JP2019502034A - ケラチン繊維を成形するためのアセンブリ及び方法 - Google Patents

ケラチン繊維を成形するためのアセンブリ及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、− 睫毛又は眉毛の美容処置のための少なくとも1つの化粧用組成物と、− 睫毛上に閉じられる2つの型部分(2a、2b)を含む型を含むデバイスであって、これらの部分のうちの少なくとも1つが、型の近位端面(150)に対して凹形である、とりわけ曲線状の凹形溝(160)を有し、まぶた又は眉弓に沿って睫毛の少なくとも一部を接続する組成物の細片の形成を可能にする、デバイスと、を含むアセンブリに関する。

Description

本発明は、ヒトケラチン繊維、とりわけ睫毛又は眉毛の美容処置法に関する。
より大きな視認性及び/又はオリジナルな外観を与えるために、ケラチン繊維を美容処置することが追求される。
マスカラの適用及び追加の繊維の使用等の既知の解決策が存在する。
これら2つの解決策のうちの第1のものは、睫毛の視認性を増加させるのに有効であるが、視認性の増加の観点に限られる。
特に、堆積させる物質の量を増加させることにより、この限界を超える試みがなされてきた。堆積させる物質が好適なブラシにより、又はブラシのストローク数を増加させることにより増加させられる場合、新たな堆積ごとに、堆積されるのとほぼ同じ量の物質が除去されるという事実により、すぐに限界に到達する。魅力のない過剰な堆積及び塊が多く創出される。
この解決策はまた、可能な美的効果の数には制約がある。例えば、非常に滑らかで、それゆえ非常に光沢のあるコーティングを得ることは非常に困難である。
第2の解決策は、追加の繊維、特に付け睫毛を睫毛に付けることである。
第1の手法は、付け睫毛フリンジをまぶたに付けることであるが、それらは適所に置くのが難しく、その結果はあまり自然ではない。更に、持続性が低く、およそ1日に制約される。かかる付け睫毛フリンジ、及びまたそれらを製造するための方法は、特許文献1及び特許文献2に記載されている。
別の手法は、付け睫毛を睫毛に1本ずつ付けることであるが、効果はあまり視認できず、比較的長く持続するが実施するのに時間がかかり、高価で、この分野の専門家にしか実施できない。
米国特許第2421432号明細書 米国特許第3559657号明細書 欧州特許第0951897号明細書 米国特許第5156911号明細書 国際出願第01/19333号 米国特許出願公開第2003/185774号明細書 米国特許第5188899号明細書
ISO規格11357−3、1999年 C.M. Hansen著、The three−dimensional solubility parameters、J. Paint Technol.、39巻、105頁(1967年) Intelimer(登録商標) Polymers、Landec IP22 (Rev. 4−97) Polymer Handbook、第3版、1989年、John Wiley
したがって、高いボリューム及び/又は十分な長さの効果を得るために、睫毛が互いに密着するリスクなしに睫毛を美容処置するための手段が求められている。ケラチン繊維上に新しい効果、例えば滑らかで光沢のあるコーティング効果を、すべて使用が容易な方法とともに創出するための手段がまた求められている。
本明細書において下で、「睫毛」という用語は、まぶたの毛髪及び眉毛の毛髪の両方のフリンジを意味する。
特に言及しない限り、本発明によるパラメータは、室温及び大気圧で、すなわちそれぞれ25℃及び1気圧で与えられる。
多分枝の効果
多くの人は、睫毛フリンジが乏しく、望むよりも少ない睫毛しかない事実に失望している。
マスカラを適用することは、睫毛の視認性を高めるための潜在的な解決策である。しかしながら、この解決策は、必ずしも満足いくものではない。なぜなら、睫毛の厚さを増加させることにより、集まった睫毛の束もまた創出されうるのであり、見かけ上の睫毛の本数が更に低減するからである。睫毛はまた、束になるのを避けるよう注意しながら、マスカラを用いてメイクアップしてもよい。しかしながら、この場合、睫毛上のメイクアップは非常に軽く、問題を完全には解決しない。
睫毛エクステンションの適用も満足いくものではない。なぜならそれは、相当な労力を、多くの場合高額なコストで必要とするからである。
本発明の態様のうちの第1のものによれば、本発明は、睫毛チャージング効果(eyelash−charging effect)及び睫毛が増強されて見える態様を得るための、実用的な解決策を見出すことを対象とする。
この第1の態様によれば本発明の主題は、
− ヒトケラチン繊維、とりわけ睫毛又は眉毛の美容処置のための少なくとも1つの化粧用組成物と、
− キャビティ内に存在する繊維の少なくとも一部上に組成物が成形されるように、前記繊維のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に導入できる少なくとも1つのキャビティを含む型を含むデバイスであって、前記キャビティが、繊維上への組成物の成形が外側を向いた少なくとも2つの分枝の形成をもたらすように、少なくとも1つの枝分かれを有する、デバイスと、
を含むアセンブリである。
先行技術のように、例えばブラシを使用して、組成物をケラチン繊維上に塗り広げながら堆積させる代わりに、又は、追加の繊維、とりわけ付け睫毛を付ける代わりに、本発明のこの態様によれば、組成物がケラチン繊維の周囲に成形される。この組成物は、流体状態で成形され、次に硬化し、これは、型からの離型及び上述の分枝の形成を可能にする。
これは、処置された繊維上の組成物の堆積物の形状を制御し、個人の器用さにかかわらず再現性のある結果を得ることを可能にする。
睫毛上での成形による外側を向いた分枝の形成は、より高い睫毛密度の印象を与えることを可能にする。
したがって、本発明は、先行技術においてまれにしか得られなかった新規形状及び効果、とりわけ睫毛効果の増強を容易に生成すること、それが所望であれば、ケラチン繊維の長さ若しくは通常の堆積物の厚さを超えること、又は更には、得がたい色若しくは光沢効果をもたらすこと、並びにそれが所望であれば、追加の繊維、例えば付け睫毛を容易に組み込むことを可能にする。型の表面仕上げは、堆積物上にそれが所望であれば滑らかな外表面及び光沢のある外観を与えるよう選択できる。
1つ又は複数のキャビティは、2つの顎部を、とりわけ2つの顎部のうちの一方の他方に対する並進運動を介して、合わせることにより形成でき、各顎部が型部分を有する。各型部分は、キャビティを形成するために意図されたインプリントを含んでいてもよいか、又は、一変形形態として、2つの型部分のうちの1つのみが、かかるインプリントを含む。各型部分は、弾性的に変形可能な物質、例えばシリコーンでできていてもよい。組成物は、最初に、型部分のうちの1つのみ又はそれらの両方により担持されてもよい。
分枝は、先端を形成してもよい。したがって、睫毛は、複数の成形された先端を有していてもよい。
必要に応じて、分枝は複数の睫毛を接続し、これは、それらの湾曲を統一し、それらを扱いやすくするのに役立ちうる。
型は、対応するキャビティ内に存在する各繊維の少なくとも一部上に組成物が成形されるように、前記繊維のうちの少なくとも1つを各キャビティ内に少なくとも部分的に導入でき、各キャビティが、繊維上への組成物の成形が、組成物がその上に成形される1つの繊維当たり、少なくとも2つの分枝の形成をもたらすように、少なくとも1つの枝分かれを有する、複数のキャビティを含んでいてもよい。
睫毛を受け入れるためのキャビティは、好ましくは、型の隣接する近位端面に対して概ね垂直に向く。
型のすべてのキャビティが、枝分かれを有していてもよい。一変形形態として、キャビティのうちのいくつかのみが枝分かれを有する。
枝分かれは、対応するキャビティの近位端から、その長さの半分を超えたところに位置していてもよい。これは、それが所望であれば、形成された分枝が他の睫毛と交差するのを防止することをより容易に可能にすることにより、睫毛がより高い可動性を保つことを可能にする。
したがって、特定又はそれぞれのキャビティは、少なくとも1つのY字形ユニットを含むことができ、とりわけ、1つのY字形ユニットのみにより構成できる。好ましくは成形された睫毛を越えて伸長する先端を形成する、Y字の分枝間の分岐の角度は、例えば、10°から60°の間、より一層良好には10°から40°の間である。
一変形形態では、特定又はそれぞれのキャビティは、少なくとも1つのX字形ユニットを含み、とりわけ1つのX字形ユニットのみ又はキャビティの長手方向に互いに続く2つのX字形ユニットのみを有する。異なるキャビティのX字形ユニットが合わさって、複数の睫毛にわたって伸長する連続的な組成物グリッドを形成してもよく、これは、睫毛の湾曲を統一するのに役立ちうる。
X字形又はY字形ユニットは、必要に応じて、上面において複数の睫毛を被覆してもよい。
型は、睫毛を受け入れる1つのキャビティ当たり1つのX字形ユニットのみを含んでいてもよく、X字の分枝の交差は、好ましくは、キャビティの近位端から始まる長さの1/3と2/3との間に生じる。
特定又はそれぞれのキャビティは、その近位及び遠位端が開いていてもよい。
睫毛を受け入れるためのキャビティに加えて、型部分のうちの少なくとも1つが、後で詳細に述べるとおり、キャビティを横断して伸長する溝を含んでいてもよい。かかる溝は、睫毛をまとめて接続する組成物の細片を成形し、それゆえそれらの湾曲を統一するのに有用でありうる。かかる溝はまた、更なる追加された繊維のための支持体として寄与する組成物の細片を成形するのに有用でありうる。
キャビティは、曲線状のベースラインに沿って位置する近位端を有していてもよく、これは、型の近位端面に面する、すなわちユーザーに対して凹形であり、上述の溝は、やはり型の近位端面に対して凹形である曲線長手方向軸を有するものであってもよい。
溝の長手方向軸は、好ましくは、溝が横断するキャビティの遠位端よりも近位端に近接する。
したがって、溝は、型の近位端面から2mm未満、より一層良好には1mm未満しか離れていなくてもよい。溝は、まぶた又は眉弓上にライナーの外観を与える組成物の細片を成形することを可能にしてもよい。
同じキャビティにより形成された分枝を、それらの遠位端で、0.5から3mmの間の距離を置いて分離でき、この距離は、端から端まで測定される。
キャビティ間の形状及び/又は間隔は、後で詳細に述べるとおり、キャビティがそこから伸長するベースラインに沿って変化してもよい。これは、発展型メイクアップ(evolutive makeup)をもたらすことを可能にする。したがって、繊維を受け入れる1つのキャビティ当たりの分枝の数は、ベースラインに沿って変化してもよい。
本発明の一主題はまた、
− 上に定義したアセンブリを使用して睫毛上に組成物を成形する工程
を含む、睫毛をメイクアップするための方法である。
発展型メイクアップ
第1のものと組み合わせても組み合わせなくてもよいその態様の第2によれば、本発明の一主題はまた、
− ケラチン繊維、とりわけ睫毛又は眉毛の美容処置のための少なくとも1つの組成物と、
− ベースラインに沿って分布し、外側へとこのベースラインを概ね横断して伸長し、対応するキャビティ内に存在する繊維の少なくとも一部上に組成物が成形されるように、それぞれに前記繊維のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に導入でき、前記ベースラインに沿ってキャビティ間の形状及び/若しくは間隔が変化するか並びに/又は前記ベースラインに沿って組成物の性質が変化する複数のキャビティを含む型を含むデバイスと、
を含むアセンブリである。
この態様によれば、本発明は、多様なメイクアップをもたらすことを可能にする。
キャビティの形状は、ベースラインに沿って変化してもよい。「形状」という用語は、長さ又は断面積を包含する。例えば、異なる長さを有する2つの直線状キャビティは、異なる形状のものと考えられる。
キャビティ間の間隔は、ベースラインに沿って変化してもよい。
型は、成形により、各区画で同じタイプのパターン及び区画ごとに異なるパターンを有する複数の区画を形成するよう製造できる。例えば、型は、各区画では同じ形状のキャビティを有する区画に配置され、キャビティは、区画ごとに異なる形状を有する。例えば、キャビティがX字形パターンをもたらすよう配置される区画及びキャビティがY字形パターンをもたらすよう配置される区画がある。
かかる区画の数は、例えば、2から10の範囲である。
ベースラインに沿って、睫毛を受け入れるキャビティの長さは、例えば、睫毛上に成形された部分を成形によりもたらすよう変化してもよく、これらの長さは、端よりも中心領域で長い。
ベースラインに沿って、キャビティの近異端側の断面積は変化してもよく、例えば断面積は、一方の端から他方へとベースラインに沿って移動しながら、最大値を通過する。
ベースラインに沿って、キャビティの長さの中間の断面積は変化してもよく、例えばキャビティの断面積は、一方の端から他方へとベースラインに沿って移動しながら、最大値を通過する。
型は、すべて異なる形状のキャビティを含んでいてもよい。一変形形態として、あるキャビティは同一であるが、少なくとも1つの睫毛をそれぞれ受け入れるキャビティのうちの少なくとも半分は、異なる形状を有する。キャビティのうちの3分の1又は更には4分の1未満が、異なる形状を有していてもよい。
キャビティが同一である区画では、かかる区画が存在するとき、比n/Nを有することが可能であり、式中、nは、同一のキャビティの数であり、Nは、キャビティの総数であり、関係式1/10<n/N<9/10、より一層良好には1/10<n/N<1/3を満たす。
ベースラインに沿って、組成物の性質が変化してもよい。例えば、異なる色の組成物が、型の別個の区画に成形される。
組成物の凹形細片
多くの人が、毛羽立った睫毛フリンジを有する事実に失望している。「毛羽立った」という用語は、睫毛がほとんど又はまったく整列しておらず、それらの一部が期待される角度で生えていないことを意味する。
この現象は、美的に魅力がなく、それらをくしでとかそうとする以外の解決策がない。状況が少数の整っていない睫毛に限定される場合、マスカラの適用は問題を限定しうる。しかしながら、マスカラは、1日が経過するにつれ、その有効性を失う傾向にあり、元の毛羽立った効果へと戻す。更に、この解決策は、多くの睫毛が整っていない状況に適さない。この場合の結果は、以前より悪くなる傾向にある。なぜなら、マスカラの適用が、数多くの束を創出するからである。
最初の2つのもののそれぞれと組み合わせても組み合わせなくてもよい第3の態様によれば、本発明は、この問題を解決することを対象とし、その主題は、
− 睫毛又は眉毛の美容処置のための少なくとも1つの化粧用組成物と、
− 睫毛上に閉じられる2つの型部分を含む型を含むデバイスであって、これらの部分のうちの少なくとも1つが、とりわけ曲線状の凹形溝を有し、まぶた又は眉弓に沿って睫毛の少なくとも一部を接続する組成物の細片の形成を可能にする、デバイスと、
を含むアセンブリである。
溝は、型の近位端面に対して凹形である。
かかる細片は、睫毛をまとめることを可能にし、それゆえそれらの湾曲を統一する傾向にある。それは、成形中に睫毛が一定の配向をとるよう拘束され、一度細片がその結合性を保つのに十分なだけ冷却されると、型からの離型が生じる場合、睫毛の生来の配向を改変することもまた可能にしうる。
デバイスは、睫毛が入り込み、細片の成形中に一定の配向をとるよう睫毛を拘束するキャビティを含んでいてもよい。
睫毛上での組成物の細片の成形は、必要に応じて、睫毛をくしでとかした後に生じてもよい。
溝は、その長手方向軸に沿って一定の幅を有していてもよく、一変形形態として、可変的な幅の細片を形成するよう溝の幅は変化する。
溝の幅は、とりわけ、目頭に又は逆に目尻に対応する一方の端に向かって、徐々に減少してもよい。目尻に向かって幅が大きくなることは、特に所望の美的効果を与える。
溝の深さは、その長手方向軸に沿って一定であってもよく、一変形形態として、溝の深さはその長手方向軸に沿って変化する。目尻に向かって深さが大きくなることもまた、美的観点から望ましくありうる。
溝から型の近位端面までの距離、すなわち、使用時にまぶた又は眉弓に向き合わされる距離は、細片がまぶた又は眉弓上にライナー態様を与えるよう、比較的小さくてもよい。
したがって、溝から近位端面までの距離は、2mm以下、より一層良好には1mmであってもよい。
溝の長手方向軸は、一定の又は可変的な湾曲を有していてもよい。
溝の長手方向軸は、直線状のセグメントを一切有しなくてもよいか、又は一変形形態として、部分的に曲線状であるか若しくは、型の近位端面に対して凹形の外観を与えるよう配向が異なる比較的短い直線状のセグメント、例えば少なくとも25個のかかるセグメント、例えば30個のセグメントの連続による、凹形であってもよい。
溝は唯一のものであってもよい。一変形形態として、各型部分は、例えば同心の、複数の溝を含む。例えば、睫毛の自由端に向かって細片ごとに幅が減少する、互いに隔たった複数の実質的に平行な溝が存在する。
溝は、好ましくは、睫毛フリンジ全体にわたって、組成物の連続的な細片の形成を可能にするよう構成され、一変形形態として、溝は、例えば長さの中間で中断し、溝はまた、フリンジの半分のみにわたって伸長して、例えば目尻上のみにライナー効果を与えてもよい。
睫毛上に形成される細片の長さは、好ましくは、睫毛フリンジの長さに実質的に相当する。細片の長さは、好ましくは、20mm以上である。
必要に応じて、溝は、型の近位端面に対して凹形である曲線状中央軸に沿って伸長し、この中央軸に沿って正弦曲線状又はジグザグに波打って、新規の美的効果を創出してもよい。
型は、他の成形キャビティを有しなくてもよい。一変形形態として、型は、組成物の細片を成形するのに寄与する溝に加えて、上に組成物を成形するために睫毛を受け入れることが意図された少なくとも1つの追加のキャビティ、とりわけ、少なくとも1つの枝分かれを有する上に定義したキャビティを含む。
したがって、型は、本明細書において別の箇所に記載の、睫毛を成形するためのキャビティを含んでいてもよい。
かかるキャビティの存在下では、溝はそれらと交差してもよく、その結果、各キャビティについて、キャビティの近位端から実質的に同じ距離で交差が生じる。一変形形態として、この距離は、キャビティごとに変化する。
対応する型部分上の溝の最大深さは、この同じ型部分上のキャビティに相当するインプリントのものと同じであってもよく、一変形形態として、それは異なっており、溝は例えば、睫毛を受け入れるためのキャビティを形成することが意図されたインプリントよりも深い。これは、顕著なライナー効果を得ることを可能にすると同時に、睫毛の優美さを維持する。
睫毛成形キャビティの存在下で、それらが、型の近位端面上に近位端開口部を有しないことが可能であり、このとき、キャビティは溝内へと開口していてもよく、これは好ましくは、上に示すとおり、型の近位端面から短い距離、例えば溝の幅の半分を占める距離を、前記型に沿って伸長する。
睫毛成形キャビティを形成するために意図されたインプリントの深さは、型の遠位端面に向かって減少してもよく、この遠位端面上にキャビティは開口していてもよい。
好ましくは、溝の長手方向端は閉じられており、すなわち、溝はその端において型の外部へと開口していない。
溝の長手方向軸は、好ましくは、平面において伸長する。
形成される細片の最大幅は、例えば、0.15から3mmの間であり、形成される細片の厚さは、好ましくは、0.2から2mmの間である。型は、上述の溝により得られる成形された細片及び、必要に応じて、この細片により支持される繊維を含む物品を製造するために役立ちうる。
睫毛に適用される物品
かかる物品は、例えば細片を製造するのにホットメルト組成物を使用する場合にはそれを融解させることによって細片を睫毛上に固定することにより睫毛に適用できる、あらかじめ形成された細片を含む。
あらかじめ形成された細片は、好ましくは、まぶたの湾曲に従うよう、とりわけ平面における凹形である。細片は、好ましくは曲線状である。
あらかじめ形成された細片は、より十分な睫毛又は眉毛の印象を与えることを可能にする、物品を使用する人の睫毛と同じ外観を有するよう選択される繊維を含んでいてもいなくてもよい。
繊維は、細片に固定できる一方で、それに対して実質的に垂直に配向される。繊維を細片の一方の側上にのみ伸長でき、繊維の末端はその中又はその上に位置する。
この物品を製造するため、上述の型を使用でき、追加の繊維を睫毛を受け入れるためのキャビティの内部に置き、溝に組成物を充填し、繊維が溝内に突出する。型からの離型後、細片が形成され、これが繊維を保持する。
したがって、本発明の一主題はまた、睫毛又は眉毛に適用される組成物の細片を含む、睫毛又は眉毛に適用される物品である。
好ましくは、組成物はホットメルト組成物であり、これは、細片を少なくとも部分的に融解させることによりそれを睫毛上に固定することを可能にし、その固定は、例えば、細片の少なくとも部分的な融解をもたらすのに十分な温度まで2つのうちの少なくとも1つが加熱された合わせられた2つの顎部を使用して、細片を睫毛上に圧迫することによる。
物品は、睫毛又は眉毛に適用される組成物の細片のみから構成されることが可能である。
一変形形態として、物品は、細片及び、細片により担持され、好ましくはそれに対して実質的に垂直に配向された繊維により構成される。
好ましくは、このとき細片は、10から120本の間の繊維を担持する。
好ましくは、細片は、例えばまぶたの輪郭に合わせて、まぶた又は眉弓に対して凹形である。それは、好ましくは曲線状であるが、部分的に直線状であってもよい。
細片の湾曲の半径は、15から60mmの間であってもよい。
物品の細片の長さは、10から60mmの間であり、その幅は0.2から3mmの間であってもよい。
細片により担持される繊維は、5から30mmの間の長さを有していてもよい。
本発明の一主題はまた、とりわけ同一の包装の内部に、
− 組成物の細片のみ又は繊維を担持する組成物の細片の形態の、上に定義した物品と、
− 互いに対して移動可能であり、物品を睫毛に対して圧迫するよう合わせることのできる、2つの顎部を含む、細片を睫毛又は眉毛に固定するためのデバイスと、
を含むアセンブリである。顎部のうちの少なくとも1つは、有利には、細片がホットメルト材でできているとき、細片をその融点を超える温度にする加熱手段を含む。
これらの加熱手段は、例えば、加熱抵抗、赤外領域で照射する少なくとも1つのランプ又はマイクロ波手段を含む。
睫毛をまとめて接続する組成物の細片を適用することによる処置方法
本発明の一主題はまた、睫毛又は眉毛を処置するための方法であって、
− とりわけ睫毛に対して横断的に配向されることにより、睫毛をまとめて接続する組成物の、少なくとも1つの凹形細片、とりわけ曲線状細片が、アプリケータデバイス、とりわけ睫毛上に締められる2つの顎部を含むアプリケータデバイスの補助により睫毛に適用される、方法である。
この細片は、好ましくは、ホットメルト組成物、とりわけ後に定義するものにより形成される。
細片は、あらかじめ形成されて睫毛上にそれと接触して融解されることにより固定される、上に定義した物品に属していてもよく、又は、上に定義した、部分のうちの少なくとも1つが細片を形成するための溝を含む型を含むデバイスの補助により、その場で睫毛上に形成できる。
細片があらかじめ形成されるとき、それを製造するために上に定義したデバイスを使用でき、その型部分のうちの少なくとも1つは、非直線状の溝を含む。
細片がその場で形成されるとき、アプリケータデバイスにより睫毛の根元に融解した組成物を堆積させることは、組成物の適用及び冷却時の硬化後に、所与の位置における睫毛フリンジの阻害を可能にする。
本方法の一変形形態によれば、
− 睫毛がくしでとかされ、次に、
− ホットメルト組成物の細片が、好ましくは睫毛の配向を改変しないよう注意しながら適用される。
別の一変形形態によれば、融解した組成物は、睫毛に適用されるか、又は睫毛に接触して融解され、睫毛は組成物の冷却及び硬化前にくしでとかされる。
別の一変形形態によれば、組成物を適用して冷却するための操作中に睫毛を整列させるよう構成された手段が使用される。例えば、睫毛をくし及び/又は振動の動作に供して整列させることが可能である。
本発明のこの態様は、毛羽立った睫毛の処置以外の状況に当てはまる。
本方法は、例えば睫毛の植付けの角度をフリンジ全体にわたって、又は一部のみ、例えば外端にわたって改変して、視覚的効果を創出するために実施できる。これを行うため、組成物が固体へと硬化する前に、上部から下方へと、又は逆に、又は側方から[スイーピング(sweeping)]、気流を送達できるか又は別の力を適用できる。利点は、睫毛の全体的な湾曲又は繊維の長さを変化させる必要なしに、睫毛の視認性を高められるというものである。睫毛の植付けの角度の外観上の変化が、このようにして得られる。
