JP2019508472A - 老視の処置のための組成物及び方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、老視及び他の視覚欠損の処置のための組成物及び方法を提供する。該組成物は、好ましくは、アセクリジン及びポリオール及び/又は毛様体筋麻痺剤を含む。該組成物は、任意選択的に、界面活性剤、粘度増強剤、モル浸透圧濃度調整剤及び保存料を含有する。
Description
人間は年をとると、遠見視覚が矯正されている場合又は優れた裸眼である場合、物体に焦点が合う眼からの最小距離が増加する。例えば、10才は、優れた遠見視覚をまだ保持しながら、眼からたった3インチ(0.072メートル);40才は6インチ(0.15メートル);及び60才は不便にも39インチ(1.0メートル)の距離の、物体すなわち「焦点ポイント」に焦点を合わせることができる。優れた裸眼の遠見視覚を有する個体において、最小焦点距離を増加させるこの状態は、老視と呼ばれ、大まかに「老眼」と説明される。
優れた裸眼の遠見視覚は、正常視としても知られている。遠焦点ポイントに焦点を合わせることができないことは近視として知られており、近焦点ポイントに焦点を合わせることができないことは遠視として知られている。具体的に、「遠見」視覚は、眼から1メートル以上の任意の焦点ポイントと考えられており、近見視覚は、眼から1メートル未満の任意の焦点ポイントである。物体に焦点が合う最小焦点距離は、「近点」として知られている。遠点から近点への焦点及びその間の任意の焦点ポイントにおける変化は、遠近調節と呼ばれている。遠近調節は、しばしばジオプターで測定される。ジオプターは、焦点距離(メートル)の逆数を取ることによって算出される。例えば、10才の眼から60才の眼への遠近調節の減少は、約13ジオプター(1÷0.072メートル=13.89ジオプター;1÷1メートル=1ジオプター)である。
老視の最初の愁訴の最も高い発生率は、42〜44歳の人々で生じる。人間が年をとると、近見反射−瞳孔狭窄、眼の輻輳、特に毛様体筋収縮を使用する眼の遠近調節能力が減少するので、老視が生じる。遠近調節におけるこの低減は、正常な肥厚、及び遠い物体から近くの物体への焦点のシフトに必要である水晶体の前側表面の屈曲の増加における、適切でない変化をもたらす。老視に影響される重要な近焦点タスクとしては、コンピューター画面を見ること(21インチ)、及び印刷物を読むこと(16インチ)が挙げられる。
老視は、加齢の正常及び不可避な効果であり、40代の多くの人々にとって、年を重ねていることの最初の紛れもない兆候である。1つの研究は、世界的に10億を超える人々が2005年に老視であったことを見出した。この同じ研究は、この数が2050年までにほぼ二倍になると予測した。45歳を超えるあらゆる人が老視であると考えられるならば、合衆国単独で推定1億2千2百万の人々が2010年に老視を有していた。ベビーブーム世代が更年期に達すると、この数は増加していく一方である。
老視には、以前はほぼ直ちに生じた、遠点及び近点の両方に焦点を合わせることを必要とする多くのタスクで迅速に機能する能力の限界に起因する欠点が伴う。老視患者において、これらのタスクは、眼鏡、コンタクトレンズの使用によって又は侵襲的外科手術を受けた後にのみ、行うことができる。1つのこうした光学修飾のモノビジョン手技はメガネ、コンタクトレンズの使用で又は外科手術さえ用いて実行され得る。モノビジョン手技は、一方の眼を近焦点のために及び他方の眼を遠焦点のために矯正する。しかしながら、モノビジョン矯正は、通常、特に薄暗い光(例えば夜)において、深度知覚及び遠見視覚の消失を伴う。老視を緩和するために開発された他の外科手技としては、以下が挙げられる:(1)眼内レンズ(INTRACOR(登録商標);Technolas Perfect Vision GMBHの登録商標)の移植;(2)角膜の再形状化(PresbyLASIK及び伝導式角膜形成術);(3)強膜バンド拡張;並びに(4)角膜インレー(Flexivue Microlens(登録商標);PresbiBio LLCの登録商標、Kamra(登録商標);AcuFocus、Inc.and Vue+の登録商標)の移植。AcuFocusによって製造されたKamra(登録商標)角膜インレーは、焦点深度を増加させるために角膜上にピンホールをはめ込むことによって働く。
同様の効果は、ピロカルピン(非選択的ムスカリン性アセチルコリン受容体アゴニスト)、カルバコール(非選択的ムスカリン性アセチルコリン受容体アゴニスト)及びヨウ化ホスホリン(アセチルコリンエステラーゼ阻害剤)のような一般の縮瞳剤を用いて達成することができる。これらの一般の縮瞳薬は、一部の遠近調節機能をまだ保持する個体において、十分な濃度においてピンホール瞳孔を誘発することで2.0mm未満の瞳孔を達成し、インレーのように焦点深度を潜在的に拡大することができるが、2.0mm以下のピンホール瞳孔直径を引き起こすのに十分な濃度においてこれらの薬剤は、毛様体筋収縮の増加の引き金を引き、そして遠近調節の余力を全て費やさせることにより、まだ遠近調節機能を保持している個人の遠見視覚を犠牲にする代わりに近見視覚を改善する。ピロカルピンで見出されるように、ピンホール瞳孔の矯正能力を超えた誘発近視に由来する、額疼痛のような毛様体痙攣誘発片頭痛及びぼやけた遠見視覚という副作用があるので、作用時間がずっと短くごくわずかな効果を伴うより弱い濃度を使用することが、必要とされる。こうした場合において、軽度の遠視でさえ誘発近視を相殺するのを助け、一方、非常に多く見られる、近視の非常にわずかな増大でさえそれを悪化させる。極端な場合において、こうした毛様体筋痙攣は、おそらく、前眼房が浅くなることに関連し、網膜の鋸状縁を引っ張り、網膜裂孔及び/又は網膜剥離をもたらし得る。
縮瞳剤は、老視の処置のための様々な特許及び特許出願に記載されてきた。米国特許第6,291,466号及び同第6,410,544号は、毛様体筋の収縮を調節することで眼をその静止状態に回復するとともにそれの遠近調節能力を潜在的に回復するための、ピロカルピンの使用を記載している。
米国特許第8,524,758号は、毛様体痙攣からの額痛を低減するとともに毛様体筋収縮が調節される時間を増加させるため、非ステロイド系抗炎症薬のジクロフェナクとともにピロカルピンの使用を記載している。国際PCT出願公報WO/2013/041967は、老視のような眼球症状を一時的に克服するため、オキシメタゾリン又はメロキシカムとともにピロカルピンの使用を記載している。
米国特許第8,299,079号(HEK Development LLC)は、0.05%〜3.0%w/vの濃度のアルファ2選択的血管収縮薬ブリモニジンとともにピロカルピン、カルバコール及びヨウ化ホスホリンのような直接作用型一般縮瞳剤の使用を記載している。しかしながら、約0.20%(又は0.05%以上で任意)w/vのブリモニジン濃度の使用は、しばしば片頭痛強度の額痛及び/又は頭痛を伴う毛様体痙攣を誘発し、リバウンド充血の増加を頻繁にもたらす。例えば、リバウンド発赤は、1日2回ブリモニジン0.20%w/v(Alphagan(登録商標)、Allergan、Inc.の登録商標)を使用する患者の25%に生じる。
米国特許出願公報第2014/0113946号は、アルファ1及び穏和なアルファ2アゴニスト血管収縮薬オキシメタゾリンと併用するピロカルピンの使用を記載しており、遠見の鮮明さ及び持続期間における限界を実証している。ここでは、軽度遠視患者に大きく制限されたコホートが、近視の誘発を和らげるために必要とされた(表1)。処置された16個の眼のうち、3つだけが−0.25から−0.50ジオプターであり、8つが軽度の遠視であった。−0.50ジオプターの眼のうち、2つが20.40の距離に低減された。さらに、持続期間は、最大効果が約4時間で減退したので、限定的であった。瞳孔サイズ範囲は、2.0mm〜2.7mmであり、ここで、焦点深度からの近接効果及び遠見の鮮明さの増強は、最小であるか、又は存在しなかった。
老視のための縮瞳処置におけるこれらの試みは全て、遠見視覚をほぼ法的盲まで低下させる数ジオプターの一過性近視を誘発するか、またはより悪いことに、典型的には数時間続く全作用時間にわたって近見視覚の改善を犠牲にする。この近視効果は、裸眼の未処置視覚に関する名目上の近視のほんのわずかな増分によってさえ、遠見明瞭度における指数関数的低下によって増幅される。例えば、メガネなしの遠見視覚に通常伴う軽度の近視(例えば、−0.25D、−0.50Dの等価球面度数)を有する人間は、典型的に、ピロカルピン1%の点眼後に遠見視覚を数ライン失う(即ち、−0.75Dの等価球面度数)。
ピロカルピン以外、緑内障を処置するために歴史的に使用されている縮瞳薬、特にアセクリジンも、毛様体痙攣、額痛及び/又は頭痛、並びに近視性ぼやけに関連する。さらに、アセクリジンは溶液中で不安定である。通常、アセクリジンは以下の2瓶システムで貯蔵される;凍結乾燥アセクリジンを含有する1つの瓶及び局所的点眼のために凍結乾燥アセクリジンを復元するのに必要な希釈液を含有する第2の瓶。しかしながら、老視用縮瞳薬としてのその使用に伴う主要な課題は、付随の疼痛であり、一部の場合において、誘発され得る遠見ぼやけである。
米国特許第9,089,562号は、好ましい実施形態において、アセクリジン1.45%がトロピカミド0.042%と組み合わされるような、毛様体筋麻痺剤と組み合わされたアセクリジンを含有する組成物を記載している。極めて低い濃度(0.10%未満)での毛様体筋麻痺剤の添加は、驚くべきことに瞳孔縮瞳を依然としてもたらし、アセクリジン単独の使用によって誘発される毛様体痙攣(しばしば、極めて有痛性及び障害性であり得る片頭痛様の額痛)なく有用な遠見及び改善近見視覚を可能にする。さらに、アセクリジン及び該毛様体筋麻痺剤は、互いに対して濃度の特定の狭く規定された比及び範囲を必要とし、その結果、製造及び調節プロセスにおける複雑さ、特に、アセクリジンの安定貯蔵を可能にするためにアセクリジンの凍結乾燥の必要性及びそれに伴う必然的な寒冷沈降反応物(cryoprecipitant)の効果をもたらし、ここで、本発明の発見である、ポリオールなど(好ましい実施形態においてマンニトール)の寒冷沈降反応促進剤(cryoprecipitate)の添加が、US9,089,562の濃度の規定されている範囲及び比の効力の低減をもたらす。これらの医学的かつ実践的な非効率性により、アセクリジンを凍結乾燥するための処方変更を可能にしながら、アセクリジンをUS9,089,562と同じ又はわずかに高い濃度で含み、そして毛様体筋麻痺剤をUS9,089,562よりもずっと低い濃度で含むか又は一部の場合において毛様体筋麻痺剤を含まないことを要求するアセクリジン組成物が、必要な商業的に安定な処方物を用いる老視の処置に好ましいことが見出だされている。しかしながら、現在まで、US9,089,562で請求されているものよりも低い量の毛様体筋麻痺剤を用いるアセクリジン組成物として、老視を処置するのに有効だったものは存在しない。なぜならば、上に記述されている通り、アセクリジンは単独で、特に若年の及び中年の老視者(45歳から58歳)において、重度の毛様体痙攣を生じ、一部の対象において遠近調節誘発の遠見ぼやけを引き起こし得るからである。
したがって、当技術分野において、最小の副作用しか伴わず非侵襲的でありかつ好都合である老視の処置が必要とされている。詳細には、遠見視覚の軽減、霧視、疼痛、発赤、夜間運転視力障害(impaired night driving)すなわち暗所視不能、鼻閉の誘発、又は網膜剥離のリスクのような重篤な副作用がなく、老視を患う人間が近くの物体に焦点を合わせるのを可能にする眼科用組成物が必要とされている。さらに、当技術分野において、アセクリジンとともに使用されるべき持続時間及び効力を潜在的に増強する毛様体筋麻痺剤の必要性の低減又は排除、並びに安定なアセクリジン組成物の貯蔵の手段が必要とされており、ここで、こうした組成物は、好ましくは、遠見及び近見焦点深度の両方を増強し、臨床的に重篤な副作用なく1.50〜2.0mmの範囲への瞳孔縮瞳を可能にする。
(発明の要旨)
ある特定の実施形態において、本発明は、老視の処置のための組成物及び方法を対象とする。
ある特定の実施形態において、本発明は、老視の処置のための組成物及び方法を対象とする。
ある特定の実施形態において、本発明は、ムスカリン性アゴニストを含む、老視の処置のための組成物及び方法を対象とし、ここで、ムスカリン性アゴニストは、M1及びM3ムスカリン性アセチルコリン受容体を優先的に活性化する。いっそう好ましい実施形態において、ムスカリン性アゴニストは、M3よりもM1に対して高度に選択的である。ある特定の実施形態において、本発明は、M1及びM3ムスカリン性アセチルコリン受容体を優先的に活性化するムスカリン性アゴニストを含む、老視の処置のための組成物及び方法を対象とする。
ある特定の実施形態において、本発明は、アセクリジン、タルサクリジン、サブコメリン、セビメリン、WAY−132983、AFB267B(NGX267)、AC−42、AC−260584、77−LH−28−1及びLY593039からなる群から選択されるムスカリン性アゴニスト又はこれらの任意の薬学的に許容される塩、エステル、類似体、プロドラッグ又は誘導体を含む、老視の処置のための組成物及び方法を対象とする。
ある特定の実施形態において、本発明は、M1ムスカリン性アセチルコリン受容体だけを活性化するムスカリン性アゴニストを含む、老視の処置のための組成物及び方法を対象とする。
ある特定の他の実施形態において、本発明は、アセクリジンを含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを好ましくは約0.25%〜約2.0%w/vの濃度において及び毛様体筋麻痺剤を約0.004%〜約0.025%w/v、好ましくは約0.004%〜約0.02%w/vの濃度において含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とし、より好ましくは、毛様体筋麻痺剤はトロピカミドである。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを好ましくは約0.25%〜約2.0%w/vの濃度で含みそしてポリオールを好ましくは約1.0%〜約10.0%w/vの濃度で含み、より好ましくはマンニトールを約2.0%〜約3.0%w/vの濃度で含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とし、ここで、該組成物は毛様体筋麻痺剤がない。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを好ましくは約0.25%〜約2.0%w/vの濃度で含みそしてポリオール、好ましくはマンニトールを約1.0%〜約10.0%w/v、より好ましくは2.5%w/vの濃度で含みそして毛様体筋麻痺剤を、約0.004%〜約0.025%、好ましくは約0.004%〜約0.02%w/v含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とし、より好ましくは、毛様体筋麻痺剤はトロピカミドである。
ある特定のより好ましい実施形態において、本発明は、約1.65%〜約1.8%のアセクリジン及び約2.0%〜約3.0%w/vのポリオール及び毛様体筋麻痺剤を、約0.004%〜約0.025%w/v、好ましくは約0.004%〜約0.008%w/v含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とし、より好ましくは、毛様体筋麻痺剤は、好ましくは0.01%w/vのトロピカミドである。
ある特定の他のより好ましい実施形態において、本発明は、約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤及び/又は約0.1%〜約2.25%w/vの粘度増強剤をさらに含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
ある特定のより好ましい実施形態において、本発明は、約1.75%w/vのアセクリジン、約2.5%w/vのポリオール、約2.75%w/vのポリソルベート80及び約1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、ここで、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、全ての処方物において約1.25%〜約1.45%の高分子量カルボキシメチルセルロースに代用されていてよい、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
ある特定のより好ましい実施形態において、本発明は、約1.75%w/vのアセクリジン、約0.004%〜約0.007%w/vのトロピカミド、約2.75%w/vのポリオール、約2.5%w/vのポリソルベート80及び約1.25%〜1.45%w/vのカルボキシメチルセルロース又は1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
ある特定の他の実施形態において、本発明は、本発明の組成物を、老視の処置を必要とする対象に投与することを含む、老視を処置する方法を対象とする。
ある特定の他の実施形態において、本発明は、本発明の眼科用組成物を、老視の処置を必要とする対象に投与することを含む、老視を処置する方法を対象とし、ここで、対象の近見視力は、少なくとも6時間の間約3ラインの解像度以上改善される。
眼の屈折誤差の処置を必要とする対象における眼の屈折誤差を処置する方法は、本発明の組成物の薬学的に許容される量を、これを必要とする対象に投与することを含み、ここで、眼の屈折誤差は、老視、近視、遠視、乱視又はこれらの組合せから選択される。
本発明は、本発明の組成物を、老視の処置を必要とする患者に投与することを含む、老視を処置するための方法をさらに対象とする。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、以下を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;及び
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;及び
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、以下を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤;
約0.1%〜約2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;及び
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤;
約0.1%〜約2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;及び
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、以下を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤であって、好ましくは、ポリソルベート、チロキサボール、ポロキサマー、シクロデキストリン、ビタミンETPGS及びポリオキシル、より好ましくはポリソルベート80、いっそう好ましくは約1.0%〜約5.0%w/vのポリソルベート80及び最も好ましくは約2.0%〜約4.0%w/vのポリソルベート80から選択される、非イオン性界面活性剤;
約0.1%〜約2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、より好ましくは約0.75%〜約1.5%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース及び最も好ましくは約1.0%〜約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.10%〜約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.005%〜約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;並びに
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤であって、好ましくは、ポリソルベート、チロキサボール、ポロキサマー、シクロデキストリン、ビタミンETPGS及びポリオキシル、より好ましくはポリソルベート80、いっそう好ましくは約1.0%〜約5.0%w/vのポリソルベート80及び最も好ましくは約2.0%〜約4.0%w/vのポリソルベート80から選択される、非イオン性界面活性剤;
約0.1%〜約2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、より好ましくは約0.75%〜約1.5%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース及び最も好ましくは約1.0%〜約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.10%〜約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.005%〜約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;並びに
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、以下を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤であって、好ましくは、ポリソルベート、チロキサボール、ポロキサマー、シクロデキストリン、ビタミンETPGS及びポリオキシル、より好ましくはポリソルベート80、いっそう好ましくは約1.0%〜約5.0%w/vのポリソルベート80、最も好ましくは約2.0%〜約4.0%w/vのポリソルベート80から選択される、非イオン性界面活性剤;
約0.1%〜約2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、より好ましくは約0.75%〜約1.5%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、最も好ましくは約1.0%〜約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.10%〜約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.005%〜約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン四酢酸二水和物、クエン酸ナトリウム及びクエン酸緩衝液からなる群から選択される、好ましくはエチレンジアミン四酢酸二水和物及びクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液からなる群から選択される1種以上の抗酸化剤;並びに
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤であって、好ましくは、ポリソルベート、チロキサボール、ポロキサマー、シクロデキストリン、ビタミンETPGS及びポリオキシル、より好ましくはポリソルベート80、いっそう好ましくは約1.0%〜約5.0%w/vのポリソルベート80、最も好ましくは約2.0%〜約4.0%w/vのポリソルベート80から選択される、非イオン性界面活性剤;
約0.1%〜約2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、より好ましくは約0.75%〜約1.5%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、最も好ましくは約1.0%〜約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.10%〜約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.005%〜約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン四酢酸二水和物、クエン酸ナトリウム及びクエン酸緩衝液からなる群から選択される、好ましくはエチレンジアミン四酢酸二水和物及びクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液からなる群から選択される1種以上の抗酸化剤;並びに
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、以下を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする:
約1.75%w/vのアセクリジン;
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド;
約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤;
