JP2019219146A - 標的システム - Google Patents

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克己 永井
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克己 永井
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Abstract

【課題】標的紙を用いた射撃における検出性能の向上を図る。【解決手段】標的紙がガイドレールユニットによって着脱可能に保持され、その標的紙を標的として射撃されたBB弾の衝突を撓むことによって受け止め、BB弾の反発を抑制する軟質の部材により構成されるシート部材の背面側に、BB弾がシート部材に衝突する際に発生する衝撃音を検出する複数の音響センサが配置される。そして、ガイドレールユニットは、標的紙を差し込むための隙間と、その隙間から続く溝部が設けられる枠部とを有し、溝部によって標的紙の左右端辺および下端辺を保持する。本技術は、例えば、BB弾を射撃できるソフトエアガンの標的システムに適用できる。【選択図】図2

Description

本開示は、標的システムに関し、特に、標的紙を用いた射撃における検出性能の向上、および、着弾に対する耐久性の向上を図ることができるようにした標的システムに関する。
従来、プラスチック製の弾丸(以下、BB(Ball Bullet)弾と称する)を低圧の圧縮空気などで発射する機構を備えたトイガンであるソフトエアガンを使用して標的を射撃し、標的にBB弾が着弾したときの着弾位置に応じて得られるスコアを競う射撃競技が行われている。このような射撃競技では、BB弾の着弾位置を正確に検出することが重要である。
そこで、本願出願人は、シート状の標的板にBB弾が着弾したときに発生する衝撃波を検出することで、標的板に着弾したBB弾の着弾位置や着弾速度、エネルギーなどを正確に算出することができる標的システムを提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−25677号公報
ところで、上述の特許文献1で提案されている標的システムを使用することで正確に着弾位置を検出することができる一方で、標的紙を用いた射撃のように、BB弾が標的紙を貫通することにより形成される着弾穴によって着弾位置を認識したいという要望があった。しかしながら、標的紙を用いた射撃では、標的紙の同じ位置にBB弾が着弾した場合には既に形成されている着弾穴を通過するだけとなったり、複数のBB弾が標的紙の近傍に集中して着弾した場合には標的紙が大きく破けてしまったりすることがあった。そのような場合には、BB弾の着弾位置を着弾穴で認識することは非常に困難となり、標的紙を用いただけの射撃では、BB弾の着弾位置の検出性能が良好であるとは言い難かった。また、BB弾の着弾位置が同一箇所に連続した場合には、シート状の標的板が損傷してしまうことが懸念される。
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、標的紙を用いた射撃における検出性能の向上、および、着弾に対する耐久性の向上を図ることができるようにするものである。
本開示の第1の側面の標的システムは、標的として用いられる標的紙を着脱可能に保持する保持部材と、前記標的紙を標的として飛翔してきた飛翔物体の衝突を撓むことによって受け止め、前記飛翔物体の反発を抑制する軟質の部材により構成されるシート部材と、前記シート部材の背面側に配置され、前記飛翔物体が前記シート部材に衝突する際に発生する衝撃音を検出する検出部とを備える。
本開示の第1の側面においては、標的として用いられる標的紙が保持部材により着脱可能に保持され、その標的紙を標的として飛翔してきた飛翔物体の衝突を撓むことによって受け止め、飛翔物体の反発を抑制する軟質の部材により構成されるシート部材の背面側に配置される検出部により、飛翔物体がシート部材に衝突する際に発生する衝撃音が検出される。
本開示の第2の側面の標的システムは、標的に向かって飛翔してきた飛翔物体の衝突を撓むことによって受け止め、前記飛翔物体の反発を抑制する軟質の部材により構成されるシート部材と、前記シート部材の背面側に配置され、前記飛翔物体が前記シート部材に衝突する際に発生する衝撃音を検出する検出部とを備え、前記シート部材は、少なくとも一部に他のシート部材が積層された構造となっている。
本開示の第2の側面においては、標的に向かって飛翔してきた飛翔物体の衝突を撓むことによって受け止め、その飛翔物体の反発を抑制する軟質の部材により構成されるシート部材の背面側に配置される検出部により、飛翔物体がシート部材に衝突する際に発生する衝撃音が検出される。そして、シート部材は、少なくとも一部に他のシート部材が積層された構造とされる。
本開示の第1の側面によれば、標的紙を用いた射撃における検出性能の向上を図ることができる。また、本開示の第2の側面によれば、着弾に対する耐久性の向上を図ることができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術を適用した標的システムの一実施の形態の構成例を示す図である。 標的装置の構成例を示す図である。 ガイドレールユニットの構成例を説明する図である。 標的装置に対するガイドレールユニットの装着について説明する図である。 ガイドレールユニットに対する標的紙の挿入について説明する図である。 標的装置の正面図である。 標的装置の平面図である。 標的装置の右側面図である。 前面側押さえ板の正面図、平面図、および左側面図である。 背面側押さえ板の正面図、平面図、および左側面図である。 隙間板の正面図である。 第1の構成例のガイドレールユニットの正面図、平面図、および左側面図である。 第2の構成例のガイドレールユニットの正面図、平面図、および左側面図である。 ガイドレールユニットを標的装置の背面側に固定した状態を説明する図である。 挟み込み式の保持ユニットの構成例を説明する図である。 標的装置の第2の構成例を示す正面図である。 標的装置の第2の構成例を示す断面図である。
