JP2019218005A - 乗物用シート - Google Patents

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英樹 藤澤
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俊 藤代
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Abstract

【課題】ダブルフラット型の格納構造を備えた乗物用シートのリクライニングアジャスタの簡素化を図ること。【解決手段】シートバック2をフロアCF上のベース5に対して背凭れ使用位置B1と前倒れ位置とに角度調整可能に連結するリクライニングアジャスタRと、シートクッション3をベース5に対して着座使用位置C1と後退位置とに展開格納可能に連結する展開格納機構Mと、を有するシート1である。リクライニングアジャスタRが、シートバック2の右サイド部をベース5に対して連結するラウンドリクライナ7と、シートバック2の左サイド部をベース5に対してラウンドリクライナ7と同軸回りに回転自在にピン接合するジョイントピン8と、ベース5に設けられてシートバック2の左サイド部に形成された凹部2A2内にロックピン12Bを入り込ませて左サイド部の回転をロックするバックロック機構10と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートバックを乗物ボデー上のベースに対して背凭れ使用位置と前倒れ位置とに角度調整可能に連結するリクライニングアジャスタと、シートクッションをベースに対して着座使用位置と後退位置とに展開格納可能に連結する展開格納機構と、を有する乗物用シートに関する。
従来、乗物用シートにおいて、シートバックを使用位置から前倒れ回転させつつ、シートクッションを後下側へ落とし込む形にスライドさせて、これらを平坦状を成す形に格納することのできるダブルフラット型の格納構造を備えたものが知られている(特許文献1)。
特開2011−42265号公報
上記従来技術では、シートバックがロック機能を備えたリクライナを介してフロア上のベースに両サイド部が連結された構成となっているため、構造が大掛かりとなっている。本発明が解決しようとする課題は、ダブルフラット型の格納構造を備えた乗物用シートのリクライニングアジャスタの簡素化を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックを乗物ボデー上のベースに対して背凭れ使用位置と前倒れ位置とに角度調整可能に連結するリクライニングアジャスタと、シートクッションをベースに対して着座使用位置と後退位置とに展開格納可能に連結する展開格納機構と、を有する乗物用シートである。リクライニングアジャスタが、シートバックの一方のサイド部をベースに対してシート幅方向に延びる軸回りに回転可能かつロック可能に連結するリクライニング装置と、シートバックの他方のサイド部をベースに対してリクライニング装置と同軸回りに回転自在にピン接合するジョイントピンと、ベースに設けられて他方のサイド部に形成された被係合部に係合部を係合させて他方のサイド部の回転をロックするバックロック機構と、を有する。
この第1の発明によれば、シートクッションの後方格納と共にシートバックを前倒しするダブルフラット型の格納構造を備えた乗物用シートにおいて、シートバックの一方のサイド部にはリクライニング装置を設ける一方で、他方のサイド部には係合部を出し入れさせる簡素なバックロック機構を設ける構成とすることで、リクライニングアジャスタを合理的に簡素化することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。バックロック機構が、シートクッションの後退移動に伴いシートクッションにより押し動かされて係合部を被係合部との係合から外すようにリンク運動するリンク機構から成る。
この第2の発明によれば、バックロック機構の解除操作を行う機構を、シートクッションの後退移動の動きを利用した合理的な構成とすることができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。リンク機構が、シートクッションの後退移動に伴いシートクッションに設けられたキックピンにより押し回されるトリガリンクと、係合部を備えて常時は係合部を被係合部に係合させる方向に付勢されトリガリンクが押し回される回転により係合部を被係合部との係合から外す形に押し回される操作リンクと、を有する。
この第3の発明によれば、リンク機構を、シートクッションの後退移動の動きにより押し回されるトリガリンクと、トリガリンクにより押し回される係合部を備えた操作リンクと、を組み合わせた簡素な構成とすることができる。
第4の発明は、上述した第3の発明において、次の構成とされているものである。リンク機構が、更に、トリガリンクの押し回される回転によりトリガリンクにより押し回されて付勢によりトリガリンクに掛け合わされてトリガリンクを押し回された回転位置に保持する保持リンクを有する。
この第4の発明によれば、トリガリンクに付勢により掛け合わされる保持リンクによって、シートバックをロック解除した状態に保持する機構を簡素に構成することができる。
第5の発明は、上述した第4の発明において、次の構成とされているものである。トリガリンクが、シートクッションの後退位置からの展開移動に伴いキックピンにより逆回転方向の押圧力を受ける被押圧部を有する。保持リンクが、被押圧部に掛けられる逆回転方向の押圧力によりトリガリンクを摩擦力に抗して掛け合わせ状態から外す逃がし構造を有する。
