JP2019515357A - コンタクトレンズ - Google Patents

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Abstract

少なくとも最小の酸素透過率を維持しながらレンズの少なくとも1つの領域の水透過率を制限するように構築されたコンタクトレンズである。所定のレンズ厚さの単一のレンズ材料により又は2つ以上の材料層の使用により、最大の水透過率及び最小の酸素透過係数が達成される。【選択図】図1

Description

関連出願への相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2014年11月22日に出願された米国特許仮出願第62/083,198号の利益を主張するものである。
本発明の技術分野:本発明は、一般に、光学レンズの分野に関し、より詳細には、少なくとも最小の酸素透過率を維持しながらレンズの少なくとも1つの領域の水透過率を制限するように構築されたコンタクトレンズに向けられる。所定のレンズ厚さの単一のレンズ材料により又は2つ以上の材料層の使用により、最大の水透過率及び最小の酸素透過係数が達成される。
コンタクトレンズを装用する消費者の眼の健康は、レンズを透過する酸素の量に大いに依存する。レンズが作製される材料は、一般に、それらの酸素透過係数に関して選択され、健康な角膜を維持するのに必要な最小の酸素の量を求めるべく多数の研究が行われている。
ガス透過係数、又はこの説明により該当する酸素透過係数は、係数Dkを用いて数学的に説明され、ここで、Dは、酸素がどれくらい速く材料を通って移動するかの尺度である、拡散係数(cm/sec)であり、kは、材料に酸素がどれくらい含まれるかの尺度である、溶解度係数(mlO/ml材料×mmHg)である。酸素透過率の係数(Dk/t又はDk/L)は、材料の酸素透過係数をセンチメートルの材料の厚さで割ることにより導出される。
一般の人向けの市販のレンズ製品で現在示される最良の透過係数は、Dk=80〜150×10−11(cm/sec)(mLO)/(mL×mmHg)(Barrer)の範囲内である。これらのレンズの材料は、一般に、シリコーンアクリレート、又はシリコーンハイドロゲルを生み出すことになるシリコーンアクリレートと親水性モノマーとのコポリマーである。前者は典型的にハードレンズであり、一方、後者はソフトレンズである。これらのレンズは、角膜の健康を支えるために薄い設計で提供されなければならず、これは、耐久性、取り扱い、及びハイドロゲルの場合には脱水に関連する問題につながることがある。
脱水、すなわち、レンズの内部からの水の損失は、レンズの幾何学的形状の変化につながり、レンズの直径、厚さ、及び曲率半径が減少し、レンズの屈折力(optical power)が変化し、レンズは、レンズ表面上の乏しいぬれを呈する。レンズの収縮は、低減した眼上の動きにより示されるように眼上のレンズの締めつけにつながることがあり、一方、乏しいぬれは、まばたき時に眼瞼がレンズの上を通過するときの不快につながることがある。しばしば、脱水の影響は、下にある角膜の湾曲よりも長いレンズ後方曲率半径をもつレンズをフィッティングすることにより対処される。その場合、レンズの収縮は、レンズの動きを維持しながらレンズを眼との適正な関係性にするようにのみ作用する。不快を防ぐために、レンズは、ぬれ角度を低減させてレンズの前の涙液層を維持するべく表面処理され、又はレンズは、装用中の快適さを維持するべく表面上ににじみ出ることができる潤滑物質が予め充填される。
上記の説明は、今日商用利用されるすべてのレンズに一般にあてはまるが、1つの重要な例外がある。この例外は、シリコーンゴム(架橋ポリジメチルシロキサン、PDMS)で作製されたレンズである。PDMSは、第1に、最高に競合する材料の透過係数の2倍以上であるその極めて高い酸素透過係数により、コンタクトレンズに用いるのに魅力的であり、第2に、PDMSは、軟質であり、機械的特性がヒト組織と類似しており、第3に、PDMSは、インプラント及び創傷被覆材での生体材料としての安全な使用の長い歴史を有し、第4に、PDMSは、最終レンズへの設計特徴の高い移行で容易に成型され、最後に、PDMSは、ハイドロゲルではなく、したがって細菌の侵入を受けない。
残念なことに、PDMS(50年近く前にコンタクトレンズで最初に出現している)は、一般コンタクトレンズ市場では成功を収めていない。1つの理由は、「粘着」問題として一般に説明され、これは「レンズ付着」としても説明される。装着後にわずか15分でレンズの動きがないことがしばしば観察されることがある。事実上、初期の経験は、レンズの取り外し時の上皮の小片の損失につながる、角膜へのレンズの実際の付着を含んでいた。このような出来事は、痛みを伴うものの、角膜は割とすぐに自己修復するため、視力を脅かすものではなかったが、それでも、角膜の表面の何らかの破壊は感染の機会をもたらす。
PDMSレンズは、小児無水晶体症の屈折矯正を除いては、一般コンタクトレンズ市場での地位を失った。幼児でのこの症状は、治療を受けないままでいると、例外なく、内部の水晶体が欠損している眼の失明につながる。小児無水晶体症のためのPDMSコンタクトレンズでの屈折処置は、高い中心厚をもつ厚さプロフィールを必要とするコンタクトレンズでの極度の屈折力の必要性に起因して独特である。粘着問題は、このような用途では稀にしか観察されない。厚いレンズは、まばたき中の瞼との強制的接触に起因してレンズの動きを促進することが知られている。さらに、高い酸素透過係数に起因して、小児無水晶体症のためのレンズは、最高30日間の連続装用に関する規制当局の承認を得ており、したがって、レンズを頻繁に取り外す必要はなく、これにより、上皮の剥離の恐れを低減する。
厚い中心部をもつレンズでの小児の成功の推論に続いて、レンズ表面ぬれを向上させる手法(典型的にはプラズマ処理)を用いて、レンズ粘着問題に対処するべく初期の努力がなされている。プラズマ処理レンズと併せてより緩いレンズと眼との関係性をもつ修正されたレンズ幾何学的形状設計が探究されたが失敗に終わっている。レンズは少ない水分(典型的には0.2%未満)を含有していたので、レンズの脱水は、レンズ付着の起こりうる要因とは思われなかった。
PDMSコンタクトレンズは、高い酸素溶解度係数及び大きい酸素拡散係数(内部流束の割合)(ポリマーにおけるケイ素原子の極めて高い移動度から導出される)を有し、これらの特性は非常に高い酸素透過係数(Dk)につながる。透過係数は、事実上、これらの2つの特性の積である。酸素に関して前述した透過種の拡散係数が、1つの特性である。第2の特性は、透過種が透過している材料中の透過種の溶解度係数である。特定の透過種に関する特性の両方に関して高い値を有する材料は、該透過種の高い透過係数を常に有する。PDMSは非常に低い水の溶解度係数を有するので、しばしば、水は該材料を通して遅い速度で運搬され得るとみなされる。この仮定を受けて、脱水に起因する収縮の可能性はなく、透過による水の運搬は最小限であると結論付けられるであろう。水の運搬を最小にするための戦略は、「粘着」問題を解決するための適当な手法として認識又は報告されていなかった。