約0.1%〜約2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.10%〜約0.12%w/vのソルビン酸;及び
約0.005%〜約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム。ここで、該組成物は、摂氏約2〜約8度の温度で維持される。
約1.75%w/vのアセクリジン;
任意選択的に、約0.004%〜0.015%w/vのトロピカミド;
約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤;
約0.1%〜約2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.10%〜約0.12%w/vのソルビン酸;及び
約0.005%〜約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム。ここで、該組成物は、摂氏約2〜約8度の温度で維持される。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、以下を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約4.0%w/vのポリソルベート80;
約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;及び
約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約4.0%w/vのポリソルベート80;
約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;及び
約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、以下を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約4.0%w/vのポリソルベート80;
約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液;及び
約0.01%w/vのトロピカミド。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約4.0%w/vのポリソルベート80;
約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液;及び
約0.01%w/vのトロピカミド。
好ましい実施形態において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの濃度は、約0.1%〜約2.25%w/v、より好ましくは約0.75%〜約1.5%w/v及び最も好ましくは約1.0%〜約1.25%w/vである。好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの濃度は、粘度が点眼より前で約1〜約10,000cps、より好ましくは約200〜約500cps及び最も好ましくは約400cpsであるものである。
別の好ましい実施形態において、本発明の眼科用組成物は、エチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)、エチレンジアミン四酢酸二水和物及びクエン酸ナトリウム及びクエン酸緩衝液からなる群から選択される1種以上の抗酸化剤、好ましくは0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物;及び0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液を含む。
別の好ましい実施形態において、非イオン性界面活性剤は、ポリソルベート、チロキサボール、ポロキサマー、シクロデキストリン、ビタミンETPGS及びポリオキシル、好ましくはポリソルベート80、より好ましくは4.0%w/vのポリソルベート80から選択される。
別の好ましい実施形態において、本発明の眼科用組成物は、トロピカミドがない組成物について約4.0〜約8.0及びトロピカミドを含有する組成物において約4.0〜約6.0並びにより好ましくは、トロピカミド含有量にかかわらず組成物において5.0のpHを有する。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを好ましくは約0.25%〜約2.0%w/vの濃度で含み、ポリオール、好ましくはマンニトールを約1.0%〜約10.0%w/v、より好ましくは2.5%w/vの濃度で含みそして非イオン性界面活性剤を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とし、好ましくは、非イオン性界面活性剤は、ポリソルベート、ポリオキシルヒマシ油、ステアリン酸ポリオキシル、ポロキサマー、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、チロキサボール及び2−[[10,13−ジメチル−17−(6−メチルヘプタン−2−イル)−2,3,4,7,8,9,11,12,14,15,16,17−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル]オキソ]エタノール、より好ましくはポリソルベート80又はポリオキシル35ヒマシ油からなる群から選択され、より好ましくは約0.5%〜約10.0%w/v、より好ましくは約1.0%〜約7.0%w/v、いっそう好ましくは約2.5%又は3.5%w/vの濃度において選択される。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを好ましくは約0.25%〜約2.0%w/v、より好ましくは1.75%w/vの濃度で含み、ポリオール、好ましくはマンニトールを約1.0%〜約10.0%w/v、より好ましくは2.5%w/vの濃度で含み、トロピカミドを好ましくは約0.004%〜約0.025%w/v、より好ましくは約0.005%〜約0.007%の濃度で含み、非イオン性界面活性剤、好ましくはポリソルベート80を、より好ましくは約0.5%〜約10.0%w/v、より好ましくは約2.0%〜約6.0%w/v、いっそう好ましくは約2.5%〜約4.0%w/vの濃度で含み、そしてセルロース誘導体、ヒアルロネート、カルボマー及びガム、より好ましくは高分子量カルボキシメチルセルロース又はカルボマー940からなる群から好ましくは選択される粘度増強剤を好ましくは約1.0%〜約2.0%w/v、より好ましくは約1.35%〜1.45%w/v、いっそう好ましくは約1.42%w/vの濃度で含むか又はヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の粘性剤を好ましくは約1.0%〜約2.0%、より好ましくは約0.50%〜1.95%の濃度で含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とし、ここで、眼中への点眼の前の組成物の初期の粘度は、約25〜約10,000センチポイズ、より好ましくは約100〜約5,000センチポイズを範囲であってよく並びに非ニュートン性であり得るか及び/若しくは最小のぼやけをもたらす涙分泌を誘発し得、並びに/又は点眼後の高剪断(まばたき中)対低剪断(まばたき間)で最小のぼやけがある。
ある特定の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを好ましくは約0.25%〜約2.0%w/v、より好ましくは1.75%w/vの濃度で含み、ポリオール、好ましくはマンニトールを約1.0%〜約10.0%w/v、より好ましくは2.5%w/vの濃度で含み、トロピカミドを好ましくは約0.004%〜約0.025%w/v、より好ましくは約0.005%〜約0.007%の濃度で含み、非イオン性界面活性剤、好ましくはポリソルベート80を、より好ましくは約0.5%〜約10.0%w/v、より好ましくは約2.0%〜約6.0%w/v、いっそう好ましくは約2.5%〜約4.0%w/vの濃度で含み、セルロース誘導体、ヒアルロネート、カルボマー940及びガム、より好ましくは高分子量カルボキシメチルセルロース若しくはカルボマー940からなる群から好ましくは選択される粘度増強剤を、好ましくは約1.0%〜約2.0%w/v及びより好ましくは約1.35%〜1.45%w/v及びいっそう好ましくは約1.42%w/vの濃度で含むか又はヒドロキシプロピルメチルセルロースのような他の粘性剤を、好ましくは約0.5%〜約1.75%及びより好ましくは約0.75%又は1.5%、最も好ましくは約1.0%〜約1.5%及び最も好ましくは約1.05%〜1.25%の濃度で含み(ここで、眼中への点眼の前の組成物の初期の粘度は、約25〜約10,000センチポイズ及びより好ましくは約100〜約5000センチポイズを範囲としてよく並びに非ニュートン性であってよく、点眼後の高剪断(まばたき中)対低剪断(まばたき間)で最小のぼやけがある)、そして塩化ベンザルコニウム(「BAK」)、ソルビン酸及びオキシクロロ錯体からなる群から好ましくは選択される保存料を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジン及びトロピカミドを含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
他の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを約0.25%〜約2.0%w/vの濃度で含みそして毛様体筋麻痺剤を含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
他の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジン及び毛様体筋麻痺剤を約0.004%〜約0.08%w/v、好ましくは約0.004%〜約0.049%w/v及びより好ましくは約0.004%〜約0.025%w/v含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
他の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを約0.25%〜約2.0%w/v含みそして毛様体筋麻痺剤を約0.004%〜約0.08%w/v、好ましくは約0.004%〜約0.049%w/v、より好ましくは約0.004%〜約0.025%w/v含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
他の好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを約0.25%〜約2.0%w/v含み、そしてトロピカミドを約0.004%〜約0.08%w/v、好ましくは約0.004%〜約0.049%w/v、より好ましくは約0.004%〜約0.025%w/vの濃度において含む、老視の処置のための眼科用組成物を対象とする。
ある特定の他の実施形態において、本発明は、本発明の組成物を、老視の処置を必要とする対象に投与することを含む、老視を処置する方法を対象とする。
ある特定の他の実施形態において、本発明は、本発明の眼科用組成物を、老視の処置を必要とする対象に投与することを含む、老視を処置する方法を対象とし、ここで、対象の近見視力は、少なくとも8時間の間約4ラインの解像度以上改善され、ここで、0.50%〜10%、より好ましくは1.0%〜6.0%において、さらに好ましくは3.0%〜5.0%の非イオン性界面活性剤の添加;及び任意選択的に以下の1つ以上:好ましい実施形態において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを1.25%において使用して約400cpsという粘度の増加;並びにBAK、ソルベート及びEDTA及びシトレートの1つ以上の抗酸化剤の組合せの保存料組合せの添加によってi)発赤の低減;ii)遠見ぼやけがない近見改善のラインの増加;iii)優れた快適性;及びiv)持続期間の増強の1つ以上がさらに改善することが発見されている。
ある特定の他の実施形態において、本発明は、本発明の組成物の薬学的に許容される量を、眼の屈折誤差の処置を必要とする対象に投与することを含む、眼の屈折誤差の処置を必要とする対象における眼の屈折誤差を処置する方法を対象とし、ここで、眼の屈折誤差は、老視、近視、遠視、乱視又はこれらの組合せから選択される。
ある特定の他の実施形態において、本発明は、薬学的に許容される量の本発明の組成物を、眼の屈折誤差の処置を必要とする患者に投与することを含む、眼の屈折誤差を処置する方法を対象とし、ここで、瞳孔のサイズは、約1.5〜約2.5ミリメートル、好ましくは約1.7〜約2.2ミリメートルに低減され、屈折誤差は、3.0D以下の軽度から中程度のある範囲の遠視;−5.0D以下の軽度から中程度の近視;3.0D以下の正乱視のための遠見矯正視覚;0.75D以下の正乱視とともに+0.50から−0.50spheqの正視者のための未矯正遠見視覚;角膜不正乱視、拡張症誘発角膜不正、透明な誘発角膜不正、高次収差及び屈折外科手術誘発高次収差からなる群から選択される。
本発明は、本発明の眼科用組成物の薬学的に有効な量を、瞳孔縮瞳に続発する視野深度(即ち焦点深度)の増加を必要とする対象に投与することを含む、瞳孔縮瞳に続発する視野深度(即ち焦点深度)を増加させる方法をさらに対象とする。
本発明は、毛様体痙攣、毛様体誘発額痛及び/又は毛様体誘発頭痛が実質的に低減又は排除されるように、眼の毛様体に対するアゴニスト効果を調整することによって、点眼用アセクリジン投与の副作用を低減する方法をさらに対象とする。
本発明は、両眼の生理学的局所老視矯正を可能にする方法をさらに対象とする。
本発明は、遠見ぼやけにより単眼のみを用いる必要性を排除する方法、又は典型的にはピロカルピン若しくはピロカルピン及びアルファアゴニストの組合せに伴う、誘発された近視性ぼやけに対抗するための軽度遠視患者の処置に低減された方法をさらに対象とする。
本発明は、遠見視覚の鮮明さを低減することなく遠近調節を増加させることによって近見視覚を改善する方法をさらに対象とする。これは、相加的な近見視覚増強を提供するのに十分でありながら、それが、屈折誤差をフィルタリングするとともに遠見の鮮明さを維持するための同時誘発瞳孔縮瞳ピンホール効果の能力を、付随する近視性ぼやけが損なわないような誘発率及び総遠近調節度のままであるように調整された、漸進的な遠近調節を同時に増加させることによって、達成される。
本発明は、両方の眼(両眼視覚)の中に本発明の眼科用組成物の薬学的に有効な量を、視覚的深度知覚の増加を必要とする対象に投与することを含む、裸眼の近見視覚を改善することで視覚的深度知覚を増加させる方法をさらに対象とし、ここで、こうした両眼視能は、片方の眼のそれを別々に超えた近見視覚をさらに増強する。
本発明は、本発明の組成物の薬学的に有効な量を、視覚の改善を必要とする対象に投与することを含む、屈折異常(視覚異常)を有する対象における視覚を改善する方法をさらに対象とする。
本発明は、本発明の組成物の薬学的に有効な量を、視覚の改善を必要とする対象に投与することを含む、屈折異常を有する対象における視覚を改善する方法をさらに対象とし、ここで、屈折異常は、近眼、遠眼、正乱視、不正乱視及び高い程度の正乱視からなる群から選択される。
本発明は、角膜不正、混濁又は中心1.5mm光学ゾーンに隣接する又は周辺の領域を含む非常に高い程度の正乱視によって誘発される光学収差を排除すること、並びにそれによって、円錐角膜、光屈折角膜切除誘発の角膜濁り、層間角膜炎(「DLK」)(レーシック後DLK)、白内障切開、緑内障フィルタリング小疱、移植緑内障バルブ、除去を伴う又は伴わない角膜インレー、角膜外科手術(レーシック)後の及び感染症に続発する拡張症のような他の医原性角膜誘発の不規則さなどの状態において生じるような異常な視覚を、不正乱視又は高程度以上の正乱視を患う人々においてフィルタリングアウトすることによって、視力及び視覚の品質の改善を誘発することをさらに対象とする。
本発明は、現存の未矯正屈折誤差に対して明瞭度を改善することをさらに対象とする。この改善された明瞭度により、快適性の低減及びまばたきの度にずれることがある視覚を伴う乱視のためのトーリックコンタクトレンズを現在必要とする患者は、多くの場合、非トーリックソフトコンタクトレンズだけを必要とすればよいか又はコンタクトレンズを必要としなくてもよい。さらに、ガス透過性コンタクトレンズを必要とする人々は、コンタクトレンズをもはや必要としなくてもよいか又はずっと快適なソフトコンタクトレンズだけを必要とすればよい。高い程度の乱視を有する患者は、現在、矯正を必要としなくてもよいか又は乱視矯正の低減を必要とすればよい。小程度から中程度の近眼を有する患者は、矯正をあまり必要としなくてもよいか又は矯正をもはや必要としない。小程度から中程度の遠視(遠眼)を有する患者は、矯正を必要としなくてもよいか又は矯正の低減を必要とすればよい。
本発明は、視界を改善するための方法及び眼科用組成物を対象とする。好ましい実施形態において、本発明は、老視の処置のための方法及び眼科用組成物を対象とする。より好ましい実施形態において、本発明は、アセクリジンを含む眼科用組成物を対象とする。
本発明は、本発明の眼科用組成物を、弱度近視又は弱度遠視の処置を必要とする対象に投与することを含む、不正乱視、角膜拡張症(keratoconic ectasia)及び乱視を伴うか若しくは伴わない弱度近視又は弱度遠視を処置する方法を対象とする。
本発明は、第1のチャンバーに約1.75%w/vのアセクリジン及び約2.5%w/vのマンニトールを含む第1の組成物、並びに第2のチャンバーに約0.01%w/vのトロピカミド、約4.0%w/vのポリソルベート80、約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、約0.10%〜0.12%w/vのソルビン酸、約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物、約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム及び約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液を含む第2の組成物を提供することを含む、アセクリジンを安定化する方法をさらに対象とし、ここで、第1の組成物及び第2の組成物を混合すると、アセクリジンの効力は少なくとも1カ月の間維持される。
本発明は、本発明の組成物を摂氏0度〜摂氏8度で貯蔵することを含む、アセクリジンを安定化する方法をさらに対象とする。
本発明は、以下のステップを含む、微生物及び真菌の増殖を阻害する方法をさらに対象とする:
約1.75%w/vのアセクリジン、約2.5%w/vのマンニトール、約0.01%w/vのトロピカミド、約4.0%w/vのポリソルベート80及び約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む眼科用組成物を提供するステップ;
約0.10%〜0.12%w/vのソルビン酸を添加するステップ;並びに
約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物及び約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液の1種以上を添加するステップ。
約1.75%w/vのアセクリジン、約2.5%w/vのマンニトール、約0.01%w/vのトロピカミド、約4.0%w/vのポリソルベート80及び約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む眼科用組成物を提供するステップ;
約0.10%〜0.12%w/vのソルビン酸を添加するステップ;並びに
約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物及び約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液の1種以上を添加するステップ。
本発明は、M1及びM3ムスカリン性アセチルコリン受容体を優先的に活性化する、好ましくはM3よりもM1を活性化するムスカリン性アゴニスト、最も好ましくはアセクリジン又はそれの誘導体を含む医薬組成物を、老視、不正乱視及び/又は屈折誤差の処置を必要とする患者に投与することを含む、老視、不正乱視及び/又は屈折誤差を処置する組成物及び方法を対象とする。驚くべきことにかつ予想外にも、昼間又は夜間(視界に1種以上の直接的又は反射的光源が含まれる場合)に本発明の組成物を使用すると、無視できる副作用しか伴わずに、アセクリジンが老視好転の増強を提供することが発見された。
アセクリジンは、緑内障のための処置として慣用的に使用される。アセクリジンが緑内障を処置するために使用される場合、これは、以下の2瓶システムで通常貯蔵される;凍結乾燥アセクリジンを含有する1つの瓶及び局所的点眼前に凍結乾燥アセクリジンを復元するのに必要な希釈液を含有する第2の瓶。Romano J.H.、Double−blind cross−over comparison of aceclidine and pilocarpine in open−angle glaucoma、Brit J Ophthal、1970年8月、54(8)、510〜521頁。コールドチェーン貯蔵との組合せにおいて安定である水性アセクリジン組成物を提供することは、本発明のさらなる態様である。有効な賦形剤、pH範囲及び温度範囲を組み合わせることによって、水性アセクリジンを安定化する方法を提供するは、本発明のなおさらなる態様である。
本発明の組成物及び方法は、暗所で又は薄暗い光の中で瞳孔散大を低減し、遠近調節することなく縮瞳の特定の程度及び持続期間を生成し、美容ホワイトニング(whitening)を提供しそして/又は発赤予防を誘発する眼科用組成物を眼に投与することにより、老視を有する患者における焦点深度を改善することによって老視を処置する。本発明の組成物及び方法は、著しい瞳孔リバウンド、タキフィラキシー、毛様体痙攣、近視の誘発又は遠見視覚の低減を引き起こすこともない。追加として、本発明の組成物及び方法は、両眼(両方の眼)処置の、視力及び深度知覚におけるさらなる改善を可能にする。本発明の眼科用組成物は、驚くべきことに、虹彩前面において約1.5〜約2.4mm及び角膜表面において約2.0mmの瞳孔を生じる。特定の理論に縛られることを望まないが、臨床的効果は、約−1.25D以下であると推定されるが、約−1.00D以下であると見出される遠見のためのピンホール矯正の範囲内にとどまるように力が制限され、一部の場合において、遠見ぼやけがない+2.00D以上の近見視覚追加を生じることがある増加の和を生じる、遠近調節緊張における調整された増加、及び近見視覚の改善のためのピンホール近見焦点深度の増強;並びに本発明でなければ縮瞳剤の使用の顕著な特徴である発赤の低減又は消失の両方に関与すると考えられる。遠近調節の階調のピーク(peak accommodative tone)のこうした調整及び制限を有する本発明の瞳孔縮瞳は、Kamra(登録商標)及びFlexivue Microlens(登録商標)角膜インレーのピンホール効果よりも優れており、不鮮明性のピーク(peak dimming)がない両眼処置を可能にする。遠近調節が調整される本発明の瞳孔縮瞳はまた、実際の瞳孔の狭窄が、インレーによって生じた前角膜ピンホールの光散乱境界によって引き起こされる付随の重度夜間視覚障害をもたらすことがないことからも、インレーよりも優れている。さらに、瞳孔縮瞳は、より大きな視野及びより集中的な光の伝達を提供し、本発明の処方物発見を使用することはこれらを提供し、これには、見いだされた約1.5mm〜2.1mm最適な瞳孔範囲において、無視できる程度から軽度の及び非常に許容可能な不鮮明性、並びにコントラストの増強、遠見視覚、夜のグレアの低減及び近見視覚の改善を伴う。
アセクリジンの使用は、縦走毛様体筋に対して最小の効果を有し、したがって、ピロカルピン及びカルバコールのような一般のムスカリン性アゴニストの使用と比較した場合に網膜剥離のリスクを低減する。毛様体筋麻痺剤をさらに含めた場合、前眼房は0.04mmだけしか浅くならなかった。アセクリジンはまた、特に本発明のために増強された場合、アルファアゴニストの有無にかかわらず従来のピロカルピンよりも大きな規模、持続期間及び最小瞳孔径の制御、並びに慢性使用でも、より少ない前眼房炎を有する。本発明の組成物は、誘発する近視性遠見ぼやけが閾値を下回るようにしながら、縮瞳性瞳孔を介して、ピンホール近見視覚深度知覚利益及びの適度な遠近調節増加の両方を可能にすることによって、これらの利点を達成する。これによって、特定の理論に縛られることを望まないが、好ましい実施形態において、縮瞳率及び遠近調節増加率は同期バランスを維持し、本発明を用いない場合に老視矯正のための縮瞳薬の従来技術適用において誘発される遠近調節ぼやけのピンホール矯正を、可能にすると思われる。したがって、本発明の処方物発見を用いないピロカルピン及び/又はカルバコール誘発の縮瞳に対する応答として患者において典型的に見られる遠見ぼやけ並びに過度の遠近調節近視及び額痛又は汎発性片頭痛−様頭痛として顕在化される毛様体痙攣を、本発明の組合せは回避することが見出される。