この第5の発明によれば、保持リンクによるトリガリンクの解除保持状態を、シートクッションを後退位置から戻す動きを利用して合理的に外すことができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 乗物用シートの格納状態を表した斜視図である。 乗物用シートを展開状態に戻した状態を表した斜視図である。 乗物用シートの骨格構造を表した斜視図である。 図4を反対側から見た斜視図である。 乗物用シートの骨格構造の側面図である。 図6のVII部拡大図である。 図6の展開状態から格納操作レバーを引き上げた状態を表した側面図である。 図8のIX部拡大図である。 図8の解除操作によりシートクッションが後退してバックロック機構が解除された状態を表した側面図である。 図10のXI部拡大図である。 図10の解除動作によりシートバックが前倒れした状態を表した側面図である。 図12のXIII部拡大図である。 図12の動作の進行により乗物用シートが格納状態に切り換えられた状態を表した側面図である。 図14のXV部拡大図である。 図14の格納状態からシートバックが背凭れ使用位置へと引き上げられてロックされた状態を表した側面図である。 図16のXVII部拡大図である。 図16の操作後にシートクッションが引き出されてバックロック機構の解除保持状態が解かれた状態を表した側面図である。 図18のXIX部拡大図である。 図18の解除動作によりバックロック機構がロック状態へと切り換えられた状態を表した側面図である。 図20のXXI部拡大図である。 図20の動作の進行によりシートクッションが着座使用位置へと戻されてロックされた状態を表した側面図である。 図22のXXIII部拡大図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《シート1の基本構成について》
始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図23を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」と示す場合には、シート1の左右方向を指し、「シート前後方向」と示す場合には、シート1の前後方向を指し、「シート高さ方向」と示す場合には、シート1の上下方向を指すものとする。
図1に示すように、本実施例のシート1は、3列シートを備えた自動車の最後列目の右側座席として構成されている。上述したシート1は、着座乗員の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れ部となるヘッドレスト4と、を備える。上述したシートバック2とシートクッション3とは、それぞれ、車両のフロアCF上に設置されたベース5に連結されて支持されている。ヘッドレスト4は、シートバック2の上部に装着されて支持されている。ここで、上述したフロアCFが本発明の「乗物ボデー」に相当する。
上述したシート1は、図1に示すように、着座使用が可能な展開状態P1とされている時には、シートバック2が直立姿勢よりも僅かに後傾した背凭れ使用位置B1の状態に保持されると共に、シートクッション3がシートバック2の前下側の位置で前上がり状の倒伏姿勢を成す着座使用位置C1の状態に保持されるようになっている。また、上述したシート1は、着座使用されない不使用時には、シートバック2の背裏部に設けられた格納操作レバー6の引き上げ操作によって、シートバック2とシートクッション3とを平坦状を成す形に格納することができるようになっている。
具体的には、上述したシート1は、上述した格納操作レバー6の引き上げ操作(丸付き数字1)によって、上述したシートクッション3の着座使用位置C1での固定状態が解かれて、シートクッション3がベース5との間で構成された展開格納機構Mによりその後部側に位置する車両のラゲージフロアLFの下側に潜り込む後退位置C2へと付勢により引き込まれるようになっている(丸付き数字2)。
そして、上述したシート1は、上記の操作に伴って、シートバック2の背凭れ使用位置B1での固定状態も解かれて、シートバック2を手動操作により上述したシートクッション3の移動により空けられた前倒れ位置B2へと倒し込むことができるようになっている(丸付き数字3)。上記の一連の動作によって、シート1は、図2に示すように、ラゲージフロアLFと平坦状の形を成す格納状態P2へと切り換えられて、ラゲージフロアLFを拡大した状態をとることができるようになっている。
また、上記格納状態P2とされたシート1を元に戻すには、図3に示すように、先ず、使用者が前倒れ位置B2(図2参照)にあるシートバック2を手動操作により後側に起し上げるように操作する(丸付き数字4)。それにより、シートバック2が格納前の背凭れ使用位置B1に達したところでロックされて位置固定された状態となる。次に、使用者がラゲージフロアLF下の後退位置C2にあるシートクッション3の前部に手を掛けてシートクッション3を手動操作により前側に引き出すように操作する(丸付き数字5)。
それにより、シートクッション3が格納前の着座使用位置C1に達したところでロックされて位置固定された状態となる。以上の操作により、シート1が着座使用可能な展開状態P1へと戻された形となって保持される。
ところで、上述したシート1は、図4〜図5に示すように、そのシートバック2の骨格を成すバックフレーム2Aが、シートバック2の外周縁部に沿った形を成す略枠状に組まれた構成とされている。また、シートクッション3の骨格を成すクッションフレーム3Aも同様に、シートクッション3の外周縁部に沿った形を成す略枠状に組まれた構成とされている。そして、上述したバックフレーム2Aは、その右側のサイドフレーム2A1の下端部が、回転止め可能な回転軸装置として機能する略円板形状のラウンドリクライナ7を介して、車両のフロアCF上に設置されたベース5に連結されている。
上述したベース5は、左右一対のシート前後方向に長尺状に延びるパネル材により形成されており、右側のパネル材の立板部分に上述したシートバック2の右側のサイドフレーム2A1の下端部が、ラウンドリクライナ7を介して連結されている。上述したラウンドリクライナ7は、前述した格納操作レバー6と不図示のケーブルを介して繋がれており、同格納操作レバー6が操作される前の常時は、バックフレーム2Aのベース5に対する回転をロックした状態として保持されるようになっている。そして、上述したラウンドリクライナ7は、上述した格納操作レバー6が引き上げられる操作によって、上述したロック状態が解除されるようになっている。
