JP2019512504A - アドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原プラットフォーム及びワクチン、並びに腸管毒素原性下痢の治療におけるそれらの使用 - Google Patents

アドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原プラットフォーム及びワクチン、並びに腸管毒素原性下痢の治療におけるそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本開示は、腸管毒素原性大腸菌(ETEC)に対するMEFA構築物及びワクチンを提供する。また、本開示は、ETECに関連する下痢の発生率を低下させる方法も提供する。本開示により提供される代表的なアドヘシン先端MEFA及び代表的な主要サブユニットCFA MEFA−IIは、1以上のアドヘシン先端、アドヘシンサブユニット、または主要構造サブユニットエピトープが組み込まれたアドヘシン先端骨格または主要サブユニットCFAを有する。本開示により提供されたアドヘシン先端MEFA及びCFA MEFA−IIは、有利なことに、ETEC分子が腸管に付着するのを防止する。【選択図】なし

Description

本発明は、アドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原プラットフォーム及びワクチン、並びに腸管毒素原性下痢の治療におけるそれらの使用に関する。
下痢は、発展途上国に住む5歳未満の子供の死亡の主要な原因であり続けている。腸管毒素原性大腸菌(ETEC)は、子供及び旅行者の下痢の主要な細菌原因である。ETEC細菌は、上皮細胞の宿主レセプターに付着し、小腸内でコロニーを形成することにより、ETEC関連下痢性疾患を引き起こす。そのため、ETECの付着を防ぐことが、ETEC下痢に対する防御の第1段階であると考えられている。しかしながら、ETEC株は23種類以上の免疫学的に異種のアドヘシンを産生するため、ETEC細菌付着を広範に防御するワクチンを開発することは困難であった。したがって、ETECに対する防御効果を提供する組成物が求められている。また、複数のETECアドヘシンに対する抗体応答を誘導する組成物が求められている。さらに、ETECの付着を阻害する、低減する、またはさらには防止する組成物が求められている。
本開示は、MEFA(マルチエピトープ融合抗原)アプローチを適用して、CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS21、EtpA、または他のETECアドヘシンのアドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープを組み込み、主要サブユニットCFA MEFA(CFA MEFA−II)のCS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeHアドヘシンの主要構造サブユニット由来の代表的なアドヘシン先端MEFAペプチド(先端MEFA−1、先端MEFA−II)またはエピトープを構築することによって、従来技術に内在する問題を解決する。また、各先端MEFAまたはCFA MEFAの抗原性をマウス免疫実験で試験し、ETECワクチン開発の潜在的用途について評価した。試験結果のデータは、ETECアドヘシン先端MEFA−Iで腹腔内免疫されたマウスが、9つのETECアドヘシン(CFA/I、CS1−CS6、CS21、EtpA)の全てに対してIgG抗体応答を生成したことを示した。さらに、上記の9つのアドヘシンを発現するETEC及び大腸菌は、免疫化マウスの血清と共にインキュベート(培養)した後、Caco−2細胞に対する付着が有意に減少した。同様に、ETECアドヘシン先端MEFA−IIで免疫されたマウスが、CS12、CS14、CS17、CS19、及びEaeHの付着に抵抗するIgG抗体を産生し、主要サブユニットCFA MEFA−IIで免疫されたマウスが、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeHアドヘシンの付着に抵抗するIgG抗体を産生した。これらの結果は、アドヘシン先端MEFAまたはCFA主要サブユニットMEFAにより誘導された抗アドヘシン抗体が、最も重要なETECアドヘシンの付着を阻害したことを示す。このことは、多価の先端MEFA−I、先端MEFA−II、及びCFA MEFA−IIが、ETEC下痢に対して広範に防御する抗アドヘシンワクチンの開発において有用であることを示唆する。
したがって、本開示は、MEFA(マルチエピトープ融合抗原)アプローチを用いて、CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS21、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、EaeH、及びEtpAアドヘシンのアドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープを組み込み、少なくとも1つのアドヘシン先端MEFAペプチドを構築する。試験結果のデータは、アドヘシン先端MEFAで腹腔内または皮下免疫されたマウスが、代表的なETECアドヘシンの全てに対してIgG抗体応答を生成したことを示した。さらに、上記のアドヘシンを発現するETEC及び大腸菌は、免疫化マウスの血清と共にインキュベートした後、Caco−2細胞に対する付着が有意に減少した。このMEFAアプローチはまた、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeHアドヘシンの主要構造サブユニット由来のエピトープを、CFA主要構造サブユニットMEFA(CFA MEFA−II)に組み込むのにも用いられた。また、このCFA MEFA−IIの免疫原性をマウス免疫実験で試験した。試験結果のデータは、免疫化マウスが、8つの標的アドヘシンの各々に対して強力なIgG抗体を産生したことを示した。さらに、誘導された抗体により、上記の8つのアドヘシンの各々を発現するETEC株のCaco−2細胞に対する付着が有意に減少した。これらの結果は、各アドヘシン先端MEFAまたはCFA MEFA−IIにより誘導された抗アドヘシン抗体が、最も重要なETECアドヘシンの付着を阻害したことを示す。このことは、多価の先端MEFA(先端MEFA−1、先端MEFA−II)または主要構造サブユニットMEFA(CFA MEFA−II)が、ETEC下痢に対して広範に防御する抗アドヘシンワクチンの開発において有用であることを示唆する。「MEFA」は、アドヘシン先端及び主要構造サブユニットMEFAの両方を指し、かつそれらを包含する。
本開示は、腸管毒素原性大腸菌(ETEC)のアドヘシン先端、付着サブユニット、または主要構造サブユニット由来のエピトープが組み込まれたコロニー形成因子抗原(CFA)由来のポリペプチド骨格をコードするヌクレオチドフラグメントを含む、少なくとも3つ、好ましくは4つ、より好ましくは5つ、さらに好ましくは6つ、さらにより好ましくは7つ、さらにより好ましくは8つ以上のマルチエピトープ融合抗原(MEFA)を提供する。一実施形態では、ETECのアドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープは、好ましくは、CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、EaeH、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される。一実施形態では、MEFAに存在するCS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeHアドヘシンの主要構造サブユニット由来のMEFAに存在する各エピトープの単一または複数の複製が存在し得る。
さらなる態様では、本開示は、ETECのアドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープが組み込まれたコロニー形成因子抗原(CFA)由来のポリペプチド骨格をコードするヌクレオチドを含むアドヘシン先端MEFAを提供する。エピトープが結合される骨格は、これに限定しないが、好ましくは、CfaE、CS14、またはCS21から選択される。本開示はまた、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeHのETECアドヘシンのアドヘシン主要構造サブユニット由来のエピトープが組み込まれたコロニー形成因子抗原(CFA)由来のポリペプチド骨格をコードするヌクレオチドを構成するアドヘシン主要構造サブユニットCFA MEFA−IIを提供する。
本明細書に開示したアドヘシン先端または主要サブユニットMEFAは、追加要素をさらに含み得る。そのような追加要素は、これに限定しないが、易熱性毒素(LT)、耐熱性毒素(STa)、腸管凝集性大腸菌(EAEC)のアドヘシン由来エピトープ、コレラのエピトープ、ロタウイルスのエピトープ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される。本開示の所与のアドヘシン先端MEFAには、LT及び/またはSTaの1以上の複製が存在し得る。
一態様では、本開示は、本明細書に記載されたポリペプチド分子をコードする核酸分子を提供する。
さらに、本開示は、本明細書に記載されたポリペプチド分子をコードする核酸分子を含む発現ベクターを提供する。
別の態様では、本開示は、本明細書に記載されたポリペプチド分子と、薬学的に許容されるビヒクル、アジュバント、担体、及びそれらの任意の組み合わせとを含む免疫原性組成物またはワクチン組成物を提供する。
さらなる態様では、本開示は、ETECに対する免疫応答を誘導する方法を提供する。好ましくは、この方法は、これに限定しないが、本明細書に記載された1以上のポリペプチドを、それを必要とするヒトまたは動物に対して投与するステップを含む。
さらに別の態様では、本開示は、ETEC感染の臨床症状の重症度または発生率を低減する方法を提供する。ETEC感染の臨床症状を低減するこの方法は、これに限定しないが、本開示の1以上のポリペプチド及び/またはアドヘシン先端MEFA及び/またはCFA主要サブユニットMEFAを、それを必要とするヒトまたは動物に対して投与するステップを含む。重症度または発生率の低減は、本開示の1以上のポリペプチド及び/またはアドヘシン先端MEFA及び/またはCFA主要サブユニットMEFAの投与を受けていない動物またはヒト、または動物またはヒトの群と比較した場合である。
本開示の別の態様は、下痢を治療する、あるいは下痢の発生率または重症度を低減する方法を含む。この方法は、好ましくは、本開示の1以上のポリペプチド及び/またはアドヘシン先端MEFA及び/またはCFA主要サブユニットMEFAを、それを必要とするヒトまたは動物に対して投与するステップを含む。下痢の治療、あるいは下痢の発生率または重症度の低減は、本開示の1以上のポリペプチド及び/またはアドヘシン先端MEFA及び/またはCFA主要サブユニットMEFAの投与を受けていない動物またはヒト、または動物またはヒトの群と比較した場合である。
また、本開示は、ETEC細菌の腸管への付着を減少させる方法を提供する。この方法は、好ましくは、本開示の1以上のポリペプチド及び/またはアドヘシン先端MEFA及び/またはCFA主要サブユニットMEFAを、それを必要とするヒトまたは動物に対して投与するステップを含む。ETEC細菌の腸管への付着の減少は、本開示の1以上のポリペプチド及び/またはアドヘシン先端MEFA及び/またはCFA主要サブユニットMEFAの投与を受けていない動物またはヒト、または動物またはヒトの群と比較した場合である。
本明細書で説明される図面は、説明のみを目的としており、本教示の範囲をいかようにも限定することを意図していない。
図1は、構築されたETECアドヘシン先端MEFA−1タンパク質の概略図である。各アドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープのアミノ酸配列を上側のパネルに示す。左下のパネルは、マウス抗CFA/I抗血清を用いたウエスタンブロットの結果を示し、9450はアドヘシン先端MEFAタンパク質(25μl及び30μl)を示し、(−)はBL21大腸菌由来の全タンパク質を示す。右下のパネルは、再折り畳みした可溶化アドヘシン先端MEFAタンパク質のクマシーブルー染色を示す(レーン1:タンパク質マーカー、レーン2:25μlの先端MEFAタンパク質、レーン3:30μlの先端MEFAタンパク質)。 図2は、先端MEFA−1で免疫したマウス由来の抗CfaE(CFA/I)、抗CooD(CS1)、抗CotD(CS2)、抗CstH(CS3)、抗CsaE(CS4)、抗CsfD(CS5)、抗CssB(CS6)、抗LngA(CS21)、及び抗EtpA(EtpA)の血清IgG抗体力価(log10)を示すグラフである。黒ドットは、アドヘシン先端MEFA−1タンパク質で腹腔内免疫されたマウスの力価を示す。各ドットは個々のマウスのIgG力価を示す。バーは、各アドヘシンに対して特異的なグループの平均力価を示す。 図3は、アドヘシン相互作用を示す宿主細胞及び細菌細胞を示す図である。 図4は、CS14アドヘシン先端サブユニットCsuDを骨格として有し、2つのCsuDエピトープを保持し、かつ、4つのエピトープがCS12(CswF)、CS17(CsbD)、CS19(CsdD)、及びEaeHアドヘシンの先端サブユニット由来のエピトープで置換された、アドヘシンMEFA−1の遺伝子構造を示す図である。 図5は、アドヘシン先端MEFA−IIタンパク質で皮下免疫されたマウス由来の抗CS12、抗CS14、抗CS17、抗CS19、及び抗EaeH IgG抗体の血清IgG抗体力価(log10)を示すグラフであり、各ドットは個々のマウスのIgG力価を示し、バーは平均力価を示す。 図6は、CS21主要サブユニットLngAを骨格として有し、LngAの表面が露出しており、かつ、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS19、EtpA、及びEaeHアドヘシンの主要サブユニット由来のエピトープを有する、主要サブユニットCFA MEFA−IIの遺伝子構造を示す図である。 図7は、主要サブユニットCFA MEFA−IIで皮下免疫されたマウス由来の抗CS7、抗CS12、抗CS14、抗CS17、抗CS19、抗CS21、抗EaeH、及び抗EtpAの血清IgG抗体力価(log10)を示すグラフであり、各ドットは個々のマウスのIgG力価を示し、バーは平均力価を示す。 図8は、本開示のMEFAを示す図であり、エピトープが骨格内に組み込まれていることを示す。
本開示は、腸管毒素原性大腸菌(ETEC:Enterotoxigenic Escherichia coli)のアドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープを有するポリペプチドを含むマルチエピトープ融合抗原(MEFA:Multi Epitope Fusion Antigen)を提供する。一実施形態では、ETECのアドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープは、好ましくは、CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、EaeH、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される。一実施形態では、ポリペプチドは、少なくとも2種類のエピトープ、少なくとも3種類のエピトープ、少なくとも4種類のエピトープ、少なくとも5種類のエピトープ、少なくとも6種類のエピトープ、少なくとも7種類のエピトープ、少なくとも8種類のエピトープ、少なくとも9種類のエピトープ、少なくとも10種類のエピトープ、少なくとも11種類のエピトープ、少なくとも12種類のエピトープ、少なくとも13種類のエピトープ、少なくとも14種類のエピトープ、または、少なくとも15種類のエピトープを含む。