睫毛を分離し、睫毛フリンジにより大きなスパンを与えるため、くしもまた使用できる。これを行うため、睫毛を分離可能なくし、例えば歯が移動可能であり、睫毛間に導入された後に互いから離れるよう設計されたくしを使用できる。したがって、本方法の一変形形態では、睫毛は分離され、組成物細片を導入することにより分離されたままに保たれる。
組成物の適用を実施し、次に、冷却後に、組成物を融解して睫毛の配向の改変を可能にするよう、新たな加熱工程を実施することも可能である。これは、初期の結果が満足いくものでない場合又は1日が経過するにつれてそれを改変することが所望される場合に有用である。
組成物の適用は、睫毛フリンジの下側又は上側、又は両側を介して行ってもよい。上側を介する組成物の適用は、例えば、上側部分のみが細片を形成するための溝を含む型を使用して行われる。下側を介する組成物の適用は、下側部分のみが前記溝を含む型を使用して行われる。
上側及び下側を介する組成物の適用は、上側及び下側部分がそれぞれ溝を含む型を用いて行われ、2つの溝は、好ましくは、型が睫毛上に閉じられるとき、少なくとも部分的に、より一層良好には正確に重なり合う。
組成物細片の色は、ライナー効果を得ることを可能にする黒色であってもよく、又は、とりわけ開きすぎている目の場合に知覚される目の形状を修正するよう、肌色、とりわけ人の皮膚の色と同じ色の肌色であってもよい。この場合、組成物細片は、まぶたに可能な限り近接して適用される。
例えば、細片は、まぶたから少なくとも2mm、より一層良好には少なくとも1mmの位置に適用される。組成物細片の色はまた、目がより開いている錯覚を与えるよう白色であってもよい。
ホットメルト組成物を成形するための方法
融点が40℃から120℃の間であるホットメルト組成物、例えば後で定義するものを使用して睫毛の周囲に成形することは、2つの部分から形成される型及び、その融点を超える温度で流体、室温で固体である、温度に応じて状態変化が可能な組成物を必要とする。したがって、睫毛フリンジは、融解形態の組成物を含有する型の2つの部分の間に位置していてもよく、続いて型を圧迫し、温度が下がるのを待ち、型を離型する。
しかしながら、この方法は、実施に困難が伴いうる。すなわち、
1)型を加熱することなしに組成物が加熱される。この解決策は機能するが、組成物が冷える前に型部分を迅速に配置するために、良好な器用さを必要とする。又は、
2)組成物に熱を伝達してそれが融解するよう、型が加熱される。このアプローチは機能するが、材料の移動の問題が伴う。詳細には、ユーザーが型を配置するのに一定の時間がかかることが不可避である。そうすることで、ユーザーはデバイスを閉じるのに1分近くかかることがあり、このとき2つの型部分は分離されており、それから睫毛が2つの型部分の間に挿入されるようそれを配置する。一般に、ユーザーは、正確な配置をもう一度確認する必要がある。この確認もまた時間がかかる。したがって、このアプローチ及びこの確認の間に融解性組成物の変化が観察される。特に、組成物が移動して、型のある場所では余剰を、別の場所では不足をもたらしうる。更に、配置中に皮膚、又は特に睫毛が毛羽立っている場合には睫毛の先端部、又は睫毛の根元に触れないことは困難である。ユーザーは一般に、その位置を認識して修正する。しかしながら、睫毛の自然な形状の汚染若しくは損傷又は睫毛の望ましくない束が観察されることがある。
この問題は、型部分が適切に配置されて締められるまでは、加熱を開始しないことにより解決できる。しかしながら、この解決策は、美的に完全に満足いくものではない。正確に配置されていない成形が睫毛上に形成されうることが見て取れる。交差している可能性のある睫毛のネットワーク上に成形するリスクがありうる。この問題を限定するため、組成物を有する睫毛を前もってくしでとかしうるが、配置操作が、デバイスと睫毛との間の何らかの接触を不可避的に引き起こし、それゆえくしでとかした効果を無効にすることが観察される。
したがって、解決されるべき課題がある。
前述の態様のそれぞれと組み合わせても組み合わせなくてもよい第4の態様によれば、ホットメルト組成物が使用される限りにおいて、本発明は、成形において相対的に秩序づけられた睫毛を特に伴う、睫毛の快適な配置及び美的な成形結果を可能にする成形方法及びデバイスを見出すことを対象とする。
したがって、その態様の第4のものによれば、本発明の一主題はまた、繊維が間に位置する2つの部分の型を使用して、ケラチン繊維、とりわけ睫毛又は眉毛を処置するための美容方法であり、2つの型部分は、ホットメルト化粧用組成物を含有する少なくとも1つのキャビティを定義し、その中に繊維の少なくとも1つが少なくとも部分的に導入され、前記型部分のうちの少なくとも1つは、加熱手段を備え、この方法は、
a)加熱手段を使用して、組成物をその融点を越えて加熱する工程、
b)組成物の加熱を停止する工程、
c)2つの型部分を合わせて、組成物を前記少なくとも1つの繊維上に成形する工程
を含む。
以下が、本発明のこの態様により提供される。すなわち、
1)緩まるリスクのない、デバイスの快適な配置、
2)組成物の移動の問題がないこと、及びそれゆえ均一な成形結果、並びに
3)睫毛が正確に整列される成形結果。
この整列が現れるのは、組成物が睫毛と接触するとき、睫毛を整列させる傾向にある毛管力効果をもたらすだけ十分に融解してはいるが、束又は緩み効果をもたらす時間を睫毛に与えることはないという事実による。
組成物がその融点Tを超えて加熱される温度Tは、例えば、T−T≧5℃、より一層良好にはT−T≧10℃というものである。
結果は、睫毛と型部分との間の接触時に機械力、例えば横断、長手方向又は垂直剪断力を使用することにより、更に改善できる。
したがって、本方法は、融解形態の組成物が睫毛と接触する間に、睫毛を振動に供する工程を含んでいてもよい。
得られた振動(vibrations and oscillations)は、睫毛の整列を、そしてそれゆえ最終的な美的結果を更に改善する効果を有していてもよい。
振動は、手動で又は機械システム、例えば振動器を介してもたらされてもよく、型部分の一方のみ又は両方を振動に供し、振動の周波数は好ましくは50から125Hzの間、振幅は0.2から0.4mmの間、とりわけ100Hz及び0.3mmである。
型部分と睫毛との間の接触がなされたら、組成物の加速冷却を行ってもよい。
型を閉じた後の組成物の冷却速度を、0.3℃ −1以上とすることがとりわけ求められてもよい。
これを行うため、ペルチェ型の素子を使用できる。
上の操作a)、b)及びc)は、中間ラグ時間及び/又は剪断操作及び/又は冷却操作、並びに型部分を分離するための操作を任意選択で伴って、加熱及び/又は冷却手段並びに任意選択で型の開閉の、電子回路による自動制御とともに実施できる。したがって、動作開始時のユーザーによる単回のトリガリングが、これらの作動の連続的な実行をもたらす。
上の工程a)の前に、型部分を、組成物の融点未満の温度まで予熱できる。例えば、組成物を導入する前に、型部分を、T−T≦5℃である温度Tに維持でき、式中Tは予熱温度、Tは融点を意味する。
使用される成形デバイスは、組成物の温度を決定するための内部温度センサーを含んでいてもよい。
加熱及び/又は冷却手段は、型部分の一方のみ、好ましくは下側部分内、又は両方の型部分内に組み込まれる。
一例では、下側型部分は加熱手段を含み、上側型部分は冷却手段を含む。
加熱手段は、電気抵抗、又は赤外線若しくはマイクロ波放射源を含んでいてもよい。好ましくは、これらの加熱手段は、デバイスの顎部のうちの少なくとも1つから分離不能である。
本発明の別の一主題は、
− ホットメルト化粧用組成物、
− 繊維を間に配置できる2つの型部分を含む処置デバイスであって、前記部分が、組成物を繊維上に成形するために繊維のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に導入できる少なくとも1つの型のキャビティを定義する、処置デバイス、
− 前記型部分のうちの少なくとも1つを加熱し、繊維上に型を閉じる前に、組成物をその融点を超える温度にするための手段、
− 型を閉じる前に又は型を閉じた時点で加熱手段を自動的に停止させるよう、加熱手段を制御するための制御手段
を含む、上の方法を実施するためにケラチン繊維、とりわけ睫毛又は眉毛を処置するためのアセンブリである。これらの制御手段は、例えば、マイクロプロセッサ若しくはマイクロコントローラカード又はプログラム可能若しくはアナログ論理ネットワークカードを含む。
好ましくは、加熱手段は、組成物を含有する型部分が型を閉じる前に冷却を開始するが、組成物の冷却はそれが固化するには依然として不十分であるように、型を閉じる前に停止させられる。
型閉めは、例えば2秒未満で行われる。
型部分は、エラストマー、とりわけシリコーンでできていてもよく、金属プレート、とりわけアルミニウムプレートにより担持されていてもよい。
加熱手段は、加熱抵抗を含んでいてもよい。
デバイスは、組成物が依然として流体であるときに、型部分のうちの少なくとも1つを振動に供するよう、振動器を含んでいてもよい。
振動器の停止及び開始は、温度の関数としてデバイスにより自動的に制御できる。特に、振動器の停止は、組成物の温度がT=T+5℃である温度T未満に降下するとき、自動的であってもよく、式中Tは、1atmでの組成物の融点を意味する。
デバイスは、加熱手段が停止したときに冷却を加速させるよう、ペルチェ効果素子を含んでいてもよい。必要に応じて、加熱手段は、冷却を引き起こすのとは逆の電流が通過するペルチェ素子を含む。
デバイスは、型閉め中及び/又は型部分をそれらの間に睫毛が導入される初期位置から合わせる動きの開始時に活性化する、電気接触器を含んでいてもよい。この接触器の状態の変化を、加熱手段を停止させるために使用できる。
型部分は、弾性リターン手段により、分離するよう付勢できる。
デバイスは、加熱及び加熱停止の連続動作を自動的に、また任意選択で型の開閉及び/又は例えばペルチェ素子を有する冷却手段の作動を実施するための、電子回路を含んでいてもよい。この電子回路は、マイクロプロセッサ若しくはマイクロコントローラ回路又はプログラム可能若しくはアナログ論理ネットワーク回路であってもよい。
I.処置されたケラチン繊維
上に詳述したその態様のうちのいずれか1つにより本発明が適用されるケラチン繊維は、好ましくはヒトケラチン繊維、特に睫毛又は眉毛、より好ましくは睫毛である。
ケラチン繊維は毛髪であってもよい。したがって、毛髪を、特にその長さの一部、例えば、その剛性の増加のために根元部上で、及び/又は、その外観を改善するために端部上で処置することが可能である。
本発明により成形されたケラチン繊維を、他の生成物、例えばマスカラで、又は、高温面との接触により、後処置することが可能である。
前記ケラチン繊維のそれぞれを、各型のキャビティ内に少なくとも部分的に導入できる。前記ケラチン繊維のうちの少なくとも2つを、同じキャビティ内に少なくとも部分的に導入できる。少なくとも1つのキャビティが、1つの繊維だけを含有していてもよい。
キャビティが枝分かれを有するとき(本発明の第1の態様)、及び/又は発展型メイクアップを調製するため(本発明の第2の態様)、及び/又は成形方法を実施するため(本発明の第4の態様)、組成物を、前記繊維のうちの少なくとも1つの長さの少なくとも4分の3の上、より一層良好には前記繊維のそれぞれの長さの少なくとも4分の3の上に堆積させてもよい。
繊維の長さは、繊維が平らに寝かされるときに、皮膚の表面からその自由端まで測定される。
組成物は、前記ケラチン繊維のうちの少なくとも1つの長さの一部にだけ、より一層良好には、前記ケラチン繊維のそれぞれの長さの一部にだけ堆積させてもよい。
II.型
組成物の成形は、少なくとも本発明の第1、第2及び第4の態様によると、又は更には第3の態様によると、型においてその場で実施され、成形は、組成物の形成を可能にする。
各型部分は、それぞれが少なくとも部分的に型のキャビティ又は睫毛を接続する組成物細片を調製するのに寄与する上述の溝を定義する、1つ又は複数のインプリントを含んでいてもよい。好ましくは、型は、単一のキャビティに限定されない。
型は、少なくとも2つの部分を含んでいてもよく、部分のそれぞれが1つ又は複数のインプリントを含み、部分のうちの一方のインプリントが、型部分が合わせられるときに組成物を成形するために必要なすべての補強を形成するよう、少なくとも1つの他の部分のインプリントの反対側に配置される。
型は、少なくとも2つの部分を含んでいてもよく、型部分が合わせられるときに型の1つ又は複数のキャビティを形成するよう、一方の部分が1つ又は複数のインプリントを含み、インプリントのそれぞれが、特に、その長さの少なくとも一部にわたって半円形断面を有し、他方の部分がインプリントを有しない。かかる型は、キャビティを形成するよう型の2つの部分を互いの反対側に配置するときに、それほどの正確性を要しないという利点を有する。
インプリントは、フリンジの睫毛を受け入れるよう、対応する型部分上に扇形に配置できる。
インプリントは、型の一部分のみに沿って、とりわけその前面に、すなわち、処置されるケラチン繊維が導入される近位側に配置できる。
型は、使い捨てであってもなくてもよい。
型の表面状態は、組成物が成形されると、それに滑らかな外表面及び光沢のある外観を与えるよう、滑らかであってもよい。
成形中、例えば組成物の硬化又は乾燥のために要する期間、例えば10秒から60秒の期間に、ケラチン繊維とキャビティとの間に相対速度はありえない。一変形形態として、上で説明したとおり、組成物が流体である間に型は振動に曝露される。
III.型のキャビティ
処置される繊維を受け入れる1つ又は複数のキャビティの容積は、それらを満たすこれらの繊維の一部の容積を、少なくとも2倍、より一層良好には10倍から100倍で超えてもよい。
1つ又は複数のキャビティはそれぞれ、それらの長さの少なくとも一部にわたって、円形、半円形、楕円形又は多角形断面を有していてもよく、これはキャビティに沿って移動するときに一定であってもなくてもよい。
1つ又は複数のキャビティは、実質的に円筒状又は円錐状の形状の部分を含んでいてもよい。
1つ又は複数のキャビティはそれぞれ、組成物により成形されたときに繊維に先細の態様を与えるよう、それらの長さの少なくとも一部にわたって、漸減する断面を有していてもよい。
1つ又は複数のキャビティはそれぞれ、5から30mmの間の長さ及び150μmから3mmの間の入口での幅、とりわけ直径を有していてもよい。
各キャビティは、その中に導入される睫毛の湾曲を実質的に再現するよう、曲線状の細長の形状を有していてもよい。各キャビティは、逆に、(少なくとも本発明の第2及び第4の態様について)とりわけ直線状長手方向軸を有するか又は折れ線状である、睫毛の湾曲を再現しない細長の形状を有していてもよい。
各キャビティは、細長の形状を有していてもよく、その長手方向端部の少なくとも1つにおいて閉じていてもよい。
各キャビティは、ケラチン繊維の非存在下で、実質的に完全に閉じられた空間を構成できる。この場合、キャビティ内に少なくとも部分的に導入された各ケラチン繊維の一部は、合わせられた型の2つの部分の間に把持されてもよく、一方でケラチン繊維の別の一部は、キャビティ内に伸びる。キャビティは、ケラチン繊維が導入される側で、ケラチン繊維がキャビティ内へと通過することを可能にするように、変形可能であり、好ましくは伸縮する軟質壁を介して閉じられていてもよい。
一変形形態として、各キャビティは、ケラチン繊維の非存在下で、半開放空間を構成できる。特に、各キャビティは、キャビティ内に少なくとも部分的に導入されたケラチン繊維が外部と連通する1つの端部を除いて、閉じられた空間を定めてよい。したがって、各キャビティは、ケラチン繊維が、ケラチン繊維が導入される開口部を介して導入される側で、外部へと開放されていてもよい。
キャビティのうちの少なくとも2つは、接続されていなくてもよい。キャビティのすべてが、接続されていなくてもよい。
キャビティは、互いに平行であってもなくてもよい。
キャビティは、一定の間隔で、例えば、中心から中心までが1mmから2mmの間隔で、配置できる。
キャビティ数は、6つ以上、より好ましくは10個以上であってもよい。
IV.顎部
1つ又は複数のキャビティは、2つの顎部を、特に顎部のうちの一方の他方に対する並進及び/又は回転運動を介して、合わせることにより形成できる。
2つの顎部は、ケラチン繊維が導入されるときに引き離してもよく、ケラチン繊維が導入されるキャビティを形成するように、再び閉じてもよい。
顎部は、型を担持しても、又は、それと一体であってもよい。
顎部は、特に、睫毛を受け入れる型のキャビティの長手方向軸と垂直な幾何学的な軸の周囲で、曲線状であってもよい。
一方若しくは両方の顎部がカラム上で摺動するデバイス、又は顎部のうちの一方がスライドレールにより担持されるデバイスを、ケラチン繊維が導入されるときに2つの顎部を引き離し、キャビティを形成するようそれらを再び閉じるために使用できる。
また使用できるのは、顎部がヒンジにより接続されるデバイスである。
好ましくは、顎部は、少なくとも合わせる運動の最後には、並進運動を介して合わせられる。
また使用できるのは、顎部が接続されず、任意選択でガイドシステムにより互いと結合されるシステムである。
対応する型部分を有する2つの顎部は、好ましくは、キャビティ内に存在する組成物を逃がさないよう十分よく嵌合する。
顎部は、例えば型の変形を緩和するために、エラストマー材料でできた型部分を含んでいてもよい。
V.型の変形
キャビティの容積を低減し、例えば、組成物をキャビティ内に導入された繊維の周囲に分布させるために、ケラチン繊維が配置された型を変形させることが有利でありうる。
型は、軟質材、特にプラスチック、とりわけエラストマー材料を含んでいてもよい。
伸張性、特にエラストマーの型は、デッドボリュームの問題を回避するため及び/又は繊維を組成物中により良好に統合させるために、組成物を圧縮することを可能にする。型は、軟質材、特にプラスチック、とりわけエラストマー材料で完全にできていてもよい。
型は、軟質部分及び非軟質部分を含んでいてもよい。型は特に、軟質、特にエラストマー材料で、例えば0.5mmから2mmの範囲の厚さにわたって表面が被覆されていてもよい。
型の変形は、圧縮、例えば指での機械的圧縮、又は空気圧、又は水圧、又は吸引により実施できる。例えば、トリガーを引くことにより、1つの顎部と型との間に過度の圧力を創出でき、これは、型の2つの部分を互いへと圧縮し、デッドゾーンを防止する効果を有する。
VI.離型
組成物は、好ましくはケラチン繊維の周囲でのその粘着力を失うことなしに、一方で型により付与された表面仕上げを保持しながら、型から離型して、引き抜いてもよい。
劣化なしの組成物の離型が所望される。
型は、離型を容易にするために、伸張性、特にエラストマーであってもよい。
型の1つ又は複数のキャビティは、非粘着性コーティングを有していてもよく、又は、非粘着特性を与えることを目的とする処理を経ていてもよい。したがって、型部分は表面に、特にシリコーン又はPTFEタイプの低接着性材料を含んでいてもよい。非粘着性生成物、特に油、シリコーン、PTFE粉末又は窒化ホウ素の層もまた、型のキャビティに適用されてもよい。
デバイスは、組成物でコーティングされた繊維の型からの分離を容易にするよう、型及び/又は1つ又は複数のキャビティ内に含有される組成物に作用するために、自動又は非自動離型システムを含んでいてもよい。この離型システムは、型を、前記型に対して圧縮されることにより変形させる、一連のブレード又は他の起伏を含んでいてもよい。型の変形はキャビティにおいて生じうるのであり、そのことにより、成形された物質の突出しを容易にする。
成形後に、組成物のブリッジが複数のキャビティを、望ましくない仕方で互いに接続しうる。デバイスは、とりわけ本発明の第1、第2及び第4の態様について、成形後に少なくとも2つのキャビティ間の組成物のブリッジを切断するのに寄与するブレード又は他の起伏を含んでいてもよい。これらのブレード又は他の起伏は、キャビティ間のブリッジ上に適用することにより作用できる。これらのブレードを、型に追加できる。
組成物のブリッジを切断するのに寄与するブレード又は他の起伏は、顎部のうちの一方により担持されていてもよい。この場合、他方の顎部は、ブレード若しくは他の起伏から見て平面又はブレード若しくは他の起伏が嵌合する溝を有していてもよい。顎部のうちの一方の1つのブレード又は他の起伏が、他方の顎部の1つのブレード又は他の起伏の上に合わさるように、ブレード又は他の起伏を2つの顎部上に更に配置できる。
成形された組成物の離型は、好ましくは、特に、型の変形、2つの顎部を互いから引き離すこと、及び/又は、ケラチン繊維を型から引き出すことにより、機械的に実施される。
組成物の離型は、必要に応じて、互いに接着する2つのシートが剥離により分離されるように、型の一部の一方の端部において引き、それを他の部分から分離することにより実施できる。成形された組成物の離型は、更に、一変形形態によれば、物理化学的に、特に、型又は、前記型とケラチン繊維上に成形された組成物との間の、型の内側に存在するフィルムコーティングを、溶媒で少なくとも部分的に溶解させることにより、少なくとも部分的に実施されてもよい。
VII.組成物の提供
とりわけ、非ホットメルト組成物が、第1、第2及び第3の態様のうちの1つによる本発明を実施するために使用される場合、組成物の少なくとも一部、とりわけ全組成物が、前記繊維のうちの少なくとも1つに、より一層良好には前記繊維のそれぞれに、それらが型内に導入される前に堆積させられてもよい。この場合、型を閉じることは、キャビティ内に組成物を分布させることができ、必要に応じて、過剰な組成物を型から締め出すことができる。
とりわけホットメルト組成物の使用中に、組成物の少なくとも一部、特に全組成物が、繊維が型内に導入される前に、型内に最初から存在していてもよい。これは、型の1つ又は複数のキャビティ内に導入される組成物の計量を容易にしうる。
組成物は、必要に応じて、密閉包装中に型とともに収容されていてもよい。
組成物の少なくとも一部、特に組成物全体が、少なくとも1つの注入チャネルを介して、型内に注入されてもよい。
型は、型内にケラチン繊維が導入される前に、組成物の少なくとも一部、特に組成物全体が存在するインプリントを有する型部分を含んでいてもよい。インプリントは、型のキャビティを、前記型が閉じられるときに定義する。
型は、インプリントをそれぞれ含む少なくとも2つの部分を含んでいてもよく、型内にケラチン繊維が導入される前に、組成物の少なくとも一部、特に組成物全体が、型の少なくとも一部分、特にすべての部分内に存在する。組成物は例えば、型を閉じる前に、インプリントを完全に満たし、インプリント内にのみ存在する。
型はまた、過量の組成物で前もって満たされていてもよく、その結果、その物質は、例えばわずかに曲線を描くことにより、キャビティよりも高くなる。このようにして、睫毛の周囲の生成物の非存在が一切回避され、完全な成形が保証される。
VIII.自動化
前に示したとおり、成形デバイスの機能を自動化できる。単一のトリガリングが、一連の動作、例えば成形組成物でのキャビティの充填、及び、離型を実施するよう型を変形させるために型に及ぼされる作用を実施することを可能にしうる。型を閉じることもまた、自動化できる。
IX.デバイス
すでに示したとおり、その4つの態様のうちのいずれか1つによる本発明を実施するために使用されるデバイスは、組成物の温度を増加させるために使用される少なくとも1つの加熱要素を含んでいてもよい。温度を増加させることは、組成物の状態の変化、とりわけ、融解による固体状態から液体状態への移行、又は、少なくとも本発明の第1及び第2の態様について、使用される組成物がホットメルト組成物でないときに、組成物の固化、又は代わりに組成物の反応性の増加を誘導できる。
本発明の第1及び第2の態様について、とりわけ、温度の増加中に、組成物は型内に存在していても型の外側に存在していてもよい。組成物は、型の温度の上昇中に型の外側に存在していてもよく、特に少なくとも1つの注入チャネルを介して、型内に液体状態で注入されてもよい。加熱は、また、型を閉じる際に自動的に始動できる。一変形形態として、加熱は型を閉じる前に始動でき、視覚及び/又は音声インジケーターが、ユーザーに対して、型を閉じるため及び/又は繊維を適所に置くための所望の温度に達したことを信号で伝える。
特に、組成物がホットメルト組成物でないとき、デバイスは、溶媒を蒸発させるための少なくとも1つの蒸発システムを含んでいてもよい。これは、加熱素子及び/又は好適な換気であってもよい。
デバイスは、1つ又は複数の型のキャビティと連絡する1つ又は複数の注入チャネルをとりわけ含む、組成物の一部又は全部を1つ又は複数の型のキャビティ内に導入するために使用される、物質を入れるための少なくとも1つのシステムを含んでいてもよい。組成物は、例えば、リザーバー中に含有され、ピストン又はポンプが、それを型の1つ又は複数のキャビティに流入させることを可能にする。
