JP2019522237A - 患者シミュレータ - Google Patents

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Abstract

本発明は、胸郭レプリカ、空気圧式肺シミュレータ、及び肺シミュレータへと通じる気管レプリカとを備え、胸郭レプリカは、昇降されてリブケージの昇降をシミュレートすることができる少なくとも1つのリブケージ要素を有するリブケージ・レプリカを有し、昇降され得る少なくとも1つのリブケージ要素は、肺シミュレータとは独立して制御され得る昇降機構と相互に作用する、患者シミュレータ、具体的には未熟児シミュレータ、新生児シミュレータ、又は小児シミュレータに関する。

Description

本発明は患者シミュレータに関し、詳細には、ヒト患者の少なくとも1つの身体部位のシミュレーションを備える、未熟児、新生児、又は小児シミュレータに関する。
重症の未熟児又は新生児の治療は比較的まれな事象であるので、それには医療従事者の迅速、賢明且つ体系化されたアクションが必要とされ、このことは、医療行為及びチーム内での協働の実施が問題をたびたび内包する原因になっている。生命を脅かされている未熟児又は新生児の治療において正しい処置が取られないと、乳児のさらなる発達において一生涯続く影響を与える恐れがある。したがって、シミュレーション訓練の実施は、小児科では何よりも重要な倫理的義務である。重症の未熟児又は新生児の治療のために必要な経験及びスキルは、この形でしか、患者の命又は健康を脅かすことなしに習得することはできない。現代医学の品質基準においては、一方では命を救うため、他方では緊急事態の後のクオリティ・オブ・ライフを向上させるために、まれな事象の訓練も要求される。
現在入手可能な乳児及び/又は新生児の人体解剖模型では、人体解剖模型のサイズが小さく、したがって技術的要素及び制御要素の小型化が必要とされるので、多数の病状はシミュレートすることができない。さらに、こうしたシミュレーション人体解剖模型は現実味を欠いていることが多く、このため、人体解剖模型に実施される手技が、現実での作業を自動的に向上させることはない。
特許文献1には、たとえばシリコーンのふいごによって形成されて健康な肺及び疾患のある肺の機能を最適にシミュレートする少なくとも1つの空気チャンバを備えた肺シミュレータが記載されている。特許文献1に開示される肺モデルは、そのサイズのために現実感のあるシミュレータ(人体解剖模型)の中に配置することができず、人体解剖模型の外側に位置付けられているという欠点を内包している。
国際公開第2012/155283号
したがって、本発明は、未熟児のシミュレーションのための小型構造の構成であっても、現実味が強化され、種々の病理的状態のシミュレーションが可能になるという意味合いにおいて、患者シミュレータ、特に未熟児シミュレータを改良することを目的とする。
この目的を達成するために、第1の態様による本発明は、模擬胸郭と、肺シミュレータと、肺シミュレータへと通じる模擬気管とを備え、模擬胸郭は、胸部の昇降をシミュレートするための少なくとも1つの昇降可能胸部要素を含む模擬胸部を備え、少なくとも1つの昇降可能胸部要素は、肺シミュレータから独立して作動可能な昇降機構と協働する、患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児シミュレータを提供する。
したがって、本発明は、シミュレーション作業を実施するために、肺シミュレータと胸郭の昇降のシミュレーションとを、別々に作動される、機能的に別々のユニットとして構成することをベースとする。この点において、肺シミュレータは、とりわけ、気道の流れ抵抗(抵抗)や肺の伸展性(コンプライアンス性)などの、ヒトの基本的な呼吸機械的(breath−mechanical)パラメータのシミュレーションを示すように意図されている。最も単純な場合には、肺シミュレータは、抵抗及びコンプライアンス性の空気圧式直列連結部(pneumatic series connection)を備える。肺シミュレータは、たとえば抵抗及びコンプライアンス性の点で患者の肺の種々の状態をシミュレートするように機能し、これは実際の呼吸機器で患者シミュレータの助けを借りて人工呼吸又は換気を練習するのに特に大きい利点である。この文脈での気管内挿管を可能にするために、本発明による患者シミュレータは、肺シミュレータへと通じる模擬気管、及び好ましくは解剖学的模擬喉頭を備える。
患者シミュレータの従来の構成は、空気圧式肺モデル、一般には弾性の中空本体を備え、これは自発呼吸圧力源に連結されて、模擬呼吸に従って中空本体を周期的に満たし、また空にし、それによって中空本体を周期的に膨張及び収縮させる。従来の構成での模擬胸郭には昇降可能胸部要素が提供され、膨張している中空本体の圧力によって胸部が上昇し、胸部要素又は中空本体が弾性的に元に戻ることによって胸部が下降するように、昇降可能胸部要素の下に肺シミュレータの弾性中空本体が設けられる。このように、胸部の運動は、自発呼吸シミュレーション及び肺シミュレータの呼吸に直接的に結合されている。
対照的に、本発明による構成での胸部の昇降は、昇降可能胸部要素が肺シミュレータから機械的且つ物理的に独立した昇降機構によって駆動されるので、肺シミュレータの瞬間的な状態から独立してシミュレートされ得る。したがって、肺シミュレータ及び胸部の昇降は、別々に作動されてシミュレーション作業を実施し得る、機能的に別々のユニットとして構成される。これにより、生理学的に正常な状態のシミュレーションだけでなく、現実味のある形での種々の病理的状態のシミュレーションも可能になり、練習生に広範な訓練の選択肢を提供することが可能になる。加えて、場所を取らない配置が可能になるように、昇降可能胸部要素のすぐ下以外の任意の他の場所に、肺シミュレータ又はその個々の構成要素を配置することが可能になっている。この文脈における本発明の好ましい一構成は、肺シミュレータが模擬胸郭及び/又は模擬腹部の中に配置されることを可能にする。肺シミュレータ、又はその個々の構成要素は、特に、模擬腹部の中に配置されてもよい。
昇降機構が独立して作動することにより、PCなどの機器のモニタに表示されるグラフィカル・ユーザ・インターフェースに、昇降運動が容易に表現され得るという追加的な利点が提供される。この場合のグラフィカル・ユーザ・インターフェースは、好ましくは模擬患者を模式化したものを含み、グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、患者シミュレータの昇降機構によって引き起こされる胸部の昇降に同期した、表現される患者の胸部の昇降を、グラフィカル・ユーザ・インターフェースが表示するという方式で、患者シミュレータ又は患者シミュレータを作動させる制御装置と協働する。
呼吸器系、具体的には肺の生理学的に正常な状態をシミュレートするために、模擬胸郭の昇降機構は、少なくとも1つの昇降可能胸部要素が、肺シミュレータに空気が充填され空にされるのに同期して上昇及び下降するように作動される。これは、特に、マスク及び麻酔バッグを用いた呼吸実習など、患者シミュレータで呼吸実習を実施する場合である。この場合、シミュレータは、好ましくは、頭部がニュートラル位置にあり、呼吸マスクが正しく封止された状態で換気され得る。続いて胸郭がシミュレータ上で上昇したとき、ユーザは、実際に換気されていることを(現実から)認識することになる。このようなシミュレーションの技術的実施においては、好ましくは、肺シミュレータが少なくとも1つの空洞、好ましくは2つの空洞(すなわち一方が右の肺をシミュレートし、一方が左の肺をシミュレートする)を備え、これらの空洞は、好ましくは模擬気管を介した人工呼吸器からの空気で充填され得ることが可能であり、空洞内の圧力を測定するための圧力センサが提供される。圧力センサの信号は、圧力信号に応じて少なくとも1つの昇降可能胸部要素を昇降させるように、好ましくは模擬胸郭の昇降機構を作動させる制御装置へと送られる。圧力センサは、好ましくは呼吸圧力及び呼吸容積を検出するように配置及び構成される。この目的のために、好ましくは剛性壁の空洞として設計される肺シミュレータの少なくとも1つの空洞は、好ましくは容積の調節が可能であるように構成される。容積は、コンプライアンス性及び抵抗の物理法則に従って動的に適合され得る。現在容積の計算は、たとえばマイクロコントローラの中の適合されたアルゴリズムに基づく。好ましくは電気駆動装置が提供されて、肺シミュレータの生理学的呼吸パラメータ及び病理的呼吸パラメータを調節する。
