JP2019520714A - 電磁誘導装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、磁気カバー(110)及び少なくとも1つのコイル(120)を備えた電磁誘導装置を提供する。磁気カバーは、すべての磁気ユニットを組み合わせることによって形成され、内部に少なくとも1つのキャビティを有する。磁気ユニットの間の磁性体の分割面(AA)は、磁束ループを切断することなく実質的に磁束ループに沿って設けられている。コイルは、磁気カバーによって形成されたキャビティ内に配置され、磁気カバー内の磁束ループは、コイルに通電することによって形成される。磁気カバーの全体構造は、少なくとも2つの磁気伝導層(110’、110’’)を含む。本発明に係る電磁誘導装置は、磁束漏れを低減するために実質的に密閉することができるほか、磁気ユニットにおいてエアギャップが発生しないため、磁気抵抗を効果的に減少させることができる。また、磁気カバーとして層状構造を採用しているため、電磁誘導装置は、層ごとに重ね合う方式で製造され、これにより、製造の難度を軽減するだけでなく、扁平形状を有する高性能電磁誘導装置を得るのに寄与できる。本発明は、対応する電磁誘導装置の製造方法をさらに提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、電子機器又は電気機器の技術分野に関し、特に電磁誘導装置及びその製造方法に関する。
通常、弱電(電圧及び電流の低いもの)機器は、電子機器と呼ばれ、強電(電圧及び電流の高いもの)機器は、電気機器と呼ばれる。インダクタや変圧器等のように、多くの電子機器及び電気機器は、電磁誘導効果に基づいて作動する。
電磁誘導装置は通常、磁心及びコイルを含む。変圧器は一般的な電磁誘導装置である。従来の変圧器に用いられるコイルは、磁心を被覆する構成であり、これにより、装置の磁束漏れが大きく、エネルギーの損失だけでなく放射線による被害ももたらされる。磁束漏れを低減するために、コイルで被覆されていない磁心の部分(ヨーク)を使用してコイルを被覆するというようなシェルタイプ変圧器を用いた構成もある。このような構造は、磁束ループにエアギャップが存在するため、磁気抵抗が増加する。
また、従来の電磁誘導装置において、通常、磁心全体が製造された後に、磁心にワイヤを巻き付けてコイルを形成するため、製造の難度が大きく、装置全体の小型化が困難である。従って、既存の電磁誘導装置を改善する余地がある。
1つの態様として、本発明は、磁気カバーと、少なくとも1組のコイルとを備えた電磁誘導装置を提供する。
前記磁気カバーは、2つ以上の磁気ユニットから構成され、各前記磁気ユニットは、閉鎖された磁束ループを形成することができる。すべての前記磁気ユニットの組合せにより、内部に少なくとも1つのキャビティを有する統合体が形成される。前記磁気ユニットの間の磁性体の分割面は、磁束ループを切断することなく磁束ループに実質的に沿って設けられている。前記コイルは、前記磁気カバーによって形成されたキャビティ内に位置し、前記コイルの電極が前記磁気カバーの外側まで引き出され、前記磁気カバー内の磁束ループは、前記コイルに通電することによって形成される。ここで、前記磁性体の分割面は、エアギャップ又は絶縁材料によって形成されている。前記磁気カバーの全体構造として、実質的に平行である少なくとも2つの磁気伝導層を含み、前記磁気伝導層は、前記磁性体の分割面に実質的に平行又は垂直となっている。前記磁気伝導層が前記磁性体の分割面に実質的に垂直となっている場合、1つの磁気ユニットの異なる磁気伝導層に位置するそれぞれの部分は、クロス層の磁性材料によって一体化となるようにシームレス接続されている。
前記磁気カバーは、2つ以上の磁気ユニットから構成され、各前記磁気ユニットは、閉鎖された磁束ループを形成することができる。すべての前記磁気ユニットの組合せにより、内部に少なくとも1つのキャビティを有する統合体が形成される。前記磁気ユニットの間の磁性体の分割面は、磁束ループを切断することなく磁束ループに実質的に沿って設けられている。前記コイルは、前記磁気カバーによって形成されたキャビティ内に位置し、前記コイルの電極が前記磁気カバーの外側まで引き出され、前記磁気カバー内の磁束ループは、前記コイルに通電することによって形成される。ここで、前記磁性体の分割面は、エアギャップ又は絶縁材料によって形成されている。前記磁気カバーの全体構造として、実質的に平行である少なくとも2つの磁気伝導層を含み、前記磁気伝導層は、前記磁性体の分割面に実質的に平行又は垂直となっている。前記磁気伝導層が前記磁性体の分割面に実質的に垂直となっている場合、1つの磁気ユニットの異なる磁気伝導層に位置するそれぞれの部分は、クロス層の磁性材料によって一体化となるようにシームレス接続されている。
もう1つの態様として、本発明は電磁誘導装置の製造方法を提供する。前記方法は、本発明に係る電磁誘導装置の構造を確定するステップと、確定された構造を実質的に平行に配置されて重なった複数の機能層に分解し、磁気伝導層及び導電層を含む各前記機能層の平面配置を確定するステップと、磁気カバーの1つの前記磁気伝導層である基層を生成するステップと、確定された各前記機能層の平面配置に従って、前記基層上に少なくとも1つの前記導電層及び前記磁気カバーのもう1つの前記磁気伝導層を生成するステップとを含む。前記磁気伝導層は、磁性材料の配置及び絶縁材料導電性材料の配置を含んでよく、前記導電層は、導電性材料の配置及び絶縁材料の配置を含んでよい。
