JP2019507543A - 受信信号の交差偏波を打ち消す無線通信受信器 - Google Patents

受信信号の交差偏波を打ち消す無線通信受信器 Download PDF

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Abstract

本発明は、主偏波(MAIN-POL)および該主偏波に直交する副偏波(X-POL)を含む電波信号(S)を受信する無線通信受信器に関する。本受信器は:主偏波と搬送波周波数として同期された、受信信号の主偏波および副偏波の受信ユニット(1)と;受信信号(S)から、副偏波に起因する干渉を打ち消すよう構成された、主偏波と同期された副偏波の打ち消しユニット(2)であって、前記副偏波の打ち消しユニットはフィルタリング・ユニット(21)を有し、該フィルタリング・ユニットは入力として主偏波および副偏波を受領する、打ち消しユニットと;前記打ち消しユニットの下流に位置し、搬送波周波数誤差情報を計算してそれをフィードバックにより上流の前記受信ユニットに通信するよう構成されている、前記フィルタリングされた信号の復調ユニット(3)とを有する。

Description

本発明は、デジタル受信器、特に二つの直交する偏波を含む信号の交差偏波に起因する干渉を打ち消すよう構成された受信器に関する。
無線通信に関し、周波数スペクトルの大半は、スペクトル資源を最適化するために無線信号が二つの直交する偏波において伝送されるというものである。これは、ほとんど障害物に遭遇しない指向性通信、たとえば衛星または地上送信機による通信について特にそうである。このようにして、スペクトル容量が倍にされる。
一つの問題は、受信アンテナと送信アンテナの間での分離性能および大気中の伝搬が、交差偏波の間の干渉を生じるということである。
一般に、アンテナのほぼ直交する両出力からの信号は変調されることができるが、干渉により受信時のビット誤り率が劣化する。
この効果は、(たとえば低軌道にある地球観測衛星の高レートの遠隔測定のための)二つの偏波において同じレートの搬送波を使う通信装置(たとえば衛星)について最大となる。
漸進衛星(satellites defilants)上でのアイソフラックス(iso-flux)二重偏波アンテナ(すなわち、地上での一定のフラックス(flux)を提供するよう、通過の間にステーションから見た衛星の仰角とともにダイアグラムが変化するもの)または大きな開口の二重偏波アンテナの使用は、狭い開口端をもち受信ステーションを向くアンテナの使用に比べて、交差偏波による干渉を高める。狭い開口端をもち受信ステーションを向くアンテナは、よりよい交差偏波性能を示す。
偏波の分離の問題に対する既知の解決策は、受信器、すなわち同期、復調および復号機能の上流に置かれる自律的な装置からなる。
そのような装置は、下流の受信器に由来するデータを使うことなく、その出力において抽出される波形に適用される基準(たとえば抽出される信号の複素包絡の変動を最小にするCMA(英語でConstant Modulus Algorithm[定絶対値アルゴリズム])型の基準)を最小化することによって、アンテナの二つの信号の最良の組み合わせを探す。
しかしながら、これらの技法は、可変包絡変調、たとえばフィルタリングされる変調、異なるエネルギーのシンボルを呈する配位図〔コンステレーション〕またはバーストよる通信についてはそれほどうまく機能しない。
特許文献1に記載されるような既知の解決策は、打ち消しまたは復調に先立って搬送波位相復元を必要とするが、それは非常に低い信号対雑音比で、または交差偏波からの主要な干渉の存在時に受信される変調では可能ではない。非常に低い信号対雑音比となるのは、シャノン容量の限界で動作するよう強力な符号化(ターボ符号またはLDPC)を使う場合などである。特許文献2または特許文献3のような他のものは、主偏波に対して副偏波の時間的再整列システムを加えることによって、トランスバーサル・フィルタを介した干渉の処理を改善することを提案するが、これは装置を複雑にする。これらの装置は、信号対雑音比または信号対干渉比が低く、よってシャノン限界近くで機能するために提供される波形に対する等化を許さない、前の諸シンボルでの変動から、誤差基準を推定する。
