JP2019512042A - 材料堆積装置、真空堆積システム及びそのための方法 - Google Patents

材料堆積装置、真空堆積システム及びそのための方法 Download PDF

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Abstract

真空堆積チャンバにおいて基板に材料を堆積させるための材料堆積装置(100)が記載されている。材料堆積装置(100)は、材料を蒸発させるように構成されたるつぼ(110)を有する少なくとも1つの材料堆積源(105)と、蒸発させた材料を基板へ供給するように構成された分配アセンブリ(120)と、るつぼ(110)と分配アセンブリ(120)との間の接合部(112)に接触力を加えるように構成された加力装置とを含む。【選択図】図1

Description

[0001] 本開示の実施形態は、基板に一又は複数の層、具体的には内部に有機材料を含む層を堆積させるための堆積装置に関する。具体的には、本開示の実施形態は、特にOLED製造のための真空堆積チャンバ、真空堆積システム及びそのための方法で、基板に蒸発させた材料を堆積させるための材料堆積装置に関する。
[0002] 有機蒸発器は、有機発光ダイオード(OLED)の生産用ツールである。OLEDは、特殊な発光ダイオードであり、その中で発光層がある有機化合物の薄膜を含んでいる。有機発光ダイオード(OLED)は、情報を表示するためのテレビ画面、コンピュータモニタ、携帯電話、その他の携帯型デバイスなどの製造時に使用される。OLEDは、一般的な空間照明にも使用することができる。OLEDピクセルは直接発光し、バックライトを必要としないので、OLEDディスプレイで可能な色、輝度、及び視野角の範囲は従来のLCDディスプレイの範囲よりも広い。したがって、OLEDディスプレイのエネルギー消費は、従来のLCDディスプレイのエネルギー消費よりもかなり少ない。更に、OLEDをフレキシブル基板上に製造することができるという事実により、更なる用途が得られる。
[0003] OLEDの機能は、有機材料コーティングの厚さによって変化する。この厚さは、所定範囲内でなければならない。OLEDの生産においては、高解像度OLED機器を達成するための蒸発させた材料の堆積に対し、技術的な問題がある。更に、処理時間の短縮と堆積システムの保守の円滑化は関連性が高い。
[0004] したがって、材料堆積装置、真空堆積システム及びそのための方法の改良は絶えず求められている。
[0005] 上記を踏まえ、独立請求項による、材料堆積装置、真空堆積システム、材料堆積装置を組み立てるための方法、及び材料堆積装置のるつぼを交換するための方法が提供される。本開示の更なる態様、利点、及び特徴は、特許請求の範囲、明細書、及び添付図面から明らかになる。
[0006] 本開示の一態様によれば、真空堆積チャンバにおいて基板に材料を堆積させるための材料堆積装置が提供される。材料堆積装置は、材料を蒸発させるように構成されたるつぼを有する少なくとも1つの材料堆積源と、蒸発させた材料を基板へ供給するように構成された分配アセンブリと、るつぼと分配アセンブリとの間の接合部に接触力を加えるように構成された加力装置(force application device)とを含む。
[0007] 本開示の一態様によれば、真空チャンバにおいて基板に材料を堆積させるための材料堆積装置が提供される。材料堆積装置は、第1の材料を蒸発させるように構成された第1のるつぼと、蒸発させた材料を基板へ供給するように構成された第1の分配アセンブリと、るつぼと第1の分配アセンブリとの間の接合部に接触力を加えるように構成された第1の加力装置を有する第1の堆積源を含む。更に材料堆積装置は、第2の材料を蒸発させるように構成された第2のるつぼと、蒸発させた材料を基板へ供給するように構成された第2の分配アセンブリと、第2のるつぼと第2の分配アセンブリとの間の接合部に接触力を加えるように構成された第2の加力装置を有する第2の堆積源を含む。
[0008] 本開示の更に別の態様によれば、真空堆積システムが提供される。真空堆積システムは、真空堆積チャンバと、真空堆積チャンバ内の、本書に記載の実施形態のいずれかによる材料堆積装置と、材料の堆積中に基板を支持するように構成された基板支持体とを含む。
[0009] 本開示の別の態様によれば、るつぼと分配アセンブリを備えた少なくとも1つの材料堆積源を有する材料堆積装置を組み立てる方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの材料堆積源のコンパートメントにるつぼを挿入すること、少なくとも1つの材料堆積源の壁にるつぼを保持するるつぼ保持装置を固定すること、及び、るつぼと分配アセンブリとの間の接合部に接触力を加えることを含む。
[0010] 本開示の別の態様によれば、るつぼと分配アセンブリを備えた少なくとも1つの材料堆積源を有する材料堆積装置のるつぼを交換する方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの材料堆積源の壁からるつぼを保持するるつぼ保持装置を取り外すこと、るつぼと分配アセンブリとの間の接合部で接触力を解放すること、少なくとも1つの材料堆積源のコンパートメントからるつぼを取り除くこと、及び、当該るつぼを新しいるつぼで置き換えることを含む。
[0011] 実施形態は、開示される方法を実施するための装置も対象としており、記載される各方法態様を実行するための装置部分を含む。これらの方法の態様は、ハードウェア構成要素を用いて、適切なソフトウェアによってプログラミングされたコンピュータを用いて、これらの2つの任意の組合せによって、又はそれ以外の任意の態様で、実行されうる。更に、本開示による実施形態は、記載される装置を操作する方法も対象とする。記載される装置を操作する方法は、装置のあらゆる機能を実施するための方法の態様を含む。