本発明に係る電磁誘導装置において、複数の磁気ユニットから構成された磁気カバーでコイルを被覆している。一方では、磁束漏れが低減されるように、コイルをほぼ密封することができる。他方では、磁気ユニットの間の磁性体の分割面が磁束ループに沿っているため、磁束ループにおいてエアギャップが発生せず、磁気抵抗を効果的に減少させることができる。また、磁気カバーとして層状構造を採用しているため、電磁誘導装置は、層ごとに重ね合う方式で製造され、これにより、製造の難度を軽減するだけでなく、扁平形状を有する高性能電磁誘導装置を得るのに寄与できる。
本発明に係る製造方法によれば、半導体集積回路の加工方法に類似する積層化された製造方法が提供されることにより、本発明に係る電磁誘導装置を大規模な自動化製造を可能にし、製造効率を向上させ、コストを削減することができる。
以下、図面と併せて、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る電磁誘導装置は、磁気カバーと、少なくとも1組のコイルとを備えている。
ここで、磁気カバーとは、装置の外側を被覆する磁性材料の筐体であり、2つ以上の磁気ユニットを組み合わせることによって形成されている。すべての磁気ユニットの組合せにより、内部に少なくとも1つのキャビティを有する統合体が形成される。好ましくは、磁気カバーは、磁束漏れをできる限り回避するために、実質的に閉鎖された構造である。ここで、実質的に閉鎖されたとは、キャビティの内外を連通させる必要な通路(例えば、コイルの電極)、及び設計上や加工上に必要な隙間(例えば、磁気ユニットの間のエアギャップ)以外に、キャビティが外部に対して密閉されていることである。また、磁気カバー全体が扁平形状を有することで、キャビティの端部の大きさが比較的小さい(即ち、コイルの露出部分はコイル全体よりも小さい)場合は、磁気カバーがキャビティの端部エリアにおいて完全に閉鎖されなくてもよい。これにより、装置の性能に大きな影響を与えることなく製造難度をさらに低減することができる。
前記コイルは、前記磁気カバーによって形成されたキャビティ内に位置し、前記コイルの電極が前記磁気カバーの外側まで引き出され、前記磁気カバー内の磁束ループは、前記コイルに通電することによって形成される。当該電磁誘導装置がインダクタとして形成されるように、コイルは1つであってもよく、当該電磁誘導装置が多値インダクタ、単一の電圧出力又は複数の電圧出力を有する交流変圧器として形成されるように、コイルは2つ又は3つ以上であってもよい。
単一の磁気ユニットのそれぞれは、ブロック状、片状、帯状又はフィルム状等であってよい。各磁気ユニットは、閉鎖された磁束ループを形成することができる。即ち、コイルは、それぞれの磁気ユニットにおいて磁束ループを形成し、且つエアギャップが実質的に生じない。ここで、エアギャップが実質的に生じないとは、磁気ユニットの主部分を占める磁束が、エアギャップのない回路を形成できることである。たとえ理論上の設計と実際の製品との間の精度の違いや生産工程の制限等の原因によって、少量の磁束が1つの磁気ユニット内において閉鎖することができない場合であっても、本発明の範囲外であるとみなされるべきではない。
磁気ユニットの間の磁性体の分割面は、磁束ループを切断することなく実質的に磁束ループに沿って設けられている。磁性体の分割面は、具体的にはエアギャップ又は絶縁材料によって形成されている。一般的には、磁性体の分割面の法線とコイル内の電流の方向とは、ほぼ平行となっている。本発明によれば、磁気ユニット又は磁性体の分割面は、以下の方法で設定されてよい。まず、磁気カバーの完全な構造を確定する。次に、巻線方式、磁気カバーのキャビティ内に置く方式等のように、コイルの分布方式に従って、磁気カバー内におけるコイルによって形成された磁束ループの構造を確定する。次に、磁束ループに沿って磁性体の分割面を設け、磁気カバーを複数の磁気ユニットに分割する。即ち、全ての磁束ループを互いに交差しない複数の部分に分割する。ここで「互いに交差しない」とは、互いに平行(同じ経路曲率を有する)であることも及び、互いにネスト構造(曲率の大きい経路が曲率の小さい経路内にネスティングされている)であることの両方を含む。
従って、好ましい実施形態として、磁性体の分割面は、磁束ループを2つ以上の互いに平行となっている部分に分割する平面磁性体の分割面、及び、磁束ループを2つ以上の互いにネスト構造となっている部分に分割する円筒状磁性体の分割面、の少なくともいずれか一方を含む。例えば、まず、平面磁性体の分割面を用いて磁気カバーをブロック又は片に分割し、次に、円筒状磁性体の分割面を用いてブロック又は片を複数層に分割して、複数ブロックの並列且つ多層入れ子となる磁気カバー構造を形成させる。円筒状磁性体の分割面の形状は、例えば、円形、楕円形、多角形等であってよく、磁束ループの経路曲率や形状に応じて具体的に決定することができる。磁気カバーを複数の磁気ユニットに分割することにより、渦電流が効果的に減少し、エネルギー消費が低減され、装置の作動温度が低下する。