他の既知の解決策は、交差偏波を打ち消すために、各偏波を独立して処理することを提案する。これについては、特許文献4を参照できる。
よって、既知の解決策は複雑であり、上流の処理を必要とし、すべての通信事例には当てはまらない。
EP1940061A1 EP2560306A1 EP307950A2 US4575862
本発明は、打ち消しと一緒の等化と、ブラインドまたは支援される復調モード(バースト)のどちらにおいてであろうと干渉の打ち消し後に実行される搬送波の位相における同期と、主偏波と副偏波の時間的再整列とを実行する可能性を同時に許容する装置を提案することによって、これらの欠点すべてを解消することを提案する。
この目的のために、本発明は、主偏波および該主偏波に直交する副偏波を含む信号電波を受信する無線通信受信器を提案する。本受信器は:
・主偏波での搬送波周波数と同期された、受信信号の主偏波および副偏波の受信ユニットと;
・受信信号(S)から、副偏波に起因する干渉を打ち消すよう構成された、主偏波に対して同期された副偏波の打ち消しユニットとを有し、前記副偏波の打ち消しユニットはフィルタリング・ユニットを有し、該フィルタリング・ユニットは入力において主偏波および副偏波を受領して:
・主偏波の干渉に寄与する副偏波の同相成分をフィルタリングして同相および直交のその成分を求め;
・主偏波の干渉に寄与する副偏波の直交成分をフィルタリングして同相および直交のその成分を求め;
・このようにしてフィルタリングされた成分を主偏波の同相および直交成分に加えて、該フィルタリング・ユニットからくるフィルタリングされた信号が主偏波に対する副偏波の寄与を削除して、該フィルタリング・ユニットからくるフィルタリングされた信号が主偏波の寄与のみを含むようにし;
本受信器はさらに、
・前記打ち消しユニットの下流に位置し、搬送波周波数誤差情報を計算してそれをフィードバックにより上流の前記受信ユニットに通信するよう構成されている、前記フィルタリングされた信号の復調ユニットを有する。
本発明は有利には、単独でまたは技術的に可能な組み合わせの任意の一つにおいて採用される以下の特徴によって完成される:
・前記副偏波の打ち消しユニットは受信信号のフィルタリング・ユニットを有し、出力における前記フィルタリングされた信号は主偏波の寄与のみを含む;
・前記副偏波の打ち消しユニットは受信信号から副偏波に起因する干渉を打ち消すために意図された前記フィルタの推定ユニットを有する;
・前記受信器は、フィルタリング後に前記フィルタリングされた信号から柔軟なシンボルを抽出するよう構成された、前記フィルタリングされた信号の復調ユニットを有し、理想的なフィルタはチャネルAWGNについて信号対雑音比を最大にする適応されたフィルタであり、このフィルタはチャネルの副次等化フィルタと組み合わされることができる。前記受信器は周波数誤差または搬送波位相情報および他のリズム・シンボル情報を提供し、それが前記同期ユニットに送り返される。
・前記受信器は、前記柔軟なシンボルを復号するよう構成されたデコーダをも有する;
・任意の所与の時点において、前記フィルタは、直前の時点の前記フィルタリングされた信号から推定される;
・前記フィルタは前記柔軟なシンボルから推定される;
・前記フィルタは、外部情報からまたは復号後の前記柔軟なシンボルから推定される;
・前記フィルタは、誤差基準として、たとえば一定の包絡もしくは配位図のような期待されるパターンからの距離を取ることによって、前記適応されたフィルタ後の信号から推定される;
・前記フィルタは、前記副次等化フィルタによってなされる補正も考慮して推定される。
本発明は、偏波間の干渉を削減する。それは、関心対象の偏波における信号のうち全部または一部のリズムおよび搬送波周波数に対して以前に同期された二つの偏波を入力において利用する。
本発明の他の特徴、ねらいおよび利点は以下の記述から明白になるであろう。以下の記述は純粋に例解用であって、限定するものではなく、付属の図面との関連で考慮される必要がある。
