JP2019214103A - 平面研削砥石 - Google Patents

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Masayuki Hattori
真之 服部
伴也 前川
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伴也 前川
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Abstract

【課題】研削面全体にむらなく研削液が供給される平面研削砥石を提供する。【解決手段】内周側貫通孔36の少なくとも内周側貫通孔36の外周側且つ平面研削砥石10aの回転方向RD1側とは反対側に位置して、凹部32a内を平面研削砥石10aの回転中心から外周側且つ平面研削砥石10aの回転方向RD1側とは反対側へ流れる研削液Fを受けて滞留させる凹状受面44が、凹部32a内に局所的に設けられていることから、凹状受面44によって滞留させられた研削液Fの圧力が内周側貫通孔36の入口付近で高められ、内周側貫通孔36の入口を通して研削液Fが平面研削砥石10aの研削面へ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔36からの研削液送出量が増加し、研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。【選択図】図7

Description

本発明は、たとえば、日本工業規格(JISR6004:2010)に示されるようなナット付ディスク形研削砥石に関し、特に、研削砥石内から研削面に研削液を供給するために貫通して設けられた内周側貫通孔および外周側貫通孔からの研削液送出量のばらつきを低減する技術に関するものである。
主軸とともに回転するフランジに取り付けるためにフランジを通して締結ボルトが螺合されるナットが埋設された、ナット付ディスク形研削砥石(以下、平面研削砥石という)が知られている。このような平面研削砥石の裏面にはナットが埋設され、研削盤の回転主軸に一体的に設けられて回転主軸とともに回転する円板状のフランジを通してボルトがそのナットに螺合されることで、平面研削砥石がフランジに装着されるようになっている。たとえば、特許文献1に記載された両頭平面研削砥石がそれである。
上記のような平面研削砥石は、その背面と前記フランジの取付面との間に研削液を導く空間を形成するために平面研削砥石の背面に形成された凹部と、前記平面研削砥石の表面すなわち研削面と前記凹部との間を連通させるように形成された中心貫通孔、複数本の内周側貫通孔、および複数本の外周側貫通孔とを、備えている。そして、回転主軸を通して供給された研削液が、凹部内を経て、複数本の内周側貫通孔および複数本の外周側貫通孔から平面研削砥石の研削面に送出されるようになっている。
上記平面研削砥石には、通常は、たとえば585mmΦ〜760mmΦの径を有する研削面形状が用いられ、上記回転主軸を通して供給される研削液は、30〜50リットル/min、好適には40リットル/min程度の供給量で、平面研削砥石の背面に形成された凹部に供給される。このように、平面研削砥石の背面に供給される研削液の供給量には制限があるとともに、平面研削砥石の背面に形成された凹部へ研削液を供給する主軸内の研削液供給路の断面積は、研削液を凹部から送出する中心貫通孔、複数本の内周側貫通孔、および複数本の外周側貫通孔の合計断面積よりも十分に小さく設定されている。研削液は、研削性能を高めるために可及的に多い供給量で平面研削砥石の研削面に供給されることが望まれるが、平面研削砥石の背面に形成された凹部内における研削液の圧力が高くなり過ぎると、内周側貫通孔および外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液が高流量となるものの、平面研削砥石の研削面の中央部が僅かに膨出して研削精度が低下するからである。
特開平05−057620号公報
ところで、特許文献1に記載の平面研削砥石では、特許文献1の段落0009に、「図5において、注液中心孔15より噴出した液体は、内側注液穴18の位置まで、内側注液穴18より噴出した液体は外側注液穴17の位置まで、外側注液穴17より噴出した液体は外周縁2まで拡散し、研削面3全体に斑なく液体が供給され、図2のような空白部Nを作らない。」と記載されている。このことから、特許文献1の平面研削砥石では、研削面3全体に斑なく液体が供給されるように、上記注液中心穴15、内側注液穴18、外側注液穴17からそれぞれ研削液を注液させることを意図している。確かに、平面研削砥石の回転停止状態では、回転主軸から研削液を平面研削砥石の裏面に形成された凹部に供給すると、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液は、比較的ばらつきのない流量で研削面側に送出されることを確認することができる。
このような平面研削砥石を用いた研削加工においても、ドレスインターバルの長期化およびワーク送りの高速度化について、ユーザの要求は留まることがなく、そのようなドレスインターバルの長期化およびワーク送りの高速度化を実現するために、一層、研削面全体にむらなく研削液が供給量されることが望まれる。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、研削面全体にむらなく研削液が供給量される平面研削砥石を提供することにある。
