JP2019218547A - ブロック共重合体、分散剤、着色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents

ブロック共重合体、分散剤、着色組成物およびカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】分散剤として用いることができ、優れた耐熱性を有するブロック共重合体の提供。【解決手段】ブロック共重合体は、AブロックとBブロックとを有し、前記Aブロックが、(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位を含み、かつ、Aブロック中の4級アンモニウム塩を有する構造単位の含有率が5質量%未満であり、前記Bブロック中の4級アンモニウム塩を有する構造単位の含有率が5質量%以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、ブロック共重合体、分散剤、着色組成物およびカラーフィルタに関する。
着色材(顔料、染料等)、分散剤、分散媒体(溶媒)を混合し、着色材を分散して得られる着色組成物は、液晶ディスプレー等のカラーフィルタ等の広範な分野で用いられている。例えば、カラーフィルタでは、基板に着色材を付与するために、着色組成物からなる塗布膜を基板上に形成し、所望のパターン形状のフォトマスクを介して露光し、アルカリ現像が行われている。
液晶ディスプレーの製造では、着色材のパターン形状を形成後、その上に液晶を駆動させるための透明電極が蒸着またはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極および配向膜の性能を十分に得るために、これらの形成は一般に200℃以上の高温で行われる。
一方で、前記着色組成物には、鮮明性、高透明性等の諸特性が優れているものが求められ、着色材の微粒子化等が行われている。着色材が微粒子になると、表面エネルギーが高くなることによって着色材の凝集が生じ、保存安定が悪く、着色組成物の粘度が高くなるため、前記着色組成物の分散剤には、構造設計が容易であることから樹脂型分散剤が用いられている。しかし、樹脂型分散剤を多く用いると、高熱を伴う工程の前後でカラーフィルタのコントラスト比の低下、色相の変化等の耐熱性が問題となる。そこで、特許文献1では、耐熱性と分散性を両立させた着色組成物を得るために、側鎖に4級アンモニウム塩基を有するAブロックと、4級アンモニウム塩基を有さないBブロックとからなる、A−Bブロック共重合体を分散剤として用いることが提案されている(特許文献1(請求項1、段落0049〜0058)参照)。
特開2012−068559号公報
従来、耐熱性を向上させた着色組成物は提案されているが、樹脂型分散剤自体の耐熱性を向上する方法は提案されていない。本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、例えば分散剤として用いることができ、優れた耐熱性を有するブロック共重合体を提供することを目的とする。
上記課題を解決することができた本発明のブロック共重合体は、AブロックとBブロックとを有し、前記Aブロックが、(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位を含み、かつ、Aブロック中の下記一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%未満であり、前記Bブロック中の下記一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%以上であることを特徴とする。
Figure 2019218547
〔式(1)において、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい鎖状もしくは環状の炭化水素基を示す。R11、R12およびR13のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R14は、鎖状の2価の炭化水素基を示す。R15は、水素原子またはメチル基を示す。Z-は、一般式(2−1)または一般式(2−2)で表される対イオンを示す。
式(2−1)中、R21は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。
式(2−2)中、R22は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。〕
本発明のブロック共重合体は、一般式(1)で表される構造単位の含有率が低いAブロックと、一般式(1)で表される構造単位の含有率が高いBブロックとを有する。これらのAブロックおよびBブロックを有することで、本発明のブロック共重合体は優れた分散性を有する。さらに、本発明のブロック共重合体は、一般式(1)で表される構造単位が有する4級アンモニウム塩基の対イオンが硫酸イオンまたはスルホン酸イオンである。そのため、本発明のブロック共重合体は、耐熱性にも優れている。
本発明によれば、例えば分散剤として用いることができ、優れた耐熱性を有するブロック共重合体を提供することができる。
本発明のブロック共重合体は、AブロックとBブロックとを有し、前記Aブロックが、(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位を含み、かつ、Aブロック中の下記一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%未満であり、前記Bブロック中の下記一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%以上であることを特徴とする。
Figure 2019218547
〔式(1)において、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい鎖状もしくは環状の炭化水素基を示す。R11、R12およびR13のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R14は、鎖状の2価の炭化水素基を示す。R15は、水素原子またはメチル基を示す。Z-は、一般式(2−1)または一般式(2−2)で表される対イオンを示す。
式(2−1)中、R21は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。
式(2−2)中、R22は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。〕
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示である。本発明は以下の実施形態に何ら限定されない。
<ブロック共重合体>
本発明のブロック共重合体は、Aブロックと、Bブロックとを含有する。
本発明において、「Aブロック」は「Aセグメント」と言い換えることができ、「Bブロック」は「Bセグメント」と言い換えることができる。本発明において、「ビニルモノマー」とは分子中にラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合を有するモノマーのことをいう。「ビニルモノマーに由来する構造単位」とは、ビニルモノマーのラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合が、重合して炭素−炭素単結合になった構造単位をいう。「(メタ)アクリル」は「アクリルおよびメタクリルの少なくとも一方」をいう。「(メタ)アクリレート」は「アクレートおよびメタクリレートの少なくとも一方」をいう。「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイルおよびメタクロイル少なくとも一方」をいう。
本発明のブロック共重合体の各種構成成分等について以下説明する。
(Aブロック)
Aブロックは、(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位を含むポリマーブロックである。Aブロックにおける(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位は、1種のみでもあってもよいし、2種以上を有していてもよい。(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位とすることで、溶媒、バインダー樹脂との高い親和性を維持しつつ、ブロック共重合体の耐熱性を高めることができる。
前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位の含有率は、前記Aブロック100質量%中において、80質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、特に好ましくは100質量%である。
前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーは、鎖状アルキル基(直鎖アルキル基または分岐鎖アルキル基)を有する(メタ)アクリレート、環状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、芳香族基を有する(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、ラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、アルコキシ基を有する(メタ)アクリレート、含酸素ヘテロ環基を有する(メタ)アクリレート、酸性基を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等を挙げることができ、これらの中から1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、直鎖アルキル基の炭素数が1〜20である直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートが好ましく、直鎖アルキル基の炭素数が1〜10である直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートがより好ましい。前記直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記分岐鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、分岐鎖アルキル基の炭素数が1〜20である分岐鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートが好ましく、分岐鎖アルキル基の炭素数が1〜10である分岐鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。前記分岐鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記環状アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、環状アルキル基の炭素数が6〜12の環状アルキル基を有する(メタ)アクリレートであることが好ましい。環状アルキル基としては、単環構造を有する環状アルキル基(例えば、シクロアルキル基)、橋かけ環構造を有する環状アルキル基(例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基)が挙げられる。単環構造の環状アルキル基を有する(メタ)アクリレートの具体例としては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。橋かけ環構造の環状アルキル基を有する(メタ)アクリレートの具体例としては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記芳香族基を有する(メタ)アクリレートとしては、芳香族基の炭素数が6〜12の芳香族基を有する(メタ)アクリレートであることが好ましい。芳香族基としては、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキル基、アルキルアリールオキシ基、アラルキルオキシ基等が挙げられ、特にフェニル基、ベンジル基、トリル基、フェノキシエチル基が好ましい。芳香族基を有する(メタ)アクリレートの具体例としては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記ポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレートとしては、ポリエチレングリコール(重合度=2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度=2〜10)エチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度=2〜10)プロピルエーテル(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレート;ポリプロピレングリコール(重合度=2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度=2〜10)エチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度=2〜10)プロピルエーテル(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
前記ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記ラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、前記ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートにラクトンを付加したものが挙げられ、カプロラクトンを付加したものが好ましい。カプロラクトンの付加量は、1mol〜10molが好ましく、1mol〜5molがより好ましい。前記ラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン1mol付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン2mol付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン3mol付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン4mol付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン5mol付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン10mol付加物等が好ましい。
前記アルコキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記含酸素ヘテロ環基を有する(メタ)アクリレートとしては、4員環〜6員環の含酸素ヘテロ環基を有する(メタ)アクリレートであることが好ましい。含酸素ヘテロ環基を有する(メタ)アクリレートの具体例としては、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、2−〔(2−テトラヒドロピラニル)オキシ〕エチル(メタ)アクリレート、1,3−ジオキサン−(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記酸性基としては、カルボキシ基(−COOH)、スルホン酸基(−SO3H)、リン酸基(−OPO32)、ホスホン酸基(−PO32)、ホスフィン酸基(−PO22)が挙げられる。前記酸性基を有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸等の酸無水物を反応させたモノマー等のカルボキシ基を有する(メタ)アクリレート;スルホン酸エチル(メタ)アクリレート等のスルホン酸基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸2−(ホスホノオキシ)エチル等のリン酸基を有する(メタ)アクリレート;等を挙げることでき、好ましくはカルボキシ基を有する(メタ)アクリレートである。