ここで、上述したラウンドリクライナ7が、本発明の「リクライニング装置」に相当する。なお、上述したラウンドリクライナ7の具体的な構成については、特開2017−210022号公報等の文献に開示された公知の構成と略同一の構成となっているため、詳細な説明を省略することとする。
また、上述したバックフレーム2Aの左側のサイドフレーム2A1の下端部は、シート幅方向に軸を向けるジョイントピン8を介して上述したベース5の左側のパネル材の立板部分に回転自在にピン接合されている。上述したジョイントピン8は、上述したラウンドリクライナ7の回転軸線と同軸線上の位置に並んで設けられており、上述したラウンドリクライナ7と同軸回りにバックフレーム2Aをシート前後方向に回動させられる状態に支持する構成とされている。上記のようにバックフレーム2Aが片側でのみラウンドリクライナ7を介してベース5に連結された構成とされていることにより、シート1の全体構造の簡素化及び省スペース化が図られている。
また、上述したバックフレーム2Aの左側のサイドフレーム2A1と同側のベース5のパネル材の立板部分との間には、左側のサイドフレーム2A1が背凭れ使用位置B1にある時に左側のサイドフレーム2A1の回転をロックすることが可能なバックロック機構10が設けられている。このバックロック機構10により、バックフレーム2Aは、上述したラウンドリクライナ7により背凭れ使用位置B1にロックされる時に、その左サイドの回転もロックされることで、車両の衝突発生時に受けるシート前後方向の大荷重に耐えることの可能な高い構造強度を備えた構成とされている。
上述したバックロック機構10は、詳しくは後述するが、丸棒状のロックピン12Bをバックフレーム2Aの左側のサイドフレーム2A1の下端部に形成された凹部2A2内に入り込ませてバックフレーム2Aの回転をロックするという簡素な構成とされて、構造全体を煩雑化させない構成とされている。しかしながら、上述したバックロック機構10は、シートクッション3が格納される動きや展開される動きに連動して、バックフレーム2Aのロック状態を解いたり再ロックさせたりすることが可能な高い機能性を備えた構成とされている。ここで、上述したロックピン12Bが本発明の「係合部」に相当し、凹部2A2が本発明の「被係合部」に相当する。
このように、上述したシート1は、上述したシートバック2をベース5に対して角度調整可能に連結するリクライニングアジャスタRが、右側ではラウンドリクライナ7で構成され、左側ではジョイントピン8とバックロック機構10との組み合わせから成る構成とされている。
クッションフレーム3Aは、その前端側の左右両サイド部が、それぞれ、シート幅方向に延びる軸回りに回転するフロントリンク3Bを介して、上述したベース5の左右のパネル材の立板部分に連結されている。上述した各フロントリンク3Bは、それぞれ、それらの上端部が、シート幅方向に軸を向ける連結ピン3B1により、上述したクッションフレーム3Aの前端側の左右両サイド部に回転自在にピン接合されている。また、上述した各フロントリンク3Bは、それらの下端部が、同じくシート幅方向に軸を向ける連結ピン3B2により、上述したベース5の左右のパネル材の立板部分に回転自在にピン接合されている。
上記連結により、クッションフレーム3Aは、上述した各フロントリンク3Bが下端側の連結ピン3B2の回りにシート前後方向に起倒回転する動きに伴って、図6に示す着座使用位置C1と図14に示す後退位置C2とに切り換えられる構成とされている。上述した各フロントリンク3Bは、図6に示すように、クッションフレーム3Aを着座使用位置C1の状態とする時には、直立姿勢よりも僅かに前傾した角度姿勢をとるようになっている。また、上述した各フロントリンク3Bは、図13に示すように、クッションフレーム3Aを後退位置C2の状態とする時には、後下がり状の角度姿勢をとるようになっている。
上述した各フロントリンク3Bは、それぞれ、それらの上端部とクッションフレーム3Aとの間に不図示のバネが掛着されており、常時、後回りに回転する方向のバネ付勢力が掛けられた構成とされている。上記バネ付勢力により、各フロントリンク3Bは、図6で上述した着座使用位置C1にある状態から後述する各クッションロック機構20のロックが解除されることにより、付勢により図13に示す後退位置C2へと後回りに倒し込まれるようになっている。
また、図4〜図5に示すように、上述したクッションフレーム3Aは、その後端側の左右両サイド部が、それぞれ、各サイド部からシート幅方向の外側に延びるスライドピン3Cを介して、上述したベース5の左右のパネル材の立板部分に形成されたシート前後方向に長尺状に延びる各ガイド孔5A内にシート前後方向にスライド可能となる状態に組み付けられている。上記組み付けにより、クッションフレーム3Aは、上述した各スライドピン3Cがベース5の各ガイド孔5A内をシート前後方向にスライドする動きに伴って、図6に示す着座使用位置C1と図13に示す後退位置C2とに切り換えられる構成とされている。
上述した各フロントリンク3Bのリンク運動に伴って各スライドピン3Cがベース5の各ガイド孔5A内をスライドして、シートクッション3が格納されたり展開されたりする機構が、上述した展開格納機構Mとなっている。
上述した各スライドピン3Cは、図6に示すように、クッションフレーム3Aを着座使用位置C1の状態とする時には、各ガイド孔5A内の前端に位置して、ベース5の各パネル材の立板部分に設けられた各クッションロック機構20によりロックされた状態として保持されるようになっている。これらクッションロック機構20の具体的な構成については、後に詳述することとする。