本発明者は、以上の事情を背景として種々の実験および3次元ナビエ・ストークス方程式を用いた数値流体シミュレーションを繰り返した結果、実際に用いられる回転数および研削液流量を用いるという条件下で、特許文献1に記載された平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量を調査すると、内周側貫通孔から研削面へ送出される流量はきわめて少なく、研削面全体にむらなく研削液を供給することができていないという、意外な事実を見いだした。次いで、本発明者は、その理由を解析するうち、平面研削砥石の裏面に形成された凹部内においては、平面研削砥石の回転中では研削液が回転中心から外周側且つ回転方向とは反対側へ平面研削砥石に対して相対的に流れると共に、その研削液が内周側貫通孔の凹部側開口である入口付近を通過しても研削液はその内周側貫通孔の入口には殆ど入らないことが、内周側貫通孔から研削面へ送出される流量がきわめて少なくなる原因であり、内周側貫通孔の入口に研削液を入れるためには内周側貫通孔の入口付近の研削液に圧力を発生させることが必要であるという事実を見いだした。
そして、本発明者は、上記の事実に基づいて、平面研削砥石の裏面に形成された凹部内において、内周側貫通孔の入口の近傍に内周側貫通孔の外周側且つ平面研削砥石の回転方向とは反対側に研削液の移動を受け止めて滞留させる凹状受面を局所的に設けると、それまできわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比が改善されることを見いだした。本発明は、このような知見に基づいて為されたものである。
すなわち、第1発明の平面研削砥石の要旨とするところは、研削面として機能する表面と、主軸とともに回転するフランジを通して締結ボルトが螺合されるナットが埋設された背面と、前記フランジの取付面との間に前記主軸を通して供給された研削液を受け入れる空間を形成するために前記背面に形成された凹部と、前記研削面と前記凹部との間を連通させるように形成された、回転中心線上に位置する中心貫通孔、所定の内周円上に形成された複数本の内周側貫通孔、および前記内周円よりも大径の外周円上に形成された複数本の外周側貫通孔とを、備えた円板状の平面研削砥石であって、前記内周側貫通孔の少なくとも前記内周側貫通孔の外周側且つ前記平面研削砥石の回転方向とは反対側に位置して、前記凹部内を前記平面研削砥石の回転中心から外周側且つ前記平面研削砥石の回転方向とは反対側へ流れる前記研削液を受け止めて滞留させる凹状受面が、前記凹部内に局所的に設けられていることにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記凹状受面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る径方向の直線に対して対称的に形成された凹壁面の一部に形成されていることにある。
第3発明の要旨とするところは、第2発明において、前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る径方向の直線に対して対称的に形成されたV字状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記V字状凹壁面の開口内に位置させられていることにある。
第4発明の要旨とするところは、第2発明において、前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る径方向の直線に対して対称的に形成されたU字状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記U字状凹壁面の開口内に位置させられていることにある。
第5発明の要旨とするところは、第2発明において、前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線に対して対称的に形成された、前記内周円よりも小さい曲率半径を有する円弧状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記円弧状凹壁面の開口内に位置させられていることにある。
第6発明の要旨とするところは、第1発明において、前記凹状受面は、前記内周円よりも大きい曲率半径を有する円弧状凹壁面と、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線よりも前記平面研削砥石の回転方向と反対側位置から内周側へ突設された突起の前記平面研削砥石の回転方向側壁面とに、形成されていることにある。
第7発明の要旨とするところは、第1発明において、前記背面に形成された凹部内には、円弧状凹壁面が局所的に形成され、前記凹状受面は、前記内周側貫通孔が前記円弧状凹壁面を貫通することで前記円弧状凹壁面に前記回転中心線に平行な方向に形成された凹溝内に形成されていることにある。
第1発明の平面研削砥石によれば、前記内周側貫通孔の少なくとも前記内周側貫通孔の外周側且つ前記平面研削砥石の回転方向とは反対側に位置して、前記凹部内を前記平面研削砥石の回転中心から外周側且つ前記平面研削砥石の回転方向とは反対側へ流れる前記研削液を受け止める凹状受面が、前記凹部内に局所的に設けられていることから、凹状受面によって受け止められた研削液の圧力が内周側貫通孔の入口付近で遠心力により高められ、内周側貫通孔の入口を通して研削液が平面研削砥石の研削面へ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比が改善されるので、研削面全体にむらなく研削液が供給されるようになる。