本開示の目的のためのCS1エピトープは、ETEC由来のCS1ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。CS1ゲノムは、好ましくは、配列番号47をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号47に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。一実施形態では、CS1エピトープヌクレオチド配列は、配列番号3または配列番号4から選択されたプライマーから生成される。このような好ましいヌクレオチド配列の1つは、配列番号55である。別の実施形態では、CS1エピトープヌクレオチド配列は、配列番号3または配列番号4から選択されたプライマーから生成した配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS1エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。一実施形態では、CS1由来のエピトープは、配列番号37をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号37に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS2エピトープは、ETEC由来のCS2ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。CS2ゲノムは、好ましくは、配列番号48をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号48に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。一実施形態では、CS2エピトープヌクレオチド配列は、配列番号5または配列番号6から選択されたプライマーから生成される。このような好ましいヌクレオチド配列の1つは、配列番号56である。別の実施形態では、CS2エピトープは、配列番号5または配列番号6から選択されたプライマーから生成した配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS2エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。一実施形態では、CS2由来のエピトープは、配列番号42をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号42に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS3エピトープは、ETEC由来のCS3ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。CS3ゲノムは、好ましくは、配列番号49をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号49に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。一実施形態では、CS3エピトープヌクレオチド配列は、配列番号7または配列番号8から選択されたプライマーから生成される。このような好ましいヌクレオチド配列の1つは、配列番号57である。別の実施形態では、CS3エピトープは、配列番号7または配列番号8から選択されたプライマーから生成した配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS3エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。一実施形態では、CS3由来のエピトープは、配列番号36をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号36に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS4エピトープは、ETEC由来のCS4ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。CS4ゲノムは、好ましくは、配列番号50をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号50に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。一実施形態では、CS4エピトープヌクレオチド配列は、配列番号9または配列番号10から選択されたプライマーから生成される。このような好ましいヌクレオチド配列の1つは、配列番号58である。別の実施形態では、CS4エピトープは、配列番号9または配列番号10から選択されたプライマーから生成した配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS4エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。一実施形態では、CS4由来のエピトープは、配列番号41をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号41に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS5エピトープは、ETEC由来のCS5ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。CS5ゲノムは、好ましくは、配列番号51をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号51に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。一実施形態では、CS5エピトープヌクレオチド配列は、配列番号11または配列番号12から選択されたプライマーから生成される。このような好ましいヌクレオチド配列の1つは、配列番号59である。別の実施形態では、CS5エピトープは、配列番号11または配列番号12から選択されたプライマーから生成した配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS5エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。一実施形態では、CS5由来のエピトープは、配列番号35をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号35に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS6エピトープは、ETEC由来のCS6ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。CS6ゲノムは、好ましくは、配列番号52をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号52に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。一実施形態では、CS6エピトープヌクレオチド配列は、配列番号15または配列番号16から選択されたプライマーから生成される。このような好ましいヌクレオチド配列の1つは、配列番号60、あるいは、配列番号60に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。
別の実施形態では、CS6エピトープは、配列番号13または配列番号14から選択されたプライマーから生成した配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS6エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。一実施形態では、CS6由来のエピトープは、配列番号38をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号38に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS21エピトープは、ETEC由来のCS21ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。CS21ゲノムは、好ましくは、配列番号53をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号53に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。一実施形態では、CS21エピトープヌクレオチド配列は、配列番号15または配列番号16から選択されたプライマーから生成される。このような好ましいヌクレオチド配列の1つは、配列番号61である。別の実施形態では、CS21エピトープは、配列番号15または配列番号16から選択されたプライマーから生成した配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS21エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。一実施形態では、CS21由来のエピトープは、配列番号39をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号39に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのEtpAエピトープは、ETEC由来のEtpAゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。EtpAゲノムは、好ましくは、配列番号2をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号2に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する任意の配列である。一実施形態では、EtpAエピトープヌクレオチド配列は、配列番号17または配列番号34から選択されたプライマーから生成される。このような好ましいヌクレオチド配列の1つは、配列番号62である。別の実施形態では、EtpAエピトープは、配列番号17または配列番号34から選択されたプライマーから生成した配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、EtpAエピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。一実施形態では、EtpA由来のエピトープは、配列番号40をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号40に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS7エピトープは、ETEC由来のCS7ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS7エピトープは、配列番号22をコードするヌクレオチド配列、配列番号29をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号68をコードするヌクレオチド配列から選択される。別の実施形態では、CS7エピトープは、配列番号22をコードするヌクレオチド配列、配列番号29をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号68をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS7エピトープは、配列番号22、配列番号29、あるいは、配列番号68をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS7エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。
本開示の目的のためのCS12エピトープは、ETEC由来のCS12ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS12エピトープは、配列番号24をコードするヌクレオチド配列、配列番号30をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号69をコードするヌクレオチド配列から選択される。別の実施形態では、CS12エピトープは、配列番号24をコードするヌクレオチド配列、配列番号30をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号69をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS12エピトープは、配列番号24、配列番号30、あるいは、配列番号69をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS12エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。
本開示の目的のためのCS14エピトープは、ETEC由来のCS14ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS14エピトープは、配列番号21をコードするヌクレオチド配列、配列番号23をコードするヌクレオチド配列、配列番号26をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号70をコードするヌクレオチド配列から選択される。別の実施形態では、CS14エピトープは、配列番号21をコードするヌクレオチド配列、配列番号23をコードするヌクレオチド配列、配列番号29をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号70をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS14エピトープは、配列番号21、配列番号23、配列番号26、あるいは、配列番号70をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS14エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。
本開示の目的のためのCS17エピトープは、ETEC由来のCS17ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS17エピトープは、配列番号25をコードするヌクレオチド配列、配列番号31をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号71をコードするヌクレオチド配列から選択される。別の実施形態では、CS17エピトープは、配列番号25をコードするヌクレオチド配列、配列番号31をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号71をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS17エピトープは、配列番号25、配列番号31、あるいは、配列番号71をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS17エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。
本開示の目的のためのCS19エピトープは、ETEC由来のCS19ゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS19エピトープは、配列番号27をコードするヌクレオチド配列、配列番号32をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号72をコードするヌクレオチド配列から選択される。別の実施形態では、CS19エピトープは、配列番号27をコードするヌクレオチド配列、配列番号32をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号72をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS19エピトープは、配列番号27、配列番号32、あるいは、配列番号72をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、CS19エピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。
本開示の目的のためのEaeHエピトープは、ETEC由来のEaeHゲノムに関連するヌクレオチド配列によってコードされた任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいはそれらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、EaeHエピトープは、配列番号28をコードするヌクレオチド配列、配列番号33をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号73をコードするヌクレオチド配列から選択される。別の実施形態では、EaeHエピトープは、配列番号28をコードするヌクレオチド配列、配列番号33をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号73をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、EaeHエピトープは、配列番号28、配列番号33、あるいは、配列番号73をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。好ましくは、EaeHエピトープは、アドヘシン先端または付着サブユニットである。
さらなる態様では、本開示は、アドヘシン先端MEFAであって、ETECのアドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープをコードするポリペプチドを含み、そのポリペプチドが、上記のエピトープが結合されるコロニー形成因子抗原(CFA:colonization factor antigen)骨格をコードする、該アドヘシン先端MEFAを提供する。骨格は、好ましくは、これに限定しないが、CfaE、CfaA、CfaB、CfaC、CS14、CS7、CS12、CS17、CS19、CS21、及びそれらの任意の組み合わせから選択される。特に好ましい実施形態では、骨格は、CfaE、CS14、及びCS21から選択される。
