JP2019524466A5

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Publication number: JP2019524466A5
Application number: JP2019507330A
Authority: JP
Filing date: 2017-07-10
Publication date: 2019-10-17
Anticipated expiration: 2037-07-10

Claims

ねじ外径（ｄ_Ａ）およびねじ中央穴径（ｄ_Ｋ）を有する内ねじ（７）を工作物の下穴（１）に形成するための工具であって、同工具（９）は、ねじ形成部（１１）を有して、ねじ外径（ｄ_Ａ）およびねじ内径（ｄ_Ｉ）を有する内ねじの輪郭（２７）を下穴の壁に形成可能であり、かつ同工具（９）は、内ねじの輪郭（２７）におけるねじ内径（ｄＩ）を切削加工によってねじ中央穴径（ｄ_Ｋ）に拡径可能な穿孔部（１３）を有したものにおいて、
工具（９）の穿孔部（１３）は、少なくとも１つの溝部（４３）を有し、この溝部（４３）は、ねじ内径（ｄ_Ｉ）をねじ中央穴径（ｄ_Ｋ）に拡径するときに発生する切屑を詰められた状態で運び去ることができるものであり、
穿孔部（１３）は、径方向外側に長手方向のカッティングエッジ（２５）備えた少なくとも１つの長手方向切刃（２３）を有し、
カッティングエッジ（２５）が２つの切刃角部（２９、３１）の間で工具軸方向に設けられており、カッティングエッジ（２５）は、径方向内向きに湾曲した刃輪郭を有して、形成された内ねじ（７）のバリ取りを行うものであることを特徴とする内ねじ形成用工具。
溝部（４３）は、工具の軸心（Ｗ）に沿ってらせん状または直線状に、溝長さ（Ｉ_Ｎ）でもって、ねじ形成部（１１）を通り越して工具クランプ柄（２１）の方向へ形成されていることを特徴とする請求項１記載の内ねじ形成用工具。
ねじ形成部（１１）は、径方向外側の歯先（１７）と、この歯先（１７）から径方向内向きに歯高分の距離をおいた、歯の谷部（１９）とを備えた、少なくとも１つのねじ形成歯（１５）を有し、歯先（１７）は、下穴の直径（ｄ_Ｖ）よりも大径の直径（ｄ_Ｓ）を有する円周方向の線上に形成されており、歯の谷部（１９）は、下穴の直径（ｄ_Ｖ）よりも小径の直径（ｄ_Ｇ）を有する円周方向の線上に形成されていることを特徴とする請求項１または２記載の内ねじ形成用工具。
ねじ形成部（１１）は、工具の周方向に見て、少なくとも１つの軸方向に延びる潤滑用溝（１６）によって離間されている円周方向に分布したねじ形成歯（１５）を有し、前記溝（１６）は、ねじ形成歯（１５）への潤滑剤および／または冷却剤の案内路を構成し、そして溝部の溝深さ（ｔ_Ｎ）が前記案内路の溝深さ（ｔ_Ｓ）よりも大きいことを特徴とする請求項１または２または３記載の内ねじ形成用工具。
穿孔部（１３）が、工具の先端に形成されるとともに、工具クランプ柄（２１）の方向に沿ってねじ形成部（１１）に接続されており、ねじ形成ストローク（Ｇ）において、穿孔部（１３）は、負荷なし状態で下穴（１）に挿入され、それに続く逆転ストローク（Ｒ）において、穿孔部（１３）は、内ねじの輪郭（２７）に対し穴加工することで、中央穴径（ｄ_Ｋ）を有する内ねじ（７）を完成させるものであることを特徴とする請求項１から４までのいずれか１項記載の内ねじ形成用工具。
切削角部（２９）から側方へ離れて形成された長手方向のカッティングエッジ（２５）が、横方向切刃（３３）に接続され、この横方向切刃（３３）と長手方向切刃（２３）とによって、逆転ストローク（Ｒ）において、材料の切削が行われることを特徴とする請求項５記載の内ねじ形成用工具。
ねじ形成部（１１）が工具の先端に直接形成されるとともに、穿孔部（１３）が前記先端部から工具軸心方向に距離をおいた状態で偏位して設けられており、穿孔部（１３）は、ねじ形成ストローク（Ｇ）において内ねじの輪郭（２７）を内ねじの中央穴径（ｄ_Ｋ）に拡径する切削加工を行うとともに、それに続く逆転ストローク（Ｒ）においては内ねじ（７）から応力を受けずに引き出されるものであることを特徴とする請求項１から４までのいずれか１項記載の内ねじ形成用工具。
ねじ形成部（１１）が工具の軸心方向に少なくとも２つのねじ形成歯（１５）を有し、ねじ形成歯（１５）の互いに向かい合う歯フランク（１８）が、ねじ形成時に、塑性変形した工作物の材料が入り込む成形空間を形成し、そして歯の谷部（１９）に形成された成形空間が、径方向内向きにポケットの形状の凹部（２２）を構成し、それによって、ねじ形成時に工作物の材料が変形するための空間が増大し、形成された内ねじの輪郭（２７）におけるねじ内径（ｄ_Ｉ）が低減されるものであることを特徴とする請求項１から７までのいずれか１項記載の内ねじ形成用工具。
穿孔部（１３）の溝部（４３）が、この溝部（４３）を軸方向において少なくとも部分的に閉じるチップブレーカ（４７）を備え、機械加工工程において形成された切屑を下穴の加工方向に除去することがこのチップブレーカ（４７）によって防止されるとともに、下穴（１）からの切屑の送り出しがこのチップブレーカ（４７）によって支援されるものであることを特徴とする請求項１から８までのいずれか１項記載の内ねじ形成用工具。
チップブレーカ（４７）が工具先端に直接形成され、および／または、チップブレーカ（４７）によって、溝部（４３）の溝深さ（ｔ_Ｎ）を低減させた、溝深さ（ｔ_Ｌ）を形成させるものであることを特徴とする請求項９記載の内ねじ形成用工具。
チップブレーカ（４７）が切屑案内面（４９）を有し、この切屑案内面（４９）は、穿孔部（１３）においてツールフランク（４５）に接続して、長手方向切刃（２３）を形成し、および／または、切屑案内面（４９）は、端部側の移行エッジ（５１）において工具端面（５３）に接続して、工具先端部を形成するものであることを特徴とする請求項９または１０記載の内ねじ形成用工具。
端部側の移行エッジ（５１）は、工具端面（５３）において開口する、溝の自由開口領域（５５）を規定するものであることを特徴とする請求項１１記載の内ねじ形成用工具。
工具（９）は、工具クランプ柄（２１）によって工具先端の方向に案内される中央冷却路（５７）を有し、この中央冷却路（５７）は、溝部（４３）に向けて開口する出口路（５９）と連通しており、それによって、機械加工時に、中央冷却路（５７）の内部の冷却材（Ｋ）は、工具先端へ案内されるとともに、出口路（５９）へ向けて反転されて、溝部（４３）に面した開口部（６１）から出口路（５９）とは反対側の方向に案内されて、切屑の除去を支援できるように構成されていることを特徴とする請求項１から１２までのいずれか１項記載の内ねじ形成用工具。
特に工具（９）をめくら穴（１）の内部において使用するときに、中央冷却路（５７）と出口路（５９）との両者が工具端面（５３）に向けて開口して、これら中央冷却路（５７）と出口路（５９）との間で流れの接続部（Ｋ）を規定し、そして、中央冷却路（５７）の流れ断面積が、溝部への開口領域（５５）と出口路（５９）との合計断面積よりも大きいことを特徴とする請求項１３記載の内ねじ形成用工具。