第2発明の平面研削砥石によれば、前記凹状受面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る径方向の直線に対して対称的に形成された凹壁面の一部に形成されていることから、前記平面研削砥石の回転方向に拘わらず、凹状受面によって受け止められた研削液の圧力が内周側貫通孔の入口付近で遠心力により高められ、内周側貫通孔の入口を通して研削液が平面研削砥石の研削面へ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。
第3発明の平面研削砥石によれば、前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る径方向の直線に対して対称的に形成されたV字状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記V字状凹壁面の開口内に位置させられていることから、前記平面研削砥石の回転方向に拘わらず、V字状壁面の開口内に受け止められて遠心力により圧力が高められた研削液がV字状凹壁面の開口内に位置させられている内周側貫通孔の入口を通して流入し研削面へ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。
第4発明の平面研削砥石によれば、前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る径方向の直線に対して対称的に形成されたU字状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記U字状凹壁面の開口内に位置させられていることから、前記平面研削砥石の回転方向に拘わらず、U字状凹壁面の開口内に受け止められて遠心力により圧力が高められた研削液がU字状壁面の開口内に位置させられている内周側貫通孔の入口を通して流入し研削面へ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。
第5発明の平面研削砥石によれば、前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線に対して対称的に形成された、前記内周円よりも小さい曲率半径を有する円弧状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記円弧状凹壁面の開口内に位置させられていることから、前記平面研削砥石の回転方向に拘わらず、円弧状凹壁面の開口内に受け止められて遠心力により圧力が高められた研削液が円弧状の壁面の開口内に位置させられている内周側貫通孔の入口を通して流入し研削面へ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。
第6発明の平面研削砥石によれば、前記凹状受面は、前記内周円よりも大きい曲率半径を有する円弧状凹壁面と、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線よりも前記平面研削砥石の回転方向と反対側位置から内周側へ突設された突起の前記平面研削砥石の回転方向側壁面とに、形成されていることから、突起と円弧状壁面に受け止められて遠心力により圧力が高められた研削液がその円弧状壁面の内側に位置させられている内周側貫通孔の入口を通して流入し研削面へ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。
第7発明の平面研削砥石によれば、前記背面に形成された凹部内には、円弧状凹壁面が局所的に形成され、前記凹状受面は、前記内周側貫通孔が前記円弧状凹壁面を貫通することで前記円弧状凹壁面に前記回転中心線に平行な方向に形成された凹溝内に形成されていることから、凹状受面として機能する凹溝に受け止められて遠心力により圧力が高められた研削液がその凹溝に連続する内周側貫通孔の入口を通して流入し研削面へ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石の中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。
本実施例の一実施例の平面研削砥石を一対用いて平面研削を行なう両頭平面研削盤の要部を主軸を取り除いて説明する斜視図である。 図1の両頭平面研削盤における一対の平面研削砥石のうちの一方を取り外して他方を正面から見た図である。 図1の両頭平面研削盤における一対の平面研削砥石の取付構造を説明する断面図であって、図2のIII−III視図である。 図1−図3の平面研削砥石の表面である研削面を示す図である。 従来の平面研削砥石の裏面すなわち背面を示す図である。 図5の従来の平面研削砥石の回転中において、その平面研削砥石の背面に形成された凹部内における研削液の流れを示す図である。 図1−図3の平面研削砥石の背面に形成された凹状受面を説明する図である。 図1−図3の平面研削砥石の回転中において、その平面研削砥石の背面に形成された凹部内に発生する研削液の圧力分布を示す図である。 