JP2019501248A - アントラピリドンアゾ染料、それらの調製および使用 - Google Patents

アントラピリドンアゾ染料、それらの調製および使用 Download PDF

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Abstract

A、R1、R2、B、Mおよびnが明細書に記載の通りである一般式(III)のアゾアントラピリドン染料は、紙、他のセルロース含有材料および織物材料を染色および印刷するための、特に、インクジェット印刷用および筆記用具用の記録液を調製するための、優れたマゼンタ染料である。【選択図】なし

Description

本発明は、新規アントラピリドンアゾ染料およびそれらの塩、それらの調製方法、ならびに染色操作および印刷操作におけるそれらの使用に関する。本発明は、さらに、少なくとも1つのこれらのモノアゾ染料を含有する液体染料調製物、特に、インクジェット印刷用および筆記用具用の水性記録液に関する。
インクジェット印刷は、多くの分野において、古典的な画像再生法にとって代わるか、または補っている。インクジェット印刷は、顕著な成熟度に達しているが、特にグラフィックおよび写真の分野において、さらなる改善が必要とされている。現代のインクジェットプリンタは、これらの分野において、多種多様な記録用紙、例えば、ポリマー系記録用紙または迅速乾燥ナノ多孔質記録用紙に、最適印刷を与える必要がある。これらの分野において、光および酸化性ガス(オゾン、NOx)に対する安定性だけでなく、印刷画像の広い色空間(色域)も、基本原理である。これは、これらの記録用紙に適合させた記録液(それぞれ、染料がその中に含有されている)の微細調整系を使用することによってのみ達成できる。
インクジェット印刷用の記録液に使用されている大部分の市販マゼンタ染料は、ポリマー系記録用紙およびナノ多孔質記録用紙との組合せにおいて、全ての必要条件を満たしているわけではない。今日使用されているマゼンタ染料は、全ての要求特性、例えば、好適な色相、非常に高い輝度(彩度)、良好な光安定性、良好な耐オゾン劣化性、記録用紙表面における無染料凝集(「ブロンジング」)、優れた耐拡散性、および優れた溶解性、ならびに主として水性の記録液における低い粘度および高い色濃度を有しているわけではない。
極めて多くの種々のマゼンタ染料が、インクジェット印刷用の染料として既に提案されているが、いずれも全ての必要条件を満たしているわけではない。
Figure 2019501248
米国特許第6152969号明細書(実施例番号6)に記載されている式(I)のマゼンタ染料、および式(II)の市販のBayscript(登録商標)Magenta BB(リアクティブレッド141)は、現状技術を示している。
Figure 2019501248
高値のC(Lh、Cは彩度値である)を有する優れた色再現(拡張色域)を有し、現状技術と同様の着色特性のためにより少ない染料材料を必要とする高彩度を有し、任意のタイプの記録媒体(例えば、普通紙またはコート紙、コートまたは非コートの不透明または透明の合成材料)における該高彩度を有するマゼンタ画像または着色を与える必要があるインクジェット印刷用の記録液の配合物において、(I)型の染料を使用した場合に、これらのアントラピリドン染料は良好な彩度を有さないかまたは青みを帯びすぎているので、全ての要求を満たすわけではない。
(II)型の染料は、他の要求、例えば、良好な光安定性および良好な耐オゾン劣化性を満たしていない。
さらに、これらの染料は、水性記録液において粘度増加を誘発すべきでない。そのような記録液に使用される染料は、基本水性記録液への高溶解性を有する必要があり、該染料は記録用紙に浸透する必要があり、記録用紙の表面に染料凝集(「ブロンジング」)を示すべきでない。該染料は、不利な条件下でも、高輝度、高光学密度、良好な耐水性、良好な光安定性および良好な貯蔵安定性を有する印刷画像を与える必要がある。該染料は、記録液が不利な条件下で長時間貯蔵される場合でも、記録液中で安定である必要がある。種々のタイプの組成物が記録液として提案されている。典型的な記録液は、1つまたは複数の染料または/および顔料、水、有機補助溶剤ならびに他の成分を含有する。
記録液は、下記の基準を満たす必要がある。
(1)記録液は、どのようなタイプの記録用紙においても、優れた品質の画像を与える。
(2)記録液は、良好な耐水性を示す画像を与える。
(3)記録液は、良好な光安定性を示す画像を与える。
(4)記録液は、良好な耐オゾン劣化性を示す画像を与える。
(5)記録液は、優れた耐摩耗性を示す画像を与える。
(6)記録液は、高温および高湿条件下で、優れた貯蔵安定性を示す画像を与える。
(7)記録液は、記録が長期間停止されている間に蓋が外れたままである場合でも、インクジェットプリンタの噴射ノズルを詰まらせない。
(8)記録液は、該記録液の品質を劣化させずに長期間貯蔵しうる。
(9)記録液の物理的特性、例えば、粘度、導電性および表面張力は全て、意図する使用に適合した規定範囲内である。
(10)記録液は、非毒性、不燃性および安全でなければならない。
米国特許第6152969号明細書