本開示の目的のためのCfaE骨格は、ETEC由来のCfaEゲノムに関連する任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、ETEC由来のCfaEゲノムに関連するヌクレオチド配列から生成された産物、あるいは、それらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CfaE骨格は、配列番号18または配列番号19のプライマーから生成された配列から選択される。別の実施形態では、CfaE骨格は、配列番号18または配列番号19のプライマーから生成された配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。いくつかの好適な形態では、CfaE骨格は、配列番号46に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する。別の実施形態では、CfaE骨格のアミノ酸配列は、配列番号46である。さらなる実施形態では、CfaE骨格は、CfaEの1以上のエピトープを保持する。このようなCfaEエピトープは、好ましくは、配列番号43をコードするヌクレオチド配列、配列番号44をコードするヌクレオチド配列、配列番号45をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号43、配列番号44、または配列番号45をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
さらなる態様では、本開示は、アドヘシン主要サブユニットMEFAであって、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、EtpA、及びEaeHのアドヘシン先端または付着サブユニット由来のエピトープをコードするポリペプチドを含み、そのポリペプチドが、上記のエピトープが結合されるコロニー形成因子抗原(CFA)骨格をコードする、該アドヘシン主要サブユニットMEFAを提供する。好適な態様では、CS12骨格は、2つのエピトープを保持する。
本開示の目的のためのCS14骨格は、ETEC由来のCS14ゲノムに関連する任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいは、ETEC由来のCS14ゲノムに関連するヌクレオチド配列から生成された産物、あるいは、それらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS14骨格は、配列番号21をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号21をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS14骨格は、配列番号21に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。さらなる実施形態では、CS14骨格は、1以上のエピトープを保持する。このようなCS14エピトープは、好ましくは、配列番号23をコードするヌクレオチド配列、配列番号26をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号23または配列番号26をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS7骨格は、ETEC由来のCS7ゲノムに関連する任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいは、それらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS7骨格は、配列番号29をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号29をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS7骨格は、配列番号29に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS12骨格は、ETEC由来のCS12ゲノムに関連する任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいは、それらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS12骨格は、配列番号30をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号30をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS12骨格は、配列番号30に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS17骨格は、ETEC由来のCS17ゲノムに関連する任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいは、それらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS17骨格は、配列番号31をコードするヌクレオチド配列、あるいは、配列番号31をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS17骨格は、配列番号31に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示の目的のためのCS19骨格は、ETEC由来のCS19ゲノムに関連する任意のヌクレオチド配列またはアミノ酸配列、あるいは、それらの任意の断片または部分を含む。一実施形態では、CS19骨格は、配列番号32をコードするヌクレオチド配列、または、配列番号32をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。別の実施形態では、CS19骨格は、配列番号32に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列から選択される。
本開示のアドヘシン先端MEFAは、追加要素であって、これに限定しないが、易熱性毒素(LT)、耐熱性毒素(STa)、腸管凝集性大腸菌(EAEC)のアドヘシン由来エピトープ、コレラのエピトープ、ロタウイルスのエピトープ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される、該追加要素をさらに含む。一実施形態では、易熱性毒素(LT)、耐熱性毒素(STa)、またはそれらの任意の組み合わせの1以上の複製が存在し得る。
本発明の目的のために、本開示アドヘシン先端MEFAは、ETEC由来の少なくとも1つのエピトープが挿入された、ETEC由来のコロニー形成因子抗原(CFA)の骨格をコードする任意のヌクレオチドから構成され得る。このようなアドヘシン先端MEFAの1つの非限定的な例は、配列番号1のヌクレオチド配列または配列番号20のアミノ酸配列である。なお、本開示は、これに限定されるものではなく、当業者であれば理解できるように、様々な組み合わせが可能である。一実施形態では、本開示の完全アドヘシン先端MEFAは、配列番号1のヌクレオチド配列または配列番号20のアミノ酸配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列である。別の実施形態では、本開示の完全アドヘシン先端MEFAは、配列番号63のヌクレオチド配列または配列番号64のアミノ酸配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列である。別の実施形態では、本開示の完全アドヘシン先端MEFAは、配列番号65のヌクレオチド配列または配列番号66のアミノ酸配列に対して少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性または配列相同性を有する配列である。
一態様では、本開示は、本明細書に記載されたポリペプチド分子をコードする核酸分子を提供する。
さらに、本開示は、本明細書に記載されたポリペプチド分子をコードする核酸分子を含む発現ベクターを提供する。発現ベクターは、好ましくは、これに限定しないが、大腸菌、サルモネラ、またはそれらの組み合わせから選択される。
本開示の目的のために好適に使用される大腸菌は、これに限定しないが、H10407、THK/38/pEU405、DH5α/pEU588、E116(E19446)、E106(E11881/9)、UM75688、JF2423 ETP98066、JF2101、JF2318 ETP050008、CFA/Iノックアウト、9573、9474、9475、9505、9504、9533、9506、9468、9507、9450、またはそれらの任意の組み合わせから選択される。
別の態様では、本開示は、本明細書に記載されたポリペプチド分子をコードする1以上のアドヘシン先端MEFAと、薬学的に許容されるビヒクルとを含む免疫原性組成物またはワクチン組成物を提供する。1以上のポリペプチド分子は、互いに同一のポリペプチドの複数の複製、または互いに異なる構造を有する複数のポリペプチドであり得る。本開示の免疫原性組成物またはワクチン中に含まれるポリペプチド分子をコードするアドヘシン先端MEFAの様々な組み合わせが存在することを理解されたい。
一実施形態では、本明細書に開示される免疫原性組成物またはワクチンは、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS21、及びEtpAのエピトープを有する骨格、好ましくはCfaE骨格をコードするポリペプチドを含むアドヘシン先端MEFAを含む。
さらなる実施形態では、本明細書に開示される免疫原性組成物またはワクチンは、CS7、CS12、CS17、CS14、CS19、及びEaeHのエピトープを有する骨格、好ましくはCS14骨格をコードするポリペプチドを含むアドヘシン先端MEFAを含む。
さらに別の実施形態では、本明細書に開示される免疫原性組成物またはワクチンは、2つのアドヘシン先端MEFAを含む。互いに異なるエピトープを有する複数の骨格の任意の組み合わせが、本開示において考えられることを理解されたい。1つの好ましい実施形態では、第1のアドヘシン先端MEFAが、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS21、及びEtpAのエピトープを有するCfaE骨格をコードするポリペプチドを含み、第2のアドヘシン先端MEFAが、CS7、CS12、CS17、CS14、CS19、及びEaeHのエピトープを有するCS14骨格をコードするポリペプチドを含む。
本開示の免疫原性組成物は、防腐剤、安定剤、担体、アジュバント、及び/または医薬品ビヒクルをさらに含み得る。本明細書で使用するとき、「アジュバント(補助剤)」は、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、サボニン、例えば、Quil A、QS−21(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、ケンブリッジ・バイオテック社(Cambridge Biotech Inc.)製)、GPI−0100(米国アラバマ州バーミンガム、ガレニカ・ファーマスーティカルズ社(Galenica Pharmaceuticals, Inc.)製)、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、水中油中水型エマルジョンを含むことができる。エマルジョンは、特に、軽質液状パラフィン油(欧州薬局タイプ)、イソプレノイド油(例えばスクアランまたはスクアレンなど)、アルケン(特にイソブテンまたはデセン)のオリゴマー化により得られる油、直鎖アルキル基を含有する酸またはアルコールのエステル(より具体的には、植物油、オレイン酸エチル、プロピレングリコールジ(カプリラート/カプラート)、グリセリルトリ(カプリラート/カプラート)、またはプロピレングリコールジオレアート)、分枝鎖脂肪酸またはアルコールのエステル(とりわけイソステアリン酸エステル)、に基づくことができる。これらの油を乳化剤と組み合わせて使用することにより、エマルジョンが形成される。乳化剤は、好ましくは非イオン性界面活性剤であり、とりわけ、ソルビタン、マンニド(例えばアンヒドロマンニトールオレアート)、グリコール、ポリグリセロール、プロピレングリコール、オレイン酸、イソステアリン酸、リシノール酸、またはヒドロキシステアリン酸(これらは任意選択でエトキシル化される)とのエステル、並びに、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレンコポリマーブロック、とりわけプルロニック社の製品(特にL121)である。「Hunter et al., The Theory and Practical Application of Adjuvants (Ed.Stewart-Tull, D. E. S.). JohnWiley and Sons, NY, pp51-94 (1995) and Todd et al., Vaccine 15:564-570 (1997)」を参照されたい。
例えば、「Vaccine Design, The Subunit and Adjuvant Approach" edited by M. Powell and M. Newman, Plenum Press, 1995」の147ページに記載されているSPTエマルジョン及び同書の183ページに記載されているエマルジョンMF59が使用可能である。
アジュバントのさらなる例は、アクリル酸またはメタクリル酸のポリマー、または、無水マレイン酸及びアルケニル誘導体のコポリマーから選択される化合物である。好適なアジュバント化合物は、特に糖またはポリアルコールのポリアルケニルエーテルで架橋されたアクリル酸またはメタクリル酸のポリマーである。これらの化合物は、カルボマーと呼ばれている(Phameuropa Vol. 8, No. 2, June 1996)。当業者であれば、少なくとも3個、好ましくは8個以下のヒドロキシル基を有し、少なくとも3個のヒドロキシル基の水素原子が、少なくとも2個の炭素原子を有する不飽和脂肪族ラジカルで置換されたポリヒドロキシル化化合物で架橋されたアクリルポリマーが記載されている米国特許第2,909,462号明細書も参照することができる。好ましいラジカルは、2ないし4個の炭素原子を含有するラジカルであり、例えば。ビニル、アリル、及び他のエチレン性不飽和基である。不飽和ラジカルは、それ自体が、他の置換基、例えばメチルを含有し得る。カルボポル(米国オハイオ州、BFグッドリッチ(BF Goodrich)社製)という名称で販売されている製品が特に好適である。カルボポル(Carbopol)は、アリルスクロースまたはアリルペンタエリスリトールで架橋されている。その中では、カルボポル974P、カルボポル934P、及びカルボポル971Pが好適である。カルボポル971Pの使用が最も好ましい。無水マレイン酸及びアルケニル誘導体のコポリマーの中では、無水マレイン酸及びエチレンのコポリマーであるコポリマーEMA(モンサント(Monsanto)社製)が好適である。これらのポリマーを水に溶解させると酸性液が生じるが、その酸性液は、アジュバント溶液に免疫原性、免疫学的、またはワクチン組成物を組み込むために、生理学的なpHに中和することが好ましい。
さらなる適切なアジュバントには、これに限定しないが、RIBIアジュバントシステム(リビ(Ribi)社製)、ブロックコポリマー(米国ジョージア州アトランタ、サイトレックス(SytRx)社製)、SAF−M(米国カリフォルニア州エメリービル、シロン(Chiron)社製)、モノホスホリル脂質A、アブリジン脂質−アミンアジュバント、大腸菌由来の易熱性エンテロトキシン(組換え型または他のもの)、コレラ毒素、IMS 1314、またはムラミルジペプチドが含まれる。最も好ましくは、易熱性エンテロトキシン突然変異体がアジュバントとして使用される。
さらなる態様では、腸管毒素原性大腸菌(ETEC)に対する免疫応答を誘導する方法が提供される。好ましくは、この方法は、これに限定しないが、本明細書に記載された1以上のポリペプチドを、それを必要とするヒトまたは動物に対して投与するステップを含む。
また、ETEC感染症の臨床症状の発生率または重症度を低減する方法が、本開示により提供される。ETEC感染症の臨床症状の発生率または重症度を低減するこの方法は、これに限定しないが、本明細書に開示された1以上のポリペプチドを、それを必要とするヒトまたは動物に対して投与するステップを含む。一実施形態では、ETEC感染症の臨床症状の重症度または発生率は、アドヘシン先端MEFAの投与を受けていないヒトまたは動物、またはヒトまたは動物の群と比較して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または100%低減する。マルチエピトープ融合抗原(MEFA)は、好ましくは、50マイクログラム未満の投与量で投与され、投与量としては、例えば、1−30マイクログラム、10−30マイクログラム、10−20マイクログラム、10−50マイクログラム、20−50マイクログラム、30−50マイクログラム、40−50マイクログラム、1マイクログラム、5マイクログラム、10マイクログラム、15マイクログラム、20マイクログラム、25マイクログラム、30マイクログラム、35マイクログラム、40マイクログラム、45マイクログラム、または50マイクログラムが想定される。投与経路は、好ましくは、皮内、筋肉内、または皮下免疫から選択される。
また、下痢を治療する、あるいは下痢の発生率または重症度を低減する方法が、本開示により提供される。この方法は、好ましくは、本開示のアドヘシン先端MEFAの1以上を、それを必要とするヒトまたは動物、またはヒトまたは動物の群に対して投与するステップを含む。一実施形態では、下痢の発生率または重症度は、アドヘシン先端MEFAの投与を受けていないヒトまたは動物、またはヒトまたは動物の群と比較して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または100%低減する。
