JP2019519889A - 色均一性が改善されたoledディスプレイ - Google Patents

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Abstract

有機発光ダイオード(OLED)発光層と、観視角による色のばらつきを低減するように構成されたナノ構造化境界面と、を有する、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイを説明する。屈折率の異なる第1の層と第2の層とを有する光学積層体が、第1の層と第2の層との間にナノ構造化境界面を含む。第2の層は、第1の層とOLED発光層との間に配置される。ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度(PSD)を有し、波数PSD積は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の層の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値を有する。6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である。

Description

有機発光ダイオード(organic light emitting diode、OLED)ディスプレイは、観視方向により色が変化する光出力を発生することが多い。
米国特許出願公開第2010/0110551号(Lamanskyら)は、可撓性基板、構造化層、高屈折率のバックフィル層、及び任意のパッシベーション層を含む、光抽出を強化するための多機能光学フィルムを開示している。構造化層は、光発生領域の十分近くに配置された、微細複製された回折又は散乱ナノ構造を効果的に使用して、OLED装置からのエバネセッント波の抽出を可能にする。
米国特許第8538224号(Lamanskyら)は、OLED装置用の内部ナノ構造及び外部マイクロ構造を有する光抽出フィルムを記述している。光抽出フィルムは、実質的に透明な可撓性フィルムと、フィルムに適用される低屈折率ナノ構造層と、ナノ構造層上に適用される高屈折率平坦化バックフィル層とを含む。外部光学マイクロ構造は、実質的に透明な可撓性フィルムのナノ構造層とは反対側に適用され、より均一な輝度分布を提供しながらOLED装置からの光抽出を強化する。
米国特許第8541778号(Sekiら)は、透明支持基板、及び、透明支持基板上に積層され、表面に凹凸が形成された硬化樹脂層を備える回折格子であって、硬化樹脂層の表面に形成されている凹凸の形状を原子間力顕微鏡を用いて解析して得られる凹凸解析画像に2次元高速フーリエ変換処理を施してフーリエ変換像を得た場合において、フーリエ変換像が、円状又は円環状の模様を示す、回折格子を記述している。
本明細書のいくつかの態様では、有機発光ダイオード(OLED)発光層と、第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面と、を含む有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイが提供される。第2の層は、第1の層とOLED発光層との間に配置され、第1の層は、第1の屈折率を有し、第2の層は、少なくとも1.4である第2の異なる屈折率を有し、ナノ構造化境界面は、OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置される。ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度PSDを有し、かつ6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値となる波数PSD積を有する。6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である。
本明細書のいくつかの態様では、有機発光ダイオード(OLED)発光層と、OLED発光層に近接して配置されたナノ構造化境界面と、OLED発光層とナノ構造化境界面との間に配置された内層と、を含む有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイが提供される。ディスプレイが完全に点灯した場合には、ディスプレイの法線に対する観視角ゼロ度でのOLED発光層からの第1の光出力は、内層では第1の色を有し、ディスプレイの外部では第2の色を有し、ディスプレイの法線に対する観視角45度でのOLED発光層からの第2の光出力は、内層では第3の色を有し、ディスプレイの外部では第4の色を有する。第1及び第3の色は、第1の色と第3の色との間において第1の色度距離を有し、第2及び第4の色は、第2の色と第4の色との間において第2の色度距離を有する。ナノ構造化境界面は、第2の色度距離が第1の色度距離の0.75倍未満であるように構成される。
有機発光ダイオード(OLED)発光層と、2つの隣接する層の間にあるナノ構造化境界面と、を含む有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイが提供される。ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有し、OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置される。ナノ構造化境界面は、OLED発光層に垂直な観視方向では、OLED発光層からの光を実質的に回折透過させないように構成され、法線に対して10度より大きい角度の少なくとも一部の観視方向では、OLED発光層からの光を回折透過させるように構成される。
本明細書のいくつかの態様では、有機発光ダイオード(OLED)発光層と、第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面と、を含む有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイが提供される。第2の層は、第1の層とOLED発光層との間に配置され、第1の層は、第1の屈折率を有し、第2の層は、第2の異なる屈折率を有し、第2の屈折率が、少なくとも1.6である。ナノ構造化境界面は、OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置される。ナノ構造化境界面は、境界面の平均変位からの変位のばらつきVarを有し、かつ実質的に方位対称のパワースペクトル密度PSDを有する。波数ゼロを中心とするフーリエ空間における、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じた半径を有する円により境界を定められた領域にわたるPSDの第1の積分は、Varの4倍以下である。
本明細書のいくつかの態様では、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおける観視角による色のばらつきを低減する方法が提供される。本方法は、封止されたOLED発光層を準備するステップと、封止されたOLED発光層上に光学積層体を配置するステップと、を含む。光学積層体は、連続する第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面を含み、第2の層が、第1の層と、封止されたOLED発光層との間に配置され、第1の層が、第1の屈折率を有し、第2の層が、第2の異なる屈折率を有し、光学積層体が、OLEDディスプレイからの光出力の観視角による色のばらつきを低減するように構成される。ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有する。
本明細書のいくつかの態様では、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおける観視角による色のばらつきを低減するための光学積層体の使用法が提供される。光学積層体は、第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面を含み、第1の層が、第1の屈折率を有し、第2の層が、第2の異なる屈折率を有する。光学積層体は、第1の層と封止されたOLED発光層との間に第2の層がある状態で、封止されたOLED発光層上に配置される。ナノ構造化境界面は、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものと、の間にある第1の大きさを有する任意の第1の波数ベクトルについて、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の局所平均間の最大差が、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の環状平均の0.7〜1.3倍であるようなパワースペクトル密度を有する。局所平均は、第1の波数ベクトルを中心とするフーリエ空間における環状扇形であって、第1の大きさの0.9倍の内径、第1の大きさの1.1倍の外径、及び60度の中心角を有する環状扇形にわたるパワースペクトル密度の平均である。環状平均は、第1の大きさの0.9倍の内径、及び第1の大きさの1.1倍の外径を有する、フーリエ空間における円環にわたるパワースペクトル密度の平均である。
有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイの断面図である。 ナノ構造化境界面のパワースペクトル密度(PSD)が集中するフーリエ空間内の領域の概略図である。 波数の関数としてのナノ構造化境界面のPSDの概略図である。 波数の関数としてのナノ構造化境界面の波数PSD積の概略図である。 波数の関数としてのナノ構造化境界面のPSDの概略図である。 波数の関数としてのナノ構造化境界面の波数PSD積の概略図である。 フーリエ空間における環状扇形と円環とを示す図である。 ナノ構造化境界面を作製するためのツールの概略図である。 OLEDディスプレイの断面図である。 観視角によるOLEDディスプレイの色出力の変化を示すプロットである。 観視角によるOLEDディスプレイの色出力の変化を示すプロットである。 画素で構成されたディスプレイの概略図である。 OLEDディスプレイにより生成された、軸上のスペクトルのプロットである。 OLEDディスプレイにおいて観視角による色のばらつきを低減する方法を示すフロー図である。 比較例C1の光学積層体の図である。 図12の境界面のパワースペクトル密度の等高線図である。 ツールのナノ構造化表面の画像である。 図14のツールのナノ構造化表面のPSDのプロットである。 図14のツールのナノ構造化表面の波数PSD積のプロットである。 ツールのナノ構造化表面の画像である。 図17のツールのナノ構造化表面のPSDのプロットである。 図17のツールのナノ構造化表面の波数PSD積のプロットである。 ナノ構造化境界面のPSDのプロットである。 ナノ構造化境界面の波数PSD積のプロットである。 ナノ構造化境界面のPSDのプロットである。 ナノ構造化境界面の波数PSD積のプロットである。 ツールのナノ構造化表面の画像である。 図24のツールのナノ構造化表面のPSDのプロットである。 図24のツールのナノ構造化表面の波数PSD積のプロットである。
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも一定の比率の縮尺ではない。本明細書の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想定され、実施され得ることを理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味で解釈されないものとする。
有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイは、観視方向により色が変化する光出力を発生することが多い。この作用は、OLEDの発光積層体のカソードとアノードとの間のキャビティの出力が、観視角の余弦をキャビティの波長で除したものとして実質的に波長及び観視角に依存する、キャビティの強力なOLEDにおいて特に好ましくない。本明細書によれば、ナノ構造化境界面を含む光学積層体は、OLEDディスプレイの発光層に近接して配置される場合、ディスプレイの軸上光出力を大きく変えることなく、観視方向による色のばらつきを低減することが見出された。ナノ構造化境界面は、2つの材料の間の、ナノ構造を含む境界面である。ナノ構造とは、1nmから1000nmの範囲の少なくとも1つの長さスケールを有する構造である。いくつかの実施形態では、ナノ構造は、10nmから500nmの範囲、又は100nmから350nmの範囲にある少なくとも1つの長さスケールを有する。
図1は、OLED発光層130のエバネッセント領域138の外部に近接して配置された光積層体101を含む、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ100の断面図である。エバネッセント領域138は、典型的には、OLED発光層130からz方向に、可視光のほんの数波長分だけ広がる。OLED積層体131は、発光層130と、電極132と、正孔輸送層133と、を含む。内層134は、OLED発光層130から光積層体101を分離する。内層134は、OLED発光層130のための封止材であってもよい。光学積層体100は、第1の層110と第2の層120との間に、第2の層120が第1の層110とOLED発光層130との間に配置された状態で、ナノ構造化境界面102を含む。ナノ構造化境界面102は、中央面104からの変位106(h(x,y)と表す)を有する。ナノ構造化境界面102は、OLED発光層130から距離dに配置されている。距離dは、中央面104からOLED発光層130の上部までの距離である。いくつかの実施形態では、dは、少なくとも5マイクロメートル、又は少なくとも10マイクロメートルであり、いくつかの実施形態では、dは、100マイクロメートル以下、又は50マイクロメートル以下である。ナノ構造化境界面102は、複数のピーク103と、最も近くの隣接するピーク間の平均間隔Sと、を有する。本明細書中で使用する場合、平均は、別段の指定のない限り、単純算術平均をいう。ナノ構造化境界面102の中央面104からの変位106のばらつきをVarと表す。図1はまた、ディスプレイ100内の画素に関する視錐147を示し、視錐147は、ディスプレイ100の法線146に対して半角θを有する。例えば、半角θは60度にしてもよい。
