JP2019219601A - 光導波路チップの接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度で簡便な実装方法を維持しつつ、実装コストを改善する。【解決手段】光導波路チップの接続構造は、溝114,122が形成された石英系PLC103と、溝114,122と嵌合するスペーサ用鋼球106と、スペーサ用鋼球106と嵌合する溝107,119が形成され、スペーサ用鋼球106によって支持される形で石英系PLC103上に搭載された石英系PLC101,102を備える。石英系PLC103に形成された導体配線123と石英系PLC101に形成された導体配線120とは、溝114に形成された導体膜124とスペーサ用鋼球106と溝107に形成された導体膜121とにより電気的に接続される。【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信や光センシングといった光信号の処理が必要な技術分野に用いられる光導波路チップ間の接続構造に関するものである。
光通信や光センシングといった光信号処理技術を使用する産業分野は関連分野と共に急速に発展し続けている。この光信号処理技術と同様に急速な発展を続けていると同時に、光信号処理技術と組み合わせて使用されていることが多いのが電子回路技術である。しかし、この電子回路技術と比べると、光信号処理技術にはいくつか難点がある。それは、小型化と簡便な接続である。
シリコンを中心とする電子回路技術においては、スケーリング則により微細化がそのまま高性能化につながるため、非常に活発に微細化が推し進められてきた。しかしながら、光信号処理技術においては、空間光学系では系のサイズが非常に大きくなってしまう。また、空間光学系より小さな系を実現できる平面光波回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)においても、カットオフ条件から、最も基本的な光学素子である導波路のサイズですら数μmから数百nmオーダーとなってしまい、電子回路技術と比較して大きなデバイスサイズとなりがちである。
次に簡便な接続という点においても、電子回路技術の場合、低周波領域では単に金属等の導体を接続するというだけで非常に簡便に信号を伝達することが可能であり、高周波領域においてもRFコネクタのようなプラガブルな接続技術が成熟している。しかしながら、光信号処理技術の場合、単に光信号を伝送する媒体を接続するだけでは良好な接続を実現することができない。光信号処理技術において良好な接続を得るためには、デバイス間の高精度のアライメントが不可欠であり、例えばシングルモード導波路を持つデバイスの場合、材質や設計にもよるが、サブμmオーダーの精度でのアライメントが必要である。
光信号処理技術において小型化と簡便な接続を同時に実現する手法として、特許文献1のような方法が提案されている。特許文献1に開示された構造では、コネクタのように必要な時だけ光導波路チップ(石英系PLC)を接続可能なプラガブルな接続が実現できる。このような光導波路チップの接続構造を称して、以後PPCP(Pluggable Photonic Circuit Platform)と呼ぶ。
図9(A)〜図9(D)はPPCPの典型的な構成を示す模式図である。図9(A)はPPCPの斜視図、図9(B)はPPCPの部品展開図、図9(C)は石英系PLCと石英系平板の接合面を示す図、図9(D)はPPCPをxy平面で切断した断面図である。図9(A)〜図9(D)では、Si基板と導波路層とを含む石英系ガラス層により形成されている、2つの光導波路チップである石英系PLC601,602と、同じく光導波路チップである石英系PLC603と、4本のスペーサ用光ファイバ606(スペーサ部材)の計7点の部材を組み合わせることで、PPCPを構成している。
図9(A)〜図9(D)に示すPPCPは、入力光信号605a,605bを、石英系PLC601,602を介して出力光信号604a,604bとなるまで伝送することを目的とする構成となっている。図9(A)、図9(B)で示されているとおり、石英系PLC601と石英系PLC602とは各々の入出射端面617,618が向かい合うように横並びに配置されており、この2つの石英系PLC601,602が石英系PLC603上に搭載されている。
石英系PLC601は、図9(D)に示すように、Si基板609に光導波路層608が形成された構造となっている。光導波路層608は、SiO2からなるクラッド層610と、クラッド層610の中に形成されたコア611とから構成される。また、クラッド層610には、嵌合用溝607が形成されている。石英系PLC602の構造も、石英系PLC601と同様である。
同様に、石英系PLC603は、Si基板612に光導波路層613が形成された構造となっている。光導波路層613は、SiO2からなるクラッド層615と、クラッド層615の中に形成されたコア616とから構成される。このクラッド層615には、石英系PLC603上に石英系PLC601,602を搭載する際に石英系PLC601,602の嵌合用溝607と向かい合う位置に、嵌合用溝614が形成されている。また、石英系PLC603には、導体配線619が形成されており、その導体配線619に金属バネ620が電気的ならびに機械的に接続されている。導体配線619は、石英系PLC603に形成された電気回路(不図示)と接続されている。
一方、石英系PLC601には、石英系PLC603上に石英系PLC601を搭載する際に金属バネ620と向かい合う位置に、導体配線621が形成されている。導体配線621は、石英系PLC601に形成された電気回路(不図示)と接続されている。
図9(B)、図9(C)で示されているとおり、石英系PLC601,602は、石英系PLC603側の嵌合用溝614と石英系PLC601,602側の嵌合用溝607とに嵌合するスペーサ用光ファイバ606を介して石英系PLC603に固定されている。このとき、金属バネ620により、石英系PLC601に形成されている導体配線621と、石英系PLC603に形成されている導体配線619とが電気的に接続される。
以上のような構造で、部材などの機械的精度のみで石英系PLC601,602を位置合わせするパッシブアライメント実装を実現することができ、サブμm単位での精度で簡便な接続を実現しながら、光導波路の集積化を可能とすることで小型化も実現している。
図9(A)〜図9(D)のような形態によって実現されるPPCP技術による実装は、接続損失も低く部品コストも低廉な光結合手法であり、専用の装置が必要なアクティブアライメントを不要としながら、自動マウントによる実装も人の手による手作業実装も共に可能となっている。
しかしながら、図9(A)〜図9(D)のような形態では、嵌合用溝607,614にスペーサ部材を嵌めることで実現されるPPCP技術による機械的な接続とは別に、下側の石英系PLC603と上側の石英系PLC601,602間の電気的接続を担う構造が必要になるという問題点があった。特許文献1には、電気的接続を担う構造が明示されていないが、図9(A)〜図9(D)において電気的接続を担う構造に相当するのは、金属バネ620である。
このように、従来のPPCPでは、PLCの作製プロセスとは大きく異なる手法により、金属バネのような導体を形成する必要があり、実装コストが上昇してしまうという問題点があった。
特開2017−32950号公報
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは高精度で簡便な実装方法を維持しつつ、実装コストを改善することができる光導波路チップの接続構造を提供することにある。
