JP2019219033A - 分割型転がり軸受装置 - Google Patents

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Yuichi Ito
雄一 伊藤
ゆりえ 落合
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Abstract

【課題】分割型転がり軸受装置の2以上の円弧状セグメントの端部同士を突き合わせてリング状に構成される軸端部シール用リングについて、隣り合う円弧状セグメントの端部同士に潤滑油の漏れを起こすような隙間がなく、また外部からの液体等の侵入を防止できるようにすることである。【解決手段】回転輪である内輪1に保持されて軸端部シール用リング3の内周面に弾性接触するオイルシール4からなる弾性接触シールを備えた二つ割りの分割型転がり軸受装置について、固定輪の一部である上部ハウジング6もしくは下部ハウジング7と軸端部シール用リング3の間に、オイルシール4の接触荷重以上の荷重で軸端部シール用リング3の外周面に弾性接触する高分子材料からなる弾性体5を設ける。【選択図】図1

Description

この発明は、分割型転がり軸受装置に関する。
一般に、転がり軸受を軸周りに複数のセグメントに分割可能に構成することにより、軸径方向から取り付け可能である分割型転がり軸受装置が周知である。
例えば、連続鋳造設備に用いられるロール、自動車や船舶等のエンジンのピストンの往復運動を回転運動に変換するクランクシャフト、建設機械のパイルドライバーの回転軸などを支持する転がり軸受装置は、軸周りに分割可能に設けられている。
連続鋳造設備に用いられるロールのうち、ロールの中央部分が小径の杵形のものは、駆動ロールとして用いられ、このようなロールの一部または全体の耐荷重性を高めるために、ロールの要所を転がり軸受装置で支持している。
ロールの中央部分を支持する軸受装置は、ロールの軸心と直角の径方向から組み込む必要があるので、例えば総ころ型の二つ割り軸受からなる分割型の軸受装置が用いられており、外輪、内輪、ハウジング、パッキンやシール等は、それぞれ少なくとも1か所以上の径方向の切れ目を有していることにより、軸の周りに分割可能である(特許文献1)。
さらに図1、図7及び図8を利用して、一般的な総ころ型の二つ割り軸受からなる分割型転がり軸受装置Cの概略構造を説明すると、杵型ロールBに対し、その小径部Bに嵌める2分割構造の内輪1と、円筒ころ11と、外輪2と、上部ハウジング6と、下部ハウジング7と、軸端部シール用リング3(ラビリンスリングとも通称される)と、オイルシール4およびパッキン9を備え、これらは、回転軸である杵型ロールBの周りに2分割可能である。
そして、杵型ロールBの小径部Bの両側の大径部(ロールネック)Bの対向する両端面の各々には、ラビリンス溝12に軸端部シール用リング3の端部が僅かな隙間を空けて嵌り合うことによってラビリンスシール10が形成されている。
また、連続鋳造設備用ロールの支持などに用いられる転がり軸受の軸端部を密封するシール用リングを保持する構造としては、軸端部シール用リング(ラビリンスリング)の内径面側および外径面側にそれぞれ内輪(回転輪)側または外輪(固定輪)側に対し、内輪に固定された樹脂製のシールリングを摺接させた密封構造も知られている(特許文献2)。
特開2009−180310号公報 特開2005−308013号公報
しかし、特許文献1に記載される分割型の転がり軸受装置は、軸端部シール用リングの内周面に径方向から圧接するオイルシールという弾性接触シールが設けられており、リップの圧接力によって軸端部シール用リングは、径方向の外側へ押圧される。
そのため、図8に示されるように軸端部シール用リングは、リング径が拡がり、隣り合う円弧状セグメント3aの端部同士は、隙間Sを空けて対向する状態になり、このような状態では本来のシール性が充分に発揮できない。
そのため、図7に示すように、内輪1と上部ハウジング6の間に端部を挿し入れた状態で外輪側に係合して保持される軸端部シール用リング3は、軸受内部の潤滑油やオイルエアの漏れや、軸受外部からの液体等が、図中矢印で示すように侵入しやすくなる場合があった。
また、上記した特許文献2に記載されるような分割型転がり軸受は、軸端部シール用リングの内径面と外径面に樹脂製のシールリングを摺接させており、弾性接触シールを径方向から弾性接触させてオイルシールしていないが、その代わりに転がり軸受の軸端部シール用リングより内部側の内輪と外輪の間にオイルシールを設ける必要が生じ、軸受の内部の構造が複雑になる。
