JP2019523260A - キラルペプチド - Google Patents

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Abstract

本開示は、ある特定のキラルペプチド剤と、それに関する使用とを提供する。本発明は、例えば、酸素消費速度を維持しながら予備能力を増大させることによって、ミトコンドリア機能を改善するのに特に有用なペプチド剤を提供する。本開示は、本明細書に記載されるペプチド剤が、ミトコンドリア機能に関係する様々な疾患の処置または予防に特に有用であるという認識を包含する。一部の実施形態では、本開示は、様々な疾患、例えばミトコンドリア機能に関連する疾患を処置しまたは予防するためのペプチド剤に関する技術、例えば化合物、組成物、方法などを提供する。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2016年4月11日に出願された米国仮出願第62/321,168号(この全体は、参考として本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
多くの疾患は、ミトコンドリアの機能に関係する。そのような疾患を処置することが必要である。
ミトコンドリアは、事実上全ての真核細胞に存在し、酸化的リン酸化を介してアデノシン三リン酸(ATP)を生成することにより細胞生存に必須である。ATP加水分解およびCa2+過負荷を含むミトコンドリア機能不全は、ミトコンドリア透過性遷移(MPT)を引き起こす。MPTは、酸化的リン酸化の脱共役、ミトコンドリア膜電位の損失、内膜の透過性の増大、および腫脹を特徴とし、その全ては細胞死に至る可能性がある。したがって、虚血再潅流、低酸素症、低血糖症、ならびにミトコンドリア膜の遷移の透過性の結果として病理学的変化をもたらすその他の疾患および状態などの状態で、MPTを阻害することが求められている。そのような疾患および状態には、一般的な神経変性疾患の多くが含まれる。
さらに、活性酸素種(ROS)の形をとる細胞ストレスに、より良好に耐える予備能力が増大するように、ミトコンドリア機能を改善することが求められている。酸素消費速度を維持しながら予備能力を増大させる、そのような方法は、そのようなミトコンドリア関連の疾患、障害、または状態の処置または予防において有用であることが証明され得る。
本発明は、例えば、酸素消費速度を維持しながら予備能力を増大させることによって、ミトコンドリア機能を改善するのに特に有用なペプチド剤を提供する。本開示は、本明細書に記載されるペプチド剤が、ミトコンドリア機能に関係する様々な疾患の処置または予防に特に有用であるという認識を包含する。一部の実施形態では、本開示は、様々な疾患、例えばミトコンドリア機能に関連する疾患を処置しまたは予防するためのペプチド剤に関する技術、例えば化合物、組成物、方法などを提供する。
一部の実施形態では、本開示にしたがって使用するためのペプチド剤は、ミトコンドリア内膜の構成成分を結合するもの、例えばカルジオリピンである。本発明は、一部の場合では、適切に構成された複数の陽イオン性部分、例えば2つの陽イオン性部分を有するペプチドが、カルジオリピンに結合し得るという洞察を提供する。さらに本発明は、一部の場合では、本明細書に記載されるペプチド剤のキラル性質が、アミノ酸配列と同様に重要でありまたはアミノ酸配列よりも重要であり得るという洞察も提供する。一部の実施形態では、各陽イオン性部分は、ペプチド主鎖に対して同じ方向に(例えば、上にまたは下に)、空間的に配置される。追加としてまたは代替として、一部の実施形態では、残りの部分(例えば、疎水性部分)のそれぞれは、陽イオン性部分とは逆に、ペプチド主鎖に対して同じ方向に(例えば、上にまたは下に)空間的に配置される。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式I:
−X−X−X

の構造を有し、
式中、
はN末端アミノ酸であり、XはC末端アミノ酸であり、
さらに、
は、−N(R)または−N(R)−C(O)−Rから選択されるN末端部分を含み、
は、−C(O)ORまたは−C(O)N(R)から選択されるC末端部分を含み、
各Rは独立して、水素、または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
さらに、
およびXは、陽イオン性アミノ酸であるか、または
およびXは、陽イオン性アミノ酸であるかのいずれかであり、
さらに、
はLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
はLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
はDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XはLアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
はDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
はLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、または
、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸である。
一部の実施形態では、本発明は、それを必要とする被験体の酸化的損傷を低減させるための方法であって、有効量の本明細書に記載される1種または複数のペプチド剤を被験体に投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、それを必要とする哺乳動物での、ミトコンドリア透過性遷移(MPT)を受けるミトコンドリアの数を低減させるためのまたはミトコンドリア透過性遷移を防止するための方法であって、有効量の1種または複数の芳香族陽イオン性ペプチドを哺乳動物に投与することを含む方法を提供する。
図1は、Bendaviaの空間的立体配置である。
図2は、本明細書に記載されるペプチド剤の空間的立体配置である。
図3は、実施例7に記載される研究パラダイムの概略である。
図4は、データセット中の各歩行パラメータに関する相関の程度を記載した相関ヒートマップである。赤色は正相関を意味し、一方、青は逆相関を意味し、黒は相関なしを意味する。
図5は、ビヒクルで処理したC57マウスに比べて高い、ビヒクルで処理したMDXマウスの腓腹筋高信号域%値と、ビヒクルで処理したMDXマウスに比べて低い、薬物処理したMDXマウスの腓腹筋高信号域とを示すグラフである。アスタリスク()は、ビヒクルで処理したMDX群と比較してp<0.05であることを示す。
定義
A.化学的定義
本明細書で使用される下記の定義は、他に指示しない限り適用するものとする。本開示の目的で、化学元素は、元素の周期表(CAS版、Handbook of Chemistry and Physics、第75版)に従い同定される。さらに、有機化学の一般原理は、その内容全体が参照により組み込まれる「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito: 1999年、および「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版、編集: Smith, M.B.およびMarch, J.、John Wiley & Sons、New York: 2001年に記載されている。
脂肪族:本明細書で使用される「脂肪族」は、直鎖(即ち、非分枝状)または分枝状の置換または非置換炭化水素鎖であって、完全に飽和したまたは不飽和の1つもしくは複数の単位を含有するもの、あるいは、単環式炭化水素、二環式炭化水素、または多環式炭化水素であって、完全に飽和したまたは不飽和の1つもしくは複数の単位を含有するものであり、分子の残りに付着する単一の点を有するものを意味する。他に指定しない限り、脂肪族基は1〜100個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、脂肪族基は1〜20個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施形態では、脂肪族基は1〜10個の脂肪族炭素原子を含有する。さらに他の実施形態では、脂肪族基は1〜5個の脂肪族炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、脂肪族基は1、2、3、または4個の脂肪族炭素原子を含有する。適切な脂肪族基には、直鎖状または分枝鎖状の置換または非置換アルキル、アルケニル、アルキニル基、およびこれらの混成体が含まれるが、これらに限定するものではない。
アルキル:本明細書で使用される「アルキル」という用語は、当技術分野におけるその通常の意味が与えられ、直鎖アルキル基、分枝鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基、およびシクロアルキル置換アルキル基を含む飽和脂肪族基を含んでいてもよい。一部の実施形態では、アルキルは1〜100個の炭素原子を有する。ある特定の実施形態では、直鎖または分枝鎖アルキルは、その主鎖に約1〜20個の炭素原子を有し(例えば、直鎖に関してC〜C20、分枝鎖に関してC〜C20)、そして代替的に約1〜10個を有する。一部の実施形態では、シクロアルキル環は、その環構造内に約3〜10個の炭素原子を有し、そのような環は単環式または二環式であり、そして代替的に、その環構造内に約5、6、または7個の炭素を有する。一部の実施形態では、アルキル基は、低級アルキル基であってもよく、低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む(例えば、直鎖低級アルキルではC〜C)。
アルケニル:本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、1つまたは複数の二重結合を有する、本明細書で定義されるアルキル基を指す。
アルキニル:本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、1つまたは複数の三重結合を有する、本明細書で定義されるアルキル基を指す。
保護基:本明細書で使用される「保護基」という語句は、潜在的に反応性官能基を、望ましくない化学変換から保護する一時的な置換基を指す。そのような保護基の例には、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテル、ならびにそれぞれアルデヒドおよびケトンのアセタールおよびケタールが含まれる。「Si保護基」は、Si−トリアルキル(例えば、トリメチルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル)、Si−トリアリール、Si−アルキル−ジフェニル(例えば、t−ブチルジフェニルシリル)、またはSi−アリール−ジアルキル(例えば、Si−フェニルジアルキル)など、Si原子を含む保護基である。一般に、Si保護基は酸素原子に付着される。保護基の化学の分野は再検討されている(Greene, T. W.; Wuts, P. G. M. Protective Groups in Organic Synthesis、第2版; Wiley: New York、1991年)。そのような保護基(および関連ある保護部分)について、以下に詳細に記載する。
保護ヒドロキシル基は、当技術分野で周知であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれるProtecting Groups in Organic Synthesis、T. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts、第3版、John Wiley & Sons、1999年に詳述されるものを含む。適切に保護されたヒドロキシル基の例には、さらに、エステル、カーボネート、スルホネート、アリルエーテル、エーテル、シリルエーテル、アルキルエーテル、アリールアルキルエーテル、およびアルコキシアルキルエーテルが含まれるが、これらに限定するものではない。適切なエステルの例には、ホルメート、アセテート、プロピオネート、ペンタノエート、クロトネートおよびベンゾエートが含まれる。適切なエステルの特定の例には、ホルメート、ベンゾイルホルメート、クロロアセテート、トリフルオロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、p−クロロフェノキシアセテート、3−フェニルプロピオネート、4−オキソペンタノエート、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノエート、ピバロエート(トリメチルアセテート)、クロトネート、4−メトキシ−クロトネート、ベンゾエート、p−ベンジルベンゾエート、2,4,6−トリメチルベンゾエートが含まれる。適切なカーボネートの例には、9−フルオレニルメチル、エチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(フェニルスルホニル)エチル、ビニル、アリル、およびp−ニトロベンジルカーボネートが含まれる。適切なシリルエーテルの例には、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、トリイソプロピルシリルエーテル、およびその他のトリアルキルシリルエーテルが含まれる。適切なアルキルエーテルの例には、メチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、トリチル、t−ブチル、およびアリルエーテル、またはこれらの誘導体が含まれる。アルコキシアルキルエーテルには、メトキシメチル、メチルチオメチル、(2−メトキシエトキシ)メチル、ベンジルオキシメチル、ベータ−(トリメチルシリル)エトキシメチル、およびテトラヒドロピラン−2−イルエーテルなどのアセタールが含まれる。適切なアリールアルキルエーテルの例には、ベンジル、p−メトキシベンジル(MPM)、3,4−ジメトキシベンジル、O−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、2−および4−ピコリルエーテルが含まれる。
保護アミンは、当技術分野で周知であり、Greene(1999年)に詳述されているものを含む。適切なモノ保護アミンにはさらに、アラルキルアミン、カルバメート、アリルアミン、およびアミドなどが含まれるが、これらに限定するものではない。適切なモノ保護アミノ部分の例には、t−ブチルオキシカルボニルアミノ(−NHBOC)、エチルオキシカルボニルアミノ、メチルオキシカルボニルアミノ、トリクロロエチルオキシカルボニルアミノ、アリルオキシカルボニルアミノ(−NHAlloc)、ベンジルオキソカルボニルアミノ(−NHCBZ)、アリルアミノ、ベンジルアミノ(−NHBn)、フルオレニルメチルカルボニル(−NHFmoc)、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、ジクロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、フェニルアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、ベンズアミド、およびt−ブチルジフェニルシリルなどが含まれる。適切なジ保護アミンは、モノ保護アミンとして上述されたものから独立して選択される2個の置換基で置換されたアミンを含み、フタルイミド、マレイミド、およびスクシンイミドなどの環状イミドをさらに含む。適切なジ保護アミンには、ピロールなど、2,2,5,5−テトラメチル−[1,2,5]アザジシロリジンなど、およびアジドも含まれる。
保護アルデヒドは、当技術分野で周知であり、Greene(1999年)に詳述されるものを含む。適切な保護アルデヒドには、非環式アセタール、環状アセタール、ヒドラゾン、およびイミンなどがさらに含まれるが、これらに限定するものではない。そのような基の例には、ジメチルアセタール、ジエチルアセタール、ジイソプロピルアセタール、ジベンジルアセタール、ビス(2−ニトロベンジル)アセタール、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、セミカルバゾン、およびこれらの誘導体が含まれる。
保護カルボン酸は、当技術分野で周知であり、Greene(1999年)に詳述されるものを含む。適切な保護カルボン酸には、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族エステル、任意選択で置換されたアリールエステル、シリルエステル、活性化エステル、アミド、およびヒドラジドがさらに含まれるが、これらに限定するものではない。そのようなエステル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ベンジル、およびフェニルエステルが含まれ、各基は任意選択で置換されている。追加の適切な保護カルボン酸には、オキサゾリンおよびオルトエステルが含まれる。
保護チオールは、当技術分野で公知であり、Greene(1999年)に詳述されるものを含む。適切な保護チオールには、ジスルフィド、チオエーテル、シリルチオエーテル、チオエステル、チオカーボネート、およびチオカルバメートなどが含まれるが、これらに限定するものではない。そのような基の例には、ほんの数例を挙げれば、アルキルチオエーテル、ベンジルおよび置換ベンジルチオエーテル、トリフェニルメチルチオエーテル、およびトリクロロエトキシカルボニルチオエーテルが含まれるが、これらに限定するものではない。
置換:本明細書に記載されるように、本開示の化合物は、任意選択で置換されたかつ/または置換された部分を含有していてもよい。一般に、「置換された」という用語は、「任意選択で」という用語が先に置かれていてもいなくても、指定された部分の1つまたは複数の水素が適切な置換基で置き換えられることを意味する。他に指示しない限り、「任意選択で置換された」基は、基のそれぞれ置換可能な位置に適切な置換基を有していてもよく、任意の所与の構造における複数の位置が、特定の群から選択される複数の置換基で置換されていてもよい場合、置換基は、全ての位置で同じであるか異なっているかのいずれかであってもよい。本開示により考えられる置換基の組み合わせは、好ましくは、安定なまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。本明細書で使用される「安定な」という用語は、それらの生成、検出、およびある特定の実施形態では、それらの回収、精製、ならびに本明細書に開示される目的の1つまたは複数の使用を可能にする状態に供されたときに、実質的に変化しない化合物を指す。
適切な1価の置換基には、ハロゲン;−(CH0〜4R°;−(CH0〜4OR°;−O(CH0〜4R°、−O−(CH0〜4C(O)OR°;−(CH0〜4CH(OR°);R°で置換されていてもよい−(CH0〜4Ph;R°で置換されていてもよい−(CH0〜4O(CH0〜1Ph;R°で置換されていてもよい−CH=CHPh;R°で置換されていてもよい−(CH0〜4O(CH0〜1−ピリジル;−NO;−CN;−N;−(CH0〜4N(R°);−(CH0〜4N(R°)C(O)R°;−N(R°)C(S)R°;−(CH0〜4N(R°)C(O)NR°;−N(R°)C(S)NR°;−(CH0〜4N(R°)C(O)OR°;−N(R°)N(R°)C(O)R°;−N(R°)N(R°)C(O)NR°;−N(R°)N(R°)C(O)OR°;−(CH0〜4C(O)R°;−C(S)R°;−(CH0〜4C(O)OR°;−(CH0〜4C(O)SR°;−(CH0〜4C(O)OSiR°;−(CH0〜4OC(O)R°;−OC(O)(CH0〜4SR−、SC(S)SR°;−(CH0〜4SC(O)R°;−(CH0〜4C(O)NR°;−C(S)NR°;−C(S)SR°;−SC(S)SR°、−(CH0〜4OC(O)NR°;−C(O)N(OR°)R°;−C(O)C(O)R°;−C(O)CHC(O)R°;−C(NOR°)R°;−(CH0〜4SSR°;−(CH0〜4S(O)R°;−(CH0〜4S(O)OR°;−(CH0〜4OS(O)2R°;−S(O)NR°;−(CH0〜4S(O)R°;−N(R°)S(O)NR°;−N(R°)S(O)R°;−N(OR°)R°;−C(NH)NR°;−P(O)R°;−P(O)R°;−OP(O)R°;−OP(O)(OR°);−SiR°;−OSiR°;−(C1〜4直鎖または分枝状アルキレン)O−N(R°);または−(C1〜4直鎖または分枝状アルキレン)C(O)O−N(R°)を含み、ここで各R°が、以下に定義されるように置換されていてもよく、独立して水素、C1〜6脂肪族、−CHPh、−O(CH0〜1Ph、−CH−(5〜6員のヘテロアリール環)、または5〜6員の飽和、部分不飽和、もしくはアリール環であり、これらは、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するか、あるいは、上記定義に関わらず、R°が独立して2回出現した場合には、それらの介在原子(複数可)と一緒になって、以下に定義されるように置換され得る窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜12員の飽和、部分不飽和、またはアリール単環もしくは二環式環を形成する。
