JP2019510511A - 新規のpRNA三方向ジャンクション - Google Patents
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Abstract
phi29、M2、SF5及びGA1 pRNAに由来し、高い安定性を有する三方向ジャンクション(3WJ)RNA骨格が記載される。pRNA 3WJ骨格は、治療及び/又は診断機能のための活性剤の送達のための、化合物、コンジュゲート、組成物及びナノ粒子を形成するために使用されうる。
【選択図】図1A
【選択図】図1A
Description
関連出願
本出願は、2016年2月26日に出願された米国仮特許出願第62/300,517号の利益を主張し、その全内容が本明細書に参照により明示的に援用される。
本出願は、2016年2月26日に出願された米国仮特許出願第62/300,517号の利益を主張し、その全内容が本明細書に参照により明示的に援用される。
政府による支援
本発明は、National Science Foundationによって授与された助成番号2012174160及び0844913の下での政府の支援によってなされた。政府は本発明に一定の権利を有する。
本発明は、National Science Foundationによって授与された助成番号2012174160及び0844913の下での政府の支援によってなされた。政府は本発明に一定の権利を有する。
以前の研究では、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)及びがんの標的化など、バイオテクノロジーに応用するパッケージング(又はプロヘッド)リボ核酸(pRNA)三方向ジャンクション(3WJ)モチーフが実証されている。例えば、phi29バクテリオファージpRNA 3WJナノモチーフは、広範に研究され、例えばがん標的化機能性を有するナノ構造の合理的設計におけるビルディングブロックとして首尾よく使用されている(例えば、米国特許第9,297,013号を参照)。
診断及び治療の合理的設計におけるビルディングブロックとしてのpRNA 3WJなどのRNAナノモチーフの使用に対する一つの障害は、特徴的な低安定性であった。
新規の三叉pRNA 3WJモチーフと、治療剤の送達、疾患の診断、RNA結晶化の促進、又は安定したRNAアプタマーの生成を含むが、これらに限定されない治療及びバイオテクノロジーの用途において使用することができる化合物を構築するためのそれらの使用方法とが開示される。新規3WJの安定性は、pRNAの自己組織化特性に寄与する。よって、本明細書に開示されるpRNA 3WJモチーフは、pRNAベースのナノテクノロジーのための新しい骨格を示す。
新規の三叉pRNA 3WJモチーフと、治療剤の送達、疾患の診断、RNA結晶化の促進、又は安定したRNAアプタマーの生成を含むが、これらに限定されない治療及びバイオテクノロジーの用途において使用することができる化合物を構築するためのそれらの使用方法とが開示される。新規3WJの安定性は、pRNAの自己組織化特性に寄与する。よって、本明細書に開示されるpRNA 3WJモチーフは、pRNAベースのナノテクノロジーのための新しい骨格を示す。
UV光学融解用に設計された3成分RNA系を用いて、7種の変異phi29pRNA 3WJを含む11種のpRNA 3WJの熱力学的パラメータを測定した。以下でさらに記載される結果は、本明細書に記載のGA1、SF5、及びM2pRNA 3WJのような特定の3WJは、RNAベースのナノテクノロジーにおける骨格として一般的に使用されるステムphi29 pRNA 3WJよりも熱力学的安定性が高いことを示す。さらに、phi29pRNA 3WJ中の特定の欠失は、ステムphi29pRNA 3WJに比べてその安定性を増加させることが示されている。さらに、金属イオンは、pRNA 3WJに対する示差的安定化効果を有することが示されている。
本開示のいくつかの実施態様を添付図面に示す。しかしながら、添付の図面は、いくつかの実施態様を示しているだけであり、したがって、本開示の範囲を限定するものではないと考えられることに留意されたい。
例示的な説明、実施例及び結果を用いて本開示の三叉pRNA 3WJコンストラクト、ナノ粒子、化合物、組成物及び方法の様々な実施態様をさらに詳細に説明する前に、本開示のコンストラクト、ナノ粒子、化合物、組成物及び方法は、以下の説明に記載された特定の実施態様及び実施例の詳細に適用することに限定されない。本明細書で提供される記載は、例証のみを目的としており、限定的な意味で解釈されることを意図するものではない。このように、本明細書で使用される言語は、可能な限り最も広い範囲及び意味を与えられるように意図されており、実施態様及び実施例は例示的であり、網羅的ではないことを意味する。また、本明細書で使用される表現及び用語は、説明の目的のためのものであり、別途指示がない限り、限定的であると見なされるべきではないことを理解されたい。さらに、以下の詳細な説明では、本開示のより完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が示される。しかしながら、当業者であれば、本開示がこれらの具体的な詳細なしに実施されてもよいことは明らかであろう。他の例では、当業者に周知の特徴は、説明の不必要な複雑化を避けるために詳細には説明されていない。当業者に明らかな全ての代替、置換、改変及び均等物は、本開示の範囲内に含まれることを意図する。本明細書に開示されるコンストラクト、ナノ粒子、化合物、組成物及びそれらの製造及び適用方法及び使用方法の全ては、本開示に照らして過度の実験をすることなく作製及び実行することができる。したがって、本開示のコンストラクト、ナノ粒子、化合物、組成物及び方法は、特定の実施態様に関して記載されているが、本発明の概念、精神及び範囲から逸脱することなく、コンストラクト、ナノ粒子、化合物、組成物及び/又は方法に、又は本明細書に記載された方法の工程又は一連の工程に変化形が適用されうることは、当業者には明らかである。
米国特許第9,297,013号、米国特許第8,088,912号及び米国仮特許出願第62/300,517号を含む、本明細書で言及されるか、又は本出願のいずれかの部分で参照されるすべての特許、公開特許出願及び非特許刊行物は、それぞれの個々の特許又は刊行物が具体的かつ個々に参照により組み込まれるように示されているかのように、同じ程度にその全体が参照される。
本明細書中で他に規定されない限り、本開示に関連して使用される科学用語及び技術用語は、当業者によって一般的に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈によって別途要求されない限り、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含むものとする。本明細書で使用される場合、特定の用語「単一」は「一つ」に限定される。
本開示の方法、化合物及び組成物に従って使用される場合、以下の用語は、別途指示がない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである。
特許請求の範囲及び/又は明細書において、「含む(comprising)」という用語と併せて使用される場合、単語「a」又は「an」の使用は、「一つ」を意味しうるが、それはまた、「一又は複数」、「少なくとも一」、「一以上」の意味と一致する。特許請求の範囲において、用語「又は」は、代替物のみを指すと明示的に示されない限り、又は代替物が相互に排他的である場合、「及び/又は」を意味するために使用されるが、本開示は、代替物及び「及び/又は」のみを指す規定を支持する。用語「少なくとも一」の使用は、一だけでなく、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50、100、又はそれらに含まれる任意の整数を含むがこれらに限定されない、一より大きい任意の数量を含むと理解されるであろう。用語「少なくとも一」という用語は、それが付けられている用語に応じて、100又は1000又はそれ以上まで拡張することができ、加えて、100/1000の量は、より高度な限定はまた満足のいく結果を生み出す可能性があるため、限定的であると見なされるべきではない。加えて、用語「X、Y及びZの少なくとも一」の使用は、Xのみ、Yのみ及びZのみ、ならびにX、Y及びZの任意の組合せを含むと理解される。
本明細書中で使用される場合、全ての数値又は範囲は、文脈上別途明示しない限り、その範囲内の値及び整数の分数並びにその範囲内の整数の分数を含む。よって、説明のため、1〜10のような数値範囲への参照は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、並びに1.1、1.2、1.3、1.4、1.5等を含む。したがって、1〜50の範囲への言及は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20等最大50まで(50を含む)、並びに1.1,1.2,1.3,1.4,1.5等、2.1,2.2,2,3,2.4,2.5等を含む。一連の範囲への参照は、系列内の様々な範囲の境界の値を組み合わせる範囲を含む。よって、説明のために、例えば1〜10、10〜20、20〜30、30〜40、40〜50、50〜60、60〜75、75〜100、100〜150、150〜200、200〜250、250〜300、300〜400、400〜500、500〜750、750〜1,000の一連の範囲の参照は、例えば1〜20、10〜50、50〜100、100〜500及び500〜1,000の範囲を含む。
本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、単語「含む(comprising)」(及び含む(comprising)の任意の形、例えば「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」)、「有する(having)」(及び「有する(having)」の任意の形、例えば「有する(have)」及び「有する(has)」)、「含む(including)」(及び「含む(including)」の任意の形、例えば「含む(includes)」及び「含む(include)」又は「含有する(containing)」(及び「含有する(containing)の任意の形、例えば「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」は、包括的であるか又は制約がなく、追加の引用されていない要素又は方法工程を除外しない。
本明細書で使用される用語「又はそれらの組み合わせ」とは、その用語に先行する列挙された項目の全ての順列及び組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、又はそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC又はABCのうちの少なくとも一を含み、特定の文脈で順序が重要である場合は、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC又はCABも含むことを意図する。この例を続けると、BB、AAA、AAB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどの一又は複数の項目又は用語の繰り返しを含有する組み合わせが明示的に含まれる。当業者であれば、文脈から明らかでない限り、典型的には、任意の組み合わせにおける項目又は用語の数に制限はないことを理解するであろう。
本出願を通して、用語「約(about)」は、値が組成物の誤差の固有の変動、組成物を投与するために使用される方法、又は試験対象間に存在する変動を含むことを示すために使用される。本明細書で使用される場合、修飾語「約」又は「ほぼ(approximately)」という修飾語は、正確な値、量、程度、方向又は他の修飾された特性若しくは値を含むことを意図しているが、測定誤差、製造公差 様々な部品若しくは構成要素に加わる応力、オブザーバの誤差、磨耗及び引き裂き、並びにそれらの組み合わせも含むことを意図する。用語「約」又は「ほぼ」は、量、一時的な持続時間などのような測定可能な値を指すときに本明細書で使用される場合、例えば±20%又は±10%の変動、又は±5%、又は±1%、又は±0.1%の変動を、本開示方法を実施するために適切であるように、且つ当業者に理解されるように、包含することを意味する。本明細書で使用される場合、用語「実質的に(substantially)」とは、続いて記載される事象若しくは状況が完全に起こること、又は続いて記載される事象若しくは状況が大いに生じることを意味する。例えば、用語「実質的に」とは、続いて記載される事象若しくは状況が、少なくとも90%の確立で、又は少なくとも95%の確立で、又は少なくとも98%の確立で生じることを意味する。
