JP2019219674A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱ヒータの裏面に長手方向において分割して熱伝導部材を設けるフィルム加熱方式の画像加熱装置において、装置で使用可能な最大幅サイズの記録材よりも幅が小さい記録材の導入による非通過部昇温を抑制して生産性を向上し、且つコールド状態からホット状態まで光沢ムラの画像不良の発生がない画像加熱装置を提供する。【解決手段】定着フィルム112の周方向に関して、熱伝導部材140が加熱ヒータ裏面に接触していない第二領域Sに対応する位置に定着フィルム112の内面と接触する接触部材190を設けている。【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式などの複写機・レーザービームプリンタ等の画像形成装置に搭載する定着装置として用いれば好適な画像加熱装置に関する。
画像加熱装置としては、記録材(紙など)上に形成させた未定着トナー像を記録材に加熱定着させる定着装置、記録材に仮定着されたトナー画像あるいは一度加熱定着されたトナー像を再度加熱加圧して光沢度を向上させる画質改質装置などが挙げられる。以下、定着装置として説明する。
定着装置には、従来から熱ローラ方式、フィルム(ベルト)加熱方式などの装置が知られている。
フィルム加熱方式の定着装置(特許文献1)は、セラミックス製の基板上に抵抗発熱体を有する加熱ヒータ、加熱ヒータと接触しつつ加熱され回転する定着フィルム、定着フィルムを介して加熱ヒータとニップ部を形成する加圧ローラなどを有している。未定着トナー画像を担持する記録材(以下、用紙と記す)は、このニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、これによりトナー画像は用紙に定着される。
複数色のトナー像を重ねるカラー画像形成装置では、トナーをより混色させ定着画質を向上させるために定着フィルムの上にゴム層を設ける場合もある。モノクロの画像形成装置では定着フィルムの熱容量を極力減らし温度の立ち上がりを早くするためゴム層を設けない構成が多い。定着フィルムの材質としては強度が高く熱伝導性の高いSUSなどの金属材料や、熱容量が小さく成型性が良好なPIなどの耐熱性樹脂などが用いられる。
いずれにしてもフィルム加熱方式の定着装置は、熱ローラ方式の定着装置の熱ローラに比べ、熱容量の小さいフィルムを定着部材として用いているため定着部材を所定温度に立ち上げるまでの時間を短縮することができる。また立ち上がり時間が短いため、スタンバイ時に定着部材を暖めておく必要がなく消費電力を極力低く抑えることが可能である。
フィルム加熱方式の定着装置に用いる一般的な加熱ヒータの模式図を図15の(a)に示す。この図は定着フィルムと接触し定着フィルムを加熱する抵抗発熱体201、202を有するヒータ表面を示している。加熱ヒータ200は、細長いセラミックス製の基板207の上に平行2条の抵抗発熱体201、202が導電体203を介して直列に設けられる構成をとることが多い。抵抗発熱体201、202の端部にはそれぞれ導電性の電極204、205が設けられ、電極部204、205から抵抗発熱体201、202に通電することで発熱するようになっている。
この加熱ヒータ200を熱容量の小さい定着フィルムの内面に接触させ直接定着フィルムを加熱するため、定着フィルムや加圧ローラが長手方向一様に素早く温度が立ち上がるようになっている。しかし、抵抗発熱体201、202の長手幅に対し比較的幅の狭い用紙(小サイズ用紙)を連続して通紙させると、定着フィルムを介して加熱ヒータ200が密着する加圧ローラの非通紙領域の温度が通紙領域よりも高くなってしまう。
図15の(b)に小サイズ用紙を通紙した時の加圧ローラの長手方向の温度分布を示す。小サイズ用紙を連続して通紙させると非通紙領域の加圧ローラ温度が上昇してしまうため、加圧ローラの耐熱温度を超えないように通紙間隔をあけ、昇温した加圧ローラの温度を均すような制御をしている。そのため、フィルム加熱方式の定着装置では小サイズ用紙の生産性が低下してしまうことが課題の一つとなっている。
この小サイズ用紙の生産性を上げるため、図15の(c)に示すように、基板207の抵抗発熱体201、202のある面とは逆の面(基板裏面)に熱伝導部材208を設ける構成をとることがある(特許文献2)。
ヒータ基板207の裏面に、熱伝導部材208として、ヒータ基板よりも熱伝導率の高い銀ペーストを塗布して設ける場合や、アルミ板など接触さる場合などがある。アルミ板は銀よりも熱伝導率は低いが金属の中では比較的高熱伝導であり安価で設置できる利点がある。このような熱伝導部材208を加熱ヒータ裏面に設けることにより、小サイズ用紙を通紙した場合における非通紙領域の熱をヒータ長手方向に均すことができ、小サイズ用紙の生産性を上げることが可能となる。
しかしながら、このように熱伝導部材208を加熱ヒータ200に設ける場合、加熱ヒータ200(ヒータ基板207)の熱膨張量と熱伝導部材208の熱膨張量が異なることによる熱伝導部材208の変形が生ずることがある。
加熱ヒータ200が加熱と冷却を繰り返す(ヒートサイクル)と、この熱膨張に差がる状態での伸縮の繰り返しとなるため熱伝導部材に応力が繰り返しかかり、アルミ板など強度の弱い材料を熱伝導部材208に用いた場合に変形する場合がある。
熱伝導部材208が変形してしまうと加熱ヒータ200との密着性が低下してしまい、熱伝導部材208による温度の均し効果が低下しまうことがある。このヒートサイクルによる熱伝導部材208の変形を防止するために、熱伝導部材208をヒータ長手方向で複数部材に分けて用いると上記のようなヒートサイクルによる変形を抑えられることが考えられる。熱伝導部材208の大きさを複数部材に分割して部材一つの幅を短くし、一つの部材の膨張量を少なくすることでヒートサイクルによる熱伝導部材208にかかる応力を緩和し、熱伝導部材208の変形を抑えることができる。
特開平04−044075号公報 特開平11−260533号公報
しかしながら、上述のように熱伝導部材208を長手方向で複数部材に分割して加熱ヒータ200の裏面に設けた構成においては次のような事象が発生することがあった。
図16の(a)に熱伝導部材208を長手中央部で2つに分割した構成の模式図を示す。Qは熱伝導部材208が加熱ヒータ裏面に接触している第一領域である。Sは分割した熱伝導部材208の相互離間部である。この離間部Sが、熱伝導部材208が加熱ヒータ裏面に接触していない第二領域である。この場合、第一領域Qと第二領域Sとで定着フィルムに長手方向の温度ムラが発生してしまい定着画像で光沢ムラなど画像不良が発生することがあった。この光沢ムラは特に熱伝導部材208が冷めている状態(コールド状態)からの加熱ヒータ立ち上げ時に顕著に発生する。
図16の(b)に、図16の(a)の熱伝導部材分割構成の加熱ヒータ200を用いた定着装置をコールド状態から立ち上げた時の定着フィルムの温度ムラを表した図を示す。
この図に示すように加熱ヒータ長手方向において、第二領域Sに対応している加熱ヒータ部分は熱伝導部材280に熱を奪われないため、第一領域Qに対応している加熱ヒータ部分よりも温度が高温になってしまう。そのため、加熱ヒータ200の第二領域Sに対応している定着フィルム部分及び加圧ローラ部分の温度も高温になる。そして、定着画像において第二領域Sに対応している部分の光沢が上がり、縦方向(用紙搬送方向)に光沢スジの入った画像になってしまうことがあった。
