JP2019510888A - モールディングロールを使用して紙製品を作製する方法 - Google Patents

モールディングロールを使用して紙製品を作製する方法 Download PDF

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Abstract

繊維状シートを作製する方法である。この方法は、製紙用繊維の水溶液から発生期ウェブ102を形成するステップと、発生期ウェブ102を脱水し、約10パーセント固形分から約70パーセント固形分のコンシステンシを有する脱水されたウェブを形成するステップと、脱水されたウェブを移送表面の上で移動させるステップと、モールディングゾーンにおいて移送表面からモールディングロール420へ脱水されたウェブを移送するステップとを含む。モールディングロール420は、外部、および、モールディングロール420の外部のパターン化された表面422を含む。脱水されたウェブの製紙用繊維は、モールドされたペーパーウェブを形成するために、パターン化された表面422で再分配される。

Description

本発明は、ペーパータオルおよびバスルームティッシュなどのような、紙製品を製造するための方法および装置に関する。とりわけ、本発明は、紙製品の形成の間に、ペーパーウェブをモールドするために、モールディングロールを使用する方法に関する。
本出願は、2016年2月8日に出願された米国仮出願第62/292,381号明細書に基づいており、それは、その全体が引用して援用されている。
一般的に言えば、製紙用繊維の水性スラリを含むファーニッシュ(furnish)をフォーミングセクションの上に堆積させ、ペーパーウェブを形成し、次いで、紙製品を形成するようにウェブを脱水することによって、紙製品が形成される。さまざまな方法および機械が、ペーパーウェブを形成するために、および、ウェブを脱水するために使用されている。たとえば、ティッシュ製品およびタオル製品を作製するための製紙プロセスにおいて、プロセスの中の水を除去する多くの方法が存在しており、それぞれが、かなりの変動性を伴っている。結果として、紙製品も、同様に、大きな特性の変動性を有する。
ペーパーウェブを脱水する1つのそのような方法は、従来のウェットプレス(CWP)として当技術分野で知られている。図1は、CWP製紙機械100の例を示している。製紙機械100は、フォーミングセクション110を有しており、フォーミングセクション110は、この場合では、当技術分野でクレセントフォーマと称されている。フォーミングセクション110は、ヘッドボックス112を含み、ヘッドボックス112は、フォーミングファブリック114と製紙用フェルト116との間に水性ファーニッシュを堆積させ、それによって、発生期ウェブ(nascent web)102を最初に形成する。フォーミングファブリック114は、ロール122、124、126、128によって支持されている。製紙用フェルト116は、フォーミングロール120によって支持されている。発生期ウェブ102は、フェルトラン118に沿って製紙用フェルト116によって移送され、フェルトラン118は、プレスロール132まで延在しており、プレスロール132では、発生期ウェブ102が、プレスニップ130の中で、ヤンキードライヤセクション140の上に堆積される。発生期ウェブ102は、ヤンキードライヤセクション140への移送と同時に、プレスニップ130の中でウェットプレスされる。結果として、ウェブ102のコンシステンシは、プレスニップ130の直前における約20パーセント固形分から、プレスニップ130の直後における約30パーセント固形分から約50パーセント固形分の間へ増加される。ヤンキードライヤセクション140は、たとえば、蒸気充填ドラム142(「ヤンキードラム」)および高温空気ドライヤフード144、146を含み、ウェブ102をさらに乾燥させる。ウェブ102は、ドクターブレード152によってヤンキードラム142から除去され得、ヤンキードラム142において、ウェブ102は、次いで、リール(図示せず)の上に巻かれ、ペアレントロール190を形成する。
製紙機械100などのようなCWP製紙機械は、典型的に、低い乾燥コストを有しており、約3千フィート毎分から5千フィート毎分を超える速度でペアレントロール190を急速に生産することが可能である。CWPを使用する製紙は、高い操業性および動作可能時間を有する製紙機械を提供する成熟したプロセスである。プレスニップ130においてウェブ102を脱水するために使用される圧縮化の結果として、結果として生じる紙製品は、典型的に、低い嵩を有しており、それに対応する高い繊維コストを有する。これは、1ロール当たりに高いシート数を有するロールされた紙製品、たとえば、ペーパータオルまたはトイレットペーパーなどをもたらし得るが、この紙製品は、一般的に、吸収性が低く、肌触りが悪い可能性がある。
消費者は、柔らかく感じて高い吸収度を有する紙製品を望むことが多いので、他の製紙機械および方法が開発された。通風乾燥(TAD)は、高い嵩を有する紙製品をもたらす1つの方法である。図2は、TAD製紙機械200の例を示している。この製紙機械200のフォーミングセクション230は、当技術分野でツインワイヤフォーミングセクションとして知られているものとともに示されており、それは、図1のクレセントフォーマ110と同様にシートを生産する。図2に示されているように、ファーニッシュは、最初に、ヘッドボックス202を通して、製紙機械200の中に供給される。ファーニッシュは、ヘッドボックス202によってニップの中へ方向付けられ、ニップは、フォーミングロール208の前方に、第1のフォーミングファブリック204と第2のフォーミングファブリック206との間に形成されている。第1のフォーミングファブリック204および第2のフォーミングファブリック206は、連続的なループで移動し、フォーミングロール208を越えた後に分岐する。真空ボックスなどのような真空エレメント、またはフォイルエレメント(図示せず)が、分岐ゾーンの中で用いられ、シートを脱水すること、および、シートが第2のフォーミングファブリック206に付着されたままであることを保証することの両方を行うことが可能である。第1のフォーミングファブリック204から分離した後に、第2のフォーミングファブリック206およびウェブ102は、追加的な脱水ゾーン212を通過し、追加的な脱水ゾーン212において、吸引ボックス214が、ウェブ102および第2のフォーミングファブリック206から湿分を除去し、それによって、たとえば、約10パーセント固形分から約28パーセント固形分へ、ウェブ102のコンシステンシを増大する。また、高温空気が、脱水ゾーン212の中で使用され、脱水を改善することが可能である。次いで、ウェブ102は、トランスファニップ218において、通風乾燥(TAD)ファブリック216に移送され、トランスファニップ218では、シュー220が、TADファブリック216を第2のフォーミングファブリック206に押し付ける。いくつかのTAD製紙機械では、シュー220は、真空シューであり、真空シューは、真空を印加し、TADファブリック216へのウェブ102の移送を支援する。追加的に、いわゆるラッシュトランスファが、トランスファニップ218の中のウェブ102を移送するために、および、それを構造化するために使用され得る。第2のフォーミングファブリック206がTADファブリック216よりも速い速度でトラベルするときに、ラッシュトランスファが行われる。
ペーパーウェブ102を担持するTADファブリック216は、次に、通風ドライヤ222、224の周りを通り、通風ドライヤ222、224において、高温空気が、ウェブを通して押し込まれ、約28パーセント固形分から約80パーセント固形分へ、ペーパーウェブ102のコンシステンシを増大する。次いで、ウェブ102は、ヤンキードライヤセクション140へ移送され、ヤンキードライヤセクション140において、ウェブ102がさらに乾燥される。次いで、シートは、ドクターブレード152によってヤンキードラム142から掻き取られ(doctored off)、リール(図示せず)によって巻き取られ、ペアレントロール(図示せず)を形成する。乾燥プロセスの間の最小圧縮化の結果として、結果として生じる紙製品は、高い嵩を有しており、それに対応する低い繊維コストを有する。残念なことには、このプロセスは、高価な熱乾燥によって多量の水が除去されるので、動作させるのにコストがかかる。それに加えて、TADによって作製される紙製品の中の製紙用繊維は、典型的に、強力には結合されておらず、弱い可能性のある紙製品をもたらす。
依然として、ペーパーウェブの強度を保持し、かつ、TADと比較して低い乾燥コストを有しながら、他の方法が、CWPと比較して紙製品の嵩および柔らかさを増大するために開発されてきた。これらの方法は、一般的に、ウェットウェブを圧縮化によって脱水すること、および、次いで、所望の特性を実現するために、ウェブ繊維を再分配するようにウェブをベルトクレーピングすることを必要とする。この方法は、本明細書でベルトクレーピングと称されており、たとえば、下記特許文献1(米国特許第7,399,378号明細書)、下記特許文献2(米国特許第7,442,278号明細書)、下記特許文献3(米国特許第7,494,563号明細書)、下記特許文献4(米国特許第7,662,257号明細書)、および下記特許文献5(米国特許第7,789,995号明細書)(その開示は、その全体が引用して援用されている)に説明されている。
図3は、ベルトクレーピングに関して使用される製紙機械300の例を示している。図1に示されているCWP製紙機械100と同様に、ベルトクレーピング製紙機械300は、フォーミングセクション110のような、上記に議論されているクレセントフォーマを使用している。フォーミングセクション110を離れた後に、フェルトラン118(それは、ロール108によって一方の端部を支持されている)は、シュープレスセクション310まで延在している。ここで、ウェブ102は、バッキングロール312とシュープレスロール314との間に形成されたニップの中で、製紙用フェルト116からバッキングロール312へ移送される。シュー316は、移送と同時に、ニップに荷重を加え、ウェブ102を脱水するために使用される。
次いで、ウェブ102は、クレーピングニップ320の作用によって、ベルトクレーピングニップ320の中で、クレーピングベルト322の上に移送される。クレーピングニップ320は、バッキングロール312とクレーピングベルト322との間に画定されており、クレーピングベルト322は、クレーピングロール326によって、バッキングロール312に対して押し付けられている。クレーピングニップ320における移送において、ウェブ102のセルロース系繊維は、再位置決めおよび配向される。ウェブ102は、クレーピングベルト322と比較してより滑らかなバッキングロール312の表面に張り付こうとする傾向がある。結果的に、バッキングロール312の上に離型油を塗布し、バッキングロール312からクレーピングベルト322への移送を促進させることが望ましい可能性がある。また、バッキングロール312は、蒸気加熱されたロールであることが可能である。ウェブ102がクレーピングベルト322の上に移送された後に、真空ボックス324が、ウェブ102に真空を印加するために使用され得、クレーピングベルト322トポグラフィーの中へウェブ102を引っ張ることによって、シート厚みを増大するようになっている。
一般的に、クレーピングベルト322への移送を促進させるために、および、シート嵩および柔らかさをさらに改善するために、バッキングロール312からクレーピングベルト322へのウェブ102のラッシュトランスファを実施することが望ましい。ラッシュトランスファの間に、クレーピングベルト322は、バッキングロール312の上のウェブ102よりも遅い速度でトラベルしている。なかでも、ラッシュトランスファは、クレーピングベルト322の上のペーパーウェブ102を再分配し、ペーパーウェブ102に構造を付与し、嵩を増大し、クレーピングベルト322への移送を強化する。
このクレーピング動作の後に、ウェブ102は、低強度のプレスニップ328の中で、ヤンキードライヤセクション140の中のヤンキードラム142の上に堆積される。図1に示されているCWP製紙機械100と同様に、ウェブ102は、次いで、ヤンキードライヤセクション140の中で乾燥され、次いで、リール(図示せず)の上に巻かれる。クレーピングベルト322は、望ましい嵩および構造をウェブ102に付与するが、クレーピングベルト322は、使用するのが困難である可能性がある。クレーピングベルト322がそのトラベルを通して移動するとき、ベルトは、曲がるおよび屈曲し、クレーピングベルト322の疲労をもたらす。したがって、クレーピングベルト322は、疲労破損を受けやすい。それに加えて、クレーピングベルト322は、他の市販の類似物のないカスタム設計されたエレメントである。それらは、目標とされた構造をペーパーウェブに付与するように設計されており、製造するのが困難である可能性がある。その理由は、それらが少量生産エレメントであり、以前の商業的な歴史がほとんど存在していないからである。さらに、ウェブ102がバッキングロール312からクレーピングベルト322へラッシュトランスファされるときに、製紙機械300の速度は、クレープ率によって遅くされる。出て行くウェブ速度が遅ければ遅いほど、ベルトクレーピングされないシステムと比較して、より低い生産速度につながる。追加的に、そのようなクレーピングベルトランは、大量のフロアスペースを必要とし、したがって、製紙機械300のサイズおよび複雑さを増大する。そのうえ、クレーピングベルト322への均一で信頼性の高いシート移送は、実現するのに挑戦的である可能性がある。
米国特許第7,399,378号明細書 米国特許第7,442,278号明細書 米国特許第7,494,563号明細書 米国特許第7,662,257号明細書 米国特許第7,789,995号明細書
したがって、クレーピングベルトの難しさなしに、ファブリッククレーピングに匹敵するペーパー品質を実現することができる方法および装置を開発する要求が存在している。
1つの態様によれば、本発明は、繊維状シートを作製する方法に関する。方法は、製紙用繊維の水溶液から発生期ウェブを形成するステップと、発生期ウェブを脱水し、約10パーセント固形分から約70パーセント固形分のコンシステンシを有する脱水されたウェブを形成するステップと、脱水されたウェブを移送表面上で移動させるステップと、モールディングゾーンにおいて移送表面からモールディングロールへ脱水されたウェブを移送するステップとを含む。モールディングロールは、外部、および、モールディングロールの外部のパターン化された表面を含む。脱水されたウェブの製紙用繊維は、モールドされたペーパーウェブを形成するために、パターン化された表面上で再分配される。方法はまた、モールドされたペーパーウェブを乾燥セクションへ移送するステップと、モールドされたペーパーウェブを乾燥セクションの中で乾燥させ、繊維状シートを形成するステップと、を含む。