本明細書で使用される場合、「一実施態様」又は「実施態様」へのいずれかの言及は、実施態様に関連して記載される特定の要素、特徴、構造又は特性が少なくとも一の実施態様に含まれ、他の実施態様に含まれうることを意味する。本明細書の様々な箇所における「一実施態様では」という句の出現は、必ずしも全てが同じ実施態様を参照するものではなく、必ずしも単一の又は特定の実施態様に限定されるものでもない。
用語「薬学的に許容される」とは、合理的な利益/リスク比に見合った毒性、刺激及び/又はアレルギー応答のような過度の有害な副作用なしに、ヒト及び/又は動物への投与に適した化合物及び組成物を指す。本開示の化合物又はコンジュゲートは、化合物又はコンジュゲートの溶解性、送達可能性、分散性、安定性及び/又は配座完全性を改善しうる担体、ビヒクル及び希釈剤を含む一又は複数の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせることができる。
「生物学的に活性な」とは、活性剤がその生理学的効果をどのように有するかに関係なく、生物体の生理学的系を修飾する活性剤の能力を意味する。
本明細書中で使用される場合、「純粋な」又は「実質的に純粋な」とは、対象種が存在する優勢な種であることを意味し(すなわち、モル基準で、その組成物中の他の対象種よりも豊富である)、特に、実質的に精製された画分は、対象種が存在する全ての高分子種の少なくとも約50パーセント(モル基準で)を含む組成物である。一般に、実質的に純粋な組成物は、組成物中に存在する全ての高分子種の約80%超、より具体的には約85%超、約90%超、約95%超、又は約99%超を含む。用語「純粋な」又は「実質的に純粋な」はまた、対象種が少なくとも60%(w/w)純粋、又は少なくとも70%(w/w)純粋、又は少なくとも75%(w/w/w)純粋、又は少なくとも85%(w/w)純粋、又は少なくとも90%(w/w)純粋、又は少なくとも92%(w/w)又は少なくとも95%(w/w)純粋、又は少なくとも96%(w/w)純粋、又は少なくとも97%(w/w)純粋、又は少なくとも98%(w/w)又は少なくとも99%(w/w)純粋、又は100%(w/w)純粋である場合を指す。
この用語の範囲及び意味の動物の非制限的な例には、イヌ、ネコ、ラット、マウス、モルモット、チンチラ、ウマ、ヤギ、ウシ、ヒツジ、動物園動物、オールド及びニューワールドサル、非ヒト霊長類及びヒトが含まれる。
「治療」とは、治療的処置を指す。「予防」とは、予防的又は防止的処置対策、又は状態又は疾患の発症を減少させることを指す。用語「治療する」とは、治療目的及び/又は予防のために組成物を対象に投与することを指す。
用語「治療用組成物」及び「医薬組成物」とは、当該分野で公知であるか又は本明細書で意図される任意の方法によって対象に投与されうる活性剤含有組成物を指し、ここで組成物の投与は、本明細書の他の箇所に記載されている治療効果をもたらす。さらに、本開示の組成物は、当技術分野で周知の製剤技術を使用して、遅延放出、制御放出、延長放出及び/又は持続放出を提供するように設計されうる。
用語「有効量」とは、本開示の方法で使用されるとき、妥当な利益/リスク比に見合った過度の有害な副作用(実質的な毒性、刺激及びアレルギー反応など)なしに、対象において検出可能な治療又は処置効果を示すのに十分な活性薬剤の量を指す。対象の有効量は、対象のタイプ、サイズ及び健康状態、処置される状態の性質及び重症度、投与方法、処置の持続時間、併用療法の性質(存在する場合)、使用される具体的な製剤などに依拠する。したがって、正確な有効量を事前に特定することはできない。しかしながら、所与の状況に対する有効量は、本明細書で提供される情報に基づく慣習的な実験を用いて、当業者によって決定されうる。
用語「軽減する」は、対象の状態、疾患又はその兆候の検出可能又は測定可能な改善を意味する。検出可能又は測定可能な改善には、状態若しくは疾患の発生、頻度、重症度、進行若しくは持続期間における主観的又は客観的な減少、低減、抑制、抑圧、制限若しくは制御、又は兆候若しくは根底にある若しくは疾患の結果の改善、又は疾患の好転が含まれる。効果的な治療結果は、疾患又は状態の発生、頻度、重症度、進行若しくは持続期間、又は対象における疾患又は状態の結果を改善、減少、低減、抑制、抑圧、制限、制御又は予防する「治療効果」又は「利益」をもたらすことができる。
状態又は疾患の安定化などの悪化の減少又は低減も良好な治療結果である。したがって、治療上の利益は、疾患若しくは状態又は疾患若しくは状態に関連する有害な兆候、合併症、結果又は根本的原因のいずれか一つ、大部分又はすべての完全な切除又は好転である必要はない。よって、状態若しくは疾患の発生、頻度、重症度、進行、若しくは持続期間における部分的な減少、低減、抑制、抑圧、制限、制御又は予防などの漸進的な改善があるとき(例えば安定化)、短期間又は長期間(時間、日、週、月など)にわたって満足のいくエンドポイントが達成されうる。状態又は疾患の潜在的な治療上の利益又は改善を提供する治療などの方法又は使用の有効性は、様々な方法及び試験アッセイによって確認することができる。
本明細書で使用される場合、用語「三方向ジャンクション」(「3WJ」)又は「三叉」骨格(又はドメイン)とは、三のRNA配列から組まれたpRNAコンストラクトを指す。111pRNA 3Wjは、等モル濃度で混合されるときに塩基対を形成する、RNAの三の(5’→3’)鎖(図1では3WJa、3WJb及び3WJcと表される)から構築されている。より具体的には、3WJaと示される第1の(5’→3’)RNAオリゴヌクレオチド配列、3WJbと示される第2の(5’→3’)RNAオリゴヌクレオチド配列及び3WJcと示される第3の(5’→3’)3WJc配列は組み合わされ、塩基対を形成して、三叉PRNA 3WJを形成し、ここで、3WJドメインの第1のブランチは3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、3WJドメインの第2のブランチは3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、3WJドメインの第3のブランチは、3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、ここで前記第1、第2及び第3のブランチの各々は、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を有するらせん状領域を含む。本開示の3WJの1つ、2つ及び/又は3つの分枝はまた、限定されないが、G−Uのような非ワトソン−クリックヌクレオチド対を含みうる。
特定の非限定的な実施態様では、本開示のpRNA 3WJ骨格の3WJa、3WJb及び3WJcオリゴヌクレオチド配列の各々は、独立して、RNAリンカー又はpRNA 3WJ骨格にコンジュゲートした生物学的に活性な部分のRNA部分を含まない、8から36ヌクレオチド(例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35又は36ヌクレオチド)を含みうる。
この開示の全体を通して、変異コンストラクトに関して、「Δ」を含む下付き文字は、変異体において欠失された対応する野生型pRNAのヌクレオチド位置を表す。用語「ドメイン」は、「コンストラクト」の代わりに使用されてもよい。オリゴヌクレオチド配列に関して使用される場合、用語「下流」とは、配列の3’末端に向かう方向を指し、「上流」とは、配列の3’末端に向かう方向をいう。
現在開示されているphi29 pRNA 3WJ欠失変異体コンストラクト、M2 pRNA 3WJ欠失変異体コンストラクト及びSF5 pRNA 3WJ欠失変異体コンストラクトについての生物物理学的研究は、野生型(WT)phi29pRNAの3WJ部分(本明細書では「ステム」とも称される)に対するそれらの高い安定性を明らかにした。よって、記載された欠失変異体コンストラクトは、WT phi29 pRNA 3WJステムを多価のナノスケール送達システムのビルディングブロックとして利用する現在の技術に対するより堅牢な代替物として使用することができる。現在開示されている新規pRNA 3WJコンストラクトは、以前に指摘したWT phi29 pRNA 3WJモチーフのような、現在使用されている技術に対するそれらの高い安定性のために、改善された薬物送達骨格として少なくとも一の用途を有する。本明細書中に開示される高い安定性phi29 pRNA 3WJ欠失変異体又は本明細書中に開示されるM2、SF5若しくはGA1pRNA 3WJを用いて設計される機能性RNAは、siRNA、リボザイム、リボスイッチ、アプタマー及びアンチセンスRNA、並びに米国特許第9,297,013号に示されているような(ただしこれらに限定されない)治療分子、標的分子又は診断分子を連結するためのリンカーを含むがこれらに限定されない様々な治療分子、標的分子又は診断分子を運ぶための治療的送達ビヒクルを含むがこれらに限定されない。野生型phi29、SF5、M2及びGA1pRNAの完全な配列は、米国特許第8,088,912号に示されている。
例えば、非限定的な実施態様では、3WJ骨格に機能的に(共有結合的に)結合したsiRNAらせんは、10〜30,15〜27又は20〜25ヌクレオチドを含んでもよく、RISC(RNA誘発サイレンシング複合体)と命名されたタンパク質/RNA複合体によるmRNAの切断を介して遺伝子発現を妨げる。siRNAは、特異的に(例えば、無関係な構造の適切なコントロールと比較して統計的に有意に)、mRNAがsiRNAのセンス鎖と同一の配列を含む標的タンパク質の発現を抑制する。
非限定的な実施態様では、リボザイムは酵素活性を有するRNA分子を含みうる。リボザイムはかなりの治療可能性を有し、リボザイムの触媒中心に相補的な配列を含有するmRNA又はRNAのウイルスゲノムのようなRNA基質を遮断及び切断することによって遺伝子機能を調節することができる。
非限定的な実施態様では、RNAアプタマーは、結合ポケットの形成を介してリガンド(例えば、有機化合物、ヌクレオチド又はペプチド)を特異的に認識する能力において、抗体の機能と類似の機能を有するオリゴヌクレオチドのファミリーのメンバーでありうる。指数関数的濃縮(SELEX)によるリガンドの系統的進化は、in vitroで開発された無作為化RNAプールから、所望の結合特異性を有するアプタマーをスクリーニングするために使用される方法である。この技術を用いて、疾患に関連するマーカーを標的とするために、様々なアプタマーを選択することができる。
非限定的な実施態様では、リボスイッチは、小分子に結合し、遺伝子発現を制御するRNA成分を含みうる。生物学的制御機構として、リボスイッチは代謝産物を認識し、mRNA転写の早期終了を誘発し、リボソームがmRNAを翻訳するのをブロックし、mRNAを切断し、さらにはmRNAの破壊を引き起こしうる。
非限定的な実施態様では、siRNA、リボザイム、アンチセンスRNA、アプタマー及びリボスイッチを含むこのようなRNA部分、並びに他の触媒又は編集RNAは、当技術分野で認められた方法に従って、3WJ骨格に容易に融合又はコンジュゲートして、RNAナノ粒子のアセンブリのためのモジュラーシステムを提供することができる。例えばRNAナノメディシンのための本明細書に開示される化合物、組成物及び方法の利点の中には、自己組織化、高い物理化学的及び生理学的安定性、多価、標的送達、タンパク質非含有(非免疫原性、非炎症性、非毒性、リンホカイン、ケモカイン又はサイトカイン応答、例えばインターフェロン応答の非誘発性などの応答に関連する利点を含む)、ナノスケールサイズ、規定された構造及び化学量論を有する制御合成、治療と治療効果の検出の一粒子への組み合わせの寄与が含まれる。
非限定的な実施態様では、3WJ骨格の各ブランチは、異なる治療有効量、レポーター及び/又は標的リガンドを担持し、それによって多価化合物を形成するように別々に機能化されうる。標的化合物は、細胞型特異的送達を可能にし、投与される薬物の濃度を低下させ、したがって副作用を低減する。多価アプローチは、特定の実施態様が治療剤の混合物(例えば、本明細書に組まれた3WJナノ粒子複合体に組まれうる異なるサブユニットを介して送達される異なる薬物)を含み、それによって相乗効果をもたらすことを可能にする。多価は、単回投与で導入される一のナノ粒子に組み合わせられた、治療効果の検出と共に治療を可能にする、これら及び/又は他の考えられる実施態様においてさらなる利点を提供する。
非限定的な実施態様では、本明細書に開示される3WJ骨格を含むRNAナノ粒子は、典型的且つ有利にはナノメートルスケールでサイズ決定されうる。非限定的な実施態様では、10〜50nmの範囲の粒子は、細胞表面受容体媒介性エンドサイトーシスを介して細胞膜を通過するのに十分小さいが、身体によって保持されるのに十分に大きいため、適切である。よって、本明細書に記載のナノ粒子送達は、治療剤及び/又は診断剤の薬物動態、薬力学、生体内分布及び安全性を改善する。さらに、現在開示されている治療化合物のタンパク質を含まない性質により、これらのナノ粒子は実質的に非免疫原性であり、レシピエントにおける抗体の誘導を回避することによって、これらの実施態様は、がん、ウイルス感染及び遺伝的病気を含む慢性疾患の治療のためのナノ粒子の安全な投与を可能にする。
