JP2019213545A - リコンビナーゼ変異体 - Google Patents

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Abstract

【課題】一本鎖アダプター領域を有するPCRライブラリーなどのリコンビナーゼ媒介性増幅を向上するためのリコンビナーゼ変異体の提供。【解決手段】特定のアミノ酸配列を有する腸内細菌ファージRB49 UvsXリコンビナーゼのアミノ酸配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含むUvsXリコンビナーゼ変異体であって、前記RB49 UvsXリコンビナーゼの位置256と機能的に同等である位置に荷電したアミノ酸残基への置換変異を含み、かつ、特定の配列を有する腸内細菌ファージT4のUvsXリコンビナーゼ、又は、前記RB49 UvsXリコンビナーゼの位置63におけるHisからSerへの置換を除いて、前記RB49 UvsXリコンビナーゼの全てのアミノ酸配列を有する腸内細菌ファージRB49 UvsXリコンビナーゼ変異体と比べて、増大したリコンビナーゼ活性を有する、UvsXリコンビナーゼ変異体。【選択図】なし

Description

リコンビナーゼ酵素は、リコンビナーゼ媒介性核酸増幅に有用である。例えば、リコンビナーゼ酵素は、ポリメラーゼによるDNA複製を可能にするDNA標的へのオリゴヌクレオチドの標的化を促進することができる。特性が向上した改変リコンビナーゼの必要性が依然として存在する。
本出願は、電子フォーマットの配列表とともに出願されている。配列表は、98Kbのサイズである、2014年9月26日に作成されたIP1264.TXTと題するファイルとして提供される。配列表の電子フォーマットでの情報は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
リコンビナーゼ媒介性核酸増幅の向上のためのリコンビナーゼが本明細書で提供される。本発明者らは、驚くべきことに、パターン化されたフローセル表面への核酸シーディング(seeding)の特徴が実質的に向上した、ある種の改変リコンビナーゼを同定した。ある種の実施形態では、改変リコンビナーゼは、クラスター増幅の向上のために、パターン化されたフローセル表面へのPCRフリーライブラリー、例えば一本鎖アダプター領域を有するPCRライブラリーのシーディングを向上させる。
ある種の実施形態では、リコンビナーゼは組換えUvsXであり、RB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と機能的に同等である位置にアミノ酸置換変異を含む。野生型RB49 UvsXのアミノ酸配列は、配列番号1に示される。ある種の実施形態では、組換えUvsXは、配列番号1と少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、99%同一のアミノ酸を含み、且つRB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と機能的に同等である位置にアミノ酸置換変異を含む、アミノ酸配列を含む。ある種の実施形態では、置換変異は荷電した残基に対する変異を含む。ある種の実施形態では、置換変異は塩基性残基に対する変異を含む。ある種の実施形態では、置換変異はRB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256Lysに相同な変異を含む。
いくつかの実施形態では、上記の変異に加えて、組換えUvsXは、RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63と機能的に同等である位置に置換変異をさらに含むことができる。例えば、ある種の実施形態では、組換えUvsXは、RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63Serと相同な置換変異を含む。
いくつかの実施形態では、上記の変異のいずれかに加えて、組換えUvsXは、C末端における1つ又は複数のグルタミン酸残基の付加、C末端における1つ又は複数のアスパラギン酸残基の付加、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される変異をさらに含むことができる。
いくつかの実施形態では、組換えUvsXは、T4、T6、Rb69、Aeh1、KVP40、アシネトバクター(Acinetobacter)ファージ133、エロモナス(Aeromonas)ファージ65、シアノファージP−SSM2、シアノファージPSSM4、シアノファージS−PM2、Rb32、ビブリオ(Vibrio)ファージnt−1、Rb16、Rb43及びRb49から成る群から選択されるミオウイルス科(myoviridae)のファージに由来する。
いくつかの実施形態では、組換えUvsXは、T2、Rb14、エロモナスファージ25、phi−1、ファージ31、ファージ44RR2.8t、ファージRb3及びファージLZ2から成る群から選択されるミオウイルス科のファージに由来する。
配列番号2及び22〜35のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む組換えUvsXも本明細書で提供される。ある種の実施形態では、組換えUvsXは、配列番号2及び22〜35のうちのいずれか1つと少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、99%同一のアミノ酸を含み、且つRB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と機能的に同等である位置にアミノ酸置換変異を含む、アミノ酸配列を含む。
配列番号3〜5のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む半保存的ドメインに対する置換変異を含む組換えUvsXも本明細書で提供され、ここでは、置換変異は、Phe、Pro、Asp、Glu又はAsn以外の任意の残基に対する位置7における置換から選択される変異を含む。ある種の実施形態では、組換えUvsXは、配列番号3〜5のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む半保存的ドメインを含むリコンビナーゼに対して少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、99%同一のアミノ酸を含み、ここでは、組換えUvsXは、Phe、Pro、Asp、Glu又はAsn以外の任意の残基に対する位置7における置換から選択される置換変異を含む。ある種の実施形態では、変異は荷電した残基に対する変異を含む。ある種の実施形態では、変異は塩基性残基に対する変異を含む。ある種の実施形態では、変異はLysに対する位置7における置換を含む。
配列番号6又は7のいずれかのアミノ酸配列を含む半保存的ドメインに対する置換変異を含む組換えUvsXも本明細書で提供され、ここでは、置換変異は、Phe、Pro、Asp、Glu又はAsn以外の任意の残基に対する位置12における置換から選択される変異を含む。ある種の実施形態では、組換えUvsXは、配列番号6又は7のいずれかのアミノ酸配列を含む半保存的ドメインを含むリコンビナーゼに対して少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、99%同一のアミノ酸を含み、ここでは、組換えUvsXは、Phe、Pro、Asp、Glu又はAsn以外の任意の残基に対する位置12における置換から選択される置換変異を含む。ある種の実施形態では、変異は荷電した残基に対する変異を含む。ある種の実施形態では、変異は塩基性残基に対する変異を含む。ある種の実施形態では、変異はLysに対する位置12における置換を含む。
いくつかの実施形態では、上記の変異に加えて、組換えUvsXは、RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63と機能的に同等である位置に置換変異をさらに含むことができる。例えば、ある種の実施形態では、組換えUvsXは、RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63Serと相同な置換変異を含む。
いくつかの実施形態では、上記の変異のいずれかに加えて、組換えUvsXは、C末端における1つ又は複数のグルタミン酸残基の付加、C末端における1つ又は複数のアスパラギン酸残基の付加、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される変異をさらに含むことができる。
いくつかの実施形態では、組換えUvsXは、T4、T6、Rb69、Aeh1、KVP40、アシネトバクターファージ133、エロモナスファージ65、シアノファージP−SSM2、シアノファージPSSM4、シアノファージS−PM2、Rb32、ビブリオファージnt−1、Rb16、Rb43及びRb49から成る群から選択されるミオウイルス科のファージに由来する。
いくつかの実施形態では、組換えUvsXは、T2、Rb14、エロモナスファージ25、phi−1、ファージ31、ファージ44RR2.8t、ファージRb3及びファージLZ2から成る群から選択されるミオウイルス科のファージに由来する。
任意の上記実施形態で定義された組換えUvsXをコードする核酸分子も本明細書で提供される。上記の核酸分子を含む発現ベクターも本明細書で提供される。上記のベクターを含む宿主細胞も本明細書で提供される。
標的核酸分子を増幅するリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法であって、(a)上記実施形態のいずれかの組換えUvsXを第1及び第2の核酸プライマーと接触させて、第1及び第2の核タンパク質プライマーを形成するステップであり、上記核酸プライマーがその3’末端に一本鎖領域を含む、ステップと、(b)第1及び第2の核タンパク質プライマーを上記標的核酸分子に接触させ、それによって、上記第1鎖の第1の部分において第1の二本鎖構造を形成し、上記第2鎖の第2の部分において第2の二本鎖構造を形成し、その結果、上記第1の核酸プライマーと上記第2の核酸プライマーの3’末端が同じ二本鎖の鋳型核酸分子上で互いに向かい合うステップと、(c)1種又は複数のポリメラーゼ及びdNTPsを使用して上記第1及び第2の核酸プライマーの3’末端を伸長させて、第1及び第2の二本鎖核酸並びに第1及び第2の核酸置換鎖を生成するステップと、(d)所望の程度の増幅に達するまで(b)及び(c)を繰り返して反応を続けるステップとを含む、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法も本明細書で提供される。
