JP2019524829A - アビバクタム遊離酸 - Google Patents

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Abstract

本発明は、アビバクタム遊離酸と、アビバクタム遊離酸の調製方法と、アビバクタム遊離酸をさらに反応させてアビバクタムナトリウムを製造する方法に関する。この発明はさらに、アビバクタム遊離酸と、一又はそれ以上のアルカリナトリウム塩と、一又はそれ以上のβ−ラクタム抗生物質を含む医薬組成物に関する。本発明の医薬組成物は、医薬、特に、細菌感染症の治療及び/又は予防に使用できる。【選択図】図1

Description

本発明は、アビバクタム遊離酸、アビバクタム遊離酸の製造方法及びアビバクタム遊離酸をさらに反応させることによるアビバクタムナトリウムを製造する方法に関する。本発明はさらに、アビバクタム遊離酸、一又はそれ以上のアルカリ性ナトリウム塩及び一又はそれ以上のβラクタム系抗生物質を含む医薬組成物に関する。本発明の医薬組成物は、特に細菌感染症の治療及び/又は予防用の医薬として使用することができる。
国際純正応用化学連合(IUPAC)の命名法によって定められたアビバクタムの化学名は[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩である。アビバクタムは、式(I)による以下の化学構造によって表される。
Figure 2019524829
アビバクタムは、臨床的に適切な用量ではそれ自体は抗菌活性を持たないことが報告されている非βラクタムβラクタマーゼ阻害剤である。しかしながら、アビバクタムはβラクタマーゼ酵素による分解からβラクタム系抗生物質を保護するため、βラクタム系抗生物質の抗菌活性を維持する。したがって、アビバクタムはベータラクタム系抗生物質と組み合わせて、細菌感染症の治療に有用である。
WO02/10172A1は、アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩をイオン交換樹脂(DOWEX 50WX8ナトリウム型)に供することによって得られるアビバクタムナトリウムの合成経路を記載している。遊離酸の形のアビバクタムにも言及しているが、この文献はアビバクタム遊離酸の分析データはもちろんのことその製造方法も提供していない。
WO2012/172368は、イオン交換樹脂を必要とすることなくアビバクタムナトリウムを調製する代替方法を記載している。この文献によれば、アビバクタムナトリウムは、アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩を2−エチルヘキサン酸ナトリウムと反応させることによって得られる。ここでも、アビバクタム遊離酸及びその製造については開示がなされていない。
しかしながら、本発明者らは、WO2012/172368による方法には浄化効果がないため、得られたアビバクタムナトリウムの化学的純度は使用されたテトラブチルアンモニウム塩の化学的純度によってのみ決まることを見出した。
従って、本発明の目的の一つは、アビバクタムナトリウムの改良された製造方法、特に適用したアビバクタムテトラブチルアンモニウム塩の品質にかかわらず高純度のアビバクタムナトリウムの製造を可能にする方法を提供することである。
さらに、WO2011/042560A1は、アビバクタムナトリウムの結晶型について言及している。例えば、WO2011/042560A1は、無水形態B及びDならびに水和形態A及びEを開示している。さらに、この出願(3ページ、6乃至7行目)によれば、「形態C」と称される第5の形態が観察されているが、これは形態Aとの混合物に過ぎない。具体的には、WO2011/042560A1は、「形態Cは純粋な形態として単離されないが、一又はそれ以上の他の形態、特に形態Aとの混合物中に得られる」(12頁、5乃至7行目)と、明示的に述べている。しかしながら、この出願は、そのような混合物をどのように製造するかについての教示はなんら提供していない。
最終的に、WO2014/135930も、粉末X線回折によって特徴付けられるアビバクタムナトリウムの結晶型を開示している。6頁に提供されているピークリスト、及びこの出願の図1に示されて いる対応する粉末X線回折図によれば、この固体はWO2011/042560A1の形態B及び形態Dを含む混合物に割り当てることができる。
WO2017/025526は、特に、多形で純粋な、あるいは本質的に多形で純粋な形態のアビバクタムナトリウムの結晶型C、ならびに工業的に適用可能で信頼性があり、ロバストな製造方法、及びその医薬組成物に関する。この文書は、 アビバクタムナトリウムの多形的に純粋なC型の信頼性のある製造及び単離に関する最初の開示を提示したものである。
温度応力がある時、又は酸性もしくは塩基性条件下では、水和形態がしばしば加水分解する傾向があることは当業者には周知である。水和物はまた脱水しやすく、例えば、乾燥条件及び/又は高温にさらされると水分を容易に失う。例えば、WO2011/042560A1は、形態Eが水分を失い、加水分解する傾向があると述べている(17頁1乃至2行目)。この出願は、更に、アビバクタムナトリウム二水和物の形態Eは、相対湿度約70%以上で特に安定であると述べており、この水和形態が水分の存在下でのみ安定であることを示しているとさらに記載している。さらに、形態Eは約60℃を超える温度で一水和物の形態Aに脱水し、さらなる温度応力で形態Aが無水形態Bに脱水することがわかった。これは製粉や乾燥といった、通常は熱の発生を伴うため熱的に不安定な形態から固体形態への変形を引き起こす可能性がある、特定の製薬処理工程として重要である。従って、製薬学的目的のためには、無水形態のアビバクタム及びその製薬学的に許容される塩が水和物よりも好ましい。
しかしながら、WO2011/042560A1に開示されている無水形態のアビバクタムナトリウムも、物理的性質及び製造可能性に関してそれぞれ特定の欠点を抱えている。例えば、本発明の発明者らは、驚くべきことに、アビバクタムナトリウムのB型及びD型の両方が水分の存在下で安定ではないが有意に水を吸収し、比較的高い湿度レベルにさらされた場合に、水和物形態Aに相変態を経験することを見出した。
適切な物理的性質に加えて、固体形態の製造可能性は、それが製剤の製造に実行可能な候補であるかどうかを決定する。WO2011/042560A1(16頁、30乃至31行目)によれば、無水形態Dは非常に小さい結晶としてしか得られず、濾過が困難でありかつ遅くなる。このように、単離に関する制限のために、形態Dは工業的規模で製造することができない。通常、このような小さな結晶からなるバルク材料は、流動性や圧縮性が悪いといった不十分な粉末特性も示す。さらに、堅牢性と製造工程の信頼性は、物理的形状を選択する際の重要な基準である。例えば、WO2011/042560A1(第17頁第8行乃至14行)には、無水形態Bを製造することは困難であり、非常に狭い範囲の水分活性でしか得られないことが記載されている。したがって、WO2011/042560A1の教示によれば、無水形態Bの信頼性のある工業的生産はかなり難しいように思われる。
したがって、本発明のさらなる目的は、物理的及び化学的に安定である、すなわち製薬工程中及び/又は保存時に化学的に劣化しない及び/又はその他の固体形態に変換しない、改良型のアビバクタムを提供することである。本発明のさらなる目的は、高い嵩密度、良好な流動性、及びダスティングがない、といった改良された粉末特性を有し、したがって製薬工程中の取り扱いがより便利である改良型のアビバクタムを提供することである。本発明のさらなる目的は、工業規模でも確実かつ日常的に製造することができる改良型のアビバクタムを提供することである。さらに、様々な条件下、例えば周囲条件下での保存時に化学的及び物理的に安定である改良型のアビバクタムを含む固体医薬組成物を提供することが目的である。
本発明は、遊離酸の形でアビバクタムを提供することによって、前述の問題の一又はそれ以上を解決する。本発明のアビバクタム遊離酸は、吸湿性が低く、水分及び温度応力に対して安定である。さらに、本発明のアビバクタムは、有利な形態、均一な粒径分布を示し、その結果、嵩密度、流動性及び圧縮性などの優れた粉末特性を特徴とし、ダスティングを示さない。