R°(またはR°の2回の独立した出現とそれらの介在原子とが一緒になって形成された環)上の適切な1価の置換基は、独立して、ハロゲン、−(CH0〜2、−(ハロR)、−(CH0〜2OH、−(CH0〜2OR、−(CH0〜2CH(OR;−O(ハロR)、−CN、−N、−(CH0〜2C(O)R、−(CH0〜2C(O)OH、−(CH0〜2C(O)OR、−(CH0〜2SR、−(CH0〜2SH、−(CH0〜2NH、−(CH0〜2NHR、−(CH0〜2NR 、−NO、−SiR 、−OSiR 、−C(O)SR、−(C1〜4直鎖または分枝状アルキレン)C(O)OR、または−SSRであり、各Rは非置換であるか、または先行して「ハロ」が置かれている場合には、1つまたは複数のハロゲンでのみ置換され、C1〜4脂肪族、−CHPh、−O(CH0〜1Ph、または5〜6員の飽和、部分非飽和、もしくはアリール環であって窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するものから、独立して選択される。R°の飽和炭素原子上の適切な2価の置換基には、=Oおよび=Sが含まれる。
適切な2価の置換基には、下記の:=O、=S、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、−O(C(R ))2〜3O−、または−S(C(R ))2〜3S−が含まれ、Rのそれぞれ独立した出現は、水素、以下に定義されるように置換され得るC1〜6脂肪族、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6員の飽和、部分不飽和、もしくはアリール環から選択される。「任意選択で置換された」基の、隣接する置換可能な炭素に結合された適切な2価の置換基には、−O(CR 2〜3O−が含まれ、Rのそれぞれ独立した出現は、水素、以下に定義されるように置換され得るC1〜6脂肪族、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6員の飽和、部分不飽和、もしくはアリール環から選択される。
の脂肪族基の適切な置換基には、ハロゲン、−R、−(ハロR)、−OH、−OR、−O(ハロR)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR、−NH、−NHR、−NR 、または−NOが含まれ、各Rは、非置換であるか、または先行して「ハロ」が置かれている場合には、1つまたは複数のハロゲンでのみ置換され、独立してC1〜4脂肪族、−CHPh、−O(CH0〜1Ph、または5〜6員の飽和、部分不飽和、もしくはアリール環であって、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するものである。
一部の実施形態では、置換可能な窒素上の適切な置換基には、−R、−NR 、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−S(O)、−S(O)NR 、−C(S)NR 、−C(NH)NR 、または−N(R)S(O);が含まれ、各Rは独立して、水素、以下に定義されるように置換され得るC1〜6脂肪族、非置換−OPh、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6員の飽和、部分不飽和、もしくはアリール環であるか、あるいは、上記定義に関わらず、Rの2回の独立した出現は、それらの介在原子(複数可)と一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、非置換3〜12員の飽和、部分不飽和、またはアリール単環もしくは二環式環を形成する。
の脂肪族基上の適切な置換基は、独立して、ハロゲン、−R、−(ハロR)、−OH、−OR、−O(ハロR)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR、−NH、−NHR、−NR 、または−NO、であり、各Rは、非置換であるか、または先行して「ハロ」が置かれている場合には、1つまたは複数のハロゲンでのみ置換され、独立してC1〜4脂肪族、−CHPh、−O(CH0〜1Ph、または5〜6員の飽和、部分不飽和、またはアリール環であって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有するものである。
B.その他の定義
投与:本明細書で使用される「投与」という用語は、典型的には、被験体または系への組成物の投与を指す。当業者なら、適切な状況で被験体に、例えばヒトに投与するのに利用され得る様々な経路に気付くであろう。例えば、一部の実施形態では、投与は、眼、経口、非経口、局所などであってもよい。一部の特定の実施形態では、投与は、気管支(例えば、気管支点滴注入)、頬側、皮膚(例えば、真皮に局所的、皮内、皮膚間(interdermal)、経皮などの1つまたは複数であってもよく、あるいはそれらを含んでいてもよい)、経腸、動脈内、皮内、胃内、髄内、筋肉内、鼻内、腹腔内、髄腔内、静脈内、心室内(intraventricular)、特定臓器内(例えば、肝内)、粘膜、鼻、経口、直腸、皮下、舌下、局所、気管(例えば、気管内点滴注入)、膣、硝子体などであってもよい。一部の実施形態では、投与は、断続的(例えば、時間において分けられた複数の用量)および/または周期的(例えば、共通の期間ごとに分けられた個々の用量)投薬である、投薬を含んでいてもよい。一部の実施形態では、投与は、少なくとも選択された期間にわたる連続投薬(例えば、潅流)を含んでいてもよい。
薬剤:一般に、「薬剤」という用語は、例えばポリペプチド、核酸、糖、脂質、小分子、金属、またはこれらの組み合わせを含む、任意の化学分類の化合物または実体を指すのに使用されてもよい。当業者なら、一般にこの用語が、細胞もしくは生物、またはそれらの画分、抽出物、もしくは構成成分である、またはそれらを含む実体を指すのに利用され得ることが理解されよう。あるいはまたは追加として、文脈で明らかにされるように、用語は、自然に見出されかつ/または自然から得られる天然の生成物を指すのに使用されてもよい。一部の場合では、同様に文脈から明らかにされるように、用語は、人の手の動作を通して設計され、操作され、かつ/または生成された人工のものである、かつ/または自然には見出されない、1つまたは複数の実体を指すのに使用されてもよい。一部の実施形態では、薬剤は、単離されたまたは純粋な形態で利用されてもよく;一部の実施形態では、薬剤は、粗製形態で利用されてもよい。一部の実施形態では、潜在的な薬剤は、例えば、それらの中の活性薬剤を同定するまたは特徴付けるようスクリーニングされ得る収集物またはライブラリーとして提供されてもよい。一部の場合では、「薬剤」という用語は、ポリマーであるまたはポリマーを含む、化合物または実体を指してもよく;一部の場合では、「薬剤」という用語は、1つまたは複数のポリマー部分を含む化合物または実体を指してもよい。一部の実施形態では、「薬剤」という用語は、ポリマーではない、かつ/または任意のポリマーを実質的に含まない、化合物または実体を指してもよい。一部の実施形態では、用語は、任意のポリマー部分を欠くまたは実質的に含まない、化合物または実体を指してもよい。
アゴニスト:当業者なら、「アゴニスト」という用語は、その存在、レベル、程度、タイプ、または形態が別の薬剤(即ち、アゴナイズされた薬剤)の高いレベルまたは活性に相関する、薬剤状態または事象を指すのに使用されてもよいことが理解されよう。一般に、アゴニストは、例えば小分子、ポリペプチド、核酸、炭水化物、脂質、金属、および/または関連ある活性化活性を示す任意のその他の実体を含む、任意の化学分類の薬剤であってもよくまたはそのような薬剤を含んでいてもよい。一部の実施形態では、アゴニストは、直接的であってもよく(その場合、その影響は、その標的に直接及ぼされる);一部の実施形態では、アゴニストは、間接的であってもよい(その場合、その影響は、その標的への結合以外によって及ぼされ;例えば標的の調節因子との相互作用によって及ぼされ、したがって標的のレベルまたは活性は変化される)。
アミノ酸:その最も広範な意味において、例えば1つまたは複数のペプチド結合の形成を通してポリペプチド鎖に組み込むことができる任意の化合物および/または物質を指す。一部の実施形態では、アミノ酸は、一般構造HN−C(H)(R)−COOHを有する。一部の実施形態では、アミノ酸は、天然に存在するアミノ酸である。一部の実施形態では、アミノ酸は、合成アミノ酸であり;一部の実施形態では、アミノ酸はDアミノ酸であり;一部の実施形態では、アミノ酸はLアミノ酸である。「標準アミノ酸」は、天然に存在するペプチド内に一般に見出される20種の標準Lアミノ酸のいずれかを指す。「非標準アミノ酸」は、合成によって調製されたのかまたは天然供給源から得られたのかに関わらず、標準アミノ酸以外の任意のアミノ酸を指す。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、修飾ペプチド主鎖をもたらし得るものを指す。例えば、一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、N−Me−アミノ酸、α−ヒドロキシ酸、およびN−置換グリシンから選択される。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、
から選択される。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、
から選択される。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、
から選択される。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、
から選択される。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、
から選択される。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、
から選択される。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、
から選択される。
一部の実施形態では、ポリペプチド中にカルボキシ−および/またはアミノ−末端アミノ酸を含むアミノ酸は、上記一般構造に比べて構造的修飾を含有することができる。例えば、一部の実施形態では、アミノ酸は、一般構造に比べ、メチル化、アミド化、アセチル化、および/または置換によって修飾されてもよい。一部の実施形態では、そのような修飾は、例えば、その他の点では同一の非修飾アミノ酸を含有するものに比べ、修飾アミノ酸を含有するポリペプチドの循環半減期を変化させてもよい。一部の実施形態では、そのような修飾は、その他の点では同一の非修飾アミノ酸を含有するものに比べ、修飾アミノ酸を含有するポリペプチドの関連ある活性を著しく変化させない。文脈から明らかにされるように、一部の実施形態では、「アミノ酸」という用語は、遊離アミノ酸を指すのに使用され;一部の実施形態では、ポリペプチドのアミノ酸残基を指すのに使用される。
一部の実施形態では、アミノ酸が、陽イオン性アミノ酸である。「陽イオン性アミノ酸」は、正電荷を含む任意のアミノ酸を指す。陽イオン性アミノ酸の非限定的な例には、アルギニン、ヒスチジン、リシン、オルニチン、α,β−ジアミノプロピオン酸(Dap)、α,γ−ジアミノ酪酸(Dab)、2−アミノ−3−グアニジノプロピオン酸、シトルリン、またはヒドロキシリシンのL−およびD−立体配置が含まれる。一部の実施形態では、ポリペプチド中にカルボキシ−および/またはアミノ−末端アミノ酸を含む陽イオン性アミノ酸は、上記一般構造と比べて、構造的修飾を含有することができる。例えば、一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸は、一般構造に比べ、メチル化、アミド化、アセチル化、および/または置換によって修飾されてもよい。
一部の実施形態では、アミノ酸は、陰イオン性アミノ酸である。「陰イオン性アミノ酸」という用語は、負電荷を含む任意のアミノ酸を指す。陰イオン性アミノ酸の非限定的な例には、アスパラギン酸、グルタミン酸、2,6−ジアミノピメリン酸、α−アミノスベリン酸、またはα−アミノアジピン酸の、L−およびD−立体配置の両方が含まれる。一部の実施形態では、ポリペプチド中にカルボキシ−および/またはアミノ−末端アミノ酸を含む陰イオン性アミノ酸は、上記一般構造に比べ、構造的修飾を含有することができる。例えば、一部の実施形態では、陰イオン性アミノ酸は、一般構造に比べて、メチル化、アミド化、アセチル化、および/または置換によって修飾されてもよい。
一部の実施形態では、アミノ酸は、疎水性アミノ酸である。「疎水性アミノ酸」は、疎水性部分を含む任意のアミノ酸を指す。疎水性アミノ酸の非限定的な例には、グリシン、プロリン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、2−アミノ酪酸(Abu)、α−アミノイソ酪酸(Aib)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、2−ナフチルアラニン(Nal)、3、3−ジフェニルアラニン、3−(2−ピリジル)−アラニン、3−(3−ピリジル)−アラニン、3−(4−ピリジル)−アラニン、3−(2−キノリル)−アラニン、3−(3−キノリル)−アラニン、3−(4−キノリル)−アラニン、3−(2−キノキサリル)−アラニン、β−(4−チアゾリル)−アラニン、β−(2−チエニル)−アラニン、β−(3−チエニル)−アラニン、3−シクロペンチル−アラニン、β−(2−フリル)−アラニン、2−(7−オクテニル)−アラニン、2−ペンテニル−アラニン、2−(4−ペンテニル)−アラニン、プロパルギル−アラニン、2−(2−プロペニル)−アラニン、(3−インドリルアセチル)−アラニン、3−(1−ピラゾリル)−アラニン、アリルグリシン、シクロヘキシルグリシン(Chg)、シクロプロピルグリシン、フェニルグリシン(Phg)、フルオロフェニルグリシン、4−フルオロフェニルグリシン、(2−インダニル)−グリシン、プロパルギルグリシン、2−チエニルグリシン、3−チエニルグリシン、2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−グリシン、2−クロロフェニルグリシン、ネオペンチルグリシン、シクロロイシン、t−ブチルグリシン、t−ロイシン、5,5,5−トリフルオロ−ロイシン、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、または4−ヒドロキシフェニルグリシンのL−およびD−立体配置の両方が含まれる。一部の実施形態では、ポリペプチド中にカルボキシ−および/またはアミノ−末端アミノ酸を含む疎水性アミノ酸は、上記一般構造に比べ、構造的修飾を含有することができる。例えば、一部の実施形態では、疎水性アミノ酸は、一般構造に比べ、メチル化、アミド化、アセチル化、および/または置換によって修飾されてもよい。
一部の実施形態では、アミノ酸は、親水性または極性アミノ酸である。「親水性アミノ酸」は、親水性部分を含む任意のアミノ酸を指す。「極性アミノ酸」は、双極子を含む任意のアミノ酸を指す。親水性および/または極性アミノ酸の非限定的な例には、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セレノシステイン、シトルリン、チオシトルリン、チロシン、O−メチル−チロシン、または2,6−ジメチルチロシン(Dmt)のL−およびD−立体配置の両方が含まれる。一部の実施形態では、ポリペプチド中にカルボキシ−および/またはアミノ−末端アミノ酸を含む親水性アミノ酸は、上記一般構造に比べ、構造的修飾を含有することができる。例えば、一部の実施形態では、親水性アミノ酸は、一般構造に比べてメチル化、アミド化、アセチル化、および/または置換によって修飾されてもよい。
動物:本明細書で使用される「動物」という用語は、動物界の任意のメンバーを指す。一部の実施形態では、「動物」は、発生のいずれかの段階にあるヒトを指す。一部の実施形態では、「動物」は、発生のいずれかの段階にあるヒトではない動物を指す。ある特定の実施形態では、ヒトではない動物は、哺乳動物(例えば、げっ歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、および/またはブタ)である。一部の実施形態では、動物には、哺乳動物、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、および/または蠕虫が含まれるが、これらに限定するものではない。一部の実施形態では、動物は、トランスジェニック動物、遺伝子操作された動物、および/またはクローンであってもよい。
併用療法:当業者により理解されるように、「併用療法」という用語は、被験体が2つまたはそれよりも多くの療法レジメン(例えば、2種またはそれよりも多くの療法剤)に同時に曝露されるような状況を指す。一部の実施形態では、2種またはそれよりも多くの薬剤を同時に投与してもよく;一部の実施形態では、そのような薬剤を逐次投与してもよく;一部の実施形態では、そのような薬剤を、重複投薬レジメンで投与する。一部の実施形態では、併用療法の「投与」では、併用でその他の薬剤を受ける被験体に、1種または複数の薬剤の投与を行ってもよい。明確にするために、併用療法は、個々の薬剤を単一組成物として一緒に投与することを必要としない(または同時に投与することさえ必要としない)が、一部の実施形態では、2種またはそれよりも多くの活性剤、実体、または部分を、組み合わせ組成物として一緒に投与してもよく、または組み合わせ化合物としても(例えば、単一の化学複合体または共有結合実体の部分としても)投与してもよい。
同等の:本明細書で使用される「同等の」という用語は、観察された相違または類似性に基づいて結論を妥当に導き出すことが当業者なら理解されるように、それらの間での比較が可能になるような互いに同一でなくてもよいが十分に類似している2種またはそれよりも多くの薬剤、実体、状況、何組かの条件などを指す。一部の実施形態では、同等の組の条件、環境、個体、または集団は、複数の実質的に同一の特徴と、1つのまたは少数の様々な特徴によって、特徴付けられる。当業者なら、文脈において、2種またはそれよりも多くのそのような薬剤、実体、状況、何組かの条件などが同等であると見なされるには、任意の所与の環境においてどの程度の同一性が必要であるかを、理解するであろう。例えば当業者なら、種々の組の環境、個体、または集団の下でまたはそれらによって得られた結果または観察された現象の相違が、変化するそれらの特徴のバリエーションによって引き起こされまたはバリエーションを示すという妥当な結論を保証するために、十分な数およびタイプの実質的に同一の特徴によって特徴付けられるとき、何組かの環境、個体、または集団は、互いに同等であることを理解するであろう。
組成物:当業者なら、「組成物」という用語は、1種または複数の特定の構成成分を含む、個別の物理的実体を指すのに使用され得ることを理解するであろう。一般に、他に指定しない限り、組成物は任意の形態のもの、例えば、気体、ゲル、液体、固体などであってもよい。
剤形または単位剤形:当業者なら、「剤形」という用語は、被験体に投与するための活性剤(例えば、療法剤または診断剤)の、物理的に個別の単位を指すのに使用してもよいことを理解するであろう。典型的には、そのような単位のそれぞれは、所定の量の活性剤を含有する。一部の実施形態では、そのような量は、適切な集団に投与したときに所望のまたは有益な結果に相関することが決定された投薬レジメンに従って(即ち、療法投薬レジメンにより)投与するのに適切な、単位投薬量(またはその全画分)である。当業者は、特定の被験体に投与された療法組成物または薬剤の総量が、1人または複数の主治医によって決定され、複数の剤形の投与を行ってもよいことを理解する。
投薬レジメン:当業者なら、「投薬レジメン」という用語は、被験体に個々に、典型的には期間ごとに分離して投与される一組の単位用量(典型的には、複数)を指すのに使用されてもよいことを理解するであろう。一部の実施形態では、所与の療法剤には、1つまたは複数の用量を含み得る推奨される投薬レジメンがある。一部の実施形態では、投薬レジメンは、複数の用量を含み、そのそれぞれは、他の用量とは時間的に分離されている。一部の実施形態では、個々の用量は、同じ長さの期間によって互いに分離されており;一部の実施形態では、投薬レジメンは、複数の用量を含み、少なくとも2つの異なる期間が個々の用量を分離している。一部の実施形態では、投薬レジメン内の全ての用量は、同じ単位服用量(unit dose amount)のものである。一部の実施形態では、投薬レジメン内の異なる用量は、異なる量のものである。一部の実施形態では、投薬レジメンは、第1の服用量の第1の用量と、その後の、第1の服用量とは異なる第2の服用量の1つまたは複数の追加の用量とを含む。一部の実施形態では、投薬レジメンは、第1の副用量の第1の用量と、その後の、第1の服用量と同じ第2の服用量の1つまたは複数の追加の用量とを含む。一部の実施形態では、投薬レジメンは、適切な集団全体にわたって投与したときに、所望のまたは有益な結果に相関する(即ち、療法投薬レジメン)。
腹腔内:本明細書で使用される「腹腔内投与」および「腹腔内に投与された」という語句は、被験体の腹膜内への化合物または組成物の投与を指す、それらの技術分野で理解される意味を有する。
ミトコンドリア予備能力:細胞はストレスに供されるので、ミトコンドリアには、ATP生成をその基礎的機能レベルよりも上に増大させる能力があり、例えば臓器機能の維持、細胞修復、または反応性種の解毒に対するエネルギー需要の増大に応えるために利用可能である。