そこで、この発明の課題は、上記した軸端部シール用リングの内周面に圧接する弾性接触シールを備えた分割型転がり軸受装置の問題点を解決し、2以上の円弧状セグメントの端部同士を突き合わせてリング状に構成される軸端部シール用リングに、隣り合う円弧状セグメントの端部同士に潤滑油の漏れを起こすような隙間がなく、また内部構造をできるだけ簡単な構造であるようにしながら、外部からの液体等の侵入を防止でき、本来のシール性を充分に発揮できるようにした分割型転がり軸受装置にすることである。
上記課題を解決するために、この発明においては、軸周りに分割可能な回転輪及び固定輪と、2以上の円弧状セグメントの端部同士を突き合わせてリング状に形成され、前記回転輪及び固定輪の間に挿入された軸方向端部が前記固定輪に所定位置で係止された軸端部シール用リングと、前記回転輪に保持されて前記軸端部シール用リングの内周面に弾性接触する弾性接触シールと、を備えた分割型転がり軸受装置であって、前記固定輪と前記軸端部シール用リングの間に、前記弾性接触シールの接触荷重以上の荷重で前記軸端部シール用リングの外周面に弾性接触する高分子材料からなる弾性体を設けたのである。
上記したように構成されるこの発明の分割型転がり軸受装置は、軸端部シール用リングの内周面に弾性接触シールを圧接させ、しかも弾性接触シールの接触荷重以上の荷重で前記軸端部シール用リングの外周面に高分子材料からなる弾性体を弾性接触させているので、
軸端部シール用リングの内周面が受ける弾性力の反力として外周面に伝わる荷重が、外周面に接触する前記弾性体の僅かな弾性変形と弾性体内部の圧力上昇によって打ち消される。
それによって、弾性接触シールの弾性力で軸端部シール用リングは、殆ど拡径されることなく、軸端部シール用リングを構成する複数の円弧状セグメントの隣接する端部同士は、液密性を損なうようなすき間を発生させることなく、液密に突き合わされる。従って、軸端部シール用リングのシール性は、転がり軸受装置の使用中に安定して充分に発揮され、軸受内部からの潤滑油やオイルエアの漏れがなく、外部からの液体等の侵入も防止できる。
前記軸端部シール用リングの固定輪に対する係止は、前記固定輪に設けた凹部または凸部に対し、軸端部シール用リングに設けた凸部または凹部を嵌めて係止することができる。
前記弾性体が弾性接触する軸端部シール用リングの外周面上の位置は、固定輪側に形成された凹部または凸部に対向する軸端部シール用リングの外周面に形成された凸部の頂上面または凹部の底面であることが、前記弾性体を凹部内に閉じ込めて荷重により加圧し、弾性体内部の圧力を確実に上昇させることができ、また安定して保持するために好ましい。
また、上記同様の理由によって、前記弾性体が弾性接触する軸端部シール用リングの外周面上の位置は、固定輪側に形成された凹部または凸部に対向するように軸端部シール用リングの外周面に形成された凹凸部の周囲の外周面であることが好ましい。
さらにまた、前記軸端部シール用リングの係止状態は、固定輪の内周面に設けた凹部と軸端部シール用リングに設けた凹部とを対向して配置し、これらの対向する凹部間に前記弾性体を嵌め入れることにより係止された状態とすることもできる。
このような係止状態であれば、軸端部シール用リングの端部を、軸端部シール用リングの外周面に凸部を形成しなくても軸方向の所定位置に係止できる。しかも、固定輪の内周面と軸端部シール用リングとを弾性体を介してシールしながら、軸端部シール用リングは固定輪に対して相対回転も可能になる。
上記した前記弾性体は、ヤング率4.9GPa(500kgf/mm2)以下の高分子材料からなる弾性体であることが、弾性接触シールの接触荷重以上の荷重で前記軸端部シール用リングの外周面を弾性的に支持するために好ましい。
この発明は、分割型転がり軸受装置における軸端部シール用リングの内周面に弾性接触シールを弾性接触させると共に、外周面に高分子材料からなる弾性体を前記弾性接触シールの接触荷重以上の荷重で弾性接触させたので、弾性接触シールの弾性力を受けた軸端部シール用リングが拡径されることなく、軸端部シール用リングを構成する複数の円弧状セグメントの隣接する端部同士が、すき間なく液密に突き合わされ、隣り合う円弧状セグメントの端部同士から潤滑油が漏れず、また外部からの液体等の侵入を防止でき、シール性を充分に発揮できる分割型転がり軸受装置になる利点がある。