本発明の光導波路チップの接続構造は、複数の第1の溝が形成されたベース基板と、一部が前記ベース基板から突出した形で前記複数の第1の溝とそれぞれ嵌合する複数のスペーサ部材と、基板上に光導波路層が形成されると共に、前記第1の溝と向かい合う前記光導波路層の位置に前記スペーサ部材の突出した部分と嵌合する第2の溝が形成され、前記スペーサ部材によって支持される形で前記ベース基板上に搭載された複数の光導波路チップとを備え、隣接する2つの光導波路チップの光導波路層の入出射端面同士が向かい合うように、前記複数の光導波路チップが前記ベース基板上に搭載され、前記ベース基板に形成された第1の導体配線と前記複数の光導波路チップのうち少なくとも1つの光導波路チップに形成された第2の導体配線とが、前記複数のスペーサ部材のうち、導電性を有する少なくとも1つのスペーサ部材により電気的に接続されていることを特徴とするものである。
また、本発明の光導波路チップの接続構造は、第1の基板上に第1の光導波路層が形成されると共に、この第1の光導波路層に複数の第1の溝が形成された第1の光導波路チップと、一部が前記第1の光導波路チップから突出した形で前記複数の第1の溝とそれぞれ嵌合する複数のスペーサ部材と、第2の基板上に第2の光導波路層が形成されると共に、前記第1の溝と向かい合う前記第2の光導波路層の位置に前記スペーサ部材の突出した部分と嵌合する第2の溝が形成され、前記スペーサ部材によって支持される形で前記第1の光導波路チップ上に搭載された複数の第2の光導波路チップとを備え、隣接する2つの第2の光導波路チップの第2の光導波路層の入出射端面同士が向かい合うように、前記複数の第2の光導波路チップが前記第1の光導波路チップ上に搭載され、前記第1の光導波路チップに形成された第1の導体配線と前記複数の第2の光導波路チップのうち少なくとも1つの第2の光導波路チップに形成された第2の導体配線とが、前記複数のスペーサ部材のうち、導電性を有する少なくとも1つのスペーサ部材により電気的に接続されていることを特徴とするものである。
また、本発明の光導波路チップの接続構造の1構成例において、前記ベース基板は、前記導電性を有するスペーサ部材と嵌合する少なくとも1つの前記第1の溝の内面に、前記第1の導体配線と電気的に接続された第1の導体膜をさらに備え、前記光導波路チップは、前記第1の導体膜が形成された第1の溝と向かい合う前記第2の溝の内面に、前記第2の導体配線と電気的に接続された第2の導体膜をさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光導波路チップの接続構造の1構成例において、前記第1の光導波路チップは、前記導電性を有するスペーサ部材と嵌合する少なくとも1つの前記第1の溝の内面に、前記第1の導体配線と電気的に接続された第1の導体膜をさらに備え、前記第2の光導波路チップは、前記第1の導体膜が形成された第1の溝と向かい合う前記第2の溝の内面に、前記第2の導体配線と電気的に接続された第2の導体膜をさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光導波路チップの接続構造の1構成例は、前記複数の第1の溝の全てに前記第1の導体膜が形成され、前記複数の第2の溝の全てに前記第2の導体膜が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の光導波路チップの接続構造の1構成例は、前記第1の導体配線と前記第1の導体膜とが同一の膜構造を有し、前記第2の導体配線と前記第2の導体膜とが同一の膜構造を有することを特徴とするものである。
また、本発明の光導波路チップの接続構造の1構成例において、前記導電性を有するスペーサ部材は、全体もしくは表面が導体からなることを特徴とするものである。
また、本発明の光導波路チップの接続構造の1構成例は、前記複数のスペーサ部材の全てが前記導電性を有する同一の構造のスペーサ部材であることを特徴とするものである。
本発明によれば、ベース基板に形成された第1の導体配線と複数の光導波路チップのうち少なくとも1つの光導波路チップに形成された第2の導体配線とを、複数のスペーサ部材のうち、導電性を有する少なくとも1つのスペーサ部材により電気的に接続することにより、スペーサ部材以外の立体的な接続構造を用いることなく、下側のベース基板と上側の光導波路チップ間の電気的接続を実現することができる。その結果、本発明では、機械的精度のみで位置合わせするパッシブアライメント実装による高精度で簡便なマルチチップ実装方法を維持しつつ、実装コストを改善することができる。
また、本発明では、第1の光導波路チップに形成された第1の導体配線と複数の第2の光導波路チップのうち少なくとも1つの第2の光導波路チップに形成された第2の導体配線とを、複数のスペーサ部材のうち、導電性を有する少なくとも1つのスペーサ部材により電気的に接続することにより、スペーサ部材以外の立体的な接続構造を用いることなく、下側の第1の光導波路チップと上側の第2の光導波路チップ間の電気的接続を実現することができる。その結果、本発明では、機械的精度のみで位置合わせするパッシブアライメント実装による高精度で簡便なマルチチップ実装方法を維持しつつ、実装コストを改善することができる。
また、本発明では、導電性を有するスペーサ部材と嵌合する少なくとも1つの第1の溝の内面に、第1の導体配線と電気的に接続された第1の導体膜を設け、第1の導体膜が形成された第1の溝と向かい合う第2の溝の内面に、第2の導体配線と電気的に接続された第2の導体膜を設けることにより、第1、第2の溝とスペーサ部材との嵌合と、上下の電気的接続を同時に実現することができる。その結果、本発明では、電気的接続の安定化を実現することができる。
また、本発明では、複数の第1の溝の全てに第1の導体膜を形成し、複数の第2の溝の全てに第2の導体膜を形成することにより、電気的接続の安定化を実現すると共に、上下のベース基板と光導波路チップ、または第1の光導波路チップと第2の光導波路チップの物理的な安定性も向上せしめることができる。
また、本発明では、第1の導体配線と第1の導体膜とを同一の膜構造を有するものとし、第2の導体配線と第2の導体膜とを同一の膜構造を有するものとすることにより、低コスト化を実現することができる。
また、本発明では、複数のスペーサ部材の全てを、導電性を有する同一の構造のスペーサ部材とすることにより、上下のベース基板と光導波路チップ、または第1の光導波路チップと第2の光導波路チップの物理的な安定性を向上せしめることができる。
図1は、本発明の第1の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。 図2は、本発明の第2の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。 図3は、本発明の第3の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。 図4は、本発明の第4の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。 図5は、本発明の第5の実施例に係る光導波路チップの接続構造の斜視図である。 図6は、本発明の第5の実施例に係る光導波路チップの接続構造の部品展開図である。 図7は、本発明の第5の実施例に係る光導波路チップの接合面を示す図である。 図8は、本発明の第5の実施例に係る光導波路チップの接続構造の断面図である。 図9は、従来の光導波路チップの接続構造を示す模式図である。
[第1の実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1(A)〜図1(D)は本発明の第1の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。図1(A)は光導波路チップの接続構造の斜視図、図1(B)は接続構造の部品展開図、図1(C)は光導波路チップの接合面を示す図、図1(D)は接続構造をxy平面で切断した断面図である。図1(A)〜図1(D)では、Si基板と光導波路層とを含む石英系ガラス層により形成されている、2つの光導波路チップである石英系PLC101,102と、同じく光導波路チップである石英系PLC103と、スペーサ用鋼球106(スペーサ部材)とを組み合わせることで、PPCPを構成している。