妥当な任意の効果持続期間を達成するため、ピロカルピンのこうした従来の処方物は、大抵の場合約4時間以下になお制限される。それは、高い遠近調節対瞳孔収縮の比率は、遠見誘発の近視性ぼやけ及び毛様体痙攣を排除はしないが最小化するために、約1.0%のピロカルピンの最小濃度を必要とするからである。さらなるピロカルピンは、許容可能でない遠見ぼやけを、なお煩わしい2〜3ラインの遠見ぼやけにまで最小化するため、単眼に点眼されなければならない。単眼に点眼されたピロカルピンでさえなお、煩わしい付随の遠見ぼやけを生じることがあり、約1.0%に制限されなければならない。1.0%のピロカルピンの点眼で、瞳孔サイズは、大部分の対象において約2.3mm以上であり、それによって、何らかの有意なピンホール深度知覚利益並びに誘発された近視線(myopic ray)の何らかのピンホールフィルタリングを制限する。正視者又は近視の人(弱度遠視患者において幾分和らげられる)において、短い持続期間及び低減されてなお煩わしい遠見ぼやけを伴う、上述の従来のピロカルピンの処方物を約1.0%に制限することは、より高い濃度のピロカルピンでもたらされることが周知である5D〜11Dの極めて強い遠近調節を、妨げるものである。
遠近調節に対する任意の効果は、縮瞳薬を毛様体筋麻痺剤と、縮瞳薬対毛様体筋麻痺薬の狭くかつ特定の比で組み合わせることによって、好ましい実施形態においてさらに低減するか又は全体的に排除することができ、ここで、好ましい実施形態のための約35:1のような、US9、089,562のために発見されたような比は、本発明では、寒冷沈降反応物の存在下で、最大約300%〜700%倍に大きく増加される。アセクリジンは、2.3mm未満の瞳孔縮瞳及び本発明に記載されている若干の遠近調節の両方によって、焦点深度の増加を生じることができる。特に増強された縮瞳は、本発明の組成物の使用により生じる。この増強された縮瞳は、軽度の眼の発赤を低減することが所望される場合に、非常に低い濃度でα2アゴニストを使用することを可能にする。不活性成分の他の組合せは、こうしたアゴニストを用いずに、誘発された発赤を低減又は有効に排除する。さらに、アセクリジンの明らかかつ驚くべきほど選択的な性質、及び本発明の商業的に安定なアセクリジン処方物発見により、本発明の組成物の眼への投与は、瞳孔縮瞳性ピンホール効果及び中程度の調整された毛様体遠近調節の両方から、正味の強く増強された近見視力をもたらす。これらの有益な効果は、フィルタリング瞳孔効果を伴い、この効果は、遠近調節からの任意の遠見ぼやけを排除して、存在することで多くの場合において遠見視覚を同様に改善し得る残留の屈折誤差及び光学収差を矯正する。したがって、アセクリジンの投与は、過度の遠近調節及び付随の遠見ぼやけがなく、瞳孔縮瞳をもたらす。しかしながら、アセクリジンは単独で、実質的な発赤及び額痛を引き起こすことがある。毛様体筋麻痺剤、寒冷沈降反応物又は両方を必要とするような、本発明の処方物増強を用いないと、アセクリジンは、低い濃度で最適より劣る瞳孔縮瞳を生成するか、又はより高い濃度で、3〜4時間を超える満足な持続期間を達成するために所望を超えるピーク縮瞳を必要とする、のいずれかであり得る。しかしながら、毛様体筋麻痺剤の使用は、活性薬剤に対する効果と通常関連しない処方物における他の不活性成分に対して高感受性であり、特にアセクリジンについて商業的に好ましいことが見出された寒冷沈降反応物のため、好ましい実施形態において極めて低い濃度までこの毛様体筋麻痺要件の必要性を低減又は排除し、これにより0.042%であっても、寒冷沈降反応物が存在する(例えば、マンニトールのようなポリオール)場合に効力の実質的な消失を引き起こすのに十分に高いことが見出された。さらに、本発明の処方物増強を用いないアセクリジンは、薄暗い照明又は照明の存在がない中で視覚の不鮮明性、並びに、1時間以上の間続くとともに妥当に許容可能な閾値を超える、重度の片頭痛と類似した毛様体疼痛を引き起こす。
本発明のある特定の実施形態は、非イオン性界面活性剤及び粘度増強剤の好ましい実施形態を使用して、大部分の患者のために約1.50〜2.20mmの一貫した範囲の効果を提供することによって、発見された好ましい程度の瞳孔収縮を増強する。同様の利益は、他の透過強化剤、特にヒドロキシプロピルメチルセルロース、高い粘度のカルボキシメチルセルロース、Carbopol(登録商標)(ポリアクリル酸又はカルボマー)並びにキサンタンガム、グアーガム、アルギネート及び当技術分野における専門家によく知られている他のインサイチュゲルのような薬物残留時間を増加させる様々な粘度の添加剤を使用して達成することができる。特定の粘性剤の正確な濃度は、分子量の増加のため、低減された濃度が同じ粘度を有することができるように、選択されたその薬剤の分子量及び濃度の両方に依存することは、当技術分野における専門家によく知られている。本発明はさらに、、好ましい実施形態のレオロジー特性により、実質的なアセクリジンレベルが鼻粘膜に達する際に、本発明を用いなければ生じるであろう鼻閉を防止する。
アセクリジン及びファドルミジン、ブリモニジン又はグアンファシンのような選択的α2アドレナリン作動性受容体アゴニスト(α2アゴニスト又はα2アドレナリン作動性アゴニスト)の低い濃度の組合せは、所望の縮瞳効果を可能にし、発赤は軽減されるか又は発赤はない。低い濃度の選択的α2アゴニストの使用は、充血の実質的な低減をもたらし、約0.06%w/v以上の濃度で見出されるリバウンド充血のリスクは大きく低減される。さらに、低い濃度の選択的α2アゴニストの使用は、アセクリジンによって引き起こされる瞳孔狭窄を悪く改変することがない。対照的に、ブリモニジン0.20%w/vの使用は、夜間視覚のための瞳孔調整のために局所的に適用される場合、使用の4週内で処置対象のほぼ100%におけるα2受容体上方調節により、瞳孔調整のタキフィラキシーをもたらす。
予想外にも、毛様体筋麻痺剤の添加は、縮瞳応答を欠損することなく、局所的点眼で毛様体痙攣の程度をさらに低減することによって、任意の額痛又は関連の不快感の低減をもたらす。さらに予想外であり驚くべきことに、米国特許第9,089,562号の好ましい実施形態における1.40%のアセクリジン対約0.040%のトロピカミドの比(35:1)は、マンニトールの存在下で約1.75%のアセクリジン対約0.004%〜0.010%のトロピカミド(それぞれ、350:1、175:1)になり、ここで、2.5%は4.0%よりも良好な効果を提供する。
縮瞳応答の欠損の欠如は、予想外の驚くべき発見であり、というのは、トロピカミドのような特定の毛様体筋麻痺剤は、0.01%w/vもの低い濃度で公知の瞳孔散大効果を有するからである(Grunberger J.ら、The pupillary response test as a method to differentiate various types of dementia、Neuropsychiatr、2009、23(1)、57頁)。より具体的には、毛様体筋麻痺剤は、瞳孔散大(即ち、虹彩の放射状筋の散大)を引き起こす。さらに、縮瞳剤への毛様体筋麻痺剤の添加は、予想外にも、瞳孔が、制限され過ぎることなく所望のサイズ範囲を維持する時間を増加させる。30〜60分でのピーク縮瞳効果は、毛様体筋麻痺濃度に反比例して力価測定することができる。本発明において発見されたトロピカミドの濃度は、明らかに、虹彩放射状筋系よりも毛様体筋の弛緩を引き起こす。実際に、虹彩散瞳は、本発明において使用される濃度のアセクリジンを含有する組成物へのトロピカミドの添加によって抑制され、代わりに、縮瞳は縮瞳効果の持続期間の間、より一貫したレベルであることが発見されている。加えて、全く驚くべきことに、予想外かつ有益にも、トロピカミドの添加は、散瞳を誘発することなくピーク瞳孔縮瞳の程度を低減することができ、それによって、薬物誘発縮瞳の全体にわたって、より一定かつ理想的な瞳孔サイズを生じる。このより一貫した瞳孔サイズは、ピーク瞳孔縮瞳で見られる非常に低減された瞳孔サイズ(例えば1.25mm)での回折限界による不利益な不鮮明性又は解像度の消失を伴わずに、有益な近見及び遠見視覚を可能にする。
以前には、US9,089,562において、驚くべきことに、少なくとも0.04%w/vの毛様体筋麻痺剤の添加が、好ましい実施形態において、眼へのアセクリジン(1.40%)の投与によって引き起こされた毛様体副作用の緩解をもたらしたことが見出されたが、こうした処方物は、商業用途に十分に安定に構成されたものでなく、典型的には、最大で約5〜6時間の持続期間を有する。
本発明のいくつかの追加の発見は、増強された効力及び持続期間を有する商業的に安定なアセクリジン処方物を可能にする:
アセクリジン1.40%に添加された0.040%の毛様体筋麻痺薬の相乗効果と同じくらいに、またはそれ以上に驚くべきことには、アセクリジン1.50%〜2.0%、好ましくは約1.75%、及びポリオール、好ましい実施形態においてマンニトール、特に0.5%〜4.0%、最も好ましくは約2.5%における組合せが、同様の瞳孔範囲を達成することができ、毛様体副作用が低減されるか又は存在しないという、本発明の発見である。アセクリジンと組み合わされる場合のポリオールは、次いで、アセクリジンの分解なく凍結乾燥を可能にすると同時に、US9,089,562に必要とされる毛様体筋麻痺濃度範囲の教示と対比して本発明のための毛様体筋麻痺剤の必要性をさらに低減又は排除するように組み合わせることができる。任意選択的に、ポリオールの添加は、そのため、特により若年の老視者において軽度だが潜在的に煩わしい毛様体副作用をさらに排除するために必要とされる毛様体筋麻痺の濃度を大きく低減し(即ち、0.025%w/v以下の毛様体筋麻痺剤、好ましくは0.004%〜0.015%、最も好ましくは0.005%〜0.010%)、アセクリジン及びポリオール組合せ単独で瞳孔縮瞳をさらに調整して、本発明の好ましい実施形態に見出される通り、任意の煩わしいピーク濃度不鮮明性を低減及び大抵の場合排除するために使用することもできる。好ましい実施形態において、有効な局所的老視用組成物に所望される約3ラインの近見改善及び5時間以上の持続期間に必要であるが十分でないアセクリジン約1.50%〜2.0%、より好ましくは1.75%及びマンニトール約0.5%〜4.0%、より好ましくは2.5%が、本発明のための最適な濃度組合せを提供することが発見され、ここで、追加の処方物発見は、所望の臨床的な近見改善の規模及び持続期間をさらに増強することができる;
驚くべきことに、上記のa.に記載されている組成物に粘性剤を添加することは、規模及び持続期間を若干改善するだけであることが発見されており、しかしながら、ステアリン酸ポリオキシル又はポリソルベート80のような非イオン性界面活性剤を最初に添加する場合、本発明のための大きく改善された規模及び持続期間を提供する最適な濃度が発見されており、したがって、粘度は、単独で添加された場合よりもずっと実質的に持続期間の追加を提供し得る。ポリソルベート80又はステアリン酸ポリオキシル40について、1.0%〜10.0%、より好ましくは約2.5%〜5.0%w/vの濃度が有益であると見出された;
上記のa.及びb.の処方物改善が組み合わされる場合、アセクリジン1.75%、マンニトール2.5%、及びポリソルベート80 2.75%又は3.50%のような好ましい実施形態の結果となる。高い粘度のカルボキシメチルセルロース(「CMC」)のような粘性剤は、驚くべきことに、上記のa.における処方物を単独で用いるのとは異なって、規模を中程度に増強するとともに持続期間を大きく増強することが発見されている。0.75%〜1.75%、最も好ましくは約1.40%の高分子量CMC濃度又は約0.25%〜2.0%、より好ましくは約0.50%若しくは1.50%、最も好ましくは約1.0%〜1.25%におけるヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)は、組み合わされた場合、約4時間未満のピロカルピン1.0%と対比して5〜10時間の持続期間により、約7時間以上の平均により、約+3ライン以上の近見視覚改善を現在もたらす;
特定の理論に縛られることを望まないが、好ましい実施形態緩衝液としてEDTAとの組合せにおけるシトレートは、1)発赤を低減する;2)ソルベート保存料のシェルフライフを増強し、BAK 0.005%〜0.02%(0.02%が好ましい)との上記の組合せにおいて、近見視覚ラインを約4ラインに及び持続期間を約8時間〜12時間にさらに増強すると考えられる。
アセクリジン1.40%に添加された0.040%の毛様体筋麻痺薬の相乗効果と同じくらいに、またはそれ以上に驚くべきことには、アセクリジン1.50%〜2.0%、好ましくは約1.75%、及びポリオール、好ましい実施形態においてマンニトール、特に0.5%〜4.0%、最も好ましくは約2.5%における組合せが、同様の瞳孔範囲を達成することができ、毛様体副作用が低減されるか又は存在しないという、本発明の発見である。アセクリジンと組み合わされる場合のポリオールは、次いで、アセクリジンの分解なく凍結乾燥を可能にすると同時に、US9,089,562に必要とされる毛様体筋麻痺濃度範囲の教示と対比して本発明のための毛様体筋麻痺剤の必要性をさらに低減又は排除するように組み合わせることができる。任意選択的に、ポリオールの添加は、そのため、特により若年の老視者において軽度だが潜在的に煩わしい毛様体副作用をさらに排除するために必要とされる毛様体筋麻痺の濃度を大きく低減し(即ち、0.025%w/v以下の毛様体筋麻痺剤、好ましくは0.004%〜0.015%、最も好ましくは0.005%〜0.010%)、アセクリジン及びポリオール組合せ単独で瞳孔縮瞳をさらに調整して、本発明の好ましい実施形態に見出される通り、任意の煩わしいピーク濃度不鮮明性を低減及び大抵の場合排除するために使用することもできる。好ましい実施形態において、有効な局所的老視用組成物に所望される約3ラインの近見改善及び5時間以上の持続期間に必要であるが十分でないアセクリジン約1.50%〜2.0%、より好ましくは1.75%及びマンニトール約0.5%〜4.0%、より好ましくは2.5%が、本発明のための最適な濃度組合せを提供することが発見され、ここで、追加の処方物発見は、所望の臨床的な近見改善の規模及び持続期間をさらに増強することができる;
驚くべきことに、上記のa.に記載されている組成物に粘性剤を添加することは、規模及び持続期間を若干改善するだけであることが発見されており、しかしながら、ステアリン酸ポリオキシル又はポリソルベート80のような非イオン性界面活性剤を最初に添加する場合、本発明のための大きく改善された規模及び持続期間を提供する最適な濃度が発見されており、したがって、粘度は、単独で添加された場合よりもずっと実質的に持続期間の追加を提供し得る。ポリソルベート80又はステアリン酸ポリオキシル40について、1.0%〜10.0%、より好ましくは約2.5%〜5.0%w/vの濃度が有益であると見出された;
上記のa.及びb.の処方物改善が組み合わされる場合、アセクリジン1.75%、マンニトール2.5%、及びポリソルベート80 2.75%又は3.50%のような好ましい実施形態の結果となる。高い粘度のカルボキシメチルセルロース(「CMC」)のような粘性剤は、驚くべきことに、上記のa.における処方物を単独で用いるのとは異なって、規模を中程度に増強するとともに持続期間を大きく増強することが発見されている。0.75%〜1.75%、最も好ましくは約1.40%の高分子量CMC濃度又は約0.25%〜2.0%、より好ましくは約0.50%若しくは1.50%、最も好ましくは約1.0%〜1.25%におけるヒドロキシプロピルメチルセルロース(「HPMC」)は、組み合わされた場合、約4時間未満のピロカルピン1.0%と対比して5〜10時間の持続期間により、約7時間以上の平均により、約+3ライン以上の近見視覚改善を現在もたらす;
特定の理論に縛られることを望まないが、好ましい実施形態緩衝液としてEDTAとの組合せにおけるシトレートは、1)発赤を低減する;2)ソルベート保存料のシェルフライフを増強し、BAK 0.005%〜0.02%(0.02%が好ましい)との上記の組合せにおいて、近見視覚ラインを約4ラインに及び持続期間を約8時間〜12時間にさらに増強すると考えられる。
追加として、0.5%又は1.5%の塩化ナトリウムが、好ましい実施形態において添加される。任意選択的に、塩化ナトリウムは、好ましくは0.35%のホウ酸又は好ましくは0.47%のホウ酸カリウムで代用されていてもよい;
特定の理論に縛られることを望まないが、非イオン性界面活性剤の添加は約2.5%〜5.0%の最適化濃度で、最適なミセルサイズ、特にマイクロミセル又はナノミセル範囲の1つに関連し得る眼中へのアセクリジンの透過を増強すると考えられる。この増加された透過は、規模及び持続期間の望ましい増加と、並びにトロピカミドは存在しないがマンニトールの存在下で、毛様体の感覚及び不鮮明性のわずかな増加と一致する。そのため、毛様体筋麻痺剤がもはや上記のa〜d.に必要とされない上記のa〜d.の組み合わされた処方物増強の存在下で、好ましいと見出された濃度での非イオン性界面活性剤の添加は、アセクリジン1.40%とともに約0.042%のトロピカミドの使用のような、US9.089,562に見出されるものよりもずっと低い濃度の毛様体筋麻痺剤を用いてさらに改善することができる。本発明のため、次いで好ましい実施形態は、約1.75%のアセクリジン、マンニトール2.5%、約2.5%〜5.0%のポリソルベート80、約1.42%のCMC、又は約1.8%のHPMC、及び約0.004%〜0.010%、より好ましくは約0.005%〜0.007%、最も好ましくは約0.005%〜0.006%のトロピカミドを含む。臨界ミセル濃度を超えるミセル形成は、ミセルが涙膜表面中に広がり、低い濃度で広がることでこの表面を覆うことを可能にすることができる一方で、より高い濃度で、これらのミセルは表面に沿ってますます収縮及び「圧迫」される。特定の理論に縛られることを望まないが、最適な濃度で、最小のミセル直径は、著しい多重ラメラ(層状化)が生じる前に達成されると思われる。最適な濃度で、表面に沿った約100〜250nmのナノミセルは、高電荷及び親水性のアセクリジンを囲んで達成され、非常に親油性の上皮を介してそれの浸透を容易にすると思われる;
特定の理論に縛られることを望まないが、アセクリジン1.75%、マンニトール2.5%、トロピカミド0.01%及びクエン酸緩衝液(1〜100mM 3〜5mMが好ましい)の好ましい組成物において、ソルベート約0.10%、EDTA約0.10%へのBAK 0.02%の添加は、BAK臨界ミセル濃度を超える。カチオン性界面活性剤であるBAK及び+電荷NH4+第4級窒素を用いてイオン性ミセル勾配を生じるBAKミセルは、外側に凝集する極性頭部を招き、内側に凝集する疎水性尾部上の親油性アルキル鎖は、これの双極子により著しい同様のアセクリジン整列を引き起こすことがあり、第4級のNH3求核性又はNH4プロトン化窒素は外側極性頭部に沿って配向されており、より疎水性のカルボニルC=Oは疎水性BAKミセル尾部に沿っており、これらは、求核試薬である任意の非イオン性アセクリジン分子の衝突を防止するか、大きく低減するか又は中程度に低減し、これは、無作為にそれらが別のアセクリジンのカルボニルと衝突するように溶液中に配向されているならば、その標的化カルボニルでの求核攻撃を介してそのアセクリジンの化学的変換をもたらし、この変換は、反復して、こうした求核試薬から、そのように配向させられた他のアセクリジンに対して再び生じ、0.005%、好ましくは0.01%〜0.02%の最も好ましいミセルを介するこうしたBAK配向がないと安定性の消失を引き起こすことがある。好ましい実施形態において、好ましいpHにおけるこうした非イオン性求核試薬の濃度は相対的に低いが、これら自体が分解することなく、隣接するアセクリジンを反復して不安定化するというこれらの非イオン性求核試薬の能力は、上記のようになっていなかったならば高い。結果は、二重チャンバー瓶において一旦開口され、凍結乾燥アセクリジン/マンニトールと希釈液中の処方物の残部との混合が生じてからの、混合溶液の効力の1カ月間プラスの改善であってもよく、及び/又は室温で又はコールドチェーンを介してのいずれかで溶液中の商業化に十分な安定性の改善であってもよい;
BAKは単独で、十分な細菌及び真菌の保存料効力を提供することはないが、BAK及びソルベート又はソルベート単独では、本発明の希釈液及び/又は混合溶液を満足に保存することが発見されている;
特定の理論に縛られることを望むべきではないが、1.25%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するような、本発明の好ましい実施形態は、点眼の前に約400cpsの粘度を有してよいが、10〜20分間視覚をぼやけさせ得る約400cpsでのCelluvisc(登録商標)又は同様だがわずかに低減されたぼやけを引き起こす約100cpsでのLiquigel(登録商標)のような従来の高い粘度の人工涙液処方物と異なって、涙分泌の流入で急速に消散する約60秒だけのぼやけを引き起こす;ここでは、高剪断(まばたき中の約1/1000秒のような)での粘度の非ニュートン性の低減及び流涎誘発因子として涙分泌のアセクリジン副交感トリガーの両方が寄与し得る。
特定の理論に縛られることを望まないが、非イオン性界面活性剤の添加は約2.5%〜5.0%の最適化濃度で、最適なミセルサイズ、特にマイクロミセル又はナノミセル範囲の1つに関連し得る眼中へのアセクリジンの透過を増強すると考えられる。この増加された透過は、規模及び持続期間の望ましい増加と、並びにトロピカミドは存在しないがマンニトールの存在下で、毛様体の感覚及び不鮮明性のわずかな増加と一致する。そのため、毛様体筋麻痺剤がもはや上記のa〜d.に必要とされない上記のa〜d.の組み合わされた処方物増強の存在下で、好ましいと見出された濃度での非イオン性界面活性剤の添加は、アセクリジン1.40%とともに約0.042%のトロピカミドの使用のような、US9.089,562に見出されるものよりもずっと低い濃度の毛様体筋麻痺剤を用いてさらに改善することができる。本発明のため、次いで好ましい実施形態は、約1.75%のアセクリジン、マンニトール2.5%、約2.5%〜5.0%のポリソルベート80、約1.42%のCMC、又は約1.8%のHPMC、及び約0.004%〜0.010%、より好ましくは約0.005%〜0.007%、最も好ましくは約0.005%〜0.006%のトロピカミドを含む。臨界ミセル濃度を超えるミセル形成は、ミセルが涙膜表面中に広がり、低い濃度で広がることでこの表面を覆うことを可能にすることができる一方で、より高い濃度で、これらのミセルは表面に沿ってますます収縮及び「圧迫」される。特定の理論に縛られることを望まないが、最適な濃度で、最小のミセル直径は、著しい多重ラメラ(層状化)が生じる前に達成されると思われる。最適な濃度で、表面に沿った約100〜250nmのナノミセルは、高電荷及び親水性のアセクリジンを囲んで達成され、非常に親油性の上皮を介してそれの浸透を容易にすると思われる;
特定の理論に縛られることを望まないが、アセクリジン1.75%、マンニトール2.5%、トロピカミド0.01%及びクエン酸緩衝液(1〜100mM 3〜5mMが好ましい)の好ましい組成物において、ソルベート約0.10%、EDTA約0.10%へのBAK 0.02%の添加は、BAK臨界ミセル濃度を超える。カチオン性界面活性剤であるBAK及び+電荷NH4+第4級窒素を用いてイオン性ミセル勾配を生じるBAKミセルは、外側に凝集する極性頭部を招き、内側に凝集する疎水性尾部上の親油性アルキル鎖は、これの双極子により著しい同様のアセクリジン整列を引き起こすことがあり、第4級のNH3求核性又はNH4プロトン化窒素は外側極性頭部に沿って配向されており、より疎水性のカルボニルC=Oは疎水性BAKミセル尾部に沿っており、これらは、求核試薬である任意の非イオン性アセクリジン分子の衝突を防止するか、大きく低減するか又は中程度に低減し、これは、無作為にそれらが別のアセクリジンのカルボニルと衝突するように溶液中に配向されているならば、その標的化カルボニルでの求核攻撃を介してそのアセクリジンの化学的変換をもたらし、この変換は、反復して、こうした求核試薬から、そのように配向させられた他のアセクリジンに対して再び生じ、0.005%、好ましくは0.01%〜0.02%の最も好ましいミセルを介するこうしたBAK配向がないと安定性の消失を引き起こすことがある。好ましい実施形態において、好ましいpHにおけるこうした非イオン性求核試薬の濃度は相対的に低いが、これら自体が分解することなく、隣接するアセクリジンを反復して不安定化するというこれらの非イオン性求核試薬の能力は、上記のようになっていなかったならば高い。結果は、二重チャンバー瓶において一旦開口され、凍結乾燥アセクリジン/マンニトールと希釈液中の処方物の残部との混合が生じてからの、混合溶液の効力の1カ月間プラスの改善であってもよく、及び/又は室温で又はコールドチェーンを介してのいずれかで溶液中の商業化に十分な安定性の改善であってもよい;
BAKは単独で、十分な細菌及び真菌の保存料効力を提供することはないが、BAK及びソルベート又はソルベート単独では、本発明の希釈液及び/又は混合溶液を満足に保存することが発見されている;