デバイスは、特に化粧用組成物による光又はマイクロ波放射の吸収により、組成物の温度を上昇させるのに特に寄与する、少なくとも1つの光素子、特にIR、UV若しくは可視光素子、又はマイクロ波素子を含んでいてもよい。
顎部は、手動で閉じられてもよい。
デバイスは、ケラチン繊維を導入することを可能にするよう2つの顎部を引き離し、前記ケラチン繊維上でそれらを閉じるために、片手の指のうちの少なくとも1つ、例えば親指又は人指し指を導入できる、少なくとも1つのハウジングを含むクランプの形態であってもよい。
デバイスは、ケラチン繊維を導入することを可能にするよう2つの顎部を引き離し、前記ケラチン繊維上でそれらを閉じるために、片手の指のうちの2つ、例えば親指及び人指し指を導入できる、2つのハウジングを含むクランプの形態であってもよい。これらのハウジングのそれぞれが、着脱可能又は着脱不能であってもよい。これらのハウジングのそれぞれは、回転方向に配向されることが可能であってもなくてもよい。
組成物は、好ましくはホットメルト組成物である。
また好ましくは、組成物を成形するために使用されるデバイスは、上に詳述した本発明の第4の態様による成形方法の実施を可能にする。
したがって、デバイスは、好ましくは、合わせられる2つの顎部を含み、そのうちの少なくとも1つは、加熱手段を組み込む。
X.化粧用組成物
睫毛を成形するため及び/又は上述の細片の形成のために使用される組成物は、化粧用組成物である。それは、従来のメイクアップ除去方法を介して、例えば、水、特に温水を適用することにより、それが上に適用されたケラチン繊維から除去される。
A.40℃から120℃の間の融点を有するホットメルト組成物
本発明の4つの態様のうちの1つにより使用される化粧用組成物がホットメルト組成物であるとき、これは最も特に好ましいが、それは好ましくは、40℃から120℃の間の融点を有し、組成物の総質量に対して、少なくとも15質量%の融解性化合物を含む。
特に、かかる組成物は、成形中にその融点T以上の温度にされる。
特に、化粧用組成物は、40℃から100℃の間、好ましくは45℃から85℃の間の融点を有していてもよい。
本発明の文脈内では、融点は、非特許文献1に記載のとおり、熱分析(DSC)において観察された最大吸熱ピークの温度に相当する。融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えば、TA Instruments社によりDSC Q2000の名称で販売されている熱量計を使用して測定できる。
測定プロトコルは、以下のとおりである。
るつぼに入れた5mgの試料に、10℃/分の加熱速度で、−20℃から120℃の範囲の第1の温度上昇を施し、次に試料を、10℃/分の冷却速度で、120℃から−20℃に冷却し、最後にそれに、5℃/分の加熱速度で、−20℃から120℃の範囲の第2の温度上昇を施す。第2の温度上昇中に、以下のパラメータを測定する。すなわち、
− 融解曲線において観察された最大吸熱ピークの温度に相当し、温度の関数として吸収された力の差の変動を表す、試料の融点(T)、
− ΔHf:得られた融解曲線全体の積分に相当する、試料の融解熱、この試料の融解熱は、化合物を固体状態から液体状態へ変化させるのに必要とされるエネルギーの量である。それは、J/gで表される。
かかる化粧用組成物は、25℃及び1atmで、流体であっても固体であってもよい。
それは、水性又は無水、好ましくは無水であってもよい。
それは、組成物の総質量に対して、42質量%以上、特に45%質量以上、或いは48%質量以上、優先的には50質量%以上の固体含有率を有していてもよい。
本発明の目的では、「固体含有率」は、不揮発物の含有率を示す。
本発明による組成物の固体含有率(SCと略される)は、Mettler Toledo社製の市販のハロゲンデシケータHalogen Moisture Analyser HR 73を使用して測定される。測定は、ハロゲン加熱によって乾燥された試料の質量損失に基づいて実施され、したがって、水及び揮発物が蒸発した時点での残留物の百分率を表す。
この手法は、Mettler Toledo社により供給される装置の説明書に特に記載されている。
測定プロトコルは、以下のとおりである。
以下試料と称する組成物およそ2gを金属るつぼ上に広げ、これを、上述のハロゲンデシケータに入れる。次に、試料を、恒量が得られるまで120℃の温度に供する。試料の初期の質量に相当する試料の湿質量、及びハロゲン加熱後の試料の質量に相当する試料の乾燥質量を、精密天秤を使用して測定する。
測定に伴う実験誤差は、プラス又はマイナス2%程度である。
固体含有率は、以下のとおり算出される。
固体含有率(質量%で表す)=100×(乾燥質量/湿質量)
第1の実施形態によれば、化粧用組成物は、室温で流体である。
本発明の目的では、「流体」という用語は、本発明による組成物が固体でないという事実を特徴づけることが意図されている。換言すれば、それは、流動特性を有するのに十分な流動性を明示する。例えば、マスカラタイプの組成物は、このタイプの流動性の代表である。
特に、本発明による組成物は、有利には、室温及び大気圧で、100Pa.s未満、好ましくは0.1Pa.sから50Pa.sの間、より一層良好には、1Pa.sから30Pa.sの間の粘度を有していてもよく、粘度は、Rheomat RM100(登録商標)機器を使用して特に測定される。
かかる組成物は、水性であっても無水であってもよい。
それは、水中ワックスエマルジョンの場合と同様に、水中油エマルジョンの形態であってもよい。それはまた、イソドデカン中のワックスの分散体の場合と同様に、無水媒体中のワックス粒子の分散体の形態であってもよい。
この第1の実施形態によれば、化粧用組成物は、組成物の総質量に対して、15質量%から60質量%、好ましくは18質量%から55質量%、なおより一層良好には20質量%から50質量%の融解性化合物を含んでいてもよい。
第2の実施形態によれば、好ましくは、化粧用組成物は、室温で固体である。
本発明の目的では、「固体」という用語は、本発明による組成物が液体でないという事実を特徴づけることが意図されている。換言すれば、それは、流動特性を有しないのに十分な剛性を明示する。
したがって、組成物は、有利には、室温及び大気圧で、1000Pa.s超、好ましくは10 000Pa.s超の粘度を有していてもよい。
かかる組成物は、水性であってもよく、特に、水中の融解性化合物のエマルジョンの形態であってもよく、又は無水であってもよい。特に、それは、有機溶媒、好ましくは揮発性溶媒、優先的には炭化水素系溶媒中の融解性化合物の分散体の形態であってもよい。
かかる化粧用組成物は、好ましくは、無水である。
この第2の実施形態によれば、化粧用組成物は、組成物の総質量に対して、40質量%から100質量%、好ましくは60質量%から100質量%、なおより一層良好には80質量%から100質量%の融解性化合物を含む。
本発明による組成物は、適用前及び/又は適用中に加熱手段に供してもよい。
これらの加熱手段は、化粧用組成物の融解性化合物の少なくとも一部分を融解するのに好適である。
組成物は、45℃以上、或いは50℃以上、或いは55℃以上の温度まで局所的に加熱されてもよい。
組成物の少なくとも一部を加熱する温度は、両端を含めて45℃から120℃の間、より一層良好には45℃から85℃の間であってもよい。
温度は、例えば、赤外線高温計、例えばFluke(登録商標)ブランドの機器を使用して、表面で測定できる。
適用中、加熱された組成物のみが、ケラチン繊維、例えば睫毛と接触できる。
化粧用組成物の温度は、適用時に火傷するリスクをもたらしてはならないことが理解される。
したがって、組成物を適用前に加熱する場合、組成物を加熱する時点とケラチン物質への適用との間に、待ち時間が任意選択で必要となりうる。
一変形実施形態によれば、組成物は、ケラチン繊維へのその適用と同時に加熱される。
別の一変形実施形態によれば、組成物は、ケラチン繊維へのその適用前及び適用中に加熱される。
組成物の総融解熱は、−20℃と120℃との間の組成物により消費される熱である。組成物の総融解熱は、示差走査熱量計(DSC)、例えばTA Instruments社によりMDSC 2920の名称で販売されている熱量計を使用して、非特許文献1に従い、1分当たり5℃又は10℃の温度上昇で得られたサーモグラムの曲線下面積と等しい。
測定プロトコルは、以下のとおりである。
5mgの組成物の試料をるつぼに入れ、10℃/分の加熱速度で−20℃から120℃の範囲の第1の温度上昇を施し、次に、10℃/分の冷却速度で120℃から−20℃に冷却する。試料を−20℃で5分間維持し、最後に、5℃/分の加熱速度で−20℃から100℃の範囲の第2の温度上昇を施す。
第2の温度上昇中に、空のるつぼが吸収する力と、組成物の試料を含有するるつぼが吸収する力との差の変動を、温度の関数として測定する。化合物の融点は、温度の関数として吸収される力の差の変動を示す曲線のピークの頂点に相当する温度値である。
温度Tcで消費される組成物の融解熱は、組成物を、−20℃における固体又は非常に粘性の高い状態から、温度Tcでの組成物の状態へと移行させるのに要するエネルギーの量Δhである。それは、J/gで表される。
本発明の一実施形態によれば、化粧用組成物は、前記化粧用組成物が温度Tcまで加熱されるときに、組成物により−20℃からTcの間で消費される熱量Δhの、−20℃から120℃の間で消費される総熱量に対する比が、0.4超となるように選択される。
この関係は、例えば、45℃から85℃の間の組成物の温度Tcについて確認される。
したがって、加熱手段により組成物が達する温度Tcは、前記比が0.4以上、例えば0.5超となるように選択できる。換言すれば、加熱は、組成物の試料を温度Tcまで加熱するのに供給される熱量の、総熱量に対する比が、0.4以上となる温度まで実施され、かかるパラメータは、上述のDSCプロトコルに従い測定される。
本発明による組成物は、それがホットメルト組成物であるとき、固体状態から少なくとも部分的に液体に、又は好ましくは、更に完全に液体状態に移行可能であり、可逆的に移行可能である。
上述のとおり、本発明による組成物は、組成物の総質量に対して、15質量%超の含有量の融解性化合物を含む。好ましくは、それは、組成物の総質量に対して、15質量%から100質量%、より一層良好には20質量%から95質量%の範囲の含有量の融解性化合物を有していてもよい。
本発明の目的では、融解性化合物は、有利には、40℃から120℃の間の融点を有する。
好ましくは、この(これらの)化合物は、熱可塑性ポリマー、ワックス、半結晶性ポリマー、及びそれらの混合物から選択できる。
したがって、特定の一実施形態によれば、前記融解性化合物は、結晶性鎖を有していてもよい。
この実施形態において、このとき化粧用組成物は、融解性化合物の結晶性鎖の少なくとも一部が少なくとも部分的に、或いは完全に融解するように、温度Tcまで加熱される。したがって、固体/液体状態変化は、融解性化合物の結晶部分の融解により、少なくとも部分的である。
好ましくは、本発明による融解性化合物は、溶媒中の分散微粒子の形態ではない。
熱可塑性ポリマー
本発明の目的では、「熱可塑性ポリマー」という用語は、高温で軟化し、成形できる一方で冷却後にその形状を保持するポリマーを意味することが意図されている。
本発明の文脈において使用できる熱可塑性ポリマーは、熱可塑的である特性を有する、任意のポリマー若しくはコポリマー、又はポリマー及び/若しくはコポリマーの任意のブレンドである。
熱可塑性ポリマーのなかでも、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、テレフタル酸ポリエチレン、及びそれらの混合物が特に挙げられる。
また挙げられるのは、脂肪族ポリエステル、特にポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、例えばポリ−3−ヒドロキシブチレート(PHB)、ポリヒドロキシバレレート(PHV)又はポリヒドロキシヘキサノエート(PHH)、ポリ乳酸(PLA)、コハク酸ポリブチレン(PBS)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ酸無水物、ポリビニルアルコール、及びそれらの誘導体、酢酸エステル、例えば酢酸/ポリビニル(PVAc)コポリマー、デンプン誘導体、多糖、例えば特にセルロースエステル等のセルロース誘導体、及びそれらの誘導体、特にセルロイド又はセルロースエーテル、並びにそれらの混合物である。
特に、セルロースエステルのなかでも、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、及び硫酸セルロース、並びにそれらの混合物が挙げられる。
セルロースエーテルのなかでも、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、及びそれらの混合物が特に挙げられる。
酢酸エステルのなかでも、酢酸/ポリビニルコポリマー、例えば特にエチレン酢酸ビニル(EVA)及びその誘導体が特に挙げられる。例えば、EVA/エチルセルロース又はEVA/デンプンコポリマーが挙げられる。
本発明による組成物に最も特に好適な熱可塑性ポリマーとして、エチレン酢酸ビニル(EVA)、特にArkema社によりEvatane 28−800の名称で販売されているものが好ましくは挙げられる。
本発明による化粧用組成物において、混合物、例えばNational Starch社によりCool Bind 34−1300(登録商標)の名称で販売されているエチレン酢酸ビニル及びパラフィンの混合物中に配合された熱可塑性ポリマーを特に使用できる。
好ましくは、本発明の文脈において検討されるフィルム形成ポリマーは、ラテックスタイプの分散微粒子とは異なる。
ワックス
一般に、「ワックス」という用語は、室温(25℃)で固体であり、状態が可逆的に固体/液体に変化する親油性化合物を意味し、30℃以上の融点を有し、これは最高で200℃、とりわけ最高で120℃であってもよい。
本発明の文脈において、融点は、非特許文献1に記載のとおり、熱分析(DSC)において観察された最高吸熱ピークの温度に相当する。ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えばTA Instruments社によりMDSC 2920の名称で販売されている熱量計を使用して測定できる。
測定プロトコルは、以下のとおりである。
るつぼに入れた5mgのワックスの試料に、10℃/分の加熱速度で、−20℃から100℃の第1の温度上昇を施し、次に試料を、10℃/分の冷却速度で、100℃から−20℃に冷却し、最後に、5℃/分の加熱速度で、−20℃から100℃の範囲の第2の温度上昇を施す。第2の温度上昇中に、空のるつぼにより吸収される力と、ワックスの試料を含有するるつぼにより吸収される力との差の変動を、温度の関数として測定する。化合物の融点は、温度の関数として吸収される力の差の変動を示す曲線のピークの頂点に相当する温度値である。
本発明による組成物において使用できるワックスは、動物、植物、鉱物又は合成由来の、室温で固体であるワックス、及びそれらの混合物から選択される。
ワックスは、本発明の目的では、化粧品又は皮膚科学の分野において一般に使用されるものであってもよい。それらは特に、極性又は無極性であってもよく、炭化水素系、シリコーン及び/又はフルオロワックスであってもよく、エステル又はヒドロキシル官能基を任意選択で含む。それらはまた、天然又は合成由来のものであってもよい。
a)無極性ワックス
本発明の目的では、「無極性ワックス」という用語は、下に定義する25℃での溶解度パラメータδが、0(J/cm1/2に等しいワックスを意味する。
ハンセン3次元溶解度空間における溶解パラメータの定義及び計算は、非特許文献2に記載されている。
このハンセン空間によれば、
− δは、分子の衝突中に誘起される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴づけ、
− δは、永久双極子間のデバイ相互作用力、及びまた誘起双極子と永久双極子との間のケーソム相互作用力を特徴づけ、
− δは、特定の相互作用力(例えば水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター等)を特徴づけ、
− δは、式δ=(δ +δ 1/2により決定される。
パラメータδ、δ、δ及びδは、(J/cm1/2で表される。
無極性ワックスは、特に、炭素及び水素原子のみから形成され、ヘテロ原子、例えばN、O、Si及びPを含まない炭化水素系ワックスである。
無極性ワックスは、微結晶ワックス、パラフィンワックス、オゾケライト及びポリエチレンワックス、及びそれらの混合物から選択される。
挙げられるオゾケライトは、Ozokerite Wax SP 1020 Pである。
使用できる微結晶ワックスとしては、Sonneborn社により販売されているMultiwax W 445(登録商標)、Paramelt社により販売されているMicrowax HW(登録商標)及びBase Wax 30540(登録商標)、並びにBaerlocher社により販売されているCerewax(登録商標) No. 3が挙げられる。
本発明による組成物において無極性ワックスとして使用できるマイクロワックスとしては、特に、ポリエチレンマイクロワックス、例えばMicro Powders社によりMicropoly 200(登録商標)、220(登録商標)、220L(登録商標)及び250S(登録商標)の名称で販売されているものが特に挙げられる。
挙げられるポリエチレンワックスには、New Phase Technologies社により販売されているPerformalene 500−L Polyethylene及びPerformalene 400 Polyethylene、Honeywell社により販売されているAsensa(登録商標) SC 211が含まれる。
b)極性ワックス
本発明の目的では、「極性ワックス」という用語は、25℃での溶解度パラメータδaが、0(J/cm1/2以外であるワックスを意味する。
特に、「極性ワックス」という用語は、化学構造が炭素及び水素原子から本質的に形成されるか、又はそれらから構成されさえし、少なくとも1個の電気陰性度の高いヘテロ原子、例えば酸素、窒素、ケイ素又はリン原子を含むワックスを意味する。
極性ワックスは、特に、炭化水素系のフルオロ又はシリコーンワックスであってもよい。
優先的には、極性ワックスは、炭化水素系ワックスであってもよい。
「炭化水素系ワックス」という用語は、炭素及び水素原子、並びに任意選択で酸素及び窒素原子から本質的に形成されるか、又はそれらから構成されさえし、ケイ素又はフッ素原子を一切含有しないワックスを意味する。それは、アルコール、エステル、エーテル、カルボン酸、アミン及び/又はアミド基を含有していてもよい。
本発明によれば、「エステルワックス」という用語は、少なくとも1つのエステル官能基を含むワックスを意味する。本発明によれば、「アルコールワックス」という用語は、少なくとも1つのアルコール官能基を含む、すなわち、少なくとも1つの遊離ヒドロキシル(OH)基を含むワックスを意味する。
特に、極性ワックスとして使用できるのは、以下から選択されるものである。
i)式RCOORのワックス(式中、R及びRは、原子の数が10個から50個の範囲である直鎖状、分枝状又は環状の脂肪鎖であり、これは、ヘテロ原子、例えばO、N又はPを含有でき、その融点は25℃から120℃の範囲である)、
ii)Heterene社によりHest 2T−4S(登録商標)の名称で販売されている、ビス(1,1,1−トリメチロールプロパン)テトラステアレート、
iii)一般式R−(−OCO−R−COO−R)のジカルボン酸のジエステルのワックス[式中、R及びRは、同一であるか又は異なっており、好ましくは同一であり、C〜C30アルキル基(4個から30個の炭素原子を含むアルキル基)を表し、Rは、直鎖状又は分枝状のC〜C30脂肪族基(4個から30個の炭素原子を含むアルキル基)を表し、これは、1つ又は複数の不飽和を含有してもしなくてもよく、好ましくは直鎖状で不飽和である]、
iv)また挙げられるのは、直鎖状又は分枝状C〜C32脂肪鎖を有する動物又は植物油の接触水素化により得られるワックス、例えば水添ホホバ油、水添ヒマワリ油、水添ヒマシ油、水添ヤシ油、及びまたセチルアルコールでエステル化されたヒマシ油の水素化により得られるワックス、
v)ビーズワックス、合成ビーズワックス、ポリグリセロール化ビーズワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、オキシプロピレン化ラノリンワックス、コメヌカワックス、オウリキュリーワックス、エスパルトワックス、コルク繊維ワックス、サトウキビワックス、ジャパンワックス、ハゼワックス、モンタンワックス、オレンジワックス、ローレルワックス、水添ホホバワックス、ヒマワリワックス、レモンワックス、オリーブワックス又はベリーワックス。
別の一実施形態によれば、極性ワックスは、アルコールワックスであってもよい。本発明によれば、「アルコールワックス」という用語は、少なくとも1つのアルコール官能基を含む、すなわち、少なくとも1つの遊離ヒドロキシル(OH)基を含むワックスを意味する。挙げられるアルコールワックスの例には、New Phase Technologies社により販売されているC30〜50アルコールワックスPerformacol(登録商標) 550 Alcohol、ステアリルアルコール及びセチルアルコールが含まれる。
有利には、置換ポリシロキサン、好ましくは低融点のものであってもよい、シリコーンワックスを使用することも可能である。
「シリコーンワックス」という用語は、少なくとも1個のケイ素原子を含む、特にSi−O基を含む油を意味する。
このタイプの市販のシリコーンワックスのなかでも、Abilwax 9800、9801又は9810(Goldschmidt社)、KF910及びKF7002(信越化学工業株式会社)、又は176−1118−3及び176−11481(General Electric社)の名称で販売されているものが特に挙げられる。
使用できるシリコーンワックスはまた、アルキル又はアルコキシジメチコン、及びまた(C20〜C60)アルキルジメチコン、特に(C30〜C45)アルキルジメチコン、例えばGE−Bayer Silicones社によりSF−1642の名称で販売されているシリコーンワックス又はDow Corning社によりSW−8005(登録商標) C30 Resin Waxの名称で販売されているC30〜C45アルキルジメチルシリルポリプロピルシルセスキオキサンであってもよい。
本発明の文脈で、特に有利なワックスとして挙げられるものには、ビーズワックス、例えば、Strahl & Pitsch社によりWhite Beeswax SP−453Pの名称で販売されている製品、又はパラフィンワックスが含まれる。
半結晶性ポリマー
本発明による化粧用組成物は、少なくとも1種の半結晶性ポリマーを含んでいてもよい。好ましくは、半結晶性ポリマーは、有機構造、及び30℃以上の融点を有する。
本発明の目的では、「半結晶性ポリマー」という用語は、結晶性部分及び非晶質部分を含み、相温度、特に溶融点(固体−液体転移)の一次可逆的変化を有するポリマーを意味する。結晶性部分は、主鎖中の側鎖(又はペンダント鎖)又はブロックのいずれかである。
半結晶性ポリマーの結晶性部分が、ポリマー主鎖のブロックであるとき、この結晶性ブロックは、非晶質ブロックのものとは異なる化学的性質を有し、この場合において、半結晶性ポリマーは、例えば、ジブロック、トリブロック又はマルチブロックタイプのブロックコポリマーである。結晶性部分が主鎖上のペンダント鎖であるとき、半結晶性ポリマーは、ホモポリマー又はコポリマーであってもよい。
半結晶性ポリマーの融点は、好ましくは120℃未満である。
半結晶性ポリマーの融点は、好ましくは40℃以上、85℃未満である。
本発明による半結晶性ポリマーは、室温(25℃)及び大気圧(760mmHg)で固体であり、30℃以上の融点を有する。融点値は、示差走査熱量計(DSC)、例えばMettler社によりDSC 30の名称で販売されている熱量計を使用して、1分当たり5℃又は10℃の温度上昇で測定された融点に相当する。検討される融点は、サーモグラムにおける最高吸熱ピークの温度に相当する点である。