従って、第1の態様において、本発明は[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩(アビバクタム)に関するものであり、これは好ましくは結晶型で存在する。
本発明はまた、[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩(アビバクタム)を製造する方法に関する。
本発明はまた、有効量及び/又は所定量の[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩(アビバクタム)と、一又はそれ以上のアルカリ性ナトリウム塩と、一又はそれ以上のβ−ラクタム系抗生物質と、を含む医薬組成物、ならびに特に細菌感染の治療及び/又は予防用の医薬として使用する医薬組成物に関する。また、前記医薬組成物を製造する方法も本発明の主題である。
驚くべきことに、遊離酸の形のアビバクタムが高純度で得られ、したがって優れた浄化手段を提示することがわかった。例えば、アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩を本発明のアビバクタム遊離酸に反応させ、さらにこの遊離酸をナトリウム塩に反応させると、最終のアビバクタムナトリウムは、施与されたテトラブチルアンモニウム塩の品質に関係なく、高い化学純度のものが得られる。これは、アビバクタムナトリウムがテトラブチルアンモニウム塩から直接製造され、得られる生成物の純度が使用されるテトラブチルアンモニウム塩の化学的純度に直接依存しており、浄化効果を示さないる上述の方法とは対照的である。
従って、本発明はまた、アビバクタム塩、特にアビバクタムナトリウムの製造における[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩(アビバクタム)の使用に関する。
最後に、本発明のその他の態様は、[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩(アビバクタム)からアビバクタムナトリウムを調製する方法に関する。
定義
特記しない限り、本明細書で使用される用語は以下の意味を有する。
本明細書で使用する用語「アビバクタム」は、[(2S、5R−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩を意味し、本明細書の式(I)による化学構造で表される。本発明において、「アビバクタム」は、硫酸基の水素原子が別の種類の原子、例えばナトリウム又はカリウムで置換されていない、遊離酸形態を示す。
本明細書中で使用される場合、用語「室温」は、20乃至30℃の範囲の温度を意味する。
本明細書で使用される粉末X線回折に関する用語「反射」は、X線回折におけるピークを意味し、固体材料中の原子の平行面によって散乱されたX線からの建設的干渉によって特定の回折角(ブラッグ角)で生じる。これは、長距離にわたって順序良く規則正しく繰り返されるパターンで分布している。このような固体材料は結晶性材料として分類されるが、非晶質材料は固体材料として定義され、それは長距離秩序を欠き、短距離秩序のみを示しており、散乱が広くなる。文献によると、長距離秩序は、例えば、約10−1020原子に及ぶが、短距離秩序は、数個の原子に及ぶのみである。(“Fundamentals of Powder Diffraction and Structural Characterization of Materials”by Vitalij K.Pecharsky及びPeter Y.Zavalij,Kluwer Academic Publishers,2003,page3)
粉末X線回折についての「本質的に同じ」という用語は、ピーク位置の変動性及びピークの相対強度を考慮するべきであることを意味する。例えば、値2シータの典型的な精度は±0.2°2シータの範囲内にある。したがって、例えば6.5°2シータに現れる回折ピークは、標準的な条件下でのほとんどのX線回折計で、通常6.3乃至6.7°2シータの範囲に現れる。さらに、当業者には、相対ピーク強度に、装置間のばらつき、ならびに結晶化度、選択配向、試料調製及び当業者に知られているその他の要因によるばらつきがあることは自明であり、定性的測定としてのみ受け止めるべきである。
フーリエ変換赤外分光法についての「本質的に同じ」という用語は、ピーク位置の変動性及びピークの相対強度を考慮するべきであることを意味する。例えば、波数の典型的な精度は±2cm−1の範囲である。したがって、1820cm−1に現れるピークは、標準的な条件の下、ほとんどの赤外分光計で1818乃至1822センチcm−1の範囲に表れる。当業者には、相対ピーク強度に、装置間のばらつき、ならびに結晶化度、選択配向、試料調製及び当業者に知られているその他の要因によるばらつきがあることは自明であり、定性的測定としてのみ受け止めるべきである。
本明細書で使用される「固体形態」という用語は、材料の結晶質相及び非晶質相を意味する。
本明細書で使用される「形態A」又は「結晶型態A」という用語は、波長0.15419nmのCu−Kalpha1,2放射線で測定したときに、(8.5±0.2)°、(15.3±0.2)°及び(16.4±0.2)°の2シータ角での反射を含むPXRDを有することを特徴とする、WO2011/042560に開示されているアビバクタムナトリウムの結晶一水和物を意味する。
本明細書で使用される「B型」又は「B型結晶」という用語は、波長0.15419nmのCu−Kalpha1,2放射線で測定したときに、(13.0±0.2)°、(16.5±0.2)°、(17.2±0.2)°の2シータ角での反射を含むPXRDを有することを特徴とする、WO2011/042560A1に開示されているアビバクタムナトリウムの結晶型を意味する。
本明細書で使用される「形態D」又は「結晶型態D」という用語は、波長0.15419nmのCu−Kalpha1,2放射線で測定したときに、(12.4±0.2)°、(16.2±0.2)°、(17.4±0.2)°、(17.8±0.2)°、(18.5±0.2)°及び(22.2±0.2)°の2シータ角での反射を含むPXRDを有することを特徴とする、WO2011/042560号に開示されているアビバクタムナトリウムの結晶型態を意味する。
本明細書で使用される「C型」又は「C型結晶」という用語は、波長0.15419nmのCu−Kalpha1,2放射線で測定したときに、(6.5±0.2)°、(14.4±0.2)°、(15.5±0.2)°、(18.0±0.2)°及び(19.3±0.2)°の2シータ角で反射を含むPXRDを有することを特徴とする、WO2017/025526A1に開示されるアビバクタムナトリウムの結晶型を意味する。
本明細書で使用される「約」という用語は、表示された値又は範囲の5%以内、より典型的には1%以内、最も典型的には0.5%以内を意味する。
本明細書で使用される「細菌感染症の治療」という用語には、細菌、特にベータラクタマーゼ産生細菌によって直接的又は間接的に引き起こされる状態の治癒、予防及び/又は改善が含まれる。
本明細書で使用されるアビバクタムの「所定量」という用語は、例えば医薬組成物中などの組成物中に、この組成物を製造する時点で存在するアビバクタムの量を意味する。
本明細書で使用されるアビバクタムの「有効量」という用語は、疾患又は障害の治療において治療上の利益を提供する、又は疾患又は障害に関連する一又はそれ以上の症状を遅らせる又は最小にするのに十分な量を意味する。
本明細書中で使用されているように、アビバクタムに関する用語「遊離された」は、アビバクタムが形成される反応混合物から物理的に分離されているアビバクタムに対応する。
本明細書中で使用されているように、粒子又は結晶型状に関する用語「プレート」又は「プレート様」は、同様の広がりや幅を有する平坦な平板状粒子又は結晶をいう。
粒子又は結晶の形状に関して本明細書で使用されている「ラス」という用語は、細長い、薄くて刃のような粒子又は結意味する。
本明細書で使用されている「攪拌」(agitation)という用語は、溶液又は懸濁液の巨視的成分の動きに関連し、その溶液又は懸濁液の別の巨視的成分に対して外部から誘導される動きに関連する。本明細書で使用される「機械的攪拌」という用語は、溶液の別の巨視的成分に対して、振盪又は攪拌又は超音波処理などの装置を介して外部から引き起こされる溶液又は懸濁液の巨視的成分の動きに関する。本明細書で使用される「撹拌」(stirring)という用語は、溶液又は懸濁液の巨視的成分の動きに関連し、その溶液又は懸濁液の別の巨視的成分に対して、撹拌装置を介して外部から引き起こされる動きに関する。
