JP2019217534A - レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 - Google Patents

レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ溶接において、レーザ溶接中の第1金属部材と第2金属部材との密着性確保により溶接品質を向上しつつ、ブローホール等の溶接欠陥の発生を防止ないし抑制する。【解決手段】レーザ溶接装置1は、上面11aから窪んだ凹部11bを有し、磁性材料からなる補強材4が凹部11bの上方に位置するように、補強材4がその上に載置されたブランク材3が上面11aに載置されるテーブル11と、テーブル11の下方に配置され、補強材4を、ブランク材3と共に、磁気的吸引力によってテーブル11に引き寄せる磁界を発生する、磁界発生装置12と、補強材4にレーザ光を照射するレーザ発振系14とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置に関する。
特許文献1に開示されたレーザ溶接方法では、第1金属部材がテーブル上に載置され、第2金属部材が第1金属部材上に載置される。第1及び第2金属部材は、磁界発生装置の発生する磁力によってテーブルに引き寄せられて保持され、上方から照射されるレーザ光によって溶接される。この溶接方法によれば、磁力を利用することで、治具により第1及び第2金属部材を仮止めする場合よりも良好に、第1金属部材と第2金属部材の密着性が確保される。
特開平8−33996号公報
特許文献1のレーザ溶接方法には、以下の問題がある。
テーブルの上面は単なる平坦面である。そのため、溶込み深さは、第1金属部材の内部に止める必要があり、貫通溶接、つまり溶込み深さが第1金属部材の下面に達する態様での溶接は行えない。仮に、貫通溶接すると、テーブルの上面の損傷、テーブルへの第1金属部材の接合等の不具合が生じ得る。
貫通溶接ではなく、キーホールが貫通しないため、ブローホール等の溶接欠陥が生じ得る。また、貫通溶接ではないため、溶接後の外観から溶込み量を判断できない。
第1金属部材の下面の全体がテーブルの上面に密着するため、溶接熱の放熱性が良好ではない。そのため、溶接熱に起因する第1及び第2金属部材の温度上昇によって溶接中に溶込み深さが変化しやすく、長時間の溶接と連続溶接には適さない。
本発明は、レーザ溶接において、レーザ溶接中の第1金属部材と第2金属部材との密着性確保により溶接品質を向上しつつ、ブローホール等の溶接欠陥の発生を防止ないし抑制することを課題とする。
本発明の第1の態様は、第1金属部材と磁性材料からなる第2金属部材とを溶接する、レーザ溶接方法であって、上面から窪んだ凹部を有するテーブルと、前記テーブルの下方に配置された磁界発生装置とを準備し、前記テーブルの前記上面に前記第1金属部材を載置すると共に、前記第1金属部材上に前記第2金属部材を載置し、前記第2金属部材を前記凹部の上方に位置させ、前記磁界発生装置の発生する磁界による磁気的吸引力によって、前記第2金属部材を、前記第1金属部材と共に、前記テーブルに引き寄せ、前記磁気的吸引力によって前記第1及び第2金属部材が前記テーブルに引き寄せられた状態を維持しつつ、前記第2金属部材にレーザ発振系からレーザ光を照射し、前記第1金属部材と前記第2金属部材とが接合された溶接部を形成する、レーザ溶接方法を提供する。
前記レーザ光の照射条件は、溶込み深さが前記第1金属部材の下面に達するように設定される。
磁界発生装置の発生する磁界による磁気的吸引力によって、第2金属部材が、第1金属部材と共に、テーブルに引き寄せられる。そのため、第1金属部材と第2金属部材との高い密着性が確保され、溶接品質が向上する。