結晶性鎖又はブロックに加えて、ポリマーのブロックは、非晶質である。本発明の目的では、「結晶性鎖又はブロック」という用語は、単独の場合には、温度が融点を超えるかそれ未満であるかに応じて、非晶質状態から結晶状態に可逆的に変化する鎖又はブロックを意味する。本発明の目的では、鎖は、ポリマー主鎖に対してペンダントであるか、又は側方にある原子団である。ブロックは、主鎖に属する原子団であり、この原子団は、ポリマーの反復単位のうちの1つを構成する。
半結晶性ポリマーの結晶性ブロック又は鎖は、各ポリマーの総質量の少なくとも30%、より一層良好には少なくとも40%を占めていてもよい。結晶性側鎖を保有する半結晶性ポリマーは、ホモポリマー又はコポリマーである。結晶性ブロックを保有する本発明の半結晶性ポリマーは、ブロック又はマルチブロックコポリマーである。それらは、反応性(又はエチレン性)二重結合を有するモノマーの重合により、又は重縮合により得られる。本発明のポリマーが、結晶性側鎖を保有するポリマーであるとき、これらの側鎖は、有利には、ランダム形態又は統計的形態である。
本発明の半結晶性ポリマーは、合成由来であってもよい。
特に、半結晶性ポリマーは、以下から選択できる。
− 結晶性疎水性側鎖を保有する1種又は複数のモノマーの重合から得られる単位を含む、ホモポリマー及びコポリマー、
− 主鎖中に少なくとも1つの結晶性ブロックを保有するポリマー、
− 脂肪族又は芳香族又は脂肪族/芳香族ポリエステルタイプの重縮合物、
− メタロセン触媒作用を介して調製されるエチレンとプロピレンとのコポリマー、並びに
− アクリル酸/シリコーンコポリマー。
本発明において使用できる半結晶性ポリマーは、以下から特に選択できる。
− モノマーが特許文献3に記載されている、制御結晶化のポリオレフィンのブロックコポリマー、
− 重縮合物、特に脂肪族又は芳香族又は脂肪族/芳香族ポリエステルタイプのもの、
− メタロセン触媒作用を介して調製されるエチレンとプロピレンとのコポリマー、
− 少なくとも1つの結晶性側鎖を保有するホモポリマー又はコポリマー、及び、主鎖中に少なくとも1つの結晶性ブロックを保有するホモポリマー又はコポリマー、例えば特許文献4に記載のもの、例えば非特許文献3に記載のLandec社製Intelimer(登録商標)製品に相当するポリアクリル酸アルキル(C10〜C30)、例えば約145 000の分子量及び49℃の融点を有するポリアクリル酸ステアリルであるLandec社製の製品Intelimer(登録商標) IPA 13−1、
− 特許文献5に記載の、少なくとも1つの結晶性側鎖を保有する、特にフルオロ基を含有する、ホモポリマー又はコポリマー、
− アクリル酸/シリコーンコポリマー、例えばアクリル酸とポリジメチルシロキサングラフトを保有するアクリル酸ステアリルとのコポリマー、ポリジメチルシロキサングラフトを保有するメタクリル酸ステアリルのコポリマー、アクリル酸とポリジメチルシロキサングラフトを保有するメタクリル酸ステアリルとのコポリマー、メタクリル酸メチルと、メタクリル酸ブチルと、アクリル酸2−エチルヘキシルと、ポリジメチルシロキサングラフトを保有するメタクリル酸ステアリルとのコポリマー。特に挙げられるのは、信越化学工業株式会社によりKP−561(CTFA名:アクリレーツ/ジメチコン)、KP−541(CTFA名:アクリレーツ/ジメチコン及びイソプロピルアルコール)、KP−545(CTFA名:アクリレーツ/ジメチコン及びシクロペンタシロキサン)の名称で販売されているコポリマーである、
− 並びにそれらの混合物。
本発明の文脈において、特に有利な半結晶性ポリマーとして、ポリアクリル酸アルキル(C10〜C30)、例えばAir Products and Chemicals社によりIntelimer IPA 13−1 NGの名称で販売されている製品が挙げられる。
好ましくは、本発明の文脈において、融解性化合物は、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ビーズワックス、パラフィンワックス、ポリアクリル酸アルキル(C10〜C30)、酢酸ビニル/ステアリン酸アリルコポリマー、及びそれらの混合物から選択される。
本発明の文脈において、酢酸ビニル/ステアリン酸アリルコポリマー、例えばChimex社によりMexomere PQの名称で販売されている製品が特に挙げられる。
水性相
本発明によるアセンブリの化粧用組成物は、水性相を含んでいてもよく、これは、組成物の連続相を形成できる。
水性相は、水を含んでいてもよい。それはまた、少なくとも1種の水溶性溶媒を含んでいてもよい。
本発明の文脈において、水溶性溶媒という用語は、室温で液体であり、水混和性である化合物を意味する。
本発明による組成物において使用できる水溶性溶媒はまた、揮発性であってもよい。
本発明による組成物において使用できる水溶性溶媒のなかでも、特に、1個から5個の炭素原子を含有する低級モノアルコール、例えばエタノール及びイソプロパノール、2個から8個の炭素原子を含有するグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びジプロピレングリコールが特に挙げられる。
水性相は、例えば水及び任意選択で水混和性溶媒から構成され、一般に、組成物の総質量に対して、30質量%から80質量%の範囲、好ましくは、40質量%から70質量%の範囲の含有率で本発明による組成物中に存在する。
揮発性溶媒
本発明による化粧用組成物は、1種又は複数の揮発性溶媒を含んでいてもよい。
本発明の文脈において、「揮発性溶媒」という用語は、室温(20℃)及び大気圧で液体であり、0.1mmHg超、好ましくは0.1mmHgから300mmHgの間、より一層優先的には、0.5mmHgから200mmHgの間の20℃での蒸気圧を有する化合物を意味する。
この揮発性溶媒は、水、非シリコーン有機溶媒、シリコーン有機溶媒、又はそれらの混合物であってもよい。揮発性非シリコーン有機溶媒として、以下が挙げられる。
− C〜C揮発性アルカノール、例えばエタノール又はイソプロパノール、
− C〜C揮発性アルカン、例えばn−ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、2,3−ジメチルブタン、2,2−ジメチルブタン、2−メチルペンタン又は3−メチルペンタン、
− 液体C〜C20酸と揮発性C〜Cアルコールとのエステル、例えば酢酸メチル、酢酸n−ブチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソペンチル又は3−エトキシプロピオン酸エチル、
− 室温で液体であって、揮発性であるケトン、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン又はアセトン、
− 揮発性ポリオール、例えばプロピレングリコール、
− 揮発性エーテル、例えばジメトキシメタン、ジエトキシエタン又はジエチルエーテル、
− 揮発性グリコールエーテル、例えば2−ブトキシエタノール、ブチルジグリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル又は酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、
− 揮発性炭化水素系油、例えば8個から16個の炭素原子を含有する揮発性炭化水素系油、及びそれらの混合物、特に分枝状C〜C18アルカン、例えばC〜C18イソアルカン(イソパラフィンとしても知られる)、イソドデカン、イソデカン、例えば、Isopar又はPermethylの商品名で販売されている油、及びそれらの混合物。また挙げられるのは、ネオペンタン酸イソヘキシル又はイソデシルである、
− 揮発性C〜C10ペルフルオロアルカン、例えばドデカフルオロペンタン、テトラデカフルオロヘキサン又はデカフルオロペンタン、
− 揮発性ペルフルオロシクロアルキル、例えば、F2 Chemicals社によりそれぞれFlutec PC10、Flutec PC30及びFlutec PC60の名称で販売されている、ペルフルオロメチルシクロペンタン、1,3−ペルフルオロジメチルシクロヘキサン及びペルフルオロデカリン、並びにまたペルフルオロジメチルシクロブタン及びペルフルオロモルホリン、
− 以下の式
CH−(CH−[Z]−X−CF
に相当する揮発性フルオロアルキル又はヘテロフルオロアルキル化合物[式中、tは、0又は1であり、nは、0、1、2又は3であり、Xは、2個から5個の炭素原子を含有する、直鎖状又は分枝状の二価のペルフルオロアルキル基であり、Zは、O、S又はNRを表し、Rは、水素、−(CH−CH又は−(CF−CF基であり、mは、2、3、4又は5に等しい]。
揮発性フルオロアルキル又はヘテロフルオロアルキル化合物のなかでも、3M社によりMSX 4518(登録商標)、HFE−7100(登録商標)の名称で販売されているメトキシノナフルオロブタン、並びに3M社によりHFE−7200(登録商標)の名称で販売されるエトキシノナフルオロブタンが特に挙げられる。
好ましくは、溶媒は、その沸点が200℃未満であるように選択される。
特定の一実施形態によれば、非シリコーン有機溶媒は、エタノール、イソプロパノール、アセトン及びイソドデカンから選択される。
揮発性シリコーン溶媒として挙げられるのは、2個から7個のケイ素原子を含有する直鎖又は環状シリコーンから選択される、低粘度のシリコーン化合物であり、これらのシリコーンは任意選択で、1個から10個の炭素原子を含有するアルキル又はアルコキシ基を含み、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルエチルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、及びデカメチルテトラシロキサン、及びそれらの混合物である。特定の一実施形態によれば、シリコーン化合物は、シクロペンタジメチルシロキサン及びドデカメチルシクロヘキサシロキサンから選択される。
特定の一実施形態によれば、揮発性シリコーン溶媒は、50センチストーク未満の粘度を有する。
揮発性シリコーンは、好ましくは環状であり、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン及びデカメチルテトラシロキサンから選択される。
例として挙げられるのは、Dow Corning社によりDC−245の名称で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、Dow Corning社によりDC−200 Fluid 1 cStの名称で販売されているオクタメチルトリシロキサン、及びDow Corning社によりDC−200 Fluid 1.5 cStの名称で販売されているデカメチルテトラシロキサンである。
この環状揮発性シリコーンは、一般に、低粘度、例えば25℃で5cSt未満の粘度を有する。
好ましくは、揮発性シリコーンは環状であり、Dow Corning社によりDC−245の名称で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサンである。
好ましくは、化粧用組成物は、20%未満の揮発性溶媒、好ましくは、10%未満の揮発性溶媒を含み、より一層優先的には、化粧用組成物は、揮発性溶媒を含まない。
この第1の変形実施形態において、組成物は、その温度が下降して、その融点以下の値に戻るときに固化する。
B.粒子を分散状態で含有する流体組成物
組成物の第2の変形実施形態によれば、組成物は、室温で流体であり、少なくとも粒子を分散状態で液体媒体中に含有し、前記組成物は、前記粒子の凝集を介して固化可能である。
本発明の目的では、「流体」という用語は、本発明による組成物が固体でない事実を特徴づけることが意図されている。換言すれば、それは、流動特性を有するのに十分な流動性を明示する。
この変形実施形態によれば、本発明による組成物は、有利には、室温及び大気圧で、100Pa.s未満、好ましくは0.01Pa.sから50Pa.sの間、好ましくは0.1Pa.sから50Pa.sの間、より優先的には5Pa.sから50Pa.sの間の粘度を有していてもよく、粘度は、Rheomat RM100(登録商標)機器を使用して特に測定される。
本発明の文脈において、それは液体媒体中に分散された粒子の再構成であり、これは粒子の固体への固化をもたらす。
これをするために、組成物は、組成物の総質量に対して、10質量%から55質量%、好ましくは12質量%から50質量%の粒子を分散状態で含んでいてもよい。
固体状態のこれらの粒子は、本発明による組成物において、関連液体媒体中に分散された状態で存在する。したがって、本発明による組成物は、コロイド又は懸濁液の形態であってもよい。
前述のとおり、化粧用組成物は、分散状態の粒子の凝集を介して固化可能である。
粒子は、液体媒体の温度上昇及び/又は蒸発の作用下で凝集する。したがって、組成物は、流体状態からより粘度の高い状態、より一層良好には固体状態へと移行する。
本発明の目的では、「凝集」という用語は、十分に粘着性の物質又は堆積物が得られ、前記物質又は堆積物が単離できることを意味する。
したがって、巨視的に連続的で、好ましくは粘着性の堆積物が得られる。好ましくは、個別に操作できる単離可能な堆積物が得られる。例えば、かかる堆積物は、非粘着性表面、例えばPTFEコーティング又はシリコーンコーティング表面上にキャストすることにより堆積物がもたらされるときに得られる。
結果として、本発明は、凝集により固化するが、粘着性にはならない組成物とは異なる。例えば、本発明による組成物は、乾燥時に凝集する、水及び顔料を含有する組成物とは異なる。詳細には、このとき得られた堆積物は、粉末状であり、粘着性ではない。
したがって、好ましい一実施形態によれば、本発明による流体化粧用組成物は、粒子の凝集を介したその固化後に、好ましくは耐水性である、粘着性の物質又は堆積物を提供する。特に、かかる粘着性物質又は堆積物は、10%以下、好ましくは5%以下、より一層優先的には3%以下の吸水率を有する。
本発明の目的では、「吸水率」という用語は、25℃(室温)での水中での浸漬の60分後に物質又は堆積物により吸収される水のパーセンテージを意味する。
吸水率は、300μアプリケータを使用して、テフロンテープの層を備えるガラスプレート上に堆積され、次に30℃で24時間、恒温維持プレート上で乾燥させた、300μm厚(乾燥前)の組成物の層について測定される。約1cmの3つの断片を乾燥フィルムから切り出し、次に質量測定し(質量測定M1)、次に水中に60分間浸漬した。浸漬後、過剰な表面の水を除去するためフィルムの断片を拭き、次に再び質量測定した(質量測定M2)。M2−M1の差は、フィルムにより吸収された水の量に相当する。吸水率は、[(M2−M1)/M1]×100に等しく、フィルムの質量に対する水の質量パーセントとして表される。
したがって、一実施形態によれば、液体媒体中に分散された粒子の凝集は、前記液体媒体の少なくとも部分的な、或いは完全な蒸発により誘導できる。
好ましくは、この実施形態によれば、前記液体媒体の蒸発は、45℃から90℃の間、好ましくは50℃から80℃の間の温度で実施される。
液体媒体の蒸発はまた、特に、例えばヘアドライヤーを使用して、強制換気により刺激することにより、室温で実施できる。
したがって、本発明によるかかる組成物は、主に水に最も一般的に代表される液体成分の部分的又は全体的な蒸発を介した増粘に役立つ。
上述のとおり、本発明による組成物は、その液体成分を形成するこの蒸発現象に供され、固化して、最終的には、完全に粘着性の固体物質を形成するという利点を有する。
この現象は、物質のある状態から別の状態への移行中の、本当の意味での相転移、例えば結晶化と区別されるべきである。
前に見たとおり、化粧用組成物は、分散状態の粒子及び液体媒体を含む。
前記液体媒体は、例えば、水、エタノール又はそれらの混合物から選択できる。
分散状態の粒子は、ワックス、フィルム形成ポリマー、及びそれらの混合物から選択でき、特に、フィルム形成ポリマー及びワックスの混合物から選択できる。
特に、それは、ワックスエマルジョン、水中のワックスの微粒分散体、無水溶媒中のワックスの分散体或いは水中に分散されたフィルム形成ポリマーの問題でありうる。
好ましくは、化粧用組成物は、分散状態の粒子及び液体媒体の形態での1つ又は複数のフィルム形成ポリマーを含む。
ワックス
それは特に、上に定義したワックスであってもよい。
本発明の一実施形態によれば、本発明による組成物は、有利には、組成物の総質量に対して、0質量%から35質量%、特に5質量%から30質量%のワックス、或いは10質量%から25質量%のワックスを含む。
別の一実施形態において、本発明による組成物は、組成物の総質量に対して、8質量%未満、或いは3質量%未満、なおより一層良好には1質量%未満のワックスの量を含む。
本発明の文脈において、特に有利なワックスとして挙げられるのは、有利には微粒分散体の形態のカルナウバワックス、例えばChimex社によりMexoryl SAPの名称で販売されているものである。
フィルム形成ポリマー
本発明による組成物は、好ましくは、少なくともフィルム形成ポリマー粒子の水性分散体、及び任意選択で少なくとも1種の追加のフィルム形成ポリマー(粒子の水性分散体、例えば水溶性フィルム形成ポリマーの形態では存在しない)を含む。
本特許出願において、「フィルム形成ポリマー」という用語は、それ自体で、又は、フィルム形成助剤の存在下で、巨視的に連続した堆積物、好ましくは粘着性堆積物、なおより一層良好には、例えば非粘着性表面、例えばテフロン(登録商標)コーティング又はシリコーンコーティングされた表面の上に注ぐことによって前記堆積物を調製するとき、前記堆積物を単離でき、個別に操作できるような粘着性及び機械的特性を有する堆積物を形成可能なポリマーを意味する。
本発明による組成物は、好ましくは、組成物の総質量に対して、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より一層良好には12質量%以上の総固体含有率のフィルム形成ポリマーを含む。
本発明による組成物は、好ましくは、組成物の総質量に対して、10質量%から55質量%、特に12質量%から50質量%の範囲の総固体含有率のフィルム形成ポリマーを含む。
特に、本発明による組成物は、好ましくは、1種又は複数のフィルム形成ポリマーから形成される粒子の少なくとも水性分散体を含む。
それはまた、少なくとも1種の水溶性フィルム形成ポリマーを含んでいてもよい。
したがって、本発明による組成物は、水性分散体の形態で存在するフィルム形成ポリマー粒子とは異なる、少なくとも1種の追加のフィルム形成ポリマーを含んでいてもよい。
この(これらの)「水溶性」の追加のフィルム形成ポリマーの含有率は、組成物の総質量に対して、好ましくは10質量%以下、より一層優先的には5質量%以下、より一層良好には2質量%以下である。
水性分散体中のフィルム形成ポリマー
組成物の前記調製において水性分散体中の粒子の形態で存在するかかるフィルム形成ポリマーは、(疑似)ラテックス、すなわちラテックス又は擬ラテックスとして一般に知られている。これらの分散体を調製するための手法は、当業者によく知られている。
本発明における使用に好適な分散体は、1種又は複数のタイプの粒子を含んでいてもよく、これらの粒子は、それらの粒径、それらの構造及び/又はそれらの化学的性質に関して、場合によって変化する。
本発明による組成物は、組成物の総質量に対して、10質量%以上の総固体含有率のフィルム形成ポリマー粒子を水性分散体形態で含んでいてもよい。
有利には、本発明による組成物は、組成物の総質量に対して、12質量%以上の総固体含有率のフィルム形成ポリマー粒子を水性分散体形態で含む。
本発明による組成物は、好ましくは、組成物の総質量に対して、10質量%から55質量%、より一層良好には12質量%から50質量%の範囲の総固体含有率のフィルム形成ポリマーを含む。
水性分散体形態で存在するフィルム形成ポリマー粒子の総含有率は、粒子の総質量に対して、好ましくは30質量%以上、優先的には40質量%以上である。
これらの粒子は、アニオン性、カチオン性又は中性の性質のものであってもよく、異なる性質の粒子の混合物を構成できる。
本発明の組成物において使用できるフィルム形成ポリマーのなかでも、フリーラジカルタイプ又は重縮合物タイプの合成ポリマー、及び天然由来のポリマー、並びにそれらの混合物が挙げられる。一般に、これらのポリマーは、ランダムポリマー、A−Bタイプのブロックポリマー、マルチブロックコポリマーA−B−A、或いはABCDタイプのもの等、或いはグラフトポリマーであってもよい。
フリーラジカルフィルム形成ポリマー:
「フリーラジカルポリマー」という用語は、(重縮合物とは異なり)不飽和、特にエチレン性モノマーの重合により得られるポリマーを意味し、各モノマーは、単独重合可能である。
フリーラジカルタイプのフィルム形成ポリマーは、特にアクリル及び/又はビニルホモポリマー又はコポリマーであってもよい。
ビニルフィルム形成ポリマーは、少なくとも1つの酸基を含有するエチレン性不飽和モノマー、及び/又はこれらの酸モノマーのエステル、及び/又はこれらの酸モノマーのアミドの重合から得られる。
使用できる、少なくとも1つの酸基を含有するエチレン性不飽和モノマー、又は酸基を保有するモノマーには、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸又はイタコン酸が含まれる。(メタ)アクリル酸及びクロトン酸が特に使用され、より具体的には(メタ)アクリル酸が使用される。
酸モノマーのエステルは、有利には、(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリレートとしても知られる]から選択され、とりわけ、アルキルの、特にC〜C20、より具体的にはC〜Cアルキルの(メタ)アクリレート、アリールの、特にC〜C10アリールの(メタ)アクリレート、及びヒドロキシアルキルの、特にC〜Cヒドロキシアルキルの(メタ)アクリレートから選択される。
挙げられる(メタ)アクリル酸アルキルのなかには、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル及びメタクリル酸ラウリルがある。
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルのなかでも挙げられるのは、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル及びメタクリル酸2−ヒドロキシプロピルである。
(メタ)アクリル酸アリールのなかでも挙げられるのは、アクリル酸ベンジル及びアクリル酸フェニルである。
(メタ)アクリル酸エステルは、特に(メタ)アクリル酸アルキルである。
本発明によれば、エステルのアルキル基は、フッ素化されているか又は過フッ素化されているかのいずれかでありえ、すなわちアルキル基の水素原子の一部又は全部が、フッ素原子に置き換えられている。
酸モノマーのアミドとして挙げられるのは、例えば、(メタ)アクリルアミド、特にN−アルキル(メタ)アクリルアミド、特にN−(C〜C12アルキル)(メタ)アクリルアミドである。挙げられるN−アルキル(メタ)アクリルアミドのなかには、N−エチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド及びN−t−オクチルアクリルアミドがある。
ビニルフィルム形成ポリマーもまた、ビニルエステル及びスチレンモノマーから選択されるモノマーの単独重合又は共重合により得られる。特に、これらのモノマーは、酸モノマー及び/又はこれらのエステル及び/又はこれらのアミド、例えば上述のものと重合されていてもよい。
挙げられるビニルエステルの例には、酢酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニル及びt−ブチル安息香酸ビニルがある。
挙げられるスチレンモノマーには、スチレン及びα−メチルスチレンがある。
列挙されるモノマーは限定されず、アクリル及びビニルモノマーのカテゴリー(シリコーン鎖で修飾されたモノマーを含む)に含まれる、当業者に知られている任意のモノマーを使用することが可能である。
また使用できるビニルポリマーには、シリコーンアクリルポリマーが含まれる。
ポリウレタン、ポリ尿素、ポリエステル、ポリエステルアミド及び/又はアルキドからなる群から選択される少なくとも1種のポリマーの既存の粒子の内部及び/又は部分的に表面での、1種又は複数のフリーラジカルモノマーのフリーラジカル重合から得られるポリマーも挙げられる。これらのポリマーは、一般に、「ハイブリッドポリマー」と称される。
重縮合物:
重縮合物タイプのフィルム形成ポリマーとして、アニオン性、カチオン性、非イオン性又は両性ポリウレタン、アクリルポリウレタン、ポリビニルピロリドン−ポリウレタン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリ尿素、ポリ尿素/ポリウレタン、及びシリコーンポリウレタン、並びにこれらの混合物が挙げられる。