本発明に係る電磁誘導装置は、磁心を備えなくてもよい。即ち、コイル内部に磁性材料が配置されず、このようなタイプは、以下クラスI機器と呼ばれる。電磁誘導装置は、磁心を備えてもよく、このようなタイプは、クラスII機器と呼ばれる。クラスII機器において、好ましい実施形態として、磁心は、渦電流を低減するために磁気カバーと同様の分割方法で2つ以上の部分に分割されてよい。装置の具体的な構成に基づいて、磁心は、磁気カバーと分離した単独の部品であってもよく、磁気カバーと一体形成されたものであってもよい。
以上、磁束ループ及び電流回路の構成により、本発明における磁気カバー、磁心及びコイルについて説明した。以下、各機能部品の全体構造について説明する。
本発明に係る電磁誘導装置において、少なくとも磁気カバーの全体構造は層状であり、言い換えれば、磁気カバーの全体構造として、実質的に平行である少なくとも2つの磁気伝導層を含んでよい。磁気伝導層は、磁性体の分割面に実質的に平行又は垂直となっている。磁気伝導層が磁性体の分割面に実質的に平行となっている場合、1つの磁気ユニットが1つの磁気伝導層に完全に配置されているため、隣接する磁気伝導層の間のエアギャップ又は絶縁材料によって形成された絶縁層は、磁性体の分割面とみなされてよい。磁気伝導層が磁性体の分割面に実質的に垂直となっている場合、1つの磁気ユニットの異なる磁気伝導層に位置するそれぞれの部分は、クロス層の磁性材料によって一体化となるようにシームレス接続されて、エアギャップのほぼない磁気ユニットが形成される。クラスII機器において、磁心は、例えば1つ又は複数の磁気伝導層として形成するように、同様に層状の統合体構造を有してよい。
好ましい実施形態として、コイルの全体構造も層状であってよく、言い換えれば、コイルの全体構造は、磁気カバーの磁気伝導層に実質的に平行な少なくとも1つの導電層を含んでよい。同一の導電層内に配置された導電回線は、互いに絶縁されている。クラスI機器において、磁心が含まれていないため、コイルは、1つ又は複数の積層された導電層によって実現される。クラスII機器において、巻線の困難性を回避するために、コイルは、少なくとも上下2つの導電層によって実現される。磁心は、この2つの導電層の間に位置する。2つ以上の導電層を含む場合は、1つのコイルの異なる導電層に位置するそれぞれの部分は、クロス層の導電回線を介して一体となるように接続されている。隣接する2つの導電層の間において、絶縁材料によって形成された分離させるための絶縁層を配置する必要がある。磁気伝導層と隣接する導電層との間、又は、隣接する2つの磁気伝導層の間において、直接重ね合わせてもよく、エアギャップのみで分離させてもよい。また、対応する絶縁層を配置してもよく、具体的には、採用される磁性材料の絶縁性及び 線間電圧に対する安全性要件によって決定される。
絶縁材料で磁性体の分割面又は絶縁層を形成する場合、絶縁構造が放熱構造としても作用し、装置の温度を効果的に低下させるために、良好な熱伝導性を有する絶縁材料を採用することが好ましい。
本発明に係る電磁誘導装置における磁気伝導層、導電層、絶縁層等の厚さは、その平面サイズ(例えば、長さ又は幅)よりも遥かに小さくされやすく、これにより、本発明に係る電磁誘導装置は扁平の外形を有する。例えば、装置の全体の厚さは、その長さ又は幅の10%より小さい。この場合において、キャビティの端部に露出するコイルの体積が小さく、発生する磁束漏れも少ないため、製造工程が不便な場合には、キャビティの露出端部には閉鎖された磁気カバーが形成されなくてもよい。
磁気カバー又は磁気ユニットは、磁性材料から製造され、導電性を有していてもよいが、好ましくは、非導電性である。例えば、材料として、四酸化三鉄及びその混合物(例えば、コバルトが混ざった四酸化三鉄)、二酸化クロム、三酸化二鉄及びその混合物、炭素系強磁性粉末、樹脂炭素系強磁性粉末、パーマロイ粉末(permalloy)、鉄シリコンアルミニウム粉末、鉄ニッケル粉末、ソフトフェライト(Ferrites)、ケイ素鋼、アモルファス合金及びナノ結晶軟磁性合金(Amorphous and Nanocrystalline alloys)、鉄系アモルファス合金(Fe−based amorphous alloys)、鉄ニッケル系・コバルト系アモルファス合金(Fe−Ni based−amorphous alloy)、鉄系ナノ結晶合金(Nanocrystalline alloy)、スーパーマロイ(Supermalloy)等から選択してよい。
コイルは、絶縁層で被覆されたワイヤが巻き付くことによって製作されていてもよい。ワイヤの製作で用いられた導電性材料は、例えば、銅、アルミニウム、マグネシウム、金、銀、及び導電のための合金材料等であってよい。
好ましい実施形態として、磁気ユニットの分離を維持し、渦電流を低減するために、磁性体の分割面には、絶縁材料から構成された、スペーサ、隔膜、又は絶縁ラッカ層等のようなスペーサが配置されてよい。