熱伝導部材208が十分に暖まった状態(ホット状態)になると加熱ヒータ200の熱は熱伝導部材208に逃げ難くなるため、この長手方向の温度ムラによる光沢ムラ画像は発生し難い。また上述の様なカラー画像形成装置で用いられるゴム層を設けた定着フィルムを用いる場合においても、ゴム層の熱容量により長手方向の温度ムラが緩和されるため比較的この光沢ムラ画像は発生し難くい。
一般的にモノクロの画像形成装置に用いられるような熱容量の小さい定着フィルムを用いる場合にコールド状態からの立ち上げ時に長手方向の温度ムラが生じ易いため、この光沢ムラ画像が発生し易いことが分かっている。
このコールド状態からの立ち上げ時に発生する長手方向の温度ムラを抑制するために、加熱ヒータ200の第二領域Sに対応している抵抗発熱体部分の発熱量を抑えた構成をとることが考えられる。この構成にすることでコールド状態の光沢ムラを抑えられる。
しかし、熱伝導部材208が十分に暖まったホット状態になると加熱ヒータ200の第二領域Sに対応している部分の発熱量が足りなくなる。そのために、逆に、定着画像において第二領域Sに対応している部分の光沢が下がることで縦方向に光沢スジの入った画像になってしまうことがあった。
そこで、本発明の目的は、フィルム加熱方式の画像加熱装置における上記のような課題を解消することにある。即ち、装置で使用可能な最大幅サイズの記録材よりも幅が小さい記録材の導入による非通過部昇温を抑制して生産性を向上し、且つコールド状態からホット状態まで光沢ムラの画像不良の発生がない画像加熱装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、
細長い基板と、前記基板上に長手方向に沿って形成された通電により発熱する抵抗発熱体と、を有する加熱部材と、
前記加熱部材の周りを回転可能とされた、内周面が前記加熱部材の第一の面と摺動する無端状ベルトと、
前記加熱部材の第二の面と接触する、前記基板よりも熱伝導率が高い熱伝導部材と、
前記無端状ベルトと接触することで、前記無端状ベルトの回転を支持するガイド部材と、
前記無端状ベルトの外周面に接触してニップ部を形成する回転体と、
を有し、前記回転体の回転により画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置であって、
前記記録材の搬送路面内で記録材の搬送方向と直交する方向において、前記画像加熱装置で搬送可能な最大幅サイズの記録材の通過領域の領域内で、前記熱伝導部材が前記加熱部材と接触している第一領域は、前記熱伝導部材が接触していない第二領域よりも広く、前記記録材の搬送方向と直交する方向へ延び、前記ガイド部材が前記無端状ベルトと接触している凸部は、前記第二領域に対応する位置に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、装置で使用可能な最大幅サイズの記録材よりも幅が小さい記録材の導入による非通過部昇温を抑制して生産性を向上し、且つコールド状態からホット状態まで光沢ムラの画像不良の発生がない画像加熱装置を提供することができる。
抑制することができる。
実施例1における定着装置の要部の横断面模式図である。 同じく要部の正面模式図である。 (a)は同じく要部の縦断正面模式図、(b)は同じく要部の一部切り欠き模式図である。 フィルムユニットの分解斜視模式図である。 加熱ヒータの構成説明図である。 (a)は実施例2における定着装置の要部の横断面模式図、(b)はヒータホルダーの斜視模式図である。 実施例2における定着装置の構成説明図である。 実施例2における定着装置の他の構成の説明図である。 熱伝導部材を3つに分割した場合の定着装置の構成説明図である。 定着装置の他の構成の説明図である。 定着装置の更に他の構成の説明図である。 定着装置の更に他の構成の説明図である。 定着装置の更に他の構成の説明図である。 画像形成装置例の概略図である。 一般的な加熱ヒータの説明図である。 熱伝導部材を分割した場合における定着フィルムの長手方向の温度ムラの説明図である。
[実施例1]
まず、本実施例1における画像形成装置の本体構成を説明し、次いで、本発明に係わる画像加熱装置(定着装置)について詳述する。
(画像形成装置例の説明)
図14は本実施例1における画像形成装置50の概略図である。この画像形成装置50は転写型の電子写真プロセスを用いたモノクロプリンタである。1は像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)であり、矢印R1の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。このドラム1の周りにはドラム回転方向に沿って順に、ドラム1に作用する電子写真プロセス手段としての、帯電器2、露光装置3、現像器5、転写ローラ10、及び感光ドラムクリーナー16が配置されている。
本例では回転するドラム1はその周面が帯電器2によってマイナス極性の所定の電位に一様に帯電される。その帯電処理面に対して露光装置3により画像露光がなされる。本例では露光装置3はレーザスキャナであり、パソコン等の外部ホスト装置500(図2)から制御部(制御回路部)400に入力した電気的画像情報に対応して変調されたレーザ光Lを出力してドラム1の帯電処理面を走査露光する。これによりドラム1の表面上に露光パターンに対応した静電潜像が形成される(ドラム1の表面の露光された部分は表面電位が上がる)。
その静電潜像がブラックトナーが入った現像器5によってトナー像として現像される。
本例ではトナーはマイナス極性に帯電されており、ドラム1上の静電潜像部にのみマイナストナーが付着し、ドラム1上にトナー像が形成される。
一方、シート状の記録材(以下、用紙と記す)Pが積載収容されているカセット7から用紙Pが給紙ローラ4によって所定の制御タイミングで一枚分離給紙される。記録材Pは紙に限られない。樹脂シートやコート紙など紙以外の材質のシート材、紙との複合シート材であってもよい。また、用紙Pの幅もしくは幅サイズとは、用紙面において、用紙搬送方向(記録材搬送方向)に直交する方向に寸法である。また、画像形成装置又は定着装置で搬送可能(使用可能)な最大幅サイズの用紙を大サイズ用紙、この大サイズ用紙よりも幅が小さい用紙を小サイズ用紙とする。
カセット7から給紙された用紙Pが搬送ローラ6によってドラム1と転写ローラ10との当接ニップ部である転写ニップ部Nに搬送されて、転写ニップ部Nで挟持搬送される。用紙Pが転写ニップ部Nを通過する間、転写ローラ10には不図示の電源からトナーの極性とは逆の極性であるプラス極性の転写バイアスが印加される。これにより、ドラム1側のトナー像が転写ニップ部Nにおいて用紙Pの面に順次に転写される。
転写ニップ部Nを通った用紙Pはドラム面から分離され、定着装置100に搬送されてトナー像の加熱定着処理を受ける。定着装置100を通った用紙Pは画像形成物として排紙ローラ8によりプリンタ上面の排出トレイ9に排出される。また、用紙分離後(転写後)のドラム1は弾性体ブレードを有する感光ドラムクリーナー16によって表面の転写残トナーが除去されて清掃面化され、繰り返して画像形成に供される。
(定着装置の概要)