以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<標的システムの構成例>
図1は、本技術を適用した標的システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
図1に示すように、標的システム11は、標的装置12およびPC(Personal Computer)13が通信ケーブル14を介して接続された構成となっている。なお、標的装置12およびPC13がワイヤレスで接続されて通信を行うような構成を採用してもよい。
標的システム11では、射撃において標的として用いられる標的紙15が標的装置12に取り付けられ、射撃を行うユーザの手元に配置されるPC13の表示部に、標的紙15を表現した標的画像16が表示される。例えば、ユーザがソフトエアガン17の銃口を標的装置12に向けて、標的紙15を狙って射撃を行うと、ソフトエアガン17から発射されたBB弾18は、標的装置12の回収機構によって散らばることなく回収ケース19に回収される。
そして、標的システム11では、射撃によって標的紙15にBB弾18が着弾すると、BB弾18が標的紙15を貫通し、その着弾位置に着弾穴Hが形成される。このとき、標的システム11の検出機能によって着弾位置が検出されて、標的紙15における着弾穴Hが形成された箇所に対応するように、PC13において標的画像16に重畳するように着弾マークMが表示される。
従って、標的システム11では、標的紙15に形成される着弾穴HによってBB弾18の着弾位置を認識することができるとともに、PC13の表示部に表示される着弾マークMによってBB弾18の着弾位置を詳細に確認することができる。また、標的紙15は、標的装置12に対して着脱可能に保持されており、例えば、ユーザは、所定回数の射撃を行った後、標的紙15を標的装置12から取り外して持ち帰ることができる。
ここで、標的システム11では、標的紙15の同じ位置にBB弾18が着弾した場合であっても、それぞれの着弾を識別することができ、BB弾18の着弾位置を正確に検出することができる。また、標的システム11では、複数のBB弾18が標的紙15の近傍に集中して着弾し、標的紙15が破けてしまった場合でも、それらの着弾を識別することができ、BB弾18の着弾位置を正確に検出することができる。そして、PC13の表示部には、例えば、複数のBB弾18の着弾を検出した順番で、それぞれの着弾位置に従った複数の着弾マークMが表示される。
このように、標的システム11は、標的紙15を用いた射撃において、BB弾18の着弾位置を検出する検出性能を向上させることができ、射撃を行うユーザの満足度を高めることができる。
<標的装置の構成例>
図2乃至図5を参照して、標的装置12の構成例について説明する。
図2には、標的装置12の概略的な構成を表す斜視図が示されている。
図2に示すように、標的装置12は、筐体21、前面板22、背面板23、シート部材24、傾斜板25、排出口ノズル26、音響センサ27−1乃至27−4、および信号処理基板28を備えて構成される。
筐体21は、上面板21a、右側面板21b、左側面板21c、および下面板21dを組み付けることで上下面および左右側面が構成され、前面および背面が開口した矩形の筒形状となっている。上面板21aは、筐体21の上側の面を構成する板状の部材であり、右側面板21bは、筐体21の右側の面を構成する板状の部材である。また、左側面板21cは、筐体21の左側の面を構成する板状の部材であり、下面板21dは、筐体21の下側の面を構成する板状の部材である。なお、筐体21は、図示するように複数枚の板状の部材で構成する他、例えば、射出成型などにより一体成型で構成することができる。
前面板22は、筐体21の前方の開口部における下辺近傍を覆うように、筐体21に取り付けられる板状の部材である。
背面板23は、筐体21の後方の開口部の全面を覆うように、筐体21に取り付けられる板状の部材である。また、背面板23としては、例えば、後述の図7および図8に示すようにディスプレイ51を用いる用途を考慮して透明な部材を用いることが好ましいが、不透明な部材であってもよい。
シート部材24は、ソフトエアガン17から発射されて筐体21の内部に入ってきたBB弾18の衝突、例えば、標的紙15を貫通した後のBB弾18の衝突を撓むことによって受け止め得るシート状の部材である。そして、シート部材24は、全体的に平坦となるように、即ち、撓みが生じないように、上下端および左右端の4辺が筐体21の内面に対して固定される。なお、シート部材24には、背面板23と同様に、ディスプレイ51(図7および図8)を用いる用途を考慮して透明な部材を用いることが好ましい。
例えば、シート部材24としては、衝撃による変形に対する復元速度が緩やかな材質からなる薄手の軟質の部材(具体的には、厚さ2.0mmの軟質の塩化ビニル樹脂など)が採用される。そして、シート部材24は、筐体21の内部において略垂直となるように所定のテンションを掛けた状態で平面状となるように固定される。このようなシート部材24を用いることで、BB弾18がシート部材24に着弾したとき、ゆっくりと元の形状に復元することになり、その結果、標的装置12の外部に及ぶような跳弾の発生を抑止することができる。
