊離Fab/Fab−PEGのビーズへの結合が機器上で検出される。Kdを測定するために、連続的に希釈された抗原ヒト可溶性Aベータ(1〜40)(0〜10nM)を減少させたFab/Fab−PEG(1A1−Fab−20kPEGについては20pMまたは500pM、1A1Fabについては5pMまたは50pM)を、1mg/mlのBSAを含有するPBS中、37℃で30〜50時間インキュベートして、平衡達成を確実にする。インキュベーション後、各平衡試料中の遊離のFab/Fab−PEGを、KinExA 3000上で製造業者の指示に従って測定する。K値は、KinExA 3000ソフトウェアを用いたn−曲線分析によって決定される。これらの結果は、1A1 Fabが、m266 Fab(240pM)に比べて10倍高い親和性で、強固にヒトAβ(19pM)に結合することを実証している。加えて、N56C部位における20K PEGの共有結合は、1A1−Fab(12pM)の親和性に影響を与えない。
細胞ベースのELISAを用いたアミロイド前駆体タンパク質(APP)結合分析
Aベータ前駆体APPを用いた266 Fabs/mAbの交差反応性を評価するために、APPを安定的に発現するHEK293細胞(aa 1〜751)を使用する。これらの細胞は、APP(1〜751)遺伝子をネオマイシン耐性マーカーを含有するプラスミドにクローニングすることによって作製される。組換えプラスミドをHEK293にトランスフェクトし、200μg/mlのG418中で細胞を選択して、過剰発現する安定な細胞株を作製する。結合アッセイについては、75,000個のAPP 751細胞を、PDLでコーティングした96ウェルプレートの各ウェルにプレーティングする。増殖培地(DMEM F12、5%のFBS、10mMのHepes pH7.5、200μg/mlのG418)中で2日間インキュベートした後、液体を除去し、20μg/mlのFabまたはmAbをPBS(Ca/Mg)を10mg/mlのBSAを含む溶液に添加した。結合は4℃で2時間進行し、細胞を10mg/mlのBSAで3回洗浄する。ヒト軽鎖またはマウス軽鎖に特異的な二次抗体(西洋わさびペルオキシダーゼ(hrp)結合抗カッパ軽鎖)をPBS/BSA(Southern Biotech)に加える。抗ヒト軽鎖には、PBS/BSAで1:5000の希釈液を使用し、抗マウス軽鎖には1:2000を使用する。4℃で1時間インキュベートした後、細胞をBSA/PBSで5回洗浄する。基質TMBを10分間添加することにより、APPへのFab/mAb結合の関数としてのHrp活性を測定する。反応物を透明な96ウェルプレートに移し、650nmでの吸光度を測定する。データは、PEG化(5kD、10kD)および20kD)1A1−Fabおよびm266−Fabが、APPよりもAベータペプチドに対する選択性を付与することを示す。
例示した抗N3pGluAβ抗体および抗タウ抗体の組み合わせ
インビボ組み合わせ試験
以下の実施例は、本発明の抗タウ抗体と組み合わせた本発明の抗N3pGluAベータ抗体の組み合わせが、ADなどのAβ沈着および異常なタウ凝集を特徴とする疾患の治療に有用であり得ることを検証するために、試験がどのように設計され得るかを例証する。しかしながら、以下の説明が例証として記載されており、限定するものではなく、様々な修正が当業者によって加えられ得ることを理解されたい。
本明細書に記載の併用療法において、hE8L、抗体Iまたは抗体IIなどの抗N3pGluAベータ抗体のAベータ斑低下、および例示した抗タウ抗体のタウ凝集伝播の中和を評価するために、タウ/APPネズミ子孫を、APPトランスジェニックマウス系統(例えば、Tg2576またはPDAPPまたはAPPノックイン)を用いたタウトランスジェニックマウス(例えば、JNPL3またはTg4510)の交配を介して生成する。タウ/APPトランスジェニックマウスは、上記のように、アミロイド沈着がタウ病変の広がりを促進し得ることを示している。タウ/APPトランスジェニックマウスは、(a)対照抗体(30mg/kg);(b)抗N3pGluAベータ抗体(15mg/kg)および対照抗体(15mg/kg);(c)抗タウ抗体(15mg/kg)および対照抗体(15mg/kg);(d)抗N3pGluAベータ抗体(15mg/kg)および抗タウ抗体(15mg/kg)からなる処置群に分けることができる。
処置期間の後、マウスを殺処分し、脳および脊髄組織を収集することができる。タウ凝集病変およびアミロイド斑病変は、上記のように評価することができる。Aβ減少を評価するために、実質のAβ濃度を、サンドイッチELISAによるグアニジン可溶化組織ホモジネート中で測定する。組織抽出を、凍結した組織を1mLのシリコン処理したガラスビーズを含有する2mLのディープウェルディッシュ中の1mLの5.5Mグアニジン/50mM Tris/0.5倍プロテアーゼ阻害剤カクテル(pH8.0)中に抽出するビーズビーター技術を用いて行う(密封プレートを3分間隔で2回振盪した)。結果として生じた組織溶解物を、Aベータ1−40およびAベータ1−42についてサンドイッチELISAにより分析し、ビーズビーター試料を2%BSA/PBS−T中に1:10で希釈し、試料濾過プレート(Millipore)を通して濾過する。試料、ブランク、標準物、品質管理試料を2%BSA/PBST中0.55Mグアニジン/5mMのトリス中にさらに希釈した後に、試料プレートに充填する。参照標準物を試料希釈剤中に希釈する。捕捉抗体21F12(抗Aベータ42)または2G3(抗Aベータ40)で15μg/mLで被覆したプレートを試料とインキュベートし、2%BSA/PBS−T中に希釈したビオチン化3D6(抗Aベータ1−x)、続いて、2%BSA/PBS−T中1:20K希釈 NeutrAvidin−HRP(Pierce)を用いて検出を達成し、TMB(Pierce)で発色現像する。Aベータレベルを標準曲線から内挿し、最終組織濃度を組織1ミリグラム(湿重量)当たりのAβのナノグラムとして計算する。沈着したAβによって占有された海馬および皮質の面積パーセントを組織学的決定する。クリオスタット連続冠状切片(厚さ7〜10μm)を10μg/mLのビオチン化3D6(抗Aベータ1−x)または陰性対照マウスIgG(ビオチン化)とインキュベートする。ビオチンに特異的な二次HRP試薬を用い、沈着したAβをDAB−Plus(DAKO)で可視化する。海馬または皮質内の目的とする定義された領域内の免疫反応性Aβ沈着を、Image Pro plusソフトウェア(Media Cybernetics)を用いて捕捉した画像を分析することによって定量化する。この試験は、抗N3pGluAベータ抗体と抗タウ抗体との併用療法が、Aβ減少とタウ凝集体伝播の減少の両方の組み合わせをもたらし得ることを示し得る。
インビボ組み合わせ試験
以下の実施例は、本発明の抗タウ抗体と組み合わせた本発明の抗N3pGluAベータ抗体の組み合わせが、ADなどのAβ沈着および異常なタウ凝集を特徴とする疾患の治療に有用であり得ることを検証するために、試験がどのように設計され得るかを例証する。しかしながら、以下の説明が例証として記載されており、限定するものではなく、様々な修正が当業者によって加えられ得ることを理解されたい。
hE8L、抗体Iまたは抗体IIなどの抗N3pGluAベータ抗体のAベータ斑低下、および例示した抗タウ抗体のタウ凝集伝播の中和を、本明細書に記載の併用療法で評価するために、疾患の進行における遅延が、検証された評価尺度を用いて、バイオマーカーおよび/または認知的ならびに機能的衰退評価によって評価することができる。
患者は、二重盲検プラセボ群と併用療法群とからなる治療群に分けることができる。併用療法群には、有効量の抗N3pGluAベータ抗体(有効量の抗N3pGlu抗体は、フロルベタピルPETイメージングによる有意なアミロイド減少の達成、例えば、3〜40mg/kg IVに基づいて決定され得る)が、有効量の抗タウ抗体(有効量の抗タウ抗体は、タウPETイメージングによるタウNFTの進行の遅延の達成、例えば、200〜2800mg IVの達成に基づいて決定され得る)と組み合わせて投与され得る。単剤群(併用療法群における抗N3pGluAベータ抗体と同じ用量での抗N3pGluAベータ抗体の単独療法群;および併用療法における抗タウ抗体と同じ用量での抗タウ抗体の単独療法群)が、疾患修飾に対する個々の抗体の寄与をさらに解明するために含まれ得る。さらに、処置群は、前臨床期または臨床期ADの診断に基づいて、または患者(ADについては無症候性であるが)がAD疾患を引き起こす遺伝子変異を有するという診断に基づいて特徴付けられることができる。例えば、群は、(a)無症候性であるがADを引き起こす遺伝的突然変異陽性;(b)前臨床期AD;(c)前駆AD;(d)軽度AD;(e)中度AD;および(f)重度ADのうちの1つ以上を含み得る。各治療群は、3ヶ月〜24ヶ月の治療期間1ヶ月に1回それぞれの処置を受けることができる(そして、例えば、それぞれの異なる治療期間、例えば、N3PGluAベータ抗体については3〜6ヶ月の治療期間、および抗タウ抗体については24ヶ月の治療期間で受けることができる)。
治療期間の後、AD神経変性は、以下のバイオマーカー評価のうちの1つ以上によって評価することができる:(a)タウPETイメージング(NFT蓄積の評価);(b)容積測定MRI(神経解剖学的萎縮の評価);(c)FDG−PEG PETイメージング(代謝低下の評価);(d)フロルベタピル灌流PET画像化(代謝低下の評価);(e)CSFタウ濃度(神経変性の評価);(f)CSFリン酸化タウ濃度(神経変性の評価);(g)CSFニューロフィラメント軽鎖濃度(神経変性の評価);(h)CSFニューログレニン濃度(神経変性の評価);(i)フロルベタピルPETイメージング(アミロイド斑病変の評価)。さらに、ADAS−Cog、MMSE、CDR−SB、ADCS−ADL、および機能的活動アンケート(FAQ)など、各処置群の認知および機能低下を評価する1つ以上の検証された評価尺度を適用することができる。この試験は、本発明の抗N3pGluAベータ抗体と本発明の抗タウ抗体との併用療法が、Aベータ減少、およびタウ凝集体伝播の減少の両方の組み合わせをもたらし得ることを示し得る。
例示した抗Aβ抗体および抗タウ抗体の組み合わせ
インビボ組み合わせ試験
以下の実施例は、本発明の抗タウ抗体と組み合わせた本発明の抗Aβ抗体の組み合わせが、ADなどのアミロイド斑の形成および異常なタウ凝集を特徴とする疾患の治療に有用であり得ることを(動物モデルにおいて)検証するために、試験がどのように設計され得るかを例証する。しかしながら、以下の説明が例証として記載されており、限定するものではなく、様々な修正が当業者によって加えられ得ることを理解されたい。
本明細書に記載の併用療法において、例示した抗Aβ抗体によるAβの封鎖の影響、および例示した抗タウ抗体のタウ凝集伝播の中和を評価するために、タウ/APPネズミ子孫を、APPトランスジェニックマウス系統(例えば、Tg2576またはPDAPPまたはAPPノックイン)を用いたタウトランスジェニックマウス(例えば、JNPL3またはTg4510)の交配を介して生成する。タウ/APPトランスジェニックマウスは、上記のように、アミロイド沈着がタウ病変の広がりを促進し得ることを示している。タウ/APPトランスジェニックマウスは、(a)対照抗体(30mg/kg);(b)抗Aβ抗体(15mg/kg)および対照抗体(15mg/kg);(c)抗タウ抗体(15mg/kg)および対照抗体(15mg/kg);(d)抗Aβ抗体(15mg/kg)および抗タウ抗体(15mg/kg)からなる処置群に分けることができる。