本実施例の定着装置100は、立ち上げ時間の短縮や低消費電力化を目的としたフィルム(ベルト)加熱方式の画像加熱装置である。図1は本実施例における定着装置100の要部の横断面模式図である。図2は図1中矢印A1方向(用紙搬送方向)から見た定着装置100の要部の正面模式図である。図3の(a)は同じく縦断正面模式図、(b)は図1中矢印A2方向から見た定着装置100の要部の一部切り欠き模式図である(定着フィルム112が切り欠かれている)。図4はフィルムユニット101の分解斜視模式図である。
ここで、定着装置100において、正面側とは用紙Pが導入される側である。背面側とはそれとは反対側である。左右とは定着装置100を正面側から見て左(一端側)と右(他端側)である。上流側と下流側は用紙搬送方向A1に関して上流側と下流側である。なお、図面は定着装置100もしくはその構成部材の模式図であり、明細書に記載した構成部材の実寸法とは比率的に対応しているものではない。
本実施例における定着装置100は、無端状ベルトとしての可撓性を有する筒状の定着フィルム112を備えている、左右方向に長いフィルムユニット101を有する。また、このフィルムユニット101と実質平行に配列されていて、定着フィルム112の外面(外周面)に接触してニップ部Noを形成する回転体としての弾性を有する加圧ローラ110を備えている。
フィルムユニット101は、上記の定着フィルム112、加熱部材としての加熱ヒータ113、加熱ヒータ113を保持するヒータホルダー130、ヒータホルダー130を支持するステー120、左右のフランジ部材150L、150R等を有する。
加熱ヒータ113は、細長い基板207(図5)とこの基板上に長手方向に沿って形成された通電により発熱する平行2条の抵抗発熱体201、202を有するセラミックヒータであり、抵抗発熱体201、202に対する通電により急峻に昇温する。この加熱ヒータ113は、ヒータホルダー130に長手に沿って形成された溝穴130aに、抵抗発熱体201、202を有する表面側(第一の面)を外向きにして嵌め込まれて保持されている。
ヒータホルダー130は、加熱ヒータ113の熱を奪い難いように低熱容量の材料が好ましく、本実施例では耐熱性樹脂である液晶ポリマー(LCP)にガラスバルーンを入れ、熱伝導率と熱容量を抑えたものを用いた。ヒータホルダー130は強度を持たせるために鉄製のステー120で加熱ヒータ113とは反対側から支えられている。定着フィルム112は左右のフランジ部材150L、150R間において、加熱ヒータ113、ヒータホルダー130、ステー120のアセンブリ(組み立て体)に対してルーズに外嵌されている。
左右のフランジ部材150L、150Rは耐熱性・電気絶縁性樹脂による左右対称形状の成形体であり、それぞれ、ステー120の左端部と右端部の所定の位置に嵌着されて位置決め固定されている。左右のフランジ部材150L、150Rは、それぞれ、定着フィルム端部を受け止める第一規制部としての鍔座部150aを有する。また、それぞれ、定着フィルム112の左右端部に内嵌する第二規制部としての内面ガイド部150bを有する。この内面ガイド部150bのフィルム回転方向におけるフィルム内面当接形状はほぼ半円形状である。
加圧ローラ110は、その芯金117の両端部がそれぞれ装置シャーシ(不図示)の左右の側板間に軸受部材を介して回転可能に保持されて配設されている。フィルムユニット101はこの加圧ローラ110に対して加熱ヒータ113を対向させて実質平行に配列されている。
そして、左右のフランジ部材150L、150Rからそれぞれ外方に突出しているステー120の左右の端部と装置シャーシ側の左右の固定のばね受け部材102L・102Rとの間にそれぞれ加圧ばね103L、103Rが縮設されている。このばねの縮設反力によりステー120が加圧ローラ110の側に向う方向に所定の押圧力で押圧付勢される。
この押圧付勢により、ヒータホルダー130に保持されている加熱ヒータ113の表面
(第一の面)とヒータホルダー130の表面の一部が定着フィルム112を挟んで加圧ローラ110に対して加圧ローラ110の弾性層116の弾性に抗して圧接される。
これにより、加熱ヒータ113の表面側は定着フィルム112の内面に接触し、定着フィルム112を内面から加熱する内面ニップNiを形成する。そして、定着フィルム112を挟むように、加熱ヒータ113に対向して加圧ローラ110が圧接して定着フィルム112の外表面と加圧ローラ110との間に用紙搬送方向A1において所定幅の定着ニップ(ニップ部)Noが形成される。
加圧ローラ110は制御部400で制御されるモータ(回転手段)Mの駆動力を動力伝達機構(不図示)を介して受けて図1において矢印R2の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。本実施例では、加圧ローラ110は表面移動速度200mm/secで回転するようになっている。
この加圧ローラ110の回転駆動に伴い定着フィルム112が、その内周面が定着ニップNoにおいて加熱ヒータ表面に接触摺動しつつ加熱ヒータ113、ヒータホルダー130、ステー120のアセンブリ周りを矢印R3の時計方向に従動回転する。この定着フィルム112の回転を円滑にするために加熱ヒータ113およびヒータホルダー130の表面と定着フィルム112の内面との間に潤滑剤(グリス)を介在させるとよい。
左右のフランジ部材150L、150Rの鍔座部150aは、それぞれ、定着フィルム112の回転に伴う左右方向(幅方向)への片寄り移動を定着フィルム112の端部を受け止めることで規制する。また、内面ガイド部150bは、それぞれ、定着フィルム112の両端部を定着フィルム内面から支持して定着フィルム112の回転の支持をする(回転軌道決め)。
加熱ヒータ113は、後述するように、抵抗発熱体201、202の通電による発熱で急峻に加熱され、所定の温度に立ち上げられて温調される。そして、加圧ローラ110が回転駆動され、加熱ヒータ113が所定の温度に立ち上げられて温調された状態において、画像形成部において未定着トナー像Tが形成された用紙Pが定着ニップNoに、画像面が定着フィルム112に対面するように導入される。
そして、用紙Pは定着ニップNoで挟持搬送されて、定着ニップNoにおいて加熱ヒータ113により加熱される定着フィルム112の熱とニップ圧で加熱加圧され、用紙Pに未定着トナー像Tが固着像として定着される。
Xは大サイズ用紙の通紙領域である。本実施例の装置において大小各種幅サイズの用紙の通紙は用紙幅中心の所謂中央基準搬送でなされる。Oはその中央基準線(仮想線)である。Xaは小サイズ用紙の通紙領域(通紙部:通過部)である。Xbは小サイズ用紙を通紙したときに生じる大サイズ用紙の通紙領域との差領域((X−Xa)/2)である非通紙領域(非通紙部:非通過部)である。定着フィルム112の両端部はそれぞれフランジ部材150L、150Rの鍔座部150aによって鍔座部内面から通紙領域Xよりも外側において規制されている。
(加圧ローラ)
本実施例における加圧ローラ110は外径φ20mmであり、φ12mmの鉄製の芯金117にシリコーンゴムを発泡した厚さ4mmの弾性層116(発泡ゴム)が形成されている。加圧ローラ110は、熱容量が大きく、熱伝導率が大きいと、加圧ローラ表面の熱が内部へ吸収され易く表面温度が上昇しにくくなる。すなわち、できるだけ低熱容量で熱伝導率が低く、断熱効果の高い材質の方が加圧ローラ表面温度の立ち上がり時間を短縮できる。
上記シリコーンゴムを発泡した発泡ゴムの熱伝導率は0.11〜0.16W/m・Kであり、0.25〜0.29W/m・K程度のソリッドゴムよりも熱伝導率が低い。また、熱容量に関係する比重はソリッドゴムが約1.05〜1.30であるのに対して、発泡ゴムが約0.45〜0.85であり、低熱容量でもある。従って、この発泡ゴムは、加圧ローラ表面温度の立ち上がり時間を短縮できる。