特定の理論に縛られることを望むべきではないが、1.25%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するような、本発明の好ましい実施形態は、点眼の前に約400cpsの粘度を有してよいが、10〜20分間視覚をぼやけさせ得る約400cpsでのCelluvisc(登録商標)又は同様だがわずかに低減されたぼやけを引き起こす約100cpsでのLiquigel(登録商標)のような従来の高い粘度の人工涙液処方物と異なって、涙分泌の流入で急速に消散する約60秒だけのぼやけを引き起こす;ここでは、高剪断(まばたき中の約1/1000秒のような)での粘度の非ニュートン性の低減及び流涎誘発因子として涙分泌のアセクリジン副交感トリガーの両方が寄与し得る。
ピロカルピン、カルバコール及びホスホリンジエステラーゼのような一般の縮瞳剤は、瞳孔縮瞳を引き起こすことができ、老視患者の近見視覚の改善をもたらす。しかしながら、アセクリジンを用いて見られることがない、ピーク効果及び遠近調節における縮瞳からの、これらの一般の縮瞳剤に関連する遠見視覚の逆低減(inverse reduction)がある。アセクリジンとの毛様体筋麻痺剤の同時投与は、驚くべきことに、遠見視覚のこの低減の減弱をもたらす。
本発明の眼科用組成物の好ましい実施形態の快適性、安全性及び効力は、シクロデキストリンアルファ鎖、ベータ鎖又はガンマ鎖、好ましくは2−ヒドロキシプロピルベータ−シクロデキストリン(「HPβCD」)及びβ−シクロデキストリンのスルホブチルエーテル誘導体(Captisol(登録商標))、ステアリン酸ポリオキシル40及びポリオキシル35ヒマシ油のようなポリオキシルアルキル又はポロキサマー108及びポロキサマー407のようなポロキサマー、ポリソルベート80のようなポリソルベート又はBrij(登録商標)35(Brijは、Uniqema Americas LLCの登録商標である)のような非イオン性界面活性剤;カルボキシメチルセルロース(「CMC」)のような粘度増強剤;塩化ナトリウムのような張度調整剤;塩化ベンザルコニウムのような保存料並びに約5.0〜約8.0のpHに起因する。さらに、非イオン性界面活性剤の濃度の増加は、発赤の低減をもたらすことができる。具体的には、ポリソルベートを0.10%から0.50〜1.0%に増加させることは、発赤の低減をもたらす。さらに、CMC又はCarbopol(登録商標)940を0.50%〜1.5%w/v(好ましくは1.40〜1.43%w/v)に増加させることは、近見視覚の増強、定量的改善及び持続期間改善の両方をもたらす。
粘度増強剤を含む本発明の組成物の粘度は、眼中への局所的点眼の前に約1〜約10,000cpsであってよい。該組成物が投与のために使用される装置を出る時にこれに適用される剪断力の結果として、粘度は、まばたきするという高剪断で約1〜約25cps及びまばたき間の低剪断で50cps〜200cpsの範囲まで低下され、局所的点眼でより少ない溢流並びにより少ない鼻涙ドレナージ及び全身吸収で、より大きな液滴保持を可能にする。
定義
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、特定されている量の特定されている成分を含む生成物並びに特定されている量の特定されている成分の組合せに直接的又は間接的に起因する任意の生成物を包含すると意図される。
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、特定されている量の特定されている成分を含む生成物並びに特定されている量の特定されている成分の組合せに直接的又は間接的に起因する任意の生成物を包含すると意図される。
「安定化すること」という用語は、本明細書で使用される場合、活性薬剤が溶液のままであるのを容易にするか及び/又は可能にする任意のプロセスを指す。「安定化すること」という用語は、本明細書で使用される場合、アセクリジンを含めたムスカリン性アゴニストの分解する傾向を阻害する及び/又は低減する、任意の手段又はプロセスも指す。
本明細書で使用される場合、「約」各特別値として定義されている量及び重量などに関する全ての数値は、プラス又はマイナス10%である。例えば、「約5%w/v」という語句は、「4.5%〜5.5%w/v」と理解されるべきである。そのため、請求されている値の10%内の量は、請求項の範疇によって包含される。
本明細書で使用される場合「%w/v」は、総組成物の重量パーセントを指す。
本明細書で使用される場合「対象」という用語は、限定されないが、人間又は他の動物を指す。
ムスカリン受容体アゴニスト(「ムスカリン性アゴニスト」)という用語は、ムスカリン性アセチルコリン受容体(「ムスカリン受容体」)を活性化するアゴニストを包含する。ムスカリン受容体は、M1〜M5と名付けられた5つのサブタイプに分けられる。本発明のムスカリン性アゴニストとしては、M2、M4及びM5受容体(「M1/M3アゴニスト」)よりもM1及びM3受容体を優先的に活性化するようなムスカリン性アゴニストが挙げられる。M1/M3アゴニストとしては、限定されないが、アセクリジン、キサノメリン、タルサクリジン、サブコメリン、セビメリン、アルバメリン、アレコリン、ミラメリン、SDZ−210−086、YM−796、RS−86、CDD−0102A(5−[3−エチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジンヒドロクロリド)、N−アリール尿素置換3−モルホリンアレコリン、VUO255−035(N−[3−オキソ−3−[4−(4−ピリジニル)−1−ピペラジニル]プロピル]−2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−スルホンアミド)、ベンジルキノロンカルボン酸(BQCA)、WAY−132983、AFB267B(NGX267)、AC−42、AC−260584、限定されないがL−687、306、L−689−660、77−LH−28−1、LY593039を含めたクロロピラジン、特にエステル、硫黄又は置換窒素(単数又は複数)及び/若しくは酸素(単数又は複数)を含む5個若しくは6個の炭素環構造を含む1つ以上の炭素置換を有する任意のキニクリジン環、又はこれらの任意の薬学的に許容される塩、エステル、類似体、プロドラッグ又は誘導体が挙げられる。好ましいM1/M3アゴニストは、アセクリジンである。好ましい実施形態において、本発明のムスカリン性アゴニストとしては、M2、M4及びM5よりもM1及びM3を優先的に活性化し;いっそう好ましくは、M3よりもM1を活性化するような、ムスカリン性アゴニストが挙げられる。より好ましい実施形態において、本発明のムスカリン性アゴニストとしては、M1だけを活性化するようなムスカリン性アゴニストが挙げられる。
「アセクリジン」という用語は、以下に限定されないが、ラセミ混合物としてのアセクリジン、アセクリジン(+)エナンチオマー、アセクリジン(−)エナンチオマー、限定されないがWard.J.S.ら、1,2,5−Thiadiazole analogues of aceclidine as potent m1 muscarinic agonists、J Med Chem、1998、Jan. 29、41(3)、379〜392頁に開示されているようなM1高選択的1,2,5チアジアゾール置換類似体を含めたアセクリジン類似体、及び限定されないがカルバメートエステルを含めたアセクリジンプロドラッグを含めて、その塩、エステル、類似体、プロドラッグ及び誘導体を包含する。
「選択的α2アドレナリン作動性受容体アゴニスト」又は「α2アゴニスト」という用語は、α1よりもα2アドレナリン作動性受容体に対して900倍以上又はα1よりもα2a若しくはα2bアドレナリン作動性受容体に対して300倍以上の結合親和性を有する全てのα2アドレナリン作動性受容体アゴニストを包含する。該用語は、選択的α2アドレナリン作動性受容体アゴニストの薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ及び他の誘導体も包含する。
アルファ2アドレナリン作動性受容体アゴニストの「低い濃度」又は「低用量」という用語は、約0.0001%〜約0.065%w/v;より好ましくは約0.001%〜約0.035%w/v;いっそう好ましくは約0.01%〜約0.035%w/v;いっそう好ましくは約0.03%〜約0.035%w/vの濃度を指す。
「ブリモニジン」という用語は、限定せずにブリモニジン塩及び他の誘導体を包含し、具体的には、限定されないが、酒石酸ブリモニジン、5−ブロモ−6−(2−イミダゾリン−2−イルアミノ)キノキサリンD−タータレート及びAlphagan(登録商標)が挙げられる。
「処置すること」及び「処置」という用語は、こうした用語が当てはまる疾患、障害若しくは状態、又はこうした疾患、障害若しくは状態の1つ以上の症状の進行を逆戻り、軽減、阻害又は減速することを指す。
「薬学的に許容される」という用語は、生物学的に又はその他で望ましくないことがない(即ち、許容できないレベルの望ましくない生物学的影響を引き起こすこと又は有害な方式で相互作用することがない)材料を記載する。
本明細書で使用される場合、「薬学的に有効な量」という用語は、限定せずに、疾患又は障害の兆候又は症状の防止、減少、改善又は排除を含めた有益な結果のような所望の生物学的効果を達成するのに十分な量を指す。したがって、医薬組成物又は方法の各活性構成成分の総量は、有意義な対象利益を示すのに十分である。したがって、「薬学的に有効な量」は、それが投与されている文脈に依存する。薬学的に有効な量は、1つ以上の予防的又は治療的投与において投与することができる。
「プロドラッグ」という用語は、限定されないが、開裂可能な基を有するとともに生理学的条件下においてインビボで薬学的に活性である化合物になる、本発明の化合物の単量体及び二量体を含めた化合物を指す。
本明細書で使用される場合、「塩」は、親化合物の生物学的有効性及び特性を保持するとともに投与される投与量で生物学的に又はその他で有害でないような塩を指す。本発明の化合物の塩は、無機若しくは有機の酸又は塩基から調製することができる。
「高次収差」という用語は、星形、ハロ(球面収差)、複視、多重画像、スミア視覚、コマ及びトレフォイルから選択される、視野における収差を指す。
「コールドチェーン」という用語は、製造から投与の直前までの約2〜約8℃の温度での貯蔵を指す。
本発明の化合物は、無機若しくは有機の酸又は塩基から誘導される、薬学的に許容される塩の形態で使用することができる。「薬学的に許容される塩」という語句は、健全な医学的判断の範疇内で過度の毒性、刺激性及びアレルギー応答などなくヒト及び下等動物の組織との接触における使用に適当であるとともに妥当な利益/リスク比に相応するような塩を意味する。薬学的に許容される塩は、当技術分野においてよく知られている。例えば、S.M.Bergeらは、薬学的に許容される塩を、J.Pharmaceutical Sciences、1977、66:1及び以下において詳細に記載している。
該塩は、本発明の化合物の最終の単離及び精製中にインサイチュにて又は遊離塩基官能基を適当な有機酸と反応させることによって、別々に調製することができる。代表的な酸付加塩としては、限定されないが、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、二グルコン酸塩、グリセロリン酸塩、半硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホネート(イソチオン酸塩)、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホネート、シュウ酸塩、パルミト酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオネート、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、p−トルエンスルホネート及びウンデカン酸塩が挙げられる。その上、塩基性窒素含有基は、メチル、エチル、プロピル及びブチルの塩化物、臭化物及びヨウ化物のような低級ハロゲン化アルキル;硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル及び硫酸ジアミルのような硫酸ジアルキル;デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリルの塩化物、臭化物及びヨウ化物のような長鎖ハロゲン化物;臭化ベンジル及び臭化フェネチルのようなハロゲン化アリールアルキル並びに他の薬剤で四級化することができる。水溶性若しくは油溶性又は分散可能な生成物は、このようにして得られる。薬学的に許容される酸付加塩を形成するために用いることができる酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、ヒアルロン酸、リンゴ酸、硫酸及びリン酸などの無機酸並びにシュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、メタノスルホン酸、コハク酸及びクエン酸などの有機酸が挙げられる。
塩基付加塩は、薬学的に許容される金属カチオンの水酸化物、カーボネート又はビカーボネートのような適当な塩基と又はアンモニア又は有機第一級、第二級若しくは第三級アミンと、カルボン酸含有部分を反応させることによって、この発明の化合物の最終の単離及び精製中に、インサイチュにて調製することができる。薬学的に許容される塩としては、限定されないが、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩及びアルミニウム塩などのようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属に基づくカチオン並びにとりわけアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム及びエチルアンモニウムを含めて、非毒性第四級アンモニア及びアミンカチオンが挙げられる。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンとしては、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン及びピペラジンなどが挙げられる。
「エステル」という用語は、本明細書で使用される場合、式−OC(O)A1又は−C(O)OA1によって表され、式中、A1は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール基又は他の適当な置換基であってよい。
本発明の組成物
一実施形態において、本発明は、アセクリジンを含む眼科用組成物を対象とする。好ましい実施形態において、アセクリジンは、約0.25%〜約2.0%w/v、より好ましくは約0.50%〜約1.90%w/v、さらに好ましくは約1.65%〜約1.85%w/v、最も好ましくは約1.75%w/vの濃度である。アセクリジンは非対称である第三級アミンであるので、+及び−光学異性体の両方が存在する(ここで、一部の研究においては(+)のほうが強力であり、他においては(−)のほうが強力である場合がある)。上記の濃度について、旋光分析は、これらの濃度についての(+)異性体及び(−)異性体の正確に等しい比を実証した。この比を変えることは、そのため、この濃度範囲を比の変化に比例して変えることができる。
一実施形態において、本発明は、アセクリジンを含む眼科用組成物を対象とする。好ましい実施形態において、アセクリジンは、約0.25%〜約2.0%w/v、より好ましくは約0.50%〜約1.90%w/v、さらに好ましくは約1.65%〜約1.85%w/v、最も好ましくは約1.75%w/vの濃度である。アセクリジンは非対称である第三級アミンであるので、+及び−光学異性体の両方が存在する(ここで、一部の研究においては(+)のほうが強力であり、他においては(−)のほうが強力である場合がある)。上記の濃度について、旋光分析は、これらの濃度についての(+)異性体及び(−)異性体の正確に等しい比を実証した。この比を変えることは、そのため、この濃度範囲を比の変化に比例して変えることができる。
本発明は、組成物のためのその臨界ミセル濃度を超えたムスカリン性アゴニスト、好ましくは非イオン性界面活性剤及び粘度増強剤又は代替としてインサイチュゲル化剤を含む眼科用組成物をさらに対象とする。好ましい実施形態において、局所的適用での組成物の初期の粘度は、低剪断(1/s)において20cps、好ましくは50cpsを超え、より好ましくは70cpsを超える。
本発明に適当な非イオン性界面活性剤としては、シクロデキストリン、ポリオキシルアルキル、ポロキサマー又はこれらの組合せが挙げられ、加えて、ポリソルベートのような他の非イオン性界面活性剤との組合せが挙げられ得る。好ましい実施形態は、ステアリン酸ポリオキシル40、及び任意選択的に、ポロキサマー108、ポロキサマー188、ポロキサマー407、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ブチレート化塩(Captisol(登録商標))を伴う若しくは伴わない、イオンとして電荷を帯びた(例えばアニオンの)ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリン(「HPβCD」)、アルファシクロデキストリン、ガンマシクロデキストリン、ポリオキシル35ヒマシ油及びポリオキシル40水素化ヒマシ油又はこれらの組合せを含む。さらに、眼科使用と適合性がある他の非イオン性界面活性剤の代用は同様の処方物利点を可能にし、これは、限定されないが、ポロキサマー、ポロキサマー103、ポロキサマー123及びポロキサマー124、ポロキサマー407、ポロキサマー188、及びポロキサマー338、任意のポロキサマー類似体若しくは誘導体、ポリソルベート、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、任意のポリソルベート類似体若しくは誘導体、シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、無作為メチル化β−シクロデキストリン、β−シクロデキストリンスルホブチルエーテル、γ−シクロデキストリンスルホブチルエーテル若しくはグルコシル−β−シクロデキストリン、任意のシクロデキストリン類似体若しくは誘導体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレングリコール、ポリソルベート類似体若しくは誘導体、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(200)、ポリオキシプロピレングリコール(70)、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油60、ポリオキシル、ステアリン酸ポリオキシル、ノノキシノール、オクチフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、カプリオール、ラウログリコール、ポリエチレングリコール(「PEG」)、Brij(登録商標)35、78、98、700(ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル)、グリセリルラウレート、ラウリルグルコシド、デシルグルコシド又はセチルアルコールのような非イオン化性界面活性剤;又はパルミトイルカルニチン、コカミドDEA、コカミドDEA誘導体のコカミドプロピルベタイン若しくはトリメチルグリシンベタイン、N−2(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、N−2−アセトアミドイミノジ酢酸(ADA)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、2−[ビス−(2−ヒドロキシエチル)−アミノ]−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール(ビス−トリス)、3−シクロヘキシルアミノ−1−プロパンスルホン酸(CAPS)、2−シクロヘキシルアミノ−1−エタンスルホン酸(CHES)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンプロパンスルホン酸(EPPS)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、2−(N−モルホリノ)−エタンスルホン酸(MES)、4−(N−モルホリノ)−ブタンスルホン酸(MOBS)、2−(N−モルホリノ)−プロパンスルホン酸(MOPS)、3−モルホリノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、1,4−ピペラジン−ビス−(エタンスルホン酸)(PIPES)、ピペラジン−N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)(POPSO)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(TAPSO)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸(TES)、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール(トリス)、チロキサボール、Solulan(商標)C−24(2−[[10,13−ジメチル−17−(6−メチルヘプタン−2−イル)−2,3,4,7,8,9,11,12,14,15,16,17−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル]オキソ]エタノール)及びSPAN(登録商標)20〜80(モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン及びモノオレイン酸ソルビタン)のような両性イオン界面活性剤の1種以上を含むことができる。ある特定の実施形態において、ラウリル硫酸ナトリウム及び/又はラウリル硫酸ナトリウムエステルのようなアニオン性界面活性剤の添加が好ましいことがある。他の実施形態において、ポリソルベート80の添加が好ましい。上記非イオン性界面活性剤に加えて、任意の非イオン性界面活性剤は、非イオン性界面活性剤の濃度が、その非イオン性界面活性剤のための臨界ミセル濃度を超えている限り、本発明における使用に適当である。好ましくは、本発明において使用される非イオン性界面活性剤は、サブミクロン直径ミセル、より好ましくは200ナノメートル未満、より好ましくは150ナノメートル未満の直径を達成する。
1種以上の非イオン性界面活性剤に代用され得る又はそれに加えて添加され得る眼科用インサイチュゲルとしては、限定されないが、ゼラチン、カルボマー934P及び974Pを含めた様々な分子量のカルボマー、キサンタンガム、アルギン酸(アルギネート)、グアーガム、ローカストビーンガム、キトサン、ペクチン及び当技術分野における専門家によく知られている他のゲル化剤が挙げられる。
好ましい実施形態において、非イオン性界面活性剤は、約1%〜約15%w/vの濃度の、より好ましくは約5.5%w/vにおけるステアリン酸ポリオキシル40である。
こうした好ましい実施形態において、ステアリン酸ポリオキシル40は、優先的には水溶液及びポロキサマー407のような他の非イオン性界面活性剤に対して、特にα2アゴニストの存在下で、発赤低減効果を増強すると見出されている。
他の好ましい実施形態において、非イオン性界面活性剤は、約0.5%〜約10%w/v、より好ましくは約1%〜約7%w/v、いっそう好ましくは約2%〜約5%w/v、さらにいっそう好ましくは約2.5%〜約4%w/v、最も好ましくは約2.5%又は2.75%又は3%又は4%又は5%w/vの濃度のポリソルベート80である。
本発明に適当な粘度増強剤としては、限定されないが、グアーガム、ヒドロキシプロピル−グアー(「hp−グアー」)及びキサンタンガムのようなガム、アルギネート、キトサン、ゲルライト、ヒアルロン酸、デキストラン、Carbopol(登録商標)940(カルボマー940)、Carbopol(登録商標)910(カルボマー910)及びCarbopol(登録商標)934(カルボマー934)を含めたCarbopol(登録商標)900シリーズを含めたCarbopol(登録商標)(ポリアクリル酸又はカルボマー)、カルボキシメチルセルロース(「CMC」)、メチルセルロース、メチルセルロース4000、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース2906、カルボキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ジェラン、カラゲナン、アルギン酸、カルボキシビニルポリマー又はこれらの組合せが挙げられる。