[0012] 本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、実施形態を参照することによって、上で簡単に概説した本開示のより具体的な説明を得ることができる。添付の図面は、本開示の実施形態に関し、以下において説明される。
本書に記載の実施形態による材料堆積装置の概略側面断面図を示す。 本書に記載の更なる実施形態による材料堆積装置の概略側面断面図を示す。 るつぼ保持装置が材料堆積源から取り外されている、材料堆積装置の概略断面図を示す。 本書に記載の実施形態による材料堆積装置の下部の詳細な概略側面断面図で、るつぼ保持装置は材料堆積源から取り外されていることを示す。 本書に記載の実施形態による材料堆積装置の下部の詳細な概略側面断面図で、るつぼ保持装置は材料堆積源に固定されていることを示す。 本書に記載の更なる実施形態による材料堆積装置の概略側面図を示す。 図4に例示的に示す本書に記載の更なる実施形態による材料堆積装置のより詳細な概略上面断面図を示す。 開いた状態のバルブを有する、本書に記載の実施形態による真空堆積システムの概略図を示す。 本書に記載の実施形態による、るつぼと分配アセンブリを備える少なくとも1つの材料堆積源を有する材料堆積装置を組み立てる方法を図解したフロー図を示す。 本書に記載の実施形態による、るつぼと分配アセンブリを備える少なくとも1つの材料堆積源を有する材料堆積装置を交換する方法を図解したフロー図を示す。
[0013] 次に、各図面に一又は複数の実施例が図解されている様々な実施形態を細部にわたり参照する。各実施例は、単なる説明として提示されており、限定を意味するものではない。例えば、一実施形態の一部として図示又は説明される特徴は、他の任意の実施形態において、又は、他の任意の実施形態と併せて使用して、さらに別の実施形態を生み出すことが可能である。本開示は、このような修正及び変形を含むことが意図される。
[0014] 図面についての以下の説明の中で、同じ参照番号は同じ又は類似の構成要素を指す。全体的に、個々の実施形態に関して相違点のみが説明される。他に特に規定がない限り、一実施形態の部分又は態様の説明は、別の実施形態の対応する部分又は態様に適用されうる。
[0015] 本開示の様々な実施形態を更に詳細に説明する前に、本書で使用する幾つかの用語及び表現についての幾つかの態様を本書で説明する。
[0016] 本開示において、「材料堆積装置」とは、本書に記載のように、基板に材料を堆積させるように構成された装置として理解すべきである。具体的には、「材料堆積装置」は、例えばOLEDディスプレイの製造においては、大面積基板に有機材料を堆積させるように構成された装置として理解することができる。例えば、「大面積基板」は、0.5m以上、具体的には1m以上の面積を有する主要面を有していてよい。いくつかの実施形態では、大面積基板は、約0.67mの基板(0.73×0.92m)に相当するGEN4.5、約1.4mの基板(1.1m×1.3m)に相当するGEN5、約4.29mの基板(1.95m×2.2m)に相当するGEN7.5、約5.7mの基板(2.2m×2.5m)に相当するGEN8.5、又はさらに約8.7mの基板(2.85m×3.05m)に相当するGEN10であってもよい。GEN11及びGEN12のようなさらに次の世代、並びにそれに相当する基板面積を同様に実装することができる。
[0017] 本書で使用する「基板」という用語は具体的には、ウエハ、サファイアなどの透明結晶体のスライス、又はガラス板のような実質的非フレキシブル基板を含みうる。しかしながら、本開示は、これらに限定されず、「基板」という用語は、例えばウェブ又はホイル等のフレキシブル基板も含みうる。「実質的非フレキシブル」という用語は、「フレキシブル」とは区別して理解される。具体的には、0.5mm以下の厚さを有するガラスプレートなどの実質的に非フレキシブルな基板も、ある程度の可撓性を有することがあり、実質的に非フレキシブルな基板の可撓性は、フレキシブル基板と比較して低くなる。本書に記載の実施形態によれば、基板は、材料を堆積させるのに適した任意の材料から作られていてよい。例えば、基板は、ガラス(例えばソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラスなど)、金属、ポリマー、セラミック、複合材料、炭素繊維材料、ならびに堆積プロセスによってコーティングできる任意の他の材料および材料の組合せからなる群から選択された材料から作られたものとすることができる。
[0018] 本開示において、「真空堆積チャンバ」は、真空堆積用に構成されたチャンバとして理解すべきである。本書で使用する「真空」という用語は、例えば10mbar未満の真空圧を有する工業的真空の意味として捉えることができる。本書に記載される処理チャンバの圧力は、典型的には、約10−5mbarと約10−8mbarとの間、より典型的には、約10−5mbarと約10−7mbarとの間、更により典型的には、約10−6mbarと約10−7mbarとの間であってよい。幾つかの実施形態によれば、真空チャンバの圧力は、真空チャンバ内で蒸発させた材料の分圧、又は全圧のいずれかと見なすことができる(分圧及び全圧は、蒸発させた材料のみが真空チャンバで堆積させる構成要素として存在する場合、おおよそ同じであってよい)。幾つかの実施形態では、真空チャンバ内の全圧は、特に真空チャンバ内に蒸発させた材料以外の第2の構成要素(例えばガス等)が存在する場合、約10−4mbarから約10−7mbarまでの範囲でありうる。