加圧ローラ110の外径は小さい方が熱容量を抑えられるが、小さ過ぎると定着ニップNoの幅が狭くなってしまうので適度な径が必要であり、本実施例では、外径をφ20mmとした。弾性層116の肉厚に関しても、薄過ぎれば金属製の芯金117に熱が逃げるので適度な厚みが必要であり、本実施例では、弾性層116の厚さを4mmとした。
弾性層116の上には、トナーの離型層として、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)からなる離型層118が形成されている。離型層118は定着フィルム112の後述する離型層127と同様、チューブを被覆させたものでも表面を塗料でコートしたものでも良いが、本実施例では、耐久性に優れるチューブを使用した。離型層118の材質としては、PFAの他に、PTFE、FEP等のフッ素樹脂や、離型性の良いフッ素ゴムやシリコーンゴム等を用いても良い。
加圧ローラ110の表面硬度は、低いほど軽圧で定着ニップNoの幅が得られるが、低すぎると耐久性が低下するため、本実施例では、Asker−C硬度(4.9N荷重)で、40°とした。
(定着フィルム)
本実施例における定着フィルム112は、外力をかけて変形させていない自由状態においては、自身の弾性で外径がφ20mmの薄肉のほぼ円筒形状をなす可撓性を有する耐熱性部材である。厚み方向には多層構成となっている。定着フィルム112の層構成としては、フィルムの強度を保つための基層126と、表面への汚れ付着低減のための離型層127からなる。
基層126の材質は、加熱ヒータ113の熱を受けるため耐熱性が必要であり、また加熱ヒータ113と摺動するため強度も必要である。そのため、SUS(Stainless Used Steel:ステンレス鋼)やニッケルなどの金属やポリイミドなどの耐熱性樹脂を用いると良い。金属は樹脂に比べると強度があるため薄肉化でき、また熱伝導率も高いため、加熱ヒータ113の熱を定着フィルム表面へ伝達しやすい。
樹脂は金属に比べると比重が小さいため熱容量が小さく温まりやすい利点がある。また樹脂は塗工成型により薄肉のフィルムが成型できるため安価に成型できる。本実施例では、定着フィルム112の基層126の材質としてポリイミド樹脂を用い、熱伝導率と強度を向上させるためカーボン系のフィラーを添加して用いた。基層126の厚さは薄いほど加熱ヒータ113の熱を定着フィルム表面に伝達しやすいが強度が低下するため15μm〜100μm程度が好ましく、本実施例では50μmとした。
定着フィルム112の離型層127の材質は、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂を用いると好ましい。本実施例ではフッ素樹脂の中でも離型性と耐熱性に優れるPFAを用いた。
離型層127は、チューブを被覆させたものでも良いが、表面を塗料でコートしたものでも良く、本実施例では、薄肉成型に優れるコートにより離型層127を成型した。離型層127は薄いほど加熱ヒータ113の熱を定着フィルム112表面に伝達しやすいが、薄すぎると耐久性が低下するため、5μm〜30μm程度が好ましく、本実施例では10μmとした。
(加熱ヒータ)
本実施例の加熱ヒータ113はフィルム加熱方式の加熱装置で用いられる一般的なヒータであり、セラミックス製の基板上に抵抗発熱体を直列に設けたものを用いている。
図5の(a)は本実施例の加熱ヒータ113の表面側(第一の面)の模式図(図1中矢印A3方向から見た加熱ヒータ113の模式図)である。同図の(b)は裏面側(第二の面)の模式図(図1中矢印A2方向から見た加熱ヒータ113の模式図)である。同図の
(c)は(b)におけるc−c線に沿う拡大横断面模式図である。
この加熱ヒータ113は、長手方向の幅Wb=270mm、用紙搬送方向A1の幅Wh=6mm、厚さH=1mmの細長いアルミナ板を基板207として用いている。そして、この基板207の表面に長手に沿ってAg/Pd(銀パラジウム)の平行2条の抵抗発熱体201、202をスクリーン印刷により10μm塗工し、その上に発熱体保護層209としてガラスを50μmの厚さで覆ったものを用いた。
本実施例において装置で搬送可能な最大幅サイズの用紙(大サイズ用紙)はレターサイズの幅216mmとしている。従って、本実施例において大サイズ用紙の通紙領域Xの幅はレターサイズの幅216mmである。平行2条の抵抗発熱体201、202の長手方向の幅Wは、そのレターサイズ幅216mmを十分加熱できるようにレターサイズの幅216mmより左右1mmずつ長い218mmとしている。
基板207上の抵抗発熱体201、202はそれぞれ他端側の端部において導電体203を介して直列に設けられ、発熱体保護層209で覆われている。抵抗発熱体201、202の一端側の端部にはそれぞれ導電性の電極204、205が設けられている。この電極204、205に対してコネクタ(不図示)を介して給電部401が接続されている。
給電部401から電極204、205に通電されることで抵抗発熱体201、202が全長幅Wに渡って発熱する。これにより、大サイズ用紙の通紙領域Xを包含している抵抗発熱体201、202の全長幅Wに対応する加熱ヒータ長さ領域部分が急峻に加熱される。
加熱ヒータ113の裏面(基板207の裏面)には抵抗発熱体201、202の発熱に応じて昇温したセラミック基板207の温度を検知するための温度検知素子115が配置されている。
温度検知素子115は大小どの幅の用紙も通紙領域となるヒータ部分の基板温度を検知する。本例において、温度検知素子115は、ホルダー130に保持されている加熱ヒータ113の基板207の裏面に対して、ホルダー130に設けた穴部130b(図4)から差し込まれて基板裏面に設けられた後述する熱伝導部材140を介して当接されている。即ち、温度検知素子115は熱伝導部材140を介して加熱ヒータ113の温度を検知する。
温度検知素子115から制御部400に加熱ヒータ113の温度に関する検知信号が入力する。制御部400は温度検知素子115から入力する加熱ヒータ113の温度に関する検知信号が所定の定着温度に対応する信号に維持されるように給電部401から加熱ヒータ113の抵抗発熱体201、202に流す電流量(電力)を適切に制御する。即ち、加熱ヒータ113の温度が所定の定着温度に温調される。
(熱伝導部材)
本実施例の加熱ヒータ113の裏面(基板207の裏面)には長手に沿って加熱ヒータ113の長手に沿う温度を均すための熱伝導部材140が設けられている。熱伝導部材140の材質としては、加熱ヒータ113の基板207の材質よりも熱伝導率が高い程、加熱ヒータ113や定着フィルム112及び加圧ローラ110などの定着部材の温度を均す効果が高い。上述の通り、熱伝導部材140としては、熱伝導性の高い銀ペーストを塗布して設ける場合や、グラファイトのシートやアルミ板などの金属板を接触さる場合などがある。
熱伝導部材140としてシートや金属板を用いる場合は、その厚みにより熱伝導部材140の熱容量を調整し易い利点がある。本実施例では、金属の中では比較的高熱伝導であり安価で設置できるアルミ板を熱伝導部材140として用いた。熱伝導部材140は厚みが厚い程温度を均す効果が高くなるため、小サイズ用紙を連続通紙する場合における用紙定着処理の生産性が向上する。