別の態様によれば、本発明は、繊維状シートを作製する方法に関する。方法は、製紙用繊維の水溶液から発生期ウェブを形成するステップと、発生期ウェブを脱水し、約15パーセント固形分から約70パーセント固形分のコンシステンシを有する脱水されたウェブを形成するステップと、脱水されたウェブを移送表面上で移動させるステップと、第1のモールディングゾーンにおいて移送表面から第1のモールディングロールへ脱水されたウェブを移送するステップとを含む。第1のモールディングロールは、外部、および、第1のモールディングロールの外部のパターン化された表面を含む。脱水されたウェブの製紙用繊維は、第1のモールディングロールのパターン化された表面上で再分配され、脱水されたウェブの第1の側は、モールドされた第1の側を有するペーパーウェブを形成するために、第1のモールディングロールのパターン化された表面によってパターン化される。方法は、第2のモールディングゾーンにおいて第1のモールディングロールから第2のモールディングロールへペーパーウェブを移送するステップをさらに含む。第2のモールディングロールは、外部、および、第2のモールディングロールの外部に形成されたパターン化された表面を含む。ペーパーウェブの製紙用繊維は、第2のモールディングロールのパターン化された表面上で再分配され、ペーパーウェブの第2の側は、モールドされた第1および第2の側を有するモールドされたペーパーウェブを形成するために、第2のモールディングロールのパターン化された表面によってパターン化される。それに加えて、方法は、モールドされたペーパーウェブを乾燥セクションへ移送するステップと、モールドされたペーパーウェブを乾燥セクションの中で乾燥させ、繊維状シートを形成するステップと、を含む。
本発明のこれらの態様および他の態様は、以下の開示から明らかになろう。
従来のウェットプレス製紙機械の概略ダイアグラムである。 通風乾燥製紙機械の概略ダイアグラムである。 ベルトクレーピングとともに使用されている製紙機械の概略ダイアグラムである。 本発明の第1の好適な実施形態の製紙機械構成の概略ダイアグラムである。 本発明の第2の好適な実施形態の製紙機械構成の概略ダイアグラムである。 本発明の第3の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第3の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第4の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第4の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第5の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第6の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第6の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第7の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第7の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第8の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の第8の好適な実施形態の製紙機械構成の一部分の概略ダイアグラムである。 本発明の好適な実施形態のモールディングロールの斜視図である。 図12の平面13−13に沿ってとられた、図12に示されているモールディングロールの断面図である。 線14−14に沿ってとられた、図13に示されているモールディングロールの断面図である。 浸透性のシェルの実施形態であり、図14からの詳細15を示す図である。 浸透性のシェルの実施形態であり、図14からの詳細15を示す図である。 浸透性のシェルの実施形態であり、図14からの詳細15を示す図である。 浸透性のシェルの実施形態であり、図14からの詳細15を示す図である。 浸透性のシェルの実施形態であり、図14からの詳細15を示す図である。 本発明の好適な実施形態のモールディング層の例である。 本発明の好適な実施形態のモールディング層の例である。 本発明の好適な実施形態のモールディングロールの斜視図である。
本発明は、紙製品を生産するためにモールディングロールを使用する製紙プロセスおよび装置に関する。添付の図を参照して下記に詳細に本発明の実施形態を説明する。本明細書および添付の図面の全体を通して、同じ参照番号が、同じまたは同様のコンポーネントまたは特徴を参照するために使用される。
本明細書で使用されているように、「紙製品」という用語は、製紙用繊維を組み込む任意の製品を包含する。これは、たとえば、ペーパータオル、トイレットペーパー、フェイシャルティッシュなどとして市販されている製品を含むことになる。製紙用繊維は、バージンパルプもしくはリサイクル(二次的な)セルロース系繊維、または、少なくとも51パーセントのセルロース系繊維を含む繊維ミックスを含む。そのようなセルロース系繊維は、木質繊維および非木質繊維の両方を含むことが可能である。木質繊維は、たとえば、落葉樹および針葉樹から取得されるものを含み、それは、北部および南部の針葉樹クラフト繊維などのような、針葉樹繊維、および、ユーカリ、カエデ、カバノキ、またはアスペンなどのような、広葉樹繊維を含む。本発明の製品を作製するのに適切な繊維の例は、たとえば、コットン繊維またはコットン派生物、マニラ麻、ケナフ麻、サバイグラス、亜麻、アフリカハネガヤ、わら、ジュート麻、バガス、トウワタのフロス繊維、および、パイナップル葉の繊維などのような、非木質繊維を含む。追加的な製紙用繊維は、たとえば、炭酸カルシウム、および二酸化チタン無機充填材などのような、非セルロース系物質、ならびに、ポリエステルおよびポリプロピレンのような典型的な人工繊維を含むことが可能であり、それは、意図的にファーニッシュに追加され得、または、ファーニッシュの中にリサイクルされたペーパーを使用するときに組み込まれ得る。
「ファーニッシュ」および同様の専門用語は、紙製品を作製するための、製紙用繊維、ならびに、随意的に、ウェット強度樹脂および剥離剤(debonder)などを含む水性組成物を表している。さまざまなファーニッシュが、本発明の実施形態において使用され得る。いくつかの実施形態では、ファーニッシュは、米国特許第8,080,130号明細書(その開示は、その全体が引用して援用されている)に説明されている仕様にしたがって使用されている。本明細書で使用されているように、製紙プロセスの中で完成製品へと乾燥される初期繊維および液体混合物(または、ファーニッシュ)は、「ウェブ」、「ペーパーウェブ」、「セルロースシート」、および/または「繊維状シート」と称されることになる。また、完成製品は、セルロースシートおよびまたは繊維状シートとも称され得る。それに加えて、他の修飾語句が、製紙機械またはプロセスの中の特定のポイントにおけるウェブを説明するためにさまざまに使用され得る。たとえば、ウェブは、「発生期ウェブ」、「湿潤発生期ウェブ」、「モールドされたウェブ」、および「乾燥ウェブ」とも称され得る。
本明細書において本発明を説明するときに、「マシン方向」(MD)および「クロスマシン方向」(CD)という用語は、当技術分野で十分に理解されているそれらの意味にしたがって使用される。すなわち、ファブリックまたは他の構造体のMDは、構造体が製紙プロセスにおいて製紙機械の上を移動する方向を表しており、一方、CDは、構造体のMDと交差する方向を表している。同様に、紙製品を参照するときに、紙製品のMDは、製品が製紙プロセスにおいて製紙機械の上を移動した製品の上の方向を表しており、製品のCDは、製品のMDと交差する方向を表している。
本明細書において本発明を説明するときに、ペーパーマシンに関する動作条件および変換ラインの特定の例が使用される。たとえば、ペーパーマシンの上のペーパー生産を説明するときに、さまざまな速度および圧力が使用される。本発明は、本明細書で開示されている速度および圧力を含む動作条件の特定の例に限定されないことを、当業者は理解するであろう。
I. 製紙機械の第1の実施形態
図4は、本発明の第1の好適な実施形態によるペーパーウェブを生成させるために使用される製紙機械400を示している。図4に示されている製紙機械400のフォーミングセクション110は、上記に議論され、図1および図3に示されているフォーミングセクション110と同様のクレセントフォーマである。クレセントフォーミングセクション110に対する代替的な例は、図2に示されているツインワイヤフォーミングセクション230を含む。そのような構成では、ツインワイヤフォーミングセクションの下流に、そのような製紙機械のコンポーネントの残りが、製紙機械400のものと同様にして構成および配置され得る。ツインワイヤフォーミングセクションを備えた製紙機械の例は、たとえば、米国特許出願公開第2010/0186913(その開示は、その全体が引用して援用されている)に見ることができる。製紙機械の中で使用され得る代替的なフォーミングセクションの一層さらなる例は、C−ラップ(C−wrap)ツインワイヤフォーマ、S−ラップ(S−wrap)ツインワイヤフォーマ、または、サクションブレスト(suction breast)ロールフォーマを含む。当業者は、どのように、これらのフォーミングセクション、または、一層さらなる代替的なフォーミングセクションが、製紙機械に一体化され得るかを理解するであろう。
次いで、発生期ウェブ102は、フェルトラン118に沿って脱水セクション410へ移送される。しかし、いくつかの用途では、たとえば、下記の第2の実施形態において議論されることになるように、フォーミングセクション110から分離している脱水セクションは必要とされない。脱水セクション410は、発生期ウェブ102の固形分を増大し、湿潤発生期ウェブ102を形成する。湿潤発生期ウェブ102の好適なコンシステンシは、所望の用途に応じて変化し得る。この実施形態では、発生期ウェブ102は、好ましくは、約20パーセント固形分から約70パーセント固形分の間のコンシステンシ、より好ましくは、約30パーセント固形分から約60パーセント固形分の間のコンシステンシ、さらにより好ましくは、約40パーセント固形分から約55パーセント固形分の間のコンシステンシを有する湿潤発生期ウェブ102を形成するように脱水される。発生期ウェブ102は、製紙用フェルト116からバッキングロール312へ移送されると同時に脱水される。示されている脱水セクション410は、図3を参照して上記に説明されているように、および、たとえば、米国特許第6,248,210号明細書(その開示は、その全体が引用して援用されている)に説明されているように、シュープレスロール314を使用し、バッキングロール312に押し付けて発生期ウェブ102を脱水する。当業者は、発生期ウェブ102が、たとえば、本出願人の以前の特許、米国特許第6,161,303号明細書および米国特許第6,416,631号明細書に説明されているようなロールプレスまたは変位プレスを含む、当技術分野で知られている任意の適切な方法を使用して脱水され得ることを理解するであろう。また、さらに下記に議論されているように、発生期ウェブ102は、吸引ボックスおよび/または熱乾燥を使用して脱水され得る。また、図3を参照して上記に議論されているように、バッキングロール312の表面は、発生期ウェブ102をモールディングロール420へ移送することを支援するために加熱され得る。バッキングロール312は、たとえば、蒸気加熱されたロールまたは誘導加熱されたロール、たとえば、Comaintel of Grand−Mere、Quebec、Canadaによって生産される誘導加熱されたロールなどを含む、任意の適切な手段を使用することによって加熱され得る。バッキングロール312の表面は、好ましくは、華氏約212度から華氏約220度の間の温度まで加熱される。
脱水された後に、湿潤発生期ウェブ102は、バッキングロール312の表面からモールディングゾーンの中のモールディングロール420へ移送される。この実施形態では、モールディングゾーンは、バッキングロール312とモールディングロール420との間に形成されたモールディングニップ430である。モールディングニップ430において、製紙用繊維は、モールディングロール420のパターン化された表面422によって再分配され、可変のおよびパターン化された繊維配向、ならびに、可変のおよびパターン化された基本重量を有するペーパーウェブ102をもたらす。とりわけ、パターン化された表面422は、好ましくは、複数の凹部(または「ポケット」)、および、場合によっては、突起部を含み、それらは、モールドされたウェブ102の中に、対応する突出部および凹部を作り出す。モールディングロール420は、モールディングロール方向に回転しており、それは、図4では反時計回りである。
モールディングロール420の使用は、かなりの利益を製紙プロセスに付与する。モールディングロール420によってウェブ102をウェットモールドすることは、図2に示されているTADプロセスの非効率性およびコストなしに、図1に示されているCWPによって生産される紙製品を上回って、嵩および吸収性などのような、望ましいシート特性を改善する。それに加えて、モールディングロール420の使用は、ウェブ102をモールドするためのベルト、たとえば、図3に示されているクレーピングベルト322などを使用するプロセスと比較して、製紙機械400およびプロセスの複雑さを大きく低減させる。ベルトは、製造するのが困難であり、また、パターン化された表面を備えたベルトを作製するために使用され得る材料において限定されている。ベルトは、複数のロールおよび多くの異なる可動パーツの使用を必要とし、それは、ベルトランを複雑にし、動作するのに困難なものとし、多数の破損のポイントを導入する。また、ベルトランは、ペーパーマシンおよび工場の中のフロアスペースを含む、多大な体積を必要とする。結果として、そのようなベルトランは、資本設備のすでに高価なピースのコストを増大する可能性がある。他方では、モールディングロール420は、比較的に複雑ではなく、最小の体積およびフロアスペースを必要とする。既存のCWPマシン(図1を参照)は、モールディングロール420およびバッキングロール312の追加によって、ウェットモールド製紙プロセスへ容易に変換され得る。パターン化された表面422は、モールディングロール420の上にあるか、または、モールディングロール420の一部であるので、それは、ベルトに必要とされる曲がりおよび屈曲に耐えるように設計される必要はない。