[0019] 本開示において、「材料堆積源」とは、基板に堆積させる材料の供給源を提供するように構成された装置又はアセンブリとして理解することができる。具体的には、「材料堆積源」とは、堆積させる材料を蒸発させるように構成されたるつぼを有する装置又はアセンブリ、及び蒸発させた材料を基板に供給するように構成された分配アセンブリとして理解することができる。「基板へ蒸発させた材料を供給するように構成された分配アセンブリ」という表現は、分配アセンブリが、排出口126を通る矢印によって、図1に例示的に示す堆積方向に気体の原料を案内するように構成されていると理解することができる。従って、気体の原材料、例えばOLED装置の薄膜を堆積させるための材料は、分配アセンブリ内に誘導され、一又は複数の排出口126を通って分配アセンブリから排出される。例えば、分配アセンブリの一又は複数の排出口、例えば、分配管などは、蒸発方向に沿って延在するノズルになりうる。典型的には、蒸発方向は基本的に水平で、例えば、水平方向は図1に示したX方向に対応しうる。
[0020] 本開示において「るつぼ」とは、るつぼを加熱することによって蒸発させる材料のリザーバを有する機器として理解することができる。したがって、「るつぼ」とは、原材料の蒸発及び昇華のうちの少なくとも一方によって、原料を蒸発させて気体にするために加熱しうる原材料リザーバとして理解することができる。典型的には、るつぼは、るつぼにおいて原材料を蒸発させて気体の原材料にする、ヒータを含む。例えば、蒸発させる材料は最初、粉の形態であってよい。リザーバは、蒸発させる原材料、例えば有機材料を受け入れるための容積を有しうる。例えば、るつぼの容積は、100cmから3000cmの間、具体的には700cmから1700cmの間、より具体的には1200cmであってよい。具体的には、るつぼは、るつぼの容積に供給される原材料を、原材料が蒸発する温度に至るまで加熱するように構成された加熱装置を含みうる。例えば、るつぼは、例えば約100°Cから約600°Cまでの蒸発温度を有する有機材料等の有機材料を蒸発させるためのるつぼであってよい。
[0021] 本開示において、「分配アセンブリ」は、分配アセンブリから基板へ蒸発させた材料、特に蒸発させた材料のプルームを供給するように構成されたアセンブリとして理解すべきである。例えば、分配アセンブリは、細長い立方体であってよい分配管を含みうる。例えば、本書に記載される分配管は、分配管の長さに沿って少なくとも1つの線に配置された複数の開口部及び/又はノズルを有する線源を提供しうる。
[0022] したがって、分配アセンブリは、例えば複数の開口部(又は細長いスリット)が配置された直線的な分配シャワーヘッドであってよい。本書中で理解されるシャワーヘッドは、例えば、蒸発るつぼから基板へ蒸発させた材料を提供又は誘導することができる、筐体、空洞、又は管を有しうる。本書に記載の他のいずれの実施形態とも組み合わせうる実施形態によれば、分配管の長さは、少なくとも堆積される基板の高さに相当しうる。具体的には、分配管の長さは、堆積される基板の高さよりも、少なくとも10%又は20%も長くてよい。例えば、分配管の長さは、1.3m以上であってよく、例えば2.5m以上であってよい。これにより、基板の上端及び/又は基板の下端における均一な堆積を提供することができる。代替構成によれば、分配アセンブリは、垂直軸に沿って配置されうる一又は複数の点源を含みうる。
[0023] したがって、本書に記載される「分配アセンブリ」は、基本的に垂直に延在する線源を提供するように構成されうる。本開示において、「基本的に垂直に」という用語は、特に基板の配向を指すときに、垂直方向からの10°以下の偏差を許容するものである。この偏差が提供されうるのは、垂直配向からある程度の偏差を有する基板支持体がより安定した基板位置をもたらしうるためである。しかし、有機材料の堆積中の基板配向は、基本的に垂直とみなされ、水平の基板配向とは異なるとみなされる。これにより、基板の表面は、1つの基板寸法及び他の基板寸法に対応する他の方向に沿った並進運動に対応する1つの方向に延びる線源によってコーティングされうる。
[0024] 本開示では、「加力装置」は、機械的な力を加える又は生成するように構成される装置として理解されたい。具体的には、「加力装置」は、例えば、本書で説明されているように、るつぼと分配アセンブリとの間に、機械的な接触力を加える又は生成するように構成される装置として理解することができる。例えば、加力装置は、ばねなどの受動的な機械要素であってよい。具体的には、例えば、圧縮されたばねなど、受動的な機械要素は、機械的な力を働かせる又は加えるために使用可能な、ばねエネルギーなどの潜在的エネルギーを保存するために使用可能である。代替的に、加力装置はアクチュエータなどの能動的な機械要素であってもよい。例えば、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ又は電気アクチュエータが、能動的な機械要素として使用されうる。
[0025] 図1は、本書に記載の実施形態による材料堆積装置100の概略断面図を示す。具体的には、材料堆積装置は、真空堆積チャンバにおいて基板に材料を堆積させるように構成される。図1に例示的に示すように、材料堆積装置は、材料を蒸発させるように構成されたるつぼ110を有する少なくとも1つの材料堆積源105を含む。更に、材料堆積装置は、蒸発させた材料を基板に供給するように構成された分配アセンブリ120を含む。図1に例示的に示すように、少なくとも1つの堆積源の分配アセンブリ120は、分配管の長さに沿って配置された一又は複数の排出口126を有する分配管を含みうる。典型的には、分配アセンブリ120はるつぼ110に接続される。例えば、分配アセンブリは、るつぼに直接接続されうる。具体的には、分配アセンブリとるつぼは、分配アセンブリがるつぼと接触する少なくとも1つの接触面を有しうる。