別法として、肺は、パッシブに設計されてもよい。この目的のために、チャンバは、たとえば可撓性膜で覆われた開いた側部を備えるチャンバとして、可撓性に構成される。呼吸圧力に応じて膜が膨張することにより、1回換気量のシミュレーションが可能になる。肺のコンプライアンス性は、膜の厚み、材料、又は張力の調節性を選択することにより、実際に比較可能な均等物に合わせられ得る。
病理的状態のシミュレーションとの関連においては、呼吸窮迫症候群が特定の関連性をもつ。呼吸窮迫症候群は、効果的な呼吸及び肺の換気を困難にする。空気がほとんど充填され得ない肺の中の負圧が原因で、横隔膜が胸郭のほうに引っ張られる。胸部は、ほとんど上昇せず、横隔膜の伸長中は明らかに下降する。したがって、胸部は吸気中に下降し、呼気中に明らかに上昇するので、逆呼吸(inverted breathing)又は奇異呼吸の印象が作り出される。この印象は、腹部が逆方向に動くことによっていっそう強化される。本発明の文脈での逆呼吸のシミュレーションは、少なくとも1つの昇降可能胸部要素の昇降機構の、肺シミュレータに依存しない制御によって可能になり、昇降機構の制御ユニットは、模擬的な呼気中には少なくとも1つの胸部要素を上昇させ、模擬的な吸気中には少なくとも1つの胸部要素を下降させるように構成される。加えて、患者シミュレータの模擬腹部が、模擬腹部の昇降機構によって駆動される昇降可能な腹部プレートを備えることが可能になり得る。この場合、逆呼吸の視覚的印象は、吸気中に腹部プレートが上昇し、同時に胸部が下降すること、また呼気中に腹部プレートが下降し、同時に胸部が上昇することで実現される。
さらに、本発明による患者シミュレータにより、気胸のシミュレーションが可能になる。完全に発達していない未熟児では、気胸は、恐れられている合併症である。この場合、肺の破裂、したがって急性の緊急的状況が発生する恐れがある。これは、各側で、胸部が上昇しなくなることで認識される。この点において、気胸のシミュレーションのための好ましい一構成では、右半胸郭用の少なくとも1つの右側昇降可能胸部要素と、左半胸郭用の少なくとも1つの左側昇降可能胸部要素とが提供され、これらは互いに別々に昇降可能であるように設計され、且つそれぞれが別々の作動可能昇降機構と協働することが可能であり、右側胸部要素用の昇降機構と左側胸部要素用の昇降機構とは、互いから独立して作動可能である。右半胸郭及び左半胸郭に別々の昇降機構を配置することにより、自動呼吸(auto−breathing)と任意の形態の呼吸又は換気の両方において、単純な方式で気胸をシミュレートすることが可能になっている。この目的のために、2つの昇降機構(右側又は左側)のうちの片方のみが作動される。これにより胸部の片側が上昇し、これは、練習生によって片側気胸であると容易に認識されることになる。
好ましい一構成では、昇降機構は、模擬胸郭、とりわけ、少なくとも1つの昇降可能胸部要素の下に設けられることが可能である。
基本的に、昇降機構は、任意の方式、たとえば空気圧式、油圧式、又は電気式に駆動され得る。好ましい一方式では、胸郭要素の昇降は電動機によって実施され、その目的のために、各昇降機構は、好ましくは枢動するように駆動可能なアームを含む電動機駆動ユニットを備える。枢動アームにより、昇降機構の場所を取らない構成が可能になり、同時に、比較的大きいストロークでの昇降運動が可能になる。
肺シミュレータに関して、好ましくは、肺シミュレータは、コンプライアンス性及び抵抗を調整するための少なくとも1つの制御要素を備えることが可能である。この場合の肺シミュレータは、とりわけ、チャンバ容積を画定する制御可能なピストンを備える剛性壁チャンバからなっていてもよく、圧力及び時間に応じて模擬的肺容積を変化させることができ、コンプライアンス性と抵抗はどちらも、ピストンにかけられる圧力を変化させることによって調節され得る。ピストンは、いわゆる基本コンプライアンス性を提供するばね要素によって圧力をかけられることが好ましく、すなわち、ばね要素により、肺シミュレータにおいて、圧力がパッシブに維持される。ピストンの加圧を変更するためには、ピストンと協働し、その付勢が変更され得るばね要素が提供される。チャンバ容積を変更するために、ピストンと協働する駆動装置、具体的には電動機駆動装置又は磁気駆動装置が提供されてもよい。好ましくは、駆動装置はリニア・モータからなる。
単純化された代替の肺制御システムでは、生物学的パラメータ、コンプライアンス性及び抵抗は、前記コンプライアンス性及び前記抵抗に関する少なくとも1つの各制御要素を備えて、好ましくは互いに別々の方式で制御される。この好ましい実施例では、コンプライアンス性を制御するために、シミュレータの肺壁を様々に引っ張ることにより、弾性が提供されることになる。呼吸器官の抵抗の制御は、空気抵抗を調節するための調節可能弁、又は高速弁により、コンプライアンス性とは独立して確実なものにされる。
サーファクタント欠乏症候群におけるサーファクタント製剤投与後の酸素化の改善のシミュレーション、又は流体を用いるこのような薬物療法のシミュレーションを実現するために、模擬胸郭、特に、模擬呼吸器官、好ましくは模擬気管にセンサが提供される。センサは、交換可能に模擬呼吸器官の壁部に組み込まれることが好ましく、流体吸着材料、特に、発泡材料と、前記材料に一体化される湿度センサとを備える。センサは、乾燥材料、特に、発泡材料が流体を吸収し、したがってその導電特性が変化することにより、サーファクタント製剤などの流体が呼吸器官及び/又は肺に注入されたことを検出することになる。サーファクタント製剤の投与が検出されるとすぐに、患者シミュレータは、病理的パラメータの変化を表示し、時間経過に応じた臨床上の状況に従って、肺シミュレータのコンプライアンス性及び抵抗値を下げることになる。
サーファクタント・センサの検知機能に加えて、センサは、発泡材料と共に肺シミュレータ用のごみフィルタの機能を果たし、センサの交換に際して、洗浄プラグを介して洗浄液でフラッシュすることにより、呼吸器官の汚れを取ることを可能にする。
このように、発泡コアを備える交換可能湿度センサは、呼吸器官に一体化されて、流体を検出し且つ呼吸空気をフィルタする。
呼吸窮迫症候群の現実感のある表現のために、いわゆる皮膚の肋間陥入がシミュレートされ得る。呼吸窮迫症候群では、吸気が妨害される。吸気中に胸部に形成される負圧により、皮膚及び組織は、より剛性の部分(骨格)に当たって可撓性セグメントへと引き込まれる。これは、とりわけ、肋間空間の領域に当てはまる。この関係において、本発明の好ましい一構成では、少なくとも1つの昇降可能な胸郭要素が、複数の模擬肋骨を備え、模擬胸郭が、模擬肋骨を覆い且つ少なくとも1つの昇降可能胸部要素と共に昇降可能な模擬皮膚を備え、模擬皮膚に接触する少なくとも1つの糸又はロッド形状張力要素などの張力手段又は圧力手段が、少なくとも1つの昇降可能胸部要素に締結され、少なくとも1つの昇降可能胸部要素が、模擬皮膚の肋間陥入を生じさせるように張力手段を偏移させるための駆動要素、特に、電動機を保持することが可能である。張力手段を偏移させるための駆動要素は昇降可能胸部要素に配置又は締結されているので、呼吸(呼吸作用)をシミュレートする胸部要素の昇降運動中、駆動要素も動かされることになり、それにより、胸部要素の現在の上昇位置から独立して、肋間陥入のシミュレーションを行うことが可能になる。
別の実施例では、陥入は磁力によって実施されてもよく、磁性要素は、皮膚に組み込まれ、少なくとも1つの肋間空間において、呼吸に同期した方式で、電気的に作動された磁性コイルによって磁性的に引き付けられる。
さらに、好ましくは、患者シミュレータは、壊死性腸炎の病理的状態をシミュレートするように構成されることが可能であり得る。壊死性腸炎(NEC:Necrotizing enterocolitis)は、未熟児の治療における合併症として懸念される、部分的に劇的な経過をたどる腸の疾患である。この患者群において、壊死性腸炎は、未熟児にとって部分的に劇的な結果を伴う、最も頻繁に起こる消化管の急性疾患となっている。感染に関連した腸壁の血流の減少(低灌流)により、NECは、腸壁に組織残屑(壊死)を生じさせることになる。多くの場合では、これは回腸末端及び上行結腸の領域で起こり、腸壁での腐敗性ガスの形成(腸管気腫症)をしばしば伴うものである。腸壁の損傷がひどくなるに従って、腸壁に穴が開けられることがあり、それにより、空いている腹腔への腸の内容物の漏出が生じる。炎症性反応、腹膜炎及び敗血症が、結果として生じることになる。