本発明の目的は、青み〜赤みの広範囲の色相を有する純マゼンタ色を有し、優れた光安定性および優れた耐オゾン劣化性を有する、新規な十分水溶性のアントラピリドンアゾ染料を提供することである。これに加えて、本発明の染料は、高彩度を与え、かつ現状技術の化合物に匹敵するインクジェット用紙上の印刷光学密度を達成するために、記録液中により少量の着色剤を必要とする。
本発明のさらなる目的は、任意のタイプの記録紙、例えば、普通紙またはコート紙、コートまたは非コートの不透明または透明の合成材料においてスペクトル的不変色相を示す液体染料調製物、特に、インクジェット印刷用の記録液を提供することである。
本発明のさらなる目的は、前記の全ての要求を満たす記録液を提供することである。
発明の詳細な説明
本発明は、一般式(III)の新規アントラピリドンアゾ染料に関する。
Figure 2019501248
[式中、
Aは、非置換または置換CO−フェニル基(ここで、置換基は、Cl、Br、OCH、SOMから成る群から選択される)を表わすか、またはCO−チオフェン基、水素原子、COOCH、COOCHCH、CNまたはフェニル基を表わし、
は、水素原子、または1〜8個の炭素原子を有する非置換または置換アルキル基(ここで、置換基は、OH、SOM、COOMから成る群から選択される)を表わし、
は、水素原子またはSOMを表わし、
Bは、1〜6個の炭素原子を有する非置換または置換CO−脂肪族基(ここで、置換基は、Cl、Br、SOM、COOMおよびフェニルから成る群から選択される)を表わすか、または、
非置換または置換CO−芳香族環基(ここで、置換基は、アルキル、アルコキシ、Cl、Br、OH、COOM、CN、NO、SOMおよびフェニルから成る群から選択される)を表わすか、またはCO−複素環式環基を表わすか、または、
1〜6個の炭素原子を有する置換または非置換SO−脂肪族基、またはSO−芳香族環基(ここで、置換基は、アルキル、アルコキシ、Cl、Br、CN、NO、SOMおよびフェニルから成る群から選択される)を表わすか、またはSO−複素環式環基を表わすか、または、
式Cの部分
Figure 2019501248
[式中、LおよびLは、独立に、OH、Cl、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜6個の炭素原子を有する置換チオアルキル(ここで、置換基は、OH、COOMおよびSOMから成る群から選択される)を表わすか、またはNR(ここで、Rは、独立に、H、1〜6個の炭素原子を有する置換基を表わし、該置換基は、OH、COOMおよびSOMから成る群から選択される)を表わすか、または、式Dの部分
Figure 2019501248
を表わす]
を表わすか、または、
式Eの部分
Figure 2019501248
[式中、LおよびLは、独立に、OH、Cl、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜6個の炭素原子を有する置換チオアルキル(ここで、置換基は、OH、COOMおよびSOMから成る群から選択される)を表わすか、またはNR(ここで、Rは、独立に、H、1〜6個の炭素原子を有する置換基を表わし、該置換基は、OH、COOMおよびSOMから成る群から選択される)を表わす]
を表わし、
Mは、水素、金属カチオンまたはアンモニウムカチオン(それぞれ1〜18個の炭素原子を有する1つまたは複数のアルキル基または置換アルキル基またはヒドロキシアルコキシアルキル基によって、置換されていてもよい)を表わし、
nは0または1であり、SOMは3位または4位に存在する]
下記のように定義されるアントラピリドンアゾ染料が好ましい。
AおよびMが前記のように定義され、
が、水素またはメチル基を表わし、
が、水素を表わし、
Bが、非置換または置換CO−脂肪族基またはCO−芳香族基またはCO−複素環式環基、置換または非置換SO−脂肪族基またはSO−芳香族基またはSO−複素環式環基を表わし、ここで、置換基は、アルキル、アルコキシ、Cl、Br、OCH、SOMおよびフェニルから成る群から選択され、
nが1であり、SOMが3位または4位に存在する。
A、R、R、BおよびMが前記のように定義され、nが1であり、SOMが4位に存在するアントラピリドンアゾ染料が特に好ましい。
Mが特定されている表1に、一般式(III)の調製染料が記載されている。
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
Figure 2019501248
一般式(III)の調製染料が、水溶液(緩衝液pH7.0)中の該調製染料の吸収極大の位置と共に、表1に記載されている。
Figure 2019501248
一般式(III)の化合物は、遊離酸形態、またはその無機塩の形態であってもよい。
好ましくは、該化合物は、それらのアルカリ塩またはアンモニウム塩の形態であり、アンモニウムカチオンは置換されていてもよい。
そのような置換アンモニウムカチオンの例は、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−アンモニウム、トリス−(2−ヒドロキシエチル)−アンモニウム、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−メチル−アンモニウム、トリス−[2−(2−メトキシエトキシ)−エチル]−アンモニウム、8−ヒドロキシ−3,6−ジオキサオクチルアンモニウムおよびテトラアルキルアンモニウム、例えば、テトラメチルアンモニウムまたはテトラブチルアンモニウムである。