図1(A)に示すように石英系PLC102に入射した入力光信号105aは、石英系PLC102の光導波路層を伝搬し、石英系PLC102を出射して石英系PLC101に入射し、石英系PLC101の光導波路層を伝搬して、出力光信号104aとなって石英系PLC101から出射する。また、石英系PLC103に入射した入力光信号105bは、石英系PLC103の光導波路層を伝搬し、出力光信号104bとなって石英系PLC103から出射する。
石英系PLC101は、図1(D)に示すように、Siからなる支持基板109に、入力光信号を伝送するための光導波路層108が形成された構造となっている。光導波路層108は、SiO2からなるクラッド層110と、クラッド層110の中に形成された、例えばドーパントが添加されたSiO2からなるコア111とから構成される。また、クラッド層110には、嵌合用溝107,119が形成されている。石英系PLC102の構造も、石英系PLC101と同様である。
図1(C)は石英系PLC101,102の光導波路層108(クラッド層110)の石英系PLC103との接合面、および石英系PLC103の光導波路層(クラッド層)の石英系PLC101,102との接合面を示している。図1(C)によると、1つのPLCに2本の嵌合用溝107と2本の嵌合用溝119とが形成されていることが分かる。嵌合用溝107,119の深さは全て同一である。
さらに、石英系PLC101のクラッド層110には、導体配線120が形成されている。導体配線120は、石英系PLC101に形成された図示しない電気回路等と接続されている。そして、石英系PLC101の2本の嵌合用溝107のうち導体配線120と近い方の嵌合用溝107の内面には、導体配線120と電気的に接続された導体膜121が形成されている。導体膜121は導体配線120と同時に形成(すなわち、同一の膜構造を有する)してもよいし、導体配線120の形成後に、嵌合用溝107の内面とこの嵌合用溝107の近傍の導体配線120とを覆うように導体膜121を形成してもよい。
一方、石英系PLC103は、Siからなる支持基板112に、入力光信号105bを伝送するための光導波路層113が形成された構造となっている。光導波路層113は、SiO2からなるクラッド層115と、クラッド層115の中に形成された、例えばドーパントが添加されたSiO2からなるコア116とから構成される。このクラッド層115には、石英系PLC103上に石英系PLC101,102を搭載する際に石英系PLC101,102の嵌合用溝107と向かい合う位置に、嵌合用溝107と同一の形状の嵌合用溝114が形成されている。さらに、クラッド層115には、石英系PLC103上に石英系PLC101,102を搭載する際に石英系PLC101,102の嵌合用溝119と向かい合う位置に、嵌合用溝119と同一の形状の嵌合用溝122が形成されている。
図1(C)では、クラッド層115の石英系PLC101,102との接合面を示している。上記のとおり1つのPLCに2本の嵌合用溝107と2本の嵌合用溝119とが形成されているので、石英系PLC101の嵌合用溝107と向かい合う位置に形成された2本と石英系PLC102の嵌合用溝107と向かい合う位置に形成された2本の計4本の嵌合用溝114がクラッド層115に形成されている。さらに、石英系PLC101の嵌合用溝119と向かい合う位置に形成された2本と石英系PLC102の嵌合用溝119と向かい合う位置に形成された2本の計4本の嵌合用溝122がクラッド層115に形成されている。嵌合用溝114,122の深さは全て同一である。
本実施例では、嵌合用溝107,114の長手方向がz軸方向(石英系PLC102から石英系PLC101へ出射する光の光軸方向および石英系PLC101に入射する光の光軸方向であり、図1(A)〜図1(C)の左右方向)と平行になるようにした。また、嵌合用溝119,122の長手方向が光軸方向と直交するようにした。
さらに、石英系PLC103のクラッド層115には、導体配線123が形成されている。導体配線123は、石英系PLC103に形成された図示しないパッドまたは電気回路等と接続されている。そして、石英系PLC103の4本の嵌合用溝114のうち導体配線123の近傍の嵌合用溝114の内面には、導体配線123と電気的に接続された導体膜124が形成されている。ここで、4本の嵌合用溝114のうち導体膜124が形成されるのは、石英系PLC103上に石英系PLC101を搭載する際に石英系PLC101の、導体膜121が形成された嵌合用溝107と向かい合う位置にある嵌合用溝114である。導体膜124は導体配線123と同時に形成(すなわち、同一の膜構造を有する)してもよいし、導体配線123の形成後に、嵌合用溝114の内面とこの嵌合用溝114の近傍の導体配線123とを覆うように導体膜124を形成してもよい。
本実施例のPPCPを作製するには、石英系PLC103に形成された4本の嵌合用溝114および4本の嵌合用溝122の各々に同一径のスペーサ用鋼球106を嵌め込む。本実施例では、嵌合用溝114,122の各々に3個のスペーサ用鋼球106を嵌め込んでいる。
そして、図1(B)に示すように石英系PLC103の光導波路層113(クラッド層115)の接合面と石英系PLC101の光導波路層108(クラッド層110)の接合面とが向き合うように、すなわち支持基板109が上で光導波路層108が下になるようにして、石英系PLC103の2本の嵌合用溝114に嵌め込まれたスペーサ用鋼球106と石英系PLC101の2本の嵌合用溝107とを嵌合させると共に、石英系PLC103の2本の嵌合用溝122に嵌め込まれたスペーサ用鋼球106と石英系PLC101の2本の嵌合用溝119とを嵌合させ、石英系PLC101を石英系PLC103上に搭載する。
同様に、石英系PLC103の光導波路層113の接合面と石英系PLC102の光導波路層108の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC103の2本の嵌合用溝114に嵌め込まれたスペーサ用鋼球106と石英系PLC102の2本の嵌合用溝107とを嵌合させると共に、石英系PLC103の2本の嵌合用溝122に嵌め込まれたスペーサ用鋼球106と石英系PLC102の2本の嵌合用溝119とを嵌合させ、石英系PLC102を石英系PLC103上に搭載する。
こうして、石英系PLC101の入出射端面117と石英系PLC102の入出射端面118とが至近距離で向かい合うように、石英系PLC101,102を石英系PLC103上に搭載することができ、石英系PLC101と石英系PLC102の光接続を実現することができる。
嵌合用溝107,114,119,122は、フォトリソグラフィにより形成される。したがって、嵌合用溝107,114,119,122の幅と長さと位置については、非常に高い精度で決めることができる。これにより、光導波路層108の基板面内方向の軸ずれを非常に高い精度で位置決めすることができる。
以上のようなPPCPの構造を採用することにより、石英系PLC103に対する2つの石英系PLC101,102のコア位置が高精度で決まる。石英系PLC101,102が石英系PLC103上に搭載されると、2つの石英系PLC101,102のコア111の位置が同一直線上に位置決めされることになり、光の低損失な接続が実現できる。こうして、本実施例では、光を入出力することなく、パッシブアライメント実装によるサブμmレベルでの精度で簡便なマルチチップ実装を実現することができ、PLC101,102の集積を可能とすることで光回路の小型化も実現することができる。
また、本実施例では、石英系PLC101の嵌合用溝107に形成された導体膜121と石英系PLC103の嵌合用溝114に形成された導体膜124とがこれら嵌合用溝107,114に嵌め込まれたスペーサ用鋼球106を介して電気的に接続され、その結果として、石英系PLC101の導体配線120と石英系PLC103の導体配線123とが電気的に接続される。
導体膜121,124は、導体配線120,123と完全に同一またはほぼ同等の作製プロセスにより実現可能であり、PLCの作製プロセスと大きく異なる作製手法を必要とする金属バネのような立体的な構造を形成する必要がない。また、スペーサ用鋼球106についても、ボールベアリングやボールペンなどの用途の鋼球を用いることで高精度なものが低価格で入手できるため、実装の低コスト化を実現することができる。