しかしながら、熱容量が大きくなってしまうため、加熱ヒータ113の立ち上がり時間が遅くなってしまう。そのため、用紙Pの生産性と加熱ヒータ113の立ち上がり時間のバランスで熱伝導部材140の材料や厚さを調整する必要がある。本実施例の熱伝導部材140は、厚みが0.5mmで、短手幅が加熱ヒータ113の幅Whと同じ6mmのアルミ板を用いた。
また、加熱ヒータ113の基板207であるアルミナと熱伝導部材140のアルミで熱膨張率が違うため、加熱と冷却のヒートサイクルを繰り返すと熱伝導部材140が変形する場合がある。そのため、本実施例の熱伝導部材140は、長手方向中央部で2分割した構成になっている。
熱伝導部材140の長手分割は、分割数が多い程、熱伝導部材140の一つの長手幅が小さくなるため、熱膨張も小さくなり、ヒートサイクルによる変形はし難くなる。しかし、分割数が多い程、加熱ヒータ113の長手方向の熱の均し効果が小さくなってしまう。特に上述のように小サイズ用紙を連続通紙した時の非通紙部Xb(図2)の温度をヒータ長手方向に均すには、非通紙部Xbと通紙部Xaに熱伝導部材140をまたがせる必要がある。本実施例の熱伝導部材140は、図5の(b)のように、長手中央部で2つに分割された構成とした。
図5の(b)に示すように、熱伝導部材140は、分割距離Yだけ離れて、長手方向中央部で2つに分割された構成になっている。分割距離Yは分割した熱伝導部材140が熱膨張した時に接触しないだけ離せば良く、本実施例では分割距離Yを5mmとした。
熱伝導部材140の長手方向の幅は長い程、熱を長手方向に均す効果は高くなるが、大サイズ用紙を通紙した場合に、端部の熱が放熱し易くなるため、大サイズ用紙の幅方向端部の定着性が低下する場合がある。そのため本実施例では熱伝導部材140の長手方向の幅(左右端の位置)を加熱ヒータ113の抵抗発熱体210、202の長手幅Wと同じ幅にした。
加熱ヒータ113と熱伝導部材140は、図1のように、ヒータホルダー130に設けた溝穴130aに嵌め込まれ保持されている。
ここで、用紙Pの搬送路面内で用紙Pの搬送方向A1と直交する方向において、大サイズ用紙の通紙領域(通過領域)Xの領域内で、熱伝導部材140が加熱ヒータ113と接触している領域を第一領域Qとする。また、熱伝導部材140が加熱ヒータ113と接触していない分割離間領域を第二領域Sとする。第一領域Qは第二領域Sよりも広い。
(定着フィルムの接触部材)
次いで本発明の特徴である、無端状ベルト(定着フィルム)の接触部材について説明する。本実施例の定着装置100には、定着フィルム112の内面と接触する接触部材190が設けられている。この接触部材190が定着フィルム112と接触している領域を第三領域Kとすると、接触部材190は、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113における第二領域Sに対応する位置に配設されている。第三領域Kは少なくとも第二領域Sを含んでおり、本実施例においては、第三領域Kの幅Zは第二領域Sの幅Yとほぼ同一である。
図3の(a)、(b)に示すように、熱伝導部材140は分割距離Y(第二領域Sの幅)だけ離れて長手方向中央部で2つに分割された構成になっている。定着フィルム112の周方向において、熱伝導部材140が分割され加熱ヒータ113と熱伝導部材140が接触していない第二領域Sに対応する位置に、定着フィルム112の内面と接触する接触部材190が設けられた構成となっている。
本実施例の接触部材190は、ヒータホルダー130と同じ材質の耐熱性樹脂のLCPを用い、鉄製ステー120の上部に設けられ、回転状態の定着フィルム112の内面と常に接触摺動する構成となっている。
熱伝導部材140が長手方向で分割されているけれども上記のような接触部材190は無い構成では、定着装置をコールド状態から加熱ヒータ113を立ち上げると、加熱ヒータ裏面に熱伝導部材140が接触していない第二領域Sが高温になる。そのため、定着フィルム112に幅方向(長手方向)の温度ムラが発生した(図16)。
しかし、本実施例1の構成では、定着フィルム112の周方向において、第二領域Sに対応する位置に定着フィルム112の内面と接触する接触部材190を設けている。そのため、第二領域Sに対応する位置で高温になる定着フィルム112の温度を接触部材190が低下させ、長手方向での定着フィルム112の温度ムラを低減することができる。
また、本実施例の構成では、定着装置100がホット状態になると定着フィルム112の接触部材190の温度も上がるため、接触部材190が定着フィルム112の内面に接触していても定着フィルム112の熱を奪い難くなる。そのためホット状態でも定着フィルム112の温度ムラは発生し難い。本実施例の構成では、定着装置100のコールド状態からホット状態まで定着フィルム112や加圧ローラ110の長手方向の温度ムラが発生し難い。
すなわち、熱伝導部材140を分割して加熱ヒータ113に設ける構成において、定着フィルム112の周方向において、加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する定着フィルム部分に接触部材190を接触させる。これにより、装置のコールド状態からホット状態まで定着フィルム112や加圧ローラ110の温度ムラの発生を抑制することができる。
(効果の確認)
ここで、接触部材190を有する本実施例1の構成と接触部材190の無い比較例構成とで長手方向の温度ムラによる光沢ムラの発生有無の比較を行った。
比較例構成としては、次の1)と、2)の構成も比較した。1)接触部材190が無い構成、2)接触部材190が無く、かつ、第二領域Sに対応する加熱ヒータ部分の抵抗発熱体の発熱量を抑えた構成。
印字画像としては、全面に均一なパターンを印字すると光沢ムラが見えやすく、特にトナーの載り量が多いベタ画像を印字すると光沢ムラが発生し易い。定着装置100が冷えたコールドの状態から加熱ヒータ113を立ち上げ、全面ベタ画像と印字率が50%の全面ハーフトーン画像を交互に各50枚ずつ印字し合計100枚の画像に光沢ムラの発生有無について確認した。
定着画像において、加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する個所に光沢ムラが発生した場合を×、光沢ムラの発生が無い場合を○、として評価した比較結果を表1に示す。
比較例構成1)の通常の加熱ヒータを用いた場合、上述のように熱伝導部材140が暖まっていないコールド状態の時、加熱ヒータ113の第一領域Qに対応する部分は加熱ヒータ113の熱が熱伝導部材140に逃げる。そのため、加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する部分で温度ムラになる。
そのため1〜5枚目でベタ画像及び印字率の低いハーフトーン画像においても光沢ムラが発生した。しかし、印字枚数が多くなり熱伝導部材140が暖まったホット状態になると第一領域Qにおいて熱伝導部材140から加熱ヒータ113に熱が逃げなくなり光沢ムラの発生は無くなった。
また、比較例構成2)の第二領域Sに対応する部分の抵抗発熱体の発熱量を抑えた構成では、コールド状態では長手方向の温度ムラが無く光沢ムラの発生は無い。しかし、印字枚数が多くなり熱伝導部材140が暖まったホット状態になると第二領域Sの発熱量が足りなくなり光沢ムラが発生した。
一方、本実施例1の構成では、ベタ画像においてもコールド状態からホット状態まで長手方向の温度ムラによる光沢ムラの発生は確認されなかった。