好ましい実施形態において、粘度増強剤は、100cps未満、好ましくは約15〜約35cps、最も好ましくは約30cpsの平衡粘度を有する。好ましい実施形態において、粘度増強剤は、約0.05%〜約1.5%w/v、好ましくは約0.09%〜約1.0%w/v、より好ましくは0.09%、0.25%、0.5%、0.75%、0.9%又は1.0%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940(カルボマー940)である。ある特定の組合せにおいて、驚くべきことに、非イオン性界面活性剤/粘度組合せが、沈殿形成とともに時間をかけて相分離をもたらし得ることが発見された。こうした状況において、特にポリオキシル、好ましい実施形態においてステアリン酸ポリオキシル40及びセルロース誘導体、特にヒドロキシプロピルメチルセルロースについて、ポリアクリル酸誘導体のような粘度増強のための非多糖類誘導体の使用(好ましい実施形態においてカルボマー、カルボマー934又は940)は、こうした分離を防止することができる;又は代替として、セルロース誘導体又は非セルロース誘導体粘性剤のいずれかとともにポリソルベート80のような非ポリオキシル非イオン性界面活性剤の使用が、代用され得る。
別の好ましい実施形態において、粘度増強剤は、約1%〜約2%w/v、より好ましくは1.35%〜約1.45%w/v、最も好ましくは1.42%w/v又は1.40%w/vの濃度のカルボキシメチルセルロースである。
別の好ましい実施形態において、粘度増強剤は、約0.5%〜約1.75%、より好ましくは約0.75%又は1.5%、さらに好ましくは約1.0%〜約1.5%、最も好ましくは約1.25%の濃度のヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
特に理論に縛られるのを望まないが、アセクリジン上の複素環式窒素のキヌクリジン核は非常に電子豊富であるので、これは周囲化合物並びにそれ自体を簡便に攻撃すると考えられる。
いくつかの修飾が単一又は組合せで、コールドチェーン安定性貯蔵を増強するために使用され得ることは、本発明の発見であり、好ましい実施形態に加えて、アセクリジン1.40%〜1.75%、トロピカミド0.025%〜0.10%及び任意選択的にステアリン酸ポリオキシル40のような非イオン性界面活性剤0.5%〜10%、好ましくは5.5%の以下の1つ以上(表1を参照されたい)を含める:
酸性pH、好ましくは5.5未満、好ましくは5.0未満、最も好ましくは約4.75のpH;
粘度増強剤、好ましくは25℃において約15〜50cps、より好ましくは20〜45cpsの粘度であり、ここで、好ましい実施形態はカルボマー940 0.09%〜1.5%である;
ポリオールの添加、好ましい実施形態においてマンニトール2.5%〜4.0%;
緩衝液の添加、ここで、酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液が好ましく、3〜5mmoleを有する2〜100mmole範囲が好ましい;
保存料の添加、ここで、BAK 0.015%が好ましい。
酸性pH、好ましくは5.5未満、好ましくは5.0未満、最も好ましくは約4.75のpH;
粘度増強剤、好ましくは25℃において約15〜50cps、より好ましくは20〜45cpsの粘度であり、ここで、好ましい実施形態はカルボマー940 0.09%〜1.5%である;
ポリオールの添加、好ましい実施形態においてマンニトール2.5%〜4.0%;
緩衝液の添加、ここで、酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液が好ましく、3〜5mmoleを有する2〜100mmole範囲が好ましい;
保存料の添加、ここで、BAK 0.015%が好ましい。
選択的α2アゴニストは、本発明の組成物内に含まれてもよく、又は、好ましくはほんの数分前に、又はあまり好ましくないが、鼻閉若しくは発赤を低減するための追加の手段が感受性対象に対して所望される場合にはほんの数分後に、局所的に適用されてもよい。本発明に適当な選択的α2アゴニストは、低い濃度で最小のα1アゴニスト活性を有する。例えば、ブリモニジン又はファドルミジンについて、1%〜2%w/vは極めて高いと考えられ、0.5%〜1.0%w/vもなおα1受容体を高度に誘発し、本発明の目的にとって毒性であると考えられる。さらに、0.10%〜0.5%w/vもまだ高すぎであり、0.070%〜0.10%w/vでさえ、リバウンド充血の好ましい発生率よりも高い発生率を伴う(しかしながら、デクスメデトミジンについて、そのより高い親油性及び眼球内浸透は、この範囲におけるリバウンドリスクを低減する)。0.065%w/v以下だけが潜在的に許容され、ここで、大部分のα2アゴニストについて、選択度に依存して0.050%w/v又はいっそう好ましくは0.035%w/v以下が望ましい。他方で、ある程度の有用な活性は、1つ以上の桁における、さらなる濃度低減で生じ得る。本発明の好ましい実施形態、ブリモニジン、ファドルミジン及びグアンファシンは、α2アドレナリン作動性受容体、いっそう好ましくはα2bアドレナリン作動性受容体を優先的に刺激することで、α1アドレナリン作動性受容体は、過度の大型血管細動脈狭窄及び血管収縮性虚血を引き起こすほど十分に刺激されない。さらに、これを用いなければ発赤を直接的に誘発する薬物、例えばアセチルコリンアゴニストであるアセクリジンについて、発赤を防止又は低減することは、α2アゴニストを含まない本発明の処方物を用いてさえ、誘発された発赤又は鼻閉を有し得る感受性対象に関するコンプライアンスを増強することが発見された。しかしながら、α2アゴニストは、それらのイオン化平衡にシフトされるので、酸性pHは、こうしたアゴニストが、中性又はアルカリ性pHにおいて、より大きな影響を発揮するという事実によって幾分相殺される。そのため、各α2アゴニストは、アセクリジンを有する本発明組成物に添加される場合、それの親油性及びpKa値に依存して好ましいpH範囲を有する。本発明について、5.0〜8.0のpH範囲が容認される一方で、好ましい実施形態は、pH5.5〜7.5、より好ましくは6.5〜7.0である。さらに、シクロデキストリン及び/若しくはステアリン酸ポリオキシル40は、非イオン性界面活性剤構成成分として又は唯一の非イオン性界面活性剤として、ポロキサマー407よりもむしろα2アゴニストが該組成物に含まれる場合、より大きなホワイトニング効果をもたらすことが発見された。α2アゴニストは、任意選択的に、別々に又はある特定の好ましい実施形態において、非イオン性界面活性剤としてステアリン酸ポリオキシル40 5.5%w/vを有するそれらの処方のような、α2アゴニストを含まない本発明の処方物と一緒に適用することができるが、α2アゴニストは、感受性の対象の場合を除いて必要とされない。ファドルミジンは、最も高い親水性及びそのため本発明にとって高度な表面保持を有するα2アゴニストを表す。グアンファシンも、高度に選択的及び親水性である。ブリモニジンは、中程度の親油性とともに高度に選択的である。最終的に、デクスメデトミジンは、本発明の目的のため発赤を低減するのに、より少ない効力で使用することができる高い親油性とともに高い選択性を有する(しかしおそらく、一部の患者において副作用として疲労を誘発する)。好ましい実施形態において、ステアリン酸ポリオキシル40を5.5%w/v;CMCを0.80%w/v;NaClを0.037%w/v;エチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)を0.015%w/v、ホウ酸緩衝液を5mM及びBAKを0.007%w/v使用することは、4のうち約1.0〜1.5の発赤をもたらし、発赤は、一過性であり約10分続き、30分で約ベースラインに戻る。
一実施形態において、選択的α2アドレナリン作動性受容体アゴニストは、約900倍以上、いっそう好ましくは約1000倍以上、最も好ましくは約1500倍以上の結合親和性を有する化合物である。
選択的α2アドレナリン作動性受容体アゴニストは、約0.0001%〜約0.065%w/vの;より好ましくは約0.001%〜約0.035%w/v;いっそう好ましくは約0.01%〜約0.035%w/v;いっそう好ましくは約0.020%〜約0.035%w/vの濃度において存在することができる。
一実施形態において、選択的α2アドレナリン作動性受容体は、ブリモニジン、グアンファシン、ファドルミジン、デクスメデトミジン、(+)−(S)−4−[1−(2,3−ジメチル−フェニル)−エチル]−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−チオン、1−[(イミダゾリジン−2−イル)イミノ]インダゾール及びこれらの化合物の混合物からなる群から選択される。高度選択的α2アゴニストとして機能するこれらの化合物の類似体は、本発明の組成物及び方法において使用することもできる。
より好ましい実施形態において、選択的α2アゴニストは、ファドルミジン、グアンファシン及びブリモニジンからなる群から選択される。いっそう好ましい実施形態において、選択的α2アゴニストは、0.025%〜0.065%w/v、より好ましくは0.03%〜0.035%w/vの濃度の、塩の形態のブリモニジンである。好ましい実施形態において、該塩は、酒石酸塩である。
別のいっそう好ましい実施形態において、選択的α2アゴニストは、約0.005%〜約0.05%w/v、より好ましくは0.02%〜約0.035%w/vの濃度の、塩酸(「HCl」)塩の形態のファドルミジンである。
別のいっそう好ましい実施形態において、選択的α2アゴニストは、約0.005%〜約0.05%w/v、より好ましくは0.02%〜約0.035%w/vの濃度の、HCl塩の形態のグアンファシンである。
別のいっそう好ましい実施形態において、選択的α2アゴニストは、約0.005%〜約0.05%w/v、より好ましくは0.04%〜約0.05%w/vの濃度の、HCl塩の形態のデクスメデトミジンである。
別の好ましい実施形態において、生理的pH未満のpHは、ブリモニジンのためのホワイトニング効果を増強することが見出されており、好ましくはpH4.5〜6.5、及びより好ましくはpH5.5〜6.0である。しかしながら、発赤低減は、全てのpHで達成され、アセクリジン吸収の増強がアルカリ性pHで生じることで、より多くの効果が所与の濃度から生じるため、4.5〜8.0の範囲で有効であるが、6.5〜7.5のpH範囲が本発明にとって好ましく、7.0〜7.5が最も好ましい。
本発明は、毛様体筋麻痺剤をさらに含む眼科用組成物をさらに対象とする。ある特定の毛様体筋麻痺剤は、縮瞳の発生、規模又は持続期間を低減することなく、縮瞳剤、特に本発明のためにアセクリジンと組み合わせることができ;発生後の時間に対する所望の処方物に依存して15〜30分から6時間〜10時間の一定の縮瞳を提供するために水性処方物におけるピーク吸収時間と一致する縮瞳効果において通常付随するスパイクをさらに鈍化することは、本発明の驚くべきかつ全体的に予想外の発見である。毛様体筋麻痺剤の添加は、それが用いられなければ局所的点眼後すぐに生じ得る任意の残留の関連不快感をも低減する。この不快感は、おそらく毛様体痙攣又は過度の瞳孔収縮の結果である。
本発明に適当な毛様体筋麻痺剤としては、限定されないが、アトロピン、Cyclogyl(登録商標)(塩酸シクロペントレート)、ヒヨスチン、ピレンゼピン、トロピカミド、アトロピン、4−ジフェニルアセトキシ−N−メチルピペリジンメトブロミド(4−DAMP)、AF−DX384、メトクトラミン、トリピトラミン、ダリフェナシン、ソリフェナシン(Vesicare)、トルテロジン、オキシブチニン、イプラトロピウム、オキシトロピウム、チオトロピウム(Spriva)、及びオテンゼパド(別名AF−DX116又は11−{[2−(ジエチルアミノ)メチル]−1−ピペリジニル}アセチル]−5,11−ジヒドロ−6H−ピリド[2,3b][1,4]ベンゾジアゼピン−6−オン)が挙げられる。好ましい実施形態において、毛様体筋麻痺剤は、約0.004%〜約0.025%w/v、より好ましくは約0.005%〜約0.015%w/v、さらに好ましくは約0.005%〜約0.011%w/v、約0.005%〜約0.007%w/v及び約0.005%〜約0.006%w/vの濃度のトロピカミドである。別の好ましい実施形態において、毛様体筋麻痺剤は、約0.04%〜約0.07%w/vの濃度のトロピカミド又は約0.002%〜約0.05%w/vの濃度のピレンゼピン若しくはオテンゼパドの混合物である。
好ましい実施形態において、トロピカミド0.01%w/vは額痛をわずかに低減し、0.030%w/vは額痛をさらに低減し、0.04%〜約0.07%w/vは額痛を完全に排除し、効果の持続期間にわたって平均瞳孔収縮直径の低減がないことが見出された。トロピカミドは、好ましい実施形態において、効果がある完全に予想外の感受性を示し、ここで、約0.04%w/vで、額痛及び毛様体痙攣疼痛を予想外にも及び非常に有効に低減又は排除し、調節麻痺がない好ましい実施形態において、0.042%w/vで非常に著しくさらに低減され、0.044%w/vで存在しなくなる(驚くべきことに、これは、トロピカミドを瞳孔散大薬剤としても共通して使用することによる)。なお、トロピカミドは、瞳孔縮瞳の平均程度、瞳孔縮瞳の発生の時間又は後続の視覚的利益を低減しなかった。逆に、トロピカミドは、水性処方物において見られるピーク縮瞳を鈍化することで、時間の経過による滑らかな一貫した縮瞳効果を生じた。それは、ピーク瞳孔縮瞳の調整を可能にすることで、それの以前の使用で見出された通りの散大なく時間の経過による、より一様な効果を達成した。具体的に、トロピカミドは、一部の実施形態において、アセクリジンの30〜60分後における1.50mm未満の一過性狭窄を防止するのに有用であり、そして、トロピカミドを用いなければ約30分のピーク発生で生じ得る視覚の一過性の過度のかつ望ましくない不鮮明性を低減するのに有用である。例として、1.53%w/vのアセクリジン、5%w/vのHPβCD、0.75%w/vのCMC、0.25%w/vのNaCl、0.01%w/vのBAK及びリン酸緩衝液をpH7.0で;又は1.45%w/vのアセクリジン;5.5%w/vのステアリン酸ポリオキシル40;0.80%w/vのCMC;0.037%w/vのNaCl;0.015%w/vのEDTA;0.007%w/vのBAK及び5mMのリン酸緩衝液をpH7.0で含む眼科用組成物は、中程度の不鮮明性が認められた0.040%w/vのトロピカミドから、極めて薄暗い光において以外で不鮮明性がほとんど検出不可能となる0.044%w/vのトロピカミドにまで変動した。毛様体筋麻痺剤を用いるこの追加の瞳孔サイズ調整は、望ましくない付随のピーク過剰狭窄並びに任意の不快な額痛を鈍化しながら効果の延長に十分なアセクリジン濃度を可能にする。驚くべきことに及びその短期作用の性質により、トロピカミドは、散瞳を引き起こすことなくこの鈍化効果を達成する。さらに、好ましい実施形態において、トロピカミド0.014%w/vは額痛を低減すること、0.021%w/vは額痛をさらに低減すること並びに0.028%〜0.060%w/v及び一部の実施形態において最大0.09%w/vまでは調節麻痺(即ち、眼の毛様体筋の麻痺症)なく額痛を完全に排除することが見出された。
(+)及び(−)アセクリジン光学異性体(ここで、一部の研究において、(+)のほうが強力であり、他において、(−)のほうが強力である場合がある)のラセミ50:50混合物について、トロピカミド効果は、アセクリジン対トロピカミドの比に依存して変動することができることが見出された。例えば、1.55%w/vのアセクリジン、5.5%w/vのHPβCD又は好ましい実施形態においてステアリン酸ポリオキシル40、0.75%w/vのCMC(1%=2,500センチポイズ)、0.25%w/vのNaCl及び0.01%w/vのBAKを含む本発明の眼科用組成物において並びにpH7.5で、0.042%w/vのトロピカミドは、0.035%w/vとさえ区別することができ、前者は通常屋内の夜間視覚を示し、後者は、いっそう低い濃度でより著しくなる軽度の不鮮明性を示した。約0.075%〜約0.090%w/vのトロピカミドのような、より高い濃度で、最適な範囲瞳孔狭窄1.50mm〜1.80mm範囲の消失が生じ始め、より高い濃度で、明らかな散瞳が生じ始める。異性体比は有効濃度を変えることができるので、これは、アセクリジンを使用して予想された臨床的効力の要素に入れなければならず;本発明の好ましい実施形態のため、旋光計を使用することで、正確な50:50異性体比が使用されたことを決定した(パーソナル通信Toronto Research Chemicals)。
図1は、毛様体筋麻痺剤を伴う又は伴わない及び担体を伴う又は伴わない場合の縮瞳剤の効果を示す。対象は、20.100のベースライン近見視覚及び20.20のベースライン遠見視覚を有する45歳を超える正視者である。生理食塩溶液中1%w/vのピロカルピンの眼の局所的投与は、20.40への近見視覚の改善(8a)をもたらし、しかしながら、この改善は、20.100への遠見視覚の低減を犠牲にしている(8b)。0.015%w/vのトロピカミドの添加は、20.25への近見視覚の改善(9a)及び20.55への遠見視覚の低減の低下(9b)をもたらすが、ある特定の例において、一部の誘発された不正乱視(読取り視野における軽度に斑点のついた部域)がある。生理食塩溶液中1.55%w/vのアセクリジンの局所投与は、6時間の延長された期間の間20.40への近見視覚の改善(10a)をもたらし、ベースライン遠見視覚に対する任意の効果はない(10b)。10c及び10dは、5.5%w/vの2−ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリン、0.75%w/vのCMC(1%=2,500センチポイズ)、0.25%w/vのNaCl及び0.01%w/vのBAKで構成された担体中のアセクリジンを投与する効果を示す。10cにおいて見られる通り、該担体は、20.20よりも良好な近見視覚をもたらすアセクリジンの有益な効果を増加させる。10dにおいて見られる通り、遠見視覚において同様の増加が生じる。10e及び10fは、担体中のアセクリジンに0.042%w/vのトロピカミドを添加する効果を示す。10eにおいて見られる通り、近見視覚は20.15に改善され、最大視力のより迅速な発生がある。10fにおいて見られる通り、同様の改善が遠見視覚において見られる。総合すると、図1は、アセクリジンが、ベースライン遠見視覚に影響することなく、老視対象における近見視覚を一時的に矯正できることを示す。同様の結果は、トロピカミドのような毛様体筋麻痺剤の添加とともに異なる縮瞳剤、ピロカルピンで達成することができる。適切な薬物担体も有益な効果を有することがある。
本発明は、張度調整剤及び保存料をさらに含む眼科用組成物をさらに対象とする。
張度調整剤は、限定せずに、塩化ナトリウム(「NaCl」)、塩化カリウムのような塩、マンニトール若しくはグリセリン又は別の薬学的に若しくは眼科的に許容される張度調整剤であってよい。ある特定の実施形態において、張度調整剤は0.037%w/vのNaClである。
本発明とともに使用することができる保存料としては、限定されないが、塩化ベンザルコニウム(「BAK」)、ソルビン酸、オキシクロロ錯体、クエン酸、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、硝酸フェニル水銀、ペルボレート又はベンジルアルコールが挙げられる。好ましい実施形態において、保存料は、BAK、ソルビン酸、オキシクロロ錯体又はこれらの組合せである。いっそう好ましい実施形態において、BAKは、約0.001%〜約1.0%w/vの濃度、より好ましくは約0.007%、0.01%又は0.02%w/vの濃度である。別の好ましい実施形態において、保存料は、0.01%〜約1.0%w/vの濃度、より好ましくは約0.02%w/vの濃度のペルボレートである。
pHを調整するための様々な緩衝液及び手段が、本発明の眼科用組成物を調製するために使用することができる。こうした緩衝液としては、限定されないが、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液及びホウ酸緩衝液が挙げられる。酸又は塩基は、好ましくは1〜10mMの濃度、より好ましくは約3mM又は5mMの必要とされる通りの組成物のpHを調整するために使用することができると理解される。好ましい実施形態において、pHは、約4.0〜約8.0であり、より好ましい実施形態において、pHは約5.0〜約7.0である。
本発明は、抗酸化剤をさらに含む眼科用組成物をさらに対象とする。本発明とともに使用することができる抗酸化剤としては、限定されないが、約0.005%〜約0.50%w/vの濃度のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、約0.01%〜約0.3%w/wの濃度のシトレート、約0.001%〜約0.2%w/vの濃度のジエチレントリアミン五酢酸二カルシウム(「Ca2DTPA」)、好ましくは、0.0084%w/vのCa(OH)2及び0.0032%w/vのペンテト酸を処方物に添加すること及びゆっくり混合することによって処方物化され得る約0.01%w/vのCa2DTPAが挙げられる。抗酸化剤のさらなる組合せが使用され得る。本発明とともに使用することができる他の抗酸化剤としては、約0.0001%〜約0.015%w/vの濃度のエチレンジアミン四酢酸のような、当技術分野における専門家によく知られているものが挙げられる。
本発明の局所処方物、特に、アセクリジン1.35%〜1.55%w/v;5.5%w/vのステアリン酸ポリオキシル40;0.80%w/vのCMC;0.037%w/vのNaCl;0.015%w/vのEDTA;0.007%w/vのBAK;及び5mMのリン酸緩衝液をpH7.0で含む好ましい実施形態のうちの1つは、毎日単回の局所的点眼後に、かなり延長されたコンタクトレンズ装着及び快適性をもたらすことは、驚くべき及び予想外の発見である。好ましい実施形態の単回の毎日の使用は、ドライアイを有する対象が、レンズをつけて1週間の期間眠るのを可能にしたが、以前なら、一夜の後でさえ、視覚はぼやかされ、フィルムでコーティングされたコンタクトレンズは除去及び清浄又は交換を必要としていたであろう(実施例7を参照されたい)。
好ましい実施形態において、本発明の眼科用組成物はアセクリジン、ポリオール、任意選択的に毛様体筋麻痺剤、約1%〜約5%w/vの濃度の非イオン性界面活性剤、及び約0.75%〜約1.6%w/v、好ましくは約1.25%〜約1.5%w/vの濃度の粘度増強剤を含む。
以下の代表的な実施形態は、例示的な目的のためだけに提供され、任意のやり方で本発明を限定することを意味するものでない。
代表的な実施形態
一実施形態において、眼科用組成物は、以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;及び
約2.5%w/vの濃度のマンニトール。
代表的な実施形態
一実施形態において、眼科用組成物は、以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;及び
約2.5%w/vの濃度のマンニトール。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;及び
約0.02%w/vの濃度のトロピカミド。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;及び
約0.02%w/vの濃度のトロピカミド。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約5.0%w/vの濃度のポリソルベート80;
約1.4%w/vの濃度のカルボキシメチルセルロース;
約0.015%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約5.0%w/vの濃度のポリソルベート80;
約1.4%w/vの濃度のカルボキシメチルセルロース;
約0.015%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.5%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.10%〜約0.50%w/vの濃度のNaCl;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.5%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.10%〜約0.50%w/vの濃度のNaCl;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約2.0%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.50%w/vの濃度のNaCl
約1.5%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.015%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5.25である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約2.0%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.50%w/vの濃度のNaCl