第1の実施形態では、湿潤発生期ウェブ102は、ラッシュトランスファによってバッキングロール312からモールディングロール420へ移送され得る。ラッシュトランスファの間に、モールディングロール420は、ウェブ102およびバッキングロール312よりも遅い速度でトラベルしている。この点において、ウェブ102は、速度差によってクレーピングされ、クレーピングの程度は、クレーピング率と称されることが多い。クレーピング率は、この実施形態では、以下のような式(1)にしたがって計算され得る。
クレーピング率(%)=(S/S−1)×100% 式(1)
ここで、Sは、バッキングロール312の速度であり、Sは、モールディングロール420の速度である。好ましくは、ウェブ102は、約5パーセントから約60パーセントの率でクレーピングされる。しかし、100パーセントに接近する、または、100パーセントをも超える、高い程度のクレープも用いられ得る。クレーピング率は、シートの中の嵩の程度に比例することが多いが、ペーパーマシンのスループット、ひいては、製紙機械400の生産高に反比例する。この実施形態では、バッキングロール312の上のペーパーウェブ102の速度は、好ましくは、約1,000フィート毎分から約6,500フィート毎分であることが可能である。より好ましくは、バッキングロール312の上のペーパーウェブ102の速度は、プロセスが許容する限り速く、それは、典型的に、乾燥セクション440によって限定される。より遅いペーパーマシン速度が適応され得る、より高い嵩の製品に関して、より高いクレーピング率が使用される。
また、シート移送を実現するために、および、制御シート特性を制御するために、モールディングニップ430が荷重を加えられ得る。ラッシュトランスファまたは他の方法、たとえば、下記の第3の実施形態において議論されている真空移送などが使用されるとき、モールディングニップ430において、圧縮がほとんどないかまたはまったくないことが可能である。モールディングニップ430が荷重を加えられているとき、バッキングロール312は、好ましくは、1リニアインチ当たり約20ポンド(「PLI」)から約300PLIの荷重、より好ましくは、約40PLIから約150PLIの荷重を、モールディングロール420に印加する。しかし、高い強度でより低い嵩のシートに関して、当業者は、市販のマシンでは、最大圧力は、可能な限り高いことが可能であり、用いられる特定の機械によってのみ限定されることを理解することになる。したがって、実用的な場合に、および、バッキングロール312とモールディングロール420との間の速度の差が維持され得、シート特性要件が満たされる条件において、ラッシュトランスファが使用されるときに、150PLIを超える圧力、500PLIを超える圧力、または、それ以上の圧力が、使用され得る。
モールドされた後に、モールドされたウェブ102は、乾燥セクション440へ移送され、乾燥セクション440において、ウェブ102は、約95パーセント固形分のコンシステンシまでさらに乾燥される。乾燥セクション440は、主に、ヤンキードライヤセクション140を含むことが可能である。上記に議論されているように、ヤンキードライヤセクション140は、たとえば、蒸気充填ドラム142(「ヤンキードラム」)を含み、それは、ウェブ102を乾燥させるために使用される。それに加えて、ウェット端フード144およびドライ端フード146からの高温空気が、ウェブ102に対して方向付けられ、ウェブ102がヤンキードラム142の上を搬送されるときに、ウェブ102をさらに乾燥させる。ウェブ102は、トランスファニップ450においてモールディングロール420からヤンキードラム142へ移送される。この実施形態の製紙機械400は、モールディングロール420から乾燥セクション440への直接移送によって示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、他の介在プロセスが、モールディングロール420と乾燥セクション440との間に設置され得る。
この実施形態では、トランスファニップ450は、また、圧力ニップである。ここで、荷重が、ヤンキードラム142とモールディングロール420との間に発生され、好ましくは、約50PLIから約350PLIのライン荷重(line loading)を有する。次いで、ウェブ102は、モールディングロール420の表面からヤンキードラムの表面へ移送することになる。約25パーセントから約70パーセントのコンシステンシにおいて、モールディングロール420からウェブ102を完全に除去するように、十分にしっかりとウェブ102をヤンキードラム142の表面に付着させることは困難である場合がある。ウェブ102とヤンキードラム142の表面との間の付着力を増大するために、および、ドクターブレード152におけるクレープを改善するために、接着剤が、ヤンキードラム142の表面に塗布され得る。接着剤は、システムの高速動作、および、高い噴射速度のインピンジメント式空気乾燥を可能にすることができ、また、ヤンキードラム142からのウェブ102のその後の剥離を可能にすることができる。そのような接着剤の例は、ポリ(ビニールアルコール)/ポリアミド接着剤組成物であり、この接着剤の例示的な塗布率は、1平方メートルのシート当たり約40ミリグラム未満の率である。しかし、当業者は、ヤンキードラム142へのウェブ102の移送を促進させるために使用され得る、多種多様な代替的な接着剤、および、さらに、接着剤の量を理解するであろう。
ウェブ102は、ドクターブレード152の助けを借りてヤンキードラム142から除去される。ヤンキードライヤセクション140から除去された後に、ウェブ102は、リール(図示せず)によって巻き取られ、ペアレントロール190を形成する。また、当業者は、他の動作が、特に、ヤンキードラム142の下流でリール(図示せず)の前で、製紙機械400の上で実施され得ることを理解するであろう。これらの動作は、たとえば、カレンダー加工およびドローイング加工を含むことが可能である。
使用とともに、モールディングロール420のパターン化された表面422は、クリーニングを必要とする可能性がある。製紙用繊維および他の物質は、パターン化された表面422、および、とりわけ、ポケットの上に保持され得る。動作の間のいずれの時点においても、パターン化された表面422の一部分だけが、ペーパーウェブ102に接触してモールドしている。図4に示されているロールの配置では、モールディングロール420の周囲の約半分が、ペーパーウェブ102に接触しており、他の半分(以降では、自由表面)は、ペーパーウェブ102に接触していない。次いで、クリーニングセクション460は、モールディングロール420の自由表面の反対側に位置決めされており、パターン化された表面422をクリーニングすることが可能である。当技術分野で知られている任意の適切なクリーニング方法およびデバイスが使用され得る。図4に示されているクリーニングセクション460は、マサチューセッツ州WestfordのKadant製のJN Spray Nozzlesなどのようなニードルジェットである。ノズル462は、水および/またはクリーニング溶液の高圧ストリームなどのような、クリーニング媒体を、モールディングロール420の回転方向に反対する方向に、パターン化された表面422に向けて方向付けするために使用される。クリーニング媒体が流れる角度は、好ましくは、クリーニング媒体がパターン化された表面422を打つポイントにおいて、パターン化された表面422に接するラインと、同じポイントにおいて、パターン化された表面422に対して垂直なラインとの間にある。結果として、クリーニング媒体は、次いで、パターン化された表面422の上に構築した任意の粒子状物質を彫って除去する。ノズル462およびストリームは、エンクロージャー464の中に位置付けされており、クリーニング媒体および粒子状物質を収集する。エンクロージャー464は、真空下になっており、クリーニング媒体および粒子状物質を収集するのを支援することが可能である。
II. 製紙機械の第2の実施形態
図5は、本発明の第2の好適な実施形態を示している。湿潤発生期ウェブ102がモールディングロール420の上でモールドされるときに、湿潤発生期ウェブ102のコンシステンシが低ければ低いほど、モールディングは、嵩および吸収性などのような、望ましいシート特性に大きい影響を持つことが見出された。したがって、一般的に、発生期ウェブ102を最小に脱水し、シート嵩および吸収性を増大することが有利であり、場合によっては、フォーミングの間に行われる脱水は、モールディングにとって十分である可能性がある。ウェブ102が最小に脱水されるときに、湿潤発生期ウェブ102は、好ましくは、約10パーセント固形分から約35パーセント固形分の間のコンシステンシ、より好ましくは、約15パーセント固形分から約30パーセント固形分の間のコンシステンシを有する。そのような低いコンシステンシによって、より多くの脱水/乾燥が、モールディングに続いて行われることになる。好ましくは、モールディングの間にウェブ102に付与される構造の可能な限り多くを保存するために非圧縮性の乾燥プロセスが使用される。1つの適切な非圧縮性の乾燥プロセスは、TADの使用である。さまざまな実施形態の間で、湿潤発生期ウェブ102は、したがって、約10パーセント固形分から約70パーセント固形分に延在するコンシステンシの範囲にわたってモールドされ得る。
TAD乾燥セクション540を使用する第2の実施形態の例示的な製紙機械500が、図5に示されている。任意の適切なフォーミングセクション510が、ウェブ102を形成および脱水するために使用され得るが、この実施形態では、ツインワイヤフォーミングセクション510は、図2に関連して上記に議論されているものと同様である。次いで、ウェブ102は、トランスファニップ514において第2のフォーミングファブリック206からトランスファファブリック512へ移送され、トランスファニップ514において、シュー516が、トランスファファブリック512を第2のフォーミングファブリック206に押し付ける。シュー516は、真空シューであることが可能であり、真空シューは、真空を印加し、トランスファファブリック512へのウェブ102の移送を支援する。次いで、ウェットウェブ102は、モールディングゾーンに出会う。この実施形態では、モールディングゾーンは、ロール532、トランスファファブリック512、およびモールディングロール520によって形成されたモールディングニップ530である。この実施形態では、モールディングロール520およびモールディングニップ530は、図4を参照して上記に議論されているモールディングロール420およびモールディングニップ430と同様に、構築および動作される。たとえば、ウェブ102は、上記に議論されているようにトランスファファブリック512からモールディングロール520へラッシュトランスファされ得、ロール532が、モールディングロール520の中へ搭載され、シート移送およびシート特性を制御することが可能である。速度差が使用されるときには、クレーピング率は、式(2)を使用して計算され、式(2)は、以下のように、式(1)と同様である。
クレーピング率(%)=(S/S−1)×100% 式(2)
ここで、Sは、トランスファファブリック512の速度であり、Sは、モールディングロール520の速度である。同様に、モールディングロール520は、浸透性のパターン化された表面522を有しており、浸透性のパターン化された表面522は、モールディングロール420のパターン化された表面422と同様であり、好ましくは、複数の凹部(または、「ポケット」)、および、場合によっては、突起部を有しており、それらは、モールドされたウェブ102の中に、対応する突出部および凹部を作り出す。
代替的に、発生期ウェブ102は、別々の真空脱水ゾーン212によって最小に脱水され得、真空脱水ゾーン212において、吸引ボックス214は、ウェブ102から湿分を除去し、シートがモールディングニップ530に到達する前に、約10パーセント固形分から約35パーセント固形分の望ましいコンシステンシを実現する。また、高温空気が、脱水ゾーン212の中で使用され、脱水を改善することが可能である。
モールディングの後に、ウェブ102は、次いで、トランスファニップ550においてモールディングロール520から乾燥セクション540へ移送される。図2を参照して上記に議論されている製紙機械200と同様に、真空が印加され、トランスファニップ550の中の真空シュー552を使用して、モールディングロール520から通風乾燥ファブリック216へのウェブ102の移送を支援することが可能である。この移送は、モールディングロール520とTADファブリック216との間の速度差の有無にかかわらず行われることが可能である。速度差が使用されるときに、クレーピング率は、式(3)を使用して計算され、式(3)は、以下のように、式(1)と同様である。
クレーピング率(%)=(S/S−1)×100% 式(3)
ここで、Sは、モールディングロール520の速度であり、Sは、TADファブリック216の速度である。ラッシュトランスファが、モールディングニップ530およびトランスファニップ550の両方で使用されるときに、合計のクレーピング率(それぞれのニップの中のクレーピング率を加算することによって計算される)は、好ましくは、約5パーセントから約60パーセントの間にある。しかし、モールディングニップ430(図4を参照)と同様に、100パーセントに接近する、または、100パーセントをも超える、高い程度のクレープも用いられ得る。
ペーパーウェブ102を担持するTADファブリック216は、次に、通風ドライヤ222、224の周りを通り、通風ドライヤ222、224において、高温空気が、ウェブを通して押し込まれ、約80パーセント固形分までペーパーウェブ102のコンシステンシを増大する。次いで、ウェブ102は、ヤンキードライヤセクション140へ移送され、ヤンキードライヤセクション140において、ウェブ102がさらに乾燥され、ドクターブレード152によってヤンキードライヤセクション140から除去された後に、リール(図示せず)によって巻き取られ、ペアレントロール(図示せず)を形成する。
約10パーセント固形分から約35パーセント固形分の間のコンシステンシにおいて、モールディングロール520の上の湿潤発生期ウェブ102をウェットモールドすることは、上記に議論されているTADの関連コストを伴う高級製品を生産するが、依然として、嵩の増加および繊維コストの低減を含む、モールディングロール520を使用する他の利点を保持する。