壊死性腸炎の臨床症状は、広がった腸ループを有する、部分的に著しく膨満した腹部であり、これは蠕動機能を欠いており、したがって腸音がない。腸の内容物の漏出を伴う局所感染は、腹部皮膚の青藍色(白色、灰色がかった色、青みがかった色)への退色、及びこの領域における様々な度合いでの静脈パターンの隆起をまねくことになる。膨満した腹部は、胸郭のほうへと上方に肺を押圧することになり、それによって肺を押し縮めるので、腸、したがって腹部全体の膨満により、時として自発呼吸が著しく制限されることがある。これは、自発呼吸に著しく影響を及ぼすことが多い。結果として、重篤なNECを患っている未熟児は、急性的に挿管され、機械的に人工呼吸されなければならないことが多い。
NECのシミュレーションにおいて、患者シミュレータは、次の作業を実施するように構成される。腹部の膨満及び硬化のシミュレーションは、腹部プレートを上昇させることによって行われる。この目的のために、腹部プレートは、その最高位置に配置及び保持される。外部から力がかけられたとき、好ましくは、腹部プレートを上昇させるための駆動装置は、硬化をシミュレートするために、調節可能な最大限の逆向きの力をかけることが可能である。同時に、肺のコンプライアンス性の減少が、肺モデルの生理学的制御回路によって引き起こされることが好ましい。肺容積は小さくなり、呼吸のためにより高い呼吸圧力が必要になることになる。場合によって提供される、シミュレータの退色の実装形態は、色付きのLEDによって実現されることが好ましく、これは、腹部領域において内側からシミュレータの模擬皮膚を点灯させ、模擬皮膚が要求された色で光ることを可能にする。このようなLEDは、シリコーン皮膚において、起こり得る退色を補償するために、仕様に従い、基本色である赤、緑、青を混合することができる。隆起している血管パターンをシミュレートするために、血管は、模擬皮膚の内側において色で覆われる、且つ/又は模擬皮膚の壁部に組み込まれる。次いで、上昇プレートのLEDの直接的な、又は拡散した光の下で、これらの模擬血管は、引っ張られた皮膚を通して目に見えることになる。
この関連において本発明の任意の他の態様と組み合わせられ得る本発明の独立した第2の態様は、肺シミュレータと、昇降機構によって駆動される昇降可能な腹部プレートを含む模擬腹部とを備え、制御装置が、腹部プレートを上昇させ、同時に肺モデルの呼吸抵抗を増加させるように構成される、患者シミュレータ、特に、未熟児シミュレータを提供する。好ましい一方式では、この文脈において、腹部プレートを備える模擬腹部は、その内側が模擬腹部に設けられるランプによって点灯され得る模擬皮膚によって覆われることが可能である。
さらに、本発明による患者シミュレータは、「ヘッド・ボビング」の症状をシミュレートするように構成されてもよく、これは、未熟児及び新生児では、呼吸作業の増加の兆候である。この場合、頭部領域における呼吸の補助筋(胸鎖乳突筋)の作用により、肺のコンプライアンス性の減少が、呼吸に同期した、吸気ごとの頭部の発作的な前方運動をもたらす。この症状をシミュレートするために、サーボモータ又は同等の駆動要素が提供されてもよく、これにより、ロッド組立体又は制御ケーブルなどの同等の可撓性伝達要素を介して、シミュレータの模擬頭部と模擬胸郭の間の角度が変更される。このような運動は、中央制御ユニットを介して、呼吸作業と同期されることが好ましい。
「ヘッド・ボビング」の技術的示唆は、たとえば、模擬呼吸器官の左側及び右側に対称に延在する2つのボーデン・ケーブルを介して、またシミュレータの引っ張られたシリコーン構成要素の元に戻ろうとする力によってなされる。
この関連において本発明の任意の他の態様と組み合わせられ得る本発明の独立した第3の態様は、肺シミュレータと、昇降機構によって駆動される昇降可能胸部要素を含む模擬胸郭と、模擬頭部と模擬胸郭の間の角度を変更するための傾斜機構と協働する模擬頭部とを備え、制御装置が、模擬頭部の周期的傾斜運動のために傾斜機構を駆動するように構成され、前記周期的傾斜運動が、胸部要素の昇降運動に同期される、患者シミュレータ、特に、未熟児シミュレータを提供する。
任意選択で本発明の第1、第2、又は第3の態様による患者シミュレータにおいて実現され得る、本発明の第4の独立した態様によれば、模擬皮膚によって覆われる模擬頭蓋骨を含む模擬頭部を備え、少なくとも1つの光源が、模擬頭蓋骨の中、及び/又は模擬頭蓋骨上に提供される、患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児シミュレータが提供される。これにより、頭部領域において、皮膚又は模擬皮膚の退色のシミュレーションが可能になる。青色の退色の場合、たとえばチアノーゼがシミュレートされ得る。チアノーゼは、血液の酸素飽和度が低下していることを示し、急性的に起きた場合、生命を脅かす疾患の症状になる恐れがある。生理学的観点では、未熟児及び新生児は、出生の後、生後の最初のわずかな時間において、チアノーゼを患っている。これは、頭部及び胴体部の領域において、なによりもはっきりと示される。呼吸の効率が向上するに従って、チアノーゼは、生後の最初のわずかな時間でなくなることになる。チアノーゼがこの時間を超えてもなくならない場合、これは、病理的状態の重要な兆候である場合がある。これは、呼吸及び心血管機能(たとえば先天性心欠損)の両方に関わる場合がある。さらに、光源は、頭部の赤色の色合い/赤みもシミュレートすることができ、これはたとえば高酸素症、すなわち酸素の過剰供給及び関連付けられる血液の酸素分圧の増加に際して起きる。このように、チアノーゼ及び高酸素症は、未熟児又は新生児の治療において極めて重要な臨床パラメータであり、支援チームの活動に決定的な影響を及ぼす。
少なくとも1つの光源は、模擬頭蓋骨の中、及び/又は模擬頭蓋骨上に設けられるので、光は、模擬皮膚へと直接は導入されるのではなく(この場合、単なる局所的箇所での照明効果を皮膚に生じさせることになる)、模擬頭蓋骨への光の導入は、模擬皮膚において光が分散することを確実にし、その結果、模擬皮膚のより大きい表面積が、比較的均一な方式で内側から点灯されることになる。これにより、患者シミュレータの皮膚の色の変化の、現実感のあるシミュレーションが実現される。対照的に、LEDなどの光源を皮膚の下に直接的に配置すると、明瞭であるが、全体的により非現実感の強いイメージになるはずである。光源が配置されている箇所、たとえば頬又は口での点状のチアノーゼは、生理学的に不正確であり、不自然な効果になるはずである。
好ましい一実施例では、少なくとも1つの光源は、その色チャネル(color channel)が互いから独立して個々に作動可能な、RGB LEDからなることが可能である。多色のRBG LEDを使用することにより、単純な方式で様々な色のニュアンスを実現することが可能になる。こうしたLEDは、異なる色の、少なくとも3つの個々のLED要素を有することが好ましい。可視光のスペクトル全体(したがって、とりわけチアノーゼ及び高酸素症の様々なニュアンス)をカバーするために、LED光源の3つのLED色である赤、緑、及び青は、追加的に混合されることが好ましい。マイクロエレクトロニクスの発展により、現在では、個々のLED構成要素と個別作動の組合せの適用から色温度を調節するためのデジタル制御線を備えた高度に集積された構成要素まで、RGB LEDを作動させるための様々な選択肢が利用可能である。RGB LEDの別の利点には、特に、これらがシリアル・バスを介して直列にカスケード接続され得る場合、複数の光要素の、場所を取らないセットアップ選択肢がある。直列の配線では、モジュールをプログラムするために1本の制御線のみが必要であり、シリアル・データ信号は、それぞれ各光モジュールの色ごとにたとえば8ビットで構成され、情報は、すべてのモジュールを通って伝送される。したがってチェーン内のすべてのモジュールに色情報を提供するために、モジュールの数に応じて、同一の数の3色バイトが生成されなければならないことになる。
RGB LEDの色範囲全体は、400万超、特に1600万の、実現可能な色を備えることが好ましく、したがって白から黒までの、目に見える色スペクトル全体を含む。したがって、適した色を選択することにより、模擬皮膚の現実感のある色合いが単純な方式で可能になる。色の制御管理及びデータ交換のために、独立したマイクロコントローラが提供されることが好ましく、これはマスタ制御システムから制御コマンドを受け、それを個々のRGB LEDへと伝える。