処置期間の後、マウスを殺処分し、脳および脊髄組織を収集することができる。タウ凝集病理およびアミロイド斑病変は、上記のように評価することができる。遊離血漿Aβレベルは、上記のように評価され得る。Aβ減少を評価するために、実質のAβ濃度を、サンドイッチELISAによるグアニジン可溶化組織ホモジネート中で測定する。組織抽出を、凍結した組織を1mLのシリコン処理したガラスビーズを含有する2mLのディープウェルディッシュ中の1mLの5.5Mグアニジン/50mM Tris/0.5倍プロテアーゼ阻害剤カクテル(pH8.0)中に抽出するビーズビーター技術を用いて行う(密封プレートを3分間隔で2回振盪した)。結果として生じた組織溶解物を、Aベータ1−40およびAベータ1−42についてサンドイッチELISAにより分析し、ビーズビーター試料を2%BSA/PBS−T中に1:10で希釈し、試料濾過プレート(Millipore)を通して濾過する。試料、ブランク、標準物、品質管理試料を2%BSA/PBST中0.55Mグアニジン/5mM Tris中にさらに希釈した後に、試料プレートに充填する。参照標準物を試料希釈剤中に希釈する。捕捉抗体21F12(抗Aベータ42)または2G3(抗Aベータ40)で15μg/mLで被覆したプレートを試料とインキュベートし、2%BSA/PBS−T中に希釈したビオチン化3D6(抗Aベータ1−x)、続いて、2%BSA/PBS−T中1:20K希釈 NeutrAvidin−HRP(Pierce)を用いて検出を達成し、TMB(Pierce)で発色現像する。Aβレベルを標準曲線から内挿し、最終組織濃度を組織1ミリグラム(湿重量)当たりのAβのナノグラムとして計算する。沈着したAβによって占有された海馬および皮質の面積パーセントを組織学的決定する。クリオスタット連続冠状切片(厚さ7〜10μm)を10μg/mLのビオチン化3D6(抗Aベータ1−x)または陰性対照マウスIgG(ビオチン化)とインキュベートする。ビオチンに特異的な二次HRP試薬を用い、沈着したAβをDAB−Plus(DAKO)で可視化する。海馬または皮質内の目的とする定義された領域内の免疫反応性Aβ沈着を、Image Pro plusソフトウェア(Media Cybernetics)を用いて捕捉した画像を分析することによって定量化する。この試験は、抗Aβ抗体と抗タウ抗体との併用療法が、遊離Aβレベルの減少、アミロイド斑減少、およびタウ凝集体伝播の減少の組み合わせをもたらし得ることを示し得る。
インビボ組み合わせ研究
以下の実施例は、本発明の抗タウ抗体と組み合わせた本発明の抗Aβ抗体の組み合わせが、ADなどのアミロイド斑の形成および異常なタウ凝集を特徴とする疾患の治療に有用であり得ることを検証するために、試験がどのように設計され得るかを例証する。しかしながら、以下の説明が例証として記載されており、限定するものではなく、様々な修正が当業者によって加えられ得ることを理解されたい。
例示した抗Aβ抗体のAβの封鎖の影響、および例示した抗タウ抗体のタウ凝集伝播の中和を、本明細書に記載の併用療法で評価するために、疾患の進行における遅延が、検証された評価尺度を用いて、バイオマーカーおよび/または認知的ならびに機能的衰退評価によって評価することができる。
患者は、二重盲検プラセボ群と併用療法群とからなる治療群に分けることができる。併用療法群には、有効量の抗Aβ抗体(有効量の抗Aβ抗体は、例えば、モデル化された遊離血漿Aβの有意な減少の達成、例えば、3〜40mg/kg IVに基づいて決定され得る)が、有効量の抗タウ抗体(有効量の抗タウ抗体は、例えばタウPETイメージングによるタウNFTの進行の遅延の達成、例えば、200〜2800mg IVの達成に基づいて決定され得る)と組み合わせて投与され得る。単剤群(併用療法群における抗Aβ抗体と同じ用量での抗Aβ抗体の単独療法群;および併用療法における抗タウ抗体と同じ用量での抗タウ抗体の単独療法群)が、疾患修飾に対する個々の抗体の寄与をさらに解明するために含まれ得る。さらに、処置群は、前臨床期または臨床期ADの診断に基づいて、または患者(ADについては無症候性であるが)がAD疾患を引き起こす遺伝子変異を有するという診断に基づいて特徴付けらることができる。例えば、群は、(a)無症候性であるがADを引き起こす遺伝的突然変異陽性;(b)前臨床期AD;(c)前駆AD;(d)軽度AD;(e)中度AD;および(f)重度ADのうちの1つ以上を含み得る。各治療群は、3ヶ月〜24ヶ月の治療期間1ヶ月に1回それぞれの処置を受けることができる(そして、例えば、それぞれの異なる治療期間、例えば、抗Aβ抗体については3〜6ヶ月の治療期間、および抗タウ抗体については24ヶ月の治療期間で受けることができる)。
治療期間の後、AD神経変性は、以下のバイオマーカー評価のうちの1つ以上によって評価することができる:(a)タウPETイメージング(NFT蓄積の評価);(b)容積測定MRI(神経解剖学的萎縮の評価);(c)FDG−PEG PETイメージング(代謝低下の評価);(d)フロルベタピル灌流PET画像化(代謝低下の評価);(e)CSFタウ濃度(神経変性の評価);(f)CSFリン酸化タウ濃度(神経変性の評価);(g)CSFニューロフィラメント軽鎖濃度(神経変性の評価);(h)CSFニューログレニン濃度(神経変性の評価);(i)フロルベタピルPETイメージング(アミロイド斑病変の評価)。さらに、ADAS−Cog、MMSE、CDR−SB、ADCS−ADL、および機能的活動アンケート(FAQ)など、各処置群の認知および機能低下を評価する1つ以上の検証された評価尺度を適用することができる。
この試験は、本発明の抗Aβ抗体と本発明の抗タウ抗体との併用療法が、遊離血漿ならびにCSFのAβ減少、およびタウ凝集体伝播の減少の両方の組み合わせをもたらし得ることを示し得る。
例示したPEG−抗Aβ抗体断片および抗タウ抗体の組み合わせ
インビボ組み合わせ試験
以下の実施例は、本発明の抗タウ抗体と組み合わせた本発明のPEG−抗Aβ抗体断片の組み合わせが、ADなどのアミロイド斑の形成および異常なタウ凝集を特徴とする疾患の治療に有用であり得ることを(動物モデルにおいて)検証するために、試験がどのように設計され得るかを例証する。しかしながら、以下の説明が例証として記載されており、限定するものではなく、様々な修正が当業者によって加えられ得ることを理解されたい。
本明細書に記載の併用療法において、例示したPEG−抗Aβ抗体断片による血漿Aβの減少の影響、および例示した抗タウ抗体のタウ凝集伝播の中和を評価するために、タウ/APPネズミ子孫を、APPトランスジェニックマウス系統(例えば、Tg2576またはPDAPPまたはAPPノックイン)を用いたタウトランスジェニックマウス(例えば、JNPL3またはTg4510)の交配を介して生成する。タウ/APPトランスジェニックマウスは、上記のように、アミロイド沈着がタウ病変の広がりを促進し得ることを示している。タウ/APPトランスジェニックマウスは、(a)対照抗体(30mg/kg);(b)PEG−抗Aβ抗体断片(15mg/kg)および対照抗体(15mg/kg);(c)抗タウ抗体(15mg/kg)および対照抗体(15mg/kg);(d)PEG−抗Aβ抗体断片(15mg/kg)および抗タウ抗体(15mg/kg)からなる処置群に分けることができる。
処置期間の後、マウスを殺処分し、脳および脊髄組織を収集することができる。タウ凝集病変は、上記のように評価することができる。血漿Aβレベルは、上記のように評価することができる(例えば、以前に米国特許第7,195,761号に記載されているように)。Aβ減少を評価するために、実質のAβ濃度を、サンドイッチELISAによるグアニジン可溶化組織ホモジネート中で測定する。組織抽出を、凍結した組織を1mLのシリコン処理したガラスビーズを含有する2mLのディープウェルディッシュ中の1mLの5.5Mグアニジン/50mM Tris/0.5倍プロテアーゼ阻害剤カクテル(pH8.0)中に抽出するビーズビーター技術を用いて行う(密封プレートを3分間隔で2回振盪した)。結果として生じた組織溶解物を、Aベータ1−40およびAベータ1−42についてサンドイッチELISAにより分析し、ビーズビーター試料を2%BSA/PBS−T中に1:10で希釈し、試料濾過プレート(Millipore)を通して濾過する。試料、ブランク、標準物、品質管理試料を2%BSA/PBST中0.55Mグアニジン/5mM Tris中にさらに希釈した後に、試料プレートに充填する。参照標準物を試料希釈剤中に希釈する。捕捉抗体21F12(抗Aベータ42)または2G3(抗Aベータ40)で15μg/mLで被覆したプレートを試料とインキュベートし、2%BSA/PBS−T中に希釈したビオチン化3D6(抗Aベータ1−x)、続いて、2%BSA/PBS−T中1:20K希釈 NeutrAvidin−HRP(Pierce)を用いて検出を達成し、TMB(Pierce)で発色現像する。Aベータレベルを標準曲線から内挿し、最終組織濃度を組織1ミリグラム(湿重量)当たりのAβのナノグラムとして計算する。沈着したAβによって占有された海馬および皮質の面積パーセントを組織学的決定する。クリオスタット連続冠状切片(厚さ7〜10μm)を10μg/mLのビオチン化3D6(抗Aベータ1−x)または陰性対照マウスIgG(ビオチン化)とインキュベートする。ビオチンに特異的な二次HRP試薬を用い、沈着したAβをDAB−Plus(DAKO)で可視化する。海馬または皮質内の目的とする定義された領域内の免疫反応性Aβ沈着を、Image Pro plusソフトウェア(Media Cybernetics)を用いて捕捉した画像を分析することによって定量化する。この試験は、PEG−抗Aβ抗体断片と抗タウ抗体との併用療法が、Aβレベルの減少、アミロイド斑減少、およびタウ凝集体伝播の減少の組み合わせをもたらし得ることを示し得る。
インビボ組み合わせ研究
以下の実施例は、本発明の抗タウ抗体と組み合わせた本発明のPEG−抗Aβ抗体断片の組み合わせが、ADなどのアミロイド斑の形成および異常なタウ凝集を特徴とする疾患の治療に有用であり得ることを検証するために、試験がどのように設計され得るかを例証する。しかしながら、以下の説明が例証として記載されており、限定するものではなく、様々な修正が当業者によって加えられ得ることを理解されたい。
例示したPEG−抗Aβ抗体断片の血漿Aβの減少の影響、および例示した抗タウ抗体のタウ凝集伝播の中和を、本明細書に記載の併用療法で評価するために、疾患の進行における遅延が、検証された評価尺度を用いて、バイオマーカーおよび/または認知的ならびに機能的衰退評価によって評価することができる。