第2金属部材はテーブルの凹部の上方に位置しているので、レーザ発振系からのレーザ光の照射条件を、溶込み深さが第1金属部材の下面に達するように設定できる。つまり、第1金属部材と第2金属部材を貫通溶接できる。貫通溶接であってキーホールが貫通するため、ブローホール等の溶接欠陥の発生を防止ないし抑制できる。また、貫通溶接であるので、溶接後の外観から溶込み量を判断できる。
第2金属部材が載置されている部分の第1金属部材の下面は、テーブルの上面に密着するのではく、凹部を覆っているため、溶接熱が効果的に放熱される。その結果、第1及び第2金属部材の温度上昇による溶接中の溶込み深さの変化を抑制でき、長時間の溶接及び連続溶接に適している。
前記凹部の平面視での外形輪郭は、前記第1金属部材の平面視での外形輪郭よりも小さく、かつ前記第2金属部材の平面視での外形輪郭よりも大きい。
前記凹部の前記底部に銅板が取り外し可能に配置されてもよい。
レーザ溶接中に発生するスパッタは銅板に付着する。スパッタが付着した銅板を凹部から取り出してスパッタを除去するか、新たな銅板と交換できる。これにより、スパッタの付着による溶接特性の変化を抑制できる。
前記レーザ光の照射中に前記テーブルを冷却してもよい。
前記第1金属部材は磁性材料であってもよい。
テーブルの上面に直接的に載置される第1金属部材を磁性材料とすると、磁力発生装置が発生する磁力によって第1金属部材の下面は凹部を覆う部分を除いて全面的にテーブルの上面に拘束される。その結果、第1金属部材は、反り等の変形が抑制されて高い平坦度を有する状態でテーブルの上面に保持され、第1金属部材と第2金属部材の密着性がさらに向上する。
本発明の第2の態様は、第1金属部材と磁性材料からなる第2金属部材とを溶接する、レーザ溶接装置であって、上面から窪んだ凹部を有し、前記第2金属部材が前記凹部の上方に位置するように、前記第2金属部材がその上に載置された前記第1金属部材が前記上面に載置されるテーブルと、
前記テーブルの下方に配置され、前記第2金属部材を、前記第1金属部材と共に、磁気的吸引力によって前記テーブルに引き寄せる磁界を発生する、磁界発生装置と、前記第2金属部材にレーザ光を照射するレーザ発振系とを備える、レーザ溶接装置を提供する。
本発明に係るレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置によれば、レーザ溶接中の第1金属部材と第2金属部材との密着性確保により溶接品質を向上しつつ、ブローホール等の溶接欠陥の発生を防止ないし抑制できる。また、溶接後の外観から溶込み量を判断できる。さらに、溶接中の溶込み深さの変化を抑制でき、長時間の溶接及び連続溶接に適している。
本発明の実施形態に係る接合体の製造装置の模式的な斜視図。 図1の平面図。 図1の線III-IIIに沿った断面図。 図1の線IV-IVに沿った断面図。 接合体の一例の斜視図。 接合体の第1の代案の平面図。 図6Aの接合体における照射パターンの模式図。 接合体の第2の代案の平面図。 図7Aの接合体における照射パターンの模式図。 接合体の第3の代案の平面図。 図8Aの接合体における照射パターンの模式図。 接合体の第4の代案の平面図。 図9Aの接合体における照射パターンの模式図。 接合体の第5の代案の平面図。 図10Aの接合体における照射パターンの模式図。 接合体の第6の代案の平面図。 接合体の第7の代案の平面図。 接合体の第8の代案の平面図。
図1から図4は、本発明の実施形態に係るレーザ溶接方法を実行するためのレーザ溶接装置1を示す。図5は、このレーザ溶接装置1によるレーザ溶接で製造した接合体2を示す。
図5を参照すると、接合体2は、ブランク材(第1金属部材)3と補強材(第2金属部材)4とを備える。本実施形態では、ブランク材3と補強材4は、いずれも磁性材料の一例である炭素鋼からなる。
本実施形態では、ブランク材3と補強材4はいずれも、長方形ないし細長い帯状で概ね均一な厚みを有する板材である。補強材4の平面視での外形輪郭は、ブランク材3の平面視での外形輪郭よりも小さい。つまり、補強材4の幅Wrはブランク材3の幅Wbよりも狭く、補強材4の長さLrはブランク材3の長さLbよりも短い。