前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーは、ポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレートおよび/またはラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。これらのモノマーを使用する場合、Aブロック中のポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレートに由来する構造単位およびラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートに由来する構造単位の合計含有率は、前記Aブロック100質量%中において、5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、80質量%以下が好ましく、より好ましくは70質量%以下であり、さらに好ましくは60質量%以下、特に好ましくは50質量%以下である。
これらのポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレートおよび/またはラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートは、いずれか一方のみを使用することも好ましい。
前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーの一態様としては、前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーが、鎖状アルキル基(直鎖アルキル基または分岐鎖アルキル基)を有する(メタ)アクリレート、環状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、芳香族基を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、アルコキシ基を有する(メタ)アクリレート、含酸素ヘテロ環基を有する(メタ)アクリレート、酸性基を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸から選ばれる1種又は2種以上、およびポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレートのみを含有することが好ましい。これらの(メタ)アクリル系ビニルモノマーを用いることで、分散性および分散安定性を更に向上することができる。この場合、ポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレートに由来する構造単位の含有率は、前記Aブロック100質量%中において、5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、60質量%以下が好ましく、より好ましくは50質量%以下である。
前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーの他の態様としては、前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーが、鎖状アルキル基(直鎖アルキル基または分岐鎖アルキル基)を有する(メタ)アクリレート、環状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、芳香族基を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、アルコキシ基を有する(メタ)アクリレート、含酸素ヘテロ環基を有する(メタ)アクリレート、酸性基を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸から選ばれる1種又は2種以上、およびラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートのみであることが好ましい。これらの(メタ)アクリル系ビニルモノマーを用いることで、分散性、耐熱性及びアルカリ現像性を向上することができる。この場合、ラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートに由来する構造単位の含有率は、前記Aブロック100質量%中において、5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上、最も好ましくは50質量%以上であり、90質量%以下が好ましく、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である。
前記ポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレートに由来する構造単位としては、例えば下記一般式(7)で表される構造単位を挙げることができる。
Figure 2019218547
〔一般式(7)において、n7は2〜150の整数を表す。R71は水素原子又は炭素数が1〜6のアルキル基を表す。R72は炭素数が1〜6のアルキレン基を表す。R73は水素原子またはメチル基を表す。〕
前記式(7)のn7は、2〜50の整数であることが好ましく、2〜10の整数であることがより好ましい。
前記R71で示される炭素数が1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよいが、直鎖状が好ましい。前記R71で示される炭素数が1〜6のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。R71は、炭素数が1〜3のアルキル基であることが好ましい。
前記R72で示される炭素数が1〜6のアルキレン基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよいが、直鎖状が好ましい。前記R72で示される炭素数が1〜6のアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。R72は、炭素数が2〜4のアルキレン基であることが好ましい。
前記ラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートに由来する構造単位としては、例えば下記一般式(8)で表される構造単位を挙げることができる。
Figure 2019218547
〔一般式(8)において、n8は1〜10の整数を表す。R81は炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。R82は炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。R83は水素原子またはメチル基を表す。〕
前記式(8)のn8は、1〜7の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることがより好ましい。
前記R81で示される炭素数が1〜10のアルキレン基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよいが、直鎖状が好ましい。前記R81で示される炭素数が1〜10のアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。R81は、炭素数が1〜8のアルキレン基であることが好ましく、炭素数が3〜8のアルキレン基であることがより好ましい。
前記R82で示される炭素数が1〜10のアルキレン基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよいが、直鎖状が好ましい。前記R82で示される炭素数が1〜10のアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、1−メチルエチレン基等が挙げられる。R82は、炭素数が1〜5のアルキレン基であることが好ましい。
前記Aブロックは、後述する一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%未満、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下であり、一般式(1)で表される構造単位を含有しないことがさらに好ましい。Aブロック中の一般式(1)で表される構造単位の含有率が低い程、着色材の分散性能が向上する。
前記Aブロックは、(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位以外の他の構造単位を有していてもよい。Aブロックに含まれ得る他の構造単位は、(メタ)アクリル系ビニルモノマー、および後述のBブロックを形成するビニルモノマーの両方と共重合し得るビニルモノマーにより形成されるものであれば特に制限はない。Aブロックの他の構造単位を形成し得るビニルモノマーは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Aブロックの他の構造単位を形成し得るビニルモノマーの具体例としては、α−オレフィン、芳香族ビニルモノマー、ヘテロ環を含有するビニルモノマー、ビニルアミド、カルボン酸ビニル、ジエン類等が挙げられる。これらのビニルモノマーはヒドロキシ基、エポキシ基を有していてもよい。
α−オレフィンとしては、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。
芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、2−ヒドロキシメチルスチレン、1−ビニルナフタレン等が挙げられる。
ヘテロ環を含有するビニルモノマーとしては、2−ビニルチオフェン、N−メチル−2−ビニルピロール、1−ビニル−2−ピロリドン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等が挙げられる。
ビニルアミドとしては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−ε−カプロラクタム等が挙げられる。
カルボン酸ビニルとしては、酢酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニル等が挙げられる。
ジエン類としては、ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等が挙げられる。
Aブロックは、酸性基を有するビニルモノマー(好ましくは酸性基を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸)に由来する構造単位を有することでアルカリ現像液への溶解性が増し、アルカリ現像性を向上することができる。しかし、その割合が多くなると、溶媒、アルカリ可溶性樹脂との親和性が低くなるおそれがある。そのため、酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の割合は、ブロック共重合体の全体の酸価がアミン価より低くなる割合とすることが好ましい。
酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位を含有する場合、その含有率は、Aブロック100質量%中において2質量%以上が好ましく、20質量%以下が好ましい。酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有率が2質量%以上であればアルカリ現像において、アルカリで中和した際の溶解速度が速くなり、20質量%以下であれば親水性が高すぎず、形成される画素が乱雑になることを抑制できる。
Aブロックは、アミノ基を有さないことが好ましい。つまり、Aブロックを構成するビニルモノマーには、アミノ基を有するビニルモノマーを含有しないことが好ましい。Aブロックにアミノ基が多量に存在すると、分散剤として使用した際に、着色材がAブロックおよびBブロックの両方に吸着されてしまい、着色材の分散性能が低下する。Aブロック中のアミノ基を有するビニルモノマーに由来する構造単位(アミノ基が4級化されているものを含む。)の含有率は、2質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下、もっとも好ましくは0質量%である。
Aブロックにおいて2種以上の構造単位が含有される場合は、Aブロックに含有される各種構造単位は、Aブロック中においてランダム共重合、ブロック共重合等のいずれの態様で含有されていてもよく、均一性の観点からランダム共重合の態様で含有されていることが好ましい。例えば、Aブロックが、a1ブロックからなる構造単位とa2ブロックとからなる構造単位との共重合体により形成されていてもよい。
(Bブロック)
Bブロックは下記一般式(1)で表される構造単位を含むBブロックを含むポリマーブロックである。
[一般式(1)で表される構造単位]
一般式(1)で表される構造単位は、1種のみでもあってもよいし、2種以上を有していてもよい。一般式(1)で表される構造単位とすることで、着色材との吸着性が高く、耐熱性を高くすることができる。
Figure 2019218547
〔式(1)において、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい鎖状もしくは環状の炭化水素基を示す。R11、R12およびR13のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R14は、鎖状の2価の炭化水素基を示す。R15は、水素原子またはメチル基を示す。Z-は、一般式(2−1)または一般式(2−2)で表される対イオンを示す。
式(2−1)中、R21は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。
式(2−2)中、R22は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。〕
前記R11〜R13で表される鎖状の炭化水素基には、直鎖状および分岐鎖状のいずれも含まれる。前記R11〜R13で表される鎖状の炭化水素基が有する置換基としては、アルコキシ基、ベンゾイル基(−COC65)、ヒドロキシ基等が挙げられる。前記R11〜R13で表される環状の炭化水素基が有する置換基としては、鎖状のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等が挙げられる。
前記R11〜R13で示される基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数7〜16のアラルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ベンジル基(−CH265)がより好ましい。
前記R11〜R13のうち2つ以上が互いに結合して形成する環状構造としては、例えば、5員環〜7員環の含窒素ヘテロ環またはこれらが2個縮合してなる縮合環が挙げられる。該含窒素ヘテロ環は芳香族性を有しないものが好ましく、飽和環がより好ましい。具体的には下記式(11−1)、(11−2)、(11−3)で表される構造が挙げられる。
Figure 2019218547
〔一般式(11−1)、(11−2)、(11−3)において、R16は、R11〜R13のいずれかである。R17は、炭素数1〜6のアルキル基を示す。lは0〜5の整数を表す。mは0〜4の整数を表す。nは0〜4の整数を表す。lが2〜5、mが2〜4、nが2〜4の場合、複数存在するR17は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。〕
前記R14で示される基は、炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基がより好ましい。具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基等を挙げることができる。
21およびR22で示されるアルキル基としては、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、環状アルキル基等を挙げることができ、好ましくは炭素数が1〜20である直鎖アルキル基、より好ましくは炭素数が1〜10である直鎖アルキル基、さらに好ましくは炭素数が1〜5である直鎖アルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等を挙げることができる。