第1実施形態を示す一部切り欠きの分割型転がり軸受装置の断面図 図1の要部を拡大して示す断面図 第2実施形態の固定輪と軸端部シール用リングと弾性体を示す断面図 第3実施形態の固定輪と軸端部シール用リングと弾性体を示す断面図 第4実施形態の固定輪と軸端部シール用リングと弾性体を示す断面図 第5実施形態の固定輪と軸端部シール用リングと弾性体を示す断面図 従来例における図2と同じ要部の拡大断面図 従来例の軸端部シール用リングの拡径した状態を説明する斜視図
この発明の実施形態を以下に添付図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、第1実施形態の二つ割りの分割型転がり軸受装置Aは、軸周りに2分割可能な回転輪である内輪1及び固定輪である外輪2と、内輪1及び外輪2の間に挿入された軸方向端部が、外輪2またはそれと一体の上部ハウジング6もしくは下部ハウジング7の所定位置で係止された軸端部シール用リング3と、回転輪である内輪1に保持されて軸端部シール用リング3の内周面に弾性接触するオイルシール4からなる弾性接触シールとを備え、さらに固定輪の一部である上部ハウジング6もしくは下部ハウジング7と軸端部シール用リング3の間に、オイルシール4の接触荷重以上の荷重で軸端部シール用リング3の外周面に弾性接触する高分子材料からなる弾性体5を備えている。
分割型転がり軸受装置Aは、内輪1と、内輪1に回転自在に支持される円筒ころ11を備えていて、耐荷重性に優れた総ころ形のものであり、連続鋳造設備用の杵型ロールBの小径部Bに嵌める2分割構造のものである。
分割型転がり軸受装置Aのハウジングは、固定輪として上部ハウジング6と、下部ハウジング7とからなり、ハウジングも2分割可能である。
軸端部シール用リング3は、2つの円弧状セグメント3aの端部同士を突き合わせてリング状に液密に連接させたものであり、分割型転がり軸受装置Aの両端部に軸方向に対向する配置で一対に設けられ、固定輪である上部ハウジング6及び下部ハウジング7に形成された周溝8には、軸端部シール用リング3の外周の角形フランジ状の突条3bを嵌め入れて軸方向端部が係止されている。
周溝8の形態としては、図示した四角溝状以外であってもよく、三角形状の蟻溝、五角形以上の角溝または円溝、楕円溝、不定形溝の形態を採用することができる。また、連続する溝状の凹部の形態だけではなく、不連続状の溝または局所的な凹部を配列するか、もしくは固定輪側にランダムに散在させてもよく、周知形態の凹部を採用できる。
さらに上記のような凹部だけではなく、周知形状の凸部との併用、または凹部に代えて凸部を設け、この凸部に嵌る凹部を軸端部シール用リング3の外周面に形成することもできる。
突条3bの幅は、周溝8の対向する両壁面に接する幅であるが、外力で突条3bが径方向および周方向に摺動可能であるように設定されている。すなわち、軸端部シール用リング3がオイルシール4から受けた接触荷重を弾性体5に伝えるとき、弾性体5の弾性力が反力として突条3bに伝わるようにしており、その際、必要であれば突条3bは、周溝8内から僅かに押し出されるように径方向に位置をずらすように遊動することができる。このような遊動が可能であるように、予め軸端部シール用リング3とハウジング6、7との間に隙間(クリアランス)を設けておくことが好ましい。
軸端部シール用リング3は、回転輪側の内輪1に設けたゴム状弾性を有するオイルシール4および樹脂製のパッキン9からなる第1のシール装置と、ラビリンスシール10からなる第2のシール装置を備えており、これら2つのシール装置により、分割型転がり軸受装置Aの軸端部を液密にシールしている。
オイルシール4は、耐摩耗性もしくは耐油性または両方を兼ね備えたゴム製のリングを周方向の1箇所以上の位置で分割したものであって、軸端部シール用リング3の内側に摺接させ、かつ分割された各セグメントの端部同士は液密に密接させている。
このようなオイルシール4は、1以上のシールリップ(図示せず)を有することが、安定したシール性を発揮させるために好ましく、例えば断面がV字などの二重のシールリップを有するものも好ましい。さらに、金属環で補強されて弾性ゴムからなるシールリップを周囲に一体形成したものや、シールリップを補助するバネを組み込んだ複合材料からなるものであってもよい。
パッキン9は、断面が角形のグランドパッキンを図示したが、その他にも、回転用シールとして、断面がV字、U字、Y字状などの周知形態のものを用いることができる。このようなパッキン9は前記したオイルシール4と併用してシール性を高めることが好ましい。