部分:当業者なら、「部分」は、本明細書に記載されるような、特定の構造および/または活性を備えた定義された化学基または部分であることを、理解するであろう。
経口:本明細書で使用される「経口投与」および「経口的に投与される」という語句には、化合物または組成物の口による投与を指す、それらの技術分野で理解される意味がある。
非経口:本明細書で使用される「非経口投与」および「非経口的に投与される」という語句には、通常は注射による、経腸および局所投与以外の投与様式を指す、それらの技術分野で理解される意味があり、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内(intraarticulare)、被膜下、クモ膜下、脊髄内、および胸骨内注射および輸液が含まれるがこれらに限定するものではない。
医薬組成物:本明細書で使用される「医薬組成物」という用語は、1種または複数の薬学的に許容される担体と一緒に製剤化された活性剤を指す。一部の実施形態では、活性剤は、適切な集団に投与したときに所定の療法効果を達成する統計的に有意な可能性を示す、療法レジメンで投与するのに適切な、単位服用量で存在する。一部の実施形態では、医薬組成物は、固体または液体形態で投与するために特別に製剤化されてもよく、下記に適したもの:経口投与、例えば水薬(水性または非水性の溶液または懸濁物)、錠剤、例えば頬側、舌下、および体内吸収を目標としたもの、ボーラス剤、散剤、顆粒剤、舌に適用するためのペースト剤;非経口投与、例えば皮下、筋肉内、静脈内、または硬膜外注射による、例えば滅菌された液剤もしくは懸濁剤、または持続放出製剤;局所適用、例えばクリーム剤、軟膏剤、または皮膚、肺、もしくは口腔に適用する制御放出パッチ剤もしくは噴霧剤として;膣内または直腸内、例えばペッサリー、クリーム剤、またはフォーム剤など;舌下に;眼に;経皮的に;または鼻に、肺に、およびその他の粘膜表面に、適したものが含まれる。
薬学的に許容される:本明細書で使用される、「薬学的に許容される」という語句は、健全な医学的判断の範囲内で、妥当な損益比に相応に、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、またはその他の問題もしくは合併症なしに、人間および動物の組織に接触させた使用に適するような化合物、材料、組成物、および/または剤形を指す。
薬学的に許容される担体:本明細書で使用される、「薬学的に許容される担体」という用語は、薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクル、例えば液体または固体充填剤、希釈剤、賦形剤、または材料を被包する溶媒であって、対象化合物を1つの臓器または身体の部分から別の臓器または身体の部分に運びまたは輸送するのに関わるものを意味する。各担体は、製剤のその他の成分に適合性がありかつ患者に有害ではないという意味において、「許容可能」でなければならない。薬学的に許容される担体としての役割を果たすことができる、材料の一部の例には、ラクトース、グルコース、およびスクロースなどの糖;トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなどのデンプン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、およびセルロースアセテートなどのセルロースおよびその誘導体;粉末化トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐剤用ワックスなどの賦形剤;落花生油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、および大豆油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコールなどのポリオール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質なしの水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;pH緩衝化溶液;ポリエステル、ポリカーボネート、および/またはポリ酸無水物;および医薬製剤に用いられるその他の無毒性の適合性物質が含まれる。
薬学的に許容される塩:本明細書で使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、薬学上の文脈で使用するのに適切であるような化合物の塩、即ち、健全な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、およびアレルギー応答などがなく、ヒトおよび下等動物の組織に接触させて使用するのに適切であり、かつ妥当な損益比に相応な塩を指す。薬学的に許容される塩は、当技術分野で周知である。例えば、S. M. Bergeらは、J. Pharmaceutical Sciences、66巻:1〜19頁(1977年)に詳細に、薬学的に許容される塩について記載している。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩には、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸と共に、または酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸などの有機酸と共に形成されたアミノ基の塩であるか、あるいはイオン交換などの当技術分野で使用されるその他の方法を使用することによる塩である、無毒性の酸付加塩が含まれるが、これらに限定するものではない。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩(pamoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩などが含まれるが、これらに限定するものではない。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウムなどが含まれる。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩には、適切な場合、無毒性アンモニウム、第四級アンモニウム、および対イオンを使用して形成されたアミン陽イオン、例えばハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、1から6個の炭素原子を有するアルキル、スルホン酸塩、およびアリールスルホン酸塩が含まれる。
被験体:本明細書で使用される「被験体」または「試験被験体」という用語は、本開示により提供された化合物または組成物が、例えば実験、診断、予防、および/または療法の目的で投与される、任意の生物を指す。典型的な被験体には、動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒト以外の霊長類、およびヒトなどの哺乳動物;昆虫;蠕虫など)、および植物が含まれる。一部の実施形態では、被験体は、疾患、障害、および/または状態に罹っていてもよく、かつ/または罹り易くてもよい。
所定の:所定のとは、例えばランダムに生ずるまたは達成されるのとは対照的に、意図的に選択されたことを意味する。
〜に罹る:疾患、障害、および/または状態「に罹っている」個体は、疾患、障害、および/または状態の1つまたは複数の症状と診断され、かつ/またはそれらの症状を示す。
〜に罹り易い:疾患、障害、および/または状態「に罹り易い」個体は、一般大衆のメンバーでそうであるよりも、疾患、障害、および/または状態を発症する、より高いリスクを有する者である。一部の実施形態では、疾患、障害、および/または状態に罹り易い個体は、疾患、障害、および/または障害であると診断されていなくてもよい。一部の実施形態では、疾患、障害および/または状態に罹り易い個体は、疾患、障害、および/または状態の症状を示してもよい。一部の実施形態では、疾患、障害、および/または状態に罹り易い個体は、疾患、障害、および/または状態の症状を示さなくてもよい。一部の実施形態では、疾患、障害、および/または状態に罹り易い個体は、疾患、障害、および/または状態を発症する。一部の実施形態では、疾患、障害、および/または状態に罹り易い個体は、疾患、障害、および/または状態を発症しない。
全身(の):本明細書で使用される「全身投与」、「全身に投与される」、「末梢投与」、および「末梢に投与される」という語句は、レシピエントの系に進入するように化合物または組成物を投与することを指す、それらの技術分野で理解される意味を有する。
互変異性形態:本明細書で使用される「互変異性形態」という語句は、容易な相互変換が可能な有機化合物の異なる異性体を記載するのに使用される。互変異性体は、単結合および隣接する二重結合の切換えを伴う水素原子またはプロトンのホルマール移動によって特徴付けられる。一部の実施形態では、互変異性体は、プロトトロピー互変異性(即ち、プロトンの再配置)からもたらされてもよい。一部の実施形態では、互変異性体は、原子価互変異性(即ち、結合電子の迅速な再編成)からもたらされてもよい。全てのそのような互変異性形態は、本開示の範囲内に含まれることを意図する。一部の実施形態では、化合物の互変異性形態は、互いに移動平衡で存在し、したがって別々の物質を調製しようとする試みは、混合物の形成をもたらすようになる。一部の実施形態では、化合物の互変異性形態は、分離可能であり単離可能な化合物である。本開示の一部の実施形態では、化合物の単一互変異性形態の純粋な調製物であるまたは純粋な調製物を含む化学組成物が、提供されてもよい。一部の実施形態では、化学組成物は、2種またはそれよりも多くの、化合物の互変異性形態の混合物として提供されてもよい。ある特定の実施形態では、そのような混合物は、等量の異なる互変異性形態を含有し;ある特定の実施形態では、そのような混合物は、化合物の、少なくとも2種の異なる互変異性形態を異なる量で含有する。本開示の一部の実施形態では、化学組成物は、化合物の、全ての互変異性形態を含有していてもよい。本開示の一部の実施形態では、化学組成物は、化合物の互変異性形態の全てより少ない形態を含有していてもよい。本開示の一部の実施形態では、化学組成物は、化合物の1種または複数の互変異性形態を、相互変換の結果、経時的に変化する量で含有していてもよい。本開示の一部の実施形態では、互変異性は、ケト−エノール互変異性である。化学分野の当業者なら、ケト−エノール互変異性体は、当技術分野で公知の1つまたは複数の適切な技法を使用して後に単離され得るエノール誘導体を提供することが化学分野で公知の任意の適切な試薬を使用して、「捕捉」(即ち、「エノール」型のままであるように化学的に修飾)することができることを認識するであろう。他に指示しない限り、本開示は、純粋な形態であろうと互いに混合されていようと、関連ある化合物の全ての互変異性形態を包含する。
テトラペプチド:本明細書で使用される「テトラペプチド」という語句は、典型的には、その構造が、ペプチド結合によって互いに付着された4つのアミノ酸残基を含有する化合物を指す。一部の実施形態では、アミノ酸の1種または複数は、非標準アミノ酸である。一部の実施形態では、アミノ酸の全てが、非標準アミノ酸であってもよい。一部の実施形態では、アミノ酸の1種または複数が、標準アミノ酸である。一部の実施形態では、アミノ酸の全ては、標準アミノ酸であってもよい。一部の実施形態では、非標準アミノ酸は、正準アミノ酸構造とは異なる構造を有していてもよいが、それにも関わらず、1つまたは複数のペプチド結合を形成することが可能である。一部の実施形態では、本明細書に記載されるテトラペプチド剤は、アミノ酸残基に加えて1つもしくは複数の末端部分、および/またはテトラペプチドに共有結合により関連付けられた1つもしくは複数のその他のペンダント部分を含む構造を有していてもよい。
療法剤:本明細書で使用される「療法剤」という語句は、被験体に投与したときに、療法上の効果を有しかつ/または所望の生物学的および/または薬理学的効果を誘発する薬剤を指す。一部の実施形態では、療法剤は、疾患、障害、および/または状態の1つまたは複数の症状または特徴を軽減し、好転させ(ameliorate)、緩和し、阻害し、予防し、それらの発症を遅延させ、それらの重症度を軽減させ、かつ/またはそれらの発生数を低減させるのに使用することができる任意の物質である。
治療有効量:本明細書で使用される「治療有効量」という用語は、療法レジメンの部分として投与されたときに、所望の生物学的応答を誘発させる物質(例えば、療法剤、組成物、および/または製剤)の量を意味する。一部の実施形態では、物質の治療有効量は、疾患、障害、および/または状態に罹っているまたは罹り易い被験体に投与されたときに、疾患、障害、および/または状態を処置し、診断し、予防し、かつ/またはその発症を遅延させるのに十分な量である。当業者に理解されるように、物質の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、送達される物質、標的細胞または組織などの因子に応じて変化してもよい。例えば、疾患、障害、および/または状態を処置する製剤中の化合物の有効量は、疾患、障害、および/または状態の1つまたは複数の症状または特徴を軽減し、好転させ、緩和し、阻害し、予防し、それらの発症を遅延させ、それらの重症度を低減させ、かつ/またはそれらの発生数を低減させる量である。一部の実施形態では、治療有効量は、単回用量として投与され;一部の実施形態では、治療有効量を送達するのに複数の単位用量が必要とされる。
処置:本明細書で使用される「処置する(treat)」、「処置(treatment)」、または「処置している(treating)」という用語は、疾患、障害、および/または状態の1つまたは複数の症状または特徴を、部分的にまたは完全に軽減し、好転させ、緩和し、阻害し、予防し、それらの発症を遅延させ、それらの重症度を軽減させ、かつ/またはそれらの発生数を低減させるのに使用される任意の方法を指す。処置は、疾患、障害、および/または状態の徴候を示さない被験体に施されてもよい。一部の実施形態では、処置は、例えば疾患、障害、および/または状態に関連した病理を発症するリスクを減少させる目的で、疾患、障害、および/または状態の初期徴候しか示さない被験体に施されてもよい。
ある特定の実施形態の詳細な説明
Bendavia
ある特定の芳香族陽イオン性ペプチド、好ましくはDLLLキラリティーのテトラペプチド、および最も好ましくはBendavia(D−Arg−Dmt−Lys−Phe−NH)は、ミトコンドリア予備能力(MPT)を受け、またはその能力を完全に妨げさえするミトコンドリアの数を、著しく低減させることが示されてきた。例えば、そのそれぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2004/0248808号および米国特許第7,718,620号、ならびにそこに引用される参考文献を参照されたい。MPTを受けかつ妨げるミトコンドリアの数の低減には、様々な利益があり;MPTは、ヒトおよび哺乳動物におけるいくつかの一般的な疾患および状態に関連付けられることが報告される。例えば、その全体が参照により組み込まれるWO2008/154373A1、WO2009/110363A1、WO2009/108695A1、WO2011/019809A1、WO2011/044044A1、WO2011/106717A1、WO2011/025734A1、WO2011082328A1、WO2012006569A1、WO2013/126597A1、WO2013/149172A1、WO2013/126775A1、WO2014/022522A1、WO2014066419A1、WO2014/134562A1、WO2015/017781A1、WO2015/023680A1、WO2015/084875A1、WO2015/130577A1、WO2015/048522A1、WO2015/048647A1、およびWO2016/004441A1を参照されたい。
Bendaviaは、不死化ヒト小柱網(iHTM)および緑内障性ヒト小柱網(GTM)細胞を共に、Hによって誘導される持続的酸化ストレスから防ぐことも示されてきた(Chen M、Liu B、Gao, Q、Zhuo, Y、Ge, J(2011年9月)、「Mitochondria−Targeted Peptide MTP−131 Alleviates Mitochondrial Dysfunction and Oxidative Damage in Human Trabecular Meshwork Cells.」 Invest Ophthalmol Vis Sci. 52巻(10号):7027〜7037頁)。
Bendaviaは、ミトコンドリアの内膜でカルジオリピンに結合することにより、MPTを避けることができることが示されてきた。例えば、Szetoら、「The Mitochondrial−Targeted Compound SS−31 Re−energizes Ischemic Mitochondria by Interacting with Cardiolipin.」2013年、24巻、1250〜1261頁を参照されたい。
さらに、Bendaviaの投与は、ミトコンドリア中の活性酸素種(ROS)を低減させることが示されており、このことは、ミトコンドリア関連の疾患、障害、または状態の処置で機能するその能力に繋がることが教示される。Bendaviaは、臨床的に評価されており(かつ/または臨床的に評価されている最中であり)、ある特定の文脈では臨床上有効であることも証明されており(ClinicalTrials.gov Identifiers: NCT01754818、NCT01786915、NCT01518985、NCT01513200、NCT01755858、NCT01572909、NCT02245620、NCT01115920、NCT02388529、NCT02388464、NCT02367014、およびNCT0243644を参照)、高齢患者の骨格筋機能を評価する第II相臨床試験に入っている。臨床試験NCT02245620を参照されたい。
Bendaviaの成功は、構造誘導体の開発をもたらした。Bendavia誘導体を設計する最初の試みは、アミノ酸配列を変化させながら、活性に必須であると考えられる陽イオン性および芳香族部分の維持に焦点を当てた。特に、例えばフェニルアラニン残基または誘導体の組込みを経た疎水性は、生物活性に特に重要なものであると考えられた。構造−活性の関係を調査しながら、D−およびL−アミノ酸の両方を配列改変体に組み込み;しかしこれらの研究は、そのキラル立体配置から得られたペプチドの3次元配置の調査とは対照的に、単純なアミノ酸置換に焦点を当てた。これは、Bendaviaに比してさらなる改善をもたらすことができなかったBendavia誘導体をもたらした。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO 2011091357A1、WO2011/139992A1、WO2012/174117A1、WO2012/129427A1、WO2013/049697A1、WO2013/086020A1、WO2013/155334A1、WO2013/059071A1、WO2013/126775A1、WO2014/088631A1、WO2014/165607A1、WO2015/060462A1、WO2015/100376A1、およびWO2015/134096A1を参照されたい。
提供されるペプチド剤
数ある中でも、本開示は、カルジオリピンと相互作用するペプチド剤に特有の、構造的特徴に関する洞察を包含する。例えば、数ある中でも本開示は、アミノ酸側鎖の空間的立体配置、特に、各陽イオン性部分がペプチドの同じ側に存在し、残りの部分(例えば、疎水性部分、極性部分、親水性部分)とは反対側に存在する立体配置は、実際のアミノ酸配列よりも重要であるという洞察を、包含する。図1を参照されたい。追加として、本開示は、カルジオリピンとの結合に有効なペプチド剤は、この空間的立体配置を維持しかつキラリティーおよびアミノ酸配列のバリエーションを可能にしなければならないという洞察を提供する。例えば、ペプチドキラリティーは、例えばLDDD、DLDD、DDDL、LLLD、DDLL、LLDD、LLDL、DDLD、LDDL、DLLD、LDLD、DLDL、DDDD、またはLLLLを含む。さらなる例として、本開示は、アミノ酸の順序を逆にしかつキラリティー(即ち、DDDL)を反転させることにより、1つの結合シフトを有するBendaviaのDLLL配向に類似した配向を有するペプチドをもたらし、それに対してアミノ酸の順序を逆にしかつキラリティー(即ち、LLLD)を逆にすることにより、反転したキラル配向をもたらすという洞察を提供する。図2を参照されたい。
理論に拘束されることを望まないが、同じ方向に、即ち上にまたは下に、空間的に構成された陽イオン性基の立体配置を維持する様々なキラリティー(例えば、DDDL、LLLD)のペプチド剤は、ミトコンドリア関連の疾患、障害、または状態の処置において、少なくともBendaviaと同じように有効にペプチド剤を提供し得ると考えられる。
本開示は、カルジオリピンと相互作用する所望のペプチド剤を同定するための従来の研究に関連した問題の供給源も明らかにする。例えば、数ある中でも本開示は、カルジオリピンに結合するペプチド剤が、芳香族(即ち、疎水性)部分を必ずしも必要としないことを実証する。一部の実施形態では、本開示のペプチドは、1つまたは複数の親水性または極性部分を含んでいてもよい。一部の実施形態では、本開示のペプチドは、陽イオン性部分とは反対側に空間的に配置された1つまたは複数の親水性または極性部分を含んでいてもよい(例えば、陽イオン性部分が上に、親水性/極性部分が下に)。