21およびR22で示される芳香族基としては、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキル基、アルキルアリールオキシ基、アラルキルオキシ基等が挙げられ、炭素数が6〜12の芳香族基が好ましい。具体的にはフェニル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフタレン基等を挙げることができる。
式(2−1)で表される硫酸イオンとしては、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、プロピル硫酸イオン、ブチル硫酸イオン等のアルキル硫酸イオン;フェニル硫酸イオン、ベンジル硫酸イオン、トリル硫酸イオン等の芳香族硫酸イオン;等が挙げられる。
式(2−2)で表されるスルホン酸イオンとしては、メタンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、プロパンスルホン酸イオン、ブタンスルホン酸イオン等のアルキルスルホン酸イオン;ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、フェニルメタンスルホン酸等の芳香族スルホン酸イオン;等が挙げられる。
一般式(1)で表される構造単位を形成し得るビニルモノマーの具体例としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム・メチルスルファート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム・メチルスルファート、(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメチルアンモニウム・メチルスルファート、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルエチルアンモニウム・エチルスルファート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルエチルアンモニウム・エチルスルファート、(メタ)アクリロイルオキシブチルジメチルエチルアンモニウム・エチルスルファート、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム・トルエン−4−スルホナート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム・トルエン−4−スルホナート、(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメチルアンモニウム・トルエン−4−スルホナート等を挙げることができる。
一般式(1)で表される構造単位の含有率は、Bブロック100質量%中において5質量%以上、30質量%以上が好ましく、より好ましくは35質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上であり、90質量%以下が好ましく、より好ましくは85質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下、特に好ましくは70質量%以下である。一般式(1)で表される構造単位の含有率をこの範囲にすることで着色材と高い親和性を有すると考えられる。
前記R21およびR22がアルキル基である場合、一般式(1)で表される構造単位の含有率は、Bブロック100質量%中において、30質量%以上が好ましく、より好ましくは35質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上であり、80質量%以下が好ましく、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
前記R21およびR22が芳香族基である場合、一般式(1)で表される構造単位の含有率は、Bブロック100質量%中において、33質量%以上が好ましく、より好ましくは38質量%以上、さらに好ましくは43質量%以上であり、85質量%以下が好ましく、より好ましくは75質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下である。
[一般式(3)で表される構造単位]
前記Bブロックは、下記一般式(3)で表される構造単位を含有してもよい。
Figure 2019218547
〔式(3)において、R31およびR32は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい鎖状もしくは環状の炭化水素基を示す。R31およびR32は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R33は、鎖状の2価の炭化水素基を示す。R34は、水素原子またはメチル基を示す。〕
前記R31またはR32で表される鎖状の炭化水素基には、直鎖状および分岐鎖状のいずれも含まれる。前記R31またはR32で表される鎖状の炭化水素基が有する置換基としては、アルコキシ基、ベンゾイル基、ヒドロキシ基等が挙げられる。前記R31またはR32で表される環状の炭化水素基が有する置換基としては、鎖状のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等が挙げられる。
前記R31またはR32で表される基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数7〜16のアラルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ベンジル基がより好ましい。
前記R31またはR32が互いに結合して形成する環状構造としては、例えば、5員環〜7員環の含窒素ヘテロ環またはこれらが2個縮合してなる縮合環が挙げられる。該含窒素ヘテロ環は芳香族性を有しないものが好ましく、飽和環がより好ましい。具体的には下記式(31−1)、(31−2)、(31−3)で表される構造が挙げられる。
Figure 2019218547
〔一般式(31−1)、(31−2)、(31−3)において、R35は、炭素数1〜6のアルキル基を示す。lは0〜5の整数を表す。mは0〜4の整数を表す。nは0〜4の整数を表す。lが2〜5、mが2〜4、nが2〜4の場合、複数存在するR35は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。〕
前記R33で示される基は、炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基がより好ましい。具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基等を挙げることができる。
一般式(3)で表される構造単位の含有率は、Bブロック100質量%中において10質量%以上が好ましく、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上であり、95質量%以下が好ましく、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。一般式(3)で表される構造単位の含有率をこの範囲にすることで着色材と高い親和性を有すると考えられる。
Bブロックは、一般式(1)で表される構造単位および一般式(3)で表される構造単位のみであっても良いし、他の構造単位が含まれていてもよい。着色材との親和性を保持する観点から、Bブロック中の一般式(1)で表される構造単位と一般式(3)で表される構造単位との合計含有率は、80質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。前記Bブロック中の一般式(1)で表される構造単位と一般式(3)で表される構造単位との質量比(式(1)で表される構造単位/式(3)で表される構造単位)は、30/70以上が好ましく、より好ましくは35/65以上、さらに好ましくは40/60以上であり、90/10以下が好ましく、より好ましくは85/15以下、さらに好ましくは80/20以下である。
また、Bブロックは、酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位を実質的に含有しないことが好ましい。すなわち、酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位の含有率は、Bブロック100質量%中において、5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。
Bブロックの他の構造単位を形成し得るビニルモノマーの具体例としては、Aブロックの他の構造単位を形成し得るビニルのモノマーの具体例として例示したものと同一のものを挙げることができる。
Bブロックにおいて2種以上の構造単位が含有される場合は、Bブロックに含有される各種構造単位は、Bブロック中においてランダム共重合、ブロック共重合等の何れの態様で含有されていてもよく、均一性の観点からランダム共重合の態様で含有されていることが好ましい。例えば、Bブロックが、b1ブロックからなる構造単位とb2ブロックとからなる構造単位との共重合体により形成されていてもよい。
(ブロック共重合体)
本発明のブロック共重合体の構造は、線状ブロック共重合体であることが好ましい。また、線状ブロック共重合体は、いずれの構造(配列)であっても良いが、線状ブロック共重合体の物性、または組成物の物性の観点から、AブロックをA、BブロックをBと表現したとき、(A−B)型、(A−B)−A型、(B−A)−B型(mは1以上の整数、例えば1〜3の整数)よりなる群から選択される少なくとも1種の構造を持つ共重合体であることが好ましい。これらの中でも、加工時の取扱い性、組成物の物性の観点から、A−B型ジブロック共重合体またはA−B−A型トリブロック共重合体であることが好ましく、耐熱性およびアルカリ現像性の観点から、A−B型ジブロック共重合体さらに好ましい。なお、A−B−A型トリブロック共重合体である場合、両端に位置する2つのAブロックは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Aブロックの含有率は、ブロック共重合体全体100質量%中において、50質量%以上が好ましく、より好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上であり、95質量%以下が好ましく、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下である。Bブロックの含有率は、ブロック共重合体全体100質量%中において、5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、50質量%以下が好ましく、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。AブロックおよびBブロックの含有率を、上記範囲内に調整することで、耐熱性、分散剤として使用した際の分散性能をバランスよく両立できる。
ブロック共重合体中のAブロックとBブロックとの質量比(Aブロック/Bブロック)は、50/50以上が好ましく、より好ましくは55/45以上、さらに好ましくは60/40以上であり、95/5以下が好ましく、より好ましくは90/10以下、さらに好ましくは80/20以下である。AブロックとBブロックとの質量比が前記範囲内であれば、分散剤として使用した際の分散性能とアルカリ現像性をバランスよく両立できる。
前記ブロック共重合体がAブロックとしてA1ブロックとA2ブロックを有する場合、これらの質量比(A1/A2)は、0.4以上が好ましく、より好ましくは0.7以上、さらに好ましくは0.8以上であり、2.3以下が好ましく、より好ましくは1.5以下、さらに好ましくは1.2以下である。
前記ブロック共重合体の分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下「GPC」という)法により測定される。前記ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は3,000以上が好ましく、より好ましくは4,000以上、さらに好ましくは5,000以上であり、特に好ましくは6,000以上であり、40,000以下が好ましく、より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは25,000以下であり、特に好ましくは20,000以下である。重量平均分子量が上記範囲内にあれば、分散剤として使用した際の分散性能がより良好となる。
前記ブロック共重合体の分子量分布(PDI)は、2.2以下が好ましく、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.6以下である。なお、本発明において、分子量分布(PDI)とは、(ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw))/(ブロック共重合体の数平均分子量(Mn))によって求められるものである。PDIが小さいほど分子量分布の幅が狭い、分子量のそろった共重合体となり、その値が1.0のとき最も分子量分布の幅が狭い。ブロック共重合体の分子量分布(PDI)が、2.2を超えると、分子量の小さいものや、分子量の大きいものが含まれることになる。
前記ブロック共重合体のアミン価は、着色材への吸着性および着色材分散性の観点から、10mgKOH/g以上が好ましく、より好ましくは20mgKOH/g以上、さらに好ましくは30mgKOH/g以上であり、200mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは150mgKOH/g以下、さらに好ましくは100mgKOH/g以下である。
前記ブロック共重合体が酸性基を有する構造単位を含有する場合、ブロック共重合体の酸価は、5mgKOH/g以上が好ましく、より好ましくは10mgKOH/g以上、さらに好ましくは15mgKOH/g以上であり、50mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは40mgKOH/g以下、さらに好ましくは35mgKOH/g以下である。酸価をこの範囲にすることで、ブロック共重合体の着色材との親和性を損なうことなく、バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂)と好適に作用することができる。
前記ブロック共重合体は、ハロゲンアニオンの含有率が10ppm以下であることが好ましく、より好ましくは5ppm以下、さらに好ましくは2.5ppm以下、特に好ましくは0ppmである。ブロック共重合体のハロゲンアニオンの含有率が低い程、ブロック共重合体の耐熱性が高くなる。
(ブロック共重合体の製造方法)
前記ブロック共重合体の製造方法としては、ビニルモノマーの重合反応によって、Aブロックを先に製造し、AブロックにBブロックのモノマーを重合する方法;Bブロックを先に製造し、BブロックにAブロックのモノマーを重合する方法;AブロックとBブロックとを別々に製造した後、AブロックとBブロックとをカップリングする方法;Aブロックを先に製造し、Bブロックに式(3)で表される構造単位を形成し得るビニルモノマーを含有するモノマー組成物を重合し、得られた重合物中の式(3)で表される構造単位の一部の3級アミン構造を4級化する方法;式(3)で表される構造単位を形成し得るビニルモノマーを含有するモノマー組成物を重合し、この重合物にAブロックのモノマーを重合し、得られた重合物中の式(3)で表される構造単位の一部の3級アミン構造を4級化する方法;Aブロックと式(3)で表される構造単位を有するブロックとを別々に製造し、これらのブロックをカップリングした後、得られた重合物中の式(3)で表される構造単位の一部の3級アミン構造を4級化する方法;が挙げられる。
