JP2019514371A - 細胞成分をマトリックスに結合させるための方法 - Google Patents

細胞成分をマトリックスに結合させるための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、マトリックスと接触する染色体内の複数のヌクレオチドをマトリックス結合部分を含むように修飾すること、及び前記複数のヌクレオチドの前記マトリックス結合部分を前記マトリックスに結合させることにより前記染色体を前記マトリックスに結合させることを含む、細胞内の染色体をマトリックスに共有結合させる方法に関する。【選択図】図1

Description

関連出願データ
本願は、2016年4月22日に出願された米国特許仮出願第62/326,266号に基づく優先権を主張するものであり、あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
政府利益に関する記述
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与された研究助成番号第1RO1GM085169号及び同第5DP1GM106412号の下、政府の支援によって成されたものである。米国政府は、本発明に関して一定の権利を有する。
本発明は概して細胞内のマトリックスへの細胞成分の結合に関する。
蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)は、蛍光標識プローブによって核酸をターゲティングし、次に顕微鏡法により視覚化する有力な手法である。FISHは単細胞ベースのアッセイであり、そのことがFISHを混合細胞集団又は非同期性細胞集団においては見落とされるだろう稀な事象の検出にとって特に有力なアッセイにしている。また、FISHは固定された細胞試料又は組織試料に適用されるため、特に細胞成分の免疫蛍光ターゲティングと併用された場合、核、細胞質、及び組織の構造に対する染色体の配置を明らかにすることができる。FISHはRNAを視覚化するためにも使用可能であり、それにより研究者は、遺伝子発現、染色体の位置、及びタンパク質の局在を同時に評価することができる。
本開示により、細胞内に導入されたマトリックスに細胞成分を結合させる方法が提供される。本開示により、マトリックスと接触する染色体内の複数のヌクレオチドをマトリックス結合部分を含むように修飾すること、及び前記複数のヌクレオチドの前記マトリックス結合部分を前記マトリックスに結合させることにより前記染色体を前記マトリックスに結合させることを含む、細胞内の染色体をマトリックスに共有結合させる方法が提供される。本開示により、細胞内でマトリックスと接触する染色体に複数のオリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせること、及び前記複数のオリゴヌクレオチドを前記マトリックスに結合させることを含み、前記マトリックスに結合した前記複数のオリゴヌクレオチドが前記細胞内の前記染色体の構造を表す、細胞内の染色体の構造をモデル化する方法が提供される。前記複数のオリゴヌクレオチドは本明細書に記載されるようなオリゴペイント(Oligopaint)であってもよい。
本特許ファイル又は本出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1枚の図面を含む。カラー図面を含む本特許又は特許出願公開のコピーは、特許庁へ申請し、必要な料金を支払ことで提供される。本発明の前述した特徴及びその他の特徴、並びに利点は、添付図面と共に、具体的実施形態についての以下の詳細な説明から、より十分に理解されるであろう。
核酸の切断及び遊離末端の末端ヌクレオチドへのマトリックス結合部分の付加を示す模式図である。 in situゲノムシーケンシングを行った膨張可能マトリックスを有する細胞の画像である。一領域当たり3750個のオリゴペイント(約8プローブ/Kb)を用いて各染色体上の300Kb〜1Mbのユニーク領域を標的とするオリゴペイントでIMR90細胞を染色した。次に、ExMゲル中で細胞を約4.5倍に膨張させた。オリゴペイントを環状化した後、ローリングサークル増幅、及び1ラウンドのライゲーションによるシーケンシングを実施した。様々な色によりSoliDシーケンシングの1塩基が表される。スケール・バー=10ミクロン。 アクリダイト修飾オリゴペイントによってExMゲルマトリックスへのオリゴペイントの繋留が可能になることを実証する実験についての図である。図3Aはアクリダイト修飾を有するオリゴペイントを示す模式図である。アクリダイト(黄色の台形)が各オリゴペイントの5′末端上に組み込まれている。オリゴペイントはメインストリート(相補核酸配列の上流の非ゲノム配列)に結合するフルオロフォア標識二次オリゴによって視覚化される。図3B〜EはExMゲル中の第19番染色体長腕(q)上の2.1Mbの領域を標的とする約20,000個のオリゴペイント(緑色)(9.2プローブ/Kb)で染色されたPGP1F細胞を示す。図3B〜Cは、非修飾型オリゴペイントを示す。図3D〜Eは、アクリダイト修飾オリゴペイントを示す。アクリダイト修飾オリゴペイントは、73℃での70%ホルムアミドを用いた処理によるオリゴペイントの除去後に膨張ゲルに結合したままであるが(図3E)、非修飾オリゴペイントは結合していない(図3C)。スケール・バー=10ミクロン。
本明細書において使用される核酸化学、生化学、遺伝学、及び分子生物学の用語及び記号は当該分野の標準的な専門書及び教科書、例えばKomberg and Baker、DNA Replication、第2版(W.H.Freeman、ニューヨーク、1992);Lehninger、Biochemistry、第2版(Worth Publishers、ニューヨーク、1975);Strachan and Read、Human Molecular Genetics、第2版(Wiley−Liss、ニューヨーク、1999);Eckstein編、Oligonucleotides and Analogs:A Practical Approach(Oxford University Press、ニューヨーク、1991);Gait編、Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach(IRL Press、オックスフォード、1984)などの用語及び記号に準拠する。
本開示により、細胞内でマトリックスに細胞成分を結合させる方法が提供される。ある態様によれば、本明細書に記載される方法は、染色体又はRNAなどの天然核酸を細胞内又は組織試料内などのそれらの本来の環境内で共有結合又は他の手段で固定化することに関する。三次元核酸マトリックスを細胞又は組織試料内でin situで生成して、細胞、組織、又は他の任意の複雑な生体材料における天然核酸配列の多様性(DNA及びRNAなど)及び空間的配置を保存することができる。本態様によれば、核酸の配置及びそれらの相対的位置が細胞内コンパートメント内、細胞内、組織内などの三次元構造体として、三次元核酸集合体として、三次元核酸物質などとして識別される。
本開示により、マトリックスと接触する染色体内の複数のヌクレオチドをマトリックス結合部分を含むように修飾すること、及び前記複数のヌクレオチドの前記マトリックス結合部分を前記マトリックスに結合させることにより前記染色体を前記マトリックスに結合させることを含む、細胞内の染色体をマトリックスに共有結合させる方法が提供される。本開示では、マトリックス成形材が前記細胞に導入され、前前記染色体と接触する前記マトリックスが形成される。本開示では、前記マトリックスは膨張可能であり、前記染色体内の追加のヌクレオチドがマトリックス結合部分を含むように修飾され、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される。一回の膨張で十分であり得るが、本開示では、前記マトリックスはさらに1回又は複数回膨張可能、すなわち反復的に膨張可能であり、前記染色体内の追加のヌクレオチドがマトリックス結合部分を含むように修飾され、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される。本開示では、前記マトリックス形成材が重合されて前記マトリックスを形成する。本開示では、前記マトリックス形成材が架橋されて前記マトリックスを形成する。本開示では、前記マトリックス結合部分を含むように前記複数のヌクレオチドが化学修飾される。本開示では、マトリックス結合部分のための結合部位を直接的に又はリンカーを介して含むように前記複数のヌクレオチドが化学修飾され、前記マトリックス結合部分又は前記リンカーが前記結合部位に結合される。本開示では、前記複数のヌクレオチドが隣接するヌクレオチドから切断されることにより修飾されて1又は複数の遊離(free)末端の末端ヌクレオチドを生成し、マトリックス結合部分を含むヌクレオチドが直接的に、又はオリゴヌクレオチドの部分として、前記1又は複数の遊離末端の末端ヌクレオチドに連結され、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される。本開示では、マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含む前記オリゴヌクレオチドが結合できるように前記遊離末端の末端ヌクレオチドを処理する。本開示では、平滑末端を形成するように前記遊離末端の末端ヌクレオチドを処理して、マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含む前記オリゴヌクレオチドが結合できるようにする。本開示では、オーバーハングを形成するように前記遊離末端の末端ヌクレオチドを処理して、マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含む前記オリゴヌクレオチドが結合できるようにする。本開示では、前記染色体DNAが、制限酵素、DNase、一本鎖カッター、二本鎖カッター、又は照射により切断されて、複数の一本鎖又は二本鎖の切断又はギャップが生成される。本開示では、マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドが直接的に、又はオリゴヌクレオチドを介して、前記1又は複数の遊離末端の末端ヌクレオチドにライゲーションされる。本開示では、マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドが前記1又は複数の遊離末端の末端ヌクレオチドから延伸される。本開示では、ポリメラーゼを使用して1又は複数の修飾ヌクレオチドが末端ヌクレオチドに付加され、マトリックス結合部分が前記1又は複数の修飾ヌクレオチドに結合され、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される。本開示では、ポリメラーゼを使用して1又は複数のヌクレオチドが末端ヌクレオチドに付加され、前記1又は複数のヌクレオチドがマトリックス結合部分のための結合部位を直接的に又はリンカーを介して含むように化学修飾され、前記マトリックス結合部分又は前記リンカーが前記結合部位に結合され、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される。本開示では、前記マトリックス結合部分が、アミン、アミン反応基、アクリダイト、アクリダイトで修飾された物質、アルキン、ビオチン、アジド、チオール、及びチオールで修飾された物質、並びにクリックケミストリー手法に適した物質のうちの1種又は複数種である。本開示では、前記マトリックス材が三次元的に膨張させられて染色体DNA中に切断を生じさせさせ、1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドを生成させる。本開示では、前記マトリックスが、ポリアクリルアミド、セルロース、アルギン酸、ポリアミド、架橋アガロース、架橋デキストラン、架橋ポリエチレングリコールのうちの1種又は複数種である。