本発明は、一般式(III)の純粋アントラピリドンアゾ染料だけでなく、これらの化合物の混合物にも関する。
本発明は、本発明の一般式(III)の染料の調製方法にも関し、該調製方法は下記を特徴とする。
一般式(IV)のβ−ケトエステル
Figure 2019501248
[式中、Aは前記のように定義される]を、
式(V)の化合物
Figure 2019501248
[式中、RおよびRは前記のように定義され、Yは、クロロ、ブロモまたは他の脱離基を表わす]と、
式(VI)のアントラピリドン
Figure 2019501248
が形成される条件下で、反応させる。
A、RおよびRが前記のように定義される一般式(VI)のアントラピリドンを、m−フェニレンジアミンと、
一般式(VII)のアントラピリドン染料
Figure 2019501248
が形成される条件下で、反応させる。
A、RおよびRが前記のように定義される一般式(VII)のアントラピリドン染料を、スルファミン酸または発煙硫酸と、
該染料がスルホン化されて一般式(VIII)のアントラピリドン染料
Figure 2019501248
を生じる条件下で、反応させる。
A、R、RおよびMが前記のように定義される一般式(VIII)のアントラピリドン染料を、
一般式(IX)の化合物
Figure 2019501248
[式中、M、Bおよびnは前記のように定義される]を用いて、
本発明の一般式(III)のアントラピリドンアゾ染料が形成される条件下で、ジアゾ化し、反応させる。
本発明の一般式(III)のアントラピリドンアゾ染料は、良好な耐水性および光安定性を有する染色材料を提供するために、セルロース含有材料、ナノ多孔質インクジェット用紙、普通紙、綿、ビスコース、革、アルミニウム板および羊毛を染色するために使用される。
織物工業および製紙工業において周知の、直接染料で染色する全ての方法を、特にサイズ紙または無サイズ紙の全体処理または表面処理に使用しうる。該染料は、高級アルコールによる吸尽法、または連続法によって、綿、ビスコースおよび亜麻の糸または反物を染色することにも使用しうる。
本発明は、さらに、少なくとも1つの一般式(III)のアントラピリドンアゾ染料を含有する液体染料調製物に関する。そのような液体染料調製物の使用は、紙染色に特に好ましい。そのような安定した、液体の、好ましくは水性の、濃縮染料調製物は、当分野で周知の方法を用いることによって、好ましくは好適な溶剤に溶解させることによって、得ることができる。
例えば反応溶液のナノ濾過による脱塩工程後に、染料の中間分離を行わずに、染料合成自体の間に、そのような安定な水性の濃縮調製物を調製できることは、特に有利である。
一般式(III)の染料またはその染料の混合物は、インクジェット印刷用記録液の調製用の、優れた染料である。
本発明の一般式(III)のアントラピリドンアゾ染料は、他のマゼンタ染料、特に、特許出願EP0754207、EP1160291、EP1219682およびEP1403328に記載されている染料と、うまく組み合わしうる。
インクジェット印刷用のインクセットにおいて、本発明の式(III)のアントラピリドンアゾ染料は、例えば特許出願EP0755984およびEP1882723に記載されている黄色染料と共に、および例えば特許出願EP1867685に記載されているシアン染料と共に、最適色空間に広がる。さらに、記録液に使用される3色染料は、光およびオゾンによる劣化に対して同様の耐性を有する。
典型的な記録液は、液体水性媒体中に、1つまたは複数の本発明のアントラピリドンアゾ染料を含有する。記録液は、記録液の総重量に基づいて、0.5重量%〜20重量%、好ましくは0.5重量%〜8重量%のこれらのアントラピリドンアゾ染料を含有する。液体媒体は、好ましくは、水、または水と水混和性有機溶剤との混合物である。好適な溶剤は、例えば、米国特許第4626284号、第4703113号および第4963189号、ならびに特許出願GB2289473、EP0425150およびEP0597672に記載されている。
請求の範囲に記載されている化合物の範囲を決して限定することなく、本発明を下記の実施例によってより詳しく説明する。
実施例1
=H、MはNaである、表1のアントラピリドン染料(10A)を下記の方法で調製した。
式(X)の臭素化アントラピリドン化合物の調製
75.5g(0.25mol)の1−アミノ−4−ブロムアントラキノン(Sigma−Aldrich GmbH,Buchs、Switzerlandから入手可能)、59.5g(0.3mol)のエチルベンゾイルアセテート97%(Sigma−Aldrich GmbH,Buchs,Switzerlandから入手可能)、3.9g(0.04mol)の酢酸カリウム、および125mLの1,2−ジクロロベンゼンを、窒素雰囲気下に、140℃の温度で、22時間撹拌した。約12mLのエタノールを、蒸留によって反応混合物から除去した。次に、得られた分散体を室温に冷却し、生成物を吸引採取し、エタノールで十分に洗浄し、乾燥させた。70.2gの式(X)の生成物をこのようにして得た。
Figure 2019501248
式(XI)の染料の調製