図7の実施例において、中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比を示す図である。 比較例品の平面研削砥石における内側貫通孔の位置を示す図であって、図7に相当する図である。 図10の比較例品において、中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比を示す図である。 本発明の他の実施例における平面研削砥石の背面に形成された凹部内の要部を示す図である。 本発明の他の実施例における平面研削砥石の背面に形成された凹部内の要部を示す図である。 本発明の他の実施例における平面研削砥石の背面に形成された凹部内の要部を示す図である。 本発明の他の実施例における平面研削砥石の背面に形成された凹部内の要部を示す図である。 図15の実施例において、中心貫通孔、内周側貫通孔、外周側貫通孔から研削面へ送出される研削液の流量比を示す図である。 比較例品の平面研削砥石の背面に形成された凹部内の要部を示す図である。 比較例品の平面研削砥石の背面に形成された凹部内の要部を示す図である。
本発明の一形態において、前記中心貫通孔は前記内周側貫通孔および外周側貫通孔よりも大径であり、前記内周側貫通孔は前記外周側貫通孔と同径であり、前記内周側貫通孔の数は前記外周側貫通孔の数よりも少ない。また、平面研削砥石の背面に形成された凹部へ研削液を供給する主軸内の研削液供給路の断面積は、研削液を凹部から送出する中心貫通孔、複数本の内周側貫通孔、および複数本の外周側貫通孔の合計断面積よりも十分に小さく設定されている。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは概念化されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
(実施例1)
図1〜図3は、本発明の一実施例の一対の平面研削砥石10aおよび10bが適用されたスルーフィード式の両頭平面研削盤12の要部を示している。両頭平面研削盤12は、略同一回転軸線C上にRD1およびRD2で示す相互に反対方向にそれぞれ回転駆動される一対の主軸14aおよび14bと、一対の主軸14aおよび14bの互いに接近する側の軸端部にそれぞれ固設され、一対の平面研削砥石10aおよび10bがそれらの一表面である研削面16aおよび16bを所定の間隙を隔てて対向させた状態で装着される円板状のフランジ18aおよび18bと、一対の平面研削砥石10aおよび10bの研削面16aおよび16b間に差し通され、リング状ワーク20をその両端面を研削面16aおよび16bに摺接させつつ矢印Wの方向へ案内する互いに平行な直線状の一対の案内レール22aおよび22bとを、備えている。リング状ワーク20の両端面が、案内レール22aおよび22bによって一対の平面研削砥石10aおよび10bの研削面16aおよび16b間を通過させられる過程で、研削加工されるようになっている。
一対の平面研削砥石10aおよび10bは、所定厚みを有する円板状であって、互いに対向する研削面16aおよび16bと、平面研削砥石10aの背面19aおよび10bの背面19bに面一で埋設され、主軸14aおよび14bとともに回転するフランジ18aおよび18bを通して締結ボルト24が螺合されるナット26と、背面19aおよび19bにそれぞれ形成された凹部32aおよび32bと、を備えている。凹部32aおよび32bは、フランジ18aの取付面28aおよび18bの取付面28bとの間に研削液Fを圧送するために主軸14aおよび14b内に設けられた供給穴30aおよび30bを通して供給された研削液Fを受け入れる空間Sを形成するため、背面19aおよび19bにそれぞれ形成されている。さらに、一対の平面研削砥石10aおよび10bは、研削面16aおよび16bと凹部32aおよび32bとの間を連通させるように形成された、回転軸線C上に位置する中心貫通孔34、所定の内周円SC1上に形成された複数本(本実施例では4本)の内周側貫通孔36と、内周円SC1よりも大径の外周円SC2上に形成された複数本(本実施例では12本)の外周側貫通孔38とを備えている。なお、図3では、理解を容易とするために、リング状ワーク20の両端面と平面研削砥石10aおよび10bの研削面16aおよび16bとの間が離隔させられている。
平面研削砥石10aおよび10bは、たとえば585mmΦ〜760mmΦの径を有する円板状に構成され、互いに同様の形状であるので、以下において一方の平面研削砥石10aを代表させて説明する。図4は、平面研削砥石10aの正面である平坦な研削面16aを示している。研削面16aには、非貫通の凹穴40が多数形成されており、中心貫通孔34、4本の内周側貫通孔36、および12本の外周側貫通孔38が開口している。中心貫通孔34はたとえば13mmΦ、内周側貫通孔36および外周側貫通孔38はたとえば13mmΦに設定されており、中心貫通孔34は内周側貫通孔36および外周側貫通孔38よりも大径であり、内周側貫通孔36は外周側貫通孔38と同径であり、内周側貫通孔36の数は外周側貫通孔38の数よりも少ない。また、平面研削砥石10aの背面19aに形成された凹部32aへ研削液Fを供給する主軸14a内の供給穴(研削液供給路)30aの断面積は、研削液Fを凹部32aから送出する中心貫通孔34、複数本の内周側貫通孔36、および複数本の外周側貫通孔38の合計断面積よりも十分に小さく設定されている。