ラビリンスシール10は、杵型ロールBの小径部Bの両側に対向する一組の大径部Bの端面にラビリンス溝12(図2参照)を環状に形成し、これに軸端部シール用リング3の端部を微小隙間を介して非接触状態に嵌め入れて構成されている。
そして、上部ハウジング6及び下部ハウジング7と軸端部シール用リング3との間には、オイルシール4の接触荷重以上の荷重で軸端部シール用リング3の外周面に弾性接触する高分子材料からなる弾性体5を設けている。
弾性体5は、1箇所以上に分割した円弧状セグメントの端部同士を突き合わせてリング状に形成されたものであり、周溝8からなる凹部の底面及び突条3bからなる凸部の頂上面に挟まれた状態でこれらに弾性接触している。
また、軸端部シール用リング3の外周面上の弾性体5が弾性接触する位置は、固定輪側の外輪2と一体の下部ハウジング7に及び上部ハウジング6の内周面に形成された周溝8内のものを図示したが、周溝8に代えて突条等の周知形状の凸部を設けた場合には、前記凸部に対向するように、軸端部シール用リング3の外周面に凸部に嵌まる凹部を形成し、この凹部の底面と前記凸部の頂上面の間に弾性体5を配置することができる。
弾性体5は、軸端部シール用リング3の2以上の円弧状セグメント3aと個別に弾性接触するものであり、例えば軸端部シール用リング3の外周面に沿うように2以上のセグメントの端部同士を突き合わせてリング状に構成された弾性体5を採用できる。
弾性体5は、ヤング率4.9GPa以下の高分子材料からなる弾性体を採用することが、上記所要荷重を得るために好ましい。因みに、通常のオイルシールを形成している比較的小ひずみのゴムのヤング率(縦弾性係数)が、0.01〜0.1GPaであるのに対し、本願の発明に用いる弾性体は、0.1GPaを超え、例えば0.5〜4.9GPaであることが好ましい。
このような弾性体5の硬度の調整は、加硫剤等の他に、各種添加剤である老化防止剤や離型剤等を適量含むゴムコンパウンドを用いて、プレス加硫によりゴム状弾性体を製造する際に、常法にしたがって加硫または架橋密度の調整をすることによって行なえる。すなわち、加硫剤、加硫促進剤の選択やそれらの添加量(例えば0.5〜6質量%程度)、プレス加硫時の加熱時間、加熱温度の調整によりゴム硬度の調整を行なうことができる。
弾性体5を構成する高分子材料の具体例としては、合成樹脂、ゴムその他のエラストマー、またはこのような高分子材料と弾性コイルや金属ばね等の機械的要素を併用した複合素材からなる弾性体(図示せず)を採用してもよい。
上記の合成樹脂の具体例としては、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリウレタン(PUR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)などが挙げられ、ロールに対して耐摩耗性に優れた上記のものを採用することが好ましい。
上記ゴムの具体例としては、ポリブタジエン系ゴム、ブタジエン・アクリロニトリル系ゴム、クロロプレン系ゴムなどの耐摩耗性に優れたゴムを用いることが好ましい。
また、耐油性に優れたゴムとして、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム、シリコーンゴム、パーフルオロエラストマー等のフッ素ゴム等を採用することが好ましい。
上記した高分子材料は、前記した第1のシール装置のオイルシール4およびパッキン9としても使用可能なものである。
このように弾性体5は、弾性接触シールであるオイルシール4の軸端部シール用リング3の内周面に対する接触荷重以上の荷重で軸端部シール用リング3の外周面に弾性接触できるように、所要の圧縮弾性率の高分子材料からなるものを採用している。すなわち、軸端部シール用リング3の外周面の受ける径方向の荷重を内周面の受ける径方向の荷重より大きく作用させている。
そのことによって、オイルシール4の弾性力で軸端部シール用リング3を構成する複数の円弧状セグメント3aの隣接する端部同士がすき間なく突き合わされ、軸端部シール用リング3のシール性が充分に発揮されて、軸受内部から潤滑油やオイルエアの漏れがなく、軸受外部からの液体等の侵入も防止できる。
図3、図4、図5、図6にそれぞれ示すように、第2、第3、第4、第5実施形態は、固定輪と一体の上部ハウジング6および下部ハウジング7と、軸端部シール用リング3の間の弾性体5(図1)を設ける位置を第1実施形態とは異なる位置に変更し、それ以外の構成は、第1実施形態と同じである。