方法のある種の実施形態では、標的核酸分子は二本鎖核酸を含む。ある種の実施形態では、標的核酸分子は一本鎖核酸を含む。例えば、いくつかの実施形態では、標的核酸は一本鎖のアダプター領域を含む。ある種の実施形態では、方法は、リコンビナーゼローディングタンパク質の存在下で行われる。例えば、リコンビナーゼローディングタンパク質は、T4 UvsY、大腸菌(E.coli)recO、大腸菌recR及びこれらの組み合わせから成る群から選択され得る。ある種の実施形態では、方法は、gp32、大腸菌SSBタンパク質、T4 gp32タンパク質及びこれらの誘導体から成る群から選択される一本鎖安定化剤の存在下で行われる。ある種の実施形態では、方法は、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリスチレン、フィコール、デキストラン、PVP及びアルブミンを含む群から選択される密集化剤の存在下で行われ、その結果、密集化剤が増幅を促進する。
ある種の実施形態では、方法は増幅部位のアレイ上で行われる。ある種の実施形態では、各増幅部位は、標的核酸を増幅するための複数の増幅プライマーを含む。ある種の実施形態では、増幅部位のアレイは表面にフィーチャーのアレイを含む。例えば、フィーチャーは不連続でもよく、増幅プライマーを欠く表面の介在領域によって分離していてもよい。ある種の実施形態では、増幅部位のアレイは溶液中にビーズを含む又は表面上にビーズを含む。ある種の実施形態では、増幅部位のアレイはエマルジョンを含む。ある種の実施形態では、方法は等温で行われる。
リコンビナーゼポリメラーゼ反応を行うためのキットも本明細書で提供される。ある種の実施形態では、キットは、任意の上記実施形態で定義された組換えUvsX並びに以下の1つ又は複数(一本鎖DNA結合タンパク質;DNAポリメラーゼ;dNTPs又はdNTPsとddNTPsの混合物;密集化剤;緩衝液;還元剤;ATP又はATP類似体;リコンビナーゼローディングタンパク質;第1のプライマー及び任意選択で第2のプライマー)を含むことができる。
1つ又は複数の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載される。他の特色、目的及び利点は、説明及び図面並びに特許請求の範囲から明らかである。
米国特許出願公開第2009/0029421に組み込まれている資料においても示されている、腸内細菌(Enterobacteria)ファージT4(T4)(配列番号8)、腸内細菌ファージT6(T6)(配列番号9)、アシネトバクターファージ133(ファージ133)(配列番号10)、腸内細菌ファージRB69(Rb69)(配列番号11)、エロモナスファージAeh1(Aeh1)(配列番号12)、エロモナスファージ65(Ae65)(配列番号13)、ビブリオファージKVP40(Kvp40)(配列番号14)、腸内細菌ファージRB43(Rb43)(配列番号15)、プロクロロコッカス(Prochlorococcus)ファージP−SSM2(PSSM2)(配列番号16)及びプロクロロコッカスファージP−SSM4(PSSM4)(配列番号17)由来のUvsXのアミノ酸配列のアライメントを示す概略図である。RB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と位置的及び/又は機能的に同等である残基を強調し、三角形の記号で示した。 米国特許出願公開第2009/0029421に組み込まれている資料においても示されている、腸内細菌(Enterobacteria)ファージT4(T4)(配列番号8)、腸内細菌ファージT6(T6)(配列番号9)、アシネトバクターファージ133(ファージ133)(配列番号10)、腸内細菌ファージRB69(Rb69)(配列番号11)、エロモナスファージAeh1(Aeh1)(配列番号12)、エロモナスファージ65(Ae65)(配列番号13)、ビブリオファージKVP40(Kvp40)(配列番号14)、腸内細菌ファージRB43(Rb43)(配列番号15)、プロクロロコッカス(Prochlorococcus)ファージP−SSM2(PSSM2)(配列番号16)及びプロクロロコッカスファージP−SSM4(PSSM4)(配列番号17)由来のUvsXのアミノ酸配列のアライメントを示す概略図である。RB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と位置的及び/又は機能的に同等である残基を強調し、三角形の記号で示した。 腸内細菌ファージRB49(RB49)(配列番号1)及び腸内細菌ファージT4(T4)(配列番号8)由来のUvsXのアミノ酸配列のアライメントを示す概略図である。RB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と位置的及び/又は機能的に同等である残基を強調し、三角形の記号で示した。 T4 UvsX配合物を使用して、パターン化されたフローセルにシーディングされたPCRフリーライブラリーのクラスター画像のスクリーンショットを示す図である。 RB49 P256Kリコンビナーゼを含む液体配合物を使用して、パターン化されたフローセルにシーディングされたPCRフリーライブラリーのクラスター画像のスクリーンショットを示す図である。 T4 UvsX配合物を使用して、パターン化されたフローセルにシーディングされた一本鎖(ssDNA)のPCRフリーライブラリーのクラスター画像のスクリーンショットを示す図である。 RB49 P256Kリコンビナーゼを含む液体配合物を使用して、パターン化されたフローセルにシーディングされた一本鎖のPCRフリーライブラリーのクラスター画像のスクリーンショットを示す図である。
リコンビナーゼ媒介性核酸増幅の向上のためのリコンビナーゼが本明細書で提供される。本発明者らは、驚くべきことに、パターン化されたフローセル表面への核酸シーディングの特徴が実質的に向上した、ある種の改変リコンビナーゼを同定した。
以下でより詳細に記載されているように、本発明者らは、驚くべきことに、リコンビナーゼの1つ又は複数の残基への1つ又は複数の変異が、パターン化されたフローセル表面へのDNAライブラリー、例えば一本鎖アダプター領域を有するPCRライブラリーなどのシーディングを非常に大きく向上させ、これがクラスター増幅を向上させることを発見した。
ある種の実施形態では、置換変異は、荷電した側鎖を有する残基に対する変異を含む。例えば、いくつかの実施形態では、荷電したアミノ酸は正に荷電したアミノ酸残基である。用語「正に荷電したアミノ酸」は、側鎖のpKa値が7を超える親水性アミノ酸、すなわち、塩基性アミノ酸を指す。塩基性アミノ酸は、ヒドロニウムイオンとの結合の結果、生理的pHで正電荷の側鎖を典型的には有する。天然に存在する(遺伝的にコードされる)塩基性アミノ酸としては、リジン(Lys、K)、アルギニン(Arg、R)及びヒスチジン(His、H)が挙げられ、一方で、非天然(遺伝的にコードされていない又は非標準的)塩基性アミノ酸としては、例えば、オルニチン、2,3,−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、2,5,6−トリアミノヘキサン酸、2−アミノ−4−グアニジノブタン酸及びホモアルギニンが挙げられる。用語「負に荷電したアミノ酸」は、キラリティーにかかわらず、C末端のカルボキシル基に加えて、少なくとも1つのさらなる負に荷電した基、例えば、カルボキシル基、リン酸基、ホスホネート基、スルホネート基などを含む、天然又は非天然のアミノ酸を指す。
組換えUvsXの半保存的ドメインに対する置換変異を含む組換えUvsXも本明細書で提供される。本明細書で使用する場合、用語「半保存的ドメイン」は、様々な種の間で完全に保存されている又は少なくとも部分的に保存されている、組換えUvsXの一部を指す。驚くべきことに、半保存的ドメイン中の1つ又は複数の残基の変異が、特に一本鎖の鋳型核酸の存在下で、リコンビナーゼ活性に影響を及ぼし、その結果、リコンビナーゼ媒介性増幅反応のシーディング及び/又は増幅を増強することが発見された。以下の実施例の項目に記載されているように、こうした変異リコンビナーゼは、パターン化されたフローセル表面へのPCRフリーライブラリー、例えば一本鎖アダプター領域を有するPCRライブラリーのシーディングの性能が向上しており、その結果、クラスター増幅を向上させる。
いくつかの実施形態では、半保存的ドメインは、配列番号3〜7のうちのいずれかに示される配列を有するアミノ酸を有する。配列番号3〜7は、様々な種の間で半保存的なドメイン中の残基に対応する。配列番号3は、配列番号8として本明細書に示されるT4 UvsXのアミノ酸配列の残基251〜258に対応する。半保存的ドメインにおける様々な種の間での保存を示すアライメントは、図1A、図1B及び図2に示される。図1A及び図1Bに示されるUvsXの配列は、Genbankデータベースの受託番号NP_049656(T4)、YP_004300647(ファージ133);NP_861734(RB69);NP_943894.1(Aeh1);YP_004300858(Ae65);NP_899256(KVP40);YP_239013(RB43);YP_214417(P−SSM2);YP_214708(P−SSM4)から、及び米国特許出願公開第2009/0029421号(T6)から得た。図2は、腸内細菌ファージRB49(RB49)(配列番号1)及び腸内細菌ファージT4(T4)(配列番号8)由来のUvsXのアミノ酸配列のアライメントを示す概略図である。RB49のUvsXのアミノ酸配列のPro256と位置的及び/又は機能的に同等である残基を強調し、三角形で示した。図2に示されるUvsXの配列は、Genbankデータベースの受託番号NP_891595(RB49)及びNP_049656(T4)から得た。
驚くべきことに、半保存的ドメイン中の1つ又は複数の残基に対する変異が、特に一本鎖の鋳型核酸の存在下で、リコンビナーゼ活性を増大し、その結果、リコンビナーゼ媒介性増幅反応のシーディング及び/又は増幅を増強することが発見された。以下の実施例の項目に記載されているように、こうした変異リコンビナーゼは、パターン化されたフローセル表面へのPCRフリーライブラリー、例えば一本鎖アダプター領域を有するPCRライブラリーのシーディングの性能が向上しており、その結果、クラスター増幅を向上させる。例えば、本明細書で提供する組換えUvsXのいくつかの実施形態では、置換変異は、Phe、Pro、Asp、Glu又はAsn以外の任意の残基に対する、配列番号3〜5のうちのいずれかの位置7における変異を含む。ある種の実施形態では、組換えUvsXは、Lysに対する、配列番号3〜5のうちのいずれかの位置7における変異を含む。本明細書で提供する組換えUvsXのいくつかの実施形態では、置換変異は、Phe、Pro、Asp、Glu又はAsn以外の任意の残基に対する、配列番号6又は7のいずれかの位置12における変異を含む。ある種の実施形態では、組換えUvsXは、Lysに対する、配列番号6又は7のいずれかの位置12における変異を含む。