本開示により、細胞内でマトリックスと接触する染色体に複数のオリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせること、及び前記複数のオリゴヌクレオチドを前記マトリックスに結合させることを含み、前記オリゴヌクレオチドが前記染色体にハイブリダイズされる場合、前記マトリックスに結合した前記複数のオリゴヌクレオチドが前記細胞内の前記染色体の構造を表す、細胞内の染色体の構造をモデル化する方法が提供される。前記複数のオリゴヌクレオチドはオリゴペイント又はISHプローブ若しくはFISHプローブなどのプローブであってもよく、約5ヌクレオチドの長さから1kb又は2kn又は3kn又はより長い長さの短プローブなど、本明細書に記載されるような任意の適切な長さであってもよい。適切なプローブは、プローブの1か所以上の場所又は複数の場所でマトリックスに結合して前記染色体の配列をシミュレートし得る。本開示では、マトリックス形成材が前記細胞に導入されて、前記染色体と接触する前記マトリックスを形成する。本開示では、前記マトリックスが膨張可能であり、追加のオリゴヌクレオチドが前記染色体にハイブリダイズさせられて前記マトリックスに結合させられる。一回の膨張で十分であり得るが、本開示では、前記マトリックスは1回又は複数回膨張可能、すなわち反復的に膨張可能であり、追加のオリゴヌクレオチドが前記染色体にハイブリダイズさせられて前記マトリックスに結合させられる。本開示では、前記マトリックス形成材が重合されて前記マトリックスが形成される。本開示では、前記マトリックス形成材が架橋されて前記マトリックスが形成される。本開示では、前記オリゴヌクレオチドが前記染色体にハイブリダイズさせられて前記マトリックスに結合させられる場合、前記材料から前記染色体が除去され、前記マトリックス材に結合した前記複数のオリゴヌクレオチドが前記細胞内の前記染色体の構造を表す。本開示では、前記複数のオリゴヌクレオチドが前記マトリックスに結合されるマトリックス結合部分を含む。本開示では、前記複数のオリゴヌクレオチドが前記マトリックスに結合されるマトリックス結合部分又は1つ以上若しくは複数のマトリックス結合部分を含み、前記複数のオリゴヌクレオチドがDNA結合部分を含み、前記DNA結合部分が染色体DNAに結合される。本開示では、前記複数のオリゴヌクレオチドがマトリックス結合部分を含むように化学修飾され、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される。本開示では、前記複数のオリゴヌクレオチドが二次プローブハイブリダイゼーション部位を含み、マトリックス結合部分を含む二次プローブが前記二次プローブハイブリダイゼーション部位にハイブリダイズさせられ、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合させられる。本開示では、前記複数のオリゴヌクレオチドが複数の二次プローブハイブリダイゼーション部位を含み、マトリックス結合部分を含む複数の二次プローブが前記複数の二次プローブハイブリダイゼーション部位にハイブリダイズさせられ、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合させられる。
図1を参照すると、染色体は細胞内の二本鎖核酸として表される。細胞は固定のためにホルムアルデヒド処理されているか、又はマトリックス形成材を備えており、マトリックスが染色体と接触して細胞内で形成され、例えば、染色体を固定化し、且つ、その染色体の三次元構造及びその細胞内での相対的位置を保持するように染色体の周囲にマトリックスが形成される。染色体は断片化法を用いて断片化され遊離末端の末端ヌクレオチドを有する断片が作製される。それらの末端は必要に応じて処理されて平滑末端又はオーバーハングが作製されてもよい。アクリダイト部分などの結合部分を有するオリゴヌクレオチドが遊離末端の末端ヌクレオチドにライゲーションされ、次に前記マトリックスに結合される。マトリックスは1回又は複数回膨張可能である。膨張可能マトリックス材及びマトリックスの膨張方法は当業者に知られている。
上記の方法及び本明細書に記載される方法に関し、それらの方法の特定の特徴について以下に例示的態様が示される。
細胞成分
本開示では、細胞内で細胞成分がマトリックスに結合される。細胞成分の例には、染色体、タンパク質、RNAなどが含まれる。本明細書において、用語「染色体」は、生細胞において遺伝を担う遺伝子の支持体を指し、DNA、タンパク質、RNA、及び他の関連因子が含まれる。ヒトゲノムの染色体を識別して、番号を付すための従来の国際的システムが存在する。個々の染色体のサイズは多染色体性ゲノム内で、及びゲノム毎に異なり得る。染色体は任意の種から得ることができる。染色体は、成体の対象から、若年の対象から、幼児の対象から、出生前の対象(例えば、羊水検査、絨毛採取などの出生前検査などを介して胎児から、又は例えば胎児手術の際に直接的に胎児から)から、生体試料(例えば、生物組織、体液、又は細胞(例えば、唾液、血液、血液細胞、組織、又は細針生検試料、尿、脳脊髄液、腹腔液、及び胸膜液、又はそれらに由来する細胞)から、又は細胞培養試料(例えば、初代細胞、不死化細胞、部分不死化細胞など)から獲得可能である。ある特定の例示的実施形態では、1又は複数の染色体が、これらに限定されないが、ヒト(Homo)属、ショウジョウバエ(Drosophila)属、線虫(Caenorhabiditis)属、ダニオ(Danio)属、コイ(Cyprinus)属、ウマ(Equus)属、イヌ(Canis)属、ヒツジ(Ovis)属、タイヘイヨウサケ(Ocorynchus)属、タイセイヨウサケ(Salmo)属、ウシ(Bos)属、イノシシ(Sus)属、ヤケイ(Gallus)属、ナス(Solanum)属、コムギ(Triticum)属、イネ(Oryza)属、トウモロコシ(Zea)属、オオムギ(Hordeum)属、バショウ(Musa)属、カラスムギ(Avena)属、ヤマナラシ(Populus)属、アブラナ(Brassica)属、サトウキビ(Saccharum)属などを含む1又は複数の属から獲得可能である。
マトリックス材及び細胞内でのマトリックスの形成
本開示では、細胞成分をマトリックスに結合させるための1又は複数のマトリックス形成材から形成される前記マトリックスが細胞内で使用される。染色体などの細胞構成成分はマトリックスに共有結合されて、マトリックス内でX軸、Y軸、及びZ軸の方向でのその空間的配置が保存される。マトリックス材の例は、ポリアクリルアミド、セルロース、アルギン酸、ポリアミド、架橋アガロース、架橋デキストラン、架橋ポリエチレングリコールなどから形成され得るか又はそのものであり得る、半固形の媒体であってもよい。前記マトリックスは、重合されてマトリックスを形成するモノマー若しくはオリゴマーから、又は架橋されてマトリックスを形成するポリマー若しくはオリゴマーから、又はそれらの両方から形成され得ることが理解されるべきである。細胞内で三次元マトリックスを形成するための方法は当業者に知られており、それらの方法にはマトリックス形成材の1又は複数の成分を細胞試料又は組織試料に導入すること、及び細胞内で前記マトリックスを形成することが含まれる。マトリックス形成材は、マトリックス形成材に特異的な方法、並びに当業者に知られている方法、試薬、及び条件を用いて、マトリックス形成材を重合及び/又は架橋させることによってマトリックスを形成し得る。
本開示では、例示的な三次元マトリックスは多孔性であり、すなわち所望の試薬、物質、又はプローブが、マトリックスを介して拡散するか又は移動して核酸と接触し得る程度に多孔性である。多孔性はマトリックス材を形成するために使用される分子の重合及び/又は架橋により生じるか、又は分子ふるいの使用により生じ得る。ゲルマトリックス内での拡散性は主として孔径の関数である。多孔性は、当業者に知られている方法に従って、架橋密度、鎖長、及び共重合分岐モノマーの比率を変更することによって制御される。
ある態様によれば、三次元マトリックス材は化学的に不活性であり、熱安定性であるので、例えば蛍光in situハイブリダイゼーションに望ましいような、様々な反応条件及び反応温度が可能となる。ある態様によれば、三次元マトリックス材は光学的に透明である。ある態様によれば、三次元マトリックス材は光学的に透明であるので、当業者に知られている三次元画像化法が可能となる。ある態様では、マトリックスを形成するために使用される材料はin situで広範囲の生体試料及び非生体試料と適合するので、本来の環境からの核酸分子の抽出が回避される。ある態様によれば、マトリックスはX軸、Y軸、及びZ軸の方向に膨張可能であってもよく、すなわち三次元に膨張可能である。ある態様によれば、マトリックスは各方向に均一に膨張可能である。
ある態様によれば、マトリックス形成材は細胞内に導入され得る。細胞はホルムアルデヒドで固定された後、エタノールに浸漬されて脂質膜が破壊される。マトリックス形成試薬が試料に添加され、細胞中に浸透する。次に、重合誘導触媒、UV架橋剤又は機能性架橋剤が添加されてゲルマトリックスが形成される。取り込まれなかった材料が洗い流され、残存する任意の機能的反応基がクエンチされる。細胞の例としては、疾患細胞又は健常細胞を含むヒト又は他の生物の任意の細胞が挙げられる。ある特定の細胞としては、ヒト細胞、非ヒト細胞、ヒト幹細胞、マウス幹細胞、初代細胞株、不死化細胞株、初代線維芽細胞及び不死化線維芽細胞、HeLa細胞、及び神経細胞が挙げられる。
マトリックス結合部分又はリンカー
本開示では、染色体などの核酸上の1又は複数のマトリックス結合部分又はリンカーを使用して細胞内で核酸をマトリックスに結合させる。本明細書において、「結合」という用語は、共有結合性相互作用及び非共有結合性相互作用の両方を指す。共有結合性相互作用は、一対の電子の共有(すなわち、単結合)、2対の電子の共有(すなわち、二重結合)、又は3対の電子の共有(すなわち、三重結合)により形成される2個の原子又はラジカルの間での化学結合である。共有結合性相互作用は、当技術分野において、電子対相互作用又は電子対結合としても知られている。非共有結合性相互作用には、これらに限定されないが、ファン・デル・ワールス相互作用、水素結合、弱い化学結合(すなわち、近距離の非共有結合力を介した結合)、疎水性相互作用、イオン結合などが含まれる。非共有結合性相互作用の総説は、Alberts et al.、Molecular Biology of the Cell、第3版、Garland Publishing、1994に見出すことができ、あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。マトリックス結合部分は、マトリックス上の部位、原子、若しくは部分への共有結合、又はマトリックス上の部位、原子、若しくは部分との非共有結合を介して、マトリックスに結合することができる部分である。当業者はDNA又はRNAなどの核酸を特定のマトリックス材に結合させるために使用され得る適切なマトリックス結合部分を容易に特定するだろう。
染色体、又はその部分、断片、若しくは切片の1又は複数のヌクレオチド、又は染色体、又はその部分、断片、若しくは切片などの既存の核酸に付加されるヌクレオチドを、マトリックス結合部分を含むように修飾してもよい。マトリックス結合部分を含む1又は複数のヌクレオチドが、染色体、又はその部分、断片、若しくは切片などの既存の核酸に付加されてもよい。マトリックス結合部分は細胞内で前記マトリックスに共有結合によって結合されてもよく、前記マトリックスと共有結合によって架橋されてもよく、共重合されてもよく、又は非共有結合によって結合されてもよい。マトリックス結合部分は活性化可能であってもよい。本明細書において、「活性化可能」という用語は、(例えば、活性化可能マトリックス結合部分を光、熱、1又は複数の化学物質などに曝露することによって)活性化されるまで不活性である(すなわち、標的に結合しない)マトリックス結合部分を指す。
マトリックス結合部分は架橋剤と反応し得る。マトリックス結合部分はリガンド−リガンド間結合ペアの一部であり得る。マトリックス結合部分の例としては、アミン、アミン反応基、アクリダイト、アクリダイトで修飾された物質、アルキン、ビオチン、アジド、チオール、及びチオールで修飾された物質、並びにクリックケミストリー手法に適した物質が挙げられる。マトリックスがアビジン/ストレプトアビジン誘導体又は抗ビオチン抗体(例えば、検出可能標識抗体)を含む場合、マトリックス結合部分としてビオチン又はその誘導体を使用してもよい。ジゴキシゲニンをマトリックス結合部分として使用して、続いて、マトリックスに結合された抗ジゴキシゲニン抗体をジゴキシゲニンに結合させてもよい。アミノアリル−dUTP残基をオリゴヌクレオチドに組み込み、続いて、マトリックスに取り込まれ得るN−ヒドロキシスクシンイミドにアミノアリル−dUTP残基に結合させてもよい。一般に、オリゴヌクレオチド中であれ染色体中であれ、共役ペア又は反応ペアの任意のメンバーを使用して、ヌクレオチドをマトリックスに結合させることができる。
マトリックス結合部分としては化学架橋剤が挙げられる。架橋剤は、これらに限定されないが、通常、スルフヒドリル及びアミンを含む多数の基に対して反応性である少なくとも2つの反応基を含み、2又は複数の分子間で化学共有結合を形成する。マトリックス結合部分としては、一級アミン、カルボキシル、スルフヒドリル、炭水化物及びカルボン酸などの架橋剤が挙げられる。タンパク質分子はこれらの官能基のうちの多くを有するので、架橋剤を用いてタンパク質及びペプチドを容易に結合し得る。架橋剤は当技術分野においてよく知られており、市販されている(Thermo Scientific社(ロックフォード、イリノイ州))。架橋の場合、マトリックス結合部分は修飾dNTP若しくは修飾dUTP、又はそれらの両方に架橋されていてもよい。適切な架橋剤反応基の例としては、イミドエステル(DMP)、スクシンイミドエステル(NHS)、マレイミド(スルホ−SMCC)、カルボジイミド(DCC、EDC)、及びフェニルアジドが挙げられる。本開示の範囲内の架橋剤はスペーサー部分を含み得る。そのようなスペーサー部分は官能化されていてもよい。そのようなスペーサー部分は化学的に安定であってもよい。適切なスペーサー部分の例としては、ポリエチレングリコール、炭素スペーサー、光開裂性スペーサー、及び当業者に知られている他のスペーサーなどが挙げられる。