本実施例1の構成のように、定着フィルム112の周方向において、加熱ヒータ112の第二領域Sに対応する位置に定着フィルム112の内面と接触する接触部材190を設ける。これにより、定着装置100の暖まり具合によらず、定着フィルム112と加圧ローラ110の温度ムラを抑制することができ、光沢ムラの画像不良を抑制することができる。
本実施例1の構成では、接触部材190の材質として耐熱性樹脂のLCPを用いたが、これに限らない。
加熱ヒータ113の第二領域Sの温度上昇に応じて、接触部材190の熱の吸熱量をその形状や熱伝導率などで調整すると良い。例えば、加熱ヒータ113の入力電力が大きく、加熱ヒータ113の第二領域Sの温度上昇が非常に早い場合、第二領域Sに対応する定着フィルム部分の熱を奪いやすくする接触部材190にすると良い。例えば、接触部材190の表面性を良くすることや定着フィルム112との接触圧を高めることなどにより、定着フィルム112から熱を奪いやすくさせても良い。
また、接触部材190の材質を熱伝導の高い材料を用いて、これが接触している定着フィルム部分から熱を奪いやすく、且つ熱容量を大きくするような調整しても良い。
例えば、接触部材190の材料を熱伝導部材140と同じ金属(本実施例ではアルミ)にして、加熱ヒータ113の第一領域Qと第二領域Sにそれぞれ対応する定着フィルム部分の温度の立ち上がりを合わせる。これにより、定着フィルム112の温度ムラを均一にするように調整しても良い。
接触部材190を定着フィルム112の周方向に複数個所設けることや、接触部材190を大きくして接触面積を大きくして熱を奪いやすくさせる構成にしても良い。
このように加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する定着フィルム部分の温度上昇に合わせて、接触部材190の接触状態や形状、材料(熱伝導率や熱容量)などにより、定着フィルム112から熱を逃がす量を最適化する。これにより、定着フィルム112の長手方向の温度ムラを無くすように調整をすると良い。
[実施例2]
第2の実施例を以下に説明する。本実施例2では定着フィルム112の内面に接触して定着フィルム112の回転を内面から支持する支持部材(ガイド部材)を定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する位置に一致させて配設する。即ち、上記の支持部材を接触部材としても機能させている。これにより、定着フィルム112の幅方向(長手方向)の温度ムラを抑制し、光沢ムラの発生を抑えている。これを以下に説明する。
本実施例2において、未定着トナー像を形成する画像形成装置については、上記実施例1と同じく一般的であり、その説明を省略する。また定着装置100においても、基本構成は実施例1と同じフィルム加熱方式の画像加熱装置であり、同じ部材については、同一の符号で示し説明を省略する。
図6の(a)に本実施例2の定着装置100の横断面模式図を示す。同図(b)にヒータホルダー130の斜視模式図を示す。図6の(a)中矢印A1方向から見た定着装置100の模式図を図7の(a)に示す。図6の(a)中矢印A2方向から見た定着装置100の模式図を図7の(b)に示す。図7は定着フィルム112の支持部材と熱伝導部材140の位置関係が分かりやすいように、定着フィルム112と加熱ヒータ113と熱伝導部材140は透かして点線で示す。
ヒータホルダー130には、定着フィルム112の回転を、用紙Pの搬送方向の上流側から支持する上流支持部材131、及び下流側で支持する下流支持部材132が、ヒータホルダー130の長手に沿って間隔をあけて複数個設けられている。ヒータホルダー130は、この支持部材131、132が、加熱ヒータ113と熱伝導部材140を保持する保持部と一体となって成型されたものを用いた。
本実施例では、上流支持部材131と下流支持部材132は、通紙領域Xにおいて、ヒータホルダー130の長手に沿って各5か所設けられている。そして、各支持部材131、132は定着フィルム112の内面に接触することで定着フィルム112の回転支持(回転ガイド)をする構成である。各支持部材131、132の定着フィルム112に対する接触部がそれぞれ第三領域(凸部)Kとなる。
そして、上記の支持部材131、132の長手方向5か所の内、長手中央部の支持部材131、132は、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する位置に一致させた構成となっている。即ち、この長手中央部の支持部材131、132を第二領域Sに対応する接触部材としても機能させた構成となっている。これにより、定着フィルム112の幅方向(長手方向)の温度ムラを抑制し、光沢ムラの発生を抑えている。
一方、上記の長手中央部以外の支持部材131、132は、加熱ヒータ113の第一領域Qに対応する定着フィルム領域において定着フィルム112を内面から支持している。
定着フィルム112の内面から接触することで定着フィルム112を支持する場合、支持部材が接触する個所は基本的に定着フィルム112の温度が低下する。
しかし、加熱ヒータ113の第1一領域Qに対応する定着フィルム領域において定着フィルム112を内面から支持する場合は、熱伝導部材140により温度が均される。そのため、定着フィルム112の支持部の温度低下は緩和され、定着フィルム112や加圧ローラ110などの定着部材の長手方向の温度ムラは発生し難い。
前述した実施例1では、定着フィルム112の回転の支持を、定着フィルムの両端部において左右のフランジ部材150L、150Rの内面ガイド部150bによって内面から支持されている構成であった。これに対して、本実施例2では通紙領域Xにおいても上記支持部材131、132で支持している。通紙領域Xでも定着フィルム112の内面を支持することで定着フィルム112の回転がより安定する。
定着フィルム112は上述の通り定着ニップNoで加圧ローラ110から動力をもらい回転するため、定着フィルム112は定着ニップNoの位置を基準に回転する。定着ニップNoの位置を決める加熱ヒータ113はヒータホルダー130によって位置が決められている。そのため、定着フィルム112の回転を支持する支持部材131、132を加熱ヒータ113の保持部と一体にすることで、定着フィルム112の回転軌道の位置を決めやすい利点がある。
前述したように、熱伝導部材140を長手方向で分割した構成では、そのままでは、定着装置100をコールド状態から加熱ヒータ113を立ち上げると、加熱ヒータ113の第二領域Sは高温になるため、定着フィルム112の温度ムラが発生していた。
しかし、本実施例2の構成においては、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する位置に定着フィルム112の支持部材131、132を一致させて配置している。第二領域Sに対応する部分で高温になる定着フィルム112の温度を低下させ、長手方向での定着フィルム112の温度ムラを低減することができる。
実施例1と同様に、本実施例2の構成でも、ホット状態になると定着フィルム112の支持部材131、132の温度も上がるため、定着フィルム112の内面に接触していても定着フィルム112の熱を奪い難くなる。そのためホット状態でも定着フィルム112の温度ムラは発生し難い。そのため本実施例2の構成では、コールド状態からホット状態まで定着フィルムや加圧ローラの長手方向の温度ムラが発生し難い。