図1は、本発明によるアビバクタムの結晶型(形態1)の代表的な粉末X線回折図を示す。x軸 は散乱角を°2シータで示し、y軸は散乱X線ビームの強度を検出した光子の数で示す。 図2は、本発明によるアビバクタムの結晶型(形態1)の透過モードにおける代表的なフーリエ変換赤外スペクトルを示す。x軸は周波数を波数(cm−1)で示し、y軸はピークの相対強度をパーセント(%)で示す。 図3は、25乃至130℃の温度範囲における、本発明によるアビバクタムの結晶型(形態1)の代表的な示差走査熱量測定曲線を示す。x軸は温度を摂氏温度(℃)で示し、y軸は吸熱ピークが上がるにつれての熱流速を1グラム当たりのワット数(W/g)で示す。 図4は、本発明によるアビバクタムの結晶型(形態1)の25乃至130℃の温度範囲における代表的な熱重量分析曲線を示す。x軸はで温度を摂氏度(℃)示し、y軸は試料の質量(損失)を重量パーセント(重量)で示す。 図5aは、本発明のアビバクタムの結晶型(形態1)の走査型電子顕微鏡像を示す。図5bは、WO2011/042560A1に記載のアビバクタムナトリウムの結晶型Bの走査型電子顕微鏡像を示す。図5CはWO2011/042560A1に記載のアビバクタムナトリウムの結晶型Dの走査型電子顕微鏡像を示す。 図6は、本発明によるアビバクタムの結晶型(形態2)の 代表的な粉末X線回折図を示す。x軸は、散乱角を°2シータで示し、y軸は散乱X線ビームの強度を検出した光子の数で示す。 図7は、本発明によるアビバクタムの結晶型(形態2)の透過モードにおける代表的なフーリエ変換赤外線スペクトルを示す。x軸は頻度を波数(cm−1)で示し、y軸はピークの相対強度をパーセント(%)で示す。
本発明の様々な態様を実施形態によって以下にさらに詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。本発明の各態様は、一の実施形態で又は二又はそれ以上の実施形態を組み合わせて説明されている。
第一の態様において、本発明は、式(I)による[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩に関する。
Figure 2019524829
一実施形態において、本発明は、遊離した形で存在する、式(I)による[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩に関する。
別の実施形態において、本発明は、固体の形で存在する式(I)による[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩に関する。
さらなる実施形態において、本発明は結晶の形で存在する式(I)による[(2S,5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩に関する。
好ましい実施形態において、本発明は、波長0.15419nmのCu−Kalpha1,2放射線で測定したときの、
(9.6±0.2)°、(11.1±0.2)°及び(17.4±0.2)°、又は
(9.6±0.2)°、(11.1±0.2)°、(16.4±0.2)°及び(17.4±0.2)°、又は
(9.6±0.2)°、(11.1±0.2)°、(16.4±0.2)°、(17.4±0.2)°、(19.2±0.2)°、又は
(9.6±0.2)°、(11.1±0.2)°、(16.4±0.2)°、(17.4±0.2)°、(19.2±0.2)°、及び(22.1±0.2)°、又は
(9.6±0.2)°、(11.1±0.2)°、(16.4±0.2)°、(17.4±0.2)°、(19.2±0.2)°、(22.1±0.2)°、及び(24.2±0.2)°、又は
(9.6±0.2)°、(11.1±0.2 )°、(16.4±0.2)°、(16.7±0.2)°、(17.4±0.2)°、(19.2±0.2)°、(22.1±0.2)°、及び(24.2±0.2)°、
の2シータ角での反射を含む粉末X線回折図を有することで特徴づけられる、式(I)の[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型(形態1)に関する。
さらに別の実施形態において、本発明は、波長0.15419nmのCu−Kalpha1,2放射線で測定したときの、本発明の図1に示すものと本質的に同じ粉末X線回折図を有することで特徴づけられる、式(I)による[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−;オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型(形態1)に関する。
別の好ましい実施形態では、本発明は、波長0.15419nmのCu−Kalpha1,2放射線で測定したときの、
(9.3±0.2)°、(10.1±0.2 )°、及び (16.7±0.2)°、又は、
(9.3±0.2)°、(10.1±0.2 )°、(16.7±0.2)°、及び(18.8±0.2)°、又は、
(9.3±0.2)°、(10.1±0.2 )°、(16.3±0.2)°、(16.7±0.2)°、及び(18.8±0.2)°、又は、
(9.3±0.2)°、(10.1±0.2 )°、(16.3±0.2)°、(16.7±0.2)°、(18.8±0.2)°、及び(24.4±0.2°)、又は、
(9.3±0.2)°、(10.1±0.2 )°、(16.3±0.2)°、(16.7±0.2)°、(18.8±0.2)°、(19.5±0.2)°、及び(24.4±0.2°)、又は、
(9.3±0.2)°、(10.1±0.2 )°、(16.3±0.2)°、(16.7±0.2)°、(18.8±0.2)°、(19.5±0.2)°、(23.0±0.2)°及び(24.4±0.2°)、
の2シータ角での反射を含む粉末X線回折図を有することで特徴づけられる、式(I)による[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型(形態2)に関する。
さらに別の実施形態において、本発明は、波長0.15419nmのCu−Kalpha1,2放射線で測定したときの、本発明の図6に示すものと本質的に同じ粉末X線回折図を有することで特徴づけられる、式(I)による[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型(形態2)に関する。
さらなる実施形態において、本発明は、ダイヤモンドATRセルで測定したときに、波長:
(3391±2)cm−1、(1820±2)cm−1、及び(1688±2)cm−1、又は
(3391±2)cm−1、(3274±2)cm−1、(1820±2)cm−1、及び(1688±2)cm−1、又は
(3391±2)cm−1、(3274±2)cm−1、(1820±2)cm−1、(1688±2)cm−1、及び(1619±2)cm−1、又は
(3391±2)cm−1、(3274±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1820±2)cm−1、(1688±2)cm−1、及び(1619±2)cm−1、又は
(3391±2)cm−1、(3274±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1820±2)cm−1、(1688±2)cm−1、(1619±2)cm−1、及び(1304±2)cm−1、又は
(3391±2)cm−1、(3326±2)cm−1、(3274±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1820±2)cm−1、(1688±2)cm−1、(1619±2)cm−1、及び(1304±2)cm−1、又は
(3391±2)cm−1、(3326±2)cm−1、(3274±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1820±2)cm−1、(1688±2)cm−1、(1619±2)cm−1、(1304±2)cm−1、及び(1241±2)cm−1、又は