補強材4はブランク材3に重ねられ、ブランク材3に対してレーザ溶接によって固定されている。本実施形態では、接合体2は、連続する1本の線状の溶接痕ないし溶接部5によって構成された接合部6を備える。接合部6によって、ブランク材3と補強材4とが互いに接合されている。本実施形態における接合部6は、いわゆるジグザグ状であり、ブランク材3の長手方向及び幅方向に対して傾斜して延びる直線状の第1部分6aと、第1部分6aとは異なる角度でブランク材3の長手方向及び幅方向に対して傾斜して延びる直線状の第2部分6bとの交互の繰り返しによって構成されている。図5に図示した接合部6は一例に過ぎず、接合部6の具体的な形態には種々の代案がある。
図1から図4を参照すると、レーザ溶接装置1は、テーブル11、磁界発生装置12、冷却装置13、レーザ発振系14、移動装置15、及び制御装置16を備える。
テーブル11は平坦面である上面11aを備える。後述するように、補強材4がその上に載置されたブランク材3が、テーブル11の上面11aに載置される。
本実施形態におけるテーブル11は、後述する銅板17を除き、軟鋼製である。テーブル11は非磁性材料製であっても磁性材料製であってもよい。テーブル11が磁性材料製である場合、後述する磁界発生装置12が発生する磁界のテーブル11上のブランク材3と補強材4への集中度を高めることができる。
テーブル11には、上面11aから窪む、溝部ないし凹部11bが設けられている。本実施形態における凹部11bは直方体状の空間であり、互いに対向する一対の短側壁11c、互いに対向する一対の長側壁11d、及び底壁11eによって画定されており、底壁11eと対向する上端が上面11aにおいて開口する開口11fを構成している。
凹部11bの平面視での外形輪郭は、長方形状であり、ブランク材3の平面視での外形輪郭よりも小さいが、補強材4の平面視での外形輪郭よりも大きい。つまり、凹部11bの幅Wcは、ブランク材3の幅Wbよりも狭いが補強材4の幅Wrより広い。また、凹部11bの長さLcは、ブランク材3の長さLbよりも短いが補強材4の長さLrより長い。
凹部11bの底部には銅板17が取り外し可能に配置されている。つまり、凹部11bを画定する底壁11eの表面は銅製である。
磁界発生装置12はテーブル11の下方に配置されている。本実施形態における磁界発生装置12は、複数の電磁石18を備える。磁界発生装置12は、電磁石18に代えて永久磁石を備えてもよい。磁界発生装置12が発生する磁界による磁気的吸引力によって、ブランク材3と補強材4がテーブル11の上面11aに引き寄せられて保持される。
冷却装置13は、レーザ溶接中にテーブル11を冷却する。本実施形態における冷却装置13は、テーブル11内に設けられた冷媒流路11gと、温調された冷媒を冷媒流路11gに供給して循環させる冷媒供給装置19とを備える。
レーザ発振系14は、レーザ発振素子、駆動回路、光学系等のレーザ光の生成に必要な要素を備える。レーザ発振系14から下向きにレーザ光21が出射される。
移動装置15は、レーザ発振系14を移動させる。本実施形態における移動装置15が備える可動アーム22には、レーザ光21が下向きとなる姿勢でレーザ発振系14が固定されている。可動アーム22はレーザ光21の照射位置が接合部6に沿って移動するように、レーザ発振系14を水平面内の2方向、つまりX方向とY方向に移動させる。
制御装置16は、磁界発生装置12、冷却装置13、及びレーザ発振系14を含む、レーザ溶接装置1の種々の要素の動作を統括的に制御する。
以下、レーザ溶接装置1の動作、つまりレーザ溶接装置1によって実行されるレーザ溶接方法を説明する。