いくつかの実施形態では、第1の層110及び第2の層120は、連続したポリマー相を有するポリマー層である。第1の層110と第2の層120とのいずれかが、屈折率を変化させるために無機ナノ粒子を含んでもよい。このようなナノ粒子は、典型的には、平均サイズが100nm未満である(平均サイズは、(6V/π)1/3としてナノ粒子の平均体積V(単純算術平均)から求めることができる)。いくつかの実施形態では、所望のナノ構造化表面を有するツールを使用して、本明細書の他の部分で詳述される連続キャスト及び硬化プロセスにおいて第1の層110を形成する。第2の層120は、例えば、架橋性組成物で第1の層110のナノ構造化表面をバックフィルすることにより形成することができる。バックフィル材料は、例えば、液体コーティング、蒸着コーティング、粉体コーティング、ラミネーション、ディップコーティング、又はロールツーロールコーティングのいずれか1つの方法を使用して、第2の層120を形成するために適用することができる。いくつかの実施形態では、バックフィル材料は、ナノ構造化境界面とは反対側に平坦面を形成する。第1の層110と第2の層120とのそれぞれが、連続した層であってもよい(例えば、連続ポリマー相を有する層)。第1の層110と第2の層120とのそれぞれが、中実層であってもよい(例えば、硬質又は軟質ポリマー層)。
第1の層110は、架橋樹脂層であってもよく、例えば、1.2から1.6の範囲内、又は1.4から1.55の範囲内の屈折率を有してもよい。本明細書で使用する場合、屈折率は、別段の指定のない限り、又は文脈上他を明確に示すのでない限り、532nmで測定した屈折率をいう。いくつかの実施形態では、第2の層120は、少なくとも1.4、少なくとも1.5、少なくとも1.6、少なくとも1.7、又は少なくとも1.75の屈折率を有する。いくつかの実施形態では、第2の層120は、第1の層110より大きい屈折率を有する。第1の層110と第2の層120は、ナノ構造化境界面102を挟んで屈折率コントラスト(第2の層120の屈折率と第1の層110の屈折率における差の絶対値)を提供する。いくつかの実施形態では、屈折率コントラストは、ナノ構造化境界面102に沿って一定である。いくつかの実施形態では、屈折率コントラストは、0.1、0.2、又は0.3〜1.0の範囲内にある。いくつかの実施形態では、第1の層110は、米国特許出願公開第2012/0038990号(Haoら)(同文献は、参照することにより、本明細書に矛盾しない範囲で本明細書に組み込まれる)に記載されているものなどの超低屈折率材料であり、1.2から1.35の範囲内の屈折率を有し、第2の層120は、1.7より大きな屈折率を有する高屈折率層である。
一般的には、ナノ構造化境界面を透過した回折屈折力が屈折率コントラストの2乗に比例するため、屈折率コントラストは大きいことが望ましく、このことは、第2の層120に高屈折率材料を利用することで実現できる。第2の層120に好適な材料の例としては、高屈折率無機材料、高屈折率有機材料、ナノ粒子で充填されたポリマー材料、窒化ケイ素、高屈折率無機材料で充填されたポリマー、及び高屈折率の共役ポリマーが挙げられる。高屈折率ポリマー及びモノマーの例は、C.Yang,et al.,Chem.Mater.7,1276(1995)及びR.Burzynski,et al.,Polymer 31,627(1990)、並びに米国特許第6005137号に記載されており、これらすべての文献は、参照により、本明細書に矛盾しない範囲で本明細書に組み込まれる。高屈折率の無機材料で充填されたポリマーの例は、米国特許第6329058号に記載されており、同文献は、参照により、本明細書に矛盾しない範囲で本明細書に組み込まれる。ナノ粒子で充填されたポリマー材料のナノ粒子の例としては、TiO、ZrO、H、又は他の無機材料などの高屈折率材料が挙げられる。
いくつかの実施形態では、ナノ構造化境界面102は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度(PSD)を有する。PSDは、xy平面の領域にわたって、変位h(x,y)(
とも表され、ここで、
はxy平面におけるベクトルである)の2次元フーリエ変換の大きさを2乗し、h(x,y)におけるピーク間の平均間隔と比べて十分に大きい領域に対する面積で除することによって得られる。したがって、この領域に対するフーリエ変換の大きさを2乗したものの比は、近似的にこの面積から独立している。波数ベクトル
(kとも表される)におけるPSDは、十分に大きい面積Aについて、次式で表すことができる。
一般的には、平均間隔は、1マイクロメートル未満であり、10マイクロメートル×10マイクロメートルの正方形の面積は、PSDを決定するのに十分に大きな面積である。PSDは、長さの単位を4乗する。PSDの定義から、PSDの2次元フーリエ空間の積分は、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきVarの(2π)倍に等しい。本明細書で説明する実質的に方位対称のパワースペクトル密度を利用することは、PSDが適切に選択されたときにOLEDディスプレイの軸出力(例えば、輝度、色、及びコントラスト)を大きく変更することなく、所望の色補正を提供するのに有用であることが見出された。
図2は、ナノ構造化境界面のパワースペクトル密度(PSD)が集中するフーリエ空間内の領域の概略図である。円環212は、共に波数ゼロ222を中心とする内円214及び外円216によって境界を定められた、フーリエ空間における2次元領域である。内円214は、kinの半径を有し、kinは、円環212の内側波数として説明することができ、外円216は、koutの半径を有し、koutは、円環212の外側波数として説明することができる。全フーリエ空間にわたるPSDの積分は、ばらつきVarの(2π)倍であり、このことは、本明細書の他の部分で説明される。いくつかの実施形態では、円214に含まれ、かつ円により境界を定められた領域213にわたるPSDのフーリエ空間の積分は、Varの4倍以下、Varの2倍以下、又はVar以下である。いくつかの実施形態では、フーリエ空間の2次元円環212にわたるPSDの積分は、Varの(2π)倍の0.8〜1.0倍(すなわち、少なくとも0.8(2π) Var、かつ(2π) Var以下)、又はVarの(2π)倍の0.9〜1.0倍である。いくつかの実施形態では、フーリエ空間における2次元円環212にわたるPSDの積分は、約Varの(2π)倍(例えば、Varの(2π)倍の5パーセント以内)である。いくつかの実施形態では、kinは、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの、8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの、12ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの、又は14ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものである。いくつかの実施形態では、koutは、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたもの、12ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたもの、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたもの、14ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.866との和を乗じたもの、又は16ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.9との和を乗じたものである。いくつかの実施形態では、kinは、2πラジアン/(700ナノメートル)に第2の屈折率を乗じたものから2πラジアン/(400ナノメートル)に第2の屈折率を乗じたものまでの範囲にある。いくつかの実施形態では、kinは、2πラジアン/(600ナノメートル)に第2の屈折率を乗じたものから2πラジアン/(500ナノメートル)に第2の屈折率を乗じたものまでの範囲にある。いくつかの実施形態では、koutは、2πラジアン/(700ナノメートル)に第2の屈折率と0.8との和を乗じたものから2πラジアン/(400ナノメートル)に第2の屈折率と0.9との和を乗じたものまでの範囲にある。いくつかの実施形態では、koutは、2πラジアン/(600ナノメートル)に第2の屈折率と0.866との和を乗じたものから2πラジアン/(500ナノメートル)に第2の屈折率と0.866との和を乗じたものまでの範囲にある。いくつかの実施形態では、OLED発光層は、本明細書の他の部分で詳述する最短中心波長λa、最長の中心波長、及び中間中心波長を有する、複数の有色サブ画素を含む。いくつかの実施形態では、kinは、1.6π n2/λa、1.8π n2/λa、又は2π n2/λaであり、ここで、n2は、第2の屈折率である。いくつかの実施形態では、koutは、2π(n2+0.866)/λa、2π(n2+0.9)/λa、2.2π(n2+0.9)/λa、又は2.2π(n2+1)/λaである。いくつかの実施形態では、kinは、少なくとも1.6π n2/λa、少なくとも1.8π n2/λa、又は少なくとも2π n2/λaであり、koutは、2.2π(n2+1)/λa以下、2.2π(n2+0.9)/λa以下、2.2π(n2+0.9)/λa以下、又は2π(n2+0.9)/λa以下である。いくつかの実施形態では、kinは、1.8π n2/λaから2π n2/λaの範囲にあり、koutは、2π(n2+0.9)/λaから2.2π(n2+0.9)/λaの範囲にある。
フーリエ空間内において、原点から離れている任意の点が、原点からその点までの波数ベクトルを規定する。媒質中を伝播する光の波数ベクトルは、伝播方向の単位ベクトルに、媒質の屈折率を乗じ、2πを乗じ、光の自由空間波長で除したものである。波数ベクトルの大きさは、波数という。本明細書で使用する場合、波数ベクトル及び波数は、ラジアンが明示的に記載されていないとしても、単位長さ当たりのラジアンで表現される。PSDは、2次元波数ベクトルの関数であり、PSDが方位対称である場合には、PSDは波数の関数である。本明細書では、ある波数ベクトルにおいて評価されたPSDと、その波数ベクトルの大きさとの積を、波数PSD積と呼び、波数PSD積は、一般に、波数ベクトルの関数であり、PSDが方位対称である場合には、波数PSD積は、波数の関数である。
ある入射波数ベクトルを有する光が、ある媒体において、媒体中の入射光の波長と比べて小さい全振幅で、変位h(x,y)を有するナノ構造化境界面上に入射し、かつ透過した波数ベクトルを有する光が、ナノ構造化境界面によって回折される場合、ナノ構造化境界面を透過した回折屈折力は、透過波数ベクトルの水平成分と入射波数ベクトルの水平成分と(例えば、図1のxy平面上への透過波数ベクトル及び入射波数ベクトルの投影)の間の差において評価されたPSDに略比例する。(2π/λ)(n2)(ここで、n2は、第2の層(例えば、層120)の屈折率であり、λは、OLED発光層からの光の特性波長である)の大きさの入射波数ベクトルを有する光は、光が、透過した回折屈性力が(2π/λ)(n2)で評価したPSDに比例する状態で、(入射波数ベクトルの水平投影が約(2π/λ)(n2)の大きさを有するように)高い入射角度でナノ構造化境界面に入射した場合、ディスプレイに垂直な方向へ回折することができる。ナノ構造化境界面の存在によって、ディスプレイに垂直な光出力が実質的に変化しないことが望ましい場合が多いため、kinは、(2π/λ)(n2)以上であることが望ましい場合がある。本明細書の他の部分で詳述するように、いくつかの場合では、ナノ構造化境界面が、空気において、ディスプレイの法線に対して特定の角度未満の観視角φについては、光出力を大きく変化させないことが望ましい場合がある。このような場合、kinは、(2π/λ)以上(n2+sinφ)であることが望ましい場合もある。
kinとkoutとの間の波数におけるPSDは、ディスプレイの法線に対する観視角を大きくしたときの回折透過を徐々に大きくする。これは、回折透過に寄与するフーリエ空間における面積が徐々に増えるためである。このように回折透過が徐々に大きくなることにより、混色が徐々に向上し、結果として色均一性が改善することが見出された。大きさが(2π/λ)(n2+sinθ)より大きい水平成分を有する波数ベクトルでナノ構造化境界面に入射した光は、ディスプレイの法線に対してθ度未満の観視角へ回折することができない。θが最大観視角(例えば、60度であり得る、ディスプレイの視錐の半角)である場合、(2π/λ)(n2+sinθ)を超える波数のPSDの部分は、ディスプレイの視錐への回折透過に大きく寄与しない。したがって、いくつかの実施形態では、koutは、(2π/λ)(n2+sinθ)以下である。
kinを決定するために選択された特性波長λは、koutを決定するために選択された特性波長とは異なってもよい。例えば、kinを決定するための特性波長は、OLEDディスプレイにおける赤色発光体の波長に基づいていてもよく、他方、koutを決定するための特性波長は、OLEDディスプレイにおける青色発光体の波長に基づいていてもよい。このことは、ナノ構造化境界面が、ディスプレイの視錐において、すべての色について所望の混色硬化をもたらすことを確実にするためになされてもよい。他の実施形態では、一方の色を他の色より大きく回折させると有利な場合があり、特性波長λは、kin及びkoutの両方を決定する際に、その色の波長としてもよい。いくつかの実施形態では、kin及びkoutの両方を決定するために選択された特性波長λは、OLEDディスプレイの有色サブ画素の最短中心波長である。
図3Aは、波数の関数としてのナノ構造化境界面のPSDの理想的な概略図である。この理想的な場合、PSDは、kinとkoutとの間のみ非ゼロであり、この波数範囲において、PSDmaxの最大値に等しい一定の大きさを有する。他の場合には、PSDは、kin未満の波数kではゼロではない場合もあり、kinとkoutとの間のkでは一定ではない場合もあり、koutより大きいkではゼロではない場合もある。ナノ構造化境界面を通る回折屈折力は、PSDに比例する被積分関数上のフーリエ空間における2次元積分によって決定される。この2次元積分は、角度座標φの極座標においてkdkdφで与えられる微分面積要素dkを有する。したがって、ナノ構造化境界面を通る回折屈折力は、波数と、波数の大きさを有する波数ベクトルで評価されたPSDと、の積に比例する被積分関数の波数及び角度座標上の積分によって決定される。この積を波数PSD積と呼ぶ。図3Bは、波数の関数としてのナノ構造化境界面の波数PSD積(kPSDと表される)の理想的な概略図である。波数PSD積kPSDは、kPSDmaxの最大値を有する。