模擬頭部の額領域での皮膚の色合いを実現するために、光源が模擬頭蓋骨の頭蓋冠の内表面に設けられれば好ましいはずである。模擬頭蓋骨の内部においてこのように実現される間接的な点灯により、均質で均一な光の分散が実現される。この目的のため、そのために提供されるLEDモジュールは、頭蓋骨の基部に内側から接着され得ることが好ましく、それによって間接的に頭蓋冠の内側部分を点灯させる。したがって、好ましくは白色に設計される模擬頭蓋骨によって起きる反射により、額領域全体、及び頭蓋骨の側方部分が均質に点灯されることになる。これは、頬の点灯と組み合わせて、上方頭部領域全体の均一な点灯を生じさせることになる。したがって、頭部領域において、チアノーゼ及び高酸素症の、極めて現実感のある表現がもたらされる。
模擬頭部の鼻口領域での皮膚退色を実現するために、内側から中頭蓋窩を点灯させるように、光源が模擬頭蓋骨に設けられることが好ましい。中頭蓋窩の領域において、模擬頭蓋骨の内部から模擬頭蓋骨の頭蓋骨を直接点灯することにより、模擬頭蓋骨と模擬皮膚との間の境界層から放射する、均質且つ現実感のある光の分散が生じる。これは、鼻口領域の領域において、極めて現実感のある色合いをもたらす。連続生産に鑑みても、頭蓋骨の内部から骨を照射することは、明らかな利点を提供する。すなわち、光モジュールは、いかなる機械的応力からも保護され、また組立て及び交換が容易である。この方法は、アダプタを介した光導波路の連結によるいかなる電力損失も伴わないので、良好な光の分散、連続生産での利点、及び耐久性に加え、さらに、これにより、光源の電力消費が減少することになる。
模擬皮膚の均質な点灯は、模擬頭蓋骨はポリマーの、半透明、具体的には白色の材料で作られ、模擬皮膚は透明又は半透明の、具体的にはシリコーン材料で形成されることでも実現されることが好ましい。
空間条件の制約のためにアクセスが困難な領域、たとえば口及び下顎ゾーンの点灯においては、光ファイバの使用が有利である。空間条件は、模擬頭部が模擬上気道を備える場合、特に制限されることになる。この関連において好ましい一構成では、光源が、模擬頭部の下顎領域において円弧形状に延在し且つ円弧に沿って光を発するように構成される光ファイバに接続されることが可能であり、光ファイバの発光円弧形状領域は、好ましくは模擬皮膚と模擬気道、又は下顎骨との間に提供される。円弧形状領域での照射は、有利には光ファイバの外表面の粗化及び/又は刻み目によって実現される。これにより、拡散し且つ平面的な照射が追加的に実現されることになる。光導波路は、発光円弧形状領域が模擬下顎骨に対して平行に案内されるように配置されることが好ましい。
任意選択で本発明の前述の態様のうちのいずれかによる患者シミュレータにおいて実現され得る、本発明の第5の独立した態様によれば、2つの可撓性鼻翼を備えた模擬鼻部を含む模擬頭部を備え、模擬頭部の内部へと通じる少なくとも1つの糸又はレバーなどの駆動要素が、鼻翼に接触して、鼻翼の広がり又は狭まりをシミュレートする、患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児シミュレータが提供される。いわゆる「鼻翼の張出し」は、吸気中の、呼吸に同期した鼻翼の広がりであり、呼吸不全症候群の症状の1つをなす。
鼻翼の運動の作動は、好ましくは、レバー機構が、駆動要素、たとえば電磁石と協働して、レバーを動かすことで行われる。レバー機構は、電磁石を作動させたとき、対向するレバー端部同士が反対の方向に動かされ、それにより、レバーが磁石のほうに引き付けられるとき、鼻翼の端部の外転が生じるように構成される。このように、磁石の活性化により、鼻孔の拡大が生じる。鼻翼は適当なプラスチック材料を使用して弾性に設計されているので、電磁石の不活性化により、鼻翼は元に戻されることになる。
鼻翼の、呼吸に同期した運動は、模擬胸郭の昇降機構を作動させ且つ鼻翼用の駆動要素を作動させるように構成される中央制御装置が提供され、その結果、鼻翼の広がりと少なくとも1つの昇降可能胸部要素の上昇とが同期して起きることで、実現されることが好ましい。
本発明の第6の独立した態様は、患者シミュレータにおいて生じる別の問題に関連する。肺、心臓、及び腹部を評価するために、聴診器の助けを借りて音を聴診し得ることは、訓練の目的において有利である。従来の患者シミュレータでは、これは各臓器の領域にスピーカを取り付けることによって実現されている。しかし、これは明らかな欠点を伴う。多くの場合、心臓用にほんの1つのスピーカ、肺用に2つのスピーカ、また任意選択で腹部を介した腸音向けの1つのスピーカが提供される。これにより、ユーザは、音をはっきりと聴診し得るために、外側からは目に見えないスピーカに正確に到達することを強いられる。しかし、ユーザが所望のスピーカの位置に到達した場合でも、多くの場合、シミュレーション設備からの寄生ノイズも聞こえ、寄生ノイズは耳障りであり、最後には正確な聴診を不可能にする。
これらの欠点を補うために、任意選択で本発明の前述の態様のうちのいずれかによる患者シミュレータにおいて実現され得る、本発明の第6の独立した態様は、模擬胸郭と、模擬腹部と、聴診器シミュレータと、オーディオ生成装置とを備え、模擬胸郭及び模擬腹部が、聴診器シミュレータの聴診器ヘッドと協働して聴診器ヘッドの位置を検出する少なくとも2つの距離センサを備え、検出した位置データが、オーディオ生成装置へと送出可能であり、オーディオ生成装置が、オーディオ・ファイル用のメモリと、位置データに応じてオーディオ・ファイルを混合して聴診器シミュレータのイヤホンへと提供される混合オーディオ信号を作る処理装置とを備える、患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児シミュレータを提供する。
この場合の距離センサは、センサと聴診器ヘッドとの間の距離、とりわけ、球面距離に見合った信号を発するセンサを指すように意図されている。聴診器ヘッドの位置は、位置データを得るために、距離データに基づいて、好ましくは数学的三角法によって決定され得る。距離データからの位置データの計算は、患者シミュレータにおいて実施されてもよく、外部で実施されてもよい。オーディオ生成装置は、患者シミュレータの外部に設けられることが好ましい。このように、本発明は、聴診される音を患者シミュレータ内で生成するのではなく、患者シミュレータでは単に聴診器の位置を検出し、聴診器自体、又は外部ユニットにおいて、前記位置に従って音を生成するというアイデアに基づいている。
この点において、好ましくは、シミュレータは近距離送信機を備え、聴診器は共振受信機回路を備えることが可能である。シミュレータの近距離送信機は、所与の周波数で電磁的近接場を生成する。したがって、たとえば100kHzである、定められたキャリア周波数が、たとえば使用される。
シミュレータ自体には、キャリア周波数に同調される送信機コイルが存在する。関連付けられた共振回路の共振周波数及び振幅は、受信機までの距離に応じて変化することになる。振幅及び周波数によって表現される、このように取得された距離データは、位置決定のために評価され、その結果は、オーディオ生成装置へと提供され、そこでは、格納されたオーディオ・ファイルが位置に応じて混合されて、聴診器シミュレータのイヤホンへと提供される組み合わせられたオーディオ信号が作られることが、処理装置によって確実にされる。好ましくは、距離データ又は位置データは、アナログ信号としてオーディオ生成装置へと提供されて、聴診器を正確に、滑らかにあてがうことに応じて右肺及び左肺、心臓、腹部の音、並びに人工寄生ノイズなどのオーディオ・ファイルの音の大きさを調整することを可能にし、オーディオ・ファイルを混合してその結果得られるオーディオ信号を作ることを可能にする。このように、練習生は、左の胸部に聴診器シミュレータを置いたとき、明瞭な肺音が混合され、心臓の近くに聴診器シミュレータを置いたとき、明瞭な心臓音が混合されるという状況におかれることになる。
別法として、近距離送信機は聴診器に配置され、受信機回路はシミュレータに配置されることが企図されてもよい。それに対応して、送信機及び受信機の実装形態は、それらの適用先に応じて交換可能である。
オーディオ生成装置は、聴診器シミュレータの模擬聴診器に配置されてもよく、患者シミュレータの模擬患者及び聴診器シミュレータとは別の外部ユニットに配置されてもよい。外部ユニットに設けられるオーディオ生成装置によって混合されたオーディオ信号は、好ましくはBluetooth(登録商標)などの無線データ送信により、聴診器シミュレータの受信機ユニットへと無線で送信され得、したがって干渉するいかなる寄生ノイズもなしに、一体化されたイヤホンを介して聞かれ得る。
好ましい一構成では、模擬胸郭及び模擬腹部のそれぞれの位置において、各位置でのヒトの身体の音を表す少なくとも1つのオーディオ信号が混合可能であり得る。その際、聴診器ヘッドの位置に応じて調整されるこれらの音は、格納された少なくとも1つのオーディオ・ファイルから混合され、聴診器において発される。