(3391±2)cm−1、(3326±2)cm−1、(3274±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1820±2)cm−1、(1688±2)cm−1、(1619±2)cm−1、(1304±2)cm−1、(1241±2)cm−1、及び(1054±2)cm−1
にピークを含むフーリエ変換赤外スペクトルを有することで特徴づけられる、式(I)による[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型(形態1)に関する。
一実施形態では、本発明は、ダイヤモンドATRセルを用いて測定した場合、本発明の図2に示すものと本質的に同じフーリエ変換赤外線スペクトルを有することで特徴づけられる、式(I)による[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型(形態1)に関する。
さらなる実施形態では、本発明は、ダイヤモンドATRセルを用いて測定した場合、波長:
(3403±2)cm−1、(1825±2)cm−1、及び(1686±2)cm−1、又は
(3403±2)cm−1、(3277±2)cm−1、(1825±2)cm−1、及び(1686±2)cm−1、又は
(3403±2)cm−1、(3277±2)cm−1、(1825±2)cm−1、(1686±2)cm−1、及び(1616±2)cm−1、又は
(3403±2)cm−1、(3277±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1825±2)cm−1、(1686±2)cm−1、及び(1616±2)cm−1、又は
(3403±2)cm−1、(3277±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1825±2)cm−1、(1686±2)cm−1、(1616±2)cm−1、及び(1297±2)cm−1、又は
(3403±2)cm−1、(3326±2)cm−1、(3277±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1825±2)cm−1、(1686±2)cm−1、(1616±2)cm−1、及び(1297±2)cm−1、又は
(3403±2)cm−1、(3326±2)cm−1、(3277±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1825±2)cm−1、(1686±2)cm−1、(1616±2)cm−1、(1297±2)cm−1、及び(1251±2)cm−1、又は
(3403±2)cm−1、(3326±2)cm−1、(3277±2)cm−1、(3214±2)cm−1、(1825±2)cm−1、(1686±2)cm−1、(1616±2)cm−1、(1297±2)cm−1、(1251±2)cm−1、及び(1053±2)cm−1
にピークを含むフーリエ変換赤外スペクトルを有することで特徴づけられる、式(I)による[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型(形態2)に関する。
一実施形態において、本発明は、ダイヤモンドATRセルを用いて測定した場合、本発明の図7に示されたものと本質的に同じフーリエ変換赤外線スペクトルを有することで特徴づけられる、式(I)による[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型(形態2)に関する。
別の実施形態では、本発明は、約25乃至130℃の範囲で約10K/分の加熱速度で熱重量分析により測定したとき、アビバクタムの結晶型の重量に基づいて約0.5重量%又はそれ以下、好ましくは約0.4重量%又はそれ以下、より好ましくは約0.3重量%又はそれ以下の重量損失を示すことによって特徴づけられる、式(I)による[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシコ] [3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型に関する。好ましくは、この[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の結晶型は、上記に定義されたアビバクタムの結晶型1中に存在する。
熱分析によって、本発明のアビバクタム遊離酸が温度ストレスに対して非常に安定であることが明らかになった。例えば、本発明のアビバクタム遊離酸は、少なくとも約130℃の温度まで(図3を参照)、好ましくは少なくとも約160℃の温度まで、最も好ましくは少なくとも約200℃の温度まで、示差走査熱量測定曲線において熱的事象を示さない。さらに、本発明のアビバクタムは、 熱重量分析で測定した場合、約130℃の温度までは約0.3 重量 %の重量損失しか示さず、本発明のアビバクタム遊離酸は無水であり、非溶媒和型のアビバクタムであることを示している(図4を参照)。さらに、本発明のアビバクタム遊離酸は水分に対しても非常に安定である。これらの特性は貯蔵時の形態変換を排除することができるので貯蔵寿命を通して一定の製品品質が保証される。
温度及び水分ストレスに対して安定であることに加えて、本発明のアビバクタム遊離酸はまた、優れた粉末特性を特徴とする。.図5aに示す走査型電子顕微鏡画像からわかるように、本発明のアビバクタム遊離酸は、主に、非常に均一な粒径分布を有するラス形結晶からなっており、したがって高いかさ密度と良好な圧縮特性を有する自由流動性粉末である。このような粉末特性は、例えばバイアル、単一ユニットバイアルなどの容器への充填プロセスを含む製薬方法には特に便利である。
アビバクタムナトリウムの形態Bは、多様な粒径を有する板状結晶を示す(本明細書の図5b参照)。最終的に、無水形Dが非常に小さな結晶からなることを確認できる記載が、WO2011/042560A1に提供されている(図5cを参照)。このような粉末は通常、静電気を帯びた粉になり、したがって製薬学的処理には好ましくない。
さらに、本発明は、 式(I)による [(2S 、5R −2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の製造方法に関し、この方法は:
(a)式(II)の化合物を 反応させるステップ、
Figure 2019524829

ここで、
Figure 2019524829
は、
Figure 2019524829
であり、R、R’、R’’、及びR’’’は、各々独立して、水素及び1ないし6個の炭素原子を有する水素及びアルキルから選択され、pKa< −1を有する一又はそれ以上の酸を伴う、と;
(b)選択的に、式(I)の化合物の少なくとも一部を単離するステップと;
を具える。
.本発明の過程において、アルキル基は相互に結合した炭素原子と水素原子を含む基である。アルキル基は、直鎖状又は分岐状アルキル基であってもよい。
1乃至6個の炭素を有する直鎖アルキル基は、メチル(−CH )、エチル(−CHCH)、プロピル(−(CHCH)、ブチル(−(CHCH)、ペンチル(−(CHCH)及びヘキシル(−(CHCH)であってもよい。本発明において、3乃至6個の炭素を有する直鎖アルキル基は、接頭辞「n−」を用いて、例えば、n−プロピル、n−ブチル、n− ペンチル 及び n− ヘキシルと表示できる。
分岐アルキル基の例は、イソプロピル(−CH(CHイソブチル(−CHCH(CHtert−ブチル(−CH(CH3、 イソペンチル(−(CHCH(CH )及び ネオヘキシル(−(CHCH(CH)である。
好ましい態様において、R、R’、R’’、及びR’’’はそれぞれ同じアルキル基である。R、R’、R’’、及びR’’’はそれぞれ直鎖アルキル基、好ましくは同じ直鎖アルキル基であることがさらに好ましい。特に好ましい実施態様では、R、R’、R’’、及びR’’’は、それぞれn−ブチルである。
したがって、
Figure 2019524829
は、
Figure 2019524829
であることが特に好ましい。
ステップ(a)において、式(II)の化合物は、 <−1のpK値を有する酸と反応する。pK値が小さいほど、酸は強くなる。pK値<−1を有する酸は強酸と見なすことができる。