コンタクトレンズ設計者によるPDMSによる低い水の運搬の仮定が誤りであることと、水の運搬自体がこの特許の基礎であるレンズの粘着の根本原因であることが認識される。液体の水は、PDMSレンズの内部でかろうじて検出可能であるが、水蒸気分子は、該材料を自由に通過することができる。事実上、この材料による酸素の透過係数は印象的ではあるが、水蒸気の透過係数は50倍以上も高い。この大きさの水透過係数では、数分ほどでレンズの下からすべての涙液体積を運搬することが可能である。レンズの後ろの涙液層及び上皮のムチン層に関連した水の枯渇は、レンズ表面と角膜表面との両方を疎水性にし、これにより、互いへの引力を増加させることがある。このような疎水性表面引力は、必然的に、付着及び動きのないことにつながるであろう。これらの影響は、表面処理又はゆるくフィットするレンズ設計戦略では軽減されそうにないであろう。レンズへの暴露が普通よりも長い閉眼装用時間を含む幼児などの装用者でいくらかの改善が観察されるであろう。
最初に考えられる粘着への解決策は、非常に高い酸素透過を伴うが迅速な水透過を伴わない別の材料を見つけ出すことであろう。もちろん、このような材料は、コンタクトレンズに適した機械的特性を有し、自動化できるキャストモールディングなどの低コストのプロセスによって比較的低価格に製造可能であることを必要とし、患者の大多数に対応するべく小さい最小在庫管理単位(SKU)を必要とするであろう。新しい材料は、フィッティングが簡単であり、装用が快適であり、光学的に透明でありながら、無毒で、満足のいく生物適合性がなければならないであろう。このような材料の探索が50年近くにわたって進められており、これらの要件のすべてを満たす材料はまだ提示されていない。硬質のガス透過性材料で作製されたレンズが最も近づいてきているが、装用があまり快適ではなく、フィッティングが難しく、製造が高価であり、より大きい最小在庫管理単位を必要とする。
Holden及びMertzは、開眼でコンタクトレンズを装用(終日装用)するための及び通常の夜通しの睡眠期間もレンズを装用(長期装用又は連続装用)するための正常な角膜生理機能の維持のための最小の酸素透過率に関する基準を作った。
Holden及びMertzは、角膜浮腫を回避するための臨界酸素レベルを研究し、それらを酸素透過率及びEOPの観点で定義した。角膜浮腫とハイドロゲルレンズの酸素透過率との関係性が、36時間の装用期間にわたる種々のコンタクトレンズにより誘発される角膜膨潤反応を測定することにより、終日装用コンタクトレンズと長期装用コンタクトレンズとの両方に関して検査された。導出された関係性は、正常な若年成人群での終日装用及び長期装用で起こる平均浮腫レベルを±1.0%以内と予想することを可能にした。終日装用コンタクトレンズ及び長期装用コンタクトレンズに関する浮腫を回避するのに必要とされる臨界レンズ酸素透過率が、導出された曲線から得られた。Holden及びMertzは、終日装用条件下で、少なくとも24.1±2.7×10−9(cm)/(cm・s・mmHg)又はBarrer/cmの酸素透過率(Dk/t)、9.9%のEOP(Equivalent Oxygen Percentage)を有するレンズは、角膜浮腫を誘発しなかったことを見出した。
本開示は、成功した商品化されたコンタクトレンズよりも多くない水の運搬を呈しながら少なくともHolden Mertzの酸素透過率に関する最小基準を満たすレンズを作製するという代替的な手法を通じて問題に対処する。本発明は、最小レベルの酸素透過率を維持しながら水透過率を低減するための手段を開示する。本発明の第1の実施形態は、非常に高い透過係数のレンズ材料の酸素透過率を最小の容認できるレベルに維持しながら水透過率を最大の容認できるレベルに低減するべく所定の厚さを有するレンズである。本発明の第2の実施形態は、少なくとも2つの材料を備えるレンズであり、結合された材料は、酸素透過率を少なくとも最小の容認できるレベルに維持しながら複合レンズの水透過率を最大の容認できるレベルに低減するべく単一のデバイスへ構成される。
これまでに、並行していると思われる手法がハイブリッドレンズ又は複合レンズと呼ばれるレンズで考えられているが、該手法(Saturn Lens、Softperm Lens、Synergeyes Lens商標のレンズなど)は、それらの特性を融合することによって協働する構成材料を有することを試みておらず、むしろ、別個の機能を果たすべく異種の材料を異なる位置に(隣り合わせに、眼の中央に、及び眼の周辺に)用いることによるものであった。本開示は、レンズ上の同じ位置で、したがって、眼の上の同じ位置で所望の性能を得るためにそれらの合計された特性をもたらす一連の材料を提供する。本開示は、上記の複合型レンズ又はハイブリッド型レンズの場合のようにレンズの軸と同軸ではなく平行でレンズの軸と垂直な材料で異種の材料を「サンドイッチ」又は層状の構成に構成する。
従来技術はまた、硬質のレンズ光学系をもたらしながら眼と接触しているときにレンズの快適さをもたらす目的で前方硬質層及び後方軟質層を有するレンズを開示している。このようなラミネートレンズは、少なくとも最小の酸素透過率を維持しながら最大の容認できる水透過率のバランスをとるという課題に対処していない。
さらなる技術分野は、空気キャビティ並びに流体及びゲル材料で満たされたキャビティをもつレンズを教示しており、これらは、最小の酸素透過率を維持しながらレンズを最大の水透過率に制限するという課題に対処していない。従来技術はまた、少なくとも最小の酸素透過率を維持しながら最大の容認できる水透過率のバランスをとるという課題に対処していないレンズにおける成分及び要素の包含を開示する。
本開示の目的は、コンタクトレンズを装用するための正常な角膜生理機能の維持のための最小の酸素透過率をもつコンタクトレンズを提供することである。
本開示の別の目的は、他の成功した商品化されたコンタクトレンズよりも多くない水の運搬を伴うコンタクトレンズを提供することである。
この開示のさらなる目的は、少なくとも最小の容認できるレベルの酸素透過率を有していながら最大の容認できるレベルよりも低い複合レンズの水透過率をもつ複合ソフト又はハードコンタクトレンズを提供することである。
この文書で用いられる用語及び文言並びにその変形は、他に明白に規定されない限り、限定とは対照的にオープンエンドとして解釈されるべきである。上記の例として、「含む」という用語は、「限定ではなく、含む」などを意味すると読まれるべきであり、「例」という用語は、その網羅的又は限定するリストではない、アイテムの例示的な事例を説明において提供するのに用いられ、「a」又は「an」という用語は、「少なくとも1つ」、「1つ以上の」などを意味すると読まれるべきであり、「従来の」、「伝統的な」、「通常」、「標準」、「公知」などの形容詞、及び類似の意味の用語は、説明されるアイテムを所与の時間期間に又は所与の時点で利用可能なアイテムに限定すると解釈されるべきではなく、代わりに、現在又は将来の任意の時点で利用可能又は公知であり得る従来の、伝統的な、通常の、又は標準の技術を包含するように読まれるべきである。同様に、この文書が当業者には明らか又は公知であろう技術を言及する場合、こうした技術は、現在又は将来の任意の時点で当業者には明らかな又は公知の技術を包含する。