また、上述した各スライドピン3Cは、図13に示すように、上述した各クッションロック機構20によるロックが解除されてクッションフレーム3Aを後退位置C2の状態とする時には、各ガイド孔5A内の後端領域に位置するようになっている。ここで、上述した各スライドピン3Cが、それぞれ、本発明の「キックピン」に相当する。
以下、図4〜図5で上述したバックロック機構10及び左右のクッションロック機構20の具体的な構成について、詳しく説明していく。先ず、左右のクッションロック機構20の具体的な構成について説明する。なお、各クッションロック機構20は、互いに左右対称な構成を備えた略同一の構成とされているため、以下ではこれらを代表して、左側のクッションロック機構20の構成について詳しく説明することとする。
《クッションロック機構20の構成について》
すなわち、図7に示すように、クッションロック機構20は、ベース5のパネル材の立板部分に上下に並んで設けられたフック21とカム22とによって構成されている。上述したフック21は、シート幅方向に軸を向ける連結ピン21Aにより、上述したベース5のパネル材の立板部分に回転自在にピン接合された状態に連結されている。また、カム22も同様に、シート幅方向に軸を向ける連結ピン22Aにより、上述したベース5のパネル材の立板部分に回転自在にピン接合された状態に連結されている。
上述したフック21には、その外周部に、径方向の外側に略U字状に突出する受入部21Bと、径方向の外側に角状に突出する角部21Cと、が周方向の異なる位置に並んで形成されている。上述したフック21には、上述したベース5のパネル材の立板部分との間に不図示のバネが掛着されている。それにより、上述したフック21には、常時、連結ピン21Aを中心とする図示時計回り方向(後回り方向)のバネ付勢力が掛けられた状態とされている。
上記バネ付勢力により、フック21は、その後述するカム22との係合が外された自由状態時には、図11に示すように、その角部21Cがベース5に結合されたブラケット5Bの係止片5B1に当接する位置まで図示時計回り方向(後回り方向)に回転して係止された状態として保持されるようになっている。上記の係止状態では、フック21は、その受入部21Bの後側のアーム部位をガイド孔5Aの下側に退かせ、かつ、受入部21Bの前側のアーム部位をガイド孔5A内に左側から臨ませる姿勢状態として保持されるようになっている。
上述したフック21は、図23に示すように、前述したガイド孔5A内をスライドするスライドピン3Cが後側から前側へとスライドしてくることにより、同ガイド孔5A内に臨む受入部21Bの前側のアーム部位にスライドピン3Cが押し当てられて、スライドピン3Cの前方移動に伴って全体がバネ付勢力に抗して図示反時計回り方向(前回り方向)に押し回されるようになっている。上記の回転移動により、フック21は、その受入部21Bの後側のアーム部位をスライドピン3Cの後側に回し込んで、スライドピン3Cをガイド孔5Aの前端との間に挟み込んだ姿勢状態へと切り換えられるようになっている。
そして、上記フック21は、上記押し回された回転位置にて、カム22が係合して、同カム22により回転がロックされた状態として保持されるようになっている。上記回転ロックにより、フック21は、スライドピン3Cをガイド孔5Aの前端位置に保持して、クッションフレーム3Aを着座使用位置C1の状態に保持するようになっている。
カム22は、図7に示すように、その外周面上の一部領域に、回転中心となる連結ピン22Aからの半径寸法が図示時計回り方向に湾曲状に増大していく追い込み面22Bを有した構成とされている。上述したカム22も、上述したベース5のパネル材の立板部分との間に不図示のバネが掛着されており、常時、連結ピン22Aを中心とする図示反時計回り方向(前回り方向)のバネ付勢力が掛けられた状態とされている。
上記バネ付勢力により、カム22は、上述したフック21が図7及び図23に示すように上述したスライドピン3Cの後側に受入部21Bの後側のアーム部位を回し込んだ姿勢状態となる時には、その図示反時計回り方向(前回り方向)の付勢回転に伴って、その追い込み面22Bをフック21に設けられた被押圧ピン21Dに下側から押し付けて、同フック21を図示反時計回り方向(前回り方向)に追い込む形に押し回すようになっている。そして、上記カム22は、その追い込み面22Bに設定された被押圧ピン21Dとの当たり角(圧力角)により、上記追い込んだフック21を逆戻りさせないように食い止めながら、上記追い込み方向に押し回すようになっている。
上記追い込みにより、フック21は、最終的には、その受入部21Bの後側のアーム部位とガイド孔5Aの前端との間にスライドピン3Cを押し挟んだ回転姿勢とされて上記カム22により位置保持されるようになっている。上述したカム22は、図1で前述した格納操作レバー6と不図示のケーブルを介して繋がれており、図8に示すように、格納操作レバー6が引き上げられる操作に伴って、上記のバネ付勢力に抗して図示時計回り方向(後回り方向)に回転操作されるようになっている。
上記操作により、カム22は、その追い込み面22Bがフック21の被押圧ピン21Dとの当接状態から外される回転位置まで回されて、フック21との係合状態から外されるようになっている。それにより、図10〜図11に示すように、上記カム22によるフック21の回転ロック状態が解除されて、フック21が上述したバネ付勢力の作用により図示時計回り方向(後回り方向)に回転して、スライドピン3Cが受入部21Bの前側のアーム部位により後側に押し出される形に開放されるようになっている。以上が、クッションロック機構20の全体構成となっている。
《バックロック機構10の構成について》
続いて、バックロック機構10の構成について説明する。すなわち、図7に示すように、バックロック機構10は、左側のベース5のパネル材の立板部分に回転可能にピン接合された状態に連結されたトリガリンク11と操作リンク12と保持リンク13とから成るリンク機構10Aによって構成されている。