[第2の実施例]
図2(A)〜図2(D)は本発明の第2の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。図2(A)は光導波路チップの接続構造の斜視図、図2(B)は接続構造の部品展開図、図2(C)は光導波路チップの接合面を示す図、図2(D)は接続構造をxy平面で切断した断面図である。
図2(A)に示すように石英系PLC202に入射した入力光信号205aは、石英系PLC202の光導波路層を伝搬し、石英系PLC202を出射して石英系PLC201に入射し、石英系PLC201の光導波路層を伝搬して、出力光信号204aとなって石英系PLC201から出射する。また、石英系PLC203に入射した入力光信号205bは、石英系PLC203の光導波路層を伝搬し、出力光信号204bとなって石英系PLC203から出射する。
石英系PLC201は、石英系PLC101と同様に、Siからなる支持基板209に、入力光信号を伝送するための光導波路層208が形成された構造となっている。光導波路層208は、光導波路層108と同様に、クラッド層210とコア211とから構成される。また、クラッド層210には、嵌合用溝107,119と同様の嵌合用溝207,219が形成されている。石英系PLC202の構造も、石英系PLC201と同様である。
図2(C)は石英系PLC201,102の光導波路層208(クラッド層210)の石英系PLC203との接合面、および石英系PLC203の光導波路層(クラッド層)の石英系PLC201,202との接合面を示している。
石英系PLC201のクラッド層210には、導体配線120と同様の導体配線220が形成されている。そして、石英系PLC201の2本の嵌合用溝207のうち導体配線220と近い方の嵌合用溝207の内面には、導体配線220と電気的に接続された導体膜221が形成されている。
一方、石英系PLC203は、石英系PLC103と同様に、Siからなる支持基板212に、入力光信号205bを伝送するための光導波路層213が形成された構造となっている。光導波路層213は、光導波路層113と同様に、クラッド層215とコア216とから構成される。このクラッド層215には、嵌合用溝114と同様の嵌合用溝214と、嵌合用溝122と同様の嵌合用溝222とが形成されている。
さらに、石英系PLC203のクラッド層215には、導体配線123と同様の導体配線223が形成されている。そして、石英系PLC203の4本の嵌合用溝214のうち導体配線223の近傍の嵌合用溝214の内面には、導体配線223と電気的に接続された導体膜224が形成されている。第1の実施例と同様に、4本の嵌合用溝214のうち導体膜224が形成されるのは、石英系PLC203上に石英系PLC201を搭載する際に石英系PLC201の、導体膜221が形成された嵌合用溝207と向かい合う位置にある嵌合用溝214である。
本実施例のPPCPを作製するには、石英系PLC203に形成された4本の嵌合用溝214および4本の嵌合用溝222の各々にスペーサ用光ファイバ(スペーサ部材)を嵌め込む。このとき、4本の嵌合用溝214および4本の嵌合用溝222のうち、導体膜224が形成されていない計7本の嵌合用溝214,222には、それぞれ導体膜で被覆されていない同一径のスペーサ用光ファイバ206を嵌め込み、導体膜224が形成された嵌合用溝214には、導体膜で被覆されたスペーサ用光ファイバ225を嵌め込む。スペーサ用光ファイバ225は、スペーサ用光ファイバ206を導体膜で被覆したものに相当する。
そして、図2(B)に示すように石英系PLC203の光導波路層213(クラッド層215)の接合面と石英系PLC201の光導波路層208(クラッド層210)の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC203の2本の嵌合用溝214に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ206,225と石英系PLC201の2本の嵌合用溝207とを嵌合させると共に、石英系PLC203の2本の嵌合用溝222に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ206と石英系PLC201の2本の嵌合用溝219とを嵌合させ、石英系PLC201を石英系PLC203上に搭載する。
同様に、石英系PLC203の光導波路層213の接合面と石英系PLC202の光導波路層208の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC203の2本の嵌合用溝214に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ206と石英系PLC202の2本の嵌合用溝207とを嵌合させると共に、石英系PLC203の2本の嵌合用溝222に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ206と石英系PLC202の2本の嵌合用溝219とを嵌合させ、石英系PLC202を石英系PLC203上に搭載する。
こうして、第1の実施例と同様に、石英系PLC201の入出射端面217と石英系PLC202の入出射端面218とが至近距離で向かい合うように、石英系PLC201,202を石英系PLC203上に搭載することができ、石英系PLC201と石英系PLC202の光接続を実現することができる。
また、本実施例では、石英系PLC201の嵌合用溝207に形成された導体膜221と石英系PLC203の嵌合用溝214に形成された導体膜224とがこれら嵌合用溝207,214に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ225を介して電気的に接続される。その結果、本実施例では、石英系PLC201の導体配線220と石英系PLC203の導体配線223とを電気的に接続することができる。
第1の実施例と同様に、導体膜221,224は、導体配線220,223と完全に同一またはほぼ同等の作製プロセスにより実現可能であり、金属バネのような立体的な構造を形成する必要がない。また、導体膜で被覆されていないスペーサ用光ファイバ206および導体膜で被覆されたスペーサ用光ファイバ225についても、低価格で入手できるため、実装の低コスト化を実現することができる。
[第3の実施例]
図3(A)〜図3(D)は本発明の第3の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。図3(A)は光導波路チップの接続構造の斜視図、図3(B)は接続構造の部品展開図、図3(C)は光導波路チップの接合面を示す図、図3(D)は接続構造をxy平面で切断した断面図である。
図3(A)に示すように石英系PLC302に入射した入力光信号305aは、石英系PLC302の光導波路層を伝搬し、石英系PLC302を出射して石英系PLC301に入射し、石英系PLC301の光導波路層を伝搬して、出力光信号304aとなって石英系PLC301から出射する。また、石英系PLC303に入射した入力光信号305bは、石英系PLC303の光導波路層を伝搬し、出力光信号304bとなって石英系PLC303から出射する。
石英系PLC301は、石英系PLC101と同様に、Siからなる支持基板309に、入力光信号を伝送するための光導波路層308が形成された構造となっている。光導波路層308は、光導波路層108と同様に、クラッド層310とコア311とから構成される。また、クラッド層310には、嵌合用溝107,119と同様の嵌合用溝307,319が形成されている。石英系PLC302の構造も、石英系PLC301と同様である。
図3(C)は石英系PLC301,302の光導波路層308(クラッド層310)の石英系PLC303との接合面、および石英系PLC303の光導波路層(クラッド層)の石英系PLC301,302との接合面を示している。