傾斜板25は、筐体21の内部であって、シート部材24の前面側の空間であり、かつ、筐体21の前方の開口部の下端(前面板22の上端面)よりも下方の空間に配置される。そして、傾斜板25は、全体的に、背面側に向かって下るとともに、回収ケース19が配置される左面側に向かって下るような傾斜を有するように固定される。従って、標的装置12では、BB弾18の着弾時の衝撃がシート部材24によって吸収されて、BB弾18が傾斜板25に落下し、傾斜板25の傾斜に従ってBB弾18が転がっていくことで回収されるような回収機構が実現される。
排出口ノズル26は、筐体21の左側面板21cに形成されるBB弾18の排出口を覆うように、左側面板21cの外面に取り付けられ、排出口から出たBB弾18を回収ケース19に導く。
音響センサ27−1乃至27−4は、例えば、BB弾18がシート部材24に着弾したときに生じる衝撃音を取得し、取得した衝撃音の振幅の変化に従った音響信号を信号処理基板28に供給する。
音響センサ27−1乃至27−4の配置については、シート部材24の背面側であって、それぞれシート部材24の四隅に近い位置となるように、筐体21の内側に固定される。例えば、音響センサ27−1は、左側面板21cの内側を向く面の上端近傍に配置され、音響センサ27−2は、右側面板21bの内側を向く面の上端近傍に配置される。また、音響センサ27−3は、左側面板21cの内側を向く面の下端近傍に配置され、音響センサ27−4は、右側面板21bの内側を向く面の下端近傍に配置される。以下、音響センサ27−1乃至27−4をまとめて音響センサ27とも称する。
なお、本実施の形態では4個の音響センサ27−1乃至27−4を用いた構成について説明するが、音響センサ27の個数は4個に限定されるものではない。例えば、3個や6個、8個など、標的装置12のサイズまたは形状に応じて、着弾位置などを適切に測定可能な個数の音響センサ27を用いることができる。例えば、6個の音響センサ27を用いる場合には、四隅に加え、上辺中央および下辺中央にも音響センサ27が配置される。
信号処理基板28は、下面板21dと傾斜板25との間の空間に配置される。そして、信号処理基板28は、BB弾18がシート部材24に着弾したときに音響センサ27から出力される音響信号に対して所定の信号処理を施すことにより、BB弾18がシート部材24に着弾したときの着弾位置や着弾速度などを検出するための検出信号を出力する。信号処理基板28による所定の信号処理では、音響信号を増幅して全波整流し、その振幅のピーク値を保持したピークホールド信号、および、ピークホールド信号を積分して得られる信号が基準値以上となったタイミングを示す衝撃音検出時刻信号を、検出信号として出力する。この検出信号は、図1の通信ケーブル14を介してPC13に供給される。
そして、PC13は、信号処理基板28から供給される検出信号に基づいて、BB弾18が着弾したシート部材24上の位置である着弾点や、シート部材24に着弾した際のBB弾18の速度である着弾速度、シート部材24に着弾した際のBB弾18のエネルギーなどを高い精度で検出することができる。なお、このような標的システム11が備える検出機能については、上述した特許文献1に詳細に開示されている。
ここで、標的装置12では、音響センサ27が配置される空間29は、シート部材24により前面側が閉鎖され、筐体21により上下および左右が閉鎖され、背面板23により背面側が閉鎖されている。即ち、音響センサ27は、基本的に、筐体21、背面板23、およびシート部材24によって外部から閉鎖されている閉鎖的な空間29に配置される。なお、この閉鎖的な空間29は、完全に密閉されるのではなく部分的に開口されるようになっており、衝撃音を適切に反響させつつ、衝撃による圧力の上昇が適度に抑制されるようになっている。つまり、標的装置12では、BB弾18がシート部材24に衝突することによる閉鎖的な空間29の内部における圧力の上昇が適度に抑制される。
そして、標的システム11では、このように構成される標的装置12に、標的紙15を着脱可能に保持するためのガイドレールユニット30が装着される。図1に示す構成例では、ガイドレールユニット30は、標的装置12の内側の中央に標的紙15が配置されるように、筐体21の上面板21aに対して固定されている。
図3を参照して、ガイドレールユニット30の構成例について説明する。
図3の上側に示すように、ガイドレールユニット30は、前面側押さえ板41および背面側押さえ板42によって隙間板43を挟み込むように固定され、前面側押さえ板41の前面側に対して保護部材44が取り付けられた構成となっている。そして、図3の下側に示すように、ガイドレールユニット30は、標的紙15の左右端辺および下端辺の3辺を保持する枠部31、標的装置12に対して固定するための固定部32、並びに、標的紙15を差し込むための隙間33からなる。
さらに、ガイドレールユニット30の枠部31の断面構成を拡大して示すように、枠部31には、前面側押さえ板41および背面側押さえ板42に挟み込まれる隙間板43の厚さに応じた溝部45が設けられている。即ち、前面側押さえ板41および背面側押さえ板42の左右両辺の内側の間隔は、標的紙15よりも若干小さく、隙間板43の左右両辺の内側の間隔は、標的紙15が入り込む程度の大きさとなるように設計される。従って、隙間板43の左右両辺の内側の間隔が、前面側押さえ板41および背面側押さえ板42の左右両辺の内側の間隔よりも大きく設計される寸法に応じた深さの溝部45が枠部31に設けられる。