数ある中でも、本開示は、ミトコンドリアの機能に対するペプチド剤の効果に関する洞察を包含する。ミトコンドリア電子伝達鎖(ETC)は、細胞でのエネルギー発生において中心的な役割を果たす。ミトコンドリア機能不全は、アデノシン三リン酸(ATP)の生成を減じ、細胞機能を維持するのに十分なエネルギーをもたらさない。エネルギー出力が下がるにつれ、最も活発な組織が優先的に影響を受ける。細胞エネルギー需要を満足させるため、ミトコンドリアETCは、代謝需要の増大または燃料供給の減少のときにATPを生成するその能力を高めることができる必要がある。このミトコンドリアの可塑性は、多くの疾患、障害、または状態で低減する。Bendavia、およびその他の関連ある療法薬は、ミトコンドリア機能を改善するために開発されたものであり、前記改善されたミトコンドリア機能は、疾患、障害、または状態からの保護を行ってもよい。Bendaviaの有益な活動の一部または全ては、時々、活性酸素種(「ROS」)のレベルを低下させるその能力に起因しており、これは今度は、伝統的なROSの一掃ではなくROS発生の低減に関わる可能性があり得た(例えば、Brownら、J. Cardiovasc. Pharmacol Thep. 19巻:121頁、2014年1月)。本開示は、上述のミトコンドリア機能を改善するペプチドを包含する。一部の実施形態では、本明細書に記載されるペプチドは、ミトコンドリア中に既に存在するROSの低減を超えてミトコンドリア機能を改善する。例えば、ペプチド剤は、ミトコンドリア予備能力を増大させてもよく、それがMPTおよびミトコンドリア機能不全に対する耐性の増大をもたらすことができ、ミトコンドリアROSの生成を通して機能する疾患モデルを避けることができる。一部の実施形態では、本発明のペプチド剤は、細胞保護として作用し、その他の点では健康な細胞でのROS生成を防止してもよい。
一部の実施形態では、本開示は、下記の構造:
−X−X−X

のペプチド剤を提供し、
式中、
はN末端アミノ酸であり、XはC末端アミノ酸であり、
さらに、
は、−N(R)または−N(R)−C(O)−Rから選択されるN末端部分を含み、
は、−C(O)ORまたは−C(O)N(R)から選択されるC末端部分を含み、
各Rは独立して、水素、または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
さらに、
およびXは、陽イオン性アミノ酸であるか、または
およびXは、陽イオン性アミノ酸であるかのいずれかであり、
さらに、XはLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
はLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
はDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XはLアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
はDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
はLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、または
、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸である。
一部の実施形態では、Xは、−N(R)または−N(R)−C(O)−Rから選択されるN末端部分を含む。一部の実施形態では、Xは、N末端部分−N(R)を含む。一部の実施形態では、Xは、N末端部分−−NHを含む。一部の実施形態では、Xは、N末端部分−N(R) を含む。一部の実施形態では、Xは、N末端部分−NH を含む。一部の実施形態では、Xは、N末端部分−N(R)−C(O)−Rを含む。一部の実施形態では、Xは、N末端部分−NH−C(O)−CHを含む。
一部の実施形態では、Xは、−C(O)ORまたは−C(O)N(R)から選択されるC末端部分を含む。一部の実施形態では、Xは、C末端部分−C(O)ORを含む。一部の実施形態では、Xは、C末端部分−C(O)OHを含む。一部の実施形態では、Xは、C末端部分−C(O)N(R)を含む。一部の実施形態では、Xは、C末端部分−C(O)NHを含む。
一部の実施形態では、Rは水素である。一部の実施形態では、RはC1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、RはC1〜3脂肪族である。一部の実施形態では、RはC4〜6脂肪族である。一部の実施形態では、Rはメチルである。一部の実施形態では、Rはエチルである。一部の実施形態では、Rはプロピルである。
一部の実施形態では、XはLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり;XはLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり;XはDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸であり;X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XはLアミノ酸であり;XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり;XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり;XはDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸であり;XはLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり;XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり;XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり;XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり;XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり;またはX、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸である。
一部の実施形態では、XはLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸である。一部の実施形態では、XはLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸である。一部の実施形態では、XはDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸である。一部の実施形態ではXはLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸である。一部の実施形態では、XはDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸である。一部の実施形態では、X、X、およびXはDアミノ酸であり、XはLアミノ酸である。一部の実施形態では、X、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸である。一部の実施形態では、X、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸である。
一部の実施形態では、XおよびXは陽イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXは陽イオン性アミノ酸である。
一部の実施形態では、XおよびXは疎水性アミノ酸であり、XおよびXは陽イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXは陽イオン性アミノであり、XおよびXは疎水性アミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXは親水性アミノ酸であり、XおよびXは陽イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、XおよびXは陽イオン性アミノであり、XおよびXは親水性アミノ酸である。
一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸は、陽イオン性部分を含むアミノ酸から選択される。一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸がDapである。一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸がDabである。一部の実施形態では、各陽イオン性アミノ酸は、Arg、Lys、またはOrnから独立して選択される。一部の実施形態では、各陽イオン性アミノ酸は、L−Arg、D−Arg、L−Lys、D−Lys、L−Orn、またはD−Ornから独立して選択される。一部の実施形態では、各陽イオン性アミノ酸は、L−ArgまたはD−Argから独立して選択される。一部の実施形態では、各陽イオン性アミノ酸は、L−LysまたはD−Lysから独立して選択される。一部の実施形態では、各陽イオン性アミノ酸は、L−OrnまたはD−Ornから独立して選択される。
一部の実施形態では、1つの陽イオン性アミノ酸はL−Lysであり、別の陽イオン性アミノ酸はD−Argである。一部の実施形態では、1つの陽イオン性アミノ酸はL−Ornであり、別の陽イオン性アミノ酸はD−Argである。一部の実施形態では、1つの陽イオン性アミノ酸はL−Ornであり、別の陽イオン性アミノ酸はD−Ornである。一部の実施形態では、1つの陽イオン性アミノ酸はD−Ornであり、別の陽イオン性アミノ酸はL−Argである。一部の実施形態では、1つの陽イオン性アミノ酸はD−Lysであり、別の陽イオン性アミノ酸はL−Argである。一部の実施形態では、各陽イオン性アミノ酸はL−OrnまたはD−Ornである。
一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸はL−Argである。一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸はD−Argである。一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸はL−Lysである。一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸はD−Lysである。一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸はL−Ornである。一部の実施形態では、陽イオン性アミノ酸はD−Ornである。
一部の実施形態では、疎水性アミノ酸は、疎水性部分を含むアミノ酸から選択される。一部の実施形態では、各疎水性アミノ酸は、LeuまたはPheから独立して選択される。一部の実施形態では、各疎水性アミノ酸は、L−Leu、D−Leu、またはL−Phe、D−Pheから独立して選択される。一部の実施形態では、各疎水性アミノ酸は、L−LeuまたはD−Leuから独立して選択される。一部の実施形態では、各疎水性アミノ酸は、L−PheまたはD−Pheから独立して選択される。
一部の実施形態では、疎水性アミノ酸はL−Leuである。一部の実施形態では、疎水性アミノ酸はD−Leuである。一部の実施形態では、疎水性アミノ酸はL−Pheである。一部の実施形態では、疎水性アミノ酸はD−Pheである。
一部の実施形態では、親水性アミノ酸はL−Tyrである。一部の実施形態では、親水性アミノ酸はD−Tyrである。一部の実施形態では、親水性アミノ酸はL−Dmtである。一部の実施形態では、親水性アミノ酸はD−Dmtである。一部の実施形態では、各親水性アミノ酸は、L−Dmt、D−Dmt、L−Tyr、またはD−Tyrから独立して選択される。一部の実施形態では、各親水性アミノ酸は、L−DmtまたはD−Dmtから独立して選択される。一部の実施形態では、各親水性アミノ酸は、L−TyrまたはD−Tyrから独立して選択される。
一部の実施形態では、極性アミノ酸はL−Tyrである。一部の実施形態では、極性アミノ酸はD−Tyrである。一部の実施形態では、極性アミノ酸はL−Dmtである。一部の実施形態では、極性アミノ酸はD−Dmtである。一部の実施形態では、各極性アミノ酸は、L−Dmt、D−Dmt、L−Tyr、またはD−Tyrから独立して選択される。一部の実施形態では、各極性アミノ酸は、L−DmtまたはD−Dmtから独立して選択される。一部の実施形態では、各極性アミノ酸は、L−TyrまたはD−Tyrから独立して選択される。
一部の実施形態では、Xは標準アミノ酸から選択される。一部の実施形態では、Xは非標準アミノ酸から選択される。
一部の実施形態では、Xは陽イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは陰イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは親水性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは極性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは疎水性アミノ酸である。
一部の実施形態では、XはL−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはL−Leuである。一部の実施形態では、XはD−Leuである。一部の実施形態では、XはD−Dmtである。一部の実施形態では、XはL−Dmtである。一部の実施形態では、XはD−Tyrである。一部の実施形態では、XはL−Tyrである。
一部の実施形態では、Xは標準アミノ酸から選択される。一部の実施形態では、Xは非標準アミノ酸から選択される。
一部の実施形態では、Xは陽イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは疎水性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは陰イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは親水性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは極性アミノ酸である。
一部の実施形態では、XはL−Lysである。一部の実施形態では、XはL−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Lysである。一部の実施形態では、XはL−Argである。一部の実施形態では、XはD−Argである。
一部の実施形態では、Xは標準アミノ酸から選択される。一部の実施形態では、Xは非標準アミノ酸から選択される。
一部の実施形態では、Xは疎水性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは陽イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは陰イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは親水性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは極性アミノ酸である。
一部の実施形態では、XはL−Dmtである。一部の実施形態では、XはL−Tyrである。一部の実施形態では、XはD−Tyrである。一部の実施形態では、XはD−Dmtである。一部の実施形態では、XはL−Leuである。一部の実施形態では、XはL−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Leuである。一部の実施形態では、XはD−Pheである。
一部の実施形態では、Xは標準アミノ酸から選択される。一部の実施形態では、Xは非標準アミノ酸から選択される。
一部の実施形態では、Xは陽イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは疎水性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは陰イオン性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは親水性アミノ酸である。一部の実施形態では、Xは極性アミノ酸である。
一部の実施形態では、XはD−Argである。一部の実施形態では、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはL−Argである。一部の実施形態では、XはL−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Lysである。一部の実施形態では、XはL−Lysである。
一部の実施形態では、XはD−Lysであり、XはL−Pheであり、XはD−Argであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Lysであり、XはD−Pheであり、XはL−Argであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはL−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはD−Pheである。
一部の実施形態では、XはL−Pheであり、XはD−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはL−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Pheであり、XはL−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Pheであり、XはD−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはL−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはL−Pheである。一部の実施形態では、XはL−Pheであり、XはL−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはL−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはL−Ornであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Pheであり、XはD−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはL−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはL−Ornであり、XはL−Pheである。一部の実施形態では、XはL−Pheであり、XはL−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはL−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはL−Pheであり、XはL−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはL−Ornである。一部の実施形態では、XはL−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはL−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Pheであり、XはD−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはL−Ornであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはL−Pheであり、XはD−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはL−Ornである。一部の実施形態では、XはL−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはL−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Pheであり、XはL−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはL−Ornであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはL−Pheであり、XはD−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはL−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはL−Ornであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Pheであり、XはL−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはL−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはL−Pheである。一部の実施形態では、XはD−Pheであり、XはD−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornである。一部の実施形態では、XはD−Ornであり、XはD−Tyrであり、XはD−Ornであり、XはD−Pheである。一部の実施形態では、XはL−Pheであり、XはL−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはL−Ornである。一部の実施形態では、XはL−Ornであり、XはL−Tyrであり、XはL−Ornであり、XはL−Pheである。