上述したトリガリンク11は、シート幅方向に軸を向ける連結ピン11Aにより、上述したベース5のパネル材の立板部分に回転自在にピン接合された状態に連結されている。また、操作リンク12も同様に、シート幅方向に軸を向ける連結ピン12Aにより、上述したベース5のパネル材の立板部分に回転自在にピン接合された状態に連結されている。また、保持リンク13も同様に、シート幅方向に軸を向ける連結ピン13Aにより、上述したベース5のパネル材の立板部分に回転自在にピン接合された状態に連結されている。
上述したトリガリンク11は、中央部に連結ピン11Aが通される略Y字状のリンク形状を成している。詳しくは、上述したトリガリンク11は、上述した連結ピン11Aの通される中央部から下方に延びる操作アーム11Bと、上記中央部から前斜め上方に延びる前アーム11Cと、上記中央部から後斜め上方に延びる後アーム11Dと、を有する略Y字状のリンク形状に形成されている。上述したトリガリンク11には、上述したベース5のパネル材の立板部分との間に不図示のバネが掛着されている。それにより、上述したトリガリンク11には、常時、連結ピン11Aを中心とする図示反時計回り方向(前回り方向)のバネ付勢力が掛けられた状態とされている。
上記バネ付勢力により、トリガリンク11は、その自由状態時には、その下方に延びる操作アーム11Bがベース5に切り起こし形成された係止片5Dに当接する位置まで図示反時計回り方向(前回り方向)に回転して係止された状態として保持されるようになっている。上記の係止状態では、トリガリンク11は、その前アーム11Cをガイド孔5Aの下側に退かせ、かつ、後アーム11Dをガイド孔5A内に左側から臨ませる姿勢状態として保持されるようになっている。
上述したトリガリンク11は、図11に示すように、前述したガイド孔5A内をスライドするスライドピン3Cが前側から後側へとスライドしてくることにより、同ガイド孔5A内に臨む後アーム11Dにスライドピン3Cが押し当てられて、スライドピン3Cの後方移動に伴って全体がバネ付勢力に抗して図示時計回り方向(後回り方向)に押し回されるようになっている。上記の回転移動により、トリガリンク11は、その操作アーム11Bにより後述する操作リンク12の被操作ピン12Cを下側から蹴り上げて、同操作リンク12に設けられたロックピン12Bをバックフレーム2Aの凹部2A2から下側へ外し出すようになっている。
また、上記の回転移動に伴って、トリガリンク11は、その後アーム11Dに設けられた被掛ピン11Eにより後述する保持リンク13の掛爪13Bの傾斜した上面に上側から押圧力を掛けて、同保持リンク13をバネ付勢力に抗して一旦後側へと押し回すようになっている。そして、上述したトリガリンク11は、上記の回転の進行により、図13に示すように、上述した被掛ピン11Eが保持リンク13の掛爪13Bを下側に乗り越えて、それにより保持リンク13の回転が戻される動きに伴って、上述した被掛ピン11Eの上側に保持リンク13の掛爪13Bが回し込まれるようになっている。
上記掛爪13Bの回し込みにより、トリガリンク11は、その戻り回転が規制された状態に保持されるようになっている。上記戻り回転が規制された状態では、トリガリンク11は、その後アーム11Dをガイド孔5Aの下側に退かせ、かつ、前アーム11Cをガイド孔5A内に左側から臨ませる姿勢状態として保持されるようになっている。それにより、トリガリンク11は、図19に示すように、前述したガイド孔5A内をスライドするスライドピン3Cが後側から前側へとスライドしてくることにより、同ガイド孔5A内に臨む前アーム11Cにスライドピン3Cが押し当てられて、スライドピン3Cの前方移動に伴って全体が保持リンク13の掛爪13Bにより回転規制された方向(図示反時計回り方向(前回り方向))へと押し込まれるようになっている。ここで、上述した前アーム11Cが本発明の「被押圧部」に相当する。
しかし、上記のようにスライドピン3Cを手動操作によって前移動させるような大きな力が掛けられる際には、保持リンク13の掛爪13Bは、その被掛ピン11Eに上側から当てられる下面に設定された被掛ピン11Eとの当たり角(圧力角)により、被掛ピン11Eを摩擦力に抗して掛け合わせ状態から外すように逃がすことができるようになっている。
したがって、上記スライドピン3Cの前方移動に伴って、トリガリンク11が保持リンク13の掛爪13Bとの掛け合わせ状態から外されて、バネ付勢力により図示反時計回り方向(前回り方向)へと戻されていくようになっている。ここで、上述したトリガリンク11を掛け合わせ状態から逃がせる状態に掛け合わせられるする掛爪13Bの構造が、本発明の「逃がし部」に相当する。
そしてそれに伴って、操作リンク12も、バネ付勢力により元の状態へと戻されて、ロックピン12Bをバックフレーム2Aの凹部2A2内へと入り込ませて、バックフレーム2Aの回転をロックした状態へと復帰する。上述したトリガリンク11は、上記バネ付勢力により図示反時計回り方向(前回り方向)へと回されることにより、その下方に延びる操作アーム11Bが先の係止片5Dに当接して係止される位置まで戻されて、後アーム11Dをガイド孔5A内に左側から臨ませた初期位置の状態に戻されて保持されるようになっている。
ここで、上述したロックピン12Bを入り込ませるバックフレーム2Aの凹部2A2は、丸棒状のロックピン12Bの直径よりも広い凹み幅を有して構成されている。上記構成により、バックフレーム2Aは、その凹部2A2内にロックピン12Bを入り込ませた状態で、不図示のリクライニングレバーの操作により反対側のラウンドリクライナ7のロックの解除操作を行うことにより、上記ロックピン12Bを凹部2A2内で相対移動させられる角度範囲内において背凭れ角度の調節を行える構成とされている。
上記ロックピン12Bは、バックフレーム2Aが少なくとも直立角度となるまでの間に凹部2A2の前面に当接して、バックフレーム2Aがラウンドリクライナ7によりロックされた時の後側からの大荷重入力に伴う前倒れ回転を規制することができるようになっている。