34.4g(0.08mol)の式(X)のブロモアントラピリドン、17.5g(0.16mol)のフェニレンジアミン99%(Sigma−Aldrich GmbH,Buchs、Switzerlandから入手可能)、0.8gの酢酸銅(II)、および100mLのN−メチルピロリドンを、窒素雰囲気下に、140℃の温度で、48時間撹拌した。次に、その混合物を室温に冷却し、200mLの水をその反応混合物に添加した。沈殿生成物を濾取し、水で十分に洗浄した。乾燥後、41.7gの式(XI)の染料を得た。
Figure 2019501248
式(XI)のアントラピリドン染料のスルホン化
A)スルファミン酸を使用するNMP中での式(XI)のアントラピリドン染料のスルホン化
15.7g(0.03mol)の式(XI)のアントラピリドン、14.6g(0.15mol)のスルファミン酸、および50mLのN−メチルピロリドンを、窒素雰囲気下に、120℃の温度で、3時間撹拌した。次に、その反応混合物を室温に冷却し、100mLのイソプロパノールを添加して、生成物を沈殿させた。次に、式(VIIIA)の沈殿スルホン化染料を吸引採取し、イソプロパノールで洗浄した。得られた固形物を100mLの水に溶解させ、還流下に撹拌し、得られた溶液を透明濾過することによって、粗生成物の精製を行った。次に、15gの塩化ナトリウムの添加によって、その生成物を沈殿させ、吸引採取した。乾燥後、16.1gの式(VIIIA)の生成物を得た。
Figure 2019501248
または、
B)発煙硫酸中での式(XI)のアントラピリドン染料のスルホン化
式(XI)のアントラピリドンのスルホン化を、20%発煙硫酸および硫酸98%において90℃で2時間行った。その反応混合物を、砕いた氷に浸け、式(VIIIB)の生成物をNaClで沈殿させた。
Figure 2019501248
染料(10A)の調製
1.3g(2mmol)の式(VIIIA)のアントラピリドン染料を、20mLの蒸留水に溶解させた。得られた溶液を0℃〜5℃の温度に冷却し、その溶液に、1.5mLの塩酸水溶液(37%)を撹拌下に添加し、0.5mLの亜硝酸ナトリウムの水溶液(4N)を、0℃〜10℃の温度に維持しながら、ゆっくり添加した。次に、その反応混合物をこの温度で1時間撹拌した。過剰の亜硝酸を、スルファミン酸の反応によって除去した。次に、ジアゾニウム懸濁液を、10mLの蒸留水中の0.85gの式(IX)のベンゾイルH酸(CAS117−46−4)に、5〜10℃で、撹拌下に、水酸化ナトリウム(1N)の同時添加によりpHを5.0〜8.0の数値に維持しながら、ゆっくり添加した。添加を終了し、撹拌を0℃〜5℃の温度で2時間継続し、次に、室温に温めた。2時間後、染料溶液を透明濾過し、次に、4.0gの酢酸ナトリウムの添加により沈殿させ、濾取した。粗染料を、30mLのエタノール水溶液(70%)で精製した。乾燥後、1.2gの染料(10A)をそのナトリウム塩の形態で得た。
実施例2
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(10B)を、実施例1のように調製した。ただし、(X)の調製において、1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキン(CAS128−93−8)を、実施例1における1−アミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS81−62−9)の代わりに使用した。
実施例3
表1のアントラピリドンアゾ染料(11A)の調製
1.3g(2mmol)の式(VIIIA)のアントラピリドン染料を、20mLの蒸留水に溶解させた。得られた溶液を0℃〜5℃の温度に冷却し、その溶液に、1.5mLの塩酸水溶液(37%)を撹拌下に添加し、0.5mLの亜硝酸ナトリウムの水溶液(4N)を、0℃〜10℃の温度に維持しながら、ゆっくり添加した。次に、その反応混合物をこの温度で1時間撹拌した。過剰の亜硝酸を、スルファミン酸の反応によって除去した。
式(IX)のトシルH酸の合成
42.6gのH酸(75%、MW319.3g/mol、CAS90−20−0)0.1molを、フラスコ中で、40mLの水で懸濁させた。その灰色懸濁液を70℃に加熱し、10.8gの30%水酸化ナトリウム溶液でpHを3の数値に調節した。21gの30%水酸化ナトリウム溶液を使用してpHを3の数値に維持しながら、22.3gのp−トルエンスルホニルクロリド99%を、その暗色溶液にゆっくり添加した。次に、20gの酢酸ナトリウムを使用してpHを6の数値にした。次に、その反応混合物を回転蒸発器で濃縮し、室温に冷却した。得られた生成物を濾取し、20mLのメタノールで洗浄した。このようにして、トシルH酸を77%の収率で得た。
次に、ジアゾニウム懸濁液を、10mLの蒸留水中の0.85gのトシルH酸に、5〜10℃で、撹拌下に、水酸化ナトリウム(1N)の同時添加によりpHを5.0〜8.0の数値に維持しながら、ゆっくり添加した。添加を終了し、撹拌を0℃〜5℃の温度で2時間継続し、次に、室温に温めた。2時間後、染料溶液を透明濾過し、次に、4.0gの酢酸ナトリウムの添加により沈殿させ、濾取した。粗染料を、30mLのエタノール水溶液(70%)で精製した。乾燥後、1.1gの染料(11A)をそのナトリウム塩の形態で得た。
実施例4