図5は、比較例品である平面研削砥石110aの背面19aに形成された従来の凹部132aを示す図である。凹部132aは、平面研削砥石110aの背面19aにおいて8mm程度の深さで且つナット26から所定距離の範囲を残した星形パターンHPに形成されている。凹部132aの星形の最外周端は、12本の外周側貫通孔38の開口位置にある。また、星形パターンHP内に位置する11個のナット26の周囲には、凹部132aの底面よりも8mm程度の高さを有し且つナット26よりも2.5〜3倍の径を有する島形パターンSPがそれぞれ形成されている。図6は、たとえば500rpmで回転駆動される主軸14aを通して研削液Fを40リットル/min程度の供給量で流入させた場合に、そのような従来の凹部132a内における研削液Fの流れを示すシミュレーション図である。この従来の凹部132aでは、研削液Fは、平面研削砥石110aの回転方向RD1の連れ回り力および遠心力の影響を受けて、回転軸線Cから外周側および回転方向側に向かう矢印で表される流れベクトルVで示される流れとなる。この状態では、内周側貫通孔136の入口付近に研削液Fが流れても、圧力がないので素通りし、内周側貫通孔136の入口に入らない。これに対して、外周側貫通孔38の入口は、上記星形パターンの最外周に形成されたV字状の壁面内に位置していて、そのV字状の壁面内には研削液Fが受け止められて滞留し、遠心力によって圧力が発生するので、外周側貫通孔38の入口には研削液Fが流入する。
これに対して、本実施例の平面研削砥石10aの背面19aに形成された凹部32aでは、図7に示すように、内周側貫通孔36の外周側には、一対の島形パターンSPを周方向に連結する障壁パターンBPが形成されることにより、平面研削砥石10aの径方向の線RLに対して対称的形状を成すV字状凹壁面42が形成されている。V字状凹壁面42が障壁パターンBPと島形パターンSPの一部に局所的に設けられている。このV字状凹壁面42のうち、内周側貫通孔36の外周側から回転方向RD1とは反対側へ連続する部分が、研削液Fの流れを受け止めて滞留させ、内周側貫通孔36の入口をその滞留させた研削液F中に位置させ遠心力により圧力が高められた研削液Fを流入させる凹状受面44として機能している。凹状受面44は、平面研削砥石10aの回転方向が回転方向RD1とは逆方向となる場合には、径方向の線RLに対して対称位置となる。この凹状受面44によって囲まれる面積S44内にすなわち凹状受面44の開口48内に、内周側貫通孔36の入口が位置している。
主軸14a内の供給穴30aから凹部32a内に流入した研削液Fは、図6に示す流れベクトルVと同様に、平面研削砥石10aの回転方向RD1の連れ回り力および遠心力の影響を受けて、回転軸線Cから外周側および回転方向側に向かう矢印方向に流れる。研削液Fは、この流れの上流側に向かって開口する凹状受面44に受け止められて滞留し、図8に示すように、遠心力を受けて圧力を発生するので、凹状受面44によって囲まれる面積S44内に開口する内周側貫通孔36の入口内に積極的に流入させられるようになっている。図8は、シミュレーションにより得られた、濃度が高いほど高い液圧を示す圧力分布を示している。
このように構成された平面研削砥石10aによれば、図9に示すように、中心貫通孔34、内周側貫通孔36、および外周側貫通孔38の研削液Fの送出割合は、16.9%、33.3%、および49.8%となった。これに対して、障壁パターンBPが形成されていない従来の平面研削砥石110aでは、700rpmであるときの流量比は20.7:0:79.3であり、400rpmであるときの流量比は、25.1:0:74.9であった。内周側貫通孔36の送出割合に関して言えば、従来では0%であったのに対して33.3%と増加した。
図10は、図7に対して、V字状凹壁面42の開口48外となるように内周側貫通孔137の入口を内周側へ移動させた例、換言すれば、凹状受面44によって囲まれる面積S44外にすなわち凹状受面44の開口48外に、内周側貫通孔137の入口を位置させた比較例品である平面研削砥石120aを示している。この比較例品の平面研削砥石120aによれば、図11に示すように、中心貫通孔34、内周側貫通孔137、および外周側貫通孔38の研削液Fの送出割合は、19.8%、0.9%、および79.3%となった。
上述のように、本実施例の平面研削砥石10によれば、内周側貫通孔36の少なくとも内周側貫通孔36の外周側且つ平面研削砥石10aの回転方向RD1側とは反対側に位置して、凹部32a内を平面研削砥石10aの回転中心から外周側且つ平面研削砥石10aの回転方向RD1側とは反対側へ流れる研削液Fを受け止めて滞留させる凹状受面44が、凹部32a内に局所的に設けられていることから、凹状受面44によって滞留させられた研削液Fの圧力が内周側貫通孔36の入口付近で遠心力により高められ、内周側貫通孔36の入口を通して研削液Fが平面研削砥石10aの研削面16aへ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔36からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石10aの中心貫通孔34、内周側貫通孔36、外周側貫通孔38から研削面16aへ送出される研削液の流量比が改善されるので、研削面16a全体にむらなく研削液Fが供給量されるようになる。