図4Aは、波数の関数としての別のナノ構造化境界面のPSDの概略図である。PSDは、kinより大きく、koutより小さい波数にある最大値PSDmaxを有する。いくつかの実施形態では、波数kin及びkoutは、PSDがその最大値の0.5、0.3、0.2、又は0.1倍である、最大値PSDmaxの左右にある点である。いくつかの実施形態では、波数kin及びkoutは、kPSDがその最大値の0.5、0.3、0.2、又は0.1倍である、最大値kPSDmaxの左右にある点である。図4Bは、波数と、波数の関数として波数で評価されたナノ構造化境界面のPSDと、の積(kPSDで表される、波数PSD積)の概略図である。波数PSD積kPSDは、kPSDmaxの最大値を有する。いくつかの実施形態では、kin未満のすべての波数について、PSDは、PSDmaxの0.5倍以下、PSDmaxの0.3倍以下、PSDmaxの0.2倍以下、又はPSDmaxの0.1倍以下である。いくつかの実施形態では、kin未満のすべての波数について、波数PSD積は、kPSDmaxの0.3倍以下、kPSDmaxの0.2倍以下、kPSDmaxの0.1倍以下、又はkPSDmaxの0.05倍以下である。いくつかの実施形態では、PSD及び波数PSD積が、本明細書の他の部分で説明する、それぞれの環状に平均化された値に置き換えられる場合、及びPSDmaxが、環状に平均化されたPSDの最大値に置き換えられ、kPSDmaxが、環状に平均化された波数PSD積の最大値に置き換えられる場合に、上記の範囲は有効である。
いくつかの実施形態では、kinとkoutとの間の円環上のフーリエ空間における2次元積分は、Varの(2π)倍の0.8〜1.0倍であり、ここで、Varは、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきである。いくつかの実施形態では、フーリエ空間における、半径kinの円内の面積上の2次元積分と半径koutの円の外側の領域上の2次元積分との合計は、Varの(2π)倍の0.2倍以下である。
いくつかの実施形態では、PSDは、kinとkoutとの間に集中するが、koutより大きい波数からかなりの寄与がある(例えば、PSDは、PSDmaxの0.05倍より大きい、又はPSDmaxの0.1倍より大きい場合もある)。これは、本明細書の他の部分で説明する、ナノ構造化境界面を形成する際に、ツールを使用することに起因し、ツールは、急激な高さの変化を有するため、PSDに高い波数をもたらし得る。このような長い波数への寄与は、一般的には、ナノ構造化境界面を含むOLEDディスプレイの色出力の均一性に著しく影響しないと考えられる。
フーリエ空間内の領域上の量(例えば、PSD又は波数ベクトルPSD積)の平均は、領域上の量の積分を、領域の面積によって除したものをいう。ある波数におけるPSD(又は波数PSD積)の円環平均は、フーリエ空間における、波数の0.9倍の内径と波数の1.1倍の外径とを有する、円環上のPSD(又は波数PSD)積の平均である。いくつかの実施形態では、6〜9ラジアン/マイクロメートルの範囲にある少なくとも1つのk1について、PSDの環状平均は、k1に第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値を有し、PSDは、k1に第2の屈折率を乗じたもの未満の波数の最大環状平均の0.1、0.2、又は0.3倍以下である。いくつかの実施形態では、6〜9ラジアン/マイクロメートルの範囲にある少なくとも1つのk1について、波数PSD積の環状平均は、k1に第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値を有し、波数PSD積は、k1に第2の屈折率を乗じたもの未満の波数について最大環状平均の0.1、0.2、又は0.3倍以下である。
図3及び図4の波数kin及びkoutは、図2に関連して本明細書の他の部分で説明する値のいずれかをとることができる。
図5は、実質的な方位対称性の説明に役立つ環状扇形517を含む、円環515を示す。円環515及び環状扇形517は、第1の大きさk1を有する第1の波数ベクトルk1によって決定される。円環515は、フーリエ空間における、第1の大きさk1の0.9倍の内径Rinと、第1の大きさk1の1.1倍の外径Routとによって境界を定められた領域である。円環515は、波数ゼロ522を中心にしている。環状扇形517は、第1の波数ベクトルk1を中心とし、σの中心角を有する。環状扇形は、k1の左右にσの半分の方位角だけ広がる円環515の一部分である。本明細書で使用する場合、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものと、の間にある第1の大きさk1を有する任意の第1の波数ベクトルk1について、第1の波数ベクトルk1におけるパワースペクトル密度の局所平均間の最大差が、第1の波数ベクトルk1におけるパワースペクトル密度の環状平均の0.67〜1.33倍である場合、パワースペクトル密度は実質的に方位対称であり、ここで、局所平均は、フーリエ空間における、第1の波数ベクトルk1を中心とし、第1の大きさの0.9倍の内径Rin、第1の大きさk1の1.1倍の外径Rout、及び中心角σを有する環状扇形517上のパワースペクトル密度の平均であり、環状平均は、フーリエ空間における、第1の大きさk1の0.9倍の内径Rin、及び第1の大きさk1の1.1倍の外径Routを有する円環515上のパワースペクトル密度の平均であり、σは、60度に等しい。
いくつかの実施形態では、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものと、の間にある第1の大きさk1を有する任意の第1の波数ベクトルk1について、第1の波数ベクトルk1におけるパワースペクトル密度の局所平均間の最大差が、第1の波数ベクトルk1におけるパワースペクトル密度の環状平均の0.7〜1.3倍、0.8〜1.2倍、又は0.9〜1.1倍である。
いくつかの実施形態では、PSDは、PSDが実質的に方位対称であるかどうかを決定する際により小さい環状扇形を使用する場合、依然として実質的に方位対称である。例えば、いくつかの実施形態では、PSDは、中心角σが30度に等しい場合、実質的に方位対称である。
10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものと、の間の範囲は、実質的な方位対称を規定する際に使用され、これは、ナノ構造化境界面によって結果としてもたらされる色均一性が、一般的に、他の範囲よりこの範囲の影響を多く受けることが見出されたためである。PSDはまた、より広い波数範囲内において略方位対称であってもよい。いくつかの実施形態では、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの、8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの、又は10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたもの、又は14ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.9との和を乗じたものと、の間にある第1の大きさk1を有する任意の第1の波数ベクトルk1について、第1の波数ベクトルk1におけるパワースペクトル密度の局所平均間の最大差が、第1の波数ベクトルk1におけるパワースペクトル密度の環状平均の0.7〜1.3倍、又は0.8〜1.2倍であり、ここで、局所平均は、フーリエ空間における、第1の波数ベクトルk1を中心とし、第1の大きさの0.9倍の内径Rin、第1の大きさk1の1.1倍の外径Rout、及び中心角σを有する環状扇形517上のパワースペクトル密度の平均であり、環状平均は、フーリエ空間における、第1の大きさk1の0.9倍の内径Rin、及び第1の大きさk1の1.1倍の外径Routを有する円環515上のパワースペクトル密度の平均であり、σは、60度に等しい、又は30度に等しい。
PSDは、ある程度の方位方向のばらつきを有していてもよく、実質的に方位対称であると考えることができる。いくつかの実施形態では、実質的に方位対称なPSDは、n回対称軸を有する。このことは、PSDが、360度をnで除した角度で隔てられた共通の大きさを有する任意の2つの波数ベクトルについて同じ値を有することを意味する。例えば、図5の波数ベクトルk1及びk2は、同じ大きさk1を有し、角度γで隔てられている。PSDが、任意の2つのこのような波数ベクトルの対において共通の値を有し、かつγが360度をnで除したものである場合、PSDは、n回対称であると説明できる。いくつかの実施形態では、実質的に方位対称なパワースペクトル密度は、少なくとも6回回転対称である。
本明細書の他の部分で説明するパワースペクトル密度を有するナノ構造化境界面は、ナノ構造化表面を有するツールを使用して作製することができる。図6は、ナノ構造化境界面を製造するためのツール640の概略図である。ツール640は、基板643内に部分的に埋め込まれた複数の粒子642を含む。ツール640を作製するための有用な技法は、米国特許出願第2014/0193612号(Yuら)及び米国特許第8460568号(Davidら)に説明されており、これらの文献は、参照により、本明細書に矛盾しない範囲で本明細書に組み込まれる。ツールのナノ構造化表面は、原子間力顕微鏡法(AFM)によって特性評価でき、これは、例えば高速フーリエ変換を介して表面のPSDを決定するために使用することができる。簡単にまとめると、ツール640は、ポリマー前駆体マトリックスに粒子642を分配して、層を形成することによって作製できる。次いで、この層を乾燥又は硬化する。溶媒を蒸発させる熱を加えること、又は化学線を照射することによって、層を硬化できる。いくつかの場合には、この層を加熱して溶媒を除去し、次いで、化学線を照射して層を硬化させる。次いで、層をエッチング(例えば、反応性イオンエッチング)して、ツール640を形成できる。次いで、ツール640を使用して、第1の層にナノ構造化表面を形成でき、第1の層をバックフィルして、ナノ構造化境界面を有する光学積層体を形成できる。ナノ構造化表面は、樹脂がツール640に対してキャストされ、例えば化学線(例えば、紫外線)又は熱によって硬化される連続キャスト及び硬化プロセスにおいて形成することができる。連続キャスト及び硬化プロセスの例は、米国特許第4374077号、同第4576850号、同第5175030号、同第5271968号、同第5558740同、及び同第5995690号に記載されており、これらの文献のすべては、参照により、本明細書に矛盾しない範囲で本明細書に組み込まれる。
ツール640は、平均間隔Sを有するナノ構造化境界面を生成する。粒子642は、一般的に、ランダムに凝集し、そのため、粒子642は、一般的に、周期格子上にない。ナノ構造化境界面の平均間隔は、最も近い隣接ピーク間の平均距離と定義することができ、ツール640の場合には、隣接する粒子間の中心間距離に対応する。粒子は、平均サイズDを有する。これは、単分散球状粒子の場合では、粒径である。他の場合では、平均サイズDは、である、D=(6V/π)1/3として粒子の平均体積V(ナノ構造化境界面の形成に用いられる粒子の単純算術平均)から決定される。
層に粒子を十分に高充填することにより、粒子は略方位対称にランダムに凝集するため、ナノ構造化境界面について実質的に方位対称なPSDを得る。粒子のサイズD、及び粒子の充填、又は結果として得られる粒子の平均中心間間隔Sは、図4及び図5に示す波数koutを及びkinを決定するように選択することができる。一般的には、粒子を高充填することを選択することにより、PSDは、フーリエ空間において、実質的に方位対称となり、薄い領域に局在化する(koutはkinを大幅には上回らない)。高充填であることは、ツール640が形成された場合、粒子642が層内でほぼ密に充填されていることを意味する。粒子の充填が減少すると、Sが大きくなり、波数kinをより小さい値に移動させる。一般に、波数koutは、粒子のサイズDに反比例し、波数kinは、粒子間の間隔Sに反比例する。このように、ツール640の長さスケールD及びSを選択することにより、例えば図4のようにkinとkoutとの間に集中した、実質的に方位対称のPSDを有するナノ構造化表面を作製することができる。
いくつかの実施形態では、ツール640をエッチングして、ナノ構造化境界面を形成すると、粒子642及び柱の頂部を有する柱状構造が形成される。このような柱状構造は、結果として得られるPSDに高い波数への寄与を与える。これらの高い波数への寄与は、結果として得られるナノ構造化境界面を組み込んだOLEDディスプレイの色均一性に大きく影響を及ぼさないと考えられる。ポストの高さは、エッチングプロセスにより制御できる。高さを低くすることにより、PSDに対する高い波数への寄与を低減し、したがって、kinとkoutとの間のPSDを増加させる。図7は、ナノ構造化境界面(図1に示す)を有する光学積層体701を含むOLEDディスプレイ700の断面図であり、OLED積層体731は、OLED発光層(図1に示す)と、OLED積層体731用の封止材層とすることができる内層734と、を含む。光学積層体701は、例えば円形偏光子及びタッチ感知層などの追加の層を含んでもよい。図7は、ディスプレイ700の法線746に対してゼロ度の観視角における第1の光出力742と、法線746に対する観視角αにおける第2の光出力744と、を示している。観視角αは45度であってもよく、様々な色や色差が指定された場合にはディスプレイが完全に点灯し得る。本明細書で使用する場合、別段の指定のない限り、観視角は、ディスプレイの外部の空気中で見たときのディスプレイの法線に対する観視角をいう。第1の光出力742は、内層734における第1の色742aと、ディスプレイ700の外部の第2の色742bと、を有する。いくつかの実施形態では、光学積層体が、ディスプレイの法線に対する観視角で光出力を変えないように構成されているため、第1の色742a及び第2の色742bは同じ色である。第2の光出力744は、内層734における第3の色744aと、ディスプレイ700の外部の第4の色744bと、を有する。