また、ETECの腸管への付着を減少させる方法が、本開示により提供される。この方法は、好ましくは、本開示の1以上のアドヘシン先端MEFAを、それを必要とするヒトまたは動物に対して投与するステップを含む。一実施形態では、腸管への付着は、アドヘシン先端MEFAの投与を受けていないヒトまたは動物、またはヒトまたは動物の群と比較して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または100%減少する。
本明細書で使用される「マルチエピトープ融合抗原」(MEFA)は、ワクチンまたは免疫原性組成物を作製するために融合ストラテジー及びエピトープストラテジーを組み合わせることによって産生される分子を指す。MEFAを産生する方法は、追加要素だけでなく、骨格分子の使用、及び任意の抗原性要素または同定された病原性因子の追加を可能にする。本開示では、MEFAは、任意の1つの成分の単一の複製または複数の複製を有し得る。「アドヘシン先端MEFA」は、MEFAが、ゲノムの「先端」または末端、あるいは遺伝子の「先端」上にあるサブユニットを使用して産生されることを意味する。
本開示の目的のために、「アドヘシン先端」は、ETEC細菌アドヘシンの先端に位置するサブユニットタンパク質を指す。
本開示の目的のために、「付着サブユニット」は、先端に位置していないが、宿主レセプターへの細菌付着に関与するETECアドヘシンのサブユニットタンパク質を指す。
本開示の目的のために、「配列同一性」は、2以上のポリペプチド配列または2以上のポリヌクレオチド配列間、すなわち基準配列とその基準配列と比較される所与の配列との間の関係を指す。配列同一性は、所与の配列及び基準配列を最高度の配列類似性が得られるように最適にアライメントさせた後に、所与の配列を基準配列と比較することにより決定される(これらの配列のストリング間の一致によって決定される)。このようにアライメントした後、配列同一性は1つ1つの位置毎に確認される。例えば、特定の位置においてヌクレオチドまたはアミノ酸残基が同一である場合は、その配列はその位置において「同一」である。このような位置同一性を有する位置の総数を基準配列中のヌクレオチドまたは残基の総数で割り算することにより、配列同一性のパーセントが決定される。配列同一性は、これに限定しないが、「Computational Molecular Biology, Lesk, A. N., ed., Oxford University Press, New York (1988)」、「Biocomputing: Informatics and Genome Projects, Smith, D.W., ed., Academic Press, New York (1993)」、「Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M., and Griffin, H. G., eds., Humana Press, New Jersey (1994)」、「Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinge, G., Academic Press (1987)」、「Sequence Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., M. Stockton Press, New York (1991)」、及び「Carillo, H., and Lipman, D., SIAM J. Applied Math., 48: 1073 (1988)」に記載された公知の方法を用いて容易に算出することができる(これらの教示は、参照により本明細書に組み込まれる)。配列同一性を決定する好適な方法は、検査される配列間で最大の一致が得られるように設計される。配列同一性を決定する方法は、所与の配列間の配列同一性を決定することができる公的に入手可能なコンピュータープログラムにおいて体系化されている。このようなプログラムの例には、これに限定しないが、GCGプログラムパッケージ(Devereux, J., et al., Nucleic Acids Research, 12(1):387 (1984))、BLASTP、BLASTN、及びFASTA(Altschul, S. F. et al., J. Molec. Biol., 215:403-410 (1990))が含まれる(これらの教示は、参照により本明細書に組み込まれる)。BLASTXプログラムは、NCBI及び他の供給源から公的に入手可能である(BLAST Manual, Altschul, S. et al., NCVI NLM NIH Bethesda, MD 20894, Altschul, S. F. et al., J. Molec. Biol., 215:403-410 (1990)、この教示は、参照により本明細書に含まれる)。これらのプログラムは、デフォルトギャップ重み付けを用いて所与の配列と基準配列とを最適にアライメントさせることにより、所与の配列と基準配列との間の最高レベルの配列同一性を得る。
本開示の目的のために、「配列相同性」は、2つの配列の関連性を判定する方法を指す。配列相同性を決定するために、2以上の配列が最適にアライメントされ、必要であればギャップが導入される。しかしながら、「配列同一性」とは対照的に、配列相同性を決定するときには、保存アミノ酸置換は一致として数えられる。換言すれば、基準配列に対して95%の配列相同性を有するポリペプチドまたはポリヌクレオチドを得るためには、基準配列中のアミノ酸残基またはヌクレオチドの85%、好ましくは90%、より好ましくは95%が別のアミノ酸もしくはヌクレオチドと一致するかまたは保存的置換を含まなければならない。あるいは、基準配列中のアミノ酸残基またはヌクレオチド(保存的置換は含まない)の総数の15%まで、好ましくは10%まで、より好ましくは5%までのアミノ酸またはヌクレオチドが基準配列中に挿入され得る。
本開示の目的のために、「エピトープ」は、抗体応答を誘導するために抗原分子として機能する短鎖ペプチドを指す。
本開示の目的のために、「骨格」は、安定したタンパク質構造を維持するために、また、目的の外来エピトープを提示するために、分子の支持体としての役割を果たすタンパク質を指す。
本発明のMEFAは、人工的に構築されたものであり、天然に存在するヌクレオチドまたはアミノ酸配列ではない。そのため、本発明のMEFAは、天然に存在するものとは大きく異なる。2014年に米国特許庁により規定された米国特許法第101条(35 U.S.C.101)に基づき特許性のある主題の天然ベース産物の例についての例5と同様に、本発明のMEFAは、そのMEFA遺伝子が、天然に存在するETEC細菌とは機能的に異なる特徴を提供するエピトープのような追加要素を有するため、上記の例の請求項2と同様である。とりわけ、本発明のMEFAは、天然に存在するETEC細菌とは大きく異なり、腸管に付着しない。
本明細書において提供される全ての範囲は、その範囲内の各値及び全ての値、並びに、その範囲内の全てのサブ範囲を含む。さらに、本開示の全ての態様及び実施形態は、本明細書に開示される任意の態様または実施形態、または態様及び実施形態の組み合わせを含むか、またはそれらから本質的になるか、またはそれらからなる。
実施例
以下の実施例は、単に本発明をさらに説明することを意図するものである。したがって、本発明は、これらの実施例の詳細のいずれにも限定されるべきではない。
実施例1
材料及び方法
細菌株及びプラスミド:CFA/I、CS1−CS6、CS21、及びEtpAアドヘシンのアドヘシン先端または付着サブユニット遺伝子のPCR増幅、及びインビトロ抗体付着阻害アッセイのためのDNA鋳型として使用される大腸菌及び腸管毒素原性大腸菌(ETEC)株と、アドヘシン先端、付着サブユニットタンパク質、及びアドヘシン先端MEFA−1タンパク質を各々発現する組換え大腸菌株とを下記の表1に示す。アドヘシン先端、付着サブユニット、及びアドヘシン先端MEFA−Iタンパク質を発現させるために、プラスミドpET28α(米国ウィスコンシン州マディソンのノバジェン社(Novagen))、及び大腸菌株BL21(米国ニュージャージー州ピスカタウェイのGEヘルスケア社(GE Healthcare))を使用した。
表1
この研究で使用した大腸菌株のリスト。大腸菌株及びETEC株を、アドヘシン先端遺伝子を増幅するための鋳型として使用し、また、抗体付着阻害アッセイにも使用した。この研究で構築した各アドヘシン先端を発現する組換え大腸菌株も下記のリストに示す。
アドヘシン先端、付着サブユニット、及びアドヘシン先端MEFA−Iのクローニング及び発現:CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4、及びCS5のアドヘシン先端遺伝子、並びに、CS6、CS21、及びEtpAの付着サブユニット(付着に関与する主要構造サブユニット)遺伝子を増幅するために使用したPCRプライマーを表2に示す。PCR増幅アドヘシン先端または付着サブユニット遺伝子産物を制限酵素EagI及びNcoIまたはNheI(米国マサチューセッツ州イプスウィッチのニューイングランド・バイオラボ社(New England BioLabs Inc))で消化した。消化産物をベクターpET28αにクローニングし、大腸菌株BL21において発現させた。
表2
この研究でアドヘシン先端サブユニットを増幅するのに使用したPCRプライマー。フォワードプライマーの制限部位、NheI、またはNcoI、及びリバースプライマーのEagIには下線を付してある。
アドヘシン先端MEFA−I遺伝子を構築するために、まず、ウェブベースのB細胞エピトープ予測ソフトウェアを使用して、6つのアドヘシン(CFA/I、CS1−CS5)のアドヘシン先端及び3つのアドヘシン(CS6、CS21、EtpA)の付着サブユニット由来のB細胞エピトープをインシリコ(in silico)で同定した。次いで、CFA/IチップCfaE遺伝子(cfaE)を骨格として適用し、その後、DNA配列決定によって確認されるように、表面が露出しているが抗原性の低いペプチドをコードする8個のヌクレオチド断片を切り取った。そして、他の8個のアドヘシン先端または付着サブユニットの抗原性の高いエピトープをコードするヌクレオチド断片を、cfaE遺伝子の切り取り位置に挿入した。エピトープ提示のインシリコでの最適化後、このアドヘシン先端MEFA−1遺伝子を合成した(遺伝子合成は米国ニュージャージー州サウスプレインフィールのジーンウィズ社(Genewiz)が実施した)。合成遺伝子を酵素NcoI及びEagIで消化し、ベクターpET28αにクローニングし、大腸菌BL21において発現させた。
各組換え株由来の単一コロニーを、カナマイシン(30μg/ml)が添加されたルリア−ベルターニ(LB:Luria-Bertani)ブロス5ml中で37℃にて一晩インキュベートした。一晩増殖した培養物を、200mlの2×YT培地(2×酵母エキス トリプトン)に添加した。光学密度(OD)が0.6に達した後、細菌を0.1mMのイソプロピルβ−D−1−チオガラクトピラノシド(米国ミズーリ州セントルイスのシグマ社(Sigma)のIPTG)で誘導し、さらに4時間増殖させた。12,000−13,000rpmで15分間遠心分離して細菌を収集した。凍結及び融解後のペレットを、ボルテックスを使用して、10mlの細菌タンパク質抽出試薬(米国イリノイ州ロックフォードのピアス(Pierce)社のB−PER)中で懸濁させた。室温で30分間静置した後、細菌溶解物を12,000−13,000rpmで4℃にて15分間遠心分離した。激しく攪拌することによりペレットを10−20mlのB−PER中で懸濁し、20mlのシリンジでピペッティングし、200−400μlの新たに調製したリゾチーム(B−PER中で10mg/ml)と混合し、室温で20分間インキュベートした。懸濁液を遠心分離した。得られたペレットを懸濁させた後、リゾチームと共に再度インキュベートした。遠心分離後、ペレットを100mlの1:10希釈B−PER中で懸濁し、攪拌し、遠心分離した。ペレットを100mlのPBSで3回洗浄し、激しく攪拌し、12,000rpmで15分間、4℃にて遠心分離した。最終的なペレットを10mlのPBSに溶解させた。
次いで、抽出したタンパク質を、製造業者のプロトコル(Novagen)に従ってタンパク質リフォールディングキットを使用して再折り畳みした。再折り畳みした可溶化タンパク質を、分子多孔膜チューブ(米国カリフォルニア州ランチョドミンゲスのスペクトラム・ラボラトリーズ社(Spectrum Laboratories, Inc))に移し、20mMのトリス−HCl、pH8.5(0.1mMのDTTを添加した)中で、4℃にて透析した。3−4時間後、タンパク質サンプルを、DTTを含まない透析緩衝液に移し、その後、緩衝液をさらに2回交換した。4℃にて12,000rpmで10分間遠心分離することにより可溶化タンパク質(上清中)を収集し、−80℃にて保存した。
アドヘシン先端MEFA−1によるマウス免疫化を、以下のステップにより実施した。マウス免疫化に使用する前に、25または30μlの再折り畳みした可溶化アドヘシン先端MEFA−1タンパク質サンプル(1mg/ml)を、マウス抗CFA/I抗血清(1:3000)を用いた12%ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によって試験した。IRDye標識したヤギ抗マウスIgG(1:5000;米国ネブラスカ州リンカーンのLI−COR社)を二次抗体として使用した。LI−COR社のオデッセイプレミアム(Odyssey premium)赤外線ゲルイメージングシステムを使用して、結合タンパク質を可視化した。加えて、クマシーブルー染色を使用して、抽出したアドヘシン先端MEFA−1タンパク質の純度を評価した。
7週齢の雌BALB/cマウス(米国マサチューセッツ州ウィルミントンのチャールズ・リバー・ラボラトリーズ・インターナショナル社(Charlies River Laboratories International, Inc.))をマウス免疫化に使用した。8匹のマウス群を、アジュバントとして1mgのdmLT(LTR192G/L211A;米国メリーランド州シルバースプリングのウォルター・リード陸軍研究所(Walter Reed Army Institute of Research)から提供された)と共に、上記で生成した150μg(200μlのPBS中)のアドヘシン先端MEFA−1タンパク質で腹腔内免疫した。免疫化マウスに対して、2回のブースター(追加免疫)注射を、一次免疫と同じ用量で、2週間間隔で腹腔内投与した。2回目の追加免疫の2週間後、マウスを犠牲にした。免疫していない8匹のマウス群を対照群として用いた。
一次免疫の1週間前及び最後の追加免疫の2週間後に、各マウスから血清サンプルを採取し、使用するときまで−80℃で保存した。マウス免疫化研究は、全米研究評議会(National Research Council)の1996年の指針に基づく米国動物福祉法(American Welfare Act)に準拠し、カンザス州立大学機関動物管理委員会の承認を受けた。
マウス抗CFA IgG抗体の滴定を、以下のステップにより実施した。この研究において、マウス血清抗−CfaE(CFA/I)抗体、抗CooD(CS1)抗体、抗CotD(CS2)抗体、抗CstH(CS3)抗体、抗CsaE(CS4)抗体、抗CsfD(CS5)抗体、抗CssB(CS6)抗体、抗LngA(CS21)抗体、及び抗EtpA IgG抗体を滴定するために、組換えアドヘシン先端及び付着サブユニットタンパク質をそれぞれELISAにおけるコーティング抗原として使用した。一次免疫の前及び最後の追加免疫の2週間後に各マウスから採取した血清サンプルを、最初は1:400に希釈し、次いで2倍に希釈して、1:51,200まで希釈した。イムロン(Immulon)2HB 96ウェルプレート(米国ニューヨーク州ロチェスターのサーモ・フィッシャー・サイエンティフィック社(Thermo Fisher Scientific))の各ウェルに、100μlのコーティング緩衝液(41)中の各アドヘシン先端またはサブユニット組換えタンパク質を400ナノグラム添加した。プレートを37℃にて1時間、次いで4℃にて一晩インキュベートした。コーティングされたプレートをPBS−0.05% Tween 20(PBST)で3回洗浄し、コーティングされていない部位を5%脱脂乳で37℃にて1時間ブロックした。PBSTで3回洗浄した後、ウェルをマウス血清希釈液と共に37℃にて1時間インキュベートした。PBSTで3回洗浄した後、ウェルを西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)共役ヤギ抗マウスIgG抗体(1:3000;シグマ社)と共に37℃にて1時間インキュベートした。PBSTで3回洗浄し、PBSで2回洗浄した後、ウェルを3,3´、5,5´−テトラメチルベンジジン(TMB)マイクロウェル(Microwell)ペルオキシダーゼ基質(米国メリーランド州ゲイザースバーグのKPL社)の100μlと共に室温にて30分間インキュベートし、波長650nmで光学密度(OD)を測定した。バックグラウンド読み取り(OD×希釈)を差し引いた後に0.3を上回る読み取りが得られた最大希釈のOD読み取り値を抗体力価に換算し、log10スケールで表した。
マウス血清抗体付着阻害アッセイを、以下のステップにより実施した。マウス血清のインビトロ抗体付着阻害アッセイを実施した。簡単に説明すると、免疫化マウスまたは対照マウスからプールした30μlの血清を、CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4/CS6、CS5/CS6、CS6、CS21、またはEtpAを発現するETECまたは大腸菌(4.5×10CFU;150μlのPBS中)に添加した。振とう機(50rpm)上で室温にて1時間インキュベートし、血清/細菌混合物をPBSで300μlにし、Caco−2細胞(3×10細胞、700μlのDMEM−10%FBS中;1細胞に対して15細菌の感染多重度)に添加した。CO培養機(5%CO)中で37℃にて1時間インキュベートした後、Caco−2細胞をPBSで3回穏やかに洗浄して非付着性細菌を除去し、次いで0.5%トリトンX(300μl/ウェル;37℃室温で20分間)により除去した。付着した細菌(及び除去されたCaco−2細胞)を遠心分離で収集し、1mlのPBS中で懸濁させ、連続的に希釈し、LBプレート上にプレーティングした。プレートを37℃で一晩インキュベートし、CFUをカウントした。