いくつかの場合の「1つ以上の」、「少なくとも」、「限定はされないが」、又は他の同様の文言などの広い言葉及び文言の存在は、こうした広い文言が存在しない場合により狭い事例が意図又は必要とされることを意味すると読解されるものではない。加えて、本明細書に記載された種々の実施形態は、例示的なブロック図、流れ図、及び他の例示の観点で説明される。この文書を読んだ後の当業者には明らかなように、例示された実施形態及びそれらの種々の代替的な実施形態は、例示された例に限定されずに実装することができる。例えば、ブロック図及びそれらに付随する説明は、特定のアーキテクチャ又は構成を義務付けるものとして解釈されるべきではない。
本明細書で用いられる場合のコンタクトレンズは、複合フィルムを含む1つ以上のフィルムから作製される。複合フィルムは、フィルムの複数の層を含む複数のフィルムで構成されたフィルムである。いくつかの実施形態では、必ずしもすべての実施形態ではないが、コンタクトレンズは複合フィルムからのみ作製され、この場合、用語は交換可能に用いることもできる。
したがって、その詳細な説明がより良く理解され得るように、且つ、本発明の当該技術分野への寄与がより良く認識され得るように、本発明のより重要な特徴がやや幅広く概説されている。以下で説明されることになる、本明細書に付属の請求項の主題をなすことになる、本発明のさらなる特徴が存在する。本明細書で列挙された特徴及び本発明の他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明及び付属の請求項を参照するとより良く理解されるであろう。
本明細書に組み込まれ、その一部をなす添付図は、本発明の実施形態を例示し、その説明と共に、この発明の原理を解説するのに役立つ。図面は、網羅的となること又は本発明を開示された正確な形態に限定することを意図していない。本発明は修正及び変更を伴って実施することができることと、本発明は請求項及びその均等物によってのみ制限されることを理解されたい。
本開示の選択された実施形態に係る第1の厚さ及び第2のより大きい厚さをもつコンタクトレンズの断面図である。 本開示の選択された実施形態に係る酸素及び水蒸気に関する種々の透過係数をもつ2つの層を有するコンタクトレンズの断面図である。 本開示の選択された実施形態に係る酸素及び水蒸気に関する種々の透過係数をもつ複数の層を有するコンタクトレンズの断面図である。 本開示の選択された実施形態に係る外側レンズ材料層及び内側材料層をもつコンタクトレンズの断面図である。 本開示の選択された実施形態に係る外側レンズ材料層、内側材料層、及び層間の接着剤層を有するコンタクトレンズの断面図である。 本開示の選択された実施形態に係る外側レンズ材料層及びコンタクトレンズのいくつかの領域においてずらされた内側材料層を有するコンタクトレンズの断面図である。 第2の材料層を包含する前の材料のうちの1つだけの全厚により初めに表されるそれらの透過係数のフラクションとしての複合材の酸素及び水透過係数の変動、及び初めの材料層の部分厚を第2の材料の等価な部分厚の層に置き換えることによる初めの透過係数に対する変化のチャートであり、この場合、第2の材料は、異なる酸素及び水蒸気透過係数を有する。 酸素透過係数の比(PO1/PO2)が一定に保持される第1のシナリオのチャートである。 酸素透過係数の比(PO1/PO2)が一定に保持される第2のシナリオのチャートである。
本発明の多くの態様は、以下の図面を参照するとより良く理解することができる。図中の構成要素は、必ずしも原寸に比例して描かれていない。代わりに、本発明の構成要素を明瞭に例示するために強調がなされている。さらに、同様の参照番号は、図面でのいくつかの図を通して対応する部分を表す。
本発明の第1の実施形態は、非常に高い酸素及び水蒸気透過係数を有する単一のレンズ材料を含む。レンズに関する厚さプロフィールは、酸素透過率を最小レベル以上に保ちながら水透過率を最大レベル以下に低減するように選択される。Fornasieroと共同研究者ら(2005)は、商業的に成功したハイドロゲル及びシリコーンハイドロゲルレンズ材料を通る水の定常状態拡散を測定し、一方、Rofojo(1980)は、シリコーンゴムレンズ材料を通る水の運搬を測定した。2つの研究に関する測定単位が異なって報告されているが、水透過係数を共通の測定単位にするために換算が可能である。
並行して、商業的に成功したレンズのうちの2つのレンズ厚さプロフィールが公知である。結果として生じる水透過率は、水透過係数を厚さで割ったものとして計算される。水透過係数は、測定の際に材料の周囲の湿度に伴い変化することは注目に値する。さらに、透過係数は、ハイドロゲル材料が脱水し、より薄くなる際に、変化する場合がある。そうであっても、周囲湿度の範囲の平均値を本開示の目的のために用いることができる。
水透過係数は、μg/μmcm−1で又はcm/μmで報告することができ、cm/μgHO及びmmHG/Atmに換算することができ、これは次に、Barrerに換算することができる。このような換算は、水透過係数に関する従来のハイドロゲル及びシリコーンハイドロゲルの測定値をシリコーンゴム材料の水透過係数の報告値と比較することを可能にする。以下の表は、比較のために報告値を提示する:
Figure 2019515357
polymaconに関するレンズ厚さのこれまでの報告は、0.04〜0.18mmの中心厚値の範囲の商品化されたレンズを含む。レンズの大多数は、0.08から0.12mmまでの間の中心厚値又は0.10mmの平均を有する。polymaconで作製されたレンズは、レンズ付着の報告なしに50年以上使用され続けていることが実証されている。polymaconレンズの長期の商業的成功の研究と、レンズ付着又は「粘着」の報告がないことは、レンズの後ろの涙液層の枯渇を防ぐのに水蒸気透過率が十分に低いことを示唆する。polymaconはまた、低い酸素透過係数を有し、開眼装用のための酸素の送達に関するHolden Mertz基準を下回るため、新しいフィットの小さい割合を構成することは注目に値する。
本明細書での開示は、酸素透過率を開眼装用に関するHolden Mertz基準以上に維持しながら水透過率をpolymaconレンズにより実証される概算レベルに低減するための所定のレンズ厚さの使用を一実施形態として提供する。本発明のレンズに関する最小の酸素透過率(Dk/t)として設定されるHolden Mertz値は、24.1±2.7×10−9(cm)/(cm・s・mmHg)である。例えば、ポリジメチルシロキサンの1つの変種は、Dk=340×10−11(cm/sec)(mLO)/(mL×mmHg)と報告されている。同じ材料の他の変種は、より高い又はより低いDkの測定値を有する可能性がある。
Dk=340×10−11(cm/sec)(mLO)/(mL×mmHg)をもつ材料で作製されたレンズは、Dk/t=24.1×10−9(cm×mlO)/(sec×ml×mmHg)を維持するべく0.141cmほどの大きい中心厚を有することもできる。これは商品化されたレンズを超える大きさのオーダーであるが、酸素透過率は、開眼(終日装用)要件を満たすと期待されるであろう。このような厚さはまた、同じレンズの水透過率を、商業的に成功したpolymacon及びシリコーンハイドロゲルレンズにより実証されるレベルをはるかに下回るレベルに低減するであろう。