操作リンク12は、図7に示すように、上述した連結ピン12Aの通された部分から前方に延びるリンク形状とされて、その延びた先の端部にシート幅方向に延びるロックピン12Bが設けられた構成とされている。上述したロックピン12Bは、上述したベース5のパネル材の立板部分に形成された円弧状に延びる長孔5C内に通された状態とされている。上述した長孔5Cは、操作リンク12の回転中心となる連結ピン12Aのまわりに湾曲した円弧形状に形成されている。上記構成により、操作リンク12は、上述したロックピン12Bが長孔5Cの形成領域内を移動可能とされる範囲内において回転可能とされた構成とされている。
また、上述した操作リンク12は、その連結ピン12Aの通された部分から後方にも僅かに延びるリンク形状とされて、同部分にもシート幅方向に延びる被操作ピン12Cが設けられた構成とされている。そして、上述した操作リンク12には、上述したベース5のパネル材の立板部分との間に不図示のバネが掛着されている。それにより、上述した操作リンク12には、常時、連結ピン12Aを中心とする図示時計回り方向(後回り方向)のバネ付勢力が掛けられた状態とされている。
上記バネ付勢力により、操作リンク12は、その自由状態時には、図示時計回り方向(後回り方向)に回転して、上述したロックピン12Bをバックフレーム2Aの凹部2A2内に下側から入り込ませて、バックフレーム2Aの回転をロックした状態として保持されるようになっている。上述した操作リンク12は、図11に示すように、上述したスライドピン3Cの後方移動によってトリガリンク11が押し回されることにより、その被操作ピン12Cがトリガリンク11の操作アーム11Bによって下側から蹴り上げられる形に押圧されて、上述したバネ付勢力に抗して図示反時計回り方向(前回り方向)へと押し回される。
それにより、操作リンク12は、そのロックピン12Bをバックフレーム2Aの凹部2A2内から下側へと外し出して、バックフレーム2Aの回転ロック状態を解除した状態へと切り換えられるようになっている。上述した操作リンク12は、図21に示すように、そのトリガリンク11により下側から蹴り上げられていた操作状態が解かれることにより、上述したバネ付勢力により再びロックピン12Bをバックフレーム2Aの凹部2A2内へと入り込ませて、バックフレーム2Aの回転をロックした状態へと戻されるようになっている。
保持リンク13は、図7に示すように、上述した連結ピン13Aの通された部分から上方に延びるリンク形状とされて、その延びた先の端部に前方へ先細り状に延びる爪形状の掛爪が形成された構成とされている。上述した保持リンク13には、上述したベース5のパネル材の立板部分との間に不図示のバネが掛着されている。それにより、上述した保持リンク13には、常時、連結ピン13Aを中心とする図示反時計回り方向(前回り方向)のバネ付勢力が掛けられた状態とされている。
上記バネ付勢力により、保持リンク13は、その自由状態時には、図示反時計回り方向(前回り方向)に回転して、その連結ピン13Aの通された部分から下方に延びる当接片13Cが、ベース5に切り起こし形成された係止片5Eに当接する位置にて係止された状態として保持されるようになっている。上記の係止状態では、保持リンク13は、上述した掛爪の形成された上方に延びるリンク形状を略真っ直ぐ上方に向けた姿勢状態として保持されるようになっている。
上述した保持リンク13は、図11に示すように、上述したスライドピン3Cの後方移動によってトリガリンク11が押し回されることにより、その掛爪がトリガリンク11の被掛ピン11Eによって上側から押し付けられて、上述したバネ付勢力に抗して図示時計回り方向(後回り方向)へと押し回される。そして、上述した保持リンク13は、図13に示すように、上記の回転の進行によって上述した被掛ピン11Eが保持リンク13の掛爪を下側に乗り越えることにより、そのバネ付勢力により上述した掛爪が被掛ピン11Eの上側に回し込まれる形に回転してトリガリンク11の戻り回転を規制した状態として保持するようになっている。
《シート1の格納動作について》
次に、図6〜図15を参照しながら、上述したシート1を展開状態P1から格納状態P2へと切り換える際の各部の動作について説明する。すなわち、先ず、上述したシート1が図6〜図7に示すように着座使用可能な展開状態P1とされているものとする。上記の状態では、ラウンドリクライナ7及びバックロック機構10がロック状態とされていると共に、左右のクッションロック機構20もロック状態とされて、シートバック2及びシートクッション3の姿勢が位置固定された状態として保持されている。
上記の状態から、図8に示すように、シートバック2の背裏部に設けられた格納操作レバー6が引き上げ操作されると、図9に示すように、ラウンドリクライナ7及び左右のクッションロック機構20のロック状態が解除される。しかし、バックロック機構10は解除されないため、先ず、図10に示すように、シートクッション3が左右のフロントリンク3Bのバネ付勢に伴う後倒れ回転によって、左右のスライドピン3Cをベース5の各ガイド孔5Aに沿って後下側へとスライドさせながら後退移動していく。
そして、上記シートクッション3の後退移動の途中で、図11に示すように、左側のスライドピン3Cがバックロック機構10のトリガリンク11に当たって、同トリガリンク11を後側に押し回す。それにより、ロックピン12Bがバックフレーム2Aの凹部2A2内から外し出されて、バックロック機構10によるシートバック2のロック状態が解除される。
したがって、図12に示すように、先に引き上げ操作した格納操作レバー6の引き上げ操作状態を保ちながら、同格納操作レバー6を把持する手の力によってシートバック2をそのまま前に倒し込むように操作することにより、シートバック2が前倒れ位置B2へと倒し込まれる。その時のバックロック機構10及び各クッションロック機構20の状態は図13に示す通りである。
そして、それと共に、図14に示すように、シートクッション3もラゲージフロアLF下の後退位置C2へと格納されて、シート1が格納状態P2に切り換えられた状態となる。その時のバックロック機構10及び各クッションロック機構20の状態は図15に示す通りである。