患者は、二重盲検プラセボ群と併用療法群とからなる治療群に分けることができる。併用療法群には、有効量のPEG−抗Aβ抗体断片(有効量のPEG−抗Aβ抗体断片は、例えば、モデル化された遊離血漿Aβの有意な減少の達成、例えば、1週間当たり25〜200mg皮下に基づいて決定され得る)が、有効量の抗タウ抗体(有効量の抗タウ抗体は、例えばタウPETイメージングによるタウNFTの進行の遅延の達成、例えば、200〜2800mg IVの達成に基づいて決定され得る)と組み合わせて投与され得る。単剤群(併用療法群におけるPEG−抗Aβ抗体断片と同じ用量でのPEG−抗Aβ抗体断片の単独療法群;および併用療法における抗タウ抗体と同じ用量での抗タウ抗体の単独療法群)が、疾患修飾に対する個々の抗体の寄与をさらに解明するために含まれ得る。さらに、処置群は、前臨床期または臨床期ADの診断に基づいて、または患者(ADについては無症候性であるが)がAD疾患を引き起こす遺伝子変異を有するという診断に基づいて特徴付けられることができる。例えば、群は、(a)無症候性であるがADを引き起こす遺伝的突然変異陽性;(b)前臨床期AD;(c)前駆AD;(d)軽度AD;(e)中度AD;および(f)重度ADのうちの1つ以上を含み得る。各治療群は、3ヶ月〜24ヶ月の治療期間1ヶ月に1回それぞれの処置を受けることができる(そして、例えば、それぞれの異なる治療期間、例えば、PEG−抗Aβ抗体断片については3〜6ヶ月の治療期間、および抗タウ抗体については24ヶ月の治療期間で受けることができる)。
治療期間の後、AD神経変性は、以下のバイオマーカー評価のうちの1つ以上によって評価することができる:(a)タウPETイメージング(NFT蓄積の評価);(b)容積測定MRI(神経解剖学的萎縮の評価);(c)FDG−PEG PETイメージング(代謝低下の評価);(d)フロルベタピル灌流PET画像化(代謝低下の評価);(e)CSFタウ濃度(神経変性の評価);(f)CSFリン酸化タウ濃度(神経変性の評価);(g)CSFニューロフィラメント軽鎖濃度(神経変性の評価);(h)CSFニューログレニン濃度(神経変性の評価);(i)フロルベタピルPETイメージング(アミロイド斑病変の評価)。さらに、ADAS−Cog、MMSE、CDR−SB、ADCS−ADL、および機能的活動アンケート(FAQ)など、各処置群の認知および機能低下を評価する1つ以上の検証された評価尺度を適用することができる。
この試験は、本発明のPEG−抗Aβ抗体断片と本発明の抗タウ抗体との併用療法が、血漿ならびにCSFのAβ減少、およびタウ凝集体伝播の減少の両方の組み合わせをもたらし得ることを示し得る。
配列
配列番号1−HCDR1−抗N3pGlu抗体(抗体Iおよび抗体II)
KASGYTFTDYYIN
配列番号2−HCDR2−抗N3pGlu抗体(抗体Iおよび抗体II)
WINPGSGNTKYNEKFKG
配列番号3−HcDR3−抗N3pGlu抗体(抗体Iおよび抗体II)
TREGETVY
配列番号4−LCDR1−抗N3pGlu抗体(抗体Iおよび抗体II)
KSSQSLLYSRGKTYLN
配列番号5−LCDR2−抗N3pGlu抗体(抗体II)
YAVSKLDS
配列番号6−LCDR2−抗N3pGlu抗体(抗体I)
YDVSKLDS
配列番号7−LCDR3−抗N3pGlu抗体(抗体Iおよび抗体II)
VQGTHYPFT
配列番号8−HCVR−抗N3pGlu抗体(抗体Iおよび抗体II)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFTDYYINWVRQAPGQGLEWMGWINPGSGNTKYNEKFKGRVTITADESTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCTREGETVYWGQGTLVTVSS
配列番号9−LCVR−抗N3pGlu抗体(抗体I)
DVVMTQSPLSLPVTLGQPASISCKSSQSLLYSRGKTYLNWFQQRPGQSPRRLIYDVSKLDSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCVQGTHYPFTFGQGTKLEIK
配列番号10−LCVR−抗N3pGlu抗体(抗体II)
DIQMTQSPSTLSASVGDRVTITCKSSQSLLYSRGKTYLNWLQQKPGKAPKLLIYAVSKLDSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPDDFATYYCVQGTHYPFTFGQGTKLEIK
配列番号11−HC−抗N3pGlu抗体(抗体Iおよび抗体II)
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFTDYYINWVRQAPGQGLEWMGWINPGSGNTKYNEKFKGRVTITADESTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCTREGETVYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG
配列番号12−LC−抗N3pGlu抗体(抗体I)
DVVMTQSPLSLPVTLGQPASISCKSSQSLLYSRGKTYLNWFQQRPGQSPRRLIYDVSKLDSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCVQGTHYPFTFGQGTKLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVY ACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号13−LC−抗N3pGlu抗体(抗体II)
DIQMTQSPSTLSASVGDRVTITCKSSQSLLYSRGKTYLNWLQQKPGKAPKLLIYAVSKLDSGVPSRFSGSGSGTEFTLTISSLQPDDFATYYCVQGTHYPFTFGQGTKLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVY ACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号14−配列番号11のHCを発現するために例示したDNA
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGTCCTCGGTGAAGGTCTCCTGCAAGGCTTCTGGATACACCTTCACCGACTATTATATCAACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGATGGATCAACCCTGGCAGTGGTAATACAAAGTACAATGAGAAGTTCAAGGGCAGAGTCACGATTACCGCGGACGAATCCACGAGCACAGCCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCCGTGTATTACTGTACAAGAGAAGGCGAGACGGTCTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCGCTAGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAAAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGACGAGCTGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCCCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTATAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGT
配列番号15−配列番号12のLCを発現するために例示したDNA
GATGTTGTGATGACTCAGTCTCCACTCTCCCTGCCCGTCACCCTTGGACAGCCGGCCTCCATCTCCTGCAAGTCTAGTCAAAGCCTCCTGTACAGTCGCGGAAAAACCTACTTGAATTGGTTTCAGCAGAGGCCAGGCCAATCTCCAAGGCGCCTAATTTATGATGTTTCTAAACTGGACTCTGGGGTCCCAGACAGATTCAGCGGCAGTGGGTCAGGCACTGATTTCACACTGAAAATCAGCAGGGTGGAGGCTGAGGATGTTGGGGTTTATTACTGCGTGCAAGGTACACACTACCCTTTCACTTTTGGCCAAGGGACCAAGCTGGAGATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
配列番号16−配列番号13のLCを発現するために例示したDNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCTTCCACCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCAAGTCCAGTCAGAGTCTCCTGTACAGTCGCGGAAAAACCTATTTGAACTGGCTCCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGTCTCCAAACTGGACAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGATGATTTTGCAACTTATTACTGCGTGCAGGGTACACATTATCCTTTCACTTTTGGCCAGGGGACCAAGCTGGAGATCAAACGGACCGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
配列番号17−抗N3pGlu抗体(LCDR1−B12L/R17L/hE8L)
KSSQSLLYSRGKTYLN
配列番号18−抗N3pGlu抗体(LCDR2−B12L/R17L/hE8L)
AVSKLDS
配列番号19−抗N3pGlu抗体(LCDR3−B12L/R17L/hE8L)
VQGTHYPFT
配列番号20−抗N3pGlu抗体(HCDR1−B12L)
GYDFTRYYIN
配列番号21−抗N3pGlu抗体(HCDR1−R17L)
GYTFTRYYIN
配列番号22−抗N3pGlu抗体(HCDR2−B12L/R17L/hE8L)
WINPGSGNTKYNEKFKG
配列番号23−抗N3pGlu抗体(HCDR3−B12L)
EGITVY
配列番号24−抗N3pGlu抗体(HCDR3−R17L)
EGTTVY
配列番号25−抗N3pGlu抗体(LCVR−B12L/R17L)
配列番号26−抗N3pGlu抗体(HCVR−B12L)
配列番号27−抗N3pGlu抗体(HCVR−R17L)
配列番号28−抗N3pGlu抗体(LC−B12L/R17L)
配列番号29−抗N3pGlu抗体(HC−B12L)
配列番号30−抗N3pGlu抗体(HC−R17L)
配列番号31−N3pGluAβ
[pE]FRHDSGYEVHHQKLVFFAEDVGSNKGAIIGLMVGGVVIA
配列番号32−抗N3pGlu抗体(LCVR−hE8L)
配列番号33−抗N3pGlu抗体(LC−hE8L)
配列番号34−抗N3pGlu抗体(HCVR−hE8L)
配列番号35−抗N3pGlu抗体(HC−hE8L)
配列番号36−抗N3pGlu抗体(HCDR1−hE8L)
GYTFTDYYIN
配列番号37−抗N3pGlu抗体(HCDR3−hE8L)
EGETVY
配列番号38−Aβ1−42
DAEFRHDSGYEVHHQKLVFFAEDVGSNKGAIIGLMVGGVVIA
配列番号39−例示した抗Aβ抗体のLCDR1
RSSQSLIYSDGNAYLH
配列番号40−例示した抗Aβ抗体のLCDR2
KVSNRFS
配列番号41−例示した抗Aβ抗体のLCDR3
SQSTHVPWT
配列番号42−例示した抗Aβ抗体のHCDR1