図3に示す第2実施形態では、弾性体5aが弾性接触する位置は、上部ハウジング6に形成された周溝8に沿った溝縁部と、軸端部シール用リング3の外周面に形成された凸条3bに沿った帯状の裾部との対向する二面の間隙を埋める二筋の帯状部分である。
また、図4に示す第3実施形態では、上部ハウジング6に形成された周溝8に沿った溝縁部の角を面取りするように切り欠き、その切り欠かれた帯状の傾斜面と、軸端部シール用リング3の外周面に形成された凸条3bの両裾部に沿った帯状の隅部とで囲まれた断面三角形の二筋の環状間隙を埋めるように、円環状の弾性体5bを嵌め入れている。
図5に示す第4実施形態では、上部ハウジング6に形成された周溝8と軸端部シール用リング3の外周面に設けた周溝13とを対向して配置し、対向する一対の溝で形成された環状空間に角柱状の弾性体5cを嵌め入れることにより、軸端部シール用リング3を係止している。
そして、弾性体5cは、オイルシール4の軸端部シール用リング3の内周面に対する接触荷重以上の荷重で軸端部シール用リング3の外周面に弾性接触させている。
図6に示す第5実施形態は、第4実施形態における角柱状の弾性体5c(図5)に代えて、円環状の弾性体5dを採用したこと以外は、全く同様に構成されたものである。
第4、第5実施形態では、軸端部シール用リング3の外周面に突条等の突起を形成する必要がなく、突条に比べて形成の容易な周溝8、13によって前述のように所期した作用効果を得ることができる。
上記した第1〜第5実施形態は、上記の構成を備えていることにより、軸端部シール用リング3を構成する複数の円弧状セグメント3aの隣接する端部同士が、すき間なく液密に突き合わされることになり、隣り合う円弧状セグメント3aの端部同士に潤滑油の漏れを起こさず、また外部からの液体等の侵入を防止でき、シール性を充分に発揮できる分割型転がり軸受装置になる。
この発明の二つ割り転がり軸受装置等の分割型転がり軸受装置は、例えば連続鋳造設備のロールを支持する転がり軸受として用いられる他、船舶のスクリューの推進軸を支持する転がり軸受、または建設機械であるスクリュー型パイルドライバーの回転軸を支持する転がり軸受などであって、回転軸の径方向から転がり軸受の部品を着脱して組立やメンテナンスが可能な転がり軸受装置として利用可能であり、様々な機器の所要部分に適用できる軸受として汎用性を有するものである。
1 内輪
2 外輪
3 軸端部シール用リング
3a 円弧状セグメント
3b 突条
4 オイルシール
5 弾性体
6 上部ハウジング
7 下部ハウジング
8、13 周溝
9 パッキン
10 ラビリンスシール
11 円筒ころ
12 ラビリンス溝
A,C 分割型転がり軸受装置
B 杵型ロール
1 小径部
2 大径部
S 隙間

Claims (5)

  1. 軸周りに分割可能な回転輪及び固定輪と、
    2以上の円弧状セグメントの端部同士を突き合わせてリング状に形成され、前記回転輪及び固定輪の間に挿入された軸方向端部が前記固定輪に係止された軸端部シール用リングと、
    前記回転輪に保持されて前記軸端部シール用リングの内周面に弾性接触する弾性接触シールと、を備え、
    前記固定輪と前記軸端部シール用リングの間に、前記弾性接触シールの接触荷重以上の荷重で前記軸端部シール用リングの外周面に弾性接触する高分子材料からなる弾性体を設けた分割型転がり軸受装置。
  2. 前記軸端部シール用リングが、凸部または凹部を前記固定輪の内周面に設けた凹部または凸部に対して嵌めることにより係止された軸端部シール用リングである請求項1に記載の分割型転がり軸受装置。
  3. 前記弾性体が弾性接触する軸端部シール用リングの外周面が、前記凸部の頂上面または前記凹部の底面である請求項2に記載の分割型転がり軸受装置。
  4. 前記固定輪に係止された軸端部シール用リングが、前記凹部を固定輪の内周面に設けた凹部と対向させて配置し、これらの対向する凹部間に前記弾性体を嵌め入れることにより係止された軸端部シール用リングである請求項1に記載の分割型転がり軸受装置。
  5. 前記弾性体が、ヤング率4.9GPa以下の高分子材料からなる弾性体である請求項1〜4のいずれかに記載の分割型転がり軸受装置。
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