本発明のブロック共重合体は、式(3)で表される構造単位を有するブロック共重合体を、ハロゲン化アルキル等で4級化した後、ハロゲンアニオンを硫酸イオンおよび/またはスルホン酸イオンに交換することでも得られる。しかしながら、このような方法では得られるブロック共重合体に不純物としてハロゲンが残存しやすい。そのため、本願発明のブロック共重合体は、第一ブロックと第二ブロックとを有するブロック共重合体であって、前記第一ブロックが(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位を含み、かつ、第一ブロック中の一般式(3)で表される構造単位の含有率が5質量%未満であり、前記第二ブロック中の一般式(3)で表される構造単位の含有率が5質量%以上であるブロック共重合体を合成した後、得られたブロック共重合物中の式(3)で表される構造単位の少なくとも一部の3級アミン構造を後述する硫酸化合物および/またはスルホン酸化合物で4級化して得られるものが好ましい。4級化剤として硫酸化合物および/またはスルホン酸化合物を用いることで、ハロゲンを含有しないブロック共重合体が得られる。
重合法は特に限定されないが、リビングラジカル重合が好ましい。すなわち、前記ブロック共重合体としては、リビングラジカル重合により重合されたものが好ましい。従来のラジカル重合法は、開始反応、成長反応だけでなく、停止反応、連鎖移動反応により成長末端の失活が起こり、様々な分子量、不均一な組成のポリマーの混合物となり易い傾向がある。これに対してリビングラジカル重合法は、従来のラジカル重合法の簡便性と汎用性を保ちながら、停止反応や、連鎖移動が起こりにくく、成長末端が失活することなく成長するため、分子量分布の精密制御、均一な組成のポリマーの製造が容易である点で好ましい。
リビングラジカル重合法には、重合成長末端を安定化させる手法の違いにより、遷移金属触媒を用いる方法(ATRP法);硫黄系の可逆的連鎖移動剤を用いる方法(RAFT法);有機テルル化合物を用いる方法(TERP法)等の方法がある。ATRP法は、アミン系錯体を使用するため、酸性基を有するビニルモノマーの酸性基を保護せず使用することができない場合がある。RAFT法は、多種のモノマーを使用した場合、低分子量分布になりづらく、かつ硫黄臭や着色等の不具合がある場合がある。これらの方法のなかでも、使用できるモノマーの多様性、高分子領域での分子量制御、均一な組成、あるいは着色の観点から、TERP法を用いることが好ましい。
TERP法とは、有機テルル化合物を連鎖移動剤として用い、ラジカル重合性化合物(ビニルモノマー)を重合させる方法であり、例えば、国際公開第2004/14848号、国際公開第2004/14962号、国際公開第2004/072126号、および国際公開第2004/096870号に記載された方法である。
TERP法の具体的な重合法としては、下記(a)〜(d)が挙げられる。
(a)ビニルモノマーを、一般式(4)で表される有機テルル化合物を用いて重合する。
(b)ビニルモノマーを、一般式(4)で表される有機テルル化合物とアゾ系重合開始剤との混合物を用いて重合する。
(c)ビニルモノマーを、一般式(4)で表される有機テルル化合物と一般式(5)で表される有機ジテルリド化合物との混合物を用いて重合する。
(d)ビニルモノマーを、一般式(4)で表される有機テルル化合物とアゾ系重合開始剤と一般式(5)で表される有機ジテルリド化合物との混合物を用いて重合する。
Figure 2019218547
〔一般式(4)において、R41は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基または芳香族ヘテロ環基を示す。R42およびR43は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を示す。R44は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基、置換アリール基、芳香族ヘテロ環基、アルコキシ基、アシル基、アミド基、オキシカルボニル基、シアノ基、アリル基またはプロパルギル基を示す。
一般式(5)において、R41は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基または芳香族ヘテロ環基を示す。〕
41で表される基は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基または芳香族ヘテロ環基であり、具体的には次の通りである。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖または分岐鎖アルキル基や、シクロヘキシル基等の環状アルキル基等を挙げることができる。好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖アルキル基であり、更に好ましくはメチル基またはエチル基である。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。
芳香族ヘテロ環基としては、ピリジル基、フリル基、チエニル基等を挙げることができる。
42およびR43で表される基は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8のアルキル基であり、各基は、具体的には次の通りである。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖または分岐鎖アルキル基や、シクロヘキシル基等の環状アルキル基等を挙げることができる。好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖アルキル基であり、更に好ましくはメチル基またはエチル基である。
44で表される基は、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基、置換アリール基、芳香族ヘテロ環基、アルコキシ基、アシル基、アミド基、オキシカルボニル基、シアノ基、アリル基またはプロパルギル基であり、具体的には次の通りである。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖または分岐鎖アルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基等を挙げることができる。好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖アルキル基であり、更に好ましくはメチル基またはエチル基である。
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。好ましくはフェニル基である。
置換アリール基としては、置換基を有しているフェニル基、置換基を有しているナフチル基等を挙げることができる。前記置換基を有しているアリール基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、−COR411で示されるカルボニル含有基(R411は炭素数1〜8のアルキル基、アリール基、炭素数1〜8のアルコキシ基またはアリーロキシ基)、スルホニル基、トリフルオロメチル基等を挙げることができる。また、これらの置換基は、1個または2個置換しているのがよい。
芳香族ヘテロ環基としては、ピリジル基、フリル基、チエニル基等を挙げることができる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルキル基が酸素原子に結合した基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチロキシ基、ヘキシロキシ基、ヘプチロキシ基、オクチロキシ基等を挙げることができる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等を挙げることができる。
アミド基としては、−CONR421422(R421、R422は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはアリール基)を挙げることがきる。
オキシカルボニル基としては、−COOR431(R431は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはアリール基)で表される基が好ましく、例えばカルボキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等を挙げることができる。好ましいオキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基が挙げられる。
アリル基としては、−CR441442−CR443=CR444445(R441、R442は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8のアルキル基、R443、R444、R445は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基またはアリール基であり、それぞれの置換基が環状構造で繋がっていてもよい)等を挙げることができる。
プロパルギル基としては、−CR451452−C≡CR453(R451、R452は、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基、R453は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アリール基またはシリル基)等を挙げることができる。
一般式(4)で表される有機テルル化合物は、具体的には(メチルテラニルメチル)ベンゼン、(メチルテラニルメチル)ナフタレン、エチル−2−メチル−2−メチルテラニル−プロピオネート、エチル−2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオネート、(2−トリメチルシロキシエチル)−2−メチル−2−メチルテラニル−プロピオネート、(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−2−メチルテラニル−プロピオネートまたは(3−トリメチルシリルプロパルギル)−2−メチル−2−メチルテラニル−プロピオネート等、国際公開第2004/14848号、国際公開第2004/14962号、国際公開第2004/072126号、および国際公開第2004/096870号に記載された有機テルル化合物の全てを例示することができる。
一般式(5)で表される有機ジテルリド化合物の具体例としては、ジメチルジテルリド、ジエチルジテルリド、ジ−n−プロピルジテルリド、ジイソプロピルジテルリド、ジシクロプロピルジテルリド、ジ−n−ブチルジテルリド、ジ−s−ブチルジテルリド、ジ−t−ブチルジテルリド、ジシクロブチルジテルリド、ジフェニルジテルリド、ビス−(p−メトキシフェニル)ジテルリド、ビス−(p−アミノフェニル)ジテルリド、ビス−(p−ニトロフェニル)ジテルリド、ビス−(p−シアノフェニル)ジテルリド、ビス−(p−スルホニルフェニル)ジテルリド、ジナフチルジテルリドまたはジピリジルジテルリド等を例示することができる。
アゾ系重合開始剤は、通常のラジカル重合で使用するアゾ系重合開始剤であれば特に制限なく使用することができる。例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(AMBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(ACHN)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(MAIB)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)(ACVA)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチルアミド)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−70)、2,2’−アゾビス(2−メチルアミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−シアノ−2−プロピルアゾホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、または2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)等を例示することができる。
重合工程は、不活性ガスで置換した容器で、ビニルモノマーと一般式(4)の有機テルル化合物とに、ビニルモノマーの種類に応じて反応促進、分子量および分子量分布の制御等の目的で、さらにアゾ系重合開始剤および/または一般式(5)の有機ジテルリド化合物を混合する。このとき、不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム等を挙げることができる。好ましくは、アルゴン、窒素が良い。
前記(a)、(b)、(c)および(d)におけるビニルモノマーの使用量は、目的とする共重合体の物性により適宜調節すればよい。一般式(4)の有機テルル化合物1molに対しビニルモノマーを5mol〜10000molとすることが好ましい。
前記(b)の一般式(4)の有機テルル化合物とアゾ系重合開始剤とを併用する場合、一般式(4)の有機テルル化合物1molに対してアゾ系重合開始剤を0.01mol〜10molとすることが好ましい。
前記(c)の一般式(4)の有機テルル化合物と一般式(5)の有機ジテルリド化合物とを併用する場合、一般式(4)の有機テルル化合物1molに対して一般式(5)の有機ジテルル化合物を0.01mol〜100molとすることが好ましい。
前記(d)の一般式(4)の有機テルル化合物と一般式(5)の有機ジテルリド化合物とアゾ系重合開始剤とを併用する場合、一般式(4)の有機テルル化合物1molに対して一般式(5)の有機ジテルリド化合物を0.01mol〜100molとすることが好ましく、一般式(4)の有機テルル化合物1molに対してアゾ系重合開始剤を0.01mol〜10molとすることが好ましい。
重合反応は、無溶媒でも行うことができるが、ラジカル重合で一般に使用される非プロトン性溶媒またはプロトン性溶媒を使用し、前記混合物を撹拌して行なってもよい。使用できる非プロトン性溶媒は、例えば、アニソール、ベンゼン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、2−ブタノン(メチルエチルケトン)、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートまたはトリフルオロメチルベンゼン等を例示することができる。また、プロトン性溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノールまたはジアセトンアルコール等を例示することができる。
溶媒の使用量としては、適宜調節すればよく、例えば、ビニルモノマー1gに対して、0.01ml以上が好ましく、より好ましくは0.05ml以上、さらに好ましくは0.1ml以上であり、50ml以下が好ましく、より好ましくは10ml以下、さらに好ましくは1ml以下である。
反応温度、反応時間は、得られる共重合体の分子量或いは分子量分布により適宜調節すればよいが、通常、0℃〜150℃で、1分〜100時間撹拌する。TERP法は、低い重合温度および短い重合時間であっても高い収率と精密な分子量分布を得ることができる。このとき、圧力は、通常、常圧で行われるが、加圧または減圧しても構わない。
重合反応の終了後、得られた反応混合物から、通常の分離精製手段により、使用溶媒、残存ビニルモノマーの除去等を行い、目的とする共重合体を分離することができる。
重合反応により得られる共重合体の成長末端は、テルル化合物由来の−TeR41(式中、R41は上記と同じである)の形態であり、重合反応終了後の空気中の操作により失活していくが、テルル原子が残存する場合がある。テルル原子が末端に残存した共重合体は着色したり、熱安定性が劣ったりするため、テルル原子を除去することが好ましい。
テルル原子を除去する方法としては、トリブチルスタンナンまたはチオール化合物等を用いるラジカル還元方法;活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、活性白土、モレキュラーシーブスおよび高分子吸着剤等で吸着する方法;イオン交換樹脂等で金属を吸着する方法;過酸化水素水または過酸化ベンゾイル等の過酸化物を添加したり、空気または酸素を系中に吹き込むことで共重合体末端のテルル原子を酸化分解させ、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留テルル化合物を除去する液−液抽出法や固−液抽出法;特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限界ろ過等の溶液状態での精製方法;を用いることができ、また、これらの方法を組み合わせて用いることもできる。