いくつかの実施形態では、リコンビナーゼはUvsXタンパク質である。例えば、ミオウイルス科のファージに由来するUvsX又はUvsX様リコンビナーゼなどのファージリコンビナーゼ、例えば、T4、T6、Rb69、Aeh1、KVP40、アシネトバクターファージ133、エロモナスファージ65、シアノファージP−SSM2、シアノファージPSSM4、シアノファージS−PM2、Rb32、ビブリオファージnt−1、Rb16、Rb43及びRb49などを含めた任意のファージリコンビナーゼを、本明細書で提供する実施形態で使用することができる。ある種の実施形態では、リコンビナーゼは、ミオウイルス科のファージに由来するUvsX又はUvsX様リコンビナーゼ、例えば、T2、Rb14、エロモナスファージ25、phi−1、ファージ31、ファージ44RR2.8t、ファージRb3及びファージLZ2などである。他のリコンビナーゼタンパク質を本明細書で提供する実施形態で使用することができることが、当業者には容易に明らかになる。適切なリコンビナーゼタンパク質は、以下でより詳細に説明されるように、当技術分野で知られている多くの方法のいくつか、例えばBLASTアライメンなどを使用して、UvsXに対する相同性によって特定することができる。
「機能的に同等」は、全く異なるリコンビナーゼを使用する研究の場合には、コントロールのリコンビナーゼが、酵素において同じ機能的役割を有する他のリコンビナーゼのアミノ酸位置で生じると考えられるアミノ酸置換を含むことを意味する。一例を挙げると、T4 UvsXにおけるフェニルアラニンからリジンへの位置257での変異(F257K)は、RB49 UvsXにおけるプロリンからリジンへの位置256での置換(P256K)と機能的に同等であると考えられる。
一般に、2つ以上の異なるリコンビナーゼにおける機能的に同等な置換変異は、リコンビナーゼのアミノ酸配列中の相同なアミノ酸位置で生じる。したがって、用語「機能的に同等」の本明細書での使用は、変異アミノ酸の特定の機能が知られているかどうかにかかわらず、所与の変異と「位置的に同等」又は「相同」である変異も包含する。配列アラインメント及び/又は分子モデリングに基づいて、2つ以上の異なるリコンビナーゼのアミノ酸配列の位置的に同等又は相同なアミノ酸残基を同定することが可能である。位置的に同等及び/又は機能的に同等な残基を同定するための配列アラインメントの例は図1A及び図1Bに示されており、これは、米国特許出願公開第2009/0029421号に組み込まれている資料においても示されている、腸内細菌ファージT4(T4)(配列番号8)、腸内細菌ファージT6(T6)(配列番号9)、アシネトバクターファージ133(ファージ133)(配列番号10)、腸内細菌ファージRB69(Rb69)(配列番号11)、エロモナスファージAeh1(Aeh1)(配列番号12)、エロモナスファージ65(Ae65)(配列番号13)、ビブリオファージKVP40(Kvp40)(配列番号14)、腸内細菌ファージRB43(Rb43)(配列番号15)、プロクロロコッカスファージP−SSM2(PSSM2)(配列番号16)及びプロクロロコッカスファージP−SSM4(PSSM4)(配列番号17)由来のUvsXのアミノ酸配列のアライメントを示す。図1A及び図1Bに示されるUvsX配列は、Genbankデータベースの受託番号NP_049656(T4)、YP_004300647(ファージ133);NP_861734(RB69);NP_943894.1(Aeh1);YP_004300858(Ae65);NP_899256(KVP40);YP_239013(RB43);YP_214417(P−SSM2);YP_214708(P−SSM4)から、及び米国特許出願公開第2009/0029421号(T6)から得た。
図2は、腸内細菌ファージRB49(RB49)(配列番号1)及び腸内細菌ファージT4(T4)(配列番号8)由来のUvsXのアミノ酸配列のアライメントを示す概略図である。RB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と位置的及び/又は機能的に同等である残基を強調し、三角形で示した。図2に示されるUvsXの配列は、Genbankデータベースの受託番号NP_891595(RB49)及びNP_049656(T4)から得た。
位置的に同等及び/又は機能的に同等な残基は、多くの他のUvsX配列の1つ又は複数について、それらの配列をT4及びRB49などの参照配列と整列させることによって決定することができる。非限定例として、シネココッカス(Synechococcus)ファージS−PM2、腸内細菌ファージRB32、ビブリオファージnt−1、腸内細菌ファージRB16のUvsX配列は、配列番号18〜21として示され、Genbankデータベースの受託番号YP_195169.1、YP_802982.1、YP_008125207.1、YP_003858336.1から得られ、例えばT4 UvsX(配列番号8)及びRB49 UvsX(配列番号1)などの参照UvsX配列と整列させることができ、位置的に同等及び/又は機能的に同等な残基が特定される。例として、以下の表に示す残基が、RB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と位置的に同等及び/又は機能的に同等であるとして同定される。同様のアプローチに従って、他のUvsX タンパク質に関する位置的に同等及び/又は機能的に同等な位置を確かめることができることを当業者ならば容易に認識する。
上記の組換えUvsXタンパク質は、リコンビナーゼの活性、安定性又は任意の他の望ましい特性の1つ又は複数の態様を増強することが知られているさらなる置換変異を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、組換えUvsXは、上記の変異のいずれかに加えて、当該技術分野で知られており且つその全体が参照により組み込まれる米国特許出願公開第2009/0029421号の開示によって例示されているような、RB49 UvsXのアミノ酸配列の機能的に同等な位置His63に置換変異をさらに含むことができる。例えば、ある種の実施形態では、組換えUvsXは、RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63Serと相同な置換変異を含む。
いくつかの実施形態では、上記の変異のいずれかに加えて、組換えUvsXは、野生型リコンビナーゼと比べて、さらなる置換、欠失及び/又は付加変異を含むことができる。当該技術分野で知られており且つ2009/0029421に組み込まれている資料において例示されているような、1つ又は複数の位置での様々な置換変異のうちのいずれかを作製することができる。例えば、いくつかの実施形態では、上記の変異に加えて、組換えUvsXは、C末端における1つ又は複数のグルタミン酸残基の付加、C末端における1つ又は複数のアスパラギン酸残基の付加、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される変異をさらに含むことができる。
リコンビナーの変異体化
例えば、リコンビナーゼモデル及びモデル予測に従って、又はランダム若しくは半ランダムな変異アプローチを使用して、例えば、リコンビナーゼを改変して変異株を生成するために、任意選択で、様々な種類の変異誘発が本開示で使用される。一般に、リコンビナーゼ変異体を作製するために、利用可能な任意の変異誘発方法を使用することができる。そのような変異誘発方法は、任意選択で、目的の1種又は複数の活性(例えば、増強されたシーディング及び/又は固体支持体上での増幅)について変異体核酸及びポリペプチドを選択すること含む。使用することができる方法としては、限定されないが、部位特異的点変異誘発、ランダム点変異誘発、in vitro又はin vivo相同組換え(DNAシャッフリング及びコンビナトリアルオーバーラップPCR)、ウラシル含有鋳型を使用する変異誘発、オリゴヌクレオチド指定変異誘発、ホスホロチオエート修飾DNA変異誘発、ギャップを有する二本鎖DNAを使用する変異誘発、点ミスマッチ修復、修復欠損性宿主系統を使用する変異誘発、制限選択及び制限精製、欠失変異誘発、全遺伝子合成による変異誘発、縮重PCR、二本鎖切断修復並びに当業者に知られている多くの他のものが挙げられる。変異のための出発リコンビナーゼは、例えばその全体が参照により組み込まれる米国特許出願公開第2009/0029421号で特定されたものなどの利用可能なリコンビナーゼ変異体を含めた、本明細書で言及されるもののうちのいずれかでもよい。
任意選択で、変異誘発は、天然に存在するリコンビナーゼ分子からの既知の情報又は既知の改変若しくは変異リコンビナーゼ(例えば、先の参考文献で言及されている既存の変異型リコンビナーゼを使用する)の既知の情報、例えば、配列、配列比較、物理的特性、結晶構造及び/又は上記のものなどに導かれ得る。しかし、別の部類の実施形態では、改変は、本質的にランダムであり得る(例えば、古典的DNAシャッフリング又は「ファミリー」DNAシャッフリングと同様。例えば、Crameriら(1998)”DNA shuffling of a family of genes from diverse species accelerates directed evolution”Nature 391:288〜291を参照されたい)。
変異型式に関するさらなる情報は、Sambrookら、Molecular Cloning−−A Laboratory Manual(第3版)、第1〜3巻、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N.Y.、2000(“Sambrook”);Current Protocols in Molecular Biology、F.M.Ausubelら編、Current Protocols、a joint venture between Greene Publishing Associates,Inc.and John Wiley&Sons,Inc.、(2011年まで増補)(“Ausubel”))及びPCR Protocols A Guide to Methods and Applications(Innisら編)Academic Press Inc.San Diego、Calif.(1990)(“Innis”)に見出される。