また、本実施例の平面研削砥石10によれば、凹状受面44は、内周側貫通孔36と平面研削砥石10aの回転中心とを通る径方向の直線RLに対して対称的に形成されたV字状凹壁面42の一部に形成されていることから、平面研削砥石10aの回転方向に拘わらず、凹状受面44によって受け止められた研削液Fの圧力が内周側貫通孔36の入口付近で遠心力により高められ、内周側貫通孔36の入口を通して研削液Fが平面研削砥石10aの研削面16aへ送出される。このため、それまできわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔36からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石10aの中心貫通孔34、内周側貫通孔36、外周側貫通孔38から研削面16aへ送出される研削液Fの流量比が改善される。
また、本実施例の平面研削砥石10によれば、凹壁面は、内周側貫通孔36と平面研削砥石10aの回転中心とを通る径方向の直線RLに対して対称的に形成されたV字状凹壁面42であり、内周側貫通孔36は、V字状凹壁面42の開口48内に位置させられていることから、平面研削砥石10aの回転方向に拘わらず、V字状の壁面の開口48内に受け止められて遠心力により圧力が高められた研削液FがV字状の壁面の開口48内に位置させられている内周側貫通孔36の入口を通して流入し研削面16aへ送出される。このため、それまできわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔36からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石10aの中心貫通孔34、内周側貫通孔36、外周側貫通孔38から研削面16aへ送出される研削液Fの流量比が改善される。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
(実施例2)
図12は、平面研削砥石10aの他の実施例の要部を示す図であって、図7に対応している。図12の実施例では、内周側貫通孔36の外周側には、一対の島形パターンSPを周方向に連結する障壁パターンBPが形成されることにより、平面研削砥石10aの径方向の直線RLに対して対称的形状を成すU字状凹壁面142が形成されている。すなわち、U字状凹壁面142が障壁パターンBPと島形パターンSPの一部に局所的に設けられている。このU字状凹壁面142のうち、内周側貫通孔36の外周側から回転方向RD1とは反対側へ連続する部分が、研削液Fの流れを受け止めて滞留させ、内周側貫通孔36の入口をその滞留させた研削液F中に位置させて研削液Fを流入させる凹状受面144として機能している。凹状受面144は、平面研削砥石10aの回転方向が回転方向RD1とは逆方向となる場合には、径方向の線RLに対して対称位置となる。
本実施例の平面研削砥石10aによれば、凹状受面144を含むU字状凹壁面142は、内周側貫通孔36と平面研削砥石10aの回転中心とを通る径方向の直線RLに対して対称的に形成されたU字状の凹壁面であり、内周側貫通孔36は、U字状凹壁面142の開口48内に位置させられていることから、平面研削砥石10aの回転方向に拘わらず、U字状凹壁面142の開口48内に受け止められて遠心力により圧力が高められた研削液FがU字状凹壁面142の開口48内に位置させられている内周側貫通孔36の入口を通して流入し研削面16aへ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔36からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石10aの中心貫通孔34、内周側貫通孔36、外周側貫通孔38から研削面16aへ送出される研削液の流量比が改善される。
(実施例3)
図13は、平面研削砥石10aの他の実施例の要部を示す図であって、図7に対応している。図13の実施例では、内周側貫通孔36の外周側には、一対の島形パターンSPを周方向に連結する障壁パターンBPが形成されることにより、平面研削砥石10aの径方向の直線RLに対して対称的形状を成す円弧状凹壁面242が形成されている。すなわち、円弧状凹壁面242が障壁パターンBPと島形パターンSPの一部に局所的に設けられている。この円弧状凹壁面242のうち、内周側貫通孔36の外周側から回転方向RD1とは反対側へ連続する部分が、研削液Fの流れを受け止めて滞留させ、内周側貫通孔36の入口をその滞留させた研削液F中に位置させて研削液Fを流入させる凹状受面244として機能している。凹状受面244は、平面研削砥石10aの回転方向が回転方向RD1とは逆方向となる場合には、径方向の線RLに対して対称位置となる。凹状受面244は、平面研削砥石10aの回転方向が回転方向RD1とは逆方向となる場合には、径方向の線RLに対して対称位置となる。
本実施例の平面研削砥石10aによれば、凹状受面244を含む円弧状凹壁面242は、内周側貫通孔36と平面研削砥石10aの回転中心とを通る径方向の直線RLに対して対称的に形成された、内周側貫通孔36が位置する内周円SC1よりも小さい曲率半径を有する円弧状の凹壁面であり、内周側貫通孔36は、円弧状凹壁面242の開口48内に位置させられていることから、平面研削砥石10aの回転方向に拘わらず、円弧状凹壁面242の開口48内に受け止められて遠心力により圧力が高められた研削液Fが円弧状凹壁面242の開口48内に位置させられている内周側貫通孔36の入口を通して流入し研削面16aへ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔36からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石10aの中心貫通孔34、内周側貫通孔36、外周側貫通孔38から研削面16aへ送出される研削液Fの流量比が好適に改善される。