非限定的な実施態様では、二つ又は三つ又はそれ以上のRNAナノ構造ドメイン(例えば、siRNA、分子標的部分、リボザイム、アンチセンスRNA及びアプタマーなどの生物学的に活性な部分を含む若しくは他の機能的ドメインなどの類似又は非類似のドメイン)は、本開示の3WJ骨格に共有結合されうる。
実験
材料及び方法
pRNA 3WJコンストラクト設計
pRNA 3WJは、ほぼ等モル濃度で混合された三つのRNAオリゴマーから組むことができる。この研究で調査されたpRNAコンストラクトは、3WJa、3WJb及び3WJcと称される三本のRNA鎖から組まれた(図1A−B)。コンストラクトは、ほぼ等しい自由エネルギーの三つのらせんを形成するために、A、CE、及びDバルジ(図1A)を含まない、折り畳みpRNAの中央3WJ領域を包含するように設計された。本明細書中で利用されるpRNA 3WJコンストラクトは、3WJ「コア」において野生型に対して実質的な配列同一性を保持し、特定のコンストラクト(例えば、図2〜図3)において3WJ「コア」に対して遠位の変化を含み、各ブランチのらせん形成の自由エネルギーは0.1kcal/mol以内であったことを裏付けた。各3WJコンストラクトの三つのオリゴヌクレオチド配列を表1に示す。各分枝二本鎖の予測自由エネルギーは、二本の鎖が独立して一緒になると仮定したらせん開始条件を含む。これは、このブランチが3WJにおいて同じエントロピーのペナルティを有するべきではないため、形成された第3のブランチにおけるらせん形成のペナルティを過大評価している。したがって、以下に示す計算された3WJ自由エネルギー(例えば、表2)は、実際に3WJの安定性を過小評価する。オリゴヌクレオチドは、Integrated DNA Technologies(IDT)から購入し、製造者の指示に従って調製した。純度は、32P標識及びゲル電気泳動によって>95%であることが確認された。表1試験された各pRNAコンストラクトに関する成分3WJa、3WJb及び3WJc(図5A、5B、6A及び6B)3WJコンストラクト中の不対バルジヌクレオチドには下線が引かれている。下付き文字は、変異体において欠失された対応する野生型pRNAのヌクレオチド位置を表す。
材料及び方法
pRNA 3WJコンストラクト設計
pRNA 3WJは、ほぼ等モル濃度で混合された三つのRNAオリゴマーから組むことができる。この研究で調査されたpRNAコンストラクトは、3WJa、3WJb及び3WJcと称される三本のRNA鎖から組まれた(図1A−B)。コンストラクトは、ほぼ等しい自由エネルギーの三つのらせんを形成するために、A、CE、及びDバルジ(図1A)を含まない、折り畳みpRNAの中央3WJ領域を包含するように設計された。本明細書中で利用されるpRNA 3WJコンストラクトは、3WJ「コア」において野生型に対して実質的な配列同一性を保持し、特定のコンストラクト(例えば、図2〜図3)において3WJ「コア」に対して遠位の変化を含み、各ブランチのらせん形成の自由エネルギーは0.1kcal/mol以内であったことを裏付けた。各3WJコンストラクトの三つのオリゴヌクレオチド配列を表1に示す。各分枝二本鎖の予測自由エネルギーは、二本の鎖が独立して一緒になると仮定したらせん開始条件を含む。これは、このブランチが3WJにおいて同じエントロピーのペナルティを有するべきではないため、形成された第3のブランチにおけるらせん形成のペナルティを過大評価している。したがって、以下に示す計算された3WJ自由エネルギー(例えば、表2)は、実際に3WJの安定性を過小評価する。オリゴヌクレオチドは、Integrated DNA Technologies(IDT)から購入し、製造者の指示に従って調製した。純度は、32P標識及びゲル電気泳動によって>95%であることが確認された。表1試験された各pRNAコンストラクトに関する成分3WJa、3WJb及び3WJc(図5A、5B、6A及び6B)3WJコンストラクト中の不対バルジヌクレオチドには下線が引かれている。下付き文字は、変異体において欠失された対応する野生型pRNAのヌクレオチド位置を表す。
UV光学溶融
各3WJコンストラクトについて、三つのRNAオリゴマー3WJa、3WJb及び3WJcを、0.4μMから40μMの100倍希釈範囲にわたるほぼ等モル濃度で混合した。UV光学溶融は、3成分RNA系の分析を変えながら、前述(Schroeder and Turner 2009)のように行った。簡単に説明すると、Beckman Coulter DU−800分光光度計を用いて、標準的な溶融バッファー条件下(1M塩化ナトリウム、10mMカコジル酸ナトリウム、0.5mM EDTA、pH7.0)(Gu et al. 2013)で融解を行った。260℃及び280nmにおける吸光度を、測定可能な最大温度範囲と、中間点及びコンストラクトの予想されるTmsがほぼ等しい範囲との両方で、4℃から90℃の温度に応じて測定した。最低エネルギー構造を再現性よく形成するために、RNA試料を90℃に加熱し、溶解又はマグネシウムの添加前にゆっくりと冷却した。塩化ナトリウム濃度は、10mMの金属イオンを含む溶融物については1桁低下したが、他の条件は全て同じままであった。EDTAの存在により、有効なMg2+濃度は10mMよりわずかに低かった可能性がある。各コンストラクトについて、単一のRNA鎖3WJa、3WJb及び3WJcの光学溶融と、全ての対毎の組み合わせもまた実施した。融解温度を決定するためにMeltwinを用いて融解曲線を適合させ、平衡定数Keqを式1によって与えたvan’t Hoffプロットから熱力学的パラメータを決定した。
ここで、CT =総鎖濃度であり、非自己相補的配列を含む平衡による三分子解離反応についてはn=3であり、線形適合の良好さ、誤差の良好な推定値は≧0.90であった。溶融転移の急峻性とvan’t Hoffプロットの直線性は、二状態溶融を示唆しているが、ΔCp=0の仮定は厳密には追従しない。エンタルピーはいくらかの温度依存性を示すが、エンタルピー及び熱容量の値には大きな誤差がある。エンタルピーとエントロピーの誤差は相関しているため、自由エネルギーは依然として有用で予測可能な値を提供する。さらに、温度依存性の熱容量の変化に対する補正は、多ブランチループモチーフの最終自由エネルギーの値、すなわち<0.5kcal/molの誤差内では小さな効果を有する。最近傍データベース(Nearest Neighbor Database)(表2、図6A〜6B)から計算したRNAらせんの安定性寄与を差し引くことにより、pRNA 3WJナノモチーフの熱力学的安定性を計算した。
各3WJコンストラクトについて、三つのRNAオリゴマー3WJa、3WJb及び3WJcを、0.4μMから40μMの100倍希釈範囲にわたるほぼ等モル濃度で混合した。UV光学溶融は、3成分RNA系の分析を変えながら、前述(Schroeder and Turner 2009)のように行った。簡単に説明すると、Beckman Coulter DU−800分光光度計を用いて、標準的な溶融バッファー条件下(1M塩化ナトリウム、10mMカコジル酸ナトリウム、0.5mM EDTA、pH7.0)(Gu et al. 2013)で融解を行った。260℃及び280nmにおける吸光度を、測定可能な最大温度範囲と、中間点及びコンストラクトの予想されるTmsがほぼ等しい範囲との両方で、4℃から90℃の温度に応じて測定した。最低エネルギー構造を再現性よく形成するために、RNA試料を90℃に加熱し、溶解又はマグネシウムの添加前にゆっくりと冷却した。塩化ナトリウム濃度は、10mMの金属イオンを含む溶融物については1桁低下したが、他の条件は全て同じままであった。EDTAの存在により、有効なMg2+濃度は10mMよりわずかに低かった可能性がある。各コンストラクトについて、単一のRNA鎖3WJa、3WJb及び3WJcの光学溶融と、全ての対毎の組み合わせもまた実施した。融解温度を決定するためにMeltwinを用いて融解曲線を適合させ、平衡定数Keqを式1によって与えたvan’t Hoffプロットから熱力学的パラメータを決定した。
ここで、CT =総鎖濃度であり、非自己相補的配列を含む平衡による三分子解離反応についてはn=3であり、線形適合の良好さ、誤差の良好な推定値は≧0.90であった。溶融転移の急峻性とvan’t Hoffプロットの直線性は、二状態溶融を示唆しているが、ΔCp=0の仮定は厳密には追従しない。エンタルピーはいくらかの温度依存性を示すが、エンタルピー及び熱容量の値には大きな誤差がある。エンタルピーとエントロピーの誤差は相関しているため、自由エネルギーは依然として有用で予測可能な値を提供する。さらに、温度依存性の熱容量の変化に対する補正は、多ブランチループモチーフの最終自由エネルギーの値、すなわち<0.5kcal/molの誤差内では小さな効果を有する。最近傍データベース(Nearest Neighbor Database)(表2、図6A〜6B)から計算したRNAらせんの安定性寄与を差し引くことにより、pRNA 3WJナノモチーフの熱力学的安定性を計算した。
pRNA 3WJ二次構造及び自由エネルギー予測
四つのRNA二次構造予測プログラム:RNA Structure、RNA fold、mfold及びRNAsoftを使用して、各pRNAコンストラクトの二次構造及び安定性を予測した。RNA Structure、RNAfold及びmfoldにおける予測に関して、pRNA鎖3WJa及び3WJbと、3WJb及び3WJcとは、5’-aaaa-3’ヘアピンと接合され、その後、コンストラクトは一本鎖として折り畳まれる。自由エネルギー予測は、ヘアピンの位置、つまり、ヘアピンが鎖3WJa及び3WJbと鎖3WJb及び3WJcとの間、鎖3WJb及び3WJcと鎖3WJc及び3WJaとの間、又は鎖3WJc及び3WJaと鎖3WJa及び3WJbとの間にどのように位置するかには影響されない。RNAsoftにおける予測に関して、pRNA鎖3WJa及び3WJbは、5’-aaaa-3’ヘアピンと接合され、鎖3WJcとともに折り畳まれる。また、自由エネルギー予測は、ヘアピンの位置、つまり、ヘアピンが鎖3WJaと3WJbと鎖3WJbとの間、鎖3WJbと3WJcとの間、又は鎖3WJcと3WJaとの間にどのように位置するかには影響されない。各コンストラクトに関して、各プログラムによって出力される最も安定した構造は、設計された構造である。強制塩基対又は一本鎖制限は使用されなかった。追加されたヘアピンを補正するために、二つの5’−aaaa−3’ヘアピンペナルティを、RNA Structure、RNAfold及びmfoldによって出力された二次構造安定性から差し引いた。RNAsoftによって予測された安定性に関して、一つの5’−aaaa−3’ヘアピンペナルティを差し引いた。計算には3WJの開始条件が考慮されるため、その自由エネルギーは、一本鎖RNA、二本鎖、又は三成分系との関連で、誤差内で正確である。二つのオリゴマーを一緒にするためのエントロピーペナルティは、開始条件の自由エネルギーに含まれる。RNAヘアピン及びRNA分子間相互作用を開始する自由エネルギーは、5.4±0.2kcal/molから6.4±0.2kcal/mol(スパニングループ長さn=3からn=9)及びび4.09±0.2kcal/molである。したがって、一本鎖自己折り畳みと比較して三本のオリゴヌクレオチド鎖を一緒にする際には、実質的にエントロピーエネルギー差が存在するが、多分岐ループの自由エネルギーの計算はこの差異を説明し、異なる状況で比較可能な3WJモチーフの比較を行う。
四つのRNA二次構造予測プログラム:RNA Structure、RNA fold、mfold及びRNAsoftを使用して、各pRNAコンストラクトの二次構造及び安定性を予測した。RNA Structure、RNAfold及びmfoldにおける予測に関して、pRNA鎖3WJa及び3WJbと、3WJb及び3WJcとは、5’-aaaa-3’ヘアピンと接合され、その後、コンストラクトは一本鎖として折り畳まれる。自由エネルギー予測は、ヘアピンの位置、つまり、ヘアピンが鎖3WJa及び3WJbと鎖3WJb及び3WJcとの間、鎖3WJb及び3WJcと鎖3WJc及び3WJaとの間、又は鎖3WJc及び3WJaと鎖3WJa及び3WJbとの間にどのように位置するかには影響されない。RNAsoftにおける予測に関して、pRNA鎖3WJa及び3WJbは、5’-aaaa-3’ヘアピンと接合され、鎖3WJcとともに折り畳まれる。また、自由エネルギー予測は、ヘアピンの位置、つまり、ヘアピンが鎖3WJaと3WJbと鎖3WJbとの間、鎖3WJbと3WJcとの間、又は鎖3WJcと3WJaとの間にどのように位置するかには影響されない。各コンストラクトに関して、各プログラムによって出力される最も安定した構造は、設計された構造である。強制塩基対又は一本鎖制限は使用されなかった。追加されたヘアピンを補正するために、二つの5’−aaaa−3’ヘアピンペナルティを、RNA Structure、RNAfold及びmfoldによって出力された二次構造安定性から差し引いた。RNAsoftによって予測された安定性に関して、一つの5’−aaaa−3’ヘアピンペナルティを差し引いた。計算には3WJの開始条件が考慮されるため、その自由エネルギーは、一本鎖RNA、二本鎖、又は三成分系との関連で、誤差内で正確である。二つのオリゴマーを一緒にするためのエントロピーペナルティは、開始条件の自由エネルギーに含まれる。RNAヘアピン及びRNA分子間相互作用を開始する自由エネルギーは、5.4±0.2kcal/molから6.4±0.2kcal/mol(スパニングループ長さn=3からn=9)及びび4.09±0.2kcal/molである。したがって、一本鎖自己折り畳みと比較して三本のオリゴヌクレオチド鎖を一緒にする際には、実質的にエントロピーエネルギー差が存在するが、多分岐ループの自由エネルギーの計算はこの差異を説明し、異なる状況で比較可能な3WJモチーフの比較を行う。