1.41mmのレンズ厚さは過大であり、先例がないので、本発明は、polymaconと実質的に等しい水透過率を達成するべく厚さを最小にすることに向けられる。0.08mmのpolymaconレンズに関する調和厚値が、本発明に関する限界最大水透過率を生み出すべく選択される。単なる例として、Barrerの透過係数に換算される湿度50%でのpolymaconの水透過率は11,110である。0.008cmとしてのレンズの調和厚を用いると、例示的なレンズの水透過率(B/t)は、13,887.5となることが見出される。例を続けると、ポリジメチルシロキサンの変種の報告された透過係数値は、40,000Barrerとなることが見出される。本開示のレンズの一実施形態を達成するために、40,000のBarrerの水透過係数をもつ材料でB/t=13887.5を達成するためのレンズ厚さ(t)は、0.029cmと計算され、ハイドロゲル材料及びシリコーンハイドロゲル材料で作製された平均レンズの3倍を超える厚さである。特定の実施形態では、コンタクトレンズは、0.4mmよりも大きい平均厚さを有する。別の実施形態では、コンタクトレンズは、0.3mmよりも大きい平均厚さを有する。さらに別の実施形態では、コンタクトレンズは、0.2mmよりも大きい平均厚さを有する。
本開示の特定の実施形態は、レンズ度数に関係なく角膜の表面の大部分の上のレンズ領域の所定の厚さを有するレンズを提供する。これは、無水晶体症を矯正するべく高いプラスの屈折度数をもたらす目的で、レンズの幾何学中心でのみ高い厚さを有し、レンズの前面の凸形湾曲が後面の凹形湾曲よりも半径が短いために急速に薄くなる、ポリジメチルシロキサンで作製された前述のレンズとは異なる。単なる例として、度数を有しておらず、平行な表面をもつ、又は屈折異常の矯正のための普通の度数をもつ本発明のレンズは、24.1±2.7×10−9(cm×mlO)/(sec×ml×mmHg)以上の酸素透過率Dk/tをもたらしながらB/t=13887.5Barrer/cmを超えない水透過率をもたらすための厚さを備える。
高い酸素透過係数に付随する高い水の運搬のジレンマへの最も好ましい解決策は、酸素及び水の運搬が両方とも生理学的要求に応じたものであるようなこれらの成分に関する透過係数を本質的に有する材料であろうということがコンタクトレンズ設計及び製造の当業者には認識されるはずである。もちろん、このような材料はまた、容認できるコンタクトレンズに必要なすべての要件(生体適合性、良好なぬれ、適切な機械的特性、無毒性、耐久性、及び費用効果)を満たしていなければならないことを当業者は理解するはずである。この目標へ向けた研究はこの日まで続いているが、50年の探究後であっても、このような製品は報告されていない。
このことから、上記で提案された実施形態は、ジレンマへの1つの解決策を与え、一方、代替的な実施形態は、複合構成でのレンズ容認性に関する要件のうちのいくつかをそれぞれ満たす異なる材料を採用するものである異なる手法を提供し、この場合、組み合わされた材料の個々の制限は、成分が配置される最終製品内の範囲及び/又は位置により緩和される。例えば、機械的制限は、レンズの最小の厚さの使用により緩和することができ、生体適合性又はレンズの後ろの涙液層体積は、これらの態様においてより良い挙動をとる材料の「サンドイッチ」内でこのような成分を隔離することにより緩和され得る。
より詳細には、本発明の代替的な実施形態は、より生物適合性の層が前方涙液層及び後方涙液層と接触する要素であるように配置される少なくとも2つの別個の層で構成されたレンズである。あまり望ましくない機械的特性又は酸素透過係数をもつ要素は、薄層に配置されることになる。サンドイッチ内の個々の層の相対厚さは、個々の材料の酸素透過係数及び水透過係数に関連して課されることになる。相対厚さに関する決定因子は、最大酸素透過係数及び最小水蒸気透過係数を保つことを試みながらの、酸素に関するそれらの合計された透過係数及び水蒸気に関するそれらの合計された透過係数であろう。これは透過係数の算術和ではなく、むしろ、許容される透過の量とは対照的に、合計された特性が実際には透過への抵抗を表すという認識で、それらの適切に合計された特性であることに注目することが重要である。適切な数式は、
Figure 2019515357
であり、ここで、Pは、複合材の規定の透過種に対する透過係数であり、Eは、i番目の層の厚さであり、Piは、同じ透過種に対するi番目の層の透過係数であり、Eは、複合材のmmの全厚である。透過係数は、好ましくは同様の方法により導出される同じ単位で表されなければならない。したがって、新しい透過係数は、関心ある透過種のそれぞれに関して複合材ごとに導出することができる。さらに、各透過種に関して、該透過種に関する最高の透過係数を有する材料のその初めの透過係数のフラクションとして、その修正された透過係数を表すことが都合がよい。これは、材料を他の材料層とサンドイッチすることにより該透過種に関して受け入れられる中間物を表す。
特定の実施形態では、レンズにおけるサンドイッチされた層の一定の厚さを維持することが望ましい。代替的な実施形態では、層の厚さは、サンドイッチ内で変えられてよい。単なる例として、本開示のコンタクトレンズは、下にある血管構造によりいくらかの酸素が供給される角膜の境界を越えての酸素の欠乏はあまり問題ではないかもしれないが、角膜への酸素の送達はより重要であるということを要件とし得る。逆に、レンズの下の涙液プールからの水分損失は、中心とは対照的にレンズの周辺を通じた水分損失により等しく悪影響を受ける。水分損失に関する周辺領域は、本来、レンズの中心領域よりも広い。周辺領域が、付随する酸素の運搬の損失にもかかわらず水の運搬に抵抗するより厚いサンドイッチされた層を有する場合、涙液プールの全損失に実質的に影響を及ぼすことができ、一方、酸素の利用可能性の減少は、レンズの周辺の下での酸素のより低い必要性と代替的な供給源の利用可能性により緩和されるであろう。
サンドイッチの製作が個々の層の接着を必要とし、一次層間に接着剤フィルムが必要とされる可能性もある。これらの接着剤フィルムの透過係数は、接着のために必要とされる非常に薄い膜において、それらが複合材の全体の透過係数に対して小さい影響を有することになるように選択される。しかしながら、それらがより大きい影響を有する場合、それらも複合材の透過係数の計算に含まれるべきである。良好な接着を得るための稀なケースでは、サンドイッチが一次層及び二次層からなり、すべてのこのような層が接着剤フィルムによって分離されるように、一次層間に薄い馴染む(conforming)層を挿入する必要がある場合がある。また、最終的な複合材の透過係数は、上記で与えられた数式により導出されることになる。一次層が本質的に互いへの又は内部層への接着剤であるとき、内部層を僅かに越えて延びたとところで接着剤によりその周囲で接着される最外層内に簡単に包まれるとき、又は実際にはモールディングプロセス中に形成される最外層の単一の包囲する層の延長部であるときなどの他の場合には、接着剤の必要はない場合がある。
サンドイッチの層の組成及び厚さを選択するプロセスは、上記で与えられた数式の導関数を用いて最も都合よく行われる。例として、1つの材料の2つの外側層と別の材料の1つの内側層からなるサンドイッチを通じた酸素及び水の透過を考える。さらに、2つの材料が酸素の透過係数と水の透過係数の異なる比を有し、1つの材料では比の水の透過係数が水の透過を酸素の透過よりもかなり有利にするが、第2の材料では水の透過係数が酸素の透過係数に対して大いに減少すると考える。目的は、水の透過率が酸素透過係数に対して実質的に減少する、2つの材料の複合サンドイッチを生み出すことであり、全体的な結果は、複合材の水透過係数が第1の層だけの水透過係数から低減されており、一方低減された酸素の運搬の残留レベルが意図されたレンズ装用スケジュールにわたって容認できるレベル内にとどまることである。酸素透過係数の初めの大きさに応じて、初めの酸素透過係数のフラクションを対象として選択し、残りの水透過係数のフラクションを計算することができる。これらの計算が以下に例示される:
Figure 2019515357
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Tは、複合材の全厚であり、fは、最も高い酸素透過係数を有する材料が占める複合材の厚さのフラクションであり、POCは、複合材の酸素透過係数であり、PO1は、第1の材料の酸素透過係数であり、PO2は、第2の材料の酸素透過係数であり、PWCは、複合材の水透過係数であり、PW1は、第1の材料の水蒸気透過係数であり、PW2は、第2の材料の水蒸気透過係数である。
厚さ1mmでのポリジメチルシロキサン及びアモルファスTeflonに関する水及び酸素透過係数の文献値を用いると、PO1は、ポリジメチルシロキサンの酸素透過係数であり、PO2は、アモルファスTeflonの酸素透過係数であり、PW1は、ポリジメチルシロキサンの水蒸気透過係数であり、PW2は、アモルファスTeflonの水蒸気透過係数である。これらの値から、複合材は、水の透過率を純PDMSの透過係数の10%を少し超える程度に低減しながら、純PDMSの酸素透過係数の80%よりも高く維持することができる。
図7は、複合材の酸素及び水透過係数の変動のチャートである。チャートの端点で表される場合のフラクションの絶対値は、2つの成分の絶対透過係数値により制御されるが、これらの値の別の非常に重要な特徴がこのチャートに現れている。この特徴は、2つの関数の非対称性である。第2の成分だけが存在するときに第2の成分のいずれもその低点にないときに、酸素透過係数はその高点から比較的直線的に回帰(regress)するが、水透過係数関数は、全く異なる挙動をとる。第1の成分の水透過係数と比べた複合材の水透過係数は、第2の成分のさらに非常に薄い層の最初の包含時に急激に下がる。このような非対称性は、第1の材料に比べて複合材の酸素透過係数に対する小さい影響で水透過係数の優れた増強を可能にする。第2の材料の非常に薄い層は、第1の材料の優れた酸素透過係数をそのままにしながら、第1の材料の過大な水透過係数を大いに低減するのに十分である。
この結果での好ましい非対称性を最も担うこの複合材に採用される透過係数の態様は、第2の材料の酸素透過係数に対する第1の材料の酸素透過係数の比(PO1/PO2)に比べた、第2の材料の水透過係数に対する第1の材料の水透過係数の比(PW1/PW2)の相違である。この相違がより大きければ、非対称性がより大きくなる。酸素透過係数を保つことが望まれ、同時に水透過係数を低減することが好ましい、この特定のケースでは、水透過係数の比(PW1/PW2)が実質的により大きい状態で酸素透過係数の比(PO1/PO2)を小さく保つ第2の材料の選択が、第1の材料内の第2の材料の非常に薄い層の包含により、酸素透過係数の小さな低減で水透過係数を上手く比較的大きく低減させることにつながる。
図8は、酸素透過係数の比(PO1/PO2)が一定に保持されるが、水透過係数の比(PW1/PW2)が図7よりも大きい第1のシナリオのチャートを示す。図9は、酸素透過係数の比(PO1/PO2)が一定に保持されるが、水透過係数の比(PW1/PW2)が図7よりも小さい第2のシナリオのチャートを示す。酸素透過係数の比(PO1/PO2)が一定に保持されるこれらの2つのチャートでは、2つの代替的なケースにおいて水透過係数の比(PW1/PW2)が異なることが分かる(1つはあまりポジティブではなく、1つはよりポジティブである)。この比がよりポジティブになると、関数での好ましい非対称性がより大きくなることが観察される。
特定の実施形態では、媒体、すなわち、第1の材料内の第2の成分又は材料は、10,000Barrerよりも小さい水透過係数と、200Barrerよりも大きい酸素透過係数を有する。別の実施形態は、24.1×10−9(cm×mlO)/(sec×ml×mmHg)などの最小値よりも高い酸素透過率をもたらしながら13887.5Barrer/cmなどの最大値よりも低い水透過率をもたらす媒体の厚さを有するコンタクトレンズの50平方ミリメートルを超えることが測定される複合フィルムの領域を提供する。
前述のように、特定の透過種に関する透過種の比は、第1の材料の透過種に関する透過係数(例えばPO1)と第2の材料の透過種に関する透過係数(例えばPO2)との比をとることにより計算される。特定の実施形態では、コンタクトレンズは、2つの透過種の異なる透過係数の比を有する。上記に示すように、2つの異なる層状の材料の組成は、第2の透過種の比が第1の透過種の比よりも大きくなるように選択することができる。例えば、コンタクトレンズは、透過種である水(又は水蒸気)に関する第2の透過種の比よりも小さい、透過種である酸素に関する第1の透過種の比を有することができる。特定の実施形態では、層状の材料の組成は、第1の透過種の比が5以下であり、第2の透過種の比が10以上であるように選択される。別の実施形態では、第1の透過種の比は3以下であり、第2の透過種の比は20以上である。さらに別の実施形態では、第1の透過種の比は2以下であり、第2の透過種の比は30以上である。
複合コンタクトレンズの透過種の透過係数と層状の材料の透過種の透過係数との差は、パーセントの差として表すことができる。特定の実施形態では、媒体の組成及び媒体の層の厚さは、複合コンタクトレンズの酸素などの第1の透過種に関する透過係数が、架橋ポリジメチルシロキサンなどの一次材料の第1の透過種に関する透過係数の20パーセントを下回らないように選択されてよい。別の実施形態では、複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数は、一次材料の第1の透過種に関する透過係数の50パーセントを下回らない。さらに別の実施形態では、複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数は、一次材料の第1の透過種に関する透過係数の75パーセントを下回らない。さらに別の実施形態では、複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数は、一次材料の第1の透過種に関する透過係数の90パーセントを下回らない。さらに別の実施形態では、複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数は、一次材料の第1の透過種に関する透過係数の95パーセントを下回らない。
別の実施形態は、架橋ポリジメチルシロキサンなどの一次材料の第2の透過種に関する透過係数の95パーセントを超えない、複合フィルムの水又は水蒸気などの第2の透過種に関する透過係数を有する。別の実施形態では、複合フィルムの第2の透過種の透過係数は、一次材料の第2の透過種に関する透過係数の90パーセントを超えない。さらなる実施形態では、複合フィルムの第2の透過種の透過係数は、一次材料の第2の透過種に関する透過係数の75パーセントを超えない。さらに別の実施形態では、複合フィルムの第2の透過種の透過係数は、一次材料の第2の透過種に関する透過係数の50パーセントを超えない。さらなる実施形態では、複合フィルムの第2の透過種の透過係数は、一次材料の第2の透過種に関する透過係数の25パーセントを超えない。さらなる実施形態では、複合フィルムの第2の透過種の透過係数は、一次材料の第2の透過種に関する透過係数の10パーセントを超えない。