統計的分析:抗体付着阻害アッセイのデータを、MIXEDプロシジャ(ノースカロライナ州ケーリーのSASインスティチュート社(SAS Institute)のWindows(登録商標)用SAS、バージョン8)を用いて分析した。結果は、平均±標準偏差で表した。スチューデントのt検定を用いて、免疫化群と対照群との差異を比較した。両側分布及び2サンプル不等分散でアッセイ結果を比較した場合、p<0.05であれば差異は有意であると見なされた。
結果及び結論
アドヘシン先端MEFA−Iタンパク質は、9つのアドヘシン先端またはサブユニットのエピトープを担持した。「QFTEKRSLIKR」(CS1/配列番号37)、「SQSIEMRFQDDSQ」(CS2/配列番号42)、「NITLDKNAGNT」(CS3/配列番号36)、「FYLRKINDDTK」(CS4/配列番号41)、「DIGRLQSDAEY」(CS5/配列番号35)、「YDSDPKLDSQ」(CS6/配列番号38)、「VAMKDAYQRDGKYPDF」(CS21/配列番号39)、及び「VEGEKSPRRGV」(EtpA/SEQID番号40)のエピトープは、CS1のCooD、CS2のCotD、CS3のCstH、CS4のCsaE、CS5のCsfD、CS6のCssB、CS21のLngA、及びEtpAのEtpAからインシリコでそれぞれ予測した。CFA/I:「TEKRSLIKRELQIK」(配列番号43)、「QDDNSKSDGKFYLKKINDDSKE」(配列番号44)、及び「RLQLDAKVKNPEA」(配列番号45)のCfaE由来の3つのエピトープが、アドヘシン先端MEFA−1(図1)に保持された。この362アミノ酸ポリペプチドは、マウス抗CFA/I抗血清によって発現され、抽出され、認識された(図1)。
アドヘシン先端MEFA−1で腹腔内免疫されたマウスは、9つのアドヘシンの全てに対する免疫応答を生成したことが分かった。アドヘシン先端MEFA−1組換えタンパク質で腹腔内免疫された8匹のマウスの全てが、9つのアドヘシン先端または付着サブユニットのそれぞれに対する抗体反応を生成した(図2)。免疫化マウスにおける抗CfaE、抗CooD、抗CotD、抗CstH、抗CsaE、抗CsfD、抗CssB、抗LngA、及び抗EtpAのIgG抗体力価は、それぞれ、3.1±0.36、3.8±0.10、3.2±0.19、3.5±0.14、3.8±0.13、3.5±0.19、4.0±0.16、3.9±0.04、及び4.0±0.13(log10)であった。これらのアドヘシン先端またはサブユニット抗原に対する抗体力価は、対照マウスの血清サンプル、または一次免疫の前に収集された血清中に検出されなかった。
マウス血清抗体が、これらの9つのアドヘシンを発現するETECまたは大腸菌の付着を阻害することがさらに見出された。CFA/I、CS3、CS4/CS6、CS5/CS6、CS6、CS21、またはEtpAを発現するETEC細菌、EtPAを発現するH10407CfaEノックアウト変異体、及びCS1またはCS2を発現する組換え大腸菌株は、免疫化マウスのプールされた血清サンプルと共にインキュベートした後、対照マウスのプール血清と共にインキュベートした同一の細菌と比較して、Caco−2細胞に対する付着の有意な減少を示した。
考察
この研究で作製されたアドヘシン先端MEFA−Iは、9種類のETECアドヘシン由来のエピトープを担持し、それらの9種類の各アドヘシンに対する抗体応答を誘導した。このことは、免疫学的に異種の病原体に対して安全かつ広範に防御するワクチンを開発するためのエピトープワクチン学の概念を活性化させるであろう。複数のエピトープを線状ペプチド抗原にスタックさせ、しばしば劣った免疫原性または防御をもたらす概念的エピトープワクチンストラテジーとは異なり、本開示は、MEFA(マルチエピトープ融合抗原)アプローチを適用して、バックボーン(骨格)タンパク質を使用すると共に、バックボーンタンパク質の表面露出ペプチドを外来抗原のエピトープと置換する。このMEFAアプローチによって、目的の抗原性エピトープをより良く提示するタンパク質が得られる。今後のタンパク質構造研究は、このMEFA−1タンパク質の抗原性トポロジーを理解するのに役立つだろう。
本開示は、このアドヘシン先端MEFA構築においてCS6アドヘシンに対応するCssBエピトープを含む。CssA及びCssBは両方とも主要構造サブユニットであり、CS6アドヘシン付着において重要な役割を果たす。CssAエピトープ「72QVTVYPV78」(配列番号54)が、CS6アドヘシン付着に対するインビトロ防御抗体を誘導できることが見出された。この研究のデータは、CssBエピトープ「YDSDPKLDSQ」(配列番号52)も、Caco−2細胞に対するCS6の付着を阻害する抗体を誘導することを示した。
CstHは主要構造サブユニットであり、またCS3アドヘシンのための付着サブユニットでもある。このアドヘシン先端MEFA−1のCstHエピトープ「NITLDKNAGNT」(配列番号49)は、強力な抗CstH抗体応答を誘導することができた。主要サブユニットMEFA−I及びこのアドヘシン先端MEFA−1由来の抗体力価の比較は、抗体滴定ELISAでは互いに異なるコーティング抗原が使用されたため、あまり有益ではないであろう。インビトロ抗体付着阻害アッセイは、これらの2つのCstHエピトープに対して誘導された抗体が、Caco−2細胞に対するCS3アドヘシンの付着の阻害と同様の割合を示す(抗CFA MEFA−1抗体と抗アドヘシン先端MEFA−1抗体は、50%対58%)ことを示唆した。ETECアドヘシン先端または主要サブユニットのための最適なエピトープを同定するための今後の研究は、ワクチン候補の有効性を改善するのに役立つであろう。
この研究の結果は、アドヘシン先端MEFA−Iが、アドヘシン先端または付着サブユニットエピトープを担持し、9つのETECアドヘシンに対する抗体応答を誘導し、誘導された抗体が、これらの9つのアドヘシンを発現する大腸菌及びETEC細菌のCaco−2細胞に対する付着を阻害したことを示した。抗原の抗原性及びETEC下痢に対するワクチンの潜在的な用途をさらに特徴付けるために、様々な免疫経路、様々な動物、及びチャレンジ実験を用いる今後の研究が必要となるであろう。
実施例2
材料及び方法
上述した方法を、本開示の別の実施形態、アドヘシン先端MEFA(CS7、CS12、CS17、CS14、CS19、及びEaEHのエピトープを有するCS14の骨格を用いたアドヘシン先端MEFA−1)に対して実施した。
表3:この表は、完全MEFA−II配列の配列、及びその構成要素を示す。
アドヘシン先端MEFA−II(6つのアドヘシンの最終産物)(配列番号20)
MNKILFIFTLFFSSVLFTFAVSAQEGSSNRAKIDQTGDYTNIFGPRDRNESSPKHNILNDYITAYSESHTLYDRMIFLCLSSQNTLNGACPTSENPSSSSVSGETNITLQFTEKRSLIKRELQIKGYKRLLFKGANCPSYLTLNSAHYNKDGEGVSPGGASLYLYIPAGELKNLPFGGIWDATLKLRVKRRYDQTYGTYTINITVKLTDKGNIQIWLPQFKSDARVDLNLSFQAPRQDRSVQSGRNSVDMCFYDGYSTNSSSLELRFQDNNPKSDGKFYLRKINDDTKEIAYTLSLLLAGKSAGNKKPIWENQSCDNIADAASLEINWNRITAVTMPEISVPVLCWPGRLQLDAKKSPDIEDYQERPANGYMGNINITFTPSSQTL
注記:下線を付したアミノ酸は、6つのアドヘシン由来のエピトープである。
CS14−CsuD骨格:
CS14アミノ酸(386)(配列番号21)
MNKILFIFTLFFSSVLFTFAVSADKIPGDENITNIFGPRDRNESSPKHNILNDYITAYSESHTLYDRMIFLCLSSQNTLNGACPTSENPSSSSVSGETNITLQFTEKRSLIKRELQIKGYKRLLFKGANCPSYLTLNSAHYTCNRNSASGASLYLYIPAGELKNLPFGGIWDATLKLRVKRRYDQTYGTYTINITVKLTDKGNIQIWLPQFKSDARVDLNLRPTGGGTYIGRNSVDMCFYDGYSTNSSSLELRFQDNNPKSDGKFYLRKINDDTKEIAYTLSLLLAGKSLTPTNGTSLNIADAASLEINWNRITAVTMPEISVPVLCWPGRLQLDAKVENPEAGQYMGNINITFTPSSQTL
予測エピトープ:23−33、84−99、141−150、221−231、255−264、289−299、336−346。
上記の予測エピトープに代替される置換エピトープ。
CS7:QEGSSNRAKIDQTGDY 24−39(配列番号22)
CS14:PTSENPSSSSVSGETN 91−106(骨格から保持された)(配列番号23)
CS12:NKDGEGVSPG 149−158(配列番号24)
CS17:SFQAPRQDRSVQS 231−243(配列番号25)
CS14:QDNNPKSDGK; 268−277(配列番号26)
CS19:AGNKKPIWENQSCD 303−316(配列番号27)
EaEH:KKSPDIEDYQERPANG 355−370(配列番号28)
CS14先端CSuD骨格ヌクレオチド配列(配列番号109)
ATGAATAAGATTTTATTTATTTTTACATTGTTTTTCTCTTCAGTACTTTTTACATTTGCTGTATCGGCAGATAAAATTCCCGGAGATGAGAATATAACTAATATTTTTGGCCCGCGTGACAGGAACGAATCTTCCCCCAAACATAATATATTAAATGACTATATTACAGCATACAGTGAAAGTCATACTCTGTATGATAGGATGATTTTTTTATGTTTGTCTTCTCAAAATACACTTAATGGAGCATGTCCAACCAGTGAGAATCCTAGCAGTTCATCGGTCAGTGGCGAAACAAATATAACATTACAATTTACGGAAAAAAGAAGTTTAATTAAAAGAGAGCTACAAATTAAAGGCTATAAACGATTATTGTTCAAAGGTGCTAACTGCCCATCCTACCTAACACTTAACTCAGCTCATTATACCTGCAATAGAAACTCGGCTTCAGGTGCAAGTTTATATTTATATATTCCTGCTGGCGAACTAAAAAATTTACCTTTTGGTGGTATCTGGGATGCTACTCTGAAGTTAAGAGTAAAAAGACGATATGATCAGACCTATGGAACTTACACTATAAATATCACTGTTAAATTAACTGATAAGGGAAATATTCAGATATGGTTACCTCAGTTCAAAAGTGACGCTCGCGTCGATCTTAACTTGCGTCCAACTGGTGGGGGCACATATATTGGAAGAAATTCTGTTGATATGTGCTTTTATGATGGATATAGTACTAACAGCAGCTCTTTGGAGCTAAGATTTCAGGATAACAATCCTAAATCTGATGGGAAATTTTATCTAAGGAAAATAAATGATGACACCAAAGAAATTGCATATACTTTGTCACTTCTCTTGGCGGGTAAAAGTTTAACTCCAACAAATGGAACGTCATTAAATATTGCTGACGCAGCTTCTCTGGAAATAAACTGGAATAGAATTACAGCTGTCACCATGCCAGAAATCAGTGTTCCGGTGTTGTGTTGGCCTGGACGTTTGCAATTGGATGCAAAAGTGGAAAATCCCGAGGCCGGACAATATATGGGTAATATTAATATTACTTTCACACCAAGTAGTCAAACACTCTAG
CS7−CsgB(配列番号29)
MKNKLLFMMLTILGAPGIAAAAGYDLANSEYNFAVNELSKSSFNQAAIIGQAGTNNSAQLRQGGSKLLAVVAQEGSSNRAKIDQTGDYNLAYIDQAGSANDASISQGAYGNTAMIIQKGSGNKANITQYGTQKTAIVVQRQSQMAIRVTQR
エピトープ[73−88(16)]:QEGSSNRAKIDQTGDY(配列番号22)
CS12−CswF(配列番号30)
MLKRISCIIFVFFSGLIYAAEITNQIELSVKVNISKPMCKLNSGTQTIDFGDFDVLDIITENRKLNGHATFKFTECSSVKNMKIKFKQAGQNPALDIVNNYIPNSKGDRMAKGVAVKLLDDKKQEIQLNKEMNVIVEESLTFKDLTLNAQVISINKDGEGVSPGLLQTAIGMEISYE
エピトープ(155−164):NKDGEGVSPG(配列番号24)
CS12−CswFヌクレオチド配列(配列番号110)
抗体滴定ELISAにおけるコーティング抗原用のセグメントを増幅するためのプライマー:
RN−CS12−F:ATA TCC ATG GCT ATG TGT AAA CTT AAT TCT GGA(配列番号114)
RN−CS12−R:ATC TCG GCC GCT ATT GCG GTC TGA AGT AGC(配列番号115)
CS17−CsbD(配列番号31)
MKKIFIFLSIIFSAVVSAGRYPETTVGNLTKSFQAPRQDRSVQSPIYNIFTNHVAGYSLSHNLYDRIVFLCTSSSNPVNGACPTLGTSGVQYGTTTITLQFTEKRSLIKRNINLAGNKKPIWENQSCDTSNLMVLNSKSWSCGHYGNANGTLLNLYIPAGEINKLPFGGIWEATLILRLSRYGEVSSTHYGNYTVNITVDLTDKGNIQVWLPGFHSNPRVDLNLHPIGNYKYSGSNSLDMCFYDGYSTNSDSMVIKFQDDNPTYSSEYNLYKIGGTEKLPYAVSLLMGEKIFYPVNGQSFTINDSSVLETNWNRVTAVAMPEVNVPVLCWPARLLLNADVNAPDAGQYSGQIYITFTPSVENL
エピトープ(32−44):FQAPRQDRSVQS(配列番号25)
CS17 CsbDヌクレオチド配列(配列番号111)
抗体滴定ELISAにおけるコーティング抗原用のセグメントを増幅するためのプライマー:
RN−CS17−F:TTT TCC ATG GGC ATG AAA AAG ATA TTT ATT TTT(配列番号116)
RN−CS17−R:GGT GCG GCC GTT ATA TAT ATC TGT CCT GAA(配列番号117)
CS19−CsdD(配列番号32)
MKKIFIFLSIIFSAVVSAGRYPETTVGNLTKSFQAPRLDRSVQSPIYNIFTNHVAGYSLSHRLYDRIVFVCTSSSNPVNGACPTIGTSRVEYGTTTITLQFTEKRSLIKRNINLAGNKKPIWENQSCDTSNLMVLNSKSWSCGALGNANGTLLNLYIPAGEINKLPFGGIWEATLILRLSRYGEVSSTHYGNYTVNITVDLTDKGNIQVWLPGFHSNPRVDLNLHPIGNYKYSGSNSLDMCFYDGYSTNSDSMVIKFQDDNPTNSSEYNLYKIGGTEKLPYAVSLLMGGKIFYPVNGQSFTINDSSVLETNWNRVTAVAMPEVNVPVLCWPARLLLNADVNAPDAGQYSGQIYITFTPSVENL
エピトープ(115−128):AGNKKPIWENQSCD(配列番号27)
CS19−CsdD(配列番号112)ヌクレオチド配列
抗体滴定ELISAにおけるコーティング抗原用のセグメントを増幅するためのプライマー:
RN−CS19−F:GTC ACC ATG GAT ATG ACA GGA TTG TTT TTG TAC(配列番号118)
RN−CS19−R:GGT GCG GCC GTT ATA TAT ATC TGT CCT GAA(配列番号119)
EaeH(配列番号33)
エピトープ(222−237):KKSPDIEDYQERPANG(配列番号28)
EaeHヌクレオチド配列(配列番号113)
ATGTCACATTATAAAACAGGTCATAAACAACCACGATTTCGTTATTCAGTTCTGGCCCGCTGCGTGGCGT
GGGCAAATATCTCTGTTCAGGTTCTTTTTCCACTCGCTGTCACCTTTACCCCAGTAATGGCGGCACGTGC
GCAGCATGCGGTTCAGCCACGGTTGAGCATGGGAAATACTACGGTAACTGCTGATAATAACGTGGAGAAA
AATGTCGCGTCGTTTGCCGCAAATGCCGGGACATTTTTAAGCAGTCAGCCAGATAGCGATGCGACACGTA
ACTTTATTACCGGAATGGCCACAGCTAAAGCTAACCAGGAAATACAGGAGTGGCTCGGGAAATATGGTAC
TGCGCGCGTCAAACTGAATGTCGATAAAGATTTCTCGCTGAAGGATTCTTCGCTGGAAATGCTTTATCCG
ATTTATGATACGCCGACAAATATGTTGTTCACTCAGGGGGCAATACATCGTACAGACGATCGTACTCAGT
CAAATATTGGTTTTGGCTGGCGTCATTTTTCAGGAAATGACTGGATGGCGGGGGTGAATACTTTTATCGA