追加的に、この構成は、シートのいわゆる偏側性(sidedness)を制御する手段を与える。ペーパーウェブ102の一方の側が、ペーパーウェブ102の一方の側において異なる特性を有しており(または、有するように知覚される)、他方は、そうなっていないときに、偏側性が起こり得る。ペーパーウェブ102がCWPペーパーマシン(図1を参照)を使用して作製されるとき、たとえば、ペーパーウェブ102のヤンキー側は、空気側よりも柔らかくなっていることが知覚され得る。その理由は、ペーパーウェブ102がドクターブレード152によってヤンキードラム142から引っ張られるときに、ドクターブレード152は、シートの空気側においてよりもシートのヤンキー側において、より多くシートをクレーピングするからである。別の例では、ペーパーウェブ102が一方の側でモールドされるときに、モールディング表面に接触している側は、モールドされない側と比較して、増加した粗さ(たとえば、より深い凹部、および、より高い突出部)を有することが可能である。それに加えて、ヤンキードラム142に接触しているモールドされたペーパーウェブ102の側は、それがヤンキードラム142に適用されるときに、さらに滑らかにされることが可能である。
ペーパーウェブ102に付与されるモールドされた構造は、ペーパーウェブ102の全厚さを通して継続しない可能性があることを見出した。したがって、モールディングニップ530の中でのウェットウェブ102の移送は、ペーパーウェブ102の第1の側104を主にモールドし、トランスファニップ550の中での移送は、ペーパーウェブ102の第2の側106を主にモールドする。モールディングニップ530およびトランスファニップ550の両方においてニップパラメータを個別に制御することは、偏側性に対抗することが可能である。たとえば、モールディングロール520のパターン化された表面522は、(ペーパーウェブ102がヤンキードラム142に適用される前の)ペーパーウェブ102の第1の側104において、TADファブリック216によってペーパーウェブ102の第2の側106に付与されるものよりもそれぞれ深い凹部および高い突出部を付与するポケットおよび突起部を備えて設計され得る。次いで、ペーパーウェブ102の第1の側104がヤンキードラム142に適用されるときに、ヤンキードラム142は、突出部の高さを低減させることによって、ペーパーウェブ102の第1の側104を滑らかにすることになり、ペーパーウェブ102がドクターブレード152によってヤンキードラム142から剥離されるときに、ペーパーウェブ102の第1の側104および第2の側106の両方が、実質的に同じ特性を有するようになっている。たとえば、ユーザは、両方の側が同じ粗さおよび柔らかさを有すること、または、一般に測定されるペーパー特性が紙製品に関する通常の制御公差内にあることを知覚することが可能である。偏側性に対抗することは、モールディングロール520およびTADファブリック216のパターン化された構造を調節することに限定されない。また、偏側性は、それぞれのニップ530、550のクレーピング率および/またはローディングを含む、他のニップパラメータを制御することによって対抗され得る。
III. 製紙機械の第3の実施形態
図6Aおよび図6Bは、本発明の第3の好適な実施形態を示している。図6Aに示されているように、第3の実施形態の製紙機械600は、図4に示されている第1の実施形態の製紙機械400と同じフォーミングセクション110、脱水セクション410、および乾燥セクション440を有することが可能である。または、図6Bに示されているように、第3の実施形態の製紙機械602は、図5に示されている第2の実施形態の同じフォーミングセクション510および乾燥セクション540を有することが可能である。それらのセクションの説明は、ここでは省略されている。第1および第2の実施形態のモールディングロール420、520と同様に(それぞれ、図4および図5を参照)、第3の実施形態のモールディングロール610は、好ましくは複数の凹部(「ポケット」)を有する、パターン化された表面612を有する。シート移送およびシートモールディングを改善するために、第3の実施形態のモールディングロール610は、バッキングロール312またはトランスファファブリック512からモールディングロール610へのウェブ102の移送を助けるために、圧力差を使用する。この実施形態では、モールディングロール610は、真空セクション(「真空ボックス」)614を有しており、真空セクション(「真空ボックス」)614は、モールディングゾーンにおいて、図6Aの中のバッキングロール312または図6Bの中のロール532の反対側に位置付けされている。図6Aおよび図6Bに示されている実施形態では、モールディングゾーンは、モールディングニップ620である。パターン化された表面612は浸透性であり、浸透性のパターン化された表面612を通して流体を引き抜くことによってモールディングニップ620の中に真空を確立するために、真空ボックス614が使用され得るようになっている。モールディングニップ620の中の真空は、モールディングロール610の浸透性のパターン化された表面612の上に、および、とりわけ、浸透性のパターン化された表面612の中の複数のポケットの中へ、ペーパーウェブ102を引き込む。したがって、真空は、ペーパーウェブ102をモールドし、および、可変のおよびパターン化された繊維配向を有するように、ペーパーウェブ102の中の製紙用繊維を再配向させる。
ファブリッククレーピング(図3に示されている)などのような、他のウェットモールドプロセスでは、真空は、クレーピングベルト322への移送に続いて、真空ボックス324によって印加されている。しかし、この実施形態では、真空は、ペーパーウェブ102が移送されるときに印加される。移送の間に真空を印加することによって、移送の間の繊維の可動性および真空の引っ張りの両方が、浸透性のパターン化された表面612のポケットの中への繊維侵入の深さを増大する。増加した繊維侵入は、改善したシートモールディング振幅、および、結果として得られたウェブ特性に対するウェットモールドのより大きい影響、たとえば、改善した嵩などをもたらす。
真空移送の使用は、ニップローディングが低減されているかまたはまったくないことをモールディングニップ620が利用することを可能にする。したがって、真空移送は、ほとんど圧縮性でないプロセスであるか、または、さらには、非圧縮性のプロセスである可能性がある。圧縮化は、パターン化された表面612の突起部と、ウェブ102の中に形成された対応する凹部の中に位置付けされている製紙用繊維との間で、低減または回避され得る。結果として、ペーパーウェブ102は、ファブリッククレーピング(図3に示されている)またはCWP(図1に示されている)などのような、圧縮性のプロセスから作製されたものよりも高い嵩を有することが可能である。また、モールディングニップ620においてローディングを低減させること、または、荷重を加えないことは、図3に示されているバッキングロール312とクレーピングベルト322との間の摩耗と比較して、バッキングロール312またはトランスファファブリック512とモールディングロール610との間の摩耗の量を低減させることが可能である。摩耗を低減させることは、ラッシュトランスファを用いるニップにとって、特に重要である。その理由は、クレープ率(%)を増大すること、および/または、クレープロールローディングを増大することは、摩耗を増大する傾向があり、したがって、ランタイムの低減につながる可能性があるからである。
移送のポイントにおいて真空を使用する別の利点は、バッキングロール312またはトランスファファブリック512の上に離型剤を使用する際の柔軟性である。とりわけ、離型剤は、低減されるか、または、さらには排除され得る。上記に議論されているように、ペーパーウェブ102は、移送の間に、2つの表面のうちのより滑らかな方に張り付く傾向がある。したがって、離型剤は、好ましくは、ファブリッククレーピングの中で使用され、バッキングロール312からクレーピングベルト322へのペーパーウェブ102の移送を支援する(図3を参照)。働くために、離型剤は、慎重な処方を必要とする。また、それらは、バッキングロール312の上に構築することが可能であり、または、ペーパーウェブ102の中に保持され得る。離型剤の使用は、製紙プロセスに複雑さを加え、それらが効果的でないときには、ペーパーマシンの操業性を低減させ、ペーパーウェブ102特性に有害である可能性がある。したがって、この実施形態では、これらの問題のすべては、バッキングロール312またはトランスファファブリック512からモールディングロール610への移送のポイントにおいて真空を使用することによって回避され得る。
第2の実施形態に議論されているように、いくつかの用途に関して、湿潤発生期ウェブ102が非常に湿っているときに(たとえば、約10パーセント固形分から約35パーセント固形分のコンシステンシにおいて)、湿潤発生期ウェブ102をウェットクレーピングすることが好適である。これらの低い固形分を有するウェブは、移送するのに困難である可能性がある。これらの非常にウェットなウェブは、移送のポイントにおいて真空を使用して効果的に移送され得ることを見出した。そして、したがって、モールディングロール610のさらなる別の利点は、真空ボックス614を使用して、非常にウェットな湿潤発生期ウェブ102をウェットクレーピングする能力である。
モールディングニップ620の中の真空レベルは、バッキングロール312またはトランスファファブリック512からペーパーウェブ102を引き込むのに十分に適切に大きい。好ましくは、真空は、約ゼロ水銀柱インチから約25水銀柱インチになっており、より好ましくは、約10水銀柱インチから約25水銀柱インチになっている。
同様に、モールディングロール610の真空ゾーンのMD長さは、バッキングロール312またはトランスファファブリック512からモールディング表面612の中へペーパーウェブ102を引き込むのに十分に大きい。そのようなMD長さは、約2インチ以下程度に小さくなっていることが可能である。好適な長さは、モールディングロール610の回転速度に依存することが可能である。ウェブ102は、好ましくは、製紙用繊維をポケットの中へ引き込むのに十分な量の時間にわたって、真空を受ける。結果として、好ましくは、モールディングロール610の回転速度が増加されるのにつれて、真空ゾーンのMD長さが増加される。真空ボックス614のMD長さの上限は、エネルギー消費を低減させる願望、および、クリーニングセクション640などのような他のコンポーネントのためのモールディングロール610の中のエリアを最大化する願望によって決定される。好ましくは、真空ゾーンのMD長さは、約1/4インチから約5インチであり、より好ましくは、約1/4インチから約2インチである。
当業者は、真空ゾーンが単一の真空ゾーンに限定されるのではなく、マルチゾーン真空ボックス614も使用され得ることを理解するであろう。たとえば、2段階の真空ボックス614を使用することが好適である可能性があり、2段階の真空ボックス614では、第1の段階が、高レベルの真空を加え、バッキングロール312またはトランスファファブリック512からペーパーウェブ102を引き込み、第2の段階が、より低いレベルの真空を加え、浸透性のパターン化された表面612およびその中のポケットに対してペーパーウェブ102を引き込むことによって、ペーパーウェブ102をモールドする。そのような2段階の真空ボックスにおいて、第1の段階のMD長さおよび真空レベルは、好ましくは、ペーパーウェブ102の移送を実現するのにちょうど十分な大きさである。第1の段階のMD長さは、好ましくは、約1/4インチから約5インチであり、より好ましくは、約1/2インチから約2インチである。同様に、真空は、好ましくは、約ゼロ水銀柱インチから約25水銀柱インチであり、より好ましくは、約10水銀柱インチから約20水銀柱インチである。第2の段階のMD長さは、好ましくは、第1の段階のものよりも大きい。真空がより長い距離にわたってペーパーウェブ102に印加されるので、真空が低減され得、より高い嵩を有するペーパーウェブ102をもたらす。第2の段階のMD長さは、好ましくは、約1/4インチから約5インチであり、より好ましくは、約1/2インチから約2インチである。同様に、真空は、好ましくは、約10水銀柱インチから約25水銀柱インチであり、より好ましくは、約15水銀柱インチから約25水銀柱インチである。
モールディングニップ620の中に真空を引くことによって、湿潤発生期ウェブ102は、有利には脱水され得る。ウェブ102が真空ゾーン(真空ボックス614)を通って浸透性のパターン化された表面612の上をトラベルするときに、真空は、湿潤発生期ウェブ102から水を引き出す。脱水の程度は、真空ゾーンの中の湿潤発生期ウェブ102の滞在時間、真空の強度、クレープニップ荷重、ウェブの温度、および、湿潤発生期ウェブ102の初期コンシステンシを含む、いくつかの考慮事項の関数であることを、当業者は理解するであろう。
しかし、当業者は、モールディングニップ620がこの設計に限定されないことを理解するであろう。その代わりに、たとえば、第1の実施形態のモールディングニップ430の特徴、または、第2の実施形態のモールディングニップ530の特徴は、第3の実施形態のモールディングロール610と統合され得る。たとえば、真空ボックス614を有するモールディングロール610をラッシュトランスファと組み合わせることによって、ペーパーウェブ102の嵩をさらに増大することも望ましい可能性があり、それは、ウェブ102をさらにクレーピングし、真空が同時にウェブ102をモールドする。
また、第3の実施形態のモールディングロール610は、トランスファニップ630においてブローボックス616を有することが可能であり、トランスファニップ630において、ウェブ102は、モールディングロール610の浸透性のパターン化された表面612から、ヤンキードラム142またはTADファブリック216の表面へ移送される。ブローボックス616は、トランスファニップ630の中にいくつかの利益を提供するが、トランスファニップ450(図4を参照)またはトランスファニップ550(図5を参照)を参照して上記に議論されているように、ウェブは、それなしに乾燥セクション440、540へ移送されることも可能である。乾燥セクションがTAD乾燥セクションであるときには(図6Bを参照)、ウェブ102は、ブローボックス616、真空シュー552、または、その両方を使用して、トランスファニップ550の中で移送され得る。
陽空気圧が、ブローボックス616から、モールディングロール610の浸透性のパターン化された表面612を通して加えられ得る。陽空気圧は、モールディングロール610の浸透性のパターン化された表面612から離れるように、および、ヤンキードラム142(または、TADファブリック216)の表面に向けて、ウェブを押すことによって、トランスファニップ630におけるモールドされたウェブ102の移送を促進させる。ブローボックス616の中の圧力は、乾燥セクション440、540へのシートの良好な移送と一貫するレベルに設定され、また、ボックスサイズおよびロール構築に依存している。パターン化された表面612からシートを解放させるために、シートを横切って十分な圧力降下が存在するべきである。ブローボックス616のMD長さは、好ましくは、約1/4インチから約5インチであり、より好ましくは、約1/2インチから約2インチである。