検出可能標識
本開示では、染色体などの細胞構成成分にハイブリダイズし得る本明細書に記載されるプローブに結合可能である検出可能標識が使用される。検出可能標識又は検出可能部分は当業者に知られている。本明細書において、「検出可能標識」という用語は、標的(例えば、目的の核酸配列と結合する因子、染色体、又は染色体内領域)を同定するために使用され得る標識を指す。通常、検出可能標識は、ポリヌクレオチドの3′末端又は5′末端に結合される。あるいは、検出可能標識は、オリゴヌクレオチドの内部部分に結合される。検出可能標識は、サイズ及び組成が多種多様であってもよい。以下の参照文献、Brenner、米国特許第5,635,400号明細書;Brenner et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.、97:1665;Shoemaker et al.(1996)Nature Genetics、14:450;Morris et al.、欧州特許出願公開第0799897(A1)号明細書;及びWallace、米国特許第5,981,179号明細書などによって、特定の実施形態に適切なオリゴヌクレオチドタグの選択についての指針が提供される。
検出部分の例としては、種々の放射性部分、酵素、補欠分子族、蛍光マーカー、発光マーカー、生物発光マーカー、金属粒子、タンパク質−タンパク質間結合ペア、及びタンパク質−抗体間結合ペアなどが挙げられる。蛍光部分の例としては、これらに限定されないが、黄色蛍光タンパク質(YFP)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、青色蛍光タンパク質(CFP)、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、シアニン類、塩化ダンシル、フィコシアニン、及びフィコエリトリンなどが挙げられる。生物発光マーカーの例としては、これらに限定されないが、ルシフェラーゼ(例えば、細菌、ホタル、及びクリックビートルなど)、ルシフェリン、及びイクオリンなどが挙げられる。視覚的に検出可能なシグナルを有する酵素系の例としては、これらに限定されないが、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ、ホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、及びコリンエステラーゼなどが挙げられる。識別可能マーカーとしては、125I、35S、14C、又はHなどの放射性化合物も挙げられる。識別可能マーカーは様々な業者より市販されている。
蛍光標識並びにヌクレオチド及び/又はオリゴヌクレオチドへのそれらの蛍光標識の結合は、Haugland、Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals、第9版(Molecular Probes、ユージーン、2002);Keller及びManak、DNA Probes、第2版(Stockton Press、ニューヨーク、1993);Eckstein編、Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approach(IRL Press、オックスフォード、1991);及びWetmur、Critical Reviews in Biochemistry and Molecular Biology、26:227−259(1991)などの多数の総説に記載されている。本発明に適用可能な特定の方法論は、以下の参照文献例:米国特許第4,757,141号、同第5,151,507号、及び同第5,091,519号に開示されている。ある態様では1又は複数の蛍光色素が、例えば、米国特許第5,188,934号(4,7−ジクロロフルオレセイン色素)、米国特許第5,366,860号(分光分解可能なローダミン色素)、米国特許第5,847,162号(4,7−ジクロロローダミン色素)、米国特許第4,318,846号(エーテル置換フルオレセイン色素)、米国特許第5,800,996号(エネルギー移動色素)、Lee et al.、米国特許第5,066,580号(キサンチン色素)、及び米国特許第5,688,648号(エネルギー移動色素)などによって開示されるように、標識標的配列に対する標識として使用される。標識は、以下の特許公報及び特許出願公報、すなわち米国特許第6,322,901号、同第6,576,291号、同第6,423,551号、同第6,251,303号、同第6,319,426号、同第6,426,513号、同第6,444,143号、同第5,990,479号、同第6,207,392号、米国特許出願公開第2002/0045045号、及び同第2003/0017264号に開示されるように、量子ドットを用いて実施することも可能である。本明細書において、「蛍光標識」という用語は、1又は複数の分子の蛍光吸収特性及び/又は蛍光発光特性を介して情報を伝達するシグナリング部分を含む。そのような蛍光特性としては、蛍光強度、蛍光寿命、発光スペクトル特性、及びエネルギー移動などが挙げられる。
使用される検出方法は、反応性標識、回収可能標識、及び/又は検出可能標識において使用される特定の検出可能な標識に依存することになる。ある例示的実施形態では、顕微鏡、分光光度計、チューブルミノメーター又はプレートルミノメーター、X線フィルム、シンチレーター、蛍光活性化細胞選別(FACS)装置、又はマイクロフルイディクス装置などを使用することにより、本明細書に記載されるプローブによって結合された1又は複数の反応性標識、回収可能標識、又は検出可能標識を有する、これらに限定されないが、間期、前期前、前期、前中期、中期、後期、終期及び細胞質分裂を含む細胞周期の様々な期間の染色体及び染色体の染色体内領域などの標的核酸が選択及び/又は選別され得る。
蛍光標識ターゲティング部分、蛍光標識回収可能部分、又は蛍光標識検出可能な標識を使用する場合、蛍光顕微鏡法を用いて、当技術分野において知られている日常的方法を用いたin situハイブリダイゼーションの結果を検出及び記録することができる。あるいは、画像処理能力を有するデジタル(コンピューター実装)蛍光顕微鏡法を用いてもよい。染色体に結合した多色標識を有する染色体のFISHを画像化するための2種類の周知のシステムとしては、マルチプレックスFISH(M−FISH)及びスペクトル核型分析(SKY)が挙げられる。染色体ペインティング方法及びペイントされた染色体の検出方法の総説については、Schrock et al.(1996)、Science、273:494;Roberts et al.(1999)、Genes Chrom.Cancer、25:241;Fransz et al.(2002)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、99:14584;Bayani et al.(2004)、Curr.Protocol.Cell Biol.、22.5.1−22.5.25;Danilova et al.(2008)、Chromosoma、117:345;米国特許第6,066,459号;及びFISH TAG(商標)DNA Multicolor Kitの説明書(Molecular Probes社)を参照されたい。
ある例示的実施形態では改変を加えた(例えば、ソフトウェア、Chroma 84000フィルターセット、及び強化フィルターホイール)Applied Imaging社のCytoVision System(Applied Imaging社、サンタクララ、カリフォルニア州)などのコンピューター化された画像化システムを使用して、蛍光標識された染色体像が検出及び記録される。他の適切なシステムとしては、Zeiss Axiophot顕微鏡に接続された冷却CCDカメラ(Kodak KAF 1400 CCDを備えたPhotometrics社のNU200シリーズ)を使用するコンピューター化画像化システムが挙げられ、画像はRied et al.(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89:1388に記載されるように処理される。他の適切な画像化及び分析システムが前述のSchrock et al.及び前述のSpeicher et al.に記載されている。
ヌクレオチド及び修飾ヌクレオチド
本開示では、マトリックス結合部分を含むようにヌクレオチドが修飾されるか、あるいはマトリックス結合部分のための結合部位を含む修飾ヌクレオチド、又は遊離末端若しくは末端ヌクレオチドへのヌクレオチド若しくは修飾ヌクレオチドが付加される。「核酸」、「核酸分子」、「核酸配列」、「核酸断片」、「オリゴヌクレオチド」、及び「ポリヌクレオチド」という用語は互換的に使用され、これらに限定されないが、デオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチド、又はその類似体である様々な長さを有し得る多量体型のヌクレオチドを含むことを意図する。本明細書に記載される標識プローブは、「核酸」、「核酸分子」、「核酸配列」、「核酸断片」、「オリゴヌクレオチド」、又は「ポリヌクレオチド」を含むか、又はこれら自体であってもよい。本明細書に記載される方法において有用なオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、天然核酸配列及びそれらの変異体、人工核酸配列、又はそのような配列の混合物を含んでいてもよい。オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは一本鎖であってもよく、二本鎖であってもよい。
ポリヌクレオチドは通常、4種類のヌクレオチド塩基、すなわちアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、及びチミン(T)(ポリヌクレオチドがRNAである場合はウラシル(U)の代わりにチミン(T))からなる特定の配列から構成される。したがって、「ポリヌクレオチド配列」という用語はポリヌクレオチド分子をアルファベット表記したものであり、あるいはこの用語はポリヌクレオチド分子自体に適用される場合もある。このアルファベット表記は、中央処理ユニットを有するコンピューター内のデータベースに入力され、機能ゲノミクス及びホモロジーサーチなどのバイオインフォマティクス用途に使用され得る。所望により、ポリヌクレオチドには、非標準的なヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、及び/又は修飾ヌクレオチドの1又は複数が含まれていてもよい。
修飾ヌクレオチドの例としては、ジアミノプリン、ST、5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシル、5−クロロウラシル、5−ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン、4−アセチルシトシン、5−(カルボキシヒドロキシルメチル)ウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオウリジン、5−カルボキシメチルアミノメチルウラシル、ジヒドロウラシル、β−D−ガラクトシルキューオシン、イノシン、N6−イソペンテニルアデニン、1−メチルグアニン、1−メチルイノシン、2、2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−メチルグアニン、3−メチルシトシン、5−メチルシトシン、N6−アデニン、7−メチルグアニン、5−メチルアミノメチルウラシル、5−メトキシアミノメチル−2−チオウラシル、β−D−マンノシルキュェオシン、5’−メトキシカルボキシメチルウラシル、5−メトキシウラシル、2−メチルチオ−D46−イソペンテニルアデニン、ウラシル−5−オキシ酢酸(v)、ワイブトキソシン、シュードウラシル、キュェオシン、2−チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−メチルウラシル、ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル−5−オキシ酢酸(v)、5−メチル−2−チオウラシル、3−(3−アミノ−3−N−2−カルボキシプロピル)ウラシル、(acp3)w、及び2,6−ジアミノプリンなどが挙げられるがこれらに限定されない。核酸分子は、塩基部分において(例えば、相補ヌクレオチドと水素結合を形成するために通常利用可能である1又は複数の原子において、及び/又は相補ヌクレオチドと水素結合を形成することが通常可能である1又は複数の原子において)、糖部分において、又はリン酸骨格において修飾されていていてもよい。核酸分子は、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS)などのアミン反応性部分の共有結合を可能にするため、アミノアリル−dUTP(aa−dUTP)及びアミノヘキシルアクリルアミド−dCTP(aha−dCTP)などのアミン変性基を含んでもよい。
