JP2019500270A - 大型トラックタイヤトレッド及び大型トラックタイヤ - Google Patents

Abstract

本発明は、長手方向、側方方向、及び厚さ方向を有する、大型トラックタイヤトレッドを提供し、該トレッドは、側方方向に沿って離間された一対の対向トレッド縁（２１、２１’）と、転がりトレッド幅（ＲＴＷ）にわたってトレッド縁間で延びるトレッド領域と、該一対の対向トレッド縁の各トレッド縁に隣接し、かつ転がりトレッド幅（ＲＴＷ）の１０％の側方長さにわたって延びる肩区域（ＳＺ）と、該肩区域間で画定された中心区域（ＣＺ）と、を備え、トレッド領域は、溝（２２）によって分離された複数のリブ（２３）を備え、該溝は、側方方向に対してある溝角度で中心区域から該トレッド縁の各々に向かって連続的に走り、かつそれぞれのトレッド縁まで外に延び、肩区域平均溝角度は、絶対値で４５°よりも大きく、肩区域平均溝角度は、絶対値で中心区域平均溝角度よりも大きく、溝は、タイヤの転がり方向（２４）に逆行してトレッド縁に向かって走っている。【選択図】図３

Description

本発明は、概して、タイヤトレッド及びタイヤに関する。より具体的には、本発明は、トラクタセミトレーラの組み合わせまたは単一ユニットストレートトラックで使用されるトラクタの駆動車軸等の大型トラックの駆動車軸に対して最良に好適なタイヤトレッド及びタイヤに関する。

駆動タイヤ用のトレッドに伴う１つの問題は、牽引、転がり抵抗及び（異常）摩損の間の妥協である。

本発明は、長手方向、側方方向、及び厚さ方向を有する、大型トラックタイヤトレッドを提供し、前記トレッドは、
−側方方向に沿って離間された一対の対向トレッド縁と、
−転がりトレッド幅にわたってトレッド縁間で延びるトレッド領域と、
−前記一対の対向トレッド縁の各トレッド縁に隣接し、かつ転がりトレッド幅の１０％の側方長さにわたって延びる肩区域と、
−前記肩区域間で画定された中心区域と、を備え、
トレッド領域は、溝によって分離された複数のリブを備え、前記溝は、側方方向に対してある溝角度で中心区域から前記トレッド縁の各々に向かって連続的に走り、かつそれぞれのトレッド縁まで外に延び、
−肩区域平均溝角度は、絶対値で４５°よりも大きく、
−肩区域平均溝角度は、絶対値で中心区域平均溝角度よりも大きく、
−溝は、タイヤの転がり方向に逆行してトレッド縁に向かって走っている。

別の実施形態において、リブは、溝がトレッド縁まで外に開口する位置で鈍化され、前記鈍化部の側方長さは、２５ｍｍ未満である。

別の実施形態において、前記鈍化部の前記側方長さは、少なくとも２ｍｍである。

別の実施形態において、前記鈍化部の前記側方長さは、少なくとも５ｍｍである。

別の実施形態において、前記鈍化部の前記側方長さは、少なくとも１０ｍｍである。

別の実施形態において、前記鈍化部の前記側方長さは、１５〜２０ｍｍである。

別の実施形態において、前記肩区域平均溝角度は、絶対値で７０°未満である。

別の実施形態において、前記肩区域平均溝角度は、絶対値で５０°よりも大きい。

別の実施形態において、前記中心区域平均溝角度は、絶対値で５０°未満である。

別の実施形態において、前記中心区域平均溝角度は、絶対値で１０°よりも大きい。

別の実施形態において、前記中心区域平均溝角度と前記肩区域平均溝角度との間の絶対値の差は、１０°〜６０°、好ましくは、２０°〜５０°である。

別の実施形態において、中心区域は、少なくとも１つの円周溝を備える。

本発明はまた、このようなトレッドを備える大型トラックタイヤを提供する。

本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点は、本発明の特定の実施形態の以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。