まず、ブランク材3に補強材4を載置した状態、つまりブランク材3の上面に補強材4の下面を重ねた状態で、ブランク材3をテーブル11の上面11aに載置する。つまり、ブランク材3の下面をテーブル11の上面11aに重ねる。この際、磁界発生装置12は磁界を発生していない。
ブランク材3は、ブランク材3が凹部11bの開口11fを塞ぎ、かつ補強材4が凹部11bの上方に位置するように、テーブル11の上面11a上で位置決めされる。具体的には、図2を参照すると、ブランク材3の平面視における外形輪郭で囲まれた領域内に、凹部11bの平面視にける外形輪郭(開口11fを画定する縁)全体が配置される。また、凹部11bの平面視にける外形輪郭で囲まれた領域内に、補強材4の平面視における外形輪郭全体が配置される。
次に、磁界発生装置12を起動して磁界を発生させる。磁界発生装置12の発生する磁界による磁気的吸引力によって、ブランク材3と補強材4がテーブル11に引き寄せられる。その結果、ブランク材3がテーブル11の上面11aに密着し、補強材4がブランク材3の上面に密着する。具体的には、ブランク材3の下面は凹部11bの開口11fを塞いでいる部分を除き、テーブル11の上面11aに密着する。また、補強材4の下面の全体がブランク材3の上面に密着する。以上のように、磁界発生装置12が発生する磁界によって、ブランク材3がテーブル11に保持されると共に、ブランク材3に対して補強材4が仮固定される。
次に、移動装置15によってレーザ発振系14を所定の経路に沿って移動させつつ、レーザ発振系14から補強材4に対してレーザ光21を照射し、前述の接合部6が形成されるように、ブランク材3に補強材4をレーザ溶接する。このレーザ溶接中、つまりレーザ発振系14からのレーザ光21の照射中、冷却装置13によってテーブル11が冷却される。
本実施形態では、レーザ発振系14からのレーザ光21の照射条件は、溶込み深さがブランク材3の下面に達するように、つまり貫通溶接となるように設定される。
以上のレーザ溶接方法には、以下の利点がある。
第1に、磁界発生装置12の発生する磁界による磁気的吸引力によって、ブランク材3と補強材4がテーブル11に引き寄せられる。そのため、ブランク材3の上面と補強材4との高い密着性が確保される。つまり、補強材4の下面の全体が均一にブランク材3の上面に密着する。かかる高い密着性の確保により、接合不良等を防止ないし抑制でき、溶接品質が向上する。
本実施形態では、補強材4だけでなく、ブランク材3も磁性材料からなる。テーブル11の上面11aに直接的に載置されるブランク材3を磁性材料とすると、磁力発生装置12が発生する磁力によってブランク材の下面は凹部11bを覆う部分を除いて全面的にテーブル11の上面11aに拘束される。その結果、ブランク材3は、反り等の変形が抑制されて高い平坦度を有する状態でテーブル11の上面11aに保持され、ブランク材3と補強材4の密着性がさらに向上する。
第2に、前述のように補強材4は凹部11bの上方に位置しているので、テーブル11の上面11aの損傷、テーブル11へのブランク材3の接合等の不具合を生じることなく、貫通溶接が可能である。貫通溶接であってキーホールが貫通するため、ブローホール等の溶接欠陥の発生を防止ないし抑制できる。また、貫通溶接であるので、溶接後の外観から溶込み量を判断できる。
第3に、補強材4が載置されている部分のブランク材3の下面は、テーブル11の上面11aに密着するのではく、凹部11bを覆っているため、溶接熱が効果的に放熱される。その結果、ブランク材3及び補強材4の温度上昇による溶接中の溶込み深さの変化を抑制でき、長時間の溶接及び連続溶接に適している。また、冷却装置13によって、テーブル11を冷却しているので、より効果的に溶接熱を放熱できる。
第4に、磁界発生装置12の発生する磁界による磁気的吸引力によって、ブランク材3に対して補強材4が仮固定されるので、クランプのための治具等を用いる必要がない。また、治具用いたクランプによりブランク材3に対して補強材4を仮固定する場合と異なり、補強材4の全面にレーザ光21を照射できる。つまり、補強材の全面に接合部6を形成できる。