電気泳動ゲル移動度シフトアッセイ
電気泳動ゲル移動度シフトアッセイ(EMSA)を使用して、pRNA 3WJコンストラクトの形成をモニターした。標準的な溶融バッファー中で40μMの濃度のRNA(1M塩化ナトリウム、10mMカコジル酸ナトリウム、0.5mM EDTA、pH 7.0)を10分間にわたって80℃に加熱し、その後、MJ Research PTC−200 Peltier Thermal Cycler中0.1℃/sの速度で4℃に冷却した。RNAをスクロース充填色素と混合し、予め冷却した、エチジウムブロマイドで染色した2%(w/v)アガロース中、50V及び4℃でTAEバッファー中で泳動させた。RNA一本鎖(phi29 3WJa)、対の組合せ(phi29 3WJa+3WJb)、及び全ての組まれたpRNA 3WJの移動度をモニターした。
電気泳動ゲル移動度シフトアッセイ(EMSA)を使用して、pRNA 3WJコンストラクトの形成をモニターした。標準的な溶融バッファー中で40μMの濃度のRNA(1M塩化ナトリウム、10mMカコジル酸ナトリウム、0.5mM EDTA、pH 7.0)を10分間にわたって80℃に加熱し、その後、MJ Research PTC−200 Peltier Thermal Cycler中0.1℃/sの速度で4℃に冷却した。RNAをスクロース充填色素と混合し、予め冷却した、エチジウムブロマイドで染色した2%(w/v)アガロース中、50V及び4℃でTAEバッファー中で泳動させた。RNA一本鎖(phi29 3WJa)、対の組合せ(phi29 3WJa+3WJb)、及び全ての組まれたpRNA 3WJの移動度をモニターした。
結果
pRNA 3WJナノモチーフ安定性
各コンストラクト及びそのそれぞれの3WJナノモチーフについてのUV光学溶融によって決定された熱力学的パラメータを表2に報告する。GA1、SF5及びM2pRNA 3WJは、ステムphi29pRNA 3WJよりも高い安定性を示した(表2)。
表2pRNA 3WJコンストラクト及びナノモチーフについての熱力学的パラメータエンタルピー、エントロピー及び自由エネルギーにおける誤差は、それぞれ、10%、10%及び5%であると推定される。
pRNA 3WJナノモチーフ安定性
各コンストラクト及びそのそれぞれの3WJナノモチーフについてのUV光学溶融によって決定された熱力学的パラメータを表2に報告する。GA1、SF5及びM2pRNA 3WJは、ステムphi29pRNA 3WJよりも高い安定性を示した(表2)。
表2pRNA 3WJコンストラクト及びナノモチーフについての熱力学的パラメータエンタルピー、エントロピー及び自由エネルギーにおける誤差は、それぞれ、10%、10%及び5%であると推定される。
溶融曲線は、RNA三重らせんから一本鎖RNAへの協調的転移の前提を裏付ける非常に急峻な転移を示した(図4A)。一本鎖又は対の組み合わせ溶融物のいずれも、3WJと競合する有意な転移を示さなかった(データ非表示)。例えば、phi29鎖3WJa及び3WJbの溶融物は、51℃の溶融温度を有する転移を示したが、完全な3WJ(すなわち、3WJa、3WJb及び3WJc鎖を合わせたもの)は、溶融温度56℃で転移を示した。しかしながら、三本鎖の全てが存在する場合、3WJの形成が好ましい。非自己相補的RNA二本鎖について先に示されたように、自己相補的二本鎖を形成する一本鎖の別のコンフォメーションのTmが、エンタルピーが自己相補性二本鎖に関してより好ましい場合により高いTmを有する場合でも、非自己相補的二本鎖を形成する。3WJコンストラクトの自由エネルギーはvan’t Hoffプロットから計算され、ここで、直線適合の良好さは全ての溶融物について≧0.90であった(図4B)。最近傍データベース(Nearest Neighbor Database)(表2、図6A〜6B)から計算したRNAらせんの安定性寄与を差し引くことにより、pRNA 3WJナノモチーフの熱力学的安定性を計算した。調査した3WJの自由エネルギーは、−9.9kcal/molから10.2kcal/molの範囲である(表2)。対照的に、37℃での1.4kcal/molは、結合定数においてほぼ1桁の大きさである。したがって、調査された3WJの形成の自由エネルギーの範囲は、結合定数に関して14桁に及ぶ。
特定のウリジン(U)残留物がジャンクションから欠失した場合、phi29 pRNA 3WJは安定化されている。特に、以下の二つの欠失の組み合わせは、WT phi29 pRNA 3WJと比較して安定性を増加させた:(1)鎖3WJbにおけるトリ−Uバルジ(すなわち、U72−73−74)中の三つのU残基のうちの二つを伴う、鎖3WJaにおける単一のUバルジ(U29)の欠失;及び(2)3WJにおけるすべてのバルジU残基すなわち、U29/U72−73−74)の欠失(表2、図2)。他の調査された欠失は、phi29 pRNA 3WJの安定性に重大な影響を及ぼさなかったか、又はそれを能動的に不安定化した(表2)。
使用した四つのRNA二次構造予測プログラムのうち、ジャンクションの実際の自由エネルギー又は変異phi29pRNA 3WJ安定性のいずれかを正確に予測したものはなかった(図5A〜5B)。最良の予測は、測定された自由エネルギーの1kcal/mol(phi29ΔU29/ΔU72−73−74についてはRNAsoftにより測定)から9kcal/mol(phi29ΔU72−73についてはRNAfoldにより測定)内の範囲であり、最悪の予測は、1kcal/mol(phi29ΔU29/ΔU72−73−74についてはRNAsoftにより測定)から11kcal/mol(phi29ΔU72−73についてはRNAfoldにより測定)内の範囲であった。最良でも、予測プログラムは、測定された自由エネルギーから平均して4(±2)kcal/mol離れていた。
金属イオン結合
pRNA 3WJコンストラクトの安定性に対するNa+、Mg2+及びスペルミジン(3+荷電種)の効果を図7に示す。100mM NaClに対して、phi29pRNA 3WJコンストラクトは、Mg2+及びスペルミジンによってほぼ等しく安定化されたが、GA1、SF5及びM2pRNA 3WJコンストラクトは、これらのイオンによって特異的に影響を受けた。Mg2+の添加は、SF5及びM2pRNA 3WJコンストラクトの両方を安定化した。スペルミジンの添加は、それぞれGA1、SF5及びM2pRNA 3WJコンストラクトに対する安定化効果を増加させた(図7)。
pRNA 3WJコンストラクトの安定性に対するNa+、Mg2+及びスペルミジン(3+荷電種)の効果を図7に示す。100mM NaClに対して、phi29pRNA 3WJコンストラクトは、Mg2+及びスペルミジンによってほぼ等しく安定化されたが、GA1、SF5及びM2pRNA 3WJコンストラクトは、これらのイオンによって特異的に影響を受けた。Mg2+の添加は、SF5及びM2pRNA 3WJコンストラクトの両方を安定化した。スペルミジンの添加は、それぞれGA1、SF5及びM2pRNA 3WJコンストラクトに対する安定化効果を増加させた(図7)。
電気泳動ゲル移動度シフトアッセイ
一本鎖(phi29 3WJa)及び対の組み合わせ(phi29 3WJa+3WJb)に対する標準的な溶融バッファー条件(1M塩化ナトリウム、10mMカコジル酸ナトリウム、0.5mM EDTA、pH7.0)下での全てのpRNA 3WJコンストラクトの移動度を示すゲルを図8に示す。全ての3WJコンストラクトはほぼ同じ速度で泳動した。さらに、各RNA一本鎖及びTMSバッファー(50mM Tris−HCl、pH7.8、100mM NaCl、10mM MgCl2)中の全ての対の組み合わせに対する各pRNA 3WJコンストラクトの移動度を示すゲルを、様々な生物学的RNAの組立及び安定性について以前に出版された文献を比較した(データ非表示)。各ゲルについて、RNA系のより多くの成分が添加されるにつれて移動度が減少し、より高分子量の複合体の形成を示した。一本鎖は最も速い移動を示し、対の組み合わせは3本のRNA 3WJ鎖が全て存在する場合に現れる遅い移動バンドと比較して中間の移動を示し(図8)、三つのRNA成分がいずれの二つの成分よりもより有利に相互作用することを示し、鎖3WJa、3WJb及び3WJcからのpRNA 3WJの形成を確認した。
一本鎖(phi29 3WJa)及び対の組み合わせ(phi29 3WJa+3WJb)に対する標準的な溶融バッファー条件(1M塩化ナトリウム、10mMカコジル酸ナトリウム、0.5mM EDTA、pH7.0)下での全てのpRNA 3WJコンストラクトの移動度を示すゲルを図8に示す。全ての3WJコンストラクトはほぼ同じ速度で泳動した。さらに、各RNA一本鎖及びTMSバッファー(50mM Tris−HCl、pH7.8、100mM NaCl、10mM MgCl2)中の全ての対の組み合わせに対する各pRNA 3WJコンストラクトの移動度を示すゲルを、様々な生物学的RNAの組立及び安定性について以前に出版された文献を比較した(データ非表示)。各ゲルについて、RNA系のより多くの成分が添加されるにつれて移動度が減少し、より高分子量の複合体の形成を示した。一本鎖は最も速い移動を示し、対の組み合わせは3本のRNA 3WJ鎖が全て存在する場合に現れる遅い移動バンドと比較して中間の移動を示し(図8)、三つのRNA成分がいずれの二つの成分よりもより有利に相互作用することを示し、鎖3WJa、3WJb及び3WJcからのpRNA 3WJの形成を確認した。
ループ−ループ相互作用安定性に対する3WJ安定性及び自己組織化
調査したpRNA 3WJコンストラクトの中で、SF5及びM2pRNA 3WJは熱力学的に最も安定であり、pRNAベースのナノテクノロジーで使用されるステムphi29 pRNA 3WJ骨格に対する魅力的な代替物となった。興味深いことに、これらのpRNAはこれまでに研究された実験室条件下で自己組織化のための最も高い傾向を示している。Gu及びSchroeder(Gu and Schroeder 2011、op.cit.)並びにHao及びKieft(Hao and Kieft 2014、op.cit.)によって提供された配列から計算されたループ−ループ相互作用安定性を有する本発明者らの測定した3WJ安定性の分析は、3WJナノモチーフがpRNAの安定化において補償的役割を果たすかどうかについての洞察を提供する。分析は、ループ−ループ相互作用はすべて好ましいが、3WJはより広い範囲の安定性を有することを示した(図9A〜B)。特に、phi29及びGA1pRNAは、3WJ安定性があまり好ましくなく、M2及びSF5pRNAは、より好ましい3WJ安定性を有する(図9A〜B)。phi29及びGA1pRNAについては、ループ−ループ相互作用安定性は3WJ安定性によって相殺され、一方SF5及びM2pRNAについては、ループ−ループ相互作用及び3WJは両方とも安定である。安定化ナノモチーフの組み合わせは、SF5及びM2pRNAのみがin vitroでより高次の多量体の自己集合を示した理由を説明するのに役立ちうる。SF5及びM2配列はどちらも、熱力学的安定性及びphi29と比較してより高次の多量体中に組む傾向と一致して、既存の同軸積み重ね又は他の好ましい相互作用を自己組織化のために中断することを必要としない3WJ前組織を採用すしうる。