約1.5%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.015%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5.25である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.25%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.1%w/vの濃度のNaCl;
約0.12%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;及び
約0.015%w/vの濃度のBAK;
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.25%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.1%w/vの濃度のNaCl;
約0.12%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;及び
約0.015%w/vの濃度のBAK;
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.50%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.05%w/vの濃度のNaCl;
約0.2%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.50%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.05%w/vの濃度のNaCl;
約0.2%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.2%w/vの濃度のホウ酸;
約0.9%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.05%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.2%w/vの濃度のホウ酸;
約0.9%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.05%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.1%w/vの濃度のNaCl;
約0.12%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.1%w/vの濃度のNaCl;
約0.12%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.01%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約5.0%w/vの濃度のポリソルベート80;
約1.4%w/vの濃度のCMC;
約0.015%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.01%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約5.0%w/vの濃度のポリソルベート80;
約1.4%w/vの濃度のCMC;
約0.015%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液、
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.02%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.25%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.1%w/vの濃度のNaCl;
約0.12%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;及び
約0.01%w/vの濃度のBAK。
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.02%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.25%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.1%w/vの濃度のNaCl;
約0.12%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;及び
約0.01%w/vの濃度のBAK。
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.015%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.75%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.05%w/vの濃度のNaCl;
約0.2%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液。
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.015%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.75%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.05%w/vの濃度のNaCl;
約0.2%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液。
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.025%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.2%w/vの濃度のホウ酸;
約0.9%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.05%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液。
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.025%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.2%w/vの濃度のホウ酸;
約0.9%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.05%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液。
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.02%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.1%w/vの濃度のNaCl;
約0.12%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液。
ここで、pHは約5である。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.02%w/vの濃度のトロピカミド;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のポリソルベート80;
約0.1%w/vの濃度のNaCl;
約0.12%w/vの濃度のホウ酸;
約0.95%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;
約0.01%w/vの濃度のBAK;及び
約3mMの濃度のリン酸緩衝液。
ここで、pHは約5である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.040%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.0%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約3.0mMの濃度の酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液;及び
約0.01%w/vの濃度のBAK、
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
約1.75%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.040%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.0%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約3.0mMの濃度の酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液;及び
約0.01%w/vの濃度のBAK、
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.55%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.040%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.0%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約0.1%w/vの濃度のクエン酸一水和物;
約4.0%w/vの濃度のマンニトール;
0.09%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;及び
約3.0mMの濃度の酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液;
ここで、前記組成物は、約5.0のpHを有する。
約1.55%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.040%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.0%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約0.1%w/vの濃度のクエン酸一水和物;
約4.0%w/vの濃度のマンニトール;
0.09%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;及び
約3.0mMの濃度の酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液;
ここで、前記組成物は、約5.0のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.50%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.042%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.5%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約3.0mMの濃度のリン酸緩衝液;
約0.85%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;及び
約0.01%w/vの濃度のBAK、
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
約1.50%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.042%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.5%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約3.0mMの濃度のリン酸緩衝液;
約0.85%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940;及び
約0.01%w/vの濃度のBAK、
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.45%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.042%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.5%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約0.1%w/vの濃度のクエン酸一水和物;
約3.0mMの濃度の酢酸緩衝液;及び
約0.75%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940、
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
約1.45%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.042%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.5%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約0.1%w/vの濃度のクエン酸一水和物;
約3.0mMの濃度の酢酸緩衝液;及び
約0.75%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940、
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.45%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.042%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.5%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約2.0%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のクエン酸一水和物;
約3.0mMの濃度のリン酸緩衝液;及び
約1.0%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940、
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
約1.45%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.042%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.5%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約2.0%w/vの濃度のマンニトール;
約0.1%w/vの濃度のクエン酸一水和物;
約3.0mMの濃度のリン酸緩衝液;及び
約1.0%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940、
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約2.75%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する)。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約2.75%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する)。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約0.005%〜約0.011%のトロピカミド;
約2.5%w/vのマンニトール;
約2.75%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する)。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約0.005%〜約0.011%のトロピカミド;
約2.5%w/vのマンニトール;
約2.75%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する)。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約0.010%w/vのトロピカミド;
約2.5%w/vのマンニトール;
約5.0%w/vのポリソルベート80;
約1.40%w/vの高粘度カルボキシメチルセルロース;
約3mMのリン酸緩衝液;及び
約0.010%のBAK=保存料として、
約5.0のpHを有する。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約0.010%w/vのトロピカミド;
約2.5%w/vのマンニトール;
約5.0%w/vのポリソルベート80;
約1.40%w/vの高粘度カルボキシメチルセルロース;
約3mMのリン酸緩衝液;及び
約0.010%のBAK=保存料として、
約5.0のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約0.006%w/vのトロピカミド;
約2.5%w/vのマンニトール;
約2.5%w/vのポリソルベート80;
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
約3mMのリン酸緩衝液;及び
約0.020%のBAK=保存料として、
約5.0のpHを有する。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約0.006%w/vのトロピカミド;
約2.5%w/vのマンニトール;
約2.5%w/vのポリソルベート80;
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
約3mMのリン酸緩衝液;及び
約0.020%のBAK=保存料として、
約5.0のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約0.006%w/vのトロピカミド;
約2.5%w/vのマンニトール;
約2.5%w/vのポリソルベート80;
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
約3mMのリン酸緩衝液;
約0.50%w/vのNaCl;及び
約0.020%のBAK=保存料として、
約5.0のpHを有する。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約0.006%w/vのトロピカミド;
約2.5%w/vのマンニトール;
約2.5%w/vのポリソルベート80;
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
約3mMのリン酸緩衝液;
約0.50%w/vのNaCl;及び
約0.020%のBAK=保存料として、
約5.0のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約3.5%w/vのポリソルベート80;
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
約3mMのリン酸緩衝液;
約0.50%w/vのNaCl;及び
保存料として約0.020%のBAK又は0.15%のソルビン酸、
約5.0のpHを有する。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約3.5%w/vのポリソルベート80;
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
約3mMのリン酸緩衝液;
約0.50%w/vのNaCl;及び
保存料として約0.020%のBAK又は0.15%のソルビン酸、
約5.0のpHを有する。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約3.5%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約3.5%w/vのポリソルベート80;
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);及び
約0.50%w/vの塩化ナトリウム、約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム、約0.10%w/vのソルベート、約0.01%w/vのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び0.10%w/vのクエン酸からなる群から選択される1種以上の賦形剤。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約3.5%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約3.5%w/vのポリソルベート80;
約1.25%;1.0%〜1.80%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);及び
約0.50%w/vの塩化ナトリウム、約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム、約0.10%w/vのソルベート、約0.01%w/vのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び0.10%w/vのクエン酸からなる群から選択される1種以上の賦形剤。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約0.01%w/vのトロピカミド;
約0.1%w/vの無水クエン酸ナトリウム;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのエデト酸二ナトリウム二水和物;
約4.0%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ここで、pHは約5.0である。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約0.01%w/vのトロピカミド;
約0.1%w/vの無水クエン酸ナトリウム;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのエデト酸二ナトリウム二水和物;
約4.0%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ここで、pHは約5.0である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約0.01%w/vのトロピカミド;
約0.1%w/vの無水クエン酸ナトリウム;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
約0.1%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのEDTA;
約3.5%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;1.0%〜2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する)、
ここで、pHは約5.0である。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約0.01%w/vのトロピカミド;
約0.1%w/vの無水クエン酸ナトリウム;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
約0.1%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのEDTA;
約3.5%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;1.0%〜2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する)、
ここで、pHは約5.0である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約0.01%w/vのトロピカミド;
約3mMのリン酸緩衝液;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
約0.1%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのシトレート;