また、隙間板43は、上側が開かれている「コ」字状に、即ち、下辺および左右辺を有した形状に形成されている。従って、前面側押さえ板41および背面側押さえ板42により隙間板43が挟み込まれるように固定されることで、溝部45と同様に、ガイドレールユニット30の上辺に隙間33が設けられる。即ち、ガイドレールユニット30は、隙間33から続くように、枠部31に溝部45が設けられる構成となっている。
保護部材44は、標的装置12にガイドレールユニット30を装着したときに、標的装置12の前面側になるように、即ち、射撃を行うユーザ側になるように、前面側押さえ板41に貼着される。例えば、保護部材44は、BB弾18がガイドレールユニット30に着弾したときの衝撃を吸収することができる材質により構成され、具体的には、低反発性のスポンジ状の樹脂の表面に塩化ビニル樹脂を貼り付けた積層構造を採用することができる。その他、保護部材44として、ウレタン製のジェル状の材質などを採用してもよい。
このように構成されるガイドレールユニット30は、標的紙15を容易に着脱することができるように保持することができる。
図4を参照して、標的装置12に対するガイドレールユニット30の装着について説明する。
図4に示すように、標的装置12では、筐体21の上面板21aにスリット34が形成される。スリット34は、筐体21の左右方向に沿って長手となるように、ガイドレールユニット30の枠部31が通過可能な形状で形成される。従って、標的装置12の上面側から、白抜きの矢印で図示する方向に沿って、ガイドレールユニット30の枠部31をスリット34に差し込むことができる。
ここで、ガイドレールユニット30の固定部32は、前面側押さえ板41および背面側押さえ板42がそれぞれ外側に折り曲げられて形成されており、スリット34は、枠部31は通過可能であるが固定部32は通過できないような寸法で設計されている。従って、ガイドレールユニット30の固定部32が、筐体21の上面板21aに当接することで、ガイドレールユニット30が標的装置12に係止される。その後、例えば、小ネジなどを利用して、ガイドレールユニット30を標的装置12に固定することができる。
図5を参照して、ガイドレールユニット30に対する標的紙15の挿入について説明する。
上述の図4で説明したように標的装置12に対してガイドレールユニット30が固定されると、標的装置12の上面側に、ガイドレールユニット30の隙間33が配置される。従って、標的装置12の上面側から、白抜きの矢印で図示する方向に沿って、ガイドレールユニット30の隙間33に標的紙15を挿入すると、標的紙15の左右端辺が枠部31の溝部45(図2)に沿ってスライドしつつ、標的紙15が落下する。そして、標的紙15の下端辺が枠部31の下辺の溝部45に入り込んだ状態となることで、標的紙15の左右端辺および下端辺がガイドレールユニット30によって保持される。
これにより、標的紙15は、図2に示したように、ガイドレールユニット30によって標的装置12の内側の中央に配置される。
<標的装置の詳細な構成>
図6乃至図8を参照して、標的装置12の詳細な構成について説明する。
図6には、標的装置12の正面図が示されており、図7には、標的装置12の平面図が示されており、図8には、標的装置12の右側面図が示されている。また、図6乃至図8では、標的装置12の背面側にディスプレイ51が配置される使用例が示されている。
図6に示すように、標的装置12では、ガイドレールユニット30によって標的紙15の左右端辺および下端辺が保持され、即ち、標的紙15の左右端辺および下端辺が溝部45(図2)に嵌り込んだ状態とされる。従って、例えば、ユーザが標的紙15の上辺を持って手前に引くだけで、ガイドレールユニット30から標的紙15を容易に取り外すことができる。
図7に示すように、標的装置12では、筐体21の上面板21aに形成されているスリット34にガイドレールユニット30の枠部31が挿入された状態で、固定部32の両端に対して2カ所ずつ小ネジなどを利用して固定することができる。
図8に示すように、標的装置12に対してガイドレールユニット30を装着した状態で、標的装置12の前面側に配置されるように、ガイドレールユニット30に対して保護部材44が取り付けられている。これにより、BB弾18が、例えば、ガイドレールユニット30に着弾した場合でも、保護部材44によって着弾の衝撃を吸収することができる。従って、例えば、ガイドレールユニット30に着弾したBB弾18が筐体21の外部へ跳弾することを抑止することができるとともに、ガイドレールユニット30に変形が発生することなどを保護することができる。
さらに、図8に示すように、標的装置12は、背面板23およびシート部材24の間の閉鎖的な空間29に、音響センサ27が配置されるように構成されている。
また、図6に示すように、標的装置12の下面板21dの両端近傍には、脚部52−1および52−2が取り付けられており、脚部52−1および52−2には、標的装置12の高さを調整するためのアジャスタ53−1および53−2がそれぞれ設けられている。また、アジャスタ53−1および53−2により、例えば、標的装置12の左右の水平調整を行うことができる。なお、脚部52−1および52−2は、同様に構成されており、それらを区別しない場合、脚部52と称する。
例えば、図8に示すように、脚部52は、標的装置12の下面板21dの前側に取り付けられる前側脚部54aと、標的装置12の下面板21dの後側に取り付けられる後側脚部54bとにより構成されている。そして、前側脚部54aにはアジャスタ53aが設けられ、後側脚部54bにはアジャスタ53bが設けられており、アジャスタ53aおよび53bにより、例えば、標的装置12の前後の水平調整を行うことができる。