TCATGATTTATCCCGTAGTCATACCCGCATTGGTGTTGGTGCGGAATACTGGCGCGATTATCTGAAACTG
AGCGCCAATGGTTATATTCGGGCTTCTGGCTGGAAAAAATCGCCGGATATTGAGGATTATCAGGAACGCC
CGGCGAATGGCTGGGATATTCGTGCTGAGGGCTATTTACCCGCCTGGCCGCAGCTTGGCGCAAGCCTGAT
GTATGAACAGTATTATGGCGATGAAGTCGGGCTGTTTGGTAAAGATAAGCGCCAGAAAGACCCGCATGCT
ATTTCTGCCGAGGTGACCTATACGCCAGTGCC
抗体滴定ELISAにおけるコーティング抗原用のセグメントを増幅するためのプライマー:
RN−EaEH−F:TTT ACC ATG GTA ATG GCG GCA CGT GCG CAG CAT(配列番号120)
RN−EaEH−R:TTT CCG GCC GTT ATC TTT ACC AAA CAG CCC(配列番号121)
結果及び結論
40μgのアドヘシン先端MEFA−II、2μgのdmLT(二重突然変異LT、LTR192G/L211A)アジュバント、1回の一次免疫及び2週間間隔での2回の追加免疫により皮下免疫した成体雌Balb/Cマウスは、CS12、CS14、CS17、CS19、及びEaeHアドヘシンに対する免疫応答を生成した(図5)。対照マウスには、抗原特異的抗体応答は検出されなかった。
図5は、アドヘシン先端MEFA−IIで免疫したマウスが産生した抗CS12抗体、抗CS14抗体、抗CS17抗体、及び抗EaeH IgG抗体の血清IgG抗体力価(log10)を示す。図5の各ドットは個々のマウスのIgG力価を表し、バーは平均IgG力価を示す。
CS12、CS14、CS17、CS19、またはEaeHを発現するETEC野生型分離株は、アドヘシン先端MEFA−IIで免疫したマウスSCの血清と共にインキュベートした後は、対照マウスの血清と共にインキュベートしたETEC株と比較して、CECO−2細胞に対する付着の有意な減少を示した。このことは、免疫化マウスの血清抗体は中和活性を示し、上記の5つのアドヘシンのいずれかを発現するETEC細菌の付着を阻害することを示唆する。
表4:マウス血清抗体インビトロ付着阻害アッセイの結果。Caco−2細胞(5×10)を、互いに異なるアドヘシンを発現する各ETEC細菌株(PBS中)、対照マウスの血清と予め混合したETEC細菌、またはアドヘシン先端MEFA−IIで免疫したマウスの血清と予め混合したETECバクテリアを発現するETEC細菌と共にインキュベートした。
実施例3
本開示の別の実施形態である、CS19、CS17、EtpA、CS14、CS7、CS12、及びEaeHのエピトープを有するCS21の骨格を含む主要サブユニットCFA MEFA−IIに対して、上記の実施例1に記載した方法を実施した。
材料及び方法
このCFA MEFA−IIは、CS21主要サブユニットLngAを骨格として使用し、LngAの表面に露出した抗原性の低いエピトープを、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、EtpA、及びEaeHアドヘシンの主要サブユニット由来の抗原性の高いエピトープで置換した。このため、CFA MEFA−IIは、腸管毒素原性大腸菌(ETEC)の8つのアドヘシンの抗原性要素を担持し、これらの8つのETECアドヘシン(CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeH)の全てに対する抗体を誘導することができる。実施例3のCFA MEFA−IIの構造を図6に示す。
CFA MEFA−II アミノ酸配列(配列番号67)
MSLLEVIIVLGIIGTIAAGVVILAQRAFDSRAVTDLEAAPPEAGNYTVRVAMKDAYQRDGKYPDFVDPLSLTANTIKTDTSGIPAAQLVQLGKADTQGTAPEAGNYISGDFIAIGGAVEGEKSPRRGVKKGFAIELNGLTSGTAPSAGKYQEQCRSILGQVGAGSPVTRSDTTSWEYVAGSNGQANNNDASQVDMSVAASTTVLRSLGNKKSPDIEDYQERTADKILSTCTAQVNSITLGSR
CS7エピトープ:AGSPVTRSDTTS(配列番号68)
CS12エピトープ:GSNGQANNNDASQ(配列番号69)
CS14エピトープ:TSGTAPSAGKYQ(配列番号70)
CS17エピトープ:ADTQGTAPEAGNY(配列番号71)
CS19エピトープ:EAAPPEAGNY(配列番号72)
EtpAエピトープ:VEGEKSPRRGV(配列番号40)
EaeH エピトープ:KKSPDIEDYQER(配列番号73)
CFA MEFA−II DNA配列(配列番号74)
ATGAGCCTGCTGGAAGTTATCATTGTTCTTGGCATTATCGGTACGATTGCAGCCGGTGTCGTGATTCTGGCTCAGCGTGCGTTTGATTCACGTGCTGTGACTGATTTAGAAGCTGCTCCGCCTGAGGCAGGTAATTACACAGTCCGCGTAGCAATGAAAGATGCTTATCAACGTGATGGTAAATATCCAGATTTTGTGGACCCATTAAGCCTTACTGCAAATACAATTAAAACTGATACAAGCGGAATACCTGCAGCACAGTTAGTTCAGCTTGGGAAAGCAGACACACAAGGAACTGCGCCTGAGGCAGGCAATTAC(CS17エピトープ)ATTTCTGGCGACTTTATCGCTATTGGCGGTGCTGTGGAGGGCGAAAAGTCCCCCCGTCGTGGCGTGAAAAAAGGTTTTGCTATCGAACTTAATGGATTAACATCCGGAACTGCACCAAGTGCAGGTAAGTATCAAGAGCAGTGCCGTTCTATTCTTGGGCAAGTTGGGGCTGGATCGCCGGTTACACGTAGTGATACGACATCTTGGGAATATGTTGCTGGTAGTAACGGCCAAGCGAATAACAATGATGCAAGCCAGGTAGATATGTCTGTGGCCGCCTCTACAACTGTTTTACGCTCTTTAGGTAACAAAAAATCGCCGGATATTGAGGATTATCAGGAACGCACTGCAGACAAAATTCTAAGTACCTGTACTGCTCAGGTAAACTCAATTACTTTAGGTAGCCGTTAA
CS7主要サブユニット(CsvA)(配列番号75)
アミノ酸配列
MKKKLLIASVLAMATVSGSVLAAVTNGQLTFNWQGVVPSAPVTKNTWAFVNGLDIPFTPGTEQLNITLGADKGITARSVKPYDFFIVPVTGTVTAGSPVTRSDTTSMNSVKAFLSSEPVSNGFVGNKQLTLSTTAEAVTGQVAITLNGQPLKVGSANATTVAMDTNKKESHISIDMNAKASASDVAEGSAINFVAPVTFAVDI
エピトープ:95−106(12aa)
ヌクレオチド配列(配列番号76)
ATGAAGAAAAAATTACTGATAGCTTCAGTATTAGCAATGGCAACCGTATCAGGTTCTGTTTTGGCTGCTGTTACAAATGGCCAGCTCACATTTAATTGGCAGGGAGTGGTTCCTTCTGCTCCCGTTACTAAAAATACGTGGGCTTTTGTGAACGGATTGGATATACCGTTTACTCCTGGTACTGAACAGTTGAATATCACCCTTGGTGCAGATAAAGGTATCACAGCCCGTTCGGTTAAGCCTTATGATTTTTTCATTGTTCCAGTTACTGGAACAGTAACTGCTGGATCGCCGGTTACACGTAGTGATACGACATCTATGAATAGTGTGAAAGCTTTTCTATCAAGTGAACCCGTTTCTAATGGTTTTGTTGGCAACAAGCAGTTAACCCTGAGCACCACAGCAGAAGCAGTTACGGGGCAAGTCGCAATCACTTTAAATGGTCAGCCGCTTAAAGTGGGGAGTGCTAATGCAACAACTGTTGCTATGGATACCAATAAAAAAGAGTCTCATATTTCTATTGATATGAATGCCAAGGCAAGTGCTTCGGATGTGGCGGAGGGTTCAGCTATTAACTTTGTAGCTCCGGTAACATTTGCTGTTGATATTTAA
抗体滴定ELISAにおけるコーティング抗原としての遺伝子セグメントを増幅するためのプライマー:
CS7−CsvA−F:CGC CAT GGA AAT GGC AAC CGT ATC AG(NcoI)(配列番号77)
CS7−CsvA−R:TCG GCC GCT TTA CGC CAC ATC CGA AGC ACT T(EagI)(配列番号78)
CS12主要サブユニット(CswA)(配列番号79)
アミノ酸配列
MRKITSLIMAVTLMNSSAFAAIGSNGQANNNDASQAELHFTGKLTSSLCQVATSDVKKEIDLGELSKAALIASGRGPSQSFSVSLVNCDPTINTISYALQDKNGSVGNYLVNQSGDTMAKGVGVYIENNLNSPLKVDGSLNTVGVQKDGATALPDQVIPLTAYIGSTTPGAVADFATVTPGLVDANAVMTIRASAP
エピトープ:23−35(13aa)
ヌクレオチド配列(配列番号80)
ATGAGAAAAATTACGTCTCTGATCATGGCTGTTACTCTAATGAATAGCTCAGCCTTCGCTGCGATCGGTAGTAACGGCCAAGCGAATAACAATGATGCAAGCCAGGCTGAATTGCATTTCACTGGTAAGTTGACTTCCAGTCTATGCCAGGTTGCTACATCAGATGTTAAAAAAGAAATTGATCTAGGGGAACTTAGCAAAGCTGCGTTAATTGCATCAGGTCGAGGGCCATCGCAGTCTTTTTCAGTTAGTTTGGTAAACTGTGACCCCACAATAAATACAATTAGTTATGCTTTGCAGGATAAAAACGGCAGTGTAGGTAATTATCTTGTAAACCAGTCAGGTGACACGATGGCTAAGGGGGTTGGTGTCTATATTGAAAATAATTTAAATAGCCCTTTGAAGGTTGATGGTTCACTTAATACTGTTGGTGTTCAGAAAGATGGTGCTACGGCTTTACCTGATCAGGTTATTCCGTTGACTGCTTATATTGGTAGCACAACTCCGGGAGCTGTGGCCGATTTTGCTACAGTAACTCCTGGCTTAGTTGATGCAAATGCAGTAATGACTATTCGTGCGAGCGCACCATAA
抗体滴定ELISAコーティング抗原としての遺伝子セグメントを増幅するためのプライマー:
CA12−CswA−F:CATGCCATGGAAATGGCTGTTACTCTAATGAATAGCTCA(NcoI)(配列番号81)
CA12−CswA−R:GAGTCGGCCGCTTTATGAACACCAACAGTATTAAGTGAA(EagI)(配列番号82)
CS14主要サブユニット(CsuA)(配列番号83)
アミノ酸配列
MKLKKTIGAMALSTIFVAVSASAVEKNITVTASVDPTIDILQANGSALPTAVDLTYLPGAKTFENYSVLTQIYTNDPSKGLDVRLVDTPKLTNILQPTSTIPLTVSWAGKTLSTSAQKIAVGDLGFGSTGTAGVSNSKELVIGATTSGTAPSAGKYQGVVSIVMTQSTDTAAPVP
エピトープ:146−157(12aa)
ヌクレオチド配列(配列番号84)
ATGAAATTAAAAAAAACTATTGGCGCAATGGCTCTGAGCACAATATTTGTAGCGGTGAGTGCTTCAGCAGTAGAGAAAAATATTACTGTGACAGCCAGTGTTGATCCTACTATTGATATTCTTCAAGCAAATGGTTCTGCGCTACCGACAGCTGTAGATTTAACTTATCTACCTGGTGCAAAAACTTTTGAAAATTACAGTGTTCTAACCCAGATTTACACAAATGACCCTTCAAAAGGTTTAGATGTTCGACTGGTTGATACACCGAAACTTACAAATATTTTGCAACCGACATCTACCATTCCTCTTACTGTCTCATGGGCAGGGAGGACATTAAGTACAAGTGCTCAGAAGATCGCAGTTGGCGATCTGGGTTTTGGTTCCACCGGAACGGCAGGTGTTTCGAATAGTAAAGAATTAGTAATTGGAGCAACTACATCCGGAACTGCACCAAGTGCAGGTAAGTATCAAGGCGTCGTTTCCATTGTAATGACTCAATCGACAAACTAA
抗体滴定ELISAコーティング抗原としてのセグメントを増幅するためのプライマー:
CA14−CsuA−F:CATGCCATGGAA ATGGCTCTGAGCACAATATTTGTAG(NcoI)(配列番号85)
CA14−CsuA−R:GAGTCGGCCGCTTTAGTTTGTCGATTGAGTCATTACAATGGA(EagI)(配列番号86)
CS17主要サブユニット遺伝子(CsbA)(配列番号87)
アミノ酸配列
MKLKKTIGAMAMATLFATMAASAVEKNITVRASVDPKLDLLQADGTSLPDSIALTYSSASNNFEVYSLNTAIHTNDKSKGVVVKLSASPVLSNIMKPNSQIPMKVTLGGKTLNTTDTEFTVDTLNFGTSGVENVSSTQQLTIHADTQGTAPEAGNYQGIISLIMTQKT
エピトープ:144−156(13aa)
ヌクレオチド配列(配列番号88)
ATGAAACTGAAGAAAACAATTGGCGCAATGGCTATGGCGACTCTGTTTGCCACCATGGCTGCCTCTGCAGTCGAAAAAAATATTACTGTGAGGGCAAGTGTTGACCCTAAACTTGATCTTCTGCAAGCAGATGGAACTTCACTGCCGGACTCTATCGCATTAACCTATTCTTCGGCTTCAAATAATTTTGAAGTTTACTCTCTTAATACTGCTATTCATACAAATGACAAAAGCAAGGGAGTTGTAGTGAAGCTGTCAGCTTCACCAGTTCTGTCCAATATTATGAAGCCAAACTCGCAAATTCCGATGAAAGTGACTTTGGGGGGGAAGACGCTGAATACAACTGATACTGAGTTTACTGTTGATACTCTGAACTTTGGTACATCTGGTGTTGAAAACGTTTCTTCCACTCAACAGCTTACGATTCATGCAGACACACAAGGAACTGCGCCTGAGGCAGGCAATTACCAAGGTATTATTTCTCTTATCATGACTCAAAAAACTTAA
抗体滴定ELISAコーティング抗原としてのセグメントを増幅するためのプライマー:
CA17−CsbA−F:CTAGCTAGCTAGATGGCTATGGCGACTCTGTTTGCCA(Nhe I)(配列番号89)
CA17−CsbA−R:GAGTCGGCCGCTTTATAATACCTTGGTAATTGCCTGCCTCA(EagI)(配列番号90)
CS19主要サブユニット(CsdA)(配列番号91)
アミノ酸配列
MKLKKTIGAMAMATLFATMAASAVEKNITVRASVDPKLDLLQADGTSLPDSIALTYSSASNNFEVYSLNTAIHTNDKTKAVVVKLSAPAVLSNIMKPSSQIPMKVTLGGKTLSTADAEFAADTLNFGASGVENVSSVQQLTIHAEAAPPEAGNYQGVISLIMTQKT
エピトープ:145−154(10aa)
ヌクレオチド配列(配列番号92)
ATGAAACTGAAGAAAACAATTGGCGCAATGGCTATGGCGACTCTGTTTGCCACCATGGCTGCCTCTGCAGTCGAAAAAAATATTACTGTGAGGGCAAGTGTTGACCCTAAACTTGATCTTCTGCAAGCAGATGGAACTTCACTGCCGGACTCTATCGCATTAACCTATTCTTCGGCTTCAAATAATTTTGAAGTTTACTCTCTTAATACTGCTATTCATACAAATGACAAAACCAAGGCAGTTGTAGTGAAGCTGTCAGCTCCAGCAGTTCTGTCCAATATTATGAAGCCAAGCTCGCAAATTCCGATGAAAGTGACTTTGGGGGGGAAGACGCTGAGTACAGCTGATGCTGAGTTTGCTGCTGATACTCTGAACTTTGGTGCATCTGGTGTTGAAAACGTTTCTTCCGTTCAACAGCTTACGATTCATGCAGAAGCTGCTCCGCCTGAGGCAGGTAATTACCAAGGTGTTATTTCTCTTATCATGACTCAAAAAACTTAA
抗体滴定ELISAコーティング抗原としてのサブユニットセグメントを増幅するためのプライマー:
CA19−CsdA−F:CTAGCTAGCTAGATGGCTATGGCGACTCTGTTTGCCA(Nhe I)(配列番号93)
CA19−CsdA−R:GAGTCGGCCGCTTTAGAGTCATGATAAGAGAAATAACAC(EagI)(配列番号94)
CS21主要サブユニット(LngA)(配列番号95)
アミノ酸配列
MSLLEVIIVLGIIGTIAAGVVILAQRAFDSRAVTDLVTNTNTVRVAMKDAYQRDGKYPDFVDPLSLTANTIKTDTSGIPAAQLVQLGKITPDEVRNNISGDFIAIGGALTSNGAQVKKGFAIELNGLSQEQCRSILGQVGNNWEYVAIGTSASGSYAMTATGVDMSVAASTTVLRSLGNGGQTTLTADKILSTCTAQVNSITLGSR