《シート1の展開動作について》
次に、図16〜図23を参照しながら、上述したシート1を図14で上述した格納状態P2から展開状態P1へと切り換える際の各部の動作について説明する。すなわち、先ず、上述したシート1が図14に示す格納状態P2とされているところから、図16に示すようにシートバック2を背凭れ使用位置B1まで起こし上げるように操作する。
上記操作により、ラウンドリクライナ7がバネ付勢力によりロック作動して、シートバック2の背凭れ角度を背凭れ使用位置B1に固定したロック状態へと切り換えられる。しかし、図17に示すように、バックロック機構10はロック作動せず解除状態のまま保持される。
次に、図18に示すように、シートクッション3を前側に引き出すように操作する。上記操作により、図19に示すように、左側のスライドピン3Cがバックロック機構10のトリガリンク11に当たって、同トリガリンク11を前側に押し回す。それにより、図20に示すようにシートクッション3が引き続き前側へと引き出される一方で、図21に示すようにロックピン12Bの解除保持状態が解かれて、ロックピン12Bがバネ付勢力によりバックフレーム2Aの凹部2A2内へと入り込んで、シートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態へと切り換えられる。
そして、図22に示すように、上記シートクッション3の引き出し操作により各スライドピン3Cがベース5の各ガイド孔5Aの前端に達する移動に伴って、左右のクッションロック機構20が各スライドピン3Cにロックして、シートクッション3が着座使用位置C1に固定された状態となる。それにより、シート1が展開状態P1に切り換えられた状態となる。その時の各クッションロック機構20の状態は図23に示す通りである。
《まとめ》
以上をまとめると、本実施例のシート1は次のような構成となっている。すなわち、シートバック(2)を乗物ボデー(CF)上のベース(5)に対して背凭れ使用位置(B1)と前倒れ位置(B2)とに角度調整可能に連結するリクライニングアジャスタ(R)と、シートクッション(3)をベース(5)に対して着座使用位置(C1)と後退位置(C2)とに展開格納可能に連結する展開格納機構(M)と、を有する乗物用シート(1)である。
リクライニングアジャスタ(R)が、シートバック(2)の一方(右方)のサイド部をベース(5)に対してシート幅方向に延びる軸回りに回転可能かつロック可能に連結するリクライニング装置(7)と、シートバック(2)の他方(左方)のサイド部をベース(5)に対してリクライニング装置(7)と同軸回りに回転自在にピン接合するジョイントピン(8)と、ベース(5)に設けられて他方(左方)のサイド部に形成された被係合部(2A2)に係合部(12B)を係合させて他方(左方)のサイド部の回転をロックするバックロック機構(10)と、を有する。
このように、シートクッション(3)の後方格納と共にシートバック(2)を前倒しするダブルフラット型の格納構造を備えた乗物用シート(1)において、シートバック(2)の一方(右方)のサイド部にはリクライニング装置(7)を設ける一方で、他方(左方)のサイド部には係合部(12B)を出し入れさせる簡素なバックロック機構(10)を設ける構成とすることで、リクライニングアジャスタ(R)を合理的に簡素化することができる。
また、バックロック機構(10)が、シートクッション(3)の後退移動に伴いシートクッション(3)により押し動かされて係合部(12B)を被係合部(2A2)との係合から外すようにリンク運動するリンク機構(10A)から成る。このような構成とされていることにより、バックロック機構(10)の解除操作を行う機構を、シートクッション(3)の後退移動の動きを利用した合理的な構成とすることができる。
また、リンク機構(10A)が、シートクッション(3)の後退移動に伴いシートクッション(3)に設けられたキックピン(3C)により押し回されるトリガリンク(11)と、係合部(12B)を備えて常時は係合部(12B)を被係合部(2A2)に係合させる方向に付勢されトリガリンク(11)が押し回される回転により係合部(12B)を被係合部(2A2)との係合から外す形に押し回される操作リンク(12)と、を有する。
このような構成とされていることにより、リンク機構(10A)を、シートクッション(3)の後退移動の動きにより押し回されるトリガリンク(11)と、トリガリンク(11)により押し回される係合部(12B)を備えた操作リンク(12)と、を組み合わせた簡素な構成とすることができる。
また、リンク機構(10A)が、更に、トリガリンク(11)の押し回される回転によりトリガリンク(11)により押し回されて付勢によりトリガリンク(11)に掛け合わされてトリガリンク(11)を押し回された回転位置に保持する保持リンク(13)を有する。このような構成とされていることにより、トリガリンク(11)に付勢により掛け合わされる保持リンク(13)によって、シートバック(2)をロック解除した状態に保持する機構を簡素に構成することができる。
また、トリガリンク(11)が、シートクッション(3)の後退位置(C2)からの展開移動に伴いキックピン(3C)により逆回転方向の押圧力を受ける被押圧部(11C)を有する。保持リンク(13)が、被押圧部(11C)に掛けられる逆回転方向の押圧力によりトリガリンク(11)を摩擦力に抗して掛け合わせ状態から外す逃がし構造(13B)を有する。
このような構成とされていることにより、保持リンク(13)によるトリガリンク(11)の解除保持状態を、シートクッション(3)を後退位置(C2)から戻す動きを利用して合理的に外すことができる。