フィルム形成ポリウレタンは、例えば、単独で又は混合物として、
− 脂肪族及び/若しくは脂環式及び/若しくは芳香族ポリエステル由来のブロック、並びに/又は
− 分枝状若しくは非分枝状シリコーンブロック、例えばポリジメチルシロキサン若しくはポリメチルフェニルシロキサン、並びに/又は
− フルオロ基を含むブロック
から選択される少なくとも1つのブロックを含む、脂肪族、脂環式又は芳香族のポリウレタン、ポリ尿素/ウレタン、又はポリ尿素コポリマーであってもよい。
本発明において定義されるフィルム形成ポリウレタンはまた、分枝状若しくは非分枝状ポリエステルから得られるか、又はジイソシアネート及び二官能性有機化合物(例えばジヒドロ、ジアミノ又はヒドロキシアミノ)との反応により修飾される不安定水素を含み、またカルボン酸若しくはカルボキシレート基、又はスルホン酸若しくはスルホネート基、或いは中和可能な第3級アミン基若しくは第4級アンモニウム基のいずれかも含む、アルキドから得られる。
フィルム形成重縮合物のなかでは、ポリエステル、ポリエステルアミド、脂肪鎖ポリエステル、ポリアミド及びエポキシエステル樹脂も挙げられる。
ポリエステルは、既知の方法で、ポリオール、特にジオールとのジカルボン酸の重縮合により得られる。
ジカルボン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族であってもよい。挙げられるかかる酸の例には、シュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸、ジグリコール酸、チオジプロピオン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸がある。これらのジカルボン酸モノマーは、単独で、又は少なくとも2つのジカルボン酸モノマーの組合せとして使用できる。これらのモノマーのなかでも、特に選択されるものは、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸である。
ジオールは、脂肪族、脂環式及び芳香族ジオールから選択できる。使用されるジオールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジメタノール及び4−ブタンジオールから特に選択される。使用できる他のポリオールは、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール及びトリメチロールプロパンである。
ポリエステルアミドは、ポリエステルのそれと同様の方法で、ジアミン又はアミノアルコールとの二酸の重縮合により得られる。使用できるジアミンは、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、及びメタ−又はパラ−フェニレンジアミンである。使用できるアミノアルコールは、モノエタノールアミンである。
天然由来のポリマー:
本発明において使用できるのは、任意選択で修飾された天然由来のポリマー、例えばセラック樹脂、サンダラックゴム、ダンマル樹脂、エレミ樹脂、コーパル樹脂、水に不溶性のセルロース系ポリマー、例えばニトロセルロース、修飾セルロースエステル、例えば特にカルボキシアルキルセルロースエステル、例えば特許文献6に記載のもの、及びこれらの混合物である。
本発明の特定の一実施形態によれば、分散状態の前記少なくとも1種のフィルム形成ポリマーは、アクリルポリマー分散体、ポリウレタン分散体、スルホポリエステル分散体、ビニル分散体、酢酸ポリビニル分散体、ビニルピロリドン、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド及びラウリルジメチルプロピルメタクリルアミドアンモニウムクロリドターポリマー分散体、ポリウレタン/ポリアクリルハイブリッドポリマーの分散体及びコアシェルタイプの粒子の分散体、並びにこれらの混合物から選択される。
本発明による組成物の調製に好適な様々なタイプの水性分散体、特に市販の水性分散体を、下に詳述する。
1/したがって、本発明の好ましい一実施形態によれば、ポリマー粒子の水性分散体は、アクリルポリマーの水性分散体である。
アクリルポリマーは、スチレン/アクリレートコポリマー、特に、少なくとも1つのスチレンモノマーと、少なくとも1つの(メタ)アクリル酸アルキルC〜C18モノマーとの重合から得られるコポリマーから選択されるポリマーでありうる。
本発明において使用できるスチレンモノマーとして、挙げられる例には、スチレン及びα−メチルスチレン、特にスチレンが含まれる。
(メタ)アクリル酸アルキルC〜C18モノマーは、特に(メタ)アクリル酸アルキルC〜C12、より具体的には(メタ)アクリル酸アルキルC〜C10である。(メタ)アクリル酸アルキルC〜C18モノマーは、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル及び(メタ)アクリル酸ステアリルから選択できる。
水性分散体中のアクリルポリマーとして、本発明により使用できるのは、BASF社によりJoncryl SCX−8211(登録商標)の名称で販売されている若しくはInterpolymer社によりSyntran 5760cgの名称で販売されているスチレン/アクリレートコポリマー、BASF社によりAcronal(登録商標) DS−6250の参照名で販売されているアクリルポリマー、BASF社によるアクリルコポリマーJoncryl(登録商標) 95である。
2/本発明の一実施形態によれば、ポリマー粒子の水性分散体は、特にアニオン性の形態の、ポリエステル−ポリウレタン及び/又はポリエーテル−ポリウレタン粒子の水性分散体である。
本発明により使用されるポリエステル−ポリウレタン及びポリエーテル−ポリウレタンのアニオン性は、それらの構成単位中の、カルボン酸又はスルホン酸官能基を保有する基の存在による。
本発明により使用されるポリエステル−ポリウレタン又はポリエーテル−ポリウレタン粒子は、一般に水性分散体形態で販売されている。
現在市販されている前記分散体の粒子含有率は、分散体の総質量に対して、約20質量%から約60質量%の範囲である。
本発明による組成物において使用できるアニオン性ポリエステル−ポリウレタン分散体のなかでも、特に挙げられるのは、Noveon社によりAvalure UR 405(登録商標)の名称で、又はBayer Material Science社によりBaycusan C1004の名称で販売されている製品である。
本発明により使用できるアニオン性ポリエーテル−ポリウレタン粒子の分散体のなかでも、特に挙げられるのは、Noveon社によりAvalure UR 450(登録商標)の名称で、及びDSM社によりNeorez R 970(登録商標)の名称で販売されている製品である。
本発明の特定の一実施形態によれば、上で定義したアニオン性ポリエステル−ポリウレタン粒子、及びまた上で定義したアニオン性ポリエーテル−ポリウレタン粒子からなる市販の分散体の混合物を使用できる。
例えば、Sancure 861(登録商標)の名称で販売されている分散体からなる混合物、又はAvalure UR 405(登録商標)の名称で販売されている製品とAvalure UR 450(登録商標)の名称で販売されている製品との混合物を使用でき、これらの分散体はNoveon社により販売されている。
3/本発明の別の特定の一実施形態によれば、使用される水性分散体は、それぞれのガラス転移温度(T)が異なる、粒子の形態の少なくとも2種のフィルム形成ポリマーの混合物を含む。
特に、本発明の一実施形態によれば、本発明による組成物は、分散状態の少なくとも1種の第1のフィルム形成ポリマー、及び分散状態の少なくとも1種の第2のフィルム形成ポリマーを含んでいてもよく、前記第1及び第2のポリマーは、異なるT値を有し、好ましくは第1のポリマーのT(Tg1)は、第2のポリマーのT(Tg2)よりも高い。特に、Tg1値とTg2値との間の差は、絶対値で少なくとも10℃、好ましくは少なくとも20℃である。
より正確には、それは、許容される水性媒体中に、
a)水性媒体中に分散された、20℃以上の少なくとも1つのガラス転移温度Tg1を有する第1のフィルム形成ポリマーの粒子、及び
b)水性媒体中に分散された、70℃以下の少なくとも1つのガラス転移温度Tg2を有する第2のフィルム形成ポリマーの粒子
を含む。
この分散体は、一般に、2種のフィルム形成ポリマーの水性分散体を混合することから得られる。
第1のフィルム形成ポリマーは、20℃以上、特に20℃から150℃の範囲、有利には40℃以上、とりわけ40℃から150℃の範囲、特に50℃以上、とりわけ50℃から150℃の範囲の、少なくとも1つのガラス転移温度Tg1を有する。
第2のフィルム形成ポリマーは、70℃以下、とりわけ−120℃から70℃の範囲、特に50℃未満、とりわけ−60℃から+50℃の範囲、より具体的には−30℃から30℃の範囲の、少なくとも1つのガラス転移温度Tg2を有する。
ポリマーのガラス転移温度(T)の測定は、下に記載するとおり、DMTA(動的機械温度分析)により実施される。
ポリマーのガラス転移温度(T)を測定するために、粘弾性試験がフィルムの試料に対して、「Polymer laboratories社」製のDMTA機器を用いて実施される。このフィルムは、テフロン(登録商標)コーティングされたマトリックスにフィルム形成ポリマーの水性分散体を注ぐことにより調製され、次に120℃で24時間乾燥させられる。次に、フィルムが得られ、このフィルムから標本を(例えばパンチを使用して)切り出す。これらの標本は、典型的には、厚さ約150μm、幅5mmから10mmであり、有用な約10mmから15mmの長さを有する。引張応力をこの試料にかける。試料は、0.01Nの静的力を受け、その上に1Hzの周波数で±8μmの正弦波変位(sinusoidal displacement)を重ね合わせる。試験は、低レベルの変形で、線形範囲においてこのように実施される。この引張応力は、1分当たり3℃の温度変化で、−150℃から+200℃の範囲の温度で、試料に印加される。
試験したポリマーの複素弾性率E*=E’+iE”を、温度の関数としてこのように測定する。
これらの測定から、動的係数E’及びE”並びに減衰能:tgδ=E”/E’を推定する。
次に、Tgδ値の曲線を温度の関数としてプロットし、この曲線は、少なくとも1つのピークを提示する。ポリマーのガラス転移温度Tは、このピークの頂点の温度に相当する。
曲線が少なくとも2つのピークを提示する場合(この場合、ポリマーは少なくとも2つのT値を提示する)、試験したポリマーのTとして取られた値は、曲線が最大振幅のピークを提示する温度である(すなわち、最大のTgδ値に相当し、この場合、「優勢な」Tのみが試験したポリマーのT値とみなされる)。
本発明において、ガラス転移温度Tg1は、第1のフィルム形成ポリマーが少なくとも2つのT値を提示する場合、その「優勢な」T(前に定義した意味で)に相当し、ガラス転移温度Tg2は、第2のフィルム形成ポリマーが少なくとも2つのT値を提示する場合、その「優勢な」Tに相当する。
第1のフィルム形成ポリマー及び第2のフィルム形成ポリマーは、互いに独立に、フリーラジカルポリマー、重縮合物、及び前に定義したガラス転移温度特性を有する、前に定義した天然由来のポリマーから選択できる。
水性分散体中の第1のフィルム形成ポリマーとして、DSM社によりNeoRez R−989(登録商標)の名称で、BASF社によりJoncryl95及びJoncryl(登録商標)8211の名称で販売されている水性ポリマー分散体を使用できる。
水性分散体中の第2のフィルム形成ポリマーとして、例えば、Noveon社によりAvalure(登録商標)UR−405、Avalure(登録商標)UR−460の名称で、又はICAP社によりAcrilem IC89RT(登録商標)の名称で、DSM社によりNeocryl A−45の名称で販売されている水性ポリマー分散体を使用できる。
水性分散体のフィルム形成ポリマーAvalure(登録商標)UR−460は、ポリテトラメチレンオキシドとテトラメチルキシリレンジイソシアネートとイソホロンジイソシアネートとジメチロールプロピオン酸との重縮合によって得られるポリウレタンである。
本発明の最も特に好ましい一実施形態によれば、水性分散体中の第1及び第2のフィルム形成ポリマーとして、スチレン/アクリレートポリマー分散体、例えばBASF社によりJoncryl 8211(登録商標)の参照名で販売されている分散体と、アクリルポリマー分散体、例えばDSM社によりNeocryl A−45(登録商標)の参照名で販売されている分散体との組合せが使用される。
別の好ましい一実施形態によれば、水性分散体中の第1のフィルム形成ポリマーとして、アクリルポリマー分散体、例えばBASF社によりJoncryl 95(登録商標)の参照名で販売されている分散体を使用し、第2のフィルム形成ポリマーとして、DSM社によりAvalure UR405(登録商標)の参照名で販売されているアニオン性ポリウレタンポリマーの分散体が使用される。
フィルム形成ポリマーの水性分散体として、以下を使用できる。
− BASF社によりAcronal DS−6250(登録商標)、DSM社によりNeocryl A−45(登録商標)、Neocryl XK−90(登録商標)、Neocryl A−1070(登録商標)、Neocryl A−1090(登録商標)、Neocryl BT−62(登録商標)、Neocryl A−1079(登録商標)及びNeocryl A−523(登録商標)、BASF社によりJoncryl 95(登録商標)及びJoncryl 8211(登録商標)、大東化成工業株式会社によりDaitosol 5000 AD(登録商標)又はDaitosol 5000 SJ、Interpolymer社によりSyntran 5760 CGの名称で販売されているアクリル分散体、
− DSM社によりNeorez R−981(登録商標)及びNeorez R−974(登録商標)、Noveon社によりAvalure UR−405(登録商標)、Avalure UR−410(登録商標)、Avalure UR−425(登録商標)、Avalure UR−450(登録商標)、Sancure 875(登録商標)、Avalure UR 445(登録商標)及びAvalure UR 450(登録商標)、Bayer社によりImpranil 85(登録商標)、並びにBayer Material Science社によりBaycusan C1004(登録商標)の名称で販売されているポリウレタンの水性分散体、
− Eastman Chemical Products社によりEastman AQ(登録商標)のブランド名で販売されているスルホポリエステル、
− ビニル分散体、例えばMexomere PAM、酢酸ポリビニルの水性分散体、例えばNisshin Chemical社製Vinybran(登録商標)又はUnion Carbide社により販売されている製品、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド/ラウリルジメチルプロピルメタクリルアミドアンモニウムクロリドターポリマーの水性分散体、例えばISP社製Styleze W(登録商標)、
− ポリウレタン/ポリアクリルハイブリッドポリマーの水性分散体、例えばAir Products社によりHybridur(登録商標)の参照名で販売されている製品、又はNational Starch社製Duromer(登録商標)、
− コアシェルタイプの粒子の分散体、例えばArkema社によりKynar(登録商標)の参照名で販売されている製品(コア:フッ素化、シェル:アクリル)、或いはUS 5 188 899に記載のもの(コア:シリカ、シェル:シリコーン)、並びにそれらの混合物。
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、アクリル系フィルム形成ポリマー及び誘導体、特にスチレン−アクリル系フィルム形成ポリマー及び誘導体の水性分散体、並びにポリウレタンポリマー、特にポリエステル−ポリウレタン系ポリマー及びその誘導体の水性分散体、並びにこれらの混合物から選択される粒子の水性分散体を含む。
本発明の文脈において、特に有利なフィルム形成ポリマーとして、ラテックス、例えば、Interpolymer社によりSyntran 5760 CGの名称で販売されている製品が挙げられる。
特定の一実施形態によれば、ワックスの総含有率及びフィルム形成ポリマー粒子の総含有率は、ワックスのフィルム形成ポリマー粒子に対する質量比を1/2以上、より一層良好には2/3以上とするものである。
好ましくは、この比は、両端を含む1/2から2の間、より一層優先的には2/3から3/2の間である。
特定の一実施形態によれば、ワックスの総含有率及びフィルム形成ポリマー粒子の総含有率は、ワックス粒子と前記フィルム形成ポリマー粒子との質量比を1/2以上、より一層良好には2/3以上とするものであり、両方とも優先的には水性分散体中の粒子の形態で存在し、フィルム形成ポリマーは、アクリル系フィルム形成ポリマー及び誘導体、特にスチレン−アクリル系フィルム形成ポリマー及び誘導体の水性分散体、並びにポリエステル−ポリウレタンハイブリッドポリマーの水性分散体、並びにこれらの混合物から選択される。
例えば、この比は、両端を含む1/2から2の間、より一層優先的には2/3から3/2の間である。
好ましくは、分散状態の粒子は、ワックス、ラテックス、及びそれらの混合物から選択できる。
特定の一実施形態によれば、本発明による組成物は、カルナウバ及びラテックスの微粒分散体の少なくとも1つの混合物を含む分散微粒子からなる。
組成物は、高圧容器内に包装でき、高圧噴射ガスを含んでいてもよい。
成形中に、組成物を、液体媒体の蒸発温度を超えて加熱できる。
組成物を、液体媒体の蒸発を加速するよう、例えば空気流により成形中に換気できる。
顎部の開口部もまた、液体媒体の蒸発に貢献してもよい。
液体媒体の特定の吸収器が、成形中又はその前に導入されてもよい。このとき、溶媒が吸収により少なくとも部分的に除去される。
型は、それが使い捨てである場合は特に、液体媒体に特化した吸収器を含んでいてもよい。
デバイスは、組成物の乾燥を補助するシステムを含んでいてもよく、前記システムは、エネルギーを、特に光又は熱の形態で提供し、及び/又は、通気路、空気の吸出し及び/又は吹出しを含む。
一方又は両方の顎部は、乾燥用化合物、例えばカルシウム塩を入れるためのシステムを有することがありうる。
型は、吸収材を含んでいてもよく、又は、吸収材若しくは乾燥材で被覆されていてもよく、これらは特にセラミック若しくは多孔質材、又は吸収能のある化学活性剤、例えばシリカゲル又は少なくとも1種の化合物、例えばエアロゲル、クレイ、ベントナイト、カルシウム又はコバルト若しくは銅塩(塩素酸塩、硫酸塩)、ハロゲン化リチウム、炭酸カリウム、硫酸マグネシウム又は硫酸ナトリウム、又は有機化合物、例えば糖である。
処理されるケラチン繊維を、型に導入する前に、上述の吸収材で被覆できる。
C.活性化可能な化合物を含む流体組成物
その第1、第2及び第3の態様にとりわけ好適な組成物の第3の変形実施形態によれば、本発明による方法又はアセンブリにおける化粧用組成物は、室温で流体であり、物理的又は化学的刺激により活性化可能な少なくとも1種の化合物を含有し、前記化粧用組成物は、自己反応及び/又は少なくとも1種の追加の化合物との相互作用により前記化合物の活性化形態が固体物質へ変換されることを介して固化可能である。
本発明の目的では、「流体」という用語は、本発明による組成物が固体でない事実を特徴づけることが意図されている。換言すれば、それは、流動特性を有するのに十分な流動性を明示する。
このようにして、かかる組成物は、有利には、室温及び大気圧で、100Pa.s未満、好ましくは0.1Pa.sから50Pa.sの間、好ましくは1Pa.sから50Pa.sの間の粘度を有していてもよく、粘度は、Rheomat RM100(登録商標)機器を使用して特に測定される。
この変形実施形態による組成物は、自己反応及び/又は少なくとも1種の追加の化合物との相互作用により、活性化可能な化合物の活性化形態が固体物質へ変換されることを介して固化に役立つ。
実施される架橋は、AA又はABタイプのものであってもよい。
したがって、組成物は、反応前は流体であり、反応後に固体になる。
本発明の目的では、「活性化可能」な化合物は、物理的又は化学的刺激に応答して特徴的に反応する化合物又は化学種である。
特に、物理的又は化学的刺激は、光、例えばUV若しくは可視光、pH、温度又は含水率の変化、或いは追加の化合物と異なっていてもいなくてもよい少なくとも1種の試薬と接触させることであってもよい。
したがって、かかる刺激に応答して、活性化可能な化合物の活性化形態が固体物質に変換され、次に、それを含有する組成物の固化を誘導する。
第1の実施形態によれば、組成物は、活性化可能な化合物の自己反応により固化可能である。
この実施形態において、活性化可能な化合物は、物理的又は化学的刺激に応答して、それ自体と、又は、それ自体上で反応する。
より具体的には、活性化可能な化合物は、感光性化合物である。
したがって、刺激は、光、例えばUV若しくは可視光の変化であってもよい。かかる刺激は、活性化可能な化合物の架橋を作製できる。
したがって、活性化可能な化合物は、好ましくは、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド又はメタクリルアミド官能基を含むモノマー、オリゴマー又はポリマー、並びに、2+2又は2+4付加環化により反応可能なモノマー、オリゴマー又はポリマー、例えばスチルバゾリウム化合物から選択される。
これらは、有利には、CND Shellac社によりPower Polish(商標) Top Coatの名称で販売されているメタクリレート化合物であってもよい。
2+2又は2+4付加環化により反応可能なオリゴマー又はポリマーとしては、スチルバゾリウム官能基でグラフト化されたポリビニルアルコール/アセテートが特に挙げられる。
第2の実施形態によれば、組成物は、少なくとも1種の追加の化合物との活性化可能な化合物の相互作用により固化可能であり、相互作用は、共有結合又は非共有結合タイプである。
この実施形態において、2つの活性化可能及び追加の化合物は、迅速に反応でき、数分未満で、それらの変換を介して、それらを含有する組成物の所望の固化をもたらしうる。
第1の態様によれば、追加の化合物は、大気中に存在する化合物、例えば水又は酸素であり、活性化可能な化合物は、乾燥性油(siccative oil)、シラン官能基を含むモノマー、オリゴマー又はポリマー、シアノアクリレート、反応性シリコーン、及びそれらの混合物から選択される。
「乾燥性油」という用語は、薄いコーティングとして広げられ、次に空気に曝露されたときに、固体フィルムコーティングへと転換する油を意味することが意図されている。特に、「乾燥性油」という用語は、本発明の文脈において、共役二重結合を含み、好ましくは少なくとも2つの共役二重結合を含み、好ましくは少なくとも3つの共役二重結合を含む油、好ましくはトリグリセリドを意味することが意図されている。
本発明による乾燥性油は、天然由来であってもよい。有利には、乾燥性油は、乾燥性植物油、例えば亜麻仁油、キリ油[Chinese (or Cantonese) wood oil]、オイチシカ油、ベルノニア油、ケシ油、ザクロ油又はマリーゴールド油、これらの植物油のエステル、これらの植物油から得られるアルキド樹脂、及びそれらの混合物から選択できる。アルキド樹脂は、脂肪酸の存在下でのポリオール及びポリ酸又は対応するそれらの無水物の重合により特に得られる、脂肪酸の炭化水素系鎖を含むポリエステルである。これらの脂肪酸は、天然油の大部分、例えば、特に上述の油において、トリグリセリド形態で特に存在する。
本発明における使用に好適な乾燥性油は、化学反応により修飾できる。特に、それは、精製及び/又は部分重合されていてもよい。この点に関して、吹込油及びスタンド油、並びにマレイン化油、エポキシ化油又はボイル油が挙げられる。油の吹込みは、大気中酸素との前記油の重合により特に特徴づけられる。
なかでも特に本発明における使用に好適なシアノアクリレートとして、1%のリン酸で安定化された2−オクチル 2−シアノアクリレート、例えばChemence社により販売されているRite Lok CON895が挙げられる。
有利には、活性化可能な化合物として、エチルシアノアクリレート、特に、Loctite社によりSuperglue 3の名称で販売されている製品もまた挙げられる。
反応性シリコーンは、感湿反応性シリコーンから選択できる。
好ましくは、それらは、GEB社によりJoint & Fixの名称で販売されている反応性シリコーンであると考えられる。