式(3)で表される構造単位の3級アミン基を4級化する場合、4級化剤としては、式(6−1)で表される硫酸化合物、式(6−2)で表されるスルホン酸化合物が挙げられる。
Figure 2019218547
〔式(6−1)中、R21およびR23は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。
式(6−2)中、R22およびR24は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。〕
21〜R24で示されるアルキル基としては、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、環状アルキル基等を挙げることができ、好ましくは炭素数が1〜20である直鎖アルキル基、より好ましくは炭素数が1〜10である直鎖アルキル基、さらに好ましくは炭素数が1〜5である直鎖アルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等を挙げることができる。なお、式(6−1)において、R21とR23は、同一の置換基であることが好ましい。
21〜R24で示される芳香族基としては、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキル基、アルキルアリールオキシ基、アラルキルオキシ基等が挙げられ、炭素数が6〜12の芳香環基が好ましい。具体的にはフェニル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフタレン基等を挙げることができる。
前記硫酸化合物としては、硫酸ジメチル、硫酸メチルエチル、硫酸ジエチル、硫酸ジ−n−プロピル、硫酸メチル−n−プロピル、硫酸メチルイソプロピル、硫酸エチル−n−プロピル、硫酸ジ−n−ブチル、硫酸メチル−n−ブチル、硫酸エチル−n−ブチル、硫酸n−プロピルブチル、硫酸ジフェニル、硫酸メチルフェニル、硫酸エチルフェニル等が挙げられる。これらの中でも硫酸ジアルキルが好ましく、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルが特に好ましい。
前記スルホン酸化合物としては、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸プロピル、メタンスルホン酸ブチル、メタンスルホン酸イソプロピル、ベンゼンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル等が挙げられる。これらの中でも芳香環を有する芳香族スルホン酸が好ましく、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチルが特に好ましい。
重合物中の式(3)で表される構造単位の一部の3級アミン構造を4級化する方法としては、重合物と4級化剤とを接触させる方法が挙げられる。具体的には、式(3)で表される構造単位を形成し得るビニルモノマーを含有するモノマー組成物を重合した後、この反応液に4級化剤を添加し、撹拌する方法が挙げられる。4級化剤を添加する反応液の温度は25℃〜65℃が好ましく、撹拌時間は、1時間〜20時間が好ましい。4級化剤を添加する際に、重合後の反応液を希釈することも好ましい。希釈のために添加する溶媒としては、重合反応に使用し得る溶媒、プロトン性溶媒、重合反応に使用し得る溶媒とプロトン性溶媒との混合溶媒が挙げられ、目的とするブロック共重合体の溶解度により適宜選択すればよい。
<分散剤>
本発明の分散剤は、前記ブロック共重合体を主成分(50質量%以上)として含有するものであり、好ましくは前記ブロック共重合体を75質量%以上含有するものであり、より好ましくは前記ブロック共重合体のみから構成される。前記ブロック共重合体は、例えば、その構造中(Bブロック)の3級アミノ基、4級アンモニウム塩基が、酸性着色材または酸性基含有色素誘導体で処理された着色材の酸性基と強固に結合し、このBブロックが着色材に吸着することで、着色材分散性を高める作用を発揮すると考えられる。すなわち、本発明の分散剤は、この作用によって着色材の良好に分散させる成分であるので、分散させる着色材の種類については特に限定されない。本発明の分散剤を用いた着色組成物は、アルカリ現像性を有することから、カラーフィルタ用分散剤として好適に使用することができる。
<着色組成物>
本発明の着色組成物は、前記分散剤、着色材、分散媒体およびバインダー樹脂を含有する。
(着色材)
前記着色材の種類は、その用途に応じて適宜選択すればよく、例えば顔料、染料が挙げられる。前記着色組成物は、耐光性および耐熱性の観点から、着色材として顔料を含有することが好ましい。顔料としては、有機顔料および無機顔料のいずれでもよいが、有機化合物を主成分とする有機顔料が特に好ましい。顔料としては、例えば、赤色顔料、黄色顔料、橙色顔料、青色顔料、緑色顔料、紫色顔料等の各色の顔料が挙げられる。顔料の構造は、モノアゾ系顔料、ジアゾ系顔料、縮合ジアゾ系顔料等のアゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、キナクリドン系顔料、インディゴ系顔料、チオインディゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料等の多環系顔料等が挙げられる。着色組成物に含まれる着色材は、1種類のみであってもよいし、色度などの調整のために複数種類であってもよい。
顔料の具体例としては、C.I.Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、122、123、146、149、168、177、178、179、187、200、202、208、210、215、224、254、255、264等の赤色顔料;C.I.Pigment Yellow 1、3、5、6、14、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、93、97、98、104、108、110、138、139、147、150、151、154、155、166、167、168、170、180、185、188、193、194、213等の黄色顔料;C.I.Pigment Orange 36、38、43等の橙色顔料;C.I.Pigment Blue 15、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60等の青色顔料;C.I.Pigment Green 7、36、58、59、62、63等の緑色顔料;C.I.Pigment Violet 23、29、32、50等の紫色顔料等が挙げられる。顔料は、これらの中でも、C.I.Pigment Red 254、C.I.Pigment Red 255、C.I.Pigment Red 264、C.I.Pigment Blue 15、C.I.Pigment Blue 15:2、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 15:4、C.I.Pigment Blue 15:6、C.I.Pigment Blue 16、C.I.Pigment Green 7、C.I.Pigment Green 36、C.I.Pigment Green 58、C.I.Pigment Green 59等が好ましい。
本発明の着色組成物を使用してカラーフィルタのブラックマトリックス等の遮光材を形成する場合には、黒色の顔料を使用することができる。黒色顔料は単独で使用してもよく、また、前記赤色顔料、前記緑色顔料、前記青色顔料等を混合して使用してもよい。黒色顔料としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄黒、チタンブラック等を挙げることができる。これらの中では、遮光率、画像特性の観点からカーボンブラック、チタンブラックが好ましい。
前記着色材の個数平均粒子径は、その用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定はない。前記着色組成物は、高透明性及び高コントラス性の観点から、個数平均粒子径が10nm〜150nmの着色材を含有することが好ましい。
前記着色材は、分散助剤として色素誘導体を含有していてもよい。前記色素誘導体としては、分散剤に含まれるブロック共重合体中の3級アミノ基、4級アンモニウム塩基とイオン結合させて吸着させるために、酸性基を有する酸性の色素誘導体を含有することが好ましい。この色素誘導体は、色素骨格に酸性官能基が導入されたものである。色素骨格としては、着色組成物を構成している着色材と同一または類似の骨格、該顔料の原料となる化合物と同一または類似の骨格が好ましい。色素骨格の具体例としては、アゾ系色素骨格、フタロシアニン系色素骨格、アントラキノン系色素骨格、トリアジン系色素骨格、アクリジン系色素骨格、ペリレン系色素骨格等を挙げることができる。色素骨格に導入される酸性基としては、カルボキシ基、リン酸基、スルホン酸基が好ましい。なお、合成の都合上、および酸性度の強さからスルホン酸基が好ましい。また、酸性基は、色素骨格に直接結合してもよいが、アルキル基やアリール基等の炭化水素基;エステル、エーテル、スルホンアミド、ウレタン結合を介して色素骨格に結合してもよい。色素誘導体の使用量は特に限定はないが、例えば、着色材100質量部に対して4質量部〜17質量部であることが好ましい。
着色組成物における着色材の含有量の上限値は、輝度の観点から、着色組成物の固形分全量中において、通常80質量%であり、70質量%であることが好ましく、60質量%であることがより好ましい。また、着色組成物における着色材の含有量の下限値は、着色組成物の固形分全量中において、通常10質量%であり、20質量%であることが好ましく、30質量%であることがより好ましい。ここで固形分とは、後述する分散媒体以外の成分である。
着色組成物における着色材に対する分散剤の含有量は、着色材100質量部に対して5質量部〜200質量部であることが好ましく、10質量部〜100質量部であることが好ましく、10質量部〜80質量部であることがさらに好ましい。
(分散媒体)
前記着色組成物は、分散媒体としては、着色組成物を構成する他の成分を分散または溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度に揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用できる。例えば、従来公知の有機溶媒を使用することができ、グリコールモノアルキルエーテル類、グリコールジアルキルエーテル類、グリコールアルキルエーテルアセテート類、グリコールジアセテート類、アルキルアセテート類、エーテル類、ケトン類、1価または多価アルコール類、脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類、芳香族炭化水素類、鎖状または環状エステル類、アルコキシカルボン酸類、ハロゲン化炭化水素類、エーテルケトン類、ニトリル類等が挙げられる。
グリコールモノアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、メトキシメチルペンタノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル等が挙げられる。グリコールジアルキルエーテル類としては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。グリコールアルキルエーテルアセテート類としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等が挙げられる。グリコールジアセテート類としては、エチレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサノールジアセテート等が挙げられる。アルキルアセテート類としては、シクロヘキサノールアセテート等が挙げられる。エーテル類としては、アミルエーテル、プロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ジアミルエーテル、エチルイソブチルエーテル、ジヘキシルエーテル等が挙げられる。ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソアミルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチルアミルケトン、メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトン、メトキシメチルペンタノン等が挙げられる。1価または多価アルコール類としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、メトキシメチルペンタノール、グリセリン、ベンジルアルコール等が挙げられる。脂肪族炭化水素類としては、n−ペンタン、n−オクタン、ジイソブチレン、n−ヘキサン、ヘキセン、イソプレン、ジペンテン、ドデカン等が挙げられる。脂環式炭化水素類としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキセン、ビシクロヘキシル等が挙げられる。芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等が挙げられる。鎖状または環状エステル類としては、アミルホルメート、エチルホルメート、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸アミル、メチルイソブチレート、エチレングリコールアセテート、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、イソ酪酸メチル、エチルカプリレート、ブチルステアレート、エチルベンゾエート、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。アルコキシカルボン酸類としては、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素類としては、ブチルクロライド、アミルクロライド等が挙げられる。エーテルケトン類としては、メトキシメチルペンタノン等が挙げられる。ニトリル類としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。有機溶媒は、着色材等の分散性、分散剤の溶解性、着色組成物の塗布性等の観点から、グリコールアルキルエーテルアセテート類、グリコールモノアルキルエーテル類、1価または多価アルコール類であることが好ましい。着色組成物に含まれる溶媒は、1種類のみであってもよいし、複数種類であってもよい。
フォトリソグラフィ法にてカラーフィルタの画素を形成する場合、分散媒体の沸点が100℃〜200℃(圧力1013.25hPa条件下。以下、沸点に関しては全て同様。)が好ましく、120℃〜170℃がより好ましい。上記分散媒体の中でも、塗布性、表面張力などのバランスがよく、着色組成物中の構成成分の溶解度が比較的高い点から、グリコールアルキルエーテルアセテート類が好ましい。グリコールアルキルエーテルアセテート類は単独で使用しても良いし、他の分散媒体を併用しても良い。またこの場合、沸点が150℃以上の分散媒体を併用することも好ましい。このような沸点の高い分散媒体を併用することにより、着色組成物は乾きにくくなり、急激に乾燥することによる着色組成物の相互関係の破壊を抑制できる。沸点が150℃以上の分散媒体の含有割合は、分散媒体全体100質量%に対して3質量%〜50質量%が好ましい。含有割合が3質量%以上であれば、スリットノズル先端で着色材などが析出・固化して異物欠陥を発生することが抑制できる。50質量%以下であれば、着色組成物の乾燥速度が遅くなり、後述するカラーフィルタ製造において乾燥時間の長期化や、プリベークのピン跡といった問題の発生が抑制できる。なお、沸点が150℃以上の分散媒体が、グリコールアルキルエーテルアセテート類であってもよく、この場合は、沸点が150℃以上の分散媒体を別途含有させなくてもかまわない。