[0026] 具体的には、開口部113は分配アセンブリ120の底部に配置されうる。例えば、分配アセンブリ120の底部に配置された開口部113は、例えば、るつぼの上壁に配置された開口部を介して、るつぼ110との流体連通を可能にするように配置され、構成されうる。例えば、開口部(図3Aを参照)の直径Dは、D=10mmの下限値、具体的にD=15mmの下限値、より具体的にはD=20の下限値と、D=100mmの上限値、具体的にはD=80mmの上限値、より具体的にはD=50mmの上限値を有する範囲から選択されうる。例えば、開口部の直径Dは、D=45mmであってよい。
[0027] 典型的には、るつぼと分配アセンブリは互いに接続可能なように構成され、それによって、るつぼと分配アセンブリとの間の流体連通がそれぞれの開口部領域に限定され、例えば、開口部の接合部は、るつぼの上壁に開口部が配置された分配アセンブリの底部に配置される。したがって、組み立てられた状態では、分配アセンブリの底部は、るつぼの上部と接触しうる。
[0028] 更に、図1に例示的に示したように、材料堆積装置100は典型的に、るつぼ110と分配アセンブリ120との間の接合部112に接触力Fcを加えるように構成された加力装置130を含む。具体的には、加力装置130は、図1に例示的に示したように、るつぼ110の下方に配置されうる。より具体的には、加力装置140は、るつぼ保持装置140とるつぼ110の底部との間に配置されうる。例えば、加力装置130は、るつぼ保持装置140の一端に、また、るつぼ110の底部の他端に接合されうる。図1で矢印によって例示的に示されているように、加力装置は、るつぼ110と分配アセンブリ120との間の接合部112に向かう方向に力Fを加えるように構成されている。例えば、加力装置によって加えることができる力Fは、実質的に垂直な方向の、例えば、重力とは反対の方向の力になりうる。垂直方向は、図1でy座標の方向によって例示的に示されている。例えば、加力装置130は、るつぼと分配アセンブリとの間の接合部に、100Nの力を、例えば接触力を加えるように構成されうる。
[0029] したがって、るつぼと分配アセンブリとの間の密閉を改善する材料堆積装置が有効に提供される。具体的には、本書に記載のように、加力装置を有する材料堆積装置を提供することによって、るつぼの交換を容易にする可能性がもたらされる。更に、有利には、るつぼのサイズにかかわらず、るつぼと分配アセンブリとの間の質の高い密閉性がもたらされうる。言い換えるならば、加力装置は、界面での接触力、例えば、るつぼと分配アセンブリとの間の接合部112での接触力が採用されたるつぼのサイズには依存しないように、構成されうる。
[0030] 例示的に図2A及び図2Bを参照すると、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、少なくとも1つの材料堆積源105は、少なくとも1つの材料堆積源の壁111に着脱可能に接合されるように構成されたるつぼ保持装置140を含みうる。図2Aは、組み立てられた状態にある材料堆積装置を示し、図2Bは、るつぼ保持装置140が少なくとも1つの材料堆積源105の壁111から分解された状態にある材料堆積装置を示す。図2Aと図2Bとの比較によってわかるように、少なくとも1つの材料堆積源105からるつぼ保持装置140を取り外すと、例えば、本書に記載のように加力装置がばねを有する場合には、加力装置は拡大しうる。したがって、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、加力装置130は、接触力を加えるための少なくとも1つのばね131を含みうる。特に、明示的には示されていないが、少なくとも1つのばねは、2つのばね、3つのばね、4つのばね、或いはそれ以上のばねを含みうる。例えば、3つのばねは、実質的に三角形の断面を有するるつぼに有利に適用されうる。具体的には、三角形の断面を有するるつぼの三角形の底面の各隅にばねを提供することができる。したがって、実質的に長方形の断面を有するるつぼの場合には、例えば、長方形の断面を有するるつぼの底壁の各隅に1つのばねが配置されるなど、4つのばねを含む加力装置は有利になりうる。そのため、るつぼと分配アセンブリとの間の接合部に、均質な接触力が提供されことは有利になりうる。
[0031] 特に、図1、図2A及び図2Bに例示的に示したように、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、加力装置130はるつぼ保持装置140に接合されうる。例えば、るつぼ保持装置140は、図3Bに例示的に示したように、少なくとも1つの材料堆積源の壁にるつぼ保持装置を装着するように構成された装着アセンブリ141を含みうる。具体的には、装着アセンブリ141は、装着プレート142及び、一又は複数の固定要素143、例えば、ねじなどを含みうる。典型的には、保持装置が装着可能な材料堆積源の壁111は、一又は複数の固定要素143に対応した受容部を含む。
[0032] したがって、図3A及び図3Bを例示的に参照すると、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、少なくとも1つの材料堆積源105は、るつぼの交換のための構成された閉鎖可能な開口部116を有するるつぼコンパートメント含みうる。このような構成は、保守を容易にするためだけでなく、るつぼの交換又は取り換えを容易かつ迅速に行えるようにするためにも有効になりうる。