ブローボックス616を使用することによって、モールディングロール610とヤンキードラム142またはTADファブリック216との間の接触圧力は、低減され得るかまたは排除され得ることもあり、したがって、接触ポイントにおいて、より少ないウェブ102の圧縮化をもたらし、したがって、より高い嵩をもたらす。それに加えて、ブローボックス616からの空気圧は、浸透性のパターン化された表面612における繊維がウェブ102の残りの部分とともにヤンキードラム142またはTADファブリック216へ移送することを促し、したがって、繊維ピッキングを低減させる。繊維ピッキングは、ウェブ102の中に小さい孔部(ピンホール)を生じさせ得る。
ブローボックス616の別の利点は、それが、パターン化された表面612をメインテナンスおよびクリーニングすることを支援することである。ロールを通した陽空気圧は、ロールの上の繊維および他の粒子状物質の蓄積を防止することを助けることが可能である。
第1および第2の実施形態のモールディングロール420、520と同様に、クリーニングセクション640が、モールディングロール610の自由表面の反対側に構築され得る(たとえば、図4に示されているようなクリーニングセクション460)。上記に議論されているニードルジェットを含む、当技術分野で知られている任意の適切なクリーニング方法およびデバイスが使用され得る。自由表面の反対側に構築されたクリーニングセクション460の代替例として、または、それと組み合わせて、クリーニングセクションは、自由表面を有するモールディングロール610のセクションの中のモールディングロール610の内側に構築され得る。浸透性のパターン化された表面612の利点は、クリーニング溶液またはクリーニング媒体を外向きに方向付けることによってクリーニングするように、クリーニングデバイスが、モールディングロールの内部に設置され得ることである。そのようなクリーニングデバイスは、加圧空気を(クリーニング媒体として)浸透性のパターン化された表面612を通して押し込む、ブローボックス(図示せず)またはエアナイフ(図示せず)を含むことが可能である。別の適切なクリーニングデバイスは、モールディングロール610の中に位置付けされているシャワー642、644であることが可能である。シャワー642、644は、浸透性のパターン化された表面612を通して、水および/またはクリーニング溶液を外向きにスプレーすることが可能である。好ましくは、真空ボックス646、648が、それぞれのシャワー642、644の反対側に外部位置決めされており、水および/またはクリーニング溶液を収集する。同様に、受容部649(それは、真空ボックスであることが可能である)が、シャワー642、644を囲み、モールディングロール610の内部に残っている任意の水および/またはクリーニング溶液を収集する。
IV. 製紙機械の第4の実施形態
図7Aおよび図7Bは、本発明の第4の実施形態を示している。上記に議論されているように、モールディングは、モールディングゾーンの中の製紙用繊維の可動性を増大することによって改善され得、モールディングゾーンは、この実施形態では、モールディングニップ710である。製紙用繊維の可動性を増大する1つの方法は、湿潤発生期ウェブ102を加熱することであることを見出した。第4の実施形態の製紙機械700、702は、第3の実施形態の製紙機械600、602(それぞれ図6Aおよび図6Bを参照)と同様であるが、湿潤発生期ウェブ102を加熱する特徴を含む。
この実施形態では、真空ボックス720は、デュアルゾーン真空ボックスであり、第1の真空ゾーン722および第2の真空ゾーン724を有する。第1の真空ゾーン722は、バッキングロール312またはロール532の反対側に位置決めされており、バッキングロール312またはトランスファファブリック512からモールディングロール610へ湿潤発生期ウェブ102を移送するために使用されている。第1の真空ゾーン722は、好ましくは、第2の真空ゾーン724よりも短く、第2の真空ゾーン724よりも大きい真空を使用する。第1の真空ゾーン722は、好ましくは、約2インチ未満であり、好ましくは、約2水銀柱インチから約25水銀柱インチの間の真空を引く。
この実施形態では、発生期ウェブ102は、蒸気シャワー730を使用して、モールディングロール610の上で加熱される。任意の適切な蒸気シャワー730が、本発明とともに使用され得、それは、たとえば、Washington州SeattleのWells Enterprisesによって製造されているLazy Steam インジェクターを含む。蒸気シャワー730は、モールディングニップ710に近接して、真空ボックス720の第2の真空ゾーン724の反対側に位置決めされている。蒸気シャワー730は、蒸気(たとえば、飽和蒸気または過熱蒸気)を発生させる。蒸気シャワー730は、モールディングロール610のパターン化された表面612の上の湿潤発生期ウェブ102に向けて蒸気を方向付けし、真空ボックス720の第2の真空ゾーン724は、真空を使用し、ウェブ102を通して蒸気を引き込み、したがって、ウェブ102およびその中の製紙用繊維を加熱する。第2の真空ゾーン724は、好ましくは、約2インチから約28インチであり、好ましくは、約5水銀柱インチから約25水銀柱インチの間の真空を引く。しかし、蒸気シャワー730は、真空ゾーンなしで適切に使用され得る。蒸気の温度は、好ましくは、華氏約212度から華氏約220度である。たとえば、加熱された空気または他のガスを含む、任意の適切な加熱された流体が、蒸気シャワーによって放出され得る。
モールディングニップ710の中の湿潤発生期ウェブ102を加熱することは、蒸気シャワー730から放出される加熱された流体に限定されない。その代わりに、湿潤発生期ウェブ102を加熱するための他の技法も使用され得、それは、たとえば、加熱された空気、加熱されたバッキングロール312、または、モールディングロール420、520、610自身を加熱することを含む。モールディングロール420、520、610、および、とりわけ、第1および第2の実施形態のモールディングロール420、520は、たとえば、蒸気または誘導加熱を含む、任意の適切な手段を使用することによって、バッキングロール312のように加熱され得る。空気を使用することによって、たとえば、湿潤発生期ウェブ102は、第1および第2の実施形態のモールディングロール420、520の上でモールドされている間に、加熱および乾燥され得る。
V. 製紙機械の第5の実施形態
図8は、本発明の第5の実施形態を示している。第5の実施形態の製紙機械800は、第3の実施形態の製紙機械600(図6Aを参照)と同様であるが、モールディングゾーン820においてドクターブレード810を含む。ドクターブレード810は、バッキングロール312からウェブを剥離するために使用されており、また、モールディングロール610へのウェブ102の移送を促進させるために使用されている。シートがドクターブレード810によってバッキングロール312から除去されるときに、それは、ウェブにクレープを導入し、それは、シート厚みおよび嵩を増大することが知られている。したがって、この実施形態の実装は、追加的な嵩を全体的なプロセスに追加する能力を提供する。そのうえ、ドクターブレード810によるシート移送は、バッキングロール312とモールディングロール610との間の接触の必要性を除去する。その理由は、モールディングロール610の中の真空ボックス614が、ロール接触なしに、パターン化された表面612へのシート移送を実現することになる。シート移送を実現するためにロールとロールとの接触の必要性を除去することによって、特に、ロール同士の間に速度差が存在するときに、ロール摩耗が低減される。ドクターブレード810は、モールディングゾーン820においてウェブ102をさらにクレーピングするために振動することが可能である。たとえば、米国特許第6,113,470号明細書(その開示は、その全体が引用して援用されている)に開示されているドクターブレードを含む、任意の適切なドクターブレード810が本発明とともに使用され得る。
VI. 製紙機械の第6の実施形態
図9Aおよび図9Bは、本発明の第6の実施形態を示している。第6の実施形態の製紙機械900、902は、第3の実施形態の製紙機械600、602と同様である(それぞれ、図6Aおよび図6B)。パターン化された外側表面(たとえば、図6Aおよび図6Bの中のモールディングロール610の浸透性のパターン化された表面612)を有するモールディングロールの代わりに、モールディングファブリック910が使用されており、モールディングファブリック910は、第3、第4、および第5の実施形態において議論されている浸透性のパターン化された表面612のように、湿潤発生期ウェブ102に構造を付与するようにパターン化されている。モールディングファブリック910は、一方の端部をモールディングロール920によって支持されており、他方の端部を支持ロール930によって支持されている。モールディングロール920は、(さらに下記に議論されることになるように)浸透性のシェル922を有する。浸透性のシェル922は、第3の実施形態において上記に議論されているように、真空ボックス614およびブローボックス616が使用されることを可能にする。
以前の実施形態と同様に、この実施形態は、クリーニングセクション940を含む。モールディングファブリック910によって与えられる追加的なスペースに起因して、クリーニングセクション940が、モールディングロール920と支持ロール930との間のファブリックランの上に位置付けされ得る。任意の適切なクリーニングデバイスが使用され得る。第3の実施形態と同様に、受容部945の中に囲まれているシャワー942は、ファブリックランの内部に位置決めされ、水および/またはクリーニング溶液を、モールディングファブリック910を通して外向きに方向付けることが可能である。真空ボックス944は、シャワー942の反対側に位置付けされており、水および/またはクリーニング溶液を収集することが可能である。第1および第2の実施形態と同様に、ニードルジェットが、また、エンクロージャー948の中で使用され、ノズル946から所定の角度で水および/またはクリーニング溶液を方向付けることが可能である。エンクロージャー948は、真空下になっており、スプレーノズル946によって放出される溶液を収集することが可能である。
VII. 製紙機械の第7の実施形態
図10Aおよび図10Bは、本発明の第7の実施形態を示している。図10Aに示されている製紙機械1000は、第1の実施形態の製紙機械400と同様である。同様に、図10Bに示されている製紙機械1002は、第2の実施形態の製紙機械500と同様である。これらの製紙機械1000、1002では、1つの代わりに、2つのモールディングロール1010、1020が使用されている。第1のモールディングロール1010は、パターン化された表面1012を使用して、ペーパーウェブ102の一方の側(第1の側104)を構造化するために使用され、第2のモールディングロール1020は、パターン化された表面1022を使用して、他方の側(第2の側106)を構造化するために使用される。ウェブ102の両方の表面をモールドすることは、いくつかの利点を有することが可能である。たとえば、2枚重ねの紙製品の利益を1枚重ねによって実現することが可能であり得る。その理由は、シートのそれぞれの側が、2つのモールディングロール1010、1020によって独立して制御され得るからである。また、ペーパーウェブ102のそれぞれの側を個別にモールドすることは、偏側性を低減させることを助けることも可能である。図10Bに示されている製紙機械1002において、2つのモールディングロール1010、1020を有することは、また、ウェットウェブ102が、第2のフォーミングファブリック206から、第1のモールディングロール1010へ直接的に移送され、かつ、図5のトランスファファブリック512が省略されることを可能にする。
第2の実施形態において上記に議論されているように、それぞれのモールディングロール1010、1020によってペーパーウェブ102に付与されるモールドされた構造は、ペーパーウェブ102の全厚さを通して継続しない可能性があることを見出した。したがって、ペーパーウェブ102のそれぞれの側のシート特性は、対応するモールディングロール1010、1020によって個別に制御され得る。たとえば、それぞれのモールディングロール1010、1020のパターン化された表面1012、1022は、異なる構築および/またはパターンを有しており、ペーパーウェブ102のそれぞれの側に異なる構造を付与することが可能である。それぞれのモールディングロール1010、1020を異なって構築することに対する利点が存在するが、構築は、そのように限定されず、モールディングロール1010、1020、とりわけ、パターン化された表面1012、1022は、同じように構築されてもよい。
この実施形態の2つの異なるモールディングロール1010、1020によって、モールドされたペーパーウェブ102のそれぞれの側の構造を個別に制御することによって、偏側性が対抗され得る。たとえば、第1のモールディングロール1010のパターン化された表面1012は、第2のモールディングロール1020のパターン化された表面1022よりも深いポケットおよび高い突起部を有することが可能である。このように、ペーパーウェブ102の第1の側104は、ペーパーウェブ102がヤンキードラム142に適用される前に、ペーパーウェブ102の第2の側106よりも深い凹部および高い突出部を有することになる。次いで、ペーパーウェブ102の第1の側104がヤンキードラム142に適用されるときに、ヤンキードラム142は、突出部の高さを低減させることによって、ペーパーウェブ102の第1の側104を滑らかにすることになり、ペーパーウェブ102がドクターブレード152によってヤンキードラム142から剥離されるときに、ペーパーウェブ102の第1の側104および第2の側106の両方が、実質的に同じ特性を有するようになっている。たとえば、ユーザは、両方の側が同じ粗さおよび柔らかさを有すること、または、一般に測定されるペーパー特性が紙製品に関する通常の制御公差内にあることを知覚することが可能である。
この実施形態では、ペーパーウェブ102は、第1のモールディングゾーンの中において、バッキングロール312または第2のフォーミングファブリック206から移送され、第1のモールディングゾーンは、この実施形態では、第1のモールディングニップ1030である。第1および第2の実施形態の中のモールディングニップ430、530(図4および図5を参照)の特徴に適用する同じ考慮事項が、この実施形態の第1のモールディングニップ1030に適用する。