以下の刊行物及びその中で引用されている参考文献は、変異型式に関するさらなる詳細を提供する:Arnold、Protein engineering for unusual environments、Current Opinion in Biotechnology 4:450〜455(1993);Bassら、Mutant Trp repressors with new DNA−binding specificities、Science 242:240〜245(1988);Bordo及びArgos(1991)Suggestions for “Safe”Residue Substitutions in Site−directed Mutagenesis 217:721〜729;Botstein&Shortle、Strategies and applications of in vitro mutagenesis、Science 229:1193〜1201(1985);Carterら、Improved oligonucleotide site−directed mutagenesis using M13 vectors、Nucl.Acids Res.13:4431〜4443(1985);Carter、Site−directed mutagenesis、Biochem.J.237:1〜7(1986);Carter、Improved oligonucleotide−directed mutagenesis using M13 vectors、Methods in Enzymol.154:382〜403(1987);Daleら、Oligonucleotide−directed random mutagenesis using the phosphorothioate method、Methods Mol.Biol.57:369〜374(1996);Eghtedarzadeh&Henikoff、Use of oligonucleotides to generate large deletions、Nucl.Acids Res.14:5115(1986);Fritzら、Oligonucleotide−directed construction of mutations:a gapped duplex DNA procedure without enzymatic reactions in vitro、Nucl.Acids Res.16:6987〜6999(1988);Grundstromら、Oligonucleotide−directed mutagenesis by microscale‘shot−gun’gene synthesis、Nucl.Acids Res.13:3305〜3316(1985);Hayes(2002)Combining Computational and Experimental Screening for rapid Optimization of Protein Properties PNAS 99(25)15926〜15931;Kunkel、The efficiency of oligonucleotide directed mutagenesis、in Nucleic Acids&Molecular Biology(Eckstein、F.及びLilley、D.M.J.編、Springer Verlag、Berlin))(1987);Kunkel、Rapid and efficient site−specific mutagenesis without phenotypic selection、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:488〜492(1985);Kunkelら、Rapid and efficient site−specific mutagenesis without phenotypic selection、Methods in Enzymol.154、367〜382(1987);Kramerら、The gapped duplex DNA approach to oligonucleotide−directed mutation construction、Nucl.Acids Res.12:9441〜9456(1984);Kramer&Fritz Oligonucleotide−directed construction of mutations via gapped duplex DNA、Methods in Enzymol.154:350〜367(1987);Kramerら、Point Mismatch Repair、Cell 38:879〜887(1984);Kramerら、Improved enzymatic in vitro reactions in the gapped duplex DNA approach to oligonucleotide−directed construction of mutations、Nucl.Acids Res.16:7207(1988);Lingら、Approaches to DNA mutagenesis:an overview、Anal Biochem.254(2):157〜178(1997);Lorimer and Pastan Nucleic Acids Res.23、3067〜8(1995);Mandecki、Oligonucleotide−directed double−strand break repair in plasmids of Escherichia coli:a method for site−specific mutagenesis、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、83:7177〜7181(1986);Nakamaye&Eckstein、Inhibition of restriction endonuclease Nci I cleavage by phosphorothioate groups and its application to oligonucleotide−directed mutagenesis、Nucl.Acids Res.14:9679〜9698(1986);Nambiarら、Total synthesis and cloning of a gene coding for the ribonuclease S protein、Science 223:1299〜1301(1984);Sakamar及びKhorana、Total synthesis and expression of a gene for the a−subunit of bovine rod outer segment guanine nucleotide−binding protein(transducin)、Nucl.Acids Res.14:6361〜6372(1988);Sayersら、Y−T Exonucleases in phosphorothioate−based oligonucleotide−directed mutagenesis、Nucl.Acids Res.16:791〜802(1988);Sayersら、Strand specific cleavage of phosphorothioate−containing DNA by reaction with restriction endonucleases in the presence of ethidium bromide、(1988)Nucl.Acids Res.16:803〜814;Sieberら、Nature Biotechnology、19:456〜460(2001);Smith、In vitro mutagenesis、Ann.Rev.Genet.19:423〜462(1985);Methods in Enzymol.100:468〜500(1983);Methods in Enzymol.154:329〜350(1987);Stemmer、Nature 370、389〜91(1994);Taylorら、The use of phosphorothioate−modified DNA in restriction enzyme reactions to prepare nicked DNA、Nucl.Acids Res.13:8749〜8764(1985);Taylorら、The rapid generation of oligonucleotide−directed mutations at high frequency using phosphorothioate−modified DNA、Nucl.Acids Res.13:8765〜8787(1985);Wellsら、Importance of hydrogen−bond formation in stabilizing the transition state of subtilisin、Phil.Trans.R.Soc.Lond.A 317:415〜423(1986);Wellsら、Cassette mutagenesis:an efficient method for generation of multiple mutations at defined sites、Gene 34:315〜323(1985);Zoller&Smith、Oligonucleotide−directed mutagenesis using M13−derived vectors:an efficient and general procedure for the production of point mutations in any DNA fragment、Nucleic Acids Res.10:6487〜6500(1982);Zoller&Smith、Oligonucleotide−directed mutagenesis of DNA fragments cloned into M13 vectors、Methods in Enzymol.100:468〜500(1983);Zoller&Smith、Oligonucleotide−directed mutagenesis:a simple method using two oligonucleotide primers and a single−stranded DNA template、Methods in Enzymol.154:329〜350(1987);Clacksonら(1991)“Making antibody fragments using phage display libraries”Nature 352:624〜628;Gibbsら(2001)“Degene
rate oligonucleotide gene shuffling(DOGS):a method for enhancing the frequency of recombination with family shuffling”Gene 271:13〜20;並びにHiraga及びArnold(2003)”General method for sequence−independent site−directed chimeragenesis:J.Mol.Biol.330:287〜296。上記の方法の多くに関するさらなる詳細は、Methods in Enzymology第154巻に見出すことができ、これは、様々な変異誘発方法にともなうトラブルシューティング問題についての有用なコントロールも記載している。
組換えリコンビナーゼの作製及び単離
一般に、本明細書で提供するリコンビナーゼをコードする核酸は、クローニング、組換え、in vitro合成、in vitro増幅及び/又は他の利用可能な方法によって作製することができる。本明細書で提供するリコンビナーゼをコードする発現ベクターを発現させるために、様々な組換え方法を使用することができる。組換え核酸の作製、発現及び発現産物の単離のための方法は本技術分野でよく知られており、説明されている。いくつかの例示的な変異及び変異の組み合わせ並びに望ましい変異を設計するためのストラテジーが、本明細書に記載される。