調査したpRNA 3WJコンストラクトの中で、SF5及びM2pRNA 3WJは熱力学的に最も安定であり、pRNAベースのナノテクノロジーで使用されるステムphi29 pRNA 3WJ骨格に対する魅力的な代替物となった。興味深いことに、これらのpRNAはこれまでに研究された実験室条件下で自己組織化のための最も高い傾向を示している。Gu及びSchroeder(Gu and Schroeder 2011、op.cit.)並びにHao及びKieft(Hao and Kieft 2014、op.cit.)によって提供された配列から計算されたループ−ループ相互作用安定性を有する本発明者らの測定した3WJ安定性の分析は、3WJナノモチーフがpRNAの安定化において補償的役割を果たすかどうかについての洞察を提供する。分析は、ループ−ループ相互作用はすべて好ましいが、3WJはより広い範囲の安定性を有することを示した(図9A〜B)。特に、phi29及びGA1pRNAは、3WJ安定性があまり好ましくなく、M2及びSF5pRNAは、より好ましい3WJ安定性を有する(図9A〜B)。phi29及びGA1pRNAについては、ループ−ループ相互作用安定性は3WJ安定性によって相殺され、一方SF5及びM2pRNAについては、ループ−ループ相互作用及び3WJは両方とも安定である。安定化ナノモチーフの組み合わせは、SF5及びM2pRNAのみがin vitroでより高次の多量体の自己集合を示した理由を説明するのに役立ちうる。SF5及びM2配列はどちらも、熱力学的安定性及びphi29と比較してより高次の多量体中に組む傾向と一致して、既存の同軸積み重ね又は他の好ましい相互作用を自己組織化のために中断することを必要としない3WJ前組織を採用すしうる。
ここで、出願人は、phi29 pRNA 3WJにおけるΔU29/ΔU72−73及びΔU29/ΔU72−73−74欠失は安定していることを示しており(表2)、これは、機能性RNAの合理的な設計におけるステムphi29 pRNA 3WJ骨格の代わりを示す。
pRNA 3WJ中の構造−エネルギー関係
ここに示した新しい熱力学データは、RNA構造−エネルギー関係、特に3WJにおける四つのバルジU残基についての推論の基礎を提供する。非ワトソン−クリック塩基対形成は、RNA−RNA相互作用を促進し、リガンドに結合するモチーフを形成する、RNA3D構造において優勢である。phi29 3WJ結晶構造は、U29及びU72のワトソン−クリック端の間のシス塩基対の形成と、U29及びU74の間の塩基積み重ねを明らかにした。比較すると、U29及びトリ−Uバルジ中の三つのU残基(すなわち、U72−73−74)の少なくとも一つが保持されたphi29pRNA 3WJコンストラクトは、これらのコンストラクトの3WJを通じた塩基対形成の可能性にかかわらず、同等の熱力学的安定性を有するようには見えなかった。しかしながら、U29及びトリ−Uバルジ中三つのU残基のうちの二つが保持された3WJの安定性は、ステムphi29pRNA 3WJのものとほぼ同等であった(それぞれ4.7対4.6kcal/mol)。興味深いことに、phi29pRNA 3WJの安定性の顕著な増加は、トリ−Uバルジ中のU残基の一つが保持された場合(−3.3kcal/mol)、又は3WJの全てのバルジU残基が欠失した場合(0.6kcal/mol)にのみ生じた。これらの3WJのどちらも、観察された塩基対形成又はジャンクションを横切るU残基間の塩基積み重ねを可能にしない。これは、対形成及び積み重ねがジャンクションを安定化させる唯一の好ましい第三相互作用ではないことを示唆する。これらの変異は、観察された安定性の差異に寄与する可能性がある、異なる好都合ならせん同軸積み重ね相互作用を可能にしうる。
ここに示した新しい熱力学データは、RNA構造−エネルギー関係、特に3WJにおける四つのバルジU残基についての推論の基礎を提供する。非ワトソン−クリック塩基対形成は、RNA−RNA相互作用を促進し、リガンドに結合するモチーフを形成する、RNA3D構造において優勢である。phi29 3WJ結晶構造は、U29及びU72のワトソン−クリック端の間のシス塩基対の形成と、U29及びU74の間の塩基積み重ねを明らかにした。比較すると、U29及びトリ−Uバルジ中の三つのU残基(すなわち、U72−73−74)の少なくとも一つが保持されたphi29pRNA 3WJコンストラクトは、これらのコンストラクトの3WJを通じた塩基対形成の可能性にかかわらず、同等の熱力学的安定性を有するようには見えなかった。しかしながら、U29及びトリ−Uバルジ中三つのU残基のうちの二つが保持された3WJの安定性は、ステムphi29pRNA 3WJのものとほぼ同等であった(それぞれ4.7対4.6kcal/mol)。興味深いことに、phi29pRNA 3WJの安定性の顕著な増加は、トリ−Uバルジ中のU残基の一つが保持された場合(−3.3kcal/mol)、又は3WJの全てのバルジU残基が欠失した場合(0.6kcal/mol)にのみ生じた。これらの3WJのどちらも、観察された塩基対形成又はジャンクションを横切るU残基間の塩基積み重ねを可能にしない。これは、対形成及び積み重ねがジャンクションを安定化させる唯一の好ましい第三相互作用ではないことを示唆する。これらの変異は、観察された安定性の差異に寄与する可能性がある、異なる好都合ならせん同軸積み重ね相互作用を可能にしうる。
RNA二次構造予測プログラムによる自由エネルギー出力は、正確に予測できなかった。この研究で実施されたプログラムはすべて同じ自由エネルギーデータベースを利用していたが、多ブランチループが予測される方法は、RNA構造予測プログラムによって異なる。予測は、同軸積み重ねの全ての可能なコンフォメーションを考慮し、単一の最も好ましい同軸積み重ね構成のみを含むか、又は既知の二次構造の解析からの知識ベースのパラメータを含むことができる。いずれのアルゴリズムも、本明細書で調査した3WJの測定された安定性の間で観察された差異の大きさを説明することができなかった。全てのプログラムは、phi29及びGA1pRNA 3WJコンストラクトの安定性を過大評価し、SF5及びM2pRNA 3WJコンストラクトの安定性を過小評価した(図5A〜6B)。さらに、プログラムの予測のいずれも、ステムphi29 pRNA 3WJにおいて欠失を有するコンストラクトの安定性の間で差別化されなかった。例えば、最も高い安定性を有することが示された変異体も、最も低い安定性を有することが示された変異体も、そのように予測されなかった(図5A〜6B)。その代わりに、欠失変異体はすべて、おおよそ同じ自由エネルギー(〜1kcal/mol以内)を有すると予測された。
プロヘッドRNA(pRNA)は、phi29様バクテリオファージDNAパッケージングモーターの重要な成分である。In vitroでの安定性及び自己組織化特性のために、pRNAは、機能的RNA超分子構造の合理的設計における骨格としてうまく使用されてきた。現在開示されている研究の前に、phi29pRNA以外のpRNA配列の安定性は比較的低発現していた。本発明者らの結果は、特定のステム及び変異pRNA 3WJが、ステムphi29pRNA 3WJよりも安定であることを実証している。
血清の安定性
標準的な溶融バッファー条件下でのUV光学溶融の研究から得られた結果において、少なくとも五つの3WJは、ステムphi29 3WJ(図2)と比較して熱力学的により安定している(すなわち、よりネガティブなΔG37を有する)ことが実証され、それはGA1 3WJ(図2)、SF5 3WJ(図3)、M2 3WJ(図3)、phi29ΔU29/ΔU72−73 3WJ(図12)、phi29ΔU29/ΔU72−73−74 3WJ(図13)を含んでいた(表2)。したがって、3WJa、3WJb及び3WJc配列を含むこれらのコンストラクトは、標準的な溶融バッファー条件下でステムphi29 3WJコンストラクト(図2)と比較して、非常に安定していると実証された。標準的な溶融バッファー中でのUV光学溶融によって決定されたin vitro安定性と生体液中の安定性との間の相関関係を調べるために、生理学的温度でヒト血清に曝露した後に上記熱安定性pRNA 3WJコンストラクトの分解をモニターした。RNA鎖3WJa、3WJb及び3WJcをほぼ等モル濃度で混合し、37℃でヒト血清とインキュベートした。フェノール抽出/エタノール沈殿を用いて3WJを回収し、標準的な溶融バッファーに再懸濁した。EMSAについて上で概説したのと同じ条件下で、ゲル電気泳動を用いて分解を分析した。
標準的な溶融バッファー条件下でのUV光学溶融の研究から得られた結果において、少なくとも五つの3WJは、ステムphi29 3WJ(図2)と比較して熱力学的により安定している(すなわち、よりネガティブなΔG37を有する)ことが実証され、それはGA1 3WJ(図2)、SF5 3WJ(図3)、M2 3WJ(図3)、phi29ΔU29/ΔU72−73 3WJ(図12)、phi29ΔU29/ΔU72−73−74 3WJ(図13)を含んでいた(表2)。したがって、3WJa、3WJb及び3WJc配列を含むこれらのコンストラクトは、標準的な溶融バッファー条件下でステムphi29 3WJコンストラクト(図2)と比較して、非常に安定していると実証された。標準的な溶融バッファー中でのUV光学溶融によって決定されたin vitro安定性と生体液中の安定性との間の相関関係を調べるために、生理学的温度でヒト血清に曝露した後に上記熱安定性pRNA 3WJコンストラクトの分解をモニターした。RNA鎖3WJa、3WJb及び3WJcをほぼ等モル濃度で混合し、37℃でヒト血清とインキュベートした。フェノール抽出/エタノール沈殿を用いて3WJを回収し、標準的な溶融バッファーに再懸濁した。EMSAについて上で概説したのと同じ条件下で、ゲル電気泳動を用いて分解を分析した。
図10Aは、100倍に希釈したヒト血清に10分間曝露した後、TAEバッファー中エチジウムブロマイドで染色した2%(w/v)アガロース中の10μMの熱安定性3WJコンストラクトの分解結果を示す。全ての反応は37℃で行われた。レーン(i)50bp DNAラダー、(ii)標準的溶融バッファー+1ユニットRNase T1(ポジティブ分解コントロール)中phi29 3WJコンストラクト、(iii)phi29 3WJコンストラクト(図2)、(iv)GA1 3WJコンストラクト(図2)、(v)SF5 3WJコンストラクト(図3)、(vi)M2 3WJコンストラクト(図3)、(vii)phi29ΔU29/ΔU72−73 3WJコンストラクト(図12A)、(viii)phi29ΔU29/ΔU72−73−74 3WJコンストラクト(図12B)。標準的な溶融バッファーは、1M塩化ナトリウム、10mMカコジル酸ナトリウム及び0.5 EDTA、pH7であった。少なくとも二つの3WJコンストラクトはあまり分解を示さず、よって、それらはステムphi29 3WJコンストラクト(図2)と比較して、ヒト血清中でより安定していることが実証された。それらは限定されないが、SF5 3WJコンストラクト(図3)及びM2 3WJコンストラクト(図3)を含んでいた。したがって、3WJa、3WJb及び3WJc配列を含むこれらのコンストラクトは、ステムphi29 3WJコンストラクト(図2)と比較して、非常に安定していると実証された。 図10Bは、先に実証された血清安定3WJコンストラクトのさらなる分解結果と、第2のドナーからの100倍に希釈したヒト血清に10分間曝露した後、TAEバッファー中エチジウムブロマイドで染色した2%(w/v)アガロース中の10μMの変異SF3 3WJコンストラクトのさらなる分解結果とを示す。全ての反応は37℃で行われた。レーン(i)50bp DNAラダー、(ii)標準的溶融バッファー(ネガティブ分解コントロール)中phi29 3WJコンストラクト、(iii)phi29 3WJコンストラクト、(iv)M2 3WJコンストラクト、(v)SF5 3WJコンストラクト、(vi)SF5ΔG31 3WJコンストラクト、(vii)SF5ΔG69 3WJコンストラクト、(viii)SF5ΔG31/ΔG69 3WJコンストラクト。変異SF5 3WJコンストラクトSF5ΔG31及びSF5ΔG31/ΔG69は、SF5 3WJコンストラクトと比較して、ヒト血清中での改善した安定性を示す。
図10A〜10Bは、二人の異なるドナーからのヒト血清中のpRNA 3WJコンストラクトの安定性を比較する。これらの血清安定性アッセイ結果は、SF5及びM2 3WJコンストラクト並びにSF5ΔG31及びSF5ΔG31/ΔG69欠失変異体3WJコンストラクトが、ヒト血清中で、ステムphi29 3WJコンストラクトよりも安定であることを示す。SF5及びM2 3WJコンストラクトはまた、GA1 3WJコンストラクト並びにphi29ΔU29/ΔU72−73及びphi29ΔU29/U72−73−74欠失変異体3WJコンストラクトよりも高い安定性を示した。
さらに時間経過分析を、ステムphi29 3WJ(図2)、SF5 3WJ(図3)及びM2 3WJ(図3)コンストラクトについて行った。ゲル移動度の結果を図3に示す。1000倍に希釈したヒト血清に10分間、30分間及び1時間曝露した後、TAEバッファー中エチジウムブロマイドで染色した2%(w/v)アガロース中で、3WJコンストラクト(10μM)を分析した。全ての反応は37℃で行われた。レーン(i)50bp DNAラダー、(ii)1時間の標準的溶融バッファー(1M塩化ナトリウム、10mMカコジル酸ナトリウム、0.5 EDTA、pH7)中3WJコンストラクト、(iii)10分間1000倍に希釈した血清中3WJコンストラクト、(iv)30分間1000倍に希釈した血清中3WJコンストラクト、(v)1時間1000倍に希釈した血清中3WJコンストラクト。M2及びSF5の3WJコンストラクトはいずれも、ヒト血清中で、時間の経過とともに、ステムphi29 3WJコンストラクトよりも安定であることが確認された。