エピトープ:49−60(12aa)69−81(13aa)
ヌクレオチド配列(配列番号96)
ATGAGCCTGCTGGAAGTTATCATTGTTCTTGGCATTATCGGTACGATTGCAGCCGGTGTCGTGATTCTGGCTCAGCGTGCGTTTGATTCACGTGCTGTGACTGATTTAGTAACTAATACAAATACAGTCCGCGTAGCAATGAAAGATGCTTATCAACGTGATGGTAAATATCCAGATTTTGTGGACCCATTAAGCCTTACTGCAAATACAATTAAAACTGATACAAGCGGAATACCTGCAGCACAGTTAGTTCAGCTTGGGAAAATTACACCAGACGAAGTGCGTAATAACATTTCTGGCGACTTTATCGCTATTGGCGGTGCTTTAACTTCGAATGGTGCTCAAGTTAAAAAAGGTTTTGCTATCGAACTTAATGGATTAAGCCAAGAGCAGTGCCGTTCTATTCTTGGGCAAGTTGGGAATAACTGGGAATATGTTGCTATTGGTACTTCTGCGTCTGGTTCATATGCCATGACAGCAACTGGTGTAGATATGTCTGTGGCCGCCTCTACAACTGTTTTACGCTCTTTAGGTAACGGTGGACAAACAACCTTGACTGCAGACAAAATTCTAAGTACCTGTACTGCTCAGGTAAACTCAATTACTTTAGGTAGCCGTTAA
抗体滴定ELISAコーティング抗原としてのLngA遺伝子セグメントを増幅するためのプライマー:
CA21−LngA−F:CATGCCATGGGCATGAGCCTGCTGGAAGTTATCATTGTT(NcoI)(配列番号97)
CA21−LngA−R:GAGTCGGCCGCTTTAACGGCTACCTAAAGTAATTGAG(EagI)(配列番号98)
EtpA付着サブユニット
アミノ酸配列(配列番号99)
VSEITTGVGNAKATGSVEGEKSPRRGVRAMALSLLSGMMIMAHPAMSANLPTGGQIVAGSGSIQTPSGNQMNIHQNSQNMVANWNSFDIGKGNTVQFDQPSSSAVALNRVVGGGESQIMGNLKANGQVFLVNPNGVLFGEGASVSTSGFVASTRDIKNDDFMNRRYTFSGGQKAGAAIVNQGELTTNAGGYIVLAADRVSNSGTIRTPGGKTVLAA
エピトープ:17−27(11aa)
ヌクレオチド配列(配列番号100)
ATGAACCGTATATATAAACTGAAGTTTGACAAACGCCGCAACGAACTGGTGGTGGTGAGTGAAATCACCACCGGCGTGGGTAATGCAAAAGCCACGGGCAGCGTGGAGGGCGAAAAGTCCCCCCGTCGTGGCGTGCGCGCCATGGCGCTGAGCCTGCTGTCGGGTATGATGATAATGGCCCATCCGGCGATGTCAGCAAACCTGCCGACCGGTGGCCAGATTGTGGCAGGTTCAGGCAGTATCCAGACGCCTTCCGGCAACCAGATGAATATTCATCAGAACAGCCAGAACATGGTGGCCAACTGGAACAGCTTTGACATTGGTAAAGGAAATACGGTGCAGTTTGACCAGCCCAGCAGCAGTGCGGTGGCGCTGAACCGTGTTGTGGGTGGCGGTGAATCGCAGATTATGGGTAACCTGAAGGCGAATGGTCAGGTGTTCCTGGTTAACCCGAACGGCGTGCTGTTTGGTGAGGGGGCCAGTGTCAGCACGTCAGGTTTTGTGGCATCGACCCGCGACATTAAAAACGACGACTTCATGAACCGTCGTTACACCTTCAGCGGCGGACAGAAAGCCGGGGCAGCGATTGTGAACCAGGGGGAACTGACCACAAATGCCGGTGGCTATATTGTGCTGGCAGCAGACAGGGTCAGCAACAGTGGCACCATCCGTACGCCGGGCGGCAAGACCGTCCTGGCGGCCAGCGAGCGCATCACGCTGCAGCTGGATAATGGTGGCCTGATGTCCGTGCAGGTGACAGGAGATGTGGTTAATGCCCTGGTGGAAAACCGCGGTCTGGTCAGTGCCCGGGATGGTCAGGTGTACCTGACCGCACTTGGCCGGGGTATGCTGATGAACACGGTACTGAACGTGAGCGGGGTGGTGGAAGCCAGCGGTATGCACCGTCAGGACGGTAACATTGTACTGGACGGTGGCGACAGTGGTGTGGTGCACCTGAGTGGTACCCTGCAGGCGGACAATGCGTCCGGTCAGGGTGGTAAGGTTGTCGTGCAGGGTAAGAATATTCTGCTGGACAAGGGCAGCAACATCACAGCAACCGGTGGTCAGGGCGGCGGTGAAGTGTATGTCGGTGGCGGCTGGCAGGGTAAGGACAGCAACATCCGTAATGCGGACAAGGTGGTGATGCAGGGCGGCGCCCGCATTGACGTTTCTGCAACGCAGCAGGGTAACGGCGGTACGGCTGTGCTGTGGTCAGACAGCTACACCAACTTCCATGGTCAGATTAGCGCGAAGGGCGGTGAGACCGGCGGTAACGGTGGTCGGGTGGAGACCTCTTCGCACGGTAACCTGCAGGCATTTGGTACGGTCAGTGCATCCGCGAAGAAAGGCAAGGCGGGTAACTGGCTGCTGGACTCGGCGGATATCACCATTGTGAATGGTAGCAATGTTAGCAAAACTGAGACGACTCAATCGCCGCCGCACACGCAATTTGCACCCACCGCTGCGGGCTCTGCGGTCAGCAATACCAGTATCAACAACAGGCTGAACAACGGGACCAGTGTCACTATTCTGACCCATCGCACAAGAACAGGCACAGCTCAGGGCGGGAATATTACCGTTAATGCGGCAATTAACAAAAGCAACGGAAGTGATGTCAACCTGACGCTGCAGGCTGGCGGCAACATCACGGTAAACAACAGCATCACGTCCACCGAGGGTAAGCTGAATGTTAATCTGTCGGGCGCCAGGACCAGCAATGGCAGTATCACCATTAGCAATAACGCCAATATAACGACCAATGGTGGGGATATAACTGTTGGGACGACAAATACTTCAAACCGTGTGAATATATCTATTAATAACACTACCCTGAATGCGTCAAATGGCAACATCCAGTTGACCGGGACCGGGACCGATAGCGGGATTCTGTTTGCTGGCAACAACAGGCTGACGGCCAGTAACATTGCTCTTACCGGGAACAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATGCCACGAATAACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTAAAGGCAACAACACGCTGACGGCCAGTAACATTACTCTTACCGGGGAAAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGACACTACAGGCACTACCACGCTGAATGCCACGAATAACATCACTATGCAGGGGACCCGTGTTCAGATTAAACACTCCAACATCACCGCGGGCAACTTTGCGCTGAATGCGACAGTGGCCGGCTCTGAAATCAGCAATACCACGCTGACGGCCACCAACAACATCAACCTGGCGGCTAAGACGAACAGTGCGAGCTCTGGTGTTTACCTGAAAGATGCAAGAATTACATCCACCAATGGCAGTATCACGGCTAACGGTACTGCCACAGCAAACGGCAAGGCCACGCATCTGGACGGCAACGTCACCCTGAATGCGTCAAATGGCAGAATCAAGTTGACCGGGAACGGGCACGGTAGCGCCTCCGGGATTCTGTTTGCTGGCAACAACAGGCTGACGGCCAGTAACATTGCTCTTACCGGGAACAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATGCCACGAATGACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATGCCACGAATAACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGC
CATCAACCTTAAAGGCAACAACACGCTGACGGCCAGTAACATTACTCTTACCGGGGAAAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGACACTACAGGCACTACCACGCTGAATGCCACGAATAACATCACTATGCAGGGGACCCGTGTTCAGATTAAACACTCCAACATCACCGCGGGCAACTTTGCGCTGAATGCGACAGTGGCCGGCTCTGAAATCAGCAATACCACGCTGACGGCCACCAACAACATCAACCTGGCGGCTAAGACGAACAGTGCGAGCTCTGGTGTTTACCTGAAAGATGCAAGAATTACATCCACCAATGGCAGTATCACGGCTAACGGTACTGCCACAGCAAACGGCAAGGCCACGCATCTGGACGGCAACGTCACCCTGAATGCGTCAAATGGCAGAATCAAGTTGACCGGGAACGGGCACGGTAGCGCCTCCGGGATTCTGTTTGCTGGCAACAACAGGCTGACGGCCAGTAACATTGCTCTTACCGGGAACAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATG
CCACGAATGACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATGCCACGAATAACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTAAAGGCAACAACACGCTGACGGCCAGTAACATTACTCTTACCGGGGAAAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGACACTACAGGCACTACCACGCTGAATGCCACGAATAACATCACTATGCAGGGGACCCGTGTTCAGATTAAACACTCCAACATCACCGCGGGCAACTTTGCGCTGAATGCGACAGTGGCCGGCTCTGAAATCAGCAATACCACGCTGACGGCCACCAACAACATCAACCTGGCGGCTAAGACGAACAGTGCGAGCTCTGGTGTTTACCTGAAAGATGCAAGAATTACATCCACCAATGGCAGTATCACGGCTAACGGTACTGCCACAGCAAACGGCAAGGCCACGCATCTGGACGGCAACGTCACCCTGAATGCGTCAAATGGCAGAATCAAGTTGACCGGGAACGGG
CACGGTAGCGCCTCCGGGATTCTGTTTGCTGGCAACAACAGGCTGACGGCCAGTAACATTGCTCTTACCGGGAACAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATGCCACGAATGACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATGCCACGAATAACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTAAAGGCAACAACACGCTGACGGCCAGTAACATTACTCTTACCGGGGAAAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGACACTACAGGCACTACCACGCTGAATGCCACGAATAACATCACTATGCAGGGGACCCGTGTTCAGATTAAACACTCCAACATCACCGCGGGCAACTTTGCGCTGAATGCGACAGTGGCCGGCTCTGAAATCAGCAATACCACGCTGACGGCCACCAACAACATCAACCTGGCGGCTAAGACGAACAGTGCGAGCTCTGGTGTTTACCTGAAAGATGCAAGAATTACATCCACTAATGGCAGTATCACGACTAACGGTACTGCCACAGCAAACGGCAAGGCCACGCATCTGGACGGCAACGTCACCCTGAATGCGTCAAATGGCAGAATCAAGTTGACCGGGAACGGGCACGGTAGCGCCTCCGGGATTCTGTTTGCTGGCAACAACAGGCTGACGGCCAGTAACATTGCTCTTACCGGGAACAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATGCCACGAATGACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGGCACTGCCACGCTGAATGCCACGAATAACATTACTCTTACCGGGAGCAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTAAAGGCAACAACACGCTGACGGCCAGTAACATTACTCTTACCGGGGAAAGTACGAGTGGGAATGCCATCAACCTTACAGACACTACAGGCACTACCAC
GCTGAATGCCACGAATAACATCACTATGCAGGGGACCCGTGTTCAGATTAAACACTCCAACATCACCGCGGGCAACTTTGCGCTGAATGCGACAGTGGCCGGCTCTGAAATCAGCAATACCACGCTGACGGCCACCAACAACATCAACCTGGCGGCTAAGACGAACAGTGCGAGCTCTGGTGTTTACCTGAAAGATGCAAGAATTACATCCACCAATGGCAGTATCACGGCTAACGGTACTGCCCCAGCAAACGACAATGCCACGTATCTGGACGGCAACGTCACCCTGAATGCGTCAAATGGCAGCATCAAGTTGACCGGGAACGGGAACGGTAGCACCTCCGGGATTCTGTTTGCTGGCAACAACACGCTGACGGCCAGTAACATTACTCTTACCGGGAACAGTGAGGTGTACTGGCAATAG
抗体滴定ELISAコーティング抗原としてのセグメントを増幅するためのプライマー:
EtpA−F:CTAGCTAGCTAGATGAACCGTATATATAAACTG(NheI)(配列番号101)
EtpA−R:GAGTCGGCCGCTTTATAATCTGACCATGGAAGTTGGTGTA(Eag I)(配列番号102)
EaeHサブユニット
アミノ酸配列(配列番号103)
MSHYKTGHKQPRFRYSVLARCVAWANISVQVLFPLAVTFTPVMAARAQHAVQPRLSMGNTTVTADNNVEKNVASFAANAGTFLSSQPDSDATRNFITGMATAKANQEIQEWLGKYGTARVKLNVDKDFSLKDSSLEMLYPIYDTPTNMLFTQGAIHRTDDRTQSNIGFGWRHFSGNDWMAGVNTFIDHDLSRSHTRIGVGAEYWRDYLKLSANGYIRASGWKKSPDIEDYQERPANGWDIRAEGYLPAWPQLGASLMYEQYYGDEVGLFGKDKRQKDPHAISAEVTYTPV
エピトープ:222−233(12aa)
ヌクレオチド配列(配列番号104)