一部の実施形態では、本開示は、表1のものから選択されるペプチド剤を提供する。
一部の実施形態では、ペプチドは、上記表1に示したアミノ酸配列を有する。一部の実施形態では、そのようなペプチドは、C末端遊離アミドを有していてもよく(即ち、表1に示されるような);あるいは、一部の実施形態では、そのようなペプチドは、アミドではなく遊離酸であるC末端を有していてもよい。そのような場合、遊離酸の存在は、アスタリスク()を使用してペプチド番号に示してもよい。例えば、上述のようにI−11が(L−Phe)(L−Lys)(L−Dmt)(D−Arg)−NHを示す場合、I−11は、(L−Phe)(L−Lys)(L−Dmt)(D−Arg)−OHを示す。一部の実施形態では、上記表1に示されるアミノ酸配列を有するペプチドは、アセチル化されたN末端を有する。そのような場合、N末端のアセチル化は、上付き「NTA」(即ち、N末端アセチル化)を含むことにより、ペプチド番号で示されてもよい。例えば、I−11のN末端アセチル化バージョンは、I−11NTAと示されてもよい。C末端がアミドではなく遊離酸である場合、およびN末端がアセチル化される場合、両方の指標をペプチド番号で使用してもよく、例えばI−11NTA/*である。本発明は、上記表1に示される各ペプチド配列の、C末端遊離酸形態、N末端アセチル化形態、およびこれらの組み合わせを企図する。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式II:
のものであり、
式中、
、R、R、およびRのそれぞれは、独立して、−H、またはC1〜20脂肪族;−(CH−N(R);−(CH−NR−CH−(NR;0〜5回出現する−Rもしくは−ORで置換されたフェニル;および−Cyからなる群より選択される、任意選択で置換された基であり、
各Rは独立して、水素、または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
mは0〜12であり、
nは0〜6であり、
各−Cyは、独立して、3〜9員の飽和または部分不飽和単環式炭素環;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜9員の飽和または部分不飽和単環式複素環;および窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5〜6員のヘテロアリール環からなる群より選択される、任意選択で置換された環であり、
は、−ORまたは−N(R)であり、
各Rは、独立して−Rまたは−C(O)Rであり、
、R、R、およびRは、交互に陽イオン性部分を含む。
一部の実施形態では、R、R、R、およびRは、交互に陽イオン性部分または疎水性部分を含む。一部の実施形態では、R、R、R、およびRは、交互に陽イオン性アミノ酸から誘導される。一部の実施形態では、R、R、R、およびRは、交互に陽イオン性アミノ酸または疎水性アミノ酸から誘導される。
一部の実施形態では、RおよびRは、疎水性部分を含む。一部の実施形態では、RおよびRは、陽イオン性部分を含む。一部の実施形態では、RおよびRは、疎水性部分を含む。一部の実施形態では、RおよびRは、陽イオン性部分を含む。一部の実施形態では、RおよびRは、疎水性部分を含み、RおよびRは、陽イオン性部分を含む。一部の実施形態では、RおよびRは、陽イオン性部分を含み、RおよびRは、疎水性部分を含む。
一部の実施形態では、Rは水素である。一部の実施形態では、Rは、C1〜20脂肪族;−(CH−N(R);−(CH−NR−CH−(NR;0〜5回出現するRまたはORで置換されたフェニル;およびCyからなる群より選択される、任意選択で置換された基である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜10脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜4脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜3脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、C1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、C1〜10脂肪族である。一部の実施形態では、RはC1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、RはC1〜4脂肪族である。一部の実施形態では、RはC1〜3脂肪族である。一部の実施形態では、Rはイソプロピルである。一部の実施形態では、Rはブチルである。一部の実施形態では、Rはs−ブチルである。一部の実施形態では、Rはイソブチルである。一部の実施形態では、Rは、0〜5回出現する−Rまたは−ORで置換された、任意選択で置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rはフェニルである。
一部の実施形態では、Rは水素である。一部の実施形態では、Rは、C1〜20脂肪族;−(CH−N(R);−(CH−NR−CH−(NR;0〜5回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニル;およびCyからなる群より選択される、任意選択で置換された基である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換された−(CH−N(R)である。一部の実施形態では、Rは、−(CH−N(R)である。一部の実施形態では、Rは−(CH−N(R)であり、mは2である。一部の実施形態では、Rは−(CH−N(R)であり、mは3である。一部の実施形態では、Rは−(CH−N(R)であり、mは4である。一部の実施形態では、Rは−(CH−N(R)であり、各−Rは水素である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換された−(CH−NR−CH−(NRである。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRである。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRであり、nは2である。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRであり、nは3である。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRであり、nは4である。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRであり、−Rは、メチルまたは水素から選択される。一部の実施形態では、Rは、−(CH−NH−CH−(NHである。一部の実施形態では、Rは−(CH−NH−CH−(NHであり、nは3である。
一部の実施形態では、Rは水素である。一部の実施形態では、Rは、C1〜20脂肪族;−(CH−N(R);−(CH−NR−CH−(NR;0〜5回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニル;およびCyからなる群より選択される、任意選択で置換された基である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜10脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜4脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜3脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、C1〜20脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、C1〜10脂肪族である。一部の実施形態では、RはC1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、RはC1〜4脂肪族である。一部の実施形態では、RはC1〜3脂肪族である。一部の実施形態では、Rはイソプロピルである。一部の実施形態では、Rはブチルである。一部の実施形態では、Rはs−ブチルである。一部の実施形態では、Rはイソブチルである。一部の実施形態では、Rは、0〜5回出現する−Rまたは−ORで置換された、任意選択で置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rはフェニルである。一部の実施形態では、Rは、0〜5回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、0〜4回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、0〜3回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、0〜2回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、0〜1回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、1〜5回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、2〜5回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、3〜5回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、4〜5回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、1〜4回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、2〜3回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、1回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、−OHで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、3回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、2回出現する−Rおよび1回出現する−ORで置換されたフェニルである。一部の実施形態では、Rは、2回出現する−CHおよび1回出現する−OHで置換されたフェニルである。
一部の実施形態では、Rは水素である。一部の実施形態では、Rは、C1〜20脂肪族;−(CH−N(R);−(CH−NR−CH−(NR;0〜5回出現する−Rまたは−ORで置換されたフェニル;およびCyからなる群より選択される、任意選択で置換された基である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換された−(CH−N(R)である。一部の実施形態では、Rは、−(CH−N(R)である。一部の実施形態では、Rは−(CH−N(R)であり、mは2である。一部の実施形態では、Rは−(CH−N(R)であり、mは3である。一部の実施形態では、Rは−(CH−N(R)であり、mは4である。一部の実施形態では、Rは−(CH−N(R)であり、各−Rは水素である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換された−(CH−NR−CH−(NRである。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRである。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRであり、nは2である。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRであり、nは3である。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRであり、nは4である。一部の実施形態では、Rは−(CH−NR−CH−(NRであり、−Rは、メチルまたは水素から選択される。一部の実施形態では、Rは、−(CH−NH−CH−(NHである。一部の実施形態では、Rは−(CH−NH−CH−(NHであり、nは3である。
一部の実施形態では、Rは−ORまたは−N(R)である。一部の実施形態では、Rは−ORである。一部の実施形態では、Rは−OHである。一部の実施形態では、Rは−N(R)である。一部の実施形態では、Rは−NHである。
一部の実施形態では、各Rは、独立して−Rまたは−C(O)Rである。一部の実施形態では、各Rは−Rである。一部の実施形態では、各Rは−Hである。一部の実施形態では、1回出現するRは−Rであり、別に出現するRは−C(O)Rである。一部の実施形態では、1回出現するRは−Rであり、別に出現するRは−C(O)CHである。
一部の実施形態では、Rは水素である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC1〜3脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたC4〜6脂肪族である。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたメチルである。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたエチルである。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたプロピルである。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたブチルである。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたペンチルである。一部の実施形態では、Rは、任意選択で置換されたヘキシルである。一部の実施形態では、Rはメチルである。一部の実施形態では、Rはエチルである。一部の実施形態では、Rはプロピルである。一部の実施形態では、Rはブチルである。一部の実施形態では、Rはペンチルである。一部の実施形態では、Rはヘキシルである。
一部の実施形態では、mは0〜12である。一部の実施形態では、mは0〜6である。一部の実施形態では、mは1〜6である。一部の実施形態では、mは6〜12である。一部の実施形態では、mは0〜4である。一部の実施形態では、mは0〜3である。一部の実施形態では、mは0〜2である。一部の実施形態では、mは0〜1である。一部の実施形態では、mは0である。一部の実施形態では、mは1である。一部の実施形態では、mは2である。一部の実施形態では、mは3である。一部の実施形態では、mは4である。一部の実施形態では、mは5である。一部の実施形態では、mは6である。一部の実施形態では、mは7である。一部の実施形態では、mは8である。一部の実施形態では、mは9である。一部の実施形態では、mは10である。一部の実施形態では、mは11である。一部の実施形態では、mは12である。
一部の実施形態では、nは0〜6である。一部の実施形態では、nは1〜6である。一部の実施形態では、nは4〜6である。一部の実施形態では、nは0〜3である。一部の実施形態では、nは1〜3である。一部の実施形態では、nは0である。一部の実施形態では、nは1である。一部の実施形態では、nは2である。一部の実施形態では、nは3である。一部の実施形態では、nは4である。一部の実施形態では、nは5である。一部の実施形態では、nは6である。
一部の実施形態では、各−Cyは独立して、3〜9員の飽和または部分不飽和単環式炭素環;窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜9員の飽和または部分不飽和単環式複素環;および窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5〜6員のヘテロアリール環からなる群より選択される、任意選択で置換された環である。一部の実施形態では、−Cyは、任意選択で置換された3〜9員の飽和または部分不飽和単環式炭素環である。一部の実施形態では、−Cyは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換された3〜9員の飽和または部分不飽和単環式複素環である。一部の実施形態では、−Cyは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換された5〜6員のヘテロアリール環である。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式III:
のものであり
式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式IV:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式V:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式VI:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式VII:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式VIII:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式IX:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式X:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式XI:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式XII:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式XIII:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式XIV:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式XV:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、式XVI:
のものであり、式中、R、R、R、R、R、m、n、Cy、R、およびRは、上記に定義された通りである。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、細胞と接触したときに細胞内のミトコンドリア機能を調節することを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、細胞と接触したときにミトコンドリア内膜と結合することを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、カルジオリピンと結合することを特徴とする。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、ミトコンドリア活性を改善することを特徴とする。電子伝達鎖(ETC)として公知の複雑な多重複合ミトコンドリアアセンブリの任意のステップでの失敗を含むがこれに限定されないミトコンドリア活性欠損は、(i)ATP生成の減少、(ii)反応性の高いフリーラジカル(例えば、スーパーオキシド、ペルオキシナイトライト、およびヒドロキシルラジカル、および過酸化水素)の発生の増加、(iii)細胞内カルシウムホメオスタシスの妨害、および(iv)アポトーシスカスケードを開始しまたは刺激する因子(シトクロムcおよび「アポトーシス誘導因子」など)の放出をもたらし得る。これらの生化学的変化により、ミトコンドリア機能不全には、細胞および組織に対する広範な損傷を引き起こす潜在性がある。