変異、組換え及びin vitroでの核酸操作方法(クローニング、発現、PCRなどを含める)についてのさらなる有用な参考文献としては、Berger及びKimmel、Guide to Molecular Cloning Techniques、Methods in Enzymology第152巻Academic Press,Inc.、San Diego、Calif.(Berger);Kaufmanら(2003)Handbook of Molecular and Cellular Methods in Biology and Medicine Second Edition Ceske(編)CRC Press(Kaufman);及びThe Nucleic Acid Protocols Handbook Ralph Rapley(編)(2000)Cold Spring Harbor、Humana Press Inc(Rapley);Chenら(編)PCR Cloning Protocols、第2版(Methods in Molecular Biology、第192巻)Humana Press;及びViljoenら(2005)Molecular Diagnostic PCR Handbook Springer、ISBN1402034032が挙げられる。
さらに、プラスミド又は他の関連する核酸を細胞から精製するための大量のキットが市販されている(例えば、両方ともPharmacia Biotechのイージープレップ(EasyPrep)(商標)、フレキシプレップ(FlexiPrep)(商標);Stratageneのスタラタクリーン(StrataClean)(商標);及びQiagenのキアプレップ(QIAprep)(商標)を参照されたい)。任意の単離核酸及び/又は精製核酸は、他の核酸を生成するためにさらに処理すること、細胞にトランスフェクトするのに使用すること、発現させるために生物体を感染させるための関連したベクターに組み込むことなどができる。典型的なクローニングベクターは、転写ターミネーター及び翻訳ターミネーター、転写開始配列及び翻訳開始配列並びに特定の標的核酸の発現を調節するのに有用なプロモーターを含む。ベクターは、少なくとも1つの独立したターミネーター配列、真核生物又は原核生物又は両方でカセットの複製を可能にする配列(例えば、シャトルベクター)及び原核生物系及び真核生物系の両方に対する選抜マーカーを含む一般的な発現カセットを任意選択で含む。ベクターは、原核生物、真核生物又は両方における複製及び組み込みに適する。
例えば、(例えばその後の核酸単離用の)細胞の単離及び培養についての他の有用な参考文献としては、Freshney(1994)Culture of Animal Cells、a Manual of Basic Technique、第3版、Wiley−Liss、New York及びこれに引用されている参考文献;Payneら(1992)Plant Cell and Tissue Culture in Liquid Systems John Wiley&Sons,Inc.New York、N.Y.;Gamborg及びPhillips(編)(1995)Plant Cell,Tissue and Organ Culture;Fundamental Methods Springer Lab Manual、Springer−Verlag(Berlin Heidelberg New York)並びにAtlas及びParks(編)The Handbook of Microbiological Media(1993)CRC Press、Boca Raton、Flaが挙げられる。
本明細書に開示される組換えリコンビナーゼをコードする核酸は、本明細書で提供される実施形態の特色でもある。特定のアミノ酸は複数のコドンにコードされ得、ある種の翻訳システム(例えば、原核細胞又は真核細胞)はコドンバイアスを示すことが多く、例えば、異なる生物体は同じアミノ酸をコードするいくつかの同義コドンのうちの1つを好むことが多い。したがって、本明細書で提供される核酸は、任意選択で「コドン最適化」され、これは、リコンビナーゼを発現させるために用いられる特定の翻訳システムに好まれるコドンを含むように核酸が合成されることを意味する。例えば、細菌細胞(又はさらに細菌特定の系統)でリコンビナーゼを発現させることが望ましい場合は、リコンビナーゼの効率的な発現のために、細菌細胞のゲノムで最も多く見られるコドンを含むように核酸を合成することができる。真核細胞でリコンビナーゼを発現させることが望ましい場合も同様のストラテジーを用いることができ、例えば、核酸は真核細胞に好まれるコドンを含むことができる。
様々なタンパク質単離及び検出方法が知られており、例えば本明細書で提供される組換えリコンビナーゼを発現する細胞の組換え培養物からリコンビナーゼを単離するのに使用することができる。様々なタンパク質単離法及び検出方法が当技術分野でよく知られており、例えば、R.Scopes、Protein Purification、Springer−Verlag、N.Y.(1982);Deutscher、Methods in Enzymology第182巻:Guide to Protein Purification、Academic Press,Inc.N.Y.(1990);Sandana(1997)Bioseparation of Proteins、Academic Press,Inc.;Bollagら(1996)Protein Methods、第2版Wiley−Liss、NY;Walker(1996)The Protein Protocols Handbook Humana Press、NJ、Harris及びAngal(1990)Protein Purification Applications:A Practical Approach IRL Press at Oxford、Oxford、England;Harris及びAngal Protein Purification Methods:A Practical Approach IRL Press at Oxford、Oxford、England;Scopes(1993)Protein Purification:Principles and Practice第3版Springer Verlag、NY;Janson及びRyden(1998)Protein Purification:Principles,High Resolution Methods and Applications、第2版Wiley−VCH、NY;並びにWalker(1998)Protein Protocols on CD−ROM Humana Press、NJ;並びにこれらで引用されている参考文献に示されるものなどが挙げられる。タンパク質の精製及び検出方法に関するさらなる詳細は、Satinder Ahuja編、Handbook of Bioseparations、Academic Press(2000)に見出すことができる。
使用方法
本明細書で提供される改変リコンビナーゼは、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)技法などのリコンビナーゼ媒介性増幅方法で使用することができる。簡潔に言えば、標的核酸をリコンビナーゼ及び標的核酸分子に対して特異的な一本鎖核酸プライマーに接触させることによって、RPAが開始され得る。次いで、ポリメラーゼ、例えばdNTPsの存在下で鎖置換ができるポリメラーゼによって、ハイブリダイズしたプライマーが伸長され、二本鎖標的核酸分子及び核酸分子の置換鎖が生成され得る。核酸分子の置換鎖に対するプライマーのリコンビナーゼ媒介性標的化及びプライマーの伸長によって、二本鎖核酸分子を生成することにより、さらなる増幅が起こり得る。RPA方法は、例えば、リコンビナーゼローディング因子、特定の鎖置換ポリメラーゼ及び頑強なエネルギー再生システムとの上記の成分の組み合わせによって、調整され得る。本開示の組換えUvsXタンパク質を用いる使用に容易に適合させることができる例示的なRPAの方法、システム及び成分は、例えば、米国特許第8,071,308号、第7,399,590号、第7,485,428号、第7,270,981号、第8,030,000号、第7,666,598号、第7,763,427号、第8,017,399号、第8,062,850号及び第7,435,561号に記載されており、これらのそれぞれは、参照によって本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、排除増幅(exclusion amplification)(ExAmp)とも呼ばれるキネティック排除増幅(kinetic exclusion amplification)(KEA)を使用して、等温増幅を実施することができる。本開示の核酸ライブラリーは、キネティック排除を活用する方法して作製することができる。キネティック排除は、プロセスが、別の事象又はプロセスが起こるのを効果的に排除するのに十分なほど速い速度で起こる場合に起こり得る。核酸アレイの作製を例に挙げると、アレイの部位が溶液からの標的核酸でランダムにシーディングされる場合、増幅プロセスで標的核酸のコピーが生成されて、各シーディング部位をいっぱいに満たす。本開示のキネティック排除方法によれば、シーディング及び増幅プロセスは、増幅速度がシーディング速度を超える条件下で同時に進行し得る。したがって、第1の標的核酸がシーディングされた部位でコピーが作製される比較的速い速度によって、第2の核酸が増幅のためにその部位にシーディングされるのを効果的に排除される。キネティック排除増幅方法は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2013/0338042号の開示に詳細に記載されているように行うことができる。
いくつかの実施形態では、増幅された標的核酸は完全に二本鎖である。いくつかの実施形態では、増幅された標的核酸は二本鎖核酸領域を含み、一本鎖核酸を有する領域も含む。ある種の実施形態では、標的核酸は、約5、10、15、20、25、30、35、40又は約40より多くの塩基から成る領域の一本鎖配列をライブラリーフラグメントの各端に有する1つ又は複数のフォーク型アダプターを含む。フォーク型アダプターの設計及び使用は、米国特許第7,742,463号及び第8,563,748号により詳細に記載されており、これらのそれぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
キネティック排除は、標的核酸の第1のコピーを作製するための比較的遅い速度対標的核酸の又は第1のコピーのその後のコピーを作製するための比較的速い速度を活用することができる。前の段落の例では、キネティック排除は、標的核酸シーディングの比較的遅い速度(例えば、比較的遅い拡散又は輸送)対核酸シードのコピーで部位を満たすための増幅が起こる比較的速い速度によって起こる。別の例示的実施形態では、キネティック排除は、部位にシーディングされた標的核酸の第1のコピーの形成の遅れ(例えば、遅れた活性化又は遅い活性化)対部位を満たすためにその後のコピーが行われる比較的速い速度によって起こり得る。この例では、個々の部位は、いくつかの異なる標的核酸でシーディングされた可能性がある(例えば、増幅より前に、いくつかの標的核酸が各部位に存在し得る)。しかし、任意の所与の標的核酸に対する第1のコピーの形成はランダムに活性化され得、その結果、第1のコピーの形成の平均速度は、その後のコピーが生成される速度と比較して比較的遅い。この場合、個々の部位がいくつかの異なる標的核酸でシーディングされた可能性があるが、キネティック排除によって、そうした標的核酸のうちの1種だけを増幅することが可能になる。より具体的には、第1の標的核酸が増幅のために一旦活性化されると、部位は、そのコピーで急速にいっぱいに満たされ、それによって、第2の標的核酸のコピーがその部位で作製されるのが防止される。