個々のオーディオ・ファイルは、それぞれ心臓音、肺音、腹部音などの模擬音源を表現し、したがってそれぞれが各音源の位置に割り当てられている。さらに、オーディオ・ファイルを混合するための処理装置は、オーディオ・ファイルが、前記オーディオ・ファイル又は前記模擬音源に割り当てられた位置からの聴診器ヘッドの距離が短くなるにつれて大きくなる音の大きさで混合信号に追加されるように構成されることが有利である。
混合オーディオ信号を生成するとき、位置情報に加えて、別のパラメータが考慮されてもよい。これは、たとえば、心音が心拍数を示すような方式で適応される場合、有利であることになる。同じことは、呼吸数についての肺音にも当てはまる。さらに、これらの音は、当然、病理的状態に応じて変化し得る。この関連において、本発明の好ましい一構成は、生理学的音を有する各オーディオ・ファイルが、病理的音を有するオーディオ・ファイルで置き換えられてもよく、病理的音は、聴診器ヘッドの位置に従って、位置に制約されたオーディオ信号を出力するように混合されることを企図する。
ヒトの身体のあらゆる種類の音源を可能な限り現実的に再現することができるように、好ましくは、少なくとも1つのオーディオ・ファイルが心音をシミュレートし、したがって模擬胸郭の心臓の位置に割り当てられ、1つのオーディオ・ファイルが第1の肺音をシミュレートし、したがって模擬胸郭の左肺の位置に割り当てられ、1つのオーディオ・ファイルが第2の肺音をシミュレートし、したがって模擬胸郭の右肺の位置に割り当てられ、且つ/又は1つのオーディオ・ファイルが腹部音をシミュレートし、したがって模擬腹部の胃の位置に割り当てられることが可能である。
本発明の上述の態様のいずれかにおいて、概して、好ましい一方式では、患者シミュレータは、各患者、すなわち、とりわけ、未熟児、新生児、又は小児の全身を備え、したがって模擬胸郭、模擬腹部、及び模擬頭部に加えて、四肢のシミュレーションも備えることが可能である。さらに、患者シミュレータは、その寸法の観点では、またその模擬身体部位の大きさに関しては、実際の患者、すなわちヒトの未熟児、新生児、又は小児の寸法及び大きさに対応するように構成される。
下記において、本発明は、図面に概略的に示される例示的な実施例として、より詳細に説明される。
部分的に開かれた図において未熟児シミュレータを示す。 腹部プレートが異なる位置にある未熟児シミュレータを示す。 腹部プレートが異なる位置にある未熟児シミュレータを示す。 未熟児シミュレータの別の図である。 肋間陥入のための機構を含む未熟児シミュレータの詳細図である。 肋間陥入の2つの異なる状態における模擬皮膚の図である。 肋間陥入の2つの異なる状態における模擬皮膚の図である。 未熟児シミュレータの模擬頭蓋骨の断面図である。 未熟児シミュレータの模擬頭蓋骨の別の断面図である。 未熟児シミュレータの模擬頭蓋骨の正面図である。 鼻の領域での模擬頭蓋骨の詳細図である。 未熟児シミュレータと協働する聴診器シミュレータの図である。 聴診器シミュレータの回路図である。 特に肺モデルに関して、患者シミュレータの制御ロジスティクスの概要を提供する。 制御及び監視構成要素を含む患者シミュレータの概要を提供する。 呼吸に同期した頭部運動を伴うシミュレータの側面図である。 図16に記載のシミュレータの正面図である。
図1には、模擬胸郭2と、肺シミュレータ3と、肺シミュレータ3に通じる模擬気管4とを備える未熟児シミュレータ1が示されている。模擬胸郭2は、右半胸郭には右側昇降可能胸部要素5を備え、左半胸郭には左側昇降可能胸部要素5(図1には図示せず)を備える。シミュレータ1は、模擬頭蓋骨6をさらに備える。2つの胸部要素5は、互いに別々に昇降可能であるように設計されており、それ自体の作動可能昇降機構をそれぞれが備えている。シミュレータ1の内部において両側に設けられる昇降機構は、それぞれが、ギア8を駆動する電動機駆動ユニット7を備える。ギア8は、枢動式に取り付けられるアーム10に形成された歯に係合し、右側又は左側の胸郭要素5のそれぞれは、アーム10に締結され、その結果、ギア8の回転運動は、二重矢印12が指す方向において、回転方向に応じてアーム10が胸部要素5と共に上昇運動又は下降運動することへと変換される。左側及び右側の胸部要素5は、それぞれ模擬肋骨11を備える。
シミュレータ1は、昇降可能な腹部プレート14を含む模擬腹部13をさらに備え、腹部プレート14の昇降は、(胸部要素5の昇降運動と同様に)ギア16を駆動する電動機駆動ユニット15によって行われ、ギア16は、腹部プレート14が締結される枢動式に取り付けられたアーム18に形成される歯17に係合する。
図2は、下降位置での腹部プレート14及び胸部要素5を示し、図3は、上昇位置での腹部プレート14及び胸部要素5を示す。
電動機駆動ユニット15(図2及び図3には図示せず)を起動させるとギア16が回転し、またギア16が歯17に係合し、それによって駆動可能アーム18の枢動が引き起こされることにより、矢印19が指す方向での腹部プレート14の昇降が生じる。ギア16の回転方向に応じて、腹部の上昇又は下降のシミュレーションが可能である。
図4は、シミュレータ1の完全な解剖学的支持構造を示し、これは、シミュレータ1の全体、すなわち模擬肋骨11を備える模擬胸郭2も、腹部プレート14を備える模擬腹部13も覆う模擬皮膚20(図4には図示せず)によって覆われる。模擬皮膚20は、具体的には、模擬胸郭2及び模擬腹部13を包み込む。模擬皮膚20は、胸部要素5及び腹部プレート14の昇降を可能にするために、シリコーン材料などの弾性材料で作られる。
肋間陥入をシミュレートするために、模擬皮膚20に接触する張力手段21が提供されることが、図5〜図7からさらに明らかになる。張力手段21は、模擬肋骨11の個々の肋骨間に延在し、模擬皮膚20から離れたほうに向いているそれらの端部において、枢動ロッド21’にそれぞれ固定される。枢動ロッド21’は、接合アクスルにしっかりと締結され、したがって前記アクスルの周りを枢動可能であり、電動機駆動ユニット22が、枢動駆動装置として提供されてギア23の回転運動を駆動し、ギア23は、枢動ロッド21’のアクスルに締結されるギア24に係合する。二重矢印25が指すほうへの枢動ロッド21’の枢動により、模擬皮膚20は模擬肋骨11同士の間に引き込まれ、またその正常位置に戻される。このように、駆動装置22の方向又は回転に応じて、模擬皮膚20の肋間陥入、又は正常位置のシミュレーションが可能である。駆動装置22は、模擬肋骨11の昇降を担っているアーム10に締結される。模擬肋骨11が昇降されるとき、駆動装置22は、アームと共に動かされ得るので、模擬肋骨11の各位置とは独立して、模擬皮膚20の肋間陥入のシミュレーションが行われ得る。
模擬皮膚20は、図6では正常位置で示され、図7では模擬的な肋間陥入位置で示されている。
図8及び図9には、シミュレータ1の模擬頭部26がそれぞれ示されており、模擬頭部26は、模擬頭蓋骨6を備える。光源27、28、29、30及び31が、模擬頭蓋骨6の中に設けられる。
光源27及び28は、頭蓋内腔に設けられるキャリア・プレートに締結され、額の領域で模擬頭蓋骨6の頭蓋冠の内表面のほうに向けられる。光源29及び30は、模擬頭蓋骨6の中頭蓋窩に位置付けられる。別の光源31は、模擬頭蓋骨6の内部に設けられ、模擬頭部26の下顎領域33において円弧形状に延在する光ファイバ32を光らせる。
模擬頭蓋骨6及び模擬皮膚20は半透明になるように設計されているので、光源27〜31の作動に際し、顔の領域である図10に示されている点灯パターンが生じることになり、顔の領域は、チアノーゼが起きた場合には青くなり、高酸素症が起きた場合には赤くなる。
図11には、模擬鼻部34を備えるシミュレータ1の模擬頭部26が示されており、模擬鼻部34は、レバー36に接触する2つの可撓性鼻翼35を含み、レバー36は、鼻翼35に沿って模擬頭部26の内部へと通じており、前記レバーは、磁化可能材料で作られる。さらに、電磁石38を保持する制御装置37が提供され、前記電磁石38は、制御装置37の作動に際して起動され、磁性レバー36は、矢印39が指すほうに引き付けられ、それにより、矢印40が指すほうに鼻翼が張り出される。
図12には、シミュレータ1の全体、すなわち模擬肋骨11を備える模擬胸郭2も、腹部プレート14を備える模擬腹部13も覆う模擬皮膚20が示されている。模擬皮膚20は、具体的には、模擬胸郭2及び模擬腹部13を包み込む。模擬皮膚20は、胸部要素5及び腹部プレート14の昇降を可能にするために、シリコーン材料などの弾性材料で作られる。