第1の色742a及び第3の色744aは、第1の色と第3の色との間において第1の色度距離を有し、第2の色742b及び第4の色744bは、第2の色と第4の色との間において第2の色度距離を有する。本明細書中で使用する場合、色度距離は、国際照明委員会(Commission Internationale de l’Eclairage,CIE)1976の均等色度系(Uniform Chromaticity Scale、UCS)色度図における2点間のユークリッド距離をいう。例えば、第1の色がCIE1976UCSの色座標(u’,v’)を有し、第2の異なる色がCIE1976UCSの色座標(u’,v’)を有する場合、2つの色の間の色度距離は、(Δu’v’)=(u’−u’+(v’−v’の正の平方根である。
いくつかの実施形態では、光学積層体701のナノ構造化境界面は、第2の色度距離が第1の色度距離の0.75倍未満、0.6倍未満、又は0.5倍未満であるように構成される。本明細書の他の部分で詳述するように、このことは、図3及び図4を参照して、第1の光742がナノ構造化境界面によって回折されないように十分に大きいkinを選択し、内層734をある範囲の方向で伝播する光が、観視角αへ回折できるように、kinとkoutとの間の領域において略均一となるようにPSDを選択することによって実現され得る。例えば、強力なキャビティのOLEDでは、内層734の色が伝播方向によって大きく変化し、内層734からの角度αで指定される観視角への、ある範囲の伝播方向からの回折光、ひいてはある範囲の色は、観視角αで平均化された色となる。この効果の結果、観視角による色のばらつきが低減される。いくつかの実施形態では、ナノ構造化境界面は、法線に対して10度より大きい、20度より大きい、又は30度より大きい角度αの少なくともいくつかの観視方向において、OLED発光層からの光を回折透過するように構成される。
図8A〜図8Bは、観視角に応じたOLEDディスプレイの色出力の変化を示す概略的なCIE1976UCSのu’v’プロットである。図8Aは、ナノ構造化境界面を含まないディスプレイの色出力を示し、図8Bは、ナノ構造化境界面を有する光学積層体がディスプレイ上に配置された場合の同じディスプレイの色出力を示す。空気中における観視角0度、45度、及び60度に対応する点を両方のプロットに示す。ナノ構造化境界面が含まれる場合には、観視角による色ずれが実質的に低減される。いくつかの場合では、ある視錐角内の光が、回折することなくナノ構造化境界面を透過するように、ナノ構造化境界面を選択することが望ましい場合がある。この視錐角は、OLED発光層の光出力を色補正することなく保存することが望ましい、OLED発光層の最大観視角として説明され得る。この角度は図8Aにおいてφで示す。例えば、0.005の色度のずれは、最大許容色ずれとすることができ、この角度は、例えばゼロ度から10度まで、又は20度までの範囲内にあってもよい。
一般的に、ナノ構造化境界面は、OLEDディスプレイの画素間隔より小さい、最近の隣接ピーク間の平均間隔を有することが望ましい。いくつかの実施形態では、ナノ構造化境界面は、100nm〜350nmの範囲、又は150nm〜250nmの範囲にある、最も近くの隣接ピーク間の平均間隔を有することができる。
図9は、複数の画素945を含む、画素で構成されたディスプレイ900の概略図である。各画素945は、一般的に、画素945ごとに所望の色を生成することを可能にする複数のサブ画素を含む。例えば、図示のサブ画素945a、945b及び945cは、青色、緑色及び赤色のサブ画素であってよく、出力レベルを調整可能として、所望の色及び所望の強度を提供し得る。画素945は、平均画素間隔Pを有する。いくつかの実施形態では、OLEDディスプレイ900は、平均画素間隔Pを有し、ナノ構造化境界面は、平均画素間隔Pの0.2倍未満、0.1倍未満、又は0.05倍未満の最も近い隣接するピーク間の平均間隔を有する。
ナノ構造化境界面を作製するために使用されるツールに関連する長さスケール(本明細書の他の部分で説明する粒子サイズD及び平均間隔S)は、OLEDディスプレイのサブ画素によって生成される色に少なくとも部分的に基づいて選択できる。
図10は、ディスプレイに対して垂直(観視角がゼロ)に見た場合にOLEDディスプレイにより生成されたスペクトルのプロットである。サブ画素945a、945b及び945cの色に対応する3つのピークが存在する。最短中心波長はλaで示され、最長中心波長はλbで示され、中間中心波長はλcで示されている。いくつかの実施形態では、これらの波長のうちの少なくとも1つは、図3及び図4に示される適切な波数kinを決定する際に使用される。いくつかの実施形態では、kinは以下のように決定される:(i)OLEDディスプレイの特性波長λを決定する。いくつかの実施形態では、この波長は、OLED発光層のゼロ観視角において中間中心波長λbとなるように選択される。いくつかの実施形態では、この波長は、OLED発光層のゼロ観視角において最短中心波長λaとなるように選択される。他の実施形態では、最短中心波長λaと中間中心波長λbとの間の波長が、特性波長λとして使用される。中心波長は、ゼロ観視角におけるディスプレイの光出力を測定することによって決定されてもよいし、中心波長は、OLED製造業者により提供されてもよい。(ii)OLED発光層の光出力を色補正することなく保存することが望ましい、OLED発光層の最大観視角φを決定する。これは、図8Aのような色スペクトルを測定し、色ずれが許容不可になり始める観視角を決定することによって行うことができる。許容不可とされる最大の色ずれは、用途に依存し得る(例えば、ハンドヘルド式ディスプレイ(例えば、携帯電話)とテレビディスプレイとでは異なり得る)。許容可能な最大色ずれ(例えば、0.005のCIE1976UCS色度距離)が特定されると、図8Aの色度プロットから角度φを決定できる。いくつかの実施形態では、実質的に一切の色ずれが許容されないと判断され、角度φがゼロである。(iii)特性波長λを第2の屈折率n2と最大観視角(L=λ/(n2+sin(φ))の正弦との和で除したものとして、長さスケールLを決定する。kinに対応する波数は2π/Lとなる。
いくつかの実施形態では、koutに対応する波数はまた、ナノ構造化境界面を形成する前に決定される。これは以下のように決定することができる:(i)ディスプレイの視錐の半角θを決定する。これは、製造された仕様として、又は単純に、特定のディスプレイアプリケーションで着目される、指定された最大観視角として決定できる。(ii)OLED発光層のゼロ観視角において最短中心波長λaを決定する。このことは、ゼロ観視角におけるディスプレイの光出力を測定することによって行うことができる、又は最短中心波長λaは、OLED発光層の製造元によって提供されてもよい。他の実施形態では、他の中心波長λb又はλcのうちの1つを決定し、koutの決定に使用する。いくつかの実施形態では、kinの決定に使用される特性波長はまた、koutの決定に使用される。(iii)中心波長λaを第2の屈折率n2と半角θ(L2=λa/(n2+sin(θ))の正弦との和で除したものとして、第2の長さスケールL2を決定する。他の実施形態では、kinの決定に使用される特性波長は、第2の長さスケールL2の決定に使用される、又は他の中心波長λb又はλcのうちの1つが、第2の長さスケールL2の決定に使用されてもよい、又はλbとλcとの間のなんらかの他の波長が使用されてもよい。koutに対応する波数は2π/(L2)となる。
長さスケールL、及び任意に第2の長さスケールL2が決定された後、波数ゼロを中心とするフーリエ空間における円に含まれ、かつ境界を定められ、6ラジアンを長さスケールLで除した半径を有する領域にわたるナノ構造化境界面のパワースペクトル密度の積分が、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの4倍以下であるように、実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有するナノ構造化境界面が形成される。ナノ構造化境界面は、本明細書の他の部分で詳述するツール並びにキャスト及び硬化プロセスを使用して形成することができる。いくつかの実施形態では、パワースペクトル密度は、6ラジアンを長さスケールLで除したものより大きい波数について最大値を有し、パワースペクトル密度は、6ラジアンを長さスケールLで除したもの未満の波数について、最大値の0.3倍、0.2倍、又は0.1倍以下である。いくつかの実施形態では、波数PSD積は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数について、かつ6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数について、最大値を有し、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下、最大値の0.2倍以下、又は最大値の0.1倍以下である。いくつかの実施形態では、パワースペクトル密度の最大値は、2πを長さスケールLで除したものより大きい波数にあり、パワースペクトル密度は、2πを長さスケールLで除したもの未満の波数について、最大値の0.3倍以下、0.3倍以下、又は0.1倍以下である。いくつかの実施形態では、フーリエ空間における2次元円環上のパワースペクトル密度の積分は、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの(2π)倍の0.8〜1.0倍である。いくつかの実施形態では、円環は、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じた内側波数と、16ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.9との和を乗じた外側波数と、を有する。いくつかの実施形態では、円環は、kinの内側波長と、koutの外側波長とを有し、ここで、kin及びkoutは、本明細書の他の部分で説明した値のうちの任意の値をとることができる(例えば、kinは、1.8π n2/λaから2π n2/λaの範囲にあってよく、koutは、2π(n2+0.9)/λaから2.2π(n2+0.9)/λaの範囲にあってよい)。
図11は、OLEDディスプレイにおいて観視角による色のばらつきを低減する方法をまとめたフロー図である。ステップ1152では、封止されたOLED発光層が準備される。ステップ1154では、本明細書の他の部分で説明する、特性中心波長λ、色補正なしでの最高観視角φ、及び長さスケールLが決定される。いくつかの実施形態では、最短中心波長λa、半角θ、及び第2の長さスケールL2もまた決定される。ステップ1156では、ナノ構造化境界面を作製するために使用されるツールが準備される。ツールは、本明細書の他の部分で詳述したように、層に分配した粒子を使用し、例えば反応性イオンエッチングを使用して作製することができ(例えば、図6参照)、粒子サイズの決定及びツールの作製の際の充填の際に、パラメータL、λ、φ、並びに任意にL2及びθを使用することができる。ステップ1158では、ナノ構造化境界面を含む光積層体が作製される。本明細書の他の部分で詳述するように、光学積層体は、ナノ構造化表面を形成するために、第1の層をツールに対してキャスト及び硬化して作製できる。次いで、ナノ構造化表面をバックフィル材料でバックフィルして、光学積層体を形成することができる。次いで、光学積層体は、封止されたOLED発光層上に光学積層体を配置することにより、OLEDディスプレイにおける色のばらつきを低減するために使用できる。いくつかの実施形態では、例えば光学的に透明な接着剤を介して、封止されたOLED発光層上に光学積層体を積層する。
比較例C1:
図12に示す2次元の周期的な光学積層体1201をモデル化した。図12に示すプロファイルは、x方向及びy方向の両方に延びている。このプロファイルは、22個の連続する高さ400nmの等脚台形の繰り返しからなる。これらのうち最初の12個は、底辺が500nmであり、次の10個は、底辺が600nmである。第1の層1210は、1.50の屈折率を有し、吸収のない樹脂層としてモデル化した。第2の層1220は、1.85の屈折率を有し、0.025μm−1の吸収係数を有するとしてモデル化した。第2の層1220は、台形の底辺の2.5μm下の面まで延びている。
図13は、第1の層1210と第2の層1220との間の境界面のパワースペクトル密度を示している。パワースペクトル密度の大きさは、波数ベクトルの直交座標系成分の関数として表される。パワースペクトル密度は実質的に方位対称ではない。この形態は、2π/0.5μm又は2π/0.6μmに等しい間隔を有する2つの正方形格子の不鮮明な重ね合わせと同様である。これらのフーリエ格子は、x及びyの両方における0.5及び0.6μmの空間的周期性に期待されるのと同様であり、不鮮明さは、12個又は10個の台形のみを含むように、一連の台形において切り捨てを行った結果である。
Samsung Galaxy S6におけるものと同様の円形偏光子を有するOLEDディスプレイを、円偏光子とOLEDディスプレイのOLED発光層との間に光学積層体1201を配置した状態でモデル化した。OLEDディスプレイの封止材層の変位面の平均をOLED発光積層体の頂部の10μm上方に位置させ、OLEDディスプレイの封止材層上に光学積層体1201を配置した。第2の層1220がOLED装置の媒体内に挿入されると考えることができるように、この構造の樹脂層と封止材層とを同じ屈折率を有するとしてモデル化した。OLED発光層のモデル化は、米国特許第7801716号(Freier)に記載されているようにした。同特許文献は、参照により、本明細書に矛盾しない範囲で本明細書に組み込まれる。光積層体1201のモデル化は、Rice et al.,Communications on Pure and Applied Mathematics,Volume 4,pp.351〜378,1951において一般的に説明されているブラッグ理論を用いてなされた。このモデルでは、透過した回折屈折力は、第1の層1210と第2の層1220との間の屈折率差の2乗に比例し、また入射波数ベクトルと透過波数ベクトルとの水平(xy平面)投影の差で評価される境界面のパワースペクトル密度に比例する。偏波依存性光線追跡を使用して、OLED発光層と光学積層体1201と円偏光子との間の相互作用をモデル化した。
表1は、図12に記載の光学積層体1201を含む場合(「構造有り」)と含まない場合(「対照」)との両方で評価した、コノスコープによる輝度、コノスコープによる色、環境光反射率、及び発光コントラストの性能指標をまとめたものである。
軸上輝度は、光学積層体1201の存在に起因して24%低下した。色は、軸視方向のCIE1976UCS色度座標として報告されており、非ゼロ観視方向については、この色からの色度距離を与えている。「構造有り」に関して、括弧内の数字は、構造化要素に起因する色ずれの低下率である。