[0033] 図3A及び図3Bを例示的に参照すると、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、るつぼ保持装置は、材料を蒸発させるためるつぼに熱を供給するように構成された加熱装置160を含みうる。具体的には、図3A及び図3Bに例示的に示したように、加熱装置160は、少なくともるつぼの一部が加熱装置の内部に配置しうるように構成されうる。例えば、加熱装置はるつぼを横方向に保持又は支持するように構成されうる。典型的には、加熱装置は、るつぼ内部に供給された有機材料、例えば、約100°Cから約600°Cの蒸発温度を有する有機材料を蒸発させるため、るつぼに熱を供給するように構成されうる。
[0034] したがって、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、加力装置130は少なくとも200°C、具体的には少なくとも400°C、より具体的には少なくとも600°C、例えば、少なくとも750°Cまでの温度まで耐熱性を有する材料から作られうる。例えば、加力装置、例えば、少なくとも1つのばね131は、オーステナイト系のニッケルクロムベースの超合金、例えばインコネルを含むか、或いはこれから作られうる。
[0035] 図2B及び図3Aを例示的に参照すると、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、るつぼ110と分配アセンブリとの間の接合部は、分配アセンブリの第1の接触面112A、及びるつぼの第2のかみ合い接触面112Bによってもたらされうる。例えば、図3Aに例示的に示したように、第1の接触面112Aは凹型接触面であってもよく、また、第2のかみ合い接触面112Bは凸型かみ合い接触面であってもよい。したがって、有利には、るつぼと分配アセンブリとの間には改善された密閉がもたらされうる。
[0036] 本書に記載の他の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、少なくとも1つの材料堆積源は、第1の堆積源105Aと、第2の堆積源105Bとを含みうる。加えて、図4に例示的に示したように、第3の堆積源105Cも提供されうる。第1の堆積源105Aは、第1の材料を蒸発させるように構成された第1のるつぼ110Aと、蒸発させた第1の材料を基板へ供給するように構成された第1の分配アセンブリ120Aと、第1のるつぼ110Aと第1の分配アセンブリ120Aとの間の接合部に接触力を加えるように構成された第1の加力装置130Aとを含む。第2の堆積源105Bは、第2の材料を蒸発させるように構成された第2のるつぼ110Bと、蒸発させた第2の材料を基板へ供給するように構成された第2の分配アセンブリ120Bと、第2のるつぼ110Bと第2の分配アセンブリ120Bとの間の接合部に接触力を加えるように構成された第2の加力装置130Bとを含む。第3の堆積源105Cは、第3の材料を蒸発させるように構成された第3のるつぼ110Cと、第3の蒸発させた材料を基板へ供給するように構成された第3の分配アセンブリ120Cと、第3のるつぼ110Cと第3の分配アセンブリ120Cとの間の接合部に接触力を加えるように構成された第3の加力装置130Cとを含む。
[0037] 図5は、図4に例示的に示したように、本書に記載の更なる実施形態による材料堆積装置のより詳細な概略上面断面図を示す。具体的には、図5は、第1の堆積源105A、第2の堆積源105B、及び第3の堆積源105Cを含む材料堆積装置の上面断面図を示す。
[0038] したがって、図7A及び図7Bから、3つの分配アセンブリ、例えば、分配管と対応する蒸発るつぼは隣接して提供されうることを理解されたい。したがって、材料堆積装置を、例えば2種類以上の材料を同時に蒸発させることができる蒸発源アレイとして提供されてもよい。更に、3つの分配アセンブリと、有機材料を蒸発させるように構成された対応する蒸発るつぼを有する蒸発のアレイは、三重有機源とも称されうる。
[0039] 具体的には、図5を例示的に参照すると、材料堆積装置100の少なくとも1つの材料堆積源は、3つの堆積源、例えば、第1の堆積源105A、第2の堆積源105B、及び第3の堆積源105Cを含みうる。典型的には、各堆積源は、本書に記載される分配アセンブリ、本書に記載されるるつぼ、及び、各るつぼと各分配アセンブリとの間の接合部に接触力を加えるように構成された加力装置を含む。例えば、第1の分配アセンブリ120A、第2の分配アセンブリ120B、及び第3の分配アセンブリ120Cは、本書に記載される分配管として構成されうる。
[0040] 具体的には、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、少なくとも1つの堆積源の分配アセンブリは、分配管の長さに対して垂直な非円形断面を有する分配管として構成されうる。例えば、分配管の長さに対して垂直な断面は、丸い角を有する三角形、及び/又は角が切り取られた三角形であってよい。例えば、図5に、分配管の長さに対して垂直なほぼ三角形の断面を有する3つの分配管を示す。本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、各分配アセンブリは、それぞれの蒸発るつぼと流体連通している。図5に例示的に示したように、第1の分配アセンブリ120Aは、第1の分配アセンブリと第1の蒸発るつぼとの間に提供された第1の開口部113Aを介して、第1の蒸発るつぼと流体連通しうる。第2の分配アセンブリ120Bは、第2の分配アセンブリと第2の蒸発るつぼとの間に提供された第2の開口部113Bを介して、第2の蒸発るつぼと流体連通しうる。したがって、第3の分配アセンブリ120Cは、第3の分配アセンブリと第3の蒸発るつぼとの間に提供された第3の開口部113Cを介して、第3の蒸発るつぼと流体連通しうる。