pK値<−1の一又はそれ以上の酸は、好ましくは、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン一水和物、p−キシレン−2−スルホン酸水和物、ベンゼンスルホン酸、p−フルオロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、カンファ−10−スルホン酸、ノナフルオロブタン−1−スルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、n−プロパンスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、n−ヘキサンスルホン酸、シクロペンタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、及びこれらの一又はそれ以上の混合物からなる群から選択される。特に好ましい酸は、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸一水和物、塩酸及び硝酸からなる群から選択される。とりわけ好ましいのはp−トルエンスルホン酸一水和物である。代替的に、特に好ましいのは、p−トルエンスルホン酸である。
リン酸、トリフルオロ酢酸及びギ酸は、酸として使用しないのが好ましい。
好ましい実施形態では、式(II)の化合物と酸は、約1:1乃至1:1.8、より好ましくは約1:1.01乃至1:1.6、さらにより好ましくは約1:1.02乃至1:1.4、特に約1:1.03−1:1.15の範囲の分子比で反応する。
好ましい実施態様では、この反応は、例えばエタノール、t−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、2−ブタノール、アミルアルコール 、塩化メチレン、アセトン、酢酸エチル、アセトニトリル、及びこれらの混合物からなる群から選択された溶媒中で行われる。好ましい溶媒は、塩化メチレン、イソブタノール、アセトン及びエタノールである。塩化メチレンとエタノールが特に好ましい。溶媒は、好ましくは2%w/w未満、より好ましくは1%w/w未満、特に0.3%w/w未満の水を含む。溶媒が実質的に水を含まない場合が特に好ましい。
この反応は、約−10℃乃至35℃、好ましくは約−8℃乃至25℃、さらにより好ましくは約−6℃乃至約25℃、特に好ましくは約−5℃乃至5℃の範囲の温度で行われる。
この反応は、好ましくは約5乃至240分間、好ましくは約10乃至180分間、より好ましくは約15乃至90分間、特に約20乃至45分間の範囲で行うことができる。
さらに、この反応混合物は、攪拌(agitation)、機械的攪拌及び/又は攪拌(stirring)を行うことが好ましい。
選択的工程(b)において、式(I)の化合物の少なくとも一部を単離することができる。
式(I)による化合物の単離は、好ましくは、ステップ(a)で得られた沈殿物をろ過するステップを具えていてもよい。沈殿物のろ過は、例えば吸引装置、ふるい付漏斗又は濾紙を用いて行うことができる。さらに、濾過した沈殿物は、好ましくはステップ(a)の反応を行った溶媒、特に塩化メチレン又はエタノールで洗浄することが好ましい。さらに、式(I)の化合物は、好ましくは、乾燥させてもよい。乾燥は好ましくは約5乃至200ミリバールの範囲の減圧下で行うことができる。さらに、乾燥は、約10℃乃至35℃の温度範囲で、好ましくはほぼ室温で行うことができる。
予想外に、上記の方法がアビバクタム遊離酸を高純度で生成することがわかった。例えば、テトラブチルアンモニウム塩出発物質はわずか約76%とかなり低い純度であったが、純度97%のアビバクタム遊離酸が得られた(本明細書の実施例1.4も参照)。
したがって、本発明は、また、少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%、より好ましくは少なくとも98%、最も好ましくは例えば少なくとも99.5%、例えば100%といった少なくとも99%の高純度を有する、式(I)の [(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩に関する。好ましくは、この[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩は、上記で定義したアビバクタムの結晶型1の形で存在する。この純度は、本明細書中に開示されている定量的1H −NMRによって、及び/又は、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)及び質量分析法(MS)もしくはそれらの任意の組み合わせなど、当業者に周知の他の分析方法によって測定できる。
副生成物に所望の薬理学的活性がなく、さらに毒性がある可能性があるため、高純度は活性医薬成分にとって必要条件である。
したがって、本発明のさらなる主題は、医薬組成物の調製のための上記に定義したアビバクタム遊離酸の使用に関する。
さらなる態様では、本発明は、上記に定義した有効量及び/又は所定量のアビバクタム遊離酸と、一又はそれ以上のアルカリナトリウム塩、及び一又はそれ以上の抗生物質を含む医薬組成物に関する。
一又はそれ以上のアルカリ性ナトリウム塩は、好ましくは炭酸ナトリウム(NACO)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)、酢酸ナトリウム、ギ酸、及び安息香酸ナトリウム、からなる群から選択され、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムが特に好ましく、炭酸ナトリウムが最も好ましい。
好ましくは、一又はそれ以上の抗生物質は、β−ラクタム系抗生物質であり、ペナム、 ペネム、セフェム、カルバセフェム、オキサセフェム 、セファマイシン、例えば、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、メズロシリン、アパルシリン、ヘタシリン、バカンピシリン、カルベニシリン、スルベニシリン、チカルシリン、ピペラシリン、メシリナム、ピブメシリナム、メチシリン、シクラシリン、タランピシリン、アスポキシシリン、オキサシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、ナフシリン、ピバンピシリン、などのペニシリン、例えば、セファロチン、セファロリジン、セファクロル、セファドロキシル、セファマンドール、セファゾリン、セファレキシン、セフラジン、セフチゾキシム、セフメノキシム、セフメタゾール、セファログリシン、セフォニシド、セフォジジム、セフピロム、セフタジジム、セフタロリン、セフタロリンフォサミル、セフトリアキソン、セフピラミド、セフブペラゾン、セフォゾプラン、セフェピム、セフォセリス、セフルプレナム、セフゾナム、セフピミゾール、セフクリジン、セフィキシム、セフチブテン、セフジニル、セフポドキシムアキセチル、セフポドキシムプロキセチル、セフテラムピボキシル、セフェタメトピボキシル、セフカペンピボキシル、セフジトレンピボキシル、セフロキシム、セフロキシムアキセチル、口カルバセフェム、ラタモキセフ、などのセファロスポリン、例えばイミペネム、メロペネム、ビアペネム、パニペネムなどのカルバペネム、及びアズトレオナムやカルモナムなどのモノバクタム、ならびにこれらの塩がある。最も好ましくは、β−ラクタム系抗生物質は、例えば五水和物の形のセフタジジム、及び/又は、モノアセテート一水和物の形のセフタロリンフォサミルから選択される。
上記で定義した本発明の医薬組成物は、一又はそれ以上の薬学的に許容される賦形剤をさらに含んでいてもよい。
本発明の医薬組成物は、上記に定義した医薬組成物の単一成分を、例えばバイアル、例えば単一の単位バイアルのような容器に連続的に充填することによって製造することができる。
好ましい実施形態では、上記に定義した本発明の医薬組成物は、注射用の滅菌粉末であり、好ましくは使い捨てバイアルに含まれる。必要とする患者に適用する前に、粉末を、例えば注射用滅菌水、0.9%塩化ナトリウム、5%デキストロース、2.5%デキストロース/0.45%塩化ナトリウム又は乳酸加リンゲル液で再構成し、その後適切な輸液でさらに希釈してもよい。
さらなる態様において、本発明は、医薬として使用する上記で定義した医薬組成物に関する。
本発明のもう一つの態様は、細菌感染症の治療及び/又は予防用の上記で定義した医薬組成物に関する。細菌感染症は、ベータラクタマーゼ産生細菌によって引き起こされることがある。細菌感染症は、複雑な腹腔内感染症(cIAI)及び複雑な尿路感染症(cUTI)から選択される。