以下、本発明に係る電磁誘導装置の具体的な使用形式について例を挙げつつ説明する。全体的な内容についての上記説明は、以下の例に適用することができる。
<実施形態1>
図1〜図4に示すように、本発明の1つの実施形態として、電磁誘導装置は、磁気カバー110と、コイル120と、磁心130とを備えたクラスII機器である。
図1〜図4に示すように、本発明の1つの実施形態として、電磁誘導装置は、磁気カバー110と、コイル120と、磁心130とを備えたクラスII機器である。
実施形態1における装置の構造全体は、下方から上方の順に、磁気カバーの底部として機能する第1磁気伝導層110’、コイルの下半分として機能する第1導電層120’、磁心として機能する第2磁気伝導層130’、コイルの上半分として機能する第2導電層120’’、及び、磁気カバーの頂部として機能する第3磁気伝導層110’’という5つの機能層を備えている。実施形態1における磁心は、磁気カバーの一部とみなされてよい。
磁性体の分割面AAを設ける際に以下の2つの構造を採用してもよい。1つの構造として、図2(a)に示すように、1つの磁気ユニットは、3つの磁気伝導層に位置する部分を含み、磁気伝導層の縁部の磁性材料111を介して一体にシームレス接続されている。この場合において、磁性体の分割面と磁気伝導層とは、実質的に垂直となっている。もう1つの構造として、図2(b)に示すように、この場合は、図2(a)との相違点として、磁気伝導層に垂直な磁性体の分割面のほか、磁気伝導層に平行な1つの磁性体の分割面をも有し、図2(a)における磁気ユニットを、上下の2つの部分にさらに分割している。この場合において、磁心は、2つの重なり合った磁気伝導層によって組み合わされているとみなされてよい。磁気伝導層に平行な当該磁性体の分割面も、磁心の2つの磁気伝導層の間のエアギャップ又は絶縁層とみなされてよい。磁心のそれぞれの磁気伝導層は、縁部位置において対応する頂部又は底部の磁気伝導層と一体化となるようにシームレス接続されている。
コイルは、磁心の上下両側にそれぞれ位置する2つの導電層によって形成され、この2つの導電層は、端部の導電回線121を介してコイルを形成するように一体的に接続されている。実施形態1は、1ペアの電極リード線122によって磁気カバーの外部まで引き出される1つのコイル、及び、1ペアの電極リード線122’によって磁気カバーの外部まで引き出されるもう1つのコイルという2つのコイルを有する。コイルの2つの導電層は、2つの構成で生成される。1つは、図3(a)に示すように、磁心に巻き付く1枚のフレキシブルプリント基板(FPCB)によって形成され、端部が環状となるように溶接されている。もう1つは、図3(b)に示すように、2枚のプリント回路基板(PCB)のそれぞれが1つの導電層として機能し、コイルを形成するように、導電層の2つの端部のそれぞれには回線が接続されている。もちろん、ニーズに応じて導電層内により多くの電極リード線を配置することができる。例えば、図3(a)の122’’のように、これらのリード線を外部へ直列接続又は並列接続することにより、ニーズに応じて所望の電気回路構造を得ることができる。なお、使用される1枚のFPCB又はPCB自体は、複数層であってよい。即ち、1枚の中には複数層の電気回路構造が含まれている。1つの導電層は、複数枚のFPCB又はPCBを含んでよい。
周知のように、電子は主に導体の表面を流れる。従って、薄層構造である導電層を使用してコイルを形成することにより、コイルと、磁気カバー又は磁心との間の隙間を極めて小さくするほか、導電性材料の使用を最大限にすることができ、これにより、銅損が低減され、コストが削減され、体積が減少する。実施形態1において、FPCB又はPCBは、電磁誘導装置のコイルの製造にも使用される。これにより、巻線、取付、及び回線の突合せにおける困難性が回避され、コイルの品質(例えば、絶縁性及び一貫性)が確保される。
磁気カバー内部のキャビティは、環状キャビティ112である。その全体の形状は、円形環状、楕円環状、長方形又は多辺形等であってよい。キャビティ112の中空部分の法線方向の断面は、コイル120を被覆することができれば、矩形又は円形であってもよく、比較的自由な形状であってもよい。好ましくは、キャビティ112ができるだけコイル120を緊密に被覆するべきであるため、その形状は、コイル120の断面の形状とほぼ一致していてもよい。
好ましくは、磁性体の分割面を形成する絶縁材料として、熱伝導材料を採用してもよい。磁性体の分割面が導電層に垂直且つそれと接触しているため、これらの絶縁材料は、コイルのヒートシンクとしても機能させることができる。これは、電磁誘導装置の出力密度の向上に寄与できるだけでなく、内部コイルの温度を監視して安全性の確保にも用いられる。