第2の態様によれば、活性化可能な化合物及び追加の化合物はそれぞれ、相補的官能基を有する。
「相補的官能基」という用語は、互いと反応可能な基を意味することが意図されている。
したがって、活性化可能な化合物及び追加の化合物はそれぞれ、求核性化合物及び求電子性化合物であってもよい。
最も特に本発明における使用に好適な求核性化合物及び求電子性化合物のペアとして、ポリ酸無水物又はポリイソシアネートと反応させられるポリオール又はポリアミンが特に挙げられる。
好ましくは、求核性化合物及び求電子性化合物は、ポリアミン及びポリ酸無水物又は2つの別個の反応性シリコーンである。
反応性シリコーンとして最も特に挙げられるのは、Polytek社により販売されているPlatsil gel 10(A:B)反応性シリコーン、或いはDow Corning社により販売されている製品Dow Corning 7−FC4210 ElastomerFilm−Forming Base及びDow Corning社により販売されている製品Dow Corning 7−FC4210 Curing Agentである。
ポリアミン/ポリ酸無水物の例として、また使用できるのは、Ashland社製Gantrez AN−119 BFと混合されるジアミノプロパンである。
活性化可能な化合物及び追加の化合物はまたそれぞれ、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーであってもよい。
本発明における使用に最も特に好適なカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーのペアとして、カチオン性ポリマー、例えばJR 400、四級化多糖(Rhodia社製Jaguar C13Sタイプの四級化グアーガム、四級化HEC)、polyDADMAC、例えばNalco社製ポリクオタニウム−7と組み合わされる、中和された酸官能基(アンモニア水、アミン、強塩基)を有するポリアクリレート又はポリメタクリレート又はコポリマー(例えば、BASF社製UltraHold Strong)がとりわけ挙げられる。
活性化可能な化合物及び追加の化合物はまたそれぞれ、炭酸又はアルギン酸化合物及びカルシウム系化合物であってもよい。
炭酸化合物として、炭酸又は重炭酸ナトリウム、カリウム又はアンモニウムが特に挙げられる。
アルギン酸化合物は、FMC Corporation社製Protanal PH 6160から選択できる。
カルシウム系化合物として、塩化カルシウム及び他のハロゲン化物が挙げられる。
好ましくは、これは、アルギン酸ナトリウムの溶液、例えばISP社によりKelcosolの名称で販売されている製品、及び塩化カルシウムの水性溶液を伴う。
触媒
好ましい一実施形態によれば、組成物はまた、触媒、特に反応を加速させるのに好適なものを含む。
反応性シリコーンの場合の例として、触媒は、チタン誘導体から特に選択できる。
化合物又は組成物の反応性は、従来の経路、例えばエネルギーを、特に光又は熱により提供すること、又は触媒により加速できる。
成形デバイスは、少なくとも1種の試薬を入れるためのシステムを含んでいてもよい。一方又は両方の顎部が、型の1つ又は複数のキャビティ内部で接触する試薬を入れるための少なくとも2つの分離されたシステムを含んでいてもよい。
デバイスは、型の1つ又は複数のキャビティの上流で試薬を混合するためのチャンバーを含んでいてもよい。
デバイスは、トリガリングシステム、例えば照明器、特にIR−、UV−又は可視光照明器を含んでいてもよい。このとき、型は好ましくは、反応のトリガリングに使用される波長を透過させる。
D.延性組成物
その第1及び第2の態様並びにまた第3の態様にとりわけ好適な組成物の第4の変形実施形態によれば、化粧用組成物は延性であり、好ましくは、室温及び室圧で100MPa以下のヤング率を有する。
組成物の、この変形実施形態において、前記組成物は、圧縮又は吸引下で変形可能な型と組み合わされる。
「延性」という用語は、破断することなく可塑的に変形する化粧用組成物の性能を意味する。破断は、可塑的変形により誘導される欠陥、例えばひび割れ又は穴が、致命的となり伝播するときに生じる。したがって、延性は、この伝播に抗する化粧用組成物の能力を反映する。
したがって、検討される組成物は、圧縮下又は吸引下で可塑的に変形し、すなわち、それは、型により与えられた変形を、破断することなく少なくとも部分的に保持する。
特に、組成物は、圧縮下又は吸引下で、変形し、変形可能な型の1つ又は複数のキャビティ内に導入されたケラチン繊維の形状を抱え込む。
好ましくは、化粧用組成物は、室温で0.02barから100barからの間の圧力で変形可能である。
加えて、組成物は好ましくは自己修復性であり、すなわち、それは物質を提供し、この物質は、ひび割れを引き起こす機械的変形に供されたときに、前記ひび割れを修復し、そうすることで、その完全性の全部又は一部を取り戻す。修復作用は、単独で、およそ数分から1時間の範囲の期間内で、ひび割れの2つの端の単純接触により生じる。
特に、組成物は、好ましくはペースト状であり、すなわち、この組成物の粘稠度は、固相と液相との間の中間である。ペースト状組成物の粘度は、有利には0.1Pa.s超、好ましくは25℃で10s−1の剪断速度で1Pa.s超であり、粘度は、Rheomat RM100(登録商標)機器を使用して特に測定される。
したがって、検討される組成物は、室温及び大気圧条件下でそれ自体の質量でクリープしないよう、十分にペースト状である。この場合、組成物は、有利には、ケラチン繊維の統合に役立つ形態で提供されてもよい。例えば、組成物に条線が作られてもよい。条線は、ケラチン繊維をガイドし、物質内での統合を容易にする。
好ましくは、化粧用組成物は、室温及び大気圧で100MPa以下のヤング率を有する。
特にそれは、室温及び大気圧で10MPa以下のヤング率を有する。
ヤング率は、機械的作用に曝露される組成物の強度を特徴づける。したがって、それは、組成物の変化をもたらすために適用される力を、表面積の1単位当たりで特徴づける。
引張試験が、ヤング率を測定するために実施される。フィルムを、長さ80mm、幅15mmの長方形状の標本へと切断する。
試験を、Lloydの名称で販売されているか、又はZwickの名称で販売されている機器上で、乾燥と同じ温度及び湿度条件、すなわち22℃±2℃の温度及び50%±5%の相対湿度で実施する。
標本を、20mm/minの速度で引っ張り、顎部間の距離は50±1mmである。
換言すれば、有利には、本発明による組成物は、乾燥状態で、15%以上、及び好ましくは25%以上の極限ひずみεを有する。
極限ひずみは、厚さ約200μmのフィルムの形態にある本発明の組成物の試料に対して実施される引張試験により決定される。
これらの試験を実施するため、フィルムを、作業長さ33±1mm、作業幅6mmのダンベル状の標本へと切断する。このとき、標本の断面積(S)を以下のとおり定義する。S=幅×厚さ(cm)。この断面積は、応力を計算するために使用される。
試験は、例えば、Lloyd(登録商標) LR5Kの名称で販売されている引張試験機械上で実施する。測定は、室温(20℃)で行われる。
標本を、1分当たり100%伸長する速度に相当する、33mm/分の延伸速度で引っ張る。
このように延伸速度が課され、標本の伸長ΔL及びこの伸長を課すのに要する力Fが、同時に測定される。これらのデータΔL及びFが、応力σ及びひずみεパラメータを決定するために使用される。
このように、ひずみε=([Δ]L/L)×100の関数としての応力σ=(F/S)の曲線が得られ、標本の破断点まで試験が実施され、Lは標本の初期長さである。
極限ひずみεは、試料が破断する点の前のその最大ひずみである(%で表す)。
更に、化粧用組成物は、40%の引張変形後に、80%以下の弾性回復率を示してもよい。
「弾性回復率」という用語は、40%の引張変形後に応力を解放した後の、標本の初期長さへの回復の程度を意味する。したがって、標本の初期長さがLであり、40%の引張変形及び応力の解放後の長さがL(t)である場合、解放からの時間tでの回復R(t)は以下に等しい。100×(1−((L(t)−L)/L)/0.4)。
したがって、L(t)=Lの場合、R(t)=100である。
(t)=1.4×Lの場合、R(t)=0である。
回復試験は、まず、およそ厚さ200μm、長さ6cm、幅1cmの標本を調製することにより実施される。必要に応じて、標本は任意選択で支持フィルム上に生成され、その機械的衝撃は、標本の機械的性質と比較して小さいと判断される。
標本は、その長さの40%の引張変形に、0.1mm/sの速度で供される。次に、応力を解放し、1分間を経過させる。
組成物は、好ましくは、固体に関して濃縮され、結果として強い接着性、又は強い「粘着性」を有する。接着性は、下に示すとおり測定できる。
「Fmax」という用語は、互いの反対側に配置された2つの硬質、不活性、非吸収性の支持体(A)及び(B)それぞれの、38mmの表面を分離するのに要する、伸縮計を使用して測定される最大張力を意味する。表面Aは、前記化粧用組成物で519μg/mmの割合で事前にコーティングされ、24時間、22℃、50%の相対湿度下で乾燥される。表面Bはコーティングされていない。次に、2つの表面を20秒間、3ニュートンの圧縮に供し、最終的に、30秒間、20mm/分の速度で引張ひずみに供する。評価されるスタイリング物質でコーティングされた、互いの反対側に配置された2つの硬質、不活性及び非吸収性の支持体の2つの表面を分離するのに要する張力Fmaxが、伸縮計、例えばLloydタイプ、モデルLR5Kの器具を使用して決定される。硬質、不活性及び非吸収性の固体支持体は、典型的には、ガラスタイプのプラスチックである。本発明によれば、力Fmaxは、優先的には、1N超、好ましくは4N超である。
したがって、化粧用組成物は、組成物の総質量に対して、少なくとも20質量%の固体、好ましくは少なくとも50質量%の固体を含む。
特に、化粧用組成物は、ワックス、例えばカルナウバワックス、ビーズワックス及びパラフィンワックス、油、ガム、例えばアラビアガム、モデリングクレイ、長鎖有機化合物、例えばリン酸セチル、−20℃から20℃の範囲のTを有するポリマー、並びにそれらの混合物から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
本発明の文脈で、示されるT(又はガラス転移温度)値は、ポリマーの構成モノマーの理論的T値から決定される理論的T値であり、参照マニュアル、例えば非特許文献4に見出すことができ、フォックス則(Fox´s law)として知られている以下の関係
Figure 2019502034
に従っており、ωは、検討中のブロックにおけるモノマーiの質量分率であり、Tgiは、モノマーiのホモポリマーのガラス転移温度である。
このように、特に言及しない限り、本出願におけるポリマーのTは、理論的T値である。
ワックス
ワックスとして特に好適なのは、前述のものである。
この変形形態において、カルナウバワックス、ビーズワックス及びパラフィンワックスが、特に有利なワックスとして挙げられる。

本発明における使用に好適な油として、以下のものが挙げられる。すなわち、
− 動物由来の炭化水素系油、
− 植物由来の炭化水素系油、10個から40個の炭素原子を含有する合成エーテル、例えばジカプリリルエーテル、
− 合成エステル、例えば式RCOORの油であり、式中、Rは、1個から40個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状脂肪酸残基を表し、Rは、1個から40個の炭素原子を含有する、とりわけ分枝状の炭化水素系鎖を表し、但しR+R≧10である。エステルは、とりわけ、脂肪酸アルコールエステル、例えばオクタン酸セトステアリル、イソプロピルアルコールエステル、例えばミリスチン酸イソプロピル又はパルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸オクチル、ヒドロキシル化エステル、例えば乳酸イソステアリル又はヒドロキシステアリン酸オクチル、リシノレイン酸アルキル又はポリアルキル、ラウリン酸ヘキシル、ネオペンタン酸エステル、例えばネオペンタン酸イソデシル又はネオペンタン酸イソトリデシル、及びイソノナン酸エステル、例えばイソノナン酸イソノニル又はイソノナン酸イソトリデシルから選択できる。
− ポリオールエステル及びペンタエリスリトールエステル、例えばテトラヒドロキシステアリン酸/テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、
− 12個から26個の炭素原子を含有する分枝状及び/又は不飽和炭素系鎖を保有する、室温で液体の脂肪族アルコール、例えば2−オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール及びオレイルアルコール、
− C12〜C22高級脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸及びリノレン酸、及びそれらの混合物、
− 非フェニルシリコーン油、例えばカプリリルメチコン、並びに
− フェニルシリコーン油、例えばフェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン及び2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート、100cSt以下の粘度を有するジメチコン又はフェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、並びにそれらの混合物、並びにまたこれらの様々な油の混合物。
ガム
本発明に好適なガムとして、アラビアガム、トラガカントガム、カシアガム、ガンボージ、シェラック、カラヤガム、タラガム又はジェランガムが挙げられる。
本発明の文脈において、アラビアガムが特に有利なガムとして挙げられる。
モデリングクレイ
本発明における使用に好適なモデリングクレイとして、プラティシン(platicine)、プラスティリン(plastiline)或いはキャスティレン(castilene)が挙げられる。それらは、それらの展性及び、それらが乾燥しきらず、それゆえそれらの展性を保持するという事実により特徴づけられる。
長鎖有機化合物
本発明に好適な有機化合物として、長い炭素系鎖、特にC18以上のものを含む油が特に挙げられる。
本発明の文脈において、リン酸セチルが有利な長鎖有機化合物として挙げられる。
−20℃から20℃の範囲のTを有するポリマー
本発明における使用に好適な−20℃から20℃の範囲のTを有するポリマーとして、ポリプロピレン、或いはより高いTを有するアクリル及びメタクリルポリマー、ポリウレタン、ポリエステルが挙げられるが、これらの最終物質のTは、可塑剤の使用を通じて低減される。
特に、Eastman Chemicals社によりSulfonic Polyester AQ 1350の名称で販売されているスルホン酸ポリエステルが挙げられ、そのTgは0℃付近である。
組成物は、圧力下で変形し、型の1つ又は複数のキャビティ内に導入されたケラチン繊維、特にヒトケラチン繊維の形状を抱え込んでもよい。
それは、圧縮下で可塑的に変形し、すなわち、少なくとも部分的に型により与えられた変形を保持する。
この場合、成形デバイスは、好ましくは、圧縮に好適である。したがって、デバイスは、1つ又は複数の圧縮変形可能な型部分を含んでいてもよい。したがって、型部分は、少なくとも1つの弾性的に変形可能な物質、特にエラストマー材料及び/又はプラスチックを含んでいてもよい。
着色剤
前述したAからDの変形形態のセットにおいて、組成物が、好ましくは、少なくとも1種の着色剤、特に黒色のもの、又は別の色若しくは複数の他の色のものを含むことが有利である。
新しい2色又は多色効果を特に創出できる。
組成物は、必要に応じて、追加の繊維の色と実質的に同色であってもよい。
この着色剤は、好ましくは、粉末染料、脂溶性染料及び水溶性染料、並びにそれらの混合物から選択される。
好ましくは、本発明による組成物は、少なくとも1種の粉末着色剤を含む。粉末着色剤は、顔料及び真珠層、好ましくは顔料から選択できる。
顔料は、白色であっても有色であってもよく、鉱物及び/又は有機であってもよく、コーティングされていてもされていなくてもよい。鉱物顔料のなかでも、任意選択で表面処理された金属酸化物、特に二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛又は酸化セリウム、並びにまた酸化鉄、酸化チタン又は酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物及びフェリックブルーが挙げられる。挙げられる有機顔料のなかには、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料、及びコチニールカルミン系又はバリウム、ストロンチウム、カルシウム若しくはアルミニウム系のレーキがある。
真珠層は、白色真珠光沢顔料、例えばチタン又はオキシ塩化ビスマスでコーティングされたマイカ、有色真珠光沢顔料、例えば酸化鉄でコーティングされたチタンマイカ、特にフェリックブルー又は酸化クロムでコーティングされたチタンマイカ、上述のタイプの有機顔料でコーティングされたチタンマイカ、及びまたオキシ塩化ビスマス系真珠光沢顔料から選択できる。また挙げられる真珠層の例には、酸化チタン、酸化鉄、天然顔料又はオキシ塩化ビスマスで被覆された天然マイカが含まれる。
市販されている真珠層のなかでも、Engelhard社により販売されている真珠層Timica、Flamenco及びDuochrome(マイカをベースとする)、Merck社により販売されているTimiron真珠層、Eckart社により販売されているPrestigeマイカベース真珠層、並びにSun Chemical社により販売されているSunshine合成マイカベース真珠層が挙げられる。
真珠層は、より具体的には、黄、ピンク、赤、青銅、オレンジ、茶、金及び/又は銅の色又は輝きを有していてもよい。
脂溶性染料は、例えば、Sudan Red、D&C Red 17、D&C Green 6、β−カロテン、ダイズ油、Sudan Brown、D&C Yellow 11、D&C Violet 2、D&C Orange 5、キノリンイエロー及びアナトーである。
好ましくは、本発明による組成物中に含有される顔料は、金属酸化物から選択される。
本発明による組成物はまた、少なくとも1つの微粒子又は非微粒子、水溶性又は水不溶性着色剤を、好ましくは、組成物の総質量に対して、少なくとも0.01質量%の割合で含んでいてもよい。
明らかな理由から、この量は、所望の色効果の強さ及び検討される着色剤により与えられる色の強さに関して有意に変化しがちであり、その調整は明らかに、当業者の能力の範囲内である。
これらの着色剤は、組成物の総質量に対して、0.01質量%から30質量%の範囲、特に、組成物の総質量に対して6質量%から22質量%の範囲の含有率で存在できる。
好ましくは、着色剤は、組成物の総質量に対して2質量%以上、有利には、組成物の総質量に対して、両端を含む6質量%から22質量%の間の含有率で存在する1種又は複数の金属酸化物から選択される。
本発明は、その非限定的な例示的実施形態についての以下の詳細な説明を読むこと及び添付の図面を検討することにより、よりよく理解できる。
開放位置にある、本発明による成形デバイスの一例を表す図である。 閉鎖位置にある、図1のデバイスを表す図である。 矢印IIIに沿った上面図である、図1のデバイスを表す図である。 図1から図3のデバイスの電子回路を概略的に表す図である。 ホットメルト組成物を図1から図3のデバイスとともに使用する場合の温度変化を表す図である。 ホットメルト組成物を使用する場合の、図1から図3のデバイスを用いて実施される方法における様々な工程を表す図である。 直線状成形キャビティの形成を可能にするインプリントを有する型部分を表す図である。 外側を向いた先端を有する、増強された睫毛効果をもたらすための型部分の一例の斜視図である。 図8と類似する、型部分の一変形実施形態の図である。 図9の矢印Xに沿った上面図である。 成形中の枝分かれの形成の別の一例を表す図である。 発展型メイクアップの一例を示す図である。 図12と類似する、発展型メイクアップの他の例の図である。 図12と類似する、発展型メイクアップの他の例の図である。 図12と類似する、発展型メイクアップの他の例の図である。 睫毛上に凹形組成物細片を形成するための型部分の一例を表す図である。 図16の型部分の断面である図である。 細片が上に成形された睫毛フリンジを示す図である。 型部分の一変形実施形態を表す図である。 本発明の第3の態様による、あらかじめ形成された曲線状の組成物細片を含む物品を表す図である。 内側に湾曲した型部分の一例を断面で表す図である。 型の顎部が閉じられて成形配置にある、クランプの形態の本発明によるアセンブリの別の一例を表す図である。 型の顎部が開いた、クランプの形態の本発明によるアセンブリの別の一例を表す図である。 閉じる前の型の一例を概略的に表す図である。 型が表されていない、クランプの形態の本発明によるデバイスの他の例を表す図である。顎部が閉じられた図25Bと同じデバイスの例を示す。 型が表されていない、クランプの形態の本発明によるデバイスの他の例を表す図である。顎部が開いた図25Aと同じデバイスの例を示す。 型が表されていない、クランプの形態の本発明によるデバイスの他の例を表す図である。指を受けるためのハウジングが取り外された、図25A及び図25Bのデバイスを表す。 型が表されていない、クランプの形態の本発明によるデバイスの他の例を表す図である。 型が表されていない、クランプの形態の本発明によるデバイスの他の例を表す図である。 離型システムの一例の使用における様々な工程を表す図である。 離型システムの一例の使用における様々な工程を表す図である。 閉じる前の型の別の一例を表す図である。 ブレードを備えるデバイスの一部の一例を表す図である。 本発明による組成物を使用した、睫毛に対する追加の繊維の接続の2つの例を表す図である。 本発明による組成物を使用した、睫毛に対する追加の繊維の接続の2つの例を表す図である。 睫毛及び組成物を適所に入れる前に、繊維を伴い待機中の型部分を表す図である。 睫毛を適所に入れて組成物を導入した後の型部分を表す図である。 1つの睫毛を含むキャビティを表す図である。 複数の睫毛を含むキャビティを表す図である。 睫毛が導入される型のキャビティ内部の、成形前の本発明による組成物の構成の例を断面で表す図である。 睫毛が導入される型のキャビティ内部の、成形前の本発明による組成物の構成の例を断面で表す図である。 睫毛が導入される型のキャビティ内部の、成形前の本発明による組成物の構成の例を断面で表す図である。 睫毛が導入される型のキャビティ内部の、成形前の本発明による組成物の構成の例を断面で表す図である。 睫毛が導入される型のキャビティ内部の、成形前の本発明による組成物の構成の例を断面で表す図である。 型のキャビティと連通する注入チャネルの一例を表す図である。 圧縮成形の一例の様々な工程を示す図である。 圧縮成形の一例の様々な工程を示す図である。 圧縮成形の一例の様々な工程を示す図である。 型圧縮の一例を示す図である。 型圧縮の一例を示す図である。
図1から図3に表す成形デバイス1は、ユーザーにより操作できるケース100を、上側部分102が第1の型部分2aを有する第1の顎部を担持するフレーム101とともに含む。
フレーム100は、スライドレール104により担持される第2の型部分2bを有する第2の顎部が間で移動できる垂直材103を有する。
このスライドレールは、顎部の間への睫毛の挿入のための、図1に表す最下部位置と、2つの型部分2a、2bが近接又は接触して睫毛上に組成物を成形する、図2に示す最上部位置との間を移動できる。2つの顎部は、図示していないばねにより開放位置に引かれてもよい(may be solicited)。
型部分2bを担持する下顎部は、図3に見られるとおり、その全体を通じて走る電気抵抗110を有し、これは例えばくぼみを形成して伸長する。
下顎部は、ケース100に対して距離sにわたり突き出ていてもよく、上顎部も同様である。
電気抵抗110は、例えば10cmの長さである。
下顎部及び上顎部のそれぞれが、好ましくは、例えばアルミニウムでできた金属プレートを含む。
下側型部分2bを担持するアルミニウムプレートは、例えば、2cmの幅及び2cmの長さである。このプレートは、スライドレール104上の電気抵抗と結合することにより固定される。
図1及び図2の構成の間を下側型部分2bが上方へと移動するコースは、例えば、1から3cmの間、好ましくは約2cmである。