RYSMS
配列番号43−例示した抗Aβ抗体のHCDR2
QINSVGNSTYYPDTVKG
配列番号44−例示した抗Aβ抗体のHCDR3
GDY
配列番号45−例示した抗Aβ抗体のLCVR
DXaa VMTQXaa PLSLPVXaa14 Xaa15 GQPASISCRSSQSLXaa30 YSDGNAYLHWFLQKPGQSPXaa50 LLIYKVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDXaa88 GVYYCSQSTHVPWTFGXaa105 GTXaa108 Xaa109 EIKR
式中、2位のXaaは、ValまたはIleである。
式中、7位のXaaは、SerまたはThrである。
式中、14位のXaa14は、ThrまたはSerである。
式中、15位のXaa15は、LeuまたはProである。
式中、30位のXaa30は、IleまたはValである。
式中、50位のXaa50は、Arg、Gln、またはLysである。
式中、88位のXaa88は、ValまたはLeuである。
式中、105位のXaa105は、GlnまたはGlyである。
式中、108位のXaa108は、LysまたはArgである。
式中、109位のXaa109は、ValまたはLeuである。
配列番号46−例示した抗Aβ抗体のHCVR
Xaa VQLVEXaa GGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSRYSMSWVRQAPGKGLXaa46 LVAQINSVGNSTYYPDXaa63 VKGRFTISRDNXaa75 Xaa76 NTLYLQMNSLRAXaa89 DTAVYY CASGD YWGQGTXaa107 VTVSS
式中、1位のXaaは、GluまたはGlnである。
式中、7位のXaaは、SerまたはLeuである。
式中、46位のXaa46は、Glu、Val,Asp、またはSerである。
式中、63位のXaa63は、ThrまたはSerである。
式中、75位のXaaは、Ala、Ser、Val、またはThrである。
式中、76位のXaaは、LysまたはArgである。
式中、89位のXaaは、GluまたはAspである。
式中、107位のXaaは、LeuまたはThrである。
配列番号47−例示した抗Aβ抗体のLCVR
DVVMTQSPLSLPVTLGQPASISCRSSQSLIYSDGNAYLHWFLQKPGQSPRLLIYKVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPWTFGQGTKVEIKR
配列番号48−例示した抗Aβ抗体のHCVR
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSRYSMSWVRQAPGKGLELVAQINSVGNSTYYPDTVKGRFTISRDNAKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCASGDYWGQGTLVTVSS
配列番号49−例示した抗Aβ抗体のLC
DVVMTQSPLSLPVTLGQPASISCRSSQSLIYSDGNAYLHWFLQKPGQSPRLLIYKVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCSQSTHVPWTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号50−例示した抗Aβ抗体のHC
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSRYSMSWVRQAPGKGLELVAQINSVGNSTYYPDTVKGRFTISRDNAKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCASGDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号51−VL PCRのための3’プライマー
tatagagctc aagcttggat ggtgggaaga tggatacagt tggtgc
配列番号52−VH PCRのための3’プライマー
tatagagctc aagcttccag tggatagach gatggggstg tygttttggc
配列番号53−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のLCVR
DIVMTQTPLSLSVTPGQPASISCSSSQSLIYSDGNAYLHWYLQKPGQSPQLLIYKVSNRFSGVPDRFSGSGSGTDFTLKISRVEAEDVGVYYCTQSTHSPWTFGGGTKVEIK
配列番号54−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のHCVR
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSRYSMSWVRQAPGKGLEWVGQINIRGCNTYYPDTVKGRFTISRDDSKNTLYLQMNSLKTEDTAVYYCTTGDFWGQGTLVTVSS
式中、残基56におけるCysは、マレイミド結合を介して20KDのPEGでPEG化されている。
配列番号55−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のHCVR
EVQLVESGGGLVKPGGSLRLSCAASGYTFSRYSMSWVRQAPGKGLEWVGQINIRGNNTYYPDTVKGRFTISRDDSKNTLYLQMNSLKTEDTAVYYCTTGDFWGQGTLVTVSS
配列番号56−Aβペプチドのアミノ酸残基13〜28
HHQKLVFFAEDVGSNK
配列番号57−Aβペプチドのアミノ酸残基14〜28
HQKLVFFAEDVGSNK
配列番号58−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のLCDR1
SSSQSLIYSDGNAYLH
配列番号59−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のLCDR2
KVSNRFS
配列番号60−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のLCDR3
TQSTHSPWT
配列番号61−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のHCDR1
GYTFSRYSMS
配列番号62−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のHCVR2
QINIRGCNTYYPDTVK
配列番号63−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のHCDR2
QINIRGNNTYYPDTVKG
配列番号64−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のHCDR3
GDF
配列番号65−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のLCVR(配列番号53)をコードするcDNA
配列番号66−例示したPEG−抗Aβ抗体断片のHCVR(配列番号54)をコードするcDNA
配列番号67−例示した抗タウ抗体のLC
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCRSSQSLVHSNQNTYLHWYQQKPGQAPRLLIYKVDNRFSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCSQSTLVPLTFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号68−例示した抗タウ抗体のHC
EVQLVQSGAEVKKPGESLKISCKGSGYTFSNYWIEWVRQMPGKGLEWMGEILPGSDSIKYEKNFKGQVTISADKSISTAYLQWSSLKASDTAMYYCARRGNYVDDWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号69−例示した抗タウ抗体のLCDR1
RSSQSLVHSNQNTYLH
配列番号70−例示した抗タウ抗体のLCDR2
YKVDNRFS
配列番号71−例示した抗タウ抗体のLCDR3
SQSTLVPLT
配列番号72−例示した抗タウ抗体のHCDR1
KGSGYTFSNYWIE
配列番号73−例示した抗タウ抗体のHCDR2
EILPGSDSIKYEKNFKG
配列番号74−例示した抗タウ抗体のHCDR3
ARRGNYVDD
配列番号75−例示した抗タウ抗体のLCVR
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCRSSQSLVHSNQNTYLHWYQQKPGQAPRLLIYKVDNRFSGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCSQSTLVPLTFGGGTKVEIK
配列番号76−例示した抗タウ抗体のHCVR
EVQLVQSGAEVKKPGESLKISCKGSGYTFSNYWIEWVRQMPGKGLEWMGEILPGSDSIKYEKNFKGQVTISADKSISTAYLQWSSLKASDTAMYYCARRGNYVDDWGQGTLVTVSS
配列番号77−例示したHC(配列番号68)をコードするヌクレオチド配列
gaggtgcagctggtgcagtctggagcagaggtgaaaaagcccggggagtctctgaagatctcctgtaagggttctggctacacattcagtaactactggatagagtgggtgcgccagatgcccgggaaaggcctggagtggatgggggagattttacctggaagtgatagtattaagtacgaaaagaatttcaagggccaggtcaccatctcagccgacaagtccatcagcaccgcctacctgcagtggagcagcctgaaggcctcggacaccgccatgtattactgtgcgagaagggggaactacgtggacgactggggccagggcaccctggtcaccgtctcctcagcttctaccaagggcccatcggtcttcccgctagcgccctgctccaggagcacctccgagagcacagccgccctgggctgcctggtcaaggactacttccccgaaccggtgacggtgtcgtggaactcaggcgccctgaccagcggcgtgcacaccttcccggctgtcctacagtcctcaggactctactccctcagcagcgtggtgaccgtgccctccagcagcttgggcacgaagacctacacctgcaacgtagatcacaagcccagcaacaccaaggtggacaagagagttgagtccaaatatggtcccccatgcccaccctgcccagcacctgaggccgccgggggaccatcagtcttcctgttccccccaaaacccaaggacactctcatgatctcccggacccctgaggtcacgtgcgtggtggtggacgtgagccaggaagaccccgaggtccagttcaactggtacgtggatggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccgcgggaggagcagttcaacagcacgtaccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcctgcaccaggactggctgaacggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaaggcctcccgtcctccatcgagaaaaccatctccaaagccaaagggcagccccgagagccacaggtgtacaccctgcccccatcccaggaggagatgaccaagaaccaggtcagcctgacctgcctggtcaaaggcttctaccccagcgacatcgccgtggagtgggaaagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacgcctcccgtgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaggctaaccgtggacaagagcaggtggcaggaggggaatgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacacagaagagcctctccctgtctctgggt
配列番号78−例示したLC(配列番号67)をコードするヌクレオチド配列
gaaattgtgttgacgcagtctccaggcaccctgtctttgtctccaggggaaagagccaccctctcctgcagatctagtcagagccttgtacacagtaatcagaacacctatttacattggtaccagcagaaacctggccaggctcccaggctcctcatctataaagttgacaaccgattttctggcatcccagacaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcactctcaccatcagcagactggagcctgaagattttgcagtgtattactgttctcaaagtacactggttccgctcacgttcggcggagggaccaaggtggagatcaaacggaccgtggctgcaccatctgtcttcatcttcccgccatctgatgagcagttgaaatctggaactgcctctgttgtgtgcctgctgaataacttctatcccagagaggccaaagtacagtggaaggtggataacgccctccaatcgggtaactcccaggagagtgtcacagagcaggacagcaaggacagcacctacagcctcagcagcaccctgacgctgagcaaagcagactacgagaaacacaaagtctacgcctgcgaagtcacccatcagggcctgagctcgcccgtcacaaagagcttcaacaggggagagtgc
配列番号79−ヒト完全長タウのアミノ酸配列
MAEPRQEFEVMEDHAGTYGLGDRKDQGGYTMHQDQEGDTDAGLKESPLQTPTEDGSEEPGSETSDAKSTPTAEDVTAPLVDEGAPGKQAAAQPHTEIPEGTTAEEAGIGDTPSLEDEAAGHVTQARMVSKSKDGTGSDDKKAKGADGKTKIATPRGAAPPGQKGQANATRIPAKTPPAPKTPPSSGEPPKSGDRSGYSSPGSPGTPGSRSRTPSLPTPPTREPKKVAVVRTPPKSPSSAKSRLQTAPVPMPDLKNVKSKIGSTENLKHQPGGGKVQIINKKLDLSNVQSKCGSKDNIKHVPGGGSVQIVYKPVDLSKVTSKCGSLGNIHHKPGGGQVEVKSEKLDFKDRVQSKIGSLDNITHVPGGGNKKIETHKLTFRENAKAKTDHGAEIVYKSPVVSGDTSPRHLSNVSSTGSIDMVDSPQLATLADEVSASLAKQGL

Claims (72)

  1. アミロイドβ(Aβ)の沈着を特徴とする疾患を有する患者を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体と組み合わせて有効量の抗N3pGluAベータを投与することを含み、前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号69によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号70によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号71によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号72によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号73によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号75によって示される、方法。
  2. 前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号75によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号76によって示される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗タウ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号67によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号68によって示される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、HCVRが、HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、これらが、
    a)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号20であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号23であること、
    b)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号21であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号24であること、
    c)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号36であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号37あること、
    d)LCDR1が配列番号4であり、LCDR2が配列番号6であり、LCDR3が配列番号7であり、HCDR1が配列番号1であり、HCDR2が配列番号2であり、HCDR3が配列番号3であること、
    e)LCDR1が配列番号4であり、LCDR2が配列番号5であり、LCDR3が配列番号7であり、HCDR1が配列番号1であり、HCDR2が配列番号2であり、HCDR3が配列番号3であること、からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRおよびHCVRが、
    a)配列番号25のLCVRおよび配列番号26のHCVR、
    b)配列番号25のLCVRおよび配列番号27のHCVR、
    c)配列番号32のLCVRおよび配列番号34のHCVR、
    d)配列番号9のLCVRおよび配列番号8のHCVR、ならびに
    e)配列番号10のLCVRおよび配列番号8のHCVR、からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCおよびHCが、
    a)配列番号28のLCおよび配列番号29のHC、
    b)配列番号28のLCおよび配列番号30のHC、
    c)配列番号33のLCおよび配列番号35のHC、
    d)配列番号12のLCおよび配列番号11のHC、ならびに
    e)配列番号13のLCおよび配列番号11のHC、からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、2つの軽鎖(LC)および2つの重鎖(HC)を含み、各LCおよび各HCが、
    a)配列番号28のLCおよび配列番号29のHC、
    b)配列番号28のLCおよび配列番号30のHC、
    c)配列番号33のLCおよび配列番号35のHC、
    d)配列番号12のLCおよび配列番号11のHC、ならびに
    e)配列番号13のLCおよび配列番号11のHC、からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. Aβの沈着および異常なタウ凝集を特徴とする疾患が、臨床期アルツハイマー病(AD)または前臨床期アルツハイマー病からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. Aβの沈着を特徴とする前記疾患が、前駆AD、軽度AD、中度AD、または重度ADから選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記抗N3pGluAベータ抗体および前記抗タウ抗体が同時に投与される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記抗N3pGluAベータ抗体が前記抗タウ抗体の投与の前に投与される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む抗タウ抗体の薬学的組成物と組み合わされた、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、抗N3pGluAベータ抗体を含む薬学的組成物であって、前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号69によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号70によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号71によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号72によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号73によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号75によって示される、薬学的組成物。