溶融温度
ほぼ40μMの様々な3WJコンストラクトの溶融温度(Tm)を、上で概説されているようにUV光学溶融によって決定した(表3)。Tm中の誤差は、±1℃と推定される。SF5、M2、phi29ΔU29/ΔU72−73、SF5ΔG69及びSF5ΔG31/ΔG693WJコンストラクトは、40μMでのステムphi29 3WJコンストラクトよりも著しく高い溶融温度を有し、これはより高い安定性を示す。
表3様々な3WJコンストラクトのTm
*M2及びSF5ΔG31の溶融温度は、それぞれ25μM及び33μMの濃度で報告される。
ほぼ40μMの様々な3WJコンストラクトの溶融温度(Tm)を、上で概説されているようにUV光学溶融によって決定した(表3)。Tm中の誤差は、±1℃と推定される。SF5、M2、phi29ΔU29/ΔU72−73、SF5ΔG69及びSF5ΔG31/ΔG693WJコンストラクトは、40μMでのステムphi29 3WJコンストラクトよりも著しく高い溶融温度を有し、これはより高い安定性を示す。
表3様々な3WJコンストラクトのTm
*M2及びSF5ΔG31の溶融温度は、それぞれ25μM及び33μMの濃度で報告される。
ここで一般的に説明されている本開示の発明の概念は、単に特定の態様及びその実施態様を説明する目的のために含まれる以下の追加の実施例及び実施態様を参照することによって、より容易に理解され、制限することを意図するものではない。以下の詳細な実施例は、上記のように、単に例示的なものであり、決して本開示の限定ではないと解釈されるべきである。当業者は、様々なコンストラクト、ナノ粒子、組成物、成分、手順及び方法から適切なバリエーションを直ちに認識するであろう。
以下の非限定的な実施例には、3配列セットのpRNAオリゴヌクレオチド(3WJa、3WJb及び3WJc配列鎖、5’→3’)が含まれ、これらは、本開示の教示に従って形成及び使用されうる様々な3WJコンストラクトを組むために使用されうる。以下又は本明細書中の他に記載する3配列セットのいずれかを、生物学的に活性な部分が(3WJのより多くのブランチの一つに接続することによって)共有結合されて本開示に従って使用されるコンジュゲートが形成される3WJ骨格に組み込むことができる。
少なくとも一の実施態様では、本開示は、第1のRNAオリゴヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAオリゴヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAオリゴヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)コンストラクトを含むRNAジャンクション骨格を対象とし、ここで、3WJコンストラクトの第1のブランチは、3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、3WJコンストラクトの第2のブランチは、3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、3WJコンストラクトの第3のブランチは、3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、ここで、前記ブランチのそれぞれは、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を有するらせん状領域を含む。
RNAジャンクション骨格の少なくとも一の実施態様では、3WJb配列は、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置に、又は、第1のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置における3WJc配列に、単一の不対ヌクレオチド(例えば、U)を含む。
RNAジャンクション骨格の少なくとも一の実施態様では、3WJa配列は、第2のブランチに二の隣接する不対ヌクレオチド(例えばCA)のみを含み、3WJb配列は、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置に単一の不対ヌクレオチド(例えばC)を含み、3WJc配列は、第1のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置に二の隣接する不対ヌクレオチド(例えば、CU)のみを含む。
RNAジャンクション骨格の少なくとも一の実施態様では、3WJa配列は、第2の分枝に単一の不対ヌクレオチド(例えばG)を含み、3WJb配列は、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置に二の不対ヌクレオチド(例えば、GG)のみを含む。
RNAジャンクション骨格の少なくとも一の実施態様では、3WJa配列は、第2の分枝に不対ヌクレオチドを欠いており、3WJb配列は、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置に二の不対ヌクレオチド(例えば、GG)のみを含む。
RNAジャンクション骨格の少なくとも一の実施態様では、3WJa配列は、第2の分枝に不対ヌクレオチドを欠いており、3WJb配列は、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置に単一の不対ヌクレオチド(例えば、G)のみを含む。
RNAジャンクション骨格の少なくとも一の実施態様では、3WJa配列は、単一の不対ヌクレオチド(例えばG)を含み、3WJb配列は、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置に単一の不対ヌクレオチド(例えば、G)を含む。
RNAジャンクション骨格の少なくとも一の実施態様では、3WJa配列は、第1のブランチのらせん領域と第2のブランチのらせん領域との間の位置に単一の不対ヌクレオチド(例えば、G)と、第2のブランチの一部の第1のらせん領域の下流に単一の不対ヌクレオチド(例えば、G)を含み、3WJc配列は、第1のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置に単一の不対ヌクレオチド(例えば、A)を含む。
野生型phi29pRNA由来のステムphi29pRNA 3WJコンストラクト(図2)は、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置の野生型phi29pRNA全体の72,73及び74位に対応する位置の3WJb配列に三つの不対ヌクレオチド(UUU)を、第1のブランチのらせん領域と第2のブランチのらせん領域との間の位置の野生型phi29pRNAの29位に対応する位置の3WJa配列に不対ヌクレオチドUを含む(ここで、位置番号は、野生型phi29pRNA全体の配列に対応する)。本開示の少なくとも一の実施態様は、第2のらせん領域と第3のらせん領域との間の位置の3WJb配列で不対ヌクレオチドU(U72及びU73)のうちの2つが欠失しており、第1のらせん領域と第2のらせん領域との間の3WJa配列で単一の不対ヌクレオチドU(U29)が欠失しているphi29pRNA 3WJ欠失変異体コンストラクト(図12のphi29ΔU29/ΔU72−73)に関する。
野生型M2pRNAに由来するステムM2 3WJコンストラクト(図14)は、第2のブランチのM2 3WJa配列中の36及び37位に位置する二の隣接する不対ヌクレオチド(AU)と、コンストラクトの第3のブランチのM2 3WJb配列中の79位に位置する不対ヌクレオチド(A)とを含む(位置番号は野生型M2pRNA全体の配列に対応する)。本開示の少なくとも一の実施態様は、第2のブランチのWT 3WJa配列中の36及び37位に対応する二の不対ヌクレオチドAUが欠失し、コンストラクトの第3のブランチのWT 3WJb配列中の79位に対応する不対ヌクレオチドAが欠失しているM2pRNA 3WJ欠失変異体コンストラクト(M2ΔAUA)に関する。
ステムSF5 3WJコンストラクト(図3)は、第2のブランチの3WJa配列の31位に不対ヌクレオチド(G)を含み、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置の3WJb配列の69及び70位に二の隣接する不対ヌクレオチド(GG)を含む(位置番号は野生型SF5pRNA全体の配列に対応する)。本開示の特定の実施態様は、SF5 3WJの3WJa及び3WJb配列の不対ヌクレオチドの1、2又は3個、例えば、3WJa配列のG31(SF5ΔG31)(例えば図32)、3WJB配列のG69(SF5ΔG69)(例えば図37)、3WJa及び3WJb配列のG31及びG69の両方(SF5ΔG31/ΔG69)(例えば図42)、又は3WJa及び3WJb配列のG31、G69及びG70(SF5ΔG31/ΔG69−70)が欠失しているSF5pRNA 3WJ欠失変異体コンストラクトに関する。
野生型GA1 pRNAに由来するステムGA1 3WJコンストラクト(図2)は、第1のブランチのらせん領域と第2のブランチのらせん領域との間の位置の3WJa配列の27位に位置する単一の不対ヌクレオチド(G)を、コンストラクトの第2のブランチの位置の3WJa配列の32位に位置する単一の不対ヌクレオチド(G)を、並びに第1のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置の3WJc配列の89位に位置する単一の不対ヌクレオチド(A)を含む(位置番号は、野生型GA1pRNA全体の配列に対応する)。本開示の少なくとも一の実施態様は、27位、32位若しくは89位の一つに不対ヌクレオチドを欠くか、又は27位及び32位、若しくは27位及び89位、若しくは32位及び89位に二の不対ヌクレオチドを欠くGA1pRNA 3WJ欠失変異体に関する。
以下の実施例は、本開示の様々な3WJコンストラクトを塩基対形成するために使用されうるphi29 pRNA 3配列セット(3WJa、3WJb及び3WJc配列鎖、5’→3’)の非限定的な例である(実施例1〜13はそれぞれ図12、13及び15〜25に示され、一般的には図48〜49に示される)。
以下の実施例14〜32は、本開示の様々な3WJコンストラクトを塩基対形成するために使用されうるM2pRNA 3配列セット(3WJa、3WJb及び3WJc配列鎖、5’→3’)の非限定的な例である(実施例14、29〜31及び図27はそれぞれ図3及び図27〜31に示され、一般に図50に示される)。
以下の実施例33〜47は、本開示の様々な3WJコンストラクトを塩基対形成するために使用されうるSF5pRNA 3配列セット(3WJa、3WJb及び3WJc配列鎖、5’(R)3’)の非限定的な例である(実施例33〜47はそれぞれ図32〜46に示され、一般的には図51〜53に示される)。
以下の実施例48は、本開示の様々な3WJコンストラクトを塩基対形成するために使用されうるGA1pRNA 3配列セット(3WJa、3WJb及び3WJc配列鎖、5’→3’)の非限定的な例である(実施例48は図47及び一般的に図54に示されている)。
以下の実施例49〜56は、本開示の様々な3WJコンストラクトを塩基対形成するために使用されうるpRNA 3配列セット(3WJa、3WJb及び3WJc配列鎖、5’→3’)の非限定的な一般表現であり、実施例49〜50(図48−49)はphi29 3WJに、実施例51(図50)はM2 3WJに、実施例52〜55(図51−53)はSF5 3WJに、実施例56(図54)はGA1 3WJに関する。W及びCは、3WJa、3WJb及び3WJc鎖から3WJで組まれたときに対を形成するヌクレオチドを表し、Nは組まれた3WJの不対ヌクレオチドを表す。
図48〜49(実施例49〜50)は、本開示の一般的なphi29 pRNA 3WJ変異体コンストラクトの実施態様を示す。上述したように、各3WJコンストラクトは、各々がらせん領域を含み、各らせん領域が標準的なワトソン−クリック結合(例えばG−C、C−G、U−A、A−U)を形成する複数のヌクレオチド塩基対(W−C)を含み、図48に示すように、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の3WJb配列中の位置に、又は図49に示すように第1のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の3WJc配列中の位置に単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)も含有しうる三のブランチを含む。図48及び図49の3WJのブランチの一又は複数に生じうる非ワトソン−クリックヌクレオチド塩基対は、例えば、G−U、U−G、U−C、C−U、G−A、A−G、A−C、C−Aを含む。