さらに、図12には聴診器シミュレータ41が示されており、模擬胸郭2及び模擬腹部13は、3つの距離センサ43、44、45を備え、3つの距離センサ43、44、45は、距離に見合った信号を受けるために、聴診器シミュレータ41の聴診器ヘッド46と協働して、聴診器ヘッド46と各距離センサ43、44、45との間の距離を決定する。制御ユニット48は、オーディオ・ファイル用のメモリと、距離データに応じて混合オーディオ信号へとオーディオ・ファイルを混合するための処理装置とを備え、混合オーディオ信号は、聴診器シミュレータ41のイヤホン47に提供される。
図13は概略回路図であり、患者シミュレータ1の距離センサ43、44、45(図13には図示せず)は、それぞれが共振送信機回路49を含む近距離送信機として構成され、聴診器ヘッド46は、共振受信機回路50を備えることが、この回路図から明らかである。患者シミュレータ1の近距離送信機は、所与の周波数で電磁的近接場を生成し、キャリア周波数は、たとえば100kHzに定められる。共振送信機回路49は、前記キャリア周波数に同調され、共振周波数及び振幅は、共振受信機回路50からの距離に応じて変化する。2つの共振送信機回路49の共振周波数及び振幅は、評価装置51において評価され、聴診器ヘッド46までの各距離を表す距離データとして、制御コンピュータなどの中央外部制御装置48へと無線で送信される。距離データは、制御装置48の受信機モジュール52によって受信される。距離データは、直ちにオーディオ生成装置42へと送られてもよく、又はたとえば三角法によって最初に位置データへと変換されてもよい。オーディオ生成装置においては、処理装置が、格納されたオーディオ・ファイル53が距離データ又は位置データに応じて集合的オーディオ信号へと混合されることを確実にする。オーディオ信号は、聴診器シミュレータ41の受信機モジュール54へと無線で送信され、そこで増幅器55において増幅され、イヤホン47へと提供される。聴診器シミュレータ41は、電源(図示せず)をさらに備え、電源は、受信機モジュール54及び増幅器55を通電させるだけでなく、線56を介して共振受信機回路50も通電させる。
図14には、肺シミュレータの制御手段及び模擬胸郭の昇降機構の個別作動手段が詳細に示されている。
肺シミュレータ3は、剛性壁であり好ましくは金属製であるシリンダ57を備え、その中には、ピストン58が、駆動装置59(たとえばステッピングモータ)によって軸方向に移動可能であるように配置される。ピストン58を駆動させるため、ステッピングモータは、好ましくはたとえば磁性リニア駆動装置により電磁場に基づいて機能するリニア・モータで置き換えられてもよい。ピストン58は、肺シミュレータ3の動作容積又は空洞60を画定し、空洞60の中に向かって模擬気管4が開き、模擬気管4の中へと呼吸装置(図示せず)の管67が差し込まれ得る。模擬気管4から空洞60への移行部には狭窄部61が提供され、それにより、模擬気管4の中の空気の流れの断面積が狭められる。さらに、空洞60及び模擬気管4の中の圧力を測定するように構成される、圧力リリーフ弁(図示せず)を備えた圧力センサ62及び63が提供されて、最大許容圧力を制限する。
個々の肺機能をシミュレートするために、コンピュータ支援制御装置64、具体的にはコンピューティング装置が提供され、これは、肺シミュレータの模擬パラメータの生理学的文脈のシミュレーションを可能にする生理学的計算モデル65と協働する。制御装置64には、圧力センサ62及び63の信号、並びにピストン58の現在位置を取得するためのセンサ66の信号が送られる。制御装置64は、ピストン駆動装置59に対する制御コマンドを生成して、制御された方式でピストン58を作動及び運動させ、またラピッド・コントローラの使用及び空洞画定壁部の剛性構成により、従来の肺シミュレータに提供される可撓性膜の挙動のシミュレーションが可能になる。
呼吸機械につなげられた患者をシミュレートするためには、人工呼吸されている患者の1回換気量をシミュレートすることになり、それは、肺の容量全体のうちのごくわずかな量をなすものである。したがって、肺シミュレータの空洞60は、最大ピストン位置において、ヒト患者、具体的には未熟児、新生児、又は小児の1回換気量と制御のための容積予備量との和に対応するような寸法にされる。
呼吸装置につながった肺をシミュレートするために、経時変化する容積及び圧力は、生理学的パラメータ及び病理的パラメータの範囲内になければならない。そのために、一体化された肺シミュレータと組み合わせた(機械的及び手動式)呼吸装置を使用すると、現実感のある呼吸パラメータが表示され、呼吸機械において、現実感のある呼吸圧力及び呼吸容積の調節が可能であることが確実にされることになる。したがって、このことは、呼吸機械において圧力アラーム及び容積アラームが現実感をもってトリガされることも確実にすることになる。
患者シミュレータの1回換気空気量をシミュレートするために、ピストン58を適当に動かすことにより、空洞60の容積は、吸気のシミュレーション中は増加し、呼気のシミュレーション中は減少する。
コンプライアンス性のシミュレーションのために、空洞60の現在圧力と空洞60の現在容積の両方が決定される。この点でのコンプライアンス性は、加えられた気体圧力の増加分Δpに対する容積の増加分ΔVとして定義され、圧力増加分Δpへの容積の増加分ΔVの依存関係は線形でない、すなわち、比ΔV/Δpは、吸気の終わりに向けて小さくなる(少量の容積増加でも、大きい圧力増加を生じさせることになる)。圧力pは、圧力センサ62によって測定される。容積Vは、シリンダ57の知られている断面積と、センサ66によって測定されるピストン位置から割り出される。圧力が、ピストン位置によって所与である(容積に直接比例する)ものとは異なる形で変化する場合、ピストンは、電気機械的駆動装置59によって再位置決めされてもよい。この目的のために、時間の観点での制御分解能は、量子化レベルが確認できないように、可能な限り高く選択されなければならない。選択された構造において、体積流量センサが、ピストン出口の狭窄部に関連する動作容積での第2の圧力センサによって追加的に実現されてもよく、これは、画像を改良するために利用され得る。
呼吸装置に関しては、管の端部での圧力のみが関連する。この事実は、制御回路の動的成分によって抵抗をシミュレートするために利用され得る。したがって、時間成分が、システムに追加的に導入される。気道の流れ抵抗が高い場合、肺の充填は遅れるか又は複雑化されることになり、その結果、与えられた時間内には、気体の交換は不可能である。
高い抵抗においては、管内で呼吸気体の逆流が起きることになり、圧力は上昇し、体積流量は減少する。肺の中の低い抵抗Rは、管内の低い対応圧力pをもたらし、体積流量

は最大になる。
単一のピストン58を使用することによってこの効果をシミュレートするために、管67の圧力に空洞60の圧力を適合させることが必要である。低い抵抗では、気体の流入を容易にするために、空洞60の圧力は、管67の圧力以下に保たれる。高い抵抗では、空洞60の中に高い対応圧力が生成され、これは呼吸気体の流入を妨げることになる。対応圧力の減少又は増加は、ピストン58を変位させることによって実現される。したがって、総じて、ピストンの位置を選択するとき、2つの作動変数が考慮に入れられ、すなわち、一方は、空洞60の中の圧力に応じてコンプライアンス性から得られるピストン位置であり、他方は、抵抗から得られる対応圧力の調節である。
現在体積流量は、空洞60及び管67の中の圧力の取得から、また狭窄部の知られている直径に基づいて、追加的に決定され得る。
ピストンに作用する任意選択のばね75は、いわゆる基本コンプライアンス性を提供し、すなわちばね75により、肺シミュレータの空洞60において、圧力がパッシブに維持される。
2つの圧力センサは狭窄部とともに、体積流量を直接的に測定する体積流量センサを形成するので、別の態様は、体積流量の評価を参照する。
圧力センサ62及び63の測定値によって、またセンサ66によって決定されるピストン位置に基づいて、空洞60の容積、空洞60に出入りする体積流量、及び空洞60の中の圧力が、制御装置64において利用可能になる。コンプライアンス性及び抵抗に関連する情報は、そこから生理学的計算モデル65によって計算されてもよく、逆の場合も同様であり、圧力、体積流量、及び容積の各値が、所定のコンプライアンス性値及び所定の抵抗値から計算されてもよい。