本発明に基づく受信器を示す図である。 本発明に基づく受信器を示す図である。 本発明に基づく受信器を示す図である。 図1の受信器の副偏波の打ち消しユニットのフィルタリング・ユニットの詳細な図である。 干渉打ち消しユニットの可能な実装を概略的に示す図である。 本発明に基づく受信器のパイロットにより支援される復調ユニットの可能な実装の図である。
図1a、1b、1cは、たとえば衛星に由来する信号電波を入力において受け取る無線通信受信器を示している。
この受信信号Sは主偏波MAIN-POLと、主偏波MAIN-POLに直交する副偏波X-POLとを含む。
関心対象の偏波は主偏波MAIN-POLであると考えられる。
受信器は:
・主偏波MAIN-POLに対して搬送波周波数として同期された受信信号の上記二つの偏波の受信ユニット1;
・やはり主偏波MAIN-POLに対して同期された副偏波の打ち消しユニット2;
・特に、周波数情報を、任意的にはリズム・シンボルをフィードバックにより受信ユニット1と通信するよう構成されている復調ユニット3;
・復号ユニット4を有する。
受信ユニット1
受信ユニットは二つの偏波MAIL-POL、X-POLを含む信号を受領し、それらは、やはり主偏波MAIN-POLに対して同期されて副偏波の打ち消しユニット2に通信される。
受信ユニット1の具体的な機能は、打ち消しユニットの下流の復調ユニット3(打ち消しユニット3についてはのちに詳細に述べる)によって供給される情報から、主偏波MAIN-POLに対して上記二つの偏波を、搬送波周波数としておよびリズム・シンボルとして同期させることである。
図2は、受信ユニット1によって実行される処理事象を詳細に示している。特に、副偏波の打ち消しユニット2の下流段で(「フレーム」モードで、すなわちPLL型の位相復元システムのために「クラシック」モードでなければヘッダの検出に基づいて動作する、あるいはさもなければ外在的な値を使ってフィードバックを生成するために復号ユニット4を用いる「ターボ」モードで動作する復調ユニット3によって)計算される周波数誤差およびリズム・シンボルの情報により次のことができる:
・局部発振器LO/NCOによってベースバンドにおいて信号MAIN-POLを復元し、X-POLをこの同じ情報に服属させる;
・MAIN-POLのリズム・シンボルの複数リズム(un rythme multiple)で、最適な時点において信号MAIN-POLおよびX-POLをサンプリングする。
副偏波の打ち消しユニット2
やはり主偏波MAIN-POLに対して同期された副偏波の打ち消しユニット2は、受信信号Sの副偏波X-POLに起因する干渉を削除する。
具体的には、副偏波の打ち消しユニット2は、フィルタの推定ユニット22によって推定されたフィルタによる、受信信号Sの主MAIN-POLおよび副X-POL成分のフィルタリング・ユニット21を有する。該推定されたフィルタは、受信信号から、副偏波X-POLのために意図される信号を削除するよう設計される。
副偏波の打ち消しユニット2はフィルタリング・ユニット21を有し、該フィルタリング・ユニット21は入力において主偏波MAIN-POLおよび副偏波X-POLを含む受信信号Sを受領して:
・主偏波の干渉に寄与する副偏波の同相成分をフィルタリングして同相および直交のその成分を求め;
・主偏波の干渉に寄与する副偏波の直交成分をフィルタリングして同相および直交のその成分を求め;
・このようにしてフィルタリングされた成分を主偏波の同相および直交成分に加えて、該フィルタリング・ユニット21からくるフィルタリングされた信号が主偏波に対する副偏波の寄与を一掃するようにする。
図3に関係して、フィルタリング・ユニット21は、ある次元に実の有限インパルス応答(英語でfinite impulse response(FIR))をもつ(入力における実サンプルのフローおよび出力における実サンプルのフロー)デジタル・フィルタの集合によって構成される。
図3に示されるように、同相または直交の各出力に対する同相Iまたは直交Qの各入力の寄与のために、四つのフィルタFIRが使用されることができる。単純化された実装では、この集合は複素包絡I+jQの信号に対して作用する複素フィルタFIRに等しい。この場合、フィルタは入力のすべての位相回転を出力において保持し、それを構成する実フィルタはI→Iの伝達関数がQ→Qの伝達関数と同一であり、I→Qの伝達関数がQ→Iの伝達関数の逆であることを実証する。