レーザ溶接中にスパッタが発生した場合、凹部11bの底部に配置されている銅板17の表面に付着する。スパッタが付着した銅板17を凹部11bから取り出してスパッタを除去するか、新たな銅板17と交換できる。これにより、スパッタの付着による溶接特性の変化を抑制できる。
ブランク材3は非磁性材料であってもよい。この場合、磁性材料からなる補強材4が磁界発生装置12が発生する磁界による磁気的吸引力によって、補強材4がテーブル11の上面11aに引き寄せられ、それに伴ってテーブル11と補強材4の間に介在しているブランク材3もテーブル11の上面11aに引き寄せられる。
本実施形態における凹部11bは底壁11eを有する。しかし、凹部11bはテーブル11を厚さ方向に貫通する形態であってもよい。この場合、磁気発生装置12の上面が凹部11bの底部を構成し、この部分に銅板17が載置される。
図6Aから図13は、レーザ溶接装置1によるレーザ溶接で製造可能な接合体2の種々の代案を示す。これらの代案において、図5に示す実施形態の接合体2と共通する要素には、同一の符号を付している。これらの代案の接合体2は、溶接痕ないし溶接部5によって構成される接合部6の形態が図5に示す接合体2(図5)と異なる。
図6Aに示す接合部6は、図6Bに示すレーザ光21の照射位置P1が描く閉図形(照射パターン31)が、補強材4の一端側から他端側に向けて矢印MDで示す移動方向にすることで得られる。
図6Bの照射パターン31は、いずれも移動方向MDの向きに幅が広がる形状を有する2個のくさび形部、つまり外側くさび形部31bと、外側くさび形部31bの内側に配置された内側くさび形部31cとを備える。
外側くさび形部31bは、全体としては移動方向MDに対して傾斜した一対の斜辺部31dと、これらの斜辺部31dを接続する円弧状の先端部31eとを備える。個々の斜辺部31dは、先端部31eに一端が接続された直線状の第1部分31f、第1部分31fの他端に一端が接続された直線状の第2部分31g、及び第2部分31gの他端に一端が接続された第3部分31hを有する。この例では、移動方向MDに対する角度は、第2部分31g、第1部分31f、第3部分31hの順で大きく、第3部分31hは概ね移動方向MDと同方向に延びている。また、この例では、第2部分31gの長さは、第1部分31f及び第2部分31hよりも短い
内側くさび形部31cは、移動方向MDに対して傾斜している直線状の一対の斜辺部31iと、これらの斜辺部31iを接続する円弧状の先端部31jとを備える。内側くさび形部31cの先端部31jは、外側くさび形部31bの先端部31eと、概ね重なっている。個々の斜辺部31iは、先端部31jに一端が接続された直線状の第1部分31m、第1部分31mの他端に一端が接続された直線状の第2部分31n、及び第2部分31nの他端に一端が接続された第3部分31oを有する。
外側くさび形部31bの個々の斜辺部31dは、内側くさび形部31cの斜辺部31iのうち隣接するものと、円弧状の反転部31kを介して接続されている。
図6Aを併せて参照すると、図6Bの照射パターン31で得られる接合部6では、照射パターン31の内側くさび形部31cの斜辺部31iに相当する曲がり部を2箇所に有する折れ線状の部分6cと、外側くさび形部31bの斜辺部31dに相当する折れ曲がり部を2箇所に有する折れ線状の部分6dとが交互に設けられ、互いに隣接する部分6cと部分6dは反転部31kに相当する部分6eにより接続されている。この図6Aの接合部6は、部分6c,6d,6eが互いに重ならないように設けられている。
図7Aに示す接合部6は、図7Bに示す溶接パターン31の移動方向MDへの移動により得られる。