増幅試薬は、増幅産物形成を促進し、ある場合には増幅産物形成速度を増大させる、さらなる成分を含むことができる。例えばUvsXなどのリコンビナーゼは、反復的な侵入/伸長を可能にすることによって増幅産物形成を促進することができる。より具体的には、リコンビナーゼは、ポリメラーゼが標的核酸に侵入すること及び増幅産物形成に対する鋳型として標的核酸を使用してポリメラーゼがプライマーを伸長することを促進することができる。このプロセスは、侵入/伸長の各ラウンドから生成される増幅産物がその後のラウンドの鋳型として働く連鎖反応として反復され得る。このプロセスは、変性サイクル(例えば、熱変性又は化学的変性による)が必要とされないので、標準的なPCRよりも速く起こり得る。したがって、リコンビナーゼ促進性増幅を等温で行うことができる。増幅を促進するために、リコンビナーゼ促進性増幅試薬中にATP又は他のヌクレオチド(又は、ある場合にはそれらの非加水分解性類似体)を含むことが一般に望ましい。リコンビナーゼと一本鎖結合(SSB)タンパク質の混合物は、SSBがさらに増幅を促進することができるので、特に有用である。リコンビナーゼ促進性増幅のための例示的配合物としては、TwistDX(Cambridge、UK)がTwistAmpキットとして商業的に販売しているものが挙げられる。リコンビナーゼ促進性増幅試薬の有用な成分及び反応条件は米国特許第5,223,414号及び米国特許第7,399,590号に示されており、これらのそれぞれは参照によって本明細書に組み込まれる。
配列比較、同一性及び相同性
用語「同一」又は「同一性パーセント」は、2つ以上の核酸配列又はポリペプチド配列の文脈において、最大一致について比較し、整列させた場合、以下に記載の配列比較アルゴリズムのうちの1つ(若しくは当業者が利用可能な他のアルゴリズム)を使用して、又は目視検査によって測定した際に、同一であるか特定のパーセンテージの同一であるアミノ酸残基又はヌクレオチドを有する2つ以上の配列又はサブ配列を指す。
フレーズ「実質的に同一の」は、2つの核酸又はポリペプチド(例えば、リコンビナーゼをコードするDNA又はリコンビナーゼのアミノ酸配列)の文脈において、最大一致について比較し、整列させた場合、配列比較アルゴリズムを使用して、又は目視検査によって測定した際に、少なくとも約60%、約80%、約90〜95%、約98%、約99%又はそれ以上のヌクレオチド又はアミノ酸残基同一性を有する2つ以上の配列又はサブ配列を指す。そのような「実質的に同一の」配列は、実際の祖先と関係なく「相同」であると典型的には考えられる。「実質的な同一性」は、少なくとも約50残基の長さの配列領域にわたって存在することが好ましく、少なくとも約100残基の領域にわたって存在することがより好ましく、配列が、比較される2つの配列の少なくとも約150残基にわたって又は全長にわたって実質的に同一であることが最も好ましい。
タンパク質及び/又はタンパク質配列は、共通の祖先タンパク質又は祖先タンパク質配列から天然に又は人工的に生じる場合は「相同」である。同様に、核酸及び/又は核酸配列は、祖先核酸又は祖先核酸配列から天然に又は人工的に生じる場合は相同である。相同性は、一般に、2つ以上の核酸若しくはタンパク質(又はそれらの配列)の間の配列類似性から推測される。相同性を確立するのに有用な、配列間の類似性の正確なパーセンテージは、問題の核酸及びタンパク質によって異なるが、50、100、150又はそれ以上の残基にわたってわずか25%配列類似性が相同性を確立するのに日常的に使用される。より高いレベルの配列類似性、例えば、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は99%又はそれ以上も相同性を確立するのに使用することができる。配列類似性パーセンテージを決定する方法(例えば、デフォルトパラメーターを使用するBLASTP及びBLASTN)が本明細書に記載され、一般に利用可能である。
配列比較及び相同性決定については、典型的には、1つの配列が、試験配列が比較される参照配列として働く。配列比較アルゴリズムを使用する場合は、試験配列及び参照配列がコンピュータに入力され、必要に応じてサブ配列座標が指定され、配列アルゴリズムプログラムのパラメーターが指定される。次いで、指定されたプログラムパラメーターに基づいて、配列比較アルゴリズムが、参照配列と比較して、試験配列(複数可)について配列同一性パーセントを計算する。
比較のための最適な配列アライメントは、例えば、Smith&Waterman、Adv.Appl.Math.2:482(1981)の局地的相同性アルゴリズムによって、Needleman&Wunsch、J.Mol.Biol.48:443(1970)の相同性アライメントアルゴリズムによって、Pearson&Lipman、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)の類似性検索法によって、コンピュータによるこれらのアルゴリズムの実施(Wisconsin Genetics Software Package中のGAP、BESTFIT、FASTA及びTFASTA、Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、Wis.)によって、又は目視検査によって行うことができる(Current Protocols in Molecular Biology、Ausubelら編、Current Protocols、a joint venture between Greene Publishing Associates,Inc.and John Wiley&Sons,Inc.、2004まで増補を一般に参照されたい)。
配列同一性パーセント及び配列類似性を決定するのに適したアルゴリズムの一例はBLASTアルゴリズムであり、これは、Altschulら、J.Mol.Biol.215:403〜410(1990)に記載されている。BLAST解析を行うためのソフトウェアは、国立バイオテクノロジー情報センターを通して公的に利用可能である。このアルゴリズムは、第1に、クエリ配列中の長さWの短い文字列を同定することによって高スコア配列対(high scoring sequence pairs)(HSP)を同定することを含み、これは、データベース配列中の同じ長さの文字列と整列させたときに、いくつかの陽性値の閾値スコアTとマッチするかこれを満たす。Tは、隣接文字列スコア閾値(neighborhood word score threshold)と呼ばれる(Altschulら、上記を参照)。これらの最初の隣接文字列ヒットは、これらを含むより長いHSPを見出すための検索を開始するためのシードとして働く。次いで、文字列ヒットは、累積アライメントスコアが増加され得る限り、各配列に沿って両方向に伸長する。累積スコアは、ヌクレオチド配列については、パラメーターM(マッチする残基対に対するリウォードスコア(reward score);常に>0)及びN(ミスマッチ残基に対するペナルティースコア;常に<0)を使用して計算される。アミノ酸配列については、スコア行列を使用して累積スコアが計算される。各方向における文字列ヒットの伸長は、以下の場合に停止する:累積アライメントスコアがその最大達成値から量X低下する場合;1つ若しくは複数の陰性スコア残基アライメントの蓄積により、累積スコアが0以下になる場合;又はいずれかの配列の末端に達する場合。BLASTアルゴリズムのパラメーターW、T及びXは、アライメントの感度及び速度を決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列用)は、文字列長(W)11、期待値(E)10、カットオフ100、M=5、N=−4及び両鎖の比較をデフォルトで使用する。アミノ酸配列については、BLASTPプログラムは、文字列長(W)3、期待値(E)10、及びBLOSUM62スコア行列をデフォルトで使用する(Henikoff&Henikoff(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915を参照されたい)。
配列同一性パーセントの計算に加えて、BLASTアルゴリズムは2つの配列間の類似性の統計解析も行う(例えば、Karlin&Altschul、Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 90:5873〜5787(1993)を参照されたい)。BLASTアルゴリズムで提供される1つの類似性尺度は、最小合計確率(smallest sum probability)(P(N))であり、これは、2つのヌクレオチド配列間又は2つのアミノ酸配列間のマッチが偶然起こるであろう確率の指標を与える。例えば、試験核酸と参照核酸の比較における最小合計確率が約0.1未満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合、核酸は参照配列と類似していると考えられる。
改変リコンビナーゼをコードする核酸
本明細書で提供される改変リコンビナーゼ酵素をコードする核酸分子が本明細書でさらに提供される。アミノ酸配列、好ましくはリコンビナーゼをコードする野生型ヌクレオチド配列も知られている変異体バージョンのリコンビナーゼである、任意の所与の改変リコンビナーゼについては、分子生物学の基本原理に従って、変異体をコードするヌクレオチド配列を得ることが可能である。例えば、RB49 UvsXリコンビナーゼをコードする野生型ヌクレオチド配列が知られているとすれば、標準的な遺伝暗号を使用して、1つ又は複数のアミノ酸置換を有する、任意の所与の変異体バージョンのRB49 UvsXをコードするヌクレオチド配列を推定することが可能である。同様に、変異体バージョンの他のリコンビナーゼ、例えば、T4、T6、Rb69、Aeh1、KVP40、アシネトバクターファージ133、エロモナスファージ65、シアノファージP−SSM2、シアノファージPSSM4、シアノファージS−PM2、Rb32、ビブリオファージnt−1、Rb16、Rb43、T2、Rb14、エロモナスファージ25、phi−1、ファージ31、ファージ44RR2.8t、ファージRb3及びファージLZ2などについて、ヌクレオチド配列を容易に得ることができる。次いで、当技術分野で知られている標準的な分子生物学的技法を使用して、必要とされるヌクレオチド配列を有する核酸分子を構築することができる。
本明細書で提供する実施形態によれば、定義される核酸は、同一の核酸だけでなく、特に、保存的アミノ酸置換における縮重コードによる同義コドン(同じアミノ酸残基を指定する異なるコドン)をもたらす置換を含めた、いかなる軽微な塩基変動も含む。用語「核酸配列」は、塩基変動に関連してもたらされる任意の一本鎖配列に対する相補的配列も含む。
本明細書に記載の核酸分子はまた、有利なことに、それがコードするリコンビナーゼタンパク質を適切な宿主中で発現させるのに適した発現ベクターに含まれ得る。上記細胞のその後の形質転換及び形質転換細胞その後の選抜に適した発現ベクターへのクローニングしたDNAの組み込みは、その全体が参照により組み込まれるSambrookら(1989)、Molecular cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratoryで示されるように、当業者によく知られている。