約3.5%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;0.25%〜2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
ここで、pHは約5.0である。
約1.75%w/vのアセクリジン;
約2.5%w/vのマンニトール;
約0.01%w/vのトロピカミド;
約3mMのリン酸緩衝液;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;
約0.1%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのシトレート;
約3.5%w/vのポリソルベート80;及び
約1.25%;0.25%〜2.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース(その分子量に依存する);
ここで、pHは約5.0である。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.5%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
1.5%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.55%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
1.55%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.6%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
1.6%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.65%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
1.65%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.7%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
1.7%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.75%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
1.75%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.80%w/vの濃度のアセクリジン、2.75%w/vの濃度のマンニトール、及び0.09%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940。
1.80%w/vの濃度のアセクリジン、2.75%w/vの濃度のマンニトール、及び0.09%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.48%w/vの濃度のアセクリジン、1.5%w/vの濃度のマンニトール、及び0.50%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940。
1.48%w/vの濃度のアセクリジン、1.5%w/vの濃度のマンニトール、及び0.50%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940。
別の実施形態において、眼科用組成物は以下を含む:
1.80%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール、及び0.9%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940。
1.80%w/vの濃度のアセクリジン、2.5%w/vの濃度のマンニトール、及び0.9%w/vの濃度のCarbopol(登録商標)940。
以下の実施例は、例示的な目的のためだけに提供され、任意のやり方で本発明を限定することを意味するものでない。
[実施例1]
年齢47才〜67才の対象の視覚に対するアセクリジンの効果
表1は、アセクリジンを含有する組成物の眼科投与の前後の老視対象の近焦点能力に対する効果を実証している。各組成物は、表示されている濃度のアセクリジン並びに5.5%w/vのHPβCD、0.75%w/vのCMC、0.25%w/vのNaCl及び0.01%w/vのBAKを含む。追加として、対象4及び5に投与された組成物は、0.125%w/vのトロピカミドを含む。アセクリジンはエナンチオマーであるので、臨床的有効性は、異なる比で変動することができる。本研究のため、旋光分析によって最も良く決定される通りに、立体異性体のほぼ正確な50:50比を測定した。
年齢47才〜67才の対象の視覚に対するアセクリジンの効果
表1は、アセクリジンを含有する組成物の眼科投与の前後の老視対象の近焦点能力に対する効果を実証している。各組成物は、表示されている濃度のアセクリジン並びに5.5%w/vのHPβCD、0.75%w/vのCMC、0.25%w/vのNaCl及び0.01%w/vのBAKを含む。追加として、対象4及び5に投与された組成物は、0.125%w/vのトロピカミドを含む。アセクリジンはエナンチオマーであるので、臨床的有効性は、異なる比で変動することができる。本研究のため、旋光分析によって最も良く決定される通りに、立体異性体のほぼ正確な50:50比を測定した。
[実施例2]
アセクリジン及びトロピカミドの濃度の効果
アセクリジン及びトロピカミドの濃度の効果
全ての百分率はw/vである。「pt」は印刷物のサイズを反映し、4は20/20視覚と同等であり、3は20/15の視覚と同等である。
「時間」は、効果の持続期間を指す。
表2において見られる通り、少なくとも1.1%w/vの濃度のアセクリジンは、局所的点眼の1時間後に瞳孔のサイズを1.63mmに低減することができ、矯正された近見及び遠見視覚を少なくとも10時間の間もたらした。アセクリジンの濃度を0.75%w/v(処方#3)に低下させることは、1時間後に縮瞳効果を2.0〜2.5mmに低減し、視覚矯正は6.5時間だけ続いた。0.03%w/vのブリモニジンの添加は、眼の発赤を、局所的点眼後30分以内に4のうち1.5に(ブリモニジンを用いないとき4のうち4、示されていない)低減し、これは、視覚が矯正された全時間の間維持された。非イオン性界面活性剤をHPβCD(処方#2〜6)に切り換えることは、眼の発赤をさらに低減した。アセクリジンの濃度を0.75%w/v(処方#3)に低下させることは、眼の発赤をさらに低減したが、上記の通り、該処方の視覚矯正持続期間も低減した。
眼における額痛及び刺痛は、処方#1〜3において著しく、疼痛の4レベルのうち2であり、わずかな吐き気、胃のむかつき及び疲労の感覚をも伴った。驚くべきことに、毛様体筋麻痺剤トロピカミドの添加は、額痛及び刺痛を、それぞれ4のうち0.5及び4のうち0に低減し、額痛は60分後に消散した(処方#4)。さらに、1.1%w/vへのアセクリジンの濃度の上昇は、眼の発赤を増加させることなく、処方#1〜2において見られた、より長い持続期間の矯正視覚を回復した。しかしながら、10時間の終わりに処方#4の再局所的点眼により、著しい額痛が生じた。処方#5(OD)及び(OS)の局所的点眼は、トロピカミド濃度の増加とともに、処方#4に続いて処方#4の再点眼で経験された額痛を緩和した。第3の局所的点眼により、処方#5の有効な持続期間の終わりに、処方#5の再局所的点眼はかなりの額痛に再び至った。再度、処方#6において、トロピカミドの濃度を上昇させることは、額痛を克服できた。追加として及び予想外にも、トロピカミドは、毛様体筋麻痺剤であるにもかかわらず、瞳孔縮瞳又は視覚矯正に対する効果を有していなかった。驚くべきことに、トロピカミドの添加は、最適な瞳孔サイズ狭窄の持続期間の延長をもたらした。
瞳孔縮瞳に対するブリモニジンの効果を決定するため、処方#7を投与した。処方#7の投与は、1.70mmへの瞳孔縮瞳のわずかな減少だけをもたらし、処方#5の投与と同一の遠見及び近見視覚改善であった。2〜3+結膜注射が認められた。
全てのベースライン視覚データは、遠見コンタクトレンズで矯正された視覚に基づいた。近見視覚は、点眼後1.5時間で水平に8インチから突出していると対象によって認められた。赤外カメラ及び積載の瞳孔較正スケールを有するMarco Autorefractorを全ての瞳孔サイズ測定のために使用した。一旦画像が選択されると、これは、正確な較正を可能にするスクリーン上に残った。
[実施例3]
アセクリジン、ブリモニジン、グアンファシン、ファドルミジン、トロピカミド及び添加剤の濃度の効果
アセクリジン、ブリモニジン、グアンファシン、ファドルミジン、トロピカミド及び添加剤の濃度の効果
「pt」は、印刷物のサイズを反映し、4は20/20視覚と同等であり、3は20/15視覚と同等である。
ベースライン視覚は、遠見について両方の眼が20.20であり;近見について裸眼の右眼が20.70であり;近見について左眼が20.80であった(16”において最高)。
D/Cは、耐えられない刺痛により眼の洗浄後に中断されたことを表す。
1.55%w/vの濃度のアセクリジンは、局所的点眼の30分後に瞳孔のサイズを約1.63mmに低減することができ、矯正された近見及び遠見視覚を20.20以上に少なくとも6時間の間もたらし、著しい影響は、表3において見られる通り約7.5時間続いた。アセクリジンの濃度を1.25%w/vに低下させることは(示されていない)、約20.25〜20.30への有用な近見視覚改善をもたらしたが、より高い用量範囲で、アルカリ性pHが、より迅速な発生、より長い持続期間及びより大きな効果をもたらすほどには有効でなかった。0.037%w/vのブリモニジンの添加は、眼の発赤を(ブリモニジンを用いないとき4のうち4、示されていない)局所的点眼後15分以内にベースラインに低減し、これは、視覚が矯正された約全時間の間維持された。グリセリン0.10%w/vを添加することは、刺痛を著しく低減した。代わりにポロキサマー188 0.05%w/v及びステアリン酸ポリオキシル40 0.05%w/vを添加することは、しかしながら、さらに初期刺痛を低減したが、より粘性であった。pH6.5におけるグリセリン0.1%w/v、ポロキサマー188 0.1%w/vの組合せは、発生、持続期間、快適性及び有効性において著しく低減した。AB11Tは、グリセリン、ポロキサマー188又はステアリン酸ポリオキシル40を含まず、実質的な刺痛及び実験の中断をもたらし、局所的点眼の直後に、眼をフラッシュ洗浄した。ブリモニジンの代わりにAB12T中のグアンファシン0.037%の代用は、最小の初期発赤をもたらし、発赤低減及びある程度のホワイトニングを延長し、最高の美容術を全体的に提供するように見えたが、最適効果のために、わずかに高いアセクリジン濃度を必要とする。
全てのベースライン視覚データは、遠見コンタクトレンズで矯正された視覚に基づいた。近見視覚は、AB4T及びAB6Tについて点眼後30分で水平に8〜10インチ突出していると対象によって認められた。
AB4T及びAB6Tを単眼及び両眼の両方で反復した。深度知覚における実質的な改善、3pt(20.15)への近点明瞭度及び近点距離(8”、20.20)は、単眼処置と対比して、両方の眼が処置された場合に認められた。単眼処置は、処置された眼だけを試験するのと対比して、両方の眼を開いた視覚の悪化をもたらした。
[実施例4]
アセクリジン、ブリモニジン、トロピカミド及び添加剤の濃度の効果
アセクリジン、ブリモニジン、トロピカミド及び添加剤の濃度の効果
表4において見られる通り、0.42%w/vへのブリモニジンの増加である処方#8〜9は、0.5への発赤低減をもたらし、他方、0.75%w/vのCMCは、水様コンシステンシーをもたらした。予想外にも、CMCを0.75%w/vから0.80%w/v〜0.87%w/vの範囲に増加させること及び処方#10〜11においてNaClを0.25%w/vから0.75%w/vに増加させることは、より濃厚な粘性及び7時間から10〜12時間への残留時間の増加をもたらし、鼻涙管に流れ出た薬物の量を減少した。経鼻通過へのこの減少薬物送達は、より少ない鼻閉をもたらす。
処方#13〜18において、1.61%から1.53%w/vへのアセクリジンの量の減少は、1.8〜2.0mmの瞳孔サイズ範囲をもたらした。瞳孔の制限の結果としての不鮮明性は、アセクリジンの量の減少とともに、1.5〜0.5に直線的に減少した。具体的に、1.8〜2.0mmの瞳孔は、1.5〜1.7mmの瞳孔よりも41%多くの光を生じた。驚くべきことに、1.8〜2.0mmの瞳孔は、1.75Dの近見深度増加を有していた。これは、1.5〜1.7mmの範囲で見られる有益な2.00Dから0.25Dだけの消失である。したがって、1.80〜2.0mmの範囲は41%多い光を生成しながら、60歳未満の個体における近見視覚の増加の完全な利益をまだ可能にし;他方、60歳以上の個体は、全体的なコンピューター利益及び一部増加された近見利益をまだ経験する。
0.042%w/v(処方#8〜#11)から0.044%w/v(処方#13〜#18)へのトロピカミド濃度の増加は、無視できる量への痛みの減少をもたらした。痛みの量は、個体の年齢とも相関し得る。45歳未満のような個体にとって、0.046%〜0.060%w/vの範囲へのトロピカミド濃度の増加が好ましくあり得る。
さらに、表4は、処方#13及び#17において見られた予想外の結果を示しており、ここで、0.25%w/vから0.50%〜0.75%w/vの範囲へのNaClの増加は、発赤低減剤ブリモニジンの添加を用いないとしても、1.0だけという許容される発赤スコアをもたらした。
処方#15、#16及び#17は各々、以下の利益を組み合わせることによって、総合最大格付けの5をもたらす:(1)処方#8〜#12において見られた近見視覚利益に有意に影響することなく、生成された光の量を改善するための、アセクリジン濃度の低減;(2)ブリモニジンの非存在下でさえ発赤のさらなる低減をもたらすNaCl濃度の増加;及び(3)眼上でのより長い滞留時間をもたらすCMC濃度の増加。
処方#19は、処方#15〜#17に対して高いレスポンダーであるとともに1.53%w/vのアセクリジンで著しい不鮮明性を得る少数の個体のための優れた代替物である。処方#20は、処方#19に対して低いレスポンダーである少数の個体のための優れた代替物である。最後に、処方#21は、低いレスポンダーであるとともに処方#20で不十分な瞳孔応答を得る少数の個体のための優れた代替物である。
[実施例5]
ステアリン酸ポリオキシル40、HPβCD及びポロキサマー407の効果の比較
ステアリン酸ポリオキシル40、HPβCD及びポロキサマー407の効果の比較
臨床プロトコール
完全な遠見矯正を有する20人の老視患者に各々、上記処方(#22〜#23)の1つを与えた。全ての患者は、点滴前及び点滴後に、遠見及び近見明瞭度測定、Zeiss Visante(登録商標)(Visanteは、Carl Zeiss Meditec AGの登録商標である)光干渉断層撮影、眼軸長及びコントラスト明瞭度試験(即ちColenbrander−Michelson 10%Lumターゲット)を受け、以下の結果であった:
全ての患者が1.5〜2.20mmの縮瞳時瞳孔を達成した;
患者は誰も、毛様体痛、毛様体痙攣又は遠近調節の誘発を経験しなかった;
全ての患者は、14”で20/30+視力以上を達成し、自身の高いコントラスト近見視覚結果に非常に満足し、焼ける又は痛むという著しい愁訴がなかった;
効果の持続期間は、全ての場合において6〜8時間続いた;
両眼視覚は、単眼試験よりも1〜1.5追加ラインの近見明瞭度を全ての患者に与えた;
最後の10人の患者に20”(即ちコンピューター距離、携帯電話距離)で試験し、全員が20/25以上の近視力を達成した;
中程度に遠視の(およそ+2.25球体)未矯正老視者は、20/30範囲における遠見及び近見視覚で20/25以上のレベルに改善した遠見視力に非常に満足した;並びに
未矯正遠見明瞭度は、小さい屈折誤差を日常的に矯正しないことを選択したような患者について、しばしば改善された。
完全な遠見矯正を有する20人の老視患者に各々、上記処方(#22〜#23)の1つを与えた。全ての患者は、点滴前及び点滴後に、遠見及び近見明瞭度測定、Zeiss Visante(登録商標)(Visanteは、Carl Zeiss Meditec AGの登録商標である)光干渉断層撮影、眼軸長及びコントラスト明瞭度試験(即ちColenbrander−Michelson 10%Lumターゲット)を受け、以下の結果であった:
全ての患者が1.5〜2.20mmの縮瞳時瞳孔を達成した;
患者は誰も、毛様体痛、毛様体痙攣又は遠近調節の誘発を経験しなかった;
全ての患者は、14”で20/30+視力以上を達成し、自身の高いコントラスト近見視覚結果に非常に満足し、焼ける又は痛むという著しい愁訴がなかった;
効果の持続期間は、全ての場合において6〜8時間続いた;
両眼視覚は、単眼試験よりも1〜1.5追加ラインの近見明瞭度を全ての患者に与えた;
最後の10人の患者に20”(即ちコンピューター距離、携帯電話距離)で試験し、全員が20/25以上の近視力を達成した;
中程度に遠視の(およそ+2.25球体)未矯正老視者は、20/30範囲における遠見及び近見視覚で20/25以上のレベルに改善した遠見視力に非常に満足した;並びに
未矯正遠見明瞭度は、小さい屈折誤差を日常的に矯正しないことを選択したような患者について、しばしば改善された。
表5において見られる通り、ステアリン酸ポリオキシル40の使用は、最も快適なアセクリジン処方物を提供し、視覚ぼやけ及び発赤の量が最も少ない。処方#22のそれに同様の結果を達成するため、処方#23は、10〜15%高い濃度の非イオン性界面活性剤を必要とし、処方#24は、15〜20%高い濃度の非イオン性界面活性剤を必要とする。HPβCDは、おそらく酸化を示す、時間の経過による色の変化を誘発した。Captisol(登録商標)(スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン)を代用し、同様の所見であった。
[実施例6]
好ましい実施形態におけるアセクリジン濃度の調整。
好ましい実施形態におけるアセクリジン濃度の調整。
好ましい実施形態:
アセクリジン1.35%〜1.55%w/v;
ステアリン酸ポリオキシル40 5.5%w/v;
NaCl 0.037%w/v;
粘度増強剤、好ましくはCMC 0.80%w/v、又は約0.09%〜約1.0%w/vの濃度でのCarbopol(登録商標)940のような、局所的点眼で約5〜約35cpsの粘度を達成するのに十分なCarbopol(登録商標)934若しくは940の量;
BAK 0.015%w/v;及び
リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、シトロリン酸緩衝液又は酢酸緩衝液、約3〜約10mM、
ここで、pHは約4.75〜約6.0である。
アセクリジン1.35%〜1.55%w/v;
ステアリン酸ポリオキシル40 5.5%w/v;
NaCl 0.037%w/v;
粘度増強剤、好ましくはCMC 0.80%w/v、又は約0.09%〜約1.0%w/vの濃度でのCarbopol(登録商標)940のような、局所的点眼で約5〜約35cpsの粘度を達成するのに十分なCarbopol(登録商標)934若しくは940の量;
BAK 0.015%w/v;及び
リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、シトロリン酸緩衝液又は酢酸緩衝液、約3〜約10mM、
ここで、pHは約4.75〜約6.0である。
1.35%w/vのアセクリジンについて
局所的点眼での刺痛0.25/4.0(約2〜5秒続く);
10分で誘発された発赤:1.0〜1.5/4.0;
30分で誘発された発赤:0.0〜0.25/4.0;
快適性:非常に高い。
局所的点眼での刺痛0.25/4.0(約2〜5秒続く);
10分で誘発された発赤:1.0〜1.5/4.0;
30分で誘発された発赤:0.0〜0.25/4.0;
快適性:非常に高い。
湿潤:非常に高い、眼は、単回の局所的点眼後の24時間期間の大部分の間、改善された湿潤の感覚を維持する。
焦点深度遠見:優れている。
焦点深度近見:優れている。
いくつかの対象で上記処方物を試験する際、アセクリジンの濃度に依存して臨床的効果にわずかな範囲があることが発見され、ここで、1.35%〜1.55%w/vのアセクリジンが好ましいが、1.35%w/v及び1.45%w/vは、大部分の対象に所望の利益を与える。
さらに、1.35%w/vのアセクリジンの臨床的効果は、以下の通りに点眼される場合に改善することができることが発見される:
1)ベースライン効果:各眼へ1滴。
2)増強効果:各眼へ2滴。
3)より大きな効果:上記の2)の後に、上記の1)を反復する。
4)最大効果:上記の2)の後に、上記の2)を反復する。
1)ベースライン効果:各眼へ1滴。
2)増強効果:各眼へ2滴。
3)より大きな効果:上記の2)の後に、上記の1)を反復する。
4)最大効果:上記の2)の後に、上記の2)を反復する。
[実施例7]
コンタクトレンズ装着を延長するために、好ましい実施形態の使用。
コンタクトレンズ装着を延長するために、好ましい実施形態の使用。
好ましい実施形態:
アセクリジン1.45%w/v;
ステアリン酸ポリオキシル40 5.5%w/v;
NaCl 0.037%w/v;
粘度増強剤、好ましくはCMC 0.80%w/v又は約0.09%〜約1.0%w/vの濃度でのCarbopol(登録商標)940のような、局所的点眼において約5〜約35cpsの粘度を達成するのに十分なCarbopol(登録商標)934若しくは940の量;
BAK 0.02%w/v;及び
リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、シトロリン酸緩衝液又は酢酸緩衝液、約3〜約10mM、
ここで、pHは約4.75〜約6.0である。
アセクリジン1.45%w/v;
ステアリン酸ポリオキシル40 5.5%w/v;
NaCl 0.037%w/v;
粘度増強剤、好ましくはCMC 0.80%w/v又は約0.09%〜約1.0%w/vの濃度でのCarbopol(登録商標)940のような、局所的点眼において約5〜約35cpsの粘度を達成するのに十分なCarbopol(登録商標)934若しくは940の量;
BAK 0.02%w/v;及び
リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、シトロリン酸緩衝液又は酢酸緩衝液、約3〜約10mM、
ここで、pHは約4.75〜約6.0である。
ベースラインとして、1日装着だけのための長時間装着レンズ(Air Optix(登録商標);Air Optixは、Novartis AGの登録商標である)を通常装着する対象は、これらのレンズで一晩眠った。各朝起床時に、対象の視覚はぼやけており、コンタクトレンズは、一晩で形成されたフィルム及び堆積物の除去及び清浄を必要とした。遠見における起床時の平均視覚:20.60;Michelsonコントラスト明瞭度チャート上の近見における平均視覚:20.80。
次いで、連続した7日間、上記処方物を単回用量として各日7am〜10amの間に点眼した。対象は、各日の全体にわたってAir Optix(登録商標)レンズを装着し、該レンズで一晩眠った。各朝起床時、遠見での対象の視覚:20.20+;裸眼で近見20.40での視覚(対象がレンズを一晩装着せず、代わりに、起床時にレンズを挿入した場合、対象のベースライン老視と一致する)。
[実施例8]
ステアリン酸ポリオキシル40及びCaptisol(登録商標)(スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン)の効果の比較
ステアリン酸ポリオキシル40及びCaptisol(登録商標)(スルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン)の効果の比較
[実施例9]
好ましいコールドチェーン組成物
組成物
約1.40%〜1.80%w/vの濃度のアセクリジン;及び
約0.42%w/vにおけるトロピカミド;
約5.5%w/vにおけるステアリン酸ポリオキシル40;
約2.5%〜4.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.09%〜約2.0%w/vの濃度のカルボマー940;
任意選択的に、約0.2%w/vの濃度のBAKのような保存料;
任意選択的に、約0.1%の濃度のシトレート;
任意選択的に、2〜100mM、より好ましくは3〜5mMにおける酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液を用いる
ここで、前記組成物は、約4.50〜約5.0;好ましくは、約4.75〜約5.0のpHを有する;及び
ここで、w/vは体積あたりの重量を示す。
好ましいコールドチェーン組成物
組成物
約1.40%〜1.80%w/vの濃度のアセクリジン;及び
約0.42%w/vにおけるトロピカミド;
約5.5%w/vにおけるステアリン酸ポリオキシル40;
約2.5%〜4.5%w/vの濃度のマンニトール;
約0.09%〜約2.0%w/vの濃度のカルボマー940;