ペーパーウェブ102の第1の側104が第1のモールディングロール1010によってモールドされた後に、ペーパーウェブ102は、次いで、第2のモールディングゾーンの中において、第1のモールディングロール1010から第2のモールディングロール1020へ移送され、第2のモールディングゾーンは、この実施形態では、第2のモールディングニップ1040である。ペーパーウェブ102は、たとえば、ラッシュトランスファによって、モールディングニップ1030、1040の両方の中で移送され得る。式(1)および(2)と同様に、この実施形態におけるそれぞれのニップ1030、1040に関するクレーピング率は、以下のような式(4)および(5)にしたがって計算され得る。
クレーピング率1(%)=(S/S−1)×100% 式(4)
クレーピング率2(%)=(S/S−1)×100% 式(5)
ここで、Sは、バッキングロール312または第2のフォーミングファブリック206の速度であり、Sは、第1のモールディングロール1010の速度であり、Sは、第2のモールディングロール1020の速度である。好ましくは、ウェブ102は、約5パーセントから約60パーセントの率で、2つのモールディングニップ1030、1040のそれぞれの中でクレーピングされる。しかし、100パーセントに接近する、または、100パーセントをも超える、高い程度のクレープも用いられ得る。2つのモールディングニップによって、またとない機会が存在し、それは、シート特性をさらに修正するために使用され得る。それぞれのクレープ率は、主に、モールドされているシートの側に影響を与えるので、2つのクレープ率は、シート偏側性を制御または変化させるために、互いに対して変化され得る。制御システムが、シート特性をモニタリングするために使用され得、これらの特性測定を使用し、個々のクレープ率、および、2つのクレープ率の間の差を制御する。
ペーパーウェブ102は、トランスファニップ1050の中において、第2のモールディングロール1020から乾燥セクション440、540へ移送される。図10Aに示されているように、乾燥セクション440は、ヤンキードライヤセクション140を含み、第1の実施形態のトランスファニップ450(図4を参照)に適用する同じ考慮事項が、この実施形態のトランスファニップ1050に適用する。図10Bに示されているように、TAD乾燥セクション540が使用され、第2の実施形態のトランスファニップ550(図5を参照)に適用する同じ考慮事項が、この実施形態のトランスファニップ1050に適用する。
VIII. 製紙機械の第8の実施形態
図11Aおよび図11Bは、本発明の第8の実施形態を示している。第8の実施形態の製紙機械1100、1102は、第7の実施形態の製紙機械1000、1002と同様であるが、第8の実施形態の2つのモールディングロール1110、1120が、第1および第2の実施形態のモールディングロール420、520の代わりに、第3の実施形態のモールディングロール610(図6Aおよび図6Bを参照)と同様に構築されている。第1のモールディングロール1110は、浸透性のパターン化された表面1112および真空ボックス1114を有する。第1のモールディングロール1110の真空ボックス1114を使用する真空移送、ラッシュトランスファ(式(4)を参照)、またはドクターブレード810(図8を参照)の任意の組み合わせを使用して、湿潤発生期ウェブ102は、第1のモールディングゾーンの中において、バッキングロール312または第2のフォーミングファブリック206から移送され、第1のモールディングゾーンは、この実施形態では、第1のモールディングニップ1130である。第1のモールディングニップ1130は、第3の実施形態のモールディングニップ620と同様に動作され得る。
ペーパーウェブ102の第1の側104が第1のモールディングロール1110の上でモールドされた後に、第2のモールディングロール1120の真空ボックス1124を使用する真空移送、第1のモールディングロール1110のブローボックス1116を使用する圧力差、ラッシュトランスファ(式(5)を参照)の任意の組み合わせを使用して、ペーパーウェブは、第2のモールディングゾーンの中において、第1のモールディングロール1110から第2のモールディングロール1120へ移送され、第2のモールディングゾーンは、この実施形態では、第2のモールディングニップ1140である。次いで、ペーパーウェブ102の第2の側106が、第2のモールディングロール1120の浸透性のパターン化された表面1122の上でモールドされる。個別にまたは組み合わせて使用される移送のタイプは、シート特性およびシート偏側性を制御するために変化され得る。第3の実施形態の中のブローボックス616および真空ボックス614に適用する考慮事項およびパラメータは、第1のモールディングロール1110のブローボックス1116、および、第2のモールディングロール1120の真空ボックス1124にも適用する。
ペーパーウェブ102は、トランスファニップ1150の中において、第2のモールディングロール1120から乾燥セクション440、540へ移送される。図11Aに示されているように、乾燥セクション440は、ヤンキードライヤセクション140を含む。図11Bに示されているように、TAD乾燥セクション540が使用されている。第3の実施形態の中のトランスファニップ630の特徴に適用する同じ考慮事項が、この実施形態のトランスファニップ1150に適用し、それは、第2のモールディングロール1120の中のブローボックス1126(ブローボックス616と同様)の使用を含む。
IX. 繊維状シート特性を制御するためのプロセスパラメータの調節
結果として得られた繊維状シートのさまざまな特性(本明細書でペーパー特性またはウェブ特性とも称される)は、当技術分野で知られている技法によって測定され得る。いくつかの特性は、ペーパーウェブ102が処理されている間に、リアルタイムで測定され得る。たとえば、ペーパーウェブ102の湿分含有量および基本重量は、ヤンキードラム142の後およびペアレントロール190の前に位置決めされているウェブ特性スキャナによって測定され得る。当技術分野で知られている任意の適切なウェブ特性スキャナが使用され得、それは、たとえば、ニュージャージー州、MorristownのHoneywellによって製造されているMXProLineスキャナなどであり、それは、ベータ線によって湿分含有量を測定し、ガンマ線によって基本重量を測定するために使用される。他の特性、たとえば、引張強度(ウェットおよびドライの両方)、厚み、および粗さが、より適切にオフラインで測定される。そのようなオフラインの測定は、ペーパーウェブ102がペーパーマシンの上で生産されているときに、ペーパーウェブ102のサンプルを採り、生産と並行して特性を測定することによって実行され得るか、または、ペアレントロール190からサンプルを採り、ペアレントロール190がペーパーマシンから除去された後に特性を測定することによって実行され得る。
第1から第8の実施形態において上記に議論されているように、さまざまなプロセスパラメータが、結果として生じる繊維状シートに対して影響を及ぼすように調節され得る。これらのプロセスパラメータは、たとえば、モールディングニップ430、530、620、710、1030、1040、1130、1140またはモールディングゾーン820における湿潤発生期ウェブ102のコンシステンシ;クレーピング率;モールディングニップ430、530、620、710、1030、1040、1130、1140における荷重;真空ボックス614、720、1114、1124によって引かれる真空;および、ブローボックス616、1116、1126によって発生される空気圧を含む。典型的に、結果として得られた繊維状シートのそれぞれのペーパー特性に関する測定値は、そのペーパー特性に関する所望の範囲の中にある。所望の範囲は、ペーパーウェブ102の最終製品に応じて変化することになる。ペーパー特性に関する測定値が所望の範囲外に入る場合には、オペレータは、ペーパー特性のその後の測定において測定値が所望の範囲内になるように、本発明のさまざまなプロセスパラメータを調節することが可能である。
真空ボックス614、720、1114、1124によって引かれる真空、および、ブローボックス616、1116、1126によって発生される空気圧は、ペーパーマシンが動作している間に簡単かつ容易に調節され得るプロセスパラメータである。結果として、本発明の製紙プロセス、とりわけ、実施形態3から6および実施形態8において説明されているものは、有利には、製紙プロセスに対するリアルタイムまたはほぼリアルタイムの調節によって、一貫した繊維状シート製品を作製するために使用され得る。
X. 浸透性のモールディングロールの構築
ここで、第3から第6および第8の実施形態の製紙機械とともに使用される浸透性のモールディングロール610、920、1110、1120の構築を説明する。簡単にするために、第3の実施形態のモールディングロール610(図6Aおよび図6B)を説明するために上記で使用されている参照番号が、対応する特徴を説明するために下記で使用される。図12は、モールディングロール610の斜視図であり、図13は、平面13−13に沿ってとられた、図12に示されているモールディングロール610の断面図である。モールディングロール610は、半径方向、および、円周方向C(図14を参照)を伴う円筒状の形状を有しており、円周方向Cは、製紙機械600のMD方向に対応している。また、モールディングロール610は、長さ方向L(図13を参照)を有しており、長さ方向Lは、製紙機械600のCD方向に対応している。モールディングロール610は、一方の端部、すなわち、被駆動端部1210において駆動され得る。モールディングロール610の被駆動端部1210を駆動するために、当技術分野で知られている任意の適切な方法が使用され得る。モールディングロール610の他方の端部、すなわち、回転端部1220は、シャフト1230によって支持されており、シャフト1230の周りに回転する。被駆動端部1210は、被駆動端部プレート1212およびシャフト1214を含み、それは、駆動され得る。回転端部1220は、回転端部プレート1222を含む。この実施形態では、被駆動端部プレート1212および回転端部プレート1222は、スチールから構築されており、スチールは、比較的に安価な構造材料である。しかし、当業者は、端部プレート1212、1222が任意の適切な構造材料から構築され得ることを理解するであろう。回転プレート1222は、軸受1224によってシャフト1230に取り付けられている。浸透性のシェル1310は、被駆動端部プレート1212および回転端部プレート1222のそれぞれの周囲に取り付けられており、それらの間にボイド1320を形成している。浸透性のパターン化された表面612が、浸透性のシェル1310の外部に形成されている。浸透性のシェル1310の詳細が、さらに下記で議論されることになる。
真空ボックス614およびブローボックス616は、ボイド1320の中に位置付けされており、また、支持構造体1354を通して、シャフト1230および被駆動端部プレート1212への回転接続部1352によって支持されている。支持構造体1354は、真空および加圧空気の両方が、シャフト1230を通して、それぞれ真空ボックス614およびブローボックス616に搬送されることを可能にする。真空ボックス614およびブローボックス616の両方は静止しており、浸透性のシェル1310は、静止したボックス614、616の周りに回転する。図13は、ロールの上で互いに対して反対側にあることになるこれらのボックスを示しているが、それらは、その機能を果たすための必要に応じて、ロール周囲の周りにおいて任意の角度で配設され得ることが認識される。真空は、真空ライン1332の使用を通して真空ボックス614の中に引かれ、真空ライン1332は、ボックス支持構造体1354の一部である。したがって、真空ポンプ1334は、真空ライン1332を介して真空ボックス614に真空を印加することができる。同様に、ポンプまたはブロワー1344が、圧力ライン1342を通して空気を押し込むために使用され、ブローボックス616の中に陽圧を生成させる。
図14は、図13の中の線14−14に沿って見た、浸透性のシェル1310および真空ボックス614の断面を示している。ブローボックス616は、真空ボックス614のときと実質的に同じようにして構築されている。図14に示されているように、真空ボックス614は、第1の上部端部1420および第2の上部端部1430を有する実質的にU字形状になっている。開いた部分が、2つの上部端部1420、1430の間に延在し、モールディングロール610の円周方向(MD)の方向Cに距離Dを有する。開いた部分の距離Dは、上記に議論されている真空ゾーンを形成している。この実施形態では、真空ボックス614は、壁部を備えたステンレス鋼から構築されており、壁部は、キャビティ1410の中に発生される真空に適応するのに、および、ロール動作の厳しさに耐えるのに、十分に厚くなっている。任意の適切な構造材料が、真空ボックスに関して使用され得るが、それは、真空によってウェブから引き込まれ得る湿分からの腐食に抵抗力のあるものであることが好ましいことを、当業者は理解するであろう。この実施形態では、真空ボックス614は、モールディングロール610の長さ(CD)方向Lに延在する単一のキャビティ1410とともに示されている。長さ(CD)方向Lに横切って均一な真空を引くために、真空ボックス614を複数のキャビティ1410に細分化することが望ましい可能性がある。当業者は、任意の数のキャビティが使用され得ることを理解するであろう。同様に、真空ボックス614を円周方向(MD)の方向Cに複数のキャビティに細分化し、たとえば、上記に議論されている2段階の真空ボックスを形成することが望ましい可能性がある。
シールが、真空ボックス614のそれぞれの端部1420、1430と浸透性のシェル1310の内側表面との間に形成されている。この実施形態では、チューブ1422は、真空ボックス614の第1の上部端部1420の中に形成されたキャビティの中に位置決めされている。圧力が印加され、チューブ1422を膨張させ、浸透性のシェル1310の内側表面に対して封止ブロック1424を押し付ける。同様に、2つのチューブ1432が、第2の上部端部1430の中に形成されたキャビティの内側に位置決めされており、浸透性のシェル1310の内側表面に対して封止ブロック1434を押し付けるために使用される。それに加えて、内部ロールシャワー1440が、真空ボックスの上流に位置決めされており、水などのような潤滑材料を、浸透性のシェル1310の底部表面に塗布することが可能であり、それによって、封止ブロック1424、1434と浸透性のシェル1310との間の摩擦力および摩耗を低減させる。同様に、真空ボックス614およびブローボックス616のCD方向のそれぞれの端部も封止されている。図13において見ることができるように、チューブ1362は、真空ボックス614およびブローボックス616の端部の中に形成されたキャビティの中に位置決めされており、浸透性のシェル1310の内側表面に封止ブロック1364を押し付けるように膨張される。ポリプロピレンまたはポリテトラフルオロエチレン含浸ポリマーなどのような、任意の適切な摩耗材料が、封止ブロック1364、1424、および1434として使用され得る。ゴムなどのような、任意の適切な膨張可能な材料が、チューブ1362、1422、1432に関して使用され得る。