ここで図1を参照すると、これは、本開示の選択された実施形態に係るコンタクトレンズ100を示す。コンタクトレンズ100は、第1の前方面102により境界付けられる従来のコンタクトレンズ厚さに近い第1の厚さ101と、仕上がったレンズの水透過率を本開示の限度に低減する目的での同じ材料の付加的なレンズ厚さ103を有する。特定の実施形態では、第1のレンズ厚さ101は一次材料フィルムであり、付加的なレンズ厚さ103は同じ一次材料フィルムであり、一次材料フィルムは、架橋ポリジメチルシロキサンを含有するポリマー、又は200Barrer以上のDkを有する代替的な材料から少なくとも部分的に作製される。
当業者によって理解されるように、本開示の特定の実施形態は、前方面での位置に、対称な構成に、一様な厚さプロフィールに、又はコンタクトレンズ100の幾何学中心に対して中央に寄せられた位置に限定されない付加的な厚さ103を有してよい。例えば、付加的な厚さは、対称に又は非対称に用いられてよく、又は局所的な配置が用いられてよい。このように、レンズは、仕上がったコンタクトレンズ100の所望の酸素透過率及び水透過率をもたらすべくいくつかの様々な厚さプロフィールを包含するようにカスタマイズすることができる。さらに、第1の厚さ101及び付加的なレンズ厚さ103は、1つの連続する要素とすることができ、又はそれぞれ他方と接触する表面をもつ被包された成分を有する2つの別個の層とすることができる。
図2は、本開示の選択された実施形態に係るコンタクトレンズ200を示す。コンタクトレンズ200は、第1の材料境界202により境界付けられる第1の材料フィルム201と、仕上がったレンズの水透過率を本開示の限度に低減する目的での前方面204により境界付けられる第2の材料フィルム203を有する。特定の実施形態では、第1の材料フィルム201は一次材料フィルムであり、付加的なレンズ厚さ203は層状の二次材料フィルムであり、層状の一次材料フィルム又は層状の二次材料フィルムのうちの少なくとも1つは、架橋ポリジメチルシロキサンを含有するポリマー、又は200Barrer以上のDkを有する代替的な材料から少なくとも部分的に作製される。
当業者によって理解されるように、本開示の特定の実施形態は、前方面での位置に、対称な構成に、一様な厚さプロフィールに、又はコンタクトレンズ200の幾何学中心に対して中央に寄せられた位置に限定されない二次材料フィルム203を有してよい。例えば、二次材料フィルムは、一次材料フィルムの後方又は前方に用いられてよい。二次材料フィルムは、対称に又は非対称に用いられてよく、又は局所的な配置が用いられてよい。このように、レンズは、仕上がったコンタクトレンズ200の所望の酸素透過率及び水透過率をもたらすべくいくつかの様々な一次及び二次材料フィルムの厚さプロフィールを包含するようにカスタマイズすることができる。さらに、第1の厚さ201と付加的なレンズ厚さ203は、1つの連続する要素とすることができ、又はそれぞれ他方と接触する表面をもつ被包された成分を有する2つの別個の層とすることができる。
図3は、本開示の選択された実施形態に係るコンタクトレンズ300のセグメントの断面を示す。多層のコンタクトレンズ300は、前方層301、後方層302、第1の内部層303、第2の内部層304、及び第3の内部層305を有する。コンタクトレンズ300は、後方層302の後方の環境から前方層301の前方の環境の方への矢印306の方向の関連する水透過率を実証する。
図3を引き続き参照すると、コンタクトレンズ300は、前方層301の前方の環境から後方層302の後方の環境の方への矢印307の方向の関連する酸素透過率を実証する。当業者によって理解されるように、本開示の特定の実施形態は、数に、レンズ300における見掛けの相対深さ内の又は相対深さにある局所的な位置に、対称な構成に、一様な厚さプロフィールに、又はコンタクトレンズ300の幾何学中心に対して中央に寄せられた位置に限定されない層を有してよい。例えば、より少ない又は付加的な層、或いは層のより深い又はより浅い配置が用いられてよく、又は局所的な配置が用いられてよい。このように、レンズは、いくつかの様々な層を包含するようにカスタマイズすることができ、層の厚さは、所望の酸素透過率及び水透過率をもたらすように決定することができる。
図4は、本開示の選択された実施形態に係る層状のコンタクトレンズ400の断面を示す。層状のコンタクトレンズ400は、第1の材料401及び第2の材料層402を有する。コンタクトレンズ400の第2の材料層402は、可変の厚さプロフィールを有し、コンタクトレンズ400の或る領域に配置される。特定の実施形態では、第1の材料401は、層状の一次材料フィルムであり、第2の材料層402は、層状の二次材料フィルムである。層状の一次材料フィルムは、シリコーンアクリレートを含有するポリマーから少なくとも部分的に作製される。代替的に、層状の一次材料フィルムは、架橋ポリジメチルシロキサンを含有するポリマー又は200Barrer以上のDkを有する代替的な材料から少なくとも部分的に作製される。層状の二次材料フィルムは、アモルファス又は結晶性フルオロカーボン含有フィルムなどの10,000Barrerよりも小さい水透過係数を有するフィルムから作製される。代替的に、層状の二次材料フィルムは、10,000Barrerよりも小さい水透過係数を有するポリウレタン含有フィルムから作製される。また別の代替的な実施形態では、層状の二次材料フィルムは、少なくとも10,000Barrerよりも小さい水透過係数を有する少なくともシリコーン含有フィルムから作製される。
図4を引き続き参照すると、第2の材料402は、その中心でより厚く、その周辺縁でより薄い。コンタクトレンズ400は、第1の材料401の後方層を含み、これは、第2の材料層402の後方にあり、一様な厚さを有する。さらに、コンタクトレンズ400は、第1の材料401の前方層を含み、これは、第2の材料402の前方にあり、その中心でより薄く、前方層の中央周辺部においてより厚い。当業者によって理解されるように、本開示の特定の実施形態は、数に、コンタクトレンズ400内の見掛けの厚さでのそれらの位置に、対称な構成に、一様な厚さプロフィールに、又はコンタクトレンズ400の幾何学中心に対して中央に寄せられた位置に限定されない層を提供する。例えば、付加的な層、或いは層のより深い又はより浅い配置が用いられてよく、又は局所的な配置が用いられてよい。このように、レンズは、いくつかの様々な層を包含するようにカスタマイズすることができ、層の厚さは、所望の酸素透過率及び水透過率をもたらすように決定することができる。
図5は、本開示の選択された実施形態に係る層状のコンタクトレンズ500の断面を示す。層状のコンタクトレンズ500は、第1の材料501、第2の材料層502、及び接着剤層503を有する。コンタクトレンズの第2の材料層502は、可変の厚さプロフィールを有し、コンタクトレンズ500の或る領域に配置される。