そして、標的装置12では、標的紙15を用いた射撃において、標的紙15よりも背面側にディスプレイ51を配置して使用することができる。例えば、ディスプレイ51には、射撃の得点や、競技時間、BB弾18の着弾速度またはエネルギーなどを表示することができる。これにより、射撃を行うユーザは、標的装置12から視線を外すことなく得点などを認識することができる。
また、BB弾18の着弾を検出したときに、着弾位置に応じた演出効果のある画像をディスプレイ51に表示してもよい。例えば、BB弾18の着弾位置の背後となる箇所において輝度が高くなるようにディスプレイ51の表示を制御することで、標的紙15に形成される着弾穴Hが光って見えるような演出を行うことができ、着弾穴Hの視認性を高めることができる。また、BB弾18の着弾位置の背後となる箇所が点滅するようにディスプレイ51の表示を制御しても、着弾穴Hの視認性を高めることができる。もちろん、ディスプレイ51を消灯して、標的紙15を用いた射撃を行ってもよい。
<ガイドレールユニットの詳細な構成>
図9乃至図12を参照して、ガイドレールユニット30の詳細な構成について説明する。
図9には、前面側押さえ板41の正面図、平面図、および左側面図が示されている。
図9に示すように、前面側押さえ板41は、略「ロ」字状に加工された薄板を、ガイドレールユニット30の枠部31に対応する枠部分61に対し、ガイドレールユニット30の固定部32に対応する固定部分62を略90°で折り曲げて形成される。具体的には、前面側押さえ板41には、厚さ2.3mmの冷間圧延鋼板が使用され、表面にメッキ処理が施されている。
また、前面側押さえ板41の枠部分61には、背面側押さえ板42との固定に利用されるネジ穴が複数箇所に形成されている。また、前面側押さえ板41の固定部分62には、筐体21の上面板21aに対する固定に利用される丸穴が2箇所に形成されている。
図10には、背面側押さえ板42の正面図、平面図、および左側面図が示されている。
図10に示すように、背面側押さえ板42は、略「ロ」字状に加工された薄板を、ガイドレールユニット30の枠部31に対応する枠部分71に対し、ガイドレールユニット30の固定部32に対応する固定部分72を略90°で折り曲げて形成される。具体的には、背面側押さえ板42には、厚さ2.3mmの冷間圧延鋼板が使用され、表面にメッキ処理が施されている。
また、背面側押さえ板42の枠部分71には、前面側押さえ板41との固定に利用される丸穴が複数箇所に形成されている。また、背面側押さえ板42の固定部分72には、筐体21の上面板21aに対する固定に利用される丸穴が2箇所に形成されている。
図11には、隙間板43の正面図が示されている。
図11に示すように、隙間板43は、略「コ」字状に加工された薄板により形成され、具体的には、厚さ0.5mmの冷間圧延鋼板により形成され、表面にメッキ処理が施されている。また、隙間板43において、ガイドレールユニット30の枠部31に対応する枠部分81には、前面側押さえ板41および背面側押さえ板42の固定に利用される小ネジを貫通させるための丸穴が複数箇所に形成されている。
図12には、標的紙15を保持した状態のガイドレールユニット30の正面図、平面図、および左側面図が示されている。なお、図12では、図3に示した保護部材44の図示は省略されている。
例えば、一般的な厚さ0.4mmの標的紙15が使用されることを想定し、上述したように厚さ0.5mmの隙間板43を用いた構成とすることで、ガイドレールユニット30では、0.5mmの溝部45によって標的紙15が保持される。
なお、標的紙15の大きさは、射撃競技によって規格化されており、それぞれの大きさの標的紙15に合わせてサイズが設計されたガイドレールユニット30が用いられる。この場合、例えば、最も大きな標的紙15に応じたスリット34(図4)を筐体21の上面板21aに形成しておくことで、それよりも小さな標的紙15に対応するガイドレールユニット30を標的装置12に装着することができる。もちろん、ガイドレールユニット30の枠部31のサイズは、標的紙15の大きさによって異なっていても、固定部32のサイズは共通とすることで、ガイドレールユニット30を標的装置12に対して確実に固定することができる。
<ガイドレールユニットの第2の構成例>
図13には、第2の構成例であるガイドレールユニット30Aの正面図、平面図、および左側面図が示されている。なお、図13に示すガイドレールユニット30Aにおいて、図12に示した第1の構成例であるガイドレールユニット30と共通する構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図13に示すように、ガイドレールユニット30Aは、背面側押さえ板42および隙間板43は、図12のガイドレールユニット30と同一の構成である一方で、前面側押さえ板41Aの構成が異なるものとなっている。
即ち、前面側押さえ板41Aは、図9に示した枠部分61の外側を広く形成し、その外側の部分を略45°の角度で折り曲げることにより、折り曲げ部63が設けられた形状となっている。即ち、前面側押さえ板41Aは、枠部31Aの左側に折り曲げ部63aが設けられ、枠部31Aの右側に折り曲げ部63bが設けられ、枠部31Aの下側に折り曲げ部63cが設けられて構成される。
上述したように、ガイドレールユニット30は、保護部材44によってガイドレールユニット30に着弾したBB弾18が筐体21の外部へ跳弾することが抑止される構成になっていた。これに対し、ガイドレールユニット30Aは、折り曲げ部63を設けることによって、ガイドレールユニット30Aに着弾したBB弾18は、左右側方や下側方に向かって跳ね返ることになる。即ち、ガイドレールユニット30Aは、折り曲げ部63によって、筐体21内に向かってBB弾18が跳ね返るようになるとともに、曲げによる枠部31Aの強度の向上を図ることができる。