本発明の、その最良の形態を含む、当業者を対象とする、完全かつ可能な開示が、添付図を参照して明細書に明らかにされる。

本開示のタイヤスレッドの実施形態を備える大型トラックタイヤの斜視図である。 図１の大型トラックタイヤの正面図である。 図１及び図２のトレッドの一部の正面図であり、より大きな縮尺でその設計の詳細を示す。 図３の全幅の左部に限定された、さらにより拡大された、部分図である。 トレッドの他の実施形態の正面図である。 トレッドの他の実施形態の正面図である。 トレッドの他の実施形態の正面図である。 トレッドの他の実施形態の正面図である。 トレッドの他の実施形態の正面図である。 トレッドの他の実施形態の正面図である。 トレッドの他の実施形態の正面図である。 図９のトレッドを備える大型トラックタイヤの実施形態の斜視図である。 どのように溝がトレッド縁と接続し得るかの例を示す詳細図である。 どのように溝がトレッド縁と接続し得るかの異なる例を簡単に例示する。 どのように溝がトレッド縁と接続し得るかの異なる例を簡単に例示する。 どのように溝がトレッド縁と接続し得るかの異なる例を簡単に例示する。 どのように溝がトレッド縁と接続し得るかの異なる例を簡単に例示する。 どのように溝がトレッド縁と接続し得るかの異なる例を簡単に例示する。

図における同一または類似参照番号の使用は、同一または類似特徴を示す。

ここで、本発明の実施形態を詳細に参照し、その例が図面に例示される。これらの例は、本発明の説明として提供される。

図１及び図２に示されるように、大型トラックタイヤ１は、本発明の実施形態によるトレッド２を備える。

図１に示されるように、大型トラックタイヤ１は、それぞれの側壁１２、１２’によってビード部分１３、１３’によって接続されたクラウン部分１１を概して備える。

トレッド２は、長手方向（タイヤの円周方向とも称される）、側方方向（軸方向または横方向とも称される）及び厚さ方向（トレッド深さ方向とも称される）を有する。

トレッドは、各側部上にそれぞれのトレッド縁２１、２１’を有する。転がりトレッド幅ＲＴＷは、第１の縁地点Ｎから反対側の第２の縁地点Ｎ’までの距離として定義される。縁地点は、タイヤのトレッドが標準の直線転がり条件下（タイヤに対する標準圧力でＴＲＡ負荷の７５％）で地面にもはや接触しなくなる最大軸方向位置として定義される。これらの位置は、地面と断続的に接触するようになり得るトレッド（犠牲的な肩リブ等）を考慮しない。

トレッドは、互いに平行に走る溝２３によって画定されたリブ２２を有する。溝は、トレッド中心からトレッド縁まで連続的に延び、かつトレッドの側部に接続している。溝は、側方方向に対してある角度で走る。

トレッドの設計は、実質的に対称であり、つまり、トレッドの特徴は、赤道面ＥＰの周りで実質的に対称に配置される。したがって、赤道面ＥＰは、トレッド２を実質的に同一設計の対向する半分に二分する。このトレッドは、配向される側部に従って異なる外観を有するので配向性設計であると言われる。配向性タイヤまたはトレッドは、外観が異なるだけではなく、一方の転がり方向で使用される場合と他方の転がり方向で使用される場合とで、異なって機能する。これは、方向性トレッドまたはタイヤが、設計された転がり方向を示す印を慣例的に有する理由である。このような印は、設計された転がり方向を指示する矢印２４であり得る。反対方向に転がるようにタイヤを使用することは、その最良性能に対して有害なものになる。

トレッド内の溝の一般的配向は、それらがトレッド中心から肩に向かってタイヤの転がり方向に逆行して走る、つまり、トレッド中心から肩の方に走りつつ、タイヤの転がり方向の反対に走るものである。

図３は、図１及び図２のトレッド２の一部分の拡大及び平坦化投影図である。トレッド２は、前記一対の対向トレッド縁２１、２１’のうちの各々１つに隣接し、かつ転がりトレッド幅ＲＴＷの１０％に達する側方長さにわたって延びる肩区域ＳＺ、ＳＺ’を備える。中心区域ＣＺは、２つの肩区域間に画定される。

図４は、溝の配向等の特徴をさらにより明瞭に示すように図３のトレッドの、さらにより拡大された部分図である。この部分図は、図３の全幅の左部に限定される。赤道面ＥＰに対して、トレッドの他方の半分は、図３で見られるものと実質的に対称である。ただし、本発明によるトレッドはまた、各トレッドの半分が請求項によって限定される本発明の範囲内に留まる限り、顕著に異なるトレッドの両半分を備えてもよい。

第１の溝２３１において、溝中線２３０は、トレッドにわたる溝の配向を表し、αは、この溝中線２３０が溝に沿った任意の点で側方方向ＬＤとなす角度である。角度αは、ここに表されるように正の角度であってもよく、または溝が反対方向に傾斜されるか若しくは類似トレッドを反転して見る場合、一部の地点で局所的に負の角度であってもよい。