図50(実施例51)は、本開示の一般的なM2pRNA 3WJ変異コンストラクトの一実施態様を示す。M2 3WJコンストラクトは、各々がらせん領域を含み、各らせん領域が標準的なワトソン−クリック結合(例えばG−C、C−G、U−A、A−U)を形成する複数のヌクレオチド塩基対(W−C)を含み、第2のブランチの3WJaに二の隣接する不対ヌクレオチドN(すなわちC、G、A又はU)を、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の3WJb配列中の位置に単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を、並びに図50に示されるように、第3のブランチのらせん領域と第1のブランチのらせん領域との間の3WJc配列中の位置に隣接する不対ヌクレオチドNの対(すなわち、C、G、A及びUより選択される)も含有しうる三のブランチを含む。図50の3WJのブランチの一又は複数に生じうる非ワトソン−クリックヌクレオチド塩基対は、例えば、G−U、U−G、U−C、C−U、G−A、A−G、A−C、C−Aを含む。
図51〜53(実施例52〜55)は、本開示の一般的なSF5 pRNA 3WJ変異体コンストラクトの実施態様を示す。SF5 3WJコンストラクトは、それぞれらせん領域を含む三のブランチを含み、各らせん領域は、標準的なワトソン−クリック結合(例えばG−C、C−G、U−A、A−U)を形成する複数のヌクレオチド塩基対(W−C)を含む。図51の実施態様は、第2のブランチの3WJaに単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置の3WJbに二の隣接する不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を含有する。図52の実施態様は、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置の3WJbに二の隣接する不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を含有する。図53の実施態様は、第2のブランチの3WJaに単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置の3WJbに単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を含有する。3WJコンストラクトが、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置の3WJbに単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)のみを含有し、第2のブランチのG31と、第2のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置のG69に対応する不対ヌクレオチドが欠失していることを除いて、実施態様54は図51〜53に類似する。図51〜53及び図54の3WJのブランチの一又は複数に生じうる非ワトソン−クリックヌクレオチド塩基対は、例えば、G−U、U−G、U−C、C−U、G−A、A−G、A−C、C−Aを含む。
図54(実施例56)は、本開示の一般的なGA1 pRNA 3WJ変異コンストラクトの一実施態様を示す。GA1 3WJコンストラクトは、それぞれらせん領域を含む三のブランチを含み、各らせん領域は、標準的なワトソン−クリック結合(例えばG−C、C−G、U−A、A−U)を形成する複数のヌクレオチド塩基対(W−C)を含む。図54の実施態様は、第1のブランチのらせん領域と第2のブランチのらせん領域との間の位置の3WJaに単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を、第2のブランチの3WJaに単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を、並びに、第1のブランチのらせん領域と第3のブランチのらせん領域との間の位置の3WJcに単一の不対ヌクレオチドN(すなわち、C、G、A又はU)を含有する。
さらに、本明細書中に開示される個々の3WJa、3WJb及び3WJc鎖は、実施例において明示的に示される組み合わせとは異なる3配列セットで組み合わせられうる。例えば、代替的なM2 3WJコンストラクトについては、配列番号61、63及び64を組み合わせることができ、又は配列番号65、63及び60を組み合わせることができる。phi29及びSF5 3WJコンストラクトについても同様の代替組み合わせを作製することができた。
上記のように、上記のpRNA 3WJコンストラクトは、一又は複数の分枝を介して、少なくとも一の生物学的に活性な部分と結合してコンジュゲート、複合体又はナノ粒子を形成する骨格として使用することができる。本開示の少なくとも一の実施態様は、各々が一の生物学的に活性な部分が連結されたRNA 3WJ骨格を含む複数のモノマーを含む多価オリゴマー複合体に関する。本明細書の他の箇所に記載されるように、生物学的に活性な部分は、治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及び/又はアプタマーでありうる。治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及び/又はアプタマーは、三つのオリゴヌクレオチド配列3WJa、3WJb及び3WJcが混合物中で組み合わされ、3WJに自己組織化される前に、三つのオリゴヌクレオチド配列3WJa、3WJb又は3WJcの一つに、直接又はオリゴヌクレオチドのようなリンカー分子を介して、結合されうる。オリゴヌクレオチド配列3WJa、3WJb及び3WJcの一つ、二つ又は三つは、治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及び/又はアプタマーに結合してコンジュゲート、複合体又はナノ粒子を形成することができる。非RNA部分は、任意の適切な方法でpRNA 3WJドメインに結合することができる。例えば、葉酸は、1,6−ヘキサンジアミン結合によってアデノシン5’−一リン酸(AMP)にコンジュゲートすることができる。93%の純度に達するための逆HPLC後、葉酸−AMPをphi29pRNAの5’末端に組み込むことができる。例えば、転写における葉酸−AMPとATPとの16:1の比は、葉酸を含有するpRNAの60%超をもたらした(Gene Ther. 2006 May; 13(10):814-20)。Chem Soc Rev. 2010 Jun; 39(6):2054−70に示されているように、化学物質をRNAにこのジュゲートするための多くの他の方法が当業者に知られている。他の連結方法及び生物学的に活性な部分は、米国特許第9,297,013号に示されている。
先の記載に従って、本開示は少なくとも特定の実施態様では以下に関する。
条項1.第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、並びに(i)3WJa配列が第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドを欠き、二の不対ヌクレオチドが第2のブランチの3WJa配列に位置し、(ii)二の隣接する不対ヌクレオチドが第1のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJc配列に位置し、一の不対ヌクレオチドが第2のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJb配列に位置する、RNAジャンクション骨格。
条項2.3WJa配列が配列番号73を含み、3WJb配列が配列番号74を含み、3WJc配列が配列番号75を含む、条項1に記載のRNAジャンクション骨格。
条項3.第2のブランチが、野生型M2 pRNAのそれぞれ36位、37位の不対アデニンヌクレオチド及びウラシルヌクレオチドに対応する位置の、隣接する不対ヌクレオチドを欠き、且つ、第3のブランチが、前記野生型M2 pRNAの79位の不対アデニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチドを欠く、条項1又は2に記載のRNAジャンクション骨格。
条項4.3WJa配列に存在する二の不対ヌクレオチドの下流の3WJa配列で一又は複数の不対ヌクレオチドを欠く、条項1から3のいずれか一項に記載のRNAジャンクション骨格。
条項5.3WJb配列に存在する不対ヌクレオチドの下流の3WJb配列で不対ヌクレオチドを欠く、条項1から4のいずれか一項に記載のRNAジャンクション骨格。
条項6.3WJa配列に存在する二の不対ヌクレオチドの下流の3WJa配列で一又は複数の不対ヌクレオチドを欠き、3WJb配列に存在する不対ヌクレオチドの下流の3WJb配列で不対ヌクレオチドを欠く、条項1から5のいずれか一項に記載のRNAジャンクション骨格。
条項7.第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、並びに(i)3WJa配列が第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドを欠き、一の不対ヌクレオチドが第2のブランチの3WJa配列に位置し、(ii)二の隣接する不対ヌクレオチドが第2のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJb配列に位置する、RNAジャンクション骨格。
条項8.第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、並びに3WJa配列が第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドを欠き、(1)野生型SF5 pRNAの31位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチド及び(2)野生型SF5 pRNAの69位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチドの少なくとも一を欠く、RNAジャンクション骨格。
条項9.野生型SF5 pRNAの31位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチドを欠く、条項8に記載のRNAジャンクション骨格。
条項10.3WJa配列が配列番号86を含み、3WJb配列が配列番号87を含み、3WJc配列が配列番号88を含む、条項8又は9に記載のRNAジャンクション骨格。
条項11.野生型SF5 pRNAの69位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチドを欠く、条項8から10のいずれか一項に記載のRNAジャンクション骨格。
条項12.3WJa配列が配列番号97を含み、3WJb配列が配列番号98を含み、3WJc配列が配列番号88を含む、条項8から11のいずれか一項に記載のRNAジャンクション骨格。
条項13.(1)野生型SF5 pRNAの31位の不対ヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチド及び(2)野生型SF5 pRNAの69位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対グアニンヌクレオチドを欠く、条項8から12のいずれか一項に記載のRNAジャンクション骨格。
条項14.3WJa配列が配列番号86を含み、3WJb配列が配列番号98を含み、3WJc配列が配列番号88を含む、条項8から13のいずれか一項に記載のRNAジャンクション骨格。
条項15.第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、並びに3Wja配列が、野生型phi29 pRNAの29位の不対ウリジンヌクレオチドに対応する第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドを欠き、野生型phi29 pRNAの72位及び73位の不対ウリジンヌクレオチドに対応する位置の二の不対ヌクレオチドを欠く、RNAジャンクション骨格。
条項16.3WJa配列が配列番号37を含み、3WJb配列が配列番号39を含み、3WJc配列が配列番号40を含む、条項15に記載のRNAジャンクション骨格。
条項17.第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、並びに(i)3WJa配列が、第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する単一の不対ヌクレオチド、及び第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドの下流の第2のブランチの3WJa配列に位置する不対ヌクレオチド、及び(ii)第1のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJc配列に位置する単一の不対ヌクレオチドを含む、RNAジャンクション骨格。