電気抵抗110を通過する電流の強度は、例えば、下顎部のアルミニウムプレートにおいて20秒未満で、24℃の環境における24℃の初期温度から80℃の温度を得るよう選択される。
ケース100は、図4に概略的に表す、デバイス1の機能を制御するための電子回路600を収容してもよい。
検討されている例において、下顎部の上方移動の際にすぐに電気接触器601が活性化し、電子回路600にその情報を伝達することを可能にし、温度プローブ602が、下顎部の温度を知ることができるよう、下顎部内に組み込まれる。
デバイス1は、電子回路600により制御された振動器605を組み込んでいてもよい。この振動器は、例えば、フレーム103又は顎部のうちの一方に近接するケース100内に組み込まれる。振動周波数は、例えば100Hzであり、振幅は0.3mmである。
デバイス1は、必要に応じて、顎部に組み込まれる、冷却を加速するための1つ又は複数のペルチェ素子610を含んでいてもよい。
電子回路600は、第1の工程700において、型の温度をノミナル予熱値T、例えば化粧用組成物の融点を摂氏15度以下で下回る温度に維持するため、図6に示すとおり構成されたコントローラを含む。
この予熱を、とりわけ型部分の一方、例えば図1及び図2の例における下側部分2bのインプリントにのみ組成物を受け入れるとき、型を閉じる前に組成物を受け入れる型部分にのみ適用できる。この場合、予熱は、下側型部分上にのみ実施される。
ユーザーがTを超える温度Tで、例えば組成物の融点Tを5℃超上回って組成物の加熱を作動させるとき、工程710において温度Tに到達し、次にそれを工程711において維持するよう、電子回路600が加熱抵抗110における電流を調節する。
温度Tに到達した指標が、例えば音声及び/又は視覚信号、例えばケース100上のインジケータランプの発光によりユーザーに与えられてもよい。
ユーザーは、自身の睫毛を型部分2a及び2bの間に配置し、配置が正確であると考えるとき、型部分2bを他方の部分2aに近接させるようスライドレール104を移動させることにより、型を時間tにおいて閉じる。
顎部を合わせることは、接触器601により工程712において検出され、これが状態を変化させる。電子回路600はこの場合、工程713において加熱を停止し、必要に応じて、1つ又は複数のペルチェ素子610の存在下でこれらの素子を使用して冷却を加速するよう構成される。
図5は、ユーザーが値Tに到達するよう組成物の加熱を作動させた時間tと、型部分の顎部を合わせることを開始した時間tとの間の温度Tの変化を示す。
時間tにおいて加熱を停止した直後に、振動器605のスイッチを、それがデバイス1に存在するときにはオンにする。
組成物の冷却を実施し、時間tで融点を通過し、温度は時間tに値Tに到達し、T<Tである。
次に、ユーザーは、音声及び/又は視覚信号の発信、例えばケース100上の対応するインジケータランプの発光により、組成物が硬化したという情報を得ることができる。
温度Tに到達するとき、工程716において振動器605のスイッチオフを回路600により制御でき、ユーザーは型部分を開いて、睫毛を離型できる。
上の本発明の第4の態様に相当するこの方法は、上のチャプターAに記載のホットメルト組成物、並びに、任意の形状を有していていよく、図7に示される直線状で平行なインプリント4を有する型部分にとりわけ由来しうる睫毛成形キャビティを用いて実施される。
しかしながら、この方法は、有利には、本発明の第1、第2又は第3の態様により製造された型部分を用いて実施される。
したがって、図8は、例えば図1から図3に表すデバイス1を使用して、睫毛上に組成物を成形することにより複数の先端を形成するための型部分2a又は2bを示す。
型部分のそれぞれ個別のインプリント4は、近位側に単一ストランドセクションを有し、これは、枝分かれ120において2つに分けられて、先端部(tips)としても知られている2つの分枝121を形成する。
したがって、上から見ると型部分は、それぞれY字形である、睫毛を受け入れるためのインプリントを有する。
枝分かれ120は、例えば、個別のキャビティに沿って、その近位端からその長さの1/3から2/3の間の距離に位置し、枝分かれは、好ましくは、図示するとおり、キャビティの長さに沿って半分を超えて位置する。
かかる型部分を含む型の使用中、個別のキャビティ内に導入される各睫毛につき2つの先端部を形成するよう、睫毛をそれぞれ個別のキャビティ内に、近位側のキャビティの入口から枝分かれ120までの距離未満の長さにわたって導入できる。
図9及び図10に示すX字形インプリント4を用いてまた、複数の先端部を作ることができる。
これらの図において、各インプリントが、例えばその長手方向軸Xcに沿って測定されるキャビティの長さの1/3から2/3の間に位置する枝分かれ131において交差する、2つの分枝130を含むことが見て取れる。
検討されている例において、この枝分かれ131は、キャビティの長手方向軸に沿って測定されるその長さの半分未満である、キャビティの近位端133からの距離lにある。
各分枝130の断面積は、図35に示すとおり、その遠位端137に向かって減少してもよい。
検討されている例において、各分枝130は直線状であるが、図示していない一変形形態では、交差する非直線状の分枝を使用できる。
使用中に、睫毛はそれぞれ、X字形ユニットの分枝のうちの1つのみの中に少なくとも部分的に導入されるか、又は、一変形形態として、2つの連続する睫毛が、同じユニットの2つの分枝内に導入される。
型は、図11に示すとおり、睫毛上にグリッドを形成するよう、複数の点で交差するキャビティとともに製造できる。この図では、成形の結果のみが表されており、睫毛は示されていない。かかるグリッドは、とりわけ毛羽立った睫毛の存在下で、睫毛フリンジを平らにし、それゆえそれを整えることに貢献できる。型は、各型部分上に、ハーフグリッド(half−grid)を構成するインプリントを含んでいてもよい。睫毛は、2つの型部分上に閉じられる2つのハーフグリッドの間に挟まれる。
図11において、型が、X字形ユニットを作るためのキャビティ及び逆V字形ユニット又はまとめて結合することなく外側へと収束する直線状の分枝のための他のキャビティを含みうることが見て取れる。
本発明の第2の態様により、図12に示すとおり、睫毛上に睫毛フリンジに沿って変化する成形ユニットの形成を可能にするよう、形状及び/又は間隔又は配向が型に沿って変化する型のキャビティを製造することが可能である。この図では、明確さのため、睫毛自体は示していない。
したがって、第1の区画Z1上に、睫毛上に形成される第1のタイプのユニット、次に区画Z2に沿って第2のタイプのユニット、最後に区画Z3に沿って第3のタイプのユニットがあってもよく、すべてのユニットが異なっている。
図13は、ベースラインに沿って一方の端から反対側の端へと増加する傾向にある型のキャビティの長さに対応する、発展型メイクアップを示す。
長さは、均等に増加しても不均等に増加してもよい。
まぶたへの垂線に対する成形ユニットの角度αもまた変化してもよく、例えば、キャビティの長さとともに増加する。角度αは、長さが増加するにつれて、例えば、0°から30°へと移行する。成形ユニットの長さは、例えば、3mmから15mmへと移行する。
図14は、異なる長さの直線状キャビティを含有する側方区画Z及びZ、並びにY字形ユニットを含有する中央区画Zを有する、多区画発展型メイクアップを表す。
図15は、成形ユニットの密度がベースラインに沿って変化する発展型メイクアップを表し、例えば密度は、側方区画Z及びZについては実質的に同じであり、中央区画Zについてより高い。
図16及び図17は、本発明の第3の態様による、睫毛上に成形される組成物細片を形成するために意図された、型部分2a又は2bの一変形形態を表す。
型部分は、好ましくは、図示するとおりその近位端面150に近接して、ガター(gutter)としても知られている溝160を含み、これは、近位端面150に対して凹形である。この溝160は曲線状であり、型部分の近位端面150の曲線状の形状に従う。
かかる溝160は、図18に示すとおり、睫毛7上での成形による、曲線状の形状を有する組成物細片170の形成を可能にし、まぶたP又は隣接する眉弓の輪郭に従う。
型部分は、睫毛上に、それらをまとめて接続してそれらを整えるのに貢献する組成物細片のみを形成するよう、この曲線状の溝160のみを含んでいてもよい。
各型部分が、単一の溝160及び単一の組成物細片を成形するためのキャビティを含んでいてもよく、2つの溝は、2つの型部分が睫毛上に接触して置かれるときに重なり合う。
一変形形態として、型部分の一方のみ、好ましくは下側部分2bが溝160を含み、他方はかかる溝を含まない。
溝160は、好ましくは、近位端面150から短い距離dをおき、好ましくはd≦2mm、より一層良好には1mmである。
図19に示すとおり、型部分2a又は2bは、上述の溝160に加えて、睫毛を受け入れるための複数の個別のインプリント4を含んでいてもよく、これらは、成形による組成物細片170の形成だけでなく、前に詳述したとおり、好適な形状を適合させるという条件で、睫毛をコーティングするか且つ/又は多数の分枝若しくは伸長を形成するよう、各睫毛上での組成物の成形をも可能にする。
図19に示す型部分2a、2bを用いて、睫毛フリンジの外側に、図20に示すとおり、複数の繊維220を担持するあらかじめ形成された組成物細片210を含む物品200を作ることが可能である。
かかる物品200は、その製造後に、例えば睫毛カーラーと類似した加熱アプリケータデバイスを使用して組成物細片を少なくとも部分的に融解することによって睫毛フリンジ上に適用できる。これは、一方で、組成物細片210がまぶた又は眉弓の皮膚に近接又は接触することにより、まぶた上にライナー効果を得ることを可能にし、他方で、繊維220の存在により、睫毛密度を増加させることを可能にする。
図21に示すとおり、睫毛の内側に湾曲した形状を再現するよう、下側型部分2bが必要に応じて内側に湾曲しうることが見て取れ、湾曲の半径は、好ましくは、15から25mmの間である。
まぶたと接触することが意図されている型部分2bの近位端面は、15mmから25mmの間の湾曲の半径を有していてもよい。
デバイス1は、本発明の一変形実施によれば、図22及び図23に表すとおり、クランプの形態であってもよい。
図1から図3に表すデバイスと同様、クランプの形態のこのデバイスは、エラストマーから作られた2つの部分2a及び2bからなる型2を含む。型2の2つの部分2a及び2bは、例えば約2mmの厚さeをそれぞれ有する。型2の2つの部分2a及び2bは、例えばその第1又はその第2の態様による本発明を実施するのに好適なインプリント4を含む。デバイス1は、型部分2a及び2bをそれぞれ担持する2つの顎部3a及び3bを含む。機能は、その第4の態様による本発明を実施するために、図6に関して記載のものと同様に生じてもよい。
各部分2a、2bは、例えば約0.5mmの幅l、約2.5cmの長さL及び、組成物6で成形されたときに先細の外観を睫毛に与えるように、それらの長さの少なくとも一部にわたって漸減する半円形断面を有する、例えば約15個のインプリント4を含む。型2の各部分2a、2bのインプリント4は、好ましくは、図示するとおり、型の少なくとも近位側で互いに実質的に平行である。インプリントは、中心から中心まで1.5mmの間隔pで均一に間隔を置いて配置されてよい。
型2a、2bは、睫毛の形状に従うように、15mmから25mmの間の図23の方向Mに湾曲の半径を有していてもよい。まぶたと接触することが意図されている部分2bの端は、外部に向けてくぼんだ、好ましくは15mmから25mmの間の湾曲の半径を有する、丸みを帯びた形状を有していてもよい。
まぶたと接触することが意図されている顎部3a、3b及び型2a、2bの端は、外部に向けてくぼんだ、丸みを帯びた形状、特に円形の形状を有していてもよく、まぶたの端は、第1近似で、円の弧を描く。
図22に表すとおり、顎部が互いに対して閉じられるとき、ペアで重ね合わせられたインプリント4によりキャビティ5が形成される。したがって、約15個のキャビティ5が、例えば創出される。キャビティ5は、側面が閉じられており、睫毛が導入される近位前面で、睫毛が導入される円形開口部を介して外部に向けて開いている。キャビティは、それらの遠位端において閉じられている。
クランプの形態のデバイス1は、例示するとおり、2つの顎部3a、3bを、それらの間に睫毛を導入することを可能にするよう引き離し、前記睫毛上でそれらを閉じるために、片手の指の指、例えば親指及び人指し指を導入できる、2つのハウジング20a、20bを含んでいてもよい。
成形される化粧用組成物6は、睫毛の導入前に、型2の部分2bのインプリント4内に配置される。前述のとおり、組成物6は、好ましくは、40℃から120℃の間の融点を有し、組成物の総質量に対して少なくとも15質量%の融解性化合物を含む化粧用組成物である。
型部分の一方だけがインプリントを有していてもよく、これは、ガイダンスシステムを欠いているデバイス1にとって特に有利である。なぜなら、型の2つの部分を合わせることが、それほど正確に実施される必要がないからである。
例として、図24に表すのは、型2の部分2aが平滑であって、部分2bが半円形インプリント4を含むデバイス1である。
更に、各キャビティ5は、導入される睫毛の湾曲を再現しない細長の形状を有していてもよく、キャビティがその長手方向に沿って非曲線状であり、例えば直線状の長手方向軸を有することが特に可能である。
クランプの形態のデバイス1は、ガイダンスシステムを、例えば相補的形状を有する起伏の形態で含んでいてもよく、これは、顎部3a、3bを位置決めし、その結果、型の2つの部分2a、2bは互いに正確に対応する。このように、クランプの形態のデバイス1は、例えば、オス型及びメス型円錐ガイダンスシステムを含んでいてもよい。
クランプの形態のデバイス1は、図25A及び図25Bに表す、フィルムヒンジタイプ又は他の形態の関節40のガイダンスシステムを含んでいてもよく、結果として、顎部は、互いに対して旋回運動により一緒に移動できる。2つのインプリントを重ね合わせることにより形成される各キャビティは、直線状の長手方向軸を有していてもよい。まぶたと接触することが意図されている顎部3a、3bの端の前方は、例示するとおり、円形の形状を有していてもよい。
図26に例示するとおり、デバイス1の使用中、成形平面により作られる水平面との角度αは、ゼロであってもゼロでなくてもよく、特に20°から40°の間であってもよい。型の平面を傾けることは、端の湾曲を押して、まぶた自体の湾曲と可能な限り近づけてまぶたと接触させることを可能にする。
ヒンジ40は、図27に表すとおり、例えば開く動きを補助する、1つ又は複数のばね50を含んでいてもよい。
クランプの形態のデバイス1は、図28に例示するとおり指を受けるための単一のハウジング20a、又は、前述のとおり2つのハウジングを含んでいてもよい。
ハウジング20a、20bが、回転方向に配向されることが可能でありえ、これは、ユーザーの親指と人指し指との間の角度による調整を可能にする。それらは、必要であれば、図26に例示するとおり、ユーザーの指と顔の間の所望の距離に応じて、様々な点60a、60b又は60cに位置決め可能であってもよい。
それぞれの型部分2a、2bは、相当する顎部3a、3b内に組み込まれていてもよい。このとき、クランプの形態のデバイス1は、離型を容易にするため、例えばシリコーンタイプの軟質材でできていてもよい。
型はまた、硬質フレームを含んだシリコーンタイプの軟質材でできていてもよい。ハウジング20a、20bは、クランプの適所での維持及び型の形状全体を改善しながら、離型を容易にするために、硬質材でできていてもよい。
型2a、2bが顎部3a、3b内に組み込まれないことが可能である。このとき、顎部は型部分を担持し、これらの型部分を顎部に近接させる。型は、柔軟で、例えば接着又は一致する形状により、例えばカチッと留めること(click−fastening)及び/又はスライド式結合(sliding attachment)により、顎部上に維持されてもよい。このとき、顎部は好ましくは硬質である。
型2a、2bは、使い捨てであってもなくてもよい。顎部3a、3bは、再使用可能であってもなくてもよい。
組成物6は、デバイス1の使用前に型内部で、部分2a内、部分2b内又は両方に存在していてもよい。型に組成物をロードすることは、デバイスの使用前に、例えば計量デバイスを使用して実施できる。
クランプの形態のデバイスは、軽く、ユーザーが操作中にまぶたに適用される応力を正確に認識することを可能にし、非常に小さな視覚上の障害物しか作り出さず、ユーザーにとって最適な視野を可能にし、使用が容易であるという利点を有する。
クランプの形態であるかどうかにかかわらず、デバイス1は、離型を容易にするシステム、例えば、図29A及び図29Bに例示するとおり、型に対してインプリント4の方向に移動させたときに型を変形させる、例えば一連の小さなブレード10を含んでいてもよい。本発明の第3の態様により、複数の睫毛をまとめて接続する組成物細片を作ることが求められる場合、かかるブレードが細片を切断しないことを保証するよう注意が払われることは明らかである。
型2はまた、図30に例示するとおり、2つのインプリント4の間に、組成物の任意のブリッジを切断するよう、2つのキャビティを形成することが意図された起伏9を含んでいてもよい。
デバイス1は、図31に例示するとおり、2つのキャビティ間の組成物の任意のブリッジを切断するのに役立つブレード11を含んでいてもよい。
ブレード11は、例えば、型部分2aの内部でそれを閉じる前は引っ込んでおり、型を閉じると出てくる傾向にある。ブレード11は、例えば、部分2aに対して移動可能な支持体111にしっかり固定される。
一変形形態として、部分2aの材料は、エラストマーであり、ブレード11上にオーバーモールドされており、これは、部分2aができている材料の変形可能性により、インプリント4の間に伸びる組成物のブリッジを押すことができる。
更に他のシステム、例えば、インプリント間に位置するスリットを介して圧縮空気を送るためのシステム又は加熱素子を、ブリッジを切断するために使用できる。
図32及び図33にそれぞれ例示するとおり、組成物6により、追加の繊維12を睫毛7に結合することが、睫毛と追加の繊維との間の軸の重なりの有無にかかわらず可能となりうる。睫毛は、追加の繊維が下の型部分のキャビティ内にある場合には、追加の繊維上にあってもよく、又は、追加の繊維が上の型部分のキャビティ内にある場合には逆である。実際には、追加の繊維はまた、型の2つの部分の圧力により引き起こされる構成に応じて、睫毛に隣接していてもよい。
追加の繊維は、特に、付け睫毛であってもよい。
追加の繊維12を、図34Aに示すとおり、型2のインプリント4内に留めて配置できる。図34Bに例示するとおり、このとき、組成物6を追加の繊維12の端部に適用でき、睫毛7が型2のインプリント4内に導入され、組成物6と接触させられる。インプリント4は、ここでは直線状で表されているが、一変形形態として、それらは、本発明の第1の態様による枝分かれを含んでいてもよいか、又は、本発明の第2の態様による発展型メイクアップをもたらすことを対象としてもよい。
図24に示すとおり、型の部分2aが平面状であり、型の部分2bがキャビティ5形成領域において半円筒状である場合には、キャビティは、それらの長さの少なくとも一部にわたって、半円筒形状を有していてもよい。
各キャビティ5は、図35及び図36にそれぞれ例示するとおり、1つ又は複数の睫毛7を受け入れることができる。
成形前に、組成物6は、様々な変形形態によれば、図37Aから図37Cに表すとおり、キャビティ5の一部にだけ存在していてもよく、図37Eに例示するとおり、キャビティの全体に存在していてもよく、又は、図37Dに表すとおり、キャビティに存在していなくてもよい。最後の場合には、組成物は、図38に例示するとおり、型のキャビティ5と連通する注入チャネル8を介して注入できる。
組成物6は、初期に、睫毛を置く前に、図37Aに表すとおり型部分2aに相当するキャビティの上部に存在していてもよく、図37Bに表すとおり型部分2bに相当するキャビティの下部に存在していてもよく、又は、図37C及び図37Eに表すとおり型部分2a及び2bの両方に相当するキャビティの上部及び下部の両方に存在していてもよい。
本発明の第4の態様を実施することが所望される場合を除き、ホットメルト組成物を、室温で流体であり、少なくとも粒子を分散状態で液体媒体中に含有する、化粧用組成物と置き換えてもよい。
このとき、デバイスは、加熱素子を含んでいてもよく、又は、それに近接して配置されてもよく、加熱素子は、例えば、抵抗素子、放射素子又は波動発生装置である。
デバイスは、液体媒体の少なくとも一部を蒸発させるために、エネルギーを、特に光若しくは熱の形態で提供することにより乾燥を補助するか、且つ/又は、通気路、空気の吸出し及び/若しくは吹出しを含むシステムを含んでいてもよく、又は、それに近接して配置されてもよい。
型は、液体媒体の少なくとも一部を除去するために、液体媒体に特化した吸収器を含んでいてもよい。
本発明の実施の別の一例において、室温で流体であり、物理的又は化学的刺激を介して活性化可能な少なくとも1種の化合物を含有する組成物である組成物が使用される。睫毛及び組成物は、型内に封入される。反応後、離型が実施される。
このとき、デバイスは、反応を加速するために、加熱素子を含んでいてもよく、又は、それに近接して配置されてもよく、加熱素子は、例えば、抵抗素子、放射素子又は波動発生装置である。
本発明によるデバイスは、反応をトリガリングするために、トリガリングシステム、光素子、例えばIR、UV又は可視光照明器を含んでいてもよい。このとき、型は好ましくは、反応のトリガリングに使用される波長を透過させる。
本発明の実施の別の一例において、組成物は延性組成物であり、好ましくは、室温及び大気圧で100MPa以下のヤング率を有する。
図39Aから図39Cは、圧縮成形の一例の様々な工程を例示する。組成物6は、初期は、型の部分2a内に存在し、睫毛7は他方の部分2b内に存在する。
図39B及び図39Cに表すとおり、型の2つの部分が閉じられた後、キャビティ5が形成される。
軟質である型に及ぼされる圧縮は、図39Cに表すとおり、型のキャビティの容積を低減し、睫毛7と組成物6との間の接触を増強することを可能にする。
図40A及び図40Bは、睫毛又は組成物なしに、キャビティの圧縮前後の型を表す。キャビティの最大寸法Aは、例えば、圧縮前に3mmであり、それは圧縮後に、少なくとも30%、例えば2mmまで低減する。
(実施例1から8:40℃から120℃の間の融点を有するホットメルト組成物)
(実施例1:熱可塑性ポリマーベースの組成物及び加熱素子を有するデバイスを含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を以下のとおり調製する。
使用するすべての出発物質を、天秤(精度0.01g)を使用して秤量する。化合物を、温度を制御するために熱油を循環させたジャケット500ml加熱パン中に融解させる。アセンブリを、約95℃〜98℃まで加熱する。
混合物が融解したら、それを、顔料を分散させるために、Moritzブレンダーを使用して撹拌(運動可能な第2の部分が可変速度で、内部で回転する、固定された部分からなる回転子固定子タイプの撹拌)することにより均質化する。
このとき、組成物を、型上に堆積させる加熱された液体形態で、又は、室温で、固体形態で使用する。
下に記載の質量割合を使用して、配合物を調製する。
Figure 2019502034
2)デバイス
実施例1において使用されるデバイスは、図8又は図9に記載の型を有する図1から図3に関して記載されているとおりである。
3)実施
熱可塑性ポリマーをベースとする融解化粧用組成物を、ピペット又はシリンジを使用して型のインプリント内に置き、次に、余剰を必要であればかみそりの刃を用いてこすり落とす。次に、アセンブリを放置して冷却する。
次に、型の2つの部分を、デバイスの顎部上に配置する。
加熱を、デバイスの加熱素子に電源供給することにより4分間、組成物内部で約60℃の温度に達するまで活性化する。
次に、加熱を停止する一方で、2つの顎部を睫毛フリンジ上でそれを閉じ込めるように締めつける。
アセンブリを4分間放置して冷却する。4分間の最後に、2つの顎部を引き離す。
型の2つの部分は、睫毛フリンジに結合したままである。したがって、睫毛を解放するために、型の2つの部分は、それらの幅に沿って引かれることにより引き離される。
増強された先端部効果を有するメイクアップが睫毛上に得られる。
(実施例2:ワックスベースの組成物及び加熱素子を有するデバイスを含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を下に記載のとおり調製する。