石英系PLC301のクラッド層310には、導体配線120と同様の導体配線320が形成されている。そして、石英系PLC301の2本の嵌合用溝307のうち導体配線320と近い方の嵌合用溝307の内面には、導体配線320と電気的に接続された導体膜321が形成されている。
さらに、本実施例では、石英系PLC301の導体配線320の近傍の嵌合用溝307だけではなく、他の嵌合用溝307,319の内面に、それぞれ導体膜326を形成している。導体膜326は、導体膜321と同時に形成すればよい。
同様に、石英系PLC302の全ての嵌合用溝307,319の内面についても導体膜326を形成している。
一方、石英系PLC303は、石英系PLC103と同様に、Siからなる支持基板312に、入力光信号305bを伝送するための光導波路層313が形成された構造となっている。光導波路層313は、光導波路層113と同様に、クラッド層315とコア316とから構成される。このクラッド層315には、嵌合用溝114と同様の嵌合用溝314と、嵌合用溝122と同様の嵌合用溝322とが形成されている。
また、石英系PLC303のクラッド層315には、導体配線123と同様の導体配線323が形成されている。そして、石英系PLC303の4本の嵌合用溝314のうち導体配線323の近傍の嵌合用溝314の内面には、導体配線323と電気的に接続された導体膜324が形成されている。第1の実施例と同様に、4本の嵌合用溝314のうち導体膜324が形成されるのは、石英系PLC303上に石英系PLC301を搭載する際に石英系PLC301の、導体膜321が形成された嵌合用溝307と向かい合う位置にある嵌合用溝314である。
さらに、本実施例では、石英系PLC303の導体配線323の近傍の嵌合用溝314だけではなく、他の嵌合用溝314,322の内面に、それぞれ導体膜327を形成している。導体膜327は、導体膜324と同時に形成すればよい。
本実施例のPPCPを作製するには、石英系PLC303に形成された4本の嵌合用溝314および4本の嵌合用溝322の各々に同一径のスペーサ用鋼球306(スペーサ部材)を嵌め込む。本実施例では、嵌合用溝314,322の各々に3個のスペーサ用鋼球306を嵌め込んでいる。
そして、図3(B)に示すように石英系PLC303の光導波路層313(クラッド層315)の接合面と石英系PLC301の光導波路層308(クラッド層310)の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC303の2本の嵌合用溝314に嵌め込まれたスペーサ用鋼球306と石英系PLC301の2本の嵌合用溝307とを嵌合させると共に、石英系PLC303の2本の嵌合用溝322に嵌め込まれたスペーサ用鋼球306と石英系PLC301の2本の嵌合用溝319とを嵌合させ、石英系PLC301を石英系PLC303上に搭載する。
同様に、石英系PLC303の光導波路層313の接合面と石英系PLC302の光導波路層308の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC303の2本の嵌合用溝314に嵌め込まれたスペーサ用鋼球306と石英系PLC302の2本の嵌合用溝307とを嵌合させると共に、石英系PLC303の2本の嵌合用溝322に嵌め込まれたスペーサ用鋼球306と石英系PLC302の2本の嵌合用溝319とを嵌合させ、石英系PLC302を石英系PLC303上に搭載する。
こうして、第1の実施例と同様に、石英系PLC301の入出射端面317と石英系PLC302の入出射端面318とが至近距離で向かい合うように、石英系PLC301,302を石英系PLC303上に搭載することができ、石英系PLC301と石英系PLC302の光接続を実現することができる。
また、本実施例では、石英系PLC301の嵌合用溝307に形成された導体膜321と石英系PLC303の嵌合用溝314に形成された導体膜324とがこれら嵌合用溝307,314に嵌め込まれたスペーサ用鋼球306を介して電気的に接続される。その結果、本実施例では、石英系PLC301の導体配線320と石英系PLC303の導体配線323とを電気的に接続することができる。
第1の実施例と同様に、導体膜321,324,326,327は、導体配線320,323と完全に同一またはほぼ同等の作製プロセスにより実現可能であり、金属バネのような立体的な構造を形成する必要がない。また、スペーサ用鋼球306についても、ボールベアリングやボールペンなどの用途の鋼球を用いることで高精度なものが低価格で入手できるため、実装の低コスト化を実現することができる。
また、第1の実施例では、石英系PLC101の2本の嵌合用溝107のうち、導体配線120の近傍の1本のみに導体膜121を形成し、石英系PLC103の4本の嵌合用溝114のうち、導体膜121が形成された嵌合用溝107と向かい合う位置にある1本のみに導体膜124を形成している。このため、導体膜121が形成された嵌合用溝107の深さが導体膜121の厚さの分だけ石英系PLC101の他の嵌合用溝107,119と異なり、導体膜124が形成された嵌合用溝114の深さが導体膜124の厚さの分だけ石英系PLC103の他の嵌合用溝114,122と異なるので、石英系PLC103に対して石英系PLC101が僅かに傾く可能性がある。
これに対して、本実施例では、石英系PLC301〜303の全ての嵌合用溝307,314,319,322に同一の膜厚の導体膜321,324,326,327を形成しており、全ての嵌合用溝307,314,319,322の深さが同一となっているため、石英系PLC303に対して石英系PLC301が傾く可能性を第1の実施例よりも低減することができ、より高精度な位置合わせを実現することができる。
[第4の実施例]
図4(A)〜図4(D)は本発明の第4の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。図4(A)は光導波路チップの接続構造の斜視図、図4(B)は接続構造の部品展開図、図4(C)は光導波路チップの接合面を示す図、図4(D)は接続構造をxy平面で切断した断面図である。
図4(A)に示すように石英系PLC402に入射した入力光信号405aは、石英系PLC402の光導波路層を伝搬し、石英系PLC402を出射して石英系PLC401に入射し、石英系PLC401の光導波路層を伝搬して、出力光信号404aとなって石英系PLC401から出射する。また、石英系PLC403に入射した入力光信号405bは、石英系PLC403の光導波路層を伝搬し、出力光信号404bとなって石英系PLC403から出射する。
石英系PLC401は、石英系PLC101と同様に、Siからなる支持基板409に、入力光信号を伝送するための光導波路層408が形成された構造となっている。光導波路層408は、光導波路層108と同様に、クラッド層410とコア411とから構成される。また、クラッド層410には、嵌合用溝107,119と同様の嵌合用溝407,419が形成されている。石英系PLC402の構造も、石英系PLC401と同様である。
図4(C)は石英系PLC401,402の光導波路層408(クラッド層410)の石英系PLC403との接合面、および石英系PLC403の光導波路層(クラッド層)の石英系PLC401,402との接合面を示している。
石英系PLC401のクラッド層410には、導体配線120と同様の導体配線420が形成されている。そして、石英系PLC401の2本の嵌合用溝407のうち導体配線420と近い方の嵌合用溝407の内面には、導体配線420と電気的に接続された導体膜421が形成されている。
さらに、本実施例では、石英系PLC401の導体配線420の近傍の嵌合用溝407だけではなく、他の嵌合用溝407,419の内面に、それぞれ導体膜426を形成している。導体膜426は、導体膜421と同時に形成すればよい。
同様に、石英系PLC402の全ての嵌合用溝407,419の内面についても導体膜426を形成している。