実施形態1における電磁誘導装置の積層構造をより良好に理解するために、それに含まれる5つの機能層を平面化された形態で図4にさらに表示している。図4において、磁気伝導層110’、130’、110’’の白い帯状部は、磁性材料の領域を示し、白い帯状部の間の黒い帯状部は、絶縁材料の領域を示す。導電層120’、120’’の白い帯状部は、導電性材料の領域を示し、白い帯状部の間の黒い帯状部は、絶縁材料の領域を示す。5つの機能層は、下方から上方の順に形成される。ここで、3つの磁気伝導層の帯状部の構造は、完全に同じであってもよいが、2つの導電層の帯状部の構造は異なっていてもよく、それぞれの端部が互いに接続された後に所望のコイルを形成できることに留意されたい。このような平面製造の方式を採用する場合には、各磁気伝導層の縁部は、分割された磁気ユニットに従って位置合わせされて、磁気伝動材料でシームレス接続されなければならず、導電層の導電回線も端部において位置合わせされてコイルとして接続されなければならない。
明らかに、図4における各層の構成は、同一の平面において横方向又は縦方向に沿って容易に複製され、これにより、半導体チップの集積化処理方法と類似するように、電磁誘導装置の大規模集積化による製造が可能となる。大規模な平面製造が完了した後、切断によって類似する構造を有する装置を大量に得ることができ、その後、縁部の接続作業を行えばよい。一方、電磁誘導装置は、このような平面製造の方法によって他の積層製造可能な電子機器又は回路構造と一緒に配置されてもよく、これにより、回路全体の集積度及び信頼性が向上する。
また、積層構造を有する1つの電磁誘導装置において、別の電磁誘導装置を重なり合うように生成し続けることができ、重なった2つの電磁誘導装置の間は、絶縁層(特に熱伝導性絶縁層)によって分離されていてもよい。これにより、生産効率が向上するだけでなく、外部回線による簡単な直列接続又は並列接続によってハイパワーの電磁誘導装置が容易に実現することができる。
わかるように、このような非常にコンパクトな積層構造において、底層及び上層における磁気伝導層がほぼ閉鎖された、緊密に充填されたキャビティを形成しているため、クロス層導電性接続された2つの導電層の端部が磁気カバーによって被覆されていないとしても、単なる非常に狭い領域であり、装置全体の性能への影響はほとんどない。
<実施形態2>
図5及び図6に示すように、本発明のもう1つの実施形態として、電磁誘導装置は、磁気カバー210と、コイル220と、磁心230とを備えたクラスII機器である。
図5及び図6に示すように、本発明のもう1つの実施形態として、電磁誘導装置は、磁気カバー210と、コイル220と、磁心230とを備えたクラスII機器である。
実施形態1と類似するように、実施形態2における構造全体は、下方から上方の順に、磁気カバーの底部として機能する第1磁気伝導層210’、コイルの下半分として機能する第1導電層220’(導電回線は点線で表示)、磁心として機能する第2磁気伝導層230’、コイルの上半分として機能する第2導電層220’’(導電回線は実線で表示)、及び、磁気カバーの頂部として機能する第2磁気伝導層210’’という5つの機能層を備えている。実施形態2における磁心230と磁気カバー210とは、それぞれ独立した磁束ループを有する。図において、導電層が位置する平面は破線の枠で示されており、簡潔にするために、1つのコイル220のみが示されており、当該コイルは、一対の電極222を介して引き出されている。複数のコイルが必要な場合は、2つの導電層において対応する回線及び電極リード線を追加すればよいが、ここでの説明を省略する。装置の耐圧能力及び放熱能力を向上させるために、実施形態2における異なる種類の隣接する機能層の間には、絶縁層(特に熱伝導性絶縁層)240がさらに配置されている。
実施形態2では、実施形態1との主な相違点として、コイルの磁心に巻き付ける方法が異なる。実施形態2において、磁気カバー210内のキャビティは環状キャビティである。コイル220は、ワイヤがその軸線に巻き付くことによって形成され、コイル220の軸線の延在方向と環状キャビティの延在方向とは、実質的に同じである。環状の磁心は、コイル内に被覆されている。従って、実施形態2における磁性体の分割面AAは、環状キャビティの環状面にほぼ平行な平面磁性体の分割面であってもよく、環状キャビティの環状面と同軸の筒状である磁性体の分割面であってもよい。
実施形態1と比較すれば、コイルの体積が同じ場合において、実施形態2におけるコイルの巻き数が実施形態1におけるコイルの巻き数より遥かに多いため、高電圧の電磁誘導装置又は高インダクタンス値を有するインダクタの製造により適している。
なお、磁心の磁束が大きいため、磁気伝導層230’と重なって共に磁心として機能する、1つ(又は複数)の磁気伝導層230’’を追加することが好ましい。
本発明におけるすべての個々の機能層は、同種類の2つ以上の機能層が重なることによって代替されていてもよい。磁気伝導層の場合、これは、磁気伝導層に平行な磁性体の分割面の存在が磁束ループの構造によって許容され、これにより、個々の磁気伝導層は、2つ以上の重なり合う磁気伝導層に分割されることを意味する。導電層の場合は、設計のニーズに応じて個々の導電層又は重なり合った複数の導電層を使用してよく、導電回線をニーズに応じて接続できればよい。これに鑑み、本発明では、一般的に1つの機能層のみを用いて構造の説明を行うが、実際には、同種類の2以上の重なった機能層の場合を含むことも理解されたい。
<実施形態3>
図7に示すように、本発明のもう1つの実施形態として、電磁誘導装置は、磁気カバー310と、コイル320とを備えたクラスI機器である。