上述したように、本発明のアビバクタム遊離酸は、上述の方法に従って製造した場合に高純度で得られ、したがって純粋なアビバクタムナトリウムを製造する中間体としても有用である。
したがって、さらなる態様において、本発明は、アビバクタム塩の調製、特にアビバクタムナトリウムの調製用に上記に定義した、式(I)による[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の使用に関する。
本発明のもう一つの態様は、式(III)
Figure 2019524829

の化合物の製造方法であり、この方法は:
(i)式(I)の[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩を、2乃至8個の炭素原子を有する有機酸を有する一又はそれ以上のナトリウム塩と反応させるステップと;
(ii)選択的に、式(III)の化合物の少なくとも一部を単離するステップと;
を具える。
式(I)による出発材料[(2S、5R−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩は、アビバクタム遊離酸の製造についての上述した方法によって製造することができる。
式(III)の化合物の調製方法の文脈において、用語「有機酸」は、カルボン酸基を有する有機化合物を意味する。有機化合物は、炭素、水素及び酸素原子とは別に、実質的に窒素、ハロゲン及び硫黄原子をさらに含む化合物ということができる。カルボン酸基は、下記の式で表すことができる基である。
Figure 2019524829

このように、カルボン酸基は、炭素原子が一つの酸素原子に共有二重結合によって、及び別の酸素原子に、さもなければ水素原子にさらに結合することによって結合している基である。有機酸のナトリウム塩は、カルボン酸基の酸素に結合している水素原子がナトリウムで置換されているカルボン酸基ということができる。
好ましい実施形態では、2乃至8個の炭素原子を有する有機酸が、炭素原子、水素原子及び酸素原子からなる。
この有機酸は、一以上のカルボン酸基、例えばシュウ酸のように二つのカルボン酸基を有していてもよい。しかしながら、有機酸が一の単一カルボン酸基を含むことが好ましい。
1個のカルボン酸基を含む、2乃至8個の炭素原子を有する有機酸の例は、酢酸、プロパン酸、酪酸、 ピバリン酸、 ヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、及びオクタン酸である。
有機酸は、炭素数が4乃至8であることが好ましく、炭素数が6乃至8であることがより好ましい。
特に好ましい態様においては、有機酸がヘキサン酸である。対応するナトリウム塩は、ヘキサン酸ナトリウムと呼ばれる。
代替の特に好ましい実施形態では、有機酸が2−エチルヘキサン酸である。対応するナトリウム塩は、2−エチルヘキサン酸ナトリウムと呼ばれる。
好ましい実施形態では、式(I)の化合物と2乃至8個の炭素原子を有する有機酸のナトリウム塩とを、約1: 1.3乃至1:2.5、より好ましくは約1:1.4乃至1:2.4、より好ましくは約1:1.6乃至1:2.3、特に好ましくは約1:1.8乃至1:2.2の範囲の分子比で反応させる。この分子比は有機酸のカルボン酸ナトリウム基の数に基づいて決まる。したがって、例えば、ヘキサン二酸の二ナトリウム塩が式(I)の化合物との反応に供される場合、有機酸のモル量は、ヘキサン酸など1個のカルボキシ基を有する有機酸の一ナトリウム塩と比較して半分になる。式(I)の化合物とヘキサン二酸の二ナトリウム塩との分子比は、従って、約1:0.65乃至1:1.25、より好ましくは約1:0.7乃至1:1.2、より好ましくは約1:0.8乃至1:1.15、特に好ましくは約1:0.9乃至1:1.1の範囲内である。
好ましい実施形態では、この反応は有機溶媒、好ましくは1.013バールで沸点が約60乃至135℃の範囲の有機溶媒中で行われる。有機溶媒の例は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、イソアミルアルコール、2−メチル−2−ブタノール、酢酸エチル、アセトニトリル、及びこれらの混合物である。イソプロパノール、イソブタノール、及び2−ブタノールが好ましい。イソブタノールは特に好ましい。溶媒は、好ましくは5%w/w未満、より好ましくは3%w/w未満、特に0.5%w/w未満の水を含む。溶媒が実質的に水を含まない場合が特に好ましい。
この反応は、約60℃乃至135℃、好ましくは約75℃乃至130℃、特に約85℃乃至125℃の範囲の温度で行われることがさらに好ましい。例えば、特にイソブタノール又は2−ブタノールを溶媒として使用する場合、約90℃乃至115℃の範囲の温度で反応を行うことができる。
この反応は、好ましくは約5乃至240分、好ましくは約10乃至180分、より好ましくは約20乃至120分、特に約30乃至90分間、行うようにしてもよい。
さらに、反応混合物は、攪拌(agitation)、機械的攪拌及び/又は攪拌(stirring)することが好ましい。
選択的なステップ(ii)において、式(III)の化合物の少なくとも一部を単離することができる。
式(III)の化合物を単離することは、好ましくは、ステップ(i)の反応混合物を例えば約−10℃乃至23℃、好ましくは約−7℃乃至15℃、特に約−5℃乃至10℃の範囲の温度に冷却するステップを具える。好ましい実施形態では、ステップ(i)の反応混合物の冷却を、好ましくは、撹拌(stirring)などの機械的運動の下で実施することができる。
好ましい実施形態では、選択的なステップ(ii)は、好ましくはステップ(i)で得られた沈殿物を濾別するステップを具えていてもよく、あるいは、この沈殿物を上述のように冷却後に濾別するようにしてもよい。沈殿物の濾過は、例えば、吸引装置、ふるい付漏斗又は濾紙を用いて行うことができる。さらに、濾過した沈殿物を、好ましくはステップ(i)の反応を行った溶媒、特にイソブタノールで洗浄することが好ましい。さらに、式(III)の化合物は、乾燥させることが好ましい。乾燥は好ましくは約5乃至200ミリバールの範囲の減圧下で実施できる。さらに、乾燥は、約10乃至35℃の温度範囲で、好ましくはほぼ室温で実施できる。
上述した方法によれば、式(III)の化合物は、非晶形、結晶型、又は非晶形と結晶型の混合物として得られ、好ましくは結晶型で得られる。結晶型で得た場合、式(III)の化合物は、結晶型A、B、C、D又はそれらの組み合わせ存在するのが好ましい。最も好ましくは、式(III)の化合物は結晶型Cとして得られる。
好ましい実施形態では、式(III)の化合物の製造方法
Figure 2019524829

が:
(i)水を含まない還流下のイソブタノール中でナトリウムを用いて式(I)の[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]水素硫酸塩をエチルヘキサン酸と反応させるステップと;
(ii)選択的に、式(III)の化合物、特に結晶型Cの式(III)の化合物の少なくとも一部を単離するステップと;
を具える。
一般に、ステップ(i)と選択的ステップ(ii)におけるさらなる条件に関する限り、上記と同じことが適用される。
以下の分析方法及びパラメータは、本発明に開示された分析データの生成に適用したものである。
粉末X線回折
粉末X線回折は、透過幾何学におけるシータ/シータ結合ゴニオメータ付のPANalytical X'PertPRO回折計、集束ミラーと固体PIXcel検出器を用いてCu− Kalpha1,2放射線(波長0.15419nm)で行った。回折図は、45kVの管電圧及び40mAの管電流で、周囲条件で、2°乃至40°2−シータの角度範囲で、ステップ(255チャンネル)当たり40秒で0.013°2−シータのステップサイズを適用して、記録した。回折図は室温で測定した。2シータ値の通常の精度は±0.2°2−シータの範囲内である。したがって、例えば17.4°2−シータに現れる本発明のアビバクタムの結晶型の回折ピークは、標準条件下でほとんどのX線回折計に17.2乃至17.6°2−シータ間に現れる。
フーリエ変換赤外分光法