図5を引き続き参照すると、第2の材料502は、その中心でより厚く、その周辺縁でより薄い。コンタクトレンズ500は、第1の材料501の後方層を含み、これは、第2の材料層502の後方にあり、一様な厚さを有する。さらに、コンタクトレンズ500は、第1の材料501の前方層を含み、これは、第2の材料502の前方にあり、その中心でより薄く、前方層の中央周辺部においてより厚い。接着剤層503は、第2の材料層502を取り囲む。代替的な実施形態では、接着剤層503は、第2の層を覆っていなくてもよく、第2の層の領域の1つの部分的な表面にのみ塗布されてよい。
当業者によって理解されるように、本開示の特定の実施形態は、同じ又は異なる相対透過係数を有し、重なる様態で又は局所的に塗布され得る、1つ以上の接着剤を提供する。さらに、層は、数に、コンタクトレンズ500内の見掛けの厚さでのそれらの位置に、対称な構成に、一様な厚さプロフィールに、又はコンタクトレンズ500の幾何学中心に対して中央に寄せられた位置に限定されない場合がある。例えば、付加的な層、或いは層のより深い又はより浅い配置が用いられてよく、又は局所的な配置が用いられてよい。このように、レンズは、いくつかの様々な層を包含するようにカスタマイズすることができ、層の厚さは、所望の酸素透過率及び水透過率をもたらすように決定することができる。
図6は、本開示の選択された実施形態に係る層状のコンタクトレンズ600の断面を示す。層状のコンタクトレンズ600は、第1の材料601、第2の材料層602、及び第2の材料602の周辺の第3の材料603を有する。第2の材料602は、比較的一様な厚さプロフィールを有し、コンタクトレンズ600の中央領域に配置される。層602は、代替的に、層601と同じ組成を有してよい。第3の材料603は、可変の厚さを有し、コンタクトレンズ600の中央周辺領域に配置される。
図6を引き続き参照すると、第2の材料602は、その厚さが比較的一様である。第3の材料603は、その中心でより厚く、その周辺縁でより薄い。コンタクトレンズ600は、第1の材料601の後方層を含み、これは、比較的一様な厚さを有し、第2の材料層602及び第3の材料603の後方にある。さらに、コンタクトレンズ600は、第1の材料601の前方層を含み、これは、その中心でより薄く、前方層の中央周辺部においてより厚く、第2の材料602及び第3の材料603の前方にある。
当業者によって理解されるように、本開示の特定の実施形態は、数に、コンタクトレンズ600内の見掛けの厚さでのそれらの位置に、対称な構成に、一様な厚さプロフィールに、又はコンタクトレンズ600の幾何学中心に対して中央に寄せられた位置に限定されない層を提供する。例えば、付加的な層、或いは層のより深い又はより浅い配置が用いられてよく、又は局所的な配置が用いられてよい。このように、レンズは、いくつかの様々な層を包含するようにカスタマイズすることができ、層の厚さは、所望の酸素透過率及び水透過率をもたらすように決定することができる。
本明細書で開示された複合フィルム及びコンタクトレンズを生み出すのに種々の製作方法が用いられてよい。例えば、コンタクトレンズは、少なくとも部分的にキャストモールディング及び圧縮成形を含むモールディングにより製作されてよい。メルトプレス法及び溶液キャスト法が、コンタクトレンズを製作するのに少なくとも部分的に実施されてもよい。加えて、コンタクトレンズは、旋盤加工(lathing)により少なくとも部分的に製作されてよい。
材料フィルム、複合フィルム、及び/又はコンタクトレンズを構成する異なる材料は、異なるモジュラスを有することができる。材料のモジュラス、又はより詳細には弾性率は、弾性的に変形されることに対する材料の抵抗の尺度である。特定の実施形態では、一次材料フィルムのモジュラスは、二次材料フィルムのモジュラスよりも大きい。代替的な実施形態では、一次材料フィルムのモジュラスは、二次材料フィルムのモジュラスよりも小さい。
透過種である酸素の最小透過率をもつコンタクトレンズを提供することに加えて、コンタクトレンズはまた、二酸化炭素などの透過種の最小透過率を有してよい。このような場合、材料フィルムの層及び/又はコンタクトレンズの厚さは、最小の酸素透過率の代わりに又は加えて、最小の二酸化炭素透過率に関して設定される。
上記で解説された同じ原理はまた、治療薬の送達を提供する。治療薬送達デバイスは複合フィルムを備え、複合フィルムは、1つ以上の層状の一次材料フィルムと、1つ以上の層状の二次材料フィルムを備え、複合フィルムは、厚さ、第1の透過種に関する透過係数、及び第2の透過種に関する透過係数を有し、一次材料フィルム及び二次材料フィルムは、それぞれ、厚さ、第1の透過種に関する透過係数、及び第2の透過種に関する透過係数を有し、複合材の厚さは、一次材料層と二次材料層の合計の厚さを含み、一次フィルムの厚さ及び二次フィルムの厚さは、複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数と一次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数との差が複合フィルムの第2の透過種の透過係数と一次材料フィルムの第2の透過種の透過係数との差よりも小さくなるようにされる。このような実施形態では、第2の透過種は治療物質である。
本発明の種々の実施形態が本明細書でいくらか詳細に説明されるが、本開示は単なる例としてなされることと、その請求項が本発明とみなされる以下の請求項及びその妥当な均等性の範囲内に入る主題から逸脱することなく本開示への変形及び変化が可能であることを理解されたい。

Claims (39)

  1. 一次材料フィルム及び二次材料フィルムを備える複合フィルムであって、
    前記複合フィルムが、厚さ、第1の透過種に関する透過係数、及び第2の透過種に関する透過係数を有し、
    前記一次材料フィルム及び前記二次材料フィルムが、それぞれ、厚さ、第1の透過種に関する透過係数、及び第2の透過種に関する透過係数を有し、
    前記複合材の厚さが、前記一次材料フィルムと前記二次材料フィルムとの合計の厚さを含み、
    前記一次材料フィルムの厚さ及び前記二次材料フィルムの厚さは、前記複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数と前記一次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数との差が前記複合フィルムの第2の透過種の透過係数と前記一次材料フィルムの第2の透過種に関する透過係数との差よりも小さくなるようにされる、
    複合フィルム。
  2. 前記二次材料フィルムの厚さが前記一次材料フィルムの厚さよりも小さい、請求項1に記載の複合フィルム。
  3. 第1の透過種の比が、前記一次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数と前記二次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数との比であり、第2の透過種の比が、前記一次材料フィルムの第2の透過種に関する透過係数と前記二次材料フィルムの第2の透過種に関する透過係数との比であり、前記第2の透過種の比が前記第1の透過種の比よりも大きい、請求項1に記載の複合フィルム。