使用するすべての出発物質を、天秤(精度0.01g)を使用して秤量する。化合物を、温度を制御するために熱油を循環させたジャケット500ml加熱パン中に融解させる。アセンブリを、約95℃〜98℃まで加熱する。
混合物が融解したら、それを、顔料を分散させるために、Moritzブレンダーを使用して撹拌(運動可能な第2の部分が可変速度で内部で回転する、固定された部分からなる回転子固定子タイプの撹拌)することにより均質化する。
このとき、組成物を、型上に堆積させる加熱された液体形態で、又は、室温で固体形態で使用する。
下に記載の質量割合を使用して、配合物を調製する。
Figure 2019502034
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例1と同じである。
3)実施
ワックスベースの化粧用組成物が、型のインプリント内に配置される。
デバイス及び化粧用組成物を、実施例1に例示されるのと同じように使用する。
(実施例3:半結晶性ポリマーベースの組成物及び加熱素子を有するデバイスを含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を実施例2に記載のとおり調製する。
下に記載の質量割合を使用して、配合物を調製する。
Figure 2019502034
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例1と同じである。
3)実施
半結晶性ポリマーベースの化粧用組成物が、型のインプリント内に配置される。
デバイス及び化粧用組成物を、実施例1に例示されるのと同じように使用する。
(実施例4:流体組成物及び加熱素子を有するデバイスを含有するアセンブリ)
1)流体化粧用組成物
使用する流体化粧用組成物は、L´Oreal社によりVolume Million Lashes Mascaraの名称で販売されているものと同一である。この組成物は、約4Pa.sの粘度を有する。
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例1と同じである。
3)実施
化粧用組成物が、型のインプリント内に配置される。
デバイス及び化粧用組成物を、実施例1に例示されるのと同じように使用する。
(実施例5及び6:粒子を分散状態で含有する流体組成物)
(実施例5:ワックス及びラテックスベースの組成物及び加熱素子を有するデバイスを含有するアセンブリ)
1)固化可能な化粧用組成物
本発明による組成物を、下に記載の質量割合を使用して調製する。
組成物は、室温で流体である。
Figure 2019502034
2)デバイス
実施例9で使用するデバイスは、型閉め後に加熱を開始できるよう修正された、実施例1に記載のとおりである。
3)実施
ワックス及びラテックスベースの固化可能な化粧用組成物が、型のインプリント内に配置される。
型の2つの部分を含有する2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
加熱を、デバイスの加熱素子により5分間、約70℃の温度に達するまで活性化する。
次に、加熱を停止し、アセンブリを10分間放置して冷却する。次に、2つの顎部を開く。化粧用組成物は、温度の上昇中に粒子の凝集により固化した。
型の2つの部分(2a)及び(2b)は、睫毛フリンジに結合したままである。したがって、睫毛を解放するために、型の2つの部分は、それらの幅に沿って引かれることにより引き離される。
次に、2つのインプリントの間に形成された可能性のある組成物のブリッジを破断するため、結果物をわずかにこする。
睫毛は、滑らかで均質な粘着性の堆積物でコーティングされ、増強された睫毛効果を有する。
(実施例6:ラテックス及びエタノールベースの組成物及び加熱素子を有するデバイスを含有するアセンブリ)
1)固化可能な化粧用組成物
本発明による組成物を、下に記載の質量割合を使用して調製する。
組成物は、室温で流体である。
Figure 2019502034
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例5と同じである。
3)実施
ラテックス及びエタノールベースの固化可能な化粧用組成物が、型のインプリント内に配置される。
型の2つの部分(2a)及び(2b)を含有する2つの顎部(3a)及び(3b)を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
加熱を、デバイスの加熱素子により5分間、約70℃の温度に達するまで活性化する。
次に、加熱を停止し、アセンブリを10分間放置して冷却する。次に、2つの顎部を開く。化粧用組成物は、温度の上昇中にラテックス粒子の凝集により固化した。
型の2つの部分は、睫毛フリンジに結合したままである。したがって、睫毛を解放するために、型の2つの部分は、それらの幅に沿って引かれることにより引き離される。
次に、2つのインプリントの間に形成された可能性のある組成物のブリッジを破断するため、結果物をわずかにこする。
睫毛は、滑らかで均質な粘着性の堆積物でコーティングされる。増強された先端部効果が得られる。
(実施例7から12:活性化可能な化合物を含む流体組成物)
(実施例7:メタクリレート化合物ベースの組成物を含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を調製する。配合物は、100質量%の、CND Shellac社によりPower Polish(商標) Top Coatの名称で販売されているメタクリレート化合物から構成される。組成物を取り扱う際には、昼光との接触を回避するよう注意を払う。
2)デバイス
実施例11で使用するデバイスは、カラム上で移動可能な2つの顎部を含む。2つの移動可能な顎部の間に配置された型の2つの部分は、UV透過シリコーンエラストマー[Polytek社により販売されているPlatsil gel 10 (A:B)反応性シリコーン]でできており、図8又は図9に表すインプリントを有する。
3)実施
メタクリレート化合物ベースの化粧用組成物が、型の下側部分のインプリント内に配置される。次に、型の上側部分を適所に置く。
次に、型の2つの部分を、デバイスの顎部上に配置する。
2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
アセンブリをUVA源(36Wを生成するUVゲルのために使用されるUVランプ)に近接して配置する。
4分の曝露後、2つの顎部を開き、型に入れたものを解放する。
増強された睫毛効果を有する均質なメイクアップ結果が睫毛上に得られる。
(実施例8:エチルシアノアクリレートベースの反応性組成物を含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を調製する。配合物は、100質量%の、Loctite社によりSuperglue 3の名称で販売されているエチルシアノアクリレートからなる。組成物を取り扱う際には、水との接触を回避するよう注意を払う。
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例7と同じである。
3)実施
エチルシアノアクリレートベースの化粧用組成物が、型の下側部分の溝内に配置される。次に、型の上側部分を、0.3gの水がその上に堆積するようスプレーにより湿らせ、適所に置く。
次に、型の2つの部分を、デバイスの顎部上に配置する。
2つの顎部(3a)及び(3b)を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
4分待機した後、2つの顎部を開き、型に入れたものを解放する。
(実施例9:反応性シリコーンベースの組成物を含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を調製する。配合物は、100質量%の、GEB社によりJoint & Fixの名称で販売されている反応性シリコーンから構成される。組成物を取り扱う際には、水との接触を回避するよう注意を払う。
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例7と同じである。
3)実施
反応性シリコーンベースの化粧用組成物が、型の下側部分のインプリント内に配置される。次に、型の上側部分を、0.1gの水がその上に堆積するようスプレーにより湿らせ、適所に置く。
次に、型の2つの部分を、デバイスの顎部上に配置する。
2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
12分待機した後、2つの顎部を開き、型に入れたものを解放する。
増強された先端部効果を有する均質なメイクアップ結果が睫毛上に得られる。
(実施例10:反応性シリコーンベースの組成物を含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を調製する。配合物は、Polytek社により販売されているPlatsil gel 10 (A:B)反応性シリコーンの2つの成分からなる。
2つの化合物を混合し、混合物を即座に、混合物の調製後3分未満で型内に導入する。
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例7と同じである。
3)実施
反応性シリコーンベースの化粧用組成物が、それが調製された直後に、型の下側部分のインプリント内に配置される。次に、型の上側部分を適所に置く。
次に、型の2つの部分を、デバイスの顎部上に配置する。
2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
7分待機した後、2つの顎部を開き、型に入れたものを解放する。
均質なメイクアップ結果が、睫毛のブラッシングの動きが一切なしに、睫毛上に得られる。このメイクアップは、取って適用する組成物の量を検量する必要が一切なく、適用するのが容易である。
(実施例11:反応性シリコーンベースの組成物を含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を調製する。配合物は、Polytek社により販売されているPlatsil gel 10 (A:B)反応性シリコーンの2つの成分からなる。成分の混合を、デバイス内で、インシチュで実施する。
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例7と同じである。
3)実施
成分Aが、型の下側部分の溝内に配置される。化合物Bに関しては、型の上側部分内に配置される。
次に、型の2つの部分を、デバイスの顎部上に配置する。
2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
7分待機した後、2つの顎部を開き、型に入れたものを解放する。
増強された睫毛効果を有する均質なメイクアップ結果が睫毛上に得られる。
(実施例12:アルギン酸ナトリウム及び塩化カルシウムの組成物を含有するアセンブリ)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を下に記載のとおり調製する。
配合物は、一方において、5%のアルギン酸ナトリウムの溶液(ISP社によりKelcosolの名称で販売)、他方において、3%の塩化カルシウムの水性溶液から構成され、pH=7を有し、2%の非イオン性ヒドロキシエチルセルロース増粘剤でゲル化されている。組成物を、水中に化合物を溶解させることにより調製する。
成分の混合を、デバイス内で、インシチュで実施する。
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例11と同じである。
3)実施
アルギン酸ナトリウムベースの溶液が、型の下側部分のインプリント内に配置される。塩化カルシウムベースのゲル化溶液に関しては、アルギン酸溶液の量と等しい量で、型の上側部分内に配置される。
次に、型の2つの部分を、デバイスの顎部上に配置する。
2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
3分待機した後、2つの顎部を開き、型に入れたものを解放する。
増強された睫毛効果を有する均質なメイクアップ結果が睫毛上に得られる。
(実施例13から15:延性組成物)
(実施例13)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を、下に記載の質量割合を使用して調製する。
Figure 2019502034
2)デバイス
実施例13で使用するデバイスは、カラム上で移動可能な2つの顎部を含む。2つの移動可能な顎部の間に配置された型の2つの部分は、シリコーンエラストマー[Polytek社により販売されているPlatsil gel 10 (A:B)反応性シリコーン]でできている。型は、図8又は図9に記載のとおりである。
圧縮下で、型は変形し、キャビティを押し、その容積を低減させる。
3)実施
植物油及び小板状の形態の窒化ホウ素粉末(Merck社製窒化ホウ素)を、それぞれ25mg及び50mgの割合で、型の部分のそれぞれに配置する。
次に、上述の化粧用組成物を、型の2つの部分のインプリントに、それらが満たされるまで配置する。
組成物を10分間放置し、乾燥させる。
型の2つの部分を含有する2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
約4kgの圧力を上顎部上に1分間適用することにより、睫毛を強く圧縮する。
次に、2つの顎部を開き、型に入れたものを解放する。
増強された睫毛効果を有する均質なメイクアップ結果が睫毛上に得られる。マスカラの層は、型の形状をとっていた。
(実施例14)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を、下に記載の質量割合を使用して、エタノール中にスルホン酸ポリエステルを溶解させることにより調製する。
Figure 2019502034
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例13と同じである。
3)実施
植物油及び小板状の形態の窒化ホウ素粉末(Merck社製窒化ホウ素)を、それぞれ25mg及び50mgの割合で、型の部分のそれぞれに配置する。
次に、上述の化粧用組成物を、型のインプリントに、それらが満たされるまで配置する。
組成物を24時間放置し、乾燥させる。
型の2つの部分を含有する2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
約4kgの圧力を上顎部上に1分間適用することにより、睫毛を強く圧縮する。
次に、2つの顎部を開き、形成されたユニットを解放する。
増強された睫毛効果を有する均質なメイクアップ結果が睫毛上に得られる。マスカラの層は、型の形状をとっていた。
(実施例15)
1)化粧用組成物
本発明による組成物を調製する。それは、Esprit composite社によりPlastiline Ivoireの名称で販売されているChavantモデリングクレイからなる。
2)デバイス
使用するデバイスは、実施例13と同じである。
3)実施
植物油及び小板状の形態の窒化ホウ素粉末(Merck社製窒化ホウ素)を、それぞれ25mg及び50mgの割合で、型の部分のそれぞれに配置する。
次に、上述の化粧用組成物を、型のインプリントに、それらが満たされるまで配置する。
型の2つの部分を含有する2つの顎部を睫毛フリンジの近くまで移動し、次に、それを捕捉するよう合わせて締める。
約4kgの圧力を上顎部上に1分間適用することにより、睫毛を強く圧縮する。
次に、2つの顎部を開き、型に入れたものを解放する。
この物質は睫毛を統合しながら、型の形状をとる。
(実施例16)
型はシリコーン材料でできており、図16に示すとおり、型部分の一方に、約3cmの長さ、2mmの幅、1mmの高さの曲線状の溝を有する。それを、ホットメルト組成物で満たす。冷却後、製造された物品を離型する。
次に、この物品を加熱した睫毛カーリング機、例えばTalika社ブランドの機械上に置く。
睫毛カーラーを、睫毛をカールしないよう注意しながら、加熱したアプリケータとして使用する。
試験1
睫毛をくしでとかし、次に、ホットメルト組成物の細片を適用する。
試験2
ホットメルト組成物の細片を適用し、続いて冷却前にくしでとかす。
試験3
組成物細片の適用の時間、くしを使用することにより睫毛を整列したままに保つ。
これらの3つの試験について、整っていないフリンジ上でも、睫毛を整える結果が得られる。
着色物質(黒又は肌色に着色)を用いて同じ試験を実施する。第1の場合には、睫毛が整えられ、加えてライナー効果を伴う。第2の場合には、まぶたの延長効果が得られ、これは、開きすぎている目(「丸い目」)の場合にとりわけ有利である。
図面及び実施例では、処理されたケラチン繊維として睫毛が記載されたが、これらの図面及び実施例はまた、他のタイプのケラチン繊維、特に眉毛又は毛髪にも当てはまる。
記載された様々な実施例の実施細目は、例示されていない変形形態内で組み合わせることができる。
1 成形デバイス
2 型
2a 第1の型部分
2b 第2の型部分
4 インプリント
5 キャビティ
6 組成物
7 睫毛
11 ブレード
12 追加の繊維
100 ケース
101 フレーム
102 上側部分
103 垂直材
104 スライドレール
110 電気抵抗
111 支持体
120 枝分かれ
121 分枝
130 分枝
131 枝分かれ
150 近位端面
160 溝
200 物品
210 あらかじめ形成された組成物細片
220 複数の繊維
600 電子回路
601 電気接触器
602 温度プローブ
605 振動器
610 ペルチェ素子

Claims (30)

  1. − 睫毛又は眉毛の美容処置のための少なくとも1つの化粧用組成物と、
    − 睫毛上に閉じられる2つの型部分(2a、2b)を含む型を含むデバイスであって、これらの部分のうちの少なくとも1つが、型の近位端面(150)に対して凹形である、とりわけ曲線状の凹形溝(160)を有し、まぶた又は眉弓に沿って睫毛の少なくとも一部を接続する組成物の細片の形成を可能にする、デバイスと、
    を含むアセンブリ。
  2. 型が、睫毛が入り込み、細片の成形中に一定の配向をとるよう睫毛を拘束するキャビティを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
  3. 溝(160)が、その長手方向軸に沿って一定の幅を有する、請求項1又は2に記載のアセンブリ。
  4. 溝の幅が、可変的な幅の細片を形成するよう変化する、請求項1又は2に記載のアセンブリ。
  5. 溝(160)の深さが、その長手方向軸に沿って一定である、請求項1から4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  6. 溝の深さが、その長手方向軸に沿って変化する、請求項1から4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  7. 溝(160)から型の近位端面(150)までの距離(d)が、2mm以下、より一層良好には1mmである、請求項1から6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  8. 溝(160)の長手方向軸が、直線状のセグメントを一切有しない、請求項1から7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  9. 溝(160)が、それを担持する型部分上に固有である、請求項1から8のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  10. 溝(160)が、睫毛フリンジ全体にわたって、連続的な組成物細片の形成を可能にするよう構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  11. 型が、組成物細片を成形するための溝(160)に加えて、上に組成物を成形するために睫毛を受け入れることが意図された少なくとも1つの追加のキャビティを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  12. 複数の追加のキャビティを伴い、溝がそれらと交差し、その結果、各キャビティについて、キャビティの近位端から実質的に同じ距離で交差が生じる、請求項11に記載のアセンブリ。
  13. キャビティが、溝(160)内へと開口する近位端を有する、請求項11又は12に記載のアセンブリ。
  14. 溝が曲線状である、請求項1から13のいずれか一項に記載のアセンブリ。
  15. あらかじめ形成され、好ましくは非直線状であり、特に曲線状であり、とりわけ黒色又は肌色であり、睫毛又は眉毛に適用される、組成物の凹形細片(210)を含む、睫毛又は眉毛に適用される物品(200)。
  16. 睫毛又は眉毛に適用される組成物の細片(210)のみにより構成される、請求項15に記載の物品。
  17. 細片(210)及び、細片により担持され、好ましくはそれに対して実質的に垂直に配向された繊維(220)により構成される、請求項15又は16に記載の物品。
  18. 細片(210)が、20から120本の間の繊維(220)を担持する、請求項17に記載の物品。
  19. 細片により担持される繊維(220)が、5から30mmの間の長さを有する、請求項17又は18に記載の物品。
  20. 物品の細片(210)の長さが、10から60mmの間であり、その幅が0.2から3mmの間である、請求項15から19のいずれか一項に記載の物品。
  21. とりわけ同一の包装に、
    − 単一の組成物細片又は繊維(220)を担持する組成物の細片の形態であり、細片がホットメルト材でできた、請求項15から20のいずれか一項に記載の物品(200)と、
    − 互いに対して移動可能であり、物品を睫毛に対して圧迫するよう合わせることのできる、2つの顎部を含み、顎部のうちの少なくとも1つが、細片をその融点を超える温度にする加熱手段を含む、細片を睫毛又は眉毛に固定するためのデバイスと、
    を含むアセンブリ。
  22. 睫毛又は眉毛を処置するための方法であって、とりわけ睫毛に対して横断的に配向されることにより、睫毛をまとめて接続する組成物の少なくとも1つの曲線状細片が、アプリケータデバイス、とりわけ睫毛上に締められる2つの顎部を含むアプリケータデバイスの補助により睫毛に適用される、方法。
  23. 請求項15から20のいずれか一項に記載の物品(200)に属する細片が、あらかじめ形成されて睫毛上にそれと接触して融解されることにより固定される、請求項22に記載の方法。
  24. 細片が、部分のうちの少なくとも1つが請求項1から14のいずれか一項に規定の細片を形成するための溝(160)を含む型を含むデバイス(1)を使用して、その場で睫毛上に形成される、請求項22に記載の方法。
  25. − 睫毛がくしでとかされ、次に、
    − ホットメルト組成物の細片が、好ましくは睫毛の配向を改変しないよう注意しながら適用される、
    請求項23又は24に記載の方法。
  26. 融解した組成物が、睫毛に適用されるか、又は睫毛に接触して融解され、睫毛が、組成物の冷却及び硬化前にくしでとかされる、請求項23又は24に記載の方法。
  27. 組成物を適用して冷却するための操作中に睫毛を整列させるよう構成された手段が使用され、睫毛をくし及び/又は振動の動作にとりわけ供して整列させる、請求項23又は24に記載の方法。
  28. 組成物が固体へと硬化する前に、上部から下方へと、又は逆に、又は側方から(スイーピング)、好ましくは気流を送達するか又は別の力を適用することにより、睫毛の植付けの角度をフリンジ全体にわたって、又は一部のみ、とりわけ外端にわたって改変して、視覚的効果を創出するために細片が使用される、請求項22から27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 睫毛を分離し、睫毛フリンジにより大きなスパンを与えるために、とりわけくし、好ましくは睫毛を分離可能なくし、例えば歯が移動可能であり、睫毛間に導入された後に互いから離れるよう設計されたくしを使用して、睫毛が分離され、組成物細片を提供することにより分離されたままに保たれる、請求項22から28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 組成物の適用が実施され、次に、冷却後に、組成物を融解して睫毛の配向の改変するよう、新たな加熱工程が実施される、請求項22から29のいずれか一項に記載の方法。
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