フーリエ変換赤外分光法(FTIR)は、分解能が4cm−1のBruker Tensor27FTIR分光計付のMKIIGoldenGate(登録商標)単一反射ダイヤモンドATR(減衰全反射)セルで実施した。スペクトルは室温で記録した。スペクトルの記録には、試料のスパチュラチップを粉末の形でダイヤモンドの表面に塗布した。その後、サファイアアンビルを用いてサンプルをダイヤモンドにプレスし、スペクトルを記録した。きれいなダイヤモンドのスペクトルを背景スペクトルとして使用した。波数値の典型的な精度は約±2cm−1の範囲内にある。従って、1820cm−1に現れる本発明のアビバクタムの結晶型の赤外線ピークは、標準条件下でほとんどの赤外分光計で1818乃至1822cm−1 に現れる。
示差走査熱量測定
示差走査熱量測定は、Mettler Toledo Polymer DSC R装置で行った。サンプル(1.27mg)を、穴のあいたアルミニウム製の蓋付きの40μLのアルミニウム製パンの中で、10K/分の速度で25から160℃に加熱した。窒素(パージ速度50mL/分)をパージガスとして使用した。
熱重量分析
熱重量分析(TGA)は、 Mettler TGA/DSC1装置で行った。試料(6.30mg)を、アルミニウム製の蓋で閉じた100μLのアルミニウム製パン内で加熱した。測定開始時に蓋を自動的に穿孔した。試料を10K/分の速度で25から200℃に加熱した。窒素(パージ速度50mL/分)をパージガスとして使用した。
電子顕微鏡のスキャン
走査型電子顕微鏡画像は、Hitachi TM 3030 Plus Tabletop走査型電子顕微鏡を用いて記録した。試料をカーボンディスク上に調製し、5kVの加速電圧を印加して充電減少を伴う混合二次電子/後方散乱電子(SE/BSE)モードで観察した。
核磁気共鳴
核磁気共鳴スペクトルは、Bruker 400MHzスペクトロメーターで得た。化学シフトδは百万分の一(ppm)で表され、プロトンNMRスペクトルについては2.50ppmでの残留溶媒信号(DMSO−D6)、13CNMRスペクトルについては溶媒信号39.52ppm(DMSO− D6)を基準とした。結合定数はHzで表されている。TCNB(2,3,5,6−テトラクロロニトロベンゼン)を、定量的1H−NMR測定の内部標準として使用した。
以下の非限定的な実施例は本開示の例示である。
実施例1:[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩(アビバクタム)の製造
実施例1.1
アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩(255ミリグラム、0.50ミリモル、US8969566B2の実施例4aに開示の方法に従って調製)2.5mLのエタノールに溶解させて、0乃至5℃に冷却した。撹拌(stirring)下で、p−トルエンスルホン酸一水和物(102ミリグラム、0.53ミリモル)を加え、白色の沈殿物が形成された。0乃至5℃で30分間撹拌(stirring)した後、固体を濾別し、エタノールで洗浄し、室温で真空乾燥させて、多形体1アビバクタム遊離酸90mgを得た(QNMRによる収率:68%、純度:100%)。
1H−NMR(400MHz、DMSO −D6)、δ[ppm]:7.44(bs、1H、NHamide)、7.29(bs、1H、NHamide)、6.97(bs、SOH)、3.98(s、1H、CH)、3.69(d、J=5.1Hz、1H、CH)、3.03(d、J=10.5Hz、1H、CH)、2.93(d、J=11.4Hz、1H、CH)、2.13乃至1.98(m、1H、CH)、1.91乃至1.75(m、1H、CH)、1.72乃至1.54(m、2H、CH
13C−NMR(400MHZNO,DMSO−D6)、δ[ppm]:171.5、165.8、59.6、57.5、47.0、20.5、18.1
得られた材料の粉末X線回折図を図1に示し、対応する反射リストを表1に示す。
Figure 2019524829
表1:2.0乃至30.0°2シータの範囲の反射、及び対応する相対強度
得られた物質のフーリエ変換赤外スペクトルを図2に表示し、対応するピークリストを表2に示す。
Figure 2019524829

表2:4000乃至600cm−1の範囲のFTIRピーク
実施例1.2
アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩(250mg、0.49mmol、US8969566B2の実施例4aに開示の方法に従って調製)を塩化メチレン(2.5mL)に溶解させて、0乃至5℃に冷却した。撹拌下で、HNO(65%、33μL、0.51mmol)を加えた。0乃至5℃で30分間撹拌した後、白色沈殿物を濾別し、塩化メチレン(1mL)で洗浄し、室温で真空乾燥させて、79mgのアビバクタムを遊離酸の形で得た(収率:60%、QNMRによる純度:100%)。
実施例1.3
アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩(250mg、0.49mmol、US8969566B2の実施例4aに開示の方法に従って調製)を塩化メチレン(2.5mL)に溶解させ、0乃至5℃に冷却した。撹拌しながら濃縮したHC1(37%;42μL 、0.51mmol)を加えた。0乃至5℃で30分間撹拌した後、形成された白色沈殿物を濾別し、塩化メチレン(1mL)で洗浄し、室温で真空乾燥して、75mgのアビバクタムを遊離酸の形で得た(収量:55%、QNMRによる純度:97%)。
実施例1.4:精製効果
アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩(2.0g、QNMRによる純度:76%、3.00mmol、US8969566B2の実施例4aに開示の方法に従って調製)を塩化メチレン(20mL)に溶解させ、0乃至5℃に冷却した。撹拌下で、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.80g、4.15mmol)を加え、白色の沈殿物を形成した。0乃至5℃で30分間撹拌した後、固体を濾別し、塩化メチレンで洗浄し、そして室温で真空乾燥して0.73gを得た(収率:89%、QNMRによる純度:97%)。
実施例1.5
アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩(251mg、0.49mmol、US8969566B2の実施例4aに開示の方法に従って調製)を、4.0mLのイソブタノール中に溶解させ、0乃至5℃に冷却した。撹拌下でp−トルエンスルホン酸一水和物(105mg、0.53mmol)を加え、白色の沈殿物を形成した。0乃至5℃で30分間撹拌した後、固体を濾別し、イソブタノールで洗浄し、室温で真空乾燥して、多形体2のアビバクタム遊離酸115mgを得た(収率:87%、QNMRによる純度:92%)。
1H−NMR(400MHz、DMSO −D6)、δ[ppm]:7.45(bs、1H、NHamide)、7.26(bs、1H、NHamide)、6.97(bs、SOH)、3.98(s、1H、CH)、3.70(d、J=5.1Hz、1H、CH)、3.03d、J=10.5Hz、1H、CH)、2.93(d、J=11.4Hz、1H、CH)、2.13乃至1.98(m、1H、CH)、1.91乃至1.75(m、1H、CH)1.72乃至1.54m、2H、CH
得られた材料の粉末X線回折図を図6に示し、対応する反射リストを表3に示す。
Figure 2019524829
表3:2.0乃至30.0°2シータの範囲の反射及び対応する相対強度
得られた材料のフーリエ変換赤外スペクトルを図7に示し、対応するピークリストを表4に示す。
Figure 2019524829
表4:4000乃至600cm−1の範囲のFTIRピーク
比較例1
エタノール(126ml)中のアビバクタムテトラブチルアンモニウム塩(20g、QNMRによる純度76%、30.0mmol、US8969566B2の実施例4aに開示の方法に従って調製)の撹拌溶液に、2−エチルヘキサン酸ナトリウム溶液(13.12グラム、78.9mmol)を30℃で5時間にわたって添加した。2−エチルヘキサン酸ナトリウム溶液の添加中に、溶液にアビバクタムナトリウム多形体B(WO2011/042560A1に開示された手順に従って調製)を2回播種した。懸濁液を30℃でさらに12時間撹拌した。続いて、懸濁液を0℃に2時間冷却し、濾過し、0乃至5℃のエタノールで洗浄した。結晶を25℃で18時間減圧乾燥させて、7.45gのアビバクタムナトリウム多形体Bを得た(QNMRによる純度:74%、収率:64%)。
参考例1