ある例示的実施形態では、分子の塩基部分又は糖部分のどちらかに保護基を有するヌクレオシド若しくはヌクレオチド、あるいは付着した若しくは組み込まれた標識、又は人工環境若しくは生理的環境において親モノマーと同様に挙動するモノマーを生じる等配電子置換を有するヌクレオシド若しくはヌクレオチドなど、ヌクレオチド類似体又はヌクレオチド誘導体が使用されることがある。それらのヌクレオチドは、該ヌクレオチド上の反応基に結合してその反応基をマスクする保護基を有し得る。マトリックス結合部分を反応部位に付加され得るか、又は、マトリックス結合部分はヌクレオチド上に存在するが保護基によって不活性な状態若しくはブロックされた状態で存在し得る。保護基の除去により、マトリックスへの結合に対する前記マトリックス結合部分が活性化され得る。様々な保護基が本発明において有用であり、選択可能である。ある態様によれば、自己回避ヌクレオチド(self-avoiding nucleotide)を使用してプローブが作製され得る。自己回避ヌクレオチドは天然ヌクレオチドとの塩基対形成が可能であるが、それら自身では塩基対形成が可能ではないヌクレオチドである。自己回避ヌクレオチドは当業者に知られており、その全体が参照により本明細書に取り込まれる、Hoshika et al.、Angew.Chem.Int.Ed.、2010、49、5554−5557、及びHoshika et al.、Nucleic Acids Research(2008)に記載されている。
ハイブリダイゼーションプローブ及びオリゴペイント
本開示では、染色体などの細胞成分にハイブリダイズするオリゴペイントなどのハイブリダイゼーションプローブであって、マトリックス結合部分を含み、且つ、マトリックスに結合可能であるハイブリダイゼーションプローブが使用される。マトリックス結合部分は、本明細書に記載されるヌクレオチド、核酸、プローブ、又はオリゴペイントに直接的又は間接的に結合又は接合され得る。
一般にオリゴペイントは、DNA配列の一部、又は特定の染色体の特定の染色体領域若しくは特定の染色体内領域などの標的オリゴヌクレオチド配列に対して相補的な相補核酸配列を含む。相補核酸配列は、オリゴペイントが相補性ゲノム核酸配列とハイブリダイズすることを目的としている限りにおいては、ゲノム相同性を有すると考えられ得る。相補核酸配列の長さは、15〜50塩基又は32〜42塩基であってもよい。相補核酸配列は任意の核酸配列であってもよく、DNA配列、RNA配列(CRISPRシステムについて理解されるようなガイドRNA配列など)、又はDNA/RNAハイブリッド配列であってもよい。オリゴペイントは、「メインストリート(Mainstreet)」配列と呼ばれることがある、相補核酸配列の上流にある非ゲノム核酸配列又は領域を含んでいてもよい。オリゴペイントは、「バックストリート」配列と呼ばれることがある、相補核酸配列の下流にある非ゲノム核酸配列又は領域を含んでいてもよい。オリゴペイントは、相補核酸配列の上流にある第1の非ゲノム核酸配列又は領域(「メインストリート」)と相補核酸配列の下流にある第2の非ゲノム核酸配列又は領域(「バックストリート」)の両方を含んでいてもよい。このようにして相補核酸配列又はゲノム核酸配列は、メインストリート配列及びバックストリート配列と隣接することがある。相補核酸配列又はゲノム核酸配列の目的は標的ゲノム核酸配列とハイブリダイズすることであるが、メインストリート配列及びバックストリート配列は機能性部分を担持するために用いられ得る。それらの機能性部分は、メインストリート配列又はバックストリート配列に直接的に結合されていてもよいし、メインストリート配列又はバックストリート配列に間接的に結合されていてもよい。例えば、機能性部分が非ゲノムメインストリート配列又は非ゲノムバックストリート配列の一部に対して相補的である第1の非ゲノム核酸配列プローブに直接的に結合している限りにおいて、機能性部分は間接的に結合されていてもよい。このようにして、第1の非ゲノム核酸配列プローブは非ゲノムメインストリート配列又は非ゲノムバックストリート配列の相補部分にハイブリダイズする。
本明細書に記載されるプローブを使用するin situハイブリダイゼーション方法は、様々な生物試料又は臨床試料に対して、任意の(又は全ての)ステージの細胞周期(例えば、有糸分裂期、減数分裂期、間期、G0期、G1期、S期、及び/又はG2期)にある細胞において実施可能である。例としては、全ての種類の培養細胞、動物組織又は植物組織、末梢血液リンパ球、口腔粘膜塗沫、非培養原発腫瘍から調製された擦過標本、癌細胞、骨髄、生検から得られた細胞又は体液中(例えば、血液、尿、唾液など)の細胞、羊水由来の細胞、母体血液由来の細胞(例えば、胎児細胞)、及び精巣由来細胞及び卵巣由来細胞などが挙げられる。試料は従来の技術を用いる本発明のアッセイ法に対して調製され、通常、それらの従来技術は試料又は標本が採取される起源に依存する。これらの例は、本明細書に記載される方法及び/又は組成物に適用可能な試料の種類を限定するものであると解釈されるべきではない。
本開示により、マトリックスへの結合のためのマトリックス結合部分又はリンカーを含む、複数の染色体特異的プローブが提供される。そのようなプローブはまた、1又は複数の検出可能部分を含んでいてもよい。本開示の方法には、核酸プローブが二本鎖DNAなどの核酸にハイブリダイズするために使用され、二本鎖DNAの一部が2本の別々の鎖、すなわち第一鎖と相補鎖に分離されている、当業者に知られている任意の方法が含まれる。第一鎖及び相補鎖への言及は、二本鎖核酸を分離する場合には相対的なものであることを理解されたい。すなわち、どちらの鎖も第一鎖又は相補鎖になり得る。第一鎖として一方の鎖を選択すると残りの鎖が相補鎖になる。
本明細書に記載される標識プローブが特定の有用性を有する場合の例示的な方法としては、染色体上での特異的DNA配列の有無を検出して、その位置を特定するために使用される細胞遺伝学的技法である蛍光in situハイブリダイゼーション、すなわちFISHが挙げられる。FISHでは高い配列相補性を示す染色体の部分にのみ結合する蛍光プローブが使用される。蛍光顕微鏡法が用いて、蛍光プローブが染色体に結合している場所を明らかにし得る。FISHは、遺伝子カウンセリング、医療、及び種の特定に用いられるDNA中の特有の特徴を明らかにするために使用されることが多い。FISHはまた、細胞、循環腫瘍細胞、及び組織試料において、特異的RNA標的(mRNA、lncRNA及びmiRNA)を検出して、その位置を特定するために使用され得る。これに関連して、FISHは、細胞内及び組織内での遺伝子発現の空間−時間的パターンを明らかにするのに役立ち得る。例示的なFISHの方法は当業者に知られており、既刊文献からも容易に得られる。
マトリックス結合部分又はリンカーを含むプローブの標的染色体配列へのハイブリダイゼーションは、標準的なin situハイブリダイゼーション(ISH)法(例えば、Gall and Pardue(1981)Meth.Enzymol.、21:470;Henderson(1982)Int.Review of Cytology、76:1を参照)によって達成し得る。通常、ISHは以下の主要工程、すなわち、(1)分析される生体構造物(例えば、染色体スプレッド)の固定、(2)標的DNAへの接触度(accessibility)を上昇させるための生体構造物のプレハイブリダイゼーション処理(例えば、熱又はアルカリによる変性)、(3)非特異的結合を減少させるための任意選択のプレハイブリダイゼーション処理(例えば、反復配列のハイブリダイゼーション能力を阻害することによる処理)、(4)生体構造体又は組織中の核酸への核酸混合物のハイブリダイゼーション、(5)ハイブリダイゼーションで結合しなかった核酸断片を除去するためのポストハイブリダイゼーション洗浄、及び(6)ハイブリダイズした標識オリゴヌクレオチド(例えば、ハイブリダイズしたオリゴペイント)の検出を含む。これらの工程の各々において使用される試薬及びそれらの試薬の使用条件は、特定の状況、及びそれらの試薬の使用が任意の特定のプローブを必要とするか否かに応じて変化する。ハイブリダイゼーションの条件はまた、米国特許第5,447,841号にも記載されている。in situハイブリダイゼーションのプロトコル及び条件についての多数の変形が知られており、本明細書において提供される指針に従って実施者によって、本発明と共に使用され得ることが理解される。
本開示の範囲内に含まれるプローブとしては、FISH法にとって有用であることが知られるプローブが挙げられる。通常、FISHプローブは、プラスミド、コスミド、及びバクテリア人工染色体(BAC)などのベクターにサブクローニングされたゲノム挿入断片、又はフロー選別(flow-sorted)された染色体に由来する。これらの挿入断片及び染色体を使用して、フルオロフォア結合ヌクレオチドの存在下でニックトランスレーション又はPCRにより直接的に標識されたプローブ、又は二次検出試薬によって視覚化され得るビオチン及びジゴキシゲニンなどのヌクレオチド結合ハプテンで間接的に標識されたプローブが作製され得る。プローブDNAは、固定された細胞及び組織への浸透を容易にするために約150〜250bpの断片に断片化されることが多い。多くのゲノムクローンがSINE配列及びAlu配列などの高度反復配列を含んでいるため、バックグラウンドシグナルを増大させる非特異的ハイブリダイゼーションを抑制するための非標識反復DNAの存在下でハイブリダイゼーションを実施する必要があることが多い。そのようなプローブは、特定の染色体又は特定の染色体の染色体内領域に由来するDNA配列に相補的な配列を有する検出可能に標識されたポリヌクレオチドを指す、「染色体ペイント」と呼ばれることがある。市販されている染色体ペイントは蛍光活性化細胞選別機(FACS)及び/又はフロー選別された染色体、又はバクテリア人工染色体(BAC)若しくは酵母人工染色体(YAC)に由来する。
DNAオリゴ、ペプチド核酸(PNA)オリゴ、及びロックド核酸(LNA)オリゴを含む多くの種類のカスタム合成されたオリゴヌクレオチド(オリゴ)もFISHプローブとして使用されている。オリゴプローブの1つの利点は、所望のゲノム標的に対して特異的であるクローンの単離に依存するのではなく、正確に限定された配列を標的とするように設計されていることである。また、通常、これらのプローブは短く(約5bp〜約300bp、約8bp〜約250bp、約9bp〜約200bp、約10bp〜約150bp、約15bp〜約100bp、又は約20bp〜約50bp)、本質的に一本鎖であるので、固定された細胞及び組織の中に効率的に拡散して、相補的プローブ断片間の競合的ハイブリダイゼーションによる制約を受けない。オリゴプローブを利用する近年開発された方法により、分岐DNAシグナル増幅又は数十の短鎖オリゴプローブを使用して単一コピーウイルスDNA及び個々のmRNA分子の視覚化が可能になり、シグナル増幅の戦略として高度反復配列の連続的ブロックを標的とすることで最初のFISHに基づいたゲノムワイドRNAiスクリーニングが可能になる。オリゴFISHプローブはまた、多数の並行的PCR反応を用いて、又はローリングサークル法を用いて、又は1又は複数ラウンドの逆転写(この間に標識又は標識前駆体がプライマーを介して、又は伸長の間に付加される)及びRNAテンプレートの除去/分解に続いてT7 RNAポリメラーゼを複数ラウンド使用する方法を用いて、ゲノムDNAから直接的に作製される。そのような方法は当業者に知られている。