そのような発現ベクターは、DNAフラグメントの発現をもたらすことができる調節配列、例えばプロモーター領域に作動可能に連結された、本明細書で提供される実施形態による核酸を有するベクターを含む。用語「作動可能に連結された」は、記載される成分がその意図された様式で機能することを可能にする関係にある、並置を指す。そのようなベクターで適切な宿主細胞を形質転換して、本明細書で提供される実施形態によるタンパク質を発現させることができる。
核酸分子は、成熟タンパク質をコードしてもよく、成熟タンパク質を形成するために後に宿主細胞によって切断されるプレタンパク質上のリーダー配列をコードするものを含めた、プロ配列を有するタンパク質をコードしてもよい。ベクターは、例えば、複製開始点、及び任意選択で上記ヌクレオチドの発現のためのプロモーター、及び任意選択でプロモーターの調節因子とともに提供されるプラスミドベクター、ウイルスベクター又はファージベクターであり得る。ベクターは、例えば抗生物質耐性遺伝子などの1種又は複数の選抜マーカーを含むことができる。
発現に必要とされる調節エレメントとしては、RNAポリメラーゼに結合するための及び転写開始の適切なレベルを指示するためのプロモーター配列が挙げられ、さらにリボソーム結合のための翻訳開始配列も挙げられる。例えば、細菌性発現ベクターは、lacプロモーターなどのプロモーター、並びに翻訳開始のためのシャイン−ダルガルノ配列及び開始コドンAUGを含むことができる。同様に、真核性発現ベクターは、RNAポリメラーゼIIに対する異種又は同種のプロモーター、下流のポリアデニル化シグナル、開始コドンAUG及びリボソーム脱離のための終止コドンを含むことができる。そのようなベクターは市販品として入手することができ、又は当技術分野でよく知られている方法によって記載されている配列から組み立てることができる。
ベクターにエンハンサー配列を含めることによって、リコンビナーゼをコードするDNAの高等真核生物による転写を最適化することができる。エンハンサーは、プロモーターに作用して転写レベルを増大させる、DNAのシス作用エレメントである。ベクターは、一般に、選抜マーカーに加えて複製開始点も含む。
実施例1
本実施例は、クラスター増幅の向上の、パターン化されたフローセル表面へのPCRフリーライブラリーのシーディング方法を提供する。一実施形態では、本発明の方法は、上記で示された変異を含むUvsX、例えば、Pro256Lysを含むRB49 UvsX変異体(配列番号2として本明細書に示され、「RB49 P256K」と本明細書で言及される)を含むシーディング配合物を使用する。驚くべきことに、これを使用するリコンビナーゼ媒介性増幅が、パターン化されたフローセル表面への一本鎖アダプター領域を有するPCRライブラリーのシーディングを実質的に向上させることが発見された。別の実施形態では、本発明の方法は、RB49 P256Kリコンビナーゼとともに比較的高濃度のDNAポリメラーゼ(例えば、eBsuポリメラーゼ)を含むシーディング配合物を使用する。
パターン化されたフローセル表面へのPCRフリーライブラリーのシーディングにおけるRB49 P256K配合物の有効性を評価するために、TruSeq(登録商標)DNA PCRフリー試料調製キット(Illumina、Inc.)を使用してPCRフリーライブラリーを生成した。TruSeq(登録商標)ライブラリー調製キットを使用して生成したPCRフリーライブラリーは、ライブラリーフラグメントの各端に約40塩基の一本鎖配列領域を有するフォーク型アダプターを有する。
図3Aは、T4 UvsXリコンビナーゼ(配列番号8として本明細書に示され、「T4 UvsX」と本明細書で言及される)を含む標準的な配合物を使用して、パターン化されたフローセルにシーディングされたPCRフリーライブラリーのクラスター画像のスクリーンショット100を示す。図3Bは、RB49 P256Kリコンビナーゼを含む液体配合物を使用して、パターン化されたフローセルにシーディングされたPCRフリーライブラリーのクラスター画像のスクリーンショット150を示す。本実施例では、ライブラリーをT4 UvsX配合物又はRB49 P256K配合物と混合して100pMの終濃度にし、フローセル上に流し、cBot上で38℃でインキュベートした。1時間インキュベーションしてから、温度を20℃に下げ、フローセルをHT2洗浄緩衝液(Illumina)で洗浄した。クラスターを、0.1M Tris/0.1Mアスコルビン酸ナトリウム中に1:5,000希釈したサイバー(SYBR)(登録商標)グリーン(Green)(Life Technologies)で染色し、蛍光顕微鏡で画像化した。図3Aを参照すると、標準的な配合物(例えば、T4 UvsX)を用いた、パターン化されたフローセルへのPCRフリーライブラリーのシーディングによって生成されたクラスターの密度は、比較的低密度である。図3Bを参照すると、RB49 P256Kリコンビナーゼを含む配合物を使用した、パターン化されたフローセルへのPCRフリーライブラリーのシーディングによって生成されたクラスターの密度は、実質的に向上する。
図4Aは、標準的なT4 UvsX配合物を使用して、パターン化されたフローセルにシーディングされた一本鎖(ssDNA)のPCRフリーライブラリーのクラスター画像のスクリーンショット200を示す。図4Bは、RB49 P256Kリコンビナーゼを含む液体配合物を使用して、パターン化されたフローセルにシーディングされた一本鎖のPCRフリーライブラリーのクラスター画像のスクリーンショット250を示す。本実施例では、NaOHを使用して二本鎖のPCRフリーライブラリーを変性させ、続いて、パターン化されたフローセルに50pMの濃度でシーディングした。図4Aを参照すると、標準的な配合物(例えば、T4 UvsX)を用いた、パターン化されたフローセルへのssDNAのPCRフリーDNAライブラリーのシーディングによって生成されたクラスターの密度は、比較的低密度である。図4Bを参照すると、RB49 P256Kリコンビナーゼを含む配合物を使用した、パターン化されたフローセルへのssDNAのPCRフリーライブラリーのシーディングによって生成されたクラスターの密度は、実質的に向上する。
実施例2
RB49 P256K変異体を使用した、増幅の向上
本実施例は、本明細書に記載のP256K変異を有するリコンビナーゼとこの変異を有さないリコンビナーゼの間の増幅能力の比較を記載する。本実施例において、「コントロール」のRB49 UvsX(配列番号1に示す)は、H63S変異をさらに含む。P256K変異体は、配列番号2で本明細書に記載されるように、位置256にLys残基を有するようにコントロールをさらに変異させることによって生成した。
パターン化されたフローセルへのPCRフリーライブラリーのクラスタリングは、コントロール又はP256K変異体のいずれかを使用して、実施例1で上述するようにcBot上で行った。次いで、HiSeq装置(Illumina、Inc.)でシークエンシングを行い、シークエンシング結果を解析して、典型的には、以前のシークエンシングデータにおいて十分に示されていない様々な領域のコール可能性(callability)を決定した。
コール可能性は、一塩基多型(SNP)が正確にコールされる部位の割合の尺度である。理想的には、この値は、特定のタイプの領域(すなわち、高GCなど)内の100%の部位でSNPが正確にコールされることを意味する、(100%に対する)1である。カバー度は、カバー度>nを有する部位の割合の尺度であり、nは、典型的には30×(すなわち、ヒトゲノムに対する標準的なカバー度)である。フォスミドプロモーターは、100遺伝子のプロモーターのセットであり、これは、以前のシークエンシングデータにおいて十分に示されないと確認された。このプロモーターはフォスミドベクターにクローニングされた。高GC領域は、GC含量が75%以上(N50(G+C≧0.75)100 N50)である少なくとも100bpを有する領域と定義することができる。巨大GC領域は、GC含量が85%以上(N50(G+C≧0.85)100 N50)である少なくとも100bpを有する領域と定義することができる。低GC領域は、GC含量が40%以下(N50(G+C≧0.40)100 N50)である少なくとも100bpを有する領域と定義することができる。高AT領域は、約50k領域にダウンサンプリングされる、AT含量が75%以上(N50(A+T≧0.75)100 N50)である少なくとも100bpを有する領域と定義することができる。巨大AT領域は、約50k領域にダウンサンプリングされる、AT含量が85%(N50(A+T≧0.85)100 N50)以上少なくとも100bpを有する領域と定義することができる。ATジヌクレオチド反復領域は、ATAT反復の長いストレッチを含む領域と定義することができる。
コントロール対P256K変異体についてのコール可能性データの比較は、P256K変異体が、コントロールのものと比較して、フォスミドプロモーター領域、高GC、巨大GC、低GC、高AT、巨大AT及びATジヌクレオチド反復領域の1つ又は複数のコール可能性において予想外且つ有意な向上を示すことを実証する。
実施例3
P256Kに相同な変異を有する変異体を使用した、増幅の向上
実施例2で上述した能力比較を、他のリコンビナーゼについて繰り返した。本実施例では、「コントロール」リコンビナーゼは、以下の表の「コントロール」の列に示されるように、RB49のH63Sに相同な変異を含むように野生型リコンビナーゼを改変することによって生成した。「P256Kホモログ」変異体は、以下の表の「P256Kホモログ」の列に示されるように、RB49のP256Kに相同な変異を有するようにコントロールをさらに改変することによって生成した。
例えば、T6 UvsXについては、コントロールは、H66S変異を有するように野生型T6 UvsX(配列番号9)を改変することによって生成した。P256Kホモログは、H66SとF259Kの両方の変異を有するようにさらに改変した。
コントロール又はP256K変異体のいずれかを使用して、パターン化されたフローセルへのPCRフリーライブラリーのクラスタリングを実施例1で上述するようにcBot上で行った。次いで、実施例2で上述するように、HiSeq装置(Illumina、Inc.)でシークエンシングを行い、シークエンシング結果を解析して、典型的には、以前のシークエンシングデータにおいて十分に示されていない、様々な領域のコール可能性を決定した。
コントロール対P256Kホモログ変異体についてのコール可能性データの比較は、P256Kホモログ変異体が、コントロールのものと比較して、フォスミドプロモーター領域、高GC、巨大GC、低GC、高AT、巨大AT及びATジヌクレオチド反復領域の1つ又は複数のコール可能性において予想外且つ有意な向上を示すことを実証する。
本出願の全体を通して、様々な刊行物、特許及び/又は特許出願を参照してきた。これらの刊行物の開示全体が、本出願において参照により本明細書に組み込まれる。
含む(comprising)という用語は、列挙される要素を含むだけでなく、任意のさらなる要素もさらに包含する、オープンエンドであることが本明細書で意図される。