図7に示すように、本発明のもう1つの実施形態として、電磁誘導装置は、磁気カバー310と、コイル320とを備えたクラスI機器である。
実施形態3は、本発明の簡潔な実現方法であり、磁心を備えていないため、コイルは、1つの導電層によって実現される。その構造全体は、下方から上方の順に、磁気カバーの底部として機能する第1磁気伝導層310’、コイルとして機能する第1導電層320’、及び、磁気カバーの頂部として機能する第2磁気伝導層310’’という3つの機能層を備えている。
複数のコイルの配置又はコイルの巻き数の追加を容易にするために、第1導電層320 ’と重なるような1つの導電層320 ’’を追加することが好ましいが、さらに多くの導電層を重ねることもできる。ここでは、説明を省略する。隣接する導電層の間には、絶縁層(特に熱伝導性絶縁層)240を配置する必要がある。代替方法として、装置の性能及び信頼性を向上させるために、隣接する異なる種類の機能層の間にも、絶縁層240がさらに配置されていてもよい。
実施形態3におけるコイル320は、磁気カバー310によって形成された環状キャビティ内に巻き付いている。ワイヤの延在方向と環状キャビティの延在方向とは、実質的に同じである。従って、実施形態3における磁性体の分割面AAとして、ワイヤの延在方向に実質的に垂直な平面磁性体の分割面を採用してもよい。各磁気ユニットは、第1磁気伝導層310’及び第2磁気伝導層310’’にそれぞれ位置する2つの部分に分割されているため、2つの磁気伝導層は、上下の位置合わせが必要であり、また、環状キャビティの内側及び外側において磁性材料によってシームレス接続されている。例えば、製造の過程において、完全な磁気ユニットを形成するために、粉末状又は粘着性のある磁性材料を使用して上下層の、接続の必要な部分を充填又は粘着する。
以下、本発明に係る電磁誘導装置の積層製造方法(平面製造方法と呼んでもよい)について説明する。半導体集積回路の加工方法に類似する方法で本発明に係る電磁誘導装置を製造する。具体的には、以下のステップを含む。
S1、本発明に係る電磁誘導装置の所望の構造を確定する。例えば、上述した様々な実施形態又は類似する実施形態における5つの機能層又は3つの機能層を有する構造である。機能層は、磁気伝導層及び導電層を含む。実際のニーズに応じて装置の全体的形状、コイルの個数、各コイルの巻き数、コイルの巻き付け方式を設計して磁気ユニットの分割方法等を確定する。
S2、1つの機能層が同種類の2つ以上の重なった機能層によって代替される必要があるか否かを含む、各機能層の平面配置を確定する。磁気伝導層の配置は、磁性材料の配置及び絶縁材料(又はエアギャップ)の配置を含む。導電層の配置は、導電性材料の配置及び絶縁材料の配置を含む。
確定された各層の配置に従って、例えば、光エッチング型板及び磁気回路の加工、電気回路の加工、並びに、絶縁電線/層の加工に必要な型板のように、後続の加工過程における様々な型板を作製することができる。当該ステップは、電磁誘導装置全体をスライスする場合に類似する。製造を容易にするために、積層する際に、各層の平面配置を、コーティングやエッチング等のように、一貫した操作プロセスによって完成することが好ましい。
S3、代替方法として、大規模な生産を実現するために、各層の製造に必要な設計構造及び型板に対して、より広い領域にわたって横方向又は縦方向の複製を行い、これにより、製造される各層を複数の電磁誘導装置の対応層に対応させることができる。
S4、磁気カバーの1つの磁気伝導層である基層を生成する。装置全体が磁気カバーによって被覆されているため、磁気カバーの一部である磁気伝導層が先に製造されるべきである。
S5、各機能層の所定の平面配置に従って、基層上に少なくとも1つの導電層及び磁気カバーの別の磁気伝導層を生成する。例えば、3層の装置を製造する場合には、基層上に導電層及び磁気伝導層を交互生成する。5層の装置を製造する場合には、基層上に導電層、磁気伝導層(磁心を代替)、導電層及び磁気伝導層を交互生成する。代替方法として、2つの機能層の間に1つの絶縁層を生成してもよい。
具体的な生成方法については、ニーズ及び処理能力に応じて確定すればよい。例えば、射出、スパッタリング、コーティング、化学析出等を含むことができる。半導体集積回路の処理過程を参照されたい。
S6、代替方法として、平面製造中又は平面製造後にクロス層の接続を行う。当該ステップは、
磁気ユニットがクロス層によって形成される場合、磁気伝導層の縁部を接続するように、クロス層の磁性材料によって異なる磁気伝導層にそれぞれ位置する、同一磁気ユニットに属する部分を一体化となるようにシームレス接続するステップ、または、
巻線がクロス層によって形成される場合、導電層の端部を接続するように、クロス層の導電回線によって異なる導電層にそれぞれ位置する、同一コイルに属する部分を一体化となるように接続するステップを含む。
磁気ユニットがクロス層によって形成される場合、磁気伝導層の縁部を接続するように、クロス層の磁性材料によって異なる磁気伝導層にそれぞれ位置する、同一磁気ユニットに属する部分を一体化となるようにシームレス接続するステップ、または、