(実施例4)
図14は平面研削砥石10aの他の実施例の要部を示す図であって、図7に対応している。図14の実施例では、内周側貫通孔36の外周側には、一対の島形パターンSPを周方向に連結する障壁パターンBPが形成されることにより、平面研削砥石10aと同心であって内周側貫通孔36を通る内周円SC1よりも大きい曲率半径を有する同心円を成す円弧状凹壁面342が形成されている。そして、その円弧状凹壁面342のうちの直線RLに対して回転方向RD1の反対側に、内周側へ内周側貫通孔36の径方向位置よりも内周側へ突き出す突起345が設けられ、その突起345の回転方向RD1側の壁面346と円弧状凹壁面342とによって、凹状受面344が内周側貫通穴36の外周側且つ平面研削砥石10aの回転方向RD1とは反対側に位置するように形成されている。凹状受面344が、研削液Fの流れを受け止めて滞留させ、内周側貫通孔36の入口をその滞留させた研削液F中に位置させて遠心力により発生する圧力で研削液Fを流入させる。
本実施例の平面研削砥石10aによれば、凹状受面344は、内周側貫通孔36が位置する内周円SC1よりも大きい曲率半径を有する円弧状凹壁面342と、円弧状凹壁面342の直線RLよりも平面研削砥石10aの回転方向RD1と反対側位置から内周側へ突設された突起345の平面研削砥石10aの回転方向RD1側の壁面346とによって、内周側貫通穴36の外周側且つ平面研削砥石10aの回転方向RD1とは反対側に位置するように形成されていることから、突起345と円弧状凹壁面342に受けられて滞留させられて圧力が高められた研削液Fがその円弧状凹壁面342の内側に位置させられている内周側貫通孔36の入口を通して流入し研削面16aへ送出される。このため、従来ではきわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔36からの研削液送出量が増加し、平面研削砥石10aの中心貫通孔34、内周側貫通孔36、外周側貫通孔38から研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。
(実施例5)
図15は平面研削砥石10aの他の実施例の要部を示す図であって、図7に対応している。図15の実施例では、内周側貫通孔36の外周側には、一対の島形パターンSPを周方向に連結する障壁パターンBPが形成されることにより、平面研削砥石10aと同心であって内周側貫通孔36を通る内周円SC1と同様の曲率半径を有する同心円を成す円弧状凹壁面342が障壁パターンBPと島形パターンSPの内側に局所的に設けられている。そして、内周側貫通孔36がその障壁パターンBPの円弧状凹壁面342を貫通することで、平面研削砥石10aの回転中心線に平行な方向であって障壁パターンBPの厚みに相当する長さを有する凹溝348が円弧状凹壁面342に形成されている。この凹溝348が、内周側貫通孔36の外周側且つ平面研削砥石10aの回転方向とは反対側に位置して、凹部32a内を平面研削砥石10aの回転中心から外周側且つ前記平面研削砥石の回転方向とは反対側へ流れる研削液Fを受け止める凹状受面44と同様の凹状受面として機能している。
本実施例の平面研削砥石10aによれば、凹状受面として機能する凹溝348が内周側貫通孔36の入口にそれを延長した形状で形成されていることから、凹溝348に受け止められることで滞留させられて遠心力により圧力が高められた研削液Fがその凹溝348に連続する内周側貫通孔36の入口を通して流入し研削面16aへ送出される。このため、従来では略零できわめて少ない研削液送出量であった内周側貫通孔36からの研削液送出量が図16に示すように増加し、平面研削砥石10aの中心貫通孔34、内周側貫通孔36、外周側貫通孔38から研削面へ送出される研削液の流量比が改善される。
図17は、図14に示されている、一対の島形パターンSPを周方向に連結する障壁パターンBPが形成されることにより、平面研削砥石10aと同心円であって、平面研削砥石10aの径方向の直線RLに対して対称的形状を成す円弧状凹壁面342のみを用いて研削液Fを受ける比較例品である平面研削砥石210aを示している。この場合、突起345が用いられていないので、平面研削砥石210aの内周側貫通孔139の入口付近において研削液Fが滞留せず、単に通りすぎるだけであるので、研削液Fに圧力が発生せず、内周側貫通孔139の入口には研削液Fが殆ど入らない。
図18は、内周側貫通孔139の外周側に1個の島状パターンSPが配置され、その島状パターンSPを用いて研削液Fを受ける比較例品である平面研削砥石220aを示している。この場合、平面研削砥石220aの回転力および遠心力の影響を受けて、平面研削砥石220aの回転中心から外周側且つ平面研削砥石220aの回転方向RD1とは反対側へ相対的に流れる研削液Fは、島状パターンSPの外周壁面によって受けられないので、平面研削砥石220aの内周側貫通孔139の入口付近において研削液Fが滞留せず、単に通りすぎるだけであるので、研削液Fに圧力が発生せず、内周側貫通孔139の入口には研削液Fが殆ど入らない。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例の平面研削砥石10a、10bは、レジノイド砥石、ビトリファイド砥石、ダイヤモンド砥石などの種々の材質の砥石が用いられても差し支えない。