[0041] 図1〜図3Bを参照して説明されているように、少なくとも1つの堆積源105の特徴に関する説明は、第1の堆積源105A、第2の堆積源105B及び第3の堆積源105Cにも適用されうることを理解されたい。
[0042] 本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、図5に例示的に示したように、例えば、第1の分配アセンブリ120A、第2の分配アセンブリ120B、及び第3の分配アセンブリ120Cを有する少なくとも1つの材料堆積源に隣接して、蒸発器制御ハウジング180が提供されうる。具体的には、蒸発器制御ハウジングは、内部で大気圧を維持するように構成され、かつスイッチ、バルブ、コントローラ、冷却ユニット、冷却制御ユニット、加熱制御ユニット、電源、及び測定装置から成る群から選択された少なくとも1つの要素を収納するように構成されうる。
[0043] 本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、分配アセンブリ、具体的には分配管を、分配アセンブリ内部に設けられる加熱要素によって加熱することができる。加熱要素は、チューブに留められた又は別な方法で固定された、例えば、コーティングされた加熱ワイヤなどの、加熱ワイヤによって提供することができる電気ヒータであってよい。図5を例示的に参照すると、冷却シールド138が提供されうる。冷却シールド138は、堆積領域、即ち、基板及び/又はマスクに向かう熱放射を低減するために、U字型の冷却シールドを提供するように配置された側壁を含みうる。例えば、冷却シールドに、水などの冷却液用の導管を有する金属板を取り付けるか、内部に設置することができる。加えて、又は代替的に、冷却シールドを冷却するために熱電冷却装置又は他の冷却装置を設置することができる。典型的には、外側シールド、即ち、分配管の内部空洞を取り囲む最も外側のシールドを冷却することができる。
[0044] 例示のため、図5に分配アセンブリの排出口から出る蒸発した原材料を矢印で示す。分配アセンブリの形状が基本的に三角形であるため、3つの分配アセンブリに基づく蒸発円錐は、互いに接近しており、そのため異なる分配アセンブリからの原材料の混合が改善されうる。具体的には、分配管の断面形状により、隣接する分配管の排出口又はノズルを互いに接近して置くことが可能になる。本書に記載の他の実施形態と組み合わせうる幾つかの実施形態によれば、第1の分配アセンブリの第1の排出口又はノズルと、第2の分配アセンブリの第2の排出口又はノズルとは、50mm又はそれ未満の距離、例えば、30mm又はそれ未満、或いは25mm又はそれ未満、例えば5mmから25mmまでの距離などを有していてよい。更に具体的には、第1の排出口又はノズルの第2の排出口又はノズルまでの距離は、10mm又はそれ未満とすることができる。
[0045] 図5に更に示すように、シールド装置、具体的にはシェーパシールド装置137が、例えば、冷却シールド138に取り付けられ、或いは冷却シールドの一部として設置されうる。シェーパシールドを設置することによって、排出口を通って分配管(単数又は複数)を出る蒸気の方向を制御することができる、即ち、蒸気放出の角度を低減することができる。幾つかの実施形態によれば、排出口又はノズルを通って供給される蒸発した材料の少なくとも一部は、シェーパシールドによって遮断される。これによって、放出角度の幅を制御することができる。
[0046] 本開示の別の態様によれば、図6に例示的に示すように、真空堆積システム200が提供される。真空堆積システムは、真空堆積チャンバ210、真空堆積チャンバ210内において本書に記載の任意の実施形態による材料堆積装置100、並びに、材料の堆積中に基板101を支持するように構成された基板支持体220を含む。
[0047] 具体的には、材料堆積装置100を、図6に例示的に示すように、軌道又はリニアガイド222上に設置することができる。リニアガイド222は、材料堆積装置100を並進運動させるように構成されうる。更に、材料堆積装置100の並進運動を提供するためのドライバを設けることができる。具体的には、材料堆積装置の供給源を非接触搬送するための搬送装置を、真空堆積チャンバに設けることができる。図6に例示的に示したように、真空堆積チャンバ210はゲートバルブ215を有し、ゲートバルブ215を介して真空堆積チャンバを隣接するルーティングモジュール又は隣接するサービスモジュールに接続させることができる。通常、ルーティングモジュールは、別の処理のために別の真空堆積システムへ基板を搬送するように構成され、サービスモジュールは、材料堆積装置の維持管理を行うように構成される。具体的には、ゲートバルブにより、例えば隣接するルーティングモジュール又は隣接するサービスモジュールの隣接する真空チャンバに対する真空密閉が可能になり、真空堆積システム200から基板及び/又はマスクを出し入れするために開閉することができる。
[0048] 図6を例示的に参照すると、本書に記載の他の任意の実施形態と組み合わせうる実施形態によれば、2つの基板、例えば第1の基板101A及び第2の基板101Bは、真空堆積チャンバ210内でそれぞれの搬送軌道で支持されうる。更に、その上にマスク333を供給する2つの軌道を設けることができる。具体的には、キャリアを非接触搬送するための別の搬送装置に、基板キャリア及び/又はマスクキャリアの搬送軌道を設けることができる。