生理学的計算モデルは、コンプライアンス性、抵抗及び呼吸の病状(たとえば逆呼吸)に関する値から現在充填容積を定め、さらに、模擬胸部及び腹部プレートの現在位置に関する位置データを別々に生成するように構成され、これは、アニメーション・コントローラ68へと送られる。アニメーション・コントローラ68では、模擬胸部と協働する昇降機構69向け、及び腹部プレートと協働する昇降機構70向けの制御信号がそこから生成され、その結果、呼吸運動のシミュレーションは、肺シミュレータ3のシミュレーション状態に同期し且つそれに対応して行われる。
図15は、患者シミュレータ1と制御及び監視構成要素とを備える、シミュレーション・システムの全体図である。患者シミュレータ1は、未熟児、新生児、又は小児の身体全体のシミュレーションをなす。システムは、サーバ71と、グラフィカル・ユーザ・インターフェース72と、患者監視装置73と、シミュレーション・コンピュータ74とをさらに備える。
シミュレーション・コンピュータ74は、患者シミュレータ1とグラフィカル・ユーザ・インターフェース72及び患者監視装置73との通信を担っており、好ましくは患者シミュレータ1に一体化される。シミュレーション・コンピュータ74は、制御コマンドのCPU負荷の高い処理、及びセンサ・データの取得を引き受ける。その際、シミュレーション・コンピュータ74は、シミュレータ1に組み込まれている構成要素と通信し、シミュレータ1の種々のセンサ・データを集め、それらを処理し、続いて、たとえばシミュレータ1のサーボモータを制御するための制御信号を生成する。
肺シミュレータ(図14)に関するシミュレーション・コンピュータ74は、生理学的計算モデル65と、アニメーション・コントローラ68とを備える。
訓練指導者によるシミュレーション・システム全体の制御は、グラフィカル・ユーザ・インターフェース72を介して実施される。前記ユーザ・インターフェースにより、訓練指導者が訓練シナリオのための一般的な条件を入力することが可能になる。実習を通して、所望の病理的変化はそこで制御され、練習生が取った処置は、システムのセンサ・データを可視化することにより、ユーザ・インターフェース上で訓練指導者に向けて可視化され得る。この目的のために、シミュレータ1のパラメータ、及び呼吸や心拍などの個々の機能は、最初にシミュレーション・コンピュータ74へと送信され、その後、患者シミュレータ1向けの対応する制御コマンドがそこで生成される。
ユーザ・インターフェースは、3つのゾーン、すなわち、1)たとえばECG、飽和度監視、及び周辺装置アクセス用の制御要素を含めた、新生児又は未熟児の表現、2)呼吸の機能を制御するためのゾーン、3)患者監視装置73を表示及び制御するためのゾーンにさらに分割されることが好ましい。ユーザ・インターフェースの中央には、肺の3Dモデル及びシミュレータの3Dモデルがそれぞれの現在のシミュレーション状態で存在する。制御要素により、シミュレーション・コンピュータ74のインターレイヤーを介して、シミュレーション・システムの「遠隔制御」が可能になる。シミュレーション・コンピュータ74は、まさにその瞬間にシミュレータ1が置かれている現在の状態を連続的に決定して、それをグラフィカル・ユーザ・インターフェース72へと送信し、グラフィカル・ユーザ・インターフェース72は、インターフェース上にその状態を精密に再現する。これにより、たとえば、練習生が取った処置、たとえば心臓マッサージのライブ表現が可能になる。
システムは、模擬患者の模擬的な生命維持値を示すための患者監視装置73を備える。グラフィカル・ユーザ・インターフェース72にリアルタイムで示される、調節可能且つ測定される生命維持パラメータは、シミュレーション・コンピュータ74により、好ましくは無線方式で、たとえば無線LANを介して、患者監視装置73へと送信される。このように、模擬患者の生理学的データは、練習生に対して可視化される。これらの値の現実感のある表現は、練習生にとって、意思決定及び適当な処置の開始のために決定的に重要である。監視装置は、アラームを止めるなどのその操作のためのタッチ・スクリーンを備える。
任意選択のサーバ71は、患者監視装置73に関係するが、シミュレータ1のモデルにはマッピングされないデータを管理及び通信する働きをする。
図16及び図17には、呼吸に同期した頭部の運動をシミュレートするための手段を含むシミュレータの、側面図及び正面図がそれぞれ示されている。図16は、図3に記載の構成に実質的に対応し、模擬呼吸器官(模擬気管4)の両側に延在する2本のボーデン・ケーブル76が追加的に提供される。ボーデン・ケーブル76は、一方では模擬頭蓋骨6の2つのレバー77に、具体的には後部口蓋にしっかりと取り付けられ、他方では、それぞれ制御可能なクランピング機構78を介して、2つの肋骨ウイング79の後端部、半胸郭のレバー・アームにそれぞれ連結される。クランピング機構78の作動に際して、各ボーデン・ケーブル76のケーブルと肋骨ウイング79との間の、引っ張って固く結ばれた(tensile−fast)連結が確立されることになり、その結果、肋骨ウイング79の上昇により、ケーブルに適当な張力がかけられることになる。クランピング機構78により、最大呼気(下降した肋骨ウイング79)の間、各ボーデン・ケーブル76の固定が可能になる。吸気に際して肋骨ウイング79を上昇させることにより、ボーデン・ケーブルのケーブルに張力がかけられ、これにより、胸の上昇に同期して頭部6が前方に傾く。シミュレータの、引っ張られたシリコーン構成要素(たとえば首領域のシリコーンの皮膚や気道のシリコーン構成要素)の元に戻そうとする力により、逆の動きが生じる。これらの要素は、カウンタ・スプリングのような働きをする。
2つのクランピング機構78を別々に作動可能であることにより、両方のクランプ78の作動に際した前方への曲げと、片方だけのクランプ78の作動に際した側方への曲げの両方が可能になる。
別の態様は、肋骨ウイング79の上昇中のクランピングの時期であり、それは、頭部運動の強さに影響を与えることになるためである。クランピング機構78が、最大呼気の位置ではなく、肋骨ウイング79が第1の部分経路をたどった後にのみ作動される場合、頭部の傾きは、より小さい規模で起きることになる。このような変形形態の選択肢により、ランダム原理に従って頭部運動が様々に実施されることが可能になり、その結果、前記運動は、より自然な運動に対応する。

Claims (28)

  1. 模擬胸郭と、肺シミュレータと、前記肺シミュレータへと通じる模擬解剖学的気管とを備え、前記模擬胸郭が、模擬胸部を備え、前記模擬胸部が、前記胸部の昇降をシミュレートするための少なくとも1つの昇降可能胸部要素を含む、患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児のシミュレータであって、前記少なくとも1つの昇降可能胸部要素が、前記肺シミュレータから独立して作動可能な昇降機構と協働することを特徴とする、患者シミュレータ。
  2. 前記肺シミュレータの状態を測定するための少なくとも1つのセンサ、特に、前記肺シミュレータの少なくとも1つの空洞の中の圧力を測定する少なくともための1つの圧力センサが提供され、前記センサの信号が、前記信号の関数として前記少なくとも1つの昇降可能胸部要素を昇降させるために、前記模擬胸郭の前記昇降機構を作動させる制御装置へと送られ、前記圧力センサが、好ましくは前記呼吸圧力を検出するように配置及び構成されることを特徴とする、請求項1に記載の患者シミュレータ。
  3. 互いに別々に昇降可能であるように設計され、それぞれが別々の作動可能昇降機構と協働する、前記右半胸郭用の少なくとも1つの右側昇降可能胸部要素と、前記左半胸郭用の少なくとも1つの左側昇降可能胸部要素とが提供され、前記右側胸部要素用の前記昇降機構と前記左側胸部要素用の前記昇降機構とが、互いから独立して作動可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の患者シミュレータ。
  4. 前記肺シミュレータが、前記コンプライアンス性を調節するための少なくとも1つの制御要素、及び/又は前記抵抗を調節するための少なくとも1つの制御要素を備えることを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の患者シミュレータ。