  4. 前記第2の透過種の比が10以上であり、前記第1の透過種の比が5以下である、請求項3に記載の複合フィルム。
  5. 前記第2の透過種の比が20以上であり、前記第1の透過種の比が3以下である、請求項3に記載の複合フィルム。
  6. 前記第2の透過種の比が30以上であり、前記第1の透過種の比が2以下である、請求項3に記載の複合フィルム。
  7. 前記複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数が、前記一次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数の95パーセントを下回らない、請求項1に記載の複合フィルム。
  8. 前記複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数が、前記一次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数の90パーセントを下回らない、請求項1に記載の複合フィルム。
  9. 前記複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数が、前記一次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数の75パーセントを下回らない、請求項1に記載の複合フィルム。
  10. 前記複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数が、前記一次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数の50パーセントを下回らない、請求項1に記載の複合フィルム。
  11. 前記複合フィルムの第2の透過種の透過係数が、前記一次材料フィルムの第2の透過種に関する透過係数の25パーセントを超えない、請求項1に記載の複合フィルム。
  12. 前記複合フィルムの第2の透過種の透過係数が、前記一次材料フィルムの第2の透過種に関する透過係数の50パーセントを超えない、請求項1に記載の複合フィルム。
  13. 前記複合フィルムの第2の透過種の透過係数が、前記一次材料フィルムの第2の透過種に関する透過係数の75パーセントを超えない、請求項1に記載の複合フィルム。
  14. 前記複合フィルムの第2の透過種の透過係数が、前記一次材料フィルムの第2の透過種に関する透過係数の90パーセントを超えない、請求項1に記載の複合フィルム。
  15. 前記複合フィルムの第2の透過種の透過係数が、前記一次材料フィルムの第2の透過種に関する透過係数の95パーセントを超えない、請求項1に記載の複合フィルム。
  16. 前記第1の透過種が酸素である、請求項1に記載の複合フィルム。
  17. 前記第1の透過種が二酸化炭素である、請求項1に記載の複合フィルム。
  18. 前記第2の透過種が水又は水蒸気である、請求項1に記載の複合フィルム。
  19. 前記一次材料フィルムが架橋ポリジメチルシロキサンを含有するポリマーである、請求項1に記載の複合フィルム。
  20. 前記一次材料フィルムがシリコーンアクリレートを含有するポリマーである、請求項1に記載の複合フィルム。
  21. 前記二次材料フィルムがアモルファス又は結晶性フルオロカーボン含有フィルムである、請求項1に記載の複合フィルム。
  22. 前記二次材料フィルムがポリウレタン含有フィルムである、請求項1に記載の複合フィルム。
  23. 前記二次材料フィルムがシリコーン含有フィルムである、請求項1に記載の複合フィルム。
  24. 前記一次材料フィルム及び前記二次材料フィルムがそれぞれモジュラスを有し、前記一次材料フィルムのモジュラスが前記二次材料フィルムのモジュラスよりも大きい、請求項1に記載の複合フィルム。
  25. 前記一次材料フィルム及び前記二次材料フィルムがそれぞれモジュラスを有し、前記一次材料フィルムのモジュラスが前記二次材料フィルムのモジュラスよりも小さい、請求項1に記載の複合フィルム。
  26. 複合フィルムを備えるコンタクトレンズであって、
    前記複合フィルムが、層状の一次材料フィルム及び層状の二次材料フィルムを備え、
    前記複合フィルムが、厚さ、第1の透過種に関する透過係数、及び第2の透過種に関する透過係数を有し、
    前記一次材料フィルム及び前記二次材料フィルムが、それぞれ、厚さ、第1の透過種に関する透過係数、及び第2の透過種に関する透過係数を有し、
    前記複合材の厚さが、前記一次材料フィルムと前記二次材料フィルムとの合計の厚さを含み、
    前記一次材料フィルムの厚さ及び前記二次材料フィルムの厚さは、前記複合フィルムの第1の透過種に関する透過係数と前記一次材料フィルムの第1の透過種に関する透過係数との差が前記複合フィルムの第2の透過種の透過係数と前記一次材料フィルムの第2の透過種の透過係数との差よりも小さくなるようにされる、
    コンタクトレンズ。
  27. 前記コンタクトレンズが、0.4ミリメートルよりも大きい平均厚さを有する、請求項26に記載のコンタクトレンズ。
  28. 前記コンタクトレンズが、0.3ミリメートルよりも大きい平均厚さを有する、請求項26に記載のコンタクトレンズ。
  29. 前記コンタクトレンズが、0.2ミリメートルよりも大きい平均厚さを有する、請求項26に記載のコンタクトレンズ。
  30. 前記コンタクトレンズがソフトコンタクトレンズである、請求項26に記載のコンタクトレンズ。
  31. 前記コンタクトレンズがハードコンタクトレンズである、請求項26に記載のコンタクトレンズ。
  32. 前記第1の透過種が酸素である、請求項26に記載のコンタクトレンズ。
  33. 前記第2の透過種が水又は水蒸気である、請求項26に記載のコンタクトレンズ。
  34. 前記一次材料フィルムが架橋ポリジメチルシロキサンを含有するポリマーである、請求項26に記載のコンタクトレンズ。
  35. コンタクトレンズであって、
    眼から離れる方に面する前方面と、
    眼に向かう方に面する後方面と、
    前記前方面と前記後方面との間に存在し、酸素透過係数及び水透過係数を有する、媒体と、
    最小値よりも高い酸素透過率をもたらしながら最大値よりも低い水透過率をもたらす媒体の厚さと、
    を備え、前記水透過率の最大値が、13887.5Barrer/cmであり、前記酸素透過率の最小値が、24.1×10−9(cm×mlO)/(sec×ml×mmHg)である、
    コンタクトレンズ。
  36. 前記媒体が、20,000Barrerよりも小さい水透過係数を有する、請求項35に記載のコンタクトレンズ。
  37. 前記媒体が、200Barrerよりも大きい酸素透過係数を有する、請求項35に記載のコンタクトレンズ。
  38. 前記コンタクトレンズの50平方ミリメートルを超えることが測定される媒体の領域が、最小値よりも高い酸素透過率をもたらしながら最大値よりも低い水透過率をもたらす媒体の厚さを有する、請求項35に記載のコンタクトレンズ。
  39. 前記媒体が、架橋ポリジメチルシロキサンを含有するポリマーを含む、請求項35に記載のコンタクトレンズ。
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