プローブに使用される一本鎖オリゴヌクレオチド配列などのオリゴヌクレオチド配列は、天然の起源から単離されてもよく、合成されてもよく、業者より購入されてもよい。ある特定の例示的実施形態では、オリゴヌクレオチド配列はホスホラミダイトリンカーのうちの1又は複数を使用し、及び/又は当業者に知られているライゲーション法によるシーケンシングを使用して調製されてもよい。オリゴヌクレオチド配列は任意の適切な方法、例えば、本明細書において以下に記載される方法及びBeaucage and Carruthers((1981)、Tetrahedron Lett.、22:1859)に記載されるような標準的なホスホラミダイト法、又はMatteucci et al.((1981)、J. Am. Chem. Soc.、103:3185)によるトリエステル法、又は市販の自動化オリゴヌクレオチド合成機若しくは当技術分野において知られているハイスループット高密度アレイ法を使用する他の化学的方法(あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に取り込まれる、米国特許第5,602,244号、同第5,574,146号、同第5,554,744号、同第5,428,148号、同第5,264,566号、同第5,141,813号、同第5,959,463号、同第4,861,571号、及び同第4,659,774号を参照されたい)によって調製されてもよい。予め合成されたオリゴヌクレオチドを様々な供給業者から商業的に入手してもよい。
ある特定の例示的実施形態では、オリゴヌクレオチド配列は当技術分野において知られている様々なマイクロアレイ技術を使用して調製されてもよい。予め合成されたオリゴヌクレオチド配列及び/又はポリヌクレオチド配列が、以下の参照文献、すなわち、McGall et al.(1996)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.93:13555、Synthetic DNA Arrays In Genetic Engineering、20:111、Plenum Press(1998)、Duggan et al.(1999)Nat. Genet.S21:10、Microarrays:Making Them and Using Them In Microarray Bioinformatics、Cambridge University Press、2003;米国特許出願公開第2003/0068633号及び同第2002/0081582号;米国特許第6,833,450号、同第6,830,890号、同第6,824,866号、同第6,800,439号、同第6,375,903号、及び同第5,700,637号;及び国際公開第04/031399号、同第04/031351号、同第04/029586号、同第03/100012号、同第03/066212号、同第03/065038号、同第03/064699号、同第03/064027号、同第03/064026号、同第03/046223号、同第03/040410号、及び同第02/24597号に記載される光制御方法、フローチャネル及びスポッティング法、インクジェット法、ピンベース法、及びビーズベース法を用いて支持体に結合されてもよく、in situで合成されてもよい。
合成の際に公知の材料及び方法を用いて、前記一本鎖オリゴヌクレオチドにポリメラーゼ認識部位、切断部位、及び/又は標識部分若しくは検出部分付加部位が付加されてもよい。
本開示のプローブに有用なオリゴヌクレオチドプローブは、任意の望ましいヌクレオチド長及び核酸配列を有し得る。したがって、本開示の態様は、オリゴヌクレオチドペイントなど、一本鎖核酸プローブなどの核酸プローブの複数又はセットを使用することに関する。「プローブ」という用語は、標的核酸配列又はそのcDNA誘導体内の相補配列を認識してその相補配列と水素結合した二本鎖を形成する、一本鎖オリゴヌクレオチド配列を指す。プローブは標的とハイブリダイズする核酸配列を含む。例示的な核酸配列は、短鎖核酸であってもよく、長鎖核酸であってもよい。例示的な核酸配列としてはオリゴヌクレオチドペイントが挙げられる。例示的な核酸配列は、約1ヌクレオチド〜約100,000ヌクレオチド、約3ヌクレオチド〜約50,000ヌクレオチド、約5ヌクレオチド〜約10,000ヌクレオチド、約10ヌクレオチド〜約10,000ヌクレオチド、約10ヌクレオチド〜約1,000ヌクレオチド、約10ヌクレオチド〜約500ヌクレオチド、約10ヌクレオチド〜約100ヌクレオチド、約10ヌクレオチド〜約70ヌクレオチド、約15ヌクレオチド〜約50ヌクレオチド、約20ヌクレオチド〜約60ヌクレオチド、約50ヌクレオチド〜約500ヌクレオチド、約70ヌクレオチド〜約300ヌクレオチド、約100ヌクレオチド〜約200ヌクレオチド、及び、重複にかかわらずその間の全ての範囲又は数のヌクレオチドを有する核酸配列である。例示的なオリゴヌクレオチドプローブは、約10ヌクレオチド〜約100ヌクレオチド、約10ヌクレオチド〜約70ヌクレオチド、約15ヌクレオチド〜約50ヌクレオチド、約20ヌクレオチド〜約60ヌクレオチド及び、重複にかかわらずその間の全ての範囲及び数のヌクレオチドを含む。ある態様によれば、本開示のオリゴヌクレオチドプローブは標的核酸にハイブリダイズ可能なはずである。本開示のプローブは、本明細書に記載される標識又は検出部分、又はマトリックス結合部分を含んでいてもよい。オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、所望により、例えばDNAWorks又はGene2Oligoなどのコンピュータープログラムの支援を受けてデザインされてもよい。
本開示のオリゴヌクレオチドプローブは、完全にマッチした二本鎖が模範的ではあるが、一本鎖核酸と完全にマッチした二本鎖を形成する必要が無い。ある態様によれば、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドプローブは、ストリンジェントから適度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件及び洗浄条件の下で標的配列の一本鎖核酸と安定なハイブリッドを形成する。プローブが標的配列に対して基本的に完全に(すなわち、約99%以上)相補的になることが予期される場合、ストリンジェントな条件が使用されることになる。幾らかのミスマッチが予期され、プローブが完全に相補的にならないという結果になる場合、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーを低くしてもよい。ハイブリダイゼーションに影響し、非特異的結合に対応して選択する条件は当技術分野において知られており、例えばSambrook et al.(2001)に記載されている。通常、塩濃度が低くなり、且つ、温度が高くなるほど結合のストリンジェンシーが上昇する。例えば、ストリンジェントな条件は、約65℃のインキュベーション/洗浄温度で、およそ0.1×SSC、0.1%SDSを含む溶液中でのインキュベーションであり、適度にストリンジェントな条件は、約50〜65℃インキュベーション/洗浄温度で、およそ1〜2×SSC、0.1%SDSを含む溶液中でのインキュベーションであると通常考えられている。低ストリンジェンシー条件は、2×SSC及び約30〜50℃である。
「ストリンジェンシー」又は「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」という用語は、ハイブリッドの安定性に影響するハイブリダイゼーション条件、例えば温度、塩濃度、pH、及びホルムアミド濃度などを指す。プライマー又はプローブのその標的核酸配列への特異的結合を最大化し、且つ、非特異的結合を最小化するために、これらの条件は経験的に最適化される。使用されるこれらの用語には、プローブ又はプライマーが他の配列にハイブリダイズするよりも明らかに高い程度(例えばバックグラウンドの少なくとも2倍)でその標的配列にハイブリダイズし得る例示的な条件への言及が含まれる。他のそのような条件も適切であり得る。ストリンジェントな条件は配列依存的であり、ストリンジェントな条件は状況によって異なる。長い配列ほどより高温で特異的にハイブリダイズする。一般に、ストリンジェントな条件は、所定のイオン強度及びpHにおける特定の配列の融点(T)に対して約5℃低くなるように選択される。Tは、相補標的配列の50%が完全にマッチするプローブ又はプライマーにハイブリダイズする(所定のイオン強度及びpHにおける)温度である。通常、ストリンジェントな条件は、塩濃度が約1.0M Naイオン未満の濃度であり、通常はpH7.0〜8.3において約0.01〜1.0M Naイオンの濃度(又は他の塩)であり、温度が(例えば10〜50ヌクレオチドの)短鎖のプローブ又はプライマーに対して少なくとも約30℃であり、(例えば50ヌクレオチドを超える)長鎖のプローブ又はプライマーに対して少なくとも約60℃である条件になる。ストリンジェントな条件は、ホルムアミドなどの脱安定化剤の添加によって達成されてもよい。例示的な低ストリンジェント条件又は「ストリンジェンシーが低下した条件」としては、30%ホルムアミド、1M NaCl、1%SDSからなる緩衝液を用いる37℃でのハイブリダイゼーション及び2×SSC中、40℃での洗浄が挙げられる。例示的な高ストリンジェンシー条件としては、50%ホルムアミド、1M NaCl、1%SDS中、37℃でのハイブリダイゼーション及び0.1×SSC中、60℃での洗浄が挙げられる。ハイブリダイゼーションの手順は当技術分野においてよく知られており、例えばAusubel et al.1998年及びSambrook et al.2001に記載される。任意の望ましいストリンジェンシー及び/又は条件が所望により用いられ得ることが理解されるべきである。
本開示の核酸プローブは、標識されていてもよく、標識されていなくてもよい。ある特定の核酸プローブは、直接的に標識されていてもよく、間接的に標識されていてもよい。ある特定の核酸プローブは、マトリックス結合部分を直接的に含んでいてもよい。ある特定の核酸プローブは、例えばプローブにハイブリダイズする二次オリゴヌクレオチドによって、間接的にマトリックス結合部分を含んでいてもよく、マトリックス結合部分が二次オリゴヌクレオチドに直接的に結合している。
ある特定の態様によれば、核酸プローブは、標的核酸配列にハイブリダイズするプローブ配列に加えて、標的核酸配列にハイブリダイズしない一次核酸配列を含んでいてもよい。例示的な一次核酸配列又は標的にハイブリダイズしない核酸の配列としては、約10ヌクレオチド〜約100ヌクレオチド、約10ヌクレオチド〜約70ヌクレオチド、約15ヌクレオチド〜約50ヌクレオチド、約20ヌクレオチド〜約60ヌクレオチド及び、重複にかかわらずその間の全ての範囲及び数のヌクレオチドが挙げられる。ある特定の態様によれば、一次核酸配列は1又は複数の二次核酸配列とハイブリダイズ可能である。ある特定の態様によれば、二次核酸配列は標識又はマトリックス結合部分を含んでいてもよい。本態様によれば、二次核酸が一次核酸に結合することにより標的核酸配列にハイブリダイズするプローブが間接的に標識されるか、又はプローブにマトリックス結合部分が間接的に供給されるので、前記核酸プローブは、間接的に標識されるか、又は間接的にマトリックス結合部分を含んでいる。ある特定の態様によれば、それぞれが共通の一次核酸配列を有する、複数の核酸プローブが提供される。すなわち、複数の核酸プローブの各々が同一又は実質的に同一の一次核酸配列を有するように、一次核酸配列が複数の核酸プローブに共通である。ある態様によれば、一次核酸配列は一種類の配列である。このようにして複数の共通の一次核酸配列にハイブリダイズする複数の共通の二次核酸配列が提供される。すなわち、それぞれの二次核酸配列は同一又は実質的に同一の核酸配列を有する。ある例示的実施形態によれば、複数の核酸プローブの各々に対して単一の一次核酸配列が提供される。したがって、核酸プローブの各々を標識するためには、一次核酸配列にハイブリダイズ可能である一種類の二次核酸配列のみを提供する必要がある。ある特定の態様によれば、共通の二次核酸配列は、共通の標識又は共通のマトリックス結合部分を含んでいてもよい。本態様によれば、異なる標的核酸配列にハイブリダイズ可能な実質的に多様な核酸配列を有し、共通の一次核酸配列を有する複数の核酸プローブが提供される。したがって、複数の核酸プローブの各々を間接的に標識するため、又は核酸プローブの各々に結合部分を間接的に供給するために、標識又は結合部分を有する共通の二次核酸配列が使用されてもよい。本態様によれば、多様な核酸プローブ配列を間接的に標識するため、又は多様な核酸プローブ配列に結合部分を間接的に供給するために、単一又は共通の一次核酸配列と二次核酸配列とのペアが使用され。このような実施形態は、一次核酸配列を有する複数の核酸プローブがアレイ上などに商業的に合成されている場合に提供される。標識された二次核酸配列が、それらが一次核酸配列とハイブリダイズ可能であるように、商業的に合成されてもよい。核酸プローブ又は複数の核酸プローブが標的核酸配列又は複数の標的核酸配列にハイブリダイズするが一次核酸配列が標的核酸配列又は複数の標的核酸配列にハイブリダイズ不可能であるような条件下で、核酸プローブが標識された二次核酸及び1以上又は複数の標的核酸配列と混合されてもよい。標識又は結合部分を有する二次核酸配列は対応する一次核酸配列とハイブリダイズする。