一方、石英系PLC403は、石英系PLC103と同様に、Siからなる支持基板412に、入力光信号405bを伝送するための光導波路層413が形成された構造となっている。光導波路層413は、光導波路層113と同様に、クラッド層415とコア416とから構成される。このクラッド層415には、嵌合用溝114と同様の嵌合用溝414と、嵌合用溝122と同様の嵌合用溝422とが形成されている。
また、石英系PLC403のクラッド層415には、導体配線123と同様の導体配線423が形成されている。そして、石英系PLC403の4本の嵌合用溝414のうち導体配線423の近傍の嵌合用溝414の内面には、導体配線423と電気的に接続された導体膜424が形成されている。第1の実施例と同様に、4本の嵌合用溝414のうち導体膜424が形成されるのは、石英系PLC403上に石英系PLC401を搭載する際に石英系PLC401の、導体膜421が形成された嵌合用溝407と向かい合う位置にある嵌合用溝414である。
さらに、本実施例では、石英系PLC403の導体配線423の近傍の嵌合用溝414だけではなく、他の嵌合用溝414,422の内面に、それぞれ導体膜427を形成している。導体膜427は、導体膜424と同時に形成すればよい。
本実施例のPPCPを作製するには、石英系PLC403に形成された4本の嵌合用溝414および4本の嵌合用溝422の各々に同一径のスペーサ用光ファイバ406(スペーサ部材)を嵌め込む。このとき、全てのスペーサ用光ファイバ406は導体膜で被覆されている。
そして、図4(B)に示すように石英系PLC403の光導波路層413(クラッド層415)の接合面と石英系PLC401の光導波路層408(クラッド層410)の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC403の2本の嵌合用溝414に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ406と石英系PLC401の2本の嵌合用溝407とを嵌合させると共に、石英系PLC403の2本の嵌合用溝422に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ406と石英系PLC401の2本の嵌合用溝419とを嵌合させ、石英系PLC401を石英系PLC403上に搭載する。
同様に、石英系PLC403の光導波路層413の接合面と石英系PLC402の光導波路層408の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC403の2本の嵌合用溝414に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ406と石英系PLC402の2本の嵌合用溝407とを嵌合させると共に、石英系PLC403の2本の嵌合用溝422に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ406と石英系PLC402の2本の嵌合用溝419とを嵌合させ、石英系PLC402を石英系PLC403上に搭載する。
こうして、第1の実施例と同様に、石英系PLC401の入出射端面417と石英系PLC402の入出射端面418とが至近距離で向かい合うように、石英系PLC401,402を石英系PLC403上に搭載することができ、石英系PLC401と石英系PLC402の光接続を実現することができる。
また、本実施例では、石英系PLC401の嵌合用溝407に形成された導体膜421と石英系PLC403の嵌合用溝414に形成された導体膜424とがこれら嵌合用溝407,414に嵌め込まれたスペーサ用光ファイバ406を介して電気的に接続される。その結果、本実施例では、石英系PLC401の導体配線420と石英系PLC403の導体配線423とを電気的に接続することができる。
第1の実施例と同様に、導体膜421,424,426,427は、導体配線420,423と完全に同一またはほぼ同等の作製プロセスにより実現可能であり、金属バネのような立体的な構造を形成する必要がない。また、導体膜で被覆されたスペーサ用光ファイバ406についても、低価格で入手できるため、実装の低コスト化を実現することができる。
また、第2の実施例では、石英系PLC201の2本の嵌合用溝207のうち、導体配線220の近傍の1本のみに導体膜221を形成し、石英系PLC203の4本の嵌合用溝214のうち、導体膜221が形成された嵌合用溝207と向かい合う位置にある1本のみに導体膜224を形成している。また、8本のスペーサ用光ファイバ206,225のうち、1本のスペーサ用光ファイバ225のみを導体膜で被覆している。このため、導体膜221が形成された嵌合用溝207の深さが導体膜221の厚さの分だけ石英系PLC201の他の嵌合用溝207,219と異なり、導体膜224が形成された嵌合用溝214の深さが導体膜224の厚さの分だけ石英系PLC203の他の嵌合用溝214,222と異なり、スペーサ用光ファイバ225の径が導体膜の厚さの分だけ他のスペーサ用光ファイバ206と異なるので、石英系PLC203に対して石英系PLC201が僅かに傾く可能性がある。
これに対して、本実施例では、石英系PLC401〜403の全ての嵌合用溝407,414,419,422に同一の膜厚の導体膜421,424,426,427を形成しし、全てのスペーサ用光ファイバ406を導体膜で被覆しているため、全ての嵌合用溝407,414,419,422の深さが同一、かつ全てのスペーサ用光ファイバ406の径が同一となっているため、石英系PLC403に対して石英系PLC401が傾く可能性を第2の実施例よりも低減することができ、より高精度な位置合わせを実現することができる。
[第5の実施例]
図5〜図8は本発明の第5の実施例に係る光導波路チップの接続構造を示す模式図である。図5は光導波路チップの接続構造の斜視図、図6は接続構造の部品展開図、図7は光導波路チップの接合面を示す図、図8は接続構造をxy平面で切断した断面図である。
図5に示すように石英系PLC502に入射した入力光信号505aは、石英系PLC502の光導波路層を伝搬し、石英系PLC502を出射して石英系PLC501に入射し、石英系PLC501の光導波路層を伝搬して、出力光信号504aとなって石英系PLC501から出射する。また、石英系PLC503に入射した入力光信号505bは、石英系PLC503の光導波路層を伝搬し、出力光信号504bとなって石英系PLC503から出射する。
石英系PLC501は、石英系PLC101と同様に、Siからなる支持基板509に、入力光信号を伝送するための光導波路層508が形成された構造となっている。光導波路層508は、光導波路層108と同様に、クラッド層510とコア511とから構成される。また、クラッド層510には、嵌合用溝107,119と同様の嵌合用溝507,519が形成されている。
図7は石英系PLC501,502の光導波路層508(クラッド層510)の石英系PLC503との接合面、および石英系PLC503の光導波路層(クラッド層)の石英系PLC501,502との接合面を示している。
石英系PLC501には、マッハ・ツェンダー変調器530が形成されている。このマッハ・ツェンダー変調器530は、2本のアーム導波路を構成する2本のコア511と、2本のアーム導波路のうち片側のアーム導波路近傍の、クラッド層510に形成されたヒータ531と、一端がヒータ531と電気的に接続されるように、クラッド層510に形成された導体配線532,533とから構成される。
そして、石英系PLC501の2本の嵌合用溝507のうち導体配線532と近い方の嵌合用溝507の内面には、導体配線532と電気的に接続された導体膜534が形成されている。また、石英系PLC501の2本の嵌合用溝519のうち導体配線533と近い方の嵌合用溝519の内面には、導体配線533と電気的に接続された導体膜535が形成されている。導体膜534,535は導体配線532,533と同時に形成(すなわち、同一の膜構造を有する)してもよいし、導体配線532,533の形成後に、嵌合用溝507,519の内面とこれら嵌合用溝507,519の近傍の導体配線532,533とを覆うように導体膜534,535を形成してもよい。石英系PLC502の構造も、石英系PLC501と同様である。