条項18.3WJa配列が配列番号99を含み、3WJb配列が配列番号100を含み、3WJc配列が配列番号101を含む、条項17に記載のRNAジャンクション骨格。
条項19.第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、並びに(i)第1のらせん領域と第2のらせん領域との間の3WJaに一の不対ヌクレオチドが位置しているか又は存在せず、及び/又は、一又は二の不対ヌクレオチドが第2のブランチの3WJa配列に位置し、(ii)一の不対又は二の隣接する不対ヌクレオチドが第1のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJc配列に位置し、及び/又は一の不対又は二の隣接する不対ヌクレオチドが第2のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJb配列に位置する、RNAジャンクション骨格。
条項20.治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及びアプタマーからなる群より選択される少なくとも一の部分に結合する条項1から19のいずれか一項のRNA 3Wj骨格を含むコンジュゲート。
条項21.条項20のコンジュゲート及び薬学的に許容されるビヒクル、担体又は希釈剤を含む、組成物。
条項22.3WJa、3WJb及び3WJc配列のそれぞれが、独立して、RNAリンカー又はRNA骨格にコンジュゲートしている生物学的に活性な部分のRNA部分を含まない8から36のヌクレオチドを含む、条項1から19のいずれか一項に記載のRNAジャンクション骨格。
本明細書に開示されるpRNA 3WJ骨格、化合物、コンジュゲート、組成物、ナノ粒子並びにそれらの製造及び適用方法は、本開示に照らして過度の実験をすることなく作製及び実行することができる。本開示は、特定の実施態様に関連して説明しており、それによってその態様がより完全に理解され認識されるが、本開示がこれらの特定の実施態様に限定されることは意図されていない。それどころか、すべての代替、変更及び等価物は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。したがって、特定の実施態様を含む上記の実施例は、本開示の実施を説明する役割を果たすであろうが、示された詳細は、例示的なものであり、特定の実施態様の説明のためのみのものであり、最も有用且つ容易に理解される手順の記載並びに本開示の方法及び組成物の原理及び概念的な態様の記載であると考えられるものを提供するために示される。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される様々な組成物の処方、本明細書に記載の方法、又は本明細書に記載の方法の工程若しくは一連の工程において変更を行うことができる。
Claims (28)
- 第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列、及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNA接合骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、(i)3WJa配列が第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドを欠き、且つ二の不対ヌクレオチドが第2のブランチの3WJa配列に位置し、(ii)二の隣接する不対ヌクレオチドが第1のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJc配列に位置し、一の不対ヌクレオチドが第2のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJb配列に位置する、RNA接合骨格。
- 3WJa配列が配列番号73を含み、3WJb配列が配列番号74を含み、3WJc配列が配列番号75を含む、請求項1に記載のRNAジャンクション骨格。
- 第2のブランチが、野生型M2 pRNAのそれぞれ36位、37位の不対のアデニンヌクレオチド及びウラシルヌクレオチドに対応する位置の、隣接する不対ヌクレオチドを欠き、且つ、第3のブランチが、前記野生型M2 pRNAの79位の不対アデニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチドを欠く、請求項1に記載のRNAジャンクション骨格。
- 3WJa配列に存在する二の不対ヌクレオチドの下流の3WJa配列で一又は複数の不対ヌクレオチドを欠く、請求項1に記載のRNAジャンクション骨格。
- 3WJb配列に存在する不対ヌクレオチドの下流の3WJb配列で不対ヌクレオチドを欠く、請求項1に記載のRNAジャンクション骨格。
- 3WJa配列に存在する二の不対ヌクレオチドの下流の3WJa配列で一又は複数の不対ヌクレオチドを欠き、3WJb配列に存在する不対ヌクレオチドの下流の3WJb配列で不対ヌクレオチドを欠く、請求項1に記載のRNAジャンクション骨格。
- 治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及びアプタマーからなる群より選択される少なくとも一の部分に結合する、請求項1に記載のRNA 3WJ骨格を含むコンジュゲート。
- 請求項7のコンジュゲート及び薬学的に許容されるビヒクル、担体又は希釈剤を含む、組成物。
- 第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、(i)3WJa配列が第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドを欠き、一の不対ヌクレオチドが第2のブランチの3WJa配列に位置し、(ii)二の隣接する不対ヌクレオチドが第2のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJb配列に位置する、RNAジャンクション骨格。
- 治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及びアプタマーからなる群より選択される少なくとも一の部分に結合する請求項9に記載のRNA 3WJ骨格を含むコンジュゲート。
- 第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、3WJa配列が第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドを欠き、(1)野生型SF5 pRNAの31位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチド及び(2)野生型SF5 pRNAの69位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチドの少なくとも一を欠く、RNAジャンクション骨格。
- 野生型SF5 pRNAの31位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチドを欠く、請求項11に記載のRNAジャンクション骨格。
- 3WJa配列が配列番号86を含み、3WJb配列が配列番号87を含み、3WJc配列が配列番号88を含む、請求項12に記載のRNAジャンクション骨格。
- 前記野生型SF5 pRNAの69位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチドを欠く、請求項11に記載のRNAジャンクション骨格。
- 3WJa配列が配列番号97を含み、3WJb配列が配列番号98を含み、3WJc配列が配列番号88を含む、請求項14に記載のRNAジャンクション骨格。
- (1)野生型SF5 pRNAの31位の不対ヌクレオチドに対応する位置の不対ヌクレオチド及び(2)前記野生型SF5 pRNAの69位の不対グアニンヌクレオチドに対応する位置の不対グアニンヌクレオチドを欠く、請求項11に記載のRNAジャンクション骨格。
- 3WJa配列が配列番号86を含み、3WJb配列が配列番号98を含み、3WJc配列が配列番号88を含む、請求項16に記載のRNAジャンクション骨格。
- 治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及びアプタマーからなる群より選択される少なくとも一の部分に結合する、請求項11に記載のRNA 3WJ骨格を含むコンジュゲート。
- 第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、3Wja配列が、野生型phi29 pRNAの29位の不対ウリジンヌクレオチドに対応する第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドを欠き、前記野生型phi29 pRNAの72位及び73位の二の不対ウリジンヌクレオチドに対応する位置の二の不対ヌクレオチドを欠く、RNAジャンクション骨格。
- 3WJa配列が配列番号37を含み、3WJb配列が配列番号39を含み、3WJc配列が配列番号40を含む、請求項19に記載のRNAジャンクション骨格。
- 治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及びアプタマーからなる群より選択される少なくとも一の部分に結合する、請求項19に記載のRNA 3WJ骨格を含むコンジュゲート。
- 第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、(i)3WJa配列が、第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する単一の不対ヌクレオチド及び第1のらせん領域と第2のらせん領域との間に位置する不対ヌクレオチドの下流の第2のブランチの3WJa配列に位置する不対ヌクレオチド、並びに(ii)第1のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJc配列に位置する単一の不対ヌクレオチドを含む、RNAジャンクション骨格。
- 3WJa配列が配列番号99を含み、3WJb配列が配列番号100を含み、3WJc配列が配列番号101を含む、請求項22に記載のRNAジャンクション骨格。
- 治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及びアプタマーからなる群より選択される少なくとも一の部分に結合する、請求項22に記載のRNA 3WJ骨格を含むコンジュゲート。
- 第1のRNAポリヌクレオチドを含む3WJa配列、第2のRNAポリヌクレオチドを含む3WJb配列、及び第3のRNAポリヌクレオチドを含む3WJc配列を含む三方向ジャンクション(3WJ)ドメインを含むRNAジャンクション骨格であって、3WJドメインの第1のブランチが3WJa配列の5’位及び3WJc配列の3’位から形成され、且つ第1のらせん領域を含み、3WJドメインの第2のブランチが3WJa配列の3’位及び3WJb配列の5’位から形成され、且つ第2のらせん領域を含み、3WJドメインの第3のブランチが3WJb配列の3’位及び3WJc配列の5’位から形成され、且つ第3のらせん領域を含み、前記らせん領域のそれぞれが、標準的なワトソン−クリック結合を形成する複数のRNAヌクレオチド対を含み、(i)第1のらせん領域と第2のらせん領域との間の3WJa配列に一の不対ヌクレオチドが位置しているか又は存在せず、且つ/又は一若しくは二の不対ヌクレオチドが第2のブランチの3WJa配列に位置し、(ii)一の不対又は二の隣接する不対ヌクレオチドが第1のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJc配列に位置し、且つ/又は一の不対若しくは二の隣接する不対ヌクレオチドが第2のらせん領域と第3のらせん領域との間の3WJb配列に位置する、RNAジャンクション骨格。
- 治療薬、抗体、マーカー、色素、siRNA、リボザイム、リボスイッチ及びアプタマーからなる群より選択される少なくとも一の部分に結合する、請求項25に記載のRNA 3WJ骨格を含むコンジュゲート。
- 請求項25のコンジュゲート及び薬学的に許容されるビヒクル、担体又は希釈剤を含む、組成物。
- 3WJa、3WJb及び3WJc配列のそれぞれが、独立して、RNAリンカー又はRNA骨格にコンジュゲートしている生物学的に活性な部分のRNA部分を含まない8から36のヌクレオチドを含む、請求項25に記載のRNAジャンクション骨格。
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