  13. 前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号75によって示され前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号76によって示される、請求項12に記載の薬学的組成物。
  14. 前記抗タウ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号67によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号68によって示される、請求項12に記載の薬学的組成物。
  15. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、HCVRが、HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、これらが、
    a)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号20であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号23であること、
    b)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号21であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号24であること、
    c)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号36であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号37あること、
    d)LCDR1が配列番号4であり、LCDR2が配列番号6であり、LCDR3が配列番号7であり、HCDR1が配列番号1であり、HCDR2が配列番号2であり、HCDR3が配列番号3であること、
    e)LCDR1が配列番号4であり、LCDR2が配列番号5であり、LCDR3が配列番号7であり、HCDR1が配列番号1であり、HCDR2が配列番号2であり、HCDR3が配列番号3であること、からなる群から選択される、請求項13または14に記載の薬学的組成物。
  16. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRおよびHCVRが、
    a)配列番号25のLCVRおよび配列番号26のHCVR、
    b)配列番号25のLCVRおよび配列番号27のHCVR、
    c)配列番号32のLCVRおよび配列番号34のHCVR、
    d)配列番号9のLCVRおよび配列番号8のHCVR、ならびに
    e)配列番号10のLCVRおよび配列番号8のHCVR、からなる群から選択される、請求項13〜15のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  17. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCおよびHCが、
    a)配列番号28のLCおよび配列番号29のHC、
    b)配列番号28のLCおよび配列番号30のHC、
    c)配列番号33のLCおよび配列番号35のHC、
    d)配列番号12のLCおよび配列番号11のHC、ならびに
    e)配列番号13のLCおよび配列番号11のHC、からなる群から選択される、請求項13〜16のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  18. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、2つの軽鎖(LC)および2つの重鎖(HC)を含み、各LCおよび各HCが、
    a)配列番号28のLCおよび配列番号29のHC、
    b)配列番号28のLCおよび配列番号30のHC、
    c)配列番号33のLCおよび配列番号35のHC、
    d)配列番号12のLCおよび配列番号11のHC、ならびに
    e)配列番号13のLCおよび配列番号11のHC、からなる群から選択される、請求項13〜17のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  19. ADの治療のためのキットであって、前記キットが、有効量の抗N3pGluAベータ抗体および有効量の抗タウ抗体を含み、前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号69によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号70によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号71によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号72によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号73によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号75によって示される、キット。
  20. 前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号75によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号76によって示される、請求項19に記載のキット。
  21. 前記抗タウ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号67によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号68によって示される、請求項19に記載のキット。
  22. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、HCVRが、HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、これらが、
    a)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号20であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号23であること、
    b)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号21であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号24であること、
    c)LCDR1が配列番号17であり、LCDR2が配列番号18であり、LCDR3が配列番号19であり、HCDR1が配列番号36であり、HCDR2が配列番号22であり、HCDR3が配列番号37あること、
    d)LCDR1が配列番号4であり、LCDR2が配列番号6であり、LCDR3が配列番号7であり、HCDR1が配列番号1であり、HCDR2が配列番号2であり、HCDR3が配列番号3であること、
    e)LCDR1が配列番号4であり、LCDR2が配列番号5であり、LCDR3が配列番号7であり、HCDR1が配列番号1であり、HCDR2が配列番号2であり、HCDR3が配列番号3であること、からなる群から選択される、請求項19〜21のいずれか一項に記載のキット。
  23. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRおよびHCVRが、
    a)配列番号25のLCVRおよび配列番号26のHCVR、
    b)配列番号25のLCVRおよび配列番号27のHCVR、
    c)配列番号32のLCVRおよび配列番号34のHCVR、
    d)配列番号9のLCVRおよび配列番号8のHCVR、ならびに
    e)配列番号10のLCVRおよび配列番号8のHCVR、からなる群から選択される、請求項19〜21のいずれか一項に記載のキット。
  24. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCおよびHCが、
    f)配列番号28のLCおよび配列番号29のHC、
    g)配列番号28のLCおよび配列番号30のHC、
    h)配列番号33のLCおよび配列番号35のHC、
    i)配列番号12のLCおよび配列番号11のHC、ならびに
    j)配列番号13のLCおよび配列番号11のHC、からなる群から選択される、請求項19〜21のいずれか一項に記載のキット。
  25. 前記抗N3pGluAベータ抗体が、2つの軽鎖(LC)および2つの重鎖(HC)を含み、各LCおよび各HCが、
    a)配列番号28のLCおよび配列番号29のHC、
    b)配列番号28のLCおよび配列番号30のHC、
    c)配列番号33のLCおよび配列番号35のHC、
    d)配列番号12のLCおよび配列番号11のHC、ならびに
    e)配列番号13のLCおよび配列番号11のHC、からなる群から選択される、請求項19〜21のいずれか一項に記載のキット。
  26. 前駆AD、軽度AD、中度AD、および重度ADから選択される状態と診断された患者における認知機能低下を遅延させる方法であって、有効量の請求項12〜18のいずれか一項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
  27. アミロイド斑の形成および異常なタウ凝集を特徴とする疾患を有する患者を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の抗タウ抗体と組み合わせて有効量の抗Aβ抗体およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つを投与することを含み、前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号69によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号70によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号71によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号72によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号73によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号75によって示される、方法。
  28. 前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号75によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号76によって示される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記抗タウ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号67によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号68によって示される、請求項27に記載の方法。