従って、ガイドレールユニット30Aは、ガイドレールユニット30のように保護部材44を設けなくても、ガイドレールユニット30Aに着弾したBB弾18が筐体21の外部へ跳弾することを抑止し、BB弾18を確実に回収することができる。
また、ガイドレールユニット30Aに折り曲げ部63が設けられる分だけ、枠部31の幅が広くなるため、スリット34(図4)の間隔を広く形成する必要がある。このため、ガイドレールユニット30Aでは、前面側押さえ板41A側の固定部32Aを大きく形成する必要がある。
なお、BB弾18を確実に回収するためには、保護部材44や折り曲げ部63などを設ける構成に限定されることなく、ガイドレールユニット30に対して様々な跳弾防止対策を適用することができる。
<ガイドレールユニットの他の使用例>
図14には、標的装置12の背面側にガイドレールユニット30Aを配置して射撃を行う使用例が示されている。
上述したように、標的装置12の内部にガイドレールユニット30Aを装着して、シート部材24よりも前面側に標的紙15を配置して射撃を行うような使用例の他、シート部材24よりも背面側に標的紙15を配置して射撃を行うことができる。
例えば、図14に示すように、標的装置12の背面側にガイドレールユニット30Aが配置されるように、ガイドレールユニット30Aの固定部32Aを利用して、筐体21の上面板21aに対してガイドレールユニット30Aを固定することができる。このとき、上述したように、背面板23およびシート部材24に透明な部材を用いることで、ユーザは、標的紙15を視認することができる。
このような使用例では、標的紙15に着弾穴Hが形成されることなく、ユーザは、PC13の表示部に表示される着弾マークMによってBB弾18の着弾位置を認識することができる。従って、射撃を行うたびに標的紙15を交換することが回避され、例えば、ユーザが射撃に要するコストを低減することができる。
なお、標的装置12の背面側にガイドレールユニット30Aを配置して使用する場合には、図示しないカバーによりスリット34を塞ぐことによって、スリット34からBB弾18が筐体21の外にでることが防止される。もちろん、標的紙15を用いずに射撃を行う場合にも、同様に、スリット34を塞ぐことが好ましい。
<挟み込み式の保持ユニットの構成例>
図15を参照して、標的紙15を挟み込んで保持する挟み込み式の保持ユニットの構成例について説明する。
図15のAには、保持ユニット91を装着した標的装置12の正面図が示されており、図15のBには、保持ユニット91が装着される部分の右側面図が示されている。
図15に示すように、保持ユニット91は、標的装置12に対して固定するための固定部92、標的紙15を挟み込むための固定板93および可動板94、および、標的紙15を挟み込んだ状態で保持するためのバネ95を有して構成される。
固定部92は、ガイドレールユニット30の固定部32と同様に、両端に対して2カ所ずつ小ネジなどを利用して保持ユニット91を標的装置12に固定するために利用される。
固定板93は、固定部92に対して固定され、可動板94は、固定部92に対して回転軸を中心に回転可能となっている。そして、バネ95は、その弾力性により固定板93に対して可動板94により標的紙15を挟み込む力(付勢力)を与える。
例えば、図15のBに示すように、保持ユニット91は、その先端側(固定板93および可動板94により標的紙15を挟み込む側)が、筐体21の上面板21aに形成されているスリット34に挿入された状態で固定される。そして、ユーザは、バネ95を押し込むように可動板94を押し付け、固定板93および可動板94の間に標的紙15の上辺を差し込んだ状態でバネ95を戻し、バネ95による付勢力で標的紙15を保持することができる。
このような保持ユニット91を使用することにより、例えば、BB弾18が筐体21の外部に跳弾するようなことを確実に回避し、BB弾18を回収することができる。即ち、ガイドレールユニット30を使用する場合には筐体21の内部に枠部31が配置されることになるのに対し、保持ユニット91を使用する場合には、筐体21の内部には標的紙15だけが配置されることになる。従って、保持ユニット91を使用することにより、例えば、枠部31による跳弾の可能性を排除することができ、BB弾18を確実に回収することが可能となる。
また、ガイドレールユニット30は、標的紙15が溝部45によって保持されるように、標的紙15の大きさに応じてサイズを設計する必要があるが、保持ユニット91は、様々な大きさの標的紙15に容易に対応することができる。
<標的装置の第2の構成例>
図16および図17を参照して、標的装置の第2の構成例について説明する。
図16には、標的装置12Aの正面図が示されており、図17には、標的装置12Aの断面図が示されている。なお、図16および図17に示す標的装置12Aにおいて、第1の構成例である標的装置12(図6乃至図8参照)と共通する構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図示するように、標的装置12Aは、上述した標的装置12と同様に、筐体21、前面板22、背面板23、シート部材24、傾斜板25、音響センサ27、および信号処理基板28(図示せず)を備えて構成される。また、標的装置12Aは、シート部材24の背面側の空間29に音響センサ27が配置されており、上述した標的装置12と同様に、BB弾18の着弾点や着弾速度、BB弾18が着弾した際のエネルギーなどを高精度に検出することができる。