ある特定の態様によれば、一次核酸配列は1又は複数の標識又は結合部分で修飾可能である。本態様によれば、当業者に知られている方法を用いて、一次核酸配列に1又は複数の標識又は結合部分が付加され得る。
さらなる実施形態によれば、核酸プローブはビオチン−アビジンなどのリガンド−リガンド間結合ペアの前半(first half)を含んでいてもよい。そのような核酸プローブは一次核酸配列を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。リガンド−リガンド間結合ペアの前半は核酸プローブに直接的に結合されていてもよい。ある特定の態様によれば、リガンド−リガンド間結合ペアの後半(second half)は標識又は結合部分を含んでいてもよく、そのリガンド−リガンド間結合ペアの後半は染色体などの標的核酸上にあることによってプローブをその染色体上に結合させてもよい。
大量並行合成により作製された複合体オリゴライブラリーを本明細書に記載されるプローブとして使用してもよい。これらのライブラリーは固形基材上で合成され、その後に増幅されるか、又は化学的に切断されてライブラリーが溶液中に移行される。その他の標識プローブとしては、あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に取り込まれる、米国特許出願公開第2010/0304994号に記載される「オリゴペイント」として知られるプローブが挙げられる。本明細書において、「オリゴペイント」という用語は、例えば、DNA配列の一部、特定の染色体又は特定の染色体の染色体内領域などのオリゴヌクレオチド配列に対して相補的である配列を有する、検出可能標識で標識されたポリヌクレオチドを指す。オリゴペイントは、(鋳型として天然DNA配列及び/又は染色体を使用するよりもむしろ)所望によりコンピューターによってパターン化される、合成プローブ及びアレイから作製される。オリゴペイントはプール中に存在する核酸配列から作製されるため、もはや空間的にアドレス指定可能ではない(すなわち、もはやアレイに結合されない)。しかしながら驚くべきことに、この方法によって、酵母人工染色体(YAC)、バクテリア人工染色体(BAC)、及び/又はフロー選別された染色体を使用して作製された染色体ペイントと比較して、オリゴペイントの分解能が高められる。
ある特定の例示的実施形態では、短鎖オリゴペイントが提供される。本明細書において、「短鎖オリゴペイント」という用語は約5塩基長〜約100塩基長のオリゴペイント、又は約5塩基、約10塩基、約15塩基、約20塩基、約25塩基、約30塩基、約35塩基、約40塩基、約45塩基、約50塩基、約55塩基、約60塩基、約65塩基、約70塩基、約75塩基、約80塩基、約85塩基、約90塩基、約95塩基、又は約100塩基のオリゴペイントを指す。短鎖オリゴペイントは、より長いオリゴヌクレオチドプローブにはアクセス可能ではない標的にアクセスすることができる。例えば、ある特定の態様では、短鎖オリゴペイントは、細胞内に浸透すること、核内に浸透すること、及び/又は1又は複数のタンパク質が部分的に結合している標的とハイブリダイズすることなどが可能である。短鎖オリゴペイントは、ハイブリダズした長いオリゴヌクレオチド配列よりも容易に洗い流すことが可能であるので、バックグラウンドの低減にも有用である。本明細書において、「オリゴペイントされた」及び「オリゴペイントされた領域」という用語は、それぞれ1又は複数のオリゴペイントにハイブリダイズされたヌクレオチド配列(例えば、染色体)又は標的ヌクレオチド配列の領域(例えば、染色体内領域)を指す。オリゴペイントはマトリックスへの結合のための結合部分又はリンカーを含んでいてもよく、又はヌクレオチド配列、例えば、限定されないが、間期、前期前、前期、前中期、中期、後期、終期及び細胞質分裂を含む細胞周期の様々な期間の染色体及び染色体の染色体内領域を検出可能標識でターゲティングするために使用される検出可能標識を含んでいてもよい。オリゴペイントは、回折限界顕微鏡法(従来型光学顕微鏡法と呼ばれることが多い)、及び超解像顕微鏡法、すなわち、誘導放出抑制顕微鏡法(STED)、構造化照明顕微鏡法(SIM)、並びに光活性化局在性顕微鏡法(PALM)、確率的光学再構築顕微鏡法(STORM)、及びDNAベース・ポイントアキュミュレーション・イン・ナノスケールトポグラフィー(DNA-based Point Accumulation In Nanoscale Topography)(DNA−PAINT)などの一分子超解像顕微鏡法に使用可能であり、これらの顕微鏡法は当業者に知られている。
複数の位置における染色体の切断方法
本開示では、染色体又は他の天然核酸を切断して遊離末端又は末端ヌクレオチドを生成した後、マトリックス結合部分を含むようにそれらの遊離末端又は末端ヌクレオチドを修飾することにより、染色体、又はその部分若しくは断片、又は他の天然核酸をマトリックスに結合させる方法が提供される。本開示では、当業者に知られている方法を用いた部位特異的切断が提供される。染色体切断(cleavage)又は染色体分割(breakage)の後に2つ以上の染色体断片が作製される。これらの断片の各々はオーバーハングと呼ばれる破断末端を有することがある。これらの切断末端は付着性であると考えられており、別のそのような付着性末端に接着する能力を有し、それによりマトリックス結合部分を含むヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドを前記断片に結合させる方法が提供される。それらの断片は平滑末端を有してもよく、マトリックス結合部分を含むヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドは、それらの平滑末端に直接的に、又はそれらの平滑末端を修飾してオーバーハングを生じさせた後で、結合させることができる。
染色体又は他の天然核酸は、その染色体の三次元構造及び細胞内でのその相対的位置を保持するようにマトリックス内に配置されてもよく、例えば部位特異的切断酵素又は部位特異的切断法を用いて切断されて、当業者に知られている方法を用いて遊離末端又は末端ヌクレオチドを生成してもよい。例示的な切断酵素としては、二本鎖核酸のうちの一本鎖を切断する酵素(ニッキングヌクレアーゼ)又は二本鎖核酸の両方の鎖を切断する酵素が挙げられる。
本開示では、制限部位として知られる特異的認識ヌクレオチド配列において又はその近傍でDNAを切断する酵素である、制限酵素又は制限エンドヌクレアーゼの使用も意図される。通常、制限酵素は三種類に分類され、それらの制限酵素はそれらの構造、及びそれらの認識部位においてそれらのDNA基質を切断するのかどうか、又はその認識部位と切断部位が互いに分離されているのかどうかという点で異なる。DNAを切断するためには、制限酵素はDNA二本鎖のそれぞれの糖リン酸骨格(すなわち各鎖)に1か所ずつ、2か所の切り込みを入れる。制限酵素は文献中に容易に確認でき、市販されている。天然由来の制限エンドヌクレアーゼは、それらの組成と酵素補因子の必要性、それらの標的配列の性質、及び標的配列に対するそれらのDNA切断部位の位置に基づいて、4群(I型、II型、III型、及びIV型)に分類される。多くの酵素が特異的な短鎖DNA配列を認識し、エンドヌクレアーゼ的にDNAを切断して末端5′リン酸を有する特異的断片を生じる。制限酵素は、それらの認識配列、サブユニット組成、切断位置、及び補因子必要性の点で異なる。
I型酵素は、認識部位から離れた部位で切断し、機能するためにATP及びS−アデノシル−L−メチオニンの両方を必要とし、制限活性及びメチラーゼ活性の両方を有する多機能性タンパク質である。II型酵素は、認識部位内、又は認識部位から短い特定距離で切断し、大半がマグネシウムを必要とし、メチラーゼとは独立した単機能性(制限)酵素である。III型酵素は、認識部位から短い特定距離の部位で切断し、ATPを必要とし(しかしそれを加水分解せず)、S−アデノシル−L−メチオニンが反応を促進するがそれは必要とされず、修飾メチラーゼとの複合体の一部として存在する。IV型酵素は、修飾DNA、例えばメチル化DNA、ヒドロキシメチル化DNA、及びグルコシル−ヒドロキシメチル化DNAを標的とする。V型制限酵素(例えば、CRISPR由来のcas9−gRNA複合体)はガイドRNAを利用して、侵入生物に見られる特定の非回文配列を標的とする。それらの制限酵素は、適切なガイドRNAが提供されることを条件として、様々な長さのDNAを切断することができる。天然DNA結合ドメイン又は改変DNA結合ドメインをヌクレアーゼドメイン(IIS型制限酵素であるFokIの切断ドメインであることが多い)に融合することにより人工制限酵素を作製することができる。そのような人工制限酵素は長いDNA部位(最大で36bp)を標的とすることができ、所望のDNA配列に結合するように改変可能である。ジンクフィンガーヌクレアーゼは最も一般的に使用される人工制限酵素であり、通常、遺伝子操作用途で使用されるが、より標準的な遺伝子クローニング用途にも使用可能である。他の人工制限酵素は、TALENSなど、TALエフェクターのDNA結合ドメインに基づいている。例示的な制限酵素としては、EcoRI、EcoRII、BamHI、HindIII、TaqI、NotI、HinFI、Sau3AI、PvuII、SmaI、HaeIII、HgaI、AluI、EcoRV、EcoP15I、KpnI、PstI、SacI、SalI、ScaI、SpeI、SphI、StuI、及びXbaIが挙げられる。DNAを切断するための制限エンドヌクレアーゼの使用は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる、Kejnovsky et al.、International Journal of Biological Macromolecules、34(2004)213−222に記載される。
本開示では、DNA骨格中のホスホジエステル結合の加水分解を触媒することによりDNA又は染色体などの核酸を切断するために使用され得るデオキシリボヌクレアーゼ(Dnase)の使用も意図される。エクソヌクレアーゼであるかエンドヌクレアーゼであるかにかわらず、広範囲のデオキシリボヌクレアーゼが当技術分野において知られており、それらは基質特異性、化学的機序、及び生物学的機能の点において異なっている。例示的なDnaseは、DnaseI又はDnaseIIである。
本開示では、UV放射線照射又は電離放射線照射など、DNAを切断又は切除するための当技術分野において知られている他の方法も意図される。電離放射線がDNA巨大分子と相互作用する場合、移動したエネルギーによってその化学結合のうちの1つが破断されることがあり、糖リン酸結合のうちの1つ(一本鎖切断)又は2つ(二本鎖切断)が切断される可能性がある。
遊離末端の末端ヌクレオチドにヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドを連結する方法
本開示では、ライゲーション及びエクステンションなどの当業者に知られている方法を用いて、遊離末端の末端ヌクレオチドにヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドが付加される。一般的に、ライゲーションは、酵素的手段又は化学的手段のいずれかによって達成され得る。「ライゲーション」は、テンプレート駆動型の反応において、例えばオリゴヌクレオチド及び/又はポリヌクレオチドなど、2つ以上の核酸の末端間で、共有結合(covalent bond)又は共有連結(covalent linkage)を形成することを意味する。結合又は連結の性質は大きく異なっていてもよく、ライゲーションは酵素的又は化学的に実施され得る。本明細書において、ライゲーションは酵素的に実施されて一方のオリゴヌクレオチドの末端ヌクレオチドの5′炭素と別のオリゴヌクレオチドの3′炭素との間でホスホジエステル結合が形成される。そのようなリガーゼとしては、当業者に知られているDNAリガーゼ及び当業者に知られているRNAリガーゼが挙げられる。DNAリガーゼとしては、細菌DNAリガーゼ及び哺乳類DNAリガーゼが挙げられる。例示的なリガーゼとしては、T3リガーゼ、T4リガーゼ、T7リガーゼ、大腸菌DNAリガーゼ、Taq DNAリガーゼ、及びcircリガーゼなどが挙げられる。様々なテンプレート駆動型ライゲーション反応が以下の参照文献、すなわちWhitely et al.、米国特許第4,883,750号;Letsinger et al.、米国特許第5,476,930号;Fung et al.、米国特許第5,593,826号;Kool、米国特許第5,426,180号;Landegren et al.、米国特許第5,871,921号;Xu and Kool(1999)Nucl.Acids Res.、27:875;Higgins et al.、Meth.in Enzymol.(1979)68:50;Engler et al.(1982)The Enzymes;15:3(1982);及びNamsaraev、米国特許出願公開第2004/0110213号に記載されている。化学的ライゲーション法は、Ferris et al.、Nucleosides&Nucleotides、8:407−414(1989)及びShabarova et al.、Nucleic Acids research、19:4247−4251(1991)に開示されている。酵素的ライゲーションはリガーゼを利用する。Lehman、Science、186:790〜797(1974);及びBoyer編、The Enzymes、Vol.15B(Academic Press、ニューヨーク、1982)内のEngler et al.、DNA ligases、3−30頁などにおいて参照されるような多数のリガーゼが当業者に知られている。例示的なリガーゼとしては、T4 DNAリガーゼ、T7 DNAリガーゼ、大腸菌DNAリガーゼ、Taqリガーゼ、及びPfuリガーゼなどが挙げられる。リガーゼを使用するための特定のプロトコルが製造業者、及びSambrook、Molecular Cloning:A Laboratory manual、第2版(Cold Spring Harbor Laboratory、ニューヨーク、1989);Barany,PCR Methods and Applications、1:5−16(1991);Marsh et al.、Strategies、5:73−76(1992)に開示されている。