[0049] 典型的には、基板のコーティングには、それぞれのマスクによって、例えばエッジ除外マスクによって、又はシャドウマスクによって基板を遮蔽することが含まれうる。典型的な実施形態によれば、図6に例示的に示したように、マスク、例えば第1の基板101Aに対応する第1のマスク333A、及び第2の基板101Bに対応する第2のマスク333Bがマスクフレーム331に設けられ、所定の位置でそれぞれのマスクを保持する。
[0050] 図6に示したように、リニアガイド222は、材料堆積装置100の並進運動の方向を提供する。材料堆積装置100の両側には、マスク333、例えば第1の基板101Aを遮蔽するための第1のマスク333Aと、第2の基板101Bを遮蔽するための第2のマスク333Bを設けることができる。マスクは、材料堆積装置100の並進運動の方向に基本的に平行して延在しうる。更に、蒸発源の対向する側面における基板はまた、並進運動の方向に基本的に平行に延在していてよい。
[0051] 図6を例示的に参照すると、リニアガイド222に沿って材料堆積装置100を並進運動させるように構成された供給源支持体231が設置されうる。典型的に、供給源支持体231は、図6に概略的に示したように、るつぼ110と、蒸発るつぼの上に設けられた分配アセンブリ120とを支持する。これにより、蒸発るつぼで生成された蒸気は、上に向かって、分配アセンブリの一又は複数の排出口から移動することができる。従って、本書に記載するように、分配アセンブリは、蒸発させた材料、特に蒸発した有機材料のプルームを分配アセンブリ120から基板101へ供給するように構成される。図6には、材料堆積装置100の概略図のみを示したが、真空堆積システム200の真空堆積チャンバ210に設置される材料堆積装置100は、図1〜図5を参照して例示的に記載されるように、本書に記載される実施形態の任意の構成を有しうることを理解されたい。
[0052] 図7を例示的に参照すると、本開示の別の態様によれば、るつぼと分配アセンブリを備えた少なくとも1つの材料堆積源を有する材料堆積装置を組み立てる方法300が提供される。具体的には、材料堆積装置は、本書に記載の実施形態による材料堆積装置100であってよい。典型的に、本方法は、るつぼ110をコンパートメントに、例えば、少なくとも1つの材料堆積源105のるつぼコンパートメント115に挿入すること(ブロック310)を含む。更に、本方法は、少なくとも1つの材料堆積源105の壁111にるつぼ110を保持する、るつぼ保持装置140を固定すること(ブロック320)を含む。加えて、本方法は、るつぼと分配アセンブリとの間の接合部112に接触力を加えること(ブロック330)を含む。例えば、接触力は、本書に記載の実施形態による加力装置130によって加えられるばね力であってよい。
[0053] 図8を例示的に参照すると、本開示の別の態様によれば、るつぼと分配アセンブリを備えた少なくとも1つの材料堆積源を有する材料堆積装置のるつぼを交換する方法400が提供される。具体的には、材料堆積装置は、本書に記載の実施形態による材料堆積装置100であってよい。本方法は、少なくとも1つの材料堆積源105の壁111から、るつぼ110を保持するるつぼ保持装置140を分離すること又は取り外すこと(ブロック410)を含む。更に、本方法は、るつぼ110と分配アセンブリ120との間の接合部112で、接触力Fcを解放すること(ブロック412)を含む。加えて、本方法は、少なくとも1つの材料堆積源のコンパートメント、例えば、るつぼコンパートメント115から、るつぼ110を取り外すこと(ブロック430)を含む。更に、本方法は、るつぼを新しいるつぼと交換すること(ブロック440)を含む。
[0054] このため、本書に記載される実施形態を考慮して、特にOLEDの製造において、改良された材料堆積装置、及び改良された真空堆積システムが提供されることを理解すべきである。更に、材料堆積装置を組み立てる方法、並びに、本書に記載のように材料堆積装置のるつぼを交換する方法を提供することによって、堆積源の保守が容易になりうる。
[0055] 更に、少なくとも1つの材料堆積源が2つ以上の堆積源を含む場合には、材料堆積装置はるつぼの個別交換を可能にする。しかも、異なる容積を有する異なるるつぼが採用されてもよい。例えば、比較的少量しか必要とされない堆積材料の堆積には、より小さなるつぼが使用されうる。したがって、本書に記載の材料堆積装置の実施形態は、原材料、特に高価な有機材料の廃棄を削減することができるため、所有コストを削減するように構成される。
[0056] 以上の記述は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱せずに本開示の他の実施形態及び更なる実施形態が考案されてよく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
[0057] 具体的には、本明細書では実施例を用いて、ベストモードを含めて本開示を開示し、また当業者が記載される主題を実施することを、任意のデバイス又はシステムを作製及び使用すること、並びに、組み込まれる任意の方法を実施することを含めて可能にしている。前述において様々な特定の実施形態を開示してきたが、上述した実施形態の相互に非排他的な特徴は、互いに組み合わせることが可能である。特許性のある範囲は特許請求の範囲によって規定され、その他の実施例は、それが特許請求の範囲の文字通りの言葉と相違しない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文字通りの言葉とは実質的な違いがない等価の構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあるものとする。