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(11B)を、実施例3のように調製した。ただし、(X)の調製において、1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキン(CAS128−93−8)を、実施例3の1−アミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS81−62−9)の代わりに使用した。
実施例5
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(12A)を、実施例3のように調製した。ただし、式(IX)の化合物に関して、トシルK酸を、実施例3のトシルH酸の代わりに使用した。トシルK酸の合成に関して、K酸(CAS130−23−4)を、実施例3のH酸(CAS90−20−0)の代わりに使用した。
実施例6
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(12B)を、実施例5のように調製した。ただし、(X)の調製において、1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS128−93−8)を、1−アミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS81−62−9)の代わりに使用した。
実施例7
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(12C)を、実施例1のように調製した。ただし、(VIIIB)の調製において、1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS128−93−8)を、1−アミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS81−62−9)の代わりに使用し、式(IX)に関しては、トシルK酸を、実施例1のベンゾイルH酸の代わりに使用した。
実施例8
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(13A)を、実施例1のように調製した。ただし、式(IX)の化合物に関して、ベンゾイルK酸を、実施例1のベンゾイルH酸の代わりに使用した。
実施例9
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(13B)を、実施例8のように調製した。ただし、(X)の調製において、1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS128−93−8)を、実施例8の1−アミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS81−62−9)の代わりに使用した。
実施例10
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(14)を、実施例1のように調製した。ただし、式(IX)の化合物に関して、4−(2−ヒドロキシベンズアミノ)−5−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸を、実施例1のベンゾイルH酸の代わりに使用した。
実施例11
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(15)を、実施例1のように調製した。ただし、エチルマロニルクロリド(CAS36239−09−5)を、実施例1の(X)の調製におけるエチルベンゾイルアセテート(CAS94−02−0)の代わりに使用した。
実施例12
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(16)を、実施例1のように調製した。ただし、(X)の調製において、1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS128−93−8)を、1−アミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS81−62−9)の代わりに使用し、式(IX)の化合物に関しては、4−ヒドロキシ−5−[(2,5,6−トリクロロピリミジン−4−イル)アミノ]ナフタレン−2,7−ジスルホン酸を、実施例1のベンゾイルH酸の代わりに使用した。4−ヒドロキシ−5−[(2,5,6−トリクロロピリミジン−4−イル)アミノ]ナフタレン−2,7−ジスルホン酸は、JP2010116489Aに従って、化合物15のシアヌル酸クロリドおよびH酸の代わりに、2,4,5,6−テトラクロロピリミジンおよびK酸を使用して合成した。
実施例13
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(17)を、実施例1のように調製した。ただし、(X)の調製において、1−メチルアミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS128−93−8)を、実施例1の1−アミノ−4−ブロモアントラキノン(CAS81−62−9)の代わりに使用した。一般式(IX)の化合物は、4−ブロモスルホニルクロリドおよびK酸を、実施例1のp−トルエンスルホニルクロリドおよびH酸の代わりに使用して合成した。
実施例14