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の乗物用シートは、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートや、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、乗物用シートは、上記実施例で示したような3列シートを備えた自動車の最後列目の右側座席として構成されるものの他、同列の左側座席又は他の列の座席として構成されるものであってもよい。
また、リクライニングアジャスタを構成するリクライニング装置は、シートバックの右側のサイド部をベースに連結するものの他、シートバックの左側のサイド部をベースに連結するものであってもよい。また、リクライニング装置は、ラウンドリクライナの他、特開2011−042270号公報等の文献に開示されているようなシートバックの一方のサイド部を車両等の乗物の側壁に対してロックするタイプのリクライニング装置から成るものであってもよい。
上述したリクライニング装置は、必ずしもシートバックの背凭れ角度を背凭れとして使用される角度領域において調整する機能を備えたものでなくてもよく、シートバックを単一の背凭れ使用位置にて解除可能にロックできる構成とされたものであってもよい。
また、バックロック機構は、ベースに設けられた係合部をシートバックの他方のサイド部に形成された被係合部に対してシート幅方向に動かしてロックしたり解除したりするタイプの構成であってもよい。上述した係合部と被係合部との組み合わせは、係合部が凹部で被係合部が凸部とされるなど、どちらが凸部側となる構成であってもよく、歯と歯の噛合構造など、凹凸の嵌合構造以外の係合構造から成るものであってもよい。
また、バックロック機構は、シートクッションの格納移動によってロックが解除されるのではなく、レバー等の操作によってリクライニング装置のロックを解除すると同時にロックが解除される構成とされたものであってもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
2A バックフレーム
2A1 サイドフレーム
2A2 凹部(被係合部)
3 シートクッション
3A クッションフレーム
3B フロントリンク
3B1 連結ピン
3B2 連結ピン
3C スライドピン(キックピン)
4 ヘッドレスト
5 ベース
5A ガイド孔
5B ブラケット
5B1 係止片
5C 長孔
5D 係止片
5E 係止片
6 格納操作レバー
7 ラウンドリクライナ(リクライニング装置)
8 ジョイントピン
10 バックロック機構
10A リンク機構
11 トリガリンク
11A 連結ピン
11B 操作アーム
11C 前アーム(被押圧部)
11D 後アーム
11E 被掛ピン
12 操作リンク
12A 連結ピン
12B ロックピン(係合部)
12C 被操作ピン
13 保持リンク
13A 連結ピン
13B 掛爪(逃がし構造)
13C 当接片
20 クッションロック機構
21 フック
21A 連結ピン
21B 受入部
21C 角部
21D 被押圧ピン
22 カム
22A 連結ピン
22B 追い込み面
LF ラゲージフロア
CF フロア(乗物ボデー)
P1 展開状態
P2 格納状態
B1 背凭れ使用位置
B2 前倒れ位置
C1 着座使用位置
C2 後退位置
R リクライニングアジャスタ
M 展開格納機構

Claims (5)

  1. シートバックを乗物ボデー上のベースに対して背凭れ使用位置と前倒れ位置とに角度調整可能に連結するリクライニングアジャスタと、シートクッションを前記ベースに対して着座使用位置と後退位置とに展開格納可能に連結する展開格納機構と、を有する乗物用シートであって、
    前記リクライニングアジャスタが、
    前記シートバックの一方のサイド部を前記ベースに対してシート幅方向に延びる軸回りに回転可能かつロック可能に連結するリクライニング装置と、
    前記シートバックの他方のサイド部を前記ベースに対して前記リクライニング装置と同軸回りに回転自在にピン接合するジョイントピンと、
    前記ベースに設けられて前記他方のサイド部に形成された被係合部に係合部を係合させて前記他方のサイド部の回転をロックするバックロック機構と、を有する乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記バックロック機構が、前記シートクッションの後退移動に伴い該シートクッションにより押し動かされて前記係合部を前記被係合部との係合から外すようにリンク運動するリンク機構から成る乗物用シート。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記リンク機構が、前記シートクッションの後退移動に伴い該シートクッションに設けられたキックピンにより押し回されるトリガリンクと、前記係合部を備えて常時は前記係合部を前記被係合部に係合させる方向に付勢され前記トリガリンクが押し回される回転により前記係合部を前記被係合部との係合から外す形に押し回される操作リンクと、を有する乗物用シート。
  4. 請求項3に記載の乗物用シートであって、
    前記リンク機構が、更に、前記トリガリンクの押し回される回転により該トリガリンクにより押し回されて付勢により該トリガリンクに掛け合わされて該トリガリンクを押し回された回転位置に保持する保持リンクを有する乗物用シート。
  5. 請求項4に記載の乗物用シートであって、
    前記トリガリンクが、前記シートクッションの前記後退位置からの展開移動に伴い前記キックピンにより逆回転方向の押圧力を受ける被押圧部を有し、前記保持リンクが、前記被押圧部に掛けられる前記逆回転方向の押圧力により前記トリガリンクを摩擦力に抗して掛け合わせ状態から外す逃がし構造を有する乗物用シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI811913B (zh) * 2021-12-23 2023-08-11 沈秀珠 座椅轉動裝置及其座椅

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