  30. 有効量の前記抗Aβ抗体が、前記抗タウ抗体と組み合わせて投与され、
    前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号39によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号40によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号41によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号42によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号43によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号44によって示される、請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、
    前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号45によって示され、2位のXaaが、VleまたはIleであり、7位のXaaが、SerまたはThrであり、14位のXaaが、ThrまたはSerであり、15位のXaaが、LeuまたはProであり、30位のXaaが、IleまたはValであり、50位のXaaが、Arg、Gln、またはLysであり、88位のXaaが、ValまたはLeuであり、105位のXaaが、GlnまたはGlyであり、108位のXaaが、LysまたはArgであり、かつ109位のXaaが、ValまたはLeuであり、
    前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号46によって示され、
    1位のXaaが、GluまたはGlnであり、7位のXaaが、SerまたはLeuであり、46位のXaaが、Glu、Val、Asp、またはSerであり、63位のXaaが、ThrまたはSerであり、75位のXaaが、Ala、Ser、Val、またはThrであり、76位のXaaが、LysまたはArgであり、89位のXaaが、GluまたはAspであり、かつ107位のXaaが、LeuまたはThrである、請求項30に記載の方法。
  32. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号47によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号48によって示される、請求項30に記載の方法。
  33. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号49によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号50によって示される、請求項30に記載の方法。
  34. 前記抗Aβ抗体が、2つの軽鎖(LC)および2つの重鎖(HC)を含み、各LCのアミノ酸配列が、配列番号49によって示され、各HCのアミノ酸配列が、配列番号50によって示される、請求項30〜33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 有効量の前記PEG−抗Aβ抗体断片が、前記抗タウ抗体と組み合わせて投与され、
    前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号58によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号59によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号60によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号61によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号62または配列番号63によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号64によって示され、前記PEG−抗Aβ抗体断片が、システインにおいてPEG分子に共有結合されている、請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号53によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号54によって示され、前記PEG分子が、配列番号54のシステイン残基56において共有結合されている、請求項35に記載の方法。
  37. 前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)、重鎖可変領域(HCVR)、およびヒンジ領域を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号53によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号54によって示され、前記PEG分子が、前記ヒンジ領域の残基に共有結合されている、請求項35に記載の方法。
  38. 前記PEG分子が、約0.5kD〜約30kDの分子量を有する、請求項35〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記PEG分子が、約20kDの分子量を有する、請求項35〜37のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記PEG分子が、マレイミド結合を介して前記PEG−抗Aβ抗体断片の前記システインに共有結合している、請求項35〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. アミロイド斑の形成および異常なタウ凝集を特徴とする前記疾患が、臨床期アルツハイマー病(AD)または前臨床期アルツハイマー病からなる群から選択される、請求項27〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. アミロイド斑の形成および異常なタウ凝集を特徴とする前記疾患が、前駆AD、軽度AD、中度AD、または重度ADから選択される、請求項27〜40のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記抗Aβ抗体および前記PEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つと、前記抗タウ抗体とが同時に投与される、請求項27〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記抗Aβ抗体および前記PEG−抗Aβ抗体断片のうちの前記1つが、前記抗タウ抗体の前記投与の前に投与される、請求項27〜42のいずれか一項に記載の方法。
  45. 1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む抗タウ抗体の薬学的組成物と組み合わされた、1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、抗Aβ抗体およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つを含む薬学的組成物であって、前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号69によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号70によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号71によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号72によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号73によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号75によって示される、薬学的組成物。
  46. 前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号75によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号76によって示される、請求項45に記載の薬学的組成物。
  47. 前記抗タウ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号67によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号68によって示される、請求項45に記載の薬学的組成物。
  48. 前記薬学的組成物が、抗Aβ抗体を含み、
    前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号39によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号40によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号44によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号42によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号43によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号44によって示される、請求項45〜47のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  49. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、
    前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号45によって示され、2位のXaaが、VleまたはIleであり、7位のXaaが、SerまたはThrであり、14位のXaaが、ThrまたはSerであり、15位のXaaが、LeuまたはProであり、30位のXaaが、IleまたはValであり、50位のXaaが、Arg、Gln、またはLysであり、88位のXaaが、ValまたはLeuであり、105位のXaaが、GlnまたはGlyであり、108位のXaaが、LysまたはArgであり、かつ109位のXaaが、ValまたはLeuであり、
    前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号46によって示され、