さらに、任意の特定の理論に拘束されることを望まないが、本開示は、少なくとも一部の実施形態では、電子伝達鎖(ETC)の効率を最適化するように、またそれによって老化、疾患、障害、もしくは状態に関連した細胞生体エネルギーが回復されるように、提供されるペプチド剤が、ミトコンドリア内膜、例えばカルジオリピンを標的とし得ることを提唱する。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、ミトコンドリア予備能力を増大させ、その一方でミトコンドリア酸素消費速度が比較的変化しないままであることを特徴とする。例えば、一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、増大したミトコンドリア予備能力を示し、その一方で、ミトコンドリア酸素消費速度は、XFe96 Seahorse機能的ミトコンドリア毒性アッセイでミトコンドリアのストレスに関して試験をしたときに比較的変化しないままであることを示す。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、予備能力を増大させることを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、約0.1μΜから約100μΜのAC50範囲内で予備能力を増大させることを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、約0.5μΜから約100μΜのAC50範囲内で予備能力を増大させることを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、約0.5μΜから約50μΜのAC50範囲内で予備能力を増大させることを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、約0.5μΜから約10μΜのAC50範囲内で予備能力を増大させることを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、約0.5μΜから約1μΜのAC50範囲内で予備能力を増大させることを特徴とする。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、適切な参照剤のものと同等の、1つまたは複数の活性を示す。一部の実施形態では、適切な参照剤は、DLLLキラリティーのテトラペプチド剤であり、またはこのテトラペプチド剤を含む。一部の実施形態では、適切な参照ペプチド剤は、Bendaviaであり、またはBendaviaを含む。一部の実施形態では、適切な参照ペプチド剤は、D−Arg−Dmt−Lys−Phe−NHであり、またはD−Arg−Dmt−Lys−Phe−NHを含む。一部の実施形態では、提供されるペプチドは、増大した予備能力を示し、その一方で、酸素消費速度は比較的変化しないままであり、これはBendaviaの場合と同等である。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、同等の条件下でBendaviaにより示される値より1桁少ない〜1桁多い値の予備能力AC50を示すことを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、同等の条件下でBendaviaにより示される値の1/2〜2倍のAC50で予備能力を増大させることを特徴とする。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、同等の条件下でBendaviaにより示される値に類似するまたはそれよりも大きいAC50で予備能力を増大させることを特徴とする。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、適切な参照剤と比べ、トリプシン分解に対してより大きい耐性を示す。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、Bendaviaと比べ、トリプシン分解に対してより大きい耐性を示す。
使用
一部の実施形態では、本開示は、患者におけるまたは生体試料におけるミトコンドリアの呼吸を阻害する方法であって、本明細書に開示されるペプチド剤または組成物を前記患者に投与するまたは前記生体試料に接触させるステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、疾患、障害、または状態に罹っているまたは罹り易い被験体を処置する方法であって、
それを必要とする被験体に、本明細書に開示されるペプチド剤または組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
様々な疾患、障害、および/または状態は、ミトコンドリア機能に関係していてもよい。一部の実施形態では、本開示は、疾患、障害、または状態に罹っているまたは罹り易い被験体に、提供される化合物または組成物を薬学的に有効な量で投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、異常なミトコンドリア機能に関連する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、MPTに関連する。ある特定の実施形態では、提供されるペプチド剤または組成物は、MPTを受ける、および/または妨げる、ミトコンドリアの数を低減させる。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、ミトコンドリア機能不全に関連する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、改善されたミトコンドリア予備能力に関連する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、本明細書に記載されるアッセイによって決定されるように、改善されたミトコンドリア予備能力に関連する。
一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、組織もしくは臓器の虚血および/もしくは再潅流であり、またはこれらを含む。
一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、神経性の疾患、障害、または状態である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、ハンチントン病である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、パーキンソン病である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、アルツハイマー病である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、筋萎縮性側索硬化症(ALS、ルーゲーリック病としても公知)である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、レット症候群である。
一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、インスリン抵抗性である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、メタボリックシンドロームである。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、熱傷(burn injury)である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、心疾患である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、先天性(cogentital)心疾患である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、心臓弁膜症の異常な心臓弁である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、心不全である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、高血圧;虚血性心疾患;心毒性化合物への曝露;心筋炎;甲状腺疾患;ウイルス感染;歯肉炎;薬物乱用;アルコールの乱用;心膜炎;アテローム性動脈硬化症;血管疾患;肥大型心筋症;急性心筋梗塞;左心室収縮機能不全;冠動脈バイパス術;飢餓;摂食障害;または遺伝子異常からもたらされる心不全である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、糖尿病の合併症、例えば糖尿病性網膜症である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、眼の状態である。一部の実施形態では、眼の状態は、脈絡膜新生血管、網膜変性、および酸素誘導性網膜症を含む。
一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、酸化的損傷に関連する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、脂質過酸化に関連する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、アテローム性動脈硬化症である。
一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、炎症性の疾患、障害、または状態である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、関節炎である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、多発性硬化症である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、炎症性の疾患、障害、または状態であってウイルスに由来するものである。ウイルスの例には、A、B、C型肝炎、ヒト免疫不全ウイルス、インフルエンザウイルス、およびウシ下痢ウイルスが含まれるが、これらに限定するものではない。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、細菌に由来する。細菌の例には、Escherichia coli、Klebsiella pneumoniae、Proteus種、Pseudomonas aeruginosa、Serratia、Bacteroides、pneumococci、およびstreptococciが含まれるが、これらに限定するものではない。
一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、自己免疫疾患;I型およびII型を含む糖尿病;ミトコンドリア構造異常を伴う先天性筋ジストロフィー、重篤なmtDNA枯渇を伴う致死性乳児ミオパチーおよびmtDNAの中程度の低減を伴う良性「遅発型」ミオパチー、MELAS(ミトコンドリア脳症、乳酸アシドーシス、および脳卒中)、およびMIDD(ミトコンドリア糖尿病および難聴)を含むがこれらに限定されないミトコンドリア関連疾患;MERFF(ミオクローヌスてんかん赤色ぼろ線維症候群(myoclonic epilepsy ragged red fiber syndrome));関節炎;NARP(神経障害;運動失調;網膜色素変性);MNGIE(ミオパチーおよび外眼筋麻痺症;神経障害;胃腸;脳症)、LHON(レーバー;遺伝性;視覚;神経障害)、カーンズ−セイヤー病;ピアソン症候群;PEO(進行性外眼筋麻痺症);ウォルフラム症候群DIDMOAD(尿崩症、糖尿病、視神経萎縮、難聴);リー症候群;ジストニア;統合失調症;および過剰増殖障害、例えば、がん、腫瘍、および乾癬である。
一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、筋ジストロフィーである。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーである。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、ベッカー型筋ジストロフィーである。
一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、ミトコンドリア関連疾患である。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、POLGに関係する。一部の実施形態では、疾患、障害、または状態は、POLG変異に関係する。
組成物
一部の実施形態では、本明細書で提供されるペプチド剤は、医薬組成物などの組成物に調製されかつ/または利用される。一部の実施形態では、提供される医薬組成物は、治療有効量の、提供されるペプチド剤と、薬学的に許容される希釈剤、薬学的に許容される賦形剤、および薬学的に許容される担体から選択される、少なくとも1種の薬学的に許容される不活性成分とを含む。一部の実施形態では、医薬組成物は、静脈内注射、経口投与、頬側投与、吸入、鼻投与、局所投与、眼科的投与、または眼投与(optic administration)のために製剤化される。一部の実施形態では、医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、液体、吸入剤、鼻噴霧液剤、坐剤、懸濁剤、ゲル剤、コロイド剤、分散物、懸濁剤、液剤、エマルジョン剤、軟膏剤、ローション剤、点眼剤、または点耳剤である。
一部の実施形態では、本開示は、提供されるペプチド剤またはペプチド組成物を、薬学的に許容される賦形剤と混合させて含む、医薬組成物を提供する。
療法および/または診断の適用では、提供されるペプチド剤は、全身および局所または局在化投与を含めた様々な投与様式のために製剤化することができる。技術および製剤化は、一般に、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、(第20版、2000年)に見出すことができる。
提供される化合物およびその組成物は、広い投薬量範囲にわたって有効である。例えば、成人の処置では、1日当たり約0.01から約10000mg、約0.01から約1000mg、約0.5から約100mg、約1から約50mg、および1日当たり約5から約100mgの投薬量が、使用され得る投薬量の例である。正確な投薬量は、投与経路、化合物が投与される形態、処置される被験体、処置される被験体の体重、ならびに主治医の好みおよび経験に依存することになる。
薬学的に許容される塩は、当業者に一般に周知であり、例として、限定するものではないが酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ベシル酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、酒石酸水素塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カルンシレート(carnsylate)、炭酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate)、ヘキシルリゾルシネート(hexylresorcinate)、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、ムケート(mucate)、ナプシル酸塩(napsylate)、硝酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロネート、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩(subacetate)、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、またはテオクル酸塩を含むことができる。その他の薬学的に許容される塩は、例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy(第20版、2000年)に見出すことができる。好ましい、薬学的に許容される塩には、例えば酢酸塩、安息香酸塩、臭化物、炭酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、ナプシル酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、リン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、または酒石酸塩が含まれる。
処置される特定の状態に応じて、そのような薬剤を液体または固体の剤形に製剤化し、全身にまたは局所的に投与してもよい。薬剤は、例えば、当業者に公知であるように、適時(timed)または持続性の低放出形態で送達されてもよい。製剤化および投与のための技法は、Remington、The Science and Practice of Pharmacy(第20版、2000年)に見出すことができる。適切な経路には、経口、頬側、吸入噴霧による、舌下、直腸、経皮、膣、経粘膜、鼻、または腸投与;非経口送達であって、筋肉内、皮下、髄内注射、ならびに髄腔内、直接心室内、静脈内、関節内、胸骨内、滑液包内、肝内、病巣内、頭蓋内、腹腔内、鼻内、または眼内注射、ならびにその他の送達形態を含めてもよい。
注射の場合、提供される薬剤は、水溶液、例えば生理的に適合性の緩衝液、例えばハンクス液、リンゲル液、または生理的食塩緩衝液中に、製剤化および希釈されてもよい。そのような経粘膜投与の場合、透過させる障壁に適切な浸透剤を、製剤に使用する。そのような浸透剤は、当技術分野で一般に公知である。
提供される化合物または組成物を、全身投与に適した投薬量に製剤化するための、薬学的に許容される不活性担体の使用は、本開示の範囲内にある。担体の適正な選択および適切な製造の実施により、本開示の組成物、特に液剤として製剤化されたものを、静脈内注射などによって非経口的に投与してもよい。
化合物は、経口投与に適した投薬量に、当技術分野で周知の薬学的に許容される担体を使用して容易に製剤化することができる。そのような担体は、処置される被験体(例えば、患者)により経口摂取されるように、提供される化合物および組成物を、錠剤、丸剤、カプセル剤、液体、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、および懸濁剤などに製剤化することが可能である。
鼻または吸入送達の場合、提供される化合物または組成物は、当業者に公知の方法によって製剤化されてもよく、例えば、限定するものではないが、食塩水、保存剤、例えばベンジルアルコール、吸収促進剤、およびフルオロカーボンなどの、可溶化、希釈、または分散物質の例を含んでいてもよい。
ある特定の実施形態では、提供される化合物および組成物は、CNSに送達される。ある特定の実施形態では、提供される化合物および組成物は、脳脊髄液に送達される。ある特定の実施形態では、提供される化合物および組成物は、脳実質に投与される。ある特定の実施形態では、提供される化合物および組成物は、髄腔内投与または脳室内投与によって動物/被験体に送達される。中枢神経系内の、本明細書に記載される、提供される化合物および組成物の広い分布は、実質内投与、髄腔内投与、または脳室内投与で達成されてもよい。
ある特定の実施形態では、非経口投与は注射により、例えば注射器、ポンプなどによる。ある特定の実施形態では、注射はボーラス注射である。ある特定の実施形態では、注射は、線条体、尾状核、皮質、海馬、および小脳などの組織に直接投与される。
本開示での使用に適した医薬組成物には、その意図される目的を達成するのに有効な量で活性成分が含有される組成物が含まれる。有効量の決定は、特に本明細書で提供される詳細な開示に照らして、十分に当業者の能力の範囲内にある。
活性成分に加え、これらの医薬組成物は、薬学的に使用することができる調製物に活性化合物を加工するのを容易にする、賦形剤および補助剤を含む、適切な薬学的に許容される担体を含有していてもよい。経口投与のために製剤化される調製物は、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、または液剤の形態をとってもよい。
経口使用のための医薬調製物は、活性化合物と固体賦形剤とを組み合わせ、任意選択で、得られる混合物を粉砕し、その混合物を、錠剤または糖衣錠のコアが得られるように、望む場合には適切な補助剤を添加した後に顆粒の混合物を加工することによって、得ることができる。適切な賦形剤は、特に、充填剤、例えば糖であって、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールを含めたもの;セルロース調製物、例えばトウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、ナトリウムカルボキシメチル−セルロース(CMC)、および/またはポリビニルピロリドン(PVP:ポビドン)である。望む場合には、崩壊剤、例えば架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸、またはこれらの塩、例えばアルギン酸ナトリウムを添加してもよい。
一部の実施形態では、コアは、適切なコーティングと共に提供される。この目的で、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール(PEG)、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を任意選択で含有していてもよい、濃縮された糖溶液を使用してもよい。染料または顔料を、錠剤または糖衣錠コーティングに添加して、活性化合物用量の異なる組み合わせを同定しまたは特徴付けてもよい。
経口的に使用することができる医薬調製物は、ゼラチンで作製された押込み嵌めカプセル剤、ならびにゼラチンで作製された軟質封止カプセル剤、およびグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤を含む。押込み嵌めカプセル剤は、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、および任意選択で安定化剤と混合した、活性成分を含有することができる。軟質カプセル剤では、活性化合物を、脂肪油、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコール(PEG)などの適切な液体中に溶解、または懸濁してもよい。さらに、安定化剤を添加してもよい。