ATGTCACATTATAAAACAGGTCATAAACAACCACGATTTCGTTATTCAGTTCTGGCCCGCTGCGTGGCGTGGGCAAATATCTCTGTTCAGGTTCTTTTTCCACTCGCTGTCACCTTTACCCCAGTAATGGCGGCACGTGCGCAGCATGCGGTTCAGCCACGGTTGAGCATGGGAAATACTACGGTAACTGCTGATAATAACGTGGAGAAAAATGTCGCGTCGTTTGCCGCAAATGCCGGGACATTTTTAAGCAGTCAGCCAGATAGCGATGCGACACGTAACTTTATTACCGGAATGGCCACAGCTAAAGCTAACCAGGAAATACAGGAGTGGCTCGGGAAATATGGTACTGCGCGCGTCAAACTGAATGTCGATAAAGATTTCTCGCTGAAGGATTCTTCGCTGGAAATGCTTTATCCGATTTATGATACGCCGACAAATATGTTGTTCACTCAGGGGGCAATACATCGTACAGACGATCGTACTCAGTCAAATATTGGTTTTGGCTGGCGTCATTTTTCAGGAAATGACTGGATGGCGGGGGTGAATACTTTTATCGATCATGATTTATCCCGTAGTCATACCCGCATTGGTGTTGGTGCGGAATACTGGCGCGATTATCTGAAACTGAGCGCCAATGGTTATATTCGGGCTTCTGGCTGGAAAAAATCGCCGGATATTGAGGATTATCAGGAACGCCCGGCGAATGGCTGGGATATTCGTGCTGAGGGCTATTTACCCGCCTGGCCGCAGCTTGGCGCAAGCCTGATGTATGAACAGTATTATGGCGATGAAGTCGGGCTGTTTGGTAAAGATAAGCGCCAGAAAGACCCGCATGCTATTTCTGCCGAGGTGACCTATACGCCAGTGCCTCTTCTGACACTGAGCGCCGGGCATAAGCAGGGCAAGAGTGGTGAGAATGACACTCGCTTTGGCCTGGAAGTTAATTATCGGATTGGCGAACCTCTGGCGAAACAACTCGATACAGACAGCATTCGCGAGCGTCGGGTACTGGCAGGCAGCCGCTATGACCTGGTTGAGCGTAATAACAACATCGTTCTTGAGTACCGCAAATCTGAAGTGATCCGTATTGCTCTGCCTGAACGTATTGAAGGTAAGGGTGGTCAGACACTTTCCCTGGGGCTTGTGGTCAGCAAAGCAACTCACGGACTGAAAAATGTGCAGTGGGAAGCGCCGTCATTACTGGCTGAGGGTGGCAAAATTACCGGTCAGGGTAGTCAGTGGCAAGTAACGCTCCCGGCTTATCGTCCAGGCAAAGACAATTATTATGCGATTTCTGCGGTTGCCTACGATAACAAAGGCAATGCCTCAAAACGCGTGCAGACAGAGGTGGTCATTACCGGAGCAGGTATGAGCGCCGATCGCACGGCGTTAACGCTTGACGGTCAGAGCCGTATTCAAATGCTTGCTAACGGTAATGAGCAAAGACCGCTGGTGCTGTCTCTGCGCGACGCCGAGGGGCAGCCAGTCACGGGCATGAAAGATCAGATCAAGACTGAACTAGCCTTCAAACCGGCTGGAAATATTGTGACTCGTTCCCTGAAGGCCACTAAATCACAGGCAAAGCCAACACTGGGTGAGTTCACCGAAACTGAAGCAGGGGTGTATCAGTCTGTCTTTACTACCGGAACGCAGTCAGGTGAGGCAACGATTACTGTTAGCGTTGATGGCATGAGCAAAACCGTCACTGCAGAACTGCGGGCCACGATGATGGATGTGGCAAACTCCACCCTGAGCGCTAACGAGCCGTCAGGTGATGTGGTTGCTGATGGTCAGCAAGCCTATACGTTGACGTTGACTGCGGTGGACTCCGAGGGTAATCCGGTGACGGGAGAAGCCAGCCGCTTGCGATTTGTTCCGCAAGACACTAATGGTGTAACCGTTGGTGCCATTTCGGAAATAAAACCAGGCGTTTACAGCGCCACGGTTTCTTCGACCCGTGCCGGAAACGTTGTTGTGCGTGCTTTCAGCGAGCAGTATCAGCTGGGCACATTACAACAAACGCTGAAGTTTGTTGCCGGTCCGCTTGATGCAGCACATTCGTCCATCCCCCTGAATCCTGATAAACCGGTGGTTGGCGGTACAGTTACGGCAATCTGGACGGCAAAAGATGCCTATGACAACCCTGTGACCAGCCTCACGCCGGAAGCGCCGTCATTAGCGGGTGCCGCTGCTGTAGGTTCTACGGCATCTGGCTGGACAAATAATGGTGATGGGACGTGGACTGCGCAGATTACTCTCGGCTCTACGGCGGGTGAATTAGAAGTTATGCCGAAGCTAAATGGACAGGATGCGGCAGCAAATGCGGCAAAAGTAACCGTGGTGGCTGATGCGTTATCTTCAAACCAGTCGAAAGTCTCTGTCGCAGAAGATCACGTAAAAGCCGGCGAAAGCACAACCGTGACGCTTATTGCAAAAGATGCACATGGCAACACTATCAGTGGTCTTTCGTTGTCGGCAAGTTTGACGGGGACCGCCTCTGAAGGGGCGACCGTTTCCAGTTGGACCGAAAAAGGTGACTGTTCCTATGTTGCTACGTTAACTACAGGCGGAAAGACGGGCGAGCTTCGTGTCATGCCGCTCTTCAACGGCCAGCCAGCAGCCACCGAAGCCGCGCAGTTGACGGTCATCGCCGGAGAGATGTCATCAGCGAACTCTACGCTTGTTGCGGACAATAAGGCTCCGACCGTCAAAATGACGACGGAACTCACCTTCACCGTGAAGGATGCGTACGGGAACCCGGTCACCGGGCTGAAGCCAGATGCACCAGTGTTTAGCGGTGCCGCCAGCACGGGGAGTGAGCGTCCTTCAGCAGGAAACTGGACAGAGAAAGGTAATGGGGTCTACGTGGCGACCTTAACGCTGGGATCTGCCGCGGGTCAGTTGTCTGTGATGCCGCGAGTGAACGGCCAAAATGCCGTTGCTCAGCCACTGGTGCTGAACGTTGCAGGTGACGCATCTAAGGCTGAGATTCGTGATATGACAGTGAAGGTTAATAACCAACTGGCTAATGGACAGTCTGCTAACCAGATAACCCTGACCGTCGTGGACAGCTATGGTAACCCGTTGCAGGGGCAAGAAGTTACGCTGACTTTACCGCAGGGTGTGACCAGCAAGACGGGGAATACAGTAACAACCAATGCGGCAGGGAAAGTGGACATTGAGCTTATGTCAACGGTTGCGGGGGAACACAGCATCACGGCCTCAGTGAATAATGCTCAGAAGACGGTTACGGTGAAATTCAAGGCGGATTTCAGTACCGGTCAGGCGACCCTGGAGGTTGATGGCAGCACGCCAAAAGTGGCAAACGACAATGATGCCTTTACGCTGACGGCAACGGTTAAGGATCAATACGGCAACCTTCTGCCTGGCGCTGTGGTCGTCTTTAATCTGCCTCGGGGCGTCAAACCGCTTGCAGACGGTAATATCATGGTGAACGCCGACAAGGAGGGTAAAGCGGAACTGAAAGTGGTCTCCGTGACTGCCGGAACGTATGAGATCACGGCGTCGGCAGGAAATGACCAGCCTTCGAATGCGCAGTCTGTAACGTTTGTGGCCGATAAGACTACGGCGACCATCTCCAGTATTGAGGTGATTGGCAACCGTGCAGTGGCGGATGGCAAAACCAAACAGACGTATAAAGTTACGGTGACTGATGCCAATAACAACCTGTTGAAGGATAGCGACGTGACGCTGACTGCCAGCTCGGAAAATTTAGTTCTGGATCCTAAAGGGACGGCGAAAACTAATGAGCAAGGACAGGCTGTTTTCACCGGCTCTACCACTATCGCAGCGACATATACACTCACGGCGAAAGTGGAACAGGCCAACGGTCAGGTATCGACGAAAACTGCTGAATCTAAATTCGTCGCGGATGATAAAAACGCGGTGCTCGCCGCATCTCCAGAACGTGTAGATTCTCTGGTGGCGGACGGGAAGACTACTGCAACAATGACGGTTACCCTGATGGCGGGAGTCAATCCCGTAGGAGGAAGTATGTGGGTCGACATTGAGGCTCCGGAAGGAGTGACGGAGAAGGATTATCAATTCCTGCCGTCGAAGGCTGACCATTTCTCAGGTGGGAAAATCACGCGTACATTTAGTACCAGCAAGCCAGGTGTCTATACGTTCACATTCAACGCACTGACGTATGGCGGGTACGAAATGACGCCTGTGAAGGTGACAATTAACGCCGTTGCTGCAGAGACTGAAAATGGCGAGGAGGAGATGCCATAA
抗体滴定ELISAコーティング抗原としてのセグメントを増幅するためのプライマー:
EaeH−F:CATGCCATGGAAATGGGAAATACTACGGTAACTGC(NcoI)(配列番号105)
EaeH−R:GAGTCGGCCGCATTAGGTTCGCCAATCCGATAATTAACTT(EagI)(配列番号106)
1グループ当たり10匹の成体雌マウスを、2μgのdmLTアジュバントと共に、40μgの組換えCFA MEFA−IIタンパク質で皮下(SC)免疫した。免疫したマウスに対して、2回の追加免疫を2週間間隔で行った。2回目の追加免疫の2週間後、マウスを麻酔し、血液を採取した。免疫していない10匹のマウスの群を対照として用いた。マウス血清サンプルを抗体滴定及び抗体付着阻害アッセイに使用した。
組換えサブユニットタンパク質をコーティング抗原(1ウェル当たり400ng)として使用して、抗体滴定ELISAを実施した。免疫したグループの各マウスの血清サンプルからは、抗CS7抗体、抗CS12抗体、抗CS14抗体、抗CS17抗体、抗CS19抗体、抗CS21抗体、抗EaeH抗体、及び抗EtpA IgG抗体の大きな抗体力価が検出された。
結果及び結論
免疫したグループの全てのマウスは、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EaeH、及びEtpAに対して特異的な抗体を産生した。対照マウスの血清サンプルからは、抗原特異的抗体は検出されなかった。さらに、CFA MEFA−IIで免疫したマウスSC由来の血清サンプルは、抗体中和活性を示した。CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EaeH、またはEtpAアドヘシンを発現するETEC細菌は、免疫化マウスの血清サンプルと共にインキュベートした後、対照マウスの血清サンプルと共にインキュベートした細菌と比較して、Caco−2細胞に対する付着の有意な減少を示した。これらの結果を図7に示す。図7では、各マウスのIgG抗体力価を示しており、各ドットは個々のマウスのIgG力価を表し、バーは平均力価を表す。
表5:マウス血清抗体インビトロ付着阻害アッセイの結果。Caco−2細胞(5×10)を、互いに異なるアドヘシンを発現する各ETEC細菌株(PBS中)、対照マウスの血清と予め混合したETEC細菌、またはCFA MEFA−IIで免疫したマウスの血清と予め混合したETECバクテリアを発現するETEC細菌と共にインキュベートした。

Claims (32)

  1. アドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原であって、
    CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeHからなる群より選択される3以上の互いに異なるエピトープを有するCfaE骨格を含む、マルチエピトープ融合抗原。
  2. アドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原であって、
    CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeHからなる群より選択される3以上の互いに異なるエピトープを有するCS14骨格を含む、マルチエピトープ融合抗原。
  3. 主要サブユニットCFAマルチエピトープ融合抗原であって、
    CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、CS21、EtpA、及びEaeHからなる群より選択される3以上の互いに異なるエピトープを有するCS21骨格を含む、マルチエピトープ融合抗原。
  4. 請求項1に記載のマルチエピトープ融合抗原を含む免疫原性組成物。
  5. 請求項2に記載のマルチエピトープ融合抗原を含む免疫原性組成物。
  6. 請求項3に記載のマルチエピトープ融合抗原を含む免疫原性組成物。
  7. 請求項2に記載のマルチエピトープ融合抗原をさらに含む、請求項4に記載の免疫原性組成物。
  8. 請求項3に記載のマルチエピトープ融合抗原をさらに含む、請求項5に記載の免疫原性組成物。
  9. 請求項3に記載のマルチエピトープ融合抗原をさらに含む、請求項4に記載の免疫原性組成物。
  10. 請求項2に記載のマルチエピトープ融合抗原と、請求項3に記載のマルチエピトープ融合抗原とをさらに含む、請求項4に記載の免疫原性組成物。
  11. 腸管毒素原性大腸菌の臨床症状を軽減する方法であって、
    請求項1に記載のマルチエピトープ融合抗原を投与するステップを含む、方法。
  12. 腸管毒素原性大腸菌の臨床症状を軽減する方法であって、
    請求項2に記載のマルチエピトープ融合抗原を投与するステップを含む、方法。
  13. 腸管毒素原性大腸菌の臨床症状を軽減する方法であって、
    請求項3に記載のマルチエピトープ融合抗原を投与するステップを含む、方法。
  14. 腸管毒素原性大腸菌の臨床症状を軽減する方法であって、
    請求項7に記載の免疫原性組成物を投与するステップを含む、方法。
  15. 腸管毒素原性大腸菌の臨床症状を軽減する方法であって、
    請求項8に記載の免疫原性組成物を投与するステップを含む、方法。
  16. 腸管毒素原性大腸菌の臨床症状を軽減する方法であって、
    請求項9に記載の免疫原性組成物を投与するステップを含む、方法。
  17. 腸管毒素原性大腸菌の臨床症状を軽減する方法であって、
    請求項10に記載の免疫原性組成物を投与するステップを含む、方法。
  18. アドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原であって、
    CFA/I、CS1、CS2、CS3、CS4、CS5、CS6、CS21、及びEtpAのエピトープを有するCfaE骨格を含む、マルチエピトープ融合抗原。
  19. アドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原であって、
    CS12、CS17、CS19、及びEaeHのエピトープを有するCS14骨格を含む、マルチエピトープ融合抗原。
  20. 主要サブユニットCFAマルチエピトープ融合抗原であって、
    CS7、CS12、CS14、CS17、CS19、EtpA、及びEaeHのエピトープを有するCS21骨格を含む、マルチエピトープ融合抗原。
  21. 易熱性毒素(LT)、耐熱性毒素(STa)、腸管凝集性大腸菌(EAEC)のアドヘシン由来エピトープ、コレラのエピトープ、ロタウイルスのエピトープ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加要素をさらに含む、請求項1に記載のアドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原。
  22. 易熱性毒素(LT)、耐熱性毒素(STa)、腸管凝集性大腸菌(EAEC)のアドヘシン由来エピトープ、コレラのエピトープ、ロタウイルスのエピトープ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加要素をさらに含む、請求項2に記載のアドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原。
  23. 易熱性毒素(LT)、耐熱性毒素(STa)、腸管凝集性大腸菌(EAEC)のアドヘシン由来エピトープ、コレラのエピトープ、ロタウイルスのエピトープ、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加要素をさらに含む、請求項3に記載の主要サブユニットCFAマルチエピトープ融合抗原。
  24. 薬学的に許容されるビヒクル、アジュバント、担体、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加要素をさらに含む、請求項1に記載のアドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原。
  25. 薬学的に許容されるビヒクル、アジュバント、担体、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加要素をさらに含む、請求項2に記載のアドヘシン先端マルチエピトープ融合抗原。
  26. 薬学的に許容されるビヒクル、アジュバント、担体、及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選択される追加要素をさらに含む、請求項3に記載の主要サブユニットCFAマルチエピトープ融合抗原。
  27. 前記マルチエピトープ融合抗原を投与する前記ステップが、皮内投与、筋肉内投与、または皮下投与を含む、請求項11に記載の方法。
  28. 前記マルチエピトープ融合抗原を投与する前記ステップが、皮内投与、筋肉内投与、または皮下投与を含む、請求項12に記載の方法。
  29. 前記マルチエピトープ融合抗原を投与する前記ステップが、皮内投与、筋肉内投与、または皮下投与を含む、請求項13に記載の方法。
  30. 腸管毒素原性大腸菌(ETEC)の腸管への付着を減少させる方法であって、
    請求項1に記載のマルチエピトープ融合抗原を投与するステップを含む、方法。
  31. 腸管毒素原性大腸菌(ETEC)の腸管への付着を減少させる方法であって、
    請求項2に記載のマルチエピトープ融合抗原を投与するステップを含む、方法。
  32. 腸管毒素原性大腸菌(ETEC)の腸管への付着を減少させる方法であって、
    請求項3に記載のマルチエピトープ融合抗原を投与するステップを含む、方法。
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