いくつかの実施形態を記載してきた。それにもかかわらず、様々な改変を行うことができることを理解されたい。したがって、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。

Claims (39)

  1. 配列番号1と少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、99%同一のアミノ酸配列を含む組換えUvsXであって、RB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256と機能的に同等である位置にアミノ酸置換変異を含む、組換えUvsX。
  2. 前記置換変異が、荷電した残基に対する変異を含む、請求項1に記載の組換えUvsX。
  3. 前記置換変異が塩基性残基に対する変異を含む、請求項1に記載の組換えUvsX。
  4. 前記置換変異がRB49 UvsXのアミノ酸配列のPro256Lysに相同な変異を含む、請求項1に記載の組換えUvsX。
  5. RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63と機能的に同等である位置にさらに置換変異を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組換えUvsX。
  6. RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63Serと相同な置換変異を含む、請求項5に記載の組換えUvsX。
  7. C末端における1つ又は複数のグルタミン酸残基の付加、C末端における1つ又は複数のアスパラギン酸残基の付加、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される変異をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組換えUvsX。
  8. T4、T6、Rb69、Aeh1、KVP40、アシネトバクターファージ133、エロモナスファージ65、シアノファージP−SSM2、シアノファージPSSM4、シアノファージS−PM2、Rb32、ビブリオファージnt−1、Rb16、Rb43及びRb49から成る群から選択されるミオウイルス科のファージに由来する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組換えUvsX。
  9. T2、Rb14、エロモナスファージ25、phi−1、ファージ31、ファージ44RR2.8t、ファージRb3及びファージLZ2から成る群から選択されるミオウイルス科のファージに由来する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組換えUvsX。
  10. 配列番号2及び22〜35のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、組換えUvsX。
  11. 配列番号3〜5のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む半保存的ドメインに対する置換変異を含む組換えUvsXであって、前記置換変異が、Phe、Pro、Asp、Glu又はAsn以外の任意の残基に対する位置7における置換から選択される変異を含む、組換えUvsX。
  12. 前記変異が、荷電した残基に対する変異を含む、請求項11に記載の組換えUvsX。
  13. 前記変異がLysに対する位置7における置換を含む、請求項11に記載の組換えUvsX。
  14. 配列番号6又は7のいずれかのアミノ酸配列を含む半保存的ドメインに対する置換変異を含む組換えUvsXであって、前記置換変異が、Phe、Pro、Asp、Glu又はAsn以外の任意の残基に対する位置12における置換から選択される変異を含む、組換えUvsX。
  15. 前記変異が、荷電した残基に対する変異を含む、請求項14に記載の組換えUvsX。
  16. 前記変異がLysに対する位置12における置換を含む、請求項14に記載の組換えUvsX。
  17. RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63と機能的に同等である位置に置換変異をさらに含む、請求項10〜15のいずれか一項に記載の組換えUvsX。
  18. RB49 UvsXのアミノ酸配列のHis63Serと相同な置換変異を含む、請求項17に記載の組換えUvsX。
  19. C末端における1つ又は複数のグルタミン酸残基の付加、C末端における1つ又は複数のアスパラギン酸残基の付加、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される変異をさらに含む、請求項10〜18のいずれか一項に記載の組換えUvsX。
  20. T4、T6、Rb69、Aeh1、KVP40、アシネトバクターファージ133、エロモナスファージ65、シアノファージP−SSM2、シアノファージPSSM4、シアノファージS−PM2、Rb32、ビブリオファージnt−1、Rb16、Rb43及びRb49から成る群から選択されるミオウイルス科のファージに由来する、請求項10〜19のいずれか一項に記載の組換えUvsX。
  21. T2、Rb14、エロモナスファージ25、phi−1、ファージ31、ファージ44RR2.8t、ファージRb3及びファージLZ2から成る群から選択されるミオウイルス科のファージに由来する、請求項10〜19のいずれか一項に記載の組換えUvsX。
  22. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の組換えUvsXをコードする核酸分子。
  23. 請求項22に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
  24. 請求項23に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
  25. 標的核酸分子を増幅するリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法であって、(a)請求項1〜21のいずれか一項に記載の組換えUvsXを第1及び第2の核酸プライマーと接触させて、第1及び第2の核タンパク質プライマーを形成するステップであり、前記核酸プライマーがその3’末端に一本鎖領域を含む、ステップと、(b)前記第1及び前記第2の核タンパク質プライマーを前記標的核酸分子に接触させ、それによって、前記第1鎖の第1の部分において第1の二本鎖構造を形成し、前記第2鎖の第2の部分において第2の二本鎖構造を形成し、その結果、前記第1の核酸プライマーと前記第2の核酸プライマーの3’末端が同じ二本鎖の鋳型核酸分子上で互いに向かい合うステップと、(c)1種又は複数のポリメラーゼ及びdNTPsを使用して前記第1及び第2の核酸プライマーの3’末端を伸長させて、第1及び第2の二本鎖核酸並びに第1及び第2の核酸置換鎖を生成するステップと、(d)所望の程度の増幅に達するまで(b)及び(c)を繰り返して反応を続けるステップとを含む、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  26. 前記標的核酸分子が二本鎖核酸を含む、請求項25に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  27. 前記標的核酸分子が一本鎖のアダプター領域を含む、請求項25に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  28. リコンビナーゼローディングタンパク質の存在下で行われる、請求項25に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  29. 前記リコンビナーゼローディングタンパク質が、T4 UvsY、大腸菌recO、大腸菌recR及びこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項28に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  30. gp32、大腸菌SSBタンパク質、T4 gp32タンパク質及びこれらの誘導体から成る群から選択される一本鎖安定化剤の存在下で行われる、請求項25に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  31. ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリスチレン、フィコール、デキストラン、PVP及びアルブミンを含む群から選択される密集化剤の存在下で行われ、その結果、前記密集化剤が増幅を促進する、請求項25に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  32. 増幅部位のアレイ上で行われる、請求項25に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  33. 各増幅部位が、前記標的核酸を増幅するための複数の増幅プライマーを含む、請求項32に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  34. 増幅部位の前記アレイが、表面にフィーチャーのアレイを含む、請求項32に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  35. 前記フィーチャーが、不連続であり且つ前記増幅プライマーを欠く前記表面の介在領域によって分離している、請求項34に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  36. 増幅部位の前記アレイが、溶液中にビーズを含む又は表面上にビーズを含む、請求項32に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  37. 増幅部位の前記アレイがエマルジョンを含む、請求項32に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  38. 等温で行われる、請求項25に記載のリコンビナーゼポリメラーゼ増幅方法。
  39. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の組換えUvsX並びに以下の1つ又は複数:
    一本鎖DNA結合タンパク質、
    DNAポリメラーゼ、
    dNTPs又はdNTPsとddNTPsの混合物、
    密集化剤、
    緩衝液、
    還元剤、
    ATP又はATP類似体、
    リコンビナーゼローディングタンパク質、
    第1のプライマー及び任意選択で第2のプライマー
    を含む、リコンビナーゼポリメラーゼ反応を行うためのキット。
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