処置または予防がなされる特定の状態または疾患状態に応じて、その状態を処置し、または予防するのに通常投与される追加の療法剤を、提供される化合物または組成物と一緒に投与してもよい。例えば、化学療法剤またはその他の抗増殖剤を、提供される化合物または組成物と組み合わせて、増殖性疾患およびがんを処置してもよい。公知の化学療法剤の例には、アドリアマイシン、デキサメタゾン、ビンクリスチン、シクロホスファミド、フルオロウラシル、トポテカン、タキソール、インターフェロン、および白金誘導体が含まれるが、これらに限定するものではない。
作製方法
一般に、本明細書に記載されるペプチド剤は、任意の利用可能な技術の使用を通して調製されてもよい。一部の実施形態では、ペプチド剤は、本明細書に記載され、利用可能な溶液相合成方法によって合成される。一部の実施形態では、本明細書に記載されるペプチド剤は、利用可能な固相合成方法によって合成される。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、非修飾N末端を含む。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、修飾N末端を含む。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、アセチル化N末端を含む。
一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、C末端カルボン酸を含む。一部の実施形態では、提供されるペプチド剤は、C末端アミドを含む。
有用な組成物および/または化合物の同定および/または特徴付け
本開示は、様々な特定のペプチド剤の、調製および/または試験/特徴付けを例示する。当業者なら、本開示を読むことにより、ある特定の他のペプチドを本開示の教示に従い調製することができ、目的のペプチド剤を本明細書に記載されるように同定および/または特徴付けすることができることを、理解されよう。
ほんの少し例を挙げれば、一部の実施形態では、ペプチド剤または組成物は、例えばミトコンドリアのin vitroモデル(例えば、XFe96 Seahorseミトコンドリア毒性アッセイ)、MDXマウスモデル(例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの場合、MDXマウスC57BL/10ScSn−DMdmdx/J;Charles River Labs stock no 001801参照)、またはR6/2マウスモデル(例えば、ハンチントン病の場合、R6/2マウスB6CBA−Tg(HDexon1)62Gpb/1J;Charles River Labs stock no 002810参照)において、および/または1つまたは複数のミトコンドリア関連疾患、障害、または状態で、活性を示す点で特徴付けることができる。
一部の実施形態では、本開示は、ミトコンドリア呼吸調節剤を同定するまたは特徴付ける方法を提供し、この方法は、
同定されるかまたは特徴付けられる薬剤と、カルジオリピンを含みかつ上記薬剤を用いてミトコンドリアの呼吸の1つまたは複数の特徴の検出を可能にする系とを接触させるステップであって、この薬剤は、上記に定義された式Iのテトラペプチド剤と構造的特徴を共有し、この構造的特徴は、
カルジオリピンと接触する少なくとも1つの陽イオン性部分
を含む、ステップと、
薬剤が存在しないときに比べて薬剤が存在するときに、系におけるミトコンドリアの呼吸の1つまたは複数の特徴の場合、ミトコンドリア呼吸調節剤として薬剤を同定するまたは特徴付けるステップと
を含む。
一部の実施形態では、薬剤は、本明細書に記載される任意の実施形態によるペプチド剤である。
(実施例1:ペプチド合成)
一部の実施形態では、ペプチド剤は、標準的な溶液相ペプチド合成技法により合成され;一部の実施形態では、ペプチド剤は、標準的な固相ペプチド合成技法によって合成される。
(実施例2:機能的ミトコンドリア毒性アッセイ(HepG2ヒト肝臓がん細胞株)の概略的プロトコール)
本実施例は、細胞内の2つの主なエネルギー生成経路、ミトコンドリアの呼吸および解糖について調べる。HepG2ヒト肝臓がん細胞株に、試験化合物を投与し、実時間で、細胞外酸素レベルおよびpHを、XFe96フラックスアナライザ(Seahorse Biosciences)を使用して測定した。XFe技術は、酸化的リン酸化(OXPHOS)および解糖に対する効果を同時に決定するために、酸素消費速度(OCR)と細胞外酸性化速度(ECAR)とを同時に測定するよう固体状態センサを使用する。次いで細胞を、ミトコンドリア機能の様々な阻害剤に対する逐次曝露に供して、細胞代謝を評価した。
陽性のミトコンドリア活性化合物は、細胞毒性がない状態でOCRまたはECARに変化があるときに決定する。細胞毒性は、酸化的リン酸化(OCR)および解糖(ECAR)の両方が阻害されたときに決定した。
OCRは、細胞外媒体中の酸素含量の測定値である。OCRの変化は、ミトコンドリア機能に対する影響を示し、二方向性にすることができる。減少は、ミトコンドリアの呼吸の阻害に起因し、一方、増加は、呼吸がエネルギー生成に結び付いていない脱共役剤を示し得る。
ECARは、細胞外プロトン濃度(pH)の測定値である。シグナルの増大は、pHイオンの数における率の増大を意味し(したがって、pH値が低下する)、解糖の増大として見られる。基礎対照の割合として表される(化合物の添加前の率)。
逆能力(reverse capacity)は、エネルギー需要の増大に応答する細胞の測定された能力であり、低減は、ミトコンドリア機能不全を示す。この測定値は、生体エネルギー限界に細胞がどれほど近付いているかを実証する。
ミトコンドリアストレス試験は、細胞への化合物の一連の逐次的添加であり、生体エネルギープロファイル、ならびにプロトン漏出および研究能力などのパラメータに対する試験化合物の効果を評価する。これを使用して、ミトコンドリア毒性の潜在的機序の理解を支援した。例えば、下記の化合物をこの順序で添加する:
オリゴマイシンは、ATPシンターゼの公知の阻害剤であり、ATPの形成を防止する。これは、ATP生成およびATP代謝回転に関連する酸素消費量の測定値を提供する。オリゴマイシンの添加は、通常の条件下でOCRの減少をもたらし、残留OCRは自然なプロトン漏出に関係する。
カルボニルシアニド4−(トリフルオロメトキシ)フェニルヒドラジン(FCCP)はプロトンフォア(protonphore)であり、ATP生成からの酸素消費の公知の脱共役剤である。これは最大限達成可能な電子の移動および酸素消費速度を可能にし、予備能力の測定値を提供する。
ロテノンおよびアンチマイシンAは、それぞれ電子伝達鎖の複合体IおよびIIIの、公知の阻害剤である。これは電子伝達を完全に阻害し、任意の残留酸素消費は、酵素を必要とする酸素を介した非ミトコンドリア活性に起因する。
(実施例3:機能的ミトコンドリア毒性アッセイ(GM01299プロピオン酸血症ヒト細胞株))
本実施例は、細胞における2つの主なエネルギー生成経路、ミトコンドリアの呼吸および解糖を調べる。GM01299プロピオン酸血症ヒト細胞株に、上記実施例2で概説した一般的なプロトコールを使用して、試験化合物I−17を投与した。
(実施例4:機能的ミトコンドリア毒性アッセイ(GM05162デュシェンヌ型筋ジストロフィーヒト細胞株))
本実施例は、細胞における2つの主なエネルギー生成経路、ミトコンドリアの呼吸および解糖を調べる。GM05162デュシェンヌ型筋ジストロフィーヒト細胞株に、上記実施例2で概説した一般的なプロトコールを使用して、試験化合物I−17を投与した。
(実施例5:機能的ミトコンドリア毒性アッセイ(GM16548レット症候群ヒト細胞株))
本実施例は、細胞における2つの主なエネルギー生成経路、ミトコンドリアの呼吸および解糖を調べる。GM16548レット症候群ヒト細胞株に、上記実施例2で概説した一般的なプロトコールを使用して、試験化合物I−39を投与した。
(実施例6:機能的ミトコンドリア毒性アッセイ(GM01061ハンチントン病ヒト細胞株))
本実施例は、細胞における2つの主なエネルギー生成経路、ミトコンドリアの呼吸および解糖を調べる。GM01061ハンチントン病ヒト細胞株に、上記実施例2で概説した一般的なプロトコールを使用して、試験化合物I−39を投与した。
(実施例7 MDXマウスでの進行性筋ジストロフィーに対する化合物I−17の効力)
この研究の1つの目標は、MDXマウスにける進行性筋ジストロフィーに対する試験化合物の効力を調査することである。マウスに、5週齢で開始して17週齢まで化合物を投与した。16週齢で、マウスの微細運動の運動学について試験をした。17週齢で、定量的筋肉T2 MRIを行って、浮腫および組織損傷を評価した。17週齢のエンドポイントで、クレアチンキナーゼ(CK)測定のために血漿を収集した。この動物モデルは、I−17で処理したMDXマウスが、ビヒクルで処理したMDXマウスに比べ、MRIにより測定されたときに線維症の低減を示すことを実証した。
材料および方法
全ての動物実験は、実験用動物の世話および使用に関してアメリカ国立衛生研究所(NIH)の指針に従い実施し、フィンランドの国立動物実験委員会(the National Animal Experiment Board)により承認された。
JAX Labs、USAにより飼育され遺伝子型決定された、合計で30匹のMDXマウス(C57Bl/10ScSn−Dmdmdx/J、#001801)および10匹のC57雄マウスを、実験に使用した。動物は、5週齢で届いた。動物を、標準温度(22±1℃)でかつ光制御された環境(照明は7amから9pmまで)で、食物および水を自由に摂取することができる状態で収容した。
処置群
下記の処置群を使用した:
群1:ビヒクル(0.9%のノーマルセーライン)溶液250uLで処理した(s.c.、QD)10匹のC57雄マウス。
群2:ビヒクル(0.9%のノーマルセーライン)溶液250uLで処理した(s.c.、QD)10匹のMDX雄マウス。
群3:ペプチド溶液(0.3mg/ml)250ulで処理した(s.c、QD)10匹のMDX雄マウス。
研究パラダイムの概略
研究パラダイムの概略を図3に示す。全てのマウスを、温度(22±1℃)および湿度(30〜70%)が制御された環境内で、その通常の明暗サイクル(7:00〜20:00)で、ケージ当たり最大4〜5匹の群に収容した。全てのマウスを、地面を覆う清潔な敷き藁のあるケージに収容し、敷き藁は、動物に乾燥した敷き藁を提供するために必要に応じて頻繁に交換した。この基本的な環境に、遊び用のトンネル(琥珀色、保証済み、透明、BioServ Product#K3323)、木製営巣材料、木製咀嚼スティックを追加して充実させた。食物(Purina Lab Diet 5001)および水は、そのホームケージ内でマウスが自由に入手可能であった。
動物を、実験室の職員が毎日モニタした。動物の全体的な健康状態が著しく悪化した場合、マウスを過剰用量のCOで屠殺し、断頭した。許容されるエンドポイントの定義は、24時間の観察期間において自発的な運動がなく飲んだり食べたりすることができず、大量出血があり、自発的な炎症があり、解剖学的構造が失われ、20mmよりも大きい膨脹または腫瘍があり、20秒間で自身の姿勢を直すことができないことを含んでいた。
体重を、1週間に2回測定した。
微細運動の運動学的分析
微細運動技能を、16週齢の歩行モードを使用して、MotoRater(TSE Systems、Homburg、Germany)で測定した。試験期間の数日前、軽いイソフルランの麻酔下で、肢の柔皮を除去した。試験当日、肢の関節および尾の一部など、マウスの体の適切なポイントにマークを付けて、データ分析プロセスが容易になるようにした。運動データを、3つの異なる次元から、下からおよび両側面から、高速カメラ(300フレーム/秒)を使用して撮影した。各マウスの撮影されたビデオを、最初にSimiMotionソフトウェアに変換して、体のマークが付いたポイントを追跡することにより生データ(即ち、地面に対する座標中の異なる身体ポイントの運動)を得、3次元のそれぞれは相関していた。異なる歩行パターンおよび運動を、カスタムメイドの自動化分析システムを使用して分析した。分析されたパラメータは、例えば:1)全体的歩行パターンパラメータ(ストライドの時間および速度、ステップ幅、ストライド中の立脚(stance)および遊脚時間(swing time)、肢間協調)、2)体位および身体平衡(趾クリアランス、腸骨稜および腰の高さ、後肢の突出および後退、尾の位置および運動)、および3)微細運動技能(ストライド中の遊脚速度、遊脚相中の単収縮計量(jerk metric)、異なる関節の角度範囲および偏差、垂直および水平の頭部の運動)を含んでいた。
T2MRI
MRI分析を、最大勾配強度750mT/mが可能な勾配設定を備え、かつBruker Avance IIIコンソール(Bruker Biospin GmbH、Ettlingen、Germany)とインターフェースをとることが可能な、ボアサイズが160mmの水平11.7T磁石で行った。ボリュームコイル(Bruker Biospin GmbH、Ettlingen、Germany)を、送信のために使用し、表面フェーズドアレイコイルは受信のために使用した(Rapid Biomedical GmbH、Rimpar、Germany)。イソフルランで麻酔をしたマウスを、ヘッドホルダに固定し、勾配コイルに対して標準的な向きで、磁石のボア内に位置決めした。
T2マッピングは、MSMEシークエンスを使用して達成し、このときTRは2150ms、10.5〜73.5msの範囲内で10.5msの間隔の7エコー時間、25の0.6mm厚スライス、およびFOV/マトリックスが25.6×19.2mm2/256×192であり、100ミクロンの平面内分解能が得られた。高信号領域を、MATLAB環境のT2 MRIマップおよび全体筋群(前脛骨筋、腓腹筋、内側区画)のT2値(ms)に基づき定量化した。筋群に関する高信号ボリュームのパーセンテージを得た。
統計分析
全ての値は、平均±平均の標準誤差(SEM)として提示され、差は、p<0.05レベルで統計的に有意であると見なされた。統計分析は、StatsDirect統計ソフトウェアを使用して行った。MDX処置群の間の差を、一元ANOVAの後にダネット検定(MDXビヒクル群との比較)を使用することによって分析した。ビヒクルで処理されたWTとMDXマウスとの間の差を、ステューデントt検定を使用して分析した。
結果:
体重&死亡率
MDX処置群の間で体重に差はなかった。体重は、5〜17週齢の、ビヒクルで処理したC57マウスに比べ、ビヒクルで処理したMDXマウスにおいて著しく増加した(p<0.05)。
ビヒクル(s.c.)+ビヒクル(p.o.)からの1匹のMDXマウスが死んでいることが発見された。剖検は、このマウスにおけるいかなる異常も明らかにしなかった。
微細運動の運動学
マウスの歩行特性および微細運動技能を、16週齢で評価した。マウスを、それらの微細運動能力および歩行特徴に関して、歩行モードを使用して試験をした。データを、91個の全く異なるパラメータ全体に関して分析し、ならびに主構成成分分析を使用して全てのパラメータを一緒に分析した(PPCA)。
T2−MRI
腓腹筋高信号域%の値は、ビヒクル(s.c.)群と比較して、薬物(s.c.)群で減少した(p<0.05)。高信号域%値は、ビヒクルで処理したC57マウスと比較して、ビヒクルで処理したMDXマウスにおいて高かった(p<0.05)(図5)。
(実施例8 擬似胃液中での試験化合物の安定性の決定)
実験手順:
研究を、擬似胃液(SGF)中で実施した。SGFは、NaCl 2.0gおよび精製されたペプシン(ブタの胃粘膜に由来)3.2gを、10N HCl 7mLに溶解し、十分な水を加えて1000mLにすることにより調製した。pHを、pH 1.2に調整した。DMSOストックを、I−17用に最初に調製した。DMSO溶液のアリコートを、37℃に予備的に温められたマトリクス0.5mLに投与し、最終的なI−17の濃度を1μMにした。バイアルを、ベンチトップThermomixer(登録商標)で、実験の継続中は保持した。別のチューブに、各マトリクスにおける各時点で投与した。適切な時間(0、15、30、60、および120分)に、内部標準を含有するアセトニトリル(ACN)1.0mLを単一のチューブに直接添加した。試料を混合し、次いで直ぐに、実験が終わるまで4℃で保存した。最終時点で試料採取した後、チューブを3,000rpmで10分間遠心分離にかけた。上清のアリコートを取り出し、水で希釈し、LC−MS/MSにより分析した。
実験結果:
分析方法:
液体クロマトグラフィ
カラム:Waters ACQUITY UPLC BEH Phenyl 30×2.1mm、1.7mm
M.P.緩衝液:25mM ギ酸アンモニウム緩衝液、pH3.5
水性リザーバ(A):水90%、緩衝液10%
有機リザーバ(B):アセトニトリル90%、緩衝液10%
流量:0.7mL/分
合計実行時間:1.0分
オートサンプラ:注入体積5μL
洗浄1:水/メタノール/2−プロパノール:1/1/1;およびギ酸0.2%
洗浄2:水中0.1%のギ酸
質量分析計
機器:PE SCIEX API 4000
インターフェース:ターボイオンスプレー
モード:多重反応モニタリング
方法:1.0分の持続時間
(実施例9 雄スプラークドーリーラットにおけるI−17の経口バイオアベイラビリティ)
この研究では、I−17の経口バイオアベイラビリティを、雄スプラークドーリーラットにおいて評価した。I−17を、10mg/kgで、経口(PO)投与経路により投与した。血液試料を、用量後6時間まで収集し、I−17の血漿濃度をLC−MS/MSにより決定した。薬物動態パラメータを、WinNonlin(v6.3)を使用して決定した。
I−17のPO投薬後、平均Cmaxは、10mg/kgの用量で295±47.6ng/mLであった。Tmaxを、投薬後30分から1時間の間で観察した。平均半減期は、10mg/kgの用量の場合に1.70時間であった。I−17に関する平均経口バイオアベイラビリティは、10mg/kgで1.96±0.198%であった。
投薬溶液を、LC−MS/MSにより分析した。投薬溶液を、ラットの血漿で希釈し、三連で分析した。全ての濃度は、mg/mL遊離塩基として表される。公称投薬レベルを、全ての計算で使用した。
(実施例10 雄スプラークドーリーラットにおける十二指腸内投与後のI−17の曝露の決定)
この研究では、十二指腸投薬後のI−17のバイオアベイラビリティを、雄スプラークドーリーラットにおいて評価した。I−17を、十二指腸内(ID)投与経路によって、1mg/kgで投与した。血液試料を用量後6時間まで収集し、I−17の血漿濃度をLC−MS/MSにより決定した。薬物動態パラメータは、Phoenix WinNonlin(v6.4)を使用して決定した。1mg/kgでI−17をID投薬した後、平均Cmaxは143±35.6ng/mLであった。tmaxを、投薬後15から30分の間で観察した。平均半減期は1.48時間であった。AUClastに基づく平均曝露は、142±39.3時間kgng/mL/mgであり、I−17に関する平均十二指腸内バイオアベイラビリティは、3.63±1.00%であった。
(実施例11 血漿および全血中のI−17の安定性)
この研究の目的は、1)ヒト、ラット、およびイヌの血漿、2)ヒト、ラット、およびイヌの全血、および3)様々な酵素を含有する擬似腸液中の、I−17の安定性を決定することであった。
実験手順:
研究は、男女混合のヒト血漿および全血、雄スプラークドーリーラットの血漿および全血、ならびに雄ビーグル犬の血漿および全血において実施した。全ての血漿および血液は、Bioreclamationから得られ、ヘパリンナトリウム上に収集した。血漿を、実験開始前にpH7.4に調整した。研究は、様々な酵素の存在下、擬似腸液においても実施した。擬似腸液は、リン酸二水素カリウム6.8gを1.0Lの水に溶解することによって調製した。この溶液のアリコートを採取し、pHを3.5または6.8のいずれかに調整した。次いで個々の酵素を、実験ごとにアリコートにスパイクした。DMSOストックを、I−17用に最初に調製した。DMSO溶液のアリコートを、1μMの最終的なI−17濃度で、37℃に予備的に温められているマトリクス1.5mLに投与した。バイアルを、ベンチトップThermomixer(登録商標)で、実験の継続中は保持した。アリコート(200μL)を、各時点(0、15、30、60、および120分)で採取し、600μLのアセトニトリル含有内部標準が事前に充填されている96ウェルプレートに添加した。試料を、実験が終わるまで4℃で保存した。最終時点で試料採取した後、プレートを混合し、次いで3,000rpmで10分間遠心分離にかけた。上清のアリコートを取り出し、窒素下で蒸発乾固させ、蒸留水を加えて再構成し、LC−MS/MSにより分析した。内部標準に対するピーク面積応答比(PARR)を、時間0のPARRと比較して、各時点で残留しているパーセントを決定した。半減期を、GraphPadソフトウェアを使用して計算し、単相指数関数的減衰方程式に当て嵌めた。
(実施例12 雄ビーグルにおける静脈内(IV)、経口(PO)、および十二指腸内(ID)投与後の、I−17のバイオアベイラビリティの決定)