図15Aから図15Eは、浸透性のシェル1310の実施形態であり、図14の中の詳細15を示している。図15A、図15B、および図15Cは、2層構築の浸透性のシェル1310を示している。最も内側の層は、構造層1510であり、外側層は、モールディング層1520である。
構造層1510は、浸透性のシェル1310サポートを提供している。この実施形態では、構造層1510は、ステンレス鋼から作製されているが、任意の適切な構造材料が使用され得る。シェルの厚さは、たとえば、第3の実施形態におけるモールディングニップ620が圧力ニップであるときに加えられる力を含む、ペーパー生産の間に加えられる力に耐えるように設計されている。構造層1510の厚さは、ロールの上の荷重に耐えるように設計されており、疲労および他の破損を回避する。たとえば、厚さは、ロールの長さ、ロールの直径、使用される材料、チャネル1512の密度、および、印加される荷重に依存することになる。有限要素解析が、実用的なロール設計パラメータおよび必要な場合にはロールクラウンを決定するために使用され得る。構造層1510は、複数のチャネル1512を有する。複数のチャネル1512は、浸透性のシェル1310の外側層とモールディングロール610の内側とを接続している。真空ボックス614またはブローボックス616のうちのいずれかから、それぞれ、真空が引かれるか、または、圧力が加えられるときに、空気が、複数のチャネル1512を通して引き出されるかまたは押し出される。
モールディング層1520は、上記に議論されているように、ウェブ102の繊維を再分配および配向させるためにパターン化されている。第3の実施形態では、たとえば、モールディング層1520は、モールディングロール610の浸透性のパターン化された表面612である。上記に議論されているように、本発明は、ティッシュ製品およびタオル製品などのような、吸収紙製品を生産するのにとりわけ適している。したがって、嵩および吸収性における利益を強化するために、モールディング層1520は、好ましくは、ウェブ102の繊維を配向させるために適切な微細なスケールでパターン化されている。モールディング層1520のポケットおよび突起部のそれぞれの密度は、好ましくは、1平方インチ当たり約50個よりも大きく、より好ましくは、1平方インチ当たり約200個よりも大きい。
図16は、モールディング層1520として使用され得る好適なプラスチックの織られたファブリックの例である。この実施形態では、織られたファブリックは、構造層1510の周りに縮められている。ファブリックは、モールディング層1520として装置の中に装着され、そのMDナックル1600、1602、1604、1606、1608、1610などが、製紙機械(たとえば、図6Aの中の600)のマシン方向に沿って延在するようになっている。ファブリックは、ファブリックのMDナックル同士の間にクレーピングポケット1620、1622、1624などを有する多層ファブリックであることが可能である。また、複数のCDナックル1630、1632、1634などが提供されており、それは、好ましくは、クレーピングファブリックのMDナックル1600、1602、1604、1606、1608、1610に対してわずかに凹んでいることが可能である。CDナックル1630、1632、1634は、MDナックル1600、1602、1604、1606、1608、1610に対して、約0.1mmから約0.3mmの距離だけ凹んでいることが可能である。ウェブ102が上記に議論されているように、バッキングロール312またはトランスファファブリック512からウェットモールドされるときに、この幾何学形状は、繊維の固有の分配を生成させる。理論に拘束されることを意図するものではないが、CDへの相対的に大きい凹んだ「ポケット」ならびに限定されたナックル長さおよび高さを有する、図示されている構造は、強い衝撃のクレーピングのときに繊維を再分配してシートを生産し、そのシートは、リサイクルファーニッシュに特に適切であり、驚くべき厚みを提供すると考えられる。第6の実施形態では、モールディング層1520は、構造層1510に取り付けられておらず、図9Aおよび図9Bに示されているモールディングファブリック910に取り付けられている。
しかし、モールディング層1520は、織られた構造に限定されない。たとえば、モールディング層1520は、ローレット加工、レーザドリル加工、エッチング加工、機械加工、およびエンボス加工などによってパターン化されたプラスチックまたは金属の層であることが可能である。プラスチックまたは金属の層は、それがモールディングロール610の構造層1510に適用される前または後のいずれかに、適切にパターン化され得る。
図15Aに戻って参照すると、複数のチャネル1512の間隔および直径は、好ましくは、モールディング層1520のロール表面において比較的に均一な真空または空気圧を提供するように設計されている。均一な圧力を印加することを助けるために、複数のチャネル1512から延在するかまたは放射状に広がる溝部1514が、構造層1510の外側表面の中にカットされ得る。しかし、モールディング層1520の下に吸引または空気圧を広げることを支援するために、他の適切なチャネル設計も使用され得る。たとえば、それぞれのチャネル1512の上部縁部は、図15Bに示されているように、面取り部1516を有することが可能である。それに加えて、チャネル1512幾何学形状は、直円柱に限定されない。その代わりに、他の適切な幾何学形状も使用され得、それは、たとえば、図15Cに示されているような直円錐台を含み、それは、複数のチャネル1512がレーザドリル加工によって生成されるときに形成され得る。
複数のチャネル1512は、好ましくは、浸透性のシェル1310の構造的要求に一貫した構築、ならびに、シート移送およびモールディングを実現するために真空または圧力をモールディング表面に均一に印加する能力を有することが可能である。図15A、図15B、および図15Cに示されている実施形態では、複数のチャネル1512は、好ましくは、約2/100インチから約1/2インチの平均直径を有しており、より好ましくは、約62/1000インチから約1/4インチの平均直径を有する。平均直径を計算する際に、溝部1514および面取り部1516の直径は除外され得る。それぞれのチャネル1512は、好ましくは、次の最も近いチャネル1512から、約64/1000インチから約375/1000インチの間隔を置いて配置されており、より好ましくは、約125/1000インチから約1/4インチの間隔を置いて配置されている。追加的に、構造層1510は、好ましくは、1平方インチ当たり約50チャネルから1平方インチ当たり約500チャネルの間の密度を有する。より近い間隔を置いて配置されたチャネル、および、より高いチャネル密度は、より良好でより均一な空気の分配を実現することが可能である。
しかし、均一な空気圧をモールディング層1520に印加するように、複数のチャネル1512の十分な密度を実現し、かつ、依然として、構造層に、図15Aに示されている実施形態に十分な構造的支持を提供させることは、困難である可能性がある。この心配を軽減するために、図15Dに示されているように、空気分配層1530が、中間層として使用され得る。空気分配層1530は、好ましくは、浸透性の材料によって形成されており、浸透性の材料は、複数のチャネル1512を通して押し出されたまたは引き込まれた空気が、モールディング層1520の下に広がることを可能にし、したがって、全体的に均一な引き込みまたは圧力を生成させる。たとえば、多孔性の焼結金属、焼結ポリマー、およびポリマーフォームを含む、任意の適切な材料が使用され得る。好ましくは、空気分配層1530の厚さは、約1/10インチから約1インチであり、より好ましくは、約1/8インチから約1/2インチである。空気分配層1530が使用されているときに、複数のチャネル1512の密度が広げられ得、直径が増加され得る。図15Dに示されている実施形態では、複数のチャネル1512は、好ましくは、約2/100インチから約2/10インチの直径を有しており、より好ましくは、5/100インチから約1/4インチの直径を有する。それぞれのチャネル1512は、好ましくは、次の最も近いチャネル1512から、5/100インチから約1インチの間隔を置いて配置されており、より好ましくは、約1/10インチから約5/10インチの間隔を置いて配置されている。追加的に、構造層1510は、好ましくは、1平方インチ当たり約50チャネル1512から1平方インチ当たり約300チャネル1512の間の密度を有する。
図15Eに示されているように、別個のモールディング層1520は、必要でない可能性もある。その代わりに、構造層1510の外側表面1518は、浸透性のパターン化された表面612を形成するために、テクスチャー加工またはパターン化され得る。図15Eに示されている実施形態では、外側表面1518は、ローレット加工によってパターン化されているが、たとえば、レーザドリル加工、エッチング加工、エンボス加工、または機械加工を含む、当技術分野で知られている任意の適切な方法も、外側表面1518をテクスチャー加工またはパターン化するために使用され得る。図15Eは、ドリル加工されたシェルの上のパターニングを示しているが、上記に議論されているように、空気分配層1530またはモールディング層1520の外側表面を、ローレット加工、レーザドリル加工、エッチング加工、エンボス加工、または機械加工することによって、パターニングを適用することも可能である。
図17は、ローレット加工された外側表面1518の上面図を示しており、図15Eに示されている断面は、図17に示されている線15E−15Eに沿ってとられている。任意の適切なパターンが使用され得るが、ローレット加工された表面は、複数の突起部1710を有しており、複数の突起部1710は、この実施形態では、ピラミッド形状になっている。この実施形態のピラミッド形状の突起部1710は、モールディングロール610のMD方向に延在する長軸、および、モールディングロール610のCD方向に延在する短軸を有する。長軸は、短軸よりも長く、ピラミッド形状の突起部1710の底辺1712にダイヤモンド形状を与えている。ピラミッド形状の突起部1710は、4つの側面1714を有しており、4つの側面1714は、頂点1716から底辺1712へ下向きに角度が付いて延在している。したがって、4つの異なるピラミッド形状の突起部1710の4つの頂上部が一緒になるエリアが、凹部またはポケット1720を形成する。ローレット加工された外側表面1518のピラミッド形状の突起部1710およびポケット1720は、製紙用繊維を再分配し、ペーパーウェブ102の上に反転した凹部および突出部をモールドおよび形成する。
ピラミッド形状の突起部1710は、溝部1730によって分離されている。ローレット加工された外側表面1518の溝部1730は、図15Aを参照して上記に説明されている溝部1514と同様である。溝部1730は、チャネル1512から外向きに放射状に広がっており、チャネル1512を通して押し出されまたは引き出される空気を、ローレット加工された外側表面1518を横切って分配し、ローレット加工された外側表面1518を横切って空気を均一に分配することを助ける。
XI. 非浸透性のモールディングロールの構築
ここで、第1、第2、および第7の実施形態の製紙機械とともに使用される非浸透性のモールディングロール420、520、1010、1020の構築を説明する。簡単にするために、第1の実施形態のモールディングロール420を説明するために上記で使用されている参照番号が、対応する特徴を説明するために下記で使用される。図18は、非浸透性のモールディングロール420の斜視図である。上記に説明されている浸透性のモールディングロール610と同様に、非浸透性のモールディングロール420は、半径方向、および、円周方向を伴う円筒状の形状を有しており、円周方向は、製紙機械400のMD方向に対応している。また、モールディングロール420は、製紙機械400のCD方向に対応する長さ方向を有する。
非浸透性のモールディングロール420は、第1の端部1810および第2の端部1820を有する。第1の端部1810または第2の端部1820のいずれか一方または両方は、当技術分野で知られている任意の適切な手段によって駆動され得る。この実施形態では、両方の端部は、シャフト1814、1824を有しており、シャフト1814、1824は、それぞれ、端部プレート1812、1822に接続されている。端部プレート1812、1822は、シェル(図示せず)のそれぞれの端部を支持しており、シェルの上に、パターン化された表面422が形成されている。ロールは、たとえば、スチールを含む、当技術分野で知られている任意の適切な構造材料から作製され得る。シェルは、パターン化された表面422のための構造的支持を形成しており、また、チャネル1512を備えていないことを除いて上記に議論されている浸透性のシェル1310と同様に、ステンレス鋼シリンダーとして構築され得る。しかし、モールディングロール420は、この構築に限定されない。当技術分野で知られている任意の適切なロール構築が、非浸透性のモールディングロール420を構築するために使用され得る。
パターン化された表面422は、上記に議論されているモールディング層1520と同様に形成され得る。たとえば、パターン化された表面422は、織られたファブリック(たとえば、図14を参照して上記に議論されているファブリックなど)によって形成され得、織られたファブリックは、非浸透性のモールディングロールのシェルの周りに縮められている。別の例では、シェルの外側表面は、テクスチャー加工またはパターン化され得る。たとえば、ローレット加工(たとえば、図17を参照して上記に議論されているローレット加工など)、エッチング加工、エンボス加工、または機械加工を含む、当技術分野で知られている任意の適切な方法が、外側表面をテクスチャー加工またはパターン化するために使用され得る。また、パターン化された表面422は、レーザドリル加工またはエッチング加工によって形成され得、そのような場合では、好ましくは、エラストマープラスチックから形成されるが、任意の適切な材料も使用され得る。