インクジェット法にてカラーフィルタの画素を形成する場合、分散媒体の沸点は130℃〜300℃が好ましく、150℃〜280℃がより好ましい。沸点を130℃以上とすることで、得られる塗膜の均一性が良好になる。また沸点を300℃以下とすることで熱焼成後における塗膜中の残留溶剤を低減でき、品質上の不具合や、乾燥時間の長期化を抑制できる。また、分散媒体の蒸気圧は、得られる塗膜の均一性の観点から、通常10mmHg以下、好ましくは5mmHg以下、より好ましくは1mmHg以下のものが使用できる。
なお、インクジェット法によるカラーフィルタ製造において、ノズルから発せられるインクは数pL〜数十pLと非常に微細であるため、ノズル口周辺あるいは画素バンク内に着弾する前に、分散媒体が蒸発してインクが濃縮・乾固する傾向がある。これを回避するためには分散媒体の沸点は高い方が好ましく、具体的には、沸点が180℃以上の分散媒体を含むことが好ましい。より好ましくは、沸点が200℃以上、特に好ましくは沸点が220℃以上である分散媒体を含有する。また、沸点が180℃以上である高沸点溶剤は、着色樹脂組成物に含まれる分散媒体全体100質量%に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が最も好ましい。前記下限値以上とすることで液滴からの溶剤の蒸発防止効果を十分に発揮できる傾向がある。
着色組成物中の分散媒体の含有量は、特に限定されず、適宜調整することができる。着色組成物中の分散媒体の含有量の上限値は、通常99質量%である。また、着色組成物中の分散媒体の含有量の下限値は、着色組成物の塗布に適した粘度を考慮して、通常70質量%であり、75質量%であることが好ましい。前記分散媒体は、着色組成物から形成される析出物を溶解、除去するための溶媒として使用できる。
(バインダー樹脂)
本発明の着色組成物は、バインダー樹脂(ただし、前記ブロック共重合体は除く。)を含有する。これにより、着色組成物のアルカリ現像性や基板への結着性を高めることができる。このようなバインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、カルボキシ基、フェノール性ヒドロキシ基等の酸性基を有する樹脂であることが好ましい。前記バインダー樹脂としては、例えば、エポキシ基含有(メタ)アクリレートと他のラジカル重合性単量体との共重合体に対し、この共重合体が有するエポキシ基の少なくとも一部に不飽和一塩基酸を付加させてなる樹脂、あるいは該付加反応により生じたヒドロキシ基の少なくとも一部に多塩基酸無水物を付加させて得られるアルカリ可溶性樹脂;主鎖にカルボキシ基を有する直鎖状アルカリ可溶性樹脂;カルボキシ基含有樹脂のカルボキシ基部分に、エポキシ基含有不飽和化合物を付加させた樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;カルボキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂;等を挙げることができ、これらを単独または2種以上を混合して使用することができる。
前記バインダー樹脂の好ましい態様としては、カルボキシ基含有ビニルモノマーに由来する構造単位と(メタ)アクリレートに由来する構造単位とスチレンとを含有するランダム共重合体、カルボキシ基含有ビニルモノマーに由来する構造単位と(メタ)アクリレートに由来する構造単位とを含有するランダム共重合体が挙げられる。前記カルボキシ基含有ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸が好ましい。前記(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記バインダー樹脂は、カルボキシ基含有ビニルモノマーに由来する構造単位と(メタ)アクリレートに由来する構造単位との合計含有率が、50質量%以上が好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。また、前記バインダー樹脂は、カルボキシ基含有ビニルモノマーに由来する構造の含有率が、5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、90質量%以下が好ましく、より好ましくは70質量%以下である。
これらの中でも、カルボキシ基含有ビニルモノマーと(メタ)アクリレートとのランダム共重合体であることが好ましい。このような共重合体の具体例としては、(メタ)アクリル酸とブチル(メタ)アクリレートとのランダム共重合体、(メタ)アクリル酸とベンジル(メタ)アクリレートとのランダム共重合体、(メタ)アクリル酸とブチル(メタ)アクリレートとベンジル(メタ)アクリレートとのランダム共重合体等が挙げられる。バインダー樹脂と着色材との親和性の観点からは、バインダー樹脂は、(メタ)アクリル酸とベンジル(メタ)アクリレートとのランダム共重合体であることが特に好ましい。
カルボキシ基含有ビニルモノマーと(メタ)アクリレートとの共重合体において、(メタ)アクリル酸の含有量は、全モノマー成分中、通常5質量%〜90質量%であり、10質量%〜70質量%であることが好ましく、20質量%〜70質量%であることがより好ましい。
前記バインダー樹脂は、側鎖にラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合を有するものであってもよい。側鎖に二重結合を有することで、本発明に係る着色組成物の光硬化性が高まるため、解像度、密着性を更に向上することができる。側鎖にラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合を導入する方法としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o−(またはm−、またはp−)ビニルベンジルグリシジルエーテル等の化合物を、前記バインダー樹脂の酸性基に反応させる方法が挙げられる。
バインダー樹脂のMwは、3,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜50,000であることがより好ましく、5,000〜20,000であることがさらに好ましい。バインダー樹脂のMwが3,000以上であると、着色組成物から形成された着色層の耐熱性、膜強度等が良好となり、Mwが100,000以下であると、この塗布膜のアルカリ現像性がより一層良好となる。
バインダー樹脂の酸価は、20mgKOH/g〜170mgKOH/gであることが好ましく、50mgKOH/g〜150mgKOH/gであることがより好ましく、90mgKOH/g〜150mgKOH/gであることがさらに好ましい。バインダー樹脂の酸価が20mgKOH以上/gであると、着色組成物を着色層としたときのアルカリ現像性がより一層良好となり、170mgKOH/g以下であると耐熱性が良好となる。
着色組成物に含まれるバインダー樹脂は、1種類のみであってもよいし、複数種類であってもよい。着色組成物において、バインダー樹脂の含有量は、着色材100質量部に対して、5質量部〜200質量部であることが好ましく、10質量部〜100質量部であることがより好ましく、20質量部〜80質量部であることがさらに好ましい。
(架橋剤)
前記着色組成物は、架橋剤を含有してもよい。架橋剤とは、2個以上の重合可能な基を有する化合物をいう。重合可能な基としては、例えば、エチレン性不飽和基、オキシラニル基、オキセタニル基、N−アルコキシメチルアミノ基等を挙げることができる。前記架橋剤としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、または2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましい。前記架橋剤は、単独または2種以上を混合して使用することができる。
前記2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の具体例としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートと酸無水物を反応させて得られるカルボキシ基を有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
前記脂肪族ポリヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の2価の脂肪族ポリヒドロキシ化合物;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物が挙げられる。前記ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロールジメタクリレート等が挙げられる。前記多官能イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。前記酸無水物としては、例えば、無水こはく酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の二塩基酸の無水物;無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の四塩基酸二無水物が挙げられる。
本発明の着色組成物において、架橋剤の含有量は、着色材100質量部に対して、10質量部〜1,000質量部が好ましく、特に20質量部〜500質量部が好ましい。架橋剤の含有量が少なすぎると、十分な硬化性が得られないおそれがある。一方、架橋剤の量が多すぎると、本発明の着色組成物にアルカリ現像性が低下し、未露光部の基板上または遮光層上に地汚れ、膜残り等が発生しやすくなる傾向がある。
(光重合開始剤)
前記着色組成物は、光重合開始剤を含有することが好ましい。これにより、着色組成物に感放射線性を付与することができる。前記光重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠赤外線、電子線、X線等の放射線の露光により、架橋剤の重合を開始し得る活性種を発生する化合物である。
前記光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、O−アシルオキシム系化合物、オニウム塩系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、ジアゾ系化合物、イミドスルホナート系化合物等を挙げることができる。光重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の着色組成物において、光重合開始剤の含有量は、架橋剤100質量部に対して、0.01質量部〜120質量部が好ましく、特に1質量部〜100質量部が好ましい。この場合、光重合開始剤の含有量が少なすぎると、露光により硬化が不十分となるおそれがあり、一方多すぎると、形成された着色層が現像時に基板から脱落しやくすなる傾向がある。
(他の添加剤)
前記着色組成物には、本発明の好ましい物性を損なわない範囲であれば、前記添加剤以外に、他の添加剤を配合することができる。他の添加剤としては、前記ブロック共重合体を除く分散剤、増感色素、熱重合防止剤、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、可塑剤、有機カルボン酸化合物、有機カルボン酸無水物、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防腐剤、防カビ剤、凝集防止剤、密着性改良剤、現像改良剤、保存安定剤等を挙げることができる。
前記ブロック共重合体を除く分散剤としては、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪族エステル系分散剤、脂肪族変性ポリエステル系分散剤等が挙げられる。
増感色素としては、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノベンゾフェノン、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾ[4,5]ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾ[6,7]ベンゾオキサゾール、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)1,3,4−オキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンズイミダゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンズイミダゾール、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)1,3,4−チアジアゾール、(p−ジメチルアミノフェニル)ピリジン、(p−ジエチルアミノフェニル)ピリジン、(p−ジメチルアミノフェニル)キノリン、(p−ジエチルアミノフェニル)キノリン、(p−ジメチルアミノフェニル)ピリミジン、(p−ジエチルアミノフェニル)ピリミジン等が挙げられる。
熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ピロガロール、カテコール、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、β−ナフトール等が挙げられる。
非イオン系界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤(1,1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−テトラフロロプロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフロロオクチルヘキシルエーテル、オクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナトリウム、1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフロロドデカン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロデカン等)、シリコーン系界面活性剤、ポリオキシエチレン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ペンタエリスリット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンペンタエリスリット脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類等)等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、アルキルスルホン酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、脂肪族アルコール硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩類、特殊高分子系界面活性剤等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩類、イミダゾリン誘導体類、アルキルアミン塩類等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン型化合物類、イミダゾリウム塩類、イミダゾリン類、アミノ酸類等が挙げられる。
可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等が挙げられる。
有機カルボン酸化合物としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、グリコール酸、アクリル酸、メタクリル酸などのモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルバリル酸、アコニット酸、安息香酸、フタル酸などのフェニル基に直接カルボキシル基が結合したカルボン酸、フェニル基から炭素結合を介してカルボキシル基が結合したカルボン酸類等が挙げられる。
有機カルボン酸無水物としては、無水酢酸、無水トリクロロ酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、無水n−オクタデシルコハク酸、無水5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、無水フタル酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、無水ナフタル酸等が挙げられる。