本実施例2の構成においても、実施例1と同様に、光沢ムラの発生有無の確認を行ったが、ベタ画像においてもコールド状態からホット状態まで長手方向の温度ムラによる光沢ムラの発生は確認されなかった。
上記の本実施例2の構成は、加熱ヒータ113の第一領域Qに対応する定着フィルム部分を内面から支持部材131、132で支持する構成について説明した。しかし、第一領域Qに対応する定着フィルム部分において支持部材131、132による温度ムラが発生する場合は、第一領域Qに対応する定着フィルム部分において支持部材131、132を接触させない構成にしても良い。
即ち、第二領域Sでは支持部材131、132が接触部材として定着フィルム112に接触しているが、画第一領域Qでは支持部材131、132が定着フィルム112に接触しない構成にしても良い。
定着装置100の立ち上げ時間を短くするために、熱伝導部材140の熱容量を小さくして対応する場合がある。例えば、アルミ板の厚さを薄くする場合や、高熱伝導の銀ペーストを薄く塗る場合、薄肉のグラファイトシートなどを使用する場合がある。このように熱伝導部材140の熱容量が小さい場合、熱伝導部材140による加熱ヒータ113の長手方向の熱の均し効果が低くなる。
そのため、第一領域Qに対応する定着フィルム部分においても支持部材131、132で定着フィルムを内面から支持すると、温度ムラになることがある。このような場合、例えば、図8に示すように、定着フィルム112の支持部材131、132を、加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する支持部材131、132だけを定着フィルム112の内面に接触させる構成にする。そして、第一領域Qに対応する支持部材163は定着フィルム112の通常の回転では接触しないように構成しても良い。
また、上記と同様な目的において、第三領域Kにおける支持部材(接触部材)131、132の定着フィルム112との接触面積は、第一領域Qにおける支持部材131、132との接触面積よりも広くするように構成しても良い。
また、第三領域Kにおける支持部材131、132の定着フィルム112との接触圧は、第一領域Qにおける支持部材131、132の定着フィルム112との接触圧よりも高くするように構成しても良い。
また、第三領域Kにおける支持部材131、132の熱伝導率は、第一領域Qにおける支持部材131、132の熱伝導率よりも高くするように構成しても良い。
[その他の実施例]
1)実施例1および実施例2において熱伝導部材140は、変形防止のため長手方向中央部で2分割した構成について説明したが、この構成に限ったものではない。例えば、図9の(a)に示すように、熱伝導部材140を3分割させた構成でも、加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する定着フィルム内面部分を支持する支持部材131、132を一致させるように設ける。これにより、定着フィルム112長手方向の温度ムラは抑制でき、光沢ムラを抑えることができる。
前述したように、定着装置100の立ち上げ時間を短くするために、熱伝導部材140の熱容量を小さくして対応する場合において光沢ムラになるようであれば、図9の(b)のようにして対応できる。即ち、加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する部分のみで定着フィルム112の内面を支持部材131、132で支持すれば、光沢ムラの発生を抑えることができる。
2)また、実施例1および実施例2においては、加熱ヒータ113の第二領域Sに対応する定着フィルム部分において定着フィルム内面と接触摺動する接触部材190や支持部材142、162について説明したが、この構成形態に限られない。例えば、図10に示すような回転する回転接触部材220を設けても良い。
回転接触部材220は、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113における第二領域Sに対応させて、ステー120の上部位置に配設されている。そして、回転する定着フィルム112の内面に接触し矢印R4方向に回転するようになっている。このように定着フィルム112に接触する接触部材220を回転部材にすることで定着フィルム112の回転トルクを抑えることができるだけでなく、定着フィルム112の内面の摩耗や傷の発生を抑制することができる。
3)またこれまで説明した実施例においては、加熱ヒータ裏面に熱伝導部材が接触していない部分に定着フィルムの内面と接触する接触部材や支持部材について説明したが、これに限らず、定着フィルム外表面と接触する接触部材を設けても良い。
図11は、定着フィルム112に用紙Pが巻き付きそうになった場合に定着フィルム112から用紙Pを分離するための分離爪230を定着フィルム112の外表面に接触させた例である。そして、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113における第二領域Sに対応する位置に一致させて上記の分離爪230を配設している。即ち、上記の分離爪230を接触部材としても機能させている。これにより、定着フィルム122の幅方向(長手方向)の温度ムラを抑制し、光沢ムラの発生を抑えている。
定着フィルム112の外表面に接触させる接触部材は、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113における第二領域Sに対応する位置に一致させるように設置すれば、この分離爪に限らず、上述と同様の作用効果が得られる。
4)また、実施例1および実施例2においては、モノクロ画像形成装置用の定着装置について、同一の構成で説明したがこの構成に限ったものでは無い。例えば、カラー画像形成装置で多く用いられる定着フィルム112としてゴム層を有するフィルムを用いた構成や、加圧ローラ110のゴム層としてソリッドゴムを用いた定着装置において本発明を適応しても良い。
上記のようなカラー画像形成装置では、定着フィルム112や加圧ローラ110の熱容量が大きいため、長手方向の温度ムラが緩和されやすい。しかし、複数色のトナー像を重ねるため、モノクロの画像よりもトナーの載り量が多く温度ムラによる光沢ムラが発生し易い。
5)また、用紙Pとして光沢紙を用い、高い光沢性(グロス)が求められるため、光沢ムラが見えやすい場合がある。このようなカラー画像形成装置において、加熱ヒータ裏面に熱伝導部材140を分割して用いる場合も上記のようにして対応できる。即ち、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113における第二領域Sに対応する位置に一致させて接触部材を定着フィルムに接触させることで温度ムラによる光沢ムラを抑えることができる。
6)また、以上説明した構成は、定着フィルム112と加圧ローラ110で形成される定着ニップNoで用紙Pへのトナー像Tの定着を行う定着装置ついて説明した。図12のような外部加熱方式の定着装置に本発明を適用しても光沢ムラを抑えることができる。
この外部加熱方式の定着装置100は、加熱ヒータ113を定着フィルム112に内包し定着ローラ300の外表面に圧接して加熱ニップN2で定着ローラ300の表面を加熱する。定着ローラ300にニップ部形成部材としての加圧ローラ301を圧接して形成された定着ニップN1で用紙Pへのトナー像Tの定着を行う構成となっている。