また、前述の両頭平面研削盤12は、一対の平面研削砥石10a、10bが水平の回転軸線Cまわり回転駆動され、それら一対の平面研削砥石10a、10bの間に通された互いに平行な直線状の一対の案内レール22aおよび22bによってリング状ワーク20が送られる横軸型スルーフィード方式であったが、一対の平面研削砥石10a、10bが垂直な回転軸線Cまわり回転駆動される縦軸型であってもよいし、円盤状のキャリヤ板に形成された穴に嵌め入れられたワークが一対の平面研削砥石10a、10bの間に送り込まれるキャリヤ研削方式や、インフィード研削方式であってもよい。
また、前述の実施例では、一対の島形パターンSPを障壁パターンBPで周方向に連結することで、凹状受面44、144、244、344が形成されていたが、島形パターンSPとは独立に形成されてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10a、10b:平面研削砥石
12:両頭平面研削盤
14a、14b:主軸(回転主軸)
16a、16b:研削面
18a、18b:フランジ
20:リング状ワーク
22a、22b:案内レール
24:締結ボルト
26:ナット
28a、28b:(フランジの)取付面
30a、30b:(主軸内の)供給穴
32a:32b:凹部
34:中心貫通孔
36:内周側貫通孔
38:外周側貫通孔
40:凹穴
42:V字状凹壁面(凹壁面)
44,144,244,344:凹状受面
48:開口
142:U字状凹壁面(凹壁面)
242:円弧状凹壁面(凹壁面)
342:円弧状凹壁面(凹壁面)
345:突起
346:回転方向側の壁面(凹状受面)
348:凹溝(凹状受面)
C:回転軸線
F:研削液
SC1:内周円
SC2:外周円
SP:島形パターン
HP:星形パターン
BP:障壁パターン

Claims (7)

  1. 研削面として機能する表面と、主軸とともに回転するフランジを通して締結ボルトが螺合されるナットが埋設された背面と、前記フランジの取付面との間に前記主軸を通して供給された研削液を受け入れる空間を形成するために前記背面に形成された凹部と、前記研削面と前記凹部との間を連通させるように形成された、回転中心に位置する中心貫通孔、所定の内周円上に形成された複数本の内周側貫通孔、および前記内周円よりも大径の外周円上に形成された複数本の外周側貫通孔とを、備えた円板状の平面研削砥石であって、
    前記内周側貫通孔の少なくとも前記内周側貫通孔の外周側且つ前記平面研削砥石の回転方向とは反対側に位置して、前記凹部内を前記平面研削砥石の回転中心から外周側且つ前記平面研削砥石の回転方向とは反対側へ流れる前記研削液を受け止める凹状受面が、前記凹部内に局所的に設けられている
    ことを特徴とする平面研削砥石。
  2. 前記凹状受面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線に対して対称的に形成されている凹壁面の一部に形成されている
    ことを特徴とする請求項1の平面研削砥石。
  3. 前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線に対して対称的に形成されたV字状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記V字状凹壁面の開口内に位置させられている
    ことを特徴とする請求項2の平面研削砥石。
  4. 前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線に対して対称的に形成されたU字状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記U字状凹壁面の開口内に位置させられている
    ことを特徴とする請求項2の平面研削砥石。
  5. 前記凹壁面は、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線に対して対称的に形成された、前記内周円よりも小さい曲率半径を有する円弧状凹壁面であり、前記内周側貫通孔は、前記円弧状凹壁面の開口内に位置させられている
    ことを特徴とする請求項2の平面研削砥石。
  6. 前記凹状受面は、前記内周円よりも大きい曲率半径を有する円弧状凹壁面と、前記内周側貫通孔と前記平面研削砥石の回転中心とを通る直線よりも前記平面研削砥石の回転方向と反対側位置から内周側へ突設された突起の前記平面研削砥石の回転方向側の壁面とに、形成されている
    ことを特徴とする請求項1の平面研削砥石。
  7. 前記背面に形成された凹部内には、円弧状凹壁面が局所的に形成され、
    前記凹状受面は、前記内周側貫通孔が前記円弧状凹壁面を貫通することで前記円弧状凹壁面に前記回転中心線に平行な方向に形成された凹溝内に形成されている
    ことを特徴とする請求項1の平面研削砥石。
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