また、標的装置12Aは、背面板23よりも背面側にディスプレイ51が配置されて構成されており、ディスプレイ51に表示される標的画像(図16に示すような同心状に配置された複数の円)を標的として射撃が行われる。なお、図示しないが、標的装置12Aにおいても、図2乃至図5を参照して説明したような標的紙15を、着脱可能に保持する構成を採用してもよい。
そして、標的装置12Aは、シート部材24の所望箇所に、シート部材24よりも小さな積層シート101が積層されて構成される。例えば、積層シート101は、両面に粘着性を備えた両面テープを利用して貼着することにより、シート部材24に対して積層することができる。
図16に示す例では、シート部材24の中央部分に積層シート101−1が積層され、シート部材24の中央よりも右上側の部分に積層シート101−2が積層されている。例えば、積層シート101−1は、シート部材24の中央部分の補強を目的として用いられる。即ち、積層シート101−1は、シート部材24が損傷するのを防止するために事前に、シート部材24に積層される。また、積層シート101−2は、シート部材24の所望の部分の補修を目的として用いられる。即ち、シート部材24が損傷した場合には使用することができなくなり交換を要するが、その損傷した箇所に積層シート101−2を積層することで、例えば、シート部材24を交換することなく継続して使用することができる。なお、積層シート101−1および101−2を、シート部材24の表面に対して積層する他、シート部材24の裏面に対して積層しても同様の効果を得ることができる。
積層シート101としては、シート部材24と同様に、透明または不透明な軟質の部材を採用することができる。ここで、積層シート101として、積層シート101と同一の硬度の部材を使用してもよいが、例えば、シート部材24よりも硬度が高い部材を使用することが、より好適である。具体的には、シート部材24として、硬度が#570で厚さが2mmの軟質の塩化ビニル樹脂が用いられる場合、積層シート101としては、硬度が#490で厚さが0.5〜1mm程度の軟質の塩化ビニル樹脂を用いることが好ましい。
つまり、標的装置12Aでは、シート部材24は、全体として軟質であるが、シート部材24の少なくとも一部において、即ち、積層シート101が積層された部分において、表面側の硬度が背面側の硬度よりも高い構成となっている。もちろん、シート部材24の全面に亘って、表面側の硬度が背面側の硬度よりも高い構成としてもよい。このように、シート部材24の表面側に積層シート101を積層した構成は、例えば、製鉄後に表面を焼き入れすることによって表面硬化処理を施した構成と同様の効果が得られる。
従って、標的装置12Aにおいて、シート部材24の表面に積層シート101を積層した構成によって、全体として適切な柔軟性を備えたまま、BB弾18の着弾による劣化に対する耐久性の向上を図ることができる。つまり、シート部材24は、BB弾18が着弾した際の衝撃を、BB弾18が着弾した点で受け止めるのではなく、積層シート101が積層された面で受け止めることになる。このため、シート部材24は、BB弾18が着弾した際の衝撃を広い面積で受け止めることができる結果、耐久性が向上することになる。
ここで、本願出願人は、シート部材24の耐久性について、電動で駆動するライフルタイプのソフトエアガンを用いて、連続的にBB弾18を射撃する耐久性試験を行った。この耐久性試験は、後述する第1乃至第3の構成に対して、同一の条件となるように、シート部材24の手前側の5cmの位置に銃口を設置してソフトエアガンを固定し、BB弾18が必ず同一の箇所に着弾するようにして行われた。また、ソフトエアガンには、エネルギーが0.85Jであって、連射速度が14.8発/秒であるものが用いられ、試験を行った環境の温度は、22度であった。
第1の構成としては、厚さ2mmの軟質の塩化ビニル樹脂(硬度:#570)がシート部材24として用いられた。そして、耐久性試験では、52発のBB弾18の着弾によってシート部材24が貫通するという結果が得られた。
第2の構成としては、厚さ3mmの軟質の塩化ビニル樹脂(硬度:#610)がシート部材24として用いられた。そして、耐久性試験では、140発のBB弾18の着弾でもシート部材24が貫通することはなかったが、BB弾18がシート部材24にめり込むような貫通寸前の状態となる結果が得られた。このような状態では、シート部材24として適切な機能を発揮することは困難であると考えられる。
第3の構成としては、厚さ2mmの軟質の塩化ビニル樹脂(硬度:#570)をシート部材24とし、厚さ1mmの軟質の塩化ビニル樹脂(硬度:#490)を積層シート101として両面テープで貼着することにより積層したものが用いられた。そして、耐久性試験では、140発のBB弾18の着弾に対しても、試験開始前から状態に変化が見られなかった。従って、この第3の構成、即ち、シート部材24に積層シート101を積層した構成は、第2の構成と厚さが同じであっても、非常に耐久性を向上させることが可能であることが確認された。
なお、本技術は、シート部材24の表面側の硬度が背面側の硬度よりも高い構造となっていれば、高硬度の積層シート101をシート部材24に積層した構成に限定されることはない。
例えば、厚さ3mmの軟質の塩化ビニル樹脂(硬度:#610)の片側の表面を、塩化ビニル樹脂は侵さない一方で可塑剤は溶け出すような有機溶剤(シンナーなど)に所定時間だけ浸けておき、その軟質の塩化ビニル樹脂の表面付近の可塑剤を適度に抜く処理を施す。これにより、表面側から背面側に向かって連続的に硬度が低下するような特性を備えさせることができる。このような処理を施した軟質の塩化ビニル樹脂をシート部材24として用いることで、積層シート101を積層した構成と同様に、耐久性の向上を図ることができる。