このような構成においても、加熱ヒータ113の裏面に熱伝導部材140を分割して設ける場合に、実施例1や2と同様構成とする。即ち、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113における第二領域Sに対応する位置に一致させて定着フィルムに接触する接触部材190などを配設する。これにより、長手方向の温度ムラを緩和することができ上述と同様の作用効果が得られる。
7)また以上説明した構成は、加熱ヒータ113が、加圧ローラ110若しくは定着ローラ300に対向して形成されるニップ部で定着フィルム112を加熱する構成について説明したが、これに限らない。
図13に示すように、加熱ヒータ113と定着フィルム112の内面で形成する加熱ニップN3が、定着フィルム112の外表面と加圧ローラ110で形成する定着ニップN4とは別の個所に設けられる構成でも良い。104と105は定着フィルム112の内側に配設され、定着フィルム112を挟んで加圧ローラ110と対向するバックアップ部材としての滑性板とその保持部材である。
このような構成においても、加熱ヒータ113の裏面に熱伝導部材140を分割して設ける場合に、実施例1や2と同様構成とする。即ち、定着フィルム112の周方向において加熱ヒータ113における第二領域Sに対応する位置に一致させて定着フィルムに接触する接触部材190などを配設する。これにより、長手方向の温度ムラを緩和することができ上述と同様の作用効果が得られる。
8)画像加熱装置には、未定着トナー画像Tを固着像として定着する定着装置以外にも、記録材に仮定着されたトナー画像あるいは一度加熱定着されたトナー像を再度加熱加圧して光沢度を向上させる画質改質装置なども包含される。
9)図12の装置において、ニップ部形成部材としての加圧ローラ301は定着ローラ300および用紙Pよりも表面の摩擦係数が小さい、横長のパッド状部材などの非回転部材にすることもできる。定着ニップN1に導入された用紙Pは裏面側(非画像形成面側)が非回転部材の形態のニップ形成部材の摩擦係数が小さい表面に対して摺動しながら、定着ローラ300の回転搬送力で定着ニップN1を挟持搬送されていく。
9)画像形成装置において、用紙Pにトナー像を形成する画像形成部は実施例の転写方式の電子写真画像形成部に限られない。例えば、用紙Pとして感光紙を用いてこれにトナー像を直接方式で形成する電子写真画像形成部であってもよい。また、像担持体として静電記録誘電体や磁気記録磁性体を用いる転写方式の静電記録画像形成部や磁気記録画像形成部であってもよい。また、記録材として静電記録紙や磁気記録紙を用いてこれにトナー像を直接方式で形成する静電記録画像形成部や磁気記録画像形成部であってもよい。
100・・画像加熱装置、113・・加熱部材、207・・基板、201,202・・抵抗発熱体、112・・無端状ベルト、140・・熱伝導部材、190・・接触部材、No・・ニップ部、118・・回転体、P・・記録材、T・・画像、A1・・記録材の搬送方向、X・・最大幅サイズの記録材の通過領域、Q・・第一領域、S・・第一領域、K・・第三領域
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、
細長い基板と、前記基板上に長手方向に沿って形成された通電により発熱する抵抗発熱体と、を有する加熱部材と、
前記加熱部材の周りを回転可能とされた、内周面が前記加熱部材の第一の面と摺動する無端状ベルトと、
前記加熱部材の第二の面と接触する、前記基板よりも熱伝導率が高い熱伝導部材と、
前記無端状ベルトと接触することで、前記無端状ベルトの回転を支持するガイド部材と、
前記無端状ベルトの外周面に接触してニップ部を形成するニップ部形成部材と、
を有し、画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置であって、
前記記録材の搬送路面内で記録材の搬送方向と直交する方向において、前記画像加熱装置で搬送可能な最大幅サイズの記録材の通過領域の領域内で、前記熱伝導部材が前記加熱部材と接触している第一領域は、前記熱伝導部材が接触していない第二領域よりも広く、
前記記録材の搬送方向の上流側へ突出し、前記無端状ベルトと接触している、前記ガイド部材の凸部は、前記第二領域に対応する位置に設けられていることを特徴とする。

Claims (9)

  1. 細長い基板と、前記基板上に長手方向に沿って形成された通電により発熱する抵抗発熱体と、を有する加熱部材と、
    前記加熱部材の周りを回転可能とされた、内周面が前記加熱部材の第一の面と摺動する無端状ベルトと、
    前記加熱部材の第二の面と接触する、前記基板よりも熱伝導率が高い熱伝導部材と、
    前記無端状ベルトと接触することで、前記無端状ベルトの回転を支持するガイド部材と、
    前記無端状ベルトの外周面に接触してニップ部を形成する回転体と、
    を有し、前記回転体の回転により画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置であって、
    前記記録材の搬送路面内で記録材の搬送方向と直交する方向において、前記画像加熱装置で搬送可能な最大幅サイズの記録材の通過領域の領域内で、前記熱伝導部材が前記加熱部材と接触している第一領域は、前記熱伝導部材が接触していない第二領域よりも広く、前記記録材の搬送方向と直交する方向へ延び、前記ガイド部材が前記無端状ベルトと接触している凸部は、前記第二領域に対応する位置に設けられていることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記ニップ部で前記記録材が挟持搬送されることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記回転体に接触して第二のニップ部を形成するニップ部形成部材を有し、前記第二のニップ部で前記記録材が挟持搬送されることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  4. 前記ニップ部形成部材が回転体であることを特徴とする請求項3に記載の画像加熱装置。
  5. 前記ガイド部材は、前記無端状ベルトの内面から接触することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記凸部の幅は前記第二領域の幅とほぼ同一の幅であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記第二領域における前記ガイド部材の前記無端状ベルトとの接触圧は、前記第一領域における前記ガイド部材の前記無端状ベルトとの接触圧よりも高いことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  8. 前記第二領域における前記ガイド部材の熱伝導率は、前記第一領域における前記ガイド部材の熱伝導率よりも高いことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  9. 前記第一領域では、前記ガイド部材が前記無端状ベルトと接触しないことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像加熱装置。
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