ランバート平行光線の1ニットの均一輝度で装置を照明し、観視方向の関数として輝度を評価し、これらの値を1ニットに対して比較することによって、環境光反射率を評価した。円偏光子の存在下では、支配的な寄与は表面反射である。これらは評価から除外されて、内部による比較的小さな寄与を正確に評価することができるようにしている。
発光コントラストは、チェッカーボードをディスプレイ上に表示した場合に、明色の正方形の平均知覚輝度を暗色の正方形の平均知覚輝度で除したものとして評価した。発光コントラスト比は1000:1以上であることが望ましいことが多い。チェッカーボードの寸法に応じて発光コントラストが増大する。10μm×10μmのチェッカーボードでは、対照の発光コントラストは1000:1を超える。構造有りの場合、発光コントラストは、1000μm×1000μm以上のチェッカーボードでのみ1000:1を超える。ここで、構造によって誘発される劣化(より大きなチェッカーボードでもコントラストが低いこと)を明確に示すために、100μm×100μmのチェッカーボードでの「構造有り」の発光コントラストが報告されている。
実施例1
光学積層体1201が、方位対称なパワースペクトル密度を有するナノ構造化境界面を有する光学積層体で置き換えられたことを除いて、比較例C1と同様に、OLEDディスプレイをモデル化した。第1の層及び第2の層の屈折率及び吸収率は、比較例C1に関して説明されたものと同様とした。
パワースペクトル密度は、(2π/λ)(n2)で与えられたkinと、(2π/λ)(n2+sinθ)で与えられたkoutとにより、図2及び図3Aに示すようにモデル化し、ここで、λは530nmとし、θは60度とした。ナノ構造化境界面の振幅を選択して、その平均からの表面の変位のばらつきが(125nm)と等しくなるようにした。このばらつきによってPSDmaxの値が決まった。
比較例C1と比較して、実施例1では、軸方向の輝度の改善(ナノ構造化境界面に起因する軸方向の輝度の低下が実質的に低かった)、軸方向の色の改善、内部反射率の改善(対照の内部反射率以下であった)、軸方向の発光コントラストの改善(10μm×10μmのチェッカーボードでも1000:1より上に留まった)がみられた。
ツールA
ツールAは、基材の表面から粒子を突出させた物品であり、米国特許出願公開第2014/0193612号(Yuら)及び米国特許第8460568号(Davidら)で一般的に説明されているように作製した。ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(Sartomer Americas(Exton,PA)から入手可能な樹脂SR399)中に、表面修飾されたSiOナノ粒子SILQUEST A−174(Momentive Performance Materials Inc.(Waterford,NY)から入手可能)を50重量パーセントの充填率で分配して、ナノ粒子を充填したポリマー前駆体を形成した。このナノ粒子を充填したポリマー前駆体を、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にコートし、紫外線(UV)放射により硬化させ、略単層の粒子を含有するコーティングを形成した。粒子は、直径440nmの略球形であった。粒子は、略単分散としたが、かなり小さい粒子をわずかに含んでいた。
ナノ粒子をコートしたPETフィルムのエッチングには、対応するロールツーロール円筒反応性イオンエッチング(RIE)プロセスに円筒電極を用いて、米国特許出願第2014/0193612号(Yuら)及び米国特許第8460568号(Davidら)に一般的に説明された装置及びプロセスを使用した。円筒電極の幅は42.5インチ(1.08メートル)とし、その直径は20インチであった(0.51メートル)であった。標準状態での酸素ガス流量を100cm/分に維持し、7500ワットでRf電力を印加した。これらの条件に起因するプロセス圧力は、3〜5mTorrであった。ナノ粒子でコートしたフィルムは、60秒の滞留(エッチング)時間を設けるために、ドラムによって移動させた。
結果として得られたツールの構造化表面の顕微鏡写真を図14に示す。画像中で粒子の中心点のxy座標を求めて構造化表面のプロファイルを算出し、これに基づいて、各粒子の半分が基材の表面から突出し、粒子が球状であると仮定して、基材の上面からの変位h(x,y)を決定した。ナノ構造化表面のばらつき及びPSDを決定するために解析された試料サイズは、7.59マイクロメートル×5.48マイクロメートル(約41.5マイクロメートルの面積)であった。変位h(x,y)におけるばらつきVarは、6857nmと求められた。次いで、h(x,y)を数値的にフーリエ変換することによりPSDを決定した。結果として得られたPSD及び波数PSD積は、実質的に方位対称であった。PSD及び波数PSD積の方位平均を図15及び図16にそれぞれ示す。図15にみられる低波数のピークは、PSDの決定に使用された面積が比較的小さかったことに起因すると考えられ、より大きな試料サイズを用いた場合には存在しないと期待される。
ツールB
UV硬化及びエッチング前のナノ粒子をコートしたPETフィルム用のコーティングを作製する際のSiOナノ粒子の充填率が低い(40重量パーセント)ことを除いて、ツールBをツールAと同様に作製した。ツールBの顕微鏡写真を図17に示す。図17から粒子の充填率を低くしたことがわかる。ナノ構造化表面のばらつき及びPSDを決定するために解析された試料サイズは、7.60マイクロメートル×5.47マイクロメートル(約41.5マイクロメートルの面積)であった。変位h(x,y)におけるばらつきVarは、6823nmと求められた。ツールAに関して説明した技法を用いてPSDを求めた。PSD及び波数PSD積の方位平均を図18及び図19にそれぞれ示す。図18にみられる低波数のピークは、PSDの決定に使用された面積が比較的小さかったことに起因すると考えられ、より大きな試料サイズを用いた場合には存在しないと期待される。
ツールC
粒径を2.2分の1だけ縮小し、粒子間の平均間隔を2.2分の1だけ縮小したことを除いて、ツールCをツールAと同様に作製した。ツールCについてのPSD及び波数PSD積は、すべての長さスケールを2.2分の1だけ縮小した状態での、ツールAについてのPSD及び波数PSD積によって与えられる。
ツールD
粒径を2.2分の1だけ縮小し、粒子間の平均間隔を2.2分の1だけ縮小したことを除いて、ツールDをツールBと同様に作製した。ツールCについてのPSD及び波数PSD積は、すべての長さスケールを2.2分の1だけ縮小した状態での、ツールBについてのPSD及び波数PSD積によって与えられる。
実施例3
第1の層と第2の層との間に配置されたナノ構造化境界面を含む光学積層体は、ツールCが構造化表面を作製するのに使用されることを除いて、米国特許出願公開第2010/0110551号(Lamanskyら)に説明されているように、連続キャスト及び硬化プロセスを用いて、構造化表面を有する第1の層を作製した後に、高屈折率バックフィルで構造化表面をバックフィルして、第2の層を形成することにより作製される。ナノ構造化境界面のPSD及び波数PSD積は、ツールCのものと同じであり、図20及び図21にそれぞれ示されている。境界面の中央面からのナノ構造化境界面の変位におけるばらつきVarは、1417nmである。ナノ構造化境界面は、例えば22ラジアン/マイクロメートルのkinと、例えば33ラジアン/マイクロメートルのkoutと、を有するとして説明できる。光学積層体は、観視角による色のばらつきを低減するために、封止されたOLED発光層上に配置される。
実施例4
第1の層と第2の層との間に配置されたナノ構造化境界面を含む光学積層体は、ツールDが構造化表面を作製するのに使用されることを除いて、米国特許出願公開第2010/0110551号(Lamanskyら)に説明されているように、連続キャスト及び硬化プロセスを用いて、構造化表面を有する第1の層を作製した後に、高屈折率バックフィルで構造化表面をバックフィルして、第2の層を形成することにより作製される。ナノ構造化境界面のPSD及び波数PSD積は、ツールDのものと同じであり、図22及び図23にそれぞれ示されている。境界面の中央面からのナノ構造化境界面の変位におけるばらつきVarは、1410nmである。ナノ構造化境界面は、例えば18ラジアン/マイクロメートルのkinと、例えば33ラジアン/マイクロメートルのkoutと、を有するとして説明できる。光学積層体は、観視角による色のばらつきを低減するために、封止されたOLED発光層上に配置される。
ツールE
SiOナノ粒子の平均粒子径が190nmであり、エッチング前のナノ粒子をコーティングしたPETフィルムを作製する際に45重量パーセントの充填率を使用し、20秒のエッチング時間を使用したことを除いて、ツールEをツールAと同様に作製した。ナノ粒子コーティングは、実質的に、200nmの厚さを有する単層コーティングであった。ツールEの顕微鏡写真を図24に示す。ナノ構造化表面のばらつき及びPSDを決定するために解析された試料サイズは、2.46マイクロメートル×1.70マイクロメートル(約4.19マイクロメートルの面積)であった。変位h(x,y)におけるばらつきVarは、15249nmと求められた。ツールAに関して説明した技法を用いてPSDを求めた。PSD及び波数PSD積の方位平均を図25及び図26にそれぞれ示す。図25にみられる低周波数のピークは、PSDの決定に使用された面積が比較的小さかったことに起因すると考えられ、より大きな試料サイズを用いた場合には存在しないと期待される。
実施例5
第1の層と第2の層との間に配置されたナノ構造化境界面を含む光学積層体は、ツールEが構造化表面を作製するのに使用されることを除いて、米国特許出願公開第2010/0110551号(Lamanskyら)に説明されているように、連続キャスト及び硬化プロセスを用いて、構造化表面を有する第1の層を作製した後に、高屈折率バックフィルで構造化表面をバックフィルして、第2の層を形成することにより作製される。ナノ構造化境界面のPSD及び波数PSD積は、ツールDのものと同じであり、図25及び図26にそれぞれ示されている。境界面の中央面からのナノ構造化境界面の変位におけるばらつきVarは、15249nmである。ナノ構造化境界面は、例えば23ラジアン/マイクロメートルのkinと、例えば34ラジアン/マイクロメートルのkoutと、を有するとして説明できる。光学積層体は、観視角による色のばらつきを低減するために、封止されたOLED発光層上に配置される。
以下は、本明細書の例示的な実施形態の列挙である。
実施形態1は、
有機発光ダイオード(OLED)発光層と、
第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面であって、第2の層は、第1の層とOLED発光層との間に配置され、第1の層は、第1の屈折率を有し、第2の層は、少なくとも1.4である第2の異なる屈折率を有し、ナノ構造化境界面は、OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置され、ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度PSDを有し、波数PSD積が6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値を有する、ナノ構造化境界面と、
を備え、
6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。
実施形態2は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.2倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態3は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.1倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態4は、8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態5は、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態6は、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態7は、パワースペクトル密度が、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、パワースペクトル密度の最大値の0.3倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態8は、パワースペクトル密度が、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、パワースペクトル密度の最大値の0.1倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態9は、パワースペクトル密度が、8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、パワースペクトル密度の最大値の0.1倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態10は、パワースペクトル密度が、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものより大きい少なくとも1つの波数については、パワースペクトル密度の最大値の少なくとも0.1倍である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態11は、平均画素間隔を有し、ナノ構造化境界面が、平均画素間隔の0.1倍未満の最も近くの隣接するピーク間の平均間隔を有する、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態12は、ナノ構造化境界面は、100nmから350nmの範囲にある最も近くの隣接するピーク間の平均間隔を有する、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態13は、封止材が、ナノ構造化境界面とOLED発光層との間に配置される、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態14は、第2の屈折率は、第1の屈折率より大きい、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態15は、第2の屈折率は、少なくとも1.6である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態16は、第2の屈折率は、少なくとも1.7である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態17は、第1の層と第2の層とのそれぞれが、連続ポリマー相を有する、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態18は、第2の層は、複数のナノ粒子を含む、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態19は、実質的に方位対称なパワースペクトル密度は、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものと、の間にある第1の大きさを有する任意の第1の波数ベクトルについて、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の局所平均間の最大差が、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の環状平均の0.7〜1.3倍であるようなパワースペクトル密度であり、