<着色組成物およびカラーフィルタの製造方法>
着色組成物は、分散剤(ブロック共重合体)、着色材、分散媒体、バインダー樹脂、必要に応じて架橋剤、光重合開始剤、他の添加剤等を混合することで調製できる。混合は、例えば、ペイントシェーカー、ビーズミル、ボールミル、ディゾルバー、ニーダー等の混合分散機を用いることができる。着色組成物は、混合後に濾過することが好ましい。
前記着色組成物は、アルカリ現像性を有することから、カラーフィルタ用として好適に使用することができる。
本発明のカラーフィルタは、前記着色組成物を用いて形成された着色層を備えるものである。カラーフィルタを製造する方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。まず、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂などの熱可塑性樹脂製シート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂などの熱硬化性樹脂シート、各種ガラスなどの透明基板上に、例えば、赤色の顔料が分散された本発明の着色組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶媒(分散媒体)を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ現像液(有機溶剤又は界面活性剤とアルカリ性化合物とを含む水溶液など)を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。その後、ポストベークすることにより、赤色の画素パターンが所定の配列で配置された画素アレイを形成する。次いで、緑色または青色の各着色組成物を用い、上記と同様にして、各着色組成物の塗布、プレベーク、露光、現像およびポストベークを行って、緑色の画素アレイおよび青色の画素アレイを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色および青色の三原色の画素アレイが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、本発明においては、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。また、赤色、緑色および青色の三原色の画素アレイを形成に用いる透明基板上には、ブラックマトリックスが設けられていてもよい。
着色組成物を基板に塗布する際には、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法等の適宜の塗布法を採用することができるが、特に、スピンコート法、スリットダイ塗布法を採用することが好ましい。
このようにして得られた画素パターン上に、必要に応じて保護膜を形成した後、透明導電膜(ITOなど)をスパッタリングにより形成する。透明導電膜を形成した後、更にスペーサーを形成してカラーフィルタとすることもできる。
本発明のカラーフィルタは、寸法精度等が高く、カラー液晶表示素子、カラー撮像管素子、カラーセンサー、有機EL表示素子、電子ペーパー等に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。また、各種物性測定は以下の機器により測定を行った。なお、略語の意味は下記のとおりである。
MMA:メチルメタクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート
M9EGM:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの付加モル数9)(商品名:ブレンマー(登録商標)PME−400、日油社製)
M4EGM:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの付加モル数4)(商品名:ブレンマー(登録商標)PME−200、日油社製)
PCL5:2−ヒドロキシエチルメタクリレートの5molカプロラクトン付加物(ダイセル化学社製、プラクセル(登録商標)FM5)
MAA:メタクリル酸
DMAEMA:2−(ジメチルアミノ)エチルメタクレート
DMAPMAm:N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド
BTEE:エチル−2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオネート
DBDT:ジブチルジテルリド
AIBN:2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)
ADVN:アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
Me2SO4:硫酸ジメチル
MePTSA:p−トルエンスルホン酸メチル
BzCl:塩化ベンジル
PMA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
MP:1−メトキシ−2−プロパノール
(重合率)
核磁気共鳴(NMR)測定装置(Bruker社製、型式:AVANCE500(周波数500MHz))を用いて、1H−NMRを測定(溶媒:重水素化クロロホルム、内部標準:テトラメチルシラン)した。得られたNMRスペクトルについて、モノマー由来のビニル基と、ポリマー由来のエステル側鎖のピークの積分比を求め、モノマーの重合率を算出した。
(重量平均分子量(Mw)および分子量分布(PDI))
高速液体クロマトグラフ(東ソー製、型式:HLC−8320)を用いて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めた。カラムはSHODEX KF−603(Φ6.0mm×150mm)(SHODEX社製)を1本、移動相に30mmol/L臭化リチウム−30mmol/L酢酸−N−メチルピロリドン溶液、検出器に示差屈折計を使用した。測定条件は、カラム温度を40℃、試料濃度を10mg/mL、試料注入量を10μL、流速を0.2mL/minとした。標準物質としてポリスチレン(分子量70,500、37,900、19,920、10,200、4,290、2,630、1,150)を使用して検量線(校正曲線)を作成し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を測定した。これらの測定値から分子量分布(PDI=Mw/Mn)を算出した。
(アミン価)
アミン価は、固形分1gあたりの塩基性成分と当量の水酸化カリウム(KOH)の質量で表したものである。測定試料をテトラヒドロフランに溶解し、電位差滴定装置(商品名:GT−06、三菱化学社製)を用いて、得られた溶液を0.1mol/L塩酸/2−プロパノール溶液で中和滴定した。滴定pH曲線の変曲点を滴定終点として次式によりアミン価(B)を算出した。
B=56.11×Vs×0.1×f/w
B:アミン価(mgKOH/g)
Vs:滴定に要した0.1mol/L塩酸/2−プロパノール溶液の使用量(mL)
f:0.1mol/L塩酸/2−プロパノール溶液の力価
w:測定試料の質量(g)(固形分換算)
(酸価)
酸価は、固形分1gあたりの酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムの質量を表したものである。測定試料をテトラヒドロフランに溶解し、指示薬としてフェノールフタレインエタノール溶液を数滴加え、0.1mol/L水酸化カリウム/エタノール溶液で中和滴定した。次式により酸価(A)を算出した。
A=56.11×Vs×0.1×f/w
A:酸価(mgKOH/g)
Vs:滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウム/エタノール溶液の使用量(mL)
f:0.1mol/L水酸化カリウム/エタノール溶液の力価
w:測定試料の質量(g)(固形分換算)
(ハロゲンアニオンの含有量)
試料調整は、次のようにして行った。4級化工程後の反応液約100mgを燃焼炉(商品名:AQF−2100H、三菱化学アナリテック製)に投入した。燃焼炉のヒーターは900℃(内側)、ガス流量をアルゴン200mL/min、酸素400mL/min、加湿用アルゴン100mL/min、燃焼炉滞在時間を15分とした。排気ガスを捕集器(商品名:AU−250、三菱化学アナリテック製)で捕捉した。吸収液に超純水を使用し、得られた吸水液35mLを、超純水を用いて50mLに希釈し試料溶液を調整した。
ハロゲンアニオンの含有量は、イオンクロマトグラフィー(商品名:DIONEX ICS−1600、Thermo Scientific製)を用いて測定した。カラムはIon Pac AS−12A(DIONEX製)、溶離液は陰イオン分析用溶離液(商品名:AS12A,DIONEX製)を使用した。測定条件は、試料注入量を25μL、流速を1.5mL/minとした。標準物質として塩素アニオン濃度0,5ppm、1ppm、2ppmの標準液を使用して検量線(校正曲線)を作成し、塩素アニオン濃度を算出した。
(加熱重量減少温度)
熱重量・示差熱同時測定装置(TG−DTA)(HITACHI社製、TG/DTA6300)を用いて測定した。測定試料は、測定前に温度130℃で1時間減圧乾燥した。測定条件は、試料質量約10mg、空気流入量200ml/min、昇温速度10℃/min、測定温度範囲40℃〜600℃とした。得られたTG曲線から試料質量が10%減少した温度を読み取り、これを加熱重量減少温度とした。
(粘度)
E型粘度計(商品名:TVE−22L、東機産業社製)を用い、コーンローター(1°34’×R24)のを使用して、25℃下、ローター回転数60rpmで粘度を測定した。測定は、調製後、40℃で1週間保管した着色組成物について行った。
(アルカリ現像性)
表面を洗浄した50mm×50mmのガラス板上に、スピンコーター(商品名:MS−A100、ミカサ社製)を用いて、2000rpm、10秒でカラーフィルタ用着色組成物の塗布膜を形成し、60℃で10分間乾燥し、塗布膜を形成したガラス板を50mm×10mmの形状にカットすることで試験片を調整した。次に、試験片の長手方向の上端部をディップコーター(商品名:DC4016、アイデン社製)に取り付け、試験片の長手方向の下端部から42.5mmまでの部分を水酸化カリウム水溶液(濃度:0.2質量%)に浸漬し、その試験片を0.22mm/sの速度で引き上げ、塗布膜が溶解するまでの距離を測定した。
下記式により現像時間(秒)を算出した。
T=X/0.22
T:現像時間(秒)
X:溶解までの距離
<4級化前共重合体の製造>
(No.1)
アルゴンガス導入管、撹拌機を備えたフラスコにMMA(99.9g)、BMA(64.8g)、EHMA(59.5g)、M9EGM(21.6g)、AIBN(0.74g)、PMA(163.8g)を仕込み、アルゴン置換後、BTEE(7.09g)、DBDT(2.50g)を加え、60℃で16時間反応させ、第1ブロックを重合した。重合率は98%であった。
反応液に、予めアルゴン置換したDMAEMA(87.8g)、AIBN(0.62g)、PMA(58.5g)の混合溶液を加え、60℃で20時間反応させ、第2ブロックを重合した。DMAEMAの重合率は99%であった。また、反応液に残存していた第1ブロック用のモノマーも重合し、第2ブロック中に取込まれた。これらの反応液に残存していた第1ブロック用のモノマーの重合率は100%であった。なお、共重合体中の各構造単位の含有率は、重合反応に用いたモノマーの仕込み比率および重合率から算出した。
反応終了後、反応液を、撹拌しているn−ヘプタン中に注いだ。析出したポリマーを吸引ろ過、乾燥することにより4級化前共重合体を得た。
(No.2〜5)
4級化前共重合体No.1の製造法と同様にして、4級化前共重合体No.2〜5を作製した。表1に、使用した原料モノマー、有機テルル化合物、有機ジテルルリド化合物、アゾ系重合開始剤、溶媒、反応条件、重合率を示した。なお、共重合体中の各構造単位の含有率は、重合反応に用いたモノマーの仕込み比率および重合率から算出した。
Figure 2019218547
(No.6)
アルゴンガス導入管、撹拌機を備えたフラスコに、MMA(4.23g)、BMA(2.74g)、EHMA(2.52g)、M9EGM(0.91g)、DMAPMAm(3.71g)、n−ドデカンチオール(0.28g)、PMA(21.0g)を仕込み、アルゴン置換後、78℃まで昇温した。その溶液を78℃に保ちながら、その溶液にMMA(8.45g)、BMA(5.48g)、EHMA(5.03g)、M9EGM(1.83g)、DMAPMAm(7.43g)、ADVN(0.85g)、n−ドデカンチオール(0.56g)、PMA(42.3g)を1.5時間かけて滴下した。滴下が終了してから60分後、温度を78℃に保ちながら、ADVN(0.11g)、PMA(2.0g)を加え1時間反応させた。さらにADVN(0.11g)、PMA(2.0g)を加え1時間反応させた。さらに、ADVN(0.11g)、PMA(2.0g)を加え1時間反応させた。さらに、ADVN(0.11g)、PMA(2.0g)を加え2時間反応させた。得られた反応溶液を室温に冷却し、4級化前共重合体No.6のPMA溶液を得た。不揮発分は34.9%であった。
(No.7)
DMAPMAmを、DMAEMAに変更したこと以外は、4級化前共重合体No.6の製造方法と同様にして、4級化前共重合体No.7を得た。不揮発分は35.4%であった。
Figure 2019218547
<共重合体の4級化工程>
4級化前共重合体をPMAもしくはPMA/MP混合溶媒(PMA:MP=1:1(質量比))に溶解させて、PMA溶液もしくはPMA/MP溶液を調製した。得られた4級化前共重合体のPMA溶液もしくはPMA/MP溶液をナスフラスコに入れた。この溶液に、硫酸ジメチル(東京化成製試薬)、p−トルエンスルホン酸メチル(東京化成製試薬)または塩化ベンジルを常温で撹拌しながら滴下した。その後、60℃で撹拌し反応させた。これを冷却して、4級化されたブロック共重合体の溶液を得た。表3、4に、4級化工程で使用した4級化剤、溶媒、および、反応条件を示した。表5、6に、4級化された共重合体の組成、Mw、PDI、アミン価、酸価を示した。
Figure 2019218547
Figure 2019218547
Figure 2019218547
Figure 2019218547
共重合体No.1〜7は、一般式(1)の構造単位を有さないAブロックと、一般式(1)の構造単位を有するBブロックとを有する。共重合体No.8〜12は、Bブロックの対アニオンが塩素イオンの場合である。これらの各共重合体について、4級化前重合体の組成が同じものを対比すると、Bブロックの対イオンが塩素イオンもの(共重合体No.8〜12)よりも、対イオンが式(2−1)または式(2−2)で表されるもの(共重合体No.1〜7)の方が、加熱重量減少温度が高く、耐熱性に優れている。
共重合体No.13および14は、ランダム共重合体であり、4級アンモニウム塩基の対イオンが硫酸イオンである。使用しているモノマーが同じである共重合体No.1と共重合体No.14とを対比すると、ブロック共重合体である共重合体No.1の方が加熱重量減少温度が高く、耐熱性に優れていることがわかる。
<着色組成物の製造>
(バインダー樹脂の製造)
アルゴンガス導入管、撹拌機を備えたフラスコに、MAA(20.0g)、BzMA(80.0g)、PMA(290.0g)を仕込み、アルゴン置換後、AIBN(1.5g)、n−ドデカンチオール(2.0g)、PMA(10.0g)を加え90℃まで昇温した。その溶液を90℃に保ちながら、その溶液にMAA(40.0g)、BzMA(160.0g)、AIBN(3.0g)、n−ドデカンチオール(4.0g)、PMA(25.0g)を1.5時間かけて滴下した。滴下が終了してから60分後、温度を110℃まで昇温し、AIBN(0.3g)、PMA(5.0g)を加えて1時間反応させ、さらにAIBN(0.3g)、PMA(5.0g)を加え1時間反応させ、さらにAIBN(0.3g)、PMA(5.0g)を加え1時間反応させた。
得られた反応溶液を室温に冷却し、PMA(120.0g)を加え、不揮発分40%のバインダー樹脂の溶液を得た。バインダー樹脂は、重量平均分子量(Mw)が14,760、分子量分布(PDI)が1.87、酸価が131mgKOH/gであった。
(着色組成物)