ヌクレオチドはまた、ポリメラーゼによって遊離末端の末端ヌクレオチドに付加されてもよい。ポリメラーゼは核酸配列を生成する酵素である。そのようなポリメラーゼはテンプレート依存性であってもよく、テンプレート非依存性であってもよい。RNAポリマーを生成するポリメラーゼはRNAポリメラーゼとして知られており、DNAポリマーを生成するポリメラーゼはDNAポリメラーゼとして知られる。例示的なDNAポリメラーゼとしては、DNAポリメラーゼI、DNAポリメラーゼII、DNAポリメラーゼIII、DNAポリメラーゼIV、及びDNAポリメラーゼVなどが挙げられる。DNAポリメラーゼは当業者によく知られている。例示的なRNAポリメラーゼとしては、RNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼII、RNAポリメラーゼIII、及びT7 RNAポリメラーゼなどが挙げられる。RNAポリメラーゼは当業者によく知られている。
エラーを取り込むポリメラーゼが当技術分野において知られており、本明細書において「エラープローンポリメラーゼ」と呼ばれる。テンプレート非依存性ポリメラーゼはエラープローンポリメラーゼであってもよい。DNAヌクレオチドエクソトランスフェラーゼ(DNTT)又は末端転移酵素としても知られる末端デオキシヌクレオチド転移酵素(TdT)などのテンプレート非依存性ポリメラーゼは、テンプレート無しでDNA分子の3′末端へのヌクレオチドの付加を触媒することにより核酸鎖を作製する。TdTのその他の説明は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる、Biochim Biophys Acta.、May 2010;1804(5):1151−1166に提供される。
合成中に修飾ヌクレオチドが付加されてもよい。合成は例えばオリゴヌクレオチドの固相支持体合成を指すことがある。この場合、核酸類似体又はマトリックス結合部分で修飾された核酸であり得る修飾核酸が、核酸断片に付加される。合成はポリメラーゼによって実行される処理を指すこともあるが、一方でポリメラーゼは核酸テンプレートの相補鎖を合成する。特定のDNAポリメラーゼは、核酸類似体、又はマトリックス結合部分で修飾された核酸を使用して相補的核酸テンプレートに取り込むことができる。
ヌクレオチドは、そのヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドをオーバーハングにハイブリダイゼーションさせることによって、又はそのヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドをライゲーション及びハイブリダイゼーションさせてオーバーハングを作製することによって、遊離末端の末端ヌクレオチドに間接的に付加され得る。あるいは、結合部分を使用して第1のオリゴヌクレオチドを遊離末端の末端ヌクレオチドに結合させてもよく、前記マトリックス結合部分を含む相補オリゴヌクレオチドが前記第1のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされてもよい。標識又は結合部分を間接的に付加する方法は本明細書に記載されている。
実施例I
膨張したマトリックス内でFISSEQを使用してオリゴペイントが配列解析される
PGP1F細胞を顕微鏡用スライドグラスに播種し、細胞培養恒温器中、37℃で一晩接着させた。翌日、スライド上の細胞をコプリンジャーに移し、1×PBSで1回洗浄し、続いてRT(室温)で10分間、PBS中の4%ホルムアルデヒドで固定した。1×PBSで再度洗浄を行い、1×PBS+0.5%トリトンX−100中、RTで10分間、細胞を透過処理した。1×PBS+0.1%トリトンX−100(1×PBT)で5分間、2回の洗浄を、それぞれRTで5分間行った。次に、スライドを1×PBT中、4℃で保存するか、又は実験に使用することができた。実験に進む場合、スライドを0.1NのHCl中、RTで5分間処理した。2×SSCTween中、RTで5分間の洗浄を2回実施した。次に、2×SSCT中の50%ホルムアミド溶液中、RTで5分間、プレハイブリダイゼーションを行った。同じ緩衝液中、60℃で20分間、再度洗浄を行った。スライドを軽く風乾し、50%ホルムアミド、10%ポリアクリル酸、2×SSCT、及び20mgのRNAse1中に100pmolのオリゴペイントを含む25uLのプローブ溶液を各スライドに添加し、22×22mmのカバーガラスで覆ってラバーセメントで封をした。加湿チャンバー中で一晩、42℃でプローブをハイブリダイズさせた。翌日、ラバーセメントとカバーガラスを注意深く取り除いた。未結合プローブを60℃で20分間、2×SSCTで洗い流した。2回の2×SSCT洗浄をそれぞれRTで5分間行い、続いて0.2×SSC洗浄をRTで5分間行った。ゲル化チャンバー(スペーサーとして使用する2枚の22×22の#1.5カバーガラスを有するパラフィルムで覆われた顕微鏡スライドグラス)を使用してスライド上の細胞に30uLのExMゲルを投入し、37℃で1時間、重合させた。重合後にゲル化チャンバーを注意深く取り除き、スライド上のゲルを消化緩衝液及び1:100のNEBプロテイナーゼK(20mg/mL)中、37℃で一晩消化した。消化後にスライドグラスを取り除き、RTで7分間の振盪を2回行うことにより1×PBS中でゲルを膨張させた。後続の工程の間にゲルが膨張したままであることを確実にするため、ゲルを再包埋した。0.05%APS及び0.05%TEMEDを含む1×PBS中の3%アクリルアミド/BISを含む1.5mLチューブ中で、ゲルをRTで20分間傾けた。次に、ゲルを取り出し、顕微鏡スライド上に配置した。ゲルを覆うために十分な大きさであるように分割された一枚の#1.5カバーガラスをゲル上に配置した。顕微鏡スライド上のカバーガラスで覆われたゲルをチャンバーから酸素を除去するためにアルゴンガスが充填された加湿チャンバーの中に入れた。37℃で1時間ゲル化を続けた。再包埋されたゲルを100mM MES中で、RTで7分間、1回洗浄した。試料を150mM EDC、150mM NHS、2Mエタノールアミン塩酸、及び5M NaCl中、RTで2時間、不動態化した。次に、2Mエタノールアミン塩酸、62.5mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH8.5)、及び5M NaClをゲルに添加することによりエタノールアミンをRTで40分間反応させた。次に、1×SoLiD Instrument緩衝液中、RTで10分間、ゲルを3回洗浄した。オリゴペイント環化の準備のため、1×T4リガーゼ緩衝液中、RTで7分間洗浄を行った。次に、穏やかに振盪しながら1×T4リガーゼ緩衝液中の2uMのOligo Splint及びT4 DNAリガーゼをRTで2時間添加することによってオリゴペイントを環化した。次に、試料を1×Instrument緩衝液中、RTで7分間2回洗浄し、続いて1×NEB緩衝液1中、RTで7分間洗浄した。ssDNA及び非環化オリゴペイントを1uLの1×エクソヌクレアーゼI緩衝液中のNEBエクソヌクレアーゼIによって37℃で45分間分解した。1×Instrument緩衝液による洗浄をRTで7分間3回行い、次に2×SSC中の30%ホルムアミド中での洗浄をRTで10分間1回行った。1uMローリングサークル増幅(RCA)プライマー(Splintと同じ)のハイブリダイゼーションを、30%ホルムアミド及び2×SSC中、RTで1時間行った。RCAプライマーのハイブリダイゼーションの後、試料をInstrument緩衝液中で10分間2回洗浄し、続いてPhi29ポリメラーゼ緩衝液中で10分間1回洗浄した。1×Phi29緩衝液、250uM dNTP、20uMアミノアリルdUTP、及び2単位のPhi29 DNAポリメラーゼを添加することにより30℃で一晩RCAを行った。980uLの1×PBS中の20uLのBS(PEG)9ので、RTで30分間RCAアンプリコンを架橋した。45分間1Mトリス(pH8.0)中で試料を保温することによりBS(PEG)9のクエンチを行った。次に、クエンチされた試料を1×Instrument緩衝液中、RTで10分間、3回洗浄した。シーケンシングの準備のため、5×SSCT中の2.5uMシーケンシングプライマーをRTで1時間ハイブリダイズさせた。1×Instrument緩衝液中で10分間の洗浄を2回行い、続いて1×T4 DNAリガーゼ緩衝液中、RTで10分間の洗浄を行った。シーケンシングのために、1×T4ライゲーション緩衝液、5uLのT4 DNAリガーゼ、1uLのSoLiDシーケンシングヌクレオチドミックス、及び84uLの水をRTで2時間各試料に添加した。次に、1×Instrument緩衝液で、RTで1時間、試料を洗浄した後に、試料を画像化した。図2は、オリゴペイントの環化、それに続くローリングサークル増幅、及び1ラウンドのライゲーションによるシーケンシングであるSoLiDが、固定されて膨張させられたヒト細胞においてin situで行われたことを示す。
実施例II
アクリダイト結合部分を有するオリゴペイントはマトリックスに結合し、検出部分を有する二次オリゴとハイブリダイズする
まずオリゴペイントライブラリーを、PCRエラーを限定的にするために線形的にPCRで増幅した。PCR産物をカラム精製し、水に再懸濁した。この線形産物を再びPCR増幅し、リバースプライマーを介して各バックストリート(相補配列の下流にある非ゲノム配列)にT7プロモーター配列を付加した。1.3ugの精製PCR産物を37℃で一晩インビトロ転写した。このRNAは、アクリダイトをオリゴペイントに付加するための5′アクリダイト修飾を含むフォワードプライマーを用いる逆転写のための鋳型として機能した。アルカリ加水分解によってRNAを分解した。次に、DNA結合緩衝液の代わりにオリゴ結合緩衝液を使用して、試料をZymo100カラム精製キットで精製した。次に、アクリダイト修飾オリゴペイントを標準的なFISHプロトコルで使用した。アクリダイト修飾オリゴペイントを一晩ハイブリダイゼーションさせた後、ゲル化チャンバーを使用して試料にExM(膨張可能マトリックス)ゲルを投入し、37℃で1時間重合させた。1:100希釈プロテイナーゼK(NEB)を含む消化緩衝液中でゲルを一晩消化した。ゲルを2×SSCT中で30分間、3回洗浄した。次に、幾らかの試料が二次オリゴ(試料N)によって探索され、幾らかの試料がExMゲルマトリックスへの繋留を評価するために二次プローブ(試料D)で探索する前に変性されるよう、ゲルを切断及び分離した。試料Nを2×SSCT中、RTで保存した。試料Dを70%ホルムアミド/2×SSC中、73℃で3分間、2回インキュベートして、マトリックスへのアクリダイト修飾オリゴペイントの繋留を確認した。次に、試料Dを2×SSCTで、RTで10分間、2回洗浄した。3.3uMの二次オリゴを試料N及び試料DにRTで1時間ハイブリダイズさせた。ゲルを2×SSCT中の30%ホルムアミドで、RTで30分間、2回洗浄した。2×SSCT中で10分間2回の洗浄を行い、続いてPBS中の1:500希釈DAPIによる染色をRTで20分間行った。次に、試料を画像化した。加熱した高濃度のホルムアミドでの処理後にオリゴペイントが繋留されたままであり、二次オリゴによってハイブリダイズ可能である(図3E)ので、図3A〜3Eは5′末端にアクリダイト修飾を有するオリゴペイントの合成の成功に関するものである。これは試料中にもはや存在しない非修飾型オリゴペイントとは対照的である。