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(18)を、実施例1のように調製した。ただし、式(IX)の化合物に関して、4−({4−クロロ−6−[(3−スルホプロピル)チオ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}アミノ)−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸を、実施例1のベンゾイルH酸の代わりに使用した。4−({4−クロロ−6−[(3−スルホプロピル)チオ]−1,3,5−トリアジン−2−イル}アミノ)−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸は、US2008/0207881A1の実施例2、式(2)、パート(a)および(b)のように、H酸およびチオグリコール酸の代わりに、K酸(CAS130−23−4)およびナトリウム3−メルカプトプロパンスルホネート(CAS17636−10−1)を使用して合成した。
実施例15
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(19)を、実施例1のように調製した。ただし、式(IX)の化合物に関して、4−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸を、実施例1のベンゾイルH酸の代わりに使用した。4−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−5−ヒドロキシナフタレン−1,7−ジスルホン酸は、特開JP2010−116489Aの化合物(15)のように、H酸(CAS90−20−0)の代わりに、K酸(CAS130−23−4)を使用して合成した。
実施例16
MがNaである表1のアントラピリドンアゾ染料(20)を、実施例3のように調製した。ただし、式(IX)の化合物に関して、4−ヒドロキシ−5−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ナフタレン−2−スルホン酸を、実施例3のトシルH酸の代わりに使用した。
実施例17
記録液の調製
本発明のアントラピリドンアゾ染料(10A)〜(19)および現状技術の染料を使用して、本発明を、記録液に関して、下記の実施例によって説明する。
各染料に関して、必要量の染料(2.0〜4.5g)、エチレングリコール(0.6g)、プロピレン−1,2−グリコール(0.3g)、1−メチル−2−ピロリドン(0.3g)、Olin(登録商標)10G(Arch Chemicals Inc.,Norwalk,USAから入手可能)(0.03g)の水溶液(50%)、Surfinol(登録商標)465(Air Products and Chemicals Inc.,Allentown,USAから入手可能)(0.03g)、および殺生物剤Mergal(登録商標)K10N(Riedel−de−Haen,Seelze,Germanyから入手可能)(0.01g)を、水と共に、50℃の温度で、撹拌下に、約1時間、加熱することによって、10gの記録液を調製した。得られた溶液を20℃の温度に冷却し、水酸化ナトリウム水溶液(1N)でpH値を7.5に調節した。その溶液を、孔径0.5μmのMillipore(登録商標)フィルタに通した。染料の量は、印刷画像の光学密度が全ての試験染料でほぼ同じになるように調節した。
記録液の適用の実施例
次に、Canon iP4000 Pixma型のインクジェットプリンタを使用して、調製したインクを下記の記録材料に適用した。
1)ILFORD Premium Plus Instant Dry Glossy Paper RC(インクジェット記録用紙)
2)START(登録商標)紙(非コート紙)
マゼンタ・スクエア・パッチを印刷するために、インクを空のカートリッジに装填し、プリンタセットのイエローチャンネルに入れて、純粋インクだけが印刷されるようにした。ソフトウエアに関しては、Photoshop(登録商標)4(Adobe Systems,Inc.)を使用した。そこで、プリンタセットは「ペーパ・フォト・プロ」に設定し、品質は「高」に設定し、色設定パラメータは「手動」オプションに設定した。ピクチャタイプに関しては、「なし」オプションを選択した。イエローパッチをPhotoshop(登録商標)でデザインし、イエローカートリッジのマゼンタインクで印刷した。得られた着色パッチを、光安定性、染料飽和、および耐オゾン劣化性の測定に使用した。
試験
1.色濃度および色座標
印刷試料の色座標Lbを、分光光度計Spectrolino(登録商標)(Gretag Macbeth,Regensorf,Switzerlandから入手可能)を使用して反射モード(CIE標準光源D56を使用)で測定した。
2.オゾン劣化に対する安定性
着色パッチの光学密度を測定した後(上記参照)、印刷試料を、オゾンチャンバ903型(Satra/Hamden,Great Britainから入手可能)において、30℃の温度、50%の空気の相対湿度、および13mm/sのオゾン含有空気の循環速度における1ppmのオゾン濃度で、24、48および96時間保管した。保管後、試料の着色スクエアパッチの色密度を再測定してDIIを得た。オゾン処理による、着色パッチにおける染料の密度損失のパーセントは、下記式によって算出される。