局所平均は、フーリエ空間における、第1の波数ベクトルを中心とし、第1の大きさの0.9倍の内径、第1の大きさの1.1倍の外径、及び60度の中心角を有する環状扇形上のパワースペクトル密度の平均であり、
環状平均は、フーリエ空間における、第1の大きさの0.9倍の内径、及び第1の大きさの1.1倍の外径を有する円環上のパワースペクトル密度の平均である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態20は、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものと、の間にある第1の大きさを有する任意の第1の波数ベクトルについて、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の局所平均間の最大差が、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の環状平均の0.7〜1.3倍であり
局所平均は、フーリエ空間における、第1の波数ベクトルを中心とし、第1の大きさの0.9倍の内径、第1の大きさの1.1倍の外径、及び30度の中心角を有する環状扇形上のパワースペクトル密度の平均であり、
環状平均は、フーリエ空間における、第1の大きさの0.9倍の内径、及び第1の大きさの1.1倍の外径を有する円環上のパワースペクトル密度の平均である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態21は、パワースペクトル密度が、少なくとも6回回転対称性を有する、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態22は、波数PSD積の環状平均は、8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大環状平均を有し、
8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満の任意の波数では、波数PSD積は、最大環状平均の0.1倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態23は、PSDの環状平均は、8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大環状平均を有し、
8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満の任意の波数では、PSDは、最大環状平均の0.2倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態24は、第2の屈折率が、少なくとも1.6であり、ナノ構造化境界面は、境界面の平均変位からの変位のばらつきVarを有し、波数ゼロを中心とするフーリエ空間における円であって、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じた半径を有する円に含まれ、かつ境界を定められた領域にわたるPSDの第1の積分は、Varの4倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態25は、OLED発光層とナノ構造化境界面との間に配置された内層を更に備え、
ディスプレイが完全に点灯した場合には、ディスプレイの法線に対する観視角ゼロ度でのOLED発光層からの第1の光出力は、内層では第1の色を有し、ディスプレイの外部では第2の色を有し、ディスプレイの法線に対する観視角45度でのOLED発光層からの第2の光出力は、内層では第3の色を有し、ディスプレイの外部では第4の色を有し、第1及び第3の色は、第1の色と第3の色との間において第1の色度距離を有し、第2及び第4の色は、第2の色と第4の色との間において第2の色度距離を有し、ナノ構造化境界面は、第2の色度距離が第1の色度距離の0.75倍未満であるように構成される、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態26は、
有機発光ダイオード(OLED)発光層と、
OLED発光層に近接して配置されたナノ構造化境界面と、
OLED発光層とナノ構造化境界面との間に配置された内層と、
ディスプレイが完全に点灯した場合には、ディスプレイの法線に対して観視角がゼロ度の際のOLED発光層からの第1の光出力は、内層では第1の色を有し、ディスプレイの外部では第2の色を有し、ディスプレイの法線に対して観視角45度でのOLED発光層からの第2の光出力は、内層では第3の色を有し、ディスプレイの外部では第4の色を有し、第1及び第3の色は、第1の色と第3の色との間において第1の色度距離を有し、第2及び第4の色は、第2の色と第4の色との間において第2の色度距離を有し、ナノ構造化境界面は、第2の色度距離が第1の色度距離の0.75倍未満であるように構成される、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。
実施形態27は、ナノ構造化境界面は、第2の色度距離が第1の色度距離の0.6倍未満であるように構成される、実施形態26に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態28は、ナノ構造化境界面は、第2の色度距離が第1の色度距離の0.5倍未満であるように構成される、実施形態26に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態29は、第1の色と第2の色とが同じである、実施形態26に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態30は、内層がOLED封止層である、実施形態26に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態31は、第2の層が、第1の層とOLED発光層との間に配置され、第1の層は、少なくとも1.4である第1の屈折率を有し、第2の層は、少なくとも1.6である第2のより大きい屈折率を有する、実施形態26に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態32は、第2の屈折率は、少なくとも1.7である、実施形態31に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態33は、第1の層と第2の層とのそれぞれが、連続ポリマー相を有し、ナノ構造化境界面が、第1の層と第2の層との間の連続的な境界面である、実施形態31に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態34は、ナノ構造化境界面は、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものと、の間にある第1の大きさを有する任意の第1の波数ベクトルについて、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の局所平均間の最大差が、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の環状平均の0.7〜1.3倍であるようなパワースペクトル密度を有し、
局所平均は、フーリエ空間における、第1の波数ベクトルを中心とし、第1の大きさの0.9倍の内径、第1の大きさの1.1倍の外径、及び60度の中心角を有する環状扇形上のパワースペクトル密度の平均であり、
環状平均は、フーリエ空間における、第1の大きさの0.9倍の内径、及び第1の大きさの1.1倍の外径を有する円環上のパワースペクトル密度の平均である、実施形態26に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態35は、
有機発光ダイオード(OLED)発光層と、
2つの隣接する層の間にあるナノ構造化境界面であって、ナノ構造化境界面は、OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置され、ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有する、ナノ構造化境界面と、
を備え、
ナノ構造化境界面は、OLED発光層に垂直な観視方向では、OLED発光層からの光を実質的に回折透過させないように構成され、ナノ構造化境界面は、法線に対して10度より大きい角度の少なくとも一部の観視方向では、OLED発光層からの光を回折透過させるように構成される、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。
実施形態36は、ナノ構造化境界面は、法線に対して20度より大きい角度の少なくとも一部の観視方向において、OLED発光層からの光を回折透過するように構成される、実施形態35に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態37は、ナノ構造化境界面は、法線に対して30度より大きい角度の少なくとも一部の観視方向において、OLED発光層からの光を回折透過するように構成される、実施形態35に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態38は、2つの隣接する層は、第1の屈折率を有する第1の層と、第1の層とOLED発光層との間に配置された第2の層であって、第2の層が、少なくとも1.5の第2の屈折率を有する、第2の層と、を有する、実施形態35に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態39は、第2の屈折率は、少なくとも1.6である、実施形態38に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態40は、第2の屈折率は、少なくとも1.7である、実施形態38に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態41は、OLED封止層は、OLED発光層とナノ構造化境界面との間に配置される、実施形態35に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態42は、
有機発光ダイオード(OLED)発光層と、
第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面であって、第2の層は、第1の層とOLED発光層との間に配置され、第1の層は、第1の屈折率を有し、第2の層は、第2の異なる屈折率を有し、第2の屈折率が少なくとも1.6であり、ナノ構造化境界面は、OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置され、ナノ構造化境界面は、境界面の平均変位からの変位のばらつきVarと、実質的に方位対称のパワースペクトル密度PSDと、を有する、ナノ構造化境界面と、
を備え、
波数ゼロを中心とするフーリエ空間における円であって、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じた半径を有する円により境界を定められた領域にわたるPSDの第1の積分は、Varの4倍以下である、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。
実施形態43は、第1の積分は、Varの2倍以下である、実施形態42に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態44は、第1の積分は、Var以下である、実施形態42に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態45は、フーリエ空間における2次元円環上のPSDの第2の積分は、(2π) Varの0.8〜1.0倍であり、円環は、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じた内側波数と、16ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.9との和を乗じた外側波数と、を有する、実施形態42に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態46は、第2の積分は、(2π) Varの0.9〜1.0倍である、実施形態45に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態47は、第2の積分は、約(2π) Varである、実施形態45に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態48は、波数PSD積が、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数について、最大値を有し、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての第2の波数について、波数PSD積は、最大値に第1の波数を乗じたものの0.3倍以下である、実施形態45に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態49は、波数PSD積が、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数について、最大値を有し、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数について、波数PSD積は、最大値の0.1倍以下である、実施形態45に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態50は、パワースペクトル密度は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数について最大値を有し、パワースペクトル密度は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満の波数について、最大値の0.3倍以下である、実施形態45に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態51は、パワースペクトル密度は、8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数について最大値を有し、パワースペクトル密度は、8ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満の波数について、最大値の0.1倍以下である、実施形態45に記載のOLEDディスプレイである。