次の溝２３２において、平均角度の定義が説明される。肩区域平均溝角度αｓは、肩溝線２３３が側方方向ＬＤとなす角度として定義される。肩溝線２３３は、溝中線２３０がトレッド縁２１で外に延びる点２３４と、溝中線２３０が肩区域ＳＺと中心区域ＣＺとの間の分離線を交差する点２３５との間で画定される。中心区域平均溝角度αｃは、中心溝線２３６が側方方向ＬＤとなす角度として定義される。中心溝線２３６は、溝中線２３０が肩区域ＳＺと中心区域ＣＺとの間の分離線を交差する点２３５と、溝中線２３０が赤道面ＥＰに一致する点２３７との間で画定される。

本発明によると、肩区域平均溝角度αｓは、絶対値で４５°よりも大きく、肩区域平均溝角度αｓは、絶対値で中心区域平均溝角度αｃよりも大きい。これらの比較は、トレッドを見る方向、タイヤがここに表されるように上に転がるか、または反転するかに影響されないように、絶対値で行われる。

図５は、溝角度αがトレッド縁での急角度から赤道面で０°になるまで連続的に変化する、トレッドの別の実施形態を示す。

図６は、溝角度αがトレッド縁での急角度から始まり、その後、中心区域の第１の部位内で負の角度になるまで連続的に減少し、赤道面で０°になるまで再び増加する、トレッドの別の実施形態を示す。

図７は、溝が図１〜図４の実施形態に非常に類似した方式で配向される、トレッドの別の実施形態を示す。ここでの差は、溝が赤道面近傍で中断され、赤道面まで到達しないことである。各半分のトレッドの溝は、オフセットされ接続されない。

図８は、溝が図１〜図４の実施形態に非常に類似した方式で配向される、トレッドの別の実施形態を示す。ここでの差は、赤道面上の長手方向溝２５の存在である。別の実施形態において長手方向溝は、中心区域内の任意の場所に位置してもよい。さらに別の実施形態においてトレッドは、中心区域内に１つよりも多い長手方向溝を含んでもよい。

図９は、図８の実施形態に非常に類似する、トレッドの別の実施形態を示す。ここでの差は、各半分のトレッドの溝がオフセットされ直接接続されないが、赤道面上で長手方向溝２５のみを介して接続されることである。

図１０は、溝が図１〜図４の実施形態に非常に類似した方式で配向される、トレッドの別の実施形態を示す。ここでの差は、各リブ２２の後縁上の部分的サイプ２６の存在である。各リブの後縁は、最後に接地面を離れる縁であるように、転がり方向に対して画定される。部分的サイプ２６は、それがリブ全体にわたって延びないようにリブ幅よりも短い長さのサイプを各々有するので、「部分的」と呼ばれる。各部分的サイプは、リブ長さの方向に沿って隣接部分的サイプからある間隔によって離間される。各部分的サイプは、サイプ深さを有する。この例示的な実施形態に対して、離間距離は、サイプ深さの約１．５倍未満である。同様に、サイプ深さは、リブの高さ（トレッド深さとも称される）の少なくとも約５０パーセントである。部分的サイプ２６はまた、部分的サイプ間の間隔の少なくとも約５０％であるサイプ長さを有する。

図１１は、図１０の実施形態に非常に類似する別の実施形態を示す。ここでの差は、各リブ２２の前縁上の部分的サイプ２７の存在である。各リブの前縁は、最後に接地面に入る縁であるように、転がり方向に対して画定される。部分的サイプ２７は、それ以外の点で部分的サイプ２６に類似である。

図１２は、図９のトレッドを備えるタイヤ１を示す。

図１３は、トレッド縁で各リブ２２の先端で適用され得る鈍化部を例示する。溝２３がトレッド縁２１に一致する各リブのテーパ状先端２８を保護するために、テーパ状先端２８が鈍化され得る。鈍化部長さＢＬは、トレッド縁と溝の外側壁との間の側方方向ＬＤに沿って定義される。鈍化部長さＢＬは、２５ｍｍ未満である。使用の一般的な侵襲レベルに応じてトレッドが、鈍化部長さＢＬが１５ｍｍ、１０ｍｍ未満、またはさらに５ｍｍ未満であり得るように、設計される。