一方、石英系PLC503は、石英系PLC103と同様に、Siからなる支持基板512に、入力光信号505bを伝送するための光導波路層513が形成された構造となっている。光導波路層513は、光導波路層113と同様に、クラッド層515とコア516とから構成される。このクラッド層515には、嵌合用溝114と同様の嵌合用溝514と、嵌合用溝122と同様の嵌合用溝522とが形成されている。
また、石英系PLC503には、マッハ・ツェンダー変調器536が形成されている。このマッハ・ツェンダー変調器536は、2本のアーム導波路を構成する2本のコア516と、2本のアーム導波路のうち片側のアーム導波路近傍の、クラッド層515に形成されたヒータ537と、一端がヒータ537と電気的に接続されるように、クラッド層515に形成された導体配線538,539とから構成される。導体配線538,539の他端は、それぞれクラッド層515上に形成されたパッド540,541と電気的に接続されている。
また、石英系PLC503のクラッド層515には、導体配線542,543,544,545が形成されている。これら導体配線542,543,544,545の一端は、それぞれクラッド層515上に形成されたパッド546,547,548,549と電気的に接続されている。
さらに、石英系PLC503の4本の嵌合用溝514のうち2本の嵌合用溝514の内面には、導体配線542,544の他端と電気的に接続された導体膜524が形成されている。4本の嵌合用溝514のうち導体膜524が形成されるのは、石英系PLC503上に石英系PLC501,502を搭載する際に石英系PLC501,502の、導体膜534が形成された嵌合用溝507と向かい合う位置にある2本の嵌合用溝514である。
同様に、石英系PLC503の4本の嵌合用溝522のうち2本の嵌合用溝522の内面には、導体配線543,545の他端と電気的に接続された導体膜527が形成されている。4本の嵌合用溝522のうち導体膜527が形成されるのは、石英系PLC503上に石英系PLC501,502を搭載する際に石英系PLC501,502の、導体膜535が形成された嵌合用溝519と向かい合う位置にある2本の嵌合用溝522である。
導体膜524,527は導体配線538,539,542〜545およびパッド540,541,546〜549と同時に形成(すなわち、同一の膜構造を有する)してもよいし、導体配線538,539,542〜545およびパッド540,541,546〜549の形成後に、嵌合用溝514,522の内面とこの嵌合用溝514,522の近傍の導体配線542〜545とを覆うように導体膜524,527を形成してもよい。
本実施例のPPCPを作製するには、石英系PLC503に形成された4本の嵌合用溝514および4本の嵌合用溝522に同一径のスペーサ用鋼球506(スペーサ部材)を嵌め込む。本実施例では、嵌合用溝514,522の各々に3個のスペーサ用鋼球506を嵌め込んでいる。
そして、図6に示すように石英系PLC503の光導波路層513(クラッド層515)の接合面と石英系PLC501の光導波路層508(クラッド層510)の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC503の2本の嵌合用溝514に嵌め込まれたスペーサ用鋼球506と石英系PLC501の2本の嵌合用溝507とを嵌合させると共に、石英系PLC503の2本の嵌合用溝522に嵌め込まれたスペーサ用鋼球506と石英系PLC501の2本の嵌合用溝519とを嵌合させ、石英系PLC501を石英系PLC503上に搭載する。
同様に、石英系PLC503の光導波路層513の接合面と石英系PLC502の光導波路層508の接合面とが向き合うようにして、石英系PLC503の2本の嵌合用溝514に嵌め込まれたスペーサ用鋼球506と石英系PLC502の2本の嵌合用溝507とを嵌合させると共に、石英系PLC503の2本の嵌合用溝522に嵌め込まれたスペーサ用鋼球506と石英系PLC502の2本の嵌合用溝519とを嵌合させ、石英系PLC502を石英系PLC503上に搭載する。
こうして、第1の実施例と同様に、石英系PLC501の入出射端面517と石英系PLC502の入出射端面518とが至近距離で向かい合うように、石英系PLC501,502を石英系PLC503上に搭載することができ、石英系PLC501と石英系PLC502の光接続を実現することができる。
また、本実施例では、石英系PLC501,502の嵌合用溝507に形成された導体膜534と石英系PLC503の嵌合用溝514に形成された導体膜524とがこれら嵌合用溝507,514に嵌め込まれたスペーサ用鋼球506を介して電気的に接続される。同様に、石英系PLC501,502の嵌合用溝519に形成された導体膜535と石英系PLC503の嵌合用溝522に形成された導体膜527とがこれら嵌合用溝519,522に嵌め込まれたスペーサ用鋼球506を介して電気的に接続される。
その結果、本実施例では、石英系PLC503に形成されたパッド546,547と石英系PLC501のマッハ・ツェンダー変調器530のヒータ531とを電気的に接続することができ、パッド546,547を介してヒータ531に給電することで、石英系PLC501のマッハ・ツェンダー変調器530に入射する光を変調することができる。同様に、石英系PLC503に形成されたパッド548,549と石英系PLC502のマッハ・ツェンダー変調器530のヒータ531とを電気的に接続することができ、パッド548,549を介してヒータ531に給電することで、石英系PLC502のマッハ・ツェンダー変調器530に入射する光を変調することができる。
なお、石英系PLC503に形成されたパッド540,541を介してヒータ537に給電することで、石英系PLC503のマッハ・ツェンダー変調器536に入射する光を変調できることは言うまでもない。
第1の実施例と同様に、導体膜524,527,534,535は、導体配線532,533,538,539,542〜545およびパッド540,541,546〜549と完全に同一またはほぼ同等の作製プロセスにより実現可能であり、金属バネのような立体的な構造を形成する必要がない。また、スペーサ用鋼球306についても、ボールベアリングやボールペンなどの用途の鋼球を用いることで高精度なものが低価格で入手できるため、実装の低コスト化を実現することができる。
また、一般に物理的・構造的制約から、複数のPLCを組み合わせた素子においては、パッドを任意のPLCに形成することができないことが多いが、本実施例によれば特定のPLCに形成されたパッドと他のPLC上に存在する素子との間の電気的な接続を実現することができ、同時にPPCP技術の利点を棄損することなく実装コストを改善することができる。
なお、本発明では、PPCPに対する入力光信号がどのような形で入力されるか、あるいは出力信号光がどのような形で出力されるかについては特に限定しない。すなわち、入力光信号であれば、空間光学系による入力、光ファイバブロック接着を介した光ファイバによる入力、PLCの端面に光信号入力面が存在せずPLC上や内部に配置されたレーザーダイオード等の発光素子・変調素子からの入力、等の任意の入力方式を用いて構わない。また、出力信号光であれば、空間光学系による出力、光ファイバブロック接着を介した光ファイバによる出力、PLCの端面に光信号出力面が存在せずPLC上や内部に配置されたフォトダイオード等の受光素子への出力、等の任意の出力方式を用いて構わない。
また、本発明では、PPCPを構成するPLCがどのような光回路を持つかについては特に限定しない。第1〜第5の実施例で示した光回路は、単純な直線光導波路およびマッハ・ツェンダー変調器のみであるが、あくまで例示であり、有り得る例としてはそれら2つに限定をしない。すなわち、PPCP技術ならびに本発明は、光回路および電気回路の種類や構成に対して独立したものとなっている。