実施例52は、
封止された有機発光ダイオード(OLED)発光層を準備するステップと、
封止されたOLED発光層の上に光学積層体を配置するステップであって、光学積層体は、連続する第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面を含み、第2の層が、第1の層と、封止されたOLED発光層との間に配置され、第1の層が、第1の屈折率を有し、第2の層が、第2の異なる屈折率を有し、光学積層体が、OLEDディスプレイからの光出力の観視角による色のばらつきを低減するように構成される、ステップと、
を含み、
ナノ構造化界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有する、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおける観視角による色のばらつきを低減する方法である。
実施形態53は、OLED発光層が、複数の有色サブ画素を含み、配置するステップが、光学積層体を準備するステップを含み、準備するステップが、
OLED発光層のゼロ観視角において特性波長を決定するステップと、
OLED発光層の光出力を色補正することなく保存することが望ましい、OLED発光層の最大観視角を決定するステップと、
中心波長を第2の屈折率と最大観視角の正弦との和で除したものとして、長さスケールを決定するステップと、
波数ゼロを中心とするフーリエ空間において、6ラジアンを長さスケールで除した半径を有する円に含まれ、かつ境界を定められた領域にわたる、ナノ構造化境界面のパワースペクトル密度の積分が、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの4倍以下であるように、ナノ構造化境界面を形成するステップと、
を含む、実施形態52に記載の方法である。
実施形態54は、波数ゼロを中心とするフーリエ空間において、8ラジアンを長さスケールで除した半径を有する円に含まれ、かつ境界を定められた領域にわたる、ナノ構造化境界面のパワースペクトル密度の積分が、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの4倍以下である、実施形態53に記載の方法である。
実施形態55は、パワースペクトル密度は、6ラジアンを長さスケールで除したものより大きい波数について最大値を有し、パワースペクトル密度は、6ラジアンを長さスケールで除したもの未満の波数について、最大値の0.3倍以下である、実施形態53に記載の方法である。
実施形態56は、波数PSD積は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値を有し、
6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である、実施形態53に記載の方法である。
実施形態57は、波数PSD積は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値を有し、
6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.1倍以下である、実施形態53に記載の方法である。
実施形態58は、フーリエ空間における2次元円環上のパワースペクトル密度の積分が、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの(2π)倍の0.8〜1.0倍であり、円環は、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じた内側波数と、16ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.9との和を乗じた外側波数と、を有する、実施形態53に記載の方法である。
実施形態59は、形成するステップが、
ツールを作製し、ツールを使用して第1の層上にナノ構造化表面を形成する、ステップと、
ナノ構造化表面をバックフィルして、第2の層及びナノ構造化境界面を形成する、ステップと、
を含む、実施形態53に記載の方法である。
実施形態60は、作製するステップが、
ポリマー前駆体マトリックスに分散されたナノ粒子を含む層を準備するステップと、
層を乾燥又は硬化するステップと、
乾燥又は硬化した層をエッチングするステップと、
を含む、実施形態59に記載の方法である。
実施形態61は、乾燥又は硬化するステップは、層を乾燥するステップと硬化するステップとの両方を含む、実施形態60に記載の方法である。
実施形態62は、第2の屈折率は、1.7より大きい、実施形態53に記載の方法である。
実施形態63は、有色サブ画素は、最短中心波長と、最長中心波長と、中間中心波長と、を有し、特性波長は、中間中心波長である、実施形態53に記載の方法である。
実施形態64は、有色サブ画素は、最短中心波長と、最長中心波長と、中間中心波長と、を有し、特性波長は、最短中心波長である、実施形態53に記載の方法である。
実施形態65は、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおける観視角による色のばらつきを低減するための光学積層体の使用法であって、光学積層体は、第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面を含み、第1の層が、第1の屈折率を有し、第2の層が、第2の異なる屈折率を有し、光学積層体は、第1の層と封止されたOLED発光層との間に第2の層がある状態で、封止されたOLED発光層上に配置され、ナノ構造化境界面は、10ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものと、13ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.8との和を乗じたものと、の間にある第1の大きさを有する任意の第1の波数ベクトルについて、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の局所平均間の最大差が、第1の波数ベクトルにおけるパワースペクトル密度の環状平均の0.7〜1.3倍であるようなパワースペクトル密度を有し、局所平均は、フーリエ空間における、第1の波数ベクトルを中心とし、第1の大きさの0.9倍の内径、第1の大きさの1.1倍の外径、及び60度の中心角を有する環状扇形上のパワースペクトル密度の平均であり、環状平均は、フーリエ空間における、第1の大きさの0.9倍の内径、及び第1の大きさの1.1倍の外径を有する円環上のパワースペクトル密度の平均である、光学積層体の使用法である。
実施形態66は、第2の屈折率は、第1の屈折率より大きい、実施形態65に記載の光学積層体の使用法である。
実施形態67は、第2の屈折率は、1.6より大きい、実施形態66に記載の光学積層体の使用法である。
実施形態68は、パワースペクトル密度は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数について最大値を有し、パワースペクトル密度は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満の波数について、最大値の0.3倍以下である、実施形態67に記載の光学積層体の使用法である。
実施形態69は、波数PSD積は、6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値を有し、
6ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である、実施形態67に記載の光学積層体の使用法である。
実施形態70は、フーリエ空間における2次元円環上のパワースペクトル密度の積分が、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの(2π)倍の0.8〜1.0倍であり、円環は、9ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率を乗じた内側波数と、16ラジアン/マイクロメートルに第2の屈折率と0.9との和を乗じた外側波数と、を有する、実施形態67に記載の光学積層体の使用法である。
実施形態71は、OLED発光層が、複数の有色サブ画素を含み、有色サブ画素が、最短中心波長λa、最長中心波長、及び中間中心波長を含み、フーリエ空間における2次元円環上のパワースペクトル密度の積分が、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの(2π)倍の0.8〜1.0倍であり、円環は、1.8π n2/λaから2π n2/λaの範囲にある内側波数と、2π(n2+0.8)/λaから2.2π(n2+0.9)/λaの範囲にある外側波数と、を有し、n2は、第2の屈折率である、実施形態65に記載の光学積層体の使用法である。
実施形態72は、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおける観視角による色のばらつきを低減するための光学積層体の使用法であって、光学積層体は、第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面を含み、第1の層が、第1の屈折率を有し、第2の層が、第2の異なる屈折率を有し、光学積層体は、第1の層と封止されたOLED発光層との間に第2の層がある状態で、封止されたOLED発光層上に配置され、ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有する、光学積層体の使用法である。
実施形態73は、OLED発光層が、複数の有色サブ画素を含み、有色サブ画素が、最短中心波長λa、最長中心波長、及び中間中心波長を含み、フーリエ空間における2次元円環上のパワースペクトル密度の積分が、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの(2π)倍の0.8〜1.0倍であり、円環は、1.8π n2/λaから2π n2/λaの範囲にある内側波数と、2π(n2+0.9)/λaから2.2π(n2+0.9)/λaの範囲にある外側波数と、を有し、n2は、第2の屈折率である、実施形態72に記載の光学積層体の使用法である。
実施形態74は、内側波数が2π n2/λaであり、外側波数が2π(n2+0.9)/λaである、実施形態73に記載の光学積層体の使用法である。
実施形態75は、OLED発光層が、複数の有色サブ画素を含み、有色サブ画素が、最短中心波長λa、最長中心波長、及び中間中心波長を含み、第2の屈折率がn2であり、1.6π n2/λa未満のすべての波数について、波数PSD積が最大値の0.3倍以下である、実施形態1に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態76は、2.2π(n2+0.9)/λaより大きいすべての波数については、波数PSD積は、最大値の0.3倍以下である、実施形態75に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態77は、OLED発光層が、複数の有色サブ画素を含み、有色サブ画素が、最短中心波長λa、最長中心波長、及び中間中心波長を含み、フーリエ空間における2次元円環上のPSDの第2の積分が、(2π) Varの0.8〜1.0倍であり、円環は、少なくとも1.6π n2/λaの内側波数と、2.2π(n2+1)/λa以下の外側波数と、を有し、n2は、第2の屈折率である、実施形態42に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態78は、内側波数は、1.8π n2/λaから2π n2/λaの範囲にあり、外側波数は、2π(n2+0.9)/λaから2.2π(n2+0.9)/λaの範囲にある、実施形態77に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態79は、内側波数が2π n2/λaであり、外側波数が2π(n2+0.9)/λaである、実施形態78に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態80は、第2の積分は、(2π) Varの0.9〜1.0倍である、実施形態79に記載のOLEDディスプレイである。
実施形態81は、有色サブ画素が、最短中心波長、最長中心波長、及び中間中心波長を有し、特性波長が最短中心波長であり、フーリエ空間における2次元円環上のパワースペクトル密度の積分が、ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの(2π)倍の0.8〜1.0倍であり、円環は、少なくとも1.6πに第2の屈折率を乗じ、最短中心波長で除したものである内側波数と、2.2πを最短中心波長で除し、第2の屈折率と0.9との和を乗じたもの以下である外側波数と、を有する、実施形態52に記載の方法である。