本願を通して引用された全ての参照文献、特許、及び公開特許出願公報の内容の全体があらゆる目的のために参照により本明細書に取り込まれる。
均等物
他の実施形態は当業者に明らかであるであろう。前述の説明は明確化のためだけに提示されており、単なる例示であることが理解されるべきである。本発明の主旨及び範囲は上記の例に限定されず、本特許発明の範囲によって包含される。上記に引用された全ての文献、特許、及び特許出願は、個々の文献又は特許出願の全体が参照により本明細書に援用されると具体的に明示された場合と同程度に、あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。

Claims (41)

  1. マトリックスと接触する染色体内の複数のヌクレオチドをマトリックス結合部分を含むように修飾すること、及び
    前記複数のヌクレオチドの前記マトリックス結合部分を前記マトリックスに結合させることにより前記染色体を前記マトリックスに結合させること
    を含む、細胞内の染色体をマトリックスに共有結合させる方法。
  2. マトリックス形成材が前記細胞に導入され、前記染色体と接触する前記マトリックスが形成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記マトリックスが膨張させられ、前記染色体内の追加のヌクレオチドがマトリックス結合部分を含むように修飾され、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記マトリックスが1回若しくは複数回膨張させられるか又は反復的に膨張させられ、前記染色体内の追加のヌクレオチドがマトリックス結合部分を含むように修飾され、該マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記マトリックス形成材が重合されて前記マトリックスを形成する、請求項2に記載の方法。
  6. 前記マトリックス形成材が架橋されて前記マトリックスを形成する、請求項2に記載の方法。
  7. 前記マトリックス結合部分を含むように前記複数のヌクレオチドが化学修飾される、請求項1に記載の方法。
  8. マトリックス結合部分のための結合部位を直接的に又はリンカーを介して含むように前記複数のヌクレオチドが化学修飾され、
    前記マトリックス結合部分又は前記リンカーが前記結合部位に結合される、
    請求項1に記載の方法。
  9. 前記複数のヌクレオチドが隣接するヌクレオチドから切断されることにより修飾されて1又は複数の遊離(free)末端の末端ヌクレオチドを生成し、
    マトリックス結合部分を含むヌクレオチドが直接的に、又はオリゴヌクレオチドの部分として、前記1又は複数の遊離末端の末端ヌクレオチドに連結され、
    前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、
    請求項1に記載の方法。
  10. マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含む前記オリゴヌクレオチドが結合できるように前記遊離末端の末端ヌクレオチドを処理する、請求項9に記載の方法。
  11. 平滑末端を形成するように前記遊離末端の末端ヌクレオチドを処理して、マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含む前記オリゴヌクレオチドが結合できるようにする、請求項9に記載の方法。
  12. オーバーハングを形成するように前記遊離末端の末端ヌクレオチドを処理して、マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含む前記オリゴヌクレオチドが結合できるようにする、請求項9に記載の方法。
  13. 前記染色体DNAが、制限酵素、DNase、一本鎖カッター、二本鎖カッター、又は照射により切断されて、複数の一本鎖又は二本鎖の切断又はギャップが生成される、請求項9に記載の方法。
  14. マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドが直接的に、又はオリゴヌクレオチドを介して、前記1又は複数の遊離末端の末端ヌクレオチドにライゲーションされる、請求項9に記載の方法。
  15. マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドが前記1又は複数の遊離末端の末端ヌクレオチドから延伸される、請求項9に記載の方法。
  16. ポリメラーゼを使用して1又は複数の修飾ヌクレオチドが末端ヌクレオチドに付加され、
    マトリックス結合部分が前記1又は複数の修飾ヌクレオチドに結合され、
    前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、
    請求項9に記載の方法。
  17. ポリメラーゼを使用して1又は複数のヌクレオチドが末端ヌクレオチドに付加され、
    マトリックス結合部分のための結合部位を直接的に又はリンカーを介して含むように前記1又は複数のヌクレオチドが化学修飾され、
    前記マトリックス結合部分又は前記リンカーが前記結合部位に結合され、
    前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、
    請求項9に記載の方法。
  18. 前記マトリックス結合部分が、アミン、アミン反応基、アクリダイト、アクリダイトで修飾された物質、アルキン、ビオチン、アジド、チオール、及びチオールで修飾された物質、並びにクリックケミストリー手法に適した物質からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  19. 前記マトリックス材が三次元的に膨張させられて染色体DNA中に切断を生じさせ、1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドを生成させる、請求項1に記載の方法。
  20. マトリックス結合部分を含むヌクレオチドが直接的に又は間接的に前記1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドに連結され、
    前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、
    請求項19に記載の方法。
  21. マトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドが結合できるように前記1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドを処理する、請求項19に記載の方法。
  22. 平滑末端を形成するように前記1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドを処理して、マトリックス結合部分を含むヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドが結合できるようにする、請求項19に記載の方法。
  23. オーバーハングを形成するように前記1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドを処理して、マトリックス結合部分を含むヌクレオチド、又はマトリックス結合部分を含む前記ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドが結合できるようにする、請求項19に記載の方法。
  24. マトリックス結合部分を含むヌクレオチドが直接的に、又はオリゴヌクレオチドを介して、前記1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドにライゲーションされる、請求項19に記載の方法。
  25. マトリックス結合部分を含むヌクレオチドが前記1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドから延伸される、請求項19に記載の方法。
  26. ポリメラーゼを使用して1又は複数の修飾ヌクレオチドが前記1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドに付加され、
    複数のマトリックス結合部分が前記1又は複数の修飾ヌクレオチドに結合され、
    前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、
    請求項19に記載の方法。
  27. ポリメラーゼを使用して1又は複数のヌクレオチドが前記1又は複数の追加の遊離末端の末端ヌクレオチドに付加され、
    マトリックス結合部分のための結合部位を直接的に又はリンカーを介して含むように前記1又は複数のヌクレオチドが化学修飾され、
    前記マトリックス結合部分又は前記リンカーが前記結合部位に結合され、
    前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、
    請求項19に記載の方法。
  28. 前記マトリックス結合部分が、アミン、アミン反応基、アクリダイト、アクリダイトで修飾された物質、アルキン、ビオチン、アジド、チオール、及びチオールで修飾された物質、並びにクリックケミストリー手法に適した物質からなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
  29. 前記マトリックスが、ポリアクリルアミド、セルロース、アルギン酸、ポリアミド、架橋アガロース、架橋デキストラン、又は架橋ポリエチレングリコールのうちの1又は複数である、請求項2に記載の方法。
  30. 細胞内でマトリックスと接触する染色体に複数のオリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせること、及び
    前記複数のオリゴヌクレオチドを前記マトリックスに結合させることを含み、
    前記マトリックスに結合した前記複数のオリゴヌクレオチドが前記細胞内の前記染色体の構造を表す、
    細胞内の染色体の構造をモデル化する方法。
  31. マトリックス形成材が前記細胞に導入されて、前記染色体と接触する前記マトリックスを形成する、請求項30に記載の方法。
  32. 前記マトリックスが膨張させられ、追加のオリゴヌクレオチドが前記染色体にハイブリダイズさせられて前記マトリックスに結合させられる、請求項30に記載の方法。
  33. 前記マトリックスが反復的に膨張させられ、追加のオリゴヌクレオチドが前記染色体にハイブリダイズさせられて前記マトリックスに結合させられる、請求項30に記載の方法。
  34. 前記マトリックス形成材が重合されて前記マトリックスを形成する、請求項30に記載の方法。
  35. 前記マトリックス形成材が架橋されて前記マトリックスを形成する、請求項30に記載の方法。
  36. 前記材料から前記染色体を除去することをさらに含み、前記マトリックス材に結合した前記複数のオリゴヌクレオチドが前記細胞内の前記染色体の構造を表す、請求項30に記載の方法。
  37. 前記複数のオリゴヌクレオチドが前記マトリックスに結合されるマトリックス結合部分を含む、請求項30に記載の方法。
  38. 前記複数のオリゴヌクレオチドが前記マトリックスに結合されるマトリックス結合部分を含み、前記複数のオリゴヌクレオチドがDNA結合部分を含み、前記DNA結合部分が染色体DNAに結合される、請求項30に記載の方法。
  39. 前記複数のオリゴヌクレオチドがマトリックス結合部分を含むように化学修飾され、前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合される、請求項30に記載の方法。
  40. 前記複数のオリゴヌクレオチドが二次プローブハイブリダイゼーション部位を含み、マトリックス結合部分を含む二次プローブが前記二次プローブハイブリダイゼーション部位にハイブリダイズさせられ、前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合させられる、請求項30に記載の方法。
  41. 前記複数のオリゴヌクレオチドが複数の二次プローブハイブリダイゼーション部位を含み、マトリックス結合部分を含む複数の二次プローブが前記複数の二次プローブハイブリダイゼーション部位にハイブリダイズさせられ、前記マトリックス結合部分が前記マトリックスに結合させられる、請求項30に記載の方法。
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