リブ先端が鈍化されるとき、肩溝線に対する始点２３４が、溝中線２３０が鈍化部に対して接線になる側方方向ＬＤを通過する位置に位置する。

図１４は、鈍化部がアール形状を有し得る別の実施形態を例示する。

図１５〜図１８は、溝開口が含み得る形状の異なる例を簡単に例示する。

図面において、溝が完全に開口する溝の一般的かつ従来の形状で示されるが、それらは、多くの他の形式であってもよい。それらは、例えば、部分的に隠れた溝、つまり、トレッド表面に常に完全に開口しない場合がある溝であってもよい。このような溝は、例えば、それらがサイプによって表面に接続されるのみである低位置とそれらが表面で完全に開口される高位置との間でその長さに沿って起伏し得る。部分的に隠れた溝はまた、一連の放射状に延びる通路によって表面に接続された下面ダクト内に存し得る。

当業者にとって、様々な変更及び変形が本発明の範囲または概念から逸脱せず本発明でなされ得ることが明らかであろう。例えば、一実施形態の一部としてさらに例示または説明された特徴は、またさらなる実施形態を得るために別の実施形態と共に使用され得る。既に上記に論じられたように、本発明によるトレッドまたはタイヤはまた、各トレッドの半分が請求項によって限定される本発明の範囲内に留まる限り、互いに顕著に異なるトレッドの両半分を備え得る。したがって、本発明は、このような変更及び変形をそれらが添付の請求項及びその等価物の範囲内に収まるように包含することを意図される。

Claims (13)

1. 長手方向、側方方向（ＬＤ）及び厚さ方向を有する、大型トラックタイヤトレッド（２）であって、前記トレッドは、
   −前記側方方向に沿って離間した一対の対向トレッド縁（２１、２１’）と、
   −転がりトレッド幅（ＲＴＷ）にわたって前記トレッド縁間で延びるトレッド領域と、
   −前記一対の対向トレッド縁の各トレッド縁に隣接し、かつ、前記転がりトレッド幅（ＲＴＷ）の１０％の側方長さにわたって延びる肩区域（ＳＺ）と、
   −前記肩区域間で画定された中心区域（ＣＺ）と、を備え、
   前記トレッド領域は、溝（２２）によって分離された複数のリブ（２３）を備え、前記溝は、前記側方方向に対してある溝角度（α）で、前記中心区域から前記トレッド縁の各々に向かって連続的に走り、かつ前記それぞれのトレッド縁まで外に延び、
   −肩区域平均溝角度（αｓ）は、絶対値で４５°よりも大きく、
   −前記肩区域平均溝角度（αｓ）は、絶対値で中心区域平均溝角度（αｃ）よりも大きく、
   −前記溝は、前記タイヤの転がり方向（２４）に逆行して前記トレッド縁に向かって走る、大型トラックタイヤトレッド。
2. 前記リブは、前記溝がトレッド縁まで外に開口する位置で鈍化され、前記鈍化部の側方長さ（ＢＬ）は、２５ｍｍ未満である、請求項１に記載の大型トラックタイヤトレッド。
3. 前記鈍化部の前記側方長さは、少なくとも２ｍｍである、請求項２に記載の大型トラックタイヤトレッド。
4. 前記鈍化部の前記側方長さは、少なくとも５ｍｍである、請求項２に記載の大型トラックタイヤトレッド。
5. 前記鈍化部の前記側方長さは、少なくとも１０ｍｍである、請求項２に記載の大型トラックタイヤトレッド。
6. 前記鈍化部の前記側方長さは、１５〜２０ｍｍである、請求項２に記載の大型トラックタイヤトレッド。
7. 前記肩区域平均溝角度（αｓ）は、絶対値で７０°未満である、請求項１〜６のいずれか１項に記載の大型トラックタイヤトレッド。
8. 前記肩区域平均溝角度（αｓ）は、絶対値で５０°よりも大きい、請求項１〜７のいずれか１項に記載の大型トラックタイヤトレッド。
9. 前記中心区域平均溝角度（αｃ）は、絶対値で５０°未満である、請求項１〜８のいずれか１項に記載の大型トラックタイヤトレッド。
10. 前記中心区域平均溝角度（αｃ）は、絶対値で１０°よりも大きい、請求項１〜９のいずれか１項に記載の大型トラックタイヤトレッド。
11. 前記中心区域平均溝角度（αｃ）と前記肩区域平均溝角度（αｓ）との間の絶対値の差は、１０°〜６０°、好ましくは、２０°〜５０°である、請求項１〜１０のいずれか１項に記載の大型トラックタイヤトレッド。
12. 前記中心区域は、少なくとも１つの円周溝（２５）を備える、請求項１〜１１のいずれか１項に記載の大型トラックタイヤトレッド。
13. 請求項１〜１２のいずれか１項に記載のトレッド（２）を備える、大型トラックタイヤ（１）。

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