Claims (15)

  1. 真空堆積チャンバにおいて基板に材料を堆積させるための材料堆積装置(100)であって、
    −前記材料を蒸発させるように構成されたるつぼ(110)と、
    −前記蒸発させた材料を前記基板へ供給するように構成された分配アセンブリ(120)と、
    −前記るつぼ(110)と前記分配アセンブリ(120)との間の接合部(112)に接触力を加えるように構成された加力装置(130)と
    を有する少なくとも1つの材料堆積源(105)を備える、材料堆積装置(100)。
  2. 前記少なくとも1つの材料堆積源(105)は、前記少なくとも1つの材料堆積源の壁(111)に着脱可能に接合されるように構成されたるつぼ保持装置(140)を含む、請求項1に記載の材料堆積装置(100)。
  3. 前記加力装置(130)は、前記るつぼ保持装置(140)に接合される、請求項1又は2に記載の材料堆積装置(100)。
  4. 前記加力装置(130)は、少なくとも200°Cの温度までの耐熱性を有する材料から作られる、請求項1から3のいずれか一項に記載の材料堆積装置(100)。
  5. 前記加力装置(130)は、接触力を加えるための少なくとも1つのばね(131)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の材料堆積装置(100)。
  6. 前記るつぼ(110)と前記分配アセンブリとの間の前記接合部は、前記分配アセンブリの第1の接触面(112A)及び前記るつぼの第2のかみ合い接触面(112B)によってもたらされる、請求項1から5のいずれか一項に記載の材料堆積装置(100)。
  7. 前記第1の接触面(112A)は凹型接触面で、前記第2のかみ合い接触面(112B)は凸型かみ合い接触面である、請求項6に記載の材料堆積装置(100)。
  8. 前記るつぼ保持装置(140)は、前記るつぼ保持装置を前記少なくとも1つの材料堆積源の前記壁に装着するように構成された装着アセンブリ(141)を含む、請求項2から7のいずれか一項に記載の材料堆積装置(100)。
  9. 前記るつぼ保持装置(140)は、前記材料を蒸発させるため、前記るつぼに熱を供給するように構成された加熱装置(160)を含む、請求項2から8のいずれか一項に記載の材料堆積装置(100)。
  10. 前記少なくとも1つの材料堆積源(105)は、前記るつぼを交換するように構成された閉鎖可能な開口部(116)を有するるつぼコンパートメント(115)を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の材料堆積装置(100)。
  11. 真空堆積チャンバにおいて基板に材料を堆積させるための材料堆積装置(100)であって、
    −第1の堆積源(105A)であって、
    −第1の材料を蒸発させるように構成された第1のるつぼ(110A)、
    −前記蒸発させた材料を前記基板に供給するように構成された第1の分配アセンブリ(120A)、及び
    −前記第1のるつぼ(110A)と前記第1の分配アセンブリ(120A)との間の接合部に接触力を加えるように構成された第1の加力装置(130A)
    を有する第1の堆積源(105A)と、
    −第2の堆積源(105B)であって、
    −第2の材料を蒸発させるように構成された第2のるつぼ(110B)、
    −前記蒸発させた材料を前記基板に供給するように構成された第2の分配アセンブリ(120B)、及び
    −前記第2のるつぼ(110B)と前記第2の分配アセンブリ(120B)との間の接合部に接触力を加えるように構成された第2の加力装置(130B)
    を有する第2の堆積源(105B)と
    を備える材料堆積装置(100)。
  12. −真空堆積チャンバ(210)と、
    −前記真空堆積チャンバ(210)内の、請求項1から11のいずれか一項に記載の材料堆積装置(100)と、
    −材料の堆積中に基板を支持するように構成された基板支持体(220)と
    を備える、真空堆積システム(200)。
  13. るつぼと分配アセンブリを備える少なくとも1つの材料堆積源を有する材料堆積装置を組み立てるための方法(300)であって、
    −前記少なくとも1つの材料堆積源のコンパートメントに前記るつぼを挿入すること、
    −前記少なくとも1つの材料堆積源の壁に前記るつぼを保持するるつぼ保持装置を固定すること、及び、
    −前記るつぼと前記分配アセンブリとの間の接合部に接触力を加えること
    を含む方法(300)。
  14. 前記るつぼと分配アセンブリを備える少なくとも1つの材料堆積源を有する材料堆積装置のるつぼを交換するための方法(400)であって、
    −前記少なくとも1つの材料堆積源の壁から前記るつぼを保持するるつぼ保持装置を取り外すこと、
    −前記るつぼと前記分配アセンブリとの間の接合部で接触力を解放すること、
    −前記少なくとも1つの材料堆積源のコンパートメントから前記るつぼを取り除くこと、及び、
    −前記るつぼを新しいるつぼで置き換えること
    を含む、方法(400)。
  15. 前記接触力は加力装置によって加えられるばね力である、請求項13又は14に記載の方法。
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