さらには、シート部材24に積層シート101を貼着する手法以外の手法によって、シート部材24の所望箇所の厚みが予め大きくなるように形成することでシート部材24の強度を増し、耐久性の向上を図ってもよい。
以上のように、標的装置12Aは、シート部材24の所望箇所に積層シート101を予め積層することで、シート部材24を部分的に補強することができる。さらに、標的装置12Aは、BB弾18の着弾によって損傷した箇所に積層シート101を積層することで、シート部材24の部分的な補修を行うことができる。これにより、標的装置12Aは、シート部材24自体の交換回数を減らすことができ、より利便性を向上させることができる。
特に、図16に示したような標的画像を使用した精密射撃では、シート部材24の中央を狙って射撃が行われるため、シート部材24の中央部分は、他の部分よりも非常に短時間で損傷することになる。従って、シート部材24の中央部分を積層シート101で補強しておくことで、標的装置12Aは、シート部材24の耐久性を高めることができる結果、従来よりも長時間、シート部材24を使用した射撃を行うことが可能となる。
さらに、複数枚の積層シート101をシート部材24に重ねて積層し、厚みを増すことによって、トイガン(ソフトエアガン)よりも着弾時のエネルギーが強い実銃(空気銃等)を使用した場合でも、シート部材24の貫通を防止するような強度および耐久性を得ることができる。つまり、本発明は、実銃を使用する標的システムにも適用することが可能である。
なお、本実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
例えば、標的に対して飛翔物体を当てる任意の競技や遊戯、具体的には、ダーツ、吹き矢などの標的システムに適用してもよい。この場合、弾痕マークの代わりにダーツや吹き矢の矢を標的画像上に表示すればよい。また、当然ながら、BB弾18に代わるダーツや吹き矢の矢がシート部材24に刺さらないようにその先端を丸める必要がある。
11 標的システム, 12 標的装置, 13 PC, 14 通信ケーブル, 15 標的紙, 16 標的画像, 17 ソフトエアガン, 18 BB弾, 19 回収ケース, 21 筐体, 22 前面板, 23 背面板, 24 シート部材, 25 傾斜板, 26 排出口ノズル, 27 音響センサ, 28 信号処理基板, 29 空間, 30 ガイドレールユニット, 31 枠部, 32 固定部, 33 隙間, 34 スリット, 41 前面側押さえ板, 42 背面側押さえ板, 43 隙間板, 44 保護部材, 45 溝部, 51 ディスプレイ, 52 脚部, 53 アジャスタ, 54a 前側脚部, 54b 後側脚部, 61 枠部分, 62 固定部分, 63 折り曲げ部, 71 枠部分, 72 固定部分, 81 枠部分, 91 保持ユニット, 92 固定部, 93 固定板, 94 可動板, 95 バネ, 101 積層シート

Claims (10)

  1. 標的として用いられる標的紙を着脱可能に保持する保持部材と、
    前記標的紙を標的として飛翔してきた飛翔物体の衝突を撓むことによって受け止め、前記飛翔物体の反発を抑制する軟質の部材により構成されるシート部材と、
    前記シート部材の背面側に配置され、前記飛翔物体が前記シート部材に衝突する際に発生する衝撃音を検出する検出部と
    を備える標的システム。
  2. 前記保持部材は、
    前記標的紙を差し込むための隙間と、
    前記隙間から続く溝部が設けられる枠部と
    を有し、
    前記溝部により、少なくとも前記標的紙の3辺が保持される
    請求項1に記載の標的システム。
  3. 前記枠部には、前記飛翔物体による衝突から保護するための保護部材が設けられる
    請求項2に記載の標的システム。
  4. 前記シート部材に対して所定のテンションを掛けて、前記シート部材が平面状となるように固定する筐体をさらに備え、
    前記保持部材は、前記筐体に対して取り付けられる
    請求項2または3に記載の標的システム。
  5. 前記筐体は、前記シート部材の4辺のうちの、前記シート部材を正面から見て上辺を固定する上面板を少なくとも有し、
    前記保持部材は、前記上面板に対して固定される
    請求項4に記載の標的システム。
  6. 前記上面板には、前記保持部材の前記枠部を通過可能なスリットが形成されており、
    前記保持部材は、前記枠部を前記スリットに挿入し、前記シート部材よりも前面側となる配置で前記筐体に装着される
    請求項5に記載の標的システム。
  7. 前記保持部材は、前記シート部材よりも背面側となる配置で固定される
    請求項1に記載の標的システム。
  8. 前記保持部材は、前記標的紙の少なくとも1辺をバネによる付勢力で挟み込むことで、前記標的紙を保持する
    請求項1に記載の標的システム。
  9. 標的に向かって飛翔してきた飛翔物体の衝突を撓むことによって受け止め、前記飛翔物体の反発を抑制する軟質の部材により構成されるシート部材と、
    前記シート部材の背面側に配置され、前記飛翔物体が前記シート部材に衝突する際に発生する衝撃音を検出する検出部と
    を備え、
    前記シート部材は、少なくとも一部に他のシート部材が積層された構造となっている
    標的システム。
  10. 前記他のシート部材は、前記シート部材よりも硬度が高い部材により構成される
    請求項9に記載の標的システム。
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