巻線がクロス層によって形成される場合、導電層の端部を接続するように、クロス層の導電回線によって異なる導電層にそれぞれ位置する、同一コイルに属する部分を一体化となるように接続するステップを含む。
S7、代替方法として、平面製造が完了した後の電磁誘導装置に対して、重なり合う電磁誘導装置を取得するために、上記のステップを繰り返して新しい電磁誘導装置を製造し続けることができる。新しい電磁誘導装置を製造する前に、製造された電磁誘導装置の頂部の機能層(磁気伝導層)において分離するための1つの絶縁層(特に熱伝導性絶縁層)を配置することができる。
一例として、上記の製造過程は、以下の通りである。
ステップ1、まず、磁気カバーの底部としての磁気伝導層の平面構造に基づいて、磁気ユニットのこの平面上に位置する部分、即ち、絶縁分割線によって分離された、磁性材料によって形成された個々の平面領域を基層として射出で生成する。
ステップ1、まず、磁気カバーの底部としての磁気伝導層の平面構造に基づいて、磁気ユニットのこの平面上に位置する部分、即ち、絶縁分割線によって分離された、磁性材料によって形成された個々の平面領域を基層として射出で生成する。
ステップ2、現時点の層上において1つの絶縁層を射出によって生成する。
(ステップ1〜2を繰り返して複数の重なり合う磁気伝導層を生成することができる。)
(ステップ1〜2を繰り返して複数の重なり合う磁気伝導層を生成することができる。)
ステップ3、次の導電層上に設計されたコイルの配置に基づいて、導電性材料によって形成された個々の平面領域(各領域が1本のワイヤを代替)を射出で生成して、1つの導電層を製造する。(ステップ2〜3を繰り返して複数の重なり合う導電層を生成することができる。)
ステップ4、現時点の層上において1つの絶縁層を射出によって生成する。
ステップ5、次の磁気伝導層上に設計された平面構造に基づいて、磁気ユニットのこの平面上に位置する部分を射出によって生成する。3層構造を有する装置の場合は、この層を磁気カバーの頂部の磁気伝導層とする。5層構造を有する装置の場合は、この層を磁心の磁気伝導層とする。
(ステップ4〜5を繰り返して複数の重なり合う磁気伝導層を生成することができる。)
(5層構造を有する装置の場合、現時点で3層をすでに製造したならば、ステップ2〜5をもう一度繰り返す。ステップ5を2回目行うときには、磁気カバーの頂部の磁気伝導層がすでに製造されていることに相当する。)
(ステップ4〜5を繰り返して複数の重なり合う磁気伝導層を生成することができる。)
(5層構造を有する装置の場合、現時点で3層をすでに製造したならば、ステップ2〜5をもう一度繰り返す。ステップ5を2回目行うときには、磁気カバーの頂部の磁気伝導層がすでに製造されていることに相当する。)
ステップ6、重ねて新しい電磁誘導装置を製造する必要がある場合は、所望の数の重なり合う電磁誘導装置を形成するまでステップ1〜5を繰り返し続ける。
本発明に係る製造方法は、半導体集積回路の処理と同様の利点を有する。処理対象の電磁誘導装置の各層を複製することにより、複数の装置を同時に処理することができ、生産効率を大幅に向上させ、製造コストを大幅に低減することができる。また、本発明に係る電磁誘導装置の製造方法は、半導体チップの製造過程に組み込まれる。これにより、電磁誘導装置を内蔵した半導体チップが生成され、半導体チップの設計のための新たなアイディアが生まれる。
本発明に係る電磁誘導装置は、低損失、高エネルギー密度、低電磁干渉等の利点を有するため、ローパワーの半導体装置と統合するだけでなく、ハイパワーの半導体装置とも統合することができる。
以上、具体的な例を用いて本発明の原理及び実施形態について詳述したが、上記の実施形態は、本発明の理解を深めるためのものにすぎず、本発明を限定するものではない。当業者は、本発明の思想に基づいて、上記の具体的な実施形態を変更することができる。
Claims (13)
- 2つ以上の磁気ユニットから構成された磁気カバーと、少なくとも1つのコイルとを備え、
各前記磁気ユニットは、閉鎖された磁束ループを形成し、すべての前記磁気ユニットの組合せにより、内部に少なくとも1つのキャビティを有する統合体が形成され、前記磁気ユニットの間の磁性体の分割面は、前記磁束ループを切断することなく前記磁束ループに実質的に沿って設けられ、
前記少なくとも1つのコイルは、前記磁気カバーによって形成された前記キャビティ内に位置し、前記コイルの電極が前記磁気カバーの外側まで引き出され、前記磁気カバー内の前記磁束ループは、前記コイルに通電することによって形成され、
前記磁性体の分割面は、エアギャップ又は絶縁材料によって形成されており、前記磁気カバーの全体構造として、実質的に平行である少なくとも2つの磁気伝導層を含み、前記磁気伝導層は、前記磁性体の分割面に実質的に平行又は垂直となっており、前記磁気伝導層が前記磁性体の分割面に実質的に垂直となっている場合、1つの磁気ユニットの異なる磁気伝導層に位置するそれぞれの部分は、クロス層の磁性材料によって一体化となるようにシームレス接続されていることを特徴とする電磁誘導装置。 - 前記コイルの全体構造は、前記磁気カバーの磁気伝導層に実質的に平行な少なくとも1つの導電層を含み、同一の前記導電層内に配置された導電回線は、互いに絶縁されており、2つ以上の導電層を含む場合、1つの前記コイルの異なる前記導電層に位置するそれぞれの部分は、クロス層の導電回線を介して一体となるように接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁誘導装置。