任意選択的に、約0.2%w/vの濃度のBAKのような保存料;
任意選択的に、約0.1%の濃度のシトレート;
任意選択的に、2〜100mM、より好ましくは3〜5mMにおける酢酸緩衝液又はリン酸緩衝液を用いる
ここで、前記組成物は、約4.50〜約5.0;好ましくは、約4.75〜約5.0のpHを有する;及び
ここで、w/vは体積あたりの重量を示す。
上に記載されている通りの組成物を、62才の対象に投与した。それは、1.8〜1.9mm ouの瞳孔、20.20+読取り視覚、及び20.20+遠見視覚をもたらし;他方、カルボマー940を用いず、2.5%のマンニトールで有効性の低減の結果となり、4.0%のマンニトールで近見視覚効果がない結果となった。毛様体痙攣又は遠見視覚の消失がない結果となった。発生は約15分以内であった。4のうち/約1+の一過性発赤が、アルファアゴニスト血管収縮薬を用いずに約20分間認められた。BAKの存在又は非存在は、臨床的効果を有さず、任意選択の保存料を提供するために使用した。
[実施例10]
安定なアセクリジン処方物
試験された組成物:
約1.50%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.042%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.5%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約3mMの濃度のシトレート;
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
安定なアセクリジン処方物
試験された組成物:
約1.50%w/vの濃度のアセクリジン;
約0.042%w/vの濃度のトロピカミド;
約5.5%w/vの濃度のステアリン酸ポリオキシル40;
約2.5%w/vの濃度のマンニトール;
約3mMの濃度のシトレート;
ここで、前記組成物は、約4.75のpHを有する。
上記組成物の20個の試料を均等に分割し、25℃及び4℃で貯蔵した。貯蔵の前に、ハイパス液体クロマトグラフィー(「HPLC」)を使用して、アセクリジンの初期濃度を測定した。各溶液中のアセクリジンの量を、アセクリジンの参照溶液と比較して、主ピーク下の面積によって算出した。試料を次いで3カ月間貯蔵した。アセクリジン測定を1カ月、2カ月及び3カ月行った。安定性試験の結果は表7に示されている。
[実施例11]
毛様体筋麻痺剤をほとんど又は全く含有ない組成物の使用
アセクリジン単独では、発生率片頭痛様重度毛様体痙攣(額痛)及び近視性ぼやけを引き起こす。これらの効果は、最も高い発生率を報告している40歳の対象及び最も低い発生率を報告している60歳+の対象と、年齢と逆に相関する。毛様体筋麻痺剤の添加は、毛様体痙攣及び付随の額痛、片頭痛様頭痛、眼の周りの圧迫圧又は毛様体痙攣の他の症状を低減する。毛様体筋麻痺剤の添加は、驚くべきことに、アセクリジンの近視効果を低減しない。2.5%w/vのマンニトールの添加は、しかしながら、アセクリジンの近視効果を低減する。アセクリジン濃度を増加させることは、マンニトールの添加で見られる近視効果におけるこの低減を克服する。驚くべきことに、しかしながら、アセクリジンの増加は毛様体痙攣の増加と同時ではない。いっそう驚くべきことに、毛様体筋麻痺剤の濃度は、毛様体痙攣の増加なく、マンニトールの存在下で低減すること又は排除することさえできる。したがって、マンニトールの存在下で、毛様体筋麻痺剤をほとんどから全く用いずに、より高い濃度のアセクリジンを組み合わせることは、毛様体筋麻痺剤の非存在下で、より低い濃度のアセクリジン及びより高い濃度の毛様体筋麻痺剤と比肩して、副作用を伴わずに近見視力の改善をもたらす。
毛様体筋麻痺剤をほとんど又は全く含有ない組成物の使用
アセクリジン単独では、発生率片頭痛様重度毛様体痙攣(額痛)及び近視性ぼやけを引き起こす。これらの効果は、最も高い発生率を報告している40歳の対象及び最も低い発生率を報告している60歳+の対象と、年齢と逆に相関する。毛様体筋麻痺剤の添加は、毛様体痙攣及び付随の額痛、片頭痛様頭痛、眼の周りの圧迫圧又は毛様体痙攣の他の症状を低減する。毛様体筋麻痺剤の添加は、驚くべきことに、アセクリジンの近視効果を低減しない。2.5%w/vのマンニトールの添加は、しかしながら、アセクリジンの近視効果を低減する。アセクリジン濃度を増加させることは、マンニトールの添加で見られる近視効果におけるこの低減を克服する。驚くべきことに、しかしながら、アセクリジンの増加は毛様体痙攣の増加と同時ではない。いっそう驚くべきことに、毛様体筋麻痺剤の濃度は、毛様体痙攣の増加なく、マンニトールの存在下で低減すること又は排除することさえできる。したがって、マンニトールの存在下で、毛様体筋麻痺剤をほとんどから全く用いずに、より高い濃度のアセクリジンを組み合わせることは、毛様体筋麻痺剤の非存在下で、より低い濃度のアセクリジン及びより高い濃度の毛様体筋麻痺剤と比肩して、副作用を伴わずに近見視力の改善をもたらす。
さらにそして予想外にも、非イオン性界面活性剤の添加は、近見視覚改善の定量的測定及び持続期間の両方を増加させる。この効果は濃度感受性である。好ましい実施形態において、非イオン性界面活性剤は、少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%、より好ましくは約1%〜約5%、最も好ましくは約5%である。例えば、ポリソルベート80又はステアリン酸ポリオキシル40は約1%〜約5%w/vの濃度において、約1.5〜約2.0ラインの改善及び約4〜約5時間の持続期間をもたらす。
特定の理論に縛られるべきでないが、界面活性剤の濃度の増加は、角膜の表面を曇らせることがあり、最適な濃度で、この曇りは、界面活性剤の二重極性を与える小さくそしておそらくナノメートルの直径をもたらす。ここで、非イオン性が最も好ましく、捕捉された高極性アセクリジン分子の角膜吸収を増強する。
粘度増強剤それ自体によるさらなる添加は、持続期間を増強しない。驚くべきことに、アセクリジン、トロピカミド及び非イオン性界面活性剤の最適比を用いる、処方物中の粘度増強剤の添加は、持続期間を劇的に改善する。例えば、1.75%のアセクリジン、2.5%のマンニトール、0.01%のトロピカミド、5%のポリソルベート80を含む本発明の処方物は、約4〜約5時間の間、視力の最大3ラインまで、老視患者における近見視覚を改善する。1.4%のCMCの添加は、近見視覚改善を約7〜約10時間にさらに増加させる。特定の理論に縛られるべきでないが、臨界ミセル閾値を超える閾値は、マイクロメーターからナノメートルにミセルサイズを低減することによって、角膜を介する透過を大きく増強する。図2を参照されたい。
毛様体筋麻痺剤をほとんど又は全く含有しない組成物の例は、下記の表8に示されている。
効力指数は図3において実証されている。簡潔には、スコアは、近視力における改善のラインと改善が続く時間数とを掛け合わせることによって算出される。例えば、5のスコアは、5時間の間の近視力における+1ラインの改善に等しく;10のスコアは、6.7時間の間の+1.5ラインの改善に等しく;15のスコアは、7.5時間の間の2ラインの改善に等しく;20のスコアは、8時間の間の2.5ラインの改善に等しく;25のスコアは、8.3時間の間の3+ラインの改善に等しく、35のスコアは、9時間の間の3.75+ラインの改善に等しい。
40cmにおけるベースラインに対比する読取り及び処方#L33〜#L37の効力指数を比較することによって実証されている通り、1.40%以上のアセクリジンを含有する処方は、老視を矯正するのに、1.25%のアセクリジンを含有するような処方よりも良好である。逆に、より低い濃度のアセクリジンは、より良好な全体的快適性を使用者にもたらす。1.45%のアセクリジンを有する処方への2.5%のマンニトールの添加は、全体的快適性を改善するが、老視矯正効果を低減することを犠牲にする(#L37を#L47と比較されたい)。近見視覚改善におけるこの低減は、4.0%のマンニトールの添加で悪化される(#L47を#L48と比較されたい)。アセクリジン濃度を1.65%又は1.75%に増加させることは、マンニトールの添加で見られる近見視覚改善における低減を克服する(#L47を#L49及び#L50と比較されたい)。
さらに、1.75%のアセクリジン及び2.5%のマンニトールを含有する処方は、老視を処置することにおいて、最大5.0%までのポリソルベート80の増加と相関するとともに次いで1.45%から1.40%へのCMCの減少と逆に相関する効力及び持続期間の増加を有する(処方#L66を#L78と比較されたい)。最適な処方物は、各々が、4.5〜3.75の間の視力ラインで40cmの最も高い改善読取り、及び25〜44の最も高い効力指数スコア、及び7時間〜9時間の最も長い持続期間を有する#L77、#L78及び#L85〜#L94によって実証される。処方#L66〜#L78の有効性及び持続期間における増加は、0.0275%から0.01%へのトロピカミドの減少と逆に相関する。この同じ傾向は、#L85〜#L94を比較した場合、有効性の増加(即ち、ベースライン40cmに対比する読取り)によって実証される。
このデータは、マンニトールが、アセクリジンによって引き起こされる毛様体痙攣を有効に低減し、したがって、トロピカミドのような毛様体筋麻痺剤の必要性を低減することを実証する。さらに、このデータは、非イオン性界面活性剤及び粘度増強剤の添加が、アセクリジン、マンニトール及び低トロピカミドを含有する組成物の効力及び持続期間をさらに増強することができることを実証する。このデータは、毛様体筋麻痺剤が0.025%よりも0.006%に近い場合、ポリソルベート80及びCMCを含有するアセクリジン組成物における毛様体筋麻痺剤の使用が老視矯正に最も有益であることも実証する。最終的に、このデータは、アセクリジン及びマンニトールを含む組成物が、耐えられる疼痛で老視を矯正するのに十分であることを実証する。
[実施例12]
さらに高いトロピカミド処方物の使用
以下の実施例は、0.03%超のトロピカミドを含有するアセクリジン処方物についてである。
さらに高いトロピカミド処方物の使用
以下の実施例は、0.03%超のトロピカミドを含有するアセクリジン処方物についてである。
処方#L39〜#L41によって実証されているとともに表8において処方#L74〜#L78と比較されている通り、約1.40%〜約1.45%のアセクリジン、約0.035%〜約0.04%のトロピカミド、約5.5%のステアリン酸ポリオキシル40及び約0.75%のCMCを含有する処方は、老視を処置することにほぼ有効であるが、約1.65%〜約1.75%のアセクリジン、約2.5%のマンニトール、約5%ポリソルベート80、約1.40%のCMC処方を含有する処方ほどには有効でない。この有効性は、トロピカミドが約0.05%〜約0.08%のトロピカミドに増加される場合、劇的に減少する。
[実施例13]
マンニトールを含有する化合物の使用
処方物:
アセクリジン1.75%w/v
トロピカミド0.006%w/v
マンニトール2.5%w/v
ポリソルベート80 2.75%w/v
NaCl 0.5%w/v
ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.5%〜1.80%w/v
リン酸緩衝液3mM
pH5.0及び
保存料としてBAK 0.020%。
方法:
対象に、各眼の中に上記処方物2滴を点眼し、過剰分を目蓋及び睫毛から拭い取った。
結果:
20分以内に、視力の約3ラインの近見視覚改善が、非常にわずかな不鮮明性とともに認められた。当日の全体にわたって、近見視覚は、遠見視覚の消失なく、増強されたままであった。さらに、対象が任意の軽度の屈折誤差を前に患っていた場合、遠見視覚が改善された。5〜8時間の期間かけて、瞳孔はわずかに戻り始め、数時間後、最小の不鮮明性はもはや認められなかった。瞳孔が、当日の早くに、これの最小サイズからわずかに増加し始めると、発生近くの優れた近見視覚及びおそらくまだわずかに改善された近見視覚の両方が続いた。
マンニトールを含有する化合物の使用
処方物:
アセクリジン1.75%w/v
トロピカミド0.006%w/v
マンニトール2.5%w/v
ポリソルベート80 2.75%w/v
NaCl 0.5%w/v
ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.5%〜1.80%w/v
リン酸緩衝液3mM
pH5.0及び
保存料としてBAK 0.020%。
方法:
対象に、各眼の中に上記処方物2滴を点眼し、過剰分を目蓋及び睫毛から拭い取った。
結果:
20分以内に、視力の約3ラインの近見視覚改善が、非常にわずかな不鮮明性とともに認められた。当日の全体にわたって、近見視覚は、遠見視覚の消失なく、増強されたままであった。さらに、対象が任意の軽度の屈折誤差を前に患っていた場合、遠見視覚が改善された。5〜8時間の期間かけて、瞳孔はわずかに戻り始め、数時間後、最小の不鮮明性はもはや認められなかった。瞳孔が、当日の早くに、これの最小サイズからわずかに増加し始めると、発生近くの優れた近見視覚及びおそらくまだわずかに改善された近見視覚の両方が続いた。
[実施例14]
トロピカミド及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを最適化する好ましい実施形態の使用
組成物
アセクリジン1.75%w/v
トロピカミド0.010%w/v
マンニトール2.50%w/v
ポリソルベート80 3.50%w/v
NaCl 0.50%w/v
HPMC 1.25%w/v
BAK 0.02%w/v
リン酸緩衝液3mM
pH5.00
方法
対象に、各眼の中に上記処方物2滴を、各眼に1滴及び5分後第2滴として点眼した。
結果:
快適性、持続期間及び効力を判定した。点眼での及び最初の1時間にわたる刺痛は最小であり、4のうち0.25のスコアであった。最初の1時間にわたる発赤も最小であり、4のうち0.5のスコアが20分で判定された。視覚改善の発生は、点眼後の最初の20〜25分で生じた。ベースライン近見視覚(即ち、40センチメートル)は、視力が3.5ライン改善された。近見視覚の改善は、8.5時間の間続いた。この処方を表8中のものと比較すると、効力指数スコアは29.75であった。HPMC 1.80%w/vをHPMC 1.65%w/vと置換することは、3.25ラインの視力への近見視覚改善におけるわずかな低減及び約6時間超のみへの持続期間におけるわずかな低減をもたらした。この処方を表8中のものと比較すると、効力指数スコアは19.5であった。
トロピカミド及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを最適化する好ましい実施形態の使用
組成物
アセクリジン1.75%w/v
トロピカミド0.010%w/v
マンニトール2.50%w/v
ポリソルベート80 3.50%w/v
NaCl 0.50%w/v
HPMC 1.25%w/v
BAK 0.02%w/v
リン酸緩衝液3mM
pH5.00
方法
対象に、各眼の中に上記処方物2滴を、各眼に1滴及び5分後第2滴として点眼した。
結果:
快適性、持続期間及び効力を判定した。点眼での及び最初の1時間にわたる刺痛は最小であり、4のうち0.25のスコアであった。最初の1時間にわたる発赤も最小であり、4のうち0.5のスコアが20分で判定された。視覚改善の発生は、点眼後の最初の20〜25分で生じた。ベースライン近見視覚(即ち、40センチメートル)は、視力が3.5ライン改善された。近見視覚の改善は、8.5時間の間続いた。この処方を表8中のものと比較すると、効力指数スコアは29.75であった。HPMC 1.80%w/vをHPMC 1.65%w/vと置換することは、3.25ラインの視力への近見視覚改善におけるわずかな低減及び約6時間超のみへの持続期間におけるわずかな低減をもたらした。この処方を表8中のものと比較すると、効力指数スコアは19.5であった。
[実施例15]
様々な非イオン性界面活性剤とともにマンニトールを含有する化合物の使用
組成物
表10は、非イオン性界面活性剤の試験された及び予測の実施例の両方とともに、活性成分、賦形剤、組成物のための及びそれらの濃度を列挙している。
方法
対象に独立して、各眼の中に上記組成物2滴を点眼し、過剰分を目蓋及び睫毛から拭い取った。
結果
試験された全ての非イオン性界面活性剤は、実質的な近見視覚改善を示した。試験されたものうち、Brij(登録商標)35だけは、結果として起こった著しい角膜刺激、充血、及び持続期間の低減により最低であった。ポリソルベート80及びポリ35ヒマシ油は最も好ましく、ステアリン酸ポリオキシル40及びポロキサマー407は同様に優れていた。しかしながら、ステアリン酸ポリオキシル40は、セルロース粘性剤と沈殿反応を引き起こし、他の安定性課題を加えた。
様々な非イオン性界面活性剤とともにマンニトールを含有する化合物の使用
組成物
表10は、非イオン性界面活性剤の試験された及び予測の実施例の両方とともに、活性成分、賦形剤、組成物のための及びそれらの濃度を列挙している。
方法
対象に独立して、各眼の中に上記組成物2滴を点眼し、過剰分を目蓋及び睫毛から拭い取った。
結果
試験された全ての非イオン性界面活性剤は、実質的な近見視覚改善を示した。試験されたものうち、Brij(登録商標)35だけは、結果として起こった著しい角膜刺激、充血、及び持続期間の低減により最低であった。ポリソルベート80及びポリ35ヒマシ油は最も好ましく、ステアリン酸ポリオキシル40及びポロキサマー407は同様に優れていた。しかしながら、ステアリン酸ポリオキシル40は、セルロース粘性剤と沈殿反応を引き起こし、他の安定性課題を加えた。
各非イオン性界面活性剤についての快適性及び持続期間も試験されており、表10に記されている。刺痛及び発赤は、0〜4のスケールに基づき、0はなしであり、4は最も重度である。Brij(登録商標)35以外、刺痛及び発赤は、軽度であるか、又はほぼ存在しなかった。試験された各非イオン性界面活性剤について、持続期間は優れていた。
[実施例16]
最適化非イオン性界面活性剤及び抗酸化添加剤を含有する化合物の使用及び濃度
組成物
アセクリジン1.75%w/v
トロピカミド0.010%w/v
マンニトール2.50%w/v
ポリソルベート80 4.00%w/v
NaCl 0.00%w/v
HPMC 1.25%w/v(約400cps単位の粘度と等しい高いMW)
BAK 0.02%w/v
ソルベート0.12%w/v
BAK 0.02%w/v
EDTA 0.01%
クエン酸緩衝液3mM
pH5.00
方法
2人の対象に、約5分離して各眼の中に上記処方物2滴各々を点眼した。
結果:
快適性、持続期間及び効力を判定した。点眼での及び最初の1時間にわたる刺痛は、各対象について最小であり、約15秒間のスコアは、4のうち0.50であった。最初の1時間にわたる発赤も各対象について最小であり、20分で判定されたスコアは、4のうち0.25であった。視覚改善の発生は、点眼後最初の20〜25分で生じた。対象1について、ベースライン近見視覚(即ち、40センチメートル)は、視力が4.0〜4.25ライン改善し、11.5時間の間続いた。対象2について、ベースライン近見視覚は、視力が3.5ライン改善し、9.5時間の間続いた。効力指数スコアは47.38及び33.25であり、任意の処方物について達成された中で最も高かった。
最適化非イオン性界面活性剤及び抗酸化添加剤を含有する化合物の使用及び濃度
組成物
アセクリジン1.75%w/v
トロピカミド0.010%w/v
マンニトール2.50%w/v
ポリソルベート80 4.00%w/v
NaCl 0.00%w/v
HPMC 1.25%w/v(約400cps単位の粘度と等しい高いMW)
BAK 0.02%w/v
ソルベート0.12%w/v
BAK 0.02%w/v
EDTA 0.01%
クエン酸緩衝液3mM
pH5.00
方法
2人の対象に、約5分離して各眼の中に上記処方物2滴各々を点眼した。
結果:
快適性、持続期間及び効力を判定した。点眼での及び最初の1時間にわたる刺痛は、各対象について最小であり、約15秒間のスコアは、4のうち0.50であった。最初の1時間にわたる発赤も各対象について最小であり、20分で判定されたスコアは、4のうち0.25であった。視覚改善の発生は、点眼後最初の20〜25分で生じた。対象1について、ベースライン近見視覚(即ち、40センチメートル)は、視力が4.0〜4.25ライン改善し、11.5時間の間続いた。対象2について、ベースライン近見視覚は、視力が3.5ライン改善し、9.5時間の間続いた。効力指数スコアは47.38及び33.25であり、任意の処方物について達成された中で最も高かった。
Claims (18)
- 老視の処置のための眼科用組成物であって、アセクリジン及び約0.004%〜約0.025%w/vの毛様体筋麻痺剤を含み、ここでw/vが体積あたりの重量を示す、眼科用組成物。
- アセクリジンが、約0.25%〜約2.0%w/vの濃度であり、ここでw/vが体積あたりの重量を示す、請求項1に記載の眼科用組成物。
- 毛様体筋麻痺剤が、約0.004%〜約0.02%w/vの濃度である、請求項1に記載の眼科用組成物。
- 毛様体筋麻痺剤がトロピカミドである、請求項1に記載の眼科用組成物。
- 老視の処置のための眼科用組成物であって、アセクリジン、ポリオール及び約0.004%〜約0.025%w/vの毛様体筋麻痺剤を含み、ここでw/vが体積あたりの重量を示す、眼科用組成物。
- アセクリジンが、約0.25%〜約2.0%w/vの濃度であり、ポリオールが、約1.0%〜約10.0%w/vの濃度のマンニトールである、請求項5に記載の眼科用組成物。
- 毛様体筋麻痺剤が、約0.004%〜約0.02%w/vの濃度のトロピカミドである、請求項5に記載の眼科用組成物。
- 老視の処置のための眼科用組成物であって、
約1.65%〜約1.80%w/vのアセクリジン;
約2.0%〜約3.0%w/vのポリオール;及び
約0.004%〜約0.025%w/vの毛様体筋麻痺剤
を含み、ここでw/vが体積あたりの重量を示す、眼科用組成物。 - 毛様体筋麻痺剤が、約0.004%〜約0.008%w/vの濃度である、請求項8に記載の眼科用組成物。
- 毛様体筋麻痺剤がトロピカミドである、請求項8に記載の眼科用組成物。
- 約1.0%〜約6.0%w/vの非イオン性界面活性剤をさらに含む、請求項8に記載の眼科用組成物。
- 約0.1%〜約2.25%w/vの粘度増強剤をさらに含む、請求項8に記載の眼科用組成物。
- アセクリジンが、約1.75%w/vの濃度であり;
ポリオールが、約2.5%w/vの濃度のマンニトールである、
請求項8に記載の眼科用組成物。 - 約4.0%w/vのポリソルベート80;
約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース;
約0.12%w/vのソルビン酸;
約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物;
約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム;及び
約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液
をさらに含む、請求項13に記載の眼科用組成物。 - 毛様体筋麻痺剤が、約0.01%w/vの濃度のトロピカミドである、請求項14に記載の眼科用組成物。
- 老視、不正乱視、角膜拡張症、及び、乱視を伴う若しくは伴わない弱度近視又は遠視を処置する方法であって、請求項1、5又は8のいずれかに記載の眼科用組成物を、これを必要とする対象に投与することを含む方法。
- アセクリジンを安定化する方法であって、
第1のチャンバーに、約1.75%w/vのアセクリジン及び約2.5%w/vのマンニトールを含む第1の組成物、並びに
第2のチャンバーに、約0.01%w/vのトロピカミド、約4.0%w/vのポリソルベート80、約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース、約0.12%w/vのソルビン酸、約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物、約0.02%w/vの塩化ベンザルコニウム及び約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液を含む第2の組成物
を提供することを含み、
第1の組成物及び第2の組成物を混合して、アセクリジンの効力を、少なくとも1カ月の間維持し、ここでw/vが、第1及び第2の組成物を混合した後の合計体積あたりの重量を示す、方法。 - 微生物及び真菌の増殖を阻害する方法であって、
(i)約1.75%w/vのアセクリジン、
(ii)約2.5%w/vのマンニトール、約0.01%w/vのトロピカミド、約4.0%w/vのポリソルベート
(iii)80及び約1.25%w/vのヒドロキシプロピルメチルセルロース
を含む眼科用組成物を提供するステップ;
(iv)約0.10%〜0.12%w/vのソルビン酸を添加するステップ;及び
(v)約0.1%w/vのエチレンジアミン四酢酸二水和物及び約0.1%w/vのクエン酸ナトリウム又はクエン酸緩衝液の1種以上を添加するステップ
を含み、w/vが、総組成物の体積あたりの重量を示す、方法。
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