図7Bの溶接パターン31では、外側くさび形部31bの斜辺部31dは、先端部31eに一端が接続された直線状の第1部分31fと、概ね移動方向MDと同方向に延びている第3部分31hとにより構成されている。また、内側くさび形部31cの斜辺部31iは直線状である。図7Bの溶接パターン31のその他の形状は図6Bのものと同様である。図7Bにおいて図6Bと共通する要素には同一の符号を付している。
図7Aを併せて参照すると、図7Bの照射パターン31で得られる接合部6では、照射パターン31の内側くさび形部31cの斜辺部31iに相当する直線状の部分6fと、外側くさび形部31bの斜辺部31dに相当する折れ曲がり部を1箇所に有する折れ線状の部分6gとが交互に設けられ、互いに隣接する部分6fと部分6gは反転部31kに相当する部分6hにより接続されている。この図7Aの接合部6は、部分6f,6g,6hが互いに重ならないように設けられている。
図8Aに示す接合部6は、図8Bに示す照射パターン31の移動方向MDへの移動により得られる。図8Bに示す照射パターン31は、内側くさび形部31cの斜辺部31iが直線状であることを除いて、図6Bの照射パターン31と同様である。そのため、図8Aに示す接合部6は、照射パターン31の内側くさび形部31cの斜辺部31iに相当する直線状の部分6iと、外側くさび形部31bの斜辺部31dに相当する折れ曲がり部を2箇所に有する折れ線状の部分6jとが交互に設けられ、互いに隣接する部分6iと部分6jは反転部31kに相当する部分6gにより接続されている。この図8Aの接合部6は、部分6i,6j,6kが互いに重ならないように設けられている。図8A及び図8Bにおいて、図6A及び図6Bと同様の要素には、同一の符号を付している。
図9Aに示す接合部6は、図9Bに示す照射パターン31の移動方向MDへの移動により得られる。図9Bに示す照射パターン31は、図8Bのものと同様であるが、照射パターン31上の仮想照射位置P1の移動速度を、照射パターン31の移動方向MDの移動速度に対して、より大きく設定している。そのため、図9Aに示す接合部6では、反転部31kに相当する部分6gにおいて溶接部5が交わる交差部6mが形成されている。図9A及び図9Bにおいて、図8A及び図8Bと同様の要素には、同一の符号を付している。
図10Aに示す接合部6は、図10Bに示す照射パターン31の移動方向MDへの移動により得られる。図10Bの照射パターン31は、等角度間隔(90度間隔)で配置された4個の湾曲した同一形状の突出部31aを有する。図10Aを併せて参照すると、この照射パターンで得られる接合部6は、突出部31aに相当する部分6nが互いに重なりつつ二次元的な連続的に設けられた網目状の構造を有しており、複数の交差部6oが二次元的に分布している。
図11に示す接合部6では、ブランク材3の長手方向に延びる同じ長さの複数の第1直線状部分6pと、ブランク材3の短手方向に延びる同じ長さの複数の第2直線状部分6qとが交互に設けられている。複数の直線状部分6pと第2直線状部分6qとによって、接合部6は細長いクランク状の形態を有する。つまり、複数の第1直線状部分6pはブランク材3の短手方向に一定の間隔をあけて配置されており、個々の第1直線状部分6pの端部は第2直線状部分6qを介して隣接する他の第1直線状部分6pと接続されている。
図12に示す接合部6では、ブランク材3の長手方向に延びる複数の第1直線状部分6pと、ブランク材3の短手方向に延びる複数の第2直線状部分6qとが交互に設けられ、全体として渦巻き形状を呈している。
図13に示す接合部6では、図12のものと同様に、ブランク材3の長手方向に延びる複数の第1直線状部分6pと、ブランク材3の短手方向に延びる複数の第2直線状部分6qとが交互に設けられ、全体として渦巻き形状を呈している。また、渦巻き形状の最内端を構成する第1直線状部分6pの端部から、ブランク材3の長手方向及び幅方向に対して傾斜して延びる直線状の第1傾斜部6rと、第1傾斜部6rとは異なる角度でブランク材3の長手方向及び幅方向に対して傾斜して延びる直線状の第2傾斜部6sとが交互に繰り返して設けられている。第1及び第2傾斜部6r,6sはジグザグ状を呈している。また、個々の第1傾斜部6rと個々の第2傾斜部6sは、複数の第1直線状部分6pと交わり、それによって交差部6tが形成されている。