この研究では、I−17の経口バイオアベイラビリティを、雄ビーグル犬で評価した。I−17を、静脈内(IV)、十二指腸内(ID)、および経口(PO)投与経路により、それぞれ1mg/kgで投与した。血液試料を、用量後24時間まで収集し、I−17の血漿濃度をLC−MS/MSにより決定した。薬物動態パラメータを、Phoenix WinNonlin(v6.4)を使用して決定した。
絶食させた雄ビーグル犬に1mg/kgでIV投薬した後、I−17の平均半減期は1.12±0.138時間であった。その平均クリアランス速度は、0.129±0.00878L/時/kgであった。平均分布体積は、0.190±0.0120L/kgであった。
絶食させた雄ビーグル犬にI−17をID投薬した後(1mg/kg)、最大血漿濃度(平均で74.6±53.7ng/mL)が投薬後1から2時間の間に観察された。平均半減期は、終末消失相が観察されなかったので、決定することができなかった。AUClastに基づく平均曝露が173±126時ng/mLであった。I−17に関する平均十二指腸内バイオアベイラビリティは、2.33±1.70%であった。
絶食させた雄ビーグル犬へのI−17のPO投薬後(1mg/kg)、最大血漿濃度(平均で124±48.9ng/mL)が投薬後2時間で観察された。平均半減期は、終末消失相が観察されなかったので、決定することができなかった。AUClastに基づく平均曝露は、464±117時ng/mLであった。I−17に関する平均経口バイオアベイラビリティは、6.25±1.57%であった。
給餌した雄ビーグル犬へのI−17のPO投薬後(1mg/kg)、最大血漿濃度(平均で51.6±54.9ng/mL)が、投薬後1から2時間の間に観察された。平均半減期は、終末消失相が観察されなかったので決定することができなかったが、1匹のイヌの半減期は1.60時間であった。AUClastに基づく平均曝露は、160±186時ng/mLであった。I−17に関する平均経口バイオアベイラビリティは、2.16±2.51%であった。
均等物
当業者なら、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態の多くの均等物を、通常の実験を使用するだけで理解するであろうしまたは確認することができるであろう。本発明の範囲は、上記説明に限定するものではなく、むしろ下記の特許請求の範囲で述べられる。

Claims (75)

  1. 式I:
    −X−X−X

    のテトラマーペプチド剤であって、
    式中、
    はN末端アミノ酸であり、XはC末端アミノ酸であり、
    さらに、
    は、−N(R)または−N(R)−C(O)−Rから選択されるN末端部分を含み、
    は、−C(O)ORまたは−C(O)N(R)から選択されるC末端部分を含み、
    各Rは、独立して、水素、または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
    さらに、
    およびXは、陽イオン性アミノ酸であるか、または
    およびXは、陽イオン性アミノ酸であるかのいずれかであり、例外として、
    さらに、
    はLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
    はLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
    はDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
    、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XはLアミノ酸であり、
    およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
    およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
    はDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
    はLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
    およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
    およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
    およびXのそれぞれはLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはDアミノ酸であり、
    およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれはLアミノ酸であり、
    、X、X、およびXのそれぞれはDアミノ酸であり、または
    、X、X、およびXのそれぞれはLアミノ酸である、
    テトラマーペプチド剤。
  2. 前記ペプチド剤が塩形態にある、請求項1に記載のテトラマーペプチド剤。
  3. 前記塩形態が、薬学的に許容される塩形態である、請求項2に記載のテトラマーペプチド剤。
  4. がLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれがDアミノ酸である、請求項1から3のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  5. がLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれがDアミノ酸である、請求項1から3のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  6. 、X、およびXがDアミノ酸であり、XがLアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  7. がDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれがLアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  8. およびXのそれぞれがDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれがLアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  9. およびXのそれぞれがLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれがDアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  10. がDアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれがLアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  11. がLアミノ酸であり、X、X、およびXのそれぞれがDアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  12. およびXのそれぞれがLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれがDアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  13. およびXのそれぞれがDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれがLアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  14. およびXのそれぞれがLアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれがDアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  15. およびXのそれぞれがDアミノ酸であり、XおよびXのそれぞれがLアミノ酸である、請求項1から3に記載のテトラマーペプチド剤。
  16. 、X、X、およびXのそれぞれがDアミノ酸である、請求項1から3のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  17. 、X、X、およびXのそれぞれがLアミノ酸である、請求項1から3のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  18. およびXが陽イオン性アミノ酸である、請求項1から17のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  19. およびXが陽イオン性アミノ酸である、請求項1から17のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  20. およびXが、疎水性、親水性、もしくは極性アミノ酸であり、XおよびXが陽イオン性アミノ酸であるか、または
    およびXが陽イオン性アミノであり、XおよびXが、疎水性、親水性、もしくは極性アミノ酸であるか
    のいずれかである、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  21. が疎水性アミノ酸であり、Xが極性もしくは親水性アミノ酸であり、XおよびXが陽イオン性アミノ酸であるか、
    が極性もしくは親水性もしくは極性アミノ酸であり、Xが疎水性アミノ酸であり、XおよびXが陽イオン性アミノ酸であるか、
    が疎水性アミノ酸であり、Xが極性もしくは親水性アミノ酸であり、XおよびXが陽イオン性アミノ酸であるか、または
    が極性もしくは親水性もしくは極性アミノ酸であり、Xが疎水性アミノ酸であり、XおよびXが陽イオン性アミノ酸であるか
    のいずれかである、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  22. 各陽イオン性アミノ酸が、独立して、D−Arg、L−Arg、D−Lys、L−Lys、D−Orn、およびL−Ornからなる群より選択される、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  23. 各疎水性アミノ酸が、独立して、D−Leu、L−Leu、D−Phe、およびL−Pheからなる群より選択される、請求項20または21に記載のテトラマーペプチド剤。
  24. 各親水性または極性アミノ酸が、独立して、D−Tyr、L−Tyr、D−Dmt、およびL−Dmtからなる群より選択される、請求項20または21に記載のテトラマーペプチド剤。
  25. が、N末端部分−NH を含む、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  26. が、N末端部分−NHC(O)CHを含む、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  27. が、C末端部分−C(O)OHを含む、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  28. が、C末端部分−C(O)NHを含む、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  29. 表1:
    のものから選択される、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド。
  30. がPheであり、XがOrnであり、XがTyrであり、XがOrnである、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド。
  31. がOrnであり、XがTyrであり、XがOrnであり、XがPheである、請求項1から29のいずれかに記載のテトラマーペプチド。
  32. がL−Pheであり、XがL−Ornであり、XがL−Dmtであり、XがD−Ornであり、
    がL−Pheであり、XがL−Ornであり、XがL−Tyrであり、XがD−Ornであり、
    がD−Pheであり、XがD−Ornであり、XがD−Tyrであり、XがL−Ornであり、
    がL−Pheであり、XがL−Ornであり、XがL−Leuであり、XがD−Ornであり、または
    がD−Pheであり、XがD−Ornであり、XがD−Leuであり、XがL−Argである、
    請求項1から29のいずれかに記載のテトラマーペプチド。
  33. 式II
    の、請求項1から3のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤であって、式中、
    、R、R、およびRのそれぞれは、独立して、−H、またはC1〜20脂肪族、−(CH−N(R)、−(CH−NR−CH−(NR、0〜5回出現する−Rもしくは−ORで置換されたフェニル、および−Cyからなる群より選択される、任意選択で置換された基であり、
    各Rは独立して、水素、または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり、
    mは0〜12であり、
    nは0〜6であり、
    各−Cyは、独立して、3〜9員の飽和または部分不飽和単環式炭素環、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜9員の飽和または部分不飽和単環式複素環、および窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5〜6員のヘテロアリール環からなる群より選択される、任意選択で置換された環であり、
    は、−ORまたは−N(R)であり、
    各Rは、独立して−Rまたは−C(O)Rであり、
    、R、R、およびRは、交互に陽イオン性部分を含む、
    テトラマーペプチド剤。
  34. 式III
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  35. 式IV
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  36. 式V
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  37. 式VI
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  38. 式VII
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  39. 式VIII
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  40. 式IX
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  41. 式X
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  42. 式XI
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  43. 式XII
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  44. 式XIII
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  45. 式XIV
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  46. 式XV
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  47. 式XVI
    から選択される、請求項33に記載のテトラマーペプチド剤。
  48. およびRが陽イオン性部分を含むか、または
    およびRが陽イオン性部分を含むか
    のいずれかである、請求項33から47のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  49. が疎水性部分を含み、Rが親水性もしくは極性部分を含み、RおよびRのそれぞれが陽イオン性部分を含むか、
    が親水性もしくは極性部分を含み、Rが疎水性部分を含み、RおよびRのそれぞれが陽イオン性部分を含み、
    が疎水性部分を含み、Rが親水性もしくは極性部分を含み、RおよびRのそれぞれが陽イオン性部分を含むか、または
    が親水性もしくは極性部分を含み、Rが疎水性部分を含み、RおよびRのそれぞれが陽イオン性部分を含むか
    のいずれかである、請求項48に記載のテトラマーペプチド剤。
  50. 細胞と接触したときに、前記細胞内のミトコンドリア機能を調節することを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  51. 機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、酸素消費速度とは無関係に予備能力を増大させることを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  52. 機能的ミトコンドリア毒性XFe96 Seahorseアッセイで試験をしたときに、約0.1μMから約100μMの範囲内のAC50で予備能力を増大させることを特徴とする、請求項26に記載のテトラマーペプチド剤。
  53. 約0.5μMから約50μMの範囲内のAC50を有する、請求項27に記載のテトラマーペプチド剤。
  54. 約0.5μMから約10μMの範囲内のAC50を有する、請求項28に記載のテトラマーペプチド剤。
  55. 約0.5μMから約1μMの範囲内のAC50を有する、請求項29に記載のテトラマーペプチド剤。
  56. 同等の条件下でBendaviaにより示される値より1桁少ない〜1桁多い値の予備能力AC50を示すことを特徴とする、請求項26から30のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  57. 前記ペプチドが、同等の条件下でBendaviaにより示される値の1/2〜2倍のAC50で予備能力を増大させる、請求項31に記載のテトラマーペプチド剤。
  58. 前記ペプチドが、同等の条件下でBendaviaにより示される値に類似するまたはそれよりも大きいAC50で予備能力を増大させる、請求項31に記載のテトラマーペプチド剤。
  59. カルジオリピンに結合することを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載のテトラマーペプチド剤。
  60. 請求項1から59のいずれかに記載の構造のペプチド剤と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
  61. 前記医薬組成物が、経口送達用に製剤化される、請求項60に記載の医薬組成物。
  62. 経口送達用の前記医薬組成物の製剤が、固体製剤である、請求項61に記載の医薬組成物。
  63. 経口送達用の前記医薬組成物の製剤が、液体製剤である、請求項61に記載の医薬組成物。
  64. 錠剤である、請求項60から63のいずれかに記載の医薬製剤。
  65. カプセル剤である、請求項60から63のいずれかに記載の医薬製剤。
  66. 静脈内送達用に製剤化される、請求項60に記載の医薬製剤。
  67. 皮下送達用に製剤化される、請求項60に記載の医薬製剤。
  68. 眼送達用に製剤化される、請求項60に記載の医薬製剤。
  69. 局所送達用に製剤化される、請求項60に記載の医薬製剤。
  70. 患者または生体試料でのミトコンドリアの呼吸を阻害する方法であって、請求項1から59のいずれかに記載のペプチド剤または請求項60から69のいずれかに記載の組成物を、前記患者に投与するまたは前記生体試料に接触させるステップを含む、方法。
  71. 疾患、障害、または状態に罹っているまたは罹り易い被験体を処置する方法であって、
    請求項1から59のいずれか一項に記載の構造のペプチド剤、または請求項60から69のいずれかに記載の組成物を、それを必要とする被験体に投与するステップ
    を含む、方法。
  72. 前記疾患、障害、または状態が、ミトコンドリア機能不全に関連する、請求項71に記載の方法。
  73. ミトコンドリア呼吸調節剤を同定するまたは特徴付ける方法であって、
    同定されるかまたは特徴付けられる薬剤と、カルジオリピンを含みかつ前記薬剤を用いてミトコンドリアの呼吸の1つまたは複数の特徴の検出を可能にする系とを接触させるステップであって、前記薬剤は、式Iのテトラペプチド剤と構造的特徴を共有し、前記構造的特徴は、
    カルジオリピンと接触する少なくとも1つの陽イオン性部分
    を含む、ステップと、
    前記薬剤が存在しないときに比べて前記薬剤が存在するときは、前記系におけるミトコンドリアの呼吸の1つまたは複数の特徴の場合、ミトコンドリア呼吸調節剤として前記薬剤を同定するまたは特徴付けるステップと
    を含む、方法。
  74. 前記組成物が、ヒドロキシブチレートおよびスクシネートの1種または両方と組み合わせて投与される、請求項60に記載の医薬組成物。
  75. β−ヒドロキシブチレートおよびスクシネートをさらに含む、請求項60に記載の医薬組成物。
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