    1位のXaaが、GluまたはGlnであり、7位のXaaが、SerまたはLeuであり、46位のXaaが、Glu、Val、Asp、またはSerであり、63位のXaaが、ThrまたはSerであり、75位のXaaが、Ala、Ser、Val、またはThrであり、76位のXaaが、LysまたはArgであり、89位のXaaが、GluまたはAspであり、かつ107位のXaaが、LeuまたはThrである、請求項48に記載の薬学的組成物。
  50. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号47によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号48によって示される、請求項48に記載の薬学的組成物。
  51. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号49によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号50によって示される、請求項48に記載の薬学的組成物。
  52. 前記抗Aβ抗体が、2つの軽鎖(LC)および2つの重鎖(HC)を含み、各LCのアミノ酸配列が、配列番号49によって示され、各HCのアミノ酸配列が、配列番号50によって示される、請求項48に記載の薬学的組成物。
  53. 前記薬学的組成物が、PEG−抗Aβ抗体断片を含み、
    前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号58によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号59によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号60によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号61によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号62または配列番号63によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号64によって示され、前記PEG−抗Aβ抗体断片が、システインにおいてPEG分子に共有結合されている、請求項45〜47のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  54. 前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号53によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号54によって示され、前記PEG分子が、配列番号54のシステイン残基56において共有結合されている、請求項53に記載の薬学的組成物。
  55. 前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)、重鎖可変領域(HCVR)、およびヒンジ領域を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号53によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号55によって示され、前記PEG分子が、前記ヒンジ領域の残基に共有結合されている、請求項53に記載の薬学的組成物。
  56. 前記PEG分子が、約0.5kD〜約30kDの分子量を有する、請求項53〜55のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  57. 前記PEG分子が、約20kDの分子量を有する、請求項53〜55のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  58. 前記PEG分子が、マレイミド結合を介して前記PEG−抗Aβ抗体断片の前記システインに共有結合している、請求項53〜57のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
  59. 前駆AD、軽度AD、中度AD、および重度ADから選択される状態と診断された患者における認知機能低下を遅延させるための方法であって、有効量の請求項45〜58のいずれか一項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
  60. ADの治療のためのキットであって、前記キットが、有効量の抗Aβ抗体およびPEG−抗Aβ抗体断片のうちの1つと、有効量の抗タウ抗体とを含み、前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号69によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号70によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号71によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号72によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号73によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号75によって示される、キット。
  61. 前記抗タウ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号75によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号76によって示される、請求項60に記載のキット。
  62. 前記抗タウ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号67によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号68によって示される、請求項60に記載のキット。
  63. 前記キットが、抗Aβ抗体を含み、
    前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号39によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号40によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号41によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号42によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号43によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号44によって示される、請求項60〜62のいずれか一項に記載のキット。
  64. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、
    前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号45によって示され、2位のXaaが、VleまたはIleであり、7位のXaaが、SerまたはThrであり、14位のXaaが、ThrまたはSerであり、15位のXaaが、LeuまたはProであり、30位のXaaが、IleまたはValであり、50位のXaaが、Arg、Gln、またはLysであり、88位のXaaが、ValまたはLeuであり、105位のXaaが、GlnまたはGlyであり、108位のXaaが、LysまたはArgであり、かつ109位のXaaが、ValまたはLeuであり、
    前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号46によって示され、
    1位のXaaが、GluまたはGlnであり、7位のXaaが、SerまたはLeuであり、46位のXaaが、Glu、Val、Asp、またはSerであり、63位のXaaが、ThrまたはSerであり、75位のXaaが、Ala、Ser、Val、またはThrであり、76位のXaaが、LysまたはArgであり、89位のXaaが、GluまたはAspであり、かつ107位のXaaが、LeuまたはThrである、請求項63に記載のキット。
  65. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号47によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号48によって示される、請求項63に記載のキット。
  66. 前記抗Aβ抗体が、軽鎖(LC)および重鎖(HC)を含み、前記LCのアミノ酸配列が、配列番号49によって示され、前記HCのアミノ酸配列が、配列番号50によって示される、請求項63に記載のキット。
  67. 前記抗Aβ抗体が、2つの軽鎖(LC)および2つの重鎖(HC)を含み、各LCのアミノ酸配列が、配列番号49によって示され、各HCのアミノ酸配列が、配列番号50によって示される、請求項63〜66のいずれか一項に記載のキット。
  68. 前記キットが、PEG−抗Aβ抗体断片を含み、
    前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが、相補性決定領域(CDR)LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を含み、前記HCVRが、CDR HCDR1、HCDR2、およびHCDR3を含み、LCDR1のアミノ酸配列が、配列番号58によって示され、LCDR2のアミノ酸配列が、配列番号59によって示され、LCDR3のアミノ酸配列が、配列番号60によって示され、HCDR1のアミノ酸配列が、配列番号61によって示され、HCDR2のアミノ酸配列が、配列番号62または配列番号63によって示され、HCDR3のアミノ酸配列が、配列番号64によって示され、前記PEG−抗Aβ抗体断片が、システインにおいてPEG分子に共有結合されている、請求項60〜62のいずれか一項に記載のキット。
  69. 前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号53によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号54によって示され、前記PEG分子が、配列番号54の前記システイン残基56において共有結合されている、請求項68に記載のキット。
  70. 前記PEG−抗Aβ抗体断片が、Fabを含み、前記Fabが、軽鎖可変領域(LCVR)、重鎖可変領域(HCVR)、およびヒンジ領域を含み、前記LCVRのアミノ酸配列が、配列番号53によって示され、前記HCVRのアミノ酸配列が、配列番号55によって示され、前記PEG分子が、前記ヒンジ領域の残基に共有結合されている、請求項68に記載のキット。
  71. 前記PEG分子が、約0.5kD〜約30kDの分子量を有する、請求項68〜70のいずれか一項に記載のキット。
  72. 前記PEG分子が、約20kDの分子量を有する、請求項68〜70のいずれか一項に記載のキット。
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