本発明は、特定の具体的で例示的な実施形態において説明されてきたが、多くの追加的な修正例および変形例が、本開示に照らして当業者に明らかになろう。したがって、本発明は、具体的に説明されているもの以外にも実施され得ることが理解されよう。したがって、本発明の例示的な実施形態は、すべての点において例示目的のものであり限定目的のものではないと考えられるべきであり、本発明の範囲は、先述の説明によってというよりもむしろ、本出願によってサポート可能な任意の請求項およびその均等物によって決定されるべきである。
本発明は、ペーパータオルおよびバスティッシュなどのような、望ましい紙製品を生産するために使用され得る。したがって、本発明は、紙製品産業に適用可能である。

Claims (38)

  1. 繊維状シートを作製する方法であって、
    (a)製紙用繊維の水溶液から発生期ウェブを形成するステップと、
    (b)前記発生期ウェブを脱水し、約10パーセント固形分から約70パーセント固形分のコンシステンシを有する脱水されたウェブを形成するステップと、
    (c)前記脱水されたウェブを移送表面上で移動させるステップと、
    (d)モールディングゾーンにおいて前記移送表面からモールディングロールへ前記脱水されたウェブを移送するステップであって、前記モールディングロールは、外部、および、前記モールディングロールの前記外部のパターン化された表面を含み、前記脱水されたウェブの製紙用繊維は、モールドされたペーパーウェブを形成するために、前記パターン化された表面上で再分配される、ステップと、
    (e)前記モールドされたペーパーウェブを乾燥セクションへ移送するステップと、
    (f)前記モールドされたペーパーウェブを前記乾燥セクションの中で乾燥させ、繊維状シートを形成するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記パターン化された表面は、複数の凹部を有することを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、前記脱水されたウェブは、約10パーセント固形分から約35パーセント固形分のコンシステンシを有することを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、前記発生期ウェブを脱水し、約10パーセント固形分から約35パーセント固形分のコンシステンシを有する脱水されたウェブを形成するステップは、前記発生期ウェブを形成するステップの間に行われることを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記脱水されたウェブは、約20パーセント固形分から約70パーセント固形分のコンシステンシを有することを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、前記脱水されたウェブは、約30パーセント固形分から約60パーセント固形分のコンシステンシを有することを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、脱水する前記ステップは、シュープレス、ロールプレス、真空脱水、変位プレス、および熱乾燥のうちの少なくとも1つを使用して、前記発生期ウェブを脱水することを含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記移送表面は、移送表面速度で移動しており、前記モールディングロールは、モールディングロール速度で回転しており、前記モールディングロール速度は、前記移送表面速度よりも小さいことを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、前記移送表面と前記モールディングロールとの間のクレーピング率は、約5パーセントから約60パーセントであることを特徴とする方法。
  10. 請求項8に記載の方法であって、前記パターン化された表面は、複数の凹部を有しており、前記脱水されたウェブの前記製紙用繊維は、前記複数の凹部の中へ押し込まれることを特徴とする方法。
  11. 請求項8に記載の方法であって、
    前記繊維状シートの特性を測定し、測定された前記特性に関する測定値を取得するステップと、
    前記測定値が、測定された前記特性の所望の範囲外であると決定するステップと、
    その後の測定の間に測定される前記特性の測定値が前記所望の範囲の中に入るように、前記移送表面速度および前記モールディングロール速度のうちの少なくとも1つを調節するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、ドクターブレードを使用し、前記脱水されたウェブを前記移送表面から前記モールディングロールの前記パターン化された表面へ移送するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項1に記載の方法であって、前記乾燥セクションは、ヤンキードライヤを含み、乾燥させる前記ステップは、前記ヤンキードライヤを使用して、前記モールドされたペーパーウェブを乾燥させるステップを含むことを特徴とする方法。
  14. 請求項1に記載の方法であって、前記乾燥セクションは、通風ドライヤを含み、乾燥させる前記ステップは、前記通風ドライヤを使用して、前記モールドされたペーパーウェブを乾燥させるステップを含むことを特徴とする方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、前記乾燥セクションは、通風乾燥ファブリックをさらに含み、前記モールドされたペーパーウェブを前記通風乾燥ファブリックへ移送することによって、前記モールドされたペーパーウェブは、前記乾燥セクションへ移送されることを特徴とする方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、前記モールディングロールは、モールディングロール速度で回転しており、前記通風乾燥ファブリックは、ファブリック速度でトラベルしており、前記ファブリック速度は、前記モールディングロール速度よりも小さいことを特徴とする方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、
    前記繊維状シートの特性を測定し、測定された前記特性に関する測定値を取得するステップと、
    前記測定値が、測定された前記特性の所望の範囲外であると決定するステップと、
    その後の測定の間に測定される前記特性の測定値が前記所望の範囲の中に入るように、前記モールディングロール速度および前記ファブリック速度のうちの少なくとも1つを調節するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする方法。
  18. 請求項1に記載の方法であって、前記モールディングゾーンは、前記移送表面と前記モールディングロールとの間に画定されたモールディングニップであることを特徴とする方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、前記モールディングニップにおいて前記移送表面と前記モールディングロールとの間に荷重を印加するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
  20. 請求項19に記載の方法であって、
    前記繊維状シートの特性を測定し、測定された前記特性に関する測定値を取得するステップと、
    前記測定値が、測定された前記特性の所望の範囲外であると決定するステップと、
    その後の測定の間に測定される前記特性の測定値が前記所望の範囲の中に入るように、前記荷重を調節するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする方法。
  21. 請求項1に記載の方法であって、前記モールディングロールの自由表面において、前記モールディングロールの前記パターン化された表面をクリーニングするステップをさらに含むことを特徴とする方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、クリーニングするステップは、前記パターン化された表面から粒子状物質を除去することができる方向に、前記パターン化された表面に向けてクリーニング媒体を方向付けるステップを含むことを特徴とする方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、前記流体は、水およびクリーニング溶液のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
  24. 請求項1に記載の方法であって、前記脱水されたウェブを加熱された表面に適用し、前記脱水されたウェブを加熱するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、前記加熱された表面は、前記移送表面であり、前記移送表面は、ロールの表面であることを特徴とする方法。
  26. 繊維状シートを作製する方法であって、
    (a)製紙用繊維の水溶液から発生期ウェブを形成するステップと、
    (b)前記発生期ウェブを脱水し、約15パーセント固形分から約70パーセント固形分のコンシステンシを有する脱水されたウェブを形成するステップと、
    (c)前記脱水されたウェブを移送表面上で移動させるステップと、
    (d)第1のモールディングゾーンにおいて前記移送表面から第1のモールディングロールへ前記脱水されたウェブを移送するステップであって、前記第1のモールディングロールは、外部、および、前記第1のモールディングロールの前記外部のパターン化された表面を含み、前記脱水されたウェブの製紙用繊維は、前記第1のモールディングロールの前記パターン化された表面上で再分配され、前記脱水されたウェブの第1の側は、モールドされた第1の側を有するペーパーウェブを形成するために、前記第1のモールディングロールの前記パターン化された表面によってパターン化される、ステップと、
    (e)第2のモールディングゾーンにおいて前記第1のモールディングロールから第2のモールディングロールへ前記ペーパーウェブを移送するステップであって、前記第2のモールディングロールは、外部、および、前記第2のモールディングロールの前記外部に形成されているパターン化された表面を含み、前記ペーパーウェブの製紙用繊維は、前記第2のモールディングロールの前記パターン化された表面上で再分配され、前記ペーパーウェブの第2の側は、モールドされた第1および第2の側を有するモールドされたペーパーウェブを形成するために、前記第2のモールディングロールの前記パターン化された表面によってパターン化される、ステップと、
    (f)前記モールドされたペーパーウェブを乾燥セクションへ移送するステップと、
    (g)前記モールドされたペーパーウェブを前記乾燥セクションの中で乾燥させ、繊維状シートを形成するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  27. 請求項26に記載の方法であって、前記第1および第2のモールディングロールのそれぞれの前記パターン化された表面は、複数の凹部を有することを特徴とする方法。
  28. 請求項26に記載の方法であって、前記第1のモールディングロールの前記浸透性のパターン化された表面は、パターンを有しており、前記第2のモールディングロールの前記パターン化された表面は、前記第1のモールディングロールの前記浸透性のパターン化された表面の前記パターンとは異なるパターンを有することを特徴とする方法。
  29. 請求項28に記載の方法であって、前記乾燥セクションは、ヤンキードライヤを含み、乾燥させる前記ステップは、前記ヤンキードライヤを使用して、前記モールドされたペーパーウェブを乾燥させるステップを含み、前記繊維状シートの前記特性が、前記第1の側において、前記第2の側と実質的に同じになるようになっていることを特徴とする方法。
  30. 請求項26に記載の方法であって、前記第1のモールディングロールは、第1のモールディングロール速度で回転しており、前記第2のモールディングロールは、第2のモールディングロール速度で回転しており、前記第2のモールディングロール速度は、前記第1のモールディングロール速度よりも小さいことを特徴とする方法。
  31. 請求項30に記載の方法であって、前記第1のモールディングロールと前記第2のモールディングロールとの間のクレーピング率は、約5パーセントから約60パーセントであることを特徴とする方法。
  32. 請求項30に記載の方法であって、前記移送表面は、移送表面速度で移動しており、前記第1のモールディングロール速度は、前記移送表面速度よりも小さいことを特徴とする方法。
  33. 請求項32に記載の方法であって、前記移送表面と前記第1のモールディングロールとの間のクレーピング率は、約5パーセントから約60パーセントであることを特徴とする方法。
  34. 請求項32に記載の方法であって、前記移送表面と前記第1のモールディングロールとの間のクレーピング率は、前記第1のモールディングロールと前記第2のモールディングロールとの間のクレーピング率とは異なることを特徴とする方法。
  35. 請求項34に記載の方法であって、前記乾燥セクションは、ヤンキードライヤを含み、乾燥させる前記ステップは、前記ヤンキードライヤを使用して、前記モールドされたペーパーウェブを乾燥させるステップを含み、前記繊維状シートの前記特性が、前記第1の側において、前記第2の側と実質的に同じになるようになっていることを特徴とする方法。
  36. 請求項30に記載の方法であって、
    前記繊維状シートの特性を測定し、測定された前記特性に関する測定値を取得するステップと、
    前記測定値が、測定された前記特性の所望の範囲外であると決定するステップと、
    その後の測定の間に測定される前記特性の測定値が前記所望の範囲の中に入るように、前記第1のモールディングロール速度および前記第2のモールディングロール速度のうちの少なくとも1つを調節するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする方法。
  37. 請求項26に記載の方法であって、前記第1のモールディングゾーンは、前記移送表面と前記第1のモールディングロールとの間に画定された第1のモールディングニップであることを特徴とする方法。
  38. 請求項26に記載の方法であって、前記第2のモールディングゾーンは、前記第1のモールディングロールと前記第2のモールディングロールとの間に画定された第2のモールディングニップであることを特徴とする方法。
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