顔料8質量部、分散剤としての4級化された共重合体を4質量部、バインダー樹脂5質量部、PMA83質量部となるように配合した。この配合液に、0.3mmジルコニアビーズ560質量部を加え、ビーズミル(商品名:DISPERMAT CA、VMA−GETZMANN GmbH社製)にて2時間混合し十分に分散させ、分散後の顔料の平均粒子径が100nmであることを確認した。分散終了後、ビーズをろ別して着色組成物を得た。配合液の調整における顔料には、C.I.Pigment Blue 15:6(商品名:FASTOGEN BLUE EP、DIC社製)を用いた。配合液の調整における4級化された共重合体には、上記で製造された4級化されたブロック共重合体の溶液を用いた。配合液の調整におけるバインダー樹脂には上記で得られたバインダー樹脂の溶液を用いた。
(カラーフィルタ用着色組成物)
得られた着色組成物66質量部、バインダー樹脂8質量部、架橋剤(多官能性モノマー、商品名:NKエステル A−DPH(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、新中村化学工業社製)3質量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、東京化成工業社製)2質量部、PMA21質量部となる配合組成で、カラーフィルタ用着色組成物を調製した。カラーフィルタ用着色組成物を調製の調整におけるバインダー樹脂には、上記で得られたバインダー樹脂の溶液を用いた。
Figure 2019218547
Figure 2019218547
着色組成物No.1〜7を用いたカラーフィルタ用着色組成物は、分散剤として共重合体No.1〜7を含有する。これらのカラーフィルタ用着色組成物は、1週間後も粘度が低く、かつ、アルカリ現像性にも優れていた。特に、分散剤として、Aブロックが酸性基を有する共重合体No.2および3を用いたカラーフィルタ用着色組成物は、4級化率が低いにもかかわらずアルカリ現像性が一層優れていた。
着色組成物No.8〜12を用いたカラーフィルタ用着色組成物は、分散剤として共重合体No.8〜12を含有する。これらのカラーフィルタ用着色組成物は、1週間後も粘度が低い。なお、これらのカラーフィルタ用着色組成物は、共重合体No.8〜12の耐熱性が低いため、得られるカラーフィルタの耐熱性が低いと考えられる。
着色組成物No.13および14を用いたカラーフィルタ用着色組成物は、分散剤として共重合体No.13または14を含有する。これらのカラーフィルタ用着色組成物は、調製から1週間後にゲル化した。よって、共重合体No.13および14は、分散安定性が劣る。
本発明には以下の実施態様が含まれる。
(実施態様1)
AブロックとBブロックとを有し、前記Aブロックが、(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位を含み、かつ、Aブロック中の下記一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%未満であり、前記Bブロック中の下記一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%以上であることを特徴とするブロック共重合体。
Figure 2019218547
〔式(1)において、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい鎖状もしくは環状の炭化水素基を示す。R11、R12およびR13のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R14は、鎖状の2価の炭化水素基を示す。R15は、水素原子またはメチル基を示す。Z-は、一般式(2−1)または一般式(2−2)で表される対イオンを示す。
式(2−1)中、R21は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。
式(2−2)中、R22は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。〕
(実施態様2)
前記Bブロックが、さらに下記一般式(3)で表される構造単位を含む実施態様1に記載のブロック共重合体。
Figure 2019218547
〔式(3)において、R31およびR32は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい鎖状もしくは環状の炭化水素基を示す。R31およびR32は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R33は、鎖状の2価の炭化水素基を示す。R34は、水素原子またはメチル基を示す。〕
(実施態様3)
前記式(1)で表される構造単位の含有率が、前記Bブロック100質量%中において5質量%〜90質量%である実施態様1または2に記載のブロック共重合体。
(実施態様4)
前記式(3)で表される構造単位の含有率が、前記Bブロック100質量%中において10質量%〜95質量%である実施態様2または3のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様5)
前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーが、鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、環状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、芳香族基を有する(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、ラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、アルコキシ基を有する(メタ)アクリレート、含酸素ヘテロ環基を有する(メタ)アクリレート、酸性基を有する(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル酸よりなる群から選択される少なくとも1種の単量体である実施態様1〜4のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様6)
前記Aブロックが、下記一般式(7)で表される構造単位を含む実施態様1〜5のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
Figure 2019218547
〔一般式(7)において、n7は2〜150の整数を表す。R71は水素原子又は炭素数が1〜6のアルキル基を表す。R72は炭素数が1〜6のアルキレン基を表す。R73は水素原子またはメチル基を表す。〕
(実施態様7)
前記式(7)で表される構造単位の含有率が、前記Aブロック100質量%中において、5質量〜60質量%である実施態様6に記載のブロック共重合体。
(実施態様8)
前記Aブロックが、下記一般式(8)で表される構造単位を含む実施態様1〜7のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
Figure 2019218547
〔一般式(8)において、n8は1〜10の整数を表す。R81は炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。R82は炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。R83は水素原子またはメチル基を表す。〕
(実施態様9)
前記式(8)で表される構造単位の含有率が、前記Aブロック100質量%中において、5質量〜80質量%である実施態様8に記載のブロック共重合体。
(実施態様10)
前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位の含有率が、前記Aブロック100質量%中において80質量%以上である実施態様1〜9のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様11)
ブロック共重合体中のAブロックとBブロックとの質量比(Aブロック/Bブロック)が、50/50〜95/5である実施態様1〜10のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様12)
ブロック共重合体のアミン価が、10mgKOH/g〜200mgKOH/gである実施態様1〜11のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様13)
ブロック共重合体の酸価が、5mgKOH/g〜50mgKOH/gである実施態様1〜12のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様14)
A−B型ジブロック共重合体またはA−B−A型トリブロック共重合体である実施態様1〜13のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様15)
前記ブロック共重合体の分子量分布(PDI)が、2.2以下である実施態様1〜14のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様16)
前記ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が、3,000〜40,000である実施態様1〜15のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様17)
前記ブロック共重合体が、リビングラジカル重合により重合されたものである実施態様1〜16のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
(実施態様18)
実施態様1〜17のいずれか一項に記載のブロック共重合体を含有することを特徴とする分散剤。
(実施態様19)
カラーフィルタ用である実施態様18に記載の分散剤。
(実施態様20)
実施態様18または19に記載の分散剤、着色材、分散媒体およびバインダー樹脂を含有することを特徴とする着色組成物。
(実施態様21)
実施態様20に記載の着色組成物を用いて形成された着色層を備えることを特徴とするカラーフィルタ。
本発明のブロック共重合体は、着色組成物の着色材の分散剤として使用することができる。前記着色組成物は、カラーフィルタ用に好適に使用できる。前記カラーフィルタは、寸法精度等が高く、カラー液晶表示素子、カラー撮像管素子、カラーセンサー、有機EL表示素子、電子ペーパー等に好適に使用することができる。

Claims (16)

  1. AブロックとBブロックとを有し、
    前記Aブロックが、(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位を含み、かつ、Aブロック中の下記一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%未満であり、
    前記Bブロック中の下記一般式(1)で表される構造単位の含有率が5質量%以上であることを特徴とするブロック共重合体。
    Figure 2019218547
    〔式(1)において、R11、R12およびR13は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい鎖状もしくは環状の炭化水素基を示す。R11、R12およびR13のうち2つ以上が互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R14は、鎖状の2価の炭化水素基を示す。R15は、水素原子またはメチル基を示す。Z-は、一般式(2−1)または一般式(2−2)で表される対イオンを示す。
    式(2−1)中、R21は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。
    式(2−2)中、R22は、アルキル基もしくは芳香族基を示す。〕
  2. 前記Bブロックが、さらに下記一般式(3)で表される構造単位を含む請求項1に記載のブロック共重合体。
    Figure 2019218547
    〔式(3)において、R31およびR32は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい鎖状もしくは環状の炭化水素基を示す。R31およびR32は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。R33は、鎖状の2価の炭化水素基を示す。R34は、水素原子またはメチル基を示す。〕
  3. 前記式(1)で表される構造単位の含有率が、前記Bブロック100質量%中において5質量%〜90質量%である請求項1または2に記載のブロック共重合体。
  4. 前記式(3)で表される構造単位の含有率が、前記Bブロック100質量%中において10質量%〜95質量%である請求項2または3のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  5. 前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーが、鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、環状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、芳香族基を有する(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコール構造単位を有する(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、ラクトン変性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート、アルコキシ基を有する(メタ)アクリレート、含酸素ヘテロ環基を有する(メタ)アクリレート、酸性基を有する(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル酸よりなる群から選択される少なくとも1種の単量体である請求項1〜4のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  6. 前記(メタ)アクリル系ビニルモノマーに由来する構造単位の含有率が、前記Aブロック100質量%中において80質量%以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  7. ブロック共重合体中のAブロックとBブロックとの質量比(Aブロック/Bブロック)が、50/50〜95/5である請求項1〜6のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  8. ブロック共重合体のアミン価が、10mgKOH/g〜200mgKOH/gである請求項1〜7のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  9. A−B型ジブロック共重合体またはA−B−A型トリブロック共重合体である請求項1〜8のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  10. 前記ブロック共重合体の分子量分布(PDI)が、2.2以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  11. 前記ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が、3,000〜40,000である請求項1〜10のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  12. 前記ブロック共重合体が、リビングラジカル重合により重合されたものである請求項1〜11のいずれか一項に記載のブロック共重合体。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のブロック共重合体を含有することを特徴とする分散剤。
  14. カラーフィルタ用である請求項13に記載の分散剤。
  15. 請求項13または14に記載の分散剤、着色材、分散媒体およびバインダー樹脂を含有することを特徴とする着色組成物。
  16. 請求項15に記載の着色組成物を用いて形成された着色層を備えることを特徴とするカラーフィルタ。
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