フィルタのグループ21の提案される構造により次のことができる:
・主偏波と副偏波の間の(遅延差などの)時間的な補償を保証し;
・干渉の打ち消しの下流でのコヒーレントな復調を許容するとともに搬送波位相誤差に影響されないために、ベースバンドにおける信号の位相回転を保持する。
副偏波の同相成分I_X-POLおよび直交成分Q_X-POLはそのような諸フィルタFIRによってフィルタリングされて、MAIN-POLの同相成分および直交成分のそれぞれに存在する干渉X-POLの寄与の逆を再形成する。これらの成分に主偏波を加えることで、主偏波MAIN-POLの寄与しか含まない同相成分Ioutおよび直交成分Qoutを供給する。
したがって、フィルタリング・ユニット21の出力においては、ノイズおよびチャネル歪みによって汚染されてはいるが交差偏波干渉X-POLはない生のシンボルsbがある。
上記諸フィルタの推定ユニット22が、副偏波X-POLの寄与を打ち消す諸フィルタを決定する。このために、これらのシンボルのシーケンスとその期待されるプロファイルとの間の距離を最小にするまたは確からしさを最大にする。
復調ユニット3
図4は、フレーム・モードまたはパイロット支援モードにおける復調ユニット3の可能な実装を、干渉の打ち消しの打ち消しユニット(ユニット22)および同期ユニット1との可能な相互作用を例解するよう、詳細に示している。
図4に関して、復調ユニット3は:
・偏波干渉の削除後の信号の信号対雑音比を最大化し、最大の確からしさでの推定を上流で許容する適応されたフィルタ31;
・ユニット1のためにリズムおよび位相シンボルの推定ブロック32;
・たとえば偏波干渉の打ち消しの等化、偏波干渉以外の伝送チャネルのあらゆる欠陥(シンボル間、変調歪み、アナログ・フィルタなど)を指定するチャネル等化と一緒の等化の、チャネル等化ブロック33;
・パイロット検出相関器34(既知のパターン);
・ユニット1のための搬送波周波数のオフセット推定ブロック35(該推定はパイロットに対して行なわれることができる);
・局部発振器と搬送波との間の位相オフセット補正ブロック36;
・配位図からユニット1のために柔軟なシンボルを抽出する、「マッピング解除」として知られるブロック37、
を有する。
フィルタリングされた信号(すなわち、ノイズに汚染された生のシンボルsb)の復調ユニット3は、下記を実行する:
・このフィルタリングされた信号から情報シンボルsb'を抽出する。シンボルsb'は(送信側によって送信される)アルファベットBのすべての要素に、関連する確率をもって関連付けられることができ、これらの確率の集合または部分集合が柔軟なシンボルをなす。これが行なわれるためには、信号対雑音比を最大化する適応されたフィルタが、交差偏波干渉の打ち消しの計算の入力における信号対雑音比を最大にするよう実装されることができる(干渉の打ち消しは適応されたフィルタを知っている);
・この信号から受信ユニット1のために搬送波周波数誤差情報およびリズム・シンボルを抽出する;
・チャネル欠陥、不均衡な変調I/Q、シンボル間干渉、マルチ軌跡を等化して、副偏波の打ち消しユニットの入力における信号対歪み比を最大にするよう、副偏波の打ち消しユニット2の入力において信号を送り返す。
復号ユニット4
チャネル復号ユニット4は、(復調ユニット3からくる)柔軟と呼ばれるシンボルs'bを、使用された符号化(ターボ符号化、LDPC、ビタビ、リード・ソロモンなど)に応じてチャネル処理し、前記下流のフィルタリングされた信号の復調ユニット3の復調誤差があればそれを補正する。
復号ユニット4は、外在的と呼ばれる確率的情報をも、上流の、前記フィルタの推定ユニット22に、このフィルタの計算に鑑みて、提供することができる。
換言すれば、復号ユニット4は、最も確からしい送信シンボルに対応するバイナリー語bの組を供給する。
上記の受信器のある実施形態のいくつかの構成について述べておく。