さらに、第1〜第5の実施例では、PLCを接合するための部材として全てスペーサ用光ファイバまたはスペーサ用鋼球を用いているが、溝と適切に嵌合するのであればスペーサ部材として、スペーサ用光ファイバやスペーサ用鋼球以外の材料、形状のものを採用して構わない。具体的には、スペーサ部材の材料としてはガラス、金属、セラミック、ポリマー等でも任意に採用することができる。また、スペーサ部材の形状としても円柱状や球状以外に台形状、多角柱状、楕円球状等でも任意に採用することができる。ただし、スペーサ用鋼球や導体膜で被覆されたスペーサ用光ファイバの代わりに、絶縁性の材料からなるスペーサ部材を用いる場合には、このスペーサ部材を導体膜で被覆する必要がある。
また、第1〜第5の実施例を実現できるのであれば、PLCの材料系は任意に選択できる。現在広範に用いられている石英系PLCによる系では、支持基板にはSi基板を、クラッド層にはSiO2からなるクラッド層を用いており、このような材料は本発明に最適な材料系の一つである。しかし他にも、TaO2/SiO2系やニオブ酸リチウム系といった誘電体材料系の材料による導波路構造あるいは化合物半導体系材料による導波路構造を持つPLC、シリコンフォトニクス材料系によるPLCなどを任意に採用することができる。
また、第1〜第5の実施例において、スペーサ部材の高さは、このスペーサ部材が嵌合する上下の嵌合用溝の深さの和よりも高いことが望ましい。
また、第1〜第5の実施例では、石英系PLC103,203,303,403,503の上に石英系PLC101,102,201,202,301,302,401,402,501,502を搭載しているが、下側の石英系PLC103,203,303,403,503の代わりに導波路の無いベース基板を用いてもよい。このようなベース基板は、石英系PLC103,203,303,403,503と同等の手法で作製されるものであるが、これら石英系PLC103,203,303,403,503からコア116,216,316,416,516、ヒータ537、導体配線538,539、パッド540,541等を省いたものである。
本発明は、光導波路チップ同士を接続する技術に適用することができる。
101〜103,201〜203,301〜303,401〜403,501〜503…石英系PLC、104a,104b,204a,204b,304a,304b,404a,404b,504a,504b…出力光信号、105a,105b,205a,205b,305a,305b,405a,405b,505a,505b…入力光信号、106,306,506…スペーサ用鋼球、107,114,119,122,207,214,219,222,307,314,319,322,407,414,419,422,507,514,519,522…嵌合用溝、108,113,208,213,308,313,408,413,508,513…光導波路層、109,112,209,212,309,312,409,412,509,512…支持基板、110,115,210,215,310,315,410,415,510,515…クラッド層、111,116,211,216,311,316,411,416,511,516…コア、120,123,220,223,320,323,420,423,532,533,538,539,542,543,544,545…導体配線、121,124,221,224,321,324,326,327,421,424,426,427,524,527,534,535…導体膜、206,225,406…スペーサ用光ファイバ、530,536…マッハ・ツェンダー変調器、531,537…ヒータ、540,541,546〜549…パッド。

Claims (8)

  1. 複数の第1の溝が形成されたベース基板と、
    一部が前記ベース基板から突出した形で前記複数の第1の溝とそれぞれ嵌合する複数のスペーサ部材と、
    基板上に光導波路層が形成されると共に、前記第1の溝と向かい合う前記光導波路層の位置に前記スペーサ部材の突出した部分と嵌合する第2の溝が形成され、前記スペーサ部材によって支持される形で前記ベース基板上に搭載された複数の光導波路チップとを備え、
    隣接する2つの光導波路チップの光導波路層の入出射端面同士が向かい合うように、前記複数の光導波路チップが前記ベース基板上に搭載され、
    前記ベース基板に形成された第1の導体配線と前記複数の光導波路チップのうち少なくとも1つの光導波路チップに形成された第2の導体配線とが、前記複数のスペーサ部材のうち、導電性を有する少なくとも1つのスペーサ部材により電気的に接続されていることを特徴とする光導波路チップの接続構造。
  2. 第1の基板上に第1の光導波路層が形成されると共に、この第1の光導波路層に複数の第1の溝が形成された第1の光導波路チップと、
    一部が前記第1の光導波路チップから突出した形で前記複数の第1の溝とそれぞれ嵌合する複数のスペーサ部材と、
    第2の基板上に第2の光導波路層が形成されると共に、前記第1の溝と向かい合う前記第2の光導波路層の位置に前記スペーサ部材の突出した部分と嵌合する第2の溝が形成され、前記スペーサ部材によって支持される形で前記第1の光導波路チップ上に搭載された複数の第2の光導波路チップとを備え、
    隣接する2つの第2の光導波路チップの第2の光導波路層の入出射端面同士が向かい合うように、前記複数の第2の光導波路チップが前記第1の光導波路チップ上に搭載され、
    前記第1の光導波路チップに形成された第1の導体配線と前記複数の第2の光導波路チップのうち少なくとも1つの第2の光導波路チップに形成された第2の導体配線とが、前記複数のスペーサ部材のうち、導電性を有する少なくとも1つのスペーサ部材により電気的に接続されていることを特徴とする光導波路チップの接続構造。
  3. 請求項1記載の光導波路チップの接続構造において、
    前記ベース基板は、前記導電性を有するスペーサ部材と嵌合する少なくとも1つの前記第1の溝の内面に、前記第1の導体配線と電気的に接続された第1の導体膜をさらに備え、
    前記光導波路チップは、前記第1の導体膜が形成された第1の溝と向かい合う前記第2の溝の内面に、前記第2の導体配線と電気的に接続された第2の導体膜をさらに備えることを特徴とする光導波路チップの接続構造。
  4. 請求項2記載の光導波路チップの接続構造において、
    前記第1の光導波路チップは、前記導電性を有するスペーサ部材と嵌合する少なくとも1つの前記第1の溝の内面に、前記第1の導体配線と電気的に接続された第1の導体膜をさらに備え、
    前記第2の光導波路チップは、前記第1の導体膜が形成された第1の溝と向かい合う前記第2の溝の内面に、前記第2の導体配線と電気的に接続された第2の導体膜をさらに備えることを特徴とする光導波路チップの接続構造。
  5. 請求項3または4記載の光導波路チップの接続構造において、
    前記複数の第1の溝の全てに前記第1の導体膜が形成され、
    前記複数の第2の溝の全てに前記第2の導体膜が形成されていることを特徴とする光導波路チップの接続構造。
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項に記載の光導波路チップの接続構造において、
    前記第1の導体配線と前記第1の導体膜とが同一の膜構造を有し、
    前記第2の導体配線と前記第2の導体膜とが同一の膜構造を有することを特徴とする光導波路チップの接続構造。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光導波路チップの接続構造において、
    前記導電性を有するスペーサ部材は、全体もしくは表面が導体からなることを特徴とする光導波路チップの接続構造。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光導波路チップの接続構造において、
    前記複数のスペーサ部材の全てが前記導電性を有する同一の構造のスペーサ部材であることを特徴とする光導波路チップの接続構造。
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