  5. 前記昇降機構が、前記模擬胸郭の中、特に、前記少なくとも1つの昇降可能胸部要素の下に設けられることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  6. 前記昇降機構がそれぞれ、好ましくは枢動するように駆動可能なアームを含む、電動機駆動ユニットを備えることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  7. 前記模擬呼吸器官及び/又は前記肺へのサーファクタント製剤などの流体の注入を検出し、且つ流体の検出に際して前記肺シミュレータの前記コンプライアンス性及び/又は抵抗の値を変化させるような方式で前記肺シミュレータと協働する湿度センサが、前記模擬胸郭、特に、模擬呼吸器官、好ましくは前記模擬気管に提供されることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  8. 前記湿度センサが、流体吸収材料、特に発泡材料の上に、又はその中に設けられることを特徴とする、請求項7に記載の患者シミュレータ。
  9. 前記少なくとも1つの昇降可能胸部要素が、複数の模擬肋骨を備え、前記模擬胸郭が、前記模擬肋骨を覆い且つ前記少なくとも1つの昇降可能胸部要素と共に昇降可能な模擬皮膚を備え、前記模擬皮膚に接触する、少なくとも1つの糸又はロッド形状張力要素などの張力手段又は圧力手段、特に、電気機械的張力手段又は圧力手段が、前記少なくとも1つの昇降可能胸部要素に締結され、前記少なくとも1つの昇降可能胸部要素が、前記模擬皮膚の肋間陥入を生じさせるように前記張力手段を偏移させるための駆動要素、特に、電動機を保持することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  10. 患者シミュレータであって、模擬皮膚によって覆われる模擬頭蓋骨を含む模擬頭部を備え、少なくとも1つの光源が、前記模擬頭蓋骨の中、及び/又は前記模擬頭蓋骨上に設けられる、特に、請求項1から9までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児のシミュレータ。
  11. 前記少なくとも1つの光源が、色チャネルが互いから独立して個々に作動可能なRGB LEDからなることを特徴とする、請求項10に記載の患者シミュレータ。
  12. ライトが、前記模擬頭蓋骨の頭蓋冠の内表面に設けられることを特徴とする、請求項10又は11に記載の患者シミュレータ。
  13. 光源が、内側から中頭蓋窩を点灯させるように、前記模擬頭蓋骨に設けられることを特徴とする、請求項10、11、又は12に記載の患者シミュレータ。
  14. 前記模擬頭蓋骨が、ポリマー材料、特に、白色のポリマー材料で作られ、前記模擬皮膚が、透明又は半透明の、特に、シリコーン材料で作られることを特徴とする、請求項10から13までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  15. 光源が、前記模擬頭部の下顎領域で円弧形状に延在し且つ前記円弧に沿って光を発するように配置される光ファイバに連結され、前記光ファイバの前記発光円弧形状領域が、好ましくは前記模擬皮膚と模擬気道の間に提供されることを特徴とする、請求項10から14までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  16. 2つの可撓性鼻翼を備えた模擬鼻部を含む模擬頭部を備え、前記模擬頭部の内部へと通じる少なくとも1つの糸又はレバーなどの駆動要素が、前記鼻翼に接触して、前記鼻翼の広がり又は狭まりをシミュレートする、請求項1から15までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児のシミュレータ。
  17. 前記張力手段の解放に際して前記スタート位置へと自動的に戻されるように、前記鼻翼が、弾性的に形成されていることを特徴とする、請求項16に記載の患者シミュレータ。
  18. 前記鼻翼の広がりと前記少なくとも1つの昇降可能胸部要素の上昇とが同期して起きるように、前記模擬胸郭の前記昇降機構を作動させ、且つ前記鼻翼用の前記駆動要素を作動させるように構成される中央制御装置が提供されることを特徴とする、請求項16又は17に記載の患者シミュレータ。
  19. 模擬胸郭と、模擬腹部と、聴診器シミュレータと、オーディオ生成装置とを備え、前記模擬胸郭及び前記模擬腹部が、前記聴診器ヘッドの位置を検出するために前記聴診器シミュレータの聴診器ヘッドと協働する少なくとも2つの距離センサを備え、前記検出された位置データが、前記オーディオ生成装置へと送出可能であり、前記オーディオ生成装置が、オーディオ・ファイル用のメモリと、前記位置データの関数として前記オーディオ・ファイルを混合して前記聴診器シミュレータのイヤホンへと提供される混合オーディオ信号を作るための処理装置とを備える、特に、請求項1から18までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児のシミュレータ。
  20. 前記模擬胸郭及び前記模擬腹部上での各位置において前記各位置での前記ヒトの身体の音を表現する少なくとも1つのオーディオ信号が混合可能であり、前記聴診器ヘッドの前記位置の関数として調整される前記音が、少なくとも1つの格納されているオーディオ・ファイルから混合され、前記聴診器において発されることを特徴とする、請求項19に記載の患者シミュレータ。
  21. 前記オーディオ・ファイルを混合するための前記処理装置が、オーディオ・ファイルが、前記オーディオ・ファイルに割り当てられた前記位置からの前記聴診器ヘッドの距離が短くなるにつれて大きくなる音の大きさで前記混合信号に追加されるように、有利に構成されることを特徴とする、請求項19又は20に記載の患者シミュレータ。
  22. 生理学的音を有する各オーディオ・ファイルが、病理的音を有するオーディオ・ファイルで置き換えられてもよく、前記病理的音が、前記聴診器ヘッドの前記位置に従って、前記位置に制約されたオーディオ信号を出力するように混合されることを特徴とする、請求項19から21までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  23. 少なくとも1つのオーディオ・ファイルが、心音をシミュレートし、前記模擬胸郭の心臓の位置に割り当てられ、1つのオーディオ・ファイルが、第1の肺音をシミュレートし、前記模擬胸郭の左肺の位置に割り当てられ、1つのオーディオ・ファイルが、第2の肺音をシミュレートし、前記模擬胸郭の右肺の位置に割り当てられ、且つ/又は1つのオーディオ・ファイルが、腹部音をシミュレートし、前記模擬腹部の胃の位置に割り当てられることを特徴とする、請求項19から22までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  24. 前記シミュレータ又は前記聴診器が、近距離送信機を備え、前記聴診器又は前記シミュレータが、受信機コイルをそれぞれ備えることを特徴とする、請求項19から23までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ。
  25. 患者シミュレータであって、肺シミュレータと、昇降機構によって駆動される昇降可能な腹部プレートを含む模擬腹部と、を備え、制御装置が、前記肺モデルの呼吸抵抗を増加させながら同時に前記腹部プレートを上昇させるように配置される、特に、請求項1から24までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児のシミュレータ。
  26. 前記模擬腹部が、前記胃領域において内側から模擬皮膚を点灯させるための光源を備えることを特徴とする、請求項25に記載の患者シミュレータ。
  27. 患者シミュレータであって、肺シミュレータと、昇降機構によって駆動される昇降可能胸部要素を含む模擬胸郭と、模擬頭部であって、当該模擬頭部と前記模擬胸郭との間の角度を変更するための傾斜機構と協働する模擬頭部と、を備え、制御装置が、前記模擬頭部の周期的傾斜運動のために前記傾斜機構を駆動するように配置され、前記周期的傾斜運動が、前記胸部要素の前記昇降運動に同期する、特に、請求項1から26までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児のシミュレータ。
  28. 患者シミュレータであって、肺シミュレータと、昇降機構によって駆動される昇降可能胸部要素を含む模擬胸郭と、模擬頭部であって、当該模擬頭部と前記模擬胸郭との間の角度を変更するための傾斜機構と協働する模擬頭部と、を備え、患者特有の生体信号及び呼吸パラメータを設定及び表示するユーザ・インターフェース及びモニタ・ディスプレイが、2つの、好ましくは無線で結合されたシステムで実現される、特に、請求項1から27までのいずれか一項に記載の患者シミュレータ、特に、未熟児、新生児、又は小児のシミュレータ。
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