図1aは、干渉打ち消しユニット2が復調ユニット3を必要としないブラインド・モードにおいて機能する受信器を示している。この第一の実施形態によれば、任意の所与の時点における諸フィルタは、直前の時点のフィルタリング・ユニット2の出力におけるフィルタリングされた信号から推定される。
図1bは、干渉の打ち消しユニット2がその入力において復調ユニット3からくる信号または復号ユニット4からくる信号を受ける。
第二の実施形態によれば、副偏波の打ち消しユニット2は、その入力において復調ユニット3からくる信号を受け、その誤差信号を計算し、信号対雑音比および/または信号対チャネル歪み比を最大化することによってそのフィルタを更新する。この第二の実施形態では、フィルタの推定ユニット22の諸フィルタを推定するために使われるのは、復調ユニット3の適応されたフィルタによってフィルタリングされたシンボルである。
第三の実施形態によれば、フィルタの推定ユニット22の諸フィルタは、確率によって影響される情報シンボル(シンボルsb')から推定される。
図1bでは、シンボルを返すインタラプター(interrupteur)は復号ユニット4または復調ユニット3に位置される。復調ユニット3にあるとき、これは、適応されたフィルタの後において見るか等化および柔軟なマッピング解除シンボルの後において見るかの観点によって、第二または第三の実施形態に対応する。
第二および第三の実施形態に関し、受信器は非ブラインド・モードにあると言われ、すなわち、データによって支援される(英語でData Aided)または最低でも信号の配位図は既知であり、そのため受信ユニット1の領域において正しく同期され、フィルタが正しく推定される。そのような場合、受信された信号は期待されるシンボルを含み、それらの期待されるシンボルが受信ユニット1に供給されるリズムまたは周波数情報を取得することができる。これらのシンボルは、第二の実施形態において使用されることができる。したがって、推定ユニット22に関するこれらの実施形態については、シンボルのシーケンスとその期待されるプロファイルとの間の距離および/または確からしさが測定される:これは単一の語(相関による単純な検出)、そうでなければ配位図において検出されたシンボル(基準LMS(Least Mean Square[最小平均二乗])またはRLS(Recursive Least Square[再帰最小二乗])による振幅および位相における、そうでなければCMA型の基準による振幅のみにおける最小分散(dispersion))であることができる。
第四の実施形態によれば、フィルタは復号ユニット4の出力における外在的情報シンボルbから推定される。
第四の実施形態に関し、フィルタの推定は、ユニット4の外在的情報によって表わされる誤差確率を最小化することからなる逐次的として知られる方法によってなされる。たとえばアルゴリズムBCJRまたは往復法(backward-forward)が使用されることができる。
また、フィルタの係数は勾配法、ニュートンまたはその他によって定期的に補正され、最適解に向けて収束する。
図1cに示される第五の実施形態によれば、受信器は同様であるが、副偏波の打ち消しユニット2のフィルタは、ユニット1によって同期され、フィルタの推定ユニット22において各入力上に複製されたユニット3の関心対象フィルタによってフィルタリングされた信号から、図1bに従って推定される。この第五のモードは、フィルタリング処理が可換であるという点において数学的には第二、第三および第四の実施形態と等価であるが、ひとたび偏波干渉のゆらぎが遅くなると、処理レートを上げることに鑑みてサンプルの連続しない諸ブロックに対して計算を実行する。フィルタが互いに可換なので数学的に等価なこの構造は、たとえばブロック・モードにおいて、非常に高いレートの等化のためのより簡単な実装を許容する。
これら五つのモードは、上記の同期された信号のコンポーネントのフィルタリングのオプションとは独立して、組み合わされることができる。

Claims (10)

  1. 主偏波(MAIN-POL)および該主偏波に直交する副偏波(X-POL)を含む信号電波(S)を受信する無線通信受信器であって、当該受信器は:
    ・主偏波に対して搬送波周波数として同期された、受信信号の主偏波および副偏波の受信ユニット(1)と;
    ・受信信号(S)から、副偏波に起因する干渉を打ち消すよう構成された、主偏波に対して同期された副偏波の打ち消しユニット(2)であって、前記副偏波の打ち消しユニットはフィルタリング・ユニット(21)を有し、該フィルタリング・ユニットは入力において主偏波および副偏波を受領して:
    ・主偏波の干渉に寄与する副偏波の同相成分をフィルタリングして同相および直交のその成分を求め;
    ・主偏波の干渉に寄与する副偏波の直交成分をフィルタリングして同相および直交のその成分を求め;
    ・このようにしてフィルタリングされた成分を主偏波の同相および直交成分に加えて、該フィルタリング・ユニットからくるフィルタリングされた信号が主偏波に対する副偏波の寄与を削除して、該フィルタリング・ユニットからくるフィルタリングされた信号が主偏波の寄与のみを含むようにする、打ち消しユニットと;
    ・前記打ち消しユニットの下流に位置し、搬送波周波数誤差情報を計算してそれをフィードバックにより上流の前記受信ユニットに通信するよう構成されている、前記フィルタリングされた信号の復調ユニット(3)とを有する、
    受信器。
  2. 前記打ち消しユニットの入力におけるおよび出力における同相成分および直交成分は複素包絡をなし、前記フィルタリング・ユニットは単一の複素フィルタによって構成される、すなわち:
    ・入力が同相であり出力が同相であるフィルタは、入力が直交であり出力が直交であるフィルタと同一であり;
    ・入力が同相であり出力が直交であるフィルタは、入力が直交であり出力が同相であるフィルタの逆である、
    請求項1記載の受信器。
  3. 前記フィルタリングされた信号の前記復調ユニットが、前記リズム・シンボルのオフセット情報をも計算し、前記受信ユニットをリズムにおいて同期させるために前記オフセット情報をフィードバックによって前記受信ユニットに通信するよう構成されている、請求項1または2記載の受信器。
  4. 前記復調ユニット(3)が、前記シンボルを復調するための信号対雑音比を最適化する適応されたフィルタを有しており、該適応されたフィルタの出力は、前記受信信号の前記フィルタリング・ユニット(21)のフィルタを推定するために、前記副偏波の打ち消しユニット(2)のフィルタの推定ユニット(22)の入力に加えられる、請求項3記載の受信器。
  5. 前記復調ユニット(3)の前記適応されたフィルタが、前記フィルタリング・ユニットのフィルタを推定するために、前記フィルタリング・ユニット(21)の入力上の前記推定ユニット(22)において複製されている、請求項3記載の受信器。
  6. 前記復調ユニットが同時にチャネル欠陥を等化するようにも構成されており、前記受信器の出力が、前記フィルタリング・ユニット(21)のフィルタを推定するために、前記推定ユニット(22)の入力に加えられる、請求項4記載の受信器。
  7. チャネルと呼ばれる前記復調ユニット(3)の副次等化フィルタ(33)が、図1.3に従って前記フィルタリング・ユニット(21)のフィルタを推定するために、前記推定ユニット(22)において複製される、請求項6記載の受信器。
  8. 前記フィルタリングされた信号の前記復調ユニット(3)が、前記推定ユニット(22)に送られる前記柔軟なシンボルの前記フィルタリングされた信号を抽出するよう構成されている、請求項4または6記載の受信器。
  9. 前記復調ユニット(3)によって提供される前記柔軟なシンボルを復号するよう構成された復号ユニット(4)をさらに有しており、復号されたシンボルおよび前記外在的情報が前記推定ユニット(22)に送られる、請求項4、6、8のうちいずれか一項記載の受信器。
  10. 任意の所与の時点において、前記打ち消しユニット(21)のフィルタが、直前の時点の前記フィルタリングされた信号から推定される、請求項4ないし9のうちいずれか一項記載の受信器。
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