- 前記磁気伝導層と隣接する前記導電層との間、隣接する2つの前記磁気伝導層の間、又は、隣接する2つの前記導電層の間には、絶縁材料によって形成された絶縁層がさらに配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電磁誘導装置。
- 前記磁性体の分割面は、前記磁束ループを2つ以上の互いに平行となっている部分に分割する平面分割面、又は、前記磁束ループを2つ以上の互いにネスト構造となっている部分に分割する円筒状分割面を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁誘導装置。
- 前記磁気カバー内部のキャビティは、環状キャビティであり、前記磁気カバーは、前記環状キャビティの環状面に実質的に平行な磁性体の分割面によって2つ以上の磁気ユニットに分割され、前記コイルは、ワイヤがその軸線に巻き付くことによって形成され、前記コイルの軸線の延在方向と前記環状キャビティの延在方向とは、実質的に同じであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁誘導装置。
- 前記コイルに被覆された環状の磁心をさらに備え、前記磁心の全体構造は、前記環状キャビティの環状面に実質的に平行な少なくとも1つの磁気伝導層を含み、前記磁心が2つ以上の磁気伝導層を含む場合、前記磁心の隣接する2つの磁気伝導層の間は、エアギャップ又は絶縁材料によって分離されることを特徴とする請求項5に記載の電磁誘導装置。
- 前記磁心の1つの前記磁気伝導層内に位置する環状構造は、それと同軸の環状面によって2つ以上のネスト構造の部分に分割されることを特徴とする請求項6に記載の電磁誘導装置。
- 前記磁気カバーは、前記環状キャビティの環状面と同軸の筒状磁性体の分割面によってネスト構造の磁気ユニットにさらに分割されることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の電磁誘導装置。
- 前記磁気ユニットが作製される材料は、四酸化三鉄及びその混合物、二酸化クロム、三酸化二鉄及びその混合物、炭素系強磁性粉末、樹脂炭素系強磁性粉末、パーマロイ粉末(permalloy)、鉄シリコンアルミニウム粉末、鉄ニッケル粉末、ソフトフェライト(Ferrites)、ケイ素鋼、アモルファス合金及びナノ結晶軟磁性合金(Amorphous and Nanocrystalline alloys)、鉄系アモルファス合金(Fe−based amorphous alloys)、鉄ニッケル系・コバルト系アモルファス合金(Fe−Ni based−amorphous alloy)、鉄系ナノ結晶合金(Nanocrystalline alloy)、スーパーマロイ(Supermalloy)から選択されてなることを特徴とする請求項1に記載の電磁誘導装置。
- 前記電磁誘導装置がインダクタとして形成されるように、コイルは1つであり、或いは、前記電磁誘導装置が多値インダクタ、単一の電圧出力又は複数の電圧出力を採用する交流変圧器として形成されるように、コイルは、2つ又は3つ以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電磁誘導装置。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電磁誘導装置の構造を確定するステップと、確定された構造を重なり合うように配置された実質的に平行な複数の機能層に分解するステップと、磁性材料の配置及び絶縁材料の配置を含む磁気伝導層、並びに、導電性材料の配置及び絶縁材料の配置を含む導電層を有する前記機能層の平面配置を確定するステップと、磁気カバーの1つの前記磁気伝導層である基層を生成するステップと、確定された各前記機能層の平面配置に従って、前記基層上に少なくとも1つの前記導電層及び前記磁気カバーのもう1つの前記磁気伝導層を生成するステップとを含むことを特徴とする電磁誘導装置の製造方法。
- 2つの前記導電層の間に磁心としての少なくとも1つの磁気伝導層を生成すること、又は、2つの前記機能層の間に1つの絶縁層を生成することをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
- 磁気ユニットがクロス層によって形成される場合、クロス層の磁性材料によって異なる磁気伝導層にそれぞれ位置する、同一磁気ユニットに属する部分を一体化となるようにシームレス接続するステップ、又は、巻線がクロス層によって形成される場合、クロス層の導電回線によって異なる導電層にそれぞれ位置する、同一コイルに属する部分を一体化となるように接続するステップを含むことを特徴とする請求項11又は12に記載の製造方法。
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