アビバクタムテトラブチルアンモニウム塩(100mg、0.197ミリモル、US8969566B2の実施例4aに開示の方法に従って調製)を塩化メチレン(1mL)に溶解させ、0乃至5℃に冷却した。攪拌下で、トリフルオロ酢酸(18μL、0.237mmol)を添加した。この溶液は濁りもなく、固体も沈殿しなかった。
実施例2:[(2S 、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩(アビバクタムナトリウム)のナトリウム塩の合成
Figure 2019524829
実施例2.1
アビバクタム遊離酸(100mg、0.377mmol、本明細書の実施例1に記載したいずれかの手順に従って調製)を、イソブタノール(2ml)に懸濁させた。撹拌下で懸濁液を還流温度まで加熱し、20秒以内にイソブタノール(2mL)中に2−エチルヘキサン酸ナトリウムの溶液(126mg、0.754mmol)を加た。反応混合物を50分間還流させた後、懸濁液を氷浴中で冷却し、白色固体を濾別して、イソブタノール で洗浄してアビバクタムナトリウム(84mg、収率:77%)を得た。粉末X線回折により、アビバクタムナトリウム形態Cが得られたことを確認した。
実施例2.2
アビバクタム遊離酸(100mg、0.377mmol、本明細書の実施例1に記載したいずれかの手順に従って調製)を、イソブタノール(2ml)に懸濁させた。撹拌下で30分以内に、イソブタノール(2mL)中のエチルヘキサン酸ナトリウム溶液(63mg、0.377mmol)を加えた。その後、懸濁液を室温で一晩(約16時間)撹拌し、白色固体を濾別し、イソブタノールで洗浄してアビバクタムナトリウム(32mg、収率:29%)を得た。粉末X線回折により、アビバクタムナトリウムD型が得られたことを確認した。
実施例2.3
アビバクタム遊離酸(100mg、0.377mmol、本明細書の実施例1に記載したいずれかの手順に従って調製)を、イソブタノール(2mL)とメタノール(2mL)の混合物に懸濁させた。撹拌下で懸濁液を加熱し(油浴温度:80℃)、20秒以内にイソブタノール(2mL)中の2−エチルヘキサン酸ナトリウム(126mgの、0.754mmol)を加えた。懸濁液を80℃で一晩(約16時間)撹拌した後、反応容器を氷浴中で冷却し、白色固体を濾別し、イソブタノールで洗浄して、アビバクタムナトリウム(65mg、収率:60%)を得た。粉末X線回折により、アビバクタムナトリウムB型が得られたことを確認した。
参考例2
アビバクタム遊離酸(100mg、0.377mmol、本明細書の実施例1に記載したいずれかの手順に従って調製)を、イソブタノール(2mL)に懸濁させた。還流撹拌下で懸濁液を加熱し、60秒以内にイソブタノール(2mL)中のエチルヘキサン酸ナトリウム溶液(63ミリグラム、0.38mmol)を加えた。7分以内に黄色懸濁液が形成された。2時間後、固体を濾別して洗浄した。アビバクタムナトリウムと未定義の分解生成物を含む組成物が得られた。

Claims (15)

  1. 式(I):
    Figure 2019524829
    による[(2S、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩。
  2. 結晶型態で存在する、請求項1に記載の[(2S、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩。
  3. (i)波長0.15419nmのCuKalpha1,2で測定したときに、(9.6±0.2)°、(11.1±0.2)°、(17.4±0.2)°の2シータ角で反射する粉末X線回折を有する;及び/又は
    (ii)ダイヤモンドATRセルを用いて測定したときに、(3391±2)cm−1 、(1820±2)cm−1、(1688±2)cm−1の波数でピークを含むフーリエ変換赤外スペクトルを有する;
    ことを特徴とする請求項2に記載の[(2S、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩。
  4. (i)波長0.15419nmのCuKalpha1,2で測定したときに、(9.3±0.2)°、(10.1±0.2)°、(16.7±0.2)°の2シータ角で反射する粉末X線回折を有する;及び/又は
    (ii)ダイヤモンドATRセルを用いて測定したときに、(3403±2)cm−1 、(1825±2)cm−1、(1686±2)cm−1の波数でピークを含むフーリエ変換赤外スペクトルを有する;
    ことを特徴とする請求項2に記載の[(2S、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩。
  5. 純度が95%以上である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の、式(I)の[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の式(I)の[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の調製方法において:
    (a) 式(II):
    Figure 2019524829
    式中、
    Figure 2019524829
    は、
    Figure 2019524829
    であり、R、R’、R’’、及びR’’’がそれぞれ独立して水素及び1−6個の炭素原子を有するアルキル基から選択される、
    の化合物を、pKa<−1である一又はそれ以上の酸と反応させるステップと;
    (b)選択的に、式(I)の化合物の少なくとも一部を単離するステップと;
    を備えることを特徴とする方法。
  7. Figure 2019524829
    は、
    Figure 2019524829
    であり、R、R’、R’’、及びR’’’がそれぞれn−ブチルである、ことを特徴と刷る請求項6に記載の方法。
  8. 前記pKa <−1である酸が、塩酸、硝酸、及びp−トルエンスルホン酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 医薬組成物の製造における、式(I)による[(2S、5R )−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩の使用。
  10. 有効量及び/又は所定量の請求項1ないし5のいずれか1項に記載の式(I)の[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩と、一又はそれ以上の抗生物質と、を含み、当該一又はそれ以上の抗生物質が、好ましくはセフタジジム及び/又はセフタロリンフォサミルから選択されるβラクタム系抗生物質であることを特徴とする医薬組成物。
  11. 前記一又はそれ以上のアルカリ性ナトリウム塩が、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムから選択されることを特徴とする、請求項10又は11に記載の医薬組成物。
  12. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩、又は請求項又は11に記載の医薬組成物の医薬としての使用。
  13. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩、又は請求項又は11に記載の医薬組成物の、細菌感染症の治療及び/又は予防における使用。
  14. 式(III):
    Figure 2019524829
    の化合物を製造する方法において、
    (a)式(I)の[(2S、5R)−2−カルバモイル−7−オキソ−1,6−ジアザビシルコ[3.2.1]オクタン−6−イル]硫酸水素塩を、2乃至8個の炭素原子を有する有機酸の一又はそれ以上のナトリウム塩と反応させるステップと;
    (b)選択的に、式(III)の化合物の少なくとも一部を単離するステップと;
    を備えることを特徴とする、方法。
  15. 前記2乃至8個の炭素原子を有する有機酸のナトリウム塩が、2−エチルヘキサン酸ナトリウムであることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
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