1 レーザ溶接装置
2 接合体
3 ブランク材(第1金属部材)
4 補強材(第2金属部材)
5 溶接部
6 接合部
6a 第1部分
6b 第2部分
6c,6d,6e,6f,6g,6h,6i,6j,6k,6n 部分
6m,6o,6t 交差部
6p 第1直線状部分
6q 第2直線状部分
6r 第1傾斜部
6s 第2傾斜部
11 テーブル
11a 上面
11b 凹部
11c 短側壁
11d 長側壁
11e 底壁
11f 開口
11g 冷媒流路
12 磁界発生装置
13 冷却装置
14 レーザ発振系
15 移動装置
16 制御装置
17 銅板
18 電磁石
19 冷媒供給装置
21 レーザ光
22 可動アーム
31 照射パターン
31a 突出部
31b 外側くさび形部
31c 内側くさび形部
31d,31i 斜辺部
31e,31j 先端部
31f,31m 第1部分
31g,31n 第2部分
31h,31o 第3部分
31k 反転部
MD 移動方向
P1 照射位置

Claims (7)

  1. 第1金属部材と磁性材料からなる第2金属部材とを溶接する、レーザ溶接方法であって、
    上面から窪んだ凹部を有するテーブルと、前記テーブルの下方に配置された磁界発生装置とを準備し、
    前記テーブルの前記上面に前記第1金属部材を載置すると共に、前記第1金属部材上に前記第2金属部材を載置し、前記第2金属部材を前記凹部の上方に位置させ、
    前記磁界発生装置の発生する磁界による磁気的吸引力によって、前記第2金属部材を、前記第1金属部材と共に、前記テーブルに引き寄せ、
    前記磁気的吸引力によって前記第1及び第2金属部材が前記テーブルに引き寄せられた状態を維持しつつ、前記第2金属部材にレーザ発振系からレーザ光を照射し、前記第1金属部材と前記第2金属部材とが接合された溶接部を形成する、レーザ溶接方法。
  2. 前記レーザ光の照射条件は、溶込み深さが前記第1金属部材の下面に達するように設定される、請求項1に記載のレーザ溶接方法。
  3. 前記凹部の平面視での外形輪郭は、前記第1金属部材の平面視での外形輪郭よりも小さく、かつ前記第2金属部材の平面視での外形輪郭よりも大きい、請求項1又は請求項2に記載のレーザ溶接方法。
  4. 前記凹部の前記底部に銅板が取り外し可能に配置されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法。
  5. 前記レーザ光の照射中に前記テーブルを冷却する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法。
  6. 前記第1金属部材は磁性材料からなる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法。
  7. 第1金属部材と磁性材料からなる第2金属部材とを溶接する、レーザ溶接装置であって、
    上面から窪んだ凹部を有し、前記第2金属部材が前記凹部の上方に位置するように、前記第2金属部材がその上に載置された前記第1金属部材が前記上面に載置されるテーブルと、
    前記テーブルの下方に配置され、前記第2金属部材を、前記第1金属部材と共に、磁気的吸引力によって前記テーブルに引き寄せる磁界を発生する、磁界発生装置と、
    前記第2金属部材にレーザ光を照射するレーザ発振系と
    を備える、レーザ溶接装置。
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