実施形態82は、内側波数が、2πに第2の屈折率を乗じ、最短中心波長で除したものであり、外側波数が、2πを最短中心波長で除し、第2の屈折率と0.9との和を乗じたものである、実施形態81に記載の方法である。
実施形態83は、フーリエ空間における2次元円環にわたるパワースペクトル密度の積分が、ばらつきの(2π)倍の0.9〜1.0倍である、実施形態82に記載の方法である。
図中の要素の説明は、特に指示がない限り、他の図中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。具体的な実施形態を本明細書において例示し記述したが、様々な代替及び/又は等価な実施により、図示及び記載した具体的な実施形態を、本明細書の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者により理解されるであろう。本出願は、本明細書において論じた具体的な実施形態のいかなる適合例又は変形例であっても包含することを意図する。したがって、本明細書は、特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定されるものとする。

Claims (20)

  1. 有機発光ダイオード(OLED)発光層と、
    第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面であって、前記第2の層は、前記第1の層と前記OLED発光層との間に配置されており、前記第1の層は、第1の屈折率を有し、前記第2の層は、少なくとも1.4である第2の異なる屈折率を有し、前記ナノ構造化境界面は、前記OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置されており、前記ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度PSDを有し、波数PSD積が6ラジアン/マイクロメートルに前記第2の屈折率を乗じたものより大きい波数で最大値を有する、ナノ構造化境界面と、
    を備える有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであって、
    6ラジアン/マイクロメートルに前記第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、前記波数PSD積は、前記最大値の0.3倍以下である、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
  2. 前記パワースペクトル密度は、6ラジアン/マイクロメートルに前記第2の屈折率を乗じたもの未満のすべての波数については、前記パワースペクトル密度の最大値の0.3倍以下である、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
  3. 前記パワースペクトル密度は、13ラジアン/マイクロメートルに前記第2の屈折率と0.8との和を乗じたものより大きい少なくとも1つの波数については、前記パワースペクトル密度の最大値の少なくとも0.1倍である、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
  4. 平均画素間隔を有し、前記ナノ構造化境界面の最も近い隣接するピーク間の平均間隔は、前記平均画素間隔の0.1倍未満である、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
  5. 封止材が、前記ナノ構造化境界面と前記OLED発光層との間に配置されている、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
  6. 前記OLED発光層は、複数の有色サブ画素を含み、前記有色サブ画素は、最短中心波長λa、最長中心波長、及び中間中心波長を有し、前記第2の屈折率はn2であり、1.6π n2/λa未満のすべての波数について、前記波数PSD積は前記最大値の0.3倍以下であり、2.2π(n2+0.9)/λaより大きいすべての波数について、前記波数PSD積は前記最大値の0.3倍以下である、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
  7. 前記第2の屈折率は、少なくとも1.6であり、前記ナノ構造化境界面は、前記境界面の平均変位からの変位のばらつきVarを有し、波数ゼロを中心とするフーリエ空間における円であって、9ラジアン/マイクロメートルに前記第2の屈折率を乗じた半径を有する円に含まれ、かつ前記円により境界を定められた領域にわたるPSDの第1の積分は、Varの4倍以下である、請求項1に記載のOLEDディスプレイ。
  8. 前記OLED発光層と前記ナノ構造化境界面との間に配置された内層を更に備え、
    前記ディスプレイが完全に点灯した場合には、前記ディスプレイの法線に対する観視角がゼロ度の際の前記OLED発光層からの第1の光出力は、前記内層では第1の色を有し、前記ディスプレイの外部では第2の色を有し、前記ディスプレイの前記法線に対する観視角が45度の際の前記OLED発光層からの第2の光出力は、前記内層では第3の色を有し、前記ディスプレイの外部では第4の色を有し、前記第1及び前記第3の色は、前記第1の色と前記第3の色との間において第1の色度距離を有し、前記第2及び前記第4の色は、前記第2の色と前記第4の色との間において第2の色度距離を有し、前記ナノ構造化境界面は、前記第2の色度距離が前記第1の色度距離の0.75倍未満であるように構成されている、請求項1に記載の有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
  9. 有機発光ダイオード(OLED)発光層と、
    前記OLED発光層に近接して配置されたナノ構造化境界面と、
    前記OLED発光層と前記ナノ構造化境界面との間に配置された内層と、を備える有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであって、
    前記ディスプレイが完全に点灯した場合には、前記ディスプレイの法線に対する観視角がゼロ度の際の前記OLED発光層からの第1の光出力は、前記内層では第1の色を有し、前記ディスプレイの外部では第2の色を有し、前記ディスプレイの前記法線に対する観視角が45度の際の前記OLED発光層からの第2の光出力は、前記内層では第3の色を有し、前記ディスプレイの外部では第4の色を有し、前記第1及び前記第3の色は、前記第1の色と前記第3の色との間において第1の色度距離を有し、前記第2及び前記第4の色は、前記第2の色と前記第4の色との間において第2の色度距離を有し、前記ナノ構造化境界面は、前記第2の色度距離が前記第1の色度距離の0.75倍未満であるように構成されている、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
  10. 前記内層はOLED封止層である、請求項9に記載のOLEDディスプレイ。
  11. 有機発光ダイオード(OLED)発光層と、
    2つの隣接する層の間にあるナノ構造化境界面であって、前記ナノ構造化境界面は、前記OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置されており、前記ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有する、ナノ構造化境界面と、
    を備える有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであって、
    前記ナノ構造化境界面は、前記OLED発光層に直交する観視方向では、前記OLED発光層からの光を実質的に回折透過させないように構成されており、前記ナノ構造化境界面は、法線に対して10度より大きい角度での少なくとも一部の観視方向では、前記OLED発光層からの光を回折透過させるように構成されている、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
  12. 有機発光ダイオード(OLED)発光層と、
    第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面であって、前記第2の層は、前記第1の層と前記OLED発光層との間に配置されており、前記第1の層は、第1の屈折率を有し、前記第2の層は、第2の異なる屈折率を有し、前記第2の屈折率が少なくとも1.6であるナノ構造化境界面と、を備える有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであって、
    前記ナノ構造化境界面は、前記OLED発光層のエバネッセント領域の外部に近接して配置されており、前記ナノ構造化境界面は、前記境界面の平均変位からの変位のばらつきVarと、実質的に方位対称のパワースペクトル密度PSDと、を有し、
    波数ゼロを中心とするフーリエ空間における円であって、9ラジアン/マイクロメートルに前記第2の屈折率を乗じた半径を有する円により境界を定められた領域にわたるPSDの第1の積分は、Varの4倍以下である、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ。
  13. フーリエ空間における2次元円環にわたる前記PSDの第2の積分は、(2π) Varの0.8〜1.0倍であり、前記円環は、9ラジアン/マイクロメートルに前記第2の屈折率を乗じた内側波数と、16ラジアン/マイクロメートルに前記第2の屈折率と0.9との和を乗じた外側波数と、を有する、請求項12に記載のOLEDディスプレイ。
  14. 前記OLED発光層は、複数の有色サブ画素を含み、前記有色サブ画素は、最短中心波長λa、最長中心波長、及び中間中心波長を有し、フーリエ空間における2次元円環にわたる前記PSDの第2の積分が、(2π) Varの0.8〜1.0倍であり、前記円環は、1.8π n2/λaから2π n2/λaの範囲にある内側波数と、2π(n2+0.9)/λaから2.2π(n2+0.9)/λaの範囲にある外側波数と、を有し、n2は、前記第2の屈折率である、請求項12に記載のOLEDディスプレイ。
  15. 前記内側波数は2π n2/λaであり、前記外側波数は2π(n2+0.9)/λaであり、前記第2の積分は、(2π) Varの0.9〜1.0倍である、請求項14に記載のOLEDディスプレイ。
  16. 封止された有機発光ダイオード(OLED)発光層を準備するステップと、
    前記封止されたOLED発光層の上に光学積層体を配置するステップであって、前記光学積層体は、連続する第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面を含み、前記第2の層は、前記第1の層と、前記封止されたOLED発光層との間に配置されており、前記第1の層は、第1の屈折率を有し、前記第2の層は、第2の異なる屈折率を有し、前記光学積層体は、前記OLEDディスプレイからの光出力の観視角による色のばらつきを低減するように構成されている、ステップと、
    を含み、
    前記ナノ構造化界面は実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有する、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおける観視角による色のばらつきを低減する方法。
  17. 前記OLED発光層は、複数の有色サブ画素を含み、前記配置するステップは、前記光学積層体を準備するステップを含み、前記準備するステップは、
    前記OLED発光層のゼロ観視角において特性波長を決定するステップと、
    前記OLED発光層の光出力を色補正することなく保存することが望ましい、前記OLED発光層の最大観視角を決定するステップと、
    中心波長を前記第2の屈折率と前記最大観視角の正弦との和で除したものとして、長さスケールを決定するステップと、
    ゼロ波長を中心とするフーリエ空間における円であって、6ラジアンを前記長さスケールで除した半径を有する円に含まれ、かつ前記円により境界を定められた領域にわたる、前記ナノ構造化境界面の前記パワースペクトル密度の積分が、前記ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの4倍以下であるように、前記ナノ構造化境界面を形成するステップと、
    を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記有色サブ画素は、最短中心波長、最長中心波長、及び中間中心波長を有し、前記特性波長は前記最短中心波長であり、フーリエ空間における2次元円環にわたる前記パワースペクトル密度の積分は、前記ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの(2π)倍の0.8〜1.0倍であり、前記円環は、少なくとも1.6πに前記第2の屈折率を乗じ、前記最短中心波長で除したものである内側波数と、2.2πを前記最短中心波長で除し、前記第2の屈折率と0.9との和を乗じたもの以下である外側波数と、を有する、請求項16に記載の方法。
  19. 有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイにおける観視角による色のばらつきを低減するための光学積層体の使用であって、前記光学積層体は、第1の層と第2の層との間にあるナノ構造化境界面を含み、前記第1の層は、第1の屈折率を有し、前記第2の層は、第2の異なる屈折率を有し、前記光学積層体は、前記第1の層と封止されたOLED発光層との間に前記第2の層がある状態で、前記封止されたOLED発光層上に配置されており、前記ナノ構造化境界面は、実質的に方位対称のパワースペクトル密度を有する、光学積層体の使用。
  20. 前記OLED発光層は、複数の有色サブ画素を含み、前記有色サブ画素は、最短中心波長λa、最長中心波長、及び中間中心波長を含み、フーリエ空間における2次元円環にわたる前記パワースペクトル密度の積分は、前記ナノ構造化境界面の平均変位からの変位のばらつきの(2π)倍の0.8〜1.0倍であり、前記円環は、1.8π n2/λaから2π n2/λaの範囲にある内側波数と、2π(n2+0.9)/λaから2.2π(n2+0.9)/λaの範囲にある外側波数と、を有し、n2は、前記第2の屈折率である、請求項19に記載の光学積層体の使用。
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