DLオゾン=100%(D−DII)/D
DLオゾンの高値は、染料の良好なオゾン安定性を示す。オゾン劣化に対する染料の安定性(DLオゾンとして示す)を、下記のように等級付けした。
A:20%未満の染料密度損失
B:20%〜40%の染料密度損失
C:40%を超える染料密度損失
結果
Figure 2019501248
インクジェット用紙上の印刷試料に関するLb値が表2の最後の欄に示されており、これらの数値は種々の染料の色相および色域を示す。100%印刷密度における対応する光学密度も、表2に、OD最大として示されている。これらのODは、記録液配合物に使用された染料の濃度に直接的に関係している。
表2の結果は、本発明による染料(10A)、(10B)、(11A)、(11B)、(12A)、(12B)、(12C)、(13A)、(13B)、(14)、(15)、(16)、(17)、(18)、(19)および(20)が、比較例(II)(Magenta dye Bayscript(登録商標)BB(リアクティブレッド141))よりかなり優れたオゾン劣化に対する安定性を有することを直接的に示している。
印刷ヘッドの目詰まりを避け、より良い印刷性能を得るために、記録液における低い染料含有量が必要とされる。それに関して、表2の結果は、第4欄にOD最大として示されている同様の飽和に達するために、本発明の染料と比較して50%〜100%多い比較例(I)の染料材料が必要であることを直接的に示している。このほかに、比較例(I)は、本発明の化合物11A、11B、12A、12B、12Cおよび13Bより一層青みを帯びた色相を示す。純粋な赤色の色相を得るために、より低いb値が必要とされる。比較例(I)はそのような要求を満たすことができない。

Claims (16)

  1. 一般式(III)のアントラピリドンアゾ染料
    Figure 2019501248
    [式中、
    Aは、非置換または置換CO−フェニル基(ここで、置換基は、Cl、Br、OCH、SOMから成る群から選択される)を表わすか、またはCO−チオフェン基、水素原子、COOCH、COOCHCH、CNまたはフェニル基を表わし、
    は、水素原子、または1〜8個の炭素原子を有する非置換または置換アルキル基(ここで、置換基は、OH、SOM、COOMから成る群から選択される)を表わし、
    は、水素原子またはSOMを表わし、
    Bは、1〜6個の炭素原子を有する非置換または置換CO−脂肪族基(ここで、置換基は、Cl、Br、SOM、COOMおよびフェニルから成る群から選択される)を表わすか、または、
    非置換または置換CO−芳香族環基(ここで、置換基は、アルキル、アルコキシ、Cl、Br、OH、COOM、CN、NO、SOMおよびフェニルから成る群から選択される)を表わすか、またはCO−複素環式環基を表わすか、または、
    1〜6個の炭素原子を有する置換または非置換SO−脂肪族基、またはSO−芳香族環基(ここで、置換基は、アルキル、アルコキシ、Cl、Br、CN、NO、SOMおよびフェニルから成る群から選択される)を表わすか、またはSO−複素環式環基を表わすか、または、
    式Cの部分
    Figure 2019501248
    [式中、LおよびLは、独立に、OH、Cl、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜6個の炭素原子を有する置換チオアルキル(ここで、置換基は、OH、COOMおよびSOMから成る群から選択される)を表わすか、またはNR(ここで、Rは、独立に、H、1〜6個の炭素原子を有する置換基を表わし、該置換基は、OH、COOMおよびSOMから成る群から選択される)を表わすか、または式Dの部分
    Figure 2019501248
    を表わす]
    を表わすか、または、
    式Eの部分
    Figure 2019501248
    [式中、LおよびLは、独立に、OH、Cl、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ、1〜6個の炭素原子を有する置換チオアルキル(ここで、置換基は、OH、COOMおよびSOMから成る群から選択される)を表わすか、またはNR(ここで、Rは、独立に、H、1〜6個の炭素原子を有する置換基を表わし、該置換基は、OH、COOMおよびSOMから成る群から選択される)を表わす]
    を表わし、
    Mは、水素、金属カチオンまたはアンモニウムカチオン(それぞれ1〜18個の炭素原子を有する1つまたは複数のアルキル基または置換アルキル基またはヒドロキシアルコキシアルキル基によって、置換されていてもよい)を表わし、
    nは0または1であり、SOMは3位または4位に存在する]。
  2. A、B、R、Mおよびnが請求項1のように定義され、Rが水素を表わす、請求項1に記載のアントラピリドンアゾ染料。
  3. A、R、M、nおよびBが請求項2のように定義され、Rが水素またはCHを表わす、請求項2に記載のアントラピリドンアゾ染料。
  4. A、R、R、MおよびBが請求項3のように定義され、nが1であり、SOMが3位または4位に存在する、請求項3に記載のアントラピリドンアゾ染料。
  5. A、R、R、BおよびMが請求項4のように定義され、nが1であり、SOMが4位に存在する、請求項4に記載のアントラピリドンアゾ染料。
  6. A、R、R、Mおよびnが請求項5のように定義され、
    Bが、1〜6個の炭素原子を有する非置換または置換CO−脂肪族基(ここで、置換基は、Cl、Br、SOM、COOMおよびフェニルから成る群から選択される)を表わすか、または、
    非置換または置換CO−芳香族環基(ここで、置換基は、アルキル、アルコキシ、Cl、Br、OH、COOM、CN、NO、SOMおよびフェニルから成る群から選択される)、またはCO−複素環式環基を表わすか、または、
    1〜6個の炭素原子を有する置換または非置換SO−脂肪族基、またはSO−芳香族環基(ここで、置換基は、アルキル、アルコキシ、Cl、Br、CN、NO、SOMおよびフェニルから成る群から選択される)、またはSO−複素環式環基を表わす、
    請求項5に記載のアントラピリドンアゾ染料。
  7. 請求項1に記載のアントラピリドンアゾ染料の調製方法であって、
    一般式(IV)のβ−ケトエステル
    Figure 2019501248
    [式中、Aは請求項1のように定義される]を、
    式(V)の化合物
    Figure 2019501248
    [式中、RおよびRは請求項1のように定義され、Yは、クロロ、ブロモまたは他の脱離基を表わす]と、
    式(VI)のアントラピリドン
    Figure 2019501248
    が形成される条件下で反応させ、次に、A、RおよびRが請求項1のように定義される一般式(VI)のアントラピリドンを、m−フェニレンジアミンと、
    一般式(VII)のアントラピリドン染料
    Figure 2019501248
    が形成される条件下で反応させ、A、RおよびRが請求項1のように定義される一般式(VII)のアントラピリドンを、スルファミン酸または発煙硫酸と、
    一般式(VIII)のアントラピリドン染料
    Figure 2019501248
    が形成される条件下で反応させ、次に、
    一般式(IX)の化合物
    Figure 2019501248
    [式中、M、Bおよびnは請求項1のように定義される]
    を用いて、本発明の一般式(III)のアントラピリドンアゾ染料が形成される条件下で、ジアゾ化し、カップリングすることによって行われる、請求項1に記載のアントラピリドンアゾ染料の調製方法。
  8. 請求項1に記載のアントラピリドンアゾ染料を適用することによって行われる、テキストおよび画像を記録用紙に記録し、天然または合成繊維材料、ナノ多孔質材料、織物、革およびアルミニウムを染色および印刷する方法。
  9. 少なくとも1つの請求項1に記載のアントラピリドンアゾ染料、または該アントラピリドンアゾ染料の混合物を含有する、液体染料調製物。
  10. 1つまたは複数の他のマゼンタ染料をさらに含有する、請求項1〜6に記載の液体染料調製物。
  11. 少なくとも1つの請求項1〜6のいずれか一項に記載のアントラピリドンアゾ染料、または該アントラピリドンアゾ染料の混合物を含有する、インクジェット印刷用記録液。
  12. 請求項10に記載のインクジェット印刷用の記録液であって、1つまたは複数のマゼンタ顔料分散体(ピグメントレッド122またはピグメントバイオレット19またはピグメントレッド202を含有)、またはEP0754207、EP1219682、EP1367098またはEP1403328のような染料をさらに含有し、液相中の前記染料の量が液相の総重量に基づいて0.5〜20wt%の範囲である、請求項10に記載のインクジェット印刷用記録液。
  13. 請求項10または11に記載のインクジェット印刷用の記録液であって、液相が、1つまたは複数の下記成分:水、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、ヒドロキシエチルピロリドン、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、グリセリン、ブチルラクテート、カプロラクタム、スルホラン、グリコールエーテル溶剤、殺生物剤を、液相の総重量に基づいて0.01〜50wt%の範囲でさらに含有する、請求項10または11に記載のインクジェット印刷用記録液。
  14. 基材に液相を適用する方法であって、少なくとも下記の工程、
    α)基材を準備する工程と、
    β)請求項9〜12のいずれか一項に記載の液相を含有する容器を準備する工程と、
    γ)少なくとも一部の液相を、容器から基材に移動させる工程と、
    δ)水、および任意に溶剤を、基材から除去する工程と、
    を含む、基材に液相を適用する方法。
  15. 印刷物であって、
    A.基材と、
    B.請求項1〜6のいずれか一項に記載の式(III)の染料を少なくとも含有する層と、
    を含む、印刷物。
  16. インクジェット印刷用および筆記用具用のインクにおける、またはカラーフィルタおよび着色物の製造ならびに光学用途および光電子工学用途のための染色溶液における